JP2019211152A - 冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法 - Google Patents

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【課題】設置に大きな容積を必要とせず、且つ、良好な冷却効果を有する冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法を提供する。【解決手段】発熱体を冷却するための沸騰方式による冷却器であって、冷却器は、発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に設けられ、且つ、発熱体の伝熱面側に、作動流体が流れる方向に沿って伸びるように形成された作動流体の流路を複数並列して備え、流路の発熱体の伝熱面側が開放されている多孔質体と、多孔質体を収容し、作動流体の流出を防止するケースとを備えた冷却器。【選択図】図2

Description

本発明は、冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法に関し、より詳細には沸騰方式による冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法に関するものである。
次世代型車載用インバーターでは、パワーデバイスの高集積化が進んでいるが、その大きな発熱処理がボトルネックとなっており、更なる高集積化のためには薄型流路かつ大伝熱面積で、超高熱流束除熱可能な冷却手法が切望されている。一般に、沸騰冷却の限界は、Critical Heat Flux(CHF:限界熱流束)と呼ばれ、これを超えて熱負荷を増やすと熱機器は破損するおそれがある。
図1は従来の沸騰方式による冷却器の模式図である。図1に示すように、従来の沸騰方式による冷却器では、発熱体の伝熱面上に冷却用の液体(作動流体)を流し、内部が空洞で発熱体側の面が開放された矩形状の金属製のケースを当該液体の流路内に設けている。冷却器の内部の空洞が、液体の流路に沿って伸びるように形成されており、発熱体からの熱によって液体が蒸発して生成した蒸気(気泡)が、液体の流路(冷却器の内部の空洞)を通って冷却器外へ排出される。このような構成によれば、設置に大きな容積を必要としないため、上述のパワーデバイスの高集積化の際に効率よく発熱体を冷却できるという利点がある。
特開2009−139005号公報
しかしながら、従来の冷却器では、図1に示すように、液体の表面張力の性質に起因して、液体の流路を構成する冷却器の内部の壁面や上面に液体が偏在してしまい、発熱体の伝熱面に液体が行き渡らない状態(液枯れ)が発生する問題がある。このような発熱体の伝熱面上に液枯れが発生すると、冷却器の限界熱流束が著しく低くなり、冷却能力が低下してしまう。
本発明は、このような問題に鑑み、設置に大きな容積を必要とせず、且つ、良好な冷却効果を有する冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法を提供することを課題とする。
本発明者は、特開2009−139005号公報(特許文献1)において多孔質体を発熱体と冷却容器内の水との間に設けて、多孔質体の毛細管現象により水を発熱体へ供給しつつ、それにより発生した蒸気を容器内の水中へ排出する構造とすることで、簡易な構造で従来の限界熱流束を飛躍的に向上させている。
当該特許文献1に記載の冷却器で採用する冷却方式は、限界熱流束は大きいものの、多孔質体を発熱体と冷却容器内の水との間に設けること、及び、水を発熱体へ供給しつつ、それにより発生した蒸気を容器内の水中へ排出する構造であることで、前述の図1に示すような従来の冷却方式による冷却器と大きく異なるものである。そのため、特許文献1に記載の冷却器の構成とは全く別の新たな構造による冷却器の開発・研究を進める必要があった。
本発明者らは研究を重ねたところ、詳細は後述するが、以下の構成とすることで、設置に大きな容積を必要とせず、且つ、良好な冷却効果を有する冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法を提供することが可能となることを見出した。
すなわち、本発明の一実施形態は、発熱体を冷却するための沸騰方式による冷却器であって、前記冷却器は、前記発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に設けられ、且つ、前記発熱体の伝熱面側に、前記作動流体が流れる方向に沿って伸びるように形成された前記作動流体の流路を複数並列して備え、前記流路の前記発熱体の伝熱面側が開放されている多孔質体と、前記多孔質体を収容し、前記作動流体の流出を防止するケースとを備えた冷却器である。
本発明の別の一実施形態に係る冷却器では、前記多孔質体は、前記発熱体の伝熱面側から順に第1の多孔質体及び第2の多孔質体で構成され、前記第2の多孔質体は前記第1の多孔質体よりも前記作動流体の透過率が大きい多孔質体で形成されている。
本発明の更に別の一実施形態に係る冷却器では、前記第1の多孔質体が多孔質ナノ粒子の集合体で構成されている。
本発明の別の一実施形態は、本発明の実施形態に係る冷却器と、前記冷却器に接続され、蒸発した作動流体を液化するコンデンサとを備えた冷却装置である。
本発明の更に別の一実施形態は、発熱体の伝熱面上に作動流体を流して沸騰方式によって発熱体を冷却する方法において、前記発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に、本発明の実施形態に係る冷却器を、前記多孔質体の複数の流路が前記発熱体の伝熱面に対向するように設ける工程と、前記発熱体の伝熱面で発生した作動流体の蒸気を前記多孔質体の複数の流路から排出するとともに、前記多孔質体の毛管力により前記多孔質体内の作動流体を前記発熱体の伝熱面へ供給する工程とを含む発熱体の冷却方法である。
本発明によれば、設置に大きな容積を必要とせず、且つ、良好な冷却効果を有する冷却器及びそれを用いた冷却装置、並びに、発熱体の冷却方法を提供することができる。
従来の冷却器の模式図である。 本発明の実施形態に係る冷却器の模式図である。 本発明の別の実施形態に係る冷却器の模式図である。 本発明の別の実施形態に係る冷却器の模式図である。 実施例の実験フローの模式図である。 実施例のテストセクションの断面模式図である。 実施例の冷却器の多孔質体の外観観察写真(左図)及び冷却器の多孔質体の断面模式図(右図)である。 伝熱面の温度(K)と経過時間(秒)との関係を示すグラフである。 CHF(限界熱流束)と質量流束との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に係る冷却器の模式図である。本発明の実施形態に係る冷却器は、発熱体を冷却するための沸騰方式による冷却器である。本発明の実施形態に係る冷却器は、発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に設けて用いられる。作動流体は、たとえば水、低温流体、冷媒、有機溶媒等の表面張力を有する液体とすることができる。
本発明の実施形態に係る冷却器は、多孔質体と、多孔質体を収容し作動流体の流出を防止するケースとを備えている。多孔質体は、発熱体の伝熱面側に、作動流体が流れる方向に沿って伸びるように形成された作動流体の流路を複数並列して備えている。多孔質体は、流路の発熱体の伝熱面側が開放されている。なお、発熱体は図2では図示していないが、多孔質体の下方(流路の開放方向)に位置している。
図2で示す本発明の実施形態に係る冷却器は、断面が矩形状で作動流体が流れる方向(冷却器の長さ方向)に沿って伸びるように形成されている。本発明の実施形態に係る冷却器は長さ方向の長さが大きいほど発熱体を良好に冷却することができ、それによって冷却器の高さを小さくする(薄型にする)ことができる。冷却器の長さ、幅、高さ(厚さ)はそれぞれ特に限定されないが、例えば、長さを3〜20cm、幅を1〜5cmとすることができ、高さ(厚さ)を1〜10mm、好ましくは2〜5mmとすることができる。
冷却器の内部の多孔質体に形成された作動流体の流路は、それぞれ多孔質体の隔壁で断面が矩形状となるように区画されている。当該流路の断面の形状は、円形、楕円形、台形等であってもよい。冷却器の多孔質体はコーディライト等のセラミックスで形成してもよく、金属で形成されていてもよく、或いは、多孔質ナノ粒子の集合体で形成されていてもよい。多孔質体が、金属或いは多孔質ナノ粒子の集合体で構成されていると、伝熱面の濡れ性が良好となり、より伝熱面への作動流体の供給性が良好となる。これにより、伝熱面の乾燥領域がより生じ難くなり、限界熱流束が小さくなることを防ぐことができる。当該多孔質ナノ粒子の平均粒径は10〜50nmであるのが好ましい。また、当該多孔質ナノ粒子の材料としては、例えば金属、合金、酸化物、窒化物、炭化物、炭素等を用いることができる。
本発明の実施形態に係る冷却器のケースは、多孔質体を収容し作動流体の流出を防止する。具体的には、図2で示すように、多孔質体の発熱体側とは反対側の面(図2では上面)と、多孔質体の両側面を覆うように設けられている。冷却器のケースの材質は作動流体がケースから外へ流出しないようなものであれば特に限定されず、金属製、樹脂製、セラミックス製等とすることができる。
本発明の実施形態に係る冷却器を用いた発熱体の冷却方法は、発熱体の伝熱面上に作動流体を流して沸騰方式によって発熱体を冷却する方式をとっている。本発明の実施形態に係る冷却器を、多孔質体の複数の流路が発熱体の伝熱面に対向するように設ける。具体的には、図2に示すように、発熱体に対して多孔質体の複数の流路の開放部分が対向するように冷却器を設置する。作動流体は冷却器の流路の入り口である多孔質体の矩形断面を有する流路内へ流れ込む一方で、多孔質体の流路から多孔質体内へ吸収される。毛管力によって多孔質体内へ吸い込まれた作動流体は、多孔質体内を通って発熱体の伝熱面(図2では、多孔質体の隔壁の先端の表面部分)へ供給される。多孔質体内を通って発熱体の伝熱面へ供給された作動流体は、伝熱面で蒸気となり、流路へ排出されて流路内の作動流体とともに冷却器の出口から排出される。
このような構成により、多孔質体の強烈な毛管力による伝熱面への作動流体の供給と流路(蒸気排出経路)による気液循環が良好に促進される。また、冷却器の多孔質体内の作動流体の流路について、複数の流路へ細分化することで、従来問題となっていた流路の端部の作動流体の偏在を抑制することで、伝熱面中央に液枯れが生じず、ドライアウトを防いでCHFを向上させることができる。さらに、冷却器を薄型に形成しても効率よく冷却能力を発揮できるため、設置に大きな容積を必要としない。また、多孔質体内の流路の側面だけでなく上面の作動流体も多孔質体により吸収し、且つ、作動流体の流れを妨げることなく、無駄なく伝熱面へ効率的に供給することができる。
本発明の実施形態に係る冷却器の多孔質体は、例えば図3に示すように、発熱体の伝熱面側から順に第1の多孔質体及び第2の多孔質体で構成され、第2の多孔質体は第1の多孔質体よりも作動流体の透過率が大きい多孔質体で形成されていてもよい。例えば、第2の多孔質体が有する孔半径を第1の多孔質体の孔半径より大きくして作動流体を通しやすくすることで、第1の多孔質体の透過率よりも作動流体の透過率を大きくすることができる。当該多孔質体が有する孔半径は、各多孔質体が元々備えている孔の半径であってもよいし、各多孔質体に形成した孔の半径であってもよい。多孔質体の孔の形状は、多角形状、円形状、楕円形状等、種々の形状とすることが可能であるが、「孔半径」は、そのような種々の孔形状における外接円の半径を示す。さらに、第2の多孔質体は、多孔質体の空隙率を第1の多孔質体の空隙率より大きくして作動流体を通しやすくすることで、第1の多孔質体の透過率よりも作動流体の透過率を大きくすることができる。多孔質体の空隙率は、例えば、多孔質体の製造工程において金属粉末と混合させるバインダーの粒径・量などを調整することによって大きくすることができる。
第2の多孔質体は第1の多孔質体よりも作動流体の透過率が大きい多孔質体で形成すると、時間的に流路中に蒸気塊が存在する場合でも作動流体を第1の多孔質体に向かって潤沢に液体を供給する第2の多孔質体を存在させることができる。その結果、第1の多孔質体の厚さを薄くしても、液枯れの発生が抑制され、限界熱流束が小さくなることを防ぐことができる。また、第2の多孔質体の液供給量は多いほど好ましいため、第2の多孔質体の厚みも大きくするのが好ましい。具体的には、例えば、第1の多孔質体の厚さを100μm程度と薄くする場合、第2の多孔質体の厚さは1〜2mm以上程度とするのが好ましい。
本発明の実施形態に係る冷却器の多孔質体は、例えば図4に示すように、第1の多孔質体が多孔質ナノ粒子の集合体で構成されていてもよい。ナノ粒子の平均粒径は10〜50nmとすることができる。また、ナノ粒子の材料としては、例えば金属、合金、酸化物、窒化物、炭化物、炭素等を用いることができる。このような構成により、伝熱面の濡れ性がより良好となり、第2の多孔質体から伝熱面への作動流体の供給性がより良好となる。これにより、伝熱面の乾燥領域がより生じ難くなり、限界熱流束が小さくなることを良好に防ぐことができる。
また、本発明の実施形態に係る冷却器の多孔質体は、1層で構成されたもの、又は、第1の多孔質体と第2の多孔質体との2層で構成されたものに限定されず、第2の多孔質体の第1の多孔質体とは反対側にさらに第3の多孔質体を設けて、全体で3層の積層構造としてもよい。同様に、本発明の実施形態に係る冷却器の多孔質体は、第2の多孔質体の第1の多孔質体とは反対側にさらに複数の多孔質体を積層させて全体で4層以上の構成としてもよい。
本発明の実施形態に係る冷却装置は、本発明の実施形態に係る冷却器と、冷却器に接続され、蒸発した作動流体を液化するコンデンサとを備える。コンデンサにおいて、蒸発した作動流体が液化されて、作動流体の容器に戻る。冷却装置は、ポンプなどの外部動力源を必要とせず、装置全体としてのコンパクト性および省エネルギー性が優れている。
本発明の実施形態に係る冷却器又はそれを用いた冷却装置は、種々の電子機器、その他の高発熱密度を有する熱機器全般に適用可能である。たとえば、次世代型車載用インバーターの冷却、キャピラリーポンプループの高性能化、半導体レーザ装置の冷却、データセンターのサーバの冷却、フロン冷却式チョッパ制御装置やパワー電子機器等の冷却器が挙げられる。または、ガラスやアルミの溶融炉の側部や底部から周囲環境へ放散する熱を節減して、高温作業環境を改善する水冷ジャケットに適用可能である。さらに、大型ごみ焼却炉等の耐火壁を外部から冷却して損傷を軽減するための、耐火壁側部や耐火壁底部に設置する水冷ジャケットに適用可能である。
以下に本発明を実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図2に示す形態の多孔質体を備えた冷却器を用いた場合(実施例)、及び、当該冷却器を用いない場合(比較例)で、以下に示すように水平矩形狭隘流路での強制流動沸騰実験を行い、限界熱流束(CHF)の比較を行った。当該実験では、図5の実験フローで示すように冷却水(蒸留水)を作動流体として、テストセクションにおいて発熱体による強制流動沸騰を行い、冷却器の性能評価を行っている。質量流束は流路で発生する圧力損失の影響を考慮して定めた。
図6はテストセクションの断面模式図である。カートリッジヒーターを含む発熱体の伝熱面上に、作動流体(蒸留水)の流路を設けた。発熱体の伝熱面は縦(幅)30mm×横(長さ)100mmの矩形状とした。当該発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に図7に示す冷却器を設けた。図7は当該冷却器の多孔質体の外観観察写真(左図)及び当該冷却器の多孔質体の断面模式図(右図)を示す。冷却器は多孔質体及びケースで構成されている。多孔質体は全体として縦(幅)30mm×横(長さ)100mm×高さ(厚さ)5mmの直方体形状であり、発熱体の伝熱面側に作動流体が流れる方向に沿って伸びるように形成された作動流体の流路を複数並列して備え、流路の発熱体の伝熱面側が開放されている。多孔質体の複数の流路は厚さ0.4mmの隔壁で区画し、流路幅は1.4mmとした。多孔質体の隔壁には流路側に突出するように高さ方向に凸部をそれぞれ2箇所設けた。多孔質体の組成は、CaO・Al23:30〜50質量%、FusedSiO2(石英ガラス):40〜60質量%、TiO2:5〜20質量%とした。ケースはアルミニウムで形成し、多孔質体の発熱体側とは反対側の面(図7では上面)と、多孔質体の両側面を覆うように設けた。
上記冷却器を伝熱面上の作動流体中に設けた状態(実施例)と、伝熱面上の作動流体中に何も設けない状態(比較例)とで、それぞれテストセクションにおいて発熱体による強制流動沸騰を行い、アルミニウムブロックに挿入されている合計12本の熱電対より、伝熱面の温度を求め、局所の熱流束をフーリエの式を用いて求めた。また、流動様相の観察はハイスピードカメラにて行った。
このときの伝熱面の温度(K)と経過時間(秒)との関係を示すグラフを図8に示す。図8のグラフから、実施例では比較例に比べて伝熱面の温度変化が小さいことがわかる。この結果より、実施例で用いた冷却器が伝熱面の液枯れ防止に役立っていると考えられる。
また、実施例及び比較例におけるCHF(限界熱流束)と質量流束との関係を示すグラフを図9に示す。図9の直線で示される「理論値」は、「流路への流入水が全て蒸気になると仮定した場合の理論式」を表しており、図9に記載のエネルギー収支バランス式より求めた。図9のグラフより、実施例は比較例に対し、質量流束が約5kg/(m2s)の時には約1.3倍、約10kg/(m2s)の時には約1.25倍、CHFが上昇していることが分かる。また、実施例のように多孔質体を備えた冷却器を設置したことで、流路内の作動流体を伝熱面に供給しやすくなったと判断できる。

Claims (5)

  1. 発熱体を冷却するための沸騰方式による冷却器であって、
    前記冷却器は、前記発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に設けられ、且つ、
    前記発熱体の伝熱面側に、前記作動流体が流れる方向に沿って伸びるように形成された前記作動流体の流路を複数並列して備え、前記流路の前記発熱体の伝熱面側が開放されている多孔質体と、
    前記多孔質体を収容し、前記作動流体の流出を防止するケースと、
    を備えた冷却器。
  2. 前記多孔質体は、前記発熱体の伝熱面側から順に第1の多孔質体及び第2の多孔質体で構成され、前記第2の多孔質体は前記第1の多孔質体よりも前記作動流体の透過率が大きい多孔質体で形成されている請求項1に記載の冷却器。
  3. 前記第1の多孔質体が多孔質ナノ粒子の集合体で構成されている請求項2に記載の冷却器。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却器と、
    前記冷却器に接続され、蒸発した作動流体を液化するコンデンサと
    を備えた冷却装置。
  5. 発熱体の伝熱面上に作動流体を流して沸騰方式によって発熱体を冷却する方法において、
    前記発熱体の伝熱面上を流れる作動流体中に、請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却器を、前記多孔質体の複数の流路が前記発熱体の伝熱面に対向するように設ける工程と、
    前記発熱体の伝熱面で発生した作動流体の蒸気を前記多孔質体の複数の流路から排出するとともに、前記多孔質体の毛管力により前記多孔質体内の作動流体を前記発熱体の伝熱面へ供給する工程と、
    を含む発熱体の冷却方法。
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