JP2019206688A - 印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法 - Google Patents

印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019206688A
JP2019206688A JP2019078401A JP2019078401A JP2019206688A JP 2019206688 A JP2019206688 A JP 2019206688A JP 2019078401 A JP2019078401 A JP 2019078401A JP 2019078401 A JP2019078401 A JP 2019078401A JP 2019206688 A JP2019206688 A JP 2019206688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing ink
ink
metal nanoparticles
medium
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019078401A
Other languages
English (en)
Inventor
山崎 三雄
Mitsuo Yamazaki
三雄 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mimaki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mimaki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mimaki Engineering Co Ltd filed Critical Mimaki Engineering Co Ltd
Publication of JP2019206688A publication Critical patent/JP2019206688A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Printing Methods (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】乾燥性に優れた印刷用インクを提供する。【解決手段】印刷用インクは、溶媒と、光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、を含有し、金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物のナノ粒子である。【選択図】なし

Description

本発明は、印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法に関する。
従来、水性インク、ラテックスインク、ソルベントインクなどのインクは、インク中に含まれる溶媒を除去するために、インクをメディア上に印刷した後に、乾熱器などにより、印刷したインクを乾燥させる。乾熱器としては、赤外線ヒーターなどが用いられてきた。
一方、近年、蒸留の分野では、特許文献1に示されるように、窒化チタンのナノ粒子を水中に配合することにより、太陽光の照射のみで効率よく蒸留を行うことができる系が確立されている。
特開2016−125679号公報
水性インクの場合、乾燥しづらく、乾燥させている間にインクが滲んでしまうし、また、乾燥に時間を取られるため、インクジェットプリンタなどの高速印刷が可能なプリンタを用いても、仕上がりまでに掛かる時間が長くなってしまう。
また、その他のインクの場合も、乾燥性の高い溶媒を採用することが望まれていた。
以上を鑑み、発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、特許文献1の系が印刷用インクにも転用できることを見出し、これにより、乾燥性が優れたものとなることを見出した。
本発明は、乾燥性に優れた印刷用インク並びに当該印刷用インクを用いた印刷装置及び印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る印刷用インクは、
溶媒と、
光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
を含有し、
前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物のナノ粒子である。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
第1の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
本発明の第2の観点に係る印刷用インクは、
溶媒と、
光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
を含有し、
前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物、遷移金属ホウ化物、又は遷移金属炭化物のナノ粒子であり、
前記金属ナノ粒子の複素誘電率の実部は、−20以上0以下であり、
前記金属ナノ粒子の複素誘電率の虚部は、0以上20以下である。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
第2の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、ホウ化ランタン、ホウ化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
第1及び第2の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記金属ナノ粒子の平均粒径は、20nm以上400nm以下である、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
第1及び第2の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記印刷用インク中での前記金属ナノ粒子の含量は、前記印刷用インクの全重量を基準に、0.1重量%以上である、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
第1及び第2の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記溶媒は、水又は有機溶剤である、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。また、揮発性の高い有機溶剤は通常毒性も高いが、以上の構成では、水や、無毒性であるものの揮発性が低いために従来は採用されなかった有機溶媒を溶媒として使用できるので、安全性にも優れている。
第1及び第2の観点に係る印刷用インクにおいて、
前記光は、350nm以上1000nm以下の波長帯のエネルギーが他の波長帯のエネルギーの合計よりも大きい、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
本発明の第3の観点に係る印刷装置は、
本発明の第1又は第2の観点に係る印刷用インクをメディアに塗布するインク塗布装置と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射装置と、
を備える。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
本発明の第3の観点に係る印刷装置は、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために前記メディアを加熱するプラテンヒータをさらに備える、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。さらに、プラテンヒータによりインクをさらに乾燥させることで、滲みを抑制するなど、好適にインクを乾燥させることができる。
本発明の第4の観点に係る印刷物の製造方法は、
本発明の第1又は第2の観点に係る印刷用インクを、メディア上に吐出する塗布工程と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射工程と、
を備える。
以上の構成によれば、光の照射により(特に、光の照射のみにより)、金属ナノ粒子を加熱し、その周囲に存在する溶媒を蒸発させることができる。
本発明によれば、乾燥性に優れた印刷用インク並びに当該印刷用インクを用いた印刷装置及び印刷物の製造方法を提供できる。
第1の実施形態に係る印刷物の製造方法の流れ図。 (a)窒化チタンナノ粒子(平均粒径120nm)の複素誘電率を示す図。(b)この窒化チタンナノ粒子の吸光度(実線)及び太陽光スペクトル(灰色)を示す図。両図とも特許文献1より複製。 第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの電気的な概略構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの模式図。 (a)第2の実施形態に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す下面図。(b)印刷中の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す側面図。 (a)変形例7に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す下面図。(b)往路で印刷中の変形例7に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す側面図。(c)復路で印刷中の変形例7に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す側面図。 変形例8に係るインクジェットプリンタの模式図。 (a)変形例9に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す下面図。(b)印刷中の変形例9に係るインクジェットプリンタのキャリッジを示す側面図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る印刷物の製造方法について説明する。本製造方法では、図1に示すように、塗布工程S1及び乾燥(光照射)工程S2を主に行う。
(塗布工程S1)
塗布工程S1では、インクジェットプリンタでメディア上にインクを吐出することで、メディアにインク組成物を塗布する。
(メディア)
印刷対象であるメディアは、任意であり、例えば、メディアの材料としては、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル、ナイロン、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、紙、ガラス、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属材料等が挙げられる。また、メディアの形状は、平面状に限らず、従来の三次元インクジェットプリンタで印刷できる形状であれば任意の三次元形状でもよい。
(インクジェットプリンタ)
塗布工程S1では、後述のインクを吐出できるプリントヘッドを有し、上述のメディアに適合しているのであれば、任意のインクジェットプリンタを用いることができる。特に、塗布工程S1及び乾燥工程S2を連続して効率的に行えるため、後述する本発明の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタを用いることが好ましい。
(インクジェット印刷用インク)
塗布工程S1で用いるインクは、後述する特定の金属ナノ粒子を含む水性インクである。
金属ナノ粒子は、窒化チタンからなる。金属ナノ粒子の平均粒径は、20nm以上、400nm以下である。なお、本明細書において、平均粒径は、レーザ回折・散乱式の粒子径分布測定装置を用いて測定される。より好ましくは、平均粒径は、動的光散乱法により求めた体積平均粒子径であり、動的光散乱式ナノトラック粒度分析計(Microtrac社製、Nanotrac UPA−EX150)を用いて測定できる。なお、こうして測定された平均粒径は、複数の粒子が凝集した二次粒子(最小分散単位)の粒径に基づいている。
金属ナノ粒子の含量は、水性インクの全重量に基づいて、0.1重量%以上、5.0重量%以下である。
水性インクは、溶媒として、水、又は、水を除く親水性溶媒を含み、特に、水を含むことが好ましい。
溶媒の含量は、水性インクの全重量に基づいて、40重量%〜95重量%であることが好ましく、50重量%〜90重量%であることがさらに好ましく、50重量%〜80重量%であることが特に好ましい。
水を除く親水性溶媒としては、水と水溶性有機溶媒との混合物が挙げられる。こうした水溶性有機溶媒としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、多価アルコールアルキルエステル類、多価アルコールアリールエステル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、トリメチロールプロパン、テトラメチル尿素及び尿素等が挙げられる。
また、水性インクは、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む。この樹脂は、水性インク中に、溶解しているか、又は、分散している。
樹脂の含量は、水性インクの全重量に基づいて、1重量%以上又は2重量%以上であることが好ましく、20重量%以下又は10重量%以下であることが好ましい。
樹脂の種類としては、例えば、水溶性又は水分散性の、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン(登録商標)、ビニロン、アセテート、ポリ乳酸等、及びこれらの変性樹脂等が挙げられる。
なお、水溶性樹脂が配合された水性インクは、水溶性樹脂インクと呼ばれる。また、水分散性樹脂が配合された水性インクは、水分散性樹脂インクと呼ばれる。また、水分散性樹脂インクは、ラテックスインクとも呼ばれる。
上述の樹脂として、水分散性樹脂を用いる場合、この水分散性樹脂は、分散剤又は乳化剤により溶媒中に分散されていてもよい。また、この水分散性樹脂は、自己分散性又は自己乳化性の樹脂でもよい。
水性インクは、他の成分、例えば、着色剤(顔料、染料等)、希釈剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、保湿剤、pH調整剤、防腐剤等を含んでもよい。
(乾燥工程S2)
乾燥工程S2では、塗布工程S1で水性インクが塗布されたメディアに、光照射装置で光を照射することで、メディア上に塗布された水性インクを乾燥させる。これにより、メディア上に、水性インクの樹脂成分が定着する、即ち、メディア上に樹脂の膜が形成される。
乾燥工程S2でインクに照射される光は、可視光から近赤外光にわたる光、例えば、350nmから1000nmの波長の光を主成分とする(即ち、照射光におけるこの波長帯のエネルギーが照射光における他の波長帯のエネルギーの合計より大きい)光であることが好ましい。
乾燥工程S2でインクに照射される光の放射照度は、インクの乾燥が所望の時間内で完了するのであれば任意であり、例えば、1000W/mより大きく、さらには、2000W/m以上であることが好ましい。また、乾燥工程S2でインクに照射される光の放射照度は、インクやメディアが望まぬ変性(焦げ付きなど)を起こさぬ程度、例えば、50000W/m以下であることが好ましい。
(光照射装置)
乾燥工程S2では、上述の金属ナノ粒子に吸収され発熱に寄与する光を照射する任意の光照射装置を用いることができる。例えば、こうした光照射装置として、ソーラーシミュレータ、可視光レーザー装置、水銀灯、赤外線ランプ、蛍光灯、ハロゲンラプン、キセノンランプなどが挙げられる。
光照射装置は、前述のインクジェットプリンタに組み込まれていてもよいし、インクジェットプリンタとは独立していてもよい。独立している場合、前述のインクジェットプリンタと光照射装置とは、インクジェットプリンタで印刷されたメディアを随時に光照射装置に送る搬送装置により接続されていることが好ましい。
(第1の実施形態の効果)
特許文献1にも記載されているように、上述の窒化チタンの金属ナノ粒子は、可視光及び近赤外光を良く吸収し、それが分散されている水の蒸発速度を加速する。そのため、上述の構成を備える水性インクは、上述の乾燥工程S2で、可視光から近赤外光にわたる光を照射するのみで、迅速に乾燥する。このため、インクの乾燥時間、ひいては、印刷物の製造時間を短縮できる。また、インクの乾燥に時間がかかる従来の製造方法では、インクの液滴がメディアに塗布されてから乾燥が完了するまでの間に、インクの液滴が着弾点以外の部分に広がり滲みを形成するおそれがある。しかし、本製造方法によれば、インクの液滴が着弾点以外の部分に広がり滲みを形成する前に、インクの液滴を乾燥させることができるので、滲みの発生を防ぐことができる。
(変形例1)
金属ナノ粒子の組成及び粒径は、乾燥工程S2で光を照射されたときに十分に発熱し、溶媒を蒸発させることができるのであれば任意である。
例えば、金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物、遷移金属ホウ化物、遷移金属炭化物、遷移金属酸化物、又は典型金属酸化物のナノ粒子であってもよい。こうした金属ナノ粒子としては、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、ホウ化ランタン、ホウ化チタン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化錫からなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子が挙げられる。こうした金属ナノ粒子の材料として、より具体的には、六ホウ化ランタン、セシウム酸化タングステン、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)などが挙げられる。
また、これらの金属ナノ粒子は、乾燥工程S2で照射される光の波長域の一部で、例えば、350nm以上1000nm以下の所定範囲で、その複素誘電率の実部が、−20以上0以下であり、虚部が、0以上20以下であることが好ましい。金属ナノ粒子が、ある波長で、この複素誘電率の条件を満たせば、その波長の吸収が比較的に高いといえる。例えば、平均粒径が120nmの窒化チタン粒子を水に分散させた場合、この粒子は、図2(a)に示すように、500nm以上1000nm以下の波長域で上述の複素誘電率の条件を満たすといえ、また、350nm以上1000nm以下の波長域の大部分で上述の複素誘電率の条件を満たすといえ、そして、図2(b)に示すように、この波長域で比較的に高い吸光率を示す。
特に、金属ナノ粒子は、350nm以上1000nm以下の波長帯のうち、少なくとも70%、80%、90%、又は95%の波長で、上述の複素誘電率の条件を満たすことが好ましい。この場合、この金属ナノ粒子は、可視光域の大部分の波長を良く吸収できるので、乾燥工程S2で照射された可視光が効率よく熱に変換される。
(変形例2)
乾燥工程S2でインクに照射される光の波長は、インク中に配合されている金属ナノ粒子(第1の実施形態に記載の窒化チタンナノ粒子又は変形例1に記載の金属ナノ粒子)に吸収されその発熱をもたらすのであれば任意であり、例えば、照射光は、可視光(約0.4〜約0.8μmの範囲にある波長を有する光)、近赤外光(約0.8〜約4μmの範囲にある波長を有する光)、又は紫外光(約0.2〜約0.4μmの範囲にある波長を有する光)でもよい。
特に、照射光は、金属ナノ粒子が変形例1に記載の複素誘電率の条件を満たす複数の波長の光を含むことが好ましく、特に、エネルギー効率の観点から、この複数の波長の光のエネルギーの合計が、照射光に含まれる他の波長の光のエネルギーの合計よりも大きいことが好ましい。例えば、図2(a)から明らかなように、変形例1に記載の窒化チタンナノ粒子は、350nm以上800nmの波長帯(特に、500nm以上800nm以下の波長帯)の大部分で変形例1に記載の複素誘電率の条件を満たす。また、図2(b)から明らかなように、太陽光スペクトルと同等のスペクトルを有する模倣太陽光は、350nm以上800nm以下の波長帯の光のエネルギーの合計が、他の波長帯の光のエネルギーの合計よりも大きい。従って、こうした模倣太陽光をこの窒化チタンナノ粒子に照射すると、模倣太陽光のエネルギーの過半数が窒化チタンナノ粒子に効率よく吸収されることになる。
(変形例3)
塗布工程S1で用いるインクとして、上述の水性インクの代わりに、上述の金属ナノ粒子と任意の溶媒(例えば、有機溶媒)とを含むインクジェット印刷可能な他種のインク、例えば、ソルベントインクなどを採用してもよい。これらのインクは、上述の金属ナノ粒子が配合されている点以外は、従来のインクジェット印刷用インクと同様の組成を有していればよい。こうしたインクでは、溶媒として、水分を含まない又は水分含有量が低い有機溶剤が用いられることもあるが、こうした溶媒の乾燥も、第1の実施形態に記載の窒化チタンナノ粒子又は変形例1に記載の金属ナノ粒子により加速されると期待される。
(変形例4)
第1の実施形態で用いるインクに、上述の金属ナノ粒子(第1の実施形態に記載の窒化チタンナノ粒子又は変形例1に記載の金属ナノ粒子)に代えて又は加えて、光を吸収して発熱する材料、例えば、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤などを配合してもよい。また、この場合、当該材料が吸収する光を印刷したインクに照射して乾燥させる追加乾燥工程S3を、乾燥工程S2の前に、乾燥工程S2の後に、及び/又は、乾燥工程S2と並行して、行ってもよい。
こうした紫外線吸収剤としては、例えば、酸化チタンなどが挙げられる。また、赤外線吸収剤としては、例えば、ホウ化ランタン(六ホウ化ランタンなど)、酸化タングステン(セシウム酸化タングステンなど)、酸化インジウム(錫ドープ酸化インジウム(ITO)など)、酸化錫〈アンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)など)などが挙げられる。
(変形例5)
塗布工程S1を、インクジェットプリンタの代わりに、任意の印刷装置(インク塗布装置)を用いて行ってもよい。例えば、こうした印刷装置として、スクリーン印刷装置、ディスペンサ印刷装置などが挙げられる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタ10について、図3〜5を参照しつつ、説明する。インクジェットプリンタ10によれば、第1の実施形態に係る製造方法を好適に行い、メディア2上に画像3を印刷できる。
(インクジェットプリンタ10の構成)
インクジェットプリンタ10は、図3及び4に示すように、搬送機構11と、インクタンク12と、インク供給機構13と、プリントヘッド14と、駆動機構15と、光照射部16と、制御部(コントローラ)17と、を備える。
搬送機構11は、メディア2を、前後方向に沿って搬送する。搬送機構11は、ベルトコンベアから構成される。搬送機構11は、メディア2が置かれるテーブル及びテーブルを駆動する駆動機構を備えるものであってもよい。
インクタンク12は、第1の実施形態で説明したのと同様な水性インクを貯蔵するインクカートリッジであり、インクジェットプリンタ10に取り付けられる。
インク供給機構13は、インクタンク12内の水性インクをプリントヘッド14に供給する機構である。インク供給機構13は、水性インクを貯留するサブタンクと、インクタンク12内の水性インクをサブタンクに供給する供給管と、サブタンクに貯留した水性インクを、プリントヘッド14を介して循環させる循環路を形成する循環管と、循環路における水性インクの循環を制御する弁と、当該弁を駆動する駆動装置と、を備える。
プリントヘッド14は、インク供給機構13から供給される水性インクをインクジェット方式で吐出し、メディア2に塗布する。プリントヘッド14は、インク供給機構13の前記循環路を循環するインクを貯留する貯留室と、貯留室に貯留されている水性インクを押し出す圧電素子又はヒータと、押し出された水性インクを吐出するノズルと、を備える。なお、複数組の貯留室と、圧電素子又はヒータと、ノズルと、を後述の副走査方向に沿って並べて配置してもよい。これにより、副走査方向に沿って並ぶ複数の画素について同時に水性インクを吐出できる。
駆動機構15は、プリントヘッド14をメディア2の搬送方向(副走査方向)に直交する方向(主走査方向)に移動させる。駆動機構15は、図4及び5に示すように、プリントヘッド14を搭載するキャリッジ15aと、キャリッジ15aを主走査方向に移動させる移動機構15bと、を備える。前記移動機構15bは、キャリッジ15aを主走査方向に移動可能に支持するガイドレール、キャリッジ15aを牽引する牽引索及び牽引索を巻き取る巻き取り機構(ガイドレールの両端部それぞれに一組ずつ配置される)を含んで構成される。
光照射部16は、図5に示すように、メディア2に塗布された水性インクに光を照射する光照射装置16aを含む。光照射装置16aは、上述のキャリッジ15a上に搭載されている。光照射装置16aは、第1の実施形態に記載の、任意の光照射装置を用いることができる。特に、光照射装置16aとして、ハロゲンランプ、キセノンランプ、又は赤外線ランプを用いることが好ましい。
制御部17は、図3に示すように、搬送機構11(例えば、上記ベルトコンベア又は駆動機構)と、インク供給機構13(例えば、上記駆動装置)と、プリントヘッド14(例えば、上記圧電素子又はヒータ)と、駆動機構15(例えば、上記巻き取り機構)と、光照射部16と、を制御し、メディア2に水性インクを塗布し、乾燥させる印刷処理を行う。
当該処理を行うため、制御部17は、プログラム、各種データを記憶する記憶装置(ハードディスク、フラッシュメモリ等)と、記憶装置に記憶されたプログラムを実行し、各種データを用いることで前記印刷処理を実際に実行するプロセッサ(CPU(Central Processing Unit)等)と、当該プロセッサのメインメモリと、各種インターフェースと、を含んで構成される。制御部17は、例えば、パーソナルコンピュータであってもよい。
(印刷処理)
印刷処理は、外部のホストコンピュータ等から画像データが供給されたことを契機として開始される。前記画像データは、各画素毎の水性インクの吐出の有無のデータを含んでいる。
制御部17は、まず、搬送機構11を制御してメディア2を印刷開始位置まで移動させる。
次に、制御部17は、駆動機構15を制御し、プリントヘッド14をメディア2に対して相対的に一定の搬送速度で主走査方向に沿って一方から他方に(図5中では紙面の右から左に)移動させる(図5参照)。この移動中、制御部17は、プリントヘッド14が備えるノズルが水性インクを吐出する画素の位置(画像データにより指定される)に到達したタイミングで、当該プリントヘッド14を制御し当該ノズルから水性インクを液滴の形(図5(b)の液滴L)で吐出させる。この間、光照射装置16aは、プリントヘッド14に追従して移動し、メディア2に塗布された水性インクに光を照射して、乾燥させる。
その後、制御部17は、搬送機構11を制御してメディア2を副走査方向に1画素分だけ送る。その後、制御部17は、プリントヘッド14を一方(図5中では紙面の右)に戻してから、前記と同様に主走査方向に沿ってプリントヘッド14を再び一方から他方に移動させながらインクを吐出させ、2行目を印刷する。制御部17は、このようなことを繰り返し、各行を印刷する。各行の印刷により、画像3全体が印刷される。このようにして、制御部17は、プリントヘッド14のメディア2に対する相対的な移動(メディア2側を移動させてもよい)を制御し、画像3を印刷する。
プリントヘッド14に複数のノズルを設けてもよく、その場合には、制御部17は、当該ノズルの数の画素分だけメディア2を副走査方向に送る。
(第2の実施形態の効果)
従来の水性インクは乾燥時間が遅いので、ドットの印刷に掛かる時間に対する印刷したドットの乾燥に掛かる時間の割合が大きすぎるため、乾燥装置をプリントヘッドと同じキャリッジに搭載して、通常の印刷速度で移動させると、十分な乾燥時間が得られないおそれがあった。また、上述の割合だけ乾燥装置を副走査方向に長く設ければ十分な乾燥時間を確保できるかもしれないが、キャリッジ上に極めて長い乾燥装置を設ける必要があり、その結果、印刷装置全体を巨大化せざるをえない。
一方、第1の実施形態に掛かる水性インクを用いれば、ドットの印刷に掛かる時間に対する印刷したドットの乾燥に掛かる時間の割合を抑えることができるので、乾燥装置として光照射部をプリントヘッドと同じキャリッジに搭載して、通常の印刷速度で移動させても、十分な乾燥時間が得られる。
また、可視光や赤外線を照射する光照射装置は、ソルベントUVインクなどの乾燥に用いられる紫外線照射装置に比べ、比較的に安価なので、第2の実施形態に係るインクジェットプリンタ10の製造及び補修も経済的に行える。また、紫外線は、皮膚がんの誘発や視力の低下などの人体への悪影響が懸念されるが、可視光や赤外線は、こうした悪影響を人体にもたらさないので、第2の実施形態に係るインクジェットプリンタ10は、紫外線照射装置を備える従来のインクジェットプリンタと比較して、安全性にも優れているといえる。
(変形例6)
インクジェットプリンタ10で、複数の異なる色のインクを印刷できるように構成されてもよい。例えば、インクタンク12、インク供給機構13、プリントヘッド14を、各色毎に設け、全てのプリントヘッド14を同一のキャリッジ15a上に搭載するなどしてもよい。
(変形例7)
第2の実施形態では、プリントヘッド14を主走査方向に沿って一方から他方に移動させる過程(往路)で水性インクの吐出を行い、プリントヘッド14を主走査方向に沿って他方から一方に移動させる過程(復路)では水性インクの吐出を行わないが、インクジェットプリンタ10(特に、制御部17)は、復路でもインクを吐出するように構成されてもよい。
このとき、図6(a)に示すように、キャリッジ15a上に、プリントヘッド14を挟んで、2つの光照射部16R、16Lを設けることが好ましい。この構成によれば、往路では、図6(b)に示すように、紙面右側の光照射部16Rを用いて、印刷した水性インクを乾燥させ、復路では、図6(c)に示すように、紙面左側の光照射部16Lを用いて、印刷した水性インクを乾燥させることができる。このため、当該構成によれば、往路及び復路の両方で水性インクの印刷及び乾燥を並行して行えるため、印刷物の製造時間を短縮できる。
(変形例8)
ロール状のメディア2に印刷する場合など、搬送機構11の代わりに、図7に示すように、プラテン11P及びローラー11Rを用いてもよい。この場合、メディア2は、その印刷中、前方のローラー11Rから後方のローラー11Rに向けて連続して搬送されている。
また、プラテン11P内に、1つ以上のヒータ(プラテンヒータ)を設けてもよい。プラテンヒータとしては、図7に示すように、インク滴が着弾する前の位置でメディア2を加熱するプリヒータ18A、インクジェットプリンタ10のプリントヘッド14と対向する位置で(即ち、インク敵が着弾する位置で)メディア2を加熱するプリントヒータ18B、さらに下流でメディア2を加熱するアフターヒータ18Cが挙げられる。これらのプラテンヒータを1種類のみ(即ち、プリヒータ18A、プリントヒータ18B、又はアフターヒータ18Cのいずれかのみ)をプラテン11Pに設けてもよいし、2種以上をプラテン11Pに設けてもよい。これらのプラテンヒータは、それぞれ独立して、伝熱式でもよいし、また、温風ヒータ、赤外線ヒータなどの乾燥機でもよい。プラテンヒータとして赤外線ヒータを採用する場合、これらのヒータによる溶媒乾燥の効率を高めるために、水性インクに赤外線吸収剤をさらに配合してもよい。
プリヒータ18Aによれば、例えば、光照射部16で加熱されるメディア2の温度を予め所定の温度とすることができるので、光照射部16による乾燥での乾燥条件を一定とすることができる。
また、プリントヒータ18Bによれば、光照射部16による加熱に加えて、メディア2に着弾したインクをプリントヒータ18Bによりさらに加熱することで、インクの滲みをより一層抑えることができる。
さらに、アフターヒータ18Cによれば、例えば、メディア2上に印刷されたインクを完全に乾燥させることで、メディア2へのインクの定着をより一層確実なものにできる。
(変形例9)
インクジェットプリンタ10で、水性インクの代わりに、変化例1〜5に記載のインクを使用してもよい。また、用いたインクの印刷に必要な後処理や前処理を行うための従来既知の装置をインクジェットプリンタ10に設けてもよい。
例えば、変形例4に記載のように紫外線吸収剤を追加で配合したインクを用いる場合、場合、図8に示すように、キャリッジ15a上で、光照射部16の下流に、紫外線照射装置19aからなる紫外線照射部19を設けてもよい。この場合、プリントヘッド14から当該インクをメディア2上に吐出すると、まず、光照射装置16aから印刷されたインクに光が照射され、続いて、紫外線照射装置19aから印刷されたインクに紫外線が照射される。これにより、インクの乾燥をより一層迅速に行うことができる。
同様に、その他の光吸収材料を追加で配合したインクを用いる場合、紫外線照射部19の代わりに、当該光吸収材料に吸収され発熱に寄与する任意の光を照射する追加の光照射部を設けることが好ましい。
(変形例10)
第1の実施形態に記載の窒化チタンナノ粒子及び変形例1に記載の金属ナノ粒子自体を着色剤として用いることもできる。この場合、インクに別の着色剤を配合しなくてもよい。
(変形例11)
第1の実施形態に記載の窒化チタンナノ粒子及び変形例1に記載の金属ナノ粒子は、インクに照射される光によりインク中で表面プラズモン共鳴を示し、これにより、発熱効率が高くなるものが好ましい。
(付記)
本明細書が開示する構成(上記実施の形態及び変形例により開示される構成)を下記に付記する。
[付記のリスト1]
[付記1]
溶媒と、
光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
を含有し、
前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物のナノ粒子である、
印刷用インク。
[付記2]
前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
付記1に記載の印刷用インク。
[付記3]
溶媒と、
光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
を含有し、
前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物、遷移金属ホウ化物、又は遷移金属炭化物のナノ粒子であり、
前記金属ナノ粒子の複素誘電率の実部は、−20以上0以下であり、
前記金属ナノ粒子の複素誘電率の虚部は、0以上20以下である、
印刷用インク。
[付記4]
前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、ホウ化ランタン、ホウ化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
付記3に記載の印刷用インク。
[付記5]
前記金属ナノ粒子の平均粒径は、20nm以上400nm以下である、
付記1から4のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記6]
前記印刷用インク中での前記金属ナノ粒子の含量は、前記印刷用インクの全重量を基準に、0.1重量%以上である、
付記1から5のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記7]
前記溶媒は、水又は有機溶剤である、
付記1から6のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記8]
前記光は、350nm以上1000nm以下の波長帯のエネルギーが他の波長帯のエネルギーの合計よりも大きい、
付記1から7のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記9]
付記1から8のいずれか1つに記載の印刷用インクをメディアに塗布するインク塗布装置と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射装置と、
を備える、
印刷装置。
[付記10]
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために前記メディアを加熱するプラテンヒータをさらに備える、
付記9に記載の印刷装置。
[付記11]
付記1から8のいずれか1つに記載の印刷用インクを、メディア上に吐出する塗布工程と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射工程と、
を備える、
印刷物の製造方法。
[付記のリスト2]
[付記1]
溶媒と、
光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
を含有し、
前記金属ナノ粒子は、遷移金属酸化物又は典型金属酸化物のナノ粒子である、
印刷用インク。
[付記2]
前記金属ナノ粒子は、酸化チタン、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化錫からなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
付記1に記載の印刷用インク。
[付記3]
前記金属ナノ粒子の平均粒径は、20nm以上400nm以下である、
付記1又は2に記載の印刷用インク。
[付記4]
前記印刷用インク中での前記金属ナノ粒子の含量は、前記印刷用インクの全重量を基準に、0.1重量%以上である、
付記1から3のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記5]
前記溶媒は、水又は有機溶剤である、
付記1から4のいずれか1つに記載の印刷用インク。
[付記6]
付記1から5のいずれか1つに記載の印刷用インクをメディアに塗布するインク塗布装置と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射装置と、
を備える、
印刷装置。
[付記7]
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために前記メディアを加熱するプラテンヒータをさらに備える、
付記6に記載の印刷装置。
[付記8]
付記1から5のいずれか1つに記載の印刷用インクを、メディア上に吐出する塗布工程と、
前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射工程と、
を備える、
印刷物の製造方法。
2 メディア
3 画像
10 インクジェットプリンタ
11 搬送機構
11P プラテン
11R ローラー
12 インクタンク
13 インク供給機構
14 プリントヘッド
15 駆動機構
15a キャリッジ
15b 移動機構
16、16R、16L 光照射部
16a 光照射装置
17 制御部
18A プリヒータ
18B プリントヒータ
18C アフターヒータ
19 紫外線照射部
19a 紫外線照射装置
L 液滴

Claims (11)

  1. 溶媒と、
    光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
    を含有し、
    前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物のナノ粒子である、
    印刷用インク。
  2. 前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
    請求項1に記載の印刷用インク。
  3. 溶媒と、
    光を吸収して発熱する金属ナノ粒子と、
    を含有し、
    前記金属ナノ粒子は、遷移金属窒化物、遷移金属ホウ化物、又は遷移金属炭化物のナノ粒子であり、
    前記金属ナノ粒子の複素誘電率の実部は、−20以上0以下であり、
    前記金属ナノ粒子の複素誘電率の虚部は、0以上20以下である、
    印刷用インク。
  4. 前記金属ナノ粒子は、窒化ジルコニウム、窒化ハフニウム、窒化タンタル、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、ホウ化ランタン、ホウ化チタンからなる群より選択される少なくとも1種のナノ粒子である、
    請求項3に記載の印刷用インク。
  5. 前記金属ナノ粒子の平均粒径は、20nm以上400nm以下である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷用インク。
  6. 前記印刷用インク中での前記金属ナノ粒子の含量は、前記印刷用インクの全重量を基準に、0.1重量%以上である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の印刷用インク。
  7. 前記溶媒は、水又は有機溶剤である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の印刷用インク。
  8. 前記光は、350nm以上1000nm以下の波長帯のエネルギーが他の波長帯のエネルギーの合計よりも大きい、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の印刷用インク。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の印刷用インクをメディアに塗布するインク塗布装置と、
    前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射装置と、
    を備える、
    印刷装置。
  10. 前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために前記メディアを加熱するプラテンヒータをさらに備える、
    請求項9に記載の印刷装置。
  11. 請求項1から8のいずれか1項に記載の印刷用インクを、メディア上に吐出する塗布工程と、
    前記溶媒を蒸発させて前記メディア上に塗布された前記印刷用インクを乾燥させるために、前記メディア上に塗布された前記印刷用インクに光を照射して、前記金属ナノ粒子を発熱させる光照射工程と、
    を備える、
    印刷物の製造方法。
JP2019078401A 2018-05-24 2019-04-17 印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法 Pending JP2019206688A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018099679 2018-05-24
JP2018099679 2018-05-24

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019206688A true JP2019206688A (ja) 2019-12-05

Family

ID=68768331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019078401A Pending JP2019206688A (ja) 2018-05-24 2019-04-17 印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019206688A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7163522B1 (ja) 2022-01-14 2022-10-31 日本化学工業株式会社 印刷装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7163522B1 (ja) 2022-01-14 2022-10-31 日本化学工業株式会社 印刷装置
JP2023103927A (ja) * 2022-01-14 2023-07-27 日本化学工業株式会社 印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7362230B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP6102067B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2017128040A (ja) 印刷装置及び印刷方法
EP3498481B1 (en) Printing apparatus and printing method
JP2018065307A (ja) 印刷装置及び印刷方法
WO2013133001A1 (ja) インクジェット記録装置
WO2014103782A1 (ja) インクジェット印刷装置及びインクジェット印刷方法
JP2017128039A (ja) 印刷装置及び印刷方法
US10792937B2 (en) Printing apparatus and printing method
JP2018202843A (ja) 加飾シートおよびインクジェット画像形成システム
JP2019206688A (ja) 印刷用インク、印刷装置、及び印刷物の製造方法
US10532587B2 (en) Printing apparatus and printing method
US20200094581A1 (en) Printing apparatus
WO2014136684A1 (ja) インクジェットプリンタ、プリント方法、およびインク
US10967652B2 (en) Printing device and printing method
US10787004B2 (en) Printing apparatus and print method
WO2006090541A1 (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及び紫外線硬化性インク
JP6953079B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP6955319B2 (ja) インクジェットプリンターおよびインクジェット印刷方法
US10449784B2 (en) Printing device and printing method
JP7170565B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
WO2020105409A1 (ja) インクジェットプリンタ及び印刷物の製造方法