JP2020052229A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二成分現像剤を用いて静電潜像を現像する画像形成装置において、トナーの帯電量を適時取得しつつ、当該帯電量の取得に要するトナーの消費量を抑制する。【解決手段】モード制御部984は、互いにトナー現像量が異なる複数の基準トナー像を感光体ドラム20上に形成する基準画像形成動作を含む現像剤回復モード及び/又はクリーニングブレード保護モードの実行中に、濃度センサー100によって検出された複数の基準トナー像の濃度に基づいて、又は、当該複数の基準トナー像の濃度に加え前記複数の基準トナー像が形成される際に現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる現像電流の直流成分に基づいて、トナーの帯電量を取得する帯電量取得モードを実行する。【選択図】図2
Description
本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、シートに画像を形成する画像形成装置として、感光体ドラム(像担持体)と、現像ローラーを含む現像装置と、転写部材と、を備えるものが知られている。感光体ドラム上に形成された静電潜像が、現像ニップ部において現像装置によって顕在化されると、感光体ドラム上にトナー像が形成される。転写部材によって、トナー像がシートに転写される。このような画像形成装置に適用される現像装置として、トナー及びキャリアを含む現像剤が使用される二成分現像技術が知られている。
二成分現像においては、印字枚数、環境変動、印字モード(1ジョブあたりの連続印字枚数)及び印字率等の影響を受けて、現像剤が劣化しトナー帯電量が変化するという現象が見られる。この結果、画像濃度の低下、トナーかぶりの発生やトナー飛散の増加といった問題が発生する。このような問題に対応するため、従来、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率等から現像剤の帯電量変化を予測し、現像バイアスやトナー濃度等を調整して、画像濃度の低下、トナーかぶりの悪化及びトナー飛散の悪化を抑制する技術が採用されていた。
しかしながら、これらの技術は、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率のそれぞれの条件下での個々の予測を組み合わせたものに過ぎず、複数の条件が複合的に変化すると、現像剤の帯電量を充分に予測することは困難であった。
このため、トナーの帯電量を正確に予測し、その結果を利用する技術が提案されている。例えば、特許文献1では、画像濃度が異なる複数のパッチ画像を像担持体上に形成し、各パッチ画像形成時の現像電流及び各パッチ画像のトナーの付着量を検出して、当該検出した現像電流及びトナーの付着量の変化量からトナーの帯電量を算出し、当該算出したトナーの帯電量に応じて画像形成動作(電子写真プロセス)の条件を変更する技術が提案されている。
しかし、従来技術では、トナーの帯電量を取得するために複数のパッチ画像を像担持体上に形成する必要があった。このため、トナーの帯電量を頻繁に測定すると、大量のトナーが無駄に消費される虞があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、二成分現像剤を用いて静電潜像を現像する画像形成装置において、トナーの帯電量を適時取得しつつ、当該帯電量の取得に要するトナーの消費量を抑制することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体を所定の帯電電位に帯電する帯電装置と、前記帯電電位に帯電された前記像担持体の表面を所定の画像情報に応じて露光することで前記静電潜像を形成する露光装置と、所定の現像ニップ部において前記像担持体に対向して配置される現像装置であって、回転され、周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーを含む現像装置と、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、前記トナー像の濃度を検出する濃度検出部と、前記現像ローラーの回転時間に対応して設定された所定の第一期間における前記現像ローラーから前記像担持体へのトナー消費量が所定の第一閾値未満の場合、前記帯電装置、前記露光装置及び前記現像バイアス印加部を制御して互いにトナー現像量が異なる複数の基準トナー像を前記像担持体上に形成する基準画像形成動作を含む第一保守動作を実行し、前記像担持体の回転時間に対応して設定された所定の第二期間における前記像担持体の表面を主走査方向に並ぶ複数の領域に分割したときの前記現像ローラーから少なくとも一つの領域へのトナー消費量が所定の第二閾値未満の場合、前記基準画像形成動作を含む第二保守動作を実行する保守動作実行部と、前記第一保守動作及び/又は前記第二保守動作の実行中に、前記濃度検出部によって検出された前記複数の基準トナー像の濃度に基づいて、又は、当該複数の基準トナー像の濃度に加え前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる現像電流の直流成分に基づいて、トナーの帯電量を取得する帯電量取得動作を実行する帯電量取得部と、を備える。
本構成では、第一保守動作が、現像ローラーの回転時間に対応して設定された第一期間における現像ローラーから像担持体へのトナー消費量に応じたタイミングで実行され、第二保守動作が、像担持体の回転時間に対応して設定された第二期間における現像ローラーから像担持体の表面の少なくとも一つの領域へのトナー消費量に応じたタイミングで実行される。また、第一保守動作及び/又は第二保守動作の実行中に帯電量取得動作が実行され、当該帯電量取得動作では、第一保守動作及び/又は第二保守動作に含まれる基準画像形成動作で像担持体上に形成された複数の基準トナー像を用いてトナーの帯電量が取得される。
このため、現像ローラー及び/又は像担持体の回転時間に対応する期間における現像ローラーから像担持体へのトナー消費量に応じたタイミングで帯電量取得動作を実行し、トナーの帯電量を適時取得することができる。また、帯電量取得動作において、複数の基準トナー像を個別に形成せずに、第一保守動作及び/又は第二保守動作で形成される複数の基準トナー像を利用するので、トナーの帯電量の取得に要するトナーの消費量を抑制することができる。
上記の構成において、前記帯電装置及び前記露光装置を制御して前記像担持体上に複数のキャリブレーション用静電潜像を形成し且つ前記現像バイアス印加部を制御して各キャリブレーション用静電潜像に対する前記現像バイアスの少なくとも前記直流電圧を異ならせることで複数のキャリブレーション用トナー像を形成し、前記濃度検出部によって検出される前記複数のキャリブレーション用トナー像の濃度と前記現像バイアスとの関係に基づいて、画像形成動作において前記現像ローラーに印加される前記現像バイアスを決定するキャリブレーション動作を実行するキャリブレーション動作実行部と、前回の前記帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量である前回帯電量に対する、今回の前記帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量である今回帯電量の変化量に基づき、前記キャリブレーション動作の実行要否を判定する判定部と、を更に備えることが望ましい。
本構成によれば、判定部は、前回の帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量に対する今回の帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量の変化量に応じて、キャリブレーション動作の必要性を適切に判定することができる。これにより、トナーの帯電量の変化量に応じて、画像形成動作において現像ローラーに印加される現像バイアスを適切に決定することができる。
上記の構成において、前記帯電量取得部は、前記第一保守動作の実行中に前記帯電量取得動作を行い、前記保守動作実行部は、前記今回帯電量が前記第一保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量である場合に、前記判定部によって前記キャリブレーション動作の実行が必要ではないと判定されたときは、前記前回帯電量に対する前記今回帯電量の変化量に応じて前記第一閾値を変更することが望ましい。
本構成によれば、前回帯電量に対する、第一保守動作の実行中に取得された今回帯電量の変化量が、キャリブレーション動作の実行が必要でない程度である場合、前記変化量に応じて第一閾値が変更される。
このため、前記変化量が、キャリブレーション動作の実行が必要でない程度であるにも関わらず、第一閾値が低すぎることによって、頻繁に第一保守動作の実行が必要であると判定される虞を解消することができる。また、前記変化量が、キャリブレーション動作の実行が必要である程度であるにも関わらず、第一閾値が高すぎることによって、頻繁に第一保守動作の実行が必要でないと判定される虞を解消することができる。
上記の構成において、前記帯電量取得部は、前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作を行い、前記保守動作実行部は、前記今回帯電量が前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量である場合に、前記判定部によって前記キャリブレーション動作の実行が必要ではないと判定されたときは、前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量の時系列変化に基づいて予測した前記キャリアの寿命を示す信号を出力するようにしてもよい。
本構成によれば、前回帯電量に対する、第二保守動作の実行中に取得された今回帯電量の変化量が、キャリブレーション動作の実行が必要でない程度である場合、第二保守動作の実行中に帯電量取得動作において取得されたトナーの帯電量の時系列変化に基づき、キャリアの寿命を容易に予測し、当該予測したキャリアの寿命を示す信号を出力することができる。
上記の構成において、内部に前記トナーを収容し、当該収容している前記トナーを前記現像装置へ補給するトナー補給部を更に備え、前記保守動作実行部は、前記第一保守動作において、前記基準画像形成動作に加え、前記トナー補給部を制御し、前記基準画像形成動作において前記現像装置で使用される所定量の前記トナーを前記現像装置へ補給させるトナー補給動作を実行することが望ましい。
本構成によれば、保守動作実行部は、第一保守動作を実行することで、基準画像形成動作において複数の基準トナー像の形成に必要な量のトナーを現像装置から消費するとともに、トナー補給動作において、当該消費された所定量のトナーを現像装置に補給することができる。これにより、現像装置内に収容されている古いトナーを、トナー補給部によって補給されるトナーと交換することができる。その結果、現像装置内のトナーの帯電特性を向上することができる。
上記の構成において、前記像担持体上のトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、前記現像ローラーよりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記像担持体上のトナー像の全部又は一部を前記中間転写ベルトに一次転写する一次転写ローラーと、前記一次転写ローラーよりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記像担持体の表面に当接し、前記表面に付着したトナーを掻き取るクリーニングブレードと、前記トナーの極性と逆極性の一次転写バイアス及び前記トナーの極性と同極性の逆転写バイアスを前記一次転写ローラーに選択的に印加可能な一次転写バイアス印加部と、を更に備え、前記保守動作実行部は、前記第二保守動作において、前記基準画像形成動作に加え、前記一次転写バイアス印加部を制御し、前記一次転写バイアスを前記一次転写ローラーに印加して前記複数の基準トナー像それぞれの一部を前記中間転写ベルトに一次転写させる一方、前記逆バイアス電圧を前記一次転写ローラーに印加して前記複数の基準トナー像それぞれの残りの部分を前記クリーニングブレードに供給させる一次転写バイアス切替動作を実行することが望ましい。
本構成によれば、保守動作実行部は、第二保守動作を実行することで、基準画像形成動作において像担持体上に複数の基準トナー像を形成するとともに、一次転写バイアス切替動作において、一次転写バイアスを一次転写ローラーに印加して複数の基準トナー像それぞれの一部を中間転写ベルトに一次転写させる一方、逆バイアス電圧を一次転写ローラーに印加して複数の基準トナー像それぞれの残りの部分をクリーニングブレードに供給させることができる。
このため、複数の基準トナー像それぞれの一部が中間転写ベルトに一次転写され、複数の基準トナー像それぞれの残りの部分は、像担持体上に存在した状態となる。したがって、帯電量取得部は、濃度検出部が検出した、中間転写ベルトに一次転写された複数の基準トナー像それぞれの一部の濃度に基づき、トナーの帯電量を取得することができる。
また、前記残りの部分を構成するトナーを、クリーニングブレードによって掻き取らせることができる。これにより、クリーニングブレードにおける像担持体の周面に当接する部分が、トナーの付着量が少ない像担持体の周面に当接したまま、像担持体の周面の回転に応じて回転することで、当該当接する部分がめくれる虞を低減することができる。
上記の構成において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対する前記トナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報を、前記トナーの帯電量毎に予め格納する記憶部を更に備え、前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記周波数の変化量に対する前記基準トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と前記濃度検出部による前記基準トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと前記記憶部の参照情報とから前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得することが望ましい。
本構成によれば、像担持体上の電位を測定する表面電位センサや現像ローラーに流入する現像電流を測定する電流計を用いることなく、トナーの帯電量を取得することができる。
上記の構成において、前記記憶部に格納されている前記参照情報は、前記トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが負であり、前記トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが正であり、更に、前記トナーの帯電量の低下とともに前記参照用直線の傾きが増大するように設定されていることが望ましい。
本構成によれば、現像バイアスの交流電圧の周波数と像担持体に形成されるトナー像の濃度(現像トナー量)との関係から、トナーの帯電量を精度良く取得することができる。
上記の構成において、前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記濃度検出部によって検出される前記複数の基準トナー像の濃度の差に対する前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる前記現像電流の直流成分の差の比に基づいて、前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得するものでもよい。
また、上記の構成において、前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記露光装置を制御して単位面積あたりの印字率を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記濃度検出部によって検出される前記複数の基準トナー像の濃度の差に対する前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる前記現像電流の直流成分の差の比に基づいて、前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得するものでもよい。
本発明によれば、二成分現像剤を用いて静電潜像を現像する画像形成装置において、トナーの帯電量を適時取得しつつ、当該帯電量の取得に要するトナーの消費量を抑制することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る画像形成装置10について、図面に基づき詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置の一例として、タンデム方式のカラープリンタを例示する。画像形成装置は、例えば、複写機、ファクシミリ装置、及びこれらの複合機等であってもよい。また、画像形成装置は、単色(モノクロ)画像を形成するものでもよい。
<画像形成装置について>
図1は、画像形成装置10の内部構造を示す断面図である。この画像形成装置10は、箱形の筐体構造を備える装置本体11を備える。この装置本体11内には、シートPを給紙する給紙部12、給紙部12から給紙されたシートPに転写するトナー像を形成する画像形成部13、前記トナー像が一次転写される中間転写ユニット14、画像形成部13にトナーを補給するトナー補給部15、及び、シートP上に形成された未定着トナー像をシートPに定着する処理を施す定着部16が内装されている。さらに、装置本体11の上部には、定着部16で定着処理の施されたシートPが排紙される排紙部17が備えられている。
図1は、画像形成装置10の内部構造を示す断面図である。この画像形成装置10は、箱形の筐体構造を備える装置本体11を備える。この装置本体11内には、シートPを給紙する給紙部12、給紙部12から給紙されたシートPに転写するトナー像を形成する画像形成部13、前記トナー像が一次転写される中間転写ユニット14、画像形成部13にトナーを補給するトナー補給部15、及び、シートP上に形成された未定着トナー像をシートPに定着する処理を施す定着部16が内装されている。さらに、装置本体11の上部には、定着部16で定着処理の施されたシートPが排紙される排紙部17が備えられている。
装置本体11の上面の適所には、画像形成装置10の操作をユーザーに行わせるための操作パネル18が設けられている。この操作パネル18には、画像形成装置10の動作状態(例えば、印刷中)等、画像形成装置10に関する情報を表示する液晶ディスプレイ、シートPに対する画像の出力条件等、画像形成装置10の動作に関する情報を入力させるためのタッチパネル、及び各種の操作キーが設けられている。
装置本体11内には、さらに、画像形成部13より右側位置に、上下方向に延びるシート搬送路111が形成されている。シート搬送路111には、適所にシートを搬送する搬送ローラー対112が設けられている。また、シートのスキュー矯正を行うと共に、後述する二次転写のニップ部に所定のタイミングでシートを送り込むレジストローラー対113が、シート搬送路111における前記ニップ部の上流側に設けられている。シート搬送路111は、シートPを給紙部12から排紙部17まで、画像形成部13及び定着部16を経由して搬送させる搬送路である。
給紙部12は、給紙トレイ121、ピックアップローラー122、及び給紙ローラー対123を備える。給紙トレイ121は、装置本体11の下方位置に挿脱可能に装着され、複数枚のシートPが積層されたシート束P1を貯留する。ピックアップローラー122は、給紙トレイ121に貯留されたシート束P1の最上面のシートPを1枚ずつ繰り出す。給紙ローラー対123は、ピックアップローラー122によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
給紙部12は、装置本体11の、図1に示す左側面に取り付けられる手差し給紙部を備える。手差し給紙部は、手差しトレイ124、ピックアップローラー125、及び給紙ローラー対126を備える。手差しトレイ124は、手差しされるシートPが載置されるトレイであり、手差しでシートPを給紙する際、図1に示すように、装置本体11の側面から開放される。ピックアップローラー125は、手差しトレイ124に載置されたシートPを繰り出す。給紙ローラー対126は、ピックアップローラー125によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
画像形成部13は、シートPに転写するトナー像を形成するものであって、異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成ユニットを備える。この画像形成ユニットとして、本実施形態では、後述する中間転写ベルト141の回転方向上流側から下流側に向けて(図1に示す左側から右側へ)順次配設された、マゼンタ(M)色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット13M、シアン(C)色の現像剤を用いるシアン用ユニット13C、イエロー(Y)色の現像剤を用いるイエロー用ユニット13Y、及びブラック(Bk)色の現像剤を用いるブラック用ユニット13Bkが備えられている。各ユニット13M、13C、13Y、13Bkは、それぞれ感光体ドラム20(像担持体)と、感光体ドラム20の周囲に配置された帯電装置21、現像装置23、一次転写ローラー24及びクリーニング装置25とを備える。また、各ユニット13M、13C、13Y、13Bk共通の露光装置22が、画像形成ユニットの下方に配置されている。
感光体ドラム20は、その軸回りに回転駆動され、その表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する。この感光体ドラム20としては、一例として、公知のアモルファスシリコン(α−Si)感光体ドラムや有機(OPC)感光体ドラムが用いられる。帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を所定の帯電電位に均一に帯電する。帯電装置21は、帯電ローラーと、前記帯電ローラーに付着したトナーを除去するための帯電クリーニングブラシとを備える。露光装置22は、帯電装置21よりも感光体ドラム20の回転方向下流側に配置され、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有する。露光装置22は、前記帯電電位に均一に帯電された感光体ドラム20の表面に、画像データ(所定の画像情報)に基づき変調された光を照射して露光することで、静電潜像を形成する。
現像装置23は、露光装置22よりも感光体ドラム20の回転方向下流側の所定の現像ニップ部NP(図4)において感光体ドラム20に対向して配置される。現像装置23は、回転され周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに感光体ドラム20にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラー231を含む。
一次転写ローラー24は、現像ローラー231よりも感光体ドラム20の回転方向下流側において感光体ドラム20に対向して配置されている。一次転写ローラー24は、中間転写ユニット14に備えられている中間転写ベルト141を挟んで感光体ドラム20とニップ部を形成する。一次転写ローラー24には、後記のバイアス印加部971によってトナーの極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。これにより、一次転写ローラー24は、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ベルト141上に一次転写する。
クリーニング装置25は、一次転写ローラー24よりも感光体ドラム20の回転方向下流側に配置されている。クリーニング装置25は、ハウジング253と、クリーニングブレード251と、搬送スクリュー252と、を備え、トナー像転写後の感光体ドラム20の周面を清掃する。
ハウジング253は、クリーニング装置25の各部材を支持する筐体であって、図1に示す断面で見た場合、略コの字型の形状を有している。ハウジング253は、図1の紙面と直交する方向に長く延びている。
クリーニングブレード251は、ゴム等の弾性材料の板状部材である。クリーニングブレード251は、ハウジング253の下方の端部から上方に向かって延びるようにハウジング253に支持されている。クリーニングブレード251の先端は、一次転写ローラー24よりも感光体ドラム20の回転方向下流側の位置で感光体ドラム20の周面に当接し、当該周面に付着したトナーを掻き取る。また、感光体ドラム20は、クリーニングブレード251に対向する領域を上方から下方に向かって回転する(図1の矢印参照)。すなわち、クリーニングブレード251は、感光体ドラム20に対して、カウンタ方向に配置されている。
搬送スクリュー252は、クリーニングブレード251に対向するように、ハウジング253に回転可能に支持されている。搬送スクリュー252は、図1の紙面に直交する方向に沿って延びる不図示のシャフトと、当該シャフトの回りに配置された不図示の螺旋状羽根とを備える。搬送スクリュー252は、クリーニングブレード251によって掻き取られたトナーを不図示の回収ボックスに向かって軸方向に搬送し、前記回収ボックスに回収する。
中間転写ユニット14は、画像形成部13とトナー補給部15との間に設けられた空間に配置され、中間転写ベルト141と、図略のユニットフレームにて回転可能に支持された駆動ローラー142と、従動ローラー143と、バックアップローラー146と、複数の濃度センサー100と、を備える。中間転写ベルト141は、無端状のベルト状回転体であって、その周面側が各感光体ドラム20の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラー142及び従動ローラー143、146に架け渡されている。中間転写ベルト141は駆動ローラー142の回転により周回駆動される。従動ローラー143の近傍には、中間転写ベルト141の周面上に残存したトナーを除去するベルトクリーニング装置144が配置されている。
複数の濃度センサー100(濃度検出部)は、ユニット13M、13C、13Y、13Bkよりも下流側における中間転写ベルト141に対向する位置において、主走査方向(感光体ドラム20の軸方向)に所定間隔を空けて並べて配置されている。各濃度センサー100は、中間転写ベルト141上における自身に対向する位置に形成されたトナー像の濃度を検出する。後記の制御部980では、複数の濃度センサー100によって検出されたトナー像の濃度の平均値が、トナー像の濃度として使用される。
尚、他の実施形態において、複数の濃度センサー100は、感光体ドラム20上のトナー像の濃度を検出するものでもよく、また、シートP上に定着されたトナー像の濃度を検出するものでもよい。以降、説明の便宜上、複数の濃度センサー100によって検出されたトナー像の濃度の平均値を、濃度センサー100によって検出されたトナー像の濃度と記載する。
駆動ローラー142に対向して、中間転写ベルト141の外側には、二次転写ローラー145が配置されている。二次転写ローラー145は、中間転写ベルト141の周面に圧接されて、駆動ローラー142との間で転写ニップ部を形成している。中間転写ベルト141上に一次転写されたトナー像は、給紙部12から供給されるシートPに、転写ニップ部において二次転写される。すなわち、中間転写ユニット14及び二次転写ローラー145は、感光体ドラム20上に担持されたトナー像をシートPに転写する転写部として機能する。また、駆動ローラー142には、その周面を清掃するためのロールクリーナー200が配置されている。
トナー補給部15は、M/C/Y/Bk各色の補給用トナーを収容するマゼンタ用トナーコンテナ15M、シアン用トナーコンテナ15C、イエロー用トナーコンテナ15Y及びブラック用トナーコンテナ15Bkを備える。これらトナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれ収容している補給用トナーをM/C/Y/Bk各色に対応する画像形成ユニット13M、13C、13Y、13Bkの現像装置23へ補給する。
詳しくは、トナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれ、装置本体11内に着脱自在に構成され、交換可能となっている。トナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれ、収容している各色のトナーを搬送するための回転部材15Sと、不図示のトナー搬送路によって現像装置23と連結されたトナー排出口15Hと、を備える。
回転部材15Sは、図1の紙面に直交する方向に延びる回転軸と、当該回転軸の周上にスパイラル状に突設された螺旋羽(スクリュー羽)と、を備えて構成されている。回転部材15Sは、後記の制御部980による制御下で、指定された角度だけ前記回転軸回りに回転する。これにより、トナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれ、トナー排出口15Hから、M/C/Y/Bk各色に対応する画像形成ユニット13M、13C、13Y、13Bkの現像装置23へ、前記角度に応じた補給量の各色のトナーを補給する。
定着部16は、内部に加熱源を備えた加熱ローラー161と、加熱ローラー161に対向配置された定着ローラー162と、定着ローラー162と加熱ローラー161とに張架された定着ベルト163と、定着ベルト163を介して定着ローラー162と対向配置され定着ニップ部を形成する加圧ローラー164とを備えている。定着部16へ供給されたシートPは、前記定着ニップ部を通過することで、加熱加圧される。これにより、前記転写ニップ部でシートPに転写されたトナー像は、シートPに定着される。
排紙部17は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹部の底部に排紙されたシートPを受ける排紙トレイ171が形成されている。定着処理が施されたシートPは、定着部16の上部から延設されたシート搬送路111を経由して、排紙トレイ151へ向けて排紙される。
<現像装置について>
図2は、本実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。図3は、現像装置23の平面図である。現像装置23は、現像ハウジング230と、第1スクリューフィーダー233と、第2スクリューフィーダー232と、現像ローラー231と、規制ブレード234とを備える。現像装置23には、二成分現像方式が適用されている。
図2は、本実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。図3は、現像装置23の平面図である。現像装置23は、現像ハウジング230と、第1スクリューフィーダー233と、第2スクリューフィーダー232と、現像ローラー231と、規制ブレード234とを備える。現像装置23には、二成分現像方式が適用されている。
現像ハウジング230には、現像剤収容部230Hが備えられている。現像剤収容部230Hは、天板235(図2)によって覆われるとともに、前後方向に延びる仕切り板230Eによって、第1搬送部230Aと第2搬送部230Bとに区画されている。仕切り板230Eは、現像ハウジング230の前後方向の幅よりも短くなっている。仕切り板230Eの前方の一端(以降、先端)よりも前方、及び、仕切り板230Eの後方の一端(以降、後端)よりも後方には、第1搬送部230Aと第2搬送部230Bとをそれぞれ連通させる第1連通部230C及び第2連通部230Dが備えられている。これにより、現像剤収容部230Hには、現像剤を第1搬送部230A、第1連通部230C、第2搬送部230B及び第2連通部230Dの順に繰り返し移動させる循環経路が形成される。つまり、トナーは、該循環経路内を図3において時計回りに搬送される。また、現像剤収容部230Hには、トナー補給口236が配設されている。トナー補給口236は、不図示のトナー搬送路によって、各トナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bk(図1)に備えられたトナー排出口15Hと連結されている。
トナー補給口236は、前記天板235(図2)に穿孔された開口部であり、第1搬送部230Aにおける現像剤搬送方向(D1方向)上流端(前端)付近の上方に配置されている(図3)。トナー補給口236は、上記の循環経路に対向して配置され、トナー補給部15(図1)から補給される補給トナーを現像剤収容部230Hに受け入れる。例えば、トナー補給口236は、平面視で14mm×8mmの開口からなる。
第1スクリューフィーダー233は、第1搬送部230Aに配設されている。第1スクリューフィーダー233は、第1回転軸233Aと、この第1回転軸233Aの周上にスパイラル状に突設された第1螺旋羽根233B(スクリュー羽根)とを含む。第1スクリューフィーダー233は、矢印D23方向に回転されることで、トナー補給口236から流入した新しいトナーと現像剤収容部230H内の現像剤とを撹拌混合しながら、第1搬送方向D1に搬送する。
第1スクリューフィーダー233のトナー搬送方向(D1方向)下流側には、第1パドル233cが配設されている。第1パドル233cは、第1螺旋羽根233Bの1ピッチ間において、軸方向に延設されたリブ部材である。第1パドル233cは、第1回転軸233Aと共に回転され、図3の矢印D3方向に向かって、第1搬送部230Aから第2搬送部230Bに、トナーを受け渡す。
第2スクリューフィーダー232は、現像ローラー231よりも、左方かつ下方の位置で、現像ローラー231に対向して配置される。第2スクリューフィーダー232の矢印D22方向の回転に伴って、第2スクリューフィーダー232から現像ローラー231にトナーが供給される。本実施形態では、現像ローラー231へのトナーの供給経路は、第2スクリューフィーダー232から供給される経路のみによって形成される。したがって、現像ローラー231に現像バイアスが印加された状態で、第2スクリューフィーダー232によって下方から上方にトナーが汲み上げられると、現像ローラー231にトナーが供給される。
第2スクリューフィーダー232のトナー搬送方向(D2方向)下流側には、第2パドル232Cが配設されている。第2パドル232Cは、第2スクリューフィーダー232の回転軸上に配設された板状部材である。第2パドル232Cは、回転軸と共に回転され、矢印D4方向に向かって、第2搬送部230Bから第1搬送部230Aにトナーを受け渡す。
すなわち、第1スクリューフィーダー233及び第2スクリューフィーダー232は、トナー及びキャリアからなる現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌動作を行う現像剤搬送部として機能する。以降、第1スクリューフィーダー233及び第2スクリューフィーダー232を総称して、現像剤搬送部と記載する。
また、現像ハウジング230の外面には、トナー濃度センサー101(トナー濃度検出部)が配置されている。トナー濃度センサー101は、現像剤搬送部(第1スクリューフィーダー233及び第2スクリューフィーダー232)によって搬送される現像剤のトナー濃度を検出する。具体的には、トナー濃度センサー101は、現像剤搬送部によってトナー補給口236から現像ローラー231に対向する位置に向けて搬送される現像剤のトナー濃度を検出する。詳しくは、トナー濃度センサー101は、現像ハウジング230の外面の現像剤搬送方向(D1方向)下流端(後端)付近に配置され、第1パドル233cによって、第1搬送部230Aから第2搬送部230Bに受け渡される直前の現像剤のトナー濃度を検出する。トナー濃度とは、現像剤に含まれるキャリア量に対するトナー量の比率(=トナー量/キャリア量)である。
現像ローラー231は、現像ニップ部NP(図4)において、感光体ドラム20に対向して配置されている。現像ローラー231は、回転されるスリーブ231Sと、スリーブ231Sの内部に固定配置された磁石231Mとを備える。磁石231Mは、S1、N1、S2、N2及びS3極を備える。N1極は主極とし機能し、S1極及びN2極は搬送極として機能し、S2極は剥離極として機能する。また、S3極は、汲み上げ極及び規制極として機能する。一例として、S1極、N1極、S2極、N2極及びS3極の磁束密度は、54mT、96mT、35mT、44mT及び45mTに設定される。現像ローラー231のスリーブ231Sは、図2の矢印D21方向に回転される。現像ローラー231は、回転され、現像ハウジング230内の現像剤を受け取って現像剤層を担持し、感光体ドラム20にトナーを供給する。尚、本実施形態では、現像ローラー231は、感光体ドラム20と対向する位置において、同方向(ウィズ方向)に回転する。
規制ブレード234は、現像ローラー231に所定の間隔をおいて配置され、第2スクリューフィーダー232から現像ローラー231の周面上に供給された現像剤の層厚を規制する。
現像装置23を備える画像形成装置10は、更に、バイアス印加部971(現像バイアス印加部、一次転写バイアス印加部)と、駆動部972と、制御部980とを備える。制御部980は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。
バイアス印加部971は、直流電源と交流電源とから構成され、後記のバイアス制御部982からの制御信号に基づき、現像装置23の現像ローラー231に、直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを印加する。
また、バイアス印加部971は、トナーの極性とは逆極性の一次転写バイアス及びトナーと同極性の逆転写バイアスを一次転写ローラー24に選択的に印加する。具体的には、バイアス印加部971は、後記のバイアス制御部982及びモード制御部984からの制御信号に基づき、一次転写ローラー24に、トナーの極性とは逆極性の一次転写バイアスを印加する。また、バイアス印加部971は、後記のモード制御部984からの制御信号に基づき、一次転写ローラー24に、トナーと同極性の逆転写バイアスを印加する。
駆動部972は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、後記の駆動制御部981からの制御信号に応じて、画像形成動作、現像剤回復モード(第一保守動作)及びクリーニングブレード保護モード(第二保守動作)、帯電量測定モード(帯電量取得動作)及びキャリブレーション(キャリブレーション動作)の実行時に、感光体ドラム20などに加え、トナー補給部15内の回転部材15S、現像装置23内の現像ローラー231、第1スクリューフィーダー233、及び第2スクリューフィーダー232を回転駆動させる。なお、駆動部972は、画像形成装置10のその他の部材を駆動(回転)する駆動力を更に発生する。画像形成動作とは、感光体ドラム20、帯電装置21、露光装置22、現像装置23、一次転写ローラー24、中間転写ユニット14、二次転写ローラー145及び定着部16を駆動して、シートPに画像を形成する動作を示す。
制御部980は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部981、バイアス制御部982、記憶部983、モード制御部984(保守動作実行部、帯電量取得部、キャリブレーション動作実行部)及び判定部985を備えるように機能する。
駆動制御部981は、駆動部972を制御して、回転部材15S、現像ローラー231、第1スクリューフィーダー233及び第2スクリューフィーダー232を回転駆動させる。また、駆動制御部981は、不図示の駆動機構を制御して、感光体ドラム20を回転駆動させる。
バイアス制御部982は、現像ローラー231から感光体ドラム20にトナーが供給される現像動作時に、バイアス印加部971を制御して、感光体ドラム20と現像ローラー231との間に直流電圧及び交流電圧の電位差を設ける。前記電位差によって、トナーが現像ローラー231から感光体ドラム20に移動される。
また、バイアス制御部982は、バイアス印加部971を制御して、一次転写ローラー24にトナーの極性とは逆極性の一次転写バイアスを印加する。これにより、感光体ドラム20上に形成されたトナー像は、感光体ドラム20と中間転写ベルト141との間のニップ部において、感光体ドラム20の周面から中間転写ベルト141に向けて移動する。その結果、前記トナー像が中間転写ベルト141に一次転写される。
記憶部983は、駆動制御部981、バイアス制御部982、モード制御部984及び判定部985によって参照される各種の情報を記憶している。例えば、記憶部983には、現像ローラー231の回転数や環境に応じて調整される現像バイアスの値等が記憶されている。
また、記憶部983には、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対するトナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報が、トナーの帯電量毎に予め格納されている。記憶部983に格納されている当該参照情報は、トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に参照用直線の傾きが負であり、トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に参照用直線の傾きが正であり、更に、トナーの帯電量の低下とともに参照用直線の傾きが増大するように設定されている。尚、記憶部983に格納されるデータは、グラフやテーブルなどの形式でもよい。
モード制御部984は、現像剤回復モード、クリーニングブレード保護モード、帯電量測定モード、及びキャリブレーションを実行する。
モード制御部984は、現像剤回復モードにおいて、帯電装置21、露光装置22及びバイアス印加部971等を制御して、互いにトナー現像量が異なる複数の基準トナー像を感光体ドラム20上に形成する基準画像形成動作を実行する。詳しくは、モード制御部984は、基準画像形成動作において、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら感光体ドラム20上に複数の基準トナー像を形成する。また、モード制御部984は、現像剤回復モードにおいて、基準画像形成動作に加え、トナー補給部15を制御し、前記基準画像形成動作において現像装置23で使用される所定量のトナーを現像装置23へ補給させるトナー補給動作を実行する。
モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードにおいて、前記基準画像形成動作を実行する。また、モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードにおいて、前記基準画像形成動作に加え、バイアス印加部971を制御し、前記一次転写バイアスを一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの一部を中間転写ベルト141に一次転写させる一方、トナーの極性と同極性の逆バイアス電圧を一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの残りの部分をクリーニングブレード251に供給させる一次転写バイアス切替動作を実行する。
モード制御部984は、操作パネル18を介して帯電量測定モードの実行指示が入力された場合等に、手動で帯電量測定モードを実行する。また、モード制御部984は、劣化したトナーを吐き出す劣化トナー吐出し制御の開始時等の所定のタイミングで、自動的に帯電量測定モードを実行する。これらの場合、モード制御部984は、帯電量測定モードにおいて前記基準画像形成動作を実行する。そして、モード制御部984は、濃度センサー100によって検出される前記複数の基準トナー像の濃度に基づいて、又は、当該複数の基準トナー像の濃度に加え前記複数の基準トナー像が形成される際に現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる現像電流の直流成分に基づいて、トナーの帯電量を取得する。
また、モード制御部984は、現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードの実行中に、帯電量測定モードを実行する。この場合、モード制御部984は、現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードの実行中に、前記基準画像形成動作で形成された複数の基準トナー像の濃度に基づいて、又は、当該複数の基準トナー像の濃度に加え前記複数の基準トナー像が形成される際に現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる現像電流の直流成分に基づいて、トナーの帯電量を取得する。
詳しくは、モード制御部984は、前記周波数の変化量に対する前記基準トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と濃度センサー100による前記基準トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと記憶部983の参照情報とから感光体ドラム20上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する。
モード制御部984は、キャリブレーションにおいて、帯電装置21及び露光装置22を制御して感光体ドラム20上に複数のキャリブレーション用静電潜像を形成し且つバイアス印加部971を制御して各キャリブレーション用静電潜像に対する前記現像バイアスの少なくとも前記直流電圧を異ならせることで複数のキャリブレーション用トナー像を形成する。その後、モード制御部984は、濃度センサー100によって検出される前記複数のキャリブレーション用トナー像の濃度と前記現像バイアスとの関係に基づいて、画像形成動作において現像ローラー231に印加される前記現像バイアスを決定する。
判定部985は、前回の帯電量取得モードで取得されたトナーの帯電量である前回帯電量に対する、今回の帯電量取得モードで取得されたトナーの帯電量である今回帯電量の変化量に基づき、キャリブレーションの実行要否を判定する。
<現像動作について>
図4は、本実施形態に係る画像形成装置10の現像動作の模式図である。図5は、感光体ドラム20及び現像ローラー231の電位の大小関係を示す模式図である。図4に示すように、現像ローラー231と感光体ドラム20との間には、現像ニップ部NPが形成されている。現像ローラー231上に担持されるトナーTN及びキャリアCAは磁気ブラシを形成する。現像ニップ部NPにおいて、磁気ブラシからトナーTNが感光体ドラム20側に供給され、トナー像TIが形成される。図5に示すように、感光体ドラム20の表面電位は、帯電装置21によって、背景部電位V0(V)に帯電される。その後、露光装置22によって露光光が照射されると、感光体ドラム20の表面電位が、印刷される画像に応じて背景部電位V0から最大で画像部電位VL(V)まで変化される。一方、現像ローラー231には、現像バイアスの直流電圧Vdcが印加されるとともに、直流電圧Vdcに不図示の交流電圧が重畳されている。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置10の現像動作の模式図である。図5は、感光体ドラム20及び現像ローラー231の電位の大小関係を示す模式図である。図4に示すように、現像ローラー231と感光体ドラム20との間には、現像ニップ部NPが形成されている。現像ローラー231上に担持されるトナーTN及びキャリアCAは磁気ブラシを形成する。現像ニップ部NPにおいて、磁気ブラシからトナーTNが感光体ドラム20側に供給され、トナー像TIが形成される。図5に示すように、感光体ドラム20の表面電位は、帯電装置21によって、背景部電位V0(V)に帯電される。その後、露光装置22によって露光光が照射されると、感光体ドラム20の表面電位が、印刷される画像に応じて背景部電位V0から最大で画像部電位VL(V)まで変化される。一方、現像ローラー231には、現像バイアスの直流電圧Vdcが印加されるとともに、直流電圧Vdcに不図示の交流電圧が重畳されている。
このような反転現像方式の場合、表面電位V0と現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の背景部へのトナーかぶりを抑制する電位差である。感光体ドラム20の背景部とは、感光体ドラム20の表面において静電潜像が形成されていない領域である。一方、露光後の表面電位VLと現像バイアスの直流成分Vdcとの電位差が、感光体ドラム20の画像部に、プラス極性のトナーを移動させる現像電位差となる。感光体ドラム20の画像部とは、感光体ドラム20の表面において静電潜像が形成されている領域である。更に、現像ローラー231に印加される交流電圧によって、現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナーの移動が促進される。
一方、個々のトナーは、現像ハウジング230内で循環搬送される間に、キャリアとの間で摩擦帯電する。それぞれのトナーの帯電量は、上記の現像バイアスによって感光体ドラム20側に移動するトナー量(現像量)に影響する。したがって、画像形成装置10においてトナーの帯電量が精度よく予測することが可能になると、印字枚数、環境変動、印字モード及び印字率などに応じて現像バイアスやトナー濃度を調整することで、良好な画質を維持することができる。このため、従来からトナーの帯電量を精度よく予測することが望まれていた。
<トナーの帯電量の予測について>
本発明者は、上記の様な状況に鑑み鋭意検討し続けた結果、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合、トナーの現像量の変化がトナーの帯電量によって異なることを新たに知見した。具体的に、トナーの帯電量が低い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が増加する。一方、トナーの帯電量が高い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が減少することを新たに知見した。この特性を利用することで、交流電圧の周波数を変化させた際の画像濃度の変化を測定することによって、トナーの帯電量を精度よく予測することが可能となった。
本発明者は、上記の様な状況に鑑み鋭意検討し続けた結果、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合、トナーの現像量の変化がトナーの帯電量によって異なることを新たに知見した。具体的に、トナーの帯電量が低い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が増加する。一方、トナーの帯電量が高い場合は、交流電圧の周波数を増大させるとトナーの現像量が減少することを新たに知見した。この特性を利用することで、交流電圧の周波数を変化させた際の画像濃度の変化を測定することによって、トナーの帯電量を精度よく予測することが可能となった。
図6は、本実施形態に係る画像形成装置10において、現像バイアスの周波数と画像濃度との関係を示したグラフである。図7は、本実施形態に係る画像形成装置10において、図6のグラフの傾きとトナーの帯電量との関係を示したグラフである。
現像ローラー231に印加される現像バイアスの直流電圧と感光体ドラム20の静電潜像との間の直流電圧における電位差を一定に保持し、現像バイアスの交流電圧のピーク間電圧Vpp、デューティ比をそれぞれ固定した状態で、同交流電圧の周波数を変化させる。その結果、現像ローラー231上のトナーの帯電量に応じて、濃度センサー100によって検出されるトナー像の画像濃度が異なる傾向を示す(図6)。すなわち、図6に示すように、トナーの帯電量が「27.5μc/g」の場合、周波数fが小さくなると画像濃度が低くなる。一方、トナーの帯電量が「34.0μc/g」、「37.7μc/g」の場合、周波数fが小さくなると画像濃度が高くなる。そして、トナーの帯電量が小さくなるほど、図6に示されるグラフの傾きが大きくなる。
図7に示すように、図6の3つのグラフの傾きと各トナーの帯電量との関係は、直線(近似直線)上に分布する。したがって、図7に示される情報が予め記憶部983に格納され、図6に示される直線の傾きが後記の帯電量測定モードにおいて導出されれば、その際のトナーの帯電量を測定(予測)することが可能となる。
<トナーの帯電量の予測効果について>
本実施形態では、トナーの帯電量を予測することによって、以下のような効果が更に得られる。すなわち、トナーの帯電量を予測するために、感光体ドラム20上の表面電位を測定する表面電位センサーを備える必要がない。また、トナーの帯電量を予測するために、現像バイアスに応じて現像ローラー231に流入する電流を測定する必要がない。このため、表面電位センサーの汚れや、キャリアの抵抗変化によって現像ローラー231に流入する電流の変化の影響を受けることなく、安定してトナーの帯電量を予測することが可能になる。このため、画像形成装置10において印字される画像濃度が低下した場合、現像装置23のトナー濃度を上昇させることでトナーの帯電量を低下させることによって画像濃度を増大させることが望ましいか、現像ニップ部NPにおける現像電位差Vdc−VLを増大させることで画像濃度を増大させることが望ましいかの選択が容易となる。
本実施形態では、トナーの帯電量を予測することによって、以下のような効果が更に得られる。すなわち、トナーの帯電量を予測するために、感光体ドラム20上の表面電位を測定する表面電位センサーを備える必要がない。また、トナーの帯電量を予測するために、現像バイアスに応じて現像ローラー231に流入する電流を測定する必要がない。このため、表面電位センサーの汚れや、キャリアの抵抗変化によって現像ローラー231に流入する電流の変化の影響を受けることなく、安定してトナーの帯電量を予測することが可能になる。このため、画像形成装置10において印字される画像濃度が低下した場合、現像装置23のトナー濃度を上昇させることでトナーの帯電量を低下させることによって画像濃度を増大させることが望ましいか、現像ニップ部NPにおける現像電位差Vdc−VLを増大させることで画像濃度を増大させることが望ましいかの選択が容易となる。
一般的に、画像形成装置10において画像濃度が低下する原因は、「現像電位差の低下」、「規制ブレード234を通過する現像剤の搬送量低下」、「キャリア抵抗の上昇」、「トナーの帯電量の上昇」などが考えられる。この中で、トナーの帯電量の上昇以外の要因が原因の画像濃度低下に対して、トナーの帯電量を低下させるためにトナー濃度を上昇させてしまうと、新たにトナー飛散などの不具合が発生する可能性がある。トナーの帯電量の上昇が原因の画像濃度低下に対しては、トナー濃度を上昇させることでトナーの帯電量を低下させることが望ましく、その他の要因が原因の画像濃度低下に対しては、現像電界(現像バイアス)を増大することが好ましい。また、トナーの帯電量を把握することで、二次転写ローラー145に付与される転写電流の最適化も可能となるため、画像形成装置10のシステム全体をより安定させることが可能となる。
<周波数とトナーの帯電量との関係について>
本発明の発明者は、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合の画像濃度の変化について、トナーの帯電量が下記のように寄与するものと推定する。
本発明の発明者は、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させた場合の画像濃度の変化について、トナーの帯電量が下記のように寄与するものと推定する。
(1)トナーの帯電量が低い場合
トナーの帯電量が低い場合、トナーとキャリアとの間に働く静電付着力が小さいため、トナーはキャリアからは離れやすい。しかしながら、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下する。このため、画像濃度が低下する。尚、周波数が小さくなると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復移動距離が増大するが、トナーの帯電量が低い場合、トナーの元々の移動距離が少ないため、画像濃度の低下への影響は少ない。このように、トナーの帯電量が低い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は低下する。
トナーの帯電量が低い場合、トナーとキャリアとの間に働く静電付着力が小さいため、トナーはキャリアからは離れやすい。しかしながら、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下する。このため、画像濃度が低下する。尚、周波数が小さくなると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復移動距離が増大するが、トナーの帯電量が低い場合、トナーの元々の移動距離が少ないため、画像濃度の低下への影響は少ない。このように、トナーの帯電量が低い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は低下する。
(2)トナーの帯電量が高い場合
上記のように現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下するが、トナーの帯電量が高い場合、もともとトナーがキャリアから外れにくいため、当該往復移動回数の低下の影響は少ない。一方、周波数が低下すると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復距離が増大するため、高いトナーの帯電量に応じて画像濃度が増大する。このように、トナーの帯電量が高い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は増大する。
上記のように現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、現像ニップ部NPにおけるトナーの往復移動回数が低下するが、トナーの帯電量が高い場合、もともとトナーがキャリアから外れにくいため、当該往復移動回数の低下の影響は少ない。一方、周波数が低下すると、交流電圧の1周期あたりのトナーの往復距離が増大するため、高いトナーの帯電量に応じて画像濃度が増大する。このように、トナーの帯電量が高い場合には、現像バイアスの交流電圧の周波数が小さくなると、画像濃度は増大する。
<現像剤回復モード及びトナーの帯電量測定モードについて>
次に、画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び当該現像剤回復モードの実行中に実行される帯電量取得モードのフローについて説明する。図8は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図9は、第一閾値の一例を示す図である。図10は、現像剤回復モードの実行時に実行される帯電量測定モードにおいて感光体ドラム20上に形成される基準トナー像の模式図である。
次に、画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び当該現像剤回復モードの実行中に実行される帯電量取得モードのフローについて説明する。図8は、本実施形態に係る画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図9は、第一閾値の一例を示す図である。図10は、現像剤回復モードの実行時に実行される帯電量測定モードにおいて感光体ドラム20上に形成される基準トナー像の模式図である。
図8に示すように、画像形成装置10の起動後、モード制御部984は、現像ローラー231の回転時間に対応して設定された所定の第一期間における現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナー消費量が、所定の第一閾値TH1未満であるか否かを判定する(ステップS10)。
具体的には、モード制御部984は、画像形成装置10の起動後、画像形成動作が行われる度に、形成対象の画像の画像データに基づき当該画像の印字率を算出する。印字率とは、A4サイズ1ページあたりの画像の画素単位で算出された面積率である。
そして、モード制御部984は、ステップS10において、画像形成装置10の起動後から現在までの装置の稼働期間に算出した印字率の累積加算値を、当該稼働期間に印字率を算出した回数で除算した結果を、当該稼働期間における現像ローラー231から感光体ドラム20の表面全体へのトナー消費量として算出する。そして、モード制御部984は、当該算出したトナー消費量が、前記稼働期間における現像ローラー231の回転時間に対応する第一閾値TH1未満であるか否かを判定する。これにより、モード制御部984は、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間(第一期間)における現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナー消費量が、第一閾値TH1未満であるか否かを判定する。
尚、第一閾値TH1は、例えば図9に示すように、現像ローラー231の回転時間と対応づけて予め設定されている。例えば図9に示す例では、現像ローラー231の回転時間が「0分」以上「14分」未満の場合、第一閾値TH1は「0%」に定められている。現像ローラー231の回転時間が「14分」以上「24分」未満の場合、第一閾値TH1は、現像ローラー231の回転時間の増加に応じて線形的に増加するように定められている。現像ローラー231の回転時間が「24分」以上の場合、第一閾値TH1は「2%」に定められている。
図9に示すように第一閾値TH1が定められている場合に、例えば、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、モード制御部984がステップS10で算出したトナーの消費量が「0.675%」であったとする。この場合、モード制御部984は、当該ステップS10において、当該算出したトナー消費量「0.675%」が、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間「20分」に対応付けられた第一閾値TH1「1.2%」未満であると判定する(ステップS10でYES)。
一方、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、モード制御部984がステップS10で算出したトナーの消費量が「1.5%」であったとする。この場合、モード制御部984は、当該算出したトナー消費量「1.5%」が、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間「20分」に対応付けられた第一閾値TH1「1.2%」未満でないと判定する(ステップS10でNO)。
尚、第一閾値TH1は、現像ローラー231の回転時間に限らず、現像ローラー231の回転時間に準ずるパラメータと対応付けて予め設定されていてもよい。現像ローラー231の回転時間に準ずるパラメータには、例えば、現像装置23の駆動時間、装置本体の駆動時間、印字枚数、印字時間、現像バイアスの印加時間、露光装置21が備えるポリゴンミラーの回転時間及び露光時間等が含まれる。この場合、ステップS10において、モード制御部984は、前記稼働期間中に算出したトナー消費量が、前記稼働期間に対応する現像ローラー231の回転時間に準ずるパラメータ(例えば、印字枚数)の値(例えば、100枚)に対応付けられた第一閾値TH1未満であるか否かを判定する。
モード制御部984は、ステップS10において、トナー消費量が第一閾値TH1未満であると判定した場合(ステップS10でYES)、現像剤回復モードを実行する。モード制御部984は、現像剤回復モードを開始すると、先ず、現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させるための変数nをn=1に設定し、基準画像形成動作を開始する(ステップS21)。一方、モード制御部984は、トナー消費量が第一閾値TH1未満ではないと判定した場合(ステップS10でNO)、現像剤回復モードを実行しない。
ステップS21の後、モード制御部984は、基準画像形成動作において、駆動制御部981及びバイアス制御部982を制御して、予め設定された基準現象バイアスを印加した状態で、現像ローラー231を1回転以上回転させた後、現像バイアスの交流電圧の周波数を第nの周波数(n=1)に設定する(ステップS22)。
尚、当該基準現象バイアスは、基準画像形成動作が直前の画像形成の履歴の影響を受けないために設定される。通常、この基準現像バイアス条件には、印字(画像形成)に使用する際のバイアスが適用される。基準現像バイアスとして直流電圧のみが適用されると、上記の履歴の解消効果が弱いので、直流電圧及び交流電圧が重畳的に適用されることが望ましい。
次に、モード制御部984は、バイアス印加部971を制御して、交流電圧の周波数が前記第nの周波数に設定された現像バイアスを現像ローラー231に印加させ、予め設定された基準トナー像を現像する(ステップS23)。尚、本実施形態では、基準トナー像は、感光体ドラム20の主走査方向全体に延びるトナー像であるとする。
基準トナー像が現像されると、モード制御部984は、バイアス印加部971を制御して、一次転写バイアスを一次転写ローラー24に印加させることにより、ステップS23で現像された基準トナー像を中間転写ベルト141に一次転写させる(ステップS50)。
前記基準トナー像が中間転写ベルト141に一次転写されると、モード制御部984は、帯電量取得モードを開始し、前記基準トナー像の画像濃度が濃度センサー100によって測定されると(ステップS31)、第1の周波数の値とともに、ステップS31で測定された画像濃度を記憶部983に記憶する(ステップS32)。
次に、モード制御部984は、周波数に関する変数nが予め設定された規定回数Nに到達したか否かを判定する(ステップS24)。ここで、n≠Nの場合(ステップS24でNO)には、nの値が1つカウントアップされ(n=n+1、ステップS25)、ステップS22以降のステップが繰り返し行われる。尚、帯電量測定の精度を高くするためには、規定回数N=2以上であることが望ましく、3≦Nに設定されることが更に望ましい。
一方、n=Nの場合(ステップS24でYES)には、モード制御部984は、基準画像形成動作を終了し、トナー補給部15を制御し、基準画像形成動作において現像装置23で使用される所定量のトナーを現像装置23へ補給させるトナー補給動作を実行する(ステップS41)。所定量は、例えば、基準画像形成動作において、規定回数Nと同数の基準トナー像を形成するために必要なトナー量に定められている。
これにより、モード制御部984は、現像剤回復モードを実行することで、ステップS21〜S25から成る基準画像形成動作において、規定回数Nと同数の基準トナー像の形成に必要な量のトナーを現像装置23から消費するとともに、ステップS41のトナー補給動作において、当該消費された所定量のトナーを現像装置23に補給することができる。その結果、現像装置23内に収容されている古いトナーを、トナー補給部15によって補給されるトナーと交換することができ、現像装置23内のトナーの帯電特性を向上することができる。
次に、モード制御部984は、記憶部983に記憶された情報に基づいて、図6に示される近似直線の傾きを算出する(ステップS33)。そして、モード制御部984は、記憶部983に格納されている図7に示されるグラフ(参照情報)に基づいて、上記の傾きからトナーの帯電量を推定し、帯電量測定モードを終了する(ステップS34)。そして、モード制御部984は、現像剤回復モードを終了する。
尚、モード制御部984が、ステップS41のトナー補給動作を、周波数に関する変数nが予め設定された規定回数Nに到達した後(ステップS24でYES)に限らず、ステップ33又はステップS34の後に実行するようにしてもよいし、ステップS21における基準画像形成動作の開始前に実行するようにしてもよい。
又は、モード制御部984が、規定回数N回行う、ステップS22の開始からステップS25の終了までの間の任意のタイミングで、一の基準トナー像を形成するために必要なトナー量を所定量として、前記トナー補給動作を実行するようにしてもよい。これにより、基準画像形成動作において、基準トナー像を現像する度に、一の基準トナー像を形成するために必要なトナー量を現像装置23へ補給するようにしてもよい。
図10では、規定回数N=3の場合に、周波数fが増大されることによって、基準トナー像の画像濃度が上昇している例を示している。この場合、トナーの帯電量は、図6の「27.5μc/g」のように相対的に低めである。
尚、N=2の場合に、ステップS31において測定される画像濃度がそれぞれ、ID1、ID2と定義される。また、第1の周波数がf1(kHz)、第2の周波数がf2(kHz)(f2<f1)と定義される。この場合、図6に示される直線の傾きaは、式1で算出される。
傾きa=(ID1−ID2)/(f1−f2)) ・・・(式1)
傾きa=(ID1−ID2)/(f1−f2)) ・・・(式1)
傾きaは、トナーの帯電量によって異なり、トナーの帯電量が低いと「正(+)」となり、トナーの帯電量が低いと「負(−)」となる。尚、3≦Nの条件で測定する場合には、最小自乗法で求めた1次式の近似直線の傾きを用いればよい。また、図7に示される参照情報は、式2で示される。
Q/M=A×直線の傾き+B ・・・(式2)
Q/M=A×直線の傾き+B ・・・(式2)
ここで、A及びBは、現像剤固有の値であり、予め実験によって決定されている。Q/Mは、単位質量あたりのトナーの帯電量を意味する。ステップS33において式1から算出された近似直線の傾きaを式2に代入すれば、トナーの帯電量Q/Mが算出される。
尚、帯電量測定モードは、図1の各色の現像装置23に対してそれぞれ実行されてもよく、またモード実行中に設定される周波数は現像装置23毎に固有の値に設定してもよい。特に、画像形成装置10の周辺の温湿度や耐久枚数に応じて望ましい周波数が既知の場合には、モード実行中に設定される周波数は当該既知の周波数の近傍で設定されてもよい。また、前回のトナーの帯電量測定モードの結果を参照して、新たな測定モードに用いられる周波数が選定されても良い。この場合、測定されるトナーの帯電量の精度を高めることができる。
<現像剤回復モードの実施例>
以下、現像剤回復モードの実施例について説明する。実施した実験の条件は以下のとおりである。
以下、現像剤回復モードの実施例について説明する。実施した実験の条件は以下のとおりである。
<実験条件>
・プリント速度:55枚/分
・感光体ドラム20:アモルファスシリコン感光体(α−Si)
・現像ローラー231:外径20mm、表面形状ローレット溝加工、周方向に沿って80列の凹部(溝)が形成されている。
・規制ブレード234:SUS430製、磁性、厚み1.5mm
・規制ブレード234後の現像剤搬送量:250g/m2
・現像ローラー231の感光体ドラム20に対する周速:1.8(対向位置でトレール方向)
・感光体ドラム20と現像ローラー231との間の距離:0.30mm
・感光体ドラム20の白地部(背景部)電位V0:+270V
・感光体ドラム20の画像部電位VL:+20V
・トナー:正帯電極性トナー、体積平均粒子径6.8μm、トナー濃度8%
・キャリア:体積平均粒子径35μm、フェライト・樹脂コートキャリア
・現像ローラー231の現像バイアス:周波数=4.2kHz、Duty=50%、Vpp=900Vの交流電圧矩形波、Vdc(直流電圧)=180V
・プリント速度:55枚/分
・感光体ドラム20:アモルファスシリコン感光体(α−Si)
・現像ローラー231:外径20mm、表面形状ローレット溝加工、周方向に沿って80列の凹部(溝)が形成されている。
・規制ブレード234:SUS430製、磁性、厚み1.5mm
・規制ブレード234後の現像剤搬送量:250g/m2
・現像ローラー231の感光体ドラム20に対する周速:1.8(対向位置でトレール方向)
・感光体ドラム20と現像ローラー231との間の距離:0.30mm
・感光体ドラム20の白地部(背景部)電位V0:+270V
・感光体ドラム20の画像部電位VL:+20V
・トナー:正帯電極性トナー、体積平均粒子径6.8μm、トナー濃度8%
・キャリア:体積平均粒子径35μm、フェライト・樹脂コートキャリア
・現像ローラー231の現像バイアス:周波数=4.2kHz、Duty=50%、Vpp=900Vの交流電圧矩形波、Vdc(直流電圧)=180V
<現像剤について>
トナーは粉砕型トナー、コアシェル構造のトナーのどちらであっても同様の効果が確認されている。また、トナー濃度についても、「3%」から「12%」までの範囲で同様の効果が奏されることが確認された。交流電界によるトナーの移動は、磁気ブラシが細かいほどより顕著に起こりやすいことから、キャリアの体積平均粒子径は「45μm」以下が好ましく、「30μm」以上「40μm」以下がより好ましい。尚、実験中のトナーの帯電量の測定(実測)は、トレック社製の吸引式小型帯電量測定装置MODEL212HSを用いて行った。
トナーは粉砕型トナー、コアシェル構造のトナーのどちらであっても同様の効果が確認されている。また、トナー濃度についても、「3%」から「12%」までの範囲で同様の効果が奏されることが確認された。交流電界によるトナーの移動は、磁気ブラシが細かいほどより顕著に起こりやすいことから、キャリアの体積平均粒子径は「45μm」以下が好ましく、「30μm」以上「40μm」以下がより好ましい。尚、実験中のトナーの帯電量の測定(実測)は、トレック社製の吸引式小型帯電量測定装置MODEL212HSを用いて行った。
<キャリアについて>
キャリアは、体積平均粒子径「35μm」のフェライトコアにシリコンやフッ素などをコーティングしたものであり、具体的には以下の手順で作成した。キャリアコアEF−35(パウダーテック社製)1000重量部に、シリコン樹脂KR−271(信越化学社製)20質量部をトルエン200質量部に溶解させて、塗布液を作製する。そして、流動層塗布装置により、塗布液を噴霧塗布した後、「200℃」で「60分」間熱処理して、キャリアを得た。この塗布液の中に、導電剤や荷電制御剤をそれぞれコート樹脂「100部」に対し、「0〜20部」の範囲で混合し、分散させることで、抵抗調整・帯電調整を行なっている。
キャリアは、体積平均粒子径「35μm」のフェライトコアにシリコンやフッ素などをコーティングしたものであり、具体的には以下の手順で作成した。キャリアコアEF−35(パウダーテック社製)1000重量部に、シリコン樹脂KR−271(信越化学社製)20質量部をトルエン200質量部に溶解させて、塗布液を作製する。そして、流動層塗布装置により、塗布液を噴霧塗布した後、「200℃」で「60分」間熱処理して、キャリアを得た。この塗布液の中に、導電剤や荷電制御剤をそれぞれコート樹脂「100部」に対し、「0〜20部」の範囲で混合し、分散させることで、抵抗調整・帯電調整を行なっている。
<現像剤回復モードの実施例>
図11は、現像剤回復モードの実験結果の一例を示す図である。図9に示すように第一閾値TH1を設定し、上記の条件で、画像形成装置10の起動後、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、ステップS10と同じ方法で算出した印字率(=印字率の累積加算値/印字率の測定回数)が「0.675%」となるように、低印字率で画像形成動作を行う第一の実験を行った。当該第一の実験の結果を図11の「実施例1」に示す。
図11は、現像剤回復モードの実験結果の一例を示す図である。図9に示すように第一閾値TH1を設定し、上記の条件で、画像形成装置10の起動後、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、ステップS10と同じ方法で算出した印字率(=印字率の累積加算値/印字率の測定回数)が「0.675%」となるように、低印字率で画像形成動作を行う第一の実験を行った。当該第一の実験の結果を図11の「実施例1」に示す。
また、当該第一の実験の比較例として、モード制御部984に現像剤回復モードを実行させないように設定し、上記の条件で、上記と同様の画像形成動作を行う第一の比較実験を行った。当該第一の比較実験の結果を図11の「比較例1」に示す。尚、図11に示す「×」は、形成される画像の濃度が実用使用上問題が生じる程度に低下したことを示し、「○」は、形成される画像の濃度に低下は見られず、実用使用上問題が生じなかったことを示している。
第一の実験では、現像ローラー231の回転時間が「17.5分」の頃、ステップS10で算出されたトナー消費量が第一閾値TH1(図9)未満となり、現像剤回復モードが実行された。その結果、図11の「実施例1」に示すように、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、形成される画像の濃度に低下は見られず、実用使用上問題が生じなかった。これに対し、第一の比較実験では、現像剤回復モードが実行されないため、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、形成される画像の濃度が実用使用上問題が生じる程度に低下した。このことから、現像剤回復モードを実行することにより、現像装置23内のトナーを適切に交換し、現像装置23内で適切にトナーを帯電させることで、画像の濃度の低下を抑制できることがわかった。
また、第一の実験において現像剤回復モードが実行された場合に、帯電量取得モードが行われた。前述の図6及び図7には、当該帯電量取得モードの実行結果が示されている。尚、図6では、中間転写ベルト141上の基準トナー像の画像濃度が濃度センサー100によって測定され、予め取得された基準トナー像の画像濃度(センサ出力)と印字紙(用紙)上に形成されるトナー定着画像の画像濃度との相関曲線を用いて、トナー像の画像濃度をトナー定着画像の画像濃度I.Dとして表している。
各トナーの帯電量と図6の直線(近似直線)の傾きとの関係が図7に示されている。図7に示される近似直線の式3(下記)は、予め記憶部983に記憶されている。この式3を用いて、トナーの帯電量の予測を行うことができる。
トナーの帯電量Q/M(μc/g)=−442.32×傾き+29.87 ・・・(式3)
尚、式3の傾き=画像濃度の変化量/周波数の変化量(図6のグラフの傾き)
トナーの帯電量Q/M(μc/g)=−442.32×傾き+29.87 ・・・(式3)
尚、式3の傾き=画像濃度の変化量/周波数の変化量(図6のグラフの傾き)
<クリーニングブレード保護モード及びトナーの帯電量測定モードについて>
次に、画像形成装置10において実行されるクリーニングブレード保護モード及び当該クリーニングブレード保護モードの実行中に実行される帯電量取得モードのフローについて説明する。図12は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置において実行されるクリーニングブレード保護モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図13は、感光体ドラム20の周面の分割例を示す図である。図14は、第二閾値TH2の一例を示す図である。図15は、クリーニングブレード保護モードの実行時に実行される帯電量測定モードにおいて感光体ドラム20上に形成される基準トナー像の模式図である。尚、図12に示すフローにおいて、図8に示したフローと同内容のステップについて同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
次に、画像形成装置10において実行されるクリーニングブレード保護モード及び当該クリーニングブレード保護モードの実行中に実行される帯電量取得モードのフローについて説明する。図12は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置において実行されるクリーニングブレード保護モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図13は、感光体ドラム20の周面の分割例を示す図である。図14は、第二閾値TH2の一例を示す図である。図15は、クリーニングブレード保護モードの実行時に実行される帯電量測定モードにおいて感光体ドラム20上に形成される基準トナー像の模式図である。尚、図12に示すフローにおいて、図8に示したフローと同内容のステップについて同じ符号を付し、説明を適宜省略する。
図12に示すように、画像形成装置10の起動後、モード制御部984は、感光体ドラム20の回転時間に対応して設定された所定の第二期間における、感光体ドラム20の表面を主走査方向に並ぶ複数の領域に分割したときの現像ローラー231から少なくとも一つの領域へのトナー消費量が、所定の第二閾値TH2未満であるか否かを判定する(ステップS11)。尚、本実施形態では、図13に示すように、感光体ドラム20の表面は、主走査方向に並ぶ四個の領域DA1〜DA4に分割されるものとする。
具体的には、モード制御部984は、画像形成装置10の起動後、画像形成動作が行われる度に、形成対象の画像の画像データに基づき、当該画像に対応するトナー像が感光体ドラム20の表面に形成されたときの各領域DA1〜DA4での印字率も更に算出する。
そして、モード制御部984は、ステップS11において、前記領域DA1〜DA4毎に、画像形成装置10の起動後から現在までの装置の稼働期間に算出した各領域での印字率の累積加算値を、当該稼働期間に各領域の印字率を算出した回数で除算した結果を、当該稼働期間における、現像ローラー231から前記各領域へのトナー消費量として算出する。そして、モード制御部984は、前記領域DA1〜DA4毎に、前記算出した各領域でのトナー消費量が、前記稼働期間における感光体ドラム20の回転時間に対応する第二閾値TH2未満であるか否かを判定する。これにより、モード制御部984は、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間(第二期間)における、感光体ドラム20の表面を主走査方向に並ぶ複数の領域に分割したときの現像ローラー231から少なくとも一つの領域(一以上の領域)へのトナー消費量が、第二閾値TH2未満であるか否かを判定する。
尚、第二閾値TH2は、例えば図14に示すように、感光体ドラム20の回転時間と対応付けて予め設定されている。例えば図14に示す例では、感光体ドラム20の回転時間が「0分」以上「9分」未満の場合、第二閾値TH2は「0%」に定められている。感光体ドラム20の回転時間が「9分」以上「21分」未満の場合、第二閾値TH2は、感光体ドラム20の回転時間の増加に応じて線形的に増加するように定められている。感光体ドラム20の回転時間が「21分」以上の場合、第二閾値TH2は「0.4%」に定められている。
図10に示すように第二閾値TH2が定められている場合に、例えば、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間が「20分」のときに、モード制御部984がステップS11で算出した領域DA1、DA2、DA3、DA4でのトナーの消費量が、それぞれ「0.2%」、「3%」、「3%」、「2%」であったとする。この場合、モード制御部984は、当該ステップS11において、当該算出した領域DA1でのトナー消費量「0.2%」が、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間「20分」に対応付けられた第二閾値TH2「0.4%」未満であるので、現像ローラー231から少なくとも一の領域へのトナー消費量が第二閾値TH2未満であると判定する(ステップS11でYES)。
一方、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間が「20分」のときに、モード制御部984がステップS11で算出した領域DA1、DA2、DA3、DA4でのトナーの消費量が、それぞれ「2%」、「3%」、「3%」、「2%」であったとする。この場合、モード制御部984は、当該算出した全領域のトナー消費量が、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間「20分」に対応付けられた第二閾値TH1「0.2%」未満でないので、現像ローラー231から全領域へのトナー消費量が第二閾値TH2未満ではないと判定する(ステップS11でNO)。
尚、第二閾値TH2は、感光体ドラム20の回転時間に限らず、感光体ドラム20の回転時間に準ずるパラメータと対応付けて予め設定されていてもよい。感光体ドラム20の回転時間に準ずるパラメータには、例えば、装置本体の駆動時間、印字枚数、印字時間、帯電装置21の駆動時間、露光装置21が備えるポリゴンミラーの回転時間及び露光時間等が含まれる。この場合、ステップS11において、モード制御部984は、前記稼働期間中に算出した現像ローラー231から各領域へのトナー消費量が、前記稼働期間に対応する感光体ドラム20の回転時間に準ずるパラメータ(例えば、印字枚数)の値(例えば、100枚)に対応付けられた第二閾値TH2未満であるか否かを判定する。
モード制御部984は、ステップS11において、現像ローラー231から少なくとも一つの領域へのトナー消費量が第二閾値TH2未満であると判定した場合(ステップS11でYES)、クリーニングブレード保護モードを実行する。モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードを開始すると、現像剤回復モードと同様、ステップS21以降の処理を実行する。一方、モード制御部984は、ステップS11において、現像ローラー231から全領域へのトナー消費量が第二閾値TH2未満ではないと判定した場合(ステップS11でNO)、クリーニングブレード保護モードを実行しない。
尚、モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードにおいては、現像剤回復モードとは異なり、図12に示すように、ステップS23の後、ステップS23で現像された基準トナー像の所定領域(一部)が一次転写ローラー24と対向しているか否かを判定する(ステップS50a)。所定領域とは、例えば、後記の図15の破線部に示すように、基準トナー像における、基準トナー像の副走査方向の後端から副走査方向に所定距離離間した直線と基準トナー像の副走査方向の後端との間の、主走査方向に延びる領域である。
具体的には、ステップS50aにおいて、モード制御部984は、ステップS23において基準トナー像の現像が開始された時点から、所定時間が経過しているか否かを判定する。所定時間は、現像ローラー231と感光体ドラム20との間のニップ部から一次転写ローラー24と感光体ドラム20との間のニップ部までの距離と、基準トナー像の先端の一辺から前記所定領域の先端側の一辺までの距離と、の和を、感光体ドラム20の周速で除算した結果に定められている。つまり、所定時間は、基準トナー像の現像が開始された時点から、前記所定領域の副走査方向の先端側の一辺が感光体ドラム20の回転に伴って一次転写ローラー24と感光体ドラム20との間のニップ部に到達する時点までの時間に定められている。
そして、モード制御部984は、ステップS50aにおいて、前記所定領域が一次転写ローラー24と対向していると判定した場合(ステップS50aでYES)、バイアス印加部971を制御して、一次転写バイアスを一次転写ローラー24に印加させることにより、前記所定領域を中間転写ベルト141に一次転写させる(ステップS50b)。前記所定領域が中間転写ベルト141に一次転写されると、モード制御部984は、帯電量取得モードを開始し、前記所定領域の画像濃度が濃度センサー100によって測定されると(ステップS31a)、ステップS32以降の処理が行われる。
一方、モード制御部984は、ステップS50aにおいて、前記所定領域が一次転写ローラー24と対向していないと判定した場合には(ステップS50aでNO)、バイアス印加部971を制御し、前記逆バイアス電圧を一次転写ローラー24に印加させる(ステップS51)。
その後、クリーニングブレード251は、基準トナー像における前記所定領域を除いた領域(残りの部分)のトナーを掻き取り、搬送スクリュー252は、当該掻き取られたトナーを不図示の回収ボックスに向かって軸方向に搬送し、前記回収ボックスに回収する(ステップS52)。また、モード制御部984は、ステップS34において帯電量測定モードを終了すると、クリーニングブレード保護モードを終了する。
つまり、ステップS50a、ステップS50b及びステップS51は、バイアス印加部971を制御し、一次転写バイアスを一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの一部を中間転写ベルト141に一次転写させる一方、逆バイアス電圧を一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの残りの部分をクリーニングブレード251に供給させる前記一次転写バイアス切替動作を構成する。
上記のように、モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードを実行することで、ステップS21〜S25から成る基準画像形成動作において、感光体ドラム20上に複数の基準トナー像を形成するとともに、ステップS50a、S50b及びS51から成る上記一次転写バイアス切替動作において、一次転写バイアスを一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの一部を中間転写ベルト141に一次転写させる一方、逆バイアス電圧を一次転写ローラー24に印加して複数の基準トナー像それぞれの残りの部分をクリーニングブレード251に供給させることができる。
このため、複数の基準トナー像それぞれの一部が中間転写ベルト141に一次転写され、複数の基準トナー像それぞれの残りの部分は、感光体ドラム20上に存在した状態となる。したがって、モード制御部984は、濃度センサー100が検出した、中間転写ベルト141に一次転写された複数の基準トナー像それぞれの一部の濃度に基づき、トナーの帯電量を取得することができる。
また、前記残りの部分を構成するトナーを、クリーニングブレード251によって掻き取らせることができる。これにより、クリーニングブレード251における感光体ドラム20の周面に当接する部分が、トナーの付着量が少ない感光体ドラム20の周面に当接したまま、感光体ドラム20の周面の回転に応じて回転することで、当該当接する部分がめくれる虞を低減することができる。
尚、図15では、規定回数N=3の場合に、周波数fが増大されることによって、基準トナー像の画像濃度が上昇している例を示している。図15の破線部は、三個の基準トナー像それぞれにおいて、中間転写ベルト141に一次転写される対象の前記所定領域の例を示している。
<クリーニングブレード保護モードの実施例>
図16は、クリーニングブレード保護モードの実験結果の一例を示す図である。先ず、図14に示すように第二閾値TH2を設定した。そして、上記第一の実験と同じ条件で、画像形成装置10の起動後、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、ステップS11と同じ方法で算出した各領域DA1〜D4(図13)での印字率(=各領域での印字率の累積加算値/各領域での印字率の測定回数)が、それぞれ、「0.2%」、「3%」、「3%」、「2%」となるように、低印字率で画像形成動作を行う第二の実験を行った。当該第二の実験の結果を図16のセクション(A)に示す。図16のセクション(A)に示す「○」は、当該「○」に対応する領域DA1〜DA4上のトナー像に色筋が見られず、実用使用上問題が生じなかったことを示している。
図16は、クリーニングブレード保護モードの実験結果の一例を示す図である。先ず、図14に示すように第二閾値TH2を設定した。そして、上記第一の実験と同じ条件で、画像形成装置10の起動後、現像ローラー231の回転時間が「20分」のときに、ステップS11と同じ方法で算出した各領域DA1〜D4(図13)での印字率(=各領域での印字率の累積加算値/各領域での印字率の測定回数)が、それぞれ、「0.2%」、「3%」、「3%」、「2%」となるように、低印字率で画像形成動作を行う第二の実験を行った。当該第二の実験の結果を図16のセクション(A)に示す。図16のセクション(A)に示す「○」は、当該「○」に対応する領域DA1〜DA4上のトナー像に色筋が見られず、実用使用上問題が生じなかったことを示している。
また、当該第二の実験の比較例として、モード制御部984にクリーニングブレード保護モードを実行させないように設定し、上記第二の実験と同様の画像形成動作を行う第二の比較実験を行った。当該第二の比較実験の結果を図16のセクション(B)に示す。尚、図16のセクション(B)に示す「×」は、クリーニングブレード251の先端のうち、当該「×」に対応する領域DA1〜DA4に接している部分の一部がめくれ、当該「×」に対応する領域DA1〜DA4上のトナー像に、実用使用上問題が生じる程度の色筋が生じたことを示す。図16のセクション(B)に示す「○」は、当該「○」に対応する領域DA1〜DA4上のトナー像に色筋が見られず、実用使用上問題が生じなかったことを示している。
第二の実験では、感光体ドラム20の回転時間が「14分」の頃、ステップS11で算出された領域DA1でのトナー消費量が、第二閾値TH2(図14)未満となり、クリーニングブレード保護モードが実行された。その結果、図16のセクション(B)に示すように、感光体ドラム20の回転時間が「20分」のときに、領域DA1に形成される画像に色筋は見られず、実用使用上問題が生じなかった。これに対し、第二の比較実験では、クリーニングブレード保護モードが実行されないため、感光体ドラム20の回転時間が「20分」のときに、領域DA1に形成される画像に、実用使用上問題が生じる程度の色筋が生じた。このことから、クリーニングブレード保護モードを実行することにより、クリーニングブレード251の先端がめくれる虞を低減できることがわかった。
<帯電量測定モードの実行タイミングについて>
本実施形態に係る帯電量測定モードの実行タイミングは、上記の現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードの実行中に限らない。上記の現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードのうち、一方のモードの実行中にのみ、ステップS31〜S34からなる帯電量測定モードを実行するようにし、他方のモードの実行中では、ステップS31〜S34を省略してもよい。
本実施形態に係る帯電量測定モードの実行タイミングは、上記の現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードの実行中に限らない。上記の現像剤回復モード及びクリーニングブレード保護モードのうち、一方のモードの実行中にのみ、ステップS31〜S34からなる帯電量測定モードを実行するようにし、他方のモードの実行中では、ステップS31〜S34を省略してもよい。
また、帯電量測定モードは、上記のように、操作パネル18を介して帯電量測定モードの実行指示が入力された場合や、劣化トナー吐出し制御の開始時等の所定のタイミングにおいても実行される。このような手動及び前記所定のタイミングで自動的に実行される帯電量測定モードでは、ステップS21〜S25(図8)からなる基準画像形成動作とステップS50(図8)とステップS31〜S34(図8)とが実行される。
例えば、画像形成装置10が製造後に工場から出荷される時と、画像形成装置10の使用場所において実行される本体セットアップ時に、帯電量測定モードがそれぞれ実行されることが望ましい。この結果、画像形成装置10の休止期間中の影響を予測する事も可能になる。すなわち、現像剤は、休止期間が長いとトナーの帯電量が低くなる傾向にあり、この傾向は放置された期間や環境によってそのレベルが異なることが多い。したがって、工場出荷時及び本体セットアップ時のトナーの帯電量がそれぞれ測定されることで、現像剤の放置による劣化状態が予測され、放置時間が非常に長い場合や劣悪環境に放置されていた場合は、この2つのトナーの帯電量(工場出荷時と本体セットアップ時のトナーの帯電量)の差が大きく検出される。この様な場合には、上記と同様に使用場所において現像剤の入れ替えを促すことができる。
一方、工場出荷時及び本体セットアップ時のトナーの帯電量が低くても、両者のトナーの帯電量の差が小さい場合には、現像剤が劣化している可能性は低い。このため、使用場所において現像剤を入れ替える必要はなく、トナー濃度や現像条件(現像バイアス等)を調整することで、画質を向上させることができる。以上のように、本実施形態に係る帯電量測定モードが、画像形成装置10が使用されない状態で所定の期間放置された後に実行されることで、現像剤の状態変化を把握することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る帯電量測定モードでは、感光体ドラム20上の電位を測定する表面電位センサーや現像ローラー231に流入する現像電流を測定する電流計を用いることなく、現像装置23に収容されるトナーの帯電量を取得することができる。この結果、現像装置23の現像剤交換の要否や現像バイアスの調整の必要性を精度良く判断することができる。
特に、記憶部983に格納されている参照情報は、トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に参照用直線の傾きが負であり、トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に参照用直線の傾きが正であり、更に、トナーの帯電量の低下とともに参照用直線の傾きが増大するように設定されている。このような構成によれば、現像バイアスの交流電圧の周波数と感光体ドラム20(中間転写ベルト141)に形成されるトナー像の濃度(現像トナー量)との関係から、トナーの帯電量を精度良く取得することができる。
<帯電量測定モードの効率向上について>
図3を用いて上述したように、第2スクリューフィーダー232は、第2搬送部230Bにおいて、矢印D2方向にトナーを搬送しながら、現像ローラー231にトナーを供給する。このため、現像ローラー231における現像剤搬送方向上流側(後端側)でのトナーの消費量に応じて、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナー濃度は低下する。したがって、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナー濃度は、ばらつきが大きくなる。また、トナー濃度が低下するとトナーの帯電量は高くなるため、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナーの帯電量の測定結果も、ばらつきが大きくなる。
図3を用いて上述したように、第2スクリューフィーダー232は、第2搬送部230Bにおいて、矢印D2方向にトナーを搬送しながら、現像ローラー231にトナーを供給する。このため、現像ローラー231における現像剤搬送方向上流側(後端側)でのトナーの消費量に応じて、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナー濃度は低下する。したがって、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナー濃度は、ばらつきが大きくなる。また、トナー濃度が低下するとトナーの帯電量は高くなるため、第2搬送部230Bにおける現像剤搬送方向下流側でのトナーの帯電量の測定結果も、ばらつきが大きくなる。
よって、帯電量測定モードでは、複数の濃度センサー100のうち、最も現像剤搬送方向上流側に配置された濃度センサー100のみによって、基準トナー像の濃度を検出させて、トナーの帯電量を測定することが望ましい。この場合、帯電量測定モードの実行によって消費されるトナー及び帯電量測定モードの実行に要する時間を軽減でき、効率良く帯電量測定モードを実行することができる。
以上のように、本実施形態では、現像剤回復モードが、現像ローラー231の回転時間に対応して設定された期間における現像ローラー231から感光体ドラム20へのトナー消費量に応じたタイミングで実行される。また、クリーニングブレード保護モードが、感光体ドラム20の回転時間に対応して設定された期間における現像ローラー231から感光体ドラム20の表面の少なくとも一つの領域へのトナー消費量に応じたタイミングで実行される。また、現像剤回復モード及び/又はクリーニングブレード保護モードの実行中に帯電量測定モードが実行され、当該帯電量測定モードでは、現像剤回復モード及び/又はクリーニングブレード保護モードに含まれる基準画像形成動作で感光体ドラム20上に形成された複数の基準トナー像を用いてトナーの帯電量が取得される。
このため、現像ローラー231及び/又は感光体ドラム20の回転時間に対応する期間における現像ローラー231から感光体ドラム20の表面へのトナー消費量に応じたタイミングで帯電量測定モードを実行し、トナーの帯電量を適時取得することができる。また、帯電量測定モードにおいて、複数の基準トナー像を個別に形成せずに、現像剤回復モード及び/又はクリーニングブレード保護モードで形成される複数の基準トナー像を利用するので、トナーの帯電量の取得に要するトナーの消費量を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取り得る。
<第一変形実施形態>
上記の実施形態では、帯電量測定モードにおいて、モード制御部984が測定用直線の傾きと記憶部983の参照情報とから感光体ドラム20上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図17は、本発明の第一変形実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。また、図18は、本発明の第一変形実施形態に係る画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図19は、本発明の第一変形実施形態に係る画像形成装置10において実行されるクリーニングブレード保護モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。
上記の実施形態では、帯電量測定モードにおいて、モード制御部984が測定用直線の傾きと記憶部983の参照情報とから感光体ドラム20上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図17は、本発明の第一変形実施形態に係る現像装置23の断面図及び制御部980の電気的構成を示したブロック図である。また、図18は、本発明の第一変形実施形態に係る画像形成装置10において実行される現像剤回復モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。図19は、本発明の第一変形実施形態に係る画像形成装置10において実行されるクリーニングブレード保護モード及び帯電量取得モードのフローチャートである。
図17に示すように、本変形実施形態では、画像形成装置10が、更に電流計973を備える。電流計973は、現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる直流電流を検出する。
モード制御部984は、濃度センサー100によって検出される複数の基準トナー像の濃度の差に対する、複数の基準トナー像が形成される際に現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる現像電流の直流成分の差の比に基づいて、感光体ドラム20上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する。
具体的には、図8及び図12に示すフローとは異なり、モード制御部984は、ステップS23の開始とともに帯電量測定モードを開始し、図18及び図19に示すように、ステップS23における基準トナー像の現像動作時に、電流計973によって現像電流(直流電流)が測定される(ステップS35)。
その後、図18に示すように、基準トナー像が感光体ドラム20から中間転写ベルト141に一次転写され(ステップS50)、当該一次転写された基準トナー像の画像濃度が濃度センサー100によって測定される(ステップS31)。又は図19に示すように、基準トナー像の所定領域が感光体ドラム20から中間転写ベルト141に一次転写され(ステップS50b)、当該一次転写された基準トナー像の前記所定領域の画像濃度が濃度センサー100によって測定される(ステップS31a)。そして、ステップS35で測定された現像電流の値とともに、ステップS31又はステップS31aで取得された画像濃度が記憶部983に記憶される(ステップS32a)。
そして、複数の基準トナー像を形成するための変数nが規定回数N(n=N)になった後(ステップS24でYES)、モード制御部984が、トナーの帯電量を推定し、帯電量測定モードを終了する(ステップS34a)。
尚、一例として、N=2の場合に、ステップS35において測定されるn=1、2の現像電流(直流電流)がそれぞれ、I1、I2と定義される。またステップS31において測定されるn=1、2の画像濃度がそれぞれ、ID1、ID2と定義される。この際、ステップS34aにおけるトナーの帯電量は、以下の式4から得られる傾きaに相当する。
傾きa=(I1−I2)/(ID1−ID2) ・・・(式4)
上記の傾きaは、横軸を画像濃度ID、縦軸を現像電流Iとして、n=1、2におけるデータ(ID、I)をそれぞれプロットした場合の2点を通る直線の傾きに相当する。尚、N=3以上の条件にてトナーの帯電量を測定する場合には、最小二乗法で求めた1次式の近似直線の傾きaをトナーの帯電量とする。
傾きa=(I1−I2)/(ID1−ID2) ・・・(式4)
上記の傾きaは、横軸を画像濃度ID、縦軸を現像電流Iとして、n=1、2におけるデータ(ID、I)をそれぞれプロットした場合の2点を通る直線の傾きに相当する。尚、N=3以上の条件にてトナーの帯電量を測定する場合には、最小二乗法で求めた1次式の近似直線の傾きaをトナーの帯電量とする。
また、他の変形実施形態として、複数の基準トナー像が形成される際に変化されるパラメータは、現像バイアスの交流電圧の周波数ではなく、露光装置22によって形成される静電潜像の印字率であってもよい。
すなわち、当該変形実施形態では、モード制御部984は、現像ローラー231と感光体ドラム20との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で露光装置22を制御して単位面積あたりの印字率を変化させながら感光体ドラム20上に複数の基準トナー像を形成する。そして、モード制御部984は、濃度センサー100によって検出される複数の基準トナー像の濃度の差に対する複数の基準トナー像が形成される際に現像ローラー231とバイアス印加部971との間を流れる現像電流の直流成分の差の比に基づいて、感光体ドラム20上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得するものでもよい。尚、この場合も、上記の変形実施形態と同様に、式4に基づいてトナーの帯電量が取得できる。
<第二変形実施形態>
現像剤回復モードを実行し、現像装置23内の現像剤をトナー補給部15から補給されたトナーと交換したとしても、現像装置23内の現像剤に含まれるキャリアの劣化状態によっては、トナーを適切に帯電させることができない虞がある。例えば、現像剤回復モードを実行するタイミングが遅いために、キャリアのコート剥がれやコート汚染による劣化が進行し、トナーを適切に帯電させることができなくなる虞がある。この場合、画像濃度を調整するための現像バイアスキャリブレーションを実行し、現像バイアスを調整する必要がある。
現像剤回復モードを実行し、現像装置23内の現像剤をトナー補給部15から補給されたトナーと交換したとしても、現像装置23内の現像剤に含まれるキャリアの劣化状態によっては、トナーを適切に帯電させることができない虞がある。例えば、現像剤回復モードを実行するタイミングが遅いために、キャリアのコート剥がれやコート汚染による劣化が進行し、トナーを適切に帯電させることができなくなる虞がある。この場合、画像濃度を調整するための現像バイアスキャリブレーションを実行し、現像バイアスを調整する必要がある。
一方、現像剤回復モードの実行中に実行した帯電量取得モードで取得したトナーの帯電量が、前回取得したトナーの帯電量と略同じであったとする。この場合、現像剤の劣化が見られないのに、現像剤回復モードが無駄に実行されたと考えられるので、現像剤回復モードを実行するタイミングを遅く調整する必要がある。
また、クリーニングブレード保護モードを実行するタイミングは、上述のように、感光体ドラム20の表面の一部でのトナー消費量(印字率)に応じて決定される。したがって、クリーニングブレード保護モードが実行されるときの現像剤の状態は、通常の使用状態に近い状態であると考えられる。このため、クリーニングブレード保護モードの実行中に実行した帯電量取得モードで取得されるトナーの帯電量の時系列変化から、現像剤の状態の変化を予測できると考えられる。
これらを考慮して、上記実施形態及び各変形実施形態の画像形成装置10を以下のように構成してもよい。図20は、本発明の第二変形実施形態に係る画像形成装置10において実行される判定モードのフローチャートである。
上記現像剤回復モード又はクリーニングブレード保護モードの実行中に行われた帯電量取得モード、操作パネル18からの実行指示に応じて手動で実行された帯電量取得モード又は上記所定のタイミングで自動的に実行された帯電量取得モードにおけるステップS34(図8、図12)又はステップS34a(図18、図19)において、トナーの帯電量が取得されると(ステップS34(S34a))、判定部985は、判定モードを開始する。
判定部985は、判定モードを開始すると、直前(今回)のステップS34(S34a)で取得されたトナーの帯電量である今回帯電量と、当該直前のステップS34(S34a)で実行された帯電量測定モードの前回に実行された帯電量測定モードで取得されたトナーの帯電量である前回帯電量と、から、キャリブレーションの実行の要否を判定する(ステップS61)。
尚、直前のステップS34(S34a)で実行された帯電量測定モードの前回に実行された帯電量測定モードは、手動で実行された帯電量測定モードであってもよいし、上記所定のタイミングで自動的に実行された帯電量取得モードであってもよいし、上記現像剤回復モード又はクリーニングブレード保護モードの実行中に自動的に実行された帯電量測定モードであってもよい。
具体的には、ステップS61において、判定部985は、前回帯電量に対する今回帯電量の差(=今回帯電量−前回帯電量)又は比(=今回帯電量/前回帯電量)を算出する。以降、前回帯電量に対する今回帯電量の差又は比を帯電量変化量ΔQと記載することがある。そして、判定部985は、帯電量変化量ΔQが所定の第三閾値TH3よりも大きいか否かを判定する。そして、判定部985は、帯電量変化量ΔQが第三閾値TH3よりも大きい場合、キャリブレーションの実行が必要と判定する(ステップS61でYES)。一方、判定部985は、帯電量変化量ΔQが第三閾値TH3以下である場合、キャリブレーションの実行が必要でないと判定する(ステップS61でNO)。
尚、第三閾値TH3は、操作パネル18を用いて編集可能となっている。これにより、ユーザーは、例えば、画質の安定性の要求が低いモノクロ画像や文字原稿等の印字を優先する場合には、キャリブレーションの実行によって印字可能な時間が短縮されることを抑制するために、大きい値を設定することができる。また、ユーザーは、画質の安定性の要求が高い写真や高画質な画像等の印字を優先する場合には、キャリブレーションの実行頻度を高めて画像濃度の安定性を向上するために、小さい値を設定することができる。
つまり、上述のように、現像装置23では、露光後の表面電位VL(図5)と現像バイアスの直流成分Vdc(図5)との現像電位差Vdc−VLを、トナーの電荷で満たすように現像動作が行われる。このため、トナーの帯電量が高い場合、現像電位差をトナーの電荷で満たすために必要なトナー量は少量となり、現像されたトナー像の画像濃度が低くなる。反対に、トナーの帯電量が低い場合、前記現像電位差をトナーの電荷で満たすために必要なトナーが多量となり、現像されたトナー像の画像濃度が高くなる。したがって、現像バイアス等の現像条件を一定にしているにも関わらず、トナーの帯電量が変化すると、現像されたトナー像の画像濃度が変化する。
そこで、判定部985は、ステップS61において、帯電量変化量ΔQが第三閾値TH3よりも大きい場合(ΔQ>TH3)、トナー像の画像濃度が大きく変化すると考えられるので、トナー像の画像濃度を一定にさせるためにキャリブレーションの実行が必要と判定する。一方、帯電量変化量ΔQが第三閾値TH3以下である場合(ΔQ≦TH3)、トナー像の画像濃度は略一定のまま変化していないと考えられるので、キャリブレーションの実行は必要ではないと判定する。
ステップS61において、キャリブレーションの実行が必要と判定されると(ステップS61でYES)、モード制御部984は、上述したようにキャリブレーションを実行する(ステップS62)。
このように、判定部985は、前回の帯電量測定モードで取得されたトナーの帯電量に対する今回の帯電量測定モードで取得されたトナーの帯電量の変化量に応じて、キャリブレーションの必要性を適切に判定することができる。これにより、トナーの帯電量の変化量に応じて、画像形成動作において現像ローラー231に印加される現像バイアスを適切に決定することができる。
一方、ステップS61において、キャリブレーションの実行が必要ではないと判定され(ステップS61でNO)、且つ、ステップS61の直前に行った今回の帯電量測定モードが現像剤回復モードの実行中に行われた帯電量測定モードである場合(ステップS71で現像剤回復)、モード制御部984は、キャリブレーションを実行せず、前記帯電量変化量ΔQに応じて第一閾値TH1を変更する(ステップS72)。
例えば、前回帯電量に対する今回帯電量の比(=今回帯電量/前回帯電量)が、所定範囲(例えば、95%以上105%以下)内の値であったとする。この場合、トナーの帯電量の変化が少ない傾向にあるにも関わらず、無駄に現像剤回復モードが実行されている虞がある。このため、モード制御部984は、ステップS72において、現像剤回復モードが実行されにくくなるように、第一閾値TH1を変更する。
図21は、第一閾値TH1の変更例を示す図である。例えば、モード制御部984は、図21の実線部に示すように第一閾値TH1が定められている場合には、図21の一点鎖線部に示すように、前回帯電量に対する今回帯電量の比(例えば、97%、102%)と、前記所定範囲の下限値(例えば、95%)又は前記所定範囲の上限値(例えば、105%)との差分(例えば、2%(=97%−95%)、3%(=105%−102%))に応じた分、当該第一閾値TH1を右側にシフトした第一閾値TH1bに変更する。換言すれば、モード制御部984は、前回帯電量に対する今回帯電量の比の大きさに応じて、第一閾値TH1の下限値「0%」に対応する現像ローラー231の回転時間が長くなり、且つ、第一閾値TH1の上限値「2%」に対応する現像ローラー231の回転時間が短くなるように、第一閾値TH1を変更する。
一方、前回帯電量に対する今回帯電量の比(=今回帯電量/前回帯電量)が前記所定範囲(例えば、95%以上105%以下)外の値(例えば、95%未満の値、又は、105%よりも大きい値)であったとする。この場合、トナーの帯電量が大きく変化する傾向にあるにも関わらず、現像剤回復モードが実行されないことを回避するため、モード制御部984は、ステップS72において、現像剤回復モードが実行されやすくなるように、第一閾値TH1を変更する。
例えば、モード制御部984は、図21の実線部に示すように第一閾値TH1が定められている場合には、図21の破線部に示すように、前回帯電量に対する今回帯電量の比(例えば、91%、110%)と、前記所定範囲の下限値(例えば、95%)又は前記所定範囲の上限値(例えば、105%)との差分(例えば、4%(=95%−91%)、5%(=110%−105%))に応じた分、当該第一閾値TH1を左側にシフトした第一閾値TH1aに変更する。換言すれば、モード制御部984は、前回帯電量に対する今回帯電量の比の大きさに応じて、第一閾値TH1の下限値「0%」に対応する現像ローラー231の回転時間が短くなり、且つ、第一閾値TH1の上限値「2%」に対応する現像ローラー231の回転時間が長くなるように、第一閾値TH1を変更する。
つまり、前回帯電量に対する現像剤回復モードの実行中に取得された今回帯電量の変化量が、キャリブレーションの実行が必要でない程度である場合、前記変化量に応じて第一閾値TH1が変更される。このため、前記変化量が、キャリブレーションの実行が必要でない程度であるにも関わらず、第一閾値TH1が低すぎることによって、頻繁に現像剤回復モードの実行が必要であると判定される虞を解消することができる。また、前記変化量が、キャリブレーションの実行が必要である程度であるにも関わらず、第一閾値が高すぎることによって、頻繁に現像剤回復モードの実行が必要でないと判定される虞を解消することができる。
尚、ステップS72において、前回帯電量に対する今回帯電量の比が、前記所定範囲外の非常に小さい値又は非常に大きい値である場合、現像剤の劣化が進んでいることが推定される。この場合、画像形成動作の実行を禁止し、操作パネル18又はインターネット回線、電話回線を通じて、所定のサービスセンターに現像剤交換の必要性を報知するようにしてもよい。
また、ステップS61において、キャリブレーションの実行が必要ではないと判定され(ステップS61でNO)、且つ、ステップS61の直前に行った今回の帯電量測定モードが、クリーニングブレード保護モードの実行中に行われた帯電量測定モードであるとする(ステップS71でクリーニングブレード保護)。この場合、モード制御部984は、キャリブレーションを実行せず、クリーニングブレード保護モードの実行中に帯電量測定モードにおいて取得したトナーの帯電量の時系列変化に基づき、キャリアの寿命を予測し、当該予測したキャリアの寿命を示す信号を出力する(ステップS72)。
具体的には、モード制御部984は、クリーニングブレード保護モードの実行中のステップS34(S34a)においてトナーの帯電量を取得する度に、当該トナーの帯電量を取得したときの感光体ドラム20の回転時間と、当該取得したトナーの帯電量と、を対応付けて記憶部983に記憶する。図22は、キャリアの寿命を予測するためのグラフの一例を示す図である。
例えば、ステップS72では、図22に示すように、モード制御部984は、公知の近似手法で、記憶部983に記憶されている感光体ドラム20の回転時間(例えば、t1〜t4)とこれに対応するトナーの帯電量(例えば、Q1/M1〜Q4/M4)との関係を示す近似曲線Lqを算出する。そして、モード制御部984は、当該算出した近似曲線Lqにおいて、トナーの帯電量が所定の下限値Qm/Tmになるときの感光体ドラム20の回転時間Taを、キャリアが寿命になるときの感光体ドラム20の回転時間として予測する。
尚、下限値Qm/Tmは、例えば、実使用上問題がある程度に劣化したキャリアを用いて、帯電量測定モードを実行する実験を複数回行い、当該複数回の帯電量測定モードで取得されたトナーの帯電量の上限値等に定められる。
そして、モード制御部984は、当該予測したキャリアが寿命になるときの感光体ドラム20の回転時間Taから、現在の感光体ドラム20の回転時間(例えば、t4)を減算した結果が、キャリアが寿命になるまでの残りの感光体ドラム20の回転時間である旨のメッセージ(例えば、「キャリアの寿命が訪れるまで、あと「XX」枚(感光体ドラム「t4−Ta」回転分)しか印字できません。」)を、操作パネル18が備える液晶ディスプレイに表示する。これにより、モード制御部984は、ステップS72で予測したキャリアの寿命を示す信号を出力する。
尚、ステップS72における、キャリアの寿命を示す信号の出力方法は、これに限らない。例えば、ステップS72において、モード制御部984が、予測したキャリアの寿命を示すメッセージを記憶部983に記憶するようにしてもよい。そして、画像形成装置10のメンテナンス時に出力されるメンテナンスシートに、記憶部983に記憶されている当該キャリアの寿命を示すメッセージを含めるようにしてもよい。又は、外部装置と通信を行う通信インターフェイス回路が画像形成装置10に設けられている場合には、ステップS72において、モード制御部984が、予測したキャリアの寿命を示す信号を当該通信インターフェイス回路を介して、例えば、サービスセンターや画像形成装置10の管理用パソコン等の所定の外部装置へ送信するようにしてもよい。この場合、当該外部装置において、画像形成装置10のキャリアの寿命を管理することが可能となる。
つまり、前回帯電量に対する、クリーニングブレード保護モードの実行中に取得された今回帯電量の変化量が、キャリブレーション動作の実行が必要でない程度である場合、クリーニングブレード保護モードの実行中に帯電量測定モードにおいて取得されたトナーの帯電量の時系列変化に基づき、キャリアの寿命を容易に予測し、当該予測したキャリアの寿命を示す信号を出力することができる。
また、ステップS61において、キャリブレーションの実行が必要ではないと判定され(ステップS61でNO)、且つ、ステップS61の直前に行った今回の帯電量測定モードが手動で実行された帯電量測定モード又は上記所定のタイミングで自動的に実行された帯電量測定モードであるとする(ステップS71で手動)。この場合、モード制御部984は、キャリブレーションを実行せず、処理を終了する。
尚、ステップS72では、以下のようにして、キャリアの寿命を予測してもよい。図23は、キャリアの寿命を予測するためのグラフの変形例を示す図である。現像装置23内のキャリアの劣化によって、トナーの長期的な帯電量が図23のグラフqで示されるように推移すると仮定する。この場合、帯電量qは、式5のようにモデル化することができる。
式5において、Qmはトナーの飽和帯電量であって、耐久後にその現像剤に含まれるトナーが行き着く既知の帯電量である。また、Qoは初期のトナーの帯電量を示している。Qoは画像形成装置10の設置時に、手動で帯電量測定モードを実行することで導出することができる。表1は、クリーニングブレード保護モードの実行時に行われる帯電量測定モードで取得されるトナーの帯電量(計算帯電量)と、実際に測定したトナーの帯電量(測定帯電量)と、を印字枚数に対応して示したものである。尚、トナーの帯電量の実際の測定は、トレック社製の吸引式小型帯電量測定装置MODEL212HSを用いて行った。また、表1の各印字枚数では、後記の手順で導出されるキャリアの寿命である予測ライフ(枚)が示されている。
図23のグラフの横軸で示される印字枚数をtとした場合、t=1におけるトナーの帯電量が、表1に示すように29.5μc/gであれば、式5にt=1を代入し、帯電量qと表1の測定帯電量との差が、最小二乗法でもっとも小さくなるτを求める。t=1では、最小二乗法によってτ=39.4が導出される。なお、t=0の場合は、測定帯電量=計算帯電量となるので、上記のような計算は不要である。
次に、トナーの帯電量が使用される現像剤の下限帯電量(QL=15μc/g)になる印字枚数を求める。下限帯電量QLは、安定した画像を得るために予め設定されたトナーの帯電量の下限値である。上記で導出されたτ(=39.4μc/g)を式5に代入し、q=QLとなる印字枚数tを算出する。ここでは、表1に示すように、予測ライフ=2989枚が算出される。この印字枚数が、下限帯電量QLに達すると予想される印字枚数、すなわちキャリアの寿命となる。
表1を参照して、印字枚数が100枚の場合には、複数の帯電量が取得されるため、当該取得した複数の帯電量を使って最小二乗法からτを算出する。すなわち、当該複数の帯電量の取得(計算)結果と測定結果との差が一番小さくなるτを、最小二乗法で算出する。ここではτ=100.9と算出される。そして、ここで求めたτを式5に代入し、下限帯電量(QL=15μc/g)になる印字枚数を求める。ここでは19564枚と算出される。この様に、QmおよびQLが予め与えられていれば、式5から、τが導出され、その後、トナーの帯電量がQLとなる印字枚数(予測ライフ)を求めることができる。表1から明らかなように、予想ライフ(枚数)は最初のうち少ないが、耐久が進み、帯電量のデータが増えてくると徐々に予測ライフが増大し、やがて安定する。
なお、上記の説明では、式5のtを印字枚数としたが、tを現像装置23の駆動時間としてもよく、現像装置23において消費される総トナー消費量としてもよい。また、式5のqを、トナー濃度を勘案し、トナー濃度×トナー帯電量としてよい。
また、キャリアの寿命を予測する方法として、トナー濃度補正を加味したqを用いる方法もある。具体的には、トナー帯電Q/Mとトナー濃度Tcとの間には、M/Q=J×Tc+Kの関係が成り立つことが公知であるため、この式を使用することができる。なお、JおよびKは所定の定数である。このようなトナー濃度補正を加味する場合は、以下の様な手順で行う。
まず、現像装置23に備えられたトナー濃度センサ101(図3)から、現像装置23内のトナー濃度を取得する。また、トナーの帯電量をクリーニングブレード保護モード実行中の帯電量測定モードの結果から取得する。これらから、上記の式の定数Jおよび定数Kを算出し、M/Q=J×Tc+Kの式を完成させる。この式は、トナー濃度およびトナーの帯電量が測定されるたびに更新することが望ましい。そして、耐久チェックポイント時(表1の各印字枚数)における定数JおよびKから、予め設定された基準トナー濃度Tcにおけるトナーの帯電量を算出する。この算出された帯電量が、トナー濃度補正を加味したトナーの帯電量に相当する。この補正された帯電量を図23の縦軸の帯電量qとして、上記と同様の手順でキャリアの寿命が予測されても良い。
なお、式5のexp(−t0.5/τ)について、従来、球が平面を転がる時に、平面と接触していない表面積の変化を表す場合、理論上、exp(−t/τ)が使用されていた。しかし、本発明者は、種々実験の結果、exp(−t/τ)よりも、exp(−t0.5/τ)の方が、現実的なトナーの帯電量の変化を表していることを知見し、この式を用いている。なお、上記の理論的なexp(−t/τ)を用いてもよい。
<その他の変形実施形態>
(1)上記実施形態では、現像ローラー231の表面にローレット溝加工が施される態様にて説明したが、現像ローラー231の表面に凹形状(ディンプル)を有するものや、ブラスト加工が施されたものでもよい。
(1)上記実施形態では、現像ローラー231の表面にローレット溝加工が施される態様にて説明したが、現像ローラー231の表面に凹形状(ディンプル)を有するものや、ブラスト加工が施されたものでもよい。
(2)図1のように画像形成装置10が複数の現像装置23を有する場合、上記実施形態に係る帯電量測定モードを1つもしくは2つの現像装置23で行い、その結果を他の現像装置23で利用するものでもよい。
(3)画像形成装置10にトナー濃度センサー101を備えず、制御部980が、感光体ドラム20上に形成する各静電潜像の画像データ(印字ドット数)からトナーの消費量(印字率)を推測し、トナー補給部15の動作時間からトナー供給量を推測して、当該推測したトナーの消費量及びトナー供給量からトナー濃度を推測してもよい。
(4)上記実施形態では、基準トナー像は、感光体ドラム20の主走査方向全体に延びるトナー像であるとしていたが、これに限らず、基準トナー像は、以下に示すトナー像であってもよい。現像剤回復モード、手動又は所定のタイミングで実行される帯電取得モードにおいて実行される基準画像形成動作で形成する基準トナー像は、複数の濃度センサー100によって基準トナー像の濃度が検出されるように、感光体ドラム20の主走査方向に所定間隔を空けて並ぶトナー像であってもよい。
同様に、クリーニングブレード保護モードで実行される基準画像形成動作において形成する基準トナー像も、複数の濃度センサー100によって基準トナー像の濃度が検出されるように、感光体ドラム20の主走査方向に所定間隔を空けて並ぶトナー像であってもよい。ただし、この場合、クリーニングブレード保護モードにおいて実行されるステップS23では、当該基準トナー像だけでなく、ステップS11(図12等)においてトナーの消費量が第二閾値未満であると判定された少なくとも一つの領域DA1〜DA4の全体にも、当該基準トナー像を構成する各トナー像と同様のトナー像を形成するようにすればよい。
10 画像形成装置
13 画像形成部
15 トナー補給部
20 感光体ドラム(像担持体)
21 帯電装置
22 露光装置
23 現像装置
24 一次転写ローラー
25 クリーニング装置
100 濃度センサー(濃度検出部)
141 中間転写ベルト
231 現像ローラー
251 クリーニングブレード
971 バイアス印加部(現像バイアス印加部、一次転写バイアス印加部)
980 制御部
983 記憶部
984 モード制御部(保守動作実行部、帯電量取得部、キャリブレーション動作実行部)
985 判定部
13 画像形成部
15 トナー補給部
20 感光体ドラム(像担持体)
21 帯電装置
22 露光装置
23 現像装置
24 一次転写ローラー
25 クリーニング装置
100 濃度センサー(濃度検出部)
141 中間転写ベルト
231 現像ローラー
251 クリーニングブレード
971 バイアス印加部(現像バイアス印加部、一次転写バイアス印加部)
980 制御部
983 記憶部
984 モード制御部(保守動作実行部、帯電量取得部、キャリブレーション動作実行部)
985 判定部
Claims (10)
- 回転され、表面に静電潜像が形成されるとともに、前記静電潜像が顕在化されたトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体を所定の帯電電位に帯電する帯電装置と、
前記帯電電位に帯電された前記像担持体の表面を所定の画像情報に応じて露光することで前記静電潜像を形成する露光装置と、
所定の現像ニップ部において前記像担持体に対向して配置される現像装置であって、回転され、周面にトナー及びキャリアからなる現像剤を担持するとともに前記像担持体にトナーを供給することで前記トナー像を形成する現像ローラーを含む現像装置と、
直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを前記現像ローラーに印加可能な現像バイアス印加部と、
前記トナー像の濃度を検出する濃度検出部と、
前記現像ローラーの回転時間に対応して設定された所定の第一期間における前記現像ローラーから前記像担持体へのトナー消費量が所定の第一閾値未満の場合、前記帯電装置、前記露光装置及び前記現像バイアス印加部を制御して互いにトナー現像量が異なる複数の基準トナー像を前記像担持体上に形成する基準画像形成動作を含む第一保守動作を実行し、前記像担持体の回転時間に対応して設定された所定の第二期間における前記像担持体の表面を主走査方向に並ぶ複数の領域に分割したときの前記現像ローラーから少なくとも一つの領域へのトナー消費量が所定の第二閾値未満の場合、前記基準画像形成動作を含む第二保守動作を実行する保守動作実行部と、
前記第一保守動作及び/又は前記第二保守動作の実行中に、前記濃度検出部によって検出された前記複数の基準トナー像の濃度に基づいて、又は、当該複数の基準トナー像の濃度に加え前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる現像電流の直流成分に基づいて、トナーの帯電量を取得する帯電量取得動作を実行する帯電量取得部と、
を備える画像形成装置。 - 前記帯電装置及び前記露光装置を制御して前記像担持体上に複数のキャリブレーション用静電潜像を形成し且つ前記現像バイアス印加部を制御して各キャリブレーション用静電潜像に対する前記現像バイアスの少なくとも前記直流電圧を異ならせることで複数のキャリブレーション用トナー像を形成し、前記濃度検出部によって検出される前記複数のキャリブレーション用トナー像の濃度と前記現像バイアスとの関係に基づいて、画像形成動作において前記現像ローラーに印加される前記現像バイアスを決定するキャリブレーション動作を実行するキャリブレーション動作実行部と、
前回の前記帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量である前回帯電量に対する、今回の前記帯電量取得動作で取得されたトナーの帯電量である今回帯電量の変化量に基づき、前記キャリブレーション動作の実行要否を判定する判定部と、
を更に備える請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記帯電量取得部は、前記第一保守動作の実行中に前記帯電量取得動作を行い、
前記保守動作実行部は、前記今回帯電量が前記第一保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量である場合に、前記判定部によって前記キャリブレーション動作の実行が必要ではないと判定されたときは、前記前回帯電量に対する前記今回帯電量の変化量に応じて前記第一閾値を変更する
請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記帯電量取得部は、前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作を行い、
前記保守動作実行部は、前記今回帯電量が前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量である場合に、前記判定部によって前記キャリブレーション動作の実行が必要ではないと判定されたときは、前記第二保守動作の実行中に前記帯電量取得動作において取得された前記トナーの帯電量の時系列変化に基づいて予測した前記キャリアの寿命を示す信号を出力する
請求項2又は3に記載の画像形成装置。 - 内部に前記トナーを収容し、当該収容している前記トナーを前記現像装置へ補給するトナー補給部を更に備え、
前記保守動作実行部は、前記第一保守動作において、前記基準画像形成動作に加え、前記トナー補給部を制御し、前記基準画像形成動作において前記現像装置で使用される所定量の前記トナーを前記現像装置へ補給させるトナー補給動作を実行する
請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体上のトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、
前記現像ローラーよりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記像担持体上のトナー像の全部又は一部を前記中間転写ベルトに一次転写する一次転写ローラーと、
前記一次転写ローラーよりも前記像担持体の回転方向下流側に配置され、前記像担持体の表面に当接し、前記表面に付着したトナーを掻き取るクリーニングブレードと、
前記トナーの極性と逆極性の一次転写バイアス及び前記トナーの極性と同極性の逆転写バイアスを前記一次転写ローラーに選択的に印加可能な一次転写バイアス印加部と、
を更に備え、
前記保守動作実行部は、前記第二保守動作において、前記基準画像形成動作に加え、前記一次転写バイアス印加部を制御し、前記一次転写バイアスを前記一次転写ローラーに印加して前記複数の基準トナー像それぞれの一部を前記中間転写ベルトに一次転写させる一方、前記逆バイアス電圧を前記一次転写ローラーに印加して前記複数の基準トナー像それぞれの残りの部分を前記クリーニングブレードに供給させる一次転写バイアス切替動作を実行する
請求項1から5の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差が一定に保持された状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数が変化された場合における当該周波数の変化量に対する前記トナー像の濃度変化量の関係を示す参照用直線の傾きに関する参照情報を、前記トナーの帯電量毎に予め格納する記憶部を更に備え、
前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、
前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記周波数の変化量に対する前記基準トナー像の濃度変化量の関係を示す測定用直線の傾きを、前記周波数の変化量と前記濃度検出部による前記基準トナー像の濃度検出結果とから取得するとともに、当該取得された測定用直線の傾きと前記記憶部の参照情報とから前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する
請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記記憶部に格納されている前記参照情報は、前記トナーの帯電量が第1の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが負であり、前記トナーの帯電量が第1の帯電量よりも小さな第2の帯電量である場合に前記参照用直線の傾きが正であり、更に、前記トナーの帯電量の低下とともに前記参照用直線の傾きが増大するように設定されている
請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記現像バイアスの交流電圧の周波数を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、
前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記濃度検出部によって検出される前記複数の基準トナー像の濃度の差に対する前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる前記現像電流の直流成分の差の比に基づいて、前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する
請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記保守動作実行部は、前記基準画像形成動作において、前記現像ローラーと前記像担持体との間の直流電圧の電位差を一定に保持した状態で前記露光装置を制御して単位面積あたりの印字率を変化させながら前記像担持体上に前記複数の基準トナー像を形成し、
前記帯電量取得部は、前記帯電量取得動作において、前記濃度検出部によって検出される前記複数の基準トナー像の濃度の差に対する前記複数の基準トナー像が形成される際に前記現像ローラーと前記現像バイアス印加部との間を流れる前記現像電流の直流成分の差の比に基づいて、前記像担持体上に形成された基準トナー像に含まれるトナーの帯電量を取得する
請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成装置。
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