JP2019208752A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血管観察用のCT撮影のワークフローを改善すること。【解決手段】 実施形態に係るX線CT装置は、メモリと、第1推定部と、第2推定部と、制御部とを備える。前記メモリは、被検体に造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶する。前記第1推定部は、前記複数の医用画像データから前記被検体の心臓の静止位相を推定する。前記第2推定部は、前記複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における前記造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における前記静止位相のタイミングを推定する。前記制御部は、前記タイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、撮影対象が心臓の場合に、被検体に装着された心電計によりリアルタイムに心電波形データを検出し、心電波形データのR波に基づいて撮影タイミングを同期させる。具体的には、X線CT装置は、R波及び心拍数に基づき、心臓の静止位相に同期するように撮影を行う。
冠動脈CTA(CT Angiography)等の如き、血管観察用の撮影の場合には、撮影準備の際に、心電計の装着に加え、インジェクタが被検体に接続される。X線CT装置は、インジェクタからの造影剤の注入後、造影剤の濃度を観察するためのモニタリング撮影を行う。モニタリング撮影中、X線CT装置は、断面画像の関心領域(ROI)において、注入された造影剤の濃度に応じて増加するCT値を検出し、CT値が閾値に到達したときをトリガとして、自動又は手動で本スキャンに移行する。なお、モニタリング撮影は、診断には寄与しないものの、造影剤が高濃度の時に本スキャンへの移行を可能とすることより、本スキャンで得られるCT画像の画質向上に寄与する。本スキャンへの移行後、X線CT装置は、最初のR波に基づき、短い撮影時間で撮影を行う。
ここで、血管造影用のCT撮影の場合、本スキャンの撮影時間に比べ、心電計及びインジェクタを接続するセットアップに時間がかかっている。例えば、血管観察用の撮影時間は、ダイナミック撮影を用いた機能解析やヘリカル撮影等を用いた広範囲撮影の撮影時間より短い。しかしながら、血管観察用のCT撮影の場合、短い撮影時間にもかかわらず、機能解析や広範囲撮影と同じセットアップを必要とすることから、撮影作業の一連の流れ(以下、ワークフローという)を改善できない状況にある。
特開2009−153965号公報
発明が解決しようとする課題は、血管観察用のCT撮影のワークフローを改善することである。
実施形態に係るX線CT装置は、メモリと、第1推定部と、第2推定部と、制御部とを備える。
前記メモリは、被検体に造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶する。
前記第1推定部は、前記複数の医用画像データから前記被検体の心臓の静止位相を推定する。
前記第2推定部は、前記複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における前記造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における前記静止位相のタイミングを推定する。
前記制御部は、前記タイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。 図3は、第1の実施形態における被検体周りのセットアップ状況を示す模式図である。 図4は、第1の実施形態の変形例の動作を説明するためのフローチャートである。 図5は、第1の実施形態の変形例の動作を説明するためのTDC及び動きグラフの模式図である。 図6は、第2の実施形態における静止位相推定の概念を説明するための模式図である。 図7は、第2の実施形態における静止位相推定の方法を説明するための模式図である。 図8は、第2の実施形態における静止位相推定の方法を説明するための模式図である。 図9は、第2の実施形態における静止位相推定の方法を説明するための模式図である。 図10は、第3の実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。 図11は、第3の実施形態における撮影タイミングの概念を説明するための模式図である。 図12は、第3の実施形態における撮影タイミングの概念を説明するための模式図である。 図13は、第3の実施形態の変形例の動作を説明するためのフローチャートである。 図14は、第3の実施形態の他の変形例の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、各実施形態に係るX線CT装置について図面を用いて説明する。なお、X線CT装置には、X線管とX線検出器とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate-Type(第3世代CT)、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate-Type(第4世代CT)等の様々なタイプがあり、いずれのタイプでも実施形態へ適用可能である。以下の各実施形態については、第3世代CTを例に挙げて説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成を示すブロック図である。X線CT装置1は、X線管11を有するX線源から被検体Pに対してX線を曝射し、当該被検体を透過したX線をX線検出器12で検出する。X線CT装置1は、当該X線検出器12からの出力に基づいて、被検体Pに関するCT画像を生成する。X線源及びX線検出器12は、撮影系の一例である。
図1に示すX線CT装置1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。架台装置10は、被検体PをX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。なお、図1に描画された複数の架台装置10は、1台の架台装置10の正面及び側面を示している。寝台装置30は、X線CT撮影の対象となる被検体Pを載置し、X線CT撮影を実行する位置まで移動するための装置である。コンソール装置40は、架台装置10を制御するコンピュータである。
例えば、架台装置10および寝台装置30はCT検査室に設置され、コンソール装置40はCT検査室に隣接する制御室に設置される。なお、コンソール装置40は、必ずしも制御室に設置されなくてもよい。例えば、コンソール装置40は、架台装置10及び寝台装置30とともに同一の部屋に設置されてもよい。いずれにしても架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とは互いに通信可能に有線または無線で接続されている。
架台装置10は、X線管11、X線検出器12、回転フレーム13、X線高電圧装置14、制御装置15、ウェッジ16、コリメータ17及びDAS18を有する。
X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。例えば、X線管11には回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。X線管11で発生したX線は、コリメータ17を介してコーンビーム形に成形され、被検体Pに曝射される。なお、X線管11及びコリメータ17は、X線源の一例である。
X線検出器12は、X線管11から曝射され、被検体Pを通過したX線を検出し、当該X線量に対応した電気信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管の焦点を中心として1つの円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列された複数のX線検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向、row方向)に複数配列された構造を有する。また、X線検出器12は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有し、シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器(半導体検出器)であっても構わない。
回転フレーム13は、X線源とX線検出器12とを回転軸回りに回転可能に支持する。具体的には、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、後述する制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。回転フレーム13は、アルミニウム等の金属により形成された固定フレーム(図示せず)に回転可能に支持される。詳しくは、回転フレーム13は、ベアリングを介して固定フレームの縁部に接続されている。なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とそれぞれ定義するものとする。回転フレーム13は、制御装置15の駆動機構からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。なお、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やDAS18を更に備えて支持する。このような回転フレーム13は、撮影空間をなす開口(ボア)が形成された略円筒形状の筐体に収容されている。開口はFOV19に略一致する。開口の中心軸は、回転フレーム13の回転軸Zに一致する。回転フレーム13の回転軸Zは、X線管11の回転軸Zと呼んでもよい。なお、DAS18が生成した検出データは、回転フレームに設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台装置の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。なお、回転フレームから架台装置の非回転部分への検出データの送信方法は、前述の光通信に限らず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式を採用しても構わない。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する高電圧発生装置と、X線管11が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、架台装置10の固定フレーム(図示しない)側に設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。処理回路は、ハードウェア資源として、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。また、制御装置15は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。制御装置15は、コンソール装置40からの指令に従い、X線高電圧装置14およびDAS18等を制御する。当該プロセッサは、当該メモリに保存されたプログラムを読み出して実行することで上記制御を実現する。また、制御装置15は、コンソール装置40若しくは架台装置10に取り付けられた、後述する入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う機能を有する。例えば、制御装置15は、入力信号を受けて回転フレーム13を回転させる制御や、架台装置10をチルトさせる制御、及び寝台装置30及び天板33を動作させる制御を行う。なお、架台装置10をチルトさせる制御は、架台装置10に取り付けられた入力インターフェースによって入力される傾斜角度(チルト角度)情報により、制御装置15がX軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させることによって実現される。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられても構わない。なお、制御装置15は、当該メモリにプログラムを保存する代わりに、当該プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、当該プロセッサは、当該回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記制御を実現する。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16(ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter))は、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
DAS18(Data Acquisition System)は、被検体Pにより減弱されたX線の強度を示すデジタル値を1ビューごとに収集する。DAS18は、X線検出器12の各X線検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、増幅された電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、当該デジタル信号が示すデジタル値を有する検出データを生成する。検出データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、および収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線強度のデジタル値のセットである。なお、ビュー番号としては、ビューが収集された順番(収集時刻)を用いてもよく、X線管11の回転角度を表す番号(例、1〜1000)を用いてもよい。また、DAS18が生成した検出データは、架台装置10に収容された非接触データ伝送回路(図示せず)を介してコンソール装置40へと転送される。また、DASは、データ収集部の一例である。
寝台装置30は、スキャン対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを備えている。
基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。
寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を天板33の長軸方向に移動するモータあるいはアクチュエータである。寝台駆動装置32は、コンソール装置40による制御、または制御装置15による制御に従い、天板33を移動する。例えば、寝台駆動装置32は、天板33に載置された被検体Pの体軸が回転フレーム13の開口の中心軸に一致するよう、天板33を被検体Pに対して直交方向に移動する。また、寝台駆動装置32は、架台装置10を用いて実行されるX線CT撮影に応じて、天板33を被検体Pの体軸方向に沿って移動してもよい。
支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44と、通信インターフェース45とを有する。メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44と、通信インターフェース45との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データや医用画像データを記憶する。本実施形態では、メモリ41は、被検体Pに造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶する。また、メモリ41は、本実施形態に係る制御プログラムやデータ等を記憶する。また、メモリ41の保存領域は、X線CT装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。メモリ41は、記憶部の一例である。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。また、ディスプレイ42は、表示部の一例である。また、ディスプレイ42は、架台装置10に設けられてもよい。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、投影データを収集する際の収集条件や、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件等を操作者から受け付ける。例えば、入力インターフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。また、入力インターフェース43は、入力部の一部である。また、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
処理回路44は、入力インターフェース43から出力される入力操作の電気信号に応じてX線CT装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、システム制御機能441、画像生成機能442、推定機能443、スキャン制御機能444、表示制御機能445などを実行する。
システム制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、処理回路44の各機能を制御する。具体的には、システム制御機能441は、メモリ41に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路44内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線CT装置1の各部を制御する。
画像生成機能442は、DAS18から出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施したデータを生成する。なお、前処理前のデータ(検出データ)および前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。また、画像生成機能442は、このような投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を行ってCT画像データを生成する。CT画像データを再構成する場合、フルスキャン再構成方式では被検体の周囲一周、360°分の投影データが必要であり、ハーフスキャン再構成方式でも180°+ファン角度分の投影データが必要である。いずれの再構成方式に対しても本実施形態へ適用可能である。以下、説明を簡単にするため、被検体周囲一周、360°分の投影データを用いて再構成する再構成(フルスキャン再構成)方式を用いるものとする。CT画像データは、被検体Pに関するCT値の空間分布を表している。CT値とは、CT画像を表現するための値で、水が0、空気が−1000と定義された相対的な値を指す。CT値は、X線減弱係数で決定され、水のX線減弱係数μ_waterが0となり、空気のX線減弱係数μ_airが−1000となるようにキャリブレーション(校正)が行われる。そのため、水よりもX線減弱係数が高い組織はCT値が高くなる。組織のX線減弱係数をμとしたとき、組織のCT値[HU]は次式から得られる。
組織のCT値[HU]=1000×(μ−μ_water)/μ_water
画像生成機能442は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づき、生成したCT画像データを公知の方法により、任意断面の断層像データやボリュームデータに変換する。ボリュームデータは、3次元空間におけるCT値の分布情報を有するデータである。変換後の断層像データやボリュームデータは、例えば、モニタリング画像やボリューム画像としてディスプレイ42に表示される。モニタリング画像は、モニタリング撮影時の断層像である。公知の方法としては、例えば、ボリュームレンダリングや、サーフェスレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理が適宜、使用可能となっている。
推定機能443は、第1推定機能及び第2推定機能を含んでいる。
第1推定機能は、メモリ41内の複数の医用画像データから被検体Pの心臓の静止位相を推定する。第1推定機能は第1推定部の一例である。
第2推定機能は、当該複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における当該静止位相のタイミングを推定する。ここで、第2推定機能は、例えば、当該指標値が閾値に到達すると、当該到達したときから最初の静止位相のタイミングを推定する。なお、これに限らず、第2推定機能は、当該指標値が閾値に到達する前に、当該指標値が閾値を超えるタイミングを推定し、当該推定したタイミングから最初の静止位相のタイミングを推定するようにしてもよい。第2推定機能は第2推定部の一例である。
スキャン制御機能444は、スキャン範囲、関心領域、撮影条件等を決定するための被検体Pの位置決め画像データを取得する。撮影条件としては、例えば、X線管11の管電圧・管電流、得られる画像スライスの総幅に対する1回転での寝台移動量(撮影ピッチ)、開始タイミング、撮影列数、回転速度などがある。
スキャン制御機能444は、モニタリング撮影及び本スキャンを順に実行するように撮影系を制御する。本実施形態において、スキャン制御機能444は、推定機能443により推定されたタイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する。
ここで、モニタリング撮影は、被検体の断層像であるモニタリング画像上に関心領域(ROI)を設定し、関心領域の造影剤の濃度変化を観察する撮影である。モニタリング撮影は、造影剤が目標とする濃度まで到達したか否かを判定するための撮影である。モニタリング撮影は、診断には直接的に寄与しないが、適切な造影画像を得るためには必要となる撮影方法であり、心臓撮影ではほとんどのケースで用いられる。モニタリング撮影は、連続曝射に限らず、被曝を減らす観点から間欠曝射で実行されることがある。連続曝射であれば、2秒程度の連続データがあれば、1心拍分のデータを取得可能である。これに加え、造影剤の到達までの間、心拍推定の精度を担保することができる。間欠曝射の場合にも、得られた画像間の差分や、1スキャン中の画像の動きから大まかな心位相を推定可能である。逆に、心位相の推定結果に基づいて、間欠タイミングを制御してもよい。ここで、「心位相」の用語は、通常は、心電図信号によって検出されたR波を目印にし、R波からR波までの時間を100%で規格化し、現在のフレームの時刻を%で表現したものを指している。例えば、心臓収縮末期の心位相は25%付近である。本実施形態は、心電計を用いないことからR波が得られないため、R波に基づく意味の心位相を得られない。しかしながら、本実施形態は、例えば、動きグラフの波形の特徴を目印にし、目印から次の目印までの周期を100%で規格化することにより、大まかな心位相を推定可能である。心位相の中の静止位相についても同様であり、例えば、動きグラフの動きの小さい領域を静止位相として推定可能である。すなわち、本実施形態でいう心位相及び静止位相は、動きグラフの波形から推定される心位相及び静止位相を指している。これは、他の実施形態でも同様である。なお、「モニタリング撮影」は、「モニタリングスキャン」ともいう。スキャン制御機能444は、制御部の一例である。
表示制御機能445は、各機能による処理結果などのデータを表示するようにディスプレイ42を制御する。例えば、表示制御機能445は、医用画像データに基づいて、医用画像をディスプレイ42に表示させる。表示制御機能445は、表示制御部の一例である。
なお、システム制御機能441、画像生成機能442、推定機能443、スキャン制御機能444、表示制御機能445は、一つの基板の処理回路44により実装されてもよいし、複数の基板の処理回路44により分散して実装されてもよい。同様に、コンソール装置40は、単一のコンソールにて複数の機能を実行するものとして説明したが、複数の機能を別々のコンソールが実行することにしても構わない。
通信インターフェース45は、有線、無線又はその両方にて外部装置と通信するための回路である。外部装置は、この例ではインジェクタ50であるが、これに限定されない。外部装置は、例えば、モダリティ、画像処理装置、放射線部門情報管理システム(RIS:Radiological Information System)、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)及びPACS(Picture Archiving and Communication System)等のシステムに含まれるサーバ、あるいは他のワークステーション等としてもよい。
インジェクタ50は、スキャン制御機能444から通信された注入量及び注入速度に応じて、被検体Pに造影剤を注入する。
次に、以上のように構成されたX線CT装置の動作について図2のフローチャート及び図3の模式図を用いて説明する。
始めに、X線CT装置1は、図示しない通信インターフェースを介して検査予約システム等から検査対象の被検体に関する被検体情報(患者情報)を取得する。被検体情報は、患者ID、患者名、生年月日、年齢、体重、性別、検査部位である。なお、被検体情報は、被検体のインプラントを示すインプラント情報を含んでもよい。
続いて、ステップST1の造影セットアップが実行される。X線CT装置1においては、操作者により、天板33上に被検体Pが載置された後、図3に示すように、被検体Pの右腕の静脈にインジェクタ50の管が挿入される。なお、造影セットアップは、位置決め撮影後に行ってもよい。
ステップST1の後、ステップST2において、スキャン制御機能444は、操作者による入力インターフェース43の操作に応じて、位置決め撮影用の撮影条件を含む撮影計画を設定する。
ステップST2の後、ステップST3において、スキャン制御機能444は、スキャン範囲、関心領域、撮影条件等を決定するための被検体Pの位置決め画像データを取得する。
例えば、位置決め画像データの取得に際し、ヘリカルスキャン或いはノンヘリカルスキャンによって被検体Pに対する全周分の投影データを収集する。ここで、スキャン制御機能444は、被検体Pの心臓を含む胸部全体などの広範囲に対して本スキャンよりも低線量でヘリカルスキャン或いはノンヘリカルスキャンを実行する。ノンヘリカルスキャンとしては、例えば、天板33の位置を一定間隔で移動させた都度、天板33が停止した状態でスキャンを行うステップアンドシュート方式が実行される。
このように、スキャン制御機能444が被検体に対する全周分の検出データを収集することで、画像生成機能442が、3次元のX線CT画像データ(ボリュームデータ)を再構成することができ、再構成したボリュームデータに基づいて、任意の方向に応じた2次元の位置決め画像データを生成してもよい。また、位置決め画像データは、前述のボリュームデータを用いることで、3次元の位置決め画像データとして扱うことも可能である。
ステップST3の完了後、ステップST4において、スキャン制御機能444は、操作者による入力インターフェース43の操作に応じて、被検体Pのモニタリング撮影を行うためのモニタリング条件を設定する。モニタリング条件は、造影条件及び撮影条件を含んでいる。造影条件は、例えば、造影剤の注入速度、注入量、注入時間が示されている。また、スキャン制御機能444は、操作者による入力インターフェース43の操作により、位置決め画像上に、モニタリング撮影のための関心領域を設定する。
ステップST4の後、ステップST5にてモニタリング撮影が実行される。このとき、スキャン制御機能444は、造影条件に基づいて、被検体Pに造影剤を注入するインジェクタ50を制御する。また、スキャン制御機能444は、撮影条件に基づいて、モニタリング撮影を実行するようにX線源とX線検出器12とを制御する。
モニタリング撮影中、画像生成機能442は、X線検出器12からDAS18を介して出力された投影データに対して再構成処理を行い、複数の医用画像データ(モニタリング画像データ)を順次、生成してメモリ41に保存する。推定機能443は、メモリ41内の複数の医用画像データから特徴的な動きに対応する心拍タイミングを計算し(ステップST6)、心拍タイミング間の心位相のうち、心臓の動きの小さい静止位相を推定する。ステップST6は、例えば、複数の医用画像データに基づいて、心臓の動きの大きさを時系列に沿って表す動きグラフを作成し、動きグラフ内の特徴的な動きの時間間隔に基づいて心拍タイミングを計算する。また、動きグラフ内の動きの小さい領域に基づいて静止位相を推定する。
ステップST6の後、スキャン制御機能444は、医用画像データの関心領域ROIの画素における造影剤の濃度の指標値が閾値に到達したか否かを判定する(ステップST7)。この判定は、例えば、関心領域ROIの画素のCT値(指標値)を時系列で表す時間濃度曲線(time density curve:TDC)を作成し、CT値と閾値とを比較して行う。なお、ステップST7の判定は、必ずしもTDCを作成する必要はなく、指標値と閾値とを比較すれば実行可能である。ステップST7の判定の結果、否の場合には、ステップST5〜ST6を継続して実行する。
一方、CT値が閾値に到達すると、スキャン制御機能444は、本スキャンに適した造影具合と判定し、モニタリング撮影を終了する。また、推定機能443は、CT値が閾値に到達すると、当該到達したときから最初の静止位相のタイミングを推定する(ステップST8)。すなわち、推定機能443は、CT値が閾値以上の時期における静止位相のタイミングを推定する。
ステップST8の後、ステップST9にて、スキャン制御機能444は、当該推定されたタイミングに基づいて、本スキャンを実行するようにX線源とX線検出器12とを制御する。この本スキャンは、例えば、1回転のスキャンで心臓全体を撮影可能なボリュームスキャンである。
本スキャン中、画像生成機能442は、X線検出器12からDAS18を介して出力された投影データに対して再構成処理を行い、医用画像データ(断層像データやボリュームデータ)を生成してメモリ41に保存する。なお、ボリュームデータは、再構成された複数の断層像データを補間処理することにより生成される。
スキャン制御機能444は、本スキャンで得られた医用画像データ(断層像データ)の心位相が静止位相か否かを判定し(ステップST10)、静止位相であれば、本スキャンを終了するようにX線源とX線検出器12とを制御する。これにより、本スキャンを終了する。一方、ステップST10の判定の結果、否の場合には、スキャン制御機能444は、ステップST10の処理を継続する。
上述したように第1の実施形態によれば、被検体に造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶する。複数の医用画像データから被検体の心臓の静止位相を推定する。複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における静止位相のタイミングを推定する。当該タイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する。
このように、造影剤を注入して心臓の静止位相の医用画像データを撮影する際に、心電計を装着する作業を省略したことにより、血管観察用のCT撮影のワークフローを改善することができる。改善後のワークフローは、通常の非同期造影撮影と同様の準備・設定等を行うワークフローである。改善後のワークフローは、静止位相のタイミングがモニタリング画像から推測されるため、撮影タイミングに関する詳細な条件設定が不要であり、ユーザの負担が軽減されている。
詳しくは、心電計や心電計に代わる追加の装置を用いず、造影剤によるモニタリング画像を用いて心拍タイミングを計算する。また、モニタリング画像から造影剤の到達を計測すると共に、次の静止位相のタイミングを推定する。従って、心電計を用いなくても、心電計を用いた場合と同様に、造影剤による高いコントラストを有し、静止位相の状態で心臓のCT撮影が可能になる。また、心電計の精度に撮影タイミングが左右されず、ノイズやR波が飛んでしまうといった心電計に起因したエラーが生じない。
また、従来の冠動脈CTAでは、モニタリング撮影でCT値が閾値に到達した際に、次のR波に基づき、本スキャンを実行するので、少なくとも1秒程度のタイムラグが生じる。
これに対し、本実施形態によれば、指標値が閾値に到達すると、当該到達したときから最初の静止位相のタイミングを推定する構成により、当該到達した際に、次のR波よりも前に本スキャンを実行可能である。このため、タイムラグの発生を阻止することができる。
これに加え、本実施形態によれば、モニタリング撮影と心拍推定とを並行して行う構成により、被曝量を通常の造影検査以上に増やすことがない。比較例として、モニタリング撮影とは別に、本スキャンよりも低線量の準備撮影を行い、得られた心臓の画像に基づいて心拍推定を行う場合には、準備撮影の分だけ被曝量を増やすことになってしまう。
<変形例>
次に、第1の実施形態の変形例について述べる。
変形例は、第1の実施形態に比べ、被曝量の低減を図る観点から、推定機能443における第2推定機能の構成を変形している。具体的には、変形例に係る第2推定機能は、造影剤の濃度の指標値が閾値に到達する前に、当該指標値が閾値を超えるタイミングを推定し、当該推定したタイミングから最初の静止位相のタイミングを推定する。
他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
次に、以上のように構成されたX線CT装置の変形例の動作について図4のフローチャート及び図5の模式図を用いて説明する。この変形例の動作は、図2のステップST7,ST8に代えて、図4に示す如きステップST7A,ST8Aを行うものである。
すなわち、X線CT装置1は、前述同様に、ステップST1〜ST6を実行し、心拍タイミングを計算し、静止位相を推定する。
ステップST6の後、推定機能443は、図5に示すように、医用画像データの関心領域ROIの画素における造影剤の濃度の指標値が閾値に到達する前に、当該指標値が閾値を越えるタイミングt_thを推定したか否かを判定する(ステップST7A)。この判定は、例えば、指標値であるCT値と、TDC上のCT値の傾きと、閾値とに基づいて行う。具体的には例えば、CT値と閾値との差分が大きいときにはタイミングt_thを推定せず、CT値と閾値との差分が小さいときにタイミングt_thを推定する。タイミングt_thを推定する場合には、例えば、現在のCT値の傾きを外挿して閾値を超えるタイミングt_thを求めればよい。なお、CT値と閾値との差分が大きい場合、タイミングt_thを推定可能であるものの、途中でCT値の傾きが変わると、推定したタイミングt_thの誤差が大きくなる。このため、CT値と閾値との差分が大きいときにはタイミングt_thを推定しない動作を述べたが、本実施形態は、これに限定されない。ステップST7Aの判定の結果、否の場合には(時刻t1)、ステップST5〜ST6を継続して実行する。
一方、CT値が閾値を超えるタイミングt_thを推定すると(時刻t2)、推定機能443は、スキャン制御機能444を制御して、モニタリング撮影を終了させる。なお、図5に示す動きグラフは、理解を容易にするため、モニタリング撮影及び本スキャンの各々を除いた期間(動きグラフを描けない期間)も記載している。また、推定機能443は、CT値が閾値を超えるタイミングt_thから最初の静止位相のタイミングt_phを推定する(ステップST8A)。例えば図5に示すように、心拍周期をTbとし、静止位相のタイミングt_phの心位相を80%とする。動きグラフから、現在の時刻t2に最も近い時刻で、心位相0%となるタイミングt_0を求める。当該タイミングt_0から、閾値を超えるタイミングt_thまでの時間(t_th−t_0)を心拍周期Tbで除算して100を乗じる。これにより、閾値を超えるタイミングt_thでの心位相p_th={(t_th−t_0)/Tb}×100(%)が得られる。例えば、p_thが30%として得られたとする。
従って、閾値を超えるタイミングt_thから最初の静止位相のタイミングt_phは、80%−30%=50%であることから、心拍周期Tbの50%の時間を、閾値を超えるタイミングt_thに加算して得られる。すなわち、静止位相のタイミングt_phは、例えば、次式に示すように得られる。
t_ph=(0.8−p_th)Tb+t_th
ステップST8Aの後、X線CT装置1は、前述同様に、ステップST9〜ST10が実行され、本スキャンが終了する。
以上のような変形例によれば、指標値が閾値に到達する前に、当該指標値が閾値を超えるタイミングを推定し、当該推定したタイミングから最初の静止位相のタイミングを推定する。これにより、指標値が閾値に達する前にモニタリング撮影を終了して本スキャンの撮影待ち状態に移行できるため、第1の実施形態の作用効果に加え、指標値が閾値に達する前の時刻t2と、閾値を超えるタイミングt_thとの間の被曝量を削減できる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係るX線CT装置について図6乃至図9の模式図を用いて説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の具体例であり、処理回路44の推定機能443における第1推定機能の様々な例を示している。すなわち、第1推定機能が静止位相を推定する場合、例えば、(a)フレーム間差分を用いる方法、(b)パターンマッチングを用いる方法、(c)オプティカルフローを用いる方法、が適宜、使用可能となっている。詳しくは、図6に示すように、モニタリング画像である複数の医用画像データから、心臓の動きを時系列に示す動きグラフを作成し、動きグラフから静止位相を推定する場合に、上記方法(a)〜(c)等が適宜、使用可能となっている。なお、図6に示したモニタリング画像の絵柄は、心臓が動いていることを模式的に表すものであり、実際のモニタリング画像の絵柄とは異なる。実際のモニタリング画像の絵柄は、図3に示したモニタリング画像と同様のアキシャル画像の絵柄である。画像の絵柄については、他の図面でも同様である。
ここで、(a)のフレーム間差分を用いる場合について述べる。この場合、第1推定機能は、前述した構成において、複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を推定する。具体的には、第1推定機能は、図7に示すように、時系列に沿って連続したモニタリング画像i1,i2間で情報の差分を取り、拍動変動情報(心拍タイミング)を算出し、拍動変動情報に基づく1心拍内の静止位相を推定する。情報の差分としては、モニタリング画像の関心領域以外の領域間のCT値の差分としてもよく、拍動変動情報としては、当該CT値の差分の時系列データとしてもよい。あるいは、情報の差分としては、モニタリング画像i1,i2の関心領域以外の領域間のヒストグラムh1,h2の差分としてもよく、拍動変動情報としては、当該ヒストグラムh1,h2の差分の時系列データとしてもよい。ヒストグラムh1,h2は、縦軸が頻度、横軸がCT値である。なお、関心領域以外の領域間の差分をとる理由は、関心領域のCT値が心臓の動きよりも造影剤の濃度に大きく影響されるためである。また、CT値又はヒストグラムh1,h2の差分を取る前に、モニタリング画像i1,i2に対してエッジ強調等の画像処理を実施してもよい。
次に、(b)のパターンマッチングを用いる場合について述べる。この場合、第1推定機能は、前述した構成において、複数の医用画像データの各々に対してパターンマッチングを行うことにより、複数の医用画像データにおけるパターンの移動量を算出し、当該パターンの移動量に基づいて静止位相を推定する。具体的には、第1推定機能は、図8に示すように、モニタリング画像内の所定部分を追跡用のパターンptとして設定し、モニタリング画像i1,i2,…毎にパターンptの位置を追跡し、パターンptの位置の変化に基づいて心拍タイミングを算出する。算出した心拍タイミングに基づく1心拍内の静止位相を推定する。追跡用パターンは手動で設定してもよいし、システムによって自動的に決定されてもよい。
最後に、(c)のオブティカルフローを用いる場合について述べる。この場合、第1推定機能は、前述した構成において、複数の医用画像データ間の動きベクトルを算出し、当該動きベクトルに基づいて静止位相を推定する。具体的には、第1推定機能は、図9に示すように、時系列に沿って連続したモニタリング画像i1,i2に対して動きベクトルを算出し、当該動きベクトルの絶対値の変化に応じて、心拍タイミングを算出する。算出した心拍タイミングに基づく1心拍内の静止位相を推定する。なお、心拍タイミングは、算出した動きベクトルのうちの少なくとも一部の動きベクトルに基づいて算出すればよい。
他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成をもつ第2の実施形態によれば、前述したステップST6において、フレーム間差分を用いる場合、複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を推定する。
あるいはステップST6において、パターンマッチングを用いる場合、複数の医用画像データの各々に対してパターンマッチングを行うことにより、複数の医用画像データにおけるパターンの移動量を算出し、当該パターンの移動量に基づいて静止位相を推定する。
また、あるいはステップST6において、オプティカルフローを用いる場合、複数の医用画像データ間の動きベクトルを算出し、当該動きベクトルに基づいて静止位相を推定する。
従って、情報の差分、パターンマッチング又は動きベクトルなどを用いる構成により、第1の実施形態又はその変形例と同様の作用効果に加え、様々な方法で静止位相を推定することができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係るX線CT装置について説明する。
第3の実施形態は、第1又は第2の実施形態の具体例であり、本スキャンの終了判定としてのステップST10において、本スキャンで撮影したCT画像の心位相が静止位相か否かを判定するための例を示している。
これに伴い、メモリ41は、前述した構成に加え、複数の医用画像データのうち、心臓の1心拍分の各々の医用画像データを当該心臓の心位相に対応付けて記憶する。例えば、メモリ41は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格に準拠したデータ形式のファイルとして、互いに関連付けられた医用画像データと付帯情報とを有する医用画像ファイルを記録する。ここで、医用画像データの付帯情報に心位相を含めることにより、医用画像データを心位相に対応付けて記憶する。また、1心拍分の各々の医用画像データは、モニタリング撮影時に得られた各々のモニタリング画像データである。これら1心拍分の各々の医用画像データの集合をリストと呼んでもよい。このリストは、心位相対応リストやモニタリング画像リストといった任意の名称を付してもよい。
スキャン制御機能444は、前述した構成に加え、本スキャンの実行中に得られた医用画像データと、心位相のうちの静止位相に対応付けて記憶された医用画像データとを比較し、比較結果が許容範囲内にあるとき、本スキャンを終了するように撮影系を制御する。具体的には、静止位相のうちの目標位相に対応付けて記憶された医用画像データが比較に用いられる。また、比較結果が許容範囲外にあるとき、本スキャンの撮影時間が許容時間内にあれば本スキャンを継続し、許容時間外であれば本スキャンを終了するように撮影系を制御する。
他の部分の構成は、第1又は第2の実施形態と同様である。
次に、以上のように構成されたX線CT装置の動作について図10のフローチャート及び図11乃至図12の模式図を用いて説明する。この動作は、図2又は図4のステップST10において、ステップST10−1〜ST10−5を行うものである。
すなわち、X線CT装置1は、前述同様に、ステップST1〜ST9を実行し、本スキャンを実行する。但し、ステップST6で心拍タイミングを計算して静止位相を推定した後に、推定機能443は、被検体Pの心臓の1心拍分の各々の医用画像データを当該心臓の心位相に対応付けてメモリ41に書き込んでおく。
また、ステップST9の本スキャン中、前述同様に、画像生成機能442は、医用画像データを生成してメモリ41に保存する。
スキャン制御機能444は、図11に示すように、本スキャンの実行中に得られた医用画像データ(リアルタイム画像データ)と、当該心位相のうちの静止位相(内の目標位相)に対応付けて記憶された医用画像データとを比較する(ステップST10−1)。スキャン制御機能444は、この比較結果が許容範囲内にあるか否かを判定し(ステップST10−2)、比較結果が許容範囲内にあれば、スキャンを終了するようにX線源とX線検出器12とを制御する。これにより、本スキャンを終了する。図11に示す例では、曝射領域EM1が、動きグラフの値の小さい静止位相に対応している。
一方、ステップST10−2の判定結果が否の場合、スキャン制御機能444は、目標位相までの時間を算出する(ステップST10−3)。例えば、リアルタイム画像に許容範囲内で一致するモニタリング画像をメモリ41から検索し、当該モニタリング画像の心位相と、目標位相のモニタリング画像の心位相との差分に基づいて、目標位相までの時間を算出する。例えば、リアルタイム画像に許容範囲内で一致するモニタリング画像の心位相p_rtが40%であり、目標位相のモニタリング画像p_tgの心位相が80%であるとする。このとき、2つの心位相の差分を心拍周期Tbによって時間に換算することにより、目標位相までの時間は、(p_tg−P_rt)×Tb=(0.8−0.4)Tb=0.4Tbとして算出される。
スキャン制御機能444は、現在までの本スキャンの撮影時間に、目標位相までの時間を延長した延長撮影時間が、許容時間内にあるか否かを判定し(ステップST10−4)、否の場合には、本スキャンを終了する。すなわち、延長撮影時間が長過ぎるときには、安全のために撮影を終了する。
これに対し、ステップST10−4の判定の結果、延長撮影時間が許容時間内にあるとき、スキャン制御機能444は、本スキャンの撮影を継続し(ステップST10−5)、ステップST10−1に戻る。この後、例えば図12に示すように、再度のステップST10−1及びST10−2の後、比較結果が許容範囲内にあることにより、本スキャンを終了する。図12に示す例では、延長撮影時間に対応する曝射領域EM2が、動きグラフの値の小さい静止位相に対応している。
上述したように第3の実施形態によれば、複数の医用画像データのうち、心臓の1心拍分の各々の医用画像データを当該心臓の心位相に対応付けて記憶する。本スキャンの実行中に得られた医用画像データと、当該心位相のうちの静止位相に対応付けて記憶された医用画像データとを比較し、比較結果が許容範囲内にあるとき、本スキャンを終了するように撮影系を制御する。これにより、第1又は第2の実施形態の効果に加え、本スキャンで撮影した医用画像データの心位相が静止位相であることを判定し、撮影失敗の可能性を低減することができる。
詳しくは、本スキャン時には、モニタリング画像から心位相に対応するリストを保持しておき、リスト内の静止位相における目標位相のモニタリング画像と、本スキャンのリアルタイム画像とを比較し、両者が整合すれば本スキャンを終了する。本スキャンのリアルタイム画像のタイミングで目標位相とのズレを検知した際には、撮影時間を延長することにより、再検査の可能性を低減する。なお、本スキャンを撮影するタイミングで長めの撮影時間を予め設定しておき、正常時には撮影を中断する方法としてもよく、心位相にズレが生じた時に、撮影時間を延長する方法としてもよい。また、心位相のズレの検出方法は、第2の実施形態における(a)〜(c)のいずれの方法を用いてもよい。
なお、第3の実施形態とは異なり、心電計を装着している場合には、心房細動(atrial fibrillation:AF)が起きると、R−R間隔が離れてしまうため、撮影時間が延長されてしまう。これに対し、第3の実施形態によれば、仮に心房細動が起きたとしても、本スキャンのリアルタイム画像が静止位相で撮影された旨を判定できれば、本スキャンを終了できる点で優れている。
<変形例1>
次に、第3の実施形態の変形例1について図13を用いて述べる。
変形例1は、第3の実施形態に比べ、モニタリング画像のリストの省略を図る観点から、ステップST10に代えて、ステップST10Aにおいて、フレーム間差分を用いる構成となっている。
これに伴い、メモリ41は、第1の実施形態と同様の構成となっている。
スキャン制御機能444は、第1の実施形態の構成に加え、フレーム間差分を用いて静止位相か否かを判定し、判定結果が静止位相を示す場合には本スキャンを終了する。具体的には、スキャン制御機能444は、本スキャンの実行中に得られた複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を判定する。
他の部分の構成は、第1の実施形態と同様である。
以上のような構成をもつ変形例1によれば、前述同様にステップST1〜ST9を実行した後、スキャン制御機能444が、ステップST10に代えて、ステップST10Aを実行する。ステップST10Aにおいて、スキャン制御機能444は、本スキャンの実行中に得られた複数の医用画像(リアルタイム画像)データ間で情報の差分を計算する(ステップST10A−1)。情報の差分は、前述同様に、CT値の差分でもよく、ヒストグラムの差分でもよい。
ステップST10A−1の後、スキャン制御機能444は、計算した差分が基準値より小さいか否かを判定し(ステップST10A−2)、否の場合にはステップST10A−1に戻る。ステップST10A−2の判定の結果、差分が基準値より小さい場合には、スキャン制御機能444は、小さい差分が一定時間続いたか否かを判定する(ステップST10A−3)。ステップST10A−3の判定の結果、否の場合にはステップST10A−1に戻る。ステップST10A−1〜ST10A−2の継続により、ステップST10A−3の判定結果が、小さい差分が一定時間続いたことを示す場合には、スキャン制御機能444は、本スキャンを終了するように撮像系を制御する。これにより、本スキャンが終了する。
以上のような変形例1によれば、本スキャンの実行中に得られた複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を判定する。判定結果が静止位相を示す場合には本スキャンを終了するように撮像系を制御する。従って、第3の実施形態におけるモニタリング画像のリストを用いずに、第3の実施形態と同様に、本スキャンで撮影した医用画像データの心位相が静止位相であることを判定し、撮影失敗の可能性を低減することができる。
なお、変形例1は、第1の実施形態に適用する場合に限らず、第2の実施形態に適用してもよい。
<変形例2>
次に、第3の実施形態の変形例2について図14を用いて述べる。
変形例1は、第3の実施形態に比べ、延長撮影時間に関する計算の省略を図る観点から、ステップST10に代えて、ステップST10Bにおいて、フレーム間差分を用いる構成となっている。なお、ここでいう延長撮影時間に関する計算は、ステップST10−3〜ST10−5に相当する。
これに伴い、メモリ41は、第3の実施形態と同様の構成となっている。
スキャン制御機能444は、第3の実施形態の構成に加え、ステップST10−3〜ST10−5の処理に代えて、フレーム間差分を用いて静止位相か否かを判定し、判定結果が静止位相を示す場合には本スキャンを終了する。具体的には、スキャン制御機能444は、本スキャンの実行中に得られた複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を判定する。
他の部分の構成は、第3の実施形態と同様である。
以上のような構成をもつ変形例2によれば、前述同様にステップST1〜ST9を実行した後、スキャン制御機能444が、ステップST10に代えて、ステップST10Bを実行する。ステップST10Bにおいて、スキャン制御機能444は、第3実施形態のステップST10−1〜ST10−2と同様に、モニタリング画像のリストと、リアルタイム画像とを比較するステップST10B−1〜ST10B−2を実行する。ステップST10B−2の判定結果が否の場合、スキャン制御機能444は、変形例1のステップST10A−1〜ST10A−3と同様に、フレーム間差分を用いたステップST10B−3〜ST10B−5を実行する。なお、ステップST10B−3は、ステップST10B−2の判定の結果、リアルタイム画像が静止位相にない場合に移行される処理である。このため、ステップST10B−3〜ST10B−5は、リアルタイム画像が静止位相に対応するようになるまで、繰り返し実行される。ステップST10B−5の判定の結果、小さい差分が一定時間続いた場合には、前述同様に、本スキャンが終了する。
以上のような変形例2によれば、複数の医用画像データのうち、心臓の1心拍分の各々の医用画像データを当該心臓の心位相に対応付けて記憶する。本スキャンの実行中に得られた医用画像データと、当該心位相のうちの静止位相に対応付けて記憶された医用画像データとを比較し、比較結果が許容範囲内にあるとき、本スキャンを終了するように撮影系を制御する。一方、比較結果が許容範囲外にあるとき、本スキャンの実行中に得られた複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて静止位相を判定する。判定結果が静止位相を示す場合には本スキャンを終了するように撮像系を制御する。従って、第3の実施形態における延長撮影時間に関する計算を省略しつつ、第3の実施形態と同様に、本スキャンで撮影した医用画像データの心位相が静止位相であることを判定し、撮影失敗の可能性を低減することができる。
なお、変形例2は、第1の実施形態に適用する場合に限らず、第2の実施形態に適用してもよい。
以上述べた少なくとも一つの実施形態によれば、被検体に造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶する。複数の医用画像データから被検体の心臓の静止位相を推定する。複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における静止位相のタイミングを推定する。当該タイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する。
このように、造影剤を注入して心臓の静止位相の医用画像データを撮影する際に、心電計を装着する作業を省略したことにより、血管観察用のCT撮影のワークフローを改善することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、或いは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス等の回路を意味する。プログラマブル論理デバイスには、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等がある。「CPU」は、「Central Processing Unit」の略語である。「GPU」は、「Graphics Processing Unit」の略語である。「ASIC」は、Application Specific Integrated Circuit」の略語である。「SPLD」は、「Simple Programmable Logic Device」の略語である。「CPLD」は、「Complex Programmable Logic Device」の略語である。「FPGA」は、「Field Programmable Gate Array」の略語である。この種のプロセッサはメモリに保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線CT装置
10 架台装置
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 DAS
19 FOV
30 寝台装置
31 基台
32 寝台駆動装置
33 天板
34 支持フレーム
40 コンソール装置
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インターフェース
44 処理回路
441 システム制御機能
442 画像生成機能
443 推定機能
444 スキャン制御機能
445 表示制御機能
50 インジェクタ
P 被検体

Claims (7)

  1. 被検体に造影剤を注入した状態で経時的に撮影された複数の医用画像データを記憶するメモリと、
    前記複数の医用画像データから前記被検体の心臓の静止位相を推定する第1推定部と、
    前記複数の医用画像データの各々の関心領域の画素における前記造影剤の濃度の指標値が閾値以上の時期における前記静止位相のタイミングを推定する第2推定部と、
    前記タイミングに基づいて、本スキャンを実行するように撮影系を制御する制御部と
    を備えるX線CT装置。
  2. 前記第2推定部は、前記指標値が前記閾値に到達すると、当該到達したときから最初の前記静止位相のタイミングを推定する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記第2推定部は、前記指標値が前記閾値に到達する前に、前記指標値が前記閾値を超えるタイミングを推定し、当該推定したタイミングから最初の前記静止位相のタイミングを推定する、請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記第1推定部は、前記複数の医用画像データ間で情報の差分をとることにより、前記差分の時系列データを算出し、当該差分の時系列データに基づいて前記静止位相を推定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記第1推定部は、前記複数の医用画像データの各々に対してパターンマッチングを行うことにより、前記複数の医用画像データにおけるパターンの移動量を算出し、当該パターンの移動量に基づいて前記静止位相を推定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記第1推定部は、前記複数の医用画像データ間の動きベクトルを算出し、当該動きベクトルに基づいて前記静止位相を推定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記メモリは、前記複数の医用画像データのうち、前記心臓の1心拍分の各々の医用画像データを当該心臓の心位相に対応付けて記憶し、
    前記制御部は、前記本スキャンの実行中に得られた医用画像データと、前記心位相のうちの静止位相に対応付けて記憶された医用画像データとを比較し、比較結果が許容範囲内にあるとき、前記本スキャンを終了するように前記撮影系を制御する、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のX線CT装置。
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