JP2019205127A - 電波伝搬推定装置および電波伝搬推定方法 - Google Patents

電波伝搬推定装置および電波伝搬推定方法 Download PDF

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Koshiro Kitao
光司郎 北尾
今井 哲朗
Tetsuro Imai
哲朗 今井
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Abstract

【課題】電波伝搬特性の推定精度を向上できる電波伝搬推定装置および電波伝搬推定方法を提供する。【解決手段】電波伝搬推定装置は、電波の屋外エリアの送信点と電波の屋内エリアの受信点との間の電波伝搬特性を推定する推定部と、送信点と受信点との間の電波伝搬特性を決定する決定部とを有する。ここで、電波伝搬特性を推定することは、送信点と、屋内エリアと屋外エリアとの境界に設定された電波の入射点と、の間の第1の電波伝搬特性を第1の推定法によって推定すること、および、入射点と受信点との間の第2の電波伝搬特性を第2の推定法によって推定することを含む。決定部は、第1の電波伝搬特性と第2の電波伝搬特性とに基づいて、送信点と受信点との間の電波伝搬特性を決定する。【選択図】図1

Description

本開示は、電波伝搬推定装置および電波伝搬推定方法に関する。
セルラ移動通信システムのような無線通信システムでは、基地局と移動局との間の電波伝搬特性を推定することによって、適切なセル設計が行われることがある。
例えば、屋外の基地局と、建物のような屋内に位置する移動局との間に、建物の開口部(例えば、ガラス窓)を通じた見通し環境が有る場合に、屋内の移動局における受信特性を、建物の開口部を通じた幾何光学計算により推定する技術が知られている。
特開2008−270875号公報
しかしながら、上述した技術を含む現状の電波伝搬推定技術においては、例えば、屋外の基地局と屋内の移動局との間が見通し環境に無い場合について検討が不十分である。そのため、得られる電波伝搬の推定精度が不十分な場合がある。
本開示は、例えば、電波伝搬特性の推定精度を向上することを目的の一つとする。
本開示の一態様に係る電波伝搬推定装置は、電波の屋外エリアの送信点と前記電波の屋内エリアの受信点との間の電波伝搬特性を推定する推定部と、ここで、前記電波伝搬特性を推定することは、前記送信点と、前記屋内エリアと前記屋外エリアとの境界に設定された前記電波の入射点と、の間の第1の電波伝搬特性を第1の推定法によって推定すること、および、前記入射点と前記受信点との間の第2の電波伝搬特性を第2の推定法によって推定することを含む、前記第1の電波伝搬特性と前記第2の電波伝搬特性とに基づいて、前記送信点と前記受信点との間の電波伝搬特性を決定する決定部と、を備える。
本開示の一態様に係る電波伝搬推定方法は、電波の屋外エリアの送信点と前記電波の屋内エリアの受信点との間の電波伝搬特性を推定し、ここで、前記電波伝搬特性を推定することは、前記送信点と、前記屋内エリアと前記屋外エリアとの境界に設定された前記電波の入射点と、の間の第1の電波伝搬特性を第1の推定法によって推定すること、および、前記入射点と前記受信点との間の第2の電波伝搬特性を第2の推定法によって推定することを含む、前記第1の電波伝搬特性と前記第2の電波伝搬特性とに基づいて、前記送信点と前記受信点との間の電波伝搬特性を決定する。
本開示の一態様によれば、電波伝搬特性の推定精度を向上できる。
一実施の形態に係る電波伝搬推定装置の構成例を示すブロック図である。 一実施の形態に係る推定エリアの地図の一例を示す図である。 入射点設定の第1例を示す図である。 入射点設定の第2例を示す図である。 一実施の形態における電波伝搬推定装置の推定処理の流れを示すフローチャートである。 入射点設定の第3例を示す図である。 一実施の形態のバリエーション1における電波伝搬推定装置の推定処理の流れを示すフローチャートである。 入射点設定の第4例を示す図である。 本開示に係る電波伝搬推定装置のハードウェア構成の例を示す図である。
以下、本開示の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<電波伝搬推定装置の構成例>
図1は、本実施の形態に係る電波伝搬推定装置10の構成例を示すブロック図である。図1に示す電波伝搬推定装置10は、例えば、屋外エリアに設定された電波の送信点と、屋内エリア(例えば、建物の内部)に設定された電波の受信点との間の電波伝搬特性を推定する。例えば、送信点とは、基地局を設置する候補となる位置を示し、受信点とは、移動局(例えば、ユーザ端末)が存在する位置を示す。なお、電波伝搬特性は、「伝搬特性」と略称することがある。
電波伝搬推定装置10は、例えば、設定部101、第1推定部102、第2推定部103、および、算出部104を有する。
設定部101は、伝搬特性の推定に用いる情報を設定する。例えば、設定部101は、伝搬特性の推定を行う対象のエリア(以下、「推定エリア」と記載されることがある)の地図データを取得し、取得した地図に送信点、受信点および入射点を設定する。
例えば、設定部101は、入力データに含まれる推定エリアを示す情報を取得する。設定部101は、推定エリアの地図データを図示しない地図データベースから取得する。推定エリアを示す情報は、例えば、伝搬特性の推定を実施するユーザが図示しない操作部を操作して入力する。なお、推定エリアの地図データには、推定エリア内の建物の位置、建物の底面積および/または建物の高さといった都市構造に関連するデータが含まれる。
設定部101は、ユーザが操作部を操作して入力する送信点の情報を取得し、推定エリアの地図に送信点を設定する。送信点は、例えば、屋外の基地局の設置候補となる位置を示し、3次元座標によって表される。
設定部101は、ユーザが操作部を操作して入力する受信点の情報を取得し、推定エリアの地図に受信点を設定する。受信点は、例えば、建物の内部に存在する移動局の位置を示し、3次元座標によって表される。建物の内部とは、屋内エリアの一例に相当する。
設定部101は、伝搬特性の推定に用いる推定パラメータを設定する。例えば、推定パラメータには、伝搬特性の推定対象とする電波の周波数が含まれる。なお、受信点が設定された建物の構造に関連するパラメータが、推定パラメータに含まれていてもよい。推定パラメータは、例えば、ユーザが操作部を操作して入力する情報に含まれる。
建物の構造に関連するパラメータとは、例えば、建物のフロアの数(階数)、建物の外周面および/または建物の床の材料、ならびに、建物の外周面における窓の位置に関する情報が含まれる。
なお、設定部101は、建物の構造に関連するパラメータをデータベースから取得してもよい。
設定部101は、受信点を設定した建物の外周面に入射点を設定する。例えば、設定部101は、受信点を設定した建物の外周面に等間隔に入射点を設定する。建物の外周面は、屋内エリアと屋外エリアとの境界の一例に相当する。
なお、設定される入射点の例については後述する。
なお、入射点の設定は、ユーザが操作部を操作して入力する情報に基づいて行われてもよい。例えば、ユーザは、入射点の数および/または入射点の位置を指定してもよい。
設定部101は、伝搬特性の推定に用いる情報を第1推定部102および第2推定部103へ出力する。
なお、設定部101が、伝搬特性の推定に用いる情報を設定する例を説明したが、本開示はこれに限定されない。電波伝搬推定装置10は、外部の装置が設定した、伝搬特性の推定に用いる情報を当該装置から取得してもよい。
また、設定部101は、例えば、地図データのような、伝搬特性の推定に用いる情報の一部または全てを記憶していてもよい。この場合、設定部101は、「記憶部」と読み替えられてもよい。
また、ユーザが情報を入力する操作部は、電波伝搬推定装置10に含まれていてもよい。あるいは、電波伝搬推定装置10は、ユーザが外部の装置(例えば、PC(Personal Computer)およびスマートフォンなどの端末)の操作部を介して入力した情報を取得してもよい。
第1推定部102は、第1の推定法を用いて、送信点と入射点との間の伝搬特性を推定する。例えば、第1の推定法は、推定エリアの地図データから得られる推定エリア内の建物等の構造物の情報に基づくレイトレーシング法であってもよい。なお、送信点と入射点との間の伝搬特性は、第1の伝搬特性と記載されることがある。
「レイトレーシング」を用いた伝搬特性の推定では、例えば、推定エリアの地理的及び構造的な環境を再現したシステムモデルにおいて、電波を表すレイを送信点から出射する。送信点から出射されたレイは、システムモデルにおける構造物などによって反射、回折、又は、透過して入射点に到達する。入射点に到達したレイの情報から、システムモデルにおける送信点と入射点との間の伝搬特性が推定される。
例えば、入射点では、レイの受信特性を示す情報、例えば、伝搬損失(又は、受信電力)、遅延プロファイル、到来角度プロファイルなどが得られる。得られた情報を用いて、入射点に到達したレイの伝搬損失、伝搬遅延(又は、遅延スプレッド)、及び/又は、到来角度(又は、角度スプレッド)が推定される。
例えば、複数の入射点が設定された場合、第1推定部102は、入射点それぞれに対して、送信点と入射点との間の伝搬特性を推定する。
第1推定部102は、送信点と入射点との間の伝搬特性を算出部104へ出力する。
なお、図示では省略されるが、第1推定部102は、送信点と入射点との間の伝搬特性を設定部101へ出力してもよい。この場合、設定部101は、送信点と入射点との間の伝搬特性に基づいて、入射点の位置を更新してもよい。入射点の位置を更新する例については、後述する。
第2推定部103は、第2の推定法を用いて、入射点と受信点との間の伝搬特性を推定する。例えば、第2の推定法は、伝搬特性の統計的な特性を表す推定式にパラメータを代入して算出する方法である。例えば、第2推定部103は、入射点と受信点との間の距離を算出し、算出した距離と、推定パラメータと、予め設定されている推定式とを用いて、入射点と受信点との間の伝搬特性を推定する。なお、入射点と受信点との間の伝搬特性は、第2の伝搬特性と記載されることがある。なお、推定式の一例については、後述する。
複数の入射点が設定された場合、第2推定部103は、入射点それぞれに対して、入射点と受信点との間の伝搬特性を推定する。
第2推定部103は、送信点と入射点との間の伝搬特性を算出部104へ出力する。
なお、上述した例においては、第1推定部102および第2推定部103は、それぞれの機能に着目して便宜的に2つの「推定部」に分けて記載されているが、1つの「推定部」に統合されてもよい。
算出部104は、「決定部」の一例であり、例えば、送信点と入射点との間の伝搬特性と、入射点と受信点との間の伝搬特性とに基づき、送信点と受信点との間の伝搬特性を決定する。例えば、算出部104は、送信点と入射点との間の伝搬損失と、入射点と受信点との間の伝搬損失と、を加算することによって、送信点と受信点との間の伝搬損失を決定する。
<設定例>
次に、推定エリアの地図に設定される送信点、受信点および入射点の一例を説明する。
図2は、本実施の形態に係る推定エリアの地図の一例を示す図である。図2には、平面視した推定エリアの地図と、推定エリアの地図に設定された送信点T0、受信点R0および16個の入射点Zと、が示される。
なお、図2は、推定エリア内の各建物の底面が示されたX−Y平面を示すが、推定エリアの地図データには、建物の高さ(Z軸方向の長さ)を含む3次元の構造物の情報が含まれていてもよい。
送信点T0および受信点R0は、例えば、ユーザが入力した情報に基づいて設定される。送信点T0は、例えば、建物B1の屋上に設定され、受信点R0は、建物B2の屋内に設定される。
入射点Zは、受信点R0が設定された建物B2の外周面において、受信点R0が設定された高さ(例えば、受信点R0が設定されたフロア)に設定される。図2では、16個の入射点Zが等間隔に設定される。
第1推定部102は、図2に示す推定エリアの地図データから得られる推定エリア内の構造物の情報およびレイトレーシング法を用いて、送信点T0から入射点Zに到達するレイの情報を推定し、送信点T0と入射点Zとの間の伝搬特性を推定する。
次に、図2に示した入射点Zの設定の一例と、送信点と受信点との間の伝搬特性の算出の一例を説明する。
図3は、入射点設定の第1例を示す図である。図3には、図2に示した建物B2のX−Y平面図が示される。図3では、建物B2のN階のフロア(フロア#N:Nは1以上の整数)の空間に受信点R0と入射点Zが設定されている。
なお、図3では、図2に示した16個の入射点Zを区別するために、各入射点Zに#1〜#16のインデックスが付されている。#1〜#16のインデックスが付された入射点Zは、それぞれ、入射点#1〜#16と記載されることがある。
図3のレイ1〜レイ8は、第1推定部102において推定されたレイの情報を表す。レイ1およびレイ2は、送信点T0(図2参照)から入射点#1に到達したレイである。レイ3およびレイ4は、送信点T0から入射点#7に到達したレイである。レイ5は、送信点T0から入射点#10に到達したレイである。レイ6〜レイ8は、送信点T0から入射点#15に到達したレイである。
図3のL1、L7、L10およびL15は、第2推定部103において推定された伝搬特性を示す。例えば、L1は、入射点#1と受信点R0との間の伝搬特性を示す。L7は、入射点#7と受信点R0との間の伝搬特性を示す。L10は、入射点#10と受信点R0との間の伝搬特性を示す。L15は、入射点#15と受信点R0との間の伝搬特性を示す。
矢印Ar1は入射点#1からの到来方向を示し、矢印Ar7は入射点#7からの到来方向を示し、矢印Ar10は入射点#10からの到来方向を示し、矢印Ar15は入射点#15からの到来方向を示す。
算出部104は、例えば、レイ1〜レイ8が示すレイの情報と、L1、L7、L10およびL15が示す伝搬特性とに基づいて、送信点T0と受信点R0との間の伝搬特性を算出する。
例えば、算出部104は、レイ5が示すレイの情報と、L10が示す伝搬特性とに基づいて、レイ5の受信点R0における伝搬特性を算出する。例えば、伝搬損失は、レイ5が示す伝搬損失の値と、L10が示す伝搬損失の値とを加算することによって算出される。また、受信点R0における伝搬遅延は、レイ5の入射点#10における伝搬遅延に、L10の経路(例えば、図3におけるL10の長さ)から推定される伝搬遅延を加算することによって算出される。また、レイ5の受信点R0における到来方向は、矢印Ar10が示す到来方向になる。
なお、上述したレイ5の受信点R0における伝搬特性の算出処理は一例であり、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の推定法および/または第2の推定法に応じて、受信点における伝搬特性を決定する処理が変更されてもよい。
なお、伝搬損失の値は、正の値で表されてもよいし、負の値で表されてもよい。例えば、レイ5が示す伝搬損失の値とL10が示す伝搬損失の値との、正負の規定が異なる場合、算出部104は、2つの値を減算することによって、伝搬特性を算出してもよい。
なお、1つの入射点Zに対して複数のレイが到達する場合、算出部104は、各レイに対して、上述したレイ5の受信点R0における伝搬特性の算出処理と同様の処理を適用して、各レイの受信点R0における伝搬損失、伝搬遅延及び到来角度を算出してもよい。
また、図3のように、レイ1〜8が存在する例において、受信点R0における受信電力を決定する場合、例えば、算出部104は、レイ1〜8の各レイに対して、上述した算出処理を適用し、レイ1〜8の各レイの受信点R0における伝搬損失を算出する。算出部104は、レイ1〜8の各レイの受信点R0における伝搬損失から、レイ1〜8の各レイの受信点R0における受信電力を算出し、算出した受信電力の和を求めることにより、受信点R0における受信電力を決定する。
上述したように、受信点R0における受信電力を算出する場合、算出部104は、例えば、各レイの受信電力を合計することにより求めることができる。なお、上述した方法は一例であり、本発明はこれに限定されない。例えば、算出部104は、レイ1〜8の受信電力を比較し、受信電力が大きいレイを任意の数選択し、選択したレイの受信電力の和をとることにより、受信電力を決定してもよい。
なお、図3では、建物B2において、入射点Zが、受信点R0を設定したフロアと同一のフロアに設定される例を示した。本開示はこれに限定されない。例えば、入射点Zが、受信点R0を設定したフロアと異なるフロアに設定されてもよい。
図4は、入射点設定の第2例を示す図である。図4には、図2および図3に示した建物B2の複数のフロア(フロア#N−2〜#N+1:図4ではNは3以上の整数)が示される。
図4に示すように、入射点Zは、受信点R0を設定したフロア#Nと異なるフロアの外周面に設定されてもよい。なお、各フロアでは、入射点Zは、図3に示した位置と同様に設定されてもよい。また、フロア間で、入射点Zの位置および/または数が変更されてもよい。
なお、フロア#Nと異なるフロアの外周面に設定される入射点Zと受信点R0との間の伝搬特性は、フロア間の境界(床面および/または天井面)における侵入損失を含んでもよい。
次に、第2推定部103において用いられる推定式の一例を説明する。一例として、第2推定部103が伝搬損失の値を推定する場合を説明する。
第2推定部103が推定する伝搬損失は、電波(例えば、レイ)が入射点Zから建物の外周面を通過し、建物の内部に侵入する際の損失に相当する侵入損失と、建物の内部における伝搬損失に相当する屋内伝搬損失とを含む。例えば、第2推定部103は、侵入損失と屋内伝搬損失とがモデル化された推定式を用いて推定する。
例えば、第2推定部103は、表1に示す推定式を用いて伝搬損失を推定する。なお、表1に示す推定式に用いられるパラメータは、表2に示される。
Figure 2019205127
Figure 2019205127
表1には、「低ロスモデル(Low-loss model)」と「高ロスモデル(High-loss model)」と呼ばれる2つのモデルそれぞれの伝搬損失の推定式が示される。表1におけるPLtwは、侵入損失を示し、PLinは、屋内伝搬損失を示す。
表1に示すPLtwの推定式には、表2に示す外周面の材料に応じた推定式を用いて推定した値が代入される。表2には、外周面の材料が、標準的な複層ガラス(Standard multi-pane glass)と、赤外線反射ガラス(Infrared Reflective(IRR) glass)と、コンクリート(Concrete)と、木(Wood)との場合それぞれの侵入損失の推定式が示される。なお、表2における「f」は、伝搬損失の推定の対象となる周波数を表し、「f」の単位は「GHz」である。
PLinの推定式には、パラメータ「d2D−in」が用いられる。パラメータ「d2D−in」は、屋内伝搬損失の対象となる入射点Zと受信点R0との平面視における距離を表す。例えば、図3のL10の伝搬損失が推定される場合、入射点#10と受信点R0との間のX−Y平面における距離が、パラメータ「d2D−in」に用いられる。
第2推定部103は、伝搬特性の推定対象とする電波の周波数、ならびに、建物の外周面および/または建物の床の材料に基づいて、侵入損失を推定する。また、第2推定部103は、入射点Zと受信点R0との間の平面視における距離に基づいて、屋内伝搬損失を推定する。そして、第2推定部103は、侵入損失と屋内伝搬損失とを加算することによって、入射点Zと受信点R0との間の伝搬特性を推定する。
なお、表1および表2に示す推定式は、あくまで一例であり、本開示はこれに限定されない。例えば、第2推定部103は、外周面の厚さ(例えば、コンクリートの厚さ)がパラメータに含まれる推定式を用いてもよい。第2推定部103は、既存の屋内伝搬特性を推定する推定式を用いてもよい。
また、第2推定部103は、伝搬特性の推定対象とする電波の周波数に応じて、推定式を変更してもよい。例えば、周波数が6GHz以下の場合、第2推定部103は、式(1)に示すPLtwとPLinの推定式を用いてもよい。なお、式(1)において、パラメータ「θ」は、例えば、屋内伝搬損失の対象となる入射点Zに対するレイの到来角度を表す。また、パラメータ「din」は、例えば、上述したパラメータ「d2D−in」と同様に屋内伝搬損失の対象となる入射点Zと受信点R0との平面視における距離を表す。
Figure 2019205127
<推定処理の動作例>
次に、電波伝搬推定装置10の推定処理の流れを説明する。図5は、本実施の形態における電波伝搬推定装置10の推定処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、例えば、ユーザから伝搬特性の推定処理を開始する指示を取得した場合に開始される。
設定部101は、伝搬特性の推定を行う推定エリアの地図データを取得する(S11)。
設定部101は、推定エリア内の屋外の位置に送信点を設定する(S12)。
設定部101は、推定エリア内の建物内に受信点を設定する(S13)。
なお、S12とS13は、処理の順序が入れ替えられてもよいし、並列に実行されてもよい。
設定部101は、受信点を設定した建物の外周面に入射点を設定する(S14)。
設定部101は、推定パラメータを設定する(S15)。推定パラメータには、伝搬特性の推定対象とする電波の周波数、および、受信点が設定された建物の構造に関連するパラメータが含まれる。
次に、第1推定部102は、レイトレーシング法を用いて、送信点と入射点との間の伝搬特性を推定する(S16)。
次に、第2推定部103は、推定式を用いて、入射点と受信点との間の伝搬特性を推定する(S17)。この推定における推定式は、例えば、表1および表2を参照して説明した式である。外周面の材料、周波数、および、建物内における入射点と受信点との距離を含む、推定式に対するパラメータは、S15にて設定されている。
なお、S16とS17は、処理の順序が入れ替えられてもよいし、並列に実行されてもよい。
次に、算出部104は、送信点と受信点との間の伝搬特性を算出する(S18)。そして、推定処理のフローは終了する。
なお、図3では、受信点R0を設定した建物の外周面に、入射点Zが等間隔に設定される例を説明した。本開示はこれに限定されない。次に、入射点Zの設定についてのバリエーションを説明する。
<バリエーション1>
バリエーション1では、受信点R0を設定する建物の構造に応じて、入射点を設定する例を説明する。
図6は、入射点設定の第3例を示す図である。図6には、図3と同様に、建物B2のN階のフロア(フロア#N:Nは1以上の整数)に受信点R0と入射点Zが設定されている。
図6では、10個の入射点Zを区別するために、各入射点Zに#1〜#10のインデックスが付されている。#1〜#10のインデックスが付された入射点Zは、それぞれ、入射点#1〜#10と記載されることがある。
図6では、建物B2の窓等の開口部OPが示されている。例えば、建物B2の構造を示すパラメータに、窓等の開口部OPの位置を示す情報が含まれる場合、設定部101は、図6に示すように、開口部OPの位置に、入射点Zを設定してもよい。
なお、設定部101は、開口部OPの位置に入射点Zを設定する場合、開口部OPとは異なる位置に入射点Zを設定しなくてもよいし、設定してもよい。また、設定部101は、1つの開口部OPの位置に、1つの入射点Zを設定してもよいし、複数の入射点Zを設定してもよい。
また、1つの開口部OPに設定する複数の入射点Zの間隔は、等間隔でなくてもよいし、等間隔であってもよい。
次に、バリエーション1における電波伝搬推定装置10の推定処理の流れを説明する。図7は、本実施の形態のバリエーション1における電波伝搬推定装置10の推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、図7において、図5と同様の処理については、同一の符番を付し説明を省略する。
図7では、入射点を設定する処理(S24)が、図5のS14と異なる。以下、この相違点を説明する。
設定部101は、S13にて受信点を設定した建物の外周面の窓の位置に入射点を設定する(S24)。この場合、入射点の位置は、等間隔でなくてもよいし、等間隔であってもよい。
以上説明したバリエーション1では、開口部OPの位置に入射点Zを設定する例を説明した。この設定によれば、建物の外周面のうち侵入損失の比較的少ない位置に入射点Zが設定されるため、送信点T0と受信点R0との間の伝搬特性に影響を与える要素を効率良く推定結果に反映できる。
なお、上述したバリエーション1では、窓等の開口部OPの位置に入射点Zを設定する例を説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、入射点Zは、建物の外周面のうち電波の侵入損失が所定値以下の材料を用いた箇所に設定されてもよい。
<バリエーション2>
バリエーション2では、第1推定部102が推定した、送信点T0と入射点Zとの間の伝搬特性に応じて、入射点Zの位置の設定を変更する例を説明する。
例えば、設定部101が、送信点T0と入射点Zとの間の伝搬特性の推定結果を示すレイの情報に基づき、レイが到達しない入射点Zを削除し、レイが到達した入射点Zの近傍に入射点Zの位置を再設定してもよい。
以下では、第1推定部102がレイトレーシング法を用いて図3に示したレイを推定した場合の、設定部101における入射点Zの位置を変更する例を説明する。
図8は、入射点設定の第4例を示す図である。図8には、図3と同様に、建物B2のN階のフロア(フロア#N:Nは1以上の整数)に受信点R0と入射点Zが設定されている。
図8では、入射点Zを区別するために、各入射点Zに#1、#7、#10、#15、および、#17〜#22のインデックスが付されている。なお、入射点#1、#7、#10、#15は、図3に示したように、レイが到達した入射点Zである。
図8では、図3に示した入射点#1〜#16のうち、レイが到達しない入射点が削除され、レイが到達した入射点の近傍に入射点が設定されている。例えば、入射点#1の近傍に入射点#17および#18が設定され、入射点#7の近傍に入射点#19および#20が設定され、入射点#10の近傍に入射点#21が設定され、入射点#15の近傍に入射点#22が設定される。この場合、入射点#17〜#21は、再設定された入射点Zに相当する。
例えば、設定部101が図8に示すような入射点Zの設定に更新した場合、第1推定部102が、更新後の入射点と送信点との間の伝搬特性を推定する。更新後の入射点は、レイが到達した入射点の近傍に設けられるため、レイが到達する可能性が高くなり、レイトレーシング法による送信点と入射点との間の伝搬特性の推定精度が向上できる。
以上説明したように、本実施の形態では、第1推定部102が、屋外に設定された送信点T0と建物の外周面に設定された入射点Zとの間の第1の伝搬特性を、レイトレーシング法を用いて推定し、第2推定部103が建物の内部に設定された受信点と入射点との間の第2の伝搬特性を、電波伝搬の統計的な特性を表す推定式を用いて推定する。そして、算出部104が、第1の伝搬特性と第2の伝搬特性とに基づいて、送信点と受信点との間の伝搬特性を決定する。この構成により、送信点と受信点との間に見通しが無い場合を考慮できるため、電波伝搬特性の推定精度を向上できる。
例えば、既存の屋外の伝搬特性の推定式と屋内の伝搬特性の推定式のように、統計的な推定式を組み合わせる方法では、送信点から特定の建物内に設定された受信点までの伝搬特性の推定精度の向上は困難であった。本実施の形態によれば、送信点から特定の建物の外周面までの伝搬特性をレイトレーシング法を用いて推定できることによって、送信点から特定の建物内に設定された受信点までの伝搬特性の推定精度を向上できる。
また、本実施の形態によれば、既存の屋外の伝搬特性の推定式と屋内の伝搬特性の推定式とを組み合わせる方法では推定が困難であった、屋内の受信点における遅延特性及び/または到来角度特性の推定を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、例えば、屋外の送信点から屋内の受信点までのパスに対して、レイトレーシング法を適用して推定する場合と比較して、処理負荷を減らすことができる。
また、屋外の送信点から屋内の受信点までのパスに対するレイトレーシング法では、建物内部の構造(例えば、窓の位置、建物内の構造物の位置および構造物の形状等)に関する情報が必要であった。本実施の形態では、送信点から、建物の外周面に設定された入射点までのパスにレイトレーシング法を適用するため、建物内部の構造に関する情報を用いることなく推定できる。
また、屋外の送信点から屋内の受信点までのパスに対するレイトレーシング法では、例えば、同一建物内で受信点を変更する場合に、受信点を変更する毎にレイトレーシング法の推定を行わなければならない。本実施の形態によれば、同一建物内で受信点を変更する場合であっても、送信点と入射点との間の伝搬特性の推定を再度行わなくてもよいため、1つの建物内の複数箇所の推定を行う場合の処理負荷を低減できる。
なお、上述した実施の形態では、受信点が建物の内部に設定され、入射点が受信点を設定した建物の外周面に設定される例を説明した。本開示はこれに限定されない。例えば、受信点は、建物の内部に限らず、屋外エリアとの間に境界を有する屋内エリアに設けられてもよい。この場合、入射点は、屋内エリアと屋外エリアとの境界に設定されてもよい。
また、上述した実施の形態では、受信点が設定される建物が、上からの平面視において矩形である例を示した。本開示は、これに限定されない。建物は、上からの平面視において、円形または楕円形といった矩形とは異なる形状であってもよい。
以上、本開示の実施の形態について説明した。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本開示の一実施の形態における電波伝搬推定装置10などは、本開示の電波伝搬推定方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図9は、本開示の一実施の形態に係る電波伝搬推定装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の電波伝搬推定装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。電波伝搬推定装置のハードウェア構成は、図9に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、図9においてプロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、一以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、一以上のチップで実装されてもよい。
電波伝搬推定装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、又は、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の設定部101、第1推定部102、第2推定部103および算出部104などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。また、必要なテーブルは、メモリ1002に記憶されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、電波伝搬推定装置10を構成する少なくとも一部の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、電波伝搬推定装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(適応システム)
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
(処理手順等)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置に送信されてもよい。
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(情報、信号)
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。
(基地局)
基地局(無線基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
(端末)
ユーザ端末は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、UE(User Equipment)、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
(用語の意味、解釈)
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
(態様のバリエーション等)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本開示の一態様は、例えば、無線通信における電波伝搬特性の推定に有用である。
10 電波伝搬推定装置
101 設定部
102 第1推定部
103 第2推定部
104 算出部

Claims (8)

  1. 電波の屋外エリアの送信点と前記電波の屋内エリアの受信点との間の電波伝搬特性を推定する推定部と、
    ここで、前記電波伝搬特性を推定することは、前記送信点と、前記屋内エリアと前記屋外エリアとの境界に設定された前記電波の入射点と、の間の第1の電波伝搬特性を第1の推定法によって推定すること、および、前記入射点と前記受信点との間の第2の電波伝搬特性を第2の推定法によって推定することを含む、
    前記第1の電波伝搬特性と前記第2の電波伝搬特性とに基づいて、前記送信点と前記受信点との間の電波伝搬特性を決定する決定部と、
    を備えた電波伝搬推定装置。
  2. 前記第1の推定法は、レイトレーシング法であり、
    前記第2の推定法は、電波伝搬の統計的な特性を表す推定式を用いた方法である、
    請求項1に記載の電波伝搬推定装置。
  3. 前記境界は、前記屋外エリアにおける建物の外周面であり、
    前記受信点は、前記建物内の特定階の空間に設定されており、
    前記入射点は、前記特定階の空間の外周面に設定される、
    請求項1に記載の電波伝搬推定装置。
  4. 複数の前記入射点は、等間隔に設定される、
    請求項3に記載の電波伝搬推定装置。
  5. 前記境界は、前記屋外エリアにおける複数階を有する建物の外周面であり、
    前記受信点は、前記複数階のいずれかの空間に設定されており、
    複数の前記入射点は、前記複数階のうちの複数の空間の外周面に設定される、
    請求項1に記載の電波伝搬推定装置。
  6. 前記境界は、前記屋外エリアにおける建物の外周面であり、
    前記受信点は、前記建物内に設定されており、
    前記入射点は、前記建物の外周面における、電波の侵入損失が所定値以下の材料を用いた箇所に設定される、
    請求項1に記載の電波伝搬推定装置。
  7. 前記第1の電波伝搬特性に基づいて、前記入射点の位置を更新する設定部を備える、
    請求項1に記載の電波伝搬推定装置。
  8. 電波の屋外エリアの送信点と前記電波の屋内エリアの受信点との間の電波伝搬特性を推定し、
    ここで、前記電波伝搬特性を推定することは、前記送信点と、前記屋内エリアと前記屋外エリアとの境界に設定された前記電波の入射点と、の間の第1の電波伝搬特性を第1の推定法によって推定すること、および、前記入射点と前記受信点との間の第2の電波伝搬特性を第2の推定法によって推定することを含む、
    前記第1の電波伝搬特性と前記第2の電波伝搬特性とに基づいて、前記送信点と前記受信点との間の電波伝搬特性を決定する、
    電波伝搬推定方法。
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