JP2019207347A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019207347A
JP2019207347A JP2018103218A JP2018103218A JP2019207347A JP 2019207347 A JP2019207347 A JP 2019207347A JP 2018103218 A JP2018103218 A JP 2018103218A JP 2018103218 A JP2018103218 A JP 2018103218A JP 2019207347 A JP2019207347 A JP 2019207347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
charge amount
image
density
developing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018103218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7077787B2 (ja
Inventor
清水 保
Tamotsu Shimizu
保 清水
康 今西
Yasushi Imanishi
康 今西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2018103218A priority Critical patent/JP7077787B2/ja
Priority to US16/424,566 priority patent/US10775712B2/en
Publication of JP2019207347A publication Critical patent/JP2019207347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7077787B2 publication Critical patent/JP7077787B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0266Arrangements for controlling the amount of charge
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/065Arrangements for controlling the potential of the developing electrode
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/50Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control
    • G03G15/5054Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt
    • G03G15/5058Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control by measuring the characteristics of an intermediate image carrying member or the characteristics of an image on an intermediate image carrying member, e.g. intermediate transfer belt or drum, conveyor belt using a test patch

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】二成分現像方式が適用された現像装置を含む画像形成装置において、トナーの帯電量を精度よく予測する。【解決手段】モード制御部984は、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら感光体ドラム20上に測定用トナー像を形成する。モード制御部984は、前記周波数の変化量に対する前記測定用トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と濃度センサ100による前記測定用トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きとトナー濃度に応じて記憶部983に格納された参照情報とから感光体ドラム20上に形成された測定用トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する帯電量取得動作を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、シートに画像を形成する画像形成装置として、感光体ドラム(像担持体)と、現像装置と、転写部材と、を備えるものが知られている。感光体ドラム上に形成された静電潜像が、現像ニップ部において現像装置によって顕在化されると、感光体ドラム上にトナー像が形成される。転写部材によって、トナー像がシートに転写される。このような画像形成装置に適用される現像装置として、トナーおよびキャリアを含む現像剤が使用される2成分現像技術が知られている。
2成分現像においては、印字枚数、環境変動、印字モード(1ジョブあたりの連続印字枚数)および印字率などの影響を受けて、現像剤が劣化しトナー帯電量が変化するという現象が見られる。この結果、画像濃度の低下、トナーかぶりの発生やトナー飛散の増加といった問題が発生する。このような問題に対応するため、従来、印字枚数、環境変動、印字モードおよび印字率などから現像剤の帯電量変化を予測し、トナー濃度、現像バイアス、感光体の表面電位、現像ローラーの回転速度、飛散トナーを回収する吸引ファンの出力などを調整し、画像濃度の低下やトナーかぶりの悪化、トナー飛散の悪化を抑制する技術が採用されていた。
しかしながら、これらの技術は、印字枚数、環境変動、印字モードおよび印字率のそれぞれの条件下での個々の予測を組み合わせたものに過ぎず、複数の条件が複合的に変化すると、現像剤の帯電量を充分に予測することは困難であった。
このため、トナーの帯電量を更に正確に予測する技術が提案されている。特許文献1、2では、現像前の感光体ドラムの表面電位と、現像後の感光体ドラム上のトナー層の表面電位とがそれぞれ測定される一方、現像されたトナー層の画像濃度測定結果からトナーの現像量が算出される。そして、この測定された各表面電位とトナーの現像量とからトナーの帯電量が算出される。
また、特許文献3、4および5では、現像剤を担持する現像ローラーに流入する電流値が測定され、当該測定された電流値が、現像ローラーから感光体ドラムに移動したトナーの電荷量と仮定される。また、現像されたトナー層の画像濃度測定結果からトナーの現像量が算出される。そして、このトナーの電荷量とトナーの現像量とからトナーの帯電量が算出される。
特開2003−345075号公報 特開2004−37952号公報 特許第5024192号明細書 特許第5273542号明細書 特許第4480066号明細書
特許文献1、2に記載された技術では、感光体ドラム上の表面電位を測定するために表面電位センサが必要になる。ここで、感光体ドラム上に形成されたトナー層の表面電位を測定するためには、表面電位センサを現像ニップ部よりも感光体ドラムの回転方向下流側に設置する必要がある。しかし、この位置に表面電位センサを設置すると、表面電位センサの表面が、現像ローラーから飛散したトナーによって汚染されやすく、長期に亘って精度良く表面電位を測定することが困難となる。
また、特許文献3、4および5に記載された技術では、現像ローラーに流入する電流が、トナー中を流れる電流に加えてキャリア中を流れる電流も含んでしまう。したがって、当該電流値からトナーの帯電量を精度よく算出することが難しい。更に、画像形成装置において印字が繰り返されることでキャリアのコート剥がれやコート汚染によってキャリアの抵抗値が変化すると、このキャリア中を流れる電流も変化する。このように、現像ローラーに流入する電流から、トナーの電荷量を正しく測定することは困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、二成分現像方式が適用された現像装置を含む画像形成装置において、トナーの帯電量を精度よく予測することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を所定の帯電電位に帯電する帯電装置と、前記帯電装置よりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記帯電電位に帯電された前記像担持体の表面を所定の画像情報に応じて露光することで前記静電潜像を形成する露光装置と、前記露光装置よりも前記回転方向下流側の所定の現像ニップ部において前記像担持体に対向して配置される現像装置であって、回転され周面にトナーおよびキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーを含む現像装置と、前記現像装置内の前記現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出部と、前記像担持体上に担持された前記トナー像をシートに転写する転写部と、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、前記トナー像の濃度を検出する濃度検出部と、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対する前記トナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報を、前記トナーの帯電量毎および前記トナー濃度毎に予め格納する記憶部と、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に測定用トナー像を形成し、前記周波数の変化量に対する前記測定用トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と前記濃度検出部による前記測定用トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと前記トナー濃度検出部が検出する前記トナー濃度に応じた前記記憶部の参照情報とから前記像担持体上に形成された測定用トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する帯電量取得動作を実行する、帯電量取得部と、を備える。
本構成によれば、像担持体上の電位を測定する表面電位センサや現像ローラーに流入する現像電流を測定する電流計を用いることなく、現像装置に収容されるトナーの帯電量を取得することができる。また、現像装置内の現像剤のトナー濃度が変動する場合でも、当該トナー濃度に応じた参照情報が参照されることで、上記トナーの帯電量を精度よく取得することができる。この結果、現像装置の現像剤交換の要否や現像バイアスの調整の必要性を精度良く判断することができる。
上記の構成において、前記記憶部に格納されている所定のトナー濃度における前記参照情報は、前記トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが負であり、前記トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが正であり、更に、前記トナーの帯電量の低下とともに前記参照用直線の傾きが増大するように設定されていることが望ましい。
本構成によれば、現像バイアスの交流電圧の周波数と像担持体に形成されるトナー像の濃度(現像トナー量)との関係から、トナーの帯電量を精度良く取得することができる。
上記の構成において、前記参照情報は、前記トナー濃度検出部によって検出される前記トナー濃度が所定の閾値以上の第1領域に含まれる場合、前記トナー濃度に関わらず固定された情報であり、前記トナー濃度が前記閾値未満の第2領域に含まれる場合、前記参照用直線の所定の傾きに対する前記トナーの帯電量が、前記第1領域よりも高くなるように設定されていることが望ましい。
本構成によれば、トナー濃度が第2領域に含まれる場合には、トナー濃度に応じた参照情報が参照されることで、上記トナーの帯電量を精度よく取得することができる。
本発明によれば、二成分現像方式が適用された現像装置を含む画像形成装置において、トナーの帯電量を精度よく予測することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る現像装置の断面図および制御部の電気的構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の現像動作を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る像担持体および現像ローラーの電位の大小関係を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、現像バイアスの周波数と画像濃度との関係を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、図4のグラフの傾きとトナー帯電量との関係を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において実行される帯電量測定モードのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において実行される帯電量測定モード時に像担持体上に形成される測定用トナー像の模式図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において実行される帯電量分布測定モードのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、トナー帯電量とトナー現像量比率との関係を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置において、トナー現像量と現像バイアスの周波数との関係を示す参照用直線の傾きと、トナーの帯電量との関係を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る画像形成装置10について、図面に基づき詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置の一例として、タンデム方式のカラープリンタを例示する。画像形成装置は、例えば、複写機、ファクシミリ装置、及びこれらの複合機等であってもよい。また、画像形成装置は、単色(モノクロ)画像を形成するものでもよい。
図1は、画像形成装置10の内部構造を示す断面図である。この画像形成装置10は、箱形の筐体構造を備える装置本体11を備える。この装置本体11内には、シートPを給紙する給紙部12、給紙部12から給紙されたシートPに転写するトナー像を形成する画像形成部13、前記トナー像が一次転写される中間転写ユニット14(転写部)、画像形成部13にトナーを補給するトナー補給部15、及び、シートP上に形成された未定着トナー像をシートPに定着する処理を施す定着部16が内装されている。さらに、装置本体11の上部には、定着部16で定着処理の施されたシートPが排紙される排紙部17が備えられている。
装置本体11の上面の適所には、シートPに対する出力条件等を入力操作するための図略の操作パネルが設けられている。この操作パネルには、電源キーや出力条件を入力するためのタッチパネルや各種の操作キーが設けられている。
装置本体11内には、さらに、画像形成部13より右側位置に、上下方向に延びるシート搬送路111が形成されている。シート搬送路111には、適所にシートを搬送する搬送ローラー対112が設けられている。また、シートのスキュー矯正を行うと共に、後述する二次転写のニップ部に所定のタイミングでシートを送り込むレジストローラー対113が、シート搬送路111における前記ニップ部の上流側に設けられている。シート搬送路111は、シートPを給紙部12から排紙部17まで、画像形成部13及び定着部16を経由して搬送させる搬送路である。
給紙部12は、給紙トレイ121、ピックアップローラー122、及び給紙ローラー対123を備える。給紙トレイ121は、装置本体11の下方位置に挿脱可能に装着され、複数枚のシートPが積層されたシート束P1を貯留する。ピックアップローラー122は、給紙トレイ121に貯留されたシート束P1の最上面のシートPを1枚ずつ繰り出す。給紙ローラー対123は、ピックアップローラー122によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
給紙部12は、装置本体11の、図1に示す左側面に取り付けられる手差し給紙部を備える。手差し給紙部は、手差しトレイ124、ピックアップローラー125、及び給紙ローラー対126を備える。手差しトレイ124は、手差しされるシートPが載置されるトレイであり、手差しでシートPを給紙する際、図1に示すように、装置本体11の側面から開放される。ピックアップローラー125は、手差しトレイ124に載置されたシートPを繰り出す。給紙ローラー対126は、ピックアップローラー125によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
画像形成部13は、シートPに転写するトナー像を形成するものであって、異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成ユニットを備える。この画像形成ユニットとして、本実施形態では、後述する中間転写ベルト141の回転方向上流側から下流側に向けて(図1に示す左側から右側へ)順次配設された、マゼンタ(M)色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット13M、シアン(C)色の現像剤を用いるシアン用ユニット13C、イエロー(Y)色の現像剤を用いるイエロー用ユニット13Y、及びブラック(Bk)色の現像剤を用いるブラック用ユニット13Bkが備えられている。各ユニット13M、13C、13Y、13Bkは、それぞれ感光体ドラム20(像担持体)と、感光体ドラム20の周囲に配置された帯電装置21、現像装置23、一次転写ローラー24及びクリーニング装置25とを備える。また、各ユニット13M、13C、13Y、13Bk共通の露光装置22が、画像形成ユニットの下方に配置されている。
感光体ドラム20は、その軸回りに回転駆動され、その表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する。この感光体ドラム20としては、一例として、公知のアモルファスシリコン(α−Si)感光体ドラムや有機(OPC)感光体ドラムが用いられる。帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を所定の帯電電位に均一に帯電する。帯電装置21は、帯電ローラーと、前記帯電ローラーに付着したトナーを除去するための帯電クリーニングブラシとを備える。露光装置22は、帯電装置21よりも感光体ドラム20の回転方向下流側に配置され、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有する。露光装置22は、前記帯電電位に均一に帯電された感光体ドラム20の表面に、画像データ(所定の画像情報)に基づき変調された光を照射して露光することで、静電潜像を形成する。
現像装置23は、露光装置22よりも感光体ドラム20の回転方向下流側の所定の現像ニップ部NP(図3A)において感光体ドラム20に対向して配置される。現像装置23は、回転され周面にトナーおよびキャリアからなる現像剤を担持するとともに感光体ドラム20にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラー231を含む。
一次転写ローラー24は、中間転写ユニット14に備えられている中間転写ベルト141を挟んで感光体ドラム20とニップ部を形成する。更に、一次転写ローラー24は、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ベルト141上に一次転写する。クリーニング装置25は、トナー像転写後の感光体ドラム20の周面を清掃する。
中間転写ユニット14は、画像形成部13とトナー補給部15との間に設けられた空間に配置され、中間転写ベルト141と、図略のユニットフレームにて回転可能に支持された駆動ローラー142と、従動ローラー143と、バックアップローラー146と、濃度センサ100と、を備える。中間転写ベルト141は、無端状のベルト状回転体であって、その周面側が各感光体ドラム20の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラー142及び従動ローラー143、146に架け渡されている。中間転写ベルト141は駆動ローラー142の回転により周回駆動される。従動ローラー143の近傍には、中間転写ベルト141の周面上に残存したトナーを除去するベルトクリーニング装置144が配置されている。濃度センサ100(濃度検出部)は、ユニット13M、13C、13Y、13Bkよりも下流側において中間転写ベルト141に対向して配置されており、中間転写ベルト141上に形成されたトナー像の濃度を検出する。なお、他の実施形態において、濃度センサ100は、感光体ドラム20上のトナー像の濃度を検出するものでもよく、また、シートP上に定着されたトナー像の濃度を検出するものでもよい。
駆動ローラー142に対向して、中間転写ベルト141の外側には、二次転写ローラー145が配置されている。二次転写ローラー145は、中間転写ベルト141の周面に圧接されて、駆動ローラー142との間で転写ニップ部を形成している。中間転写ベルト141上に一次転写されたトナー像は、給紙部12から供給されるシートPに、転写ニップ部において二次転写される。すなわち、中間転写ユニット14および二次転写ローラー145は、感光体ドラム20上に担持されたトナー像をシートPに転写する転写部として機能する。また、駆動ローラー142には、その周面を清掃するためのロールクリーナー200が配置されている。
トナー補給部15は、画像形成に用いられるトナーを貯留するものであり、本実施形態ではマゼンタ用トナーコンテナ15M、シアン用トナーコンテナ15C、イエロー用トナーコンテナ15Y及びブラック用トナーコンテナ15Bkを備える。これらトナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれM/C/Y/Bk各色の補給用トナーを貯留するものである。コンテナ底面に形成されたトナー排出口15Hから、M/C/Y/Bk各色に対応する画像形成ユニット13M、13C、13Y、13Bkの現像装置23に各色のトナーが補給される。
定着部16は、内部に加熱源を備えた加熱ローラー161と、加熱ローラー161に対向配置された定着ローラー162と、定着ローラー162と加熱ローラー161とに張架された定着ベルト163と、定着ベルト163を介して定着ローラー162と対向配置され定着ニップ部を形成する加圧ローラー164とを備えている。定着部16へ供給されたシートPは、前記定着ニップ部を通過することで、加熱加圧される。これにより、前記転写ニップ部でシートPに転写されたトナー像は、シートPに定着される。
排紙部17は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹部の底部に排紙されたシートPを受ける排紙トレイ171が形成されている。定着処理が施されたシートPは、定着部16の上部から延設されたシート搬送路111を経由して、排紙トレイ151へ向けて排紙される。
<現像装置について>
図2は、本実施形態に係る現像装置23の断面図および制御部980の電気的構成を示したブロック図である。現像装置23は、現像ハウジング230と、現像ローラー231と、第1スクリューフィーダー232と、第2スクリューフィーダー233と、規制ブレード234とを備える。現像装置23には、二成分現像方式が適用されている。
現像ハウジング230には、現像剤収容部230Hが備えられている。現像剤収容部230Hには、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤が収容されている。また、現像剤収容部230Hは、現像剤が現像ローラー231の軸方向の一端側から他端側に向かう第1搬送方向(図2の紙面と直交する方向、後から前に向かう方向)に搬送される第1搬送部230Aと、軸方向の両端部において第1搬送部230Aに連通され、第1搬送方向とは逆の第2搬送方向に現像剤が搬送される第2搬送部230Bとを含む。第1スクリューフィーダー232および第2スクリューフィーダー233は、図2の矢印D22、D23方向に回転され、それぞれ、現像剤を第1搬送方向および第2搬送方向に搬送する。特に、第1スクリューフィーダー232は、現像剤を第1搬送方向に搬送しながら、現像ローラー231に現像剤を供給する。
現像ローラー231は、現像ニップ部NP(図3A)において、感光体ドラム20に対向して配置されている。現像ローラー231は、回転されるスリーブ231Sと、スリーブ231Sの内部に固定配置された磁石231Mとを備える。磁石231Mは、S1、N1、S2、N2およびS3極を備える。N1極は主極とし機能し、S1極およびN2極は搬送極として機能し、S2極は剥離極として機能する。また、S3極は、汲み上げ極および規制極として機能する。一例として、S1極、N1極、S2極、N2極およびS3極の磁束密度は、54mT、96mT、35mT、44mTおよび45mTに設定される。現像ローラー231のスリーブ231Sは、図2の矢印D21方向に回転される。現像ローラー231は、回転され、現像ハウジング230内の現像剤を受け取って現像剤層を担持し、感光体ドラム20にトナーを供給する。なお、本実施形態では、現像ローラー231は、感光体ドラム20と対向する位置において、同方向(ウィズ方向)に回転する。
規制ブレード234(層厚規制部材)は、現像ローラー231に所定の間隔をおいて配置され、第1スクリューフィーダー232から現像ローラー231の周面上に供給された現像剤の層厚を規制する。
現像装置23を備える画像形成装置10は、更に、現像バイアス印加部971と、駆動部972と、制御部980と、トナーセンサ990と、を備える(図2)。制御部980は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。
現像バイアス印加部971は、直流電源と交流電源とから構成され、後記のバイアス制御部982からの制御信号に基づき、現像装置23の現像ローラー231に、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを印加する。
駆動部972は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、後記の駆動制御部981からの制御信号に応じて、現像動作時に、感光体ドラム20に加え、現像装置23内の現像ローラー231および第1スクリューフィーダー232、第2スクリューフィーダー233を回転駆動させる。
トナーセンサ990は、現像装置23の現像ハウジング230に装着されている。トナーセンサ990は、現像ハウジング230内に収容される現像剤のトナー濃度を検出する。本実施形態では、トナーセンサ990は、透磁率センサからなり、上記トナー濃度に応じた電圧を制御部980に出力する。
制御部980は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部981、バイアス制御部982、記憶部983およびモード制御部984を備えるように機能する。
駆動制御部981は、駆動部972を制御して、現像ローラー231、第1スクリューフィーダー232、第2スクリューフィーダー233を回転駆動させる。また、駆動制御部981は、不図示の駆動機構を制御して、感光体ドラム20を回転駆動させる。
バイアス制御部982は、現像ローラー231から感光体ドラム20にトナーが供給される現像動作時に、現像バイアス印加部971を制御して、感光体ドラム20と現像ローラー231との間に直流電圧および交流電圧の電位差を設ける。前記電位差によって、トナーが現像ローラー231から感光体ドラム20に移動される。
記憶部983は、駆動制御部981およびバイアス制御部982によって参照される各種の情報を記憶している。一例として、現像ローラー981の回転数や環境に応じて調整される現像バイアスの値などが記憶されている。また、記憶部983は、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対するトナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報を、トナーの帯電量毎に予め格納している。なお、記憶部983に格納されるデータは、グラフやテーブルなどの形式でもよい。
モード制御部984(帯電量取得部)は、後記の帯電量測定モード(帯電量取得動作)および帯電量分布測定モード(帯電量分布取得動作)を実行する。モード制御部984は、帯電量測定モードにおいて、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら感光体ドラム20上に測定用トナー像を形成する。そして、前記周波数の変化量に対する前記測定用トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と濃度センサ100による前記測定用トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと記憶部983の参照情報とから感光体ドラム20上に形成された測定用トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する。更に、モード制御部984は、現像バイアスの交流電圧の第1のピーク間電圧において第1の帯電量取得動作を実行し、現像バイアスの交流電圧の前記第1のピーク間電圧よりも大きな第2のピーク間電圧において第2の帯電量取得動作を実行する。そして、モード制御部984は、前記第1の帯電量取得動作および前記第2の帯電量取得動作の結果から、トナーの帯電量の分布を取得する帯電量分布取得動作を更に実行する。
図3Aは、本実施形態に係る画像形成装置10の現像動作の模式図、図3Bは、感光体ドラム20および現像ローラー231の電位の大小関係を示す模式図である。図3Aを参照して、現像ローラー231と感光体ドラム20との間に、現像ニップ部NPが形成されている。現像ローラー231上に担持されるトナーTNおよびキャリアCAは磁気ブラシを形成する。現像ニップ部NPにおいて、磁気ブラシからトナーTNが感光体ドラム20側に供給され、トナー像TIが形成される。図3Bを参照して、感光体ドラム20の表面電位は、帯電装置21によって、背景部電位V0(V)に帯電される。その後、露光装置22によって露光光が照射されると、感光体ドラム20の表面電位が、印刷される画像に応じて背景部電位V0から最大で画像部電位VL(V)まで変化される。一方、現像ローラー231には、現像バイアスの直流電圧Vdcが印加されるとともに、直流電圧Vdcに不図示の交流電圧が重畳されている。
このような反転現像方式の場合、表面電位V0と現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の背景部へのトナーかぶりを抑制する電位差である。一方、露光後の表面電位VLと現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の画像部に、プラス極性のトナーを移動させる現像電位差となる。更に、現像ローラー231に印加される交流電圧によって、現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナーの移動が促進される。
一方、個々のトナーは、現像ハウジング230内で循環搬送される間に、キャリアとの間で摩擦帯電する。それぞれのトナーの帯電量は、上記の現像バイアスによって感光体ドラム20側に移動するトナー量(現像量)に影響する。したがって、画像形成装置10においてトナーの帯電量が精度よく予測することが可能になると、印字枚数、環境変動、印字モードおよび印字率などに応じて現像バイアスやトナー濃度を調整することで、良好な画質を維持することができる。このため、従来からトナーの帯電量を精度よく予測することが望まれていた。
<トナー帯電量の予測について>
本発明者は、上記の様な状況に鑑み鋭意検討し続けた結果、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合、トナーの現像量の変化がトナーの帯電量によって異なることを新たに知見した。具体的に、トナーの帯電量が低い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が増加する。一方、トナーの帯電量が高い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が減少することを新たに知見した。この特性を利用することで、交流電圧の周波数を変化させた際の画像濃度の変化を測定することによって、トナーの帯電量を精度よく予測することが可能となった。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置10において、現像バイアスの周波数と画像濃度との関係を示したグラフである。図5は、本実施形態に係る画像形成装置10において、図4のグラフの傾きとトナー帯電量との関係を示したグラフである。
現像ローラー231に印加される現像バイアスの直流電圧と感光体ドラム20の静電潜像との間の直流電圧における電位差を一定に保持し、現像バイアスの交流電圧のピーク間電圧Vpp、デューティ比をそれぞれ固定した状態で、同交流電圧の周波数を変化させる。この結果、現像ローラー231上のトナーの帯電量に応じて、濃度センサ100によって検出されるトナー像の画像濃度が異なる傾向を示す(図4)。すなわち、図4に示すように、トナーの帯電量が27.5μc/gの場合、周波数fが小さくなると画像濃度が低くなる。一方、トナーの帯電量が34.0μc/g、37.7μc/gの場合、周波数fが小さくなると画像濃度が高くなる。そして、トナーの帯電量が小さくなるほど、図4に示されるグラフの傾きが大きくなる。図5を参照して、図4の3つのグラフの傾きと各トナー帯電量との関係は、直線(近似直線)上に分布する。したがって、図5に示される情報が予め記憶部983に格納され、図4に示される直線の傾きが後記の帯電量測定モードにおいて導出されれば、その際のトナーの帯電量を測定(予測)することが可能となる。
<トナーの帯電量の予測効果について>
本実施形態では、トナーの帯電量を予測するために、感光体ドラム20上の表面電位を測定する表面電位センサを備える必要がない。また、トナーの帯電量を予測するために、現像バイアスに応じて現像ローラー231に流入する電流を測定する必要がない。このため、表面電位センサの汚れや、キャリアの抵抗変化によって現像ローラー231に流入する電流の変化の影響を受けることなく、安定してトナーの帯電量を予測することが可能になる。このため、画像形成装置10において印字される画像濃度が低下した場合、現像装置23のトナー濃度を上昇させることでトナーの帯電量を低下させることで画像濃度を増大させることが望ましいか、現像ニップ部NPにおける現像電位差(Vdc−VL)を増大させることで画像濃度を増大させることが望ましいかの選択が容易となる。
一般的に、画像形成装置10において画像濃度が低下する原因は、「現像電位差の低下」、「規制ブレード234を通過する現像剤の搬送量低下」、「キャリア抵抗の上昇」、「トナー帯電量の上昇」などが考えられる。この中で、トナー帯電量の上昇以外の要因が原因の画像濃度低下に対して、トナーの帯電量を低下させるためにトナー濃度を上昇させてしまうと、新たにトナー飛散などの不具合が発生する可能性がある。トナー帯電量の上昇が原因の画像濃度低下に対しては、トナー濃度を上昇させることでトナー帯電量を低下させることが望ましく、その他の要因が原因の画像濃度低下に対しては、現像電界(現像バイアス)を増大することが好ましい。また、トナー帯電量を把握することで、二次転写ローラー145に付与される転写電流の最適化も可能となるため、画像形成装置10のシステム全体をより安定させることが可能となる。
<周波数とトナー帯電量との関係について>
本発明の発明者は、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合の画像濃度の変化について、トナー帯電量が下記のように寄与するものと推定する。
(1)トナー帯電量が低い場合
トナーの帯電量が低い場合、トナーとキャリアとの間に働く静電付着力が小さいため、トナーはキャリアからは離れやすい。しかしながら、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下する。このため、画像濃度が低下する。なお、周波数が小さくなると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復移動距離が増大するが、トナーの帯電量が低い場合、トナーの元々の移動距離が少ないため、画像濃度の低下への影響は少ない。このように、トナーの帯電量が低い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は低下する。
(2)トナー帯電量が高い場合
上記のように現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下するが、トナーの帯電量が高い場合、もともとトナーがキャリアから外れにくいため、当該往復移動回数の低下の影響は少ない。一方、周波数が低下すると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復距離が増大するため、高いトナーの帯電量に応じて画像濃度が増大する。このように、トナーの帯電量が高い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は増大する。
<トナーの帯電量測定モードについて>
図6は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される帯電量測定モードのフローチャートである。図7は、帯電量測定モード時に感光体ドラム20上に形成される測定用トナー像の模式図である。
図6を参照して、帯電量測定モードが開始されると(ステップS01)、モード制御部984が現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させるための変数nをn=1に設定する(ステップS02)。そして、モード制御部984は、駆動制御部981およびバイアス制御部982を制御して、予め設定された基準現象バイアスを印加した状態で、現象ローラー231を1回転以上回転させた後、現像バイアスの交流電圧の周波数を第1の周波数(n=1)に設定する(ステップS03)。なお、当該基準現象バイアスは、帯電量測定モードが直前の画像形成の履歴の影響を受けないために設定される。通常、この基準現像バイアス条件には、印字(画像形成)に使用する際のバイアスが適用される。なお、基準現像バイアスとして直流電圧のみが適用されると、上記の履歴の解消効果が弱いので、直流電圧および交流電圧が重畳的に適用されることが望ましい。
次に、交流電圧の周波数が前記第1の周波数に設定された現像バイアスで、予め設定された測定用トナー像が現像され(ステップS05)、当該トナー像が感光体ドラム20から中間転写ベルト141に転写される(ステップS06)。そして、当該測定用トナー像の画像濃度が濃度センサ100によって測定され(ステップS06)、第1の周波数の値とともに、取得された画像濃度が記憶部983に記憶される(ステップS07)。
次に、モード制御部984は、周波数に関する変数nが予め設定された規定回数Nに到達したか否かを判定する(ステップS08)。ここで、n≠Nの場合(ステップS08でNO)には、nの値が1つカウントアップされ(n=n+1、ステップS09)、ステップS03からS07までが繰り返される。なお、帯電量測定の精度を高くするためには、規定回数N=2以上であることが望ましく、3≦Nに設定されることが更に望ましい。一方、n=Nの場合(ステップS08でYES)には、モード制御部984が、記憶部983に記憶された情報に基づいて、図4に示される近似直線の傾きを算出する(ステップS10)。そして、モード制御部984は、記憶部983に格納されている図5に示されるグラフ(参照情報)に基づいて、上記の傾きからトナーの帯電量を推定し(ステップS11)、帯電量測定モードを終了する(ステップS12)。
図7では、規定回数N=3の場合に、周波数fが増大されることによって、測定用トナー像の画像濃度が上昇している例を示している。この場合、トナーの帯電量は、図4の27.5μc/gのように相対的に低めである。
なお、N=2の場合に、ステップS06において測定される画像濃度がそれぞれ、ID1、ID2と定義される。また、第1の周波数がf1(kHz)、第2の周波数がf2(kHz)(f2<f1)と定義される。この場合、図4に示される直線の傾きaは、式1で算出される。
傾きa=(ID1−ID2)/(f1−f2)) ・・・(式1)
傾きaはトナー帯電量によって異なり、トナー帯電量が低いと「正(+)」となり、トナー帯電量が低いと「負(−)」となる。なお、3≦Nの条件で測定する場合には、最小自乗法で求めた1次式の近似直線の傾きを用いればよい。また、図5に示される参照情報は、式2で示される。
Q/M=A×直線の傾き+B ・・・(式2)
ここで、AおよびBは、現像剤固有の値であり、予め実験によって決定されている。Q/Mは、単位質量あたりのトナー帯電量を意味する。ステップS10において式1から算出された近似直線の傾きaを式2に代入すれば、トナー帯電量Q/Mが算出される。なお、図6に示される帯電量測定モードは、図1の各色の現像装置23に対してそれぞれ実行されてもよく、またモード実行中に設定される周波数は現像装置23毎に固有の値に設定してもよい。特に、画像形成装置10の周辺の温湿度や耐久枚数に応じて望ましい周波数が既知の場合には、モード実行中に設定される周波数は当該既知の周波数の近傍で設定されてもよい。また、前回のトナー帯電量測定モードの結果を参照して、新たな測定モードに用いられる周波数が選定されても良い。この場合、測定されるトナー帯電量の精度を高めることができる。
<帯電量測定モードの実行タイミングについて>
本実施形態に係る帯電量測定モードの実行タイミングは、自動によって開始されるものと手動によって開始されるものとがある。自動による測定モードは、画像形成装置10のキャリブレーション動作(セットアップ、画質調整動作などとも言う)と同じタイミングで行われることが望ましい。キャリブレーション動作では、中間濃度領域(ハーフトーン画像)での画質を良好に確保するために充分な調整作業が行われる。このため、帯電量測定モードの実行時間が充分確保される。このため、現像バイアスの交流電圧において、2つ以上の異なった周波数で測定モードを実行することができる。キャリブレーション動作では、画質調整用の画像パターンとして、ソリッド(100%ベタ画像)に加えて、ハーフトーン画像も使用される。このため、トナー帯電量の予測の精度を向上することができる。高濃度領域のソリッドでは、ハーフトーン画像と比較して、現像ニップ部NPにおける現像性能が飽和しやすい。すなわち、現像バイアスを変化させた場合の画像濃度の変化量が小さい(感度が低い)。一方、ハーフトーン画像では、このような画像濃度の変化量が比較的大きいため、トナー帯電量の測定(予測)が精度良く実行される。なお、ハーフトーン画像の場合、ソリッド画像と比較して濃度が低いため、濃度センサ100による画像濃度の検出精度が相対的に低くなる可能性がある。このため、ソリッド画像およびハーフトーン画像の両方において帯電量測定モードを実行し、その平均値をとることで、更に精度の高い測定が実行可能とされる。なお、ソリッド画像とハーフトーン画像とでは、式2のAおよびBは異なった値となる。なぜなら、ソリッド画像とハーフ画像とでは、画像濃度とトナー現像量との関係が異なるからである。
なお、濃度センサ100が主走査方向(感光体ドラム20の軸方向)において複数配置され、当該濃度センサ100の位置に応じて測定用トナー像がそれぞれ形成されることが更に望ましい。すなわち、感光体ドラム20の軸方向の両端部に対応してそれぞれ測定用トナー像が形成される場合、現像装置23(現像ローラー231)の両端部におけるトナー帯電量をそれぞれ予測することができる。そして、この両端部でのトナー帯電量の差が予め設定された閾値よりも大きい場合には、現像装置23内での荷電性能が悪化している可能性がある。したがって、モード制御部984は、画像形成装置10の不図示の表示部などを通じて、現像装置23の交換や、現像剤の交換を促すことが可能となる。
更に、画像形成装置10が製造後に工場から出荷される時と、画像形成装置10の使用場所において実行される本体セットアップ時に、トナー帯電量測定モードがそれぞれ実行されることが望ましい。この結果、画像形成装置10の休止期間中の影響を予測する事も可能になる。すなわち、現像剤は、休止期間が長いと帯電量が低くなる傾向にあり、この傾向は放置された期間や環境によってそのレベルが異なることが多い。したがって、工場出荷時および本体セットアップ時のトナー帯電量がそれぞれ測定されることで、現像剤の放置による劣化状態が予測され、放置時間が非常に長い場合や劣悪環境に放置されていた場合は、この2つのトナー帯電量(工場出荷時と本体セットアップ時のトナー帯電量)の差が大きく検出される。この様な場合には、上記と同様に使用場所において現像剤の入れ替えを促すことができる。
一方、工場出荷時および本体セットアップ時のトナー帯電量が低くても、両者のトナー帯電量の差が小さい場合には、現像剤が劣化している可能性は低い。このため、使用場所において現像剤を入れ替える必要はなく、トナー濃度や現像条件(現像バイアスなど)を調整することで、画質を向上させることができる。以上のように、本実施形態に係るトナー帯電量測定モードが、画像形成装置10が使用されない状態で所定の期間放置された後に実行されることで、現像剤の状態変化を把握することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係るトナー帯電量測定モードでは、感光体ドラム20上の電位を測定する表面電位センサや現像ローラー231に流入する現像電流を測定する電流計を用いることなく、現像装置23に収容されるトナーの帯電量を取得することができる。この結果、現像装置23の現像剤交換の要否や現像バイアスの調整の必要性を精度良く判断することができる。
特に、記憶部983に格納されている所定のトナー濃度における参照情報は、トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に参照用直線の傾きが負であり、トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に参照用直線の傾きが正であり、更に、トナーの帯電量の低下とともに参照用直線の傾きが増大するように設定されている。このような構成によれば、現像バイアスの交流電圧の周波数と感光体ドラム20(中間転写ベルト141)に形成されるトナー像の濃度(現像トナー量)との関係から、トナーの帯電量を精度良く取得することができる。
<トナーの帯電量分布測定モードについて>
更に、本実施形態では、モード制御部984が、前記帯電量測定モードよりも更に詳細なトナーの帯電状態を検出可能な帯電量分布測定モードを実行することができる。図8は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される帯電量分布測定モードのフローチャートである。図9は、本実施形態に係る画像形成装置10において、トナー帯電量とトナー現像量比率との関係を示したグラフである。
図8を参照して、帯電量分布測定モードが開始されると(ステップS21)、モード制御部984は、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させるための変数nをn=1に設定し、交流電圧のVpp(ピーク間電圧)を変化させるための変数mをm=1に設定する(ステップS22)。そして、モード制御部984は、予め設定された基準現象バイアスを印加した状態で、現象ローラー231を1回転以上回転させた後、現像バイアスの交流電圧のVppを第1のVpp(m=1)に設定する(ステップS23)。更に、モード制御部984は、現像バイアスの周波数を第1の周波数(n=1)に設定する(ステップS24)。なお、ここでも基準現象バイアスは、帯電量測定モードが前の画像形成の履歴の影響を受けないために設定され、通常、印字(画像形成)に使用する際のバイアスが適用される。
次に、第1のVppおよび第1の周波数で予め設定された測定用トナー像が現像され(ステップS25)、当該トナー像が、感光体ドラム20から中間転写ベルト141に転写される(ステップS26)。そして、当該測定用トナー像の画像濃度が濃度センサ100によって測定され(ステップS27)、第1のVpp、第1の周波数の値とともに、記憶部983に記憶される(ステップS28)。
次に、モード制御部984は、周波数に関する変数nが予め設定された規定回数Nに到達したか否かを判定する(ステップS29)。ここで、n≠Nの場合(ステップS29でNO)には、nの値が1つカウントアップされ(n=n+1、ステップS30)、ステップS24からS28までが繰り返される。なお、ここでも帯電量分布測定の精度を高くするためには、規定回数N=2以上であることが望ましく、3≦Nに設定されることが更に望ましい。一方、n=Nの場合(ステップS29でYES)には、モード制御部984は、記憶部983に記憶された情報に基づいて、図4に示される近似直線の傾きを算出する(ステップS31)。そして、記憶部983に格納されている、図5に示されるグラフ(参照情報)に基づいて、上記の傾きから、m=1の場合におけるトナーの帯電量を推定する(ステップS32)。
次に、モード制御部984は、Vppに関する変数mが予め設定された規定回数Mに到達したか否かを判定する(ステップS33)。ここで、m≠Mの場合(ステップS33でNO)には、mの値が1つカウントアップ(m=m+1)されるとともに、n=1とされ(ステップS34)、ステップS23からS32までが繰り返される。なお、ここでも帯電量分布測定の精度を高くするためには、規定回数M=3以上であることが望ましく、5≦Mに設定されることが更に望ましい。一方、m=Mの場合(ステップS33でYES)には、モード制御部984は、記憶部983に記憶された情報に基づいて、各Vppに対応するトナー帯電量からトナー帯電量分布を推定する(ステップS35)。その後、モード制御部984は、帯電量分布測定モードを終了する(ステップS36)。
前述の帯電量測定モードでは、モード制御部984は、Vppを固定した状態で周波数のみを変化させることで、トナー帯電量を推定、測定した。この場合、現像装置23内のトナーの帯電量は全て同じ(平均的)であることが前提とされる。通常は、このような前提のもとに推定されたトナー帯電量でも現像装置23内の現像剤の状態を充分把握することができる。一方、当該帯電量分布測定モードでは、更に、Vppを段階的にアップさせる方法を採用することで、トナーの帯電量分布が測定可能となる。図8に示されるフローについて換言すれば、まず低いVppにおいて、画像濃度の周波数依存特性が取得されている。この場合、高い帯電量のトナーはキャリアから離れにくいため、主に低い帯電量のトナーが感光体ドラム20側に現像される。この時の「画像濃度変化/周波数変化」(図4)からトナー帯電量が予測可能となる(図5)。なお、この際、モード制御部984は、画像形成動作時に用いる周波数(後記の表1、表2では6kHz)での画像濃度を記憶部983に記憶しておく。次に、モード制御部984は、Vppを増大させ、上記と同じように画像濃度の周波数依存特性を取得する。この結果、取得されるトナーの帯電量は少し高くなり、画像濃度もアップする。
このような処理が異なるVppに対して複数回繰り返されると、トナー帯電量Q/Mと画像濃度IDとの関係を示すグラフ(複数の情報)が取得される。ここで、モード制御部984は、記憶部983に予め格納されているデータに基づいて、画像濃度IDを中間転写ベルト141上の現像トナー量TMに換算し、Vpp毎の測定データのQT(=トナー帯電量Q/M×現像トナー量TM)を計算した上で、それぞれ1回前のVppにおけるQT値との差ΔQTを求める(ΔQT=QT(n)−QT(n−1)、nは自然数)。同じく、モード制御部984は、現像トナー量TMについても1回前のVppにおける現像トナー量TMとの差ΔTM(ΔTM=TM(n)−TM(n−1)、nは自然数)を求める。そして、モード制御部984は、ΔQMをΔTMで除することで、Vpp毎に、(トナー帯電量Q/M×現像トナー量TM)の差/(現像トナー量TMの差)=ΔQT/ΔTM=計算トナー帯電量Q/Mcalを算出する(表1、表2)。
このように、本実施形態では、帯電量取得動作を複数の交流電圧のピーク間電圧に対して実行することで、トナーの帯電量の分布を取得することができる。
更に、本実施形態では、モード制御部984が、現像装置23のトナー濃度に応じて、帯電量測定モードおよび帯電量分布測定モードの精度を向上させる。本実施形態では、現像装置23内に収容される現像剤のトナー濃度は、トナーセンサ990の出力に応じて調整される。すなわち、トナーセンサ990によって検出されるトナー濃度が予め設定された目標濃度(たとえば8%)よりも高い場合、トナー補給部15からのトナーの補給は停止される。一方、トナーセンサ990によって検出されるトナー濃度が上記の目標濃度よりも低い場合、トナー補給部15から所定量のトナーが現像装置23に補給される。このように、現像装置23から感光体ドラム20にトナーが消費される一方、トナーセンサ990の出力に応じてトナー補給部15からのトナーの補給量が調整される。このため、現像装置23内のトナー濃度は、上記の目標濃度を含む所定の変動範囲内で変動しながら推移する。
一方、トナー濃度は現像装置23から感光体ドラム20へのトナーの現像量に影響しうる。前述のような帯電量測定モードおよび帯電分布測定モードでは、上記現像量を用いてトナーの帯電量を予測するため、トナー濃度の影響を受けることがある。特に、トナー濃度に応じてトナーの帯電量の変化が大きい現像剤の場合には、トナー濃度による補正を行うことが望ましい。
図10は、本実施形態に係る画像形成装置10において、トナーの現像量と現像バイアスの周波数fとの関係(比)を示す参照用直線の傾きと、トナー帯電量との関係を示すグラフ(トナー濃度補正用直線)である。すなわち、図10の横軸は、前述の図4における参照用直線の傾きであって、前述の式1の傾きaに相当する。一方、図10の縦軸は、図5の縦軸と同様であって、前述の式2で算出されるQ/Mに相当する。換言すれば、図10は、トナー濃度を変化させて図5のグラフをそれぞれのトナー濃度において示したものに相当する。図10では、トナー濃度が5%、8%、11%のそれぞれに設定されている。図10に示すように、トナー濃度が8%〜11%と高いところでは、前記傾きとトナー帯電量との関係はほとんど変わらない。一方、トナー濃度が5%と低いところでは、前記参照用直線の傾きが同じであってもトナー帯電量が高くなっている。具体的に、傾きが0の場合、トナー濃度が8〜11%ではトナー帯電量が28(μc/g)であるが、トナー濃度が5%では38μc/gとなっている。このため、前述の帯電量測定モードおよび帯電量分布測定モードでは、トナー濃度に応じて、「傾き−帯電量」の変換式(式2の定数A、B)を調整することが望ましい。この変換式の定数A、Bは現像剤の種類によって異なるため、使用される現像剤に応じて予め記憶部983に記憶されている。
したがって、モード制御部984は、前述の帯電量測定モード(図6)では、ステップS10において式1に基づいて傾きaを算出した後、ステップS11においてトナー帯電量を推定する際に、トナーセンサ990が検出するトナー濃度を参照し、当該トナー濃度に応じた定数A、Bを記憶部983から取得する。そして、取得されたA、Bを式2に代入した上で、傾きaに基づいて、トナー帯電量Q/Mを算出する。この結果、現像装置23内の現像剤のトナー濃度が変動する場合でも、当該トナー濃度に応じた参照情報が参照されることで、トナー濃度の影響を抑えながら、トナーの帯電量を精度よく取得することができる。
なお、前述の帯電量分布取得モードにおいても同様である。すなわち、図8のステップS32においてトナー帯電量を推定する際に、モード制御部984は、トナーセンサ990が検出するトナー濃度を参照し、当該トナー濃度に応じた定数A、Bを記憶部983から取得する。そして、取得されたA、Bを式2に代入した上で、傾きaに基づいて、トナー帯電量Q/Mを算出する。この結果、トナー濃度の影響を抑えながら、現像装置23内のトナー帯電量分布を精度よく予測(取得)することができる。
なお、図10を参照して、記憶部983に記憶されている参照情報(定数A、B)について付言すると、図10のトナー濃度8%、11%におけるグラフが略同一であるため、トナー濃度が所定の閾値以上の第1領域(たとえば8%以上)では、上記の参照情報は固定値であってもよい。一方、トナー濃度が上記閾値未満の第2領域(たとえば5%以上8%未満)では、前記参照用直線の所定の傾きに対するトナーの帯電量が第1領域よりも高く設定されているとともに、図10に示されるトナー濃度補正用直線の傾きが、第1領域におけるトナー濃度補正用直線の傾きよりも急となっている。なお、いずれの領域におけるトナー濃度補正用直線も、参照用直線の傾き(図10の横軸)が大きいほど、トナー帯電量(図10の縦軸)が低下するように、マイナス側に傾いている。したがって、トナー濃度が第2領域に含まれる場合には、トナー濃度に応じた参照情報が参照されることで、上記トナーの帯電量を精度よく取得することができる。
以上のように、本実施形態では、このように現像装置23内のトナー濃度に応じて参照用直線の傾きとトナー帯電量との関係を補正することで、トナー濃度の影響を受けることなくトナーの帯電量、帯電分布を精度良く取得することができる。
以下、実施例を挙げて本発明の実施形態につき更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施した比較実験での各実験条件は以下のとおりである。
<共通実験条件>
・プリント速度:55枚/分
・感光体ドラム20:アモルファスシリコン感光体(α−Si)
・現像ローラー231:外径20mm、表面形状ローレット溝加工、周方向に沿って80列の凹部(溝)が形成されている。
・規制ブレード234:SUS430製、磁性、厚み1.5mm
・規制ブレード234後の現像剤搬送量:250g/m
・現像ローラー231の感光体ドラム20に対する周速:1.8(対向位置でトレール方向)
・感光体ドラム20と現像ローラー231との間の距離:0.30mm
・感光体ドラム20の白地部(背景部)電位V0:+270V
・感光体ドラム20の画像部電位VL:+20V
・現像ローラー231の現像バイアス:周波数=6.0kHz、Duty=50%、Vpp=1000Vの交流電圧矩形波、Vdc(直流電圧)=200V
・トナー:正帯電極性トナー、体積平均粒子径6.8μm、トナー濃度8%
・キャリア:体積平均粒子径35μm、フェライト・樹脂コートキャリア
<実験1>
上記の条件で、トナーの外添剤の量を変更することでトナーの帯電量を調整し、印字動作を行った。前述の図4、図5に、実験1の結果が示されている。なお、図4では、中間転写ベルト141上のトナー像の画像濃度が濃度センサ100によって測定され、予め取得されたトナー像の画像濃度(センサ出力)と印字紙(用紙)上に形成されるトナー定着画像の画像濃度との相関曲線を用いて、トナー像濃度をトナー定着画像のI.Dとして表している。
各トナー帯電量と図4の直線(近似直線)の傾きとの関係が図5に示されている。図5に示される近似直線の式3(下記)は、予め記憶部983に記憶されている。この式3を用いて、トナー帯電量の予測を行うことができる。
トナー帯電量Q/M(μc/g)=−442.32×傾き+29.87 ・・・(式3)
なお、式3の傾き=Δ画像濃度/Δ周波数(図4のグラフの傾き参照)
<実験2>
次に、帯電量分布測定モードに関する実験を行った。ここでは、異なる帯電量分布を示す現像剤A、現像剤Bを作成するために、キャリアのコート剤の条件を変更している。なお、トナー濃度はいずれも同じ8%である。また、現像バイアスの条件は、Vpp、周波数以外は実験1と同じである。
<現像剤について>
トナーは粉砕型トナー、コアシェル構造のトナーのどちらであっても同様の効果が確認されている。また、トナー濃度についても、3%から12%までの範囲で同様の効果が奏されることが確認された。交流電界によるトナーの移動は、磁気ブラシが細かいほどより顕著に起こりやすいことから、キャリアの体積平均粒子径は45μm以下が好ましく、30μm以上40μm以下がより好ましい。また、フェライトキャリアよりも真比重の小さい、樹脂キャリアの方がより好ましい。
<キャリアについて>
キャリアは、体積平均粒子径35μmのフェライトコアにシリコンやフッ素などをコーティングしたものであり、具体的には以下の手順で作成した。キャリアコアEF−35(パウダーテック社製)1000重量部に、シリコン樹脂KR−271(信越化学社製)20質量部をトルエン200質量部に溶解させて、塗布液を作製する。そして、流動層塗布装置により、塗布液を噴霧塗布した後、200℃で60分間熱処理して、キャリアを得た。この塗布液の中に、導電剤や荷電制御剤をそれぞれコート樹脂100部に対し、0〜20部の範囲で混合し、分散させることで、抵抗調整・帯電調整を行なっている。
表1に、現像剤Aにおける実験結果を示し、表2に現像剤Bにおける実験結果を示す。なお、表1および表2の帯電量の測定は、トレック社製の吸引式小型帯電量測定装置MODEL212HSを用いて行った。
Figure 2019207347
Figure 2019207347
いずれの実験も、現像バイアスの交流電圧の周波数を6kHzに設定した場合における画像濃度を予め記憶部983に格納した線形変換式で換算したトナー現像量を示している。また、当該現像剤A、Bにおける帯電量分布が、前述の図9に示されている。ここで、図9では、Vpp=1.4kVにおいて現像したトナー量を100%として、各Vpp条件における現像トナー量を比率で示している。
ここで、表1、表2で示される「6kHzでの現像比率」について説明する。例えば、Vpp0.3(kV)における「6kHzでの現像量比率」は、{(Vpp0.3(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)−(Vpp0.2(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)}/(Vpp1.4(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)×100(%)で算出される。ここで、Vpp1.4(kV)は、測定範囲の最大Vpp電圧である。同様に、Vpp0.4(kV)における「6kHzでの現像量比率」は、{(Vpp0.4(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)−(Vpp0.3(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)}/(Vpp1.4(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)×100(%)で算出される。その他のVppについても同様であるが、最小のVpp0.2(kV)の場合は、「6kHzでの現像量比率」は、(Vpp0.2(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)/(Vpp1.4(kV)かつ周波数6(kHz)の現像バイアスにおける現像量)×100(%)で算出される。このように算出された現像剤比率(%)が図9の縦軸にプロットされている。
図9を参照して、帯電量分布測定モードの結果から、現像剤Aは現像剤Bよりも高い帯電量のトナーが含まれており、その帯電分布が広いことがわかる。一方、現像剤Bは、狭い帯電分布を示しており、各トナーの帯電量が近似している。このような傾向が、画像形成装置10の使用中に測定されることで、現像剤の劣化状態を把握することができるため、現像剤の交換要否を確実に判断することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
(1)上記実施形態では、現像ローラー231の表面にローレット溝加工が施される態様にて説明したが、現像ローラー231の表面に凹形状(ディンプル)を有するものや、ブラスト加工が施されたものでもよい。
(2)上記実施形態では、モード制御部984が帯電量測定モードおよび帯電量分布測定モードの両方を実行可能な態様にて説明したが、モード制御部984は、何れかの測定モードを実行するものでもよい。
(3)図1のように画像形成装置10が複数の現像装置23を有する場合、上記実施形態に係る帯電量測定モードおよび/または帯電量分布測定モードを1つもしくは2つの現像装置23で行い、その結果を他の現像装置23で利用するものでもよい。
10 画像形成装置
100 濃度センサ(濃度検出部)
14 中間転写ユニット(転写部)
145 二次転写ローラー(転写部)
20 感光体ドラム(像担持体)
23 現像装置
231 現像ローラー
971 現像バイアス印可部
972 駆動部
980 制御部
981 駆動制御部
982 バイアス制御部
983 記憶部
984 モード制御部(帯電量取得部)

Claims (4)

  1. 回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体を所定の帯電電位に帯電する帯電装置と、
    前記帯電装置よりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記帯電電位に帯電された前記像担持体の表面を所定の画像情報に応じて露光することで前記静電潜像を形成する露光装置と、
    前記露光装置よりも前記回転方向下流側の所定の現像ニップ部において前記像担持体に対向して配置される現像装置であって、回転され周面にトナーおよびキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーを含む現像装置と、
    前記現像装置内の前記現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出部と、
    前記像担持体上に担持された前記トナー像をシートに転写する転写部と、
    直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、
    前記トナー像の濃度を検出する濃度検出部と、
    前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対する前記トナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報を、前記トナーの帯電量毎および前記トナー濃度毎に予め格納する記憶部と、
    前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に測定用トナー像を形成し、前記周波数の変化量に対する前記測定用トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と前記濃度検出部による前記測定用トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと前記トナー濃度検出部が検出する前記トナー濃度に応じた前記記憶部の参照情報とから前記像担持体上に形成された測定用トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する帯電量取得動作を実行する、帯電量取得部と、
    を備える、画像形成装置。
  2. 前記記憶部に格納されている所定のトナー濃度における前記参照情報は、前記トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが負であり、前記トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが正であり、更に、前記トナーの帯電量の低下とともに前記参照用直線の傾きが増大するように設定されている、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記参照情報は、前記トナー濃度検出部によって検出される前記トナー濃度が所定の閾値以上の第1領域に含まれる場合、前記トナー濃度に関わらず固定された情報であり、前記トナー濃度が前記閾値未満の第2領域に含まれる場合、前記参照用直線の所定の傾きに対する前記トナーの帯電量が、前記第1領域よりも高くなるように設定されている、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電量取得部は、前記現像バイアスの交流電圧の第1のピーク間電圧において第1の前記帯電量取得動作を実行し、前記現像バイアスの交流電圧の前記第1のピーク間電圧よりも大きな第2のピーク間電圧において第2の前記帯電量取得動作を実行し、前記第1の帯電量取得動作および前記第2の帯電量取得動作の結果から、前記トナーの帯電量の分布を取得する帯電量分布取得動作を更に実行する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
JP2018103218A 2018-05-30 2018-05-30 画像形成装置 Active JP7077787B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018103218A JP7077787B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 画像形成装置
US16/424,566 US10775712B2 (en) 2018-05-30 2019-05-29 Image forming apparatus with a charging amount acquisition unit that performs a charging amount acquisition operation for forming a measurement toner image on an image carrier

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018103218A JP7077787B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019207347A true JP2019207347A (ja) 2019-12-05
JP7077787B2 JP7077787B2 (ja) 2022-05-31

Family

ID=68693713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018103218A Active JP7077787B2 (ja) 2018-05-30 2018-05-30 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10775712B2 (ja)
JP (1) JP7077787B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7147451B2 (ja) * 2018-10-12 2022-10-05 株式会社リコー 画像形成装置、及びトナー帯電量測定方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037952A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Canon Inc 画像形成装置
JP2004264732A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Stanley Electric Co Ltd トナー帯電量の測定方法
JP2006184522A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Kyocera Mita Corp 現像装置およびこれを備えた画像形成装置
JP2013025225A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2016021043A (ja) * 2014-06-17 2016-02-04 株式会社リコー 印加電圧制御装置、作像装置、画像形成装置、印加電圧制御方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5024192B1 (ja) 1970-12-28 1975-08-13
US5729787A (en) 1996-07-23 1998-03-17 Eastman Kodak Company Toner concentration monitor and method
JP2003345075A (ja) 2002-05-24 2003-12-03 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成装置
JP4480066B2 (ja) 2003-12-03 2010-06-16 株式会社リコー 画像形成装置
JP5173598B2 (ja) 2008-05-29 2013-04-03 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5024192B2 (ja) 2008-06-06 2012-09-12 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像形成装置
JP5273542B2 (ja) 2008-12-12 2013-08-28 株式会社リコー 画像形成装置
US8724175B2 (en) 2011-06-23 2014-05-13 Ricoh Company, Ltd. Halftone correction device and method, and image forming apparatus using the halftone correction device and method
US9977361B2 (en) 2015-11-30 2018-05-22 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus and image forming system
JP7077786B2 (ja) * 2018-05-30 2022-05-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP7077785B2 (ja) * 2018-05-30 2022-05-31 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004037952A (ja) * 2002-07-04 2004-02-05 Canon Inc 画像形成装置
JP2004264732A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Stanley Electric Co Ltd トナー帯電量の測定方法
JP2006184522A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Kyocera Mita Corp 現像装置およびこれを備えた画像形成装置
JP2013025225A (ja) * 2011-07-25 2013-02-04 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2016021043A (ja) * 2014-06-17 2016-02-04 株式会社リコー 印加電圧制御装置、作像装置、画像形成装置、印加電圧制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7077787B2 (ja) 2022-05-31
US20190369522A1 (en) 2019-12-05
US10775712B2 (en) 2020-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7077785B2 (ja) 画像形成装置
JP7077786B2 (ja) 画像形成装置
US20130230332A1 (en) Image forming apparatus and toner supply control method
US10691052B2 (en) Image forming apparatus
CN110955126B (zh) 图像形成装置
US11112722B1 (en) Image forming apparatus
JP7077784B2 (ja) 画像形成装置
JP2020034828A (ja) 画像形成装置
JP7077787B2 (ja) 画像形成装置
US11163243B2 (en) Image forming apparatus
JP2020012929A (ja) 画像形成装置
JP7404918B2 (ja) 画像形成装置
JP2020034799A (ja) 画像形成装置
JP2020052241A (ja) 画像形成装置
JP2020052240A (ja) 画像形成装置
JP2020012961A (ja) 画像形成装置
JP2021179478A (ja) 画像形成装置
JP2021179479A (ja) 画像形成装置
JP2020034800A (ja) 画像形成装置
JP2020052229A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7077787

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150