JP2019201333A - 電波品質推定装置、それを備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造 - Google Patents

電波品質推定装置、それを備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】上空における電波品質を容易に推定可能な電波品質推定装置を提供する。【解決手段】電波品質推定装置1は、記憶手段12と電力推定手段13と品質推定手段14とを備える。記憶手段12は、3次元空間において測定された発射源からの電波の受信電力RSSI_MESと、受信電力RSSI_MESが測定された位置を示す位置情報とを対応付けて記憶する。電力推定手段13は、電波品質を推定する位置PS_ANAにおける受信電力RSSI_ESTを電波の伝搬モデルに基づいて推定する。品質推定手段14は、位置PS_ANAに対応する受信電力RSSI_MESを記憶手段12から読み出し、その読み出した受信電力RSSI_MESと電力推定手段13によって推定された受信電力RSSI_ESTとの和に対する受信電力RSSI_ESTの比を電波品質として推定する。【選択図】図1

Description

この発明は、電波品質推定装置、それを備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造に関する。
ドローンに代表される無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)は、配送、測量、監視、探索、農作物等の栽培および生育管理等の広範な分野での応用が期待され、大きく注目されている。UAVでは、地上からの制御が不可欠であり、そのための通信回線品質を確保することが重要である。
現状では、小型無人機のほとんどの操縦端末にISM(Industry Science Medical)バンドが用いられており、様々な干渉が避けられない。このため、国内では、ロボット用電波として3つのバンドを開放し、また、WRC(World Radiocommunication Conference、世界無線会議)では、UAV通信のための周波数帯に関する議論が進められている(非特許文献1)。
一方、ライセンスバンドで運用するセルラーシステムをドローンの通信に利用する検討も進められている(非特許文献2)。非特許文献2では、マルチセル環境での上空エリア測定がなされており、陸上エリアに比べて、DL(Down Link、下りリンク)では受信信号強度(RSSI)自体は強く、UL(Up Link、上りリンク)では送信電力が低く済むものの、DLではSINR特性が悪く、ULでは、他セルへの干渉が大きくなることが示されている。
このような結果も踏まえ、今後、新たに必要となる無線制御などが検討され、セルラーシステムに反映されていくものと想定される。初期のシステム設計には、統計的な伝搬モデルが重要な役割を果たす。3GPPでは、既存の伝搬モデルを高高度へ拡張するための議論も行われている(非特許文献3)。
更に、エリア設計やシステムの運用、調整の段階では、局所的な品質を把握する手法も必要になると予想される。陸上移動通信では、建物情報とレイトレーシング法(非特許文献4)に基づく大規模な受信強度推定が報告されている(非特許文献5)。
このような手法は、実測値に基づく未測定エリアでの受信強度推定法(非特許文献6,7)と同様、上空エリア推定でも重要になると思われる。
三浦,小野,"無人機(ドローン)に関する電波 利用技術の動向と取り組み,"ITU ジャーナル vol.47 no.7, pp. 22-25,July 2017. Qualcomm Technologies, Inc., "LTE Unmanned Aircraft Systems Trial Report v1.0.1," May 12, 2017. ウリ,安川,王,姜,高橋,安部田,"無人航空 機セルラー網利用に関する 3GPP 標準化への取 組み, "2017 円電子情報通信学会ソサイエティ大 会,B-5-50,2017. 今井, 電波伝搬解析のためのレイトレーシング法, コロナ社, 2016. 今井, "レイトレーシング法による移動伝搬シミ ュレーション," 信学論(B), vol.J92-B, no.9, pp.1333-1347, Sept. 2009. N. Suzuki, H, Matsuno and K. Sugiyama, "Power Estimation by Power Contour to Monitor Sharable Frequency with Mobile Phone Sensors," IEEE International Communications Signal Processing and Networking, 2017. 清藤,西岡,松田,原,小野,三浦,児島,"無 人飛行機を用いた 3 次元受信電力分布の推定,"電子情報通信学会技術報告書,WBS2017-82,2017. 細矢(監修), 電波伝搬ハンドブック, リアライズ 社, pp.125-126, pp.20-23, 1999. http://www.aaronia.com/Datasheets/Antennas/UltraBroadband-Antenna-OmniLOG-70600.pdf 進士, 無線通信の電波伝搬, pp.38-41, 電子情報通 信学会, 1992.
しかし、ドローン台数の増加による周波数の混雑が予想され、上空の無線エリアの構築が困難であるため、通信品質の確保が困難であるという問題がある。
そこで、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質を容易に推定可能な電波品質推定装置を提供する。
また、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質を容易に推定可能な電波品質推定装置を備える端末装置を提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質の容易な推定をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質の容易な推定をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質を容易に推定するためのデータ構造を提供する。
(構成1)
この発明の実施の形態による電波品質推定装置は、電波の品質を推定する対象領域において無線通信に用いられる複数の周波数のうち、端末装置が無線通信に共用する共用周波数を有する電波の品質を推定する電波品質推定装置であって、記憶手段と、電力推定手段と、品質推定手段とを備える。記憶手段は、3次元空間において測定された発射源からの電波の受信電力である第1の受信電力と、第1の受信電力が測定された位置を示す位置情報とを対応付けて記憶する。電力推定手段は、電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置における受信電力を電波の伝搬モデルに基づいて推定する。品質推定手段は、電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置に対応する第1の受信電力を記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と電力推定手段によって推定された第2の受信電力との和に対する第2の受信電力の比を電波品質として推定する。
構成1によれば、測定された第1の受信電力と、推定された第2の受信電力との和に対する第2の受信電力の比が電波品質として推定される。
従って、上空における電波品質を容易に推定できる。
(構成2)
構成1において、電力推定手段は、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成2によれば、第2の受信電力は、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、電波の伝搬環境に適合して電波品質を推定できる。
(構成3)
構成2において、電力推定手段は、電波の伝搬環境が、建物が存在する伝搬環境である場合、発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成3によれば、第2の受信電力は、発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて推定される。その結果、第2の受信電力は、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合と、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合とで、伝搬モデルを変えて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合における電波の伝搬と、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合における電波の伝搬との違いを考慮して第2の受信電力を推定できる。
(構成4)
構成3において、電力推定手段は、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上であるとき、発射源からの直接波と発射源からの電波の1回反射波とを含む第1の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成4によれば、第2の受信電力は、直接波と1回反射波とを含む伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合における電波の伝搬に適合して第2の受信電力を推定できる。
(構成5)
構成3において、電力推定手段は、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低いとき、直接波、1回反射波、および発射源からの電波の壁面反射波を含む第2の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成5によれば、第2の受信電力は、直接波と1回反射波と壁面反射波とを含む伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合における電波の伝搬に適合して第2の受信電力を推定できる。
(構成6)
構成1から構成5のいずれかにおいて、記憶手段は、第1の受信電力および位置情報に共用周波数を対応付けて記憶する。電力推定手段は、電波品質を推定する位置および共用周波数を用いて、電波の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。品質推定手段は、電波品質を推定する位置および共用周波数が入力されると、電波品質を推定する位置および共用周波数に対応付けられた第1の受信電力を記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と電力推定手段によって推定された第2の受信電力とに基づいて電波品質を推定する。
構成6によれば、共用周波数が複数個である場合も、各共用周波数を有する電波の電波品質を推定できる。
(構成7)
また、この発明の実施の形態によれば、端末装置は、構成1から構成6のいずれかに記載の電波品質推定装置と、通信手段とを備える。通信手段は、電波品質推定装置によって推定された電波品質が基準値以内であるとき、無線通信を行う。
構成7によれば、端末装置は、電波品質が基準値以内であるとき、無線通信を行う。
従って、無線通信の品質を向上できる。
(構成8)
更に、この発明の実施の形態によれば、プログラムは、電波の品質を推定する対象領域において無線通信に用いられる複数の周波数のうち、端末装置が無線通信に共用する共用周波数を有する電波の品質の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、電力推定手段が、電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置における受信電力を電波の伝搬モデルに基づいて推定する第1のステップと、品質推定手段が、電波品質を推定する位置が入力されると、3次元空間において測定された発射源からの電波の受信電力である第1の受信電力と第1の受信電力が測定された位置を示す位置情報とを対応付けて記憶する記憶手段から、入力された位置に対応する第1の受信電力を読み出し、その読み出した第1の受信電力と第1のステップにおいて推定された第2の受信電力との和に対する第2の受信電力の比を電波品質として推定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
構成8によれば、プログラムを実行することによって、測定された第1の受信電力と、推定された第2の受信電力との和に対する第2の受信電力の比が電波品質として推定される。
従って、上空における電波品質を容易に推定できる。
(構成9)
構成8において、電力推定手段は、第1のステップにおいて、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成9によれば、プログラムを実行することによって、第2の受信電力は、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、電波の伝搬環境に適合して電波品質を推定できる。
(構成10)
構成9において、電力推定手段は、第1のステップにおいて、電波の伝搬環境が、建物が存在する伝搬環境である場合、発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成10によれば、プログラムを実行することによって、第2の受信電力は、発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて推定される。その結果、第2の受信電力は、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合と、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合とで、伝搬モデルを変えて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合における電波の伝搬と、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合における電波の伝搬との違いを考慮して第2の受信電力を推定できる。
(構成11)
構成10において、電力推定手段は、第1のステップにおいて、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上であるとき、発射源からの直接波と発射源からの電波の1回反射波とを含む第1の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成11によれば、プログラムを実行することによって、第2の受信電力は、直接波と1回反射波とを含む伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上である場合における電波の伝搬に適合して第2の受信電力を推定できる。
(構成12)
構成10において、電力推定手段は、第1のステップにおいて、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低いとき、直接波、1回反射波、および発射源からの電波の壁面反射波を含む第2の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。
構成12によれば、プログラムを実行することによって、第2の受信電力は、直接波と1回反射波と壁面反射波とを含む伝搬モデルに基づいて推定される。
従って、発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合における電波の伝搬に適合して第2の受信電力を推定できる。
(構成13)
構成8から構成12のいずれかにおいて、記憶手段は、第1の受信電力および位置情報に共用周波数を対応付けて記憶する。電力推定手段は、第1のステップにおいて、電波品質を推定する位置および共用周波数を用いて、電波の伝搬モデルに基づいて第2の受信電力を推定する。品質推定手段は、第2のステップにおいて、電波品質を推定する位置および共用周波数が入力されると、電波品質を推定する位置および共用周波数に対応付けられた第1の受信電力を記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と第1のステップにおいて推定された第2の受信電力とに基づいて電波品質を推定する。
構成13によれば、プログラムを実行することによって、共用周波数が複数個である場合も、各共用周波数を有する電波の電波品質を推定できる。
(構成14)
更に、この発明の実施の形態によれば、記録媒体は、構成8から構成13のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
構成14によれば、電波品質の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムを容易に流通できる。
(構成15)
更に、この発明の実施の形態によれば、データ構造は、電波品質する推定するためのデータ構造であって、端末装置が共用する周波数と、電波品質を推定する位置を示す位置情報と、位置情報によって示される位置における電波の測定受信電力と、位置情報によって示される位置における電波の推定受信電力とを含み、周波数および位置情報は、品質推定手段が周波数および位置情報に対応する測定受信電力および推定受信電力を検出するのに用いられ、検出された測定受信電力および推定受信電力は、品質推定手段が測定受信電力と推定受信電力との和に対する推定受信電力の比を位置情報によって示される位置における電波品質として推定するのに用いられる。
構成15によれば、データ構造を用いることによって、3次元空間の任意の位置における電波品質を容易に推定できる。
上空における電波品質を容易に推定できる。
この発明の実施の形態による電波品質推定装置の概略図である。 受信電力の推定方法を説明するための図である。 アンテナの指向性の測定結果を示す図である。 直接波、大地反射波および壁面反射波の経路を示す図である。 反射係数と入射角との関係を示す図である。 電波の受信電力を測定する環境を説明するための図である。 図1に示す記憶手段における受信電力の記憶方式を示す図である。 受信電力の比RSSI_Ratioとaとの関係を示す図である。 図1に示す電波品質推定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図9のステップS4の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図10のステップS41の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図10のステップS43の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図10のステップS44の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 北側往路(y=−37m)における受信電力の比較を示す図である。 南側復路(y=−52m)における受信電力の比較を示す図である。 奥村−秦モデルにおける電界強度と距離との関係を示す図である。 この発明の実施の形態による端末装置の概略図である。 図17に示す端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態によるデータ構造を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による電波品質推定装置の概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による電波品質推定装置1は、受付手段11と、記憶手段12と、電力推定手段13と、品質推定手段14とを備える。
受付手段11は、実測された発射源からの電波の受信電力RSSIと、受信電力RSSIを検出した位置を示す位置情報PS_MES=[x,y,h]と、発射源からの電波の周波数fとを相互に対応付けた測定データD=[f/[x,y,h]/RSSI]を受け付け、その受け付けた測定データD=[f/[x,y,h]/RSSI]を記憶手段12に記憶する。
端末装置は、例えば、ドローンである。また、周波数fは、複数の端末装置が共用する共用周波数である。
受付手段11は、電波品質を推定する電波の周波数fANA、電波品質を推定する位置を示す位置情報PS_ANA、発射源の位置を示す位置情報PS_SRC=[x,y,h]および電波の伝搬環境を示す環境情報INFOCIRを受け付ける。環境情報INFOCIRは、市街地、郊外および開放地等の電波が伝搬する環境を示す情報と、発射源Sの送信電力Pと、建物の高さおよび位置を示す情報と、発射源Sと建物の壁面との水平距離である距離xとを含む。
そして、受付手段11は、その受け付けた周波数fANA、位置情報PS_ANA、位置情報PS_SRCおよび環境情報INFOCIRを電力推定手段13へ出力する。また、受付手段11は、その受け付けた周波数fANAおよび位置情報PS_ANAを品質推定手段14へ出力する。
記憶手段12は、受付手段11から受けた測定データD=[f/[x,y,h]/RSSI]を記憶する。即ち、記憶手段12は、周波数f、位置情報[x,y,h]および受信電力RSSIを相互に対応付けて記憶する。
そして、記憶手段12は、品質推定手段14からの周波数fANAおよび位置情報PS_ANAに対応する受信電力RSSIの読出要求に応じて、周波数fANAおよび位置情報PS_ANAに対応する受信電力RSSIを品質推定手段14へ出力する。
電力推定手段13は、環境情報INFOCIRと、電波の伝搬モデルとを対応付けて保持する。電力推定手段13は、周波数fANA、位置情報PS_ANA、位置情報PS_SRCおよび環境情報INFOCIRを受付手段11から受ける。そして、電力推定手段13は、その受けた環境情報INFOCIRに対応する電波の伝搬モデル、周波数fANA、位置情報PS_ANAおよび位置情報PS_SRCに基づいて、後述する方法によって、周波数fANAを有する電波の位置情報PS_ANAにおける受信電力RSSI_ESTを推定する。そうすると、電力推定手段13は、その推定した受信電力RSSI_ESTを品質推定手段14へ出力する。
品質推定手段14は、周波数fANAおよび位置情報PS_ANAを受付手段11から受ける。そして、品質推定手段14は、周波数fANAおよび位置情報PS_ANAに対応する受信電力RSSIを記憶手段12から読み出し、その読み出した受信電力RSSIを、測定された受信電力RSSI_MESとする。
そうすると、品質推定手段14は、受信電力RSSI_ESTと受信電力RSSI_MESとの和(RSSI_EST+RSSI_MES)に対する受信電力RSSI_ESTの比RSSI_Ratio=RSSI_EST/(RSSI_EST+RSSI_MES)を演算し、その演算した比RSSI_Ratioを電波品質として推定する。このように、品質推定手段14は、測定された受信電力RSSI_MESと推定された受信電力RSSI_ESTとの和に対する推定された受信電力RSSI_ESTの比RSSI_Ratioを電波品質として推定する。
電力推定手段13による受信電力RSSI_ESTの推定方法について説明する。図2は、受信電力の推定方法を説明するための図である。
図2を参照して、電波の発射源Sは、地面からの高さhに配置されており、端末装置2は、地面からの高さhに配置されている。
非特許文献8は、受信電力の推定においては、発射源S(送信点)と端末装置2(受信点)との推定距離が発射源Sおよび端末装置2の高さに比べて十分大きいと仮定し、水平距離に反比例した電界強度を与えている。
しかし、この前提が必ずしも成立しないので、この発明の実施の形態においては、直接波Eを式(1)から求め、大地での反射波Eを式(2)から求める。なお、発射源S(送信点)の座標を(0,0,h)とし、端末装置2(受信点)の座標を(x,y,h)とする。
Figure 2019201333
Figure 2019201333
式(1),(2)において、Eは、定数であり、kは、位相定数2π/λ(λは、電波の波長である。)である。
また、式(1),(2)において、φは、発射源S(送信点)から端末装置2(受信点)を見たときの水平角であり、θは、発射源S(送信点)から端末装置2(受信点)を見たときの仰角であり、θは、発射源S(送信点)のアンテナから反射点を見たときの俯角であり、θは、大地反射波の入射角である。ここで、θ=π/2−θの関係がある。
更に、式(1),(2)において、g(θ)は、送信アンテナのE面指向性係数に絶対利得を乗じた関数であり、g(θ,φ)は、受信アンテナのE面とH面に関する同様の関数である。
更に、式(1)におけるdは、発射源Sから端末装置2(受信点)への直接波の経路長であり、次式(3)によって表される。
Figure 2019201333
更に、式(2)におけるdは、発射源Sからの電波の大地反射波の経路長であり、次式(4)によって表される。
Figure 2019201333
更に、式(2)において、R(θ)は、TM入射時の大地反射係数であり、次式(5)によって表される。
Figure 2019201333
反射面の起伏の標準偏差は、波長に比べて小さいと考えられるので、粗面反射係数を適用しない。
式(5)において、θGtは、屈折角であり、ε^(“^”がεの上に配置されていることを表す)は、大地の複素比誘電率であり、角周波数ω、比誘電率εおよび導電率σを用いて次式(6)によって表される。なお、スネルの法則によって屈折角θGtを求めることができる。
Figure 2019201333
式(6)において、εは、空気の誘電率である。
図3は、アンテナの指向性の測定結果を示す図である。図3において、アンテナの指向性は、次の測定条件を用いて測定された。
送信アンテナとして、ロッドアンテナを用いた。また、周波数は、1270MHzであり、偏波は、垂直偏波であり、受信アンテナは、Omni−LOG 70600(非特許文献9参照)である。
上述したg(θ)およびg(θ,φ)は、図3に示す特性から求めることができる。
図4は、直接波、大地反射波および壁面反射波の経路を示す図である。図4を参照して、x軸方向における発射源S(送信点T)と壁面3との距離は、xである。端末装置2の高さhがh<20mである場合、発射源S(送信点T)からの電波が壁面3で反射することが想定される。従って、発射源S(送信点T)からの直接波および大地反射波は、経路4を伝搬して端末装置2へ到達し、壁面3での壁面反射波は、経路5を伝搬して端末装置2へ到達する。
壁面反射波Eは、次式(7)によって表される。
Figure 2019201333
式(7)において、φは、送信点Tから壁面反射点を見込んだ水平角であり、θは、送信点Tから壁面反射点を見込んだ俯角である。
また、dは、壁面反射波の経路長(図4に示す経路5の長さ)であり、次式(8)によって表される。
Figure 2019201333
式(7)のR(φ)は、TE入射時の反射係数であり、次式(9)によって表される。
Figure 2019201333
式(9)において、φは、屈折角であり、スネルの法則によって求めることができる。また、式(9)において、ε^Wr(“^”がεの上に配置されていることを表す)は、壁面の複素比誘電率であり、角周波数ω、壁面の比誘電率εWrおよび導電率σを用いて次式(10)によって表される。
Figure 2019201333
電界強度の2乗と波動インピーダンスとから受信電力RSSIを求めることができる。即ち、端末装置2の高さhがh≧20mである場合、端末装置2(受信点R)における受信電力PR,hr≧20は、上述した式(1),(2)を用いて、次式(11)によって表される。
Figure 2019201333
また、端末装置2の高さhがh<20mである場合、端末装置2(受信点R)における受信電力PR,hr<20は、上述した式(1),(2),(7)を用いて、次式(12)によって表される。
Figure 2019201333
式(11),(12)において、φ’は、φ’=π−φである。また、式(11),(12)におけるPは、フリスの伝達公式と整合が取れるように、送信電力をPとして次式(13)によって決定される。
Figure 2019201333
式(11)において、右辺の電界強度の2乗を表す項において、第1項は、直接波を表し、第2項は、大地反射波を表す。従って、式(11)は、直接波および大地反射波(=1回反射波)を用いて受信電力PR,hr≧20を求める電波の伝搬モデルを表す。
また、式(12)において、右辺の電界強度の2乗を表す項において、第1項は、直接波を表し、第2項は、大地反射波を表し、第3項は、壁面反射波を表す。従って、式(12)は、直接波、大地反射波(=1回反射波)および壁面反射波を用いて受信電力PR,hr<20を求める電波の伝搬モデルを表す。
式(11)または式(12)を用いて受信電力RSSIを計算するときに必要な反射係数を求めるための電気定数を表1に示す。
Figure 2019201333
表1における想定媒質としての「低湿大地」は、非特許文献5に記載されており、想定媒質としての「コンクリート」は、非特許文献10に記載されている。
この発明の実施の形態においては、表1に示す比誘電率および導電率を用いて反射係数を算出した。
図5は、反射係数と入射角との関係を示す図である。図5において、縦軸は、反射係数を表し、横軸は、入射角を表す。また、実線は、壁面へのTE入射における反射係数と入射角との関係を示し、破線は、大地へのTM入射における反射係数と入射角との関係を示す。なお、図5に示す反射係数は、表1に示す電気定数を用いて計算された計算値である。
図5を参照して、TE入射(壁面)においては、反射係数は、入射角の増加に伴って徐々に大きくなる。一方、TM入射(大地)においては、反射係数は、入射角が約70度までの範囲においては、入射角の増加に伴って徐々に低下し、約70度の入射角において最小になる。そして、入射角が約70度よりも大きくなると、反射係数は、入射角の増加に伴って指数関数的に大きくなる。
電力推定手段13は、式(11)に示す電波の伝搬モデルMDL1と、式(12)に示す電波の伝搬モデルMDL2とを受信電力を推定する位置[x,y,h]の高さhに対応付けて保持する。より具体的には、電力推定手段13は、20m以上の高さhに対応付けて電波の伝搬モデルMDL1を保持し、20mよりも低い高さhに対応付けて電波の伝搬モデルMDL2を保持する。
また、電力推定手段13は、図5に示すTM入射(大地)における反射係数と入射角との関係RLT1と、TE入射(壁面)における反射係数と入射角との関係RET2とを保持する。
そして、電力推定手段13は、電波の周波数fと、送信電力Pと、発射源Sの位置[x,y,z]と、受信電力を推定する位置[x,y,h]と、発射源Sの位置[x,y,z]と壁面との水平方向の距離xとを受けると、大地における反射点の位置[xRV,yRV,hRV]と、壁面における反射点の位置[xRH,yRH,hRH]とを算出する。なお、電力推定手段13は、大地の反射面に対して受信点Rの対称な鏡像を作成し、送信点Tと受信点Rの鏡像とを直線で結んだときの直線と反射面との交点を反射点の位置[xRV,yRV,hRV]として算出する。また、電力推定手段13は、同様にして、反射点の位置[xRH,yRH,hRH]を算出する。
その後、電力推定手段13は、距離x、位置[x,y,h]、位置[x,y,h]、位置[xRV,yRV,hRV]および位置[xRH,yRH,hRH]を用いて、上述した水平角φ、仰角θ、俯角θ、入射角θ、入射角φ、水平角φおよび俯角θを算出する。また、電力推定手段13は、位置[x,y,h]および位置[x,y,h]を用いて、式(3),(4),(8)によってそれぞれ経路長d,d,dを算出する。更に、電力推定手段13は、φ’=π−φによってφ’を算出し、スネルの法則によって屈折角φGt,φを求める。更に、電力推定手段13は、入射角θ、屈折角φGtおよび式(5),(6)に基づいて反射係数R(θ)を算出し、入射角φ、屈折角φおよび式(9),(10)に基づいて反射係数R(φ)を算出する。更に、電力推定手段13は、周波数fに基づいて電波の波長λを算出し、その算出した波長λと送信電力Pとを式(13)に代入して定数Pを算出する。なお、波長λは、光速c/周波数fによって算出される。
そうすると、電力推定手段13は、位置[x,y,h]の高さhがh≧20mであるとき、定数P、仰角θ、水平角φ’、反射係数R(θ)、俯角θ、および経路長d,dを式(11)に代入してPR,hr≧20を算出し、その算出したPR,hr≧20を位置[x,y,z]における受信電力RSSI_ESTとして推定する。
また、電力推定手段13は、位置[x,y,h]の高さhがh<20mであるとき、定数P、仰角θ、水平角φ’、水平角φ、反射係数R(θ)、反射係数R(θ)、俯角θ、俯角θおよび経路長d,d,dを式(12)に代入してPR,hr<20を算出し、その算出したPR,hr<20を位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTとして推定する。
即ち、電力推定手段13は、位置[x,y,h]の高さhがh≧20mであるとき、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定し、位置[x,y,h]の高さhがh<20mであるとき、電波の伝搬モデルMDL2に基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定する。
電力推定手段13が電波の伝搬モデルMDL1または電波の伝搬モデルMDL2に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定することは、電力推定手段13が電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルを用いて受信電力RSSI_ESTを推定することに相当する。電波の伝搬モデルMDL1は、建物の高さ(=20m)以上の領域における電波の伝搬モデルであり、電波の伝搬モデルMDL2は、建物の高さ(=20m)よりも低い領域における電波の伝搬モデルであるからである。
また、電力推定手段13が電波の伝搬モデルMDL1または電波の伝搬モデルMDL2に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定することは、発射源Sの配置位置の高さと建物の高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて受信電力を推定することに相当する。電力推定手段13は、発射源Sの配置位置の高さが建物の高さ以上である場合、伝搬モデルMDL1を用いて受信電力RSSI_ESTを推定し、発射源Sの配置位置の高さが建物の高さよりも低い場合、伝搬モデルMDL2を用いて受信電力RSSI_ESTを推定し、伝搬モデルMDL1,MDL2は、それぞれ式(11),(12)に示すように相互に異なる伝搬モデルであるからである。
図6は、電波の受信電力を測定する環境を説明するための図である。なお、図6においては、上空から見た電波の伝搬環境を示す。
図6を参照して、建物6,7が存在し、建物6は、建物7よりも低く、例えば、20mの高さを有する。建物7は、壁面7Hを有し、20mよりも高い高さを有する。建物6,7に近接する地面には、樹木8が植えられている。領域REGは、グランドであり、舗装路面から10cm程度盛り上がっている。
図6の紙面において、右方向が東方向であり、左方向が西方向であり、上方向が北方向であり、下方向が南方向である。従って、x軸は、東西方向に平行に配置され、x軸の正方向が東方向である。また、y軸は、南北方向に平行に配置され、y軸の正方向は、北方向である。
送信点Tは、建物6の屋上において、位置[0,0,20]に配置されている。また、受信点Rの位置は、[x,y,h]によって表される。
送信点Tから発射された電波の直接波および大地反射波は、太線の矢印で示す経路に沿って送信点Tから受信点Rに到達する。
また、送信点Tから発射された電波の壁面反射波は、破線の矢印で示す経路に沿って送信点Tから受信点Rに到達する。即ち、壁面反射波は、建物7の壁面7Hで反射して受信点Rに到達する。
そして、受信機を搭載したドローンを用いて、高さ5m、10mおよび30mにおいて、送信点Tから発射された電波の受信電力RSSI_MESを測定した。ドローンは、定速で西から東へ3往復飛行し、その間、計継続的に受信電力RSSI_MESを測定して記録する。受信点Rの位置[x,y,h]の範囲は、東西方向xが2〜100mの範囲であり、南北方向yが−37〜−52mの範囲である。また、受信電力の測定間隔は、東西方向が1.6m程度であり、南北方向が3m程度である。
点線9は、ドローンが5mの高さで飛行経路12を飛行したときの大地反射点の軌跡を示し、実線10は、ドローンが10mの高さで飛行経路12を飛行したときの大地反射点の軌跡を示し、実線11は、ドローンが30mの高さで飛行経路12を飛行したときの大地反射点の軌跡を示す。
従って、大地反射点の位置は、受信点Rの高さhが高くなるに従って、南北方向において送信点Tに近くなり、東西方向における大地反射点の軌跡の長さは、受信点Rの高さhが高くなるに従って短くなる。
図7は、図1に示す記憶手段12における受信電力RSSI_MESの記憶方式を示す図である。
図7を参照して、記憶手段12は、対応表TBLを保持する。対応表TBLは、周波数fと、位置[x,y,h]と、受信電力RSSI_MESとを含む。周波数f、位置[x,y,h]および受信電力RSSI_MESは、相互に対応付けられる。
周波数fは、複数の端末装置2が共用する共用周波数である。位置[x,y,h]は、発射源S(送信点T)から発射された電波の受信電力を測定する位置である。受信電力RSSI_MESは、図6に示す方法で測定された受信電力である。
位置[xr1_1,yr1_1,hr1_1],[xr2_1,yr2_1,hr2_1],・・・,[xrn_1,yrn_1,hrn_1]および受信電力RSSI1_1,RSSI2_1,・・・,RSSIn_1は、周波数fに対応付けられ、位置[xr1_2,yr1_2,hr1_2],[xr2_2,yr2_2,hr2_2],・・・,[xrn_2,yrn_2,hrn_2]および受信電力RSSI1_2,RSSI2_2,・・・,RSSIn_2は、周波数fに対応付けられ、以下、同様にした、位置[xr1_m,yr1_m,hr1_m],[xr2_m,yr2_m,hr2_m],・・・,[xrn_m,yrn_m,hrn_m]および受信電力RSSI1_m,RSSI2_m,・・・,RSSIn_mは、周波数fに対応付けられる。ここで、nおよびmの各々は、正の整数であり、nは、周波数f〜fの各々における受信電力RSSI_MESの測定個数を表し、mは、共用周波数の個数を表す。
なお、図7においては、受信電力RSSI_MESの測定個数nは、周波数f〜fの各々において同じであるが、この発明の実施の形態においては、受信電力RSSI_MESの測定個数nは、周波数f〜fにおいて相互に異なっていてもよい。
記憶手段12は、受付手段11から測定データD=[f/[x,y,h]/RSSI]を受けると、測定データDの周波数f、位置[x,y,h]および受信電力RSSIをそれぞれ対応表TBLの周波数f、位置[x,y,h]および受信電力RSSI_MESの欄に格納して記憶する。
品質推定手段14は、電波品質を推定する電波の周波数fANAおよび電波品質を推定する位置の位置情報PS_ANAを受付手段11から受けると、記憶手段12に記憶された対応表TBLを参照して、周波数fANAおよび位置情報PS_ANAに対応する受信電力RSSIi_j(iは、1≦i≦nを満たす整数、jは、1≦j≦mを満たす整数)を受信電力RSSI_MESとして読み出す。
また、品質推定手段14は、受信電力RSSI_ESTを電力推定手段13から受ける。そして、品質推定手段14は、受信電力の比RSSI_Ratio=RSSI_EST/(RSSI_EST+RSSI_MES)を演算し、その演算した、受信電力の比RSSI_Ratioを電波品質として推定する。
RSSI_EST/(RSSI_EST+RSSI_MES)を変形すると、1/(1+RSSI_MES/RSSI_EST)となる。RSSI_MES/RSSI_EST=aとすると、受信電力の比RSSI_Ratioは、RSSI_Ratio=1/(1+a)となる。
図8は、受信電力の比RSSI_Ratioとaとの関係を示す図である。図8において、縦軸は、受信電力の比RSSI_Ratioを表し、横軸は、a(=RSSI_MES/RSSI_EST)を表す。曲線k1は、受信電力の比RSSI_Ratioとaとの関係を示す。
図8を参照して、受信電力の比RSSI_Ratioは、aの増加に伴って減少する(曲線k1参照)。受信電力RSSI_ESTが受信電力RSSI_MESに一致する場合(即ち、a=1である場合)、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.5となり、推定された電波品質は、最も良い。
推定された受信電力RSSI_ESTが測定された受信電力RSSI_MESよりも小さくなると、aは、1よりも大きくなり、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.5よりも小さくなる。
また、推定された受信電力RSSI_ESTが測定された受信電力RSSI_MESよりも大きくなると、aは、1よりも小さくなり、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.5よりも大きくなる。
従って、推定された電波品質は、受信電力の比RSSI_Ratioが0.5からずれに従って低下する。
このように、この発明の実施の形態によれば、上空における電波品質を容易に推定できる。
なお、図8においては、RSSI_MES/RSSI_EST=aとしたが、この発明の実施の形態においては、RSSI_EST/RSSI_MES=aとしてもよい。この場合、受信電力の比RSSI_Ratio=a/(1+a)となる。そして、受信電力の比RSSI_Ratioを表す曲線は、図8に示す曲線k1を縦軸および横軸の両軸に対称に反転させた曲線になり、受信電力RSSI_ESTが受信電力RSSI_MESに一致する場合(即ち、a=1である場合)、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.5となり、推定された電波品質は、最も良い。また、受信電力RSSI_ESTが受信電力RSSI_MESと異なる場合、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.5からずれ、電波品質は、低下する。
従って、RSSI_MES/RSSI_EST=aである場合、およびRSSI_EST/RSSI_MES=aである場合の両方において、受信電力の比RSSI_Ratioによって電波品質を推定できる。
図9は、図1に示す電波品質推定装置1の動作を説明するためのフローチャートである。なお、図9においては、受付手段11は、測定データDを受け付け、その受け付けた測定データDを記憶手段12に記憶していることを前提として電波品質推定装置1の動作を説明する。
図9を参照して、電波品質推定装置1の動作が開始されると、受付手段11は、電波品質を推定する電波の周波数fANA(=f〜f)、発射源Sの位置を示す位置情報PS_SRC=[x,y,h]、環境情報INFOCIRおよび受信電力の推定位置を示す位置情報PS_ANA=[xri_j,yri_j,hri_j]を受け付ける(ステップS1)。
そして、受付手段11は、その受け付けた周波数fANA(=f〜f)、位置情報PS_ANA=[xri_j,yri_j,hri_j]、位置情報PS_SRC=[x,y,h]および環境情報INFOCIRを電力推定手段13へ出力し、その受け付けた周波数fANA(=f〜f)および位置情報PS_ANA=[xri_j,yri_j,hri_j]を品質推定手段14へ出力する。
電力推定手段13は、周波数fANA(=f〜f)、位置情報PS_ANA=[xri_j,yri_j,hri_j]、位置情報PS_SRC=[x,y,h]および環境情報INFOCIRを受付手段11から受ける。また、品質推定手段14は、周波数fANA(=f〜f)および位置情報PS_ANA=[xri_j,yri_j,hri_j]を受付手段11から受ける。
そして、電力推定手段13は、j=1を設定し(ステップS2)、i=1を設定する(ステップS3)。その後、電力推定手段13は、環境情報INFOCIRに基づいて、電波の伝搬環境に適合した電波の伝搬モデルを選択し、その選択した電波の伝搬モデルに基づいて、周波数fを有する電波の位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jを推定する(ステップS4)。そして、電力推定手段13は、その推定した受信電力RSSI_ESTi_jを品質推定手段14へ出力する。
品質推定手段14は、受信電力RSSI_ESTi_jを電力推定手段13から受ける。そして、品質推定手段14は、周波数fおよび位置情報PS_ANAに基づいて、周波数fおよび位置[xri_j,yri_j,hri_j]に対応する受信電力RSSI_MESi_j(測定された受信電力)を記憶手段12から読み出す(ステップS5)。
その後、品質推定手段14は、受信電力の比RSSI_Ratioi_j=RSSI_ESTi_j/(RSSI_ESTi_j+RSSI_MESi_j)を演算し(ステップS6)、その演算した受信電力の比RSSI_Ratioi_jを電波品質として推定する(ステップS7)。
そして、電力推定手段13は、i=nであるか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8において、i=nでないと判定されたとき、電力推定手段13は、i=i+1を設定する(ステップS9)。その後、一連の動作は、ステップS4へ移行し、ステップS8において、i=nであると判定されるまで、ステップS4〜ステップS9が繰り返し実行される。
そして、ステップS8において、i=nであると判定されると、電力推定手段13は、j=mであるか否かを更に判定する(ステップS10)。
ステップS10において、j=mでないと判定されたとき、電力推定手段13は、j=j+1を設定する(ステップS11)。その後、一連の動作は、ステップS3へ移行し、ステップS10において、j=mであると判定されるまで、ステップS3〜ステップS11が繰り返し実行される。
そして、ステップS10において、j=mであると判定されると、電力推定手段13は、電波品質の推定が完了したことを示す信号SCOMPを生成して品質推定手段14へ出力する。
品質推定手段14は、信号SCOMPを電力推定手段13から受けると、電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを出力する(ステップS12)。これによって、電波品質推定装置1の動作が終了する。
図10は、図9のステップS4の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、図9のステップS3の後、電力推定手段13は、電波の伝搬モデルにおけるパラメータを算出する(ステップS41)。そして、電力推定手段13は、環境情報INFOCIRから建物の高さを検出し、位置[x,y,h]から高さhを検出する。そうすると、電力推定手段13は、その検出した高さhが建物の高さ以上であるか否かを判定する(ステップS42)。即ち、電力推定手段13は、発射源Sの配置位置の高さhが建物の高さ以上であるか否かを判定する。
ステップS42において、高さhが建物の高さ以上であると判定されたとき、電力推定手段13は、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における電波の受信電力RSSI_ESTi_jを推定する(ステップS43)。
一方、ステップS42において、高さhが建物の高さ以上でないと判定されたとき、電力推定手段13は、電波の伝搬モデルMDL2に基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における電波の受信電力RSSI_ESTi_jを推定する(ステップS44)。そして、ステップS43またはステップS44の後、一連の動作は、図9のステップS5へ移行する。
図11は、図10のステップS41の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図11を参照して、図9のステップS3の後、電力推定手段13は、距離x、位置[x,y,h]、位置[xri_j,yri_j,hri_j]、位置[xRV,yRV,hRV]および位置[xRH,yRH,hRH]を用いて、水平角φ,φ、仰角θ、俯角θ,θおよび入射角θ,φを算出する(ステップS411)。この場合、電力推定手段13は、環境情報INFOCIRから距離x、位置[xRV,yRV,hRV]および位置[xRH,yRH,hRH]を検出し、その検出した距離x、位置[xRV,yRV,hRV]および位置[xRH,yRH,hRH]を用いて水平角φ,φ、仰角θ、俯角θ,θおよび入射角θ,φを算出する。
ステップS411の後、電力推定手段13は、位置[x,y,h]および位置[xri_j,yri_j,hri_j]を用いて、式(3),(4),(8)によってそれぞれ経路長d,d,dを算出する(ステップS412)。
そして、電力推定手段13は、ステップS411において算出した水平角φを用いてφ’=π−φによって水平角φ’を算出する(ステップS413)。
その後、電力推定手段13は、フレネルの法則によって屈折角φGt,φを求める(ステップS414)。
引き続いて、電力推定手段13は、入射角θおよび屈折角φGtを用いて式(5),(6)によって反射係数R(θ)を算出し、入射角φおよび屈折角φを用いて式(9),(10)によって反射係数R(φ)を算出する(ステップS415)。
そして、電力推定手段13は、環境情報INFOCIRから発射源Sの送信電力Pを検出し、周波数fに基づいて電波の波長λを算出し、その算出した波長λと、送信電力Pとを用いて式(13)によって定数Pを算出する(ステップS416)。その後、一連の動作は、図10のステップS42へ移行する。
図12は、図10のステップS43の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、図10のステップS42において、高さhが建物の高さ以上であると判定されたとき、電力推定手段13は、定数P、仰角θ、水平角φ’、俯角θ、反射係数R(θ)および経路長d,dを式(11)に代入して受信電力PR,hr≧20を算出する(ステップS431)。
そして、電力推定手段13は、その算出した受信電力PR,hr≧20を位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jとして推定する(ステップS432)。その後、一連の動作は、図9のステップS5へ移行する。
図13は、図10のステップS44の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図13を参照して、図10のステップS42において、高さhが建物の高さ以上でないと判定されたとき、電力推定手段13は、定数P、仰角θ、水平角φ’,φ、俯角θ,θ、反射係数R(θ),R(φ)および経路長d,d,dを式(12)に代入して受信電力PR,hr<20を算出する(ステップS441)。
そして、電力推定手段13は、その算出した受信電力PR,hr<20を位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jとして推定する(ステップS442)。その後、一連の動作は、図9のステップS5へ移行する。
図9に示すフローチャート(図10から図13に示すフローチャートを含む)によれば、電力推定手段13は、入力された周波数f〜fの各々について位置[xr1_j,yr1_j,hr1_j]〜[xrn_j,yrn_j,hrn_j]の全てについて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定する。
そして、電波品質を推定する位置[xri_j,yri_j,hri_j]のx座標xri_j、y座標yri_jおよび高さhri_jの全てを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定した場合、3次元空間の任意の位置における電波品質を推定できる。
また、電波品質を推定する位置[xri_j,yri_j,hri_j]の高さhri_jを一定に保持してx座標xri_jおよびy座標yri_jを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定した場合、一定の高さにおける電波品質を推定できる。
更に、電波品質を推定する位置[xri_j,yri_j,hri_j]のx座標xri_jおよびy座標yri_jを一定に保持して高さhri_jのみを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定した場合、大地の一定の位置において高さ方向の電波品質を推定できる。
更に、電波品質を推定する位置[xri_j,yri_j,hri_j]のx座標xri_jを一定に保持してy座標yri_jおよび高さhri_jを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定した場合、x軸に垂直な面における電波品質を推定できる。
更に、電波品質を推定する位置[xri_j,yri_j,hri_j]のy座標yri_jを一定に保持してx座標xri_jおよび高さhri_jを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定した場合、y軸に垂直な面における電波品質を推定できる。
このように、位置[xri_j,yri_j,hri_j]のx座標xri_j、y座標yri_jおよび高さhri_jの少なくとも1つを変化させて電波品質RSSI_Ratio1_1〜RSSI_Ration_mを推定することによって所望の位置における電波品質を推定できる。
発射源Sを配置する場所として、市街地、郊外および開放地を想定した場合、図9に示すフローチャート(図10から図13に示すフローチャートを含む)によれば、電力推定手段13は、市街地では、発射源Sの配置位置の高さhと建物の高さとの比較結果に応じて電波の伝搬モデルMDL1または電波の伝搬モデルMDL2に基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jを推定することになり、郊外では、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jを推定することが多くなり、開放地では、殆ど、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jを推定することになる。
従って、図9に示すフローチャート(図10から図13に示すフローチャートを含む)に従えば、発射源Sが市街地、郊外および開放地のいずれに設置されていても、電波の伝搬モデルMDL1および電波の伝搬モデルMDL2のいずれかに基づいて位置[xri_j,yri_j,hri_j]における受信電力RSSI_ESTi_jを推定できる。
なお、図10のステップS42においては、高さhが建物の高さ以上であるか否かを判定すると説明したが、発射源Sが市街地に配置される場合、高さが異なる複数の建物が存在する。従って、発射源Sが市街地に配置される場合、図10のステップS42においては、高さhが建物の高さの平均以上であるか否かを判定するようにしてもよい。
図6において説明した電波の伝搬環境において測定した受信電力と推定した受信電力との比較について説明する。この比較結果の例として、図6に示す飛行経路のうち、最も北側(図6の紙面における上側)の1往路(y=−37m)と、最も南側(図6の紙面における下側)の1復路(y=−52m)との比較結果を示す。
図14は、北側往路(y=−37m)における受信電力の比較を示す図である。また、図15は、南側復路(y=−52m)における受信電力の比較を示す図である。
図14および図15において、縦軸は、受信電力RSSIを表し、横軸は、x軸方向の距離xを表す。また、曲線は、推定された受電電力を示し、点は、測定された受信電力を示す。更に、電波品質を推定する位置の高さhは、5m、10m、20mおよび30mである。
図14を参照して、高さhが20m以上である場合、x<20m〜40mの領域において、推定された受信電力RSSI_ESTと測定された受信電力RSSI_MESとの差は、最大で14dB程度である。それ以外の領域においては、受信電力RSSI_ESTと受信電力RSSI_MESとの差異は、5dB未満に収まっており、良い一致が見られる。
図15を参照して、高さhが20m以上である場合、x<20m〜40mの領域において、受信電力RSSI_ESTと受信電力RSSI_MESとの差異は、残っているが、東側(図15の紙面における右側)に移動している。また、高さh=10mの測定値(受信電力RSSI_MES)は、ほぼ全般的に推定値(受信電力RSSI_EST)よりも低く、その差は、最大で10dB強である。更に、高さh=5mの測定値(受信電力RSSI_MES)は、40m<x<70mの領域を中心に推定値(受信電力RSSI_EST)よりも高めでバラツキも大きい。
このように、南側復路(y=−52m)において測定値(受信電力RSSI_MES)と推定値(受信電力RSSI_EST)との差異が大きい要因として、南側復路(y=−52m)の大地が傾斜面であることが想定される。
図14および図15に示す測定値(受信電力RSSI_MES)と推定値(受信電力RSSI_EST)との差異は、最大で14dB程度であり、概ね、5dB未満である。
従って、測定値(受信電力RSSI_MES)が推定値(受信電力RSSI_EST)から5dBずれているとすると、図8に示すaは、0.91〜1.10の範囲となり、受信電力の比RSSI_Ratioは、0.476〜0.524となる。
そこで、上述した方法によって求めた受信電力の比RSSI_Ratioが0.475〜0.525の範囲内であれば、電波品質が良好であると判定し、受信電力の比RSSI_Ratioが0.475〜0.525の範囲外であれば、電波品質が良好でないと判定するようにしてもよい。この場合、0.475〜0.525は、基準値Stdを構成する。
なお、電力推定手段13は、発射源Sの配置位置の高さhが建物の高さよりも低い場合、上述した電波の伝搬モデルMDL2に代えて、奥村−秦モデルを用いて水平方向の任意の位置における受信電力RSSI_ESTを推定してもよい。
電力推定手段13は、奥村−秦モデルを用いて受信電力RSSI_ESTを推定する場合、奥村−秦モデルにおける複数の電波伝搬モデルを地形データと対応付けて保持しており、標高地図または航空写真を外部から受ける。そして、電力推定手段13は、標高地図または航空写真に基づいて抽出した地形データに最も近い電波伝搬モデルを複数の電波伝搬モデルから選択し、その選択した電波伝搬モデルを用いて受信電力RSSI_ESTを推定する。
図16は、奥村−秦モデルにおける電界強度と距離との関係を示す図である。図16において、縦軸は、電界強度を表し、横軸は、距離を表す。また、曲線k2は、開放地における電界強度と距離との関係を示し、曲線k3は、郊外における電界強度と距離との関係を示し、曲線k4は、中小都市における電界強度と距離との関係を示し、曲線k5は、大都市における電界強度と距離との関係を示す。
図16に示す曲線k2〜k5は、次式(14)によって表される。
Figure 2019201333
式(14)において、A,Bは、曲線k2〜k5に共通であり、a(h)およびCは、エリア毎に異なる。また、LCHは、電界強度であり、dは、距離であり、hは、端末装置2のアンテナ高さである。
式(14)のA,Bは、次式(15)によって表される。
Figure 2019201333
式(15)において、fは、伝搬する電波の周波数であり、hは、発射源Sのアンテナ高さである。
電波の伝搬環境が開放地である場合(曲線k2)、a(h)およびCは、次式(16)によって表される。
Figure 2019201333
電波の伝搬環境が郊外である場合(曲線k3)、a(h)およびCは、次式(17)によって表される。
Figure 2019201333
電波の伝搬環境が中小都市である場合(曲線k4)、a(h)およびCは、次式(18)によって表される。
Figure 2019201333
電波の伝搬環境が大都市である場合(曲線k5)、a(h)およびCは、次式(19)によって表される。
Figure 2019201333
式(19)に示すように、大都市においては、周波数によってa(h)が異なる。
電力推定手段13は、式(14)〜式(19)を保持しており、地形データが開放地に最も近いとき、式(14),(15),(16)によって曲線k2に示す電波伝搬特性を演算し、その演算した電波の伝搬モデルに基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定する。
また、電力推定手段13は、地形データが郊外に最も近いとき、式(14),(15),(17)によって曲線k3に示す電波の伝搬モデルを演算し、その演算した電波の伝搬モデルに基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定する。
更に、電力推定手段13は、地形データが中小都市に最も近いとき、式(14),(15),(18)によって曲線k4に示す電波の伝搬モデルを演算し、その演算した電波伝搬特性に基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定する。
更に、推定手段17は、地形データが大都市に最も近いとき、式(14),(15),(19)によって曲線k5に示す電波の伝搬モデルを演算し、その演算した電波の伝搬モデルに基づいて位置[x,y,h]における受信電力RSSI_ESTを推定する。
図17は、この発明の実施の形態による端末装置2の概略図である。図17を参照して、端末装置2は、電波品質推定装置1と、アンテナ21と、送受信手段22と、ホストシステム23と、GPS(Global Positioning System)受信機24とを備える。
送受信手段22は、ホストシステムから共用周波数f(f〜fのいずれか)を受け、その受けた共用周波数fを有する電波をアンテナ21を介して受信し、電波を受信したときの受信電力RSSI_MESi_jを検出する。そして、送受信手段22は、その検出した受信電力RSSI_MESi_jをホストシステム23へ出力する。
また、送受信手段22は、アンテナ21を介して信号を受信し、その受信した受信信号をホストシステム23へ出力する。
更に、送受信手段22は、ホストシステム23から送信信号を受けると、その受けた送信信号をアンテナ21を介して送信する。
ホストシステム23は、共用周波数fを送受信手段22へ出力する。また、ホストシステム23は、受信電力RSSI_MESi_jを送受信手段22から受け、端末装置2の位置を示す位置情報[x,y,h]をGPS受信機24から受ける。そして、ホストシステム23は、共用周波数f、位置[x,y,h]および受信電力RSSI_MESi_jを相互に対応付けて電波品質推定装置1へ出力する。即ち、ホストシステム23は、測定データDを電波品質推定装置1へ出力する。また、ホストシステム23は、地図データを保持しており、位置[x,y,h]および地図データに基づいて、端末装置2の周辺における電波の伝搬環境に関する環境情報INFOCIRを生成して電波品質推定装置1へ出力する。
ホストシステム23は、電波品質RSSI_Ratioを電波品質推定装置1から受け、その受けた電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であるか否かを判定する。
ホストシステム23は、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であると判定したとき、送信信号を生成し、その生成した送信信号を送受信手段22へ出力する。
一方、ホストシステム23は、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内でないと判定したとき、送信信号を生成しない。つまり、ホストシステム23は、送信信号の送信を停止する。
GPS受信機24は、GPSによって端末装置2の位置を示す位置情報[x,y,h]を取得し、その取得した位置情報[x,y,h]をホストシステム23へ出力する。
電波品質推定装置1は、測定データDをホストシステム23から受け、その受けた測定データDの共用周波数f、位置[x,y,h]および受信電力RSSI_MESi_jを対応表TBLに格納する。また、電波品質推定装置1は、環境情報INFOCIRをホストシステム23から受ける。
そして、電波品質推定装置1は、上述した方法によって電波品質RSSI_Ratioを推定し、その推定した電波品質RSSI_Ratioをホストシステム23へ出力する。
図18は、図17に示す端末装置2の動作を説明するためのフローチャートである。図18を参照して、端末装置2の動作が開始されると、端末装置2のホストシステム23は、上述した方法によって測定データDを収集し(ステップS21)、その収集した測定データDを電波品質推定装置1へ出力する。
電波品質推定装置1の受付手段11は、ホストシステム23から測定データDを受け、その受けた測定データDを記憶手段12の対応表TBLに格納する。
その後、ホストシステム23は、上述した方法によって環境情報INFOCIRを取得し(ステップS22)、その取得した環境情報INFOCIRを電波品質推定装置1へ出力する。
電波品質推定装置1の受付手段11は、ホストシステム23から環境情報INFOCIRを受け、その受けた環境情報INFOCIRを電力推定手段13へ出力する。
そして、ホストシステム23は、電波品質を推定すると判定すると(ステップS23)、GPS受信機24から受けた位置情報を、電波品質を推定する位置[x,y,h]として取得し(ステップS24)、その取得した位置[x,y,h]を電波品質推定装置1へ出力する。
そうすると、電波品質推定装置1は、図9に示すフローチャート(図10から図13に示すフローチャートを含む)に従って位置[x,y,h]における電波品質RSSI_Ratioを推定し(ステップS25)、その推定した電波品質RSSI_Ratioをホストシステム23へ出力する。
ホストシステム23は、電波品質RSSI_Ratioを電波品質推定装置1から受ける。そして、ホストシステム23は、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であるか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26において、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内でないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS23へ移行する。その後、ステップS26において、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であると判定されるまで、ステップS23〜ステップS26が繰り返し実行される。
そして、ステップS26において、電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であると判定されると、ホストシステム23は、送受信手段22およびアンテナ21を介して無線通信を実行する(ステップS27)。
その後、ホストシステム23は、無線通信を停止するか否かを判定する(ステップS28)。
ステップS28において、無線通信を停止しないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS23へ移行する。その後、ステップS28において、無線通信を停止すると判定されるまで、ステップS23〜ステップS28が繰り返し実行される。そして、ステップS28において、無線通信を停止すると判定されると、端末装置2の動作が終了する。
このように、端末装置2は、電波品質RSSI_Ratioを推定し、その推定した電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であるとき、無線通信を実行する(ステップS25、ステップS26の“YES”およびステップS27参照)。
従って、電波品質が良い電波を用いて無線通信を行うことができる。電波品質RSSI_Ratioが基準値Std以内であるとき、推定した受信電力RSSI_ESTが測定した受信電力RSSI_MESにほぼ一致するからである。
なお、図18に示すフローチャートにおいては、端末装置2が測定データDを収集すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、測定データDは、予め、電波品質推定装置1の記憶手段12に記憶されていてもよい。この場合、図18に示すステップS21は、実行されない。
図19は、この発明の実施の形態によるデータ構造を示す図である。図19を参照して、この発明の実施の形態によるデータ構造D_STRは、周波数fと、位置[x,y,h]と、受信電力RSSI_MESと、受信電力RSSI_ESTとを含む。
周波数f、位置[x,y,h]、受信電力RSSI_MESおよび受信電力RSSI_ESTは、相互に対応付けられる。
位置[xr1_1,yr1_1,hr1_1],[xr2_1,yr2_1,hr2_1],・・・,[xrn_1,yrn_1,hrn_1]、受信電力RSSI_MES1_1,RSSI_MES2_1,・・・,RSS_MESIn_1および受信電力RSSI_EST1_1,RSSI_EST2_1,・・・,RSSI_ESTn_1は、周波数fに対応付けられ、位置[xr1_2,yr1_2,hr1_2],[xr2_2,yr2_2,hr2_2],・・・,[xrn_2,yrn_2,hrn_2],受信電力RSSI_MES1_2,RSSI_MES2_2,・・・,RSSI_MESn_2および受信電力RSSI_EST1_2,RSSI_EST2_2,・・・,RSSI_ESTn_2は、周波数fに対応付けられ、以下、同様にした、位置[xr1_m,yr1_m,hr1_m],[xr2_m,yr2_m,hr2_m],・・・,[xrn_m,yrn_m,hrn_m]、受信電力RSSI_MES1_m,RSSI_MES2_m,・・・,RSSI_MESn_mおよび受信電力RSSI_EST1_m,RSSI_EST2_m,・・・,RSSI_ESTn_mは、周波数fに対応付けられる。
周波数fおよび位置[x,y,h]は、品質推定手段14が周波数fおよび位置[x,y,h]に対応する受信電力RSSI_MESおよび受信電力RSSI_ESTを検出するのに用いられる。
検出された受信電力RSSI_MESおよび受信電力RSSI_ESTは、品質推定手段14が受信電力の比RSSI_Ratioを推定するのに用いられる。
この発明の実施の形態においては、電波品質推定装置1の動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、電波品質推定装置1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。
ROMは、図9に示すフローチャート(図10から図13に示すフローチャートを含む)からなるプログラムProg_Aを格納する。そして、CPUは、プログラムProg_AをROMから読み出し、その読み出したプログラムProg_Aを実行して電波品質RSSI_Ratioを推定する。RAMは、各種演算の結果を一時的に記憶する。
また、プログラムProg_Aは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて流通してもよい。この場合、CPUは、装着された記録媒体からプログラムProg_Aを読み出し、その読み出したプログラムProg_Aを実行して電波品質RSSI_Ratioを推定する。従って、プログラムProg_Aを記録したCD,DVD等の記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
また、この発明の実施の形態においては、端末装置2の動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、端末装置2は、CPU、ROMおよびRAMを備える。
ROMは、図18に示すフローチャート(図9から図13に示すフローチャートを含む))からなるプログラムProg_Bを格納する。そして、CPUは、プログラムProg_BをROMから読み出して実行して電波品質RSSI_Ratioに基づいた無線通信を実行する。
また、プログラムProg_Bは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて流通してもよい。この場合、CPUは、装着された記録媒体からプログラムProg_Bを読み出して実行して電波品質RSSI_Ratioに基づいた無線通信を実行する。従って、プログラムProg_Bを記録したCD,DVD等の記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
上記においては、発射源Sの高さhが20m以上である場合、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定し、発射源Sの高さhが20mよりも低い場合、電波の伝搬モデルMDL2に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定すると説明するとしたが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、発射源Sの高さhが建物の高さまたは平均高さ以上である場合、電波の伝搬モデルMDL1に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定し、発射源Sの高さhが建物の高さまたは平均高さよりも低い場合、電波の伝搬モデルMDL2に基づいて受信電力RSSI_ESTを推定するようにしてもよい。
また、上記においては、対応表TBLは、周波数fを含むと説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、共用周波数が1個である場合、対応表TBLは、周波数fを含んでいなくてもよい。即ち、対応表TBLは、位置xri,yri,hri]および受信電力RSSI_MESが相互に対応付けられた構成からなる。この場合、図9に示すフローチャートにおいては、ステップS1,S5において「周波数f」が削除されるとともに、ステップS2,S10,S11が削除される。従って、電波品質推定装置1は、n個の位置[xr1,yr1,hr1]〜[xr1,yr1,hr1]の全てについて受信電力RSSI_EST〜RSSI_ESTを推定するとともに受信電力の比RSSI_Ratio〜RSSI_Ratioを推定する。
更に、この発明の実施の形態によれば、SIR(Signal to Interference Ratio)が既知である場合、上述した方法によって推定された電波品質(=RSSI_Ratio)から無線通信のスループットを求め、その求めたスループットを評価するようにしてもよい。
更に、この発明の実施の形態においては、上述した伝搬モデルMDL1,2および奥村−秦モデルに限らず、電波の伝搬環境によって異なる伝搬モデルであれば、どのような伝搬モデルを用いてもよい。
更に、上述したように、品質推定手段14がRSSI_EST/(RSSI_EST+RSSI_MES)を演算するのは、次の理由による。
受信電力RSSI_ESTは、上述したように、発射源Sの送信電力Pおよび位置[x,y,h]を用いて電波の伝搬モデルに基づいて推定される受信電力であり、その推定された受信電力RSSI_ESTを評価したいからである。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、電波品質推定装置、それを備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造に適用される。
1 電波品質推定装置、2 端末装置、11 受付手段、13 電力推定手段、14 品質推定手段、21 アンテナ、22 送受信手段23 ホストシステム、24 GPS受信機。

Claims (15)

  1. 電波の品質を推定する対象領域において無線通信に用いられる複数の周波数のうち、端末装置が無線通信に共用する共用周波数を有する電波の品質を推定する電波品質推定装置であって、
    3次元空間において測定された発射源からの電波の受信電力である第1の受信電力と、前記第1の受信電力が測定された位置を示す位置情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
    電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置における受信電力を電波の伝搬モデルに基づいて推定する電力推定手段と、
    前記電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置に対応する第1の受信電力を前記記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と前記電力推定手段によって推定された第2の受信電力との和に対する前記第2の受信電力の比を電波品質として推定する品質推定手段とを備える電波品質推定装置。
  2. 前記電力推定手段は、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項1に記載の電波品質推定装置。
  3. 前記電力推定手段は、前記電波の伝搬環境が、建物が存在する伝搬環境である場合、前記発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項2に記載の電波品質推定装置。
  4. 前記電力推定手段は、前記発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上であるとき、前記発射源からの直接波と前記発射源からの電波の1回反射波とを含む第1の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項3に記載の電波品質推定装置。
  5. 前記電力推定手段は、前記発射源の配置位置の高さが前記建物の高さまたは平均高さよりも低いとき、前記直接波、前記1回反射波、および前記発射源からの電波の壁面反射波を含む第2の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項3に記載の電波品質推定装置。
  6. 前記記憶手段は、前記第1の受信電力および前記位置情報に前記共用周波数を対応付けて記憶し、
    前記電力推定手段は、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数を用いて、電波の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定し、
    前記品質推定手段は、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数が入力されると、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数に対応付けられた前記第1の受信電力を前記記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と前記電力推定手段によって推定された第2の受信電力とに基づいて前記電波品質を推定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電波品質推定装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電波品質推定装置と、
    前記電波品質推定装置によって推定された電波品質が基準値以内であるとき、無線通信を行う通信手段とを備える端末装置。
  8. 電波の品質を推定する対象領域において無線通信に用いられる複数の周波数のうち、端末装置が無線通信に共用する共用周波数を有する電波の品質の推定をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    電力推定手段が、電波品質を推定する位置が入力されると、その入力された位置における受信電力を電波の伝搬モデルに基づいて推定する第1のステップと、
    品質推定手段が、前記電波品質を推定する位置が入力されると、3次元空間において測定された発射源からの電波の受信電力である第1の受信電力と前記第1の受信電力が測定された位置を示す位置情報とを対応付けて記憶する記憶手段から、前記入力された位置に対応する第1の受信電力を読み出し、その読み出した第1の受信電力と前記第1のステップにおいて推定された第2の受信電力との和に対する前記第2の受信電力の比を電波品質として推定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 前記電力推定手段は、前記第1のステップにおいて、電波の伝搬環境に適合した伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項8に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 前記電力推定手段は、前記第1のステップにおいて、前記電波の伝搬環境が、建物が存在する伝搬環境である場合、前記発射源の配置位置の高さと建物の高さまたは平均高さとの比較結果に応じて異なる伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項9に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 前記電力推定手段は、前記第1のステップにおいて、前記発射源の配置位置の高さが建物の高さまたは平均高さ以上であるとき、前記発射源からの直接波と前記発射源からの電波の1回反射波とを含む第1の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項10に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 前記電力推定手段は、前記第1のステップにおいて、前記発射源の配置位置の高さが前記建物の高さまたは平均高さよりも低いとき、前記直接波、前記1回反射波、および前記発射源からの電波の壁面反射波を含む第2の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定する、請求項10に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 前記記憶手段は、前記第1の受信電力および前記位置情報に前記共用周波数を対応付けて記憶し、
    前記電力推定手段は、前記第1のステップにおいて、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数を用いて、電波の伝搬モデルに基づいて前記第2の受信電力を推定し、
    前記品質推定手段は、前記第2のステップにおいて、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数が入力されると、前記電波品質を推定する位置および前記共用周波数に対応付けられた前記第1の受信電力を前記記憶手段から読み出し、その読み出した第1の受信電力と前記第1のステップにおいて推定された第2の受信電力とに基づいて前記電波品質を推定する、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 電波品質する推定するためのデータ構造であって、
    端末装置が共用する周波数と、電波品質を推定する位置を示す位置情報と、前記位置情報によって示される位置における電波の測定受信電力と、前記位置情報によって示される位置における電波の推定受信電力とを含み、
    前記周波数および前記位置情報は、品質推定手段が前記周波数および前記位置情報に対応する測定受信電力および推定受信電力を検出するのに用いられ、
    前記検出された測定受信電力および推定受信電力は、前記品質推定手段が前記測定受信電力と前記推定受信電力との和に対する前記推定受信電力の比を前記位置情報によって示される位置における電波品質として推定するのに用いられる、データ構造。
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