JP2019206540A - プロゲステロン製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロゲステロン製剤、これらの製剤の使用方法、及び、それらの関連する薬物動態パラメータの提供。【解決手段】可溶化又は部分的に可溶化されたプロゲステロンと、懸濁されたプロゲステロンと、可溶化剤と、非イオン性界面活性剤と、を含む、新規ソフトゲルのプロゲステロン医薬組成物。【選択図】なし

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許仮出願第61/972,068号(2014年3月28日出願)の
優先権を主張するものであり、かつ、米国特許出願第14/125,547号(2013
年12月11日出願)の一部継続出願である。この出願は、米国特許法第371条の下の
国内段階である、国際出願PCT/US2013/046442号、表題「PROGES
TERONE FORMULATIONS」(2013年6月18日出願)であり、次の
米国特許出願、すなわち、米国特許仮出願第61/661,302号、表題「ESTRA
DIOL FORMULATIONS」(2012年6月18日出願)、米国特許仮出願
第61/662,265号、表題「PROGESTERONE FORMULATION
S」(2012年6月20日出願)、米国特許出願第13/684,002号、表題「N
ATURAL COMBINATION HORMONE REPLACEMENT F
ORMULATIONS AND THERAPIES」(2012年11月21日出願
)、国際出願PCT/US2013/023309号、表題「TRANSDERMAL
HORMONE REPLACEMENT THERAPIES」(2013年1月25
日出願)、及び、米国特許出願第13/843,362号、表題「TRANSDERMA
L HORMONE REPLACEMENT THERAPIES」(2013年3月
15日出願)の優先権を主張するものである。また本出願は、米国特許出願第13/84
3,428号、表題「NATURAL COMBINATION HORMONE RE
PLACEMENT FORMULATIONS AND THERAPIES」(20
13年3月15日出願)の優先権も主張する。前記出願のそれぞれが、その全体を参照す
ることによって本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、プロゲステロン製剤、これらの製剤の使用方法、及び関連するこれらの薬物
動態パラメータに関する。様々なプロゲステロン製剤が、更年期、閉経周辺期及び閉経後
の女性において、例えば、エストロゲン補充療法による副作用の緩和などのためのホルモ
ン療法に使用され得る。更に、様々なプロゲステロン製剤は、頸管長短縮の妊娠中の女性
における早産を防ぐのに使用され得る。プロゲステロンは同様に、子宮内膜増殖症及び無
月経の治療に使用され得る。
閉経前、閉経期前後、閉経期、又は閉経後の女性が、膣乾燥、膣の異臭、外陰部の炎症
及び痒み、排尿障害(排尿時の痛み、刺激、又は刺痛)、性交疼痛症(性行為に伴う膣痛
)、又は性行為に伴う膣出血を経験することは珍しいことではない。寝汗及び閉経による
ホットフラッシュ(血管運動症状)、ひりひり感、尿意頻数及び尿意切迫の増加又は変化
、排尿不快感及び失禁(「エストロゲン欠乏尿路状態」)、気分障害、及び外陰部−膣萎
縮関連症状、子宮内膜増殖症、子宮内膜がん、及びエストロゲン関連疾患のその他症状も
経験し得る。これらの症状、及び当業者には既知であるその他の症状は、不十分又は不規
則なホルモン生成の結果として誘発されると考えられている。結果として、これらの症状
を緩和する予防法及び治療レジメンには、低用量エストロゲンが含まれることが多い。
しかし、エストラジオールなどのエストロゲン濃度が上昇すると、これが処方による又
は自然に生じる上昇であっても、先に記載した症状及び障害につながる場合がある。子宮
内膜のエストラジオール濃度の上昇の影響を軽減するため、多くの場合、プロゲステロン
投与が、エストロゲンの悪影響、例えば子宮内膜増殖症及び関連障害を防ぐための、予防
法又は処方による治療法である。
不規則又は減少したホルモン生成を経験している、又は適切なホルモン生成が不足して
いる女性において、ホルモン濃度を補うように設計された薬物群のうち、1つ以上の使用
を含むこれらの予防法及び処方による治療法は、一般にホルモン補充療法(HRT)と呼
ばれることがある。
ホルモン補充療法(HRT)は、適切なホルモン生成が不足している女性においてホル
モン濃度を補うように設計された薬物の群の1つ以上の使用を包含する薬物治療である。
これによって、エストロゲン及びプロゲステロンホルモンの循環の減少を原因とする症状
が緩和及び防止され得る。
HRTは、様々な形態で利用可能である。1つの療法には、1つ以上のエストロゲン又
は1つ以上の化学類似体の低用量での投与が含まれる。別の療法には、プロゲステロン又
は1つ以上の化学類似体の投与が含まれる。数ある効果の中でも、プロゲステロンの投与
は、エストラジオールの投与又は自然に起こる血中濃度の上昇による、子宮内膜増殖症(
肥厚化)などの特定の望まない副作用を緩和し、子宮内膜癌を防止又は抑制するように機
能する。プロゲステロンは、女性の月経周期、ヒト及び他の種の妊娠(妊娠維持)及び胚
形成に関与するC−21ステロイド性ホルモンである。プロゲステロンは、プロゲストゲ
ンと呼ばれるホルモンの種類に属し、主な自然に存在するヒトプロゲストゲンである。他
のステロイドと同様に、プロゲステロンは、4つの相互結合した環状炭化水素からなる。
プロゲステロンは疎水性であり、0.007±0.0mg/mLの水溶解度を有すること
が報告されている。プロゲステロンは、経口投与される際の吸収性が乏しい。
既存のプロゲステロン予防法及び処方による治療法は、低用量プロゲステロンにおいて
、一貫性なく又は不規則に、プロゲステロンの吸収が高濃度に達する。既存の方法及び治
療法は、多くの場合、合成プロゲスチンを使用する。酢酸メドロキシプロゲステロン又は
酢酸ノルエチステロンなどの合成プロゲスチンは、酵素的分解に耐え、経口投与後に活性
を維持するように特に設計されている。しかしながら、これらの化合物は、肝臓(特に脂
質)に好ましくない影響を及ぼし、その使用が禁忌になるほど重篤な場合もある、精神的
副作用をしばしば引き起こす。
1つの既存プロゲステロン療法は、PROMETRIUM(プロゲステロン、USP)
(Abbott Laboratories(Chicago,IL))である。PRO
METRIUMは、FDA認可薬剤であり、ピーナッツ油系媒体中で処方され、微粉化プ
ロゲステロンを含有するが、比較的大きな粒径画分を有する。PROMETRIUMの活
性成分は、女性の身体で生成される自然に存在するプロゲステロンと構造的に同一である
と考えられている(「バイオアイデンティカル」としても知られる)。
PROMETRIUMに関する臨床試験は、顕著な患者内及び患者間変動性を示してい
る。例えば、1日に1回、5日間PROMETRIUMを投与した閉経後の女性を対象に
した臨床試験によって、表1に列挙される平均薬物動態パラメータ(表1、PROMET
RIUMの添付文書を参照のこと)がもたらされた。
max及びAUCにおいて変動性が非常に高いのは、報告されている大きい標準偏差
によっても明らかなように、かなりの割合の患者が過投与されているか、又は最適以下の
投与を受けていることを示している。
製剤中にピーナッツ油が存在することで、ピーナッツ油に対するアレルギーがある患者
は除外される。他のピーナッツ製品と同様に、ピーナッツ油は、アレルゲンとして機能し
得る。実際に、ピーナッツ油に対して重篤な反応を有する人口の一部が存在する。ピーナ
ッツアレルギーは、重大な健康上の問題になりつつある。食物アレルギーは、米国におい
て毎年約200人が死亡する、アナフィラキシーの主な原因となる。発生率及び羅患率は
完全には分かっていないが、北米において、子供の約6%及び大人の約4%が食物アレル
ギーに罹っている疑いがある。子供が経験する多くの食物アレルギーは、ピーナッツアレ
ルギーを除いて、一般的には成人期には見られなくなる。
プロゲステロン及びその類似体は、急性疾患又は障害、並びに、天然のプロゲステロン
濃度の長期間にわたる減少と関連付けられる慢性疾患及び障害などの様々な病状の処置に
使用され得る。
結果的に、改良されたプロゲステロンの製剤は、有益であろう。そのため、特に本明細
書に開示されるものは、可溶化又は部分的に可溶化されたプロゲステロンと、懸濁された
プロゲステロンと、可溶化剤と、非イオン性界面活性剤と、を含む、新規ソフトゲルのプ
ロゲステロン医薬組成物である。
様々な医薬製剤が本明細書で開示される。例えば、超微粉化プロゲステロンを含む医薬
製剤が開示される。更には、超微粉化プロゲステロンの調製物を含む医薬製剤が開示され
ており、ここで、超微粉化プロゲステロンは、好適な賦形剤と組み合わされている。
したがって、様々な例示的実施形態では、本発明は、プロゲステロンを、それを必要と
する哺乳類に経口投与するためのカプセル化された液体医薬製剤を含み、かかる製剤は、
単一の医薬品有効成分としてプロゲステロンを含む。プロゲステロンは、可溶化剤中に完
全に可溶化、又は、より典型的には、部分的に可溶化されていてよく、任意の不溶性プロ
ゲステロンは、可溶化剤中に懸濁されている。可溶化剤は、中鎖脂肪酸−ポリオールエス
テル、又は中鎖脂肪酸−ポリオールエステルの混合物を含んでよい。ポリオールは、例え
ば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、プリプロピ
レングリコールなどといったグリコールであってよい。他の実施形態では、ポリオールは
、グリセロールなどのトリオールであってよい。ポリオールがグリコールであるとき、グ
リコールは、所与の脂肪酸(単純)でモノ若しくはジエステル化されてよく、又は、異な
る中鎖脂肪酸を用いる混合ジエステルであってよい。ポリオールがグリセロールであると
き、グリセロールは、モノ、ジ、又はトリエステル化され、モノグリセリド、ジグリセリ
ド、又はトリグリセリドとなってよい。典型的なジ及びトリグリセリドは単純トリグリセ
リドであるが、ある実施形態では、ジ及びトリグリセリドは混合であってよい。特定の実
施形態では、可溶化剤は、単純、混合、又は単純及び混合の組み合わせのグリコールジエ
ステルを含んでよい。更に別の実施形態では、可溶化剤は、単純、混合、又は単純及び混
合の組み合わせのトリグリセリドを含んでよい。例えば、特定の実施形態では、可溶化剤
は、主にC8及びC10脂肪酸から調製される、単純及び混合トリグリセリドを有する油
を含んでよい。かかるトリグリセリドの例は、MIGLYOL(登録商標)812である
ある実施形態では、製剤は、非イオン性界面活性剤を更に含んでよい。本明細書の別の
場所に記載されるように、非イオン性界面活性剤は、GELUCIRE 44/14を含
んでよい。
ある実施形態では、プロゲステロンは微粉化又は超微粉化されている。ある実施形態で
は、全てのプロゲステロンの少なくとも約80重量%は微粉化されている。脂肪酸は、主
に(>50重量%)、C6〜C12脂肪酸、C6〜C10脂肪酸、C8〜C12脂肪酸、
又はC8〜C10脂肪酸であってよい。いくつかの実施形態には、グリセロール及びポリ
エチレングリコールのC8〜C18脂肪酸エステルを含む非イオン性界面活性剤が含まれ
る。
他の実施形態では、不規則又は不十分なホルモン濃度に伴う関連症状を緩和するための
、ホルモン補充療法(HRT)として、又は予防法若しくは処方による治療法としての、
ソフトゲルプロゲステロン医薬組成物が提供される。
添付の図面は、本開示を更に理解するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書
の一部分を構成し、本開示の実施形態を示し、その説明と一緒になって本開示の原理を説
明する。
様々な実施形態による充填材料を製造するプロセスを示す。 様々な実施形態によるソフトゲルカプセルを製造するプロセスを示す。 様々な実施形態によるソフトゲルカプセルを製造するプロセスを示す。 様々な実施形態による製剤の溶解試験を示す。 実施例10で得られた粒子分布のグラフを示す。 本発明の様々な実施形態による製剤の溶解試験を示している。 平均血漿プロゲステロン(補正済み)濃度対時間(N=62)の線形プロットを示す。 平均血漿プロゲステロン(補正済み)濃度対時間(N=62)の片対数プロットのグラフを示す。 平均血漿プロゲステロン(未補正)濃度対時間(N=62)の線形プロットのグラフを示す。 平均血漿プロゲステロン(未補正)濃度対時間(N=62)の片対数プロットのグラフを示す。
本開示は、プロゲステロンと、可溶化剤と、を含む、医薬製剤を提供する。いくつかの
実施形態では、超微粉化プロゲステロンを含む医薬製剤が提供される。本明細書で詳述さ
れるように、様々な可溶化剤、潤滑剤、及び他の賦形剤が含まれ得る。更なる実施形態に
おいて、超微粉化プロゲステロン製剤によって、改良された生物学的利用能及び他の薬物
動態の改良がもたらされる。これらの実施形態は、当業者がこれらの実施形態を実践でき
るように、詳細に記載される。更に、本開示の範囲から逸脱することなく、別の実施形態
を使用することができ、その他変更がなされ得る。したがって、以下の詳細な説明は、限
定的な意味で解釈されるものではない。本開示で使用するとき、用語「又は」は、論理和
であり、用語「いずれか(either)」、「でない限り(unless)」、「代替として(alte
rnatively)」、及び類似効果の語とともにそのように明示的に示されない限り、排他的
論理和を示すものではない。
定義
特に指定がない場合、以下の定義を適用する。
本明細書で使用するとき、語句「医薬品有効成分」又は「API」は、製剤の処方に使
用される活性化合物を意味する。代表的な実施形態では、APIはプロゲステロンである
用語「生物学的同等性」は、連邦規則第21条第320.1(e)章に定められる意味
、例えば、薬学的同等物又は薬学的代替物中の活性成分又は活性部分が、適切に設計され
た試験において類似条件下、同じモル用量で投与されたときに、薬物作用部位で使用可能
になる速度及び程度に著しい差がないという意味を有する。速度に意図的な差がある場合
(例えば、ある特定の徐放投与剤形において)、ある特定の薬学的同等物又は代替物は、
各製剤からの有効成分又は部分が薬物作用部位で使用可能になる程度に著しい差がない場
合、生物学的同等と見なされ得る。これは、有効成分又は部分が薬物作用部位で使用可能
になる速度の差が意図的であって、提示されるラベルに反映されており、連用に対する効
果的な体内薬物濃度の達成に必須ではなく、またその薬物に対して医学的に重要でないと
見なされる場合のみに適用する。実際には、2つの製剤は、Cmax、AUC、又は任意
にTmax90%信頼区間が80.00%〜125.00%以内である場合に生物学的同
等と見なされる。
本明細書に開示されるホルモンに関連した使用される用語「バイオアイデンティカル」
又は「天然」は、ヒトの体内で天然に又は内因的に存在するものの化学構造及び作用と同
一である、又は一致するホルモンを意味する。例示的な天然エストロゲンは、エストラジ
オールである。
本明細書で使用するとき、用語「製剤」は、少なくとも1種の賦形剤と組み合わされる
少なくとも1種のAPIを意味し、このときAPI及び少なくとも1種の賦形剤は、単位
投与剤形で提供される。
用語「エストロゲン」は、エストラジオール、エストリオール、及びエストロンを含む
、合成又は自然発生の異なるホルモン種のエストロゲンを一般に意味する。
用語「エストラジオール」は、(17β)−エストラ−1,3,5(10)−トリエン
−3,17−ジオールを意味する。エストラジオールは、17β−エストラジオール、又
はオエストラジオール、又はE2とも呼ばれ、ヒトの体内で内因的に見出される。名称に
関係なく、エストラジオールは、以下の構造を有する、ヒトの体内で見られるエストラジ
オールのバイオアイデンティカル形態を指す。
エストラジオールは無水又は半水和形態で供給され、本開示の目的において、無水形態
又は半水和形態は、周知の理解される手法に従って水分又は水の不足分を占めることによ
り、その他に置き換えることができる。
本明細書で使用するとき、語句「同等剤形」は、組成において参照剤形と同一(例えば
、同一の可溶化剤、非イオン性界面活性剤、及びAPI)であるが、存在するAPI量に
おいて、又は、参照剤形中の様々な成分の割合において、参照剤形と異なる剤形を指す。
本明細書で使用するとき、用語「超微粉化プロゲステロン」は、約20マイクロメート
ル未満のX50粒径値を有する、又は、約25マイクロメートル未満のX90値を有する
微粉化プロゲステロンを指す。本明細書で使用するとき、用語「X50」は、サンプル中
の粒子の半分の直径が所定の数よりも小さいことを意味する。例えば、5マイクロメート
ルのX50を有する超微粉化プロゲステロンは、超微粉化プロゲステロンの所定のサンプ
ルにおいて、粒子の半分が5マイクロメートル未満の直径を有することを意味する。これ
に関して、同様の用語である、形態XYYは、サンプル中のYYパーセントの粒子の直径
が所定の数より小さいことを意味する。例えば、X90は、サンプル中の90パーセント
の粒子の直径が所定の数より小さいことを意味する。
本明細書で使用するとき、用語「投与する」、「投与」、「送達する」又は「送達」(
総じて「投与」)は、好ましくはソフトゼラチンカプセル中の本明細書に開示される製剤
の経口投与を意味する。
用語「グリセリド」は、脂肪酸のアシルラジカルを持つグリセロール(1,2,3−プ
ロパントリオール)のエステルであり、アシルグリセロールとしても知られる。グリセロ
ール分子の1つの位置のみが脂肪酸でエステル化される場合、「モノグリセリド」が生成
され、2つの位置がエステル化される場合、「ジグリセリド」が生成され、グリセロール
の3つ全ての位置が脂肪酸でエステル化される場合は、「トリグリセリド」又は「トリア
シルグリセロール」が生成される。全てのエステル化位置が同じ脂肪酸を含有する場合、
グリセリドは「単純」であるが、エステル化位置が異なる脂肪酸を含有していた場合、グ
リセリドは「混合」である。グリセロール骨格の炭素は、sn−1、sn−2、及びsn
−3と指定され、sn−2は中間炭素内にあり、sn−1及びsn−3はグリセロール骨
格の末端炭素である。
用語「中鎖」は、脂肪酸含有分子の脂肪鎖長を説明するために使用される。「中鎖」は
、具体的には、脂肪酸脂肪族尾若しくは6(C6)〜14(C14)炭素原子、8(C8
)〜12(C12)炭素原子、又は8(C8)〜10(C10)炭素原子を含有する炭素
鎖を含有する、脂肪酸、脂肪酸エステル、又は脂肪酸誘導体を指す。
用語「中鎖脂肪酸」及び「中鎖脂肪酸誘導体」は、6〜14個の炭素原子を有する脂肪
族尾(すなわち、炭素鎖)を持つ脂肪酸又は脂肪酸誘導体を説明するために使用される。
脂肪酸は、カルボン酸官能基に付着した未分岐又は分岐脂肪族尾で構成される。脂肪酸誘
導体として、例えば、非限定的に、脂肪酸から誘導された成分を含むモノ、ジ、及びトリ
グリセリドを含む、脂肪酸エステル及び脂肪酸含有分子が挙げられる。脂肪酸誘導体は、
エチレン又はプロピレングリコールの脂肪酸エステルも含む。脂肪族尾は、飽和又は不飽
和であり得る(炭素原子間に1つ以上の二重結合を有する)。いくつかの実施形態では、
脂肪族尾は飽和されている(すなわち、炭素原子間に二重結合がない)。中鎖脂肪酸又は
中鎖脂肪酸誘導体として、6〜14炭素を有する脂肪族尾を持つものが挙げられ、C6〜
14、C6〜C12、C8〜C14、C8〜C12、C6〜C10、C8〜C10、又は
その他であるものを含む。中鎖脂肪酸の例としては、非限定的に、カプロン酸、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びそれらの誘導体が挙げられる。
用語「油」は、本明細書で使用するとき、任意の薬学的に許容される油、特に中鎖油を
指し、具体的にはピーナッツ油は除かれ、その出発物質及び/又は前駆体を含むバイオア
イデンティカルプロゲステロン及び/又はエストラジオール(本明細書に記載される微粉
化プロゲステロン及び/又は微粉化エストラジオールを含む)を懸濁及び/又は可溶化す
ることができる。
用語「中鎖油」は、油の脂肪酸分率の組成が、主に中鎖(すなわち、C6〜C14)脂
肪酸である、すなわち、油中の脂肪酸の組成プロファイルが主に中鎖である、油を指す。
本明細書で使用するとき、「主に」は、油の脂肪酸分率の20%〜100%(上限及び下
限を含む)が、中鎖脂肪酸、すなわち、6〜14個の炭素を有する脂肪族尾(すなわち、
炭素鎖)を持つ脂肪酸からなることを意味する。いくつかの実施形態では、油の脂肪酸分
率の約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60
%、約65%、約70%、約75%、約85%、約90%又は約95%が、中鎖脂肪酸か
らなる。当業者であれば、油の「アルキル含有量」又は「アルキル分布」という用語は、
所与の油又は可溶化剤を特徴付ける際に油の「脂肪酸分率」という用語の代わりに使用す
ることができ、これらの用語は、本明細書において交換可能に使用できることを容易に理
解するであろう。そのようなものとして、本明細書に開示される製剤に使用するのに好適
な中鎖油は、油の脂肪酸分率が、主に中鎖脂肪酸又は中鎖油であり、油のアルキル含有量
又はアルキル分布が、実質的に中鎖アルキル(C6〜C12アルキル)である、中鎖油を
含む。本明細書に開示される製剤に使用するのに好適な中鎖油が、医薬品等級(例えば、
医薬品等級の中鎖油)であることは、当業者によって理解されるであろう。中鎖油の例と
して、例えば非限定的に、中鎖脂肪酸、グリセロールの中鎖脂肪酸エステル(例えば、モ
ノ、ジ、及びトリグリセリド)、プロピレングリコールの中鎖脂肪酸エステル、ポリエチ
レングリコールの中鎖脂肪酸誘導体、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
用語「ECN」又は「等価炭素数」は、油の脂肪酸鎖中の炭素原子の数の合計を意味し
、それを使用して、例えば中鎖油又は長鎖油として油を特徴付けることができる。例えば
、16個の炭素原子の3つの脂肪酸鎖を含む単純トリグリセリドである、トリパルミチン
(トリパルミチングリセロール)は、3×16=48のECNを有する。逆に、ECN=
40を持つトリグリセリドは、8、16、及び16、10、14、及び16、8、14、
及び18などの「混合」脂肪酸鎖長を有してもよい。天然に存在する油は、多くの場合、
特定の脂肪酸に関して「混合」されるが、同じグリセロール骨格中に長鎖脂肪酸及び中鎖
脂肪酸の両方を含有しない傾向がある。したがって、21〜42のECNを持つトリグリ
セリドは、典型的には主に中鎖脂肪酸を含有するが、43を超えるECNを持つトリグリ
セリドは、典型的には主に長鎖脂肪酸を含有する。例えば、USP中のコーン油トリグリ
セリドのECNは、51〜54の範囲内である。12〜28のECNを持つ中鎖ジグリセ
リドは、多くの場合、主に中鎖脂肪鎖を含有するが、32以上のECNを持つジグリセリ
ドは、典型的には、主に長鎖脂肪酸尾を含有する。モノグリセリドは、単一脂肪酸鎖の鎖
長に一致するECNを有する。したがって、6〜14の範囲内のECNを持つモノグリセ
リドは、主に中鎖脂肪酸を含有し、16以上のECNを持つモノグリセリドは、主に長鎖
脂肪酸を含有する。
中鎖トリグリセリド油の平均ECNは、典型的には21〜42である。例えば、米国薬
局方(USP)に列挙されるように、中鎖トリグリセリドは、下の表中の例示的な油とし
て以下の組成を有し、
3×[(6×0.02)+(8×0.70)+(10×0.25)+(12×0.02
)+(14×0.01)]=25.8の平均ECNを有する。例示的な中鎖トリグリセリ
ド油のECNは、24.9〜27.0の範囲(USPに記載される範囲につき)として表
すこともできる。混合モノ、ジ、及びトリグリセリド又は単一及び二重脂肪酸グリコール
の場合、全油のECNは、各個別の成分(例えば、C8モノグリセリド、C8ジグリセリ
ド、C10モノグリセリド、及びC10モノグリセリド)のECNを計算し、各成分に対
してモノグリセリドに対して正規化されたECNを掛けた成分の相対パーセンテージの合
計を取ることによって決定することができる。例えば、下の表に示されるC8及びC10
モノ及びジグリセリドを有する油は、8.3のECNを有し、故に中鎖油である。
別の表現をすると、ECNは、組成物中の各鎖長×油中のその相対パーセンテージ、す
なわち、(8×0.85)+(10×0.15)=8.3として計算することができる。
用語「患者」は、医学的又は薬学的治療を受けた、受ける可能性がある、若しくは受け
ている、又は、医師、薬剤師、若しくは医学的に訓練された専門家による診療及びケアを
受けている、ヒト個体を指す。この個体は、このケアを求めている、ケアを現在受けてい
る、又は、既にケアを受けた可能性がある。
用語「プロゲステロン」は、プレグナ−4−エン−3,20−ジオンを指す。プロゲス
テロンは、交換可能にP4とも呼ばれ、ヒトの体内で内因的に見出される。本明細書で使
用される場合、プロゲステロンは、以下の構造を有する、ヒトの体内で見出されるプロゲ
ステロンのバイオアイデンティカル又はボディアイデンティカル形態を指す。
用語「可溶化プロゲステロン」は、プロゲステロン又はその一部が、可溶化剤(複数可
)又は本明細書に開示される製剤中で可溶化又は溶解されることを意味する。いくつかの
実施形態では、プロゲステロンは、可溶化剤中で可溶化又は溶解されるプロゲステロンの
一部、及び可溶化剤中に懸濁されるプロゲステロンの一部と「部分的に可溶化」される。
部分的に可溶化されたプロゲステロンは、約1%可溶化、約5%可溶化、約10%可溶化
、約15%可溶化、約20%可溶化、約30%可溶化、約40%可溶化、約50%可溶化
、約60%可溶化、約70%可溶化、約80%可溶化、約85%可溶化、約90%可溶化
、又は約95%可溶化されたプロゲステロンを含んでよい。他の実施形態では、プロゲス
テロンは「完全に可溶化」されており、プロゲステロンの全て又は実質的に全てが、可溶
化剤中で可溶化又は溶解されている。完全に可溶化されたプロゲステロンは、約97%可
溶化、約98%可溶化、約99%可溶化、又は約100%可溶化されたプロゲステロンを
含んでもよい。特定の実施形態では、プロゲステロンは、約20%未満可溶化される。可
溶性は、質量分率(重量/重量%、これは重量%とも称される)として表すことができる
用語「医薬組成物」は、少なくとも可溶化剤と、プロゲステロンと、を含む組成物を指
す。本明細書で使用するとき、医薬組成物は、例えば経口投与によって送達される。更に
、本明細書で使用するとき、「医薬組成物」及び「製剤」は、互換的に使用される。
用語「均一分布」は、PROMETRIUMと比較して、胃液においてプロゲステロン
の均一な分散、溶解性、又は、アグロメレーションの欠乏のうちの少なくとも1つを意味
する。
用語「胃液」は、胃の粘膜中の様々な腺から分泌される水性の酸性消化液を意味し、主
に塩酸、ペプシン、レンニン、及びムチンからなる。
用語「賦形剤」は、本明細書で使用される場合、可溶化剤、酸化防止剤、油、潤滑剤、
及び医薬品を製剤化する際に使用される他のものなどの非API物質を指す。これらは、
米国食品医薬品局で公布されるもののような確立された政府基準に従って、ヒトへの投与
において一般的に安全である。
本明細書で使用するとき、用語「担体」は、API(例えば、超微粉化プロゲステロン
)と混合され得るか、又は含有し得る任意の物質又は物質の混合物を意味する。用語、担
体は、可溶化剤と互換可能である。
本明細書で使用するとき、用語「カプセル」は、特定の医薬品を担持するための、一般
的には安全であり、容易に溶解可能な容器を指し、ハードシェル又はソフトシェルカプセ
ルを含む。
用語「ソフトゲル」には、ソフトゼラチンカプセル及びソフト植物性カプセルなどのソ
フトシェルカプセルが含まれ、かかるソフトカプセルの組成物を提供する他の材料から作
製されるソフトカプセルは、本明細書に記載される様々な実施形態の製剤と適合性がある
。ソフトゲルは、2つの主な相:ゲル又は植物性カプセル、及び本明細書に記載されるよ
うな医薬製剤の充填材料、を含み得る。特定の実施形態では、充填材料の重量は500m
gを超えず、すなわち、充填材料は、500mg未満、450mg未満、400mg未満
、350mg未満、300mg未満、250mg未満、200mg未満、又は150mg
未満の重量である。
用語「バイオアベイラビリティ」は、連邦規則第21条第320.1(a)章に定めら
れる、活性成分又は活性部分が製剤から吸収され、作用部位で使用可能になる速度及び程
度という意味を有する。血流の中へ吸収されることを意図されない製剤の場合、バイオア
ベイラビリティは、活性成分又は活性部分が作用部位で使用可能になる速度及び程度を反
映することを意図される測定値によって評価されてもよい。例えば、バイオアベイラビリ
ティは、時間の関数としての血液(血清又は血漿)中のAPIの量として測定され得る。
AUC、Cmax、又はTmaxなどの薬物動態(PK)指標を使用して、バイオアベイ
ラビリティを測定及び評価することができる。この定義で使用されるとき、吸収は、AP
Iの血流中への吸収を促進する、胃、腸、又は他の組織への吸収を含んでよい。
用語「併用される」は、本明細書で使用される場合、2種類の製剤が、同時に又は同一
若しくは別の日に連続的に投与されることを意味する。
用語「薬物動態」、「薬物動態測定値」、「薬物動態パラメータ」、及び「PKパラメ
ータ」は、AUC、Cmax、又はTmaxなどの、バイオアベイラビリティの評価に使
用されるパラメータ又は測定値を指し、薬物の吸収、分布、代謝、及び排泄を調べる評価
及び測定を含む。
用語「参照承認製剤」(「RLD」)は、PROMETRIUM(プロゲステロン、U
SP)(Abbott Laboratories(Chicago,IL))を意味す
る。PROMETRIUMは、FDA認可薬剤であり、ピーナッツ油系媒体中で処方され
、微粉化プロゲステロンを含有するが、比較的大きな粒径画分を有する。
用語「分泌活性」は、当該技術分野において周知であり、Noyes,R.W.,He
rtig,A.T.and Rock,J.(1950),Dating the en
dometrial biopsy.Fertil.Steril.,1,3〜25(参
照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に述べられているように、子宮内膜
の完全及び部分分泌活性を指す。Deliqdisch,L.,(1993),Effe
cts of hormone therapy on the endometriu
m.Mod Pathol.January,vol.6(1),pp 94〜106(
参照することによって本明細書に組み込まれる)も参照されたい。子宮内膜生検に関する
更なる情報についても、Noyesらの文献を参照する。
用語「可溶化」は、溶液中にあるAPIの量を指す。溶解性及び溶解性パーセントは、
本明細書では質量分率(mg/g)又は(% w/w、重量%とも呼ばれる)で表す。
用語「可溶化剤」は、医薬品有効成分(例えば、エストラジオール又はプロゲステロン
)を可溶化する薬剤又は薬剤の組み合わせを指す。例えば非限定的に、好適な可溶化剤と
して、医薬品有効成分を所望の程度に可溶化又は溶解する中鎖油並びに他の溶媒及び共溶
媒が挙げられる。本明細書に開示される製剤での使用に好適な可溶化剤は、医薬品等級の
可溶化剤(例えば、医薬品等級の中鎖油)である。当業者であれば、他の賦形剤又は成分
を可溶化剤に添加するか又は混合して、可溶化剤又は結果として得られる製剤の特性又は
性能を強化できることを理解するであろう。そのような賦形剤の例として、界面活性剤、
乳化剤、増粘剤、着色剤、香味剤などが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの
実施形態では、可溶化剤は中鎖油であり、いくつかの他の実施形態では、中鎖油は、共溶
媒(複数可)又は他の賦形剤(複数可)と組み合わされる。
用語「被検体」は、本開示の医薬組成物を投与される、ヒト及び非ヒト動物のいずれの
被検体を指す。具体的に意図されるのは、哺乳類の被検体である。より具体的に意図され
るのは、ヒト被検体である。
用語「曲線下面積」又は「AUC」は、ある用量の医薬品有効成分の投与後の医薬品有
効成分(例えば、プロゲステロン)、又は医薬品有効成分の代謝物の血中濃度の経時的変
化によって定められた曲線下面積を指す。「AUC0〜∞」は、ある用量の投与後の無限
大時間まで外挿した濃度−時間曲線下面積である。「AUC0−t」は、ある用量の投与
後の時間0〜時間tの濃度−時間曲線下面積であり、tは、測定可能な濃度を持つ最後の
時点である。
用語「Cmax」は、医薬品有効成分(例えば、プロゲステロン)、又は医薬品有効成
分の代謝物の血中濃度の経時的変化を表す曲線上に示される、血中濃度の最大値を指す。
用語「Tmax」は、医薬品有効成分(例えば、エストラジオール又はプロゲステロン
)、又は医薬品有効成分の代謝物の血中濃度が最大値に到達するのにかかる時間を指す。
任意に、本明細書で使用するとき、用語「T1/2」は、プロゲステロンの血中濃度が
最大濃度の半分まで低下するまでにかかる時間を指す。
総じて、AUC、Cmax、及び任意にTmax及びT1/2は、動物又はヒト被検体
におけるプロゲステロンなどの特定の製剤の薬学動態反応を特徴付け得る基本の薬物動態
パラメータである。
実施形態の説明
本明細書に提供されるのは、可溶化された、又は部分的に可溶化されたプロゲステロン
を含む、経口医薬組成物である。更に本明細書に開示されるのは、これらの医薬組成物の
有効性を示すデータ、並びに記載される医薬組成物の使用方法である。一般に、本明細書
に開示される医薬組成物は、増加した、減少した、又は不規則なエストロゲン濃度の症状
及び作用を緩和するのに有用であり得る。
本開示の更なる態様及び実施形態として、誤った使用による特定の副作用の可能性を最
低限にしながらも、患者にとっての使いやすさを高めること、一般的に使用されている合
成プロゲステロンの代謝系及び血管系の副作用を低減すること、食物及びアレルギー作用
を低減すること、PROMETRIUM(登録商標)と比較して、プロゲステロンのバイ
オアベイラビリティを改善すること、及び、いくつかの実施形態では、RLDと比較して
低いAPI用量において、プロゲステロン又は生物学的同等なプロゲステロン製剤のバイ
オアベイラビリティを改善すること、が挙げられる。
様々な実施形態は、既存のプロゲステロン製剤、治療、及びこれらの製剤及び治療を用
いる方法からの改善である。理論に束縛されるものではないが、本開示の医薬組成物の要
素は、改善されたバイオアベイラビリティ、改善された薬物動態、生物学的同等な医薬組
成物、及び、投与される用量強度の低減可能性をもたらす。錠及びカプセル形態などの市
販の形態とのバイオアベイラビリティの比較は、標準的な薬物動態手法によって決定され
得る。
実施形態では、投与の際、プロゲステロンは可溶化又は部分的に可溶化(部分的に懸濁
)されている。使用されるプロゲステロンの種類、そのプロゲステロンの形態(すなわち
、可溶化又は懸濁化)、使用される異なる可溶化剤、使用される異なる賦形剤、及び、適
切な状態での投与(すなわち、食事、併用薬がないことなど)は、既存のプロゲステロン
組成物、方法、及び治療からの改善に部分的に寄与する。
実施形態では、医薬組成物はピーナッツ油を含まない。
ある実施形態では、APIは、可溶化又は部分的に可溶化(部分的に懸濁)されたプロ
ゲステロンである。実施形態では、プロゲステロンは単独のAPIである。
一般に、本明細書に記載される医薬製剤は、充填カプセルとして、典型的には、例えば
、限定するものではないが、ソフトゼラチンカプセルなどの、当該技術分野において周知
の1種以上の材料のソフトカプセル又はソフトゲルとして製造及び投与される。本明細書
に記載される微紛化プロゲステロンは、投与用の錠剤として、又は標準的手技を使用する
周知の経口投与剤形として製造することもできる。
例示的実施形態では、総プロゲステロン、すなわち、溶解及び懸濁されたプロゲステロ
ンは、全充填物、すなわち、液体医薬製剤の重量に基づいて、20〜50重量%、例えば
30〜35重量%であってよい。
本明細書に開示される別の実施形態は、同用量のPROMETRIUMと比較するとき
、より均一なプロゲステロンの溶解、及び、患者内及び患者間のPKパラメータの低下を
更にもたらす。本開示の製剤中のプロゲステロンの、同一の用量強度にてかつ同一のUS
P装置を使用したPROMETRIUMと比較した溶解の均一性は、以降の実施例におい
て記載されるものを含むAPI溶解試験用に確立された、一般的な手法を使用して測定す
ることができる。
PROMETRIUMの処方情報によると、プロゲステロンの吸収は、患者間で、及び
同一患者内で大きく異なる。1日1回、5日間PROMETRIUMを投与された閉経後
の女性を対象にした臨床試験によって、以下の表に列挙される平均PKパラメータが得ら
れた。
ある症例では、記載される平均値の100%を超える標準偏差によって示されるように
、これらの値は非常にばらつきがある。本発明の特定の例示的態様及び実施形態では、必
須ではないものの、これらのPKパラメータのうちの1つ以上における標準偏差を減少さ
せることが可能である。
PROMETRIUMと比較して、本開示によるプロゲステロンの患者内及び患者間変
動の低減は、当業者に既知であり、本明細書の別の場所に記載される手法を用いて評価で
きる。
本開示の他の態様として、本明細書に記載される製剤の使用が挙げられ、このとき、プ
ロゲステロンは、動物、特にヒトを含む哺乳類の、治療を必要とする被検体における、か
かる製剤の非毒性有効量による、子宮内膜増殖症、続発性無月経、かかる動物が頸管長短
縮を有している場合の早産治療法として、及び補充プロゲステロンにより治療されるその
他病態又は病状(総じて、「プロゲステロン欠乏状態」)を治療するための、かかる製剤
中の少なくとも1種のAPIである。
用語「治療する」、「治療している」、及び「治療」は、症状の寛解、緩和、低下など
の任意の客観的若しくは主観的パラメータを含む、傷害、疾患、若しくは状態の治療若し
くは回復の成功の任意の兆候、又は、傷害、疾患、若しくは状態に患者をより耐えられる
ようにすること、悪化若しくは減退を遅らせること、又は、患者の身体的若しくは精神的
健康を改善することを指す。症状の治療又は軽減は、身体検査、神経精神学的検査、又は
精神医学的評価の結果を含む、客観的又は主観的パラメータに基づき得る。
本開示の目的のため、「予防」は、被検体においてその障害が発症する前又は後に、プ
ロゲステロンを、動物、特に哺乳類、具体的にはヒトに投与し、その動物を、本明細書に
定める任意の障害、並びにその他のものから予防することを指す。
本明細書に記載される製剤で使用するプロゲステロンの代表的な用量強度として、非限
定的に、25mg、50mg、75mg、100mg、125mg、150mg、175
mg、200mg、250mg、300mg、350mg、及び400mgが挙げられる
。実施形態では、プロゲステロンの用量強度は少なくとも25mgから少なくとも200
mgまでである。特定の用量の実施形態は、カプセルあたり、少なくとも、25mg、2
6mg、27mg、28mg、29mg、30mg、31mg、32mg、33mg、3
4mg、35mg、36mg、37mg、38mg、39mg、40mg、41mg、4
2mg、43mg、44mg、45mg 46mg、47mg、48mg、49mg、5
0mg、51mg、52mg、53mg、54mg、55mg、56mg、57mg、5
8mg、59mg、60mg、61mg、62mg、63mg、64mg、65mg、6
6mg、67mg、68mg、69mg、70mg、71mg、72mg、73mg、7
4mg、75mg、76mg、77mg、78mg、79mg、80mg、81mg、8
2mg、83mg、84mg、85mg、86mg、87mg、88mg、89mg、9
0mg、91mg、92mg、93mg、94mg、95mg、96mg、97mg、9
8mg、99mg、100mg、101mg、102mg、103mg、104mg、1
05mg、106mg、107mg、108mg、109mg、110mg、111mg
、112mg、113mg、114mg、115mg、116mg、117mg、118
mg、119mg、120mg、121mg、122mg、123mg、124mg、1
25mg、126mg、127mg、128mg、129mg、130mg、131mg
、132mg、133mg、134mg、135mg、136mg、137mg、138
mg、139mg、140mg、141mg、142mg、143mg、144mg、1
45mg、146mg、147mg、148mg、149mg、150mg、151mg
、152mg、153mg、154mg、155mg、156mg、157mg、158
mg、159mg、160mg、161mg、162mg、163mg、164mg、1
65mg、166mg、167mg、168mg、169mg、170mg、171mg
、172mg、173mg、174mg、175mg、176mg、177mg、178
mg、179mg、180mg、181mg、182mg、183mg、184mg、1
85mg、186mg、187mg、188mg、189mg、190mg、191mg
、192mg、193mg、194mg、195mg、196mg、197mg、198
mg、199mg、又は200mgのプロゲステロンを含有する。
ある実施形態では、医薬組成物は、少なくとも約50mg、75mg、100mg、1
50mg、又は200mgのプロゲステロンを含有してよい。ある実施形態では、医薬組
成物は、約25mg〜約50mg、約75mg〜100mg、約50mg〜約100mg
、約75mg、約150mg、約200mg、約100mg〜150mg、約150mg
〜200mg、100mg〜200mgのプロゲステロンを含有する。最低臨床有効量の
プロゲステロンを、不規則若しくは不十分なホルモン生成により生じる症状の治療、又は
、エストロゲンHRT患者に使用する。一実施形態では、プロゲステロン用量は約75m
gである。別の実施形態では、プロゲステロン用量は約150mgである。別の実施形態
では、プロゲステロン用量は約200mgである。特定の実施形態では、用量は75mg
、150mg、又は200mgである。
本開示の可溶化組成物を、本明細書に開示される手法を用いて、及び当該技術分野にお
いて周知の手法も用いて、投与用に処方できる。したがって、本発明の医薬組成物の例示
的実施形態は、プロゲステロンの少なくとも75%が可溶化されている(残りは、本明細
書の別の部分に記載するように懸濁化/微粉化されている)プロゲステロンと、油と、含
み、このとき油は、界面活性剤を含むか又は含まない1つ以上のグリコールの中鎖脂肪酸
モノ及びジエステルである。
他の実施形態では、医薬組成物中のプロゲステロンは、約20%以下が可溶化されてお
り、約19%以下が可溶化されており、約18%以下が可溶化されており、約17%以下
が可溶化されており、約16%以下が可溶化されており、約15%以下が可溶化されてお
り、約14%以下が可溶化されており、約13%以下が可溶化されており、約12%以下
が可溶化されており、約11%以下が可溶化されており、約10%以下が可溶化されてお
り、約9%以下が可溶化されており、約8%以下が可溶化されており、約7%以下が可溶
化されており、約6%以下が可溶化されており、又は約5%以下が可溶化されており、残
りは、本明細書の別の部分に記載するように製剤中で懸濁化されている。製剤中に可溶化
されていないのにもかかわらず、懸濁化/超微粉化プロゲステロンは、体内に吸収され、
生物学的機能を保持する。特定の実施形態では、プロゲステロンは、製剤中で約15%が
可溶化されており、残り(約85%)は懸濁化/超微粉化されている。別の実施形態では
、プロゲステロンは、製剤中で約5%が可溶化されており、残り(約95%)は懸濁化/
超微粉化されている。
ある実施形態では、様々な可溶化剤中のプロゲステロンの溶解性は、27mg/g〜9
5mg/gの範囲内である。より具体的には、ある実施形態では、可溶化剤中のプロゲス
テロンの溶解性は、27.8mg/g、57.4mg/g、70.5mg/g、73.4
mg/g、86.4mg/gから、95mg/gまでである。
プロゲステロンは、当業者により典型的に利用される、多数の手法のうちの任意の1つ
により微粉化/超微粉化することができる。
粒径は、任意の好適な手法で測定され得る。例えば、Beckman Coulter
LS 13 320レーザー回折法粒度分布測定装置(「Beckman装置」)を使
用して粒径を決定することもできる。粒径は、例えば、X50粒径、又はX90粒径など
の様々な測定基準、又は粒径における同様の記載によって表され得る。
Beckman装置は、分析用のサンプルを導入するための各種モジュールとともに使
用することができる。Beckman装置は、LS 13 320ユニバーサルリキッド
モジュール(「ULM」)とともに使用することができる。ULMは、0.017μm〜
2000μmの寸法範囲のサンプルを懸濁することができる。ULMは、サンプルを検出
ゾーンに送達できる液体系モジュールである。ULMは、サンプルをBeckman装置
内に循環させる。ULMは、2本のホースを備えており、1本は流体の送達用であり、も
う1本は廃棄用である。使用される総量は125mL以下となり得る。約1mg〜約10
gのサンプル質量が使用され得る。ULMは、ULM上のスロットに適合するピンを介し
Beckman装置と相互作用し得る。ULMでは、各種懸濁流体、例えば、水、ブタノ
ール、エタノール、クロロホルム、ヘプタン、トルエン、プロパノール、COULTER
Type 1B分散剤(「Coulter 1B」)、並びにその他の各種懸濁流体を
使用できる。界面活性剤を使用することもできるが、過剰な泡立ちを防ぐため、送出速度
を調節しなければならない。Coulter 1Bは、アセトアルデヒド、エチレンオキ
シド、又は1,4−ジオキサンのうち、1つ以上を含んでよい。Beckman装置は、
フラウンホーファー光学モデル及びミー理論を含む、各種光学理論を使用するように構成
することもできる。
Beckman装置は、ULMの使用中にBeckman装置を制御するソフトウェア
を含み得る。ソフトウェアは、例えば、特に送出速度、所定の脱気泡の実行、所定のすす
ぎ洗い、所定の超音波処理、所定の充填などを制御し得る。サンプル測定に関するパラメ
ータも設定され得る。例えば、運転時間が設定され得る。様々な実施形態において、任意
の好適な運転時間が使用され得るが、30秒〜120秒、及び好ましくは30秒〜90秒
の時間が使用され得る。
LS 13 320マイクロリキッドモジュール(「MLM」)とともに、Beckm
an装置を使用することができる。MLMは、0.4μm〜2000μmの寸法範囲のサ
ンプルを懸濁することができる。MLMは、サンプルを検出ゾーンに送達できる液体系モ
ジュールである。MLMは、撹拌装置を備える。使用される総量は12mL以下となり得
る。MLMは、水性及び非水性の両方の、様々な懸濁液を使用し得る。
様々な実施形態では、超微紛化プロゲステロンは、約15マイクロメートル未満、約1
0マイクロメートル未満、約5マイクロメートル未満、又は約3マイクロメートル未満の
X50値、及び、約25マイクロメートル未満、約20マイクロメートル未満、又は約1
5マイクロメートル未満のX90値を有する。
様々な実施形態では、超微粉化プロゲステロンは、ピーナッツ及びピーナッツ油を含ま
ない賦形剤とともに製剤化される。
溶媒系
様々な実施形態では、溶媒系は、1種又は2種以上のAPI、具体的にはプロゲステロ
ンを可溶化する。溶媒系は、可溶化剤の、共溶媒、界面活性剤、又は他の賦形剤との混合
物である。ある実施形態では、溶媒系は、経口による投与又は吸収に好適な、非毒性の薬
学的に許容される溶媒(あるいは、「担体」と称される)、共溶媒、界面活性剤、及び賦
形剤を含む。
実施形態では、主要な、つまり主成分として中鎖脂肪酸を有する油を可溶化剤/担体と
して使用し、1種又は2種以上のAPIを可溶化する。ある実施形態では、可溶化剤は、
中鎖脂肪酸エステル(例えば、グリセロール、エチレングリコール、又はプロピレングリ
コールのエステル)又はこれらの混合物を含む。ある実施形態では、中鎖脂肪酸は、C6
〜C14の鎖長を含む。ある実施形態では、中鎖脂肪酸は、C6〜C12の鎖長を含む。
更に別の実施形態では、中鎖脂肪酸は、鎖長が主にC8〜C10である、モノ、ジ、又は
トリグリセリドである。本明細書の他の場所に記されるように、中鎖脂肪酸は飽和されて
いてよい。ある実施形態では、中鎖脂肪酸は主に飽和されている、すなわち、約60%超
、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、又は約95%超飽和
されている。特定の実施形態では、可溶化剤は、主にC8及びC10脂肪酸を含む、混合
トリグリセリドを含む。別の特定の実施形態では、可溶化剤は、主にC8及びC10脂肪
酸を含む、単純及び混合両方のトリグリセリドを含む。特定の実施形態では、可溶化剤は
、主に飽和C8及びC10脂肪酸を含む、混合トリグリセリドを含む。別の特定の実施形
態では、可溶化剤は、主に飽和C8及びC10脂肪酸を含む、単純及び混合両方のトリグ
リセリドを含む。
いくつかの実施形態では、可溶化剤/担体は、プロゲステロンの溶解又は懸濁を向上す
るように選択される。更なる様々な実施形態では、可溶化剤/担体は、哺乳類の細胞によ
るAPIの吸収が向上するように選択される。例えば、特定の担体は、他の製剤成分(A
PIなど)の吸収が向上するように選択され得る。吸収には、任意の細胞への吸収、特に
腸細胞などの消化器系細胞並びに膣及び頸管などの女性生殖器系の細胞への吸収が含まれ
得る。選択されたモノ、ジ、又はトリグリセリド(triglyercides)が、細胞吸収を促進
するのに特に適している。
ある実施形態では、界面活性剤を用いて、プロゲステロンの可溶化剤中への可溶化、部
分的可溶化、又は懸濁を促進する。例えば、GELUCIRE 44/14などの界面活
性剤を使用してよい。ある実施形態では、GELUCIRE 44/14を、約45〜5
0℃まで加熱してよい。界面活性剤が完全に溶けたとき、可溶化剤を含む適当な容器に加
える。可溶化剤及び界面活性剤を混合する。この混合プロセス中に、プロゲステロン加え
、このようにプロゲステロンを可溶化、部分的可溶化、又は懸濁化する。ある実施形態で
は、可溶化剤は、室温〜約50℃、50℃以下、40℃以下、又は30℃以下で液体であ
る。
様々な実施形態では、可溶化剤/担体は、主要な、つまり主成分として、中鎖脂肪酸を
有する油であってよい。好適な中鎖脂肪酸として、カプロン酸(C6)、エナント酸(C
7)、カプリル酸(C8)、ペラルゴン酸(C9)、カプリン酸(C10)、ウンデシル
酸(C11)、ラウリン酸(C12)、トリデシル酸(C13)、及びミリスチン酸(C
14)が挙げられる。使用する際、これらの脂肪酸は主に飽和されている(例えば、50
%超、約60%超、約70%超、約80%超、約90%超、若しくは約95%超、又は約
100%)。ある実施形態では、主にC6〜C12飽和脂肪酸が企図される。ある実施形
態では、主にC8〜C10飽和脂肪酸が企図される。ある実施形態では、これらの脂肪酸
は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、又はポリエチレングリコ
ールに結合していてよい。ある実施形態では、可溶化剤は、少なくとも1種の溶媒又は共
溶媒から選択される。
特定の実施形態では、可溶化剤は、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、カプロン
酸/カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/リ
ノール酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド、プロピレ
ングリコールジカプリレート/ジカプレートの混合物、並びにこれらの組み合わせ及び誘
導体を含んでよい。更なる実施形態では、特定のトリグリセリドの様々な混合物に加えて
、可溶化剤は、ポリエチレングリコールを更に含んでよい。
好適な担体/可溶化剤は、分画ヤシ油及びパーム核油などの、飽和ヤシ及びパーム核油
のエステル及びこれらの誘導体、並びに、分画植物性脂肪酸のトリグリセリド及びこれら
の誘導体、並びに、これらの組み合わせを更に含む。更なる様々な実施形態では、担体/
可溶化剤は、主にC6〜C12脂肪酸エステルを有する、1種又は2種以上のモノグリセ
リド、ジグリセリド、トリグリセリド、及びこれらの組み合わせを含んでよい。溶媒とし
て具体的に企図されるのは、飽和C8〜C10(カプリル酸/カプリン酸)脂肪酸のモノ
、ジ、及びトリグリセリドである。例示的なグリセリン系可溶化剤としては、カプリル酸
/カプリン酸トリグリセリドであるMIGLYOL(登録商標)(SASOL Germ
any GMBH,Hamburg)が挙げられる。MIGLYOLとしては、MIGL
YOL 810(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、MIGLYOL 812(
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、MIGLYOL 816(カプリル酸/カプ
リン酸トリグリセリド)、及びMIGLYOL 829(カプリル酸/カプリン酸/コハ
ク酸トリグリセリド)が挙げられる。他のカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド可溶化
剤が同様に企図され、例えば、カプロン酸/カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸トリグ
リセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン
酸/コハク酸トリグリセリドを含む。ある実施形態では、CAPMUL MCM、カプリ
ル/カプリン脂肪酸の中鎖モノ及びジグリセリドが可溶化剤である。他の実施形態では、
CAPMUL PG−8(プロピレングリコールモノカプリレート)、CAPMUL P
G−10(プロピレングリコールモノカプレート)、又は他のカプリル酸/カプリン酸C
APMULが可溶化剤である。ある実施形態では、分画植物性脂肪酸のトリグリセリド、
及びこれらの組み合わせ又は誘導体が可溶化剤であってよい。
可溶化剤の更なる例として、ポリエチレングリコールグリセリド(Gelucire(
登録商標);GATTEFOSSE SAS(Saint−Priest,France
))、プロピレングリコール、カプロン酸/カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸トリグ
リセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン
酸/コハク酸トリグリセリド、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリ
コールモノカプレート、(Capmul(登録商標)PG−8及び10;CAPMULブ
ランドは、ABITEC(Columbus Ohio)により所有される)、プロピレ
ングリコールジカプリレート、プロピレングリコールジカプリレート、ジエチレングリコ
ールモノエステル(例えば、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール(TRANSCU
TOL(登録商標)とも称する))、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、飽和ヤ
シ及びパーム核油のエステル及びこれらの誘導体、分画植物性脂肪酸のトリグリセリド、
並びにこれらの組み合わせ及び誘導体が挙げられる。
他の態様及び実施形態では、プロゲステロンは、例えば非限定的に、十分量の、TRA
NSCUTOL及びMIGLYOL;TRANSCUTOL、MIGLYOL及びCAP
MUL PG−8又はCAPMUL PG−10;CAPMUL MCM(中鎖モノ及び
ジグリセリド);CAPMUL MCM及び非イオン性界面活性剤;並びに、CAPMU
L MCM及びGELUCIREを用いて完全に可溶化される。
特定の実施形態では、可溶化剤は、プロピレングリコール若しくはエチレングリコール
のモノ及びジエステルの組み合わせ、又は、モノ、ジ、及びトリグリセリドの組み合わせ
を含む。
ある実施形態では、ポリエチレングリコールグリセリド(GELUCIRE(登録商標
)、GATTEFOSSE SAS(Saint−Priest,France))を、
可溶化剤として、又は界面活性剤として使用してよい。例えば、GELUCIRE 44
/14を使用できる。GELUCIRE−44/14は、非イオン性水分散性界面活性剤
であり、ラウロイルマクロゴール−32グリセリドEP及びラウロイルポリオキシ−32
グリセリドNFとしても既知である。例えば、ある実施形態では、非イオン性界面活性剤
は、長鎖脂肪酸のグリセロール及びポリエチレングリコールエステルのうち1種以上、例
えば、GELUCIRE 44/14(本明細書にて前述)、GELUCIRE 44/
11、GELUCIRE 39/01(飽和C12〜C18脂肪酸のグリセロールエステ
ル)、GELUCIRE 43/01(ハードファットNF/JPE)、GELUCIR
E 50/13(ステアロイルマクロゴール−32グリセリドEP、ステアロイルポリオ
キシル−32グリセリドNF、及びステアロイルポリオキシルグリセリド(USA FD
A IIG))から選択される。これらの界面活性剤は、約0.01重量%超の濃度で、
典型的には、約0.01重量%、約10.0重量%、約10.1重量%、約20重量%、
約20.1重量%、及び約30重量%の様々な量で、使用できる。より具体的には、これ
らの界面活性剤は、0.01重量%〜5.00重量%の濃度で使用できる。
その他の非イオン性界面活性剤として、例えば非限定的に、1つ又は2つ以上のオレイ
ン酸、リノール酸、パルミチン酸、及びステアリン酸のうち、1種以上が挙げられる。他
の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、商標TWEEN(登録商標)80(ポリソル
ベート80)(Sigma Aldrich(St.Louis,MO))で市販される
ポリソルベート80などの、ポリエチレンソルビトールエステルを含んでよい。ポリソル
ベート80は、約60%〜70%のオレイン酸と、主にリノール酸、パルミチン酸、及び
ステアリン酸を含む残部とから構成される。ポリソルベート80は、医薬組成物の質量の
約5〜50%の範囲の量で、特定の実施形態では、医薬組成物の総質量の約30%の量で
使用することができる。
更に別の非イオン性界面活性剤は、PEG−6パルミトステアレート及びエチレングリ
コールパルミトステアレートであり、これはTEFOSE(登録商標)63(GATTE
FOSSE SAS(Saint−Priest,France))として市販されてお
り、例えば、CAPMUL MCMと、例えば8:2、及び9:1のMCM対TEFOS
E 63比で使用できる。他の実施形態では、他の可溶化剤/非イオン性界面活性剤の組
み合わせとして、例えば、MIGLYOL 812:GELUCIRE 50/13又は
MIGLYOL 812:TEFOSE 63が挙げられる。
なお更なる実施形態では、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、例えば、ラウリル硫
酸アンモニウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ペルフルオロ−オクタンスルホ
ン酸、ラウリル硫酸カリウム、又はステアリン酸ナトリウムであってよい。
ある実施形態では、非イオン性又はアニオン性界面活性剤は、単独で又は少なくとも1
種の可溶化剤とともに使用してよく、又は他の界面活性剤と組み合わせて使用することが
できる。したがって、そのような界面活性剤又は本明細書に記載される任意の他の賦形剤
を使用して、1種又は2種以上のAPIを可溶化してもよい。本開示では、APIはプロ
ゲステロンである。可溶化剤、界面活性剤、及びその他賦形剤の組み合わせは、1種又は
2種以上のAPIが標的組織に送達され、APIの目的とする効果が得られるように設計
しなくてはならない。
プロゲステロンの懸濁又は可溶化に、記載される可溶化剤を様々な比率で使用できる。
CAPMUL MCM及び非イオン性界面活性剤、例えば、GELUCIRE 44/1
4(ラウロイルマクロゴール−32グリセリドEP、ラウロイルポリオキシル−32グリ
セリドNF、ラウロイルポリオキシルグリセリド(USA FDA IIG))を、プロ
ゲステロンが単独のAPIである場合、約9:1、7:3、6:4、及び6:3の比率で
、エストラジオールが単独のAPIである場合、65:35、70:30、75:25、
80:20、85:15、及び90:10の比率で使用できる。他の非限定例として、例
えば、非限定的に、99:1〜2:1など、例えば非限定的に、60:40、65:35
、70:30、75:25、80:10、80:15、85:20、90:10、及び9
8:1などの比率で使用される、CAPMUL MCM及びGELUCIRE 44/1
4が挙げられ;CAPMUL MCM及びGELUCIRE 39/01は、例えば非限
定的に、6:4、7:3、及び8:2などの比率で使用でき(1種又は2種以上のAPI
組成物);CAPMUL MCM及びGELUCIRE 43/01は、例えば非限定的
に、7:3、及び8:2などの比率で使用でき(1種又は2種以上のAPI組成物);並
びに、CAPMUL MCM及びGELUCIRE 50/13は、例えば非限定的に、
7:3、及び8:2、及び9:1などの比率で使用できる。他の実施形態では、CAPM
UL MCM及びGELUCIREを、最大約65:1、例えば、8:1、22:1、4
9:1、65:1、及び66:1の比率で使用した。したがって、有用な比率は、例えば
、8:1以上、例えば、60〜70:1であり得る。
これらの可溶化剤を組み合わせることにより、プロゲステロンの所望の単位用量に応じ
、可溶化された、又は部分的に可溶化されたプロゲステロンを製造することができる。単
位投与剤形あたりのプロゲステロン量が多くなるほど、可溶化されるプロゲステロン量は
減少し得る。単位用量あたりの用量強度の上限は、一般的に最終的な剤形の実質的な大き
さによってのみ制限される。
例示的実施形態では、プロゲステロンを懸濁し、部分的に可溶化し、又は完全に可溶化
するのに使用される可溶化剤として、中鎖脂肪酸エステル(例えば、グリセロール、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、又はプロピレングリコールのエステル)及び
これらの混合物が挙げられる。例示的実施形態では、中鎖脂肪酸はC6〜C14又はC6
〜C12脂肪酸である。例示的実施形態では、中鎖脂肪酸は、飽和、又は主に飽和されて
おり、例えば、約60%超又は約75%超飽和されている。例示的な実施形態において、
プロゲステロンは室温で油に可溶であるが、粘度を改良するために、製造中、特定の油を
最初に温めるのが望ましくあり得る。例示的実施形態では、油、又は油/界面活性剤は、
室温〜約50℃、例えば、50℃以下、40℃以下、又は30℃以下で液体である。例示
的な実施形態では、GELUCIRE−44/14は約65℃まで加熱され、CAPMU
L−MCMは約40℃まで加熱されて油と非イオン性界面活性剤との混合を促進するが、
この加熱は、エストラジオール又はプロゲステロンを溶解するのに必須ではない。
例示的実施形態では、可溶化剤、又は可溶化剤の組み合わせ中のエストラジオールの溶
解性は、少なくとも約0.5重量%、例えば、0.8重量%以上、又は1.0重量%以上
である。中鎖脂肪酸のモノ−及びジグリセリドの例示的な例としては、数ある中でも、C
APMUL−MCM、CAPMUL−MCM−C10(グリセリルモノカプレート)、C
APMUL−MCM−C8(グリセリルモノカプリレート)、及びCAPMUL−MCM
−C8−EP(グリセリルモノカプリレート)が挙げられる。これらの油は、C8及びC
10脂肪酸モノ及びジグリセリドである。中鎖脂肪酸のトリグリセリドである油の具体例
として、特に、MIGLYOL 810及びMIGLYOL 812が挙げられる。
プロピレングリコールの中鎖脂肪酸エステルである可溶化剤の具体例として、特に、C
APMUL PG−8、CAPMUL PG−2L EP/NF(プロピレングリコール
ジラウレート)、CAPMUL PG−8 NF(プロピレングリコールモノカプリレー
ト)、CAPMUL PG−12 EP/NF(プロピレングリコールモノラウレート)
及びCAPRYOL(プロピレングリコールモノカプリレート(タイプII)NF)が挙
げられる。他の例示的な例としては、MIGLYOL−840(プロピレングリコールジ
カプリレート/ジカプレート)が挙げられる。
ポリエチレングリコールの中鎖脂肪酸エステルである可溶化剤の具体例として、特に、
ポリエチレングリコールのモノ、ジ及びトリグリセリド、並びにモノ及びジエステルから
なるポリエチレングリコールグリセリドである、GELUCIRE 44/14(PEG
−32グリセリルラウレートEP)が挙げられる。任意の特定の機序に束縛されることを
意図するものではないが、少なくとも、製剤中に少量、例えば、10重量%以下のGEL
UCIREを含むことは明らかであり、この油の主要な機能は非イオン性界面活性剤とし
てのものである。
これらの具体例は、主に中鎖、飽和、脂肪酸、具体的には、主にC8〜C12飽和脂肪
酸を含む。特定の実施形態では、主にC8〜C12飽和脂肪酸は、可溶化剤の50重量%
以上、75重量%以上、85重量%以上、90重量%以上、又は95重量%以上で含まれ
る。
市販のグリセロール及びその他のグリコールの脂肪酸エステルは、多くの場合天然の油
から調製され、したがって、成分の大部分(重量をもとに)を構成する脂肪酸エステルに
加えて構成成分を含む可能性があり、並びにしたがってこれらの構成成分は製品の特性評
価に使用されることは理解されるであろう。このようなその他の成分は、例えば、その他
の脂肪酸トリグリセリド、モノ及びジエステル、遊離グリセロール、又は遊離脂肪酸であ
ってよい。そのため、例えば、本明細書に油/可溶化剤がグリセロールの飽和C8脂肪酸
モノ又はジエステルとして記載されるとき、油の主要な、すなわち、>50重量%(例え
ば、>75重量%、>85重量%、又は>90重量%)の成分はカプリル酸モノグリセリ
ド及びカプリル酸ジグリセリドであるものと理解される。例えば、ABITECによる、
CAPMUL MCM C8の技術的データーシートは、CAPMUL MCM C8は
中鎖脂肪酸(主にカプリル酸)のモノ及びジグリセリドから構成されており、並びにアル
キル含量は、C6は1%以下、C8は95%以上、C10は5%以下、及びC12は1.
5%以下又はそれ以上であると記載されている。
更なる例として、MIGLYOL 812は、脂肪酸組成が、少なくとも約80%のカ
プリル(C8)酸及びカプリン(C10)酸であることから、一般にC8〜C10トリグ
リセリドと記載される。しかしながら、少量のその他の脂肪酸、例えば、約5%未満のカ
プロン酸(C6)、ラウリン酸(C12)、及びミリスチン酸(C14)も含み得る。
具体的には、SASOLによるMIGLYOLの製品情報シートには、次のような脂肪
酸の組成が記載されている。
本発明の特定の実施形態が、カプセルシェル、C8〜C10トリグリセリドに可溶化さ
れたエストラジオール、及び増粘剤を含む(又は本質的にそれらからなる)と記載される
場合、この製剤の脂肪酸エステル成分は、例えば、MIGLYOL−812又は同様の製
品であり得ることが理解されるであろう。
更なる例として、GELUCIRE 44/14は、脂肪酸組成が30〜50%ラウリ
ン酸とそれより少量の別の脂肪酸、例えば、最大15%のカプリル酸、最大12%のカプ
リン酸、最大25%のミリスチン酸、最大25%のパルミチン酸、及び最大35%のステ
アリン酸であるため、一般にラウロイルポリオキシル−32グリセリド、すなわち、ポリ
オキシエチレン32ラウリン酸グリセリド(グリセロールのモノ、ジ、及びトリエステル
、並びにPEGのモノ及びジエステルの混合物)と記載される。製剤は、少量の非エステ
ル化グリコールも含有し得る。
同様に、本発明の特定の実施形態が、カプセルシェル、トリグリセリドに可溶化された
エストラジオール、並びにPEG−6ステアレート、エチレングリコールパルミトステア
レート、及びPEG−32ステアレートを含む非イオン性界面活性剤である増粘剤を含む
(又は本質的にそれらからなる)と記載される場合、この製剤の増粘剤成分は、例えば、
TEFOSE−63(PEG−6パルミトステアレート及びエチレングリコールパルミト
ステアレート)又は同様の製品であり得ることが理解されるであろう。
本発明の例示的実施形態では、選択された可溶化剤は、プロゲステロンを可溶化するた
めに過剰に加熱する必要はない。例えば、製剤が、界面活性剤として中鎖脂肪酸モノ及び
ジグリセリド(例えば、CAPMUL MCM)及びポリエチレングリコールグリセリド
(例えば、GELUCIRE)を含むとき、油又は界面活性剤は、油及び界面活性剤の混
合を促進するために、例えば、界面活性剤の場合には約65C、油の場合にはそれ未満に
加熱することができる。プロゲステロンは、例えば、混合物が約40℃未満まで、又は約
30℃未満まで、更には室温まで冷却されるにしたがって添加され得る。
様々な実施形態において、潤滑剤が使用される。例えば、限定されるわけではないが、
レシチンなどの任意の好適な潤滑剤が使用されてよく、様々な実施形態において、ポリエ
チレングリコール(「PEG」)エステル、グリセリド、及びPEGの混合物、商標GE
LUCIRE(Gattefosse、FR)で市販されるものなども潤滑剤として使用
され得る。好適な潤滑剤は、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸エチル、ラウリン酸エ
チル(ethyl laureate)、グリセリン、グリセリルパルミトステアレート、硬化植物油、
酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポロキサマー、グリコール、及びリン脂
質混合物も含み得る。特に、GELUCIRE−44/14などのポリエチレングリコー
ルエステル、グリセリド、及びPEGの混合物は、潤滑剤としても使用され得る。GEL
UCIRE−44/14は、非イオン性水分散性界面活性剤であり、ラウロイルマクロゴ
ール−32グリセリドEP及びラウロイルポリオキシ−32グリセリドNFとしても既知
である。様々な実施形態において、GELUCIRE−44/14は、懸濁剤としても機
能する。
様々な実施形態において、酸化防止剤が使用される。任意の好適な酸化防止剤、例えば
非限定的に、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHTとも称して市販される)などを使用す
ることができる。フェノールの誘導体であるブチル化ヒドロキシトルエンは親油性であり
、そのため、本明細書で開示されるか又は想定される超微粉化プロゲステロン及び担体と
混合されるのに適している。
例えば、様々な実施形態では、医薬製剤は、約20重量%〜約80重量%の可溶化剤、
約0.1重量%〜約5重量%の潤滑剤、及び約0.01重量%〜約0.1重量%の酸化防
止剤を含む。
ある実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1種の増粘剤を更に含む。一般に、増粘
剤は、医薬組成物の粘度が、望ましいとされるものよりも低い投与後の吸収をもたらすと
きに添加される。増粘剤の例として、ハードファット;プロピレングリコール;ハードフ
ァットEP/NF/JPE、グリセリルリシノレエート、エトキシ化脂肪族アルコール(
セテス−20、ステアレス−20)EP/NF(OVUCIRE(登録商標)3460と
して入手可能、GATTEFOSSE(Saint−Priest,France))の
混合物;ハードファットEP/NF/JPE、モノオレイン酸グリセロール(タイプ40
)EP/NF(OVUCIRE WL 3264)の混合物;ハードファットEP/NF
/JPE、モノオレイン酸グリセリル(タイプ40)EP/NF(OVUCIRE WL
2944)の混合物;及び、様々なハードファットの混合物(WITEPSOL(登録
商標)、Sasol Germany GmbH(Hamburg,Germany))
が挙げられる。ある実施形態では、様々な実施形態による医薬組成物の粘度は、25℃で
約50cps〜約1000cpsを含み得る。当業者であれば、好適な増粘剤を容易に理
解し、選択するであろう。
他の実施形態では、増粘剤は非イオン性界面活性剤である。例えば、ポリエチレングリ
コール飽和又は不飽和脂肪酸エステル又はジエステルは、非イオン性界面活性剤増粘剤で
ある。いくつかの実施形態では、イオン性界面活性剤は、ポリエチレングリコール長鎖(
C16〜C20)脂肪酸エステルを含み、エチレングリコール長鎖脂肪酸エステル、例え
ば、飽和又は不飽和C16〜C18脂肪酸、例えば、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、及びステアリン酸のPEG−脂肪酸エステル又はジエステルを更に含む。実施形態
では、非イオン性界面活性剤は、ポリエチレングリコール長鎖飽和脂肪酸エステルを含み
、エチレングリコール長鎖飽和脂肪酸エステル、例えば、飽和C16〜C18脂肪酸、例
えば、パルミチン酸及びステアリン酸のPEG−及びエチレングリコール−脂肪酸エステ
ルを更に含む。このような非イオン性界面活性剤は、非限定的にTEFOSE 63など
の、PEG−6ステアレート、エチレングリコールパルミトステアレート、及びPEG−
32ステアレートを含んでよい。
ある実施形態では、増粘剤として使用される非イオン性界面活性剤は親水性ではなく、
良好なエマルション特性を有する。このような界面活性剤の実例はTEFOSE 63で
あり、約9〜10の親水性−親油性バランス(HLB)値を有する。
親水性ポリマーの選択及び量は、可溶化剤の選択及び量に基づいてもよい。医薬組成物
は、親水性ポリマーを含んでよいが、所望によりゲル化剤を含まない。ヒドロゲルを有す
る実施形態では、総質量の約5%〜約10%の親水性ポリマーを含んでよい。更なる実施
形態では、ヒドロゲルを使用してもよい。ヒドロゲルは、キトサンを含んでよく、これは
水と接触すると膨潤する。様々な実施形態では、クリーム医薬組成物は、PEG−90M
を含んでよい。
上記に加え、本明細書に記載される医薬組成物は、典型的には親水性の1種以上の熱可
逆性ゲルを含んでよく、例えば非限定的に、親水性スクロース及び他の糖系モノマー(参
照により組み込まれる米国特許第6,018,033号)を含む。
賦形剤の選択は、例えば、溶解性及び安定性に対する賦形剤の影響などの要因に依存す
る。様々な実施形態で使用される追加の賦形剤として、着色剤、香味剤、味マスキング剤
、及び防腐剤を挙げてよい。ある実施形態では、着色剤は、医薬組成物の約0.1重量%
〜約2重量%で含まれる。ある実施形態では、医薬組成物中の防腐剤は、メチル及びプロ
ピルパラベンを、約10:1の比率で、かつ、約0.005重量%及び0.05重量%の
割合で含む。
一般に、本明細書に記載される医薬組成物に使用される可溶化剤、賦形剤、他の添加剤
は、非毒性で薬学的に許容され、互いに適合性であり、医薬組成物及び様々な成分の互い
に対する安定性を維持する。追加的に、医薬組成物を含む様々な成分の組み合わせは、被
検体に投与されるときに所望の治療効果を維持し、もたらすであろう。
賦形剤の選択の大部分は、特定の投与方法、溶解性及び安定性に対する賦形剤の影響、
並びに剤形の性質などの因子によって決定される。様々な実施形態で使用される賦形剤と
して、着色剤、香味剤、防腐剤、及び味マスキング剤を挙げてよい。例えば、着色剤は、
約0.1%〜約2重量%で含んでよい。防腐剤は、メチル及びプロピルパラベンを、例え
ば、約10:1の比率で、約0.005重量%及び0.05重量%の割合で含んでよい。
本明細書に記載される製剤に使用される全ての油、可溶化剤、賦形剤、及び任意のその
他の添加剤に関しては、それぞれ非毒性であり、かつ薬学的に許容される。
上記に参照される通り、本開示の製剤は一般的に経口投与され、典型的には、ソフトカ
プセル剤などのカプセルにより投与される。
ある実施形態では、本開示の医薬組成物は、プロゲステロン(約15%以下、特定の実
施形態では約5%以下のプロゲステロンが可溶化されており、残りは本明細書の別の場所
に記載されるように超微粉化/懸濁化されている)と、油と、を含み、このとき油は、界
面活性剤を含むか又は含まない、1種以上のグリコールの中鎖脂肪酸モノ及びジエステル
である。
様々な実施形態による医薬製剤は、超微粉化プロゲステロンを含む。更なる実施形態に
おいて、医薬製剤は、超微粉化プロゲステロン、担体、潤滑剤を含む。また更なる実施形
態において、医薬製剤は、超微粉化プロゲステロン、担体、潤滑剤、及び任意で酸化防止
剤を含む。また更なる実施形態において、医薬製剤は、超微粉化プロゲステロン、及び担
体として中鎖トリグリセリドを含む。なお更なる実施形態では、医薬製剤は、超微粉化プ
ロゲステロンと、担体としてのカプリル酸/カプリン酸のモノ、ジ、又はトリグリセリド
と、を含む。様々な更なる実施形態は、レシチン及び任意でブチル化ヒドロキシトルエン
も含む。
更なる実施形態において、医薬製剤は、超微粉化プロゲステロン及び、少なくとも1つ
の担体、潤滑剤、任意で酸化防止剤、及び他の医薬上許容される賦形剤を含む。例えば、
様々な実施形態において、医薬製剤は、約20重量%〜約80重量%の担体、約0.1重
量%〜約5重量%の潤滑剤、及び約0.01重量%〜約0.1重量%の酸化防止剤を含む
実施形態によって、医薬製剤は、超微粉化プロゲステロンと、少なくとも1つの担体と
、非イオン性界面活性剤と、を含む。
賦形剤の選択の大部分は、特定の投与方法、溶解性及び安定性に対する賦形剤の影響、
並びに剤形の性質などの因子によって決定される。様々な実施形態で使用される賦形剤と
して、着色剤、香味剤、防腐剤、及び味マスキング剤を挙げてよい。例えば、着色剤は、
約0.1%〜約2重量%で含んでよい。防腐剤は、メチル及びプロピルパラベンを、例え
ば、約10:1の比率で、約0.005重量%及び0.05重量%の割合で含んでよい。
様々な実施形態において、超微粉化プロゲステロンはカプセルで投与される。カプセル
は、1つ以上のフィルム形成ポリマーを使用して調製され得る。好適なフィルム形成ポリ
マーとしては、ゼラチンなどの天然ポリマー、及び変性セルロースなどの合成フィルム形
成ポリマーが挙げられる。好適な変性セルロースとしては、限定はされないが、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、メチルセルロースが挙げられる。
製造
ある実施形態では、医薬組成物は、プロゲステロンを、例えば非限定的に、少なくとも
1種のモノ、ジ、若しくはトリグリセリドからなる中鎖脂肪酸などの少なくとも1種の中
鎖脂肪酸、又はそれらの誘導体、又はそれらの組み合わせを含む、薬学的に許容される可
溶化剤とブレンドすることによって調製される。特定の実施形態では、医薬組成物は、少
なくとも1種のグリコール若しくはそれらの誘導体若しくはそれらの組み合わせ、又は少
なくとも1種のグリセリド及びグリコールの組み合わせも含む。グリコールは、可溶化剤
として、又は粘度を調整するために使用してよく、したがって、増粘剤と見なすこともで
きる。例えば非限定的に、酸化防止剤、潤滑剤などを含む、他の賦形剤を所望により含め
てよい。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、プロゲステロンを完全に可溶化するた
めに十分な可溶化剤を含む。しかしながら、所望されるプロゲステロン可溶化のレベルに
応じて、他の量の可溶化剤を使用できることは明らかに理解される。当業者であれば、医
薬組成物中で可溶化されるプロゲステロンの所望の割合に応じて、可溶化剤及び他の賦形
剤の量を決定する方法を知っており、また理解するであろう。
例示的実施形態では、GELUCIRE 44/14(ラウロイルマクロゴール−32
グリセリドEP、ラウロイルポリオキシル−32グリセリドNF、ラウロイルポリオキシ
ルグリセリド(USA FDA IIG))を約45〜65℃まで加熱し、CAPMUL
MCM又はMIGLYOL 812を約40℃まで加熱して、油と非イオン性界面活性
剤の混合を促進するが、このような加熱はプロゲステロンの溶解には不要である。
本明細書に開示される特定の実施例は、本明細書に開示される医薬組成物の製造プロセ
スを説明する追加の原理及び実施形態を提供する。
送達担体
本明細書に記載される医薬組成物は、送達担体、例えばカプセル内で経口的に送達され
てよい。ある実施形態では、カプセルは、医薬技術分野において周知の材料、例えばゼラ
チンで作製されたソフトカプセルである。他の実施形態では、送達担体は、医薬組成物と
一体である(すなわち、医薬組成物が送達担体である)。ハード又はソフトシェルカプセ
ルは、APIを投与するのに使用され得る。ある実施形態では、カプセルは、半分のカプ
セルを2つ形成し、半分のカプセルの1つに充填溶液を充填した後、それらの半分のカプ
セルを一緒に封止して最終カプセルを形成することで調製され得る。
ハードシェルカプセルは、「本体」及び「キャップ」を組み合わせることで調製され得
る。カプセルの「本体」は、「充填体」で充填された後、「キャップ」で閉鎖される。次
に、「本体」/「キャップ」の境界面は封止/結合される。
ソフトゼラチン(「ソフトゲル」)カプセルは、更に以下に記載されるように、回転ダ
イカプセル化プロセスを使用して調製され得る。ソフトゲルカプセルは、「充填材料」と
して、本明細書に開示される製剤を含んでよい。ソフトゼラチンカプセルは、親水性ゲル
形成生体付着(例えば、粘膜付着)剤、親油剤及び親油剤用ゲル化剤、又は水分散剤のう
ち、1種又は2種以上を充填材料として含有しない。いくつかの実施形態では、親水性ゲ
ル形成生体付着剤は、カルボキシビニル酸、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ゼラチン、キサンタンガム、グアーガム、ケイ酸アルミニウム、又は
これらの混合物である。更に別の実施形態では、親油剤は、液体トリグリセリド、固体ト
リグリセリド(例えば、約35℃の融点を持つ)、カルナウバ蝋、ココアバター、又はこ
れらの混合物である。ある実施形態では、ゲル化剤は疎水性コロイドシリカである。更に
別の実施形態では、水分散剤は、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレング
リコール7−グリセリル−ココエート、又はこれらの混合物であってよい。
ソフトゲルカプセル自体は、比較的固体であるか、又は硬い形態でゼラチン材料を含ん
でよい。ゲルカプセルは、充填材料を含有する内部体積を画定する。ゼラチン材料の溶解
は、消化管(口、食道、胃及び腸)などの投与後の様々な地点、又は膣腔などの他の体腔
で始まり得る。
ゲルカプセルは、1種又は2種以上のフィルム形成ポリマーを使用して調製され得る。
好適なフィルム形成ポリマーとして、ゼラチンなどの天然ポリマー、及び変性セルロース
などの合成フィルム形成ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。好適な変性セ
ルロースとしては、限定はされないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセ
ルロースが挙げられる。
ハード若しくはソフトシェルカプセルのどちらにおいても、好適なシェル添加剤として
は、可塑剤、乳白剤、着色剤、湿潤剤、防腐剤、風味剤、緩衝塩及び酸、並びにこれらの
組み合わせが挙げられる。カプセルシェルの主成分は、主にゼラチン(又は非ゼラチンカ
プセルにおいてはゼラチン代用物)、可塑剤、及び精製水である。ハード及びソフトシェ
ルカプセルは、主にカプセルシェル中で使用される可塑剤の存在量において異なる。
可塑剤は、材料をより柔らかく、より可撓性のあるものとするためにゼラチンに加えら
れる化学薬剤である。好適な可塑剤としては、限定はされないが、グリセリン、ソルビト
ール及びソルビタンの混合物であるソルビトール溶液、及びプロピレングリコール及びマ
ルチトールなどの他の多価アルコール、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
乳白剤は、カプセル化された活性薬剤が光感受性である場合に、カプセルシェルを乳白
化するのに使用される。好適な乳白剤としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム及びこれらの組み合わせが挙げられる。
着色剤は、マーケティング及び製品を同定/識別する目的で使用され得る。好適な着色
剤としては、合成及び天然染料及びこれらの組み合わせが挙げられる。
風味剤は、充填製剤の不快な匂い及び味をマスキングするのに使用され得る。好適な風
味剤としては、合成及び天然の風味剤が挙げられる。風味剤を使用することは、ゼラチン
を架橋し得るアルデヒドが存在するために問題となり得る。結果として、緩衝塩及び酸が
、ゼラチンの架橋を最小限にするために、アルデヒドを含有する風味剤とともに使用され
得る。
様々な実施形態によるソフトゲル剤形が使用される。
ソフトゲルが溶解するにつれて、内部体積が消化器系と流体連通するようになり、充填
材料がソフトゲルの外部に浸出するのが可能となる。ソフトゲルはまた、体外において貫
通、切断、あるいは開かれ得る。次に、充填材料はゲルカプセルの外側に流出又は絞り出
され、身体上又は身体内(膣腔内など)に適用され得る。
湿潤剤は、ソフトゲルの水分活性を抑制するのに使用され得る。好適な湿潤剤として、
可塑剤組成物によく使用される成分である、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリ
コール、微結晶セルロース、シリカ、鉱油、及びこれらの組み合わせが挙げられる。医薬
組成物及びカプセルなどの剤形中の水分活性を調節すると、組成物及び剤形の相溶性及び
安定性を改善できる。これは、加水分解が制御されると、水が原因となる化学分解も制御
される(又は、本発明の場合に望まれるように、遅延する)ためである。したがって、本
発明の組成物中の水分を制御することにより、カプセルシェルは、保管中に、軟化、溶解
、破壊、又は漏洩する可能性が低い。更に、乾燥され、適切に保管されたソフトゲルの水
分活性の低さによって、微生物がもたらす最大の危険性は、カビ及び酵母によるものであ
る。この理由により、防腐剤は、カプセルシェル中に組み込まれ得る。好適な防腐剤とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル及びヘプチルエステルなどのp−ヒドロキシ安
息香酸のアルキルエステル(総じて、「パラベン」として既知)が挙げられる。
充填材料は、油、溶液、懸濁液などの液体、又は他の許容される形態を含み得る。活性
成分又は活性成分は、液体中に含有され得る。
ハード及びソフトゲルカプセルは、当該技術分野において既知の様々な技術によって製
造できる。特定の実施形態では、ソフトゲルカプセルを、回転ダイカプセル化プロセスを
使用して調製できる。代表的なプロセスは、その全体が参照することによって本明細書に
組み込まれる、Wilkinson,P.K.et al.,1990,「Softge
ls:manufacturing considerations.」In:Spec
ialized Drug Delivery Systems,P.Tyle(Ed.
),pp.409〜449,Marcel Dekker,Inc.,New York
に開示されている。
他の実施形態では、ソフトゲルを、その全体が参照することによって本明細書に組み込
まれる、国際出願PCT/US2000/005178号に開示されるプロセスによって
調製できる。
ハードシェルカプセルも、送達担体として使用できる。これらのカプセルは、半分のカ
プセルを2つ形成し、半分の1つに充填材料を充填した後、それらの半分を一緒に封止し
て最終カプセルを形成することで調製され得る。他の実施形態では、ハードシェルカプセ
ルは、「本体」及び「キャップ」を組み合わせることで調製され得る。カプセルの「本体
」は、充填材料で充填された後、キャップで閉鎖される。次に、本体/キャップの境界面
を封止又は結合する。
図面
様々な実施形態による製造方法を図1〜3に示す。図1に関して、充填材料、すなわち
充填体の調製方法100を示す。操作102は、本明細書に記載されるように、可溶化剤
、界面活性剤(すなわち潤滑剤)、及び酸化防止剤を混合することを含む。例えば、レシ
チン及びブチル化ヒドロキシトルエンは、1つ以上の中鎖モノ−、ジ−又はトリグリセリ
ド、又はこれらの組み合わせと混合され得る。
混合は、インペラ、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進することもできる。操
作102は、窒素ガス、Nなどの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよ
い。混合は、ステンレス鋼容器などの任意の好適な容器で実施することができる。
操作104は、可溶化剤、界面活性剤(すなわち潤滑剤)、及び酸化防止剤の混合物へ
の、プロゲステロン(プロゲステロン)の混合を含み得る。それによって、糊状の物質が
形成される。混合は、鋼製タンク又はバットで行うことができる。混合は、インペラ、撹
拌機、又はその他の好適な手段により促進することもできる。操作104は、窒素ガス、
などの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよい。操作106は、脱ガ
スすることを含む。操作106から得られた混合物は、ソフトゲルカプセルの製造に好適
な医薬組成物を含み得る。
図2を参照して、ソフトゲルカプセル、すなわちゲル体の製造200が示される。操作
202は、グリセリンを水と混合することを含む。操作202に使用する水は、逆浸透、
オゾン処理、又は濾過(例えば、炭素カラムによる濾過)などの任意の好適な手法により
精製することができる。混合は、インペラ、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進
することもできる。操作202は、窒素ガス、Nなどの不活性又は比較的不活性のガス
雰囲気下で行われてよい。加熱は、温度が80±5℃に到達するまで実行され得る。
操作204は、グリセリンと水の混合物へのゼラチンの添加を含む。混合は、インペラ
、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進することもできる。操作204は、窒素ガ
ス、Nなどの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよい。操作204では
、真空引きを行って脱気してもよい。
操作206は、染料などの賦形剤(すなわち着色剤)の添加を含む。着色剤は、商標O
PATINTで販売される製品又は他の好適な剤を含み得る。操作206は、窒素ガス、
などの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよい。操作208は、脱ガ
スすることを含む。操作208から得られた混合物は、ソフトゲルカプセルの製造におい
てゲルカプセルとして使用するのに好適なゲルカプセル材料を含み得る。
図3を参照することにより、ソフトゲルカプセルの組み立てプロセス300が示される
。操作302は、充填材料を加熱することを含む。医薬組成物を、任意の好適な温度に加
熱してよい。様々な実施形態では、医薬組成物を30℃+/−3℃に加熱する。医薬組成
物を充填ホッパー内で加熱してよい。充填ホッパーは、多量の医薬組成物を保持するよう
に、又は、量を調節して医薬組成物を分配するように構成された装置を含み得る。
操作304は、ゲル体を充填することを含む。図2の操作208で製造されたゲルカプ
セル材料から、ゲル体を取り出すことができる。充填は、ゲルカプセル材料によって画定
される体積内に、医薬組成物を注入、配置、あるいは並べることによって実施できる。充
填を、カプセル化装置内で実施してよい。スプレッダボックスは、55℃+/−10℃の
温度であってよい。楔状部の温度は38℃+/−3℃であってよい。ドラム冷却温度は4
℃+/−2℃であってよい。カプセル化装置をMIGLYOL 812を用いて潤滑させ
てよい。このように、操作304は、1つ又は2つ以上のソフトゲルカプセルを製造する
。充填は、スプレッダボックスノブを使用して0.85±0.05mmの厚さのリボンを
製造することを含み得る。医薬組成物をゲルに注入して、目標重量±5%(すなわち、6
50±33mg及び325±16.3mg)を有する充填重量をもたらすことができる。
操作306は、ソフトゲルカプセルを乾燥することを含む。乾燥は、タンブル乾燥機、
箱形乾燥機、又はこれらの組み合わせ中で実行され得る。例えば、乾燥は、約10分〜約
120分間、タンブル乾燥バスケット中で実行され得る。乾燥は、約24〜約72時間、
乾燥室で継続してよい。研磨は、イソプロピルアルコールを用いて実施してよい。
カプセル化医薬組成物の設計因子
ある実施形態では、医薬組成物は、有効性を犠牲にすることなく、同時に被検体におけ
るバイオアベイラビリティを改善しながら、APIの溶解性及びその他有利な特徴を最大
化するように設計される。RLDと比較して、バイオアベイラビリティの改善以外のその
他有利な特徴として、例えば、RLDと生物学的に同等であるバイオアベイラビリティ、
被検体のコンプライアンスの改善(すなわち、正しい期間に容易に正しくカプセルを服用
する能力)、投与による食事及びアレルギーの影響の低下、並びに、製剤の有効性を達成
するために必要な処方用量の低減、が挙げられる。
いくつかの実施形態では、プロゲステロンは、完全に又は部分的に可溶化される。AP
Iの形態(すなわち、溶液であること)、並びにその他因子及び状態は、RLDと比較し
て、プロゲステロンのバイオアベイラビリティ(bioavailabilty)の上昇の原因となり得
る。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ゼラチンカプセル送達担体によって送達され
る。これらの実施形態では、医薬組成物は液体医薬組成物である。したがって、かかる実
施形態の医薬組成物は、ゼラチンカプセル内にカプセル化される。本明細書の他の場所に
記載されるように、カプセルをブリスター包装内に含めると、被検体による、正しい期間
中の正しい用量の服用を確実にするだろう。
いくつかの実施形態では、ゼラチンカプセルはソフトゲルである。別の投与形態(すな
わち筋肉内注射など)は、特に頻回の投与が必要であるとき、痛み、不快感、又は炎症を
引き起こす可能性がある。ソフトゲルは、不快な味を最小限にする一方で、これらの問題
を排除する。ソフトゲルは、経口的に投与でき、又は、局所的に投与できる。いくつかの
実施形態では、ソフトゲルは経口的に投与される。
広範囲の実験を通して、グリセロール及びプロピレングリコールの様々な中鎖脂肪酸エ
ステルは、ヒト製剤としての開発のための1つ以上の好ましい特徴を明示した。一実施形
態では、可溶化剤は、少なくとも1種の溶媒又は共溶媒から選択された。好適な溶媒及び
共溶媒として、任意のモノ−、ジ、又はトリグリセリド、及びグリコール、及びこれらの
組み合わせが挙げられる。
他の実施形態では、可溶化剤は、1種以上のグリセロールのC6〜C12脂肪酸モノ、
ジ、又はトリエステル、例えば、1種以上のC6〜C14トリグリセリド、例えば、1種
以上のC6〜C12トリグリセリド、例えば、1種以上のC8〜C10トリグリセリドか
ら選択された。したがって、ある実施形態では、医薬組成物は、1種以上のC6〜C14
中鎖脂肪酸モノ、ジ、又はトリグリセリドと、所望により増粘剤と、を含む、可溶化剤中
に、少なくとも約75%可溶化されるプロゲステロンを含む。
更に別の実施形態では、医薬組成物は、1種以上のC6〜C12中鎖脂肪酸モノ、ジ、
又はトリグリセリド、例えば、1種以上のC6〜C14トリグリセリド、例えば、1種以
上のC6〜C12トリグリセリド、例えば1種以上のC8〜C10トリグリセリド中に、
少なくとも約75%可溶化されるプロゲステロンを含む。これらの実施形態は、具体的に
は、少なくとも85%可溶化、少なくとも90%可溶化、少なくとも95%可溶化、特定
の場合では、100%可溶化されているプロゲステロンを企図する。他の実施形態では、
エストラジオール、又は、プロゲステロン及びエストラジオールの組み合わせは、1種以
上のAPIとして医薬組成物中に含まれる。
本明細書でこれまでに記したように、液体医薬組成物は好ましくは室温で液体である。
したがって、ゲル、ハードファット、又は室温若しくは体温で液体ではない他の固形は、
液体である医薬組成物の実施形態においてあまり望ましくない。ある実施形態では、GE
LUCIRE又はTEFOSEなどの非イオン性界面活性剤が粘度を上げる場合、非イオ
ン性界面活性剤は室温で固体であってよい。この状況では、非イオン性界面活性剤は、脂
肪酸−グリコールエステル中に可溶化される1種以上のAPIを混合するために、融解を
必要とする場合がある。この実施形態では、得られた組成物は、有利には、固体ではなく
液体である。しかしながら、これらの実施形態では、得られた医薬組成物は液体のままで
あり、より高い粘度を持つが、やはり固体ではない。
他の実施形態では、医薬組成物は、ソフトゲル送達担体によって送達される必須成分の
みとして、プロゲステロンと、中鎖可溶化剤と、増粘剤と、を含む。非必須成分、例えば
、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、又は他の賦形剤も、同様に含まれてよい。別の実施形態
は、1種以上のAPIを含む。
追加の成分は、プロゲステロンの溶解性、医薬組成物の薬物動態、又は医薬組成物の有
効性を実質的に変化させない量で加えられてよい。医薬組成物の成分を調整するときに考
慮されるべき他の因子として、味、水分制御、及び他の関連因子、例えば、患者コンプラ
イアンスの低減につながるものが挙げられる。
ソフトゲルの実施形態では、粘膜付着剤、ゲル化剤、分散剤などは、消化器系における
、これら成分の一部のAPIのバイオアベイラビリティに及ぼす影響のため、含まれない
方法
異なる実施形態での医薬組成物は、単独で、又は1種以上の他の薬剤と組み合わせて(
又はこれらの任意の組み合わせとして)投与され得る。例えば、1種以上の他の薬剤を含
む実施形態による組成物は、エストラジオールを含んでもよい。かかる組成物では、エス
トラジオールもAPIである。
ある実施形態では、本明細書の別の場所に記載されるように、本明細書に開示される医
薬組成物をソフトゲル中で経口的に投与できる。投与後にソフトゲルが溶解するため、内
部体積が消化器系と流体連通するようになり、医薬組成物中に存在するプロゲステロンを
全身に吸収できる。経口投与には、医薬組成物が胃腸管に入るように飲み込むことを含ん
でよい。あるいは、医薬組成物が口腔から血流に直接入るように、バッカル又は舌下投与
を利用してもよい。
ハードシェルカプセルが使用される実施形態では、投与方法は、典型的には経口である
。ハードカプセル又はソフトゲルは、ブリスター又はカートリッジ又は瓶中に用意され得
る。
ある実施形態では、28日分又は1ヶ月分のレジメンのカプセルを、被検体のコンプラ
イアンスを向上することが明らかとなっている送達日数を有する単一キット(例えばブリ
スター包装ク)中にパッケージ化してよい。1つ又は2つ以上のカプセルは、プロゲステ
ロンを含まなくてもよい。ブリスター包装に複数の刻み目又は切り取り線を有して、ブリ
スター包装を28日分に分割してよい。それぞれの1日分は、単一のブリスター又は複数
のブリスターを更に含み得る。様々な実施形態では、各用量(例えば、各ソフトゲル)は
、可溶化された、部分的に可溶化された、又は部分的に懸濁されたプロゲステロンを、本
明細書においてこれまで説明した任意の量で含有してよいが、特定の場合では、100、
150、又は200mgのプロゲステロンを含んでよい。更には、他の構成を有するキッ
トも本明細書において想定される。例えば、限定するものではないが、このようなブリス
ター包装を有するキットは、任意の数のカプセルを含有し得る。
追加の実施形態では、プロゲステロンは、腹腔内、経皮、皮下、筋肉内、及び噴霧投与
(すなわち、例えば経鼻噴霧投与)向けに処方される。
更に別の実施形態では、医薬組成物は、当業者には既知のその他手技により投与される
が、これには、錠剤、フィルムコート錠剤、徐放錠剤、放出制御錠剤、発泡錠剤、口腔内
崩壊錠剤、袋、懸濁剤の形成に使用する乾燥粉末、又は液体剤形を挙げてよいが、これら
に限定されない。
本明細書に開示される様々な実施形態による組成物を使用して、子宮内膜増殖症を治療
若しくは予防、続発性無月経を予防、又は、エストラジオール補充作用を緩和若しくは治
療することができる。ある実施形態では、プロゲステロンを含む組成物は、エストラジオ
ールと併用、又は、エストラジオールと同時に処方されてよい。
他の実施形態では、様々な実施形態による製剤を使用して、頸管長短縮を有する特定の
女性など、妊娠中の女性における早産を治療又は予防できる。様々な実施形態において、
例えばソフトゲルカプセルのようなカプセルを開けて、膣内又は膣周辺に充填材料が適用
され得る。しかしながら、様々な実施形態において、カプセルは経口で摂取される。
なお更なる実施形態では、様々な実施形態による製剤は、例えば、ホットフラッシュ及
び寝汗(血管運動症状)、睡眠障害、気分変動、外陰膣委縮症などの低エストロゲン関連
症状の治療に関する更年期関連症状(血管運動症状など)を治療し、骨粗鬆症及び子宮内
膜増殖症を減少させるのに使用できる。
なお更なる実施形態では、様々な実施形態による製剤を使用して無月経を治療できる。
本開示の更なる目的として、使いやすさにより二次的に患者コンプライアンスを向上す
ること;使いやすさ/不適切な使用による副作用をあまり心配せずに指示しやすいことに
より、二次的に医師による採用を増加させること;誤った使用による副作用を低下させる
こと(不規則な出血の減少);適切な使用により二次的に良好な有効性/症状管理をもた
らすこと;単独投与又はエストロゲン(酢酸ノルエチステロン、酢酸メドロキシプロゲス
テロンなど)との併用の際に、一般的に使用される合成プロゲスチンの代謝系及び血管系
の副作用、例えば、卒中、心臓発作、血液凝固、及び乳がんを減少させること、が挙げら
れる。
バイオアベイラビリティの向上
ある実施形態では、本明細書に開示される製剤は、従来のプロゲステロン製剤と比較す
るとき、プロゲステロンのバイオアベイラビリティを向上する。この改善されたバイオア
ベイラビリティの結果、本明細書に開示される製剤のある実施形態は、より大量のプロゲ
ステロンを含有する剤形の利益を依然として提供しながらも、それを必要とするヒトに投
与されるプロゲステロン量を減少することができる。
このように、ある実施形態では、本開示の製剤は、許容可能なPKプロファイルを依然
として有しつつ、200mg未満のプロゲステロンを含むことができる。特定の実施形態
では、製剤は、約175mgのプロゲステロン、約170mgのプロゲステロン、約16
5mgのプロゲステロン、約160mgのプロゲステロン、約159mgのプロゲステロ
ン、約158mgのプロゲステロン、約157mgのプロゲステロン、約156mgのプ
ロゲステロン、約155mgのプロゲステロン、約154mgのプロゲステロン、約15
3mgのプロゲステロン、約152mgのプロゲステロン、約151mgのプロゲステロ
ン、約150mgのプロゲステロン、約149mgのプロゲステロン、約148mgのプ
ロゲステロン、約147mgのプロゲステロン、約146mgのプロゲステロン、約14
5mgのプロゲステロン、約170mgのプロゲステロン、約140mgのプロゲステロ
ン、約135mgのプロゲステロン、約170mgのプロゲステロン、約130mgのプ
ロゲステロン、約125mgのプロゲステロン、約120mgのプロゲステロン、約11
5mgのプロゲステロン、約110mgのプロゲステロン、約105mgのプロゲステロ
ン、又は約100mgのプロゲステロンを含んでよい。なお更なる実施形態では、製剤は
、上記のプロゲステロン量ちょうど、例えばちょうど175mgのプロゲステロン、ちょ
うど170mgのプロゲステロンなどを有してよい。
ある実施形態では、本開示は、(ng/mL)×hrで、約5〜約500、約5〜約4
00、約5〜約300、約5〜約270、約20〜約200、約25〜約150、又は約
25〜約140である、AUC0〜∞を有する、200mg未満のプロゲステロンを含む
製剤を提供する。特定の実施形態では、200mg未満のプロゲステロンを含む製剤は、
約137(ng/mL)×hr±95%のAUC0〜∞を有してよい。特定の実施形態で
は、製剤は、約150又はちょうど150mgのプロゲステロンを有してよい。
ある実施形態では、本開示は、(ng/mL)×hrで、約5〜約500、約5〜約4
00、約5〜約300、約5〜約240、約20〜約200、約25〜約150、又は約
25〜約140である、AUC0−tを有する、200mg未満のプロゲステロンを含む
製剤を提供する。特定の実施形態では、200mg未満のプロゲステロンを含む製剤は、
約120(ng/mL)×hr±95%のAUC0−tを有してよい。特定の実施形態で
は、製剤は、約150又はちょうど150mgのプロゲステロンを有してよい。
ある実施形態では、本開示は、ng/mLで、約3〜約350、約3〜約325、約3
〜約300、約3〜約250、約3〜約240、及び約3〜約230である、Cmax
有する、200mg未満のプロゲステロンを含む製剤を提供する。特定の実施形態では、
200mg未満のプロゲステロンを含む製剤は、約75ng/mL±95%のCmax
有してよい。特定の実施形態では、製剤は、約150又はちょうど150mgのプロゲス
テロンを有してよい。
プロゲステロン量は典型的には200mg未満であるが、ある実施形態では、プロゲス
テロン量は約300mgであってよい。かかる実施形態では、製剤は、投与後に以下のP
Kパラメータを有してよい。
ある実施形態では、本開示は、(ng/mL)×hrで、約10〜約1000、約10
〜約800、約10〜約600、約10〜約540、約40〜約400、約50〜約30
0、又は約50〜約280である、AUC0〜∞を有する、約300mgのプロゲステロ
ンを含む製剤を提供する。特定の実施形態では、約300mgのプロゲステロンを含む製
剤は、約274(ng/mL)×hr±95%のAUC0〜∞を有してよい。
ある実施形態では、本開示は、(ng/mL)×hrで、約10〜約1000、約10
〜約800、約10〜約600、約10〜約480、約40〜約400、約50〜約30
0、又は約50〜約280である、AUC0−tを有する、約300mgのプロゲステロ
ンを含む製剤を提供する。特定の実施形態では、約300mgのプロゲステロンを含む製
剤は、約240(ng/mL)×hr±95%のAUC0−tを有してよい。
ある実施形態では、本開示は、ng/mLで、約6〜約700、約6〜約650、約6
〜約600、約6〜約500、約6〜約480、及び約6〜約460である、Cmax
有する、約300mgのプロゲステロンを含む製剤を提供する。特定の実施形態では、約
300mgのプロゲステロンを含む製剤は、約150ng/mL±95%のCmaxを有
してよい。
タブレット形態などの市販の形態との生物学的利用能の比較は、標準的な薬物動態技術
によって決定され得る。
様々な実施形態によると、例えば、比較プロゲステロン製品に比べて、食事の影響は減
少する。
様々な実施形態によると、製剤はピーナッツ油を含まない。ピーナッツ油を含まないこ
とで、ピーナッツ系のアレルギーを有する者にもたらされる危険性を未然に防ぐ。
有効性の測定
有効性は、当該技術分野において既知の標準的手法を用いて測定できる。しかしながら
、ある実施形態では、被検体にプロゲステロンを投与する。プロゲステロンの投与後、有
資格婦人科医によって子宮内膜生検を行ってよい。使用した手順、器具、及び観察結果は
、被検体のファイルに文書で記録する。
次に、得られる生検標本を、中央検査室で処理してよい。中央検査室には、全ての子宮
内膜生検サンプルを評価するため、子宮内膜病理学分野の専門家である、独立した病理学
者からなる公認病理委員会が置かれる。
ある実施形態では、本明細書に記載される医薬組成物による治療により、完全及び部分
的分泌活性が得られる。完全分泌活性の場合、被検体に、1)分泌が変化した分泌腺、及
び2)間質前脱落膜の変化を認めた。部分分泌活性の場合、被検体に、1)分泌が変化し
た分泌腺、又は2)間質前脱落膜の変化を認めた。
ある実施形態では、被検体に、本明細書に記載されるように医薬組成物を投与するが、
別の被検体にはプラセボが投与される。代表的な試験計画を、以下の実施例の項に記載す
る。これらの実施形態では、分泌活性を、実薬治療(200mgプロゲステロン/日、2
25mgプロゲステロン/日、又は300mgプロゲステロン/日)の3サイクル目24
±1日目に、プラセボと比較して、子宮内膜生検において完全分泌活性を有する被検体の
割合として測定する(実施例では「有効性の主要評価項目」として示す)。
これらの実施形態では、分泌活性を、実薬治療(200mgプロゲステロン/日、22
5mgプロゲステロン/日、又は300mgプロゲステロン/日)の3サイクル目24±
1日目に、プラセボと比較して、子宮内膜生検において総分泌活性(部分及び完全分泌活
性の総計として定義する)を有する被検体の割合としても測定する。この測定に含まれる
のは、2サイクル目に盲検による治療を完了した後、2サイクル目の21日目以降、又は
7日以内(7日目を含む)に、消退出血が見られた被検体の割合の観察結果である(この
値及び上記分泌測定値を、実施例では「有効性の副次的評価項目」として示す)。
統計的測定
本明細書に開示される医薬組成物の薬物動態を、統計分析を用いて計算できる。特定の
実施形態では、分散分析(「ANOVA」)又は共分散分析(「ANCOVA」)を使用
して、実薬医薬組成物(例えば、プロゲステロンを含む医薬組成物)を含む医薬組成物に
よる治療を受ける被検体と、プラセボ(例えば、同じ医薬組成物であるがプロゲステロン
を含まない)又は参照薬による治療を受ける被検体との間の差を評価する。当業者であれ
ば、収集されたデータの統計分析を行う方法を理解するであろう。
収集又は算出されるデータには、AUC、Cmax、及びTmaxが挙げられるが、こ
れらに限定されない、薬物動態の評価及び分析のためのPKパラメータがある。薬物動態
の評価は、研究所によって、WinNonlin(登録商標)ソフトウェア(バージョン
5.3)が挙げられるが、これらに限定されない統計分析ソフトウェアを用いて、かつ、
SASバージョン9.2を用いて行われた。
具体例
様々なグリセロール及びその他グリコールの脂肪酸エステルを幅広く試行錯誤しながら
試験することによって、ヒト用製剤としての開発に好適な1つ以上の特徴を有する本発明
の実施形態が発明された。かかる好適な特徴としては、例えばPK特性の改善及び患者間
及び患者内変動の低下などの、上述したものが挙げられる。
かかる実施形態は、それを必要とする哺乳類にプロゲステロンを経口投与するためのカ
プセル化された液体医薬製剤を含み、この製剤は、単独の医薬品有効成分として、中鎖脂
肪酸グリコールエステル又はこれらの混合物、及びポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ルを含む非イオン性界面活性剤を含む担体中で懸濁化された、超微粉化状形態のプロゲス
テロンを含む。
特定の実施形態では、プロゲステロンは超微粉化されてよい。
ある実施形態では、プロゲステロンは、1種以上のC6〜C14トリグリセリド、1種
以上のC6〜C12トリグリセリド、又は1種以上のC8〜C10トリグリセリド、並び
にこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない、1種以上のグリセロール
のC6〜C14脂肪酸モノ、ジ、又はトリエステルなどの1種以上の可溶化剤中に、懸濁
化又は可溶化される。有益な特性をもたらす可溶化剤の例は、MIGLYOLであり、具
体的にはMIGLYOL 812である。
かかる一般的及びより具体的な実施形態において、非イオン性界面活性剤は、ポリエチ
レングリコール飽和又は非飽和脂肪酸エステル又はジエステルである。特定のかかる実施
形態において、非イオン性界面活性剤は、グリセロール及びポリエチレングリコールのC
8〜C18脂肪酸エステルを含む。有益な特性をもたらす非イオン性界面活性剤の例は、
GELUCIRE(例えば、GELUCIRE−44/14)である。
特定のかかる実施形態において、非イオン性界面活性剤は、約15のHLB値を有する
。かかる界面活性剤の例示的な例は、GELUCIRE−44/14である。
本明細書に記載される製剤及び方法を、ここで以下の実施例を参照して更に詳述する。
これらの実施例は、説明目的のためのみに提供されるものであり、本明細書に記載される
製剤及び方法は、決してこれらの実施例に限定されるものと解釈されるべきではない。む
しろ、本明細書に開示される製剤は、本明細書に提供される教示の結果明らかとなる、任
意及び全ての変更を包含するものと解釈されるべきである。
(実施例1)
代表的な実施形態では、表2、2A、又は2Bのうち1つに記載される製剤を含む、充
填材料を含有するカプセルが提供される。
表2の製剤を、以下の通り調製する。MIGLYOLを約45℃に加熱する。GELU
CIRE 44/14を加え、溶解するまで混合する。BHTを加え、溶解するまで混合
する。プロゲステロンを懸濁化し、コロイドミルを通過させる。得られる充填体をカプセ
ル化に使用してよい。
表2A及び2Bの製剤を、以下の通り調製する。約45〜50℃まで加熱することによ
り、Gelucire 44/14を融解する。Gelucire 44/14が完全に
融解したら、MIGYOL 812を加え、溶解するまで混合/撹拌する。混合/撹拌を
継続する。混合/撹拌中に、溶液にプロゲステロンをゆっくりと加える。全てのプロゲス
テロンを加えた後、一定期間混合を継続し、適度に懸濁し、ほぼ溶解している平衡状態を
確実にする。次に、懸濁されたプロゲステロンをコロイドミルに通過させる。脱ガスし、
真空を加えて、充填体の完全な脱気を実施する。得られる充填体をカプセル化に使用して
よい。
(実施例2)
代表的な実施形態では、以下のものを含む充填材料を含有するカプセルが提供される。
様々な実施形態では、MIGLYOLの量は、約35〜95重量%、GELUCIRE
44/14は約0.5〜30重量%、BHTは約0.01〜0.1重量%の範囲で存在
してよい。
(実施例3)
プロゲステロン溶解度
様々な実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンの両方が、それぞれ可溶化
剤に溶解されてよい。各種実施態様では、エストラジオール及びプロゲステロンの両方の
溶解度は、治療有効量を合理的な質量で得ることができるようなものであり、一般的には
、好ましくはカプセル封入に好適な3〜22号卵型又は楕円形カプセルで1mg〜120
0mgであるものと考えられる。例えば、様々な実施形態では、50mg〜100mgの
プロゲステロンを一定量の可溶化剤中に溶解でき、すなわち、溶解性はカプセルあたり5
0mg〜100mgである。
MIGLYOLも試行したところ、MIGLYOLはプロゲステロンの良好な担体とし
て検討され得るものであったものの、単独では望ましいエストラジオール可溶化度(例え
ば、12mg/gの溶解度は各種実施形態において望ましいものであり得る)は提供され
なかった。したがって、MIGLYOL(限定されないがMIGLYOL 812)は、
完全に可溶化された、部分的に可溶化された、及び懸濁されたプロゲステロンを含む実施
形態において使用できる。
表4に示されるように、プロゲステロンのCAPMUL MCM中の溶解性は、〜73
mg/gである。したがって、400mgの溶媒に200mgのプロゲステロンを懸濁す
ることにより、用量の一部(〜14%)を予め溶解させ、残部は懸濁液のままとする。い
くつかの態様及び実施形態では、再結晶の可能性を最小化するために、製剤中のプロゲス
テロンの部分溶解性を最小化するのが望ましい。73mg/gの溶解性に基づくと、50
mgの可溶化プロゲステロンのカプセルを作るのに必要とされるカプセルサイズは、68
5mgとなる。95mg/gの溶解性に基づくと、50mgのプロゲステロンカプセルは
、526のカプセルサイズを必要とするだろう。以下に示すそれぞれの溶解性に基づき必
要とされる他のカプセルサイズとして、1,799mg、579mg、709mg、及び
871mgが挙げられる。それぞれの溶解性に基づくカプセルサイズの大きさは、プロゲ
ステロンを溶液中に確実に留まらせるために、通常は、算出値よりも少なくとも10%大
きい。したがって、73mg/gの溶解性に基づく50mgプロゲステロンカプセルは、
685mgのカプセルを必要とするが、少なくとも10%加えて、約754mgのサイズ
のカプセルとなるだろう。以下に記載するそれぞれの溶解性に基づいて、カプセルサイズ
として、それぞれ(約)579mg、1979mg、637mg、780mg、及び95
8mgが挙げられる。これらの値、及び対応する10%追加分を表4に示す。
更に、CAPMUL MCMをGELUCIRE 44/14と9:1比で組み合わせ
た溶媒へのプロゲステロンの溶解度は約86mg/gに上昇することが判明している。し
たがって、様々な実施形態では、プロゲステロン又はエストラジオールは、CAPMUL
MCM及びGELUCIRE 44/14系に溶解されてよく、ここで、CAPMUL
MCM対GELUCIRE 44/14の比率は9:1である。
(実施例4)
例示的な実施形態において、以下を含む懸濁されたプロゲステロンを有する充填材料を
含有するカプセルが提供される。
上記製剤を以下の通りに調製する。MIGLYOLを約45℃に加熱する。GELUC
IRE 44/14を加え、溶解するまで混合する。BHTを加え、溶解するまで混合す
る。プロゲステロンを懸濁化し、コロイドミルを通過させる。得られる充填体をカプセル
化に使用してよい。
例示的な実施形態において、以下を含む部分的に可溶化されたプロゲステロンを有する
充填材料を含有するカプセルを提供する。
プロゲステロン及び部分的に可溶化されたプロゲステロンの懸濁において、粘度を増加
させるためにGELUCIRE 44/14を1%〜2% w/wで加えてよい。上記製
剤を以下の通りに調製する。CAPMUL MCMを約65℃に加熱する。GELUCI
RE 44/14を加え、溶解するまで混合する。熱を取り除く。プロゲステロンを加え
、混合物をコロイドミルに通過させる。得られる充填体をカプセル化に使用してよい。
(実施例5)
特定の実施形態では、表8及び9に特定する製剤の組成を含む、完全に可溶化された、
部分的に可溶化された、又は懸濁されたプロゲステロンを有する医薬組成物を含有するカ
プセルが提供される。
上記医薬組成物は、前記実施例に示される手順に従って調製できる。
(実施例6)
本明細書の様々な実施例の医薬組成物をカプセル化するために、ゲル体を調製してよい
以下の工程に従って、ゲル体組成物を配合し、調製した。精製水(22.2kg)及び
グリセリン(10.8kg)を、混合しながらステンレス鋼製タンクに投入し、80±5
℃の温度まで加熱した。次に、加水分解ゼラチン(1.8kg)及び200ブルームのラ
イムドボーンゼラチン,NF(24.0kg)を水/グリセリン混合物に加え、全ての固
体が完全に溶解するまで混合した。これにより、ゲル体が形成された。得られたゲル体を
真空下で脱ガスした。続いて、着色剤OPATINT(登録商標)白色(0.6kg)及
びOPATINT(登録商標)赤色(0.6kg)をゲル体に加え、得られたものを約5
分間混合した。次に、得られたものを真空下で十分な時間脱ガスし、本明細書に開示され
る種類のゲルカプセルの調製のため、最終的にカプセル化装置を通過させた。
(実施例7)
バイオアベイラビリティ評価−絶食時
無作為化された単一用量の経口的な生物学的同等性試験を、200mgの超微粉化プロ
ゲステロンカプセル試験製品(T)と200mgのPROMETRIUM(登録商標)(
プロゲステロン)カプセル(Abbott Laboratories、Abbott
Park、IL)対照製品(R)との比較において実施する。例えば、被検体が投与前に
少なくとも10.0時間絶食する絶食条件の下、試験製品(T)若しくは対照製品(R)
をいずれも200mgの単一用量で被検体に投与する。投与前及び投与後に血液を採取す
る。投与前のサンプルを約−01.00、−00.50、及び00.00時間で採取する
。投与後のサンプルを約01.00、02.00、03.00、04.00、05.00
、06.00、07.00、08.00、09.00、10.00、12.00、18.
00、24.00、36.00及び48.00時間で採取する。投与後04.00、09
.00、13.00、25.00、29.00、33.00及び37.00時間で標準食
を提供する。
Cmax、AUC及び任意でTmaxなどの薬物動態測定を評価する。試験製品(T)
と対照製品との相対的バイオアベイラビリティを評価する。
(実施例8)
バイオアベイラビリティ評価−摂食時
対象が、高脂肪食を採った直後(例えば投与後30分以内)に、200mgの単一用量
で試験製品(T)若しくは対照製品(R)を投与する以外は、絶食条件下の生物学的利用
能を決定する手順を繰り返す。投与前及び投与後に血液を採取する。投与前のサンプルを
約−01.00、−00.50、及び00.00時間で採取する。投与後のサンプルを約
01.00、02.00、03.00、04.00、05.00、06.00、07.0
0、08.00、09.00、10.00、12.00、18.00、24.00、36
.00及び48.00時間で採取する。投与後04.00、09.00、13.00、2
5.00、29.00、33.00及び37.00時間で標準食を提供する。Cmax
AUC及び任意にTmaxなどの薬物動態測定値を評価する。対照製品を参照して、試験
製品(T)のバイオアベイラビリティを評価する。試験製品(T)及び対照製品(R)の
生物学的利用能の比較における食事の影響も評価する。
(実施例9)
様々な実施形態による製造方法を図1〜3に示す。図1に関して、充填材料、すなわち
充填体の調製方法100を示す。操作102は、本明細書に記載されるように、担体、潤
滑剤、及び酸化防止剤を混合することを含む。例えば、レシチン及びブチル化ヒドロキシ
トルエンは、1つ以上の中鎖モノ−、ジ−又はトリグリセリド、又はこれらの組み合わせ
と混合され得る。混合は、インペラ、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進するこ
ともできる。操作102は、窒素ガスN2などの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下
で行われてもよい。混合は、ステンレス鋼容器などの任意の好適な容器で実施することが
できる。
操作104は、担体、潤滑剤、及び酸化防止剤の混合物への、超微粉化プロゲステロン
の混合を含み得る。それによって、糊状の物質が形成される。混合は、鋼製タンク又はバ
ットで行うことができる。混合は、インペラ、撹拌機、又はその他の好適な手段により促
進することもできる。操作104は、窒素ガスN2などの不活性又は比較的不活性のガス
雰囲気下で行われてもよい。操作106は、脱ガスすることを含む。操作106によって
得られた混合物は、ソフトゲルカプセルにするのに好適な充填材料を含み得る。
図2を参照して、ソフトゲルカプセル、すなわちゲル体の製造200が示される。操作
202は、グリセリンを水と混合することを含む。操作202に使用する水は、逆浸透、
オゾン処理、又は濾過(例えば、炭素カラムによる濾過)などの任意の好適な手法により
精製することができる。混合は、インペラ、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進
することもできる。操作202は、窒素ガス、Nなどの不活性又は比較的不活性のガス
雰囲気下で行われてよい。加熱は、温度が80°±5℃に達するまで行ってよい。
操作204は、グリセリンと水の混合物へのゼラチンの添加を含む。混合は、インペラ
、撹拌機、又はその他の好適な手段により促進することもできる。操作204は、窒素ガ
ス、Nなどの不活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよい。操作204では
、真空引きを行って脱気してもよい。
操作206は、染料などの着色剤を加えることを含む。着色剤は、商標OPATINT
で販売される製品又は他の好適な剤を含み得る。操作206は、窒素ガス、Nなどの不
活性又は比較的不活性のガス雰囲気下で行われてよい。操作208は、脱ガスすることを
含む。操作208から得られた混合物は、ソフトゲルカプセルの製造においてゲルカプセ
ルとして使用するのに好適なゲルカプセル材料を含み得る。
図3を参照することにより、ソフトゲルカプセルの組み立てプロセス300が示される
。操作302は、充填材料を加熱することを含む。任意の好適な温度に充填材料を加熱す
ることができる。様々な実施形態では、充填材料を30℃+/−3℃に加熱する。充填材
料を充填ホッパー内で加熱してよい。充填ホッパーは、多量の充填材料を保持するよう、
又は量を調節して充填材料を分配するよう構成された装置を含み得る。
操作304は、ゲル体を充填することを含む。図2の操作208で製造されたゲルカプ
セル材料から、ゲル体を取り出すことができる。充填は、ゲルカプセル材料によって画定
される体積内に、充填材料を注入、配置、あるいは並べることによって実施できる。充填
を、カプセル化装置内で実施してよい。スプレッダボックスは、55℃+/−10℃の温
度であってよい。楔状部の温度は38℃+/−3℃であってよい。ドラム冷却温度は4℃
+/−2℃であってよい。カプセル化装置をMIGLYOL 812を用いて潤滑させて
よい。このように、操作304は、1つ又は2つ以上のソフトゲルカプセルを製造する。
充填は、スプレッダボックスノブを使用して0.85±0.05mmの厚さのリボンを製
造することを含み得る。充填材料は、目標重量±5%(すなわち、650±33mg及び
325±16.3mg)を有する充填重量を得るようにゲルに注入できる。
操作306は、ソフトゲルカプセルを乾燥することを含む。乾燥は、タンブル乾燥機、
箱形乾燥機、又はこれらの組み合わせ中で実行され得る。例えば、乾燥は、約10分〜約
120分間、タンブル乾燥バスケット中で実行され得る。乾燥は、約24〜約72時間、
乾燥室で継続してよい。研磨は、イソプロピルアルコールを用いて実施してよい。
(実施例10)
安定性試験
様々な実施形態において、様々な実施形態による製剤は、25±2℃/60±5%相対
湿度で、38/400mmの白色の子供用安全キャップを備える75ccの高密度ポリエ
チレンの白色の不透明な瓶での保管において、3ヶ月という例示的な貯蔵寿命を有する。
試験中、包装は、75ccの高密度ポリエチレン丸瓶及び33mmのキャップを含む。
Brasken−FPT−300F樹脂は、キャップと関連付けられている。試験の評価
基準には、外観試験、プロゲステロンのアッセイ試験、溶解試験、含量均一性試験及び微
生物限度試験が含まれる。
3つの試験群を作る。試験群1は、40℃/75%相対湿度での試験を含む。試験群2
は、30℃/65%相対湿度での試験を含む。試験群3は、25℃/60%相対湿度での
試験を含む。試験群1は、外観試験、超微粉化プロゲステロンのアッセイ試験、及び1、
2、3、及び6ヶ月での溶解度に関して試験する。試験群2は、外観試験、超微粉化プロ
ゲステロンのアッセイ試験、及び1、2、3、6、及び12ヶ月での溶解度に関して試験
する。試験群3は、外観試験、超微粉化プロゲステロンのアッセイ試験、及び1、2、3
、6、12及び24ヶ月での溶解度に関して試験する。
(実施例11)
BeckmanCoulter社LS−13−320レーザー回折式粒度分布測定装置
(「Beckman装置」)を使用して、粒径分析を実施する。Beckman装置は、
粒径を決定するためにレーザー回析を使用する。様々な実施形態による製剤のサンプルを
提供する。サンプルがもたらされるBeckman装置粒度センサーは、6.67μmの
X50、14.78μmのX75、及び2.193μmの25を有する。
(実施例12)
様々な実施形態による製剤を使用して溶解試験を実行する。溶解試験の結果を表4に示
す。
米国薬局方の溶解装置(複動シリンダ)(「USP装置3」)を使用して、溶解試験を
実行した。USP装置3を30回浸漬/分に設定した。3%ラウリル硫酸ナトリウムを含
む250mLの1NのHCL溶液を37℃で使用した。
図4は、x軸における経時(分)に対するy軸における溶解パーセントを示している。
様々な実施形態による製剤は、円形ドットを有して示され、製剤402と分類する。プロ
ゲステロンを含有する既存の市販製品は、四角形ドットを有して示され、既存製品404
と分類する。図4に示されるように、製剤402は、既存製品404よりも短時間で高い
溶解濃度まで到達する。
(実施例13)
実施例の目的において、粒径分析は、Beckman装置を使用して実施する。様々な
実施形態による微紛化プロゲステロンを含むサンプルAPIが、分析用に提供される。
様々な実施形態による約0.01gのサンプルAPIをCoulter 1Bと10m
Lの脱イオン水とを組み合わせた。超音波処理を15秒間実施した。ULMを取り付けた
Beckman装置で90秒間分析を実施した。Beckman装置は、フラウンホーフ
ァー光学モデルを使用するよう構成した。Beckman装置によると、サンプルのX5
0は4.279μm、X75は7.442μm、並びにX25は1.590μmであった
。同様に、Beckman装置によると、平均粒径は4.975μmであり、メジアン粒
径は4.279μmであり、モード粒径は6.453μmであり、標準偏差は3.956
μmである。得られた粒子分布のグラフを図5に示す。
(実施例14)
溶解
本発明の製剤を使用し、プロゲステロンの溶解とPROMETRIUMの溶解とを比較
し、エストラジオールの溶解とエストランの溶解とを比較して、溶解試験を実行した。第
1の試験では、200mgのプロゲステロン及び2mgのエストラジオールを含むカプセ
ル中の本発明の製剤を使用した。第2の試験では、50mgのプロゲステロン及び2mg
のエストラジオールを含むカプセル中の本発明の製剤を使用した。
USP溶解装置(レシプロケーティングシリンダー)(「USP装置3」)を使用して
溶解度試験を実施した。装置を、1分あたり30回浸漬するように設定した。37℃にて
、3%ラウリル硫酸ナトリウムを添加した250mLの0.1N HCl溶液を使用した
両試験において、PROMETRIUMよりも本発明のカプセルの方が、プロゲステロ
ンが迅速に溶解し、標準偏差は小さかった。エストラジオールの溶解は同等であるが、エ
ストレースによる本発明のカプセルよりも著しく遅かった。例示目的で、本発明の200
mgプロゲステロンカプセルからのプロゲステロンの溶解と、PROMETRIUMから
のプロゲステロンの溶解とを示すグラフを図6として添付する。
本発明の両方のカプセルは白色HDPEボトル中で安定であった。200mgプロゲス
テロン製剤については6ヶ月以上にわたって(6ヶ月超のデータは未入手)、50mgプ
ロゲステロン製剤については3ヶ月以上にわたって(3ヶ月超のデータは未入手)、好ま
しい安定性データが得られた。
(実施例15)
バイオアベイラビリティ及び生物学的同等性評価
この試験を実施して、本明細書の表9に記載される、対照製品PROMETRIUM「
R」(200mgプロゲステロン)及び試験製品「T」のバイオアベイラビリティ及び生
物学的同等性を判定した。Tは、ソフトゲルカプセルとして投与した。
この試験は、非盲検バランス化無作為化単回投与二治療群三期三順序クロスオーバー部
分的反復参照スケール経口生物学的同等性試験とした。合計72例の健康成人のヒト閉経
後の女性被験者を試験に組み込んだ。各被検者を、ある順序(TRR、RTR、又はRR
T)に無作為に割り当て、各被検者が、32日間の試験期間中(投与間のウオッシュアウ
トは14日間)に、Tを1回、Rを2回投与されるようにした。Rを2回投与し、後にT
及びR製剤の生物学的同等性を評価するために、被検者内の変動を算出できるようにした
試験1日、15日、及び29日目に、10時間絶食した患者に、高脂質食を摂らせた。
食事30分後、患者が無作為に割り当てられた順序に従って、各患者に、T、あるいは、
Rのソフトゲルを単回投与した。製剤を240mLの水で飲ませた。被検者は、投与少な
くとも11時間前から、投与少なくとも24時間後まで、治験施設に滞在させた。
各投与後、被験者につき合計20個(投与前:3×8mL、投与後:17×6mL)の
血液サンプルを採取した。投与前サンプルは、−1.00、−0.50、0時間に採取し
た。投与後サンプルは、投与後0.25、0.50、0.67、0.83、1.00、1
.33、1.67、2.00、02.50、3.00、4.00、6.00、8.00、
12.00、24.00、36.00、及び48.00時間に、KEDTAを含む真空
採血管内に採取した。採取した血液サンプルの分析に基づき、WinNonlin(登録
商標)バージョン5.3(Pharsight Corporation)を用いて、C
max、AUC0−t、AUC0〜∞、及びTmaxなどの薬物動態パラメータを算出し
た。72例の患者が試験に組み込まれたが、試験を終了した62例の患者のデータのみを
用いて、以下の表11に示す値を算出した。
生物学的同等性解析
この試験では、対照製剤の被検者内標準偏差(SWR)は、Cmax及びAUC(AU
0−t及びAUC0〜\)について、≧0.294であることがわかった。その結果、
(μ−μ−(θS WR)の点推定(試験/対照幾何平均比)及び95%信頼上
限を、SAS Institute Inc(USA)のSAS(登録商標)統計ソフト
ウェアバージョン9.2を使用し、ln−transformedデータを用いて判定し
た。この方法(スケール平均生物学的同等性(「SABE」))は、プロゲステロンなど
の非常に変動する薬剤の生物学的同等性を算出するための、FDAのガイドラインに従っ
ている。SABE法を用いて、Tは、PROMETRIUMと比較したバイオアベイラビ
リティの改善を示し、PROMETRIUMに対して優越であると考えられた。これを支
持するデータを以下の表12及び13に示す。
上記のデータを考慮すると、PROMETRIUMとの生物学的同等性を達成するため
に必要な本明細書に開示される製剤中のプロゲステロンの適切な用量は150mgであっ
た。計算結果を表14に示す。これは、ある実施形態では、本明細書に開示される製剤は
、現在市販されている製剤(PROMETRIUM)よりも25%超近くのバイオアベイ
ラビリティを有することを示唆する。
(実施例16)
バイオアベイラビリティ評価−摂食時#3
投与されるプロゲステロン量は、225mg/日及び300mg/日のプロゲステロン
を含む。プロゲステロンカプセルサイズは、75mg及び150mgのカプセルである。
プロゲステロンカプセルを服用する被検者を、プラセボを服用する被検者と比較する。ど
ちらの場合も、被検者にはエストロゲンによるプライミングが行われる。
試験は、試験に組み込む前の約6週間(42日)のスクリーニング期間、無作為化前の
約6週間のEstrace(登録商標)プライミング、6週間の盲検治療(Estrac
e(登録商標)治療と併用)、及び最長約5週間の追跡調査を含む。試験は、第3相無作
為化3サイクル二重盲検プラセボ対照試験であり、エストロゲンでプライミングした続発
性無月経の女性におけるプロゲステロン投与後の子宮内膜及び消退出血の分泌転換を評価
する。治験施設において、被検者は、初回訪問時(ベースライン−1サイクル目、1日目
)に、経口エストラジオール(すなわち1.0mgのEstrace(登録商標))を使
用してエストロゲンでプライミング゛された。このプライミングには、25日かかった。
エストロゲンプライミングのコンプライアンスを判定した(全期間、及び28日目−3日
〜+1日)。被検者に、2サイクル目のエストロゲンプライミングを開始する(2サイク
ル目、1日目)。
12日後(±2日)、被検者を治験施設に戻す。経膣超音波検査(TVU)を実施する
。エストロゲンのコンプライアンスが良い被検者及び他の基準(すなわち≧5mmの2重
子宮内膜厚、≧80%のEstrace(登録商標)のコンプライアンス、及び尿妊娠検
査で陰性)を満たす被検者を、プロゲステロンを使用した治療のために無作為化する。
被検者は、2サイクル目の14日目に盲検による投与を開始する。被検者は、2サイク
ル目の25日目までEstrace(登録商標)及び盲検による投与の両方を続行する。
2サイクル目の26〜28日目には投薬を行わない。
Estrace(登録商標)1.0mgを、3サイクル目の1日目に再開し、25日目
まで続行する。被検者を、試験評価のために2サイクル目の12日目(±2日)に治験施
設に戻す。3サイクル目の14日目において、被検者は、盲検による治験薬の25日目ま
での服用を再開する。
被検者は、3サイクル目の24日目(±1日)に治験施設に戻され、子宮内膜生検を実
施する。
被検者は、25日目にEstrace(登録商標)及び盲検による治験薬の投与を完了
し、約10日後(生検結果受領時)に追跡時受診のために治験施設に戻される。最終受診
時評価を実施する。子宮内膜生検の結果が増殖期の子宮内膜を示す被検者には、14日間
にわたって、標準治療として酢酸メドロキシプロゲステロン10mg[MPA]を処方し
て、エストロゲンによって誘発された子宮内膜増殖効果を相殺する。これらの被検者は、
MPAコース完了2〜4週間後に追跡のための電話を受け、出血及び有害事象に関して質
問される。必要に応じて、予定外の受診が許可される。
(実施例17)
絶食条件の下、標準的な健康成人であるヒト男性被検者において、充填材料として表9
に開示する処方を有するプロゲステロンソフトゲルカプセル及びPROMETRIUM(
登録商標)ソフトゲルカプセル200mgを使用して、非盲検バランス化無作為化二治療
群二期二順序単回投与クロスオーバー経口生物学的同等性試験を実施した。
合計25例の標準的な健康成人のヒト男性被検者を試験に組み込んだ。全被検者は、投
与少なくとも11時間前から、投与24時間後まで、治験施設に滞在させた。少なくとも
10時間の夜間絶食後、(無作為化計画通りの)試験製品(T)又は対照製品(R)のい
ずれかの単一用量を、240mLの水と共に各被検者に経口的に投与した。治療間のウオ
ッシュアウト期間を14日とした。−1時間、−0.5時間、0時間、0.25時間、0
.5時間、0.67時間、0.83時間、1.00時間、1.33時間、1.67時間、
2.00時間、2.50時間、3.00時間、4.00時間、6.00時間、8.00時
間、12.00時間、及び24.00時間の時点において18個の血液サンプルを収集し
た。試験は、T及びRが以下のPKパラメータを有することを示した。
幾何平均を算出するのに使用される最小二乗平均の推定値
幾何平均を算出するのに使用される最小二乗平均の推定値
max、AUC0−t、及びAUC0〜∞の最小二乗平均の90%信頼区間が、それ
ぞれ34.3%〜62.63%、25.84%〜90.62%、及び72.18%〜59
7.25%であったため、このデータは、T及びRが生物学的に同等ではないことを示す
。したがってこれらは、生物学的同等性を示すためにFDAで使用される80.00%〜
125.00%の範囲内ではなかった。
(実施例18)
摂食条件の下、標準的な健康成人であるヒト男性被検者において、充填材料として表9
に開示する製剤を有するプロゲステロンソフトゲルカプセル及びPROMETRIUM(
登録商標)ソフトゲルカプセル200mgを使用して、非盲検バランス化無作為化二治療
群二期二順序単回投与クロスオーバー経口生物学的同等性試験を実施した。
合計25例の標準的な健康成人のヒト男性被検者を試験に組み込んだ。全被検者は、投
与少なくとも11時間前から、投与24時間後まで、治験施設に滞在させた。少なくとも
10時間の一晩絶食後、(無作為化計画の通りの)試験製品(T)又は対照製品(R)の
いずれかの単一用量の投与の30分前に、高脂質、高カロリーの朝食を供した。カプセル
は、240mLの水と共に各被検者に経口的に投与した。治療間のウオッシュアウト期間
を14日とした。−1時間、−0.5時間、0時間、0.25時間、0.5時間、0.6
7時間、0.83時間、1.00時間、1.33時間、1.67時間、2.00時間、2
.50時間、3.00時間、4.00時間、6.00時間、8.00時間、12.00時
間、及び24.00時間の時点において18個の血液サンプルを収集した。試験は、T及
びRが以下のPKパラメータを有することを示した。
幾何平均を算出するのに使用される最小二乗平均の推定値
幾何平均を算出するのに使用される最小二乗平均の推定値
max、AUC0−t、及びAUC0〜∞の最小二乗平均の90%信頼区間が、それ
ぞれ79.38%〜351.89%、85.01%〜239.08%、及び103.59
%〜245.94%であったため、このデータは、T及びRが生物学的に同等ではないこ
とを示す。したがってこれらは、生物学的同等性を示すためにFDAで使用される80.
00%〜125.00%の範囲内ではなかった。しかし、重要なことには、絶食時試験と
は異なり、摂食試験は、試験製品TがPROMETRIUM(登録商標)に対して、向上
した経口バイオアベイラビリティを示すことを示した。
当業者には、本開示の趣旨又は範囲から逸脱せずに、本開示に各種修正及び変更をなす
ことができることは明白である。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びその
等価物の範囲内に該当する限りは本開示の修正及び変更を含めることが意図される。
同様にして、装置/又は方法の構造及び機能の詳細とともに各種代替例を包括させて数
多くの特徴及び利点が前述の説明において示されている。本開示は、例示的なものにすぎ
ず、網羅的なものではないものとして意図されている。当業者には、添付の特許請求の範
囲の説明において広範に一般的な意味合いを有する用語により完全に指し示される範囲内
で、各種修正、特に、本開示の原理の範囲内での組み合わせを含む、部分の構造、材料、
構成要素、成分、形状、寸法、及び構成における修正をなすことができることは明白であ
る。これらの各種修正は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、本
開示に包含されるものと意図される。

Claims (18)

  1. それを必要とする被検体にプロゲステロンを投与するための医薬組成物であって、前記
    組成物が、ある量のプロゲステロンと、1種又は2種以上の可溶化剤と、を含み、それを
    必要とする前記被検体に投与すると、前記組成物が、前記被検体において、
    a.AUC0−tが、(ng/mL)×hrで約5〜約500である、
    b.AUC0〜∞が、(ng/mL)×hrで約5〜約500である、又は
    c.Cmaxが、ng/mLで約3〜約350である、のうち、少なくとも1つの薬物
    動態パラメータをもたらし、
    前記プロゲステロンの量が200mg未満である、医薬組成物。
  2. 前記AUC0−tが、約5〜約400、約5〜約300、約5〜約240、約20〜約
    200、約25〜約150、又は約25〜約140である、請求項1に記載の医薬組成物
  3. 前記AUC0−tが、120(ng/mL)×hr±95%である、請求項1に記載の
    医薬組成物。
  4. 前記AUC0〜∞が、約5〜約400、約5〜約300、約5〜約270、約20〜約
    200、約25〜約150、又は約25〜約140である、請求項1に記載の医薬組成物
  5. 前記AUC0〜∞が、137(ng/mL)×hr±95%である、請求項1に記載の
    医薬組成物。
  6. 前記Cmaxが、ng/mLで、約3〜約325、約3〜約300、約3〜約250、
    約3〜約240、又は約3〜約230である、請求項1に記載の医薬組成物。
  7. 前記Cmaxが75ng/mL±95%である、請求項1に記載の医薬組成物。
  8. 前記プロゲステロンの量が約150mgである、請求項1に記載の医薬組成物。
  9. 前記プロゲステロンの量が150mgである、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. それを必要とする被検体にプロゲステロンを投与するための医薬組成物であって、前記
    組成物が、ある量のプロゲステロンと、1種又は2種以上の可溶化剤と、ラウロイルマク
    ロゴール−32グリセリドEP(Gelucire 44/11)、ラウロイルポリオキ
    シル−32グリセリド(Gelucire 44/14)、及びカプリロカプロイルマク
    ロゴール−8グリセリドEPからなる群から選択される、非イオン性界面活性剤と、を含
    み、
    それを必要とする前記被検体に投与すると、前記組成物が、前記被検体において、
    a)AUC0−tが、(ng/mL)×hrで約5〜約500である、
    b)AUC0〜∞が、(ng/mL)×hrで約5〜約500である、又は
    c)Cmaxが、ng/mLで約3〜約350である、のうち、少なくとも1つの薬物
    導体パラメータをもたらす、医薬組成物。
  11. 前記可溶化剤がトリグリセリドを含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記少なくとも1つのトリグリセリドが、混合トリグリセリド、単純トリグリセリド、
    又は前記の組み合わせである、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 前記混合トリグリセリドが、主にカプリル酸/カプリン酸混合トリグリセリドを含む、
    請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記少なくとも1つのトリグリセリドがMIGLYOL 812である、請求項11に
    記載の医薬組成物。
  15. 前記非イオン性界面活性剤が、ラウロイルポリオキシル−32グリセリド(GELUC
    IRE(登録商標)44/14)である、請求項10に記載の医薬組成物。
  16. 前記医薬組成物がゼラチンカプセル中に提供される、請求項10に記載の医薬組成物。
  17. それを必要とする患者に、請求項1に記載の有効量の医薬組成物を投与することを含む
    、子宮内膜増殖症の治療方法。
  18. それを必要とする患者に、請求項1に記載の有効量の医薬組成物を投与することを含む
    、無月経の治療方法。
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