JP2019198705A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】始動口54、55に遊技球が入賞した際に保留情報を取得し、当該保留情報に対して当否判定が行なわれる前に、当否判定が行なわれた際の結果を特定し、当該特定結果を先報知として報知手段に報知させる。この際、先報知は、第1先報知および第2先報知を含む先報知の中から1つが選択されて報知され、第2先報知が報知されている場合、第1先報知と第3先報知とを含み、第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知が選択されるようにする。そして、第1先報知と第3先報知が報知されている場合、予め定められた条件が成立した際、第1先報知と第3先報知とを入れ替えることによって遊技者の注目度を高める。【選択図】図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば特許文献1参照)。
特開2004−81853号公報
ところで、このような遊技機において、当たり抽選に用いる情報(保留情報)を遊技者に報知(先報知)するものがあり、さらに報知の仕方を複数備えるものがある。このような遊技機においては、報知の仕方をさらに工夫することによって遊技者の遊技への関心を高める必要がある。
本発明は上記点に鑑みて、遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して付与判定を順次実行する付与判定手段と、付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技を付与する特典付与手段と、情報取得手段により取得されて取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手と、先特定手段による特定対象となった所定の特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、先特定手段による特定結果を反映する先報知を複数の報知領域を有する報知手段にて報知されるようにする先報知制御手段と、を備え、先報知制御手段は、先特定手段による特定結果に基づき、特定結果を反映する先報知を、第1先報知または第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段と、第2先報知が報知手段にて報知されている場合に先報知振分手段より優先して実行される手段であり、先特定手段にて特定対象となった所定の特別情報が当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、先特定手段にて特定対象となった所定の特別情報が当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とした場合、次の外れ情報を反映する先報知として、第1先報知、および第1、第2先報知と異なる第3先報知を含み、かつ第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知を選択する従先報知振分手段と、第1先報知および第3先報知が報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、第1先報知と第3先報知とを入れ替えて報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段と、を有していることを特徴としている。
これによれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。
また、第3先報知が発生した場合には、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、第3先報知が発生した場合、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられることによって第2先報知と第3先報知との位置関係(報知関係)が変化する。このため、第2先報知と第3先報知との位置関係によって演出を異ならせることができ、遊技者にとって第3先報知と第2先報知との位置関係を確認する、または予測するという遊技が追加される。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
本発明の第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の主要な構成部分を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成部分を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成部分を示す斜視図である。 パチンコ機における遊技盤の正面図である。 (a)は振分入賞装置を正面から見た場合の透視図、(b)は振分入賞装置の上面図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための図である。 図柄表示装置の表示画面における図柄を説明するための図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機における全体の電気的構成を示す図である。 主に主制御装置の電気的構成を示す図である。 主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 第1保留エリアの構成を示す図である。 特別図柄当否テーブル記憶エリアを説明するための図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。 振分テーブルを説明するための図であり、(a)は第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)を示し、(b)は第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)を示している。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される保留情報の取得処理を示すフローチャートである。 特図特電アドレステーブルを説明するための図である。 主側MPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図変動中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電開放中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第2始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1始動口への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される普図普電制御処理を示すフローチャートである。 普図普電アドレステーブルを説明するための図である。 主側MPUにて実行されるデモ表示用処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 図37に続く主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 音声側RAMの従特別図柄保留球格納エリアを説明するための図である。 音声側MPUにて実行される擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される操作有効抽選処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される入替処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行される保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行される別対応処理を示すフローチャートである。 操作報知コマンドを受信した際の表示画面を示す図である。 (a)および(b)は、表示画面に表示される保留図柄を示す図である。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 入替抽選前の表示画面を示す図である。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 第1実施形態の変形例における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)〜(d)は入替抽選に当選した後の遷移状態を示している。 本発明の第2実施形態における主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 本発明の第2実施形態における音声側RAMの従特別図柄保留球格納エリアを説明するための図である。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する操作有効抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第2実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第3実施形態における主側MPUが実行する第1始動口への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における図柄表示装置の第1〜第8保留図柄表示エリアに表示される保留図柄を説明するための図である。 本発明の第3実施形態における従特別図柄保留球格納エリアの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第3実施形態の第2変形例における表示画面を示す図である。 本発明の第4実施形態における図柄表示装置の上側表示領域を説明するための図である。 本発明の第4実施形態における主側MPUが実行する第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示されている状態の表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第5実施形態における主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における従特別図柄保留球格納エリアの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 (a)および(b)は本発明の第6実施形態における図柄表示装置の表示態様を説明するための図である。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが共に表示された表示画面を示し、(b)は入替後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における表示画面の上側表示領域にて表示される演出を示す図である。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における変形例の表示画面の表示態様を示す図である。 本発明の第6実施形態における変形例の表示画面を示す図であり、(a)は援護ゾーン内に第1、第2の女の子のキャラクタ図柄が表示された状態を示し、(b)は第2の女の子のキャラクタ図柄が勝利した状態を示している。 本発明の第7実施形態における遊技盤の正面図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下では、単にパチンコ機という)10に適用した例について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図、図2、図3はパチンコ機10の主要な構成部分を展開した斜視図、図4はパチンコ機10の主要な構成部分を示す斜視図、図5はパチンコ機10における遊技盤43の正面図である。
図1に示されるように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わされた木枠によって外殻が形成された外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され、外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。外枠11は、木製の板材を四辺に連結して構成されるものであって矩形枠状をなしている。そして、パチンコ機10は、外枠11を遊技ホールにおける島設備に取り付け固定されることによって遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2および図3に示されるように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。そして、遊技機本体12のうちの内枠13が外枠11に対して回動(開閉)可能に支持されている。
前扉枠14は、図2に示されるように、正面視で左側(回動中心に対して一端側の固定端側)を回動基端側とすると共に右側(回動中心に対して他端側の開放端側)を回動先端側として前方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。裏パックユニット15は、図3に示されるように、正面視で左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として後方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2および図3に示されるように、その回動先端側に、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とすると共に、前扉枠14を内枠13に対して開放不能な施錠状態とする機能を有する施錠装置16が備えられている。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面に露出させて設けられたシリンダ錠17(図1参照)に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
前扉枠14は、図1および図2に示されるように、装飾用の樹脂部品や電気部品等が組みつけられて構成され、略中央部に略矩形状に開口された窓部21が設けられている。そして、前扉枠14の裏面側には無色透明な2枚の板ガラスを有する窓パネル22が配設され、当該窓パネル22を介して後述する遊技盤43の前面(遊技領域)がパチンコ機10の正面側から視認可能となっている。なお、窓パネル22は、板ガラスではなく、合成樹脂によって無色透明に形成されたものを用いてもよい。
また、前扉枠14には、図1および図4に示されるように、窓部21の下方に、当該前扉枠14の前方に張り出した上側膨出部23と下側膨出部24とが上下に並設されている。そして、図4に示されるように、上側膨出部23の内側には、上方に開口した上皿25が設けられており、当該上皿25に遊技球を貯留できるようになっている。また、この上皿25は、開口部における底面が正面視(図1、図4参照)右側に向かって下降傾斜して形成されており、傾斜によって上皿25に投入された(貯留されている)球を後述する遊技球発射機構44へと導く機能を有している。
さらに、上側膨出部23には、上面(上面のうちの開口されていない部分)の略中央部に第1枠ボタン26(操作手段)が備えられており、当該第1枠ボタン26より正面視右側に第2枠ボタン27(操作手段)が備えられている。第1枠ボタン26は、後述する図柄表示装置80において、表示されるステージ(背景)を変更したり、表示されるリーチ演出のチャンスアップ演出や予告キャラクタの演出を表示させたりする場合に操作される。また、第1枠ボタン26は、表示される保留図柄を入れ替える機会が発生した際に遊技者によって操作される。第2枠ボタン27は、後述する音声ランプ制御装置92で制御される音量や光量等を変更する際に遊技者によって操作される。本パチンコ機10では、第1枠ボタン26は上面視略円状とされ、第2枠ボタン27は上面視略十字状とされているが、第1枠ボタン26および第2枠ボタン27の形状は適宜変更可能である。
なお、ステージとは、図柄表示装置80に表示される演出に統一性を持たせる演出(背景)モードのことであり、本パチンコ機10では、「海中ステージ」、「浜辺ステージ」、「街中ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、後述するリーチ演出等の各種演出は、各ステージに対応したテーマに合わせた演出となるように設定されている。また、ステージの変更は、後述する図柄表示装置80(メイン表示部71)にて変動表示が行われていない期間および変動表示が行われている所定期間に遊技者によって第1枠ボタン22が操作された場合に行われ、第1枠ボタン22が操作される度に、「海中ステージ」→「浜辺ステージ」→「街中ステージ」→「海中ステージ」の順に繰り返し変更される。
また、上側膨出部23には、図4に示されるように、第2枠ボタン27よりも正面視右側に、球貸ボタン28および返却ボタン29が設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸ユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸ボタン28が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン29は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸装置等から上皿25に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸ボタン28および返却ボタン29は不要である。この場合には、球貸ボタン28および返却ボタン29の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしてもよい。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機(CR機)と現金機との共通化を図ることができる。
下側膨出部24の内側には、上皿25と同様に上方に開口し、上皿25に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿30が設けられている。なお、上皿25および下皿30には、裏パックユニット15に設けられている後述する払出装置99から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた排出通路を通じて排出される。
下皿30の正面視右側には、図1および図4に示されるように、遊技球を後述する遊技盤43の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル31が配設されている。この操作ハンドル31の内部には、当該操作ハンドル31が遊技者により触られていることを検知するタッチセンサ31aと、遊技者が操作ハンドル31を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるための押しボタン式の打ち止めスイッチ31bと(図1参照)、操作ハンドル31の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示略)とが内蔵されている。そして、操作ハンドル31が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ31aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル31の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで遊技球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で後述する遊技盤43の前面へ遊技球が打ち込まれる。また、操作ハンドル31が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ31aおよび打ち止めスイッチ31bはオフとなっている。
さらに、下皿30の正面下方部には、図1に示されるように、下皿30に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー32が設けられている。この球抜きレバー32は、通常は右方向に配置されており、左方向へスライドさせることによって下皿30の底面に形成された底面口が開口し、その底面口から遊技球が自然落下して排出される。この球抜きレバー32の操作は、通常、下皿30の下方に当該下皿30から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。
また、前扉枠14には、窓部21の周囲にLED等の発光手段を内蔵した電飾部33が設けられていると共に、窓部21の上方における左右両端部に一対のスピーカ部34が備えられている。本パチンコ機10においては、当たり時やリーチ演出時等には、各電飾部33が点灯または点滅して、当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されると共に、スピーカ部34からの音声によって当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されることにより、遊技中の演出効果を高める構成となっている。また、電飾部33は、エラー発生時等において点滅するエラーランプとしての機能も発揮するようになっている。さらに、本パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材35が取り付けられている。
内枠13は、図2に示されるように、外形が外枠11とほぼ同一形状とされた樹脂ベース41を主体に構成されており、樹脂ベース41の中央部には略楕円形状の窓孔42が形成されている。そして、樹脂ベース41には、図5に示される遊技盤43が着脱可能に取り付けられていると共に、遊技球を遊技盤43の前面領域に発射する遊技球発射機構44が配設されている。遊技球発射機構44は、樹脂ベース41における窓孔42の下方に取り付けられており、後述する誘導レールに向けて延びる発射レール45と、上皿25に貯留されている遊技球を発射レール45上に供給する球送り装置46と、発射レール45上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータである発射ソレノイド47とを備えている。そして、前扉枠14に設けられた操作ハンドル31が操作されることにより発射ソレノイド47が駆動制御され、遊技球が発射される。
ここで、遊技盤43の構成について図5を参照しつつ具体的に説明する。遊技盤43は、正面視略矩形状に切削加工した木製のベース板50の前面に、球案内用の多数の釘や風車、内レール51、外レール52、一般入賞口53、第1始動口(第1始動入球部)54、第2始動口(第2始動入球部)55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57、可変表示装置ユニット58等が組みつけられて構成されている(第1始動口54および第2始動口55については図6参照)。なお、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57、可変表示装置ユニット58は、ルータ加工によってベース板50に形成された貫通穴に配設され、遊技盤43の前面側から木ネジ等により固定されている。そして、このような遊技盤43は、前面の中央部分が前扉枠14の窓部21を介して視認することができるように、周辺部が内枠13の裏面側に取り付けられて固定されている。
遊技盤43の背面側には、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57のそれぞれに対応させて検知センサ53a、54a、55a、56c、57a(図10参照)が設けられている。そして、一般入賞口53、第1、第2始動口54、55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57への入球が発生すると、対応する検知センサによって入球が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。なお、検知センサとしては、例えば、電磁誘導型の近接センサが用いられるが、遊技球の入球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
また、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56への入球の発生が検知されると、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
本実施形態では、一般入賞口53への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置56への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、第1、第2始動口54、55への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行されるようになっている。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、第2始動口55への入球に対する賞球個数よりも第1始動口54への入球に対する賞球個数が多くなるようにしてもよい。また、可変入賞装置56への入球に対する賞球個数が他の賞球個数より多い構成に限定されることはなく、例えば、可変入賞装置56への入球に対する賞球個数が一般入賞口53への入球に対する賞球個数よりも少ない構成としてもよい。
内レール51および外レール52は、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して構成されたものであり、当該内レール51および外レール52によって誘導レールが構成されると共に、遊技球発射機構44から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるように、ベース板50に取り付けられている。また、遊技盤43の前面には、正面視において、内レール51の右下側の先端部と外レール52の右上側の先端部との間を繋ぐ樹脂製の繋ぎ部材59が配設されている。なお、遊技領域とは、内レール51、外レール52、および繋ぎ部材59によって囲まれる遊技盤43の前面の領域のことであり、遊技球の挙動によって遊技が行われる領域(発射された遊技球が流下する領域)のことである。
また、内レール51の先端側(図5の左上部)には戻り球防止部材60が取り付けられ、一旦、遊技盤43の上部(遊技領域)へ発射された遊技球が誘導レール(内レール51と外レール52との間の領域)内に戻ってしまうことを抑制することができるようになっている。そして、外レール52の先端部(図5の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム61が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム61に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返されるようになっている。
遊技盤43の正面視中央下部には、第1、第2始動口54、55を内部に有し、遊技球を第1始動口54または第2始動口55へと導く振分入賞装置62が設けられている。ここで、振分入賞装置62の構成について説明する。図6(a)は振分入賞装置62を正面から見た場合の透視図であり、図6(b)は振分入賞装置62の上面図である。
図6(a)および図6(b)に示されるように、振分入賞装置62には、上部の開口部(入球口)に電動役物63が設けられている。この電動役物63は、通常状態(低確率モードであり、低頻度サポートモード)では、向かい合った羽根63a、63bが遊技球が約1球分入球可能な間隔(遊技球の直径は約11mm)で上方に起立した状態で配置されている。つまり、通常状態(羽根63a、63bが上方に起立した状態であり、電動役物63が閉鎖状態である状態)では、振分入賞装置62内への入球ルートは、電動役物63の羽根63a、63bの間を通るルートのみとなっており、遊技者は、まず、その電動役物63の羽根63a、63bの間へ遊技球を通過させるように遊技球を発射する。
また、振分入賞装置62内には、第1始動口54および第2始動口55に加えて、収容部64a(第1受動部)および収容部64b(第2受動部)を有する受動振分部材(遊技球誘導部)64が配置されており、第1始動口54および第2始動口55は受動振分部材64の下方に離間して配置されている。そして、羽根63a、63bの間を通じて振分入賞装置62内への入球が発生すると、遊技球が受動振分部材64の収容部64aまたは収容部64bで受け止められた後、遊技球の重さによって受動振分部材64が回転することによって遊技球が第1始動口54または第2始動口55へと誘導される。例えば、収容部64aで遊技球を受けた場合には、遊技球の重さによって受動振分部材64は正面視(図6(a)参照)左回り(第2方向)に回転し、遊技球を第1始動口54へと誘導する。同様に、収容部64bで遊技球を受けた場合には、遊技球の重さによって受動振分部材64は正面視右回り(第1方向)に回転し、遊技球を第2始動口55へと誘導する。この受動振分部材64は、それぞれ左右周りに約90度回動可能に構成されており、収容部64aと収容部64bとの境界壁には磁石(回動規制手段)64cが設けられている。
また、振分入賞装置62の背面側には、ベース体65が備えられており、ベース体65には、羽根63aと羽根63bとの間の中央線上の位置と対応する位置にベース側磁石(回動規制手段)65aが配置されている。そして、受動振分部材64の磁石64cにおけるベース側磁石65a側の極性と、ベース側磁石65aにおける磁石64c側の極性とは互いに反発する極性とされている。具体的には、磁石64cは棒状の磁石で構成され、ベース体65側の先端部に磁極(S極またはN極)が発生するように構成されている。同様に、ベース側磁石65aは、棒状の磁石で構成され、受動振分部材64側の先端部に磁極(S極またはN極)が発生するように構成されている。
このため、受動振分部材64が回動した際、収容部64aと収容部64bの境界壁が真上(向かい合った羽根63a、63bの間隔の中心線上)に来る位置でベース側磁石65aと受動振分部材64の磁石64cが最も接近する(先端部同士が向かい合う)位置となるが、互いの磁石64c、65aは、極性が同じ(例えば、N極とN極)となるように配置されているので反発仕合い、受動振分部材64の境界壁が真上を向く位置で停止することが無く、左右どちらかに回動した位置に維持されることとなる。
これにより、受動振分部材64は、磁石64cとベース側磁石65aとが反発することによって受動振分部材64が左右どちらかに回動し、磁石64cが電動役物63の羽根63aと羽根63bとの間の中心線上となる位置(上方となる位置)となり難くなる。つまり、収容部64aと収容部64bとのどちらかが、振分入賞装置62に入球してくる遊技球を受ける側(パチンコ機10上方側)を向くようになる。よって、入球した遊技球が収容部64aと収容部64bとの境界壁と当接して、球詰まりが発生するのを防止することができる。
また、磁石64cとベース側磁石65aとが反発することで、例えば、収容部64aが遊技球を受けて左に約90度回転して遊技球を第1始動口54へ誘導した後に、受動振分部材64が右回転する(収容部64aが上方を向く)のを防止することができる。これにより、遊技球を第1始動口54へ誘導した後には、収容部64bが上方を向いた状態となり、次に振分入賞装置62に入球した遊技球は、収容部64bが受けて、遊技球の重さにより受動振分部材64が右に約90度回転して、遊技球を第2始動口55へ誘導する。このように、受動振分部材64は、振分入賞装置62に入球する遊技球を第1始動口54と第2始動口55とに交互に誘導することができるようになっている。よって、均等に第1始動口54と第2始動口55とに遊技球を振り分けて入球させることができ、後述する、第1始動口54への入球を契機とする抽選遊技(第1抽選遊技)と第2始動口55への入球を契機とする抽選遊技(第2抽選遊技)とを効率良く交互に実行することができる。
なお、上記では、振分入賞装置62として機械的(受動振分部材64による遊技球の振分構成)な構成ものを説明したが、遊技球が入賞する毎に、第1抽選遊技の開始契機と第2抽選遊技の開始契機とに交互に振り分けるように構成してもよい。このように構成することにより、遊技盤43に遊技球を振り分けるための機構を設ける必要がなく、遊技領域を有効に活用することができる。
普通図柄始動ゲート(スルーゲート)57は、図5に示されるように、遊技盤43の正面視中央左側に設けられている。そして、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過すると、対応する検知センサ57a(図10参照)によって遊技球の通過(入球)が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。また、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過すると、普通図柄の当たりか否かの判定(電動役物63を開放状態にするか否かの判定)が後述する主制御装置91で行われる。そして、判定結果が当たり(電動役物開放状態への移行に対応した当選結果)であった場合には、電動役物駆動部63c(図10参照)が駆動されて電動役物63が開放状態となり、遊技球が振分入賞装置62内へ入球し易い状態となる。つまり、遊技球が第1始動口54または第2始動口55へ入球し易い状態となる。
なお、具体的には後述するが、本実施形態では高確率モードおよび低確率モードが搭載されており、高確率モード中は普通図柄の当たり確率がアップして電動役物63が開放状態となり易くなっている。このため、遊技者は、高確率モード中(高頻度サポートモード中)においては、普通図柄始動ゲート57を通過させて電動役物63を開放状態にする方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の左側を通過するように当該遊技球を発射する(いわゆる左打ち)。
可変入賞装置56は、遊技盤43の正面視下方右側に配設され、遊技盤43の背面側へと通じる大入賞口56aと、当該大入賞口56aを覆う横長矩形状の開閉板56bと、当該開閉板56bの下辺を軸として開閉板56bを前方側に開閉駆動するためのソレノイド等の可変入賞駆動部56d(図10参照)とを有する構成とされている。大入賞口56aは、通常時は、遊技球が入球できないか、または入球し難い閉状態となっている。そして、後述する主制御装置91で開閉実行モードへの移行に当選した(当たり抽選に当選した)と判定した場合には、可変入賞駆動部56dが駆動されて開閉板56bを前面下側に傾倒し、遊技球が大入賞口56aに入球し易い開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。例えば、通常時には閉鎖されている大入賞口56aが、所定期間(例えば、30秒経過するまで、或いは、遊技球が10個入球するまで)開放される。この可変入賞装置56の開閉動作は、決定された当たりの種別によって決定され、例えば、後述する16R確変当たり結果であれば、16回(16ラウンド)繰り返し行われる。そして、この開閉動作が行われている状態が遊技者にとって有利な特典遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。このため、開閉実行モード中には、遊技者は、遊技球が図柄表示装置80の右側を通過して大入賞口56aに入球されるように当該遊技球を発射する(いわゆる右打ち)。なお、開閉実行モードとは、後述する主制御装置91での第1抽選遊技または第2抽選遊技の当たりに関する抽選に当選した場合に移行するモードのことであり、この開閉実行モードについては後に説明する。
一般入賞口53は、遊技盤43の正面視下方(振分入賞装置62の左右)に複数設けられている。また、遊技盤43の正面視最下部にはアウト口66が設けられており、各種入賞口に入球しなかった遊技球がアウト口66を通って遊技領域から排出されるようになっている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。なお、本明細書においては、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56(大入賞口56a)への遊技球の入球を入賞とも表現する。
遊技盤43の正面視右下側隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペース70が設けられており、貼着スペース70に貼られた証紙等は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認することができるようになっている。
また、遊技盤43の正面視左下側隅部(外レール52の外側)には、発光手段である複数のLEDで構成されるメイン表示部71が備えられている。このメイン表示部71は、は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。
メイン表示部71は、第1始動口54への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第1抽選遊技の結果を示す第1結果表示部71a、第2始動口55への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第2抽選遊技の結果を示す第2結果表示部71b、当たり抽選に当選することで可変入賞装置56が開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける可変入賞装置56が開放される回数を示すラウンド表示部71cとを有している。
具体的には、第1結果表示部71aでは、第1抽選遊技に関する変動表示が行われ、第1抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第1抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第1抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部71aにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
また、第2結果表示部71bでは、第2抽選遊技に関する変動表示が行われ、第2抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第2抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第2抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部71bにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、第1、第2抽選遊技(第1、第2始動口54、55のいずれかへの入賞)に基づいて、対応する第1、第2結果表示部71a、71bにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止するまでが遊技回(変動表示回)の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、第1、第2抽選遊技のいずれにおいてもその単一の結果表示部にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
さらに、メイン表示部71は、第1、第2結果表示部71a、71b、ラウンド表示部71cに加えてその他表示部71dを有している。その他表示部71dでは、例えば、普通図柄始動ゲート57への入賞を契機として変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、普通図柄始動ゲート57への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が示される。そして、普通図柄始動ゲート57への入賞を契機とする内部抽選の結果が電動役物開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、その他表示部71dにて所定の停止結果が点灯表示された後に、電動役物開放状態へ移行する。電動役物開放状態では、電動役物63が開放状態となり、遊技球が振分入賞装置62内へ入球し易い状態となる。つまり、電動役物開放状態では、遊技球が第1、第2始動口54、55へ入賞し易い状態となる。
また、その他表示部71dにおいて普通図柄始動ゲート57への入賞を契機とする変動表示が行われている間に遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過すると、その通過回数は本実施形態では最大4回まで保留され、その保留回数も表示されるようになっている。さらに、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われている間に第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞すると、その入賞回数は本実施形態では第1始動口54に対して最大4回、第2始動口55に対して最大4回まで保留され、その保留回数も表示される。
なお、メイン表示部71を構成する複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成することにより、その発光色の組み合わせによって少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。また、メイン表示部71は、液晶表示装置等の他の表示装置を用いて構成されていてもよい。
可変表示装置ユニット58は、遊技盤43の中央に配設されている。この可変表示装置ユニット58は、第1結果表示部71aにおける変動表示と同期させながら第1特別図柄を変動表示させて第1抽選遊技の抽選結果を表示すると共に、第2結果表示部71bにおける変動表示と同期させながら第2特別図柄を変動表示させて第2抽選遊技の抽選結果を表示する図柄表示装置80と、図柄表示装置80を囲むようにして配設されたセンターフレーム81とを有している。なお、センターフレーム81は、上部がパチンコ機10の前方に延出した状態で設置されている。これにより、図柄表示装置80の表示画面80aの前方を遊技球が落下していくのが防止され、遊技球の落下により表示画面80aの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置80は、17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されている。
そして、図7に示されるように、第1始動口54への入賞を契機とする第1遊技抽選の判定結果を示す第1特別図柄、および第2始動口55への入賞を契機とする第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄を表示する上側の上側表示領域Dmと、保留図柄(第1抽選遊技および第2抽選遊技の保留)を表示する下側の下側表示領域Dsとを有している。
なお、この図柄表示装置80は、後述する表示制御装置93によって表示画面80aの表示内容が制御される。また、図柄表示装置80は、液晶ディスプレイであることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよい。
上側表示領域Dmは、本パチンコ機10では、上、中および下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、図柄表示装置80(表示画面80a)における変動表示は、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として開始される。すなわち、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置80において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置56の大入賞口56aの開放が16回行われることとなる16R確変対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置80では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
上側表示領域Dmに表示される第1特別図柄、第2特別図柄は、図8(a)〜(i)に示される「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄、図8(j)に示される主図柄、および図8(k)に示される貝形状の絵図柄からなる副図柄により構成されている。より詳しくは、主図柄は、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付された図柄と、クジラのキャラクタ図柄とによって構成されている。
また、図柄表示装置80の上側表示領域Dmには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が設定され、各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄とが所定の順序で巡回的に配列されて構成されている。具体的には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順(図柄の変動方向に対して降順)に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に配列されると共に各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は、それぞれ18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄(または図8(j)に示すくじらのキャラクタ)が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、上側表示領域Dmは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。なお、本パチンコ機10では、上側表示領域Dmに、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
そして、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として上側表示領域Dmにおいて遊技回(変動表示回)用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。その後、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄が静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、開閉実行モードへの移行に対応する遊技回であれば、有効ラインのいずれかに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成されるか、または、中図柄列Z2に図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄が静止表示した上で遊技回用の演出が終了され、開閉実行モードへの移行(当たり結果の発生)として当たり動画が表示されるようになっている。但し、中図柄列Z2における図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄は、当たり結果が発生する場合のみ停止するようになっており、通常の遊技回(外れの遊技回)では、クジラのキャラクタ図柄の部分に「4」の主図柄が表示される。
なお、上記で説明したように、第1、第2始動口54、55へのいずれかの入賞を契機として図柄表示装置80(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置80における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数等は適宜変更可能である。また、図柄表示装置80にて変動表示される絵柄は図8に示すものに限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
一方、下側表示領域Dsは、上側表示領域Dmよりも横長に設けられている。この下側表示領域Dsは、本パチンコ機10では、第1始動口54または第2始動口55への入賞(第1抽選遊技または第2抽選遊技)は、それぞれ最大4回まで保留されることで全体で最大8個まで保留されるように構成されているため、左右方向に8つの小領域の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に等区分されている。なお、以下では、第1〜第8保留図柄表示エリアを保留図柄表示エリアDs※とも示し、※は1〜8の数字のうちの該当する文字を示している。つまり、保留図柄表示エリアDs※は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの該当するものを示している。
そして、上側表示領域Dmにおいて第1特別図柄または第2特別図柄が変動中に第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞すると、その入賞を契機とする第1抽選遊技または第2抽選遊技の開始は保留され、下側表示領域Dsの第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8の表示領域において、保留図柄が表示されていない第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの最も小さい番号の保留図柄表示エリア(左側の保留図柄表示エリア)Ds※に、第1抽選遊技または第2抽選遊技の保留図柄が表示される。
本実施形態では、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、基本的には共に「○」が表示される。また、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれない(当たり抽選に当選するかもしれない)と遊技者に事前に察知させる(期待させる)保留図柄として「●」が表示される。以下では、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)ともいい、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)ともいう。
ここで、本実施形態では、振分入賞装置62(図6参照)により、遊技球は、第1始動口54と第2始動口55とに順番に振り分けられる。このため、例えば、第1特別図柄が変動中であり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が表示されていない場合には、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの最も小さい番号の第1保留図柄表示エリア(左側の保留図柄表示エリア)Ds1に、第2抽選遊技の保留図柄が表示され、その後、第1抽選遊技の保留図柄、第2抽選遊技の保留図柄と交互に保留図柄が表示される。
次に遊技機本体12の背面側の構成について図3および図9を参照しつつ説明する。図9は、パチンコ機10の背面図である。
図3に示されるように、内枠13(具体的には遊技盤43)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置91と、音声やランプ表示等の制御を司る音声ランプ制御装置92と、図柄表示装置80の制御を司る表示制御装置93とが搭載されている。
これら各制御装置91〜93は、各制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、それぞれ略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備え、これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(または、結合手段)としてのボックス結合部によって分離不能に連結されることにより封印されている。そして、基板ボックスは、これらボックス結合部によって分離不能に連結されていることにより、基板ボックスの内部空間の開放に際しては当該基板ボックスの破壊または一部の切除を要する構成となっている。なお、ボックス結合部は、例えば、基板ボックスの長辺部に複数設けられ、そのうちの少なくとも1つが用いられて結合処理が行われる構成となっている。
ボックス結合部は、ボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に、かつ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部のうち、少なくとも1つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した制御基板の不具合発生の際や制御基板の検査の際等に基板ボックスを開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部と他のボックス結合部との連結部分や、ボックス結合部とボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックスのボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の制御基板を取り出すことができる。なお、その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部の長孔に係止爪を挿入すればよい。基板ボックスの開放を行った旨の履歴を当該基板ボックスに残しておけば、基板ボックスを見ることで不正な開放が行われたか否かを容易に発見できる。
また、基板ボックスの一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、各制御装置91〜93の取付台に形成された複数の被結合片と1対1で対応するように設けられており、結合片と被結合片とにより基板ボックスと取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックスの不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
そして、図3および図9に示されるように、主制御装置91、表示制御装置93、音声ランプ制御装置92を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する裏パック94を備えており、当該裏パック94に対して払出機構部95および制御装置集合ユニット96が取り付けられている。
払出機構部95は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク97と、タンク97の下方に連結されて下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール98と、タンクレール98の最下流部に設けられ、払出モータ99a(図10参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置99とを備えている。そして、払出装置99より払い出された遊技球は、当該払出装置99の下流側に設けられている図示しない払出通路を通じて、上皿25または下皿30に排出される。なお、タンクレール98には当該タンクレール98に振動を付加するための図示しないバイブレータが取り付けられている。また、払出機構部95には、例えば、交流24ボルトの主電源が供給されると共に、電源のON操作およびOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット96は、図3に示されるように、払出装置99を制御する機能を有する払出制御装置100と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されると共に、遊技者による操作ハンドル31の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源および発射制御装置101とを備えている。これら払出制御装置100と電源および発射制御装置101とは、払出制御装置100がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置100には、図9に示されるように、状態復帰スイッチ102が設けられ、電源および発射制御装置101には可変抵抗器の操作つまみ(図示略)およびRAM消去スイッチ103が設けられている。状態復帰スイッチ102は、例えば、払出モータ99a(図10参照)の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみは、発射ソレノイド47の発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ103は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
なお、払出制御装置100、電源および発射制御装置101は、上記各制御装置と同様に、制御基板等が基板ボックスに収容されて構成されており、上記と同様の不正抑止手段が設けられている。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
さらに、裏パック94には、図3に示されるように、裏パックユニット15の回動軸側であって上側の隅角部分に外部出力端子板104が設けられている。外部出力端子板104には、タンク97等で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、および開閉実行モード等の状態移行に際して(または、状態に移行している間)信号出力するための出力端子等が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対してパチンコ機10の状態に関する信号が出力される。
なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。また、各制御装置(各制御基板)には、具体的には後述するが、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合等に使用されるクロックパルス発生回路等が必要に応じて搭載されている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図10〜図12は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図であり、図10では主に全体構成を示し、図11では主に主制御装置91の構成を示し、図12では主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の構成を示している。なお、図10では、電源および発射制御装置101から主制御装置91と払出制御装置100への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示している。
図10および図11に示されるように、主制御装置91は、遊技の主たる制御を司る主制御基板111を備えている。主制御基板111には、MPU112が搭載され、MPU112にはROM113およびRAM114が内蔵されている。なお、以下では、主制御装置91のMPU112、ROM113、RAM114を主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114として説明する。
主側ROM113は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この主側ROM113は、主側MPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、図11に示されるように、特別図柄当否テーブル記憶エリア113a、振分テーブル記憶エリア113b、リーチ用テーブル記憶エリア113c、変動表示時間テーブル記憶エリア113d、停止結果テーブル記憶エリア113e、普通図柄当否テーブル記憶エリア113f、特図特電アドレステーブル記憶エリア113g、普図普電アドレステーブル記憶エリア113h、更新用データテーブル記憶エリア113i、コマンド情報記憶エリア113jを有している。
主側RAM114は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この主側RAM114は、主側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。主側RAM114は、例えば、抽選カウンタ用バッファ114a、特別図柄保留球格納エリア114b、普通図柄保留球格納エリア114c、特図特電カウンタエリア114d、特図特電タイマカウンタエリア114e、高確率モードフラグ格納エリア114f、高確率遊技回数カウンタエリア114g、普図普電カウンタエリア114h、普図普電タイマカウンタエリア114i、各種当たり結果フラグ格納エリア114j、その他各種カウンタエリア114k、その他各種フラグ格納エリア114mを有している。
また、主制御基板111、または主側MPU112には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。なお、主側MPU112は、主側ROM113および主側RAM114を内蔵した1チップ化構成とされていることは必須の構成ではなく、主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114がそれぞれ個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置についても同様である。
主側MPU112には、図示しない入力ポートおよび出力ポートがそれぞれ設けられている。なお、入力ポートおよび出力ポートの代わりに入出力ポートを備え、入力用と出力用とで必要に応じて切り換えられる構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置のMPUについても同様である。そして、主側MPU112の入力側および出力側には、各種制御装置92、100が接続されていると共に、各種検知センサ53a、54a、55a、56c、57a、115、各種駆動部56d、63cおよびメイン表示部71が接続されている。まず、各種検知センサ53a、54a、55a、56c、57a、115、各種駆動部56d、63cおよびメイン表示部71との接続構成について説明する。なお、検知センサ115は、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等である。
主側MPU112の入力側には、遊技領域の一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、および普通図柄始動ゲート57に対して設けられた入賞用の検知センサ53a、54a、55a、56c、57a(以下、これらをまとめて入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aともいう)が電気配線を介して電気的に接続されている。この場合、主制御基板111と各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aとがそれぞれ1の電気配線を介して接続されている構成としてもよく、各信号経路の途中に中継基板が介在している構成としてもよい。これは他の機器との接続に係る構成についても同様である。主側MPU112では、主制御基板111に搭載された入賞用IC116を通じて、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aから信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)を行う。また、主側MPU112では、第1始動口54および第2始動口55への入賞を契機とする当たり抽選(第1、第2抽選遊技)を実行すると共に、普通図柄始動ゲート57への入賞に基づいて電動役物開放抽選(サポート抽選)を実行する。
入賞用IC116は、経路異常の確認手段、または経路異常の確認回路であり、当該入賞用IC116により各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aと主側MPU112との間で正常な信号の伝送が行われているか否かを確認する。
また、主側MPU112の入力側には、上記各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57a以外にも磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115が電気配線を介して電気的に接続されている。主側MPU112では、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115からの信号を受信し、その受信結果に基づいて、それぞれの検知対象となっている異常の発生の有無をする。
主側MPU112の出力側には、可変入賞装置56の開閉板56bを開閉動作させる可変入賞駆動部56dと、電動役物63を開閉動作させる電動役物駆動部63cとが電気配線を介して電気的に接続されている。また、主側MPU112の出力側には、メイン表示部71が電気配線を介して電気的に接続されている。そして、主制御基板111には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じて主側MPU112は可変入賞駆動部56dおよび電動役物駆動部63cの駆動制御を実行すると共にメイン表示部71の表示制御を実行する。
例えば、開閉実行モードにおいては大入賞口56aが開閉されるように、主側MPU112において可変入賞駆動部56dの駆動制御が実行される。また、電動役物63の開放状態当選となった場合には、電動役物63が開閉されるように主側MPU112において電動役物駆動部63cの駆動制御が実行される。さらに、各遊技回に際しては、主側MPU112においてメイン表示部71(第1、第2結果表示部71a、71b)の表示制御が実行される。そして、電動役物63を開放状態とするか否かの抽選結果を示す場合には、主側MPU112においてメイン表示部71(その他表示部71d)の表示制御が実行される。
なお、主側MPU112は、主側RAM114に対して遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、図10では省略しているが、主側MPU112の出力側には外部出力端子板104(図3参照)が接続されており、主側MPU112は主側RAM114に設定した情報に応じて信号出力用の設定を外部出力端子板104に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールのホールコンピュータに認識させる。
次に、主制御装置91と払出制御装置100との接続(通信)における構成について説明する。まず、これらの接続(通信)における構成を説明する前に、払出制御装置100の電気的な構成を説明する。
払出制御装置100は、払出装置99を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板121を備え、払出制御基板121にはMPU122が搭載されており、MPU122にはROM123およびRAM124が内蔵されている。なお、以下では、払出制御装置100に設けられたMPU122、ROM123およびRAM124を払出側MPU122、払出側ROM123および払出側RAM124とする。
払出側ROM123は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この払出側ROM123は、払出側MPU122により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM124は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM123よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この払出側RAM124は、払出側ROM123内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出制御基板121または払出側MPU122には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。
払出側MPU122は払出装置99と電気的に接続されている。当該払出装置99には、タンク97から払出装置99に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体等の球止め部材を駆動する払出モータ99aが設けられていると共に、下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ99bが設けられている。そして、払出側MPU122の出力側には払出モータ99aが電気配線を介して電気的に接続されていると共に、払出側MPU122の入力側には払出検知センサ99bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU122では、払出制御基板121に設けられたドライバ回路を介して払出モータ99aに駆動信号を供給することで遊技球の払出を実行させると共に、払出検知センサ99bの検知結果に基づいて払出が完了した遊技球の個数を把握する。
また、払出側MPU122は、裏パックユニット15に設けられた球貸用接続端子板131と電気配線を介して電気的に接続されていると共に、当該球貸用接続端子板131が電気配線を介してカードユニットと電気的に接続されている。これにより、遊技者がパチンコ機10に設けられた球貸ボタン28を適宜手動操作することによって遊技球の貸し出しを受けることができる。払出側MPU122は、カードユニットとの間で電気信号の送受信を行うことで貸球の制御を実行する。
さらに、払出側MPU122には上記払出装置99やカードユニット以外にも、球受け皿としての下皿30において遊技球が満杯状態となっているかを検知する満杯検知センサ(図示略)が電気的に接続されていると共に、タンク97が球無状態となっているかを検知する球無し検知センサ(図示略)等が電気的に接続されている。
そして、払出側MPU122は、主側MPU112との間での通信に基づいて遊技球の払出を制御する。当該通信を行うための構成として、主制御基板111と払出制御装置100との間には複数の信号経路が存在している。
信号経路について詳細には、主側MPU112では入賞検知センサ53a、54a、55a、56cの検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU122に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信するが、当該賞球コマンドを伝送するために第1の信号経路SL1が設けられている。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報および賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。
なお、賞球コマンドは複数種類存在しており、主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jが参照される。そして、一般入賞口53への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置56への入賞を特定した場合には、13個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1、第2始動口54、55への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
ここで、本実施形態では、当該賞球コマンドの通信を行う上で、第1の信号経路SL1はパラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、賞球コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第1の信号経路SL1は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
また、払出側MPU122から主側MPU112に向けて情報を送信するための信号経路として、第2の信号経路SL2と、第3の信号経路SL3とが設けられている。第2の信号経路SL2は、払出側MPU122から主側MPU112に向けて払出状況コマンド(払出状況情報)を送信するために利用される。払出状況コマンドには、賞球が完了したことおよびその完了した賞球の個数を示す賞球完了コマンドと、遊技球の払出に関して所定の異常が発生したことを示す異常開始コマンドと、当該所定の異常が解除されたことを示す異常終了コマンドとが含まれている。つまり、払出状況コマンドには、自身のコマンドの種類を示す情報および払出状況の内容を示す情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。なお、上記遊技球の払出に関する所定の異常には、例えば下皿30の満杯状態やタンク97の球無し状態が含まれる。
当該払出状況コマンドの通信を行う上で、第2の信号経路SL2は第1の信号経路SL1と同様に、パラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、払出状況コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第2の信号経路SL2は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
第3の信号経路SL3は、払出側MPU121から主側MPU112に向けて払出許可信号を送信するために利用される。払出許可信号は、主側MPU112において賞球コマンドの出力タイミングを把握させるために、払出側MPU122から主側MPU112に送信される情報である。
払出許可信号は1ビットの情報からなり、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではLOWレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではHIレベルの信号が送信される。但し、当該構成に限定されることはなく、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではHIレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではLOWレベルの信号が出力される構成としてもよい。
なお、第3の信号経路SL3は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
このように、主側MPU112と払出側MPU122との間のコマンドの通信をパラレル通信ではなくシリアル通信としたことにより、仮に主制御基板111と払出制御基板121とを電気的に接続する電気配線に対して不正な基板を接続させる、いわゆるぶら下げ基板を利用した不正行為が行われたとしても、当該不正な基板が電気配線等に隠れてしまう可能性が低減される。上記行為は不正に多量の遊技球の払出を受けようとして行われるものであり、主制御基板111と払出制御基板121との間の信号経路は上記行為の対象として狙われやすい。この場合に、主側MPU112と払出側MPU122との間で双方向のコマンド通信が行われる構成において、コマンドの通信としてパラレル通信を採用すると、それだけ電気配線の数が多くなり上記不正な基板がこれら電気配線によって隠れ易くなってしまう。これに対して、コマンド通信がシリアル通信で行われることにより、上記不正な基板が電気配線に隠れ難くなり、当該基板が仮に設置された場合にそれを発見し易くなる。
次に、主制御装置91および払出制御装置100と、電源および発射制御装置101との電気的な接続における構成を説明する。
電源および発射制御装置101は電源および発射制御基板141を備えており、当該電源および発射制御基板141には、主制御装置91および払出制御装置100を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路142が設けられている。そして、電源回路142には、電入時用電源部143と、電断時用電源部144とが設けられている。
電入時用電源部143は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置91や払出制御装置100等の各々に必要な動作電圧を生成すると共に、その生成した動作電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。その概要としては、電入時用電源部143は、裏パックユニット15に設けられた接続基板を介して供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種センサやモータ等を駆動するための+12V電圧、ロジック用の+5V電圧等を生成し、これら+12V電圧、+5V電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。なお、上記接続基板にはパチンコ機10の電源をON・OFF操作するための電源スイッチが設けられている。
また、主制御装置91には、電入時用電源部143と主側MPU112との電力供給経路の途中位置に停電監視基板117が設けられている。停電監視基板117は、電入時用電源部143から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判定し、主側MPU112に停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。具体的には、電源遮断が発生していないと判定している状況ではLOWレベルの停電信号を送信し、電源遮断が発生していると判定している状況ではHIレベルの停電信号を送信する。
なお、これらLOWおよびHIの関係が逆であってもよい。
電断時用電源部144はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部143から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部144から放電されることによって主側RAM114に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、このような状況であっても、電断時用電源部144から記憶保持用電力が供給されている間は主側RAM114に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
なお、電断時用電源部144の容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に主側RAM114に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。
また、電断時用電源部144の構成はコンデンサに限定されるものではなく、バッテリや非充電式電池等であってもよい。非充電式電池の場合、パチンコ機10の電源がON状態の際に電断時用電源部144への蓄電を行う必要はないが、定期的に交換する必要が生じる。
また、図示による説明は省略するが、電源および発射制御基板141には、上記電断時用電源部144とは異なる停電時処理用電源部が設けられている。電源および発射制御基板141では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時処理用電源部から放電することにより、停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主側MPU112は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、電源回路142から主側MPU112および払出側MPU122への動作電力の供給に係る構成について説明する。
電入時用電源部143からの電力は、主側MPU112のVCC端子および払出側MPU122のVCC端子に供給される。VCC端子に供給された電力により、商用電源からの電力供給が行われている状況において、各MPU112、122にて各種制御処理が実行されると共に、各RAM114、124にて情報の記憶保持が行われる。
一方、電断時用電源部144からの電力は、主側MPU112のVBB端子に供給されているが、払出側MPU122のVBB端子(図示略)に供給されていない。つまり、電断時用電源部144からの記憶保持用電力は、主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124には供給されない。したがって、商用電源からの電力供給が遮断されている状況において、主側RAM114では情報の記憶保持が行われるが、払出側RAM124では情報の記憶保持が行われない。なお、払出側MPU122のVBB端子はアースされているまたはいずれの電気配線とも接続されていない。
上記のように電断時用電源部144からの記憶保持用電力が主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124に供給されない構成とすることにより、電断時用電源部144の小容量化が図られる。これにより、パチンコ機10のイニシャルコストの削減が図られる。
電源および発射制御基板141には、電源回路142以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路145が設けられている。発射制御回路145には、条件成立の送信回路146と、発射許可の受信回路147と、発射用IC148と、が設けられている。
条件成立の送信回路146は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU112に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路145は、操作ハンドル31の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ31aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される打ち止めスイッチ31bと、が電気的に接続されている。また、発射制御回路145は、払出制御基板121と電気的に接続されており、カードユニットが球貸用接続端子板131に対して電気的に接続されているか否かを示す信号を入力する。
条件成立の送信回路146は、タッチセンサ31aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信すると共に、打ち止めスイッチ31bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信し、さらに払出側MPU122からカードユニットが接続されている旨の信号を受信している場合に、主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。なお、上記各信号のいずれかを受信していない場合には、主側MPU112に対してLOWレベルの条件成立信号(条件成立に対応していない信号)を送信する。また、このような構成に限定されることはなく、LOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
発射許可の受信回路147は、条件成立の送信回路146から主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU112から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信すると共に、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC148に継続して供給する機能を有している。なお、主側MPU112は、条件成立の送信回路146からHIレベルの条件成立信号を受信していない場合にはLOWレベルの発射許可信号(発射許可に対応していない信号)を送信するが、発射許可信号のLOWレベル信号とHIレベル信号との関係が逆であってもよい。また、主側MPU112は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始すると共にHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC148は、発射許可の受信回路147からHIレベルの発射許可信号またはそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構44の発射ソレノイド47および球送り装置46のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。
この場合、発射用IC148は、パルス信号として各駆動信号を出力すると共に、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール45に1個の遊技球が供給された後に当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置46の方が発射ソレノイド47よりも早く設定されている。
また、操作ハンドル31には、上記のように操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられており、発射用IC148では、当該可変抵抗器から入力される電圧に基づいて発射ソレノイド47に供給する駆動信号の電圧を調整することによって発射強度を調整する。このため、操作ハンドル31の操作量が多いほど発射ソレノイド47による遊技球の発射強度が強くなる。なお、当該調整機能が発射用IC148に設けられていることは必須ではなく、発射用IC148と発射ソレノイド47との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
次に、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93との電気的な接続における構成について図12を参照しつつ説明する。
音声ランプ制御装置92は、音声ランプ制御基板151を備え、当該音声ランプ制御基板151にはMPU152が搭載されており、MPU152にはROM153およびRAM154が内蔵されている。なお、以下では、音声ランプ制御装置92に設けられたMPU152、ROM153およびRAM154を音声側MPU152、音声側ROM153および音声側RAM154として説明する。
音声側ROM153は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この音声側ROM153は、音声側MPU152により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、操作報知抽選用テーブル記憶エリア153a、保留報知抽選用テーブル記憶エリア153b、入替抽選用テーブル記憶エリア153c、コマンド情報記憶エリア153d等を有している。
操作報知抽選用テーブル記憶エリア153aは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)の際に参照される操作報知抽選用テーブルが記憶されているエリアである。
保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bは、後述する保留報知抽選処理(図39のS2203、図41のS2302およびS2303)の際に参照される保留報知抽選用テーブルが記憶されているエリアである。入替抽選用テーブル記憶エリア153cは、後述する入替抽選処理(図43、S2503)の際に参照される入替抽選用テーブルが記憶されているエリアである。コマンド情報記憶エリア153dは、音声側MPU152から出力される各種コマンドを生成する際に参照されるコマンド情報が記憶されているエリアである。
音声側RAM154は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に音声側ROM153よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この音声側RAM154は、音声側ROM153内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。音声側RAM154は、例えば、コマンド格納エリア154a、従特別図柄保留球格納エリア154b、操作有効フラグ格納エリア154c、操作報知抽選用カウンタエリア154d、保留報知抽選用カウンタエリア154e、保持データエリア154f、入替抽選用カウンタエリア154g、その他各種カウンタエリア154h等を有している。
コマンド格納エリア154aは、主側MPU112から受信したコマンドを格納するためのエリアである。従特別図柄保留球格納エリア154bは、具体的に後述するが、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに追従するものであって従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8を備え、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に各種フラグ格納エリア211〜215を有するものである(図40参照)。操作有効フラグ格納エリア154cは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)に当選した際に操作有効フラグが格納されるエリアである。操作報知抽選用カウンタエリア154dは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)の際に値が読み出される操作報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。保留報知抽選用カウンタエリア154eは、後述する保留報知抽選処理(図39のS2203、図41のS2302およびS2303)の際に値が読み出される保留報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。保持データエリア154fは、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。入替抽選用カウンタエリア154gは、後述する入替抽選処理(図43、S2503)の際に値が読み出される保留報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。その他各種カウンタエリア154hは、遊技回数カウンタや操作有効タイマカウンタ等が格納されているエリアである。
そして、音声側MPU152では、主制御装置91から受信した各種コマンド(後述する変動用コマンド、種別コマンド、確定停止コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、および保留コマンド等)に基づき、遊技回や開閉実行モード等において実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、ランプ制御装置155を制御して電飾部33の発光制御を行うと共に、音声出力装置156を制御してスピーカ部34の音声制御を行う。また、音声側MPU152の入力側には、第1、第2枠ボタン26、27が電気的に接続されている。そして、音声側MPU152では第1、第2枠ボタン26、27の操作有無の監視を行い、当該第1、第2枠ボタン26、27が操作された場合にはその操作に対応した処理を実行する。さらに、音声側MPU152では、主制御装置91から受信したコマンドに基づき、報知を行う必要があるか否かを特定し、ランプ制御装置155の発光制御および音声出力装置156の音声制御を行うことで報知を行う。
なお、主側MPU112から出力される各種コマンドについては具体的に後述するが、これら各種コマンドは主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jを参照して出力される。また、各種コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。そして、主側MPU112から音声側MPU152へのコマンドの送信は、基本的にはシリアルで行われるが、パラレルで行われる構成としてもよい。
また、音声側MPU152は、表示制御装置93と電気的に接続されており、主制御装置91から受信したコマンドに基づいて決定した演出の内容を含む各種コマンドを表示制御装置93に送信する。なお、音声側MPU152から出力される各種コマンドは、音声側ROM153のコマンド情報記憶エリア153dが参照される。また、本実施形態の表示制御装置93は、音声ランプ制御装置92を介することなく主制御装置91からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置91との関係では音声ランプ制御装置92よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
表示制御装置93は、表示制御基板161を備え、当該表示制御基板161にはMPU162が搭載されており、MPU162にはプログラムROM163およびワークRAM164が内蔵されている。また、表示制御基板161には、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)165、キャラクタROM166およびビデオRAM167が内蔵されている。なお、以下では、表示制御装置93のMPU162を表示側MPU162として説明する。
プログラムROM163は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、このプログラムROM163は、表示側MPU162により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、VDP165へのコマンドを送信する際で参照されるコマンド情報記憶エリア163a、各演出(表示)に対応した画像を表示させるのに必要な処理が定められた各種データテーブル記憶エリア163bを有している。
ワークRAM164は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合にプログラムROM163よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、このワークRAM164は、プログラムROM163内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータやフラグ等を一時的に記憶する。ワークRAM164は、例えば、コマンド格納エリア164a、総保留数記憶エリアHNXを有している。
そして、表示側MPU162は、音声ランプ制御装置92から受信した各種コマンドを解析し、または受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP165の制御(具体的にはVDP165に対する内部コマンドの生成)を実施する。
VDP165は、図柄表示装置80に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP165はICチップ化されているために「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP165は、表示側MPU162、ビデオRAM167等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、画像データをキャラクタROM166から所定のタイミングで読み出してビデオRAM167に記憶させることで当該画像データに応じた画像を図柄表示装置80に表示させる。
キャラクタROM166は、図柄表示装置80に表示される図柄等のキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM166には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。また、キャラクタROM166には、上記データの一部として、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示させるための画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア166aが設定されている。
なお、キャラクタROM166を複数設け、各キャラクタROM166に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM163に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM166に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM167は、図柄表示装置80に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM167の内容を書き替えることに基づいて図柄表示装置80の表示内容が変更される。
また、ビデオRAM167は、保留図柄表示用エリア167aを有しており、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8と1対1で対応するように、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8が設定されている。そして、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8にデータが設定されていない場合(ブランクを意味するデータが設定されている場合)には、当該第1〜第8エリアRD1〜RD8と対応する第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8では、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
<主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図13を用いて説明する。図13は、当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための図である。
主側MPU112は、遊技に際し、各種カウンタ情報を用いて、当たり抽選、メイン表示部71の表示の設定、図柄表示装置80の図柄表示の設定等を行う。具体的には、図13に示されるように、当たり抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、当たり種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置80が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI1と、メイン表示部71および図柄表示装置80における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、電動役物63を電動役物開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放乱数カウンタC4と、電動役物開放乱数カウンタC4の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI2とを用いている。
各カウンタの一部は、後述するタイマ割込処理(図18参照)の実行間隔である4msec間隔で更新され、残りのカウンタは後述するメイン処理(図17参照)の中で不定期に更新され、その更新値が主側RAM114の抽選カウンタ用バッファ114aに逐次格納される。そして、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における特別図柄保留球格納エリア114bに逐次格納され、遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。なお、上記各カウンタC1〜C3、CINI1、CS、CINI2、C4は、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられている。
ここで、特別図柄保留球格納エリア114bおよび普通図柄保留球格納エリア114cの構成について説明する。
特別図柄保留球格納エリア114bは、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8の8個の保留エリアと、1つの実行エリアRA9とを有している。図14は、第1保留エリアRA1の構成を示す図である。なお、第2〜第8保留エリアRA2〜RA8および実行エリアRA9の構成についても図14と同様である。
第1〜第8保留エリアRA1〜RA8および実行エリアRA9は、図14に示されるように、当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203、入賞始動口格納エリア204、先報知当たりフラグ格納エリア205を有している。そして、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8には、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値(抽選カウンタ用バッファ114aの各値)が当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されると共に、第1始動口54または第2始動口55のどちらに対する入賞であるかの情報が入賞始動口格納エリア204に格納される。そして、第1始動口54および第2始動口55に対して遊技球の入賞が交互に連続して発生した場合には、第1保留エリアRA1→第2保留エリアRA2→第3保留エリアRA3→第4保留エリアRA4→第5保留エリアRA5→第6保留エリアRA6→第7保留エリアRA7→第8保留エリアRA8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように、8個の保留エリアが設けられていることにより、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴が全体として最大8個まで記憶(保留記憶)されるようになっている。
なお、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴は、それぞれ最大4個まで記憶される。つまり、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴がそれぞれ最大4個まで記憶されることにより、全体として最大8個まで記憶される。また、入賞した始動口に対する保留個数が上限値(本実施形態では、4個)以上である場合には、各カウンタ値等の取得はされずに賞球(本実施形態では、遊技球3個)のみが遊技者に払い出される無効球として扱われる。本実施形態では、保留記憶可能な数を8個として説明するが、保留記憶可能な数は8個に限定されることはなく任意であり、6個、7個または9個以上といったように他の複数であってもよい。また、第1始動口54と第2始動口55とで保留記憶可能な数が異なっていてもよい。
実行エリアRA9は、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)の変動表示を開始する際に、第1保留エリアRA1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアR9に記憶されている各種数値情報に基づいて当否判定等が行われる。
先報知当たりフラグ格納エリア205は、後述する保留予告用の確認処理(図30、図31)を行う際に、当該保留に関する遊技回で当たり結果が発生すると判定(推定)された場合に先報知当たりフラグが格納されるエリアである。なお、先報知当たりフラグ格納エリア205は、実行エリアRA9に設けられていなくてもよい。
また、特別図柄保留球格納エリア114bには、第1抽選遊技の保留数(第1始動口54への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶する第1特別図柄保留数記憶エリアNA、第2抽選遊技の保留数(第2始動口55への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶する第2特別図柄保留数記憶エリアNB、保留されている変動表示の総数を記憶する総保留数記憶エリアNXが設けられている。
第1特別図柄保留数記憶エリアNAは、第1始動口54へ遊技球が入賞して保留された個数を記憶するためのエリアであり、第2特別図柄保留数記憶エリアNBは第2始動口55へ遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶エリアである。総保留数記憶エリアNXは、第1特別図柄保留数記憶エリアNAと第2特別図柄保留数記憶エリアNBとの和の数(総保留数)を記憶するための記憶エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞(通過)履歴にあわせて、電動役物開放乱数カウンタC4の値(抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている値)を時系列的に格納するための保留エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、図13に示されるように、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4の4つの記憶エリア、実行エリアRB5および保留数記憶エリアNCにより構成されている。そして、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4の4つの記憶エリアにより、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶(保留記憶)されるようになっている。
具体的には、普通図柄始動ゲート57への入賞が連続して発生した場合、第1保留エリアRB1→第2保留エリアRB2→第3保留エリアRB3→第4保留エリアRB4の順に電動役物開放乱数カウンタC4の値が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアが設けられていることにより、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶されるようになっている。
実行エリアRB5は、第1保留エリアRB1に格納された数値を移動させるためのエリアである。そして、電動役物63の開放抽選を行う際には、実行エリアRB5に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定等が行われる。
なお、普通図柄保留球格納エリア114cにおいても、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
カウンタの説明に戻り、各種カウンタについて具体的に説明する。
当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54、または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり抽選(当否抽選)に当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに特別図柄当否テーブル(付与情報における当否情報群)として記憶されている。ここで、特別図柄当否テーブル記憶エリア113aの内容について図15を参照しつつ説明する。図15は、本実施形態における特別図柄当否テーブルを説明するための説明図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。
図15に示されるように、特別図柄当否テーブルとしては、図15(a)の低確率モード用の特別図柄当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図15(b)の高確率モード用の特別図柄当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本実施形態では、当たり抽選における抽選モードとして、低確率モード(低確率対応状態)と高確率モード(高確率対応状態)とが設定されている。
本実施形態では、当たり抽選に際して低確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図15(a)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は2個とされている。一方、当たり抽選に際して高確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図15(b)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は21個とされている。また、本実施形態では、低確率モードである状況において当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群(7、307)は、高確率モードである状況において当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数および値は任意である。
当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、主側ROM113における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア113bに振分テーブル(付与情報における振分情報群)として記憶されている。図16は、振分テーブルを説明するための図であり、(a)は第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)、(b)は第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)である。なお、第1結果表示部用の振分テーブルは、第1始動口54への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。また、第2結果表示部用の振分テーブルは、第2始動口55への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図16(a)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が16R確変当たり結果に対応しており、「10〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24」が16Rランクアップ(以下では、16RRUという)確変当たり結果に対応しており、「25、26」が8Rランクアップ(以下では、8RRUという)確変当たり結果に対応しており、「27〜29」が4Rランクアップ(以下では、4RRUという)確変当たり結果に対応している。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図16(b)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜15」が16R確変当たり結果に対応しており、「16〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24」が16RRU確変当たり結果に対応しており、「25、26」が8RRU確変当たり結果に対応しており、「27〜29」が4RRU確変当たり結果に対応している。
これら各遊技結果は、開閉実行モードにおける可変入賞装置56の作動態様が異なるのみであり、開閉モード終了後の当たり抽選における抽選モードはいずれの当たり結果であったとしても高確率モード(確変モード)に移行し、開閉実行モード終了後のサポートモードもいずれの当たり結果であったとしても高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、高確率モードおよび高頻度サポートモードは、開閉実行モード後の遊技回数が終了規定回数(具体的には100回)に達した場合に低確率モードおよび低頻度サポートモードに移行する回数制限ありのモード(いわゆるST)とされている。なお、後述するが、高頻度サポートモードとは電動役物63が開放し易いモードのことであり、低頻度サポートモードとは電動役物63が開放し難いモードのことである。
開閉実行モードにおける可変入賞装置56の制御では、予め定められた回数を上限とするラウンド遊技が実行される。なお、ラウンド遊技とは、予め定められた開放継続時間(開放継続時間)が経過すること、および予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口56aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大入賞口56aの1回の開放態様には、大入賞口56aを短時間(具体的には0.06sec)開放する短時間態様と、大入賞口56aを長時間(具体的には30sec)開放する長時間態様とが設定されている。
本実施形態では、操作ハンドル31が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構44が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が10個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技における遊技球の入賞上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技における遊技球の入賞上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で可変入賞装置56の1回の開放が行われた場合には、大入賞口56aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置56の1回の開放が行われた場合には、大入賞口56aへの入賞が発生しないこと、または入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
ここで、上記図16で説明した各種当たり結果について説明する。「4R確変当たり結果」とは、大入賞口56aが長時間態様で4回開放される遊技結果である。「16R確変当たり結果」とは、大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果である。「4RRU確変当たり結果」とは、第1〜第4ラウンドにおいては大入賞口56aが長時間態様で4回開放され、その後は大入賞口56aが短時間態様で12回開放される遊技結果である。「8RRU確変当たり結果」とは、第1〜第8ラウンドにおいては大入賞口56aが長時間態様で8回開放され、その後は大入賞口56aが短時間態様で8回開放される遊技結果である。「16RRU確変当たり結果」とは、第1〜第16ラウンドにおいて大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果である。これらにより、各遊技結果において、開閉実行モードにおける可変入賞装置56の制御態様は、基本的には、大入賞口56aの1回の開放態様(開放時間)と開閉回数(ラウンド回数)とのいずれかが相違している。なお、「16R確変当たり結果」と「16RRU確変当たり結果」とは、いずれも第1〜第16ラウンドにおいて大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果であるが、図柄表示装置80に表示される演出が異なるように設定されている。また、遊技者は、メイン表示部71の点灯表示によっていずれの遊技結果であるかの判定を下すことができる。
そして、上記のように、本実施形態では、当たり抽選に当選となった場合の遊技結果の振分態様は、第1始動口54への入賞を契機として当たり抽選に当選となった場合と、第2始動口55への入賞を契機として当たり抽選に当選となった場合とで異なっている。具体的には、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっている。そして、16R確変当たり結果は、大入賞口56aが長時間態様で16回開放されるため、最も有利な当たり結果の1つであるといえる。つまり、第2始動口55への入賞を契機として当たり当選となった場合の方が遊技者は多くの出球を得られる確率が高くなっている。
なお、本実施形態では、上記のように5種類の確変当たり結果が用意されているが、当たり結果後に抽選モードが高確率モードに移行しないいわゆる通常当たり結果は用意されていない。
ここで、「高確率モード」とは、当たり終了後に付加価値としてその後の当たり抽選に当選する確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、開閉実行モード(特典遊技)へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率モード(確変中)は、普通図柄の当たり確率もアップして第1、第2始動口54、55へ遊技球が入賞し易い遊技の状態(高頻度サポートモード)を含むものである。「低確率モード」とは、高確率モードでない場合(確変中でない時)をいい、当たり抽選に当選する確率が通常の状態、即ち、確変の時より当たり抽選に当選する確率が低い状態をいう。
また、電動役物63におけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物63が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(高頻度サポートモードまたは高頻度ガイドモード)と低頻度サポートモード(低頻度サポートモードまたは低頻度ガイドモード)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放乱数カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率が異なっており、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも電動役物開放状態当選となる確率が高くなっている。また、電動役物開放状態当選となった際には、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物放状態当選となった際に電動役物63が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放状態となり、電動役物63の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。
このため、高頻度サポートモードでは、第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞し易くなり、第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞することによって所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電動役物開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率を等しくし、1回の開放回数や開放時間を適宜設定するようにしてもよく、適宜変更可能である。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。そして、主側ROM113のリーチ用テーブル記憶エリア113cに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定するのに用いられる。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、主側MPU112では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、本実施形態では各遊技状態において同一とされているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置80における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置80を備え、可変入賞装置56の開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置80における図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態のことである。
具体的には、リーチ表示とは、図柄表示装置80の表示画面80aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、当たりが発生する(開閉実行モードへ移行する)のに対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性がある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置80の表示画面80a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図7を参照して具体的に説明すると、本パチンコ機10では、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、有効ラインL1〜L5のいずれかに同一の数字、または有効ラインL2の上図柄列Z1に「3」の数字および下図柄列Z3に「1」の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2(最終停止図柄列)において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるか、または「3」と「1」との数字が付された主図柄の間に図8(j)に示すクジラのキャラクタがリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うと共に、その背景画面において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させるまたは非表示とした上で、表示画面80aの略全体において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)における変動表示時間(表示継続時間)と、図柄表示装置80における図柄の変動表示時間(表示継続時間)とを主側MPU112において決定するのに用いられる。変動種別カウンタCSは、定期的に更新され、メイン表示部71における変動表示の開始時および図柄表示装置80による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して値が取得される。そして、変動表示時間の決定に際しては、主側ROM113における変動表示情報郡記憶手段としての変動表示時間テーブル記憶エリア113dに予め記憶されている変動表示時間テーブル(変動表示時間情報群)が参照される。
電動役物開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、電動役物開放乱数カウンタC4が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI2の値が当該電動役物開放乱数カウンタC4の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI2は、電動役物開放乱数カウンタC4と同様のループカウンタである(値=0〜250)。電動役物開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過したタイミングで主側RAM114の普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。
普通図柄の当たり当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての普通図柄当否テーブル記憶エリア113fに普通図柄当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、普通図柄の当選となる乱数の値の数は、低確率モードでは24とされ、その範囲は「5〜28」とされている。また、高確率モードでは、200とされ、その範囲は「5〜204」となっている。すなわち、低確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜28」の範囲にある場合に当選と判定され、高確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲にある場合に当選と判定される。そして、メイン表示部71におけるその他表示部71dに所定の点灯状態が示されると共に、電動役物63の羽根63a、63bが開放される。
<主制御基板111のMPU112にて実行される各種処理について>
次に、図17を参照して主制御装置91に電源が投入された後に主側MPU112により実行されるメイン処理について説明する。図17は、メイン処理を示すフローチャートであり、電源投入時のリセットにより起動される。
まず、電源投入ウェイト処理を実行する(S101)。当該電源投入ウェイト処理では、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置92、表示制御装置93、払出制御装置100等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つため、ウェイト処理(例えば、1sec)を実行し、次の処理に進行することなく待機する。そして、電源投入ウェイト処理の期間が経過した後、主側RAM114のアクセスを許可すると共に(S102)、主側MPU112の内部機能レジスタの設定を行う(S103)。
その後、電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103が手動操作されているか否かを判定し(S104)、RAM消去スイッチ103が手動操作されていないと判定した場合(S104:NO)、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(S105)。そして、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされていると判定した場合には(S105:YES)、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータが正常であるか否かを判定する(S107)。
そして、チェックサムが正常であると判定した場合には(S107:YES)、電源投入設定処理を実行する(S109)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM114の所定のエリアを初期値に設定すると共に、現状の遊技状態(電源断が正常なものである場合には電源断の前の状態)を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。また、払出側RAM124の初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出側MPU122に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
一方、RAM消去スイッチがオンされていると判定した場合(S104:YES)、停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(S105:NO)、またはチェックサムが正常でないと判定した場合(S107:NO)には、主側RAM114の初期化として当該主側RAM114をクリアした後(S108)、上記ステップ109の電源投入設定処理を行う。
すなわち、本パチンコ機10では、例えば、遊技ホールの営業開始時等、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ103を押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチ103が押されていれば、上記S108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様に上記ステップ108の処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ103が押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、およびチェックサムが正常であることを条件に、ステップ108の処理を実行することなくステップ109を実行する。つまり、電源の遮断が正常であり、チェックサムが正常であれば、電源断の遊技状態に復帰させるためのコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。
その後、以下の残余処理に進む。つまり、主側MPU112は、後述するタイマ割込み処理(図18)を定期的に実行する構成であるが、あるタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、この不規則な時間を利用して以下の残余処理を繰り返し実行する。つまり、以下の残余処理は、非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まず、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(S110)。続いて、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新を行う乱数初期値更新処理を実行すると共に(S111)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(S112)。これらの更新処理では、主側RAM114の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う(S113)。そして、ステップ113の処理を実行したら、ステップ110に戻り、タイマ割込み処理が終了した後、ステップ110〜ステップ113の処理を実行する。
ここで、上記のように残余処理では、割込み禁止の処理および割込み許可の処理に挟まれるようにして乱数初期値更新処理および変動用カウンタ更新処理が設定されているのみであるため、タイマ割込み処理が開始されるタイミングは常にステップ110の直前となる。そうすると、タイマ割込み処理が終了した後は常にステップ110から開始すればよいこととなり、タイマ割込み処理後の戻りアドレスが一義的なものとなる。よって、タイマ割込み処理の開始に際して現状の戻りアドレスを記憶する必要はなく、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減される。
また、主側MPU112において所定のデータの演算を行っている途中でタイマ割込み処理が発生することもないため、タイマ割込み処理の開始に際して主側MPU112のレジスタにその時点で格納されているデータの主側RAM114への退避処理を実行する必要がなく、同様にタイマ割込み処理の終了に際して主側MPU112のレジスタへのデータの復帰処理を実行する必要がない。よって、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減されると共に、タイマ割込み処理の終了に際しての処理負荷も軽減される。
また、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新途中や変動種別カウンタCSの更新途中でタイマ割込み処理が開始されることがないため、これらの更新途中であるにも関わらず、タイマ割込み処理にてこれらカウンタの数値情報が取得されたり、さらなる更新処理が実行されてしまうことを防止できる。
次に、図18を参照しつつ、主側MPU112が定期的(本実施の形態では4msec周期で)に実行するタイマ割込み処理について説明する。図18は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板111には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段として図示しないクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路と主側MPU112との間の信号経路の途中位置に存在するように図示しない分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングを主側MPU112にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路から主側MPU112に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。主側MPU112では、このパルス信号の立ち上がりまたは立ち下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも1つの条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、主側MPU112における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
ただし、上記分周回路からのパルス信号の出力は主側MPU112における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、主側MPU112の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。以上が主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成である。
主側MPU112は、まず、停電情報記憶処理を実行する(S201)。この停電情報記憶処理では、停電監視基板117から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には所定の停電時処理を実行する。
次に、抽選用乱数更新処理を実行する(S202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際にはそれぞれ「0」にクリアする。
その後、メイン処理(図17)における上記ステップ111と同様に乱数初期値更新処理を実行すると共に(S203)、メイン処理(図17)における上記ステップ112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する(S204)。次に、遊技停止判定処理を実行する(S205)。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
具体的には、遊技機本体12の前面側には、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等の各種センサ(図10中のその他検知センサ115)が設けられている。そして、主側MPU112では、後述する不正検知処理(S212)により、磁石検知センサの検知結果に基づいて遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否かを判定し、電波検知センサの検知結果に基づいて不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否かを判定し、振動検知センサの検知結果に基づいてパチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等を判定する。これらの不正判定のいずれかにて肯定判定をした場合には、パチンコ機10への不正行為に該当する特定事象が発生しているとして、遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し(S206)、遊技の進行を停止している状態であると判定した場合には(S206:YES)、報知コマンドの出力用処理を実行する(S207)。報知コマンドの出力用処理では、いずれかの特定事象が発生している場合であってその特定事象の発生に対して未だ報知コマンドを出力していない状況において、報知コマンドを出力対象に設定する。
なお、当該報知コマンドには、その出力の契機となった特定事象の内容が含まれるため、音声ランプ制御装置92が報知コマンドを受信するとその特定事象の内容に対応した報知の実行設定を行う。また、遊技の進行が停止された状態、およびそれに対応した報知は、主側MPU112への動作電力の供給を停止したのみでは電源立ち上げ時に再度開始され、主側MPU112への動作電力の供給を停止した後に電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103を手動操作しながら動作電力の供給を開始することにより、主側RAMの初期化が実行されることに伴って実行されないようになる。
一方、遊技の進行を停止していない状態であると判定した場合には(S206:NO)、ポート出力処理を実行する(S208)。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力処理を実行する。例えば、大入賞口56aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力を開始し、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。また、電動役物63を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部63cへの駆動信号の出力を開始し、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。さらに、各処理で出力対象に設定されたコマンドを音声ランプ制御装置92や払出制御装置100に出力する。
次に、読み込み処理を実行する(S209)。読み込み処理では、停電信号および入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続いて、一般入賞口53、可変入賞装置56、第1始動口54、第2始動口55、普通図柄始動ゲート57への入賞を検知する入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aから受信している信号を読み込み、一般入賞口53、可変入賞装置56、第1始動口54、第2始動口55および普通図柄始動ゲート57への入賞の有無を特定する入賞検知処理を実行する(S210)。
その後、主側RAM114に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報を更新するためのタイマ更新処理を実行する(S211)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新および加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続いて、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(S212)。この不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生しているか否かの不正判定を実行して肯定判定をした場合、次回のタイマ割込み処理におけるステップ205にて遊技停止用の設定を行う。これにより、ステップ206にて肯定判定をするようになる。なお、所定の事象とは、ステップ205にて説明したように、遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否か、不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否か、パチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等である。
次に、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(S213)。発射制御処理では、操作ハンドル31に対して発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。そして、ステップ209の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aの断線確認や、遊技機本体12、前扉枠14の開放確認等を行う入力状態監視処理を行う(S214)。この場合、当該入力状態監視処理では、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aの断線を確認した場合や、遊技機本体12の開放を確認した場合には上記ステップ207と同様に報知コマンドの出力用処理を実行する。当該報知コマンドの出力用処理では、入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aに断線が発生していることを示す報知コマンドや、遊技機本体12が開放状態であることを示す報知コマンドを送信する。また、入力状態監視処理では、払出制御装置100から受信している信号に基づいて、下皿30が満タン状態となっているか否かといった判定や、払出装置99に異常が発生しているか否かといった判定を行い、これらの判定において肯定判定をした場合にはそれに対応した報知コマンドを出力対象に設定する。
次に、遊技回(変動表示回)の実行制御および開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行すると共に(S215)、電動役物63の開閉制御を行うための普図普電制御処理を実行する(S216)。これらステップ215における特図特電制御処理およびステップ216における普図普電制御処理については、具体的に後述する。
続いて、直前のステップ215およびステップ216の処理結果に基づいて、第1、第2始動口55への入賞に対する保留情報(第1、第2特別図柄保留数記憶エリアNA、NB)の増減個数、および普通図柄始動ゲート57への入賞に対する保留情報(保留数記憶エリアNC)の増減個数をメイン表示部71(その他表示部71d)に反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う(S217)。また、開閉実行モードへ移行する際には、後述するラウンド用の設定処理(図26、S802)に基づいて、ラウンド表示部71cにその開閉実行モードにおける可変入賞装置56が開放される回数を反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。さらに、開閉実行モードが終了する際には、ラウンド表示部71cの表示を消去(消灯)するための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。
次に、遊技回および開閉実行モードのどちらも実行されていない状況において、図柄表示装置80の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行する(S218)。このデモ表示用処理については具体的に後述する。
そして、払出側MPU122から受信したコマンドおよび信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(S219)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(S220)。
次に、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始および終了を制御するように、外部出力端子板104への信号出力の状態を切り換えるための外部情報設定処理を実行する(S221)。
ステップ221の外部処理情報設定処理を終了した後、またはステップ207の報知コマンドの出力用処理を終了した後は、割込み終了宣言の設定を実行する(S222)。主側MPU112では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップ222では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。次に、割込み許可の設定を行う(S223)。主側MPU112では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップ223では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理(図18)の特図特電制御処理(S215)について図19を参照しつつ説明する。図19は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、第1始動口54または第2始動口55への入賞が発生している場合に保留情報を取得するための処理を実行すると共に、保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行すると共に、開閉実行モード中および開閉実行モード終了時の処理を実行する。
具体的には、まず、保留情報の取得処理を実行する(S301)。ここで、保留情報の取得処理について、図20を参照しつつ説明する。図20は、保留情報の取得処理を示すフローチャートである。
保留情報取得の処理は、第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞したかを判別し、第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞した場合には、保留上限個数(第1始動口54、第2始動口55それぞれに最大4個で全体で最大8個)まで、取得した各カウンタ値を特別図柄保留球格納エリア114bに格納する処理である。また、入賞に基づいて取得された各カウンタ値が特別図柄保留球格納エリア114bに格納されると、格納された各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理である。
まず、遊技球が第1始動口54に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ54aの検知情報により判定する(S401)。そして、遊技球が第1始動口54に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S401:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAに格納された保留数Naの値を読み出し、取得した保留数Naが4個未満であるか否かを判定する(S402)。つまり、第1始動口54に対する保留数の上限値である4個未満であるか(即ち、保留数が上限値まで記憶されていないか)を判定する。
そして、取得した保留数Naが4個未満であると判定した場合には(S402:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAの保留数Naを1加算すると共に、総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを読み出し、当該総保留数Nxを1加算する(S403)。一方、取得した保留数Naが4であると判定した場合には(S402:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
ステップ403の処理を終了した後は、タイマ割込み処理(図18)におけるステップ202にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各数値情報(特別情報)、第1始動口54への入賞を契機とするものであることの情報を、特別図柄保留球格納エリア114bのうちステップ403にて1加算した総保留数Nxと対応する保留エリアに格納する(S404)。
その後、第1始動口54への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置92および表示制御装置93に認識させると共に、保留予告(保留報知)を実行させるための処理である保留予告用の確認処理(S405)、および保留コマンドの設定処理(S406)を実行する。これらステップ405の保留予告用の確認処理およびステップ406の保留コマンドの設定処理については、具体的に後述する。その後、本保留情報の取得処理を終了する。
一方、遊技球が第1始動口54へ入賞していないと判定した場合には(S401:NO)、遊技球が第2始動口55に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ55aの検知情報により判定する(S407)。そして、遊技球が第2始動口55に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S407:YES)、ステップ402〜ステップ406と同様の処理を行う(S408〜S412)。一方、遊技球が第2始動口55へ入賞していないと判定した場合(S407:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
なお、ステップ408〜ステップ412の処理は、ステップ402〜ステップ406までの各処理に対して、第2始動口55に入賞したことに対する処理が相違するのみであるため詳細な説明は省略するが、ステップ408では、第2特別図柄保留数記憶エリアNBに格納された保留数Nbの値を読み出して判定し、ステップ409では第2特別図柄保留数記憶エリアNBの保留数Nbを1加算すると共に総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを1加算し、ステップ410では各カウンタC1〜C3の数値情報(特別情報)、第2始動口55への入賞を契機とするものであることの情報を、特別図柄保留球格納エリア114bのうちステップ403にて1加算した総保留数Nxと対応する保留エリアに格納する。
以上が保留情報の取得処理である。特図特電制御処理(図19)の説明に戻り、ステップ301にて保留情報の取得処理を実行した後は、主側RAM114に設けられた特図特電カウンタエリア114dから特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する(S302)。また、主側ROM113の特図特電アドレステーブル記憶エリア113gから特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行し(S303)、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S304)。
上記のように、特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、開閉実行モードに関する処理が含まれている。この場合、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(S307)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(S308)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(S309)と、が設定されている。また、開閉実行モードに関する処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(S310)と、大入賞口56aの開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(S311)と、大入賞口56aの閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(S312)と、開閉実行モードのエンディングおよび開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(S313)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて図21を参照して説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「6」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「SA0」〜「SA6」)が設定されている。この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。例えば、遊技回用の演出は、他の遊技回用の演出が実行されておらず、かつ開閉実行モードではない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、遊技回用の演出に関する処理にて、遊技回用の演出を開始させる前に、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。また、遊技回用の演出の実行中には、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、確定表示中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。
また、開閉実行モードは、遊技回用の演出が終了し、かつ他の開閉実行モードが実行されていない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、開閉実行モードに関する処理にて、開閉実行モードを開始させる前に、遊技回用の演出が終了したことを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じ、さらにオープニング中である場合には、オープニング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。また、オープニング以降では、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行うと共に、大入賞口56aが開放中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。
さらにまた、エンディング中である場合には、エンディング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。
これに対して、特図特電カウンタを利用すれば、様々なフラグを用意しておく必要はなく、さらには各処理の実行タイミングを確認する際の情報も集約される。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、特図特電カウンタおよび特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理(S307)、特図変動中処理(S308)、特図確定中処理(S309)、特電開始処理(S310)、特電開放中処理(S311)、特電閉鎖中処理(S312)および特電終了処理(S313)を実行するための処理構成を説明する。
まず、ステップ304の開始アドレスを取得した後は、ゼロフラグへの設定処理を実行する(S305)。ゼロフラグへの設定処理では、主側RAM114に設けられた特図特電タイマカウンタエリア114eから特図特電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタ)の数値情報を読み出し、読み出した数値情報に基づいてゼロフラグの値を設定する。具体的には、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」をセットし、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「0」をセットする。例えば、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でなく、ゼロフラグが「1」である場合にはゼロフラグを「1」から「0」に変化させる。特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた特図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図18)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。
続いて、上記ステップ304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S306)。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合には特図変動開始処理(S307)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA1である場合には特図変動中処理(S308)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA2である場合には特図確定中処理(S309)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA3である場合には特電開始処理(S310)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA4である場合には特電開放中処理(S311)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA5である場合には特電閉鎖中処理(S312)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA6である場合には特電終了処理(S313)にジャンプする。そして、ステップ307〜ステップ313の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。以下に、ステップ307〜ステップ313の各処理について個別に説明する。
まず、ステップ307の特図変動開始処理について、図22を参照しつつ説明する。図22は、特図変動開始処理を示すフローチャートである。特図変動開始処理では、保留情報が記憶されていることを条件に、各種判定処理を実行し、メイン表示部71および図柄表示装置80において変動表示が行われる遊技回を開始するための処理を実行する。
まず、総保留数記憶エリアNXから総保留数Nxの値を読み出し、取得した保留数Nxが1以上であるか否かを判定する(S501)。そして、総保留数Nxが0であると判定した場合には(S501:NO)、そのまま本特図変動開始処理を終了する。一方、総保留数Nxが1以上であると判定した場合には(S501:YES)、データ設定処理を実行する(S502)。
データ設定処理では、まず、総保留数Nxを1減算すると共に、第1保留エリアRA1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を実行エリアRA9にシフトさせる処理を実行する。その後、各保留エリアRA2〜RA8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。つまり、このデータ設定処理は、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、第1保留エリアRA1のデータをクリアすると共に、第2保留エリアRA2→第1保留エリアRA1、第3保留エリアRA3→第2保留エリアRA2、第4保留エリアRA4→第3保留エリアRA3と、第5保留エリアRA5→第4保留エリアRA4、第6保留エリアRA6→第5保留エリアRA5、第7保留エリアRA7→第6保留エリアRA6、第8保留エリアRA8→第7保留エリアRA7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。また、このデータ設定処理では、保留エリアRA1〜RA8のデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置92に認識させるためのシフト時コマンドを出力対象として設定する。
続いて、当否判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S503)。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、主側RAM114に設けられた高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。そして、高確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている高確率モード用の特別図柄当否テーブル(図15(b))を参照して、実行エリアRA9に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が高確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている低確率モード用の特別図柄当否テーブル(図15(a))を参照して、実行エリアRA9に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が低確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。なお、高確率モードフラグは開閉実行モードにおけるエンディング時間が経過した後に格納され(図29、S1202)、高確率遊技回数カウンタが0になると消去される(図24、S707)。
次に、当否判定処理の結果が当たり当選結果であるか否かを判定する(S504)。当たり当選結果であると判定した場合には(S504:YES)、振分判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S505)。振分判定処理では、実行エリアRA9に格納された情報のうち、振分判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)と、入賞始動口の情報(入賞始動口格納エリア204に格納されている情報)とを把握する。そして、主側ROM113の振分テーブル記憶エリア113bに記憶されている振分テーブルを参照して、上記把握した当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)がいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。
具体的には、第1始動口54への入賞を契機とするものである場合には、第1結果表示部用の振分テーブル(図16(a))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。また、第2始動口55への入賞を契機とするものである場合には、第2結果表示部用の振分テーブル(図16(b))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(S506)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄(点灯状態)の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部71に停止表示される絵柄の態様の情報が、当たり結果の種別毎に相違させて設定されている。
次に、振分判定結果に対応したフラグ格納処理を実行する(S507)。具体的には、主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114jのうちステップ505で特定した当たり結果と対応する格納エリアにフラグを格納する。
一方、当たり当選結果ではないと判定した場合には(S504:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(S508)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている外れ結果用の停止結果テーブから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
上記ステップ507およびステップ508のいずれかの処理を実行した後は、変動表示時間(表示継続期間)の把握処理を実行する(S509)。この処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得し、今回の遊技回において図柄表示装置80にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの当たり結果でもないが、実行エリアRA9に格納されているリーチ乱数カウンタC3に関する数値情報(リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されている数値情報)がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM113の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した変動表示時間情報を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM113の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した変動表示時間情報を取得する。
なお、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間と異なっている。また、本実施形態では、リーチ非発生時における変動表示時間は、総保留数Nxが多いほど短くなるように設定されている。さらに、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合と比較して、短い変動表示時間が選択されるように変動表示時間が設定されている。
但し、これに限定されることはなく、総保留数Nxやサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種当たり結果の場合、外れリーチ時の場合およびリーチ非発生の外れ結果(完全外れ)の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
次に、上記ステップ509にて取得した変動表示時間の情報を、特図特電タイマカウンタエリア114eの特図特電タイマカウンタにセットする(S510)。なお、上記のように、この特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新(減算)は、上記タイマ割込み処理(図18)のタイマ更新処理(S211)にて実行される。また、遊技回用の演出として、メイン表示部71における絵柄の変動表示と図柄表示装置80における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置80では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で確定時間(最終停止時間)に亘って確定表示(最終停止表示)される。
この場合に、ステップ509にて取得される変動表示時間は1遊技回分のトータル時間に対して確定時間を差し引いた時間となっている。この点、変動表示時間を確定の前時間(最終停止の前時間)と言い換えることもできる。
続いて、変動用コマンドおよび種別コマンドを出力対象に設定する(S511)。なお、変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれている。ここで、本実施形態では、上記のように、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の情報が含まれる。なお、ステップ511にて出力対象として設定された変動用コマンドおよび種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に、タイマ割込み処理(図18)におけるポート出力処理(S208)によって送信される。
次に、上記ステップ504と同様に高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定し(S512)、高確率モードフラグが格納されていると判定した場合には(S512:YES)、主側RAM114に設けられた高確率遊技回数カウンタエリア114gの高確率遊技回数カウンタを1減算する(S513)。なお、高確率遊技回数カウンタは、開閉実行モードにおけるエンディング時間が経過した後に規定回数(本実施形態では100)にセットされる(図29、S1202)。
高確率遊技回数カウンタを1減算した後、または高確率モードフラグが格納されていないと判定した場合には(S512:NO)、メイン表示部71における絵柄の変動表示を開始し(S514)、特図特電カウンタを1加算する(S515)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップ515の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。
その後、本特図変動開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ308の特図変動中処理について、図23を参照しつつ説明する。図23は、特図変動中処理を示すフローチャートである。なお、特図変動中処理は、特図変動開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「1」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したか否かを判定する(S601)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「1」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したことを意味する。
変動表示時間が経過していないと判定した場合には(S601:NO)、メイン表示部71は一定の発光パターンが一定の周期で繰り返されるため、メイン表示部71の更新タイミング(発光パターンの更新タイミング)であるか否かを判定する(S602)。そして、更新タイミングではないと判定した場合には(S602:NO)、そのまま本特図変動中処理を終了する。一方、更新タイミングであると判定した場合には(S602:YES)、更新内容の読み出し処理を実行する(S603)。この更新内容は、主側ROM113の更新用データテーブル記憶エリア113iから更新タイミングに対応した更新内容を読み出す。
次に、ステップ603にて読み出した更新内容をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S604)。なお、メイン表示部71の表示内容を実際に更新させるための処理は、タイマ割込み処理(図18)における表示制御処理(S217)にて実行される。その後、本特図変動中処理を終了する。
一方、変動表示時間が経過したと判定した場合には(S601:YES)、確定停止コマンド(最終停止表示コマンド)を出力対象に設定する(S605)。確定停止コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して今回の遊技回用の演出について確定表示を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。
そして、停止結果の読み出し処理を実行する(S606)。当該読み出し処理では、今回の遊技回の開始に際して特図変動開始処理(図22)のステップ506またはステップ508にて主側RAM114に設定した停止表示させる絵柄の態様の情報を読み出す。その後、その読み出した絵柄の態様の情報をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S607)。
続いて、主側ROM113に予め記憶されている確定時間(例えば0.5sec)の情報を読み出し、その確定時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S608)。次に、特図特電カウンタを1加算する(S609)。この場合、特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「1」であるため、ステップ609の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「2」となる。その後、本特図変動中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ309の特図確定中処理について、図24を参照しつつ説明する。図24は、特図確定中処理を示すフローチャートである。なお、特図確定中処理は、特図変動中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「2」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したか否かを判定する(S701)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「2」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したことを意味する。確定時間が経過していないと判定した場合には(S701:NO)、そのまま本特図確定中処理を終了する。
確定時間が経過したと判定した場合には(S701:YES)、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することにより、今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が当たり結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機となる結果)であったか否かを判定する(S702)。なお、各種当たり結果フラグ格納エリア114jには、特図変動開始処理(図22)におけるステップ507のフラグ格納処理にて当たり結果に対応したフラグが格納されている。
当たり結果であると判定をした場合には(S702:YES)、オープニングコマンドを出力対象に設定する(S703)。オープニングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して開閉実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。なお、オープニングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類(16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果)の情報も含まれる。
次に、主側ROM113に予め記憶されているオープニング時間(例えば4sec)の情報を読み出し、そのオープニング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S704)。そして、特図特電カウンタを1加算する(S705)。この場合、特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「2」であるため、ステップ705の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「3」となる。その後、本特図確定中処理を終了する。
一方、当たり結果でないと判定した場合(S702:NO)、すなわち今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が外れ結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機とならない結果)であった場合には、高確率遊技回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S706)。そして、高確率遊技回数カウンタが0であると判定した場合には(S706:NO)、高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されていれば高確率モードフラグを消去する(S707)。高確率モードフラグを消去した後、または高確率遊技回数カウンタの値が1以上であると判定した場合には(S706:YES)、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする(S708)。その後、本特図確定中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ310の特電開始処理について、図25を参照しつつ説明する。図25は、特電開始処理を示すフローチャートである。なお、特電開始処理は、特図確定中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「3」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したか否かを判定する(S801)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「3」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したことを意味する。オープニング時間が経過していないと判定した場合には(S801:NO)、そのまま本特電開始処理を終了する。
一方、オープニング時間が経過したと判定した場合には(S801:YES)、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられたラウンドカウンタに各種当たり結果に対応したラウンド数を設定するラウンド用の設定処理を行う(S802)。なお、ラウンドカウンタは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数を主側MPU112にて特定するためのカウンタであり、ラウンド数規定モードの開閉実行モードにて1ラウンド消化するたびに「1」減算される。
ここでステップ802のラウンド用の設定処理について、図26を参照しつつ説明する。図26は、ラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。
まず、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられた入賞カウンタに、ラウンド遊技の1つの終了条件である上限個数として「10」をセットする(S901)。なお、入賞カウンタは、大入賞口56aへの遊技球の入賞が発生するたびに「1」減算されるカウンタである。
次に、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することにより、特電開始処理への移行の契機となった遊技結果が16R確変当たり結果であるか否かを判定する(S902)。そして、16R確変当たり結果でないと判定した場合には(S902:NO)、16RRU確変当たり結果であるか否かを判定し(S903)、16RRU確変当たり結果でないと判定した場合には(S903:NO)、8RRU確変当たり結果であるか否かを判定し(S904)、8RRU確変当たり結果でないと判定した場合には(S904:NO)、4RRU確変当たり結果であるか否かを判定する(S905)。
16R確変当たり結果であると判定した場合(S902:YES)、16RRU確変当たり結果であると判定した場合(S903:YES)、8RRU確変当たり結果であると判定した場合(S904:YES)、4RRU確変当たり結果であると判定した場合(S905:YES)には、ラウンドカウンタに「16」をセットした後(S906)、本ラウンド用の設定処理を終了する。一方、4RRU確変当たり結果でないと判定した場合(S905:NO)、つまり4R確変当たり結果であると判定した場合には、ラウンドカウンタに「4」をセットした後(S907)、本ラウンド用の設定処理を終了する。
特電開始処理の説明に戻り、ステップ802のラウンド用の設定処理を終了した後には、今回の開閉実行モードの契機となった当たり結果に応じた大入賞口56aを開放させる最初の継続時間の情報を読み出す(S803)。なお、本実施形態では、最初の開放継続時間は、全て長時間態様とされている。そして、その読み出した開放継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする(S804)。
次に、大入賞口56aを開放状態とするための開放設定処理を実行する(S805)。
この開放設定処理では、主側MPU112における大入賞口56aに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図18)におけるステップ208のポート出力処理にて、大入賞口56aを開放状態に切り換えるべく可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力が開始される。
続いて、特図特電カウンタを1加算する(S806)。この場合、特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「3」であるため、ステップ806の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ311の特電開放中処理について、図27を参照しつつ説明する。図27は、特電開放中処理を示すフローチャートである。なお、特電開放中処理は、特電開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「4」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したか否かを判定する(S1001)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「4」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したことを意味する。
開放継続時間が経過していると判定した場合には(S1001:YES)、ラウンドカウンタを1減算する(S1002)。続いて、主側ROM113に予め記憶されている閉鎖時間(例えば1sec)の情報を読み出し、その閉鎖時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする閉鎖時間のセット処理を行う(S1003)。そして、大入賞口56aを閉鎖状態とするための閉鎖設定処理を実行する(S1004)。当該閉鎖設定処理では、主側MPU112における大入賞口56aに係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図18)におけるステップ208のポート出力処理にて、大入賞口56aを閉鎖状態に切り換えるべく可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力が停止される。
次に、特図特電カウンタを1加算する(S1005)。この場合、特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「4」であるため、ステップ1005の処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」となる。その後、本特電開放中処理を終了する。
一方、開放継続時間が経過していないと判定した場合には(S1001:NO)、入賞検知センサ56cからの検知情報に基づいて大入賞口56aへの入賞があるか否かを判定し(S1006)、大入賞口56aへの入賞がないと判定した場合には(S1006:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。一方、大入賞口56aへの入賞があると判定した場合には(S1006:YES)、入賞カウンタを1減算する(S1007)。その後、入賞カウンタが「0」であるか否かを判定し(S1008)、「0」であると判定した場合には(S1008:YES)、上記ステップ1002〜ステップ1005の処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。これに対し、「0」ではない場合には(S1008:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ312の特電閉鎖中処理について、図28を参照しつつ説明する。図28は、特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。なお、特電閉鎖中処理は、特電開放中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「5」となっている。
まず、ラウンドカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1101)。ラウンドカウンタが「0」ではない場合には(S1101:NO)、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、閉鎖時間が経過したか否かを判定する(S1102)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「5」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、閉鎖時間が経過したことを意味する。閉鎖時間が経過していないと判定した場合には(S1102:NO)、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、閉鎖時間が経過していると判定した場合には(S1102:YES)、入賞カウンタに「10」をセットする(S1103)。続いて、開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1104)。具体的には、各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することで今回の開閉実行モードへの移行契機となった結果を特定すると共に、ラウンドカウンタの値を読み出し、これらに基づいて大入賞口56aを開放させる継続時間の情報を読み出す。本パチンコ機10では、4RRU確変当たり結果では、5R目(ラウンドカウンタ=12)から短時間態様に対応した開放継続時間となり、8RRU確変当たり結果では9R目(ラウンドカウンタ=8)から短時間態様に対応した開放継続時間となるように継続時間が設定されている。また、16R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果では、全てのラウンドで長時間態様に対応した開放継続時間となるように設定されている。そして、その読み出した開放継続時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1105)。
続いて、開放設定処理を実行する(S1106)。当該開放設定処理の処理内容は、特電開始処理(図25)におけるステップ805の開放設定処理と同様である。次に、特図特電カウンタを1減算する(S1107)。この場合、特電閉鎖中処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ1107の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、ラウンドカウンタが「0」であると判定した場合には(S1101:YES)、エンディングコマンドを出力対象に設定する(S1108)。エンディングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対してエンディング用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。なお、エンディングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類の情報も含まれる。
次に、主側ROM113に予め記憶されているエンディング時間(例えば6sec)の情報を読み出し、そのエンディング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1109)。続いて、特図特電カウンタを1加算する(S1110)。この場合、特図閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ2010の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「6」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ313の特電終了処理について、図29を参照しつつ説明する。図29は、特電終了処理を示すフローチャートである。なお、特電終了処理は、特電閉鎖中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「6」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、エンディング時間が経過したか否かを判定する(S1201)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「6」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、エンディング時間が経過したことを意味する。エンディング時間が経過していないと判定した場合には(S1201:NO)、そのまま本特電終了処理を終了する。
一方、エンディング時間が経過していると判定した場合には(S1201:YES)、遊技状態移行処理を実行する(S1202)。遊技状態移行処理では、主側RAM114の高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグを格納すると共に、主側RAM114の高確率遊技回数カウンタエリア114gにおける高確率遊技回数カウンタに「100」をセットする。なお、本実施形態では、全ての当たり結果が確変当たり結果であり、エンディング後は全て高確率モードに移行する。また、このステップ1202の処理では、当たり結果の種類に対応した情報を示すフラグを各種当たり結果フラグ格納エリア114jから消去する。そして、特図特電カウンタを「0」クリアする(S1203)。その後、本特電終了処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、特図特電カウンタ、特図特電アドレステーブルおよび特図特電タイマカウンタを利用して特図特電制御処理を実行するようにしている。
このため、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には特図特電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理では、当該処理に対応した状況が終了する場合に、特図特電カウンタの数値情報をその後に続く状況に対応したものに更新する処理が実行される。これにより、ある状況が終了して次の状況への遷移を行わせるための専用の処理を別途設ける必要がなく、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電カウンタの初期値である「0」は、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技状況における最初の状況に対応している。これにより、主側RAM114の初期化後等において特図特電カウンタの数値情報の設定を特別に行わなくても、上記一連の遊技状況における最初の状況となるようにすることができる。
また、特図特電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。
また、上記一連の遊技状況のいずれの状況であっても発生し得る保留情報を取得するための処理は、ステップ307〜ステップ313の各処理とは別に設定されており、特図特電カウンタを参照して実行される各処理に含まれていない。これにより、特図特電カウンタの数値情報の設定を同時に発生する状況をもフォローするように行う必要はなく、当該数値情報を利用した処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理のうち、対応する状況の終了条件を判定するために期間の計測が行われる処理では、特図特電タイマカウンタという共通の期間計測手段を利用して期間の計測が行われる。これにより、主側RAM114の記憶容量の削減が図られる。また、当該特図特電タイマカウンタを利用する各処理に対応した状況は同時に発生することがないため、特図特電タイマカウンタを共通して利用したとしても当該タイマカウンタが複数の状況において同時に参照されることはなく、特図特電タイマカウンタを利用する上での処理構成が複雑化することもない。
また、特図特電タイマカウンタを更新する処理は、ステップ307〜ステップ313とは別の処理として設定されたタイマ更新処理(図18、S211)にて実行される。これにより、特図特電タイマカウンタを更新する処理がステップ307〜ステップ313の各処理に対して個別に設定されている構成に比べ、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かの確認は、特図特電制御処理(図19)におけるステップ305にて集約して行われ、ステップ308〜ステップ313の各処理では、主側MPU112のゼロフラグを確認することで各時間の経過を判定する。
これにより、ステップ308〜ステップ313の各処理にて、主側RAM114の特図特電タイマカウンタから数値情報を読み出してその数値情報が「0」であるか否かの判定を行う場合に比べて、処理構成の簡素化が図られる。
ここで、特電特図カウンタは、特図特電制御処理以外の処理においても、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技におけるいずれの状況であるかを確認するために参照される。例えば、タイマ割込み処理(図18)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理においても特電特図カウンタが参照され、当該デモ表示用処理については後述する。
次に、保留情報の取得処理(図20)のステップ405において実行される第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について図30を参照しつつ説明する。
図30は、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。
まず、特別図柄保留球格納エリア114bの総保留数記憶エリアNXに記憶されている総保留数Nxを読み出し、この総保留数Nxを主側MPU112のレジスタに記憶する(S1301)。そして、第1始動口54への今回の入賞に基づいて保留情報の取得処理(図20)におけるステップ404にて取得した保留情報のうち当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1によって更新された情報を把握する(S1302)。
次に、当該保留にかかる遊技回が開始される時点での当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定(推定)する(S1303)。具体的には、本実施形態では、高確率遊技回数が100回とされているため、まず、ステップ1301でレジスタに記憶した総保留数Nxと高確率遊技回数カウンタとの値とを比較し、高確率遊技回数カウンタの値の方が大きければ(当該保留を契機とする遊技回が開始されるのが高確率モード中であれば)、高確率モードであると判定する。また、高確率遊技回数カウンタの値の方が小さい場合には、ステップ1301で読み出した総保留数Nxと対応する保留エリア以下の番号の保留エリアにおいて、先報知当たりフラグ格納エリア205(図14参照)に先報知当たりフラグが格納されているか否かを判定し、先報知当たりフラグが格納されている場合には高確率モードであると判定する。
低確率モードであると判定した場合には(S1303:YES)、図15(a)に示す低確率モード用の特別図柄当否テーブルを参照して、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1304)。一方、低確率モードでないと判定した場合(S1303:NO)、つまり高確率モードである場合には、図15(b)に示す高確率モード用の特別図柄当否テーブルを参照して、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1305)。
次に、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応しているか否かを判定する(S1306)。当たり当選に対応していると判定した場合には(S1306:YES)、ステップ404にて各数値を格納した保留エリアの先報知当たりフラグ格納エリア205に先報知当たりフラグを格納する(S1307)。そして、第1始動口54への入賞に基づいてステップ404にて取得した保留情報のうちの種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する(S1308)。
次に、図16(a)に示す第1結果表示部用の振分テーブルを参照して(S1309)、ステップ1308にて把握した当たり種別判定用の情報が16R確変当たり結果として設定された情報、4R確変当たり結果として設定された情報、16RRU確変当たり結果として設定された情報、8RRU確変当たり結果として設定された情報、4RRU確変当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定(推定)し、主側MPU112のレジスタに各種当たり結果情報を記憶する(S1310)。
一方、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応していないと判定した場合には(S1306:NO)、ステップ404にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3によって更新された情報から取得した情報を把握する(S1311)。
そして、主側ROM113のリーチ用テーブル記憶エリア113cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して(S1312)、ステップ1311にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ発生として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1313)。リーチ発生に対応していると判定した場合には(S1313:YES)、主側MPU112のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に(S1314)、本保留予告用の確認処理を終了する。また、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(S1313:NO)、そのまま本予告用の確認処理を終了する。
次に、保留情報の取得処理(図20)のステップ411において実行される第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について説明する。図31は、第2始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。
図31に示されるように、第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理(S1401〜S1414)は、上記図30で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と基本的には同様である。第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理との相違点としては、把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応していると判定した場合(S1406:YES)、図16(b)に示す第2結果表示部用の振分テーブルを参照して(S1409)、ステップ1408にて把握した当たり種別判定用の情報がどの当たり情報に含まれているのかを特定(推定)する処理(S1410)のみである。このため、詳細な説明については省略する。
次に、保留情報の取得処理(図20)におけるステップ406において実行される第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理について図32を参照しつつ説明する。図32は保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112のレジスタに、16R確変当たり結果情報、4R確変当たり結果情報、16RRU確変当たり結果情報、8RRU確変当たり結果情報、4RRU確変当たり結果情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する(S1501)。いずれかの当たり情報が記憶されていると判定した場合には(S1501:YES)、各種当たり結果に対応した当たり対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1502)。
一方、各種当たり結果情報が記憶されていないと判定した場合には(S1501:NO)、主側MPU112のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定する(S1503)。リーチ発生情報が記憶されていると判定した場合には(S1503:YES)、外れリーチ対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1504)。また、リーチ発生情報が記憶されていないと判定した場合には(S1503:NO)、その他対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1505)。そして、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505のいずれかの処理を実行した後に、本保留コマンドの設定処理を終了する。
なお、保留情報の取得処理(図20)のステップ412において実行される第2始動口55への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理は、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理と同様であるため、具体的な説明については省略する。
次に、タイマ割込み処理(図18)のステップ216にて実行される普図普電制御処理について図33を参照しつつ説明する。図33は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。
普図普電制御処理では、普通図柄始動ゲート57への入賞が発生している場合に普通図柄の保留情報を取得するための処理を実行すると共に、普通図柄の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について電動役物63の開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普通図柄用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、電動役物63を開閉させる処理を実行する。
具体的には、まず、普通図柄の保留情報の取得処理を実行する(S1701)。当該取得処理では、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過したことを条件として、電動役物開放乱数カウンタC4の数値情報(すなわち、普通図柄の保留情報)を普通図柄保留球格納エリア114cに格納する処理を実行する。なお、当該普通図柄の保留情報の取得は保留の上限値(本実施形態では、4個)の範囲内で行われる。
次に、主側RAM114の普図普電カウンタエリア114hから普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行し(S1702)、主側ROM113の普図普電アドレステーブル記憶エリア113hから普図普電アドレステーブルの情報を読み出す処理を実行する(S1703)。そして、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S1704)。
ステップ1702〜ステップ1704の処理内容について説明すると、上記のように、普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、電動役物63の開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、電動役物63の開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電アドレステーブルについて図34を参照して説明すると、普図特電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御の場合と同様に、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタおよび普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理および普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップ1704の処理を実行した後は、普通図柄のゼロフラグの設定処理を実行する(S1705)。普通図柄のゼロフラグの設定処理では、普図普電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタTC2)の数値情報を読み出し、普図普電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。言い換えると、普図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「0」をセットする(「1」を消去する)処理を実行する。普図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図18)のタイマ更新処理(S211)にて数値情報の減算が実行される。
次に、ステップ1704に取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S1706)。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合には普図変動開始処理(S1707)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合には普図変動中処理(S1708)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合には普図確定中処理(S1709)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合には普電開放中処理(S1710)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合には普電閉鎖中処理(S1711)にジャンプする。
普図変動開始処理では(S1707)、普通図柄の保留情報が記憶されていることを条件に、その普通図柄の保留情報を利用して電動役物63の開放判定を行うと共に、メイン表示部71におけるその他表示部71dにおいて絵柄の変動表示(点滅表示)を開始させる処理を実行する。この場合に、その他表示部71dにて絵柄を変動表示させる変動表示時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、その他表示部71dにおける絵柄の変動表示を開始させた場合に普図普電カウンタを「0」から「1」に更新する。
普図変動中処理(S1708)では、その他表示部71dにおける表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、変動表示時間の経過を確認したことを条件として、確定時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。
普図確定中処理(S1709)では、今回の開放判定の結果を普通図柄の確定時間に亘ってその他表示部71dに表示させるための処理を実行すると共に、開放判定の結果が当選結果である場合には電動役物63を開放状態とするための処理、および今回の当選結果を契機として電動役物63を開放させる場合の開放回数の設定を行うための処理を実行する。この場合に、普通図柄の確定時間の経過を確認したこと、および開放判定の結果が当選結果であることを条件として、電動役物63における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「2」から「3」に更新する。一方、普通図柄の確定時間の経過を確認したものの開放判定の結果が当選結果ではない場合には、電動役物63を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
普電開放中処理では(S1710)、電動役物63の開放状態を維持すると共に閉鎖タイミングとなった場合に電動役物63を閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物63の開放継続時間の経過を確認したことを条件として、電動役物63における閉鎖継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を閉鎖状態とし、さらに普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
普電閉鎖中処理では(S1711)、電動役物63の閉鎖状態を維持すると共に電動役物63を再度開放状態とする必要がある場合には当該電動役物63を開放状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物63の閉鎖継続時間の経過を確認したこと、および再度開放状態とする必要があることを確認したことを条件として、電動役物63における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。一方、電動役物63の閉鎖継続時間の経過を確認したものの、電動役物63を再度開放させる必要がない場合には、電動役物63を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
ステップ1707〜ステップ1711のいずれかの処理を実行した場合には、本普図普電制御処理を終了する。
以上のとおり、普図普電カウンタ、普図普電アドレステーブルおよび普図普電タイマカウンタを利用して普図普電制御処理を実行するようにしたことで、普図用の演出および電動役物63の開閉から構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には普図普電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、普図普電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。また、特図特電制御処理の場合におけるゼロフラグと同様に、普通図柄のゼロフラグを利用しているため、処理構成の簡素化が図られる。
次に、タイマ割込み処理(図18)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理について図35を参照しつつ説明する。図35は、デモ用表示処理を示すフローチャートである。
まず、特図特電カウンタが「0」であるか否かを判定する(S1801)。特図特電カウンタが「0」である場合とは、遊技回用の演出が実行されておらず、さらに開閉実行モードでもない状況であることを意味する。
ここで、従来のように遊技回用の演出が実行されている状況であることをフラグの有無により確認すると共に、開閉実行モード中であることをフラグの有無により確認する構成においては、先ず一方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行うと共に、次に他方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行う必要がある。そうすると、主側RAM114へのアドレス指定を少なくとも2回行い、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理を少なくとも2回行う必要が生じる。これに対して、特図特電カウンタを利用することで、主側RAM114へのアドレス指定は1回で済み、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理も1回で済む。よって、処理の簡素化が図られる。
特図特電カウンタが「0」ではないと判定した場合には(S1801:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、特図特電カウンタが「0」であると判定した場合には(S1801:YES)、デモ表示状態であるか否かを判定する(S1802)。
デモ表示状態とは、図柄表示装置80にてデモ表示(すなわち待機中表示)を既に行っている状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示フラグが格納されている状態のことである。また、デモ表示とは、前回の遊技回の停止結果を表示して確定時間が経過してから、または前回の開閉実行モードのエンディングが終了してから、予め定められたデモ表示待ち時間(例えば、0.1sec)が経過している場合に、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに開始待ち演出の画像を表示させると共に、電飾部33やスピーカ部34にてそれに即した演出を行うことをいう。
なお、図柄表示装置80におけるデモ表示では、有効ライン上に表示されている図柄が所定の動作を行っている画像が表示されるが、これに限定されることはなく、例えば、図柄が所定の動作を行っている画像の表示の後にまたはそれに代えてメーカ名、機種名若しくは所定のキャラクタによる動画が表示される構成としてもよい。
デモ表示状態であると判定した場合には(S1802:YES)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、デモ表示状態ではないと判定した場合には(S1802:NO)、デモ表示待ち状態であるか否かを判定する(S1803)。デモ表示待ち状態とは、デモ表示待ち時間の計測を既に開始している状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示待ちフラグが格納されている状態のことである。
デモ表示待ち状態ではないと判定した場合には(S1803:N0)、主側ROM113に予め記憶されているデモ表示待ち時間の情報を読み出し、そのデモ表示待ち時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする(S1804)。続いて、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示待ちフラグを格納することによってデモ表示待ち状態に設定する(S1805)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
一方、デモ表示待ち状態であると判定した場合には(S1803:YES)、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1806)。特図特電タイマカウンタが「0」でないと判定した場合には(S1806:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了する。
特図特電タイマカウンタが「0」であると判定した場合には(S1806:YES)、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示フラグを格納することによってデモ表示状態に設定する(S1807)。なお、ステップ1807の処理では、デモ表示待ちフラグを消去してデモ表示待ち状態を解除する。また、デモ表示状態は、遊技回用の演出が新たに開始されると、デモ表示フラグが消去されることによって解除される。次に、デモ開始コマンドを出力対象に設定する(S1808)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
<演出および報知の実行制御>
次に、音声側MPU152および表示側MPU162にて実行される各種出力装置を利用した演出および報知の実行制御について説明する。
まず、音声側MPU152にて実行されるタイマ割込み処理について図36を参照しつつ説明する。なお、このタイマ割込み処理は、例えば、4msecで繰り返し実行される。
タイマ割込み処理では、まず、主側コマンド格納処理を実行する(S1901)。主側コマンド格納処理は、主側MPU112からコマンドを受信すると当該コマンドを音声側RAM154のコマンド格納エリア154aに格納するための処理である。このコマンド格納エリア154aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
次に、主側MPU112から受信したコマンドに対応した処理を行うための主側コマンド対応処理を実行する(S1902)。この主側コマンド対応処理については具体的に後述する。続いて、第2枠ボタン対応処理を実行する(S1903)。この第2枠ボタン対応処理では、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回または開閉実行モード中でない)ことを条件とし、第2枠ボタン27が遊技者によって操作された場合に、当該操作に対応した音量および光量を更新用にセットする。なお、第2枠ボタン27が操作されたか否かは、第2枠ボタン27の操作を監視する検知センサからの信号によって判定される。
その後、電飾部33を含む各種発光部の発光制御を行うための発光制御処理を実行すると共に(S1904)、スピーカ部34の音声制御を行うための音声制御処理を実行する(S1905)。なお、発光制御処理および音声制御処理では、ステップ1903にて更新用に情報がセットされている場合には当該情報に基づいて実行される。続いて、音声側RAM154に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(S1906)。
次に、第1枠ボタン26の操作が有効となっている操作有効期間中であるか否かを判定する(S1907)。本実施形態では、遊技回用演出といった所定の開始契機による一単位の演出が実行されている状況において、第1枠ボタン26の操作が有効とされる操作有効期間が発生する場合がある。この場合、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されると、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄が入れ替えられることがある。一方、操作有効期間外においては第1枠ボタン26が操作されると、保留図柄が入れ替えられることはないが、図柄表示装置80に表示される背景ステージ(海中モード、砂浜モード、街中モード)が変更されて表示されたり、図柄表示装置80に表示されているリーチ演出のチャンスアップ演出や、予告キャラクタの演出が表示されたりする。このため、このステップ1907では、操作有効期間中であるか否かを判定する。具体的には後述するが、音声側MPU152は、主側コマンド対応処理(S1902)において、操作有効抽選処理(S2007)を実施し、操作有効抽選に当選した場合には音声側RAM154の操作有効フラグ格納エリア154cに操作有効フラグを格納する(図42、S2407)。このため、操作有効フラグが格納されているか否かを判定することにより、操作有効期間中であるか否かを判定する。
操作有効期間中であると判定した場合には(S1907:YES)、第1枠ボタン26が操作されたか否かを判定する(S1908)。なお、第1枠ボタン26が操作されたか否かは、第1枠ボタン26の操作を監視する検知センサからの信号によって判定される。
第1枠ボタン26が操作されていないと判定した場合には(S1908:NO)、操作有効タイマカウンタが0であるか否かを判定する(S1909)。具体的には後述するが、主側コマンド対応処理(S1902)の操作有効抽選に当選した場合には、操作有効フラグが格納されると共に操作有効タイマカウンタに所定の時間の情報がセットされる(図42、S2408)。このため、操作有効タイマカウンタの数値情報を読み出すことにより、操作有効タイマカウンタが0であるか否かを判定し、操作有効タイマカウンタが0でないと判定した場合には(S1909:NO)、そのまま本タイマ割込み処理を終了する。また、第1枠ボタン26が操作された場合(S1908:YES)、直後に入替処理を実行する(S1910)。入替処理について具体的に後述するが、入替抽選処理(図43、S2503)に当選すると図柄表示装置80に表示される保留図柄が入れ替えられるため、遊技者は自分の操作に基づいて保留図柄が入れ替えられたことを認識できる。さらに、本実施形態では、第1枠ボタンが操作されなかったとしても、操作有効タイマカウンタが0であると判定した場合には(S1909:YES)、入替処理(S1910)を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。これにより、第1枠ボタンが操作された場合と同様に、入替抽選処理(図43、S2503)に当選すると図柄表示装置80に表示される保留図柄が入れ替えられるため、演出の辻褄を合わせることができる。
一方、操作有効期間中でないと判定した場合には(S1907:NO)、第1枠ボタン対応処理を実行した後(S1911)、本タイマ割込処理を終了する。この第1枠ボタン対応処理では、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回または開閉実行モード中でない)こと、または、一単位の遊技回が処理されている場合には当該遊技回の変動表示が停止する所定期間前まであることを条件とし、第1枠ボタン26が操作されたことを示す第1枠ボタン操作コマンドを表示側MPU162に送信する。
次に、音声側MPU152のタイマ割込み処理における主側コマンド対応処理について図37を参照しつつ説明する。図37は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112から変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定し(S2001)、これらコマンドを受信していると判定した場合には(S2001:YES)、遊技結果の記憶処理を実行する(S2002)。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU112にて決定された当否抽選および振分抽選の結果がいずれであるかの情報、すなわち今回の遊技回の遊技結果がどの当たり結果であるかの情報を特定し、その特定した情報を音声側RAM154に設けられた保持データエリア154fに書き込む処理を実行する。保持データエリア154fは、上記のように、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。
次に、予告抽選処理を実行する(S2003)。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置80にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。この予告表示としては、既に説明したとおり、図柄表示装置80にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、または一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様とするものや、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合およびリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易くなるように予告抽選を行う。
次に、停止図柄決定処理を実行する(S2004)。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が16R確変当たり結果および4R確変当たり結果であれば、1つの有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。但し、同一図柄の組合せを形成する図柄として奇数図柄が選択され易い。また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果であれば、有効ラインL2における上段の図柄列Z1に「3」の数字が付された主図柄、下段の図柄列Z3に「1」の数字が付された主図柄、中図柄列Z2に図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄となる停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。
続いて、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する(S2005)。この処理では、今回受信している変動用コマンドおよび種別コマンドの内容から遊技回の変動表示時間の情報を特定すると共に、当該変動表示時間の情報、上記ステップ2002にて特定した遊技結果の情報、および上記ステップ2003における予告抽選処理の抽選結果の情報の組合せに対応した演出パターンを選択する。
次に、上記ステップ2004にて決定した停止図柄の種類および上記ステップ2005にて選択した演出パターンの種類を音声側RAM154の保持データエリア154fに書き込む処理を実行する(S2006)。なお、演出パターンには今回の遊技回の変動表示時間の情報が含まれているため、演出パターンの情報を保持データエリア154fに書き込むことにより、演出パターンの情報だけでなく変動表示時間の情報についても音声側MPU152は再度読み出すことが可能となる。
次に、操作有効抽選処理を行う(S2007)。この操作有効抽選処理については、具体的に後述するが、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報に基づき、遊技者に第1枠ボタン26を操作させる操作報知を発生させるか否かの抽選を行う。
続いて、上記ステップ2004の処理結果に対応した停止結果コマンドおよび上記ステップ2005の処理結果に対応したパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。
また、上記ステップ2007の操作有効抽選処理にて当選した場合には、操作報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2008)。これらコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後に説明するが、表示側MPU162は、操作報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」ということを表示して遊技者に第1枠ボタン26の操作が有効であることを報知する(図47参照)。そして、この表示を行っている期間が音声側MPU152のタイマ割込み処理(図36)におけるステップ1907の操作有効期間中となる。
なお、図柄表示装置80で「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という表示がされる操作報知時間は一定とされており、本実施形態では全ての変動表示期間よりも短い3secとされている。但し、図柄表示装置80で「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という操作報知時間はこれに限定されるものではなく、総保留数Nxや遊技状態に応じて変動するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、リーチ非発生時における変動表示時間は、上記のように、総保留数Nxが多いほど短くなるように設定されていると共に、高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも短く設定されている。このため、操作報知時間は、総保留数Nxが多いほど短くなると共に、高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも短くなるように設定されていてもよい。
次に、遊技回数の更新処理を実行する(S2009)。この更新処理では、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに設けられた遊技回数カウンタにおいて計測している消化遊技回数が1加算されるように当該遊技回数カウンタを更新するための処理を実行する。消化遊技回数は、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードに再度移行することなく消化された遊技回の回数のことである。音声側MPU152では、当該消化遊技回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば消化遊技回数が所定回数以上であれば予告抽選処理にて所定の予告表示が選択され易くなるような処理を実行する。
変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合(S2001:NO)、または遊技回数の更新処理を実行した後は、確定停止(最終停止表示)コマンドを受信しているか否かを判定する(S2010)。そして、確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2010:YES)、図柄停止コマンドを表示側MPU162に送信する(S2011)。図柄停止コマンドは、今回の遊技回に対応した停止図柄を有効ラインL1〜L5上に待機させてその状態を確定停止時間に亘って維持させることを表示側MPU162に指示するためのコマンドである。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S2010:NO)、または図柄停止コマンドを送信する処理を実行した後は、保留コマンドを受信しているか否かを判定し(S2012)、保留コマンドを受信していると判定した場合には(S2012:YES)、保留コマンド対応処理を実行する(S2013)。
ここで、主側コマンド対応処理のステップ2013における保留コマンド対応処理について図39を参照しつつ説明する。図39は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、保留コマンド対応処理について説明する前に、音声側RAM154に設けられた従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図40を参照しつつ説明する。図40は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
従特別図柄保留球格納エリア154bは、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに追従するものであり、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8を備えている。そして、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8は、当たり報知当選フラグ格納エリア211、当たり報知非当選フラグ格納エリア212、外れ報知当選フラグ格納エリア213、外れ報知非当選フラグ格納エリア214、入替済フラグ格納エリア215を有している。当たり報知当選フラグ格納エリア211は、受信した保留コマンドに当たり結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選した場合に当たり報知当選フラグが格納されるエリアである。当たり報知非当選フラグ格納エリア212は、受信した保留コマンドに当たり結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選しなかった場合に当たり報知非当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知当選フラグ格納エリア213は、受信した保留コマンドに外れ結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選した場合に外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知非当選フラグ格納エリア214は、受信した保留コマンドに外れ結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選しなかった場合に外れ報知非当選フラグが格納されるエリアである。入替済フラグ格納エリア215は、後述する入替抽選に当選した場合に入替済フラグが格納されるエリアである。
なお、以下では、従保留エリアを従保留エリアRC#とも示し、#は1〜8の数字のうちの該当する文字を示している。つまり、従保留エリアRC#と示した場合は、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8のうちの該当するものを示していることを意味している。
また、従特別図柄保留球格納エリア154bには、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に格納されている総保留数を記憶するための従総保留数記憶エリアINXが設けられている。以上が本実施形態における従特別図柄保留球格納エリア154bの構成である。
保留コマンド対応処理では、まず、従特別図柄保留球格納エリア154bの総保留数記憶エリアINXの総保留数INxを1加算する(S2201)。次に、今回受信した保留コマンドが、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれかに対応することを示す当たり対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2202)。
当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2202:YES)、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄(「●」)を発生させるか否かの抽選を行うための第1保留報知抽選処理を実行する(S2203)。第1保留報知抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた保留報知抽選用カウンタエリア154eから保留報知抽選カウンタの値を読み出す。ここで、保留報知抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、第1保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている当たり保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。
保留報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/10の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、第1保留報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2204)。保留報知当選であると判定した場合には(S2204:YES)、音声側MPU152のレジスタに当たり報知当選情報を記憶する(S2205)。一方、保留報知当選でないと判定した場合には(S2204:NO)、当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。
また、当たり保留コマンドでないと判定した場合(S2202:NO)、つまり、外れリーチ対応保留コマンドまたはその他対応保留コマンドであると判定した場合には、擬似保留報知抽選処理(S2207)を行う。
ここで、擬似保留報知抽選処理について図41を参照しつつ説明する。図41は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。擬似保留報知抽選処理では、基本的には上記ステップ2202〜ステップ2206と同様の処理を行う。
具体的には、まず、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2301)。そして、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合(S2301:YES)、第2保留報知抽選処理を実行し(S2302)、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合(S2301:NO)、つまり保留コマンドがその他対応保留コマンドであると判定した場合(リーチ結果にもならない完全外れとなると判定した場合)、第3保留報知抽選処理を実行する(S2303)。
第2、第3保留報知抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた保留報知抽選用カウンタエリア154eから保留報知抽選用カウンタの値を読み出す。なお、本実施形態では、ステップ2302およびステップ2303では、同じカウンタから値を読み出すようになっている。そして、第2保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている外れリーチ保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/5の確率で報知当選となるようにリーチ保留報知抽選用テーブルが設定されている。一方、第3保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている完全外れ保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/100の確率で報知当選となるように完全外れ保留報知抽選用テーブルが設定されている。つまり、本パチンコ機10では、リーチ対応保留の方が完全外れ対応保留(リーチ結果にならない完全外れ保留)より報知当選となる確率が高くなっている。
次に、第2、第3保留報知抽選処理の結果が保留報知当選であるか否かを判定する(S2304)。保留報知当選であると判定した場合には(S2304:YES)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知当選情報を記憶し(S2305)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。一方、保留報知当選でないと判定した場合には(S2304:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶し(S2306)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。
保留コマンド対応処理(図39)の説明に戻り、ステップ2205、ステップ2206、ステップ2305、ステップ2306で記憶した情報に、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報があるか否かを判定し(S2208)、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208:YES)、保留報知コマンド(保留特殊報知コマンド)を表示側MPU162に送信する(S2209)。一方、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208:NO)、保留非報知コマンド(保留通常報知コマンド)を送信する(S2210)。これら保留報知コマンドおよび保留非報知コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については具体的に後述するが、表示側MPU162では、保留報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄「●」を表示する。また、表示側MPU162では、保留非報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」を表示する。
続いて、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、ステップ2205、ステップ2206、ステップ2305、ステップ2306で記憶した情報と対応する各種フラグを格納し(S2211)、その後本保留コマンド対応処理を終了する。なお、ステップ2211の処理では、具体的には、ステップ2205の処理を実行した場合には、当たり報知当選フラグ格納エリア211に当たり報知当選フラグを格納し、ステップ2206の処理を実行した場合には当たり報知非当選フラグ格納エリア212に当たり報知非当選フラグを格納し、ステップ2305の処理を実行した場合には、外れ報知当選フラグ格納エリア213に外れ報知当選フラグを格納し、ステップ2306の処理を実行した場合には、外れ報知非当選フラグ格納エリア214に外れ報知非当選フラグを格納する。
次に、主側コマンド対応処理(図37)におけるステップ2007の操作有効抽選処理について図42を参照しつつ説明する。図42は、操作有効抽選処理を示すフローチャートである。
まず、音声側RAM154における従特別図柄保留球格納エリア154bの従総保留数記憶エリアINXに格納された総保留数INxの値を読み出し、取得した総保留数INxが2以上である否かを判定する(S2401)。総保留数INxが2以上であると判定した場合には(S2401:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に報知当選フラグおよび報知非当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2402)。具体的には、当たり報知当選フラグまたは外れ報知当選フラグの少なくとも一方と、当たり報知非当選フラグまたは外れ報知非当選フラグの少なくとも一方とが格納されているか否かを判定する。つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄「●」と保留非報知図柄「○」が少なくとも1つずつ表示されているか否かを判定する。そして、報知当選フラグおよび報知非当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2402:YES)、報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがあるか否かを判定する(S2403)。つまり、入れ替えられていない保留報知図柄が存在するか否かを判定する。なお、入替済フラグは、後述する入替抽選に当選した場合に入替済フラグ格納エリア215に格納されるフラグである。すなわち、入替処理では、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替えられる処理を実行するが、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄として入れ替えられたもののみが表示されている場合には、操作報知を行わないようにしている。
報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがあると判定した場合(S2403:YES)、操作報知抽選処理を実行する(S2404)。
この操作報知抽選処理では、まず、音声側RAM154の操作報知抽選用カウンタエリア154dから操作抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、操作抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、操作報知抽選処理では、音声側ROM153の操作報知抽選用テーブル記憶エリア153aに記憶されている操作報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した操作報知抽選用カウンタの値が操作当選に対応しているか否かを判定する。操作当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/5の確率で操作報知当選となるように操作報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、操作報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2405)。報知当選であると判定した場合には(S2405:YES)、操作報知当選である情報を音声側RAM154の保持データエリア154fに書き込む処理を実行する(S2406)。その後、音声側MPU152は、操作有効フラグ格納エリア154cに操作有効フラグを格納すると共に(S2407)、音声側MPU152に設けられたその他各種カウンタエリア154hの操作有効タイマカウンタへの操作報知時間のセット処理を行った後(S2408)、本操作有効抽選処理を終了する。一方、総保留数INxが2以上でないと判定した場合(S2401:NO)、報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがないと判定した場合(S2403:NO)、または報知当選でないと判定した場合には(S2405:NO)、そのまま本操作有効抽選処理を終了する。
そして、音声側MPU152は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1909の処理において、ステップ2408でセットされた操作有効タイマカウンタの値を取得して操作有効期間が経過したか否かを判定する。なお、操作有効タイマカウンタの数値の更新(減算)は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1906のタイマ更新処理にて実行される。
図37の主側コマンド対応処理の説明に戻り、保留コマンドを受信していないと判定した場合(S2012:NO)、または保留コマンド対応処理を実行した後は、シフト時コマンドを受信しているか否かを判定する(S2014)。シフト時コマンドを受信していると判定した場合には(S2014:YES)、シフト時コマンド対応処理を行う(S2015)。シフト時コマンドは、上記ステップ502で説明したように主側RAM114における保留エリアのデータのシフトが行われた際に出力対象に設定されるコマンドであり、シフト時コマンド対応処理では、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理を実行する。具体的には、従第1保留エリアRC1のデータをクリアすると共に、従第2保留エリアRC2→従第1保留エリアRC1、従第3保留エリアRC3→従第2保留エリアRC2、従第4保留エリアRC4→従第3保留エリアRC3、従第5保留エリアRC5→従第4保留エリアRC4、従第6保留エリアRC6→従第5保留エリアRC5、従第7保留エリアRC7→従第6保留エリアRC6、従第8保留エリアRC8→従第7保留エリアRC7といった具合に各エリア内のデータをシフトする。また、シフト時コマンド対応処理では、従総保留数記憶エリアINXの総保留数INxを1減算する処理を行うと共に、表示側MPU162にシフト時コマンドを送信する処理を実行する。
シフト時コマンドを受信していないと判定した場合(S2014:NO)、またはシフト時コマンド対応処理を実行した後は、図38に示されるように、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2101)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S2101:YES)、当たり回数の更新処理を実行する(S2102)。当該更新処理では、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに設けられた当たり回数カウンタにおいて計測している当たり回数が1加算されるように当該当たり回数カウンタを更新するための処理を実行する。なお、本パチンコ機10における当たり回数とは、高確率モードへ移行した後に低確率モードへの移行をしないで発生した当たり結果の回数(いわゆる連続当たり回数)である。音声側MPU152では、当該当たり回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば当たり回数が所定回数以上であれば開閉実行モード中において所定の実写画像といったそれに対応した演出が実行されるようにする。
次に、オープニング対応処理を実行する(S2103)。オープニング対応処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている開閉実行モードの移行契機となった当たり結果の種類を特定し、その当たり結果の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。例えば、今回の開閉実行モードの移行契機となった当たり結果が16R確変当たり結果であり、さらにその直前の遊技回において図柄表示装置80にて同一の奇数図柄の組合せではなく、同一の偶数図柄の組合せを最終停止表示させている場合または図柄列Z2に図8(j)のクジラのキャラクタを停止させている場合には、16R確変当たり結果であることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を今回の開閉実行モード中の演出として決定する。すなわち、遊技回の演出では、遊技価値が低い当たり結果を確定表示したが、その後の当たり演出において当該当たりが遊技価値が高い当たりであることを示す当たり昇格演出を開閉実行モード中の演出として決定する。
ここで既に説明したとおり、音声側RAM154の保持データエリア154fには遊技回用の演出に関して、遊技結果の情報と、図柄表示装置80における遊技回の停止図柄の種類の情報とが記憶されており、遊技回の実行に続けて開閉実行モードとなる場合には保持データエリア154fに記憶されている上記遊技結果の情報と停止図柄の種類の情報とは開閉実行モードが終了する場合にクリアされる。したがって、オープニングコマンドに直前の遊技回における図柄表示装置80の表示内容の情報が含まれていなかったとしても、上記のように開閉実行モード中において昇格内容を含む演出を実行することが可能となる。
また、ステップ2103のオープニング対応処理では、ステップ2102にて更新した後の当たり回数を特定し、その特定した当たり回数に応じた演出を今回の開閉実行モード中の演出として設定する。
次に、上記ステップ2103の処理結果に対応したオープニングコマンドを表示側MPU162に送信する(S2104)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S2101:NO)、またはオープニングコマンドを送信する処理を実行した後は、開放コマンドを受信しているか否かを判定する(S2105)。開放コマンドを受信していると判定した場合には(S2105:YES)、可変入賞装置56の開放が新たに開始されたこと、すなわち1のラウンド遊技が新たに開始されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に開放コマンドを送信する(S2106)。当該開放コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
開放コマンドを受信していないと判定した場合(S2105:NO)、または開放コマンドを送信する処理を実行した後は、閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する(S2107)。閉鎖コマンドを受信していると判定した場合には(S2107:YES)、可変入賞装置56が閉鎖されたこと、すなわち1のラウンド遊技が終了されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に閉鎖コマンドを送信する(S2108)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
閉鎖コマンドを受信していないと判定した場合(S2107:NO)、または閉鎖コマンドを送信する処理を実行した後は、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2109)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S2109:YES)、エンディング対応処理を実行する(S2110)。エンディング対応処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後における当否抽選モードの内容を特定し、その当否抽選モードの種類に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。本実施形態では、開閉実行モード後には必ず高確率モードとなるため、当該高確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を、今回のエンディング演出として決定する。
続いて、上記ステップ2110の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示側MPU162に送信する(S2111)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S2109:NO)、またはエンディングコマンドを送信する処理を実行した後は、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2112)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2112:YES)、何らかの異常やパチンコ機10の状態変化といった報知を実行すべき事象がパチンコ機10において発生していることを意味するため、その報知を行うために、発光データの読み出し処理を実行すると共に(S2113)、音声出力データの読み出し処理を実行する(S2114)。これにより、タイマ割込み処理(図36)の発光制御処理(S1904)では当該発光データに応じた発光が行われるように電飾部33の発光制御を行い、タイマ割込み処理(図36)の音声出力制御処理(S1905)では当該音声出力データに応じた音の出力が行われるようにスピーカ部34の音声出力制御を行う。その後、今回受信した報知コマンドの内容に対応した報知コマンドを表示制御装置93に送信する(S2115)。表示制御装置93は、当該コマンドを受信した場合、その報知コマンドに対応した報知が行われるように図柄表示装置80を表示制御する。
報知コマンドを受信していないと判定した場合(S2112:NO)、または報知コマンドを送信する処理を実行した後は、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S2116)。なお、解除コマンドは、報知コマンドを送信する契機となった事象が解消された場合に主側MPU112から送信される。このため、解除コマンドを受信していると判定した場合には(S2116:YES)、パチンコ機10において発生していた異常等の報知対象の事象が解除されたことを意味するため、既に行っている報知を解除するために、解除設定処理を実行する(S2117)。その後、今回受信した解除コマンドの内容に対応した解除コマンドを表示制御装置93に送信する(S2118)。表示制御装置93は、当該コマンドを受信した場合、その解除コマンドに対応した報知の実行を終了するように図柄表示装置80を表示制御する。
解除コマンドを受信していないと判定した場合(S2116:NO)、または解除設定処理を実行した後は、その他対応処理を実行した後に(S2119)、本主側コマンド対応処理を終了する。その他対応処理では、例えば、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ開始コマンドを表示制御装置93に送信する。これにより、図柄表示装置80においてデモ表示が開始される。
次に、音声側MPU152のタイマ割込み処理(図36)の入替処理について図43を参照しつつ説明する。図43は、入替処理を示すフローチャートである。
入替処理では、まず、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出す(S2501)。そして、読み出した従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2502)。当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2502:YES)、入替抽選処理を実行する(S2503)。
入替抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた入替抽選用カウンタエリア154gから入替抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、入替抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、入替抽選処理では、音声側ROM153の入替抽選用テーブル記憶エリア153cに記憶されている入替抽選用テーブルを参照して、上記読み出した入替抽選用カウンタの値が入替当選に対応しているか否かを判定する。入替当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/4の確率で入替当選となるように入替抽選用テーブルが設定されている。
次に、入替抽選処理の結果が入替当選であるか否かを判定する(S2504)。そして、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、対応する保留図柄の入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。入替コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については具体的に後述するが、簡単に説明すると、表示側MPU162では、入替コマンドを受信すると、図柄表示装置80における第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの保留報知図柄「●」が表示されている部分の表示を保留非報知図柄「○」に変更すると共に、保留非報知図柄「○」が表示されている部分のうちの当たり抽選に当選するものを保留報知図柄「●」に変更する(図49〜図51参照)。
入替コマンドを送信する処理を実行した後は、入替コマンドに基づいて従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#の情報(フラグ)を更新する(S2506)。つまり、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい従保留エリアRC#において、当たり報知非当選フラグを消去し、当たり報知当選フラグを格納すると共に入替済フラグを格納する。また、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい従保留エリアRC#において、外れ報知当選フラグを消去すると共に、外れ報知非当選フラグを格納する。これにより、操作有効抽選処理(図42)において、保留報知図柄が入れ替わった後に当該保留報知図柄が入れ替わることを期待させる操作報知が表示されなくなり、遊技者に操作報知が頻出することによる煩わしさを感じさせることなく、適度な期待感を持たせた状態で遊技に注目させることができる。
ステップ2506の処理を実行した場合、当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合(S2502:NO)、または入替当選でないと判定した場合には(S2504:NO)、操作有効フラグ格納エリア154cに格納されている操作有効フラグを消去し(S2507)、本入替処理を終了する。
<表示制御装置93にて実行されるコマンド対応処理>
次に、表示制御装置93のMPU162にて実行されるコマンド対応処理について図44のフローチャートを参照しながら説明する。音声ランプ制御装置92から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりワークRAM164のコマンド格納エリア164aに格納される。コマンド対応処理は、表示側MPU162において定期的に(例えば、4msec周期)起動され、コマンド格納エリア164aに格納されているコマンドに対応した各種制御を実行するための処理である。
なお、コマンド格納エリア164aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
また、表示側MPU162では、コマンド対応処理において各種設定処理(書き込み処理)をワークRAM164に対して行うが、コマンド対応処理とは別処理において、各種設定処理に応じて更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リスト(内部コマンド)をVDP165に送信する。
そして、VDP165では、この描画リストに従ってビデオRAM167のフレーム領域に描画データを作成し、フレーム領域に作成した描画データに従って図柄表示装置80に信号出力を行う。これにより、図柄表示装置80において1フレーム分の画像が表示されることになる。なお、上記のように、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8にデータが設定されていない(ブランクを意味するデータが設定されている)場合、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に対応した第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8では、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
コマンド対応処理では、まず、停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2601)。停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2601:YES)、停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドの組合せに対応したパターン用データテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込むパターン用のデータテーブル設定処理を実行した後に(S2602)、本コマンド対応処理を終了する。
パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
これにより、操作報知コマンドを受信している場合には、図47に示されるように、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という表示がされ、遊技者に第1枠ボタン26の操作が有効であることを報知する。
停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信していないと判定した場合には(S2601:NO)、確定停止コマンドを受信しているか否かを判定する(S2603)。確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2603:YES)、確定停止用の設定処理を実行した後に(S2604)、本コマンド対応処理を終了する。確定停止用の設定処理では、今回の遊技回に対応した停止図柄を、確定停止表示中の期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合には(S2603:NO)、保留コマンドを受信しているか否かを判定する(S2605)。保留コマンドを受信していると判定した場合には(S2605:YES)、保留コマンド対応処理を実行した後に(S2606)、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、保留コマンド対応処理について図45を参照しつつ説明する。図45は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
保留コマンド対応処理では、まずワークRAM164に設けられた総保留数記憶エリアHNXの総保留数HNxを読み出し、当該総保留数HNxを1加算する(S2701)。
次に、保留コマンドが保留報知コマンドであるか否かを判定する(S2702)。そして、保留報知コマンドであると判定した場合には(S2702:YES)、上記ステップ2701で1加算した総保留数HNxと対応する単位エリアに保留報知情報(保留報知図柄情報)が格納されることで保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄「●」が表示されるように、ワークRAM164に保留報知情報を書き込む保留報知用のデータ設定処理を実行する(S2703)。その後、本保留コマンド対応処理を終了する。
例えば、上記ステップ2701で加算した総保留数HNxが「2」であれば、第2単位エリアRD2に保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込む。また、上記ステップ2701で加算した総保留数HNxが「4」であれば、第4単位エリアRD4に保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、総保留数HNxが「2」のときに保留報知情報が書き込まれた場合には、図48(a)に示されるように、下側表示領域Dsの第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示される。一方、総保留数HNxが「4」のときに保留報知情報が書き込まれた場合には、図48(b)に示されるように、下側表示領域Dsの第4保留図柄表示エリアDs4に保留報知図柄「●」が表示される。この場合、遊技者は、保留報知図柄「●」に関する遊技回となった場合には、リーチ結果が発生するかもしれない、当たり結果が発生するかもしれないと期待を抱くことができ、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8にも注目することになる。
保留報知コマンドでないと判定した場合(S2702:NO)、つまり保留非報知コマンドであると判定した場合には、上記ステップ2701で1加算した総保留数HNxと対応する単位エリアに保留非報知情報(保留非報知図柄情報)が格納されることで保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」が表示されるように、ワークRAM164に保留非報知情報を書き込む保留非報知用のデータ設定処理を実行する(S2704)。その後、本保留コマンド対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図44)の説明に戻り、保留コマンドを受信していないと判定した場合には(S2605:NO)、シフト時コマンドを受信しているか否かを判定する(S2607)。シフト時コマンドを受信していると判定した場合には(S2607:YES)、シフト時の設定処理を行う(S2608)。シフト時の設定処理では、総保留数記憶エリアHNXの総保留数HNxを1減算すると共に、保留図柄表示用エリア167aの第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に設定されている保留図柄情報を下位エリア側にシフトさせる情報をワークRAM164に書き込む。具体的には、第1単位エリアRD1の保留図柄情報をクリアすると共に、第2単位エリアRD2→第1単位エリアRD1、第3単位エリアRD3→第2単位エリアRD2、第4単位エリアRD4→第3単位エリアRD3、第5単位エリアRD5→第4単位エリアRD4、第6単位エリアRD6→第5単位エリアRD5、第7単位エリアRD7→第6単位エリアRD6、第8単位エリアRD8→第7単位エリアRD7といった具合に各単位エリアRD1〜RD8内の保留図柄情報がシフトされるように、シフトさせる情報を書き込む。これにより、下側表示領域Dsの第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留図柄が1つずつ番号の小さい(下位)保留図柄表示エリアDs※にシフトされる。その後、本コマンド対応処理を終了する。
シフト時コマンドを受信していないと判定をした場合には(S2607:NO)、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2609)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S2609:YES)、オープニングコマンドに対応したオープニング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2610)、本コマンド対応処理を終了する。
オープニング用のデータテーブルとは、今回の開閉実行モード用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
なお、オープニング用のデータテーブルでは、オープニング演出の開始時から、各ラウンド遊技中、およびラウンド遊技間のインターバル期間中の演出の内容が定められている。この場合、ラウンド遊技中のデータは対応するラウンド遊技が終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されており、同様に、インターバル中のデータは対応するインターバルが終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されている。そして、開放コマンドまたは閉鎖コマンドの受信に伴って、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲が切り換えられる構成となっている。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2609:NO)、開放コマンドおよび閉鎖コマンドのいずれかを受信しているか否かを判定する(S2611)。いずれかのコマンドを受信していると判定した場合には(S2611:YES)、開閉時の設定処理を実行した後に(S2612)、本コマンド対応処理を終了する。開閉時の設定処理では、受信したコマンドの内容に応じて、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲を切り換える。
開放コマンドおよび閉鎖コマンドを受信していないと判定をした場合には(S2611:NO)、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2613)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S2613:YES)、エンディングコマンドに対応したエンディング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2614)、本コマンド対応処理を終了する。
エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2613:NO)、別対応処理(S2615)を実行した後、本コマンド対応処理を終了する。
次に別対応処理について図46を参照しつつ説明する。図46は、別対応処理を示すフローチャートである。
別対応処理では、まず、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2801)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2801:YES)、報知用データの設定処理を実行した後に(S2802)、本別対応処理を終了する。報知用データの設定処理では、現状設定されているデータテーブルの追加データとして、今回の報知コマンドに含まれている報知の内容に対応した報知データをワークRAM164に書き込む。
これにより、次回の画像の更新に際して、当該報知データの内容が反映され、例えば報知対象事象の種類に対応した文字画像が遊技回用の演出画像や開閉実行モード用の演出画像に追加される。
報知コマンドを受信していないと判定した場合には(S2801:NO)、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S2803)。解除コマンドを受信していると判定した場合には(S2803:YES)、報知用データのクリア処理を実行した後に(S2804)、本別対応処理を終了する。報知用データのクリア処理では、現状、データテーブルの追加データに設定されている報知用データのうち、今回受信した解除コマンドにおいて報知の解除対象として設定されている報知対象事象の種類に対応した報知用データをクリアするための処理を実行する。これにより、次回の画像の更新に際して、当該解除対象となった種類の報知が解除される。
解除コマンドを受信していないと判定した場合には(S2803:NO)、入替コマンドを受信しているか否かを判定する(S2805)。入替コマンドを受信していると判定した場合には(S2805:YES)、入替設定処理を実行した後に(S2806)、本別対応処理を終了する。入替設定処理では、上記図43のステップ2505で説明したように、入替コマンドに、入替先の番号に関する情報と共に当該番号に対応する保留図柄を保留報知図柄にする情報、および入替元の番号に関する情報と共に当該番号に対応する保留図柄を保留非報知図柄にする情報が含まれているため、入替先の番号と対応する単位エリアに対して保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込むと共に、入替元の番号と対応する単位エリアに対して保留非報知情報が格納されるように当該保留非報知情報をワークRAM164書き込む。なお、入替先の番号は、上記のように、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかったものである。
例えば、図49(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第4〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds4〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
このため、表示側MPU162は、第2単位エリアRD2に保留非報知情報が格納されると共に、第3単位エリアRD3に保留報知情報が格納されるように、これら保留非報知情報および保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、図49(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
また、図50(a)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第2、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds2、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第5保留図柄表示エリアDs5と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
このため、表示側MPU162は、第5単位エリアRD5に保留非報知情報が格納されると共に、第3単位エリアRD3に保留報知情報が格納されるように、これら保留非報知情報および保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、図50(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
さらに、例えば、図51(a)に示されるように、第2、第5保留図柄表示エリアDs2、Ds5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号、つまり第2保留図柄表示エリアDs2と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
これにより、図51(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
別対応処理(図46)の説明に戻り、入替コマンドを受信していないと判定した場合には(S2805:NO)、その他対応処理を実行した後に(S2807)、本別対応処理を終了する。その他対応処理では、例えば、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ表示を行うためのデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。また、第1枠ボタン操作コマンドを受信しているか否かを判定し、第1枠ボタン操作コマンドを受信している場合には、図柄表示装置80の表示態様に対応したデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。これにより、例えば、遊技回の変動表示がされていない場合には、背景ステージが別の背景ステージに変更されて表示される。また、変動表示開始後に予告キャラクタ等が表示された場合には当該遊技回に関する当たり期待度を示唆する演出が表示され、リーチ演出が表示されている場合には当該リーチ演出のチャンスアップ演出が表示される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において保留報知図柄「●」が表示された後、当該保留報知図柄を保留非報知図柄「○」と入れ替わることがあるようにしており、新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、保留報知図柄が入れ替わる場合、保留報知図柄は、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と入れ替えられて表示される。このため、遊技者は、まず、保留報知図柄が発生することを期待しながら遊技を行うことができ、保留報知図柄が発生した場合には、表示画面80aにボタン操作報知が表示されることを期待しながら遊技をすることができ、ボタン操作報知が表示された場合には、保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技をすることができる。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
さらに、本実施形態では、当たり抽選に当選する場合にも保留報知図柄が表示されることがあるようにしている(図39、S2203)。そして、例えば、図52に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選し、かつ保留報知抽選に当選した保留報知図柄が表示されている場合においても、操作報知が発生することがあるようにしている(図42、S2402〜S2404)。この場合、保留報知図柄は入れ替わらないが、入れ替わらなかった保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する。このため、遊技者は、保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても当該保留報知図柄に対する遊技回への期待を維持することができる。
また、本実施形態では、当たり抽選およびリーチ抽選にも当選しない場合、保留報知抽選に当選し難くなっている(図41、S2303)。このため、保留報知図柄が入れ替わらなかった場合、当該保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果が発生するか、またはリーチ結果が発生し易くなり、遊技者の保留報知図柄に対する関心が低下することを抑制できる。
さらに、本実施形態では、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回(エンディングが表示されてからの遊技回数が96〜100回)においても、敢えて特に制御を行わない構成としている。つまり、図53および図54に示されるように、高確率モード中と低確率モード中との遊技回の境界において、操作報知抽選に当選し、かつ入替抽選に当選した場合には、保留報知図柄が入れ替わることがあるようにしている。上記のように、保留報知図柄が入れ替わる場合には、入れ替わる先は当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄であり、開閉実行モード後には全ての当たり結果で高確率モードに移行するため、遊技者は、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回においても、保留報知図柄が発生することを期待でき、また保留報知図柄が入れ替わることを期待しつつ遊技に注目できる。なお、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回に関する保留報知図柄と保留非報知図柄との入替演出については、下記第4実施形態において別例を具体的に説明する。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第1実施形態では、リーチ抽選に当選しない(完全外れである)と判定した場合にも第3抽選を行って保留報知図柄となる可能性を残しているが(図41、S2303)、リーチ抽選に当選しないと判定した場合には保留報知図柄とならなくなるようにしてもよい。つまり、第3保留報知抽選処理を実行しないようにしてもよい。これによれば、保留報知図柄が入れ替わった場合は当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生することになり、保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても、当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果、またはリーチ結果が発生するため、保留報知図柄に対する遊技者の関心が低下することをさらに抑制できる。
また、上記第1実施形態では、操作有効期間において、当該操作有効期間が経過した場合には入替処理を実行するようにしているが(図36、S1907〜S1910)、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されなかった場合には入替処理を行わないようにしてもよい。これによれば、第1枠ボタン26を操作しない限り入替処理が発生しないため、入替演出の発生を遊技者が選択できる。つまり、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのかを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを遊技者が選択できる。このため、遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。この構成では、操作有効期間経過後に入替処理を行わないため、例えば、操作有効期間が経過した後に操作有効フラグを消去する処理を行うようにすればよい。
なお、このような構成とする場合、リーチ抽選に当選しないと判定した場合には保留報知図柄とならなくなるようにすることが好ましい。つまり、第3保留報知抽選処理を実行しないようにすることが好ましい。これによれば、遊技者が第1枠ボタン26を操作しなかった場合、保留報知図柄がそのまま表示されることになるが、当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果、またはリーチ結果が発生する。このため、遊技者に演出上の違和感を与えてしまうことを抑制できる。
さらに、操作有効抽選処理を行わず、所定のタイミング(変動中や変動を跨ぐタイミング等)で入替処理が発生するようにしてもよい。これによれば、遊技者の意図しない意外なタイミングで入替処理が実行されるため、遊技者は、上側表示領域Dmでの変動表示を堪能しつつ、下側表示領域Dsの演出を堪能できるため、両表示領域Dm、Dsによるバリエーションに富んだ遊技を堪能できる。また、所定のタイミングとして、例えば、従第1〜従第8保留図柄格納エリアRC1〜RC8にいずれかのフラグが全て格納された際、つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が全て表示された際に入替処理を行うようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄が表示されると、当該保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続して保留図柄を全て表示させようとするため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2、第3保留報知抽選処理において(S2302、S2303)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグが格納されていると共に外れ報知当選フラグが格納されていない場合には、外れ報知当選フラグが格納されている場合と比較して外れ報知となる確率が高くなるようにしてもよい。同様に、操作有効抽選処理(図42)では、当たり報知非当選フラグが格納されていると共に外れ報知非当選フラグが格納されている場合には、操作報知抽選処理において(S2404)、これらのフラグが格納されていない場合と比較して、操作報知となる確率が高くされていてもよい。これによれば、当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、保留報知図柄が発生し易くなると共に、当該保留報知図柄が入れ替えられ易くなる。このため、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、上記では、音声側MPU152において入替コマンドを送信する際(図43、S2505)、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する例について説明した。しかしながら、入替元となる従保留エリアRC#については適宜変更可能であり、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も大きい番号(入替先の番号)としてもよい。つまり、例えば、図51の例を参照して説明すると、第5保留図柄表示エリアDs5の保留報知図柄と第3保留図柄表示エリアDs3の保留非報知図柄とを入れ替えるようにしてもよい。さらに、入替元となる従保留エリアRC#を抽選処理で決定するようにしてもよい。
そして、上記第1実施形態において、表示側MPU162は、1遊技回(1変動)において、保留報知図柄を順に入れ替えるようにしてもよい。例えば、図55(a)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。そして、音声側MPU152にて入替抽選処理(図43、S2503)に当選した場合、表示側MPU162は、図55(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を保留報知図柄「●」にし、次に、図55(c)に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を保留報知図柄「●」にし、その後、図55(d)に示されるように、第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第2保留図柄表示エリアDs2の保留図柄を保留報知図柄「●」にするようにしてもよい。つまり、保留報知図柄を隣の保留非報知図柄と順に入れ替えるようにしてもよい。言い換えると、報知された順番において連続する先報知同士を入れ替えるようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄がどこで停止するのかということにも注目することになるため、より遊技への関心を向上できる。なお、ここでは1遊技回において保留報知図柄を順に移動させる例について説明したが、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と、当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄との位置関係により、複数の遊技回に渡って保留報知図柄が順に入れ替わるようにしてもよい。また、このような保留報知図柄と保留非報知図柄との入れ替えは、下記実施形態において同様に実施するようにしてもよい。
また、保留コマンドの設定処理(図32)において、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505の保留コマンドを設定した後、総保留数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行するようにしてもよい。この場合、音声側MPU152では、保留コマンドに含まれる総保留数の情報に基づいて従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#を特定するようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態では具体的に説明していないが、開閉実行モードへの移行が発生した場合には、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させるようにしてもよいし、表示させないようにしてもよい。そして、開閉実行モードへの移行に際して第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させないようにした場合には、開閉実行モードが終了した後、新たに第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させる際、開閉実行モードへの移行前に保留報知図柄が表示されていた場合にはそのまま保留報知図柄を表示させるようにしてもよいし、保留報知図柄が表示されていた保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄を表示させるようにしてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、音声側MPU152が実行する擬似保留報知抽選処理および入替処理を変更し、当たり抽選に当選する保留非報知図柄以外にも保留報知図柄が入れ替わるようしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の音声側ROM153および音声側RAM154の構成について図56を参照しつつ説明する。図56は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
図56に示されるように、本実施形態では、音声側ROM153には、各種エリア153a〜153dに加えて、受入抽選用テーブル記憶エリア153eが設けられている。また、音声側RAM154には、各種エリア154a〜154hに加えて、受入抽選用カウンタエリア154iが設けられている。
次に、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図57を参照しつつ説明する。図57は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
図57に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、各種フラグ格納エリア211〜215に加えて、受入当選フラグ格納エリア216が設けられている。この受入当選フラグ格納エリア216は、保留コマンドを受信した際に、後述する受入抽選処理(図58、S2307)を実行し、受入当選となった場合にフラグが格納されるエリアである。
続いて、音声側MPU152が実行する擬似保留報知処理(図39、S2207)について図58を参照しつつ説明する。図58は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理と同様の処理であり、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、当たり対応保留コマンドでない場合に保留報知図柄と入れ替えられる可能性がある受入処理(S2307〜S2309)を追加した処理である。
具体的には、図58に示されるように、ステップ2306の外れ非当選情報を記憶した後、受入抽選を行う(S2307)。この受入抽選は、まず、音声側RAM154の受入抽選用カウンタエリア154iから受入抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、受入抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、受入抽選処理では、音声側ROM153の受入抽選用テーブル記憶エリア153eに記憶されている受入抽選用テーブルを参照して、上記読み出した受入抽選用カウンタの値が受入当選に対応しているか否かを判定する。受入当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、外れリーチ対応保留コマンドである場合には1/20の確率で受入当選となり、外れリーチ対応保留コマンドでない場合には1/100の確率で受入当選となるように受入抽選用テーブルが設定されている。
次に、受入抽選処理の結果が受入当選であるか否かを判定し(S2308)、受入当選であると判定した場合には(S2308:YES)、音声側MPU152のレジスタに、ステップ2306で記憶した外れ報知非当選情報と共に受入当選情報を記憶する(S2309)。受入当選情報を記憶した後、または受入抽選に非当選であると判定した場合には(S2308:NO)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。
これにより、擬似保留報知抽選処理(図58)のステップ2309にて受入当選情報を記憶した場合には、保留コマンド対応処理(図39)のステップ2211において、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#の受入当選フラグ格納エリア216に受入フラグを格納する。なお、保留コマンド対応処理(図39)のステップ2211では、擬似保留報知抽選処理(図58)のステップ2309にて受入当選情報を記憶した場合、受入フラグのみを格納し、外れ報知非当選フラグは格納しない。
続いて、音声側MPU152が実行する操作有効抽選処理(図37、S2007)について図59を参照しつつ説明する。図59は、操作有効抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図42で説明した操作有効抽選処理と同様の処理であり、上記図42で説明した操作有効抽選処理に対して、従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に受入当選フラグが格納されているか否かを判定する処理(S2402a)を追加した処理である。
操作有効抽選処理では、総保留数INxが2以上であると判定した場合には(S2401:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に報知当選フラグ、および報知非当選フラグ、または受入当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2402a)。具体的には、当たり報知当選フラグまたは外れ報知当選フラグの少なくとも一方と、当たり報知非当選フラグ、外れ報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも1つが格納されているか否かを判定する。つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄「●」と保留非報知図柄「○」が少なくとも1つずつ表示されているか否かを判定する。そして、報知当選フラグ、および報知非当選フラグまたは受入当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2402a:YES)、ステップ2403以降の処理を実行する。これにより、当たり報知非当選フラグが格納されていない場合においても、受入当選フラグが格納されている場合には、ステップ2405の操作報知に当選すれば図柄表示装置80に操作報知が表示される。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図60を参照しつつ説明する。図60は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に受入当選フラグが格納されているか否かを判定する処理(S2502a)を、図43のステップ2502に置き換えた処理である。
具体的には、入替処理では、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出した後(S2501)、読み出した従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも一方のフラグが格納されており、かつ外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2502a)。
そして、当たり報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも一方が格納されており、かつ外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2502a:YES)、上記と同様の入替抽選処理を行い(S2503)、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、対応する保留図柄の入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、この処理では、当たり報知非当選フラグおよび受入当選フラグが格納されている場合には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。また、当たり報知非当選フラグのみが格納されている場合には、上記第1実施形態と同様の入替コマンドを送信する。そして、受入当選フラグのみが格納されている場合には、受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図61(a)に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかったが、受入抽選に当選した保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第5〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds5〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも受入抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図61(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に保留非報知図柄「○」が表示される。
また、例えば、図62(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかったが、受入抽選に当選した保留非報知図柄「○」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図「●」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第5、第7、第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds5、Ds7、Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも受入抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、上記のように、従特別図柄保留球格納エリア154bに当たり報知非当選フラグが格納されている場合には当たり報知非当選フラグが優先されるため、第4保留図柄表示エリアDs4と第6保留図柄表示エリアDs6の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図62(b)に示されるように、第6保留図柄表示エリアDs6に保留報知図柄「●」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に保留非報知図柄「○」が表示される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、保留報知図柄「●」が保留非報知図柄「○」と入れ替わって表示されたとしても、入れ替わる先が当たり抽選に当選しないものも含むようにしている。
つまり、入れ替えられた保留報知図柄に関する遊技回において、当たり結果が発生することが確定しなくなくなる。このため、保留報知図柄と保留非報知図柄とが入れ替えられて表示されることを1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態によれば、遊技者は、第1、第2始動口54、55に入賞した保留が保留報知図柄として表示されるか(チャンスアップするか)を期待し、さらに保留報知図柄が入れ替えられるか否か(さらにチャンスアップするか)を期待しつつ遊技に注目できる。このため、遊技者の遊技への関心を向上でき、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
さらに、受入当選フラグは、外れリーチ対応保留コマンドを受信したときの方が外れリーチ対応保留コマンドを受信していないとき(その他対応保留コマンドを受信したとき)より格納され易くなっている(図58、S2307)。このため、入れ替わる先が当たり抽選に当選しないものである場合、リーチ結果が発生し易くなっているため、保留報知図柄の表示意義を低下させることなく、遊技の多様化を図ることができる。
また、入替抽選に当選した場合、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄が保留報知図柄と入れ替わるようにしている(図60、S2505)。このため、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合に受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄が保留報知図柄と入れ替わる場合と比較して、例えば、入れ替わった保留報知図柄の直前の保留非報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生するといった演出上の違和感が発生することを抑制できる。
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第2実施形態において、擬似保留報知抽選処理(図58)では、外れリーチ対応保留コマンドでない場合、受入抽選処理を実行しないようにしてもよい。これによれば、保留報知図柄と保留非報知図柄とが入れ替わった場合、保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果が発生するか、または当たり結果が発生しなくてもリーチ結果が発生するため、遊技者の、入れ替わった保留報知図柄および当該保留報知図柄に関する遊技回への関心を向上できる。
また、入替処理(図60)では、入替抽選に当選して入替コマンドを送信する場合、従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合には、入替先となる従保留エリアRC#を抽選で決定するようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態の変形例と同様に、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されなかった場合には入替処理(図60)を行わないようにし、入替処理(図60)では入替抽選処理(S2503)を行わないようにしてもよい。これによれば、遊技者が第1枠ボタン26を操作した場合、従保留エリアRC#に当たり非報知当選フラグ、または受入当選フラグが格納されている場合には、必ず保留報知図柄の入れ替えが発生するが、受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄と保留報知図柄とが入れ替えられた場合には、入れ替えられた保留報知図柄に関する遊技回では当たり結果が発生しない。一方、当たり抽選に当選すると共に保留報知抽選にもすることによって保留報知図柄が表示されている場合には、遊技者が第1枠ボタン26を操作しても保留報知図柄が入れ替わらないという法則崩れ的な演出が発生する。つまり、第1枠ボタン26を操作したにも関わらず保留報知図柄が入れ替わらないという法則崩れのプレミア演出(必ず当たり結果が発生する演出)を生成することができる。このため、さらなる遊技の多様化を図ることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを区別して表示することにより、遊技者にどちらの始動口への入賞を契機とする遊技回かを判別し易くしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、主側MPU112が実行する第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理(図20、S406)について図63を参照しつつ説明する。図63は、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
この処理は、基本的には、上記図32で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定と同様の処理であり、上記図32で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理に対して、入賞情報を設定する処理(S1506)を追加した処理である。
図63に示されるように、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理では、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505の保留コマンドを設定した後、当該保留コマンドに第1始動口54への入賞を契機とする情報を設定した後(S1506)、本保留コマンドの設定処理を終了する。具体的には、このステップ1506の処理では、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、どちらの始動口への入賞を契機とするものであるかを特定するための情報を設定する。
なお、第2始動口55への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理(図20、S412)については、基本的には、図63で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理と同様であり、第2始動口55への入賞を契機とする情報を保留コマンドに設定することのみが相違しているため、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態における音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について説明する。
まず、保留コマンド対応処理について説明する前に、本実施形態における図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される表示態様について図64を参照しつつ説明する。図64は、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8を示す図である。
本実施形態では、表示側MPU162により、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、図64に示されるように、基本的には、第1抽選遊技の保留図柄として「○」が表示され、第2抽選遊技の保留図柄として「△」が表示されるようになっている。つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、第1抽選遊技の保留図柄と第2抽選遊技の保留図柄とが区別して表示されるようになっている。また、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される。
以下では、保留図柄として、保留図柄「○」および保留図柄「△」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)として説明する。
ここで、上記第1実施形態で説明したように、当たり当選となった場合の遊技結果の振分態様は、第1始動口54への入賞を契機として当たり当選となった場合と、第2始動口55への入賞を契機として当たり当選となった場合とで異なっており、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっている(図16)。なお、16R確変当たり結果は、遊技者にとって最も有利な当たり結果の1つである。
このため、遊技者は、保留報知図柄が表示される場合、第1抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示されるよりも、第2抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合の方が当該保留報知図柄に対する遊技回への関心が高くなり易い。言い換えると、第1抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合には、第2抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合よりも当該保留報知図柄に関する遊技回への関心が低下し易いという問題がある。つまり、第1抽選遊技の保留図柄が保留報知図柄となった場合、当たり結果となる期待値が上がるにも関わらず、遊技者が落胆する可能性がある。
次に、本実施形態の音声側RAM154に設けられた従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の構成について説明する。図65は、従特別図柄保留球格納エリア154bの構成を示す図である。
図65に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、各種フラグ格納エリア211〜215に加えて、入賞始動口格納エリア217が設けられている。入賞始動口格納エリア217は、上記のように保留コマンドにはどちらの始動口54、55への入賞を契機とするものであるかの情報が含まれているため、当該情報に基づいてどちらの始動口54、55への入賞を契機とするものであるかを判定するための情報が格納されるエリアである。
続いて、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図66を参照しつつ説明する。図66は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンドに対して、ステップ2209の保留報知コマンドを送信する処理、およびステップ2210の保留非報知コマンドを送信する処理の際に入賞始動口情報を設定する処理を追加し、さらに入賞始動口情報を格納する処理(S2211a)を図39のステップ2211に置き換えた処理である。
図66に示されるように、保留コマンド対応処理では、ステップ2209にて保留報知コマンドを送信し、ステップ2210にて保留非報知コマンドを送信する。これらの際、主側MPU112から送信される保留コマンドには、上記のように、第1始動口54への入賞を契機とするものである情報、または第2始動口55への入賞を契機とするものである情報のいずれか一方の情報が含まれているため、当該情報に基づいて、入賞始動口情報を含む保留報知コマンド、または保留非報知コマンドを送信する。
これにより、表示側MPU162では、保留非報知コマンドを受信した場合には、遊技球が入賞した始動口54、55を判定し、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」または「△」を表示する。なお、保留報知コマンドを送信した際には、保留図柄表示エリアDs※には、第1始動口54への入賞、および第2始動口55への入賞のいずれであっても保留報知図柄「●」が表示される。このため、保留報知コマンドには入賞始動口情報を含まないようにしてもよい。
次に、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図66のステップ2205、ステップ2206、および図41のステップ2305、ステップ2306で記憶した報知情報と対応する各種フラグを格納すると共に入賞始動口情報を格納する(S2211a)。
続いて、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図67を参照しつつ説明する。図67は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、入替抽選処理を入賞した始動口54、55によって変更するようにした処理である(S2508、S2503a、S2503b)。
具体的には、入替処理では、当たり報知非当選フラグおよび外れ報知非当選フラグが格納されていると判定した場合(S2502:YES)、当該当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54であるか否かを判定する(S2508)。そして、入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54であると判定した場合には(S2508:YES)、第1入替抽選処理を実行し(S2503a)、入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54でないと判定した場合には(S2508:NO)、つまり入賞始動口格納エリア217の情報が第2始動口55であると判定した場合には、第2入替抽選処理を実行する(S2503b)。
第1、第2入替抽選処理は、基本的には上記ステップ2503で説明した入替抽選処理と同様であり、音声側ROM153の入替抽選用テーブル記憶エリア153cに記憶されている入替抽選用テーブルを参照して入替当選に対応しているか否かを判定するが、第1入替抽選処理と第2入替抽選処理とで参照するテーブルが異なっている。詳述すると、第1入替抽選処理より第2入替抽選処理の方が入替当選となる確率が高くなっている。入替当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、第1入替抽選処理では1/4の確率で入替当選となり、第2入替抽選処理では1/2の確率で入替当選となるように入替抽選用テーブルが設定されている。つまり、遊技者にとって有利となる(16R確変当たり結果が発生する)確率が高い第2抽選遊技に関する保留図柄が保留非報知図柄である場合の方が、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留非報知図柄である場合よりも入替抽選に当選し易くなっている。
次に、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、上記第1実施形態で説明した各種情報に加えて、入賞始動口情報を含む入替コマンドを送信する。その後、ステップ2506、ステップ2507の処理を実行した後に本入替処理を終了する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図68(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「△」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第1、第3、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」または「△」が表示されているとする。
この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図68(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「△」が表示される。つまり、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と保留報知図柄とが入れ替えられる。なお、入替コマンドには、入賞始動口情報も含まれているため、第5保留図柄表示エリアDs5に、元々第5保留図柄表示エリアDs5に表示されていた始動口と対応する保留非報知図柄を表示させるようにしてもよい。つまり、図68(b)では、第5保留図柄表示エリアDs5に、保留非報知図柄「○」を表示するようにしてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを区別して表示しており、遊技者は、該当する遊技回が第1、第2抽選遊技のどちらの抽選遊技に対する保留図柄なのかを容易に判別できるようになっている(図64)。また、当たり結果となった場合、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっており、遊技者にとっては、第2抽選遊技で当たり当選となる方が有利な結果を得やすくなっている。
このため、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された場合、遊技者は、当たり結果となる確率が高くなるにも関わらず、第2抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された方が嬉しかったのにと考えたり、第2抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示されていないことに落胆する可能性がある。つまり、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された場合、当該保留報知図柄を表示したことが逆効果となってしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態では、第1抽選遊技に関して保留報知図柄が表示されたとしても、入替処理によって当該保留報知図柄が第2抽選遊技に対する保留非報知図柄と入れ替わる可能性があり(図67、S2503b)、遊技者は、保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。
このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。なお、上記第1実施形態と同様に、本実施形態では、入れ替わる先は当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留である。このため、遊技者は、例えば、第2抽選遊技に関する保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替わったとしても、入れ替わった保留報知図柄で当たり結果が発生するため、入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回への関心を維持できる。
また、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217に第2始動口55への入賞情報が格納されている場合、入替抽選に当選し易くなっている(図67、S2503b)。このため、遊技者は、第1抽選遊技に対する保留図柄に保留報知図柄が表示された場合、さらに入替抽選に当選する(第2抽選遊技に対する保留非報知図柄が保留報知図柄に入れ替えられる)ことを期待しながら遊技を継続して行うことができる。
(第3実施形態の第1変形例)
上記第3実施形態の第1変形例について説明する。例えば、保留コマンド対応処理(図66)では、ステップ2203aの第1保留報知抽選処理において、保留コマンドに含まれている入賞始動口情報を判定し、第2始動口54への入賞である場合には報知当選し難くなるようにしてもよい。
また、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2始動口54への入賞を契機とする当たり報知非当選フラグが格納されている場合、ステップ2302の第2保留報知抽選処理およびステップ2303の第3保留報知抽選処理において、報知当選となる確率が高くなるようにしてもよい。さらに、ステップ2302の第2保留報知抽選処理およびステップ2303の第3保留報知抽選処理において、第1始動口54への入賞である場合には報知当選し易くなるようにしてもよい。
そして、操作有効抽選処理(図42)では、ステップ2404の操作報知抽選処理において、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217に第2始動口54への入賞である情報が格納されている場合には、操作報知当選となる確率が高くなるようにしてもよい。
これらのように抽選確率を変更することにより、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と第1抽選遊技に関する保留報知図柄とが入れ替えられ易くなり、保留図柄が入れ替わった場合、入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回において遊技者に有利な当たり結果が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1抽選遊技に関する保留報知図柄が第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第3実施形態の第2変形例)
上記第3実施形態の第2変形例について説明する。上記第3実施形態では、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される例について説明したが、第1、第2抽選遊技の保留図柄において、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄を区別するようにしてもよい。例えば、図69に示されるように、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる第1抽選遊技の保留図柄として「●」が表示され、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる第2抽選遊技の保留図柄として「▲」が表示されるようにしてもよい。
これによれば、遊技者は、入れ替わった保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留図柄なのか、第2抽選遊技に関する保留図柄なのかを容易に判別でき、遊技に混乱することなく、快適に遊技を継続できる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、低確率モード中と高確率モード中とで保留報知図柄の役割(示唆内容)を変更したものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態における保留図柄について説明する。本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、低確率モード(第2遊技モード、低頻度サポートモード)である場合には、外れリーチ結果が発生するか、または当たり結果が発生すると遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される。つまり、低確率モードでは、保留図柄として「●」が表示された場合には、当たり外れ如何を問わず、少なくともリーチ変動が発生することが確定する。一方、高確率モード(第1遊技モード、高頻度サポートモード)である場合には、本実施形態では、リーチ変動が発生した場合には、必ず当たり結果が発生する構成となっている。つまり、高確率モードである場合には、少なくともリーチ変動が確定する保留図柄「●」が表示された場合には、当該保留図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生する。以下では、保留図柄として、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)として説明する。
次に、本実施形態の図柄表示装置80における上側表示領域Dmの表示態様について図70を参照しつつ説明する。図70は、図柄表示装置80における上側表示領域Dmの表示態様を説明するための図である。
図柄表示装置80の上側表示領域Dmには、高確率モードであれば「高確率モード中」であることが表示されるようになっており、遊技者は、上側表示領域Dmに「高確率モード中」との表示がされているか否かを確認することにより、現状の遊技回が高確率モード中であるのか低確率モード中であるのかを容易に判定できるようになっている。また、上側表示領域Dmには、高確率モード中である場合には、残りの高確率モード遊技回数(図70では残り77回)も表示されるようになっている。
このように、図柄表示装置80において高確率モード中である表示、および残りの高確率モード遊技回数を表示するためには、例えば、主側MPU112において、特電終了処理(図29)における高確率モードフラグを格納する際に高確率コマンドを出力対象にセットするようにする。そして、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに従高確率遊技回数カウンタ等を備えて高確率モード中の遊技回数をカウントするようにし、高確率モード中の遊技回数に応じたコマンドを表示側MPU162に送信することにより、表示側MPU162において、高確率モード中であるか否かを表示制御すると共に、高確率モード中である場合には残りの高確率遊技回数が表示されるようにすればよい。
次に、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について図71を参照しつつ説明する。図71は、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図30で説明した第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と同様の処理であり、上記図30で説明した保留予告用の確認処理に対して、低確率モードであるか否かを判定する処理(S1315)を追加した処理である。
具体的には、当たり当選でないと判定した場合(S1306:NO)、当該保留にかかる遊技回が開始される時点での当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定(推定)する(S1315)。この判定は、例えば、ステップ1303にて判定した結果を主側MPU112のレジスタに記憶しておき、当該レジスタに記憶されている情報に基づいて判定する。そして、低確率モードでないと判定した場合には(S1315:NO)、つまり高確率モードであると判定した場合には、上記で説明したように、高確率モードの場合には当たり結果の場合のみリーチ結果が発生する構成としているため、リーチ結果が発生するか否かの判定を行うことなく、本保留予告用の確認処理を終了する。これに対し、低確率モードであると判定した場合には(S1315:YES)、上記ステップ1311〜ステップ1314の処理を実行する。
なお、第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理は、上記図71で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と同様に、図31で説明した第2始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理に対して、当たり当選でないと判定した場合(S1406:NO)、低確率モードであるか否かを判定する処理を追加したのみであるため、詳細な説明は省略する。
また、特に図示しないが、特図変動開始処理(図22)におけるステップ509の変動表示時間の把握処理では、保留予告用の確認処理と同様に、高確率モードである場合、当たり結果でない際にはリーチ結果が発生しないと判定する。
次に、音声側MPU152が実行する擬似報知抽選処理(図39、S2207)について図72を参照しつつ説明する。図72は、擬似保留抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明した擬似保留抽選と同様の処理であるが、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、第3保留報知抽選処理(S2303)を行わないようにした処理である。
具体的には、外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合(S2301:NO)、外れ報知非当選情報を記憶し(S2306)、そのまま本擬似保留報知処理を終了する。つまり、本実施形態では、当たり抽選にもリーチ抽選にも当選しない場合、保留報知コマンドは送信されない。言い換えると、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留報知図柄が表示された場合、当該保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果か、またはリーチ結果が必ず発生する。なお、外れリーチ対応保留コマンドは、上記保留予告用の確認処理で説明したように、低確率モードである場合のみに主側MPU112から送信される。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。なお、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄が全て低確率モードに関する抽選結果を示すものである場合には、リーチ結果が発生しない場合に保留報知図柄が表示されないことのみが第1実施形態と相違するため、詳細な説明を省略する。
まず、高確率モードが残り99回〜8回までにおいては、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄は、全て高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄となる。このため、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留報知図柄が表示された場合、当該保留報知図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生する。なお、本実施形態では、高確率モードである場合には、主側MPU112から外れリーチ対応保留コマンドは送信されないため、外れ報知当選情報が記憶されることはない。つまり、高確率モードである場合には、当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選するということがない。このため、高確率モードが残り99回〜8回までにおいては、操作有効抽選処理(図42)を行わないようにしてもよい。
一方、高確率モードが残り7回〜1回の場合には、図73に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に(混在して)表示されることになる。図73は、図柄表示装置80において、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示されている状態を示す図である。
図73に示されるように、例えば、高確率モードが残り3回の場合、第1〜第3保留図柄表示エリアDs1〜Ds3には高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示され、第4〜第8保留図柄Ds4〜Ds8には低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される。なお、図柄表示装置80には、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される領域と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される領域とが遊技者に容易に判定できるように、高確率モード、および低確率モードといった表示がされる。但し、これに限定されるものではなく、例えば、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面を点滅表示したり、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面とを異なる画面(色)とするようにしてもよい。
そして、例えば、図73(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示されることがある。この場合、入替抽選に当選して表示側MPU162が入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第6保留図柄表示エリアDs6の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図73(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に保留非報知図柄「○」が表示される。つまり、低確率モードではリーチ発生が確定するのみであった保留報知図柄「●」が高確率モード内の保留非報知図柄「○」と入れ替えられることにより、入れ替えられた高確率モード内の保留報知図柄「●」に関する遊技回では、当たり結果が発生することが確定する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、高確率モードの規定回数を超えた保留報知図柄(低確率モードでの抽選結果に関する保留図柄)が高確率モードの規定回数内の保留非報知図柄(高確率モードでの抽選結果に関する保留図柄)と入れ替わるかもしれないという遊技性を付与することができ、遊技の多様化を図ることができる。
また、高確率モードでは当たり抽選に当選する場合のみ保留報知図柄が表示されるようにし、低確率モードでは、当たり抽選に当選する場合、またはリーチ抽選に当選する場合のみに保留報知図柄を表示するようにしている(図39のS2203、図72のS2302)。このため、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されたとしても、まず、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示されることを期待しながら遊技を継続し、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示された場合には当該保留報知図柄が高確率モード内の保留非報知図柄と入れ替わることを期待しながら遊技に注目する。このため、高確率モードの規定回数を超えた状態においても、遊技者の遊技意欲を促進できると共に遊技者の遊技への関心を向上できる。
すなわち、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替わることがないようにした構成の場合、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されると、遊技球の打ち出しを停止して遊技を見守る傾向がある。これに対し、本実施形態のように、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替わることがあるように構成すると、遊技者は高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された後も高確率モードの保留図柄が全て保留非報知図柄であった場合には、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示されることを期待して遊技を継続する。そして、低確率モードで保留報知図柄が表示された場合には、当該保留報知図柄が高確率モードの保留非報知図柄と入れ替えて表示されることを期待しながら遊技に注目するため、遊技者の遊技意欲の促進に繋がると共に遊技への関心の向上に繋がる。
さらに、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが入れ替わることがないようにした遊技機では、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードの保留図柄として、保留報知抽選に当選した保留報知図柄が表示されると、遊技者に高確率モード中であればといったような喪失感や嫌悪感を与える可能性がある。このため、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが入れ替わることがないようにした遊技機、つまり、従来のパチンコ機では、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、いわゆる禁則処理を実行するようにし、低確率モードの保留図柄を必ず保留非報知図柄とするようにしたものがある。
しかしながら、このようなパチンコ機では、高確率モードから低確率モードへ移行する際の演出(保留図柄の表示態様)が固定されてしまい、遊技者は、高確率モードから低確率モードへ移行する際の演出に注目しなくなると共に、早期に遊技に飽きてしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態のように、高確率モードの保留非報知図柄と低確率モードの保留報知図柄とが入れ替わることがあるようにすることにより、上記禁則処理を実行する必要がなくなると共に、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合の表示態様の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
(第4実施形態の変形例)
上記第4実施形態の変形例について説明する。例えば、高確率モードの残り回数が7回〜1回である場合、つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示される場合、以下のような構成としてもよい。すなわち、音声側MPU152は、保留コマンド対応処理(図39)において、ステップ2203の第1保留報知抽選処理を行わないようにするか、または保留報知抽選に当選し難くなるようにし、高確率モードが終了した直後の低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄として、従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、リーチか否かに関わらず保留報知コマンドを出力するようにする。そして、このように保留報知コマンドを出力した場合には、操作報知抽選処理(図42)では必ず操作報知コマンドを出力するようにし、入替処理(図43)では必ず入替コマンドを出力するようにしてもよい。
これによれば、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードに関する保留報知図柄と高確率モードに関する保留非報知図柄とが入れ替わり易くなる。このため、遊技者は、遊技者は低確率モードの保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、遊技者の遊技意欲をさらに向上でき、遊技への関心もさらに向上できる。
また、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が全て表示された場合、つまり、本実施形態では高確率遊技回数が100回とされているため、高確率モードにおける100個目の保留図柄が表示された場合、普図普電制御処理(S216)における電動役物63の開放判定において、開放に当選しなくなる、又は当選し難くなるようにしてもよい。つまり、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が全て表示された場合、電動役物63が開放しなくなる(延長開放しなくなる)ようにしてもよい。このような構成としても、低確率モードでの保留図柄に保留報知図柄が表示された場合には、当該保留報知図柄が高確率モードでの保留非報知図柄と入れ替わることによって高確率モードで当たり結果が発生することを早期に察知できるため、高確率モードの保留図柄が全て表示された後も遊技者に遊技を継続させ易くできる。
さらに、上記第1実施形態の変形例で図55を参照して説明したように、保留報知図柄が隣の保留非報知図柄と入れ替わるようにし、低確率モードの保留報知図柄が高確率モードの保留図柄として報知されるか否かといった演出を加えるようにしてもよい。これによれば、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示された場合には、遊技者は当該保留報知図柄が高確率モードの保留図柄として報知されるか否かといった動き(入れ替え)にも注目するため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
また、高確率モードである場合には、当たり結果が発生するかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留報知図柄として、「●」とは異なる「△」が表示されるようにしてもよい。この場合は、保留報知図柄「△」が入れ替えられると当たり結果となることが確定するようにし、高確率モード中においても入替処理(図43)を行うようにしてもよい。
さらに、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とを遊技者に容易に判定できる例として、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄との基本形状を変更するようにしてもよい。例えば、低確率モードでは基本的な保留図柄として「○」が表示されるようにし、高確率モードでは基本的な保留図柄として「△」が表示されるようにしてもよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、保留報知図柄を複数種類用いるようにしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態における保留図柄について説明する。本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」と「◎」が表示される。なお、保留図柄「◎」が表示された場合の方が保留図柄「●」が表示された場合よりも、当該保留図柄に関する遊技回で当たり結果となる確率が高くなっている。つまり、遊技者は、保留図柄「◎」が表示された場合の方が保留図柄「●」が表示された場合より当たり結果への期待を高くしながら遊技に注目する。以下では、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「◎」を第1保留報知図柄(第2上位先報知)とし、保留図柄「●」を第2保留報知図柄(第2下位先報知)として説明する。
次に、本実施形態の音声側ROM153および音声側RAM154の構成について図74を参照しつつ説明する。図74は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
図74に示されるように、音声側ROM153には、各種エリア153a〜153dに加えて、振分抽選用テーブル記憶エリア153fが設けられている。また、音声側RAM154には、各種エリア154a〜154hに加えて、振分抽選用カウンタエリア154jが設けられている。
続いて、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図75を参照しつつ説明する。図75は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
図75に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、上記第1実施形態における外れ報知当選フラグ格納エリア213の代わりに、第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aと、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bとが設けられている。
第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、当たり抽選に当選しないが、第1保留報知に当選した場合に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアであり、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、当たり抽選に当選しないが、第2保留報知に当選した場合に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。
次に、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図76を参照しつつ説明する。図76は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンド対応処理に対して、報知当選した場合(S2208:YES)、保留報知図柄の振分処理(S2212〜S2216)を追加した処理である。
具体的には、報知当選情報があると判定した場合(S2208:YES)、当たり対応保留コマンドか否かを判定する(S2212)。そして、当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2212:YES)、第1振分抽選処理を実行する(S2213)。一方、当たり対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2212:NO)、外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定し(S2214)、外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合には(S2214:YES)、第2振分抽選処理を実行する(S2215)。
第1、第2振分抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた振分抽選用カウンタエリア154jから振分抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、振分抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、第1、第2振分抽選処理では、音声側ROM153の振分抽選用テーブル記憶エリア153fに記憶されている振分抽選用テーブルを参照し、上記読み出したカウンタ値が第1保留報知図柄に当選しているか否かを判定する。第1保留報知図柄に当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、第1振分抽選処理(当たり対応保留コマンドである場合)では、9/10の確率で第1保留報知図柄に当選となるように振分抽選テーブルが設定されている。また、第2振分抽選処理(外れリーチ対応保留コマンドである場合)では、1/10の確率で第1保留報知図柄に当選となるように振分抽選テーブルが設定されている。つまり、当たり対応保留コマンドである場合の方が外れリーチ対応保留コマンドである場合より、保留報知図柄として第1保留報知図柄が表示され易くなっている。
次に、第1保留報知に当選したか否かを判定し(S2216)、第1保留報知に当選したと判定した場合には(S2216:YES)、第1保留報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2209a)。一方、第1保留報知に当選していないと判定した場合(S2216:NO)、および外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2214:NO)、第2保留報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2209b)。その後、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図76のステップ2205、ステップ2206で記憶した情報、図41のステップ2305、ステップ2306で記憶した情報、およびステップ2214、ステップ2216の判定結果に基づいて対応する各種フラグを格納した後(S2211)、本保留コマンド対応処理を終了する。ステップ2211の処理では、上記第1実施形態と異なる点について説明すると、ステップ2205の処理を実行した場合には、ステップ2216の判定結果に関わらず当たり報知当選フラグを格納する。また、ステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合、およびステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドであると判定したが、ステップ2216において第1保留報知に当選していないと判定した場合には第2外れ報知当選フラグを格納する。そして、ステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドであると判定し、ステップ2216において第1保留報知に当選したと判定した場合、第1外れ報知当選フラグを格納する。
これにより、図柄表示装置80では、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留図柄表示エリアDs※に第1保留報知図柄「◎」が表示され、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留図柄表示エリアDs※に第2保留報知図柄「○」が表示される。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について説明する。入替処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理である。上記図43で説明した入替処理と異なる点について説明すると、入替コマンドを送信する際には(S2505)、入替元の情報として、第1外れ報知当選フラグのみが格納されている場合には第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信する。また、入替元の情報として、第2外れ報知当選フラグのみが格納されている場合には第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信する。そして、入替元の情報として、第1外れ報知当選フラグおよび第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#および第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号に対応する情報を送信する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図77(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した第2保留報知図柄「●」が表示され、第7保留図柄表示エリアDs7に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した第1保留報知図柄「◎」が表示され、第1、第3、第4、第6、第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6、Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。
ここで、このように複数の保留報知図柄が表示されている場合の問題点について説明する。図77(a)に示されるように、複数の保留報知図柄が表示される場合、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」と当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」が同時に表示される場合がある。この場合、一般的に遊技者は、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」と当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」との間に複数の保留非報知図柄「○」が表示されている場合には、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」に関する遊技回においてもある程度の期待を抱いて遊技結果を見守る傾向にある。しかしながら、一般的に遊技者は、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」の直後に当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」が表示されると、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」に関する遊技回への関心を失う傾向があると共に、早く当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」に関する遊技回へ移行するのを望む傾向がある。このため、第1、第2保留報知図柄への興趣を十分に堪能できない可能性がある。つまり、保留報知図柄での信頼度を的確に報知し過ぎると、保留報知図柄への興趣を十分に堪能できない可能性がある。なお、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」および当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」を同時に表示させないようにする構成とすることも考えられるが、一方の保留報知図柄が表示された場合に他方の保留報知図柄が表示されないようにすると、保留報知図柄が表示されている場合のその後の保留図柄が必ず保留非報知図柄となり、保留報知図柄で遊技者に当たり結果が発生することを期待させるというそもそもの意義が薄れてしまう。
さらに、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留報知図柄を複数有する場合、保留図柄が第1〜第8図柄表示エリアDs1〜Ds8をシフトする際等において、当たり結果が発生する期待度の低い保留報知図柄から当たり結果が発生する期待度の高い保留報知図柄に変化させる(例えば、第2保留報知図柄「●」から第1保留報知図柄「◎」へと変化させる)構成のものある。しかしながら、この構成では、当たり結果が発生する期待度の高い保留報知図柄に変化させるために当たり結果となる期待度の低い保留報知図柄が頻出する構成となり、当たり結果が発生する期待度の低い保留報知図柄が頻出することによって当該当たり期待度の低い保留報知図柄に対する遊技回への関心がさらに薄れてしまう。
このように、保留図柄として当たり結果が発生する期待度の異なる保留報知図柄を複数表示させる場合には種々の問題があるが、本実施形態では、入替処理を行って保留報知図柄が入れ替わることがあるようにすることにより、上記問題点を解決できるようにしている。
具体的には、上記図77(a)の状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図77(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に第2保留報知図柄「●」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「○」が表示される。そして、本実施形態では、保留報知図柄が入れ替わると、入れ替わった先の遊技回では当たり結果となることが確定する。このため、遊技者は第2保留報知図柄「●」が表示されたとしても入れ替わることを期待して遊技を継続でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄であっても、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と入れ替わることがあるようにしている(図77)。このため、遊技者は、第1保留報知図柄および第2保留報知図柄が同時に表示されたとしても、当該第2保留報知図柄が他の保留非報知図柄と入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄に関しては、保留非報知図柄と入れ替わらなかったとしても当たり結果が発生する期待度が高いため、そのまま遊技への注目を維持できる。
さらに、本実施形態では、第1保留報知図柄が表示されるのは、当たり抽選に当選する場合、またはリーチ抽選に当選する場合のみである(図76、S2213、S2215)。このため、第1保留報知図柄が表示されたにも関わらず、当該第1保留報知図柄に関する遊技回においてリーチ結果も発生しないという演出上の違和感が発生することを抑制できる。
また、本実施形態では、当たり抽選に当選する場合であっても、第2保留報知図柄で表示されることがあるようにしている(図76、S2213)。このため、第2保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わらなかったとしても、当該第2保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生することがあるため、入れ替わらなかった第2保留報知図柄に関する遊技回において遊技者の関心が低下することを抑制できる。
(第5実施形態の変形例)
上記第5実施形態の変形例について説明する。例えば、入替コマンドを送信する際(図43、S2505)、第1外れ報知当選フラグおよび第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信するようにしてもよいし、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信するようにしてもよいし、所定の抽選を実行することによって決定するようにしてもよい。
また、さらに複数の保留報知図柄を採用し、各保留報知図柄で当たり期待度が異なる構成としてもよい。この場合は、最も当たり期待度の低い保留報知図柄であっても入れ替わることがあるようにすることにより、遊技者の当該保留報知図柄への関心が薄れることを抑制できる。
さらに、入れ替わる保留報知図柄は、第2保留報知図柄のみの構成としてもよい。これによれば、遊技者は、第2保留報知図柄が表示された場合には当該第2保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続するため、遊技への関心を向上できる。なお、このような構成とする場合には、上記第5実施形態のように、当たり結果であっても、第2保留報知図柄で表示されることがあるようにすると、入れ替わらなかった第2保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果となることがあるため、第2保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても、遊技者が当該第2保留報知図柄に関する遊技回への関心を失うことを抑制できる。
また、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とが入れ替わることがあるようにしてもよい。このように保留報知図柄同士でも入れ替わることがあるようにすることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。この場合、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とが共に表示されている場合において、例えば、第1保留報知図柄が当たり抽選に当選せず、第2保留報知図柄が当たり抽選に当選する場合に、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とを入れ替えるようにすればよい。
そして、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2、第3保留報知抽選処理において(S2302、S2303)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグが格納されていると共に第1、第2外れ報知当選フラグが格納されていない場合には、第1、第2外れ報知当選フラグが格納されている場合より外れ報知となる確率が高くなるようにしてもよい。同様に、操作有効抽選処理(図42)では、当たり報知非当選フラグが格納されていると共に、第1、第2外れ報知非当選フラグの一方が格納されている場合には、操作報知抽選処理において(S2404)、これらのフラグが格納されていない場合と比較して、操作報知となる確率が高くされていてもよい。これによれば、当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、第1保留報知図柄または第2保留報知図柄が発生し易くなると共に、当該保留報知図柄が入れ替えられ易くなる。このため、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して保留報知図柄としてキャラクタ図柄を表示するようにし、当該キャラクタ図柄に関する遊技回で所定の演出表示を実行するようにしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の図柄表示装置80の表示態様について図78および図79を参照しつつ説明する。図78および図79は、図柄表示装置80の表示態様を説明するための図である。
本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として男の子のキャラクタ図柄が表示される。例えば、図78(a)に示されるように、第3保留図柄表示エリアDs3に保留図柄として男の子のキャラクタ図柄が表示される。この場合、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、通常の演出とは異なり、図78(b)に示されるように、図柄表示装置80の上側表示領域Dmの中央に男の子のキャラクタ図柄が表示されると共に敵キャラクタ図柄が表示され、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出(特殊演出)が表示される。そして、当たり結果が発生する場合には(開閉実行モードに移行する場合には)、男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄に勝利する演出(有利内容)が表示される。一方、当たり結果が発生しない場合には、男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄に敗北する演出(非有利内容)が表示される。この際、特別図柄の変動表示は、上側表示領域Dmの正面視右下側(図78(b)中では矢印が特別図柄の変動表示を示している)に小さく表示される。これにより、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出に注目しつつ、特別図柄が変動表示していることも確認できる。
また、保留図柄表示エリアDs※に男の子のキャラクタ図柄が表示された場合、当該男の子のキャラクタ図柄の後の2つの保留図柄表示エリアDs※は、援護ゾーン(特別領域)EZとして表示される。例えば、図78(a)では、第3保留図柄表示エリアDs3に男の子のキャラクタ図柄が表示されているため、第4、第5保留図柄表示エリアDs4、Ds5が援護ゾーンとして表示される。また、この援護ゾーンの表示は、保留図柄表示エリアDs※に表示されている保留図柄が下位エリア側にシフトされる際、同時にシフトされる。つまり、図78(b)に示されるように、図柄表示装置80に男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回の演出が表示されている場合には、第1、第2保留図柄表示エリアDs1、Ds2が援護ゾーンEZとして表示される。また、第8保留図柄表示エリアDs8に男の子のキャラクタ図柄が表示された場合は、男の子のキャラクタ図柄が下位エリア側にシフトされた際に援護ゾーンEZが表示される。
さらに、男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合において、図79(a)に示されるように、援護ゾーンEZより後の保留図柄表示エリアDs※に女の子のキャラクタ図柄が表示される場合がある。この女の子のキャラクタ図柄は、援護ゾーンEZ内に表示された場合に男の子のキャラクタ図柄を援護する可能性がある図柄として表示されるものである。つまり、図79(a)に示す状態から図79(b)に示されるように、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合には、図80に示されるように、女の子のキャラクタ図柄が男の子のキャラクタ図柄と共に敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示される。なお、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わらなかった場合には、図柄表示装置80の上側表示領域Dmにおいて、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では男の子のキャラクタ図柄のみで敵キャラクタ図柄と戦う演出が表示され、女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では通常の演出が表示される。
このような表示態様とすることにより、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には女の子のキャラクタ図柄が表示されることを期待しながら遊技を継続し、女の子のキャラクタ図柄が表示された場合には女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に入ることを期待しながら遊技に注目することになる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、下側表示領域Dsには、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に加えて、実行保留図柄表示エリアDs0が設けられている。この実行保留図柄表示エリアDs0は、図柄表示装置80の変動に関する保留図柄を示す領域である。例えば、上記のように、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回であり、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示されている場合には、実行保留図柄表示エリアDs0に男の子のキャラクタ図柄が表示される(図78(b)参照)。
以下では、保留図柄として、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)として説明する。また、男の子のキャラクタ図柄を第1保留報知図柄(第2先報知)ともいい、女の子のキャラクタ図柄を第2保留報知図柄(第3先報知)ともいう。
次に、上記図柄表示装置80にて表示される表示態様を実施するための構成について説明する。
まず、音声側RAM154に設けられる従特別図柄保留球格納エリア154bについて説明する。従特別図柄保留球格納エリア154bは、上記図74(第5実施形態)を参照して説明した構成と同様であるが、第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、後述する当たり抽選に当選しないが第2保留報知抽選に当選した場合に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアであり、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、後述する当たり抽選に当選しないが第3保留報知抽選に当選した場合に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。
さらに、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bについて詳述すると、当たり報知当選フラグ格納エリア211は、当たり抽選に当選し、保留報知抽選にも当選した場合(男の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に当たり報知当選フラグが格納されるエリアである。当たり報知非当選フラグ格納エリア212は、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった場合(保留非報知図柄が表示される場合)に当たり報知非当選フラグが格納されるエリアである。第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、当たり抽選に当選しないが、第2保留報知抽選に当選した場合(男の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、当たり抽選に当選しないが、第3保留報知抽選に当選した場合(女の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知非当選フラグ格納エリア214は、当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった場合(保留非報知図柄が表示される場合)に外れ報知非当選フラグが格納されるエリアである。
次に、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図81を参照しつつ説明する。図81は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンド対応処理に対して、主に男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定した上で男の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かの処理(S2218、S2203)を実行するようにした処理である。
具体的には、まず、従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出す(S2217)。そして、総保留数INxを1加算した後(S2201)、従特別図柄保留球格納エリア154bにおいて、INx−1、INx−2のうちの一方(INxはステップ2201で1加算した総保留数)の該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2218)。つまり、例えば、ステップ2201で1加算した総保留数INxが4である場合、従第2、従第3保留エリアRC2、RC3に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する。言い換えると、当該保留コマンドに対応する保留図柄が第4保留図柄表示エリアDs4に表示される場合、第2、第3保留図柄表示エリアDs2、Ds3のうちの一方に男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。すなわち、当該保留コマンドに対応する保留図柄が援護ゾーンEZに表示されるものか否かを判定する。
そして、ステップ2218のINx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定した後は、当たり対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2202a、S2202b)。INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#のどちらにもに当たり報知当選フラグも、第1外れ報知当選フラグも格納されていないが(S2218:NO)、当たり対応保留コマンドであると判定した場合(S2202a:YES)、男の子のキャラクタ図柄を保留図柄として表示させるか否かの第1保留報知抽選処理(S2203)を実行する。第1保留報知抽選処理は、上記第1実施形態で説明した第1保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/4の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、第1保留報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2204)。そして、報知当選であると判定した場合には(S2204:YES)、当たり報知当選情報を記憶し(S2205)、報知当選でないと判定した場合には(S2204:NO)、当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。
また、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されておらず、当たり対応保留コマンドでもないと判定した場合(S2202a:NO)、擬似保留報知抽選処理を実行する(S2207)。
ここで、本実施形態における擬似保留報知抽選処理(S2207)について図82を参照しつつ説明する。図82は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理と同様の処理であり、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、主にキャラクタ図柄が表示されているかを判定した上で、キャラクタ図柄を表示させるか否かの処理(S2310、S2302、S2303)を実行するようにした処理である。
擬似保留報知抽選処理では、まず、保留コマンド対応処理(図81)におけるステップ2217にて読み出した情報に基づき、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8内に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが少なくとも1つ格納されているか否かを判定する(S2310)。つまり、保留コマンド対応処理(図81)のステップ2218において、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されていないと判定しているため、その他の従保留エリア(INx−3以前の従保留エリア)RC#のうち少なくとも1つに、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。
当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが1つも格納されていないと判定した場合には(S2310:NO)、外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定し(S2301)、外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合には(S2301:YES)、男の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かの第2保留報知抽選処理を実行する(S2302)。この第2保留報知抽選処理は、基本的には上記第2保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/20の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。そして、第2保留報知抽選に当選していると判定した場合には(S2304a:YES)、音声側MPU152のレジスタに第1外れ報知当選情報を記憶する(S2305a)。
一方、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2310:YES)、第2外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2311)。つまり、保留図柄表示エリアDs※に男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合において、保留図柄表示エリアDs※に既に女の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。
そして、第2外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合(S2311:NO)、女の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かを抽選する第3保留報知抽選処理を実行する(S2303)。この第3保留報知抽選処理は、基本的には上記第3保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/4の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。そして、第3保留報知抽選に当選していると判定した場合には(S2304b:YES)、音声側MPU152のレジスタに第2外れ報知当選情報を記憶する(S2305b)。
当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されておらず、外れリーチ対応保留コマンドでもないと判定した場合(S2301:NO)、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているが、第2外れ報知当選フラグが既に格納されていると判定した場合には(S2311:YES)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2306)。つまり、保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、男の子のキャラクタ図柄が表示されていない場合には、リーチ結果が発生する場合に対してのみ男の子のキャラクタ図柄が表示されるようにし、男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合には、女の子のキャラクタ図柄を複数表示させないようにしている。また、第2保留報知に当選していないと判定した場合(S2304a:NO)、および第3保留報知抽選に当選していないと判定した場合にも(S2304b:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2306)。
保留コマンド対応処理(図81)の説明に戻り、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されており(S2218:YES)、当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2202b:YES)、音声側MPU152のレジスタに当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。一方、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているが(S2218:YES)、当たり対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2202b:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2219)。すなわち、当該保留コマンドに対応する保留図柄が図柄表示装置80の援護ゾーンEZに表示されるものである場合、保留報知の抽選は行わないようにしている。
図81のステップ2205、ステップ2206、ステップ2219、図82のステップ2305a、ステップ2305b、ステップ2306の処理を実行した後は、これらの処理で記憶した情報に、当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報があるか否かを判定する(S2208a)。そして、当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208a:YES)、第1保留報知コマンド送信する(S2209a)。当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208a:NO)、第2外れ報知当選情報があるか否かを判定し(S2208b)、第2外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208b:YES)、第2保留報知コマンドを送信する(S2209b)。一方、第2外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208b:NO)、保留非報知コマンドを送信する(S2210)。続いて、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図81のステップ2205、ステップ2206、ステップ2219、図82のステップ2305a、ステップ2305b、ステップ2306で記憶した情報と対応する各種フラグを格納し(S2211)、その後本保留コマンド対応処理を終了する。ステップ2211の処理では、上記第1実施形態と異なる点について説明すると、ステップ2208aにおいて、第1外れ報知当選情報があると判定した場合、第1外れ報知当選フラグを格納する。また、ステップ2208bにおいて、第2外れ報知当選情報があると判定した場合には、第2外れ報知当選フラグを格納する。
そして、表示側MPU162は、第1保留報知コマンドを受信すると男の子のキャラクタ図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示し、第2保留報知コマンドを受信すると女の子のキャラクタ図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示し、保留非報知コマンドを受信すると保留非報知図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示する処理を実行する(図78(a)、図79(a))。また、表示側MPU162は、第1保留報知コマンドを受信すると、当該第1保留報知コマンドに対する男の子のキャラクタ図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の後ろの2つのエリアを援護ゾーンEZとして表示する処理を実行する(図78、図79)。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図83を参照しつつ説明する。図83は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、女の子のキャラクタ図柄の入替処理(S2509〜S2514)を図43のステップ2502〜ステップ2504に置き換えた処理である。なお、本実施形態では、特に図示しないが、主側コマンド対応処理(図37)におけるステップ2007の操作有効抽選処理は行わず、さらにタイマ割込み処理(図36)におけるステップ1907〜ステップ1909の操作有効期間中か否かの判定処理を行わない構成としている。つまり、この入替処理は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1906のタイマ更新処理を実行した直後に行われるようになっている。
入替処理では、従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出した後(S2501)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に、第2外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定し、第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には当該従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されているか否かを判定する(S2509)。なお、第2外れ報知当選フラグが格納されており、かつ入替済フラグが格納されていない場合というのは、図79(a)に示されるように、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄が共に表示されている状態において、女の子のキャラクタ図柄が他の保留図柄と入れ替えられていない状態のことである。また、入替済フラグは、後述するステップ2506の処理にて格納される。
第2外れ報知当選フラグが格納されており、かつ入替済フラグが格納されていないと判定した場合には(S2509:YES)、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2510)。つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には男の子のキャラクタ図柄が表示されているため、当該男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄に関する遊技回が当たり結果であるか否かを判定する。一方、第2外れ報知当選フラグが格納されているが、入替済フラグも格納されていると判定した場合には(S2509:NO)、そのまま本入替処理を終了する。なお、第2外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合もそのまま本入替処理を終了する。
そして、当たり報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2510:YES)、第1入替コマンドを送信する(S2505a)。具体的には、この処理では、当たり報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の番号の最も小さい番号をINaとすると、INa+1、またはINa+2の番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第1入替コマンドを送信する。つまり、女の子のキャラクタ図柄を援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替えるコマンドを送信する。なお、入替先となるINa+1、またはINa+2の番号に関する情報は、抽選等によって一方が選択される。
当たり報知当選フラグが格納されていないと判定した場合には(S2510:NO)、男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄表示エリアDs※と対応する従保留エリアRC#には、第1外れ報知当選フラグが格納されていることになる。このため、当該第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号をINbとし、INb+1、またはINb+2の従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2511)。つまり、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄表示エリアDs※に保留図柄として表示された場合には、当該保留図柄表示エリアDs※の後の2つの保留図柄表示エリアDs※が援護ゾーンEZとして設定されるため、援護ゾーンEZ内に、当たり結果が発生する保留非報知図柄が表示されているか否かを判定する。
そして、当たり報知非当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2511:YES)、第2入替コマンドを送信する(S2505b)。具体的には、この処理では、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第2入替コマンドを送信する。つまり、女の子のキャラクタ図柄を援護ゾーンEZ内の当たり結果が発生する保留図柄と入れ替える第2入替コマンドを送信する。
一方、当たり報知非当選フラグが格納されていないと判定した場合には(S2511:NO)、入替可能か否かを判定する(S2512)。つまり、援護ゾーンEZより後の保留図柄に対応する従保留エリアRC#に外れ報知非当選フラグが格納されているものがあるか否かを判定する。すなわち、援護ゾーンEZより後の保留図柄表示エリアDs※に当たり抽選に当選しない保留非報知図柄が表示されているか否かを判定する。そして、入替可能であると判定した場合には(S2512:YES)、上記ステップ2503と同様の入替抽選処理を実行し(2513)、入替当選であるか否かを判定する(S2514)。
入替当選であると判定した場合には(S2514:YES)、第3入替コマンドを送信する(S2505c)。具体的には、この処理では、図柄表示装置80において、援護ゾーンEZに女の子のキャラクタ図柄が入らないように、入替先となる番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を第2保留報知図柄にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第3入替コマンドを送信する。つまり、第3入替コマンドでは、受入先となる従保留エリアRC#の番号は、援護ゾーンEZに入らないように抽選で適宜決定される。
ステップ2505a〜ステップ2505cの処理を終了した後は、第1〜第3入替コマンドに基づいて、上記ステップ2506と同様に従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を更新する(S2506)。具体的には、入れ替わる先となる従保留エリアRC#において、既に格納されているフラグを消去すると共に、当たり報知当選フラグ、または第2外れ報知当選フラグを格納し、さらに入替済フラグを格納する。また、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#において、当該第2外れ報知当選フラグを消去すると共に外れ報知非当選フラグを格納する。そして、ステップ2506の処理を終了した場合、入替可能でないと判定した場合(S2512:NO)、または入替当選でないと判定した場合には(S2514:NO)、本入替処理を終了する。
そして、表示側MPU162では、第1〜第3入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の変形例にて説明したように、1遊技回または複数の遊技回において、女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)を順に入れ替える(図55参照)。つまり、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に入るか否かといった演出となるように女の子のキャラクタ図柄を移動させるようにし、遊技者の注目度を向上できるようにしている。
例えば、図84(a)に示されるように、図柄表示装置80において、第3保留図柄表示エリアDs3に男の子のキャラクタ図柄(第1保留報知図柄)が表示され、第4、第5保留図柄表示エリアDs4、Ds5が援護ゾーンEZとして表示され、第7保留図柄表示エリアDs7に女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)が表示されているとする。
この状態において、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものである場合、音声側MPU152から第1入替コマンドが送信される。そして、表示側MPU162は、第1入替コマンドを受信すると、第7保留図柄表示エリアDs7に表示されている女の子のキャラクタ図柄を第5〜第8保留図柄表示エリアDs5〜Ds8に表示されている保留非報知図柄と入替表示しながら、最終的に、例えば、図84(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5の保留非報知図柄と入れ替えて表示する入替設定処理を行う。つまり、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄として表示されるように入替設定処理を行う。なお、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられる経路は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄の数や、男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄表示エリアDs※の番号に応じて変更するようにすることが好ましい。また、このような制御は、後述する第2、第3入替コマンドを受信した際の入替設定処理においても同様に可能である。
そして、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、図80に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示されると共に、援護ゾーンEZ内に表示されている女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示され、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが協力して敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示される。そして、当該対決する演出にて勝利する演出が表示されて当たり結果が表示される。なお、女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示された場合、当該女の子のキャラクタ図柄が表示されていた保留図柄表示エリアDs※には、保留非報知図柄が表示される。
また、図85(a)に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものではなく、援護ゾーンEZ内における第5保留図柄表示エリアDs5に表示されている保留非報知図柄が当たり抽選に当選するものである場合、第2入替コマンドが送信される。そして、表示側MPU162は、第2入替コマンドを受信すると、上記と同様に、図85(b)に示されるように、女の子のキャラクタ図柄を第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄(当たり抽選に当選する保留非報知図柄)と入れ替えて表示する処理を行う。
そして、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、図80に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示されると共に、援護ゾーンEZ内に表示されている女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示され、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが協力して敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示されるが、実際の当たり抽選に当選する遊技回は女の子の保留図柄に関する遊技回である。このため、表示側MPU162は、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回から女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回までを1つの演出と見せる表示制御を行う。
なお、図80では、上側表示領域Dmにおいて、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回に女の子のキャラクタ図柄も同時に表示される例(男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄が共に敵キャラクタ図柄と対決する演出)を説明したが、女の子のキャラクタ図柄は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出の途中から表示されるようにしてもよいし、男の子のキャラクタ図柄が敗北した演出が表示された後に復活キャラクタとして表示させるようにしてもよい。
また、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では当たり抽選に当選せず、援護ゾーンEZ内に当たり抽選に当選する保留図柄が存在しない場合、第3入替コマンドが送信されるか、または入替コマンドが送信されない。そして、表示側MPU162は、第3入替コマンドを受信した場合には、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されないように表示制御を行う。このように、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられるものの、援護ゾーンEZに入るか否かといった表示演出を加えることにより、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられても援護ゾーンEZ内に入ることが確定しないため、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられる(動く)ことによる演出表示への遊技者の注目度を向上できる。入替コマンドを受信しない場合にはそのまま女の子のキャラクタ図柄を表示する。
なお、女の子のキャラクタ図柄が表示されているものの、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されなかった場合には、上記のように、当該女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では通常の演出が表示される。このため、女の子のキャラクタ図柄が保留非報知図柄と入れ替えられた後に援護ゾーンEZ内の保留図柄として表示されなかった場合には、当該女の子のキャラクタ図柄を男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄と対決する演出の前または演出の後に保留非報知図柄に変更して表示するようにしてもよい。また、表示側MPU162は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出の後は、援護ゾーンの表示処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示された場合には、援護ゾーンEZが表示され(図78〜図80、図84、図85)、援護ゾーンEZに女の子のキャラクタ図柄が表示されると当たり結果が発生する。このため、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、まず、女の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示されることを期待しながら遊技を継続し、女の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わることを期待しながら遊技を継続する。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、女の子のキャラクタ図柄は、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示された後に表示される可能性があるが、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものであったとしても抽選で表示されるようにしている(図82、S2303)。つまり、男の子のキャラクタ図柄のみが表示されている場合であっても当たり結果となることがあるようにしている。このため、遊技者は、女の子のキャラクタ図柄が表示されなかったとしても、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回にて当たり結果が発生することを期待しながら遊技に注目することができる。
さらに、女の子のキャラクタ図柄は、援護ゾーンEZ内に入るか否かといった演出となるように移動させる(入れ替える)ため、遊技者の女の子の入れ替え(動き)に対する注目度を向上できる。
(第6実施形態の変形例)
上記第6実施形態の変形例について説明する。例えば、男の子のキャラクタ図柄に関する当たり抽選が外れとなり、援護ゾーンEZ内の保留図柄に関する当たり抽選も外れである場合においても、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わることがあるようにしてもよい。これによれば、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されることを1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。なお、このような構成とする場合、男の子のキャラクタ図柄が敗北した演出が表示された後に女の子のキャラクタ図柄が復活キャラクタとして表示されるかもしれないという演出とすることにより、演出の多様化を図ることができる。
また、擬似保留報知抽選処理(図82)では、第3保留報知抽選処理(S2303)において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグが格納されていると共に第2外れ報知当選フラグが格納されていない場合、および第1外れ報知当選フラグが格納されていると共に第2外れ報知当選フラグが格納されておらず、かつ、援護ゾーンEZ内に該当する従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、第3保留報知抽選処理に当選する確率が高くなるようにしてもよい。つまり、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する場合、または援護ゾーンEZ内の保留図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する場合には、女の子のキャラクタ図柄が表示され易くなるようにしてもよい。これによれば、女の子のキャラクタ図柄が発生し易くなり、遊技者は、援護ゾーンEZの保留図柄と入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、図86に示されるように、保留図柄として第1の女の子のキャラクタ図柄(第3先報知)と、第2の女の子のキャラクタ図柄(第4先報知)とを表示し、第1の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合と、第2の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合とで当たり結果が発生する期待度を変化させるようにしてもよい。例えば、援護ゾーンEZ内の保留図柄に第2の女の子のキャラクタ図柄が表示された場合の方が、第1の女の子のキャラクタ図柄が表示された場合より当たり結果が発生する期待度が高くなるようにしてもよい。
また、図87(a)に示されるように、援護ゾーンEZには2つの保留図柄が表示されるため、第1の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の一方の保留図柄と入れ替わった後に第2の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の他方の保留図柄と入れ替わるようにしてもよい。この場合、図87(a)および図87(b)に示されるように、援護ゾーンEZ内で第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とが対決する演出(事前特殊演出)を表示させ、勝利したキャラクタ図柄および男の子のキャラクタ図柄と、敵キャラクタ図柄とが対決する演出となるようにし、勝利したキャラクタ図柄で当たり結果が発生する期待度が異なるようにしてもよい。これによれば、遊技者を保留図柄表示エリアDs※にさらに注目させることができる。
なお、第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とが対決する演出の後、敗北した女の子のキャラクタ図柄は、そのまま表示されていてもよいし、保留非報知図柄に変更してもよい。また、第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とを表示させる場合には、保留図柄表示エリアDs※に第1の女の子のキャラクタ図柄(期待度の低いキャラクタ図柄)が表示された後に、第2の女の子のキャラクタ図柄(期待度の高いキャラクタ図柄)が表示されるようにすることが好ましい。これによれば、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、第1の女の子のキャラクタ図柄が表示されたとしても、より当たり結果となる期待度が高い第2の女の子のキャラクタ図柄が表示されることを期待して遊技を継続するため、遊技者の遊技への関心をさらに高めることができる。
また、上記第1〜第5実施形態と同様に操作有効抽選処理(S2007)を行い、遊技者が第1枠ボタン26を操作した際、または操作有効期間が経過した後に入替処理を実行するようにしてもよい。
さらに、援護ゾーンEZを設定せずに、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄との間隔(位置関係)によって演出内容を変更するようにしてもよい。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、上記各実施形態に対して遊技盤43の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図88は、本実施形態における遊技盤43の正面図である。図88に示されるように、本実施形態では、振分入賞装置62の上部の開口部に電動役物63が設けられていない。
また、普通図柄始動ゲート57は、遊技盤43の正面視中央右側に設けられている。そして、振分入賞装置62の正面視右側に第2始動口55−2が設けられており、第2始動口55−2に電動役物63が設けられている。
このような遊技機では、遊技者は、高確率モード中(高頻度サポートモード中)においては、普通図柄始動ゲート57を通過させて電動役物63を開放状態にする方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の右側を通過するように当該遊技球を発射する(いわゆる右打ち)。これにより、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を継続できる。つまり、本実施形態では、遊技者は、開閉実行モードが終了した後、そのままの発射状態(右打ち)を維持できるようになっている。
本発明は、このような遊技盤43を用いたパチンコ機10にも適用される。
ところで、上記遊技機では、高確率モードでは、遊技者は右打ちをするため、振分入賞装置66(第1始動口54および第2始動口55−1)に遊技球が入賞し難い。このため、このような遊技機では、高確率モードから低確率モードへ移行する際、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されると、遊技球の打ち出しを停止して遊技を見守る傾向が特に強くなる(上記第4実施形態参照)。
しかしながら、上記第4実施形態の構成を備えることにより、つまり、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードで保留報知図柄が表示されることがあるようにすると共に、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替えて表示されることがあるようにすることにより、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された直後においても、遊技者に、遊技球が振分入賞装置66(第1始動口54および第2始動口55−1)に入賞するように遊技球の発射を促すことができる。つまり、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された直後においても、遊技者に遊技を継続させ易くでき、遊技者の遊技意欲を促進できる。
(第7実施形態の変形例)
上記第7実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第7実施形態の遊技盤43において、振分入賞装置63を備えないと共に、第2始動口55−1を備えない構成としてもよい。すなわち、低確率モードにおいては第1始動口54のみに遊技球が入賞し易く、高確率モードにおいては第2始動口55−2に遊技球が入賞し易くなる構成としてもよい。言い換えると、低確率モードにおいて、第1、第2始動口54、55に交互に遊技球の入賞が発生しないパチンコ機10としてもよい。つまり、上記第1、第2、第4〜第6実施形態において、第1、第2始動口54、55に交互に遊技球の入賞が発生するものではなく、低確率モードと高確率モードとにおいて、第1、第2始動口54、55への遊技球の入賞のし易さが異なるパチンコ機10としてもよい。
なお、このようなパチンコ機10とする場合、例えば、図柄表示装置80の下側表示領域Dsにおいて、正面視左側に第1抽選遊技に関する保留図柄が表示されるようにし、正面視右側に第2抽選遊技に関する保留図柄が表示されるようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを表示する場所を変更することにより、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とが容易に判別できるようにしてもよい。
さらに、このようなパチンコ機10とする場合、第2抽選遊技(第2始動口55−2への入賞を契機とする保留情報)が第1抽選遊技(第1始動口54への入賞を契機とする保留情報)よりも当否抽選等が優先して消化(実行)される構成としてもよい。つまり、高確率モードにおいては、第1始動口54への遊技球の入賞があったとしても、第2始動口55−2への遊技球の入賞がある場合には、当該第2始動口55への遊技球を契機とする当否抽選等が優先して消化される構成としてもよい。
このような遊技機では、例えば、上記第1、第2実施形態では、高確率モードにおいては、第2抽選遊技が優先して実行されるため、第2抽選遊技に関する保留図柄同士が入れ替わり易くなる。つまり、遊技者にとって有利となる16R確変当たり結果となる確率が高い保留図柄同士が入れ替わり易くなる。このため、遊技者にとって、保留報知図柄(例えば、「●」)と保留非報知図柄(例えば、「○」)とが入れ替えられたことによって16R確変当たり結果となる確率が低くなるということが少なくなり、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられるという演出を堪能できる。
また、遊技盤43に備えられている釘や風車等の配置箇所を適宜調整することにより、高確率モード中において、遊技者がいわゆる右打ちをした際、少数の遊技球が第1始動口54へと導かれるようにしてもよい。そして、優先消化されない第1抽選遊技に関して保留報知図柄(例えば、「●」)が表示されるようにし、当該保留報知図柄が優先消化される第2抽選遊技に関する保留非報知図柄(例えば、「○」)と入れ替わることがあるようにしてもよい。これによれば、優先消化される抽選遊技の保留図柄と優先消化されない抽選遊技の保留図柄とが入れ替えられるという新規な遊技性を遊技者に付与できる。
(他の実施形態)
上述した各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。そして、以下の別形態の構成を上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。また、以下の別形態の構成は、適用対象として例示した実施の形態とは異なる実施の形態に対して適用してもよい。
(a)図柄表示装置80の表示態様について
(1)保留図柄の入替の第1の例
図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、図89に示されるように、3種類の保留図柄「○」「△」「●」がランダムで表示されるようにし、これらの保留図柄の少なくとも1種類が3つ表示されている場合、保留図柄を入れ替えて所定の組み合わせにすることにより、表示側MPU162(期待度報知制御手段)が「リーチ」や「祝(当たり)」等の当たり結果が発生する期待度を表示するようにしてもよい。なお、3種類の保留図柄「○」「△」「●」は、当たり結果となる期待度が等しくされている。
すなわち、例えば、図89(a)の例では、保留図柄「○」が3つ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「○」を3つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、本パチンコ機10では、第2枠ボタン27は、略十字キーとされているため、遊技者により、左右キーを操作することによってカーソルキーを移動させることができるようにすると共に、上下キーを操作することによって保留図柄を選択できるようにし、この操作を2回繰り返して2つの保留図柄を選択することによって選択された保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、例えば、図89(b)に示されるように、第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に保留図柄「○」が並べて表示されるように入れ替えられた後に遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図89(c)に示されるように第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に保留図柄が破裂している演出が表示され、破裂した保留図柄に関する遊技回の内容を示唆する文字が表示されるようにする。例えば、図89(d)に示されるように、第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に表示されている保留図柄に関する遊技回の中にリーチ抽選に当選するものがある場合には、上側表示領域Dmの画面中央部に、「リーチ」といった表示がされ、当たり抽選に当選するものがある場合には「祝」といった文字が表示された後、上側表示領域Dmの正面視左上部に「リーチ」や「祝」といった文字を移動させて表示されるようにする。そして、「リーチ」や「祝」という表示がされる契機となった保留図柄に関する遊技回において、当該「リーチ」や「祝」といった文字を使用した演出が表示するようにする。
これによれば、保留図柄が所定の組み合わせに並び替えられることによって保留図柄に関する遊技回の期待度(リーチや祝といった文字)が表示される条件が成立するため、保留図柄を遊技者の意思に応じて入れ替えなければ保留図柄に関する遊技回の期待度を遊技者が知ることができない。このため、謎解き(入替)という新規な遊技(演出)に遊技者が自らの意思で積極的に参加できるため、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、謎解きという新規な遊技を付与するため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことも抑制できる。
なお、図89(a)の状態において、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに表示される文字は適宜変更可能であり、例えば、「3回以内の入れ替えで「○」を3つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」や、「「○」を3つ並べると共に、保留図柄「△」を2つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」等といった表示も可能であり、保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄に応じた表示となるようにすることが好ましい。
また、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄は3種類でなくてもよく、2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。そして、表示される保留図柄において当たり結果となる期待度に差を設けるようにしてもよい。つまり、該当する遊技回において当たり結果となる場合には当たり結果が発生する期待度の高い保留図柄が表示されるようにし、その後の保留図柄で当該保留図柄と同じ保留図柄を出現し易くするようにしてもよい。
(2)保留図柄の入替の第2の例
図柄表示装置80において、音楽(楽曲)を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」がランダムで1つずつ表示されるようにしてもよい。そして、8個の保留図柄が全て表示された際、保留図柄を入れ替えることができるようにしてもよい。
すなわち、例えば、図90(a)の例では、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」がランダムに1つずつ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」の順番に入れ替えた後で第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、上記(1)で説明したように、第2枠ボタン27を操作することによって保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、例えば、図90(b)に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」が順に表示されるように保留図柄が入れ替えられた状態で遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図90(c)に示されるように第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が破裂している演出が表示され、図90(d)に示されるように、(1)で説明した「リーチ」や「祝」のような文字が表示されるようにする。
これによれば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が表示された後に入替操作が可能となるため、遊技者は第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させようと遊技を継続して行う。このため、遊技への関心を向上できる。
(3)保留図柄の入替の第3の例
図柄表示装置80において、麻雀を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「東」「南」「西」「北」がランダムで2つずつ表示されるようにしてもよい。
つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に全ての保留図柄が表示された際、「東」「南」「西」「北」がばらばらの順番に2つずつ表示されるようにしてもよい。
そして、8個の保留図柄が全て表示された際、保留図柄を入れ替えることができるようにしてもよい。
すなわち、例えば、図91(a)の例では、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、「東」、「南」、「西」、「北」がランダムに2つずつ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「東」「南」「西」「北」の4つのトイツを作って第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、上記(1)で説明したように、第2枠ボタン27を操作することによって保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、図91(b)に示されるように、第1、第2保留図柄表示エリアDs1、Ds2に「東」、第3、第4保留図柄表示エリアDs3、Ds4に「南」、第5、第6保留図柄表示エリアDs5、Ds6に「西」、第7、第8保留図柄表示エリアDs7、Ds8に「北」が表示されるように保留図柄が入れ替えられ、所定の組み合わせが作られた状態で遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図91(c)に示されるように第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が破裂している演出が表示され、破裂した保留図柄に関する当たり結果に対する期待度が表示されるようにする。例えば、図91(d)に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄に関する遊技回の当たり結果への期待度として、「白」「發」「中」のいずれか(例えば、白が最も当たり期待度が低く、中が最も当たり期待度が高い)が表示されるようにしてもよい(図91(d)では「中」が表示されている)。
これによれば、遊技者は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させようとして遊技を継続するため、遊技への関心を向上できる。
さらに、図柄表示装置80において、麻雀を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」がランダムで1つずつ表示されるようにしてもよい。つまり、第1〜第7保留図柄表示エリアDs1〜Ds7に全ての保留図柄が表示された際、「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」がばらばらの順番に1つずつ表示されるようにしてもよい。そして、7個の保留図柄が全て表示された際、例えば、「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」の順に保留図柄を入れ替えると、図89(d)や図90(d)のように、「リーチ」や「祝」といった文字が表示されるようにしてもよい。
(4)その他の保留図柄の入替の例
上記の(1)〜(3)以外にも、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8の保留図柄を入れ替えて所定の組み合わせとなるのであれば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜D8に表示される保留図柄はどのようなものであってもよい。例えば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に数字、文字、記号、キャラクタ等を表示するようにしてもよく、組み合わせ内容も適宜変更可能である。この場合、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄を図柄表示装置80における演出表示の題材に関連があるものとすることにより、より遊技者の遊技への関心を向上できる。
(b)その他適用例について
(1)上記各実施形態において、特電終了処理(図29)のステップ1202にて高確率遊技回数カウンタに「100」をセットする例を説明したが、これに限定されることはなく、「50」であってもよいし、「120」であってもよい。また、当たり結果に応じて、セットする回数を変更するようにしてもよい。例えば、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果の場合には、「100」をセットし、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の場合には「50」をセットするようにしてもよい。
(2)上記各実施形態において、各遊技結果の内容は上記の構成に限定されず、例えば、RU確変当たり結果を備えない構成としてもよいし、RU確変当たり結果のみを備える構成としてもよい。また、当否抽選モードは低確率モードから高確率モードに移行するものの、サポートモードが低頻度サポートモードのままとなる当たり結果を備える構成としてもよい。
(3)上記各実施形態では、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれる構成としたが、これに限定されることはなく、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれない構成としてもよい。
(4)上記各実施形態において、当否抽選モードが高確率モードである場合と低確率モードである場合とで、当否抽選で当たり当選となった場合に振り分けられる当たり結果の種別を異ならせてもよい。
(5)上記第1、第2、第4〜第7実施形態において、第1始動口54に関する振分抽選による当たり結果の種類と、第2始動口55に関する振分抽選による当たり結果の種類とが完全に一致する構成としてもよい。これによれば、保留予告用の確認処理等(図30、図31等)を共通の処理とすることができる。
(6)上記各実施形態において、可変入賞装置56等への遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
(7)上記各実施形態において、保留図柄が入れ替わって表示された場合には、入替元となる保留図柄表示エリアDs※と、入替先となる保留図柄表示エリアDs※とを、例えば点滅表示させたり、背景色を変更したりするようにしてもよい。これによれば、保留図柄が入れ替えられたことを遊技者が容易に把握でき、入れ替えられた保留図柄に関する遊技回への期待を大きくしながら遊技を堪能できる。
(8)上記各実施形態において、通常当たり結果と確変当たり結果とを備えるようにしてもよい。つまり、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変当たり結果、または通常当たり結果が発生することを契機として行われる構成としてもよい。
この場合、上記第4実施形態にて通常当たり結果と確変当たり結果とを備えた構成とする場合には、例えば、確変当たり結果および通常当たり結果が発生した後は共に規定回数(例えば、100回)の高頻度サポートモードに移行するようにする。そして、上記第4実施形態と同様に、低頻度サポートモード(第2遊技モード)では、少なくともリーチ変動が発生する保留図柄として「●」が表示されるようにし、高頻度サポートモード(第1遊技モード)では、少なくともリーチ変動が確定する保留図柄「●」が表示された場合には、当該保留図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生するようにする。このような構成とすることにより、上記第4実施形態と同様に、モードの境界を越えた保留図柄が入れ替わるかもしれないという遊技性を付与できる。
(9)上記第1〜第3、第5、第7実施形態において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8において、当たり種別も判別できるようにし、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わった場合には16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば、上記第3実施形態では、第2抽選遊技に関する保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替わったとしても入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回では16R確変当たり結果が発生するため、第1、第2抽選遊技に関するいずれの保留図柄に対しても入替処理が発生することを期待しながら遊技を継続することができる。
また、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わった場合にはいずれかのRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば、上記各実施形態では、第1、第2始動口54、55への入賞に対する16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の割合は等しいため(図16参照)、保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄のいずれと入れ替わったとしても一方が遊技者にとって特に有利な結果となる確率が高いということはない。このため、遊技者は保留報知図柄が保留非報知図柄に入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。
さらに、上記第4実施形態においても、高確率モード中の保留非報知図柄(当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留図柄)と、低確率モード中の保留報知図柄が入れ替わる場合、16R確変当たり結果が確定するようにしてもよい。なお、遊技者にとっては、高確率モード中の抽選遊技に関する保留図柄と低確率モード中の抽選遊技に関する保留図柄とが同時に表示される場合には、いずれの当たり結果(例えば、4R確変当たり結果)であっても当たり結果が確定することへの関心が高くなるため、高確率モード中の保留非報知図柄に当たり抽選に当選したものが存在する場合には、当たり結果の種類に関係なく、低確率モード中の保留報知図柄と入れ替わるようにすることが好ましい。
また、上記第6実施形態において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8において、当たり種別も判別できるようにし、対決演出に勝利した場合には、16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば対決演出で勝利した場合には、16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するため、遊技者はさらに対決演出に注目すると共に、対決演出の前に女の子のキャラクタ図柄を表示させようと遊技を継続するため、より遊技への関心を向上できる。
(10)上記各実施形態において、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄(保留予告)を図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示させる構成ではなく、図柄表示装置80とは別に設けられた表示装置の表示画面に保留図柄が表示されるようにしてもよいし、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよいし、ランプ(所定の発光部)を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよいし、スピーカ部34からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部または一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
例えば、ランプによって保留予告を行う場合には、上記第1〜第4、第7実施形態では、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを点滅させる構成とすればよい。また、上記第5実施形態では、例えば、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、第1保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを低速点滅させ、第2保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを高速点滅させる構成とすればよい。さらに、上記第6実施形態では、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、第1保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを低速点滅させ、第2保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを高速点滅させ、援護ゾーンEZおよび援護ゾーンEZ内に表示される保留表示と、その他の保留表示とで発光色が異なる構成とすればよい。
(11)上記各実施形態において、保留報知図柄は、隣の保留非報知図柄(1つ前の保留非報知図柄および1つ後の保留非報知図柄)のみと入れ替わるようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄が表示された際、保留報知図柄が入れ替わる保留非報知図柄を容易に判別できるため、注目すべき領域を理解し易くなり、混乱を招くことなく遊技に注目できる。なお、ここでの保留報知図柄が隣の保留非報知図柄と入れ替わるということは、上記図55を参照して説明したように、隣の保留非報知図柄と入れ替わるということが複数回発生する構成であってもよい。
(12)上記各実施形態において、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として保留情報が取得された場合には、その保留情報に係る当たり乱数カウンタC1の値の情報や当たり種別カウンタC2の値の情報を含む保留コマンドが、音声ランプ制御装置92や表示制御装置93に主制御装置91から送信される構成とし、保留予告用の確認処理等の先特定手段を音声ランプ制御装置92や表示制御装置93が有するようにしてもよい。
(13)上記各実施形態において、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置92、93が1つの制御装置として設けられていてもよい。また、音声ランプ制御装置92または表示制御装置93の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の両方の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよい。さらに、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて音声ランプ制御装置92が表示制御装置93を制御する構成ではなく、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて表示制御装置93が音声ランプ制御装置92を制御する構成としてもよい。
(14)上記各実施形態において、音声ランプ制御装置92が保留図柄の入替処理を実行する構成ではなく、表示制御装置93が保留図柄の入替処理を実行する構成としてもよい。
(15)上記第1〜第4、第7実施形態において、図柄表示装置80を備えず、当否抽選等の抽選結果が可動式の装飾部材により教示される構成としてもよい。
(16)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
なお、例えば、スロットマシンに本発明を適用する場合には、メダルを投入した際やリールの回転を開始した際、リールが停止した際等に保留図柄に相当する図柄を取得できるようにし、当該取得した図柄が入れ替わるようにすることにより、新規な遊技性を提供でき、遊技の多様化を図ることができる。この場合、保留図柄に相当する図柄として、上記第3実施形態のように、基本的には交互に異なる図柄が表示されるようにしてもよく、交互に表示された図柄に対して何らかの抽選確率が異なるようにしてもよい。
(17)上記各実施形態を適宜組み合わせた構成としてもよい。例えば、上記第3実施形態を上記第4〜第7実施形態に組み合わせ、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを遊技者が判別できる表示態様としてもよい。また、上記第1〜第5、第7実施形態において、上記第6実施形態のように、下側表示領域Dsに実行保留図柄表示エリアDs0を備えるようにしてもよい(図78等参照)。その他、適宜組み合わたり、組み合わせたもの同士をさらに組み合わせることにより、遊技者の遊技への関心を向上できるようにしてもよい。
(c)上記各実施の形態から抽出される発明群について
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
(0)特徴M群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。さらに、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
このような遊技機においては、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特徴M群は当該課題を解決するものである。
特徴M0.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU11)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302、S2303の処理を実行する機能)と、
前記第1先報知および前記第2先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302、S2303の処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴M0によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、第1先報知および第2先報知が報知手段にて報知されている場合には、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。したがって、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴M1.前記第2先報知は、前記第1先報知より前記特別情報が前記当否情報群に対応する確率が高いと遊技者に認識させる先報知であることを特徴とする特徴M0に記載の遊技機。
特徴M1によれば、第2先報知は、第1先報知よりも特別情報が当否情報群に対応する確率(当たり結果が発生する確率)が高いため、遊技者は、第2先報知を発生することも期待しながら遊技を継続できる。そして、第2先報知が発生した場合には、当該第2先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M2.前記先報知入替手段は、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替える際、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された前記第1先報知と、前記第2先報知とを入れ替えることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
特徴M3.前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とすると、
前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M2に記載の遊技機。
特徴M2およびM3によれば、第2先報知が第1先報知と入れ替えられて報知された場合、入れ替えられた第2先報知に該当する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。つまり、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、遊技者は、まず、第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続し、第2先報知が発生した場合には当該第2先報知が入れ替えられることを期待しつつ遊技に注目する。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
特徴M4.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記外れ情報を反映する報知のみが存在すると共に前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記外れ情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M3に記載の遊技機。
特徴M4によれば、第2先報知が第1先報知と入れ替えられて報知されたとしても、第2先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定しない可能性がある。つまり、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回において、遊技者に特典遊技が付与されるとは限らなくなる。このため、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知されることを遊技における1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴M5.前記第2先報知は、第2下位先報知と、前記第2下位先報知より前記特別情報が前記当否情報群に対応する確率が高いと遊技者に認識させる第2上位先報知とを含んでいることを特徴とする特徴M3またはM4に記載の遊技機。
特徴M5によれば、第2下位先報知および第2上位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。また、特別情報が当否情報群に対応する確率が最も高い第2上位先報知が報知されたとしても、当該第2上位先報知も第1先報知と入れ替えられて報知されるようにしているため、遊技者を遊技に常に注目させることができる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M6.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第1先報知以外に前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知および前記第2上位先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知または前記第2上位先報知の一方を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M5に記載の遊技機。
特徴M6によれば、第1先報知より特別情報が当否情報群に対応する確率が高くされた第2下位報知および第2上位先報知の意義を共に失うことなく、遊技者の遊技への関心を向上できる。
ここで、第2下位先報知および第2上位先報知を報知手段にて報知させた場合の問題点について説明する。
第2先報知として、第2下位先報知と、第2下位先報知より特別情報が当否情報群に対応している確率が高いと遊技者に認識させる第2上位先報知とを報知手段にて報知する遊技機では、第2下位先報知と第2上位先報知とが共に(同時に)報知手段にて報知されることがある。この場合、一般的に遊技者は、第2上位先報知と第2下位先報知との間に複数の第1先報知が報知されている場合には、第2下位先報知に関する変動表示回においてもある程度の期待を抱いて遊技結果を見守る傾向にある。しかしながら、一般的に遊技者は、第2下位先報知の直後に第2上位先報知が報知手段にて報知されると、第2下位先報知に関する変動表示回への関心を失う傾向があると共に、早く第2上位先報知に関する変動表示回へ移行することを望む傾向になる。このため、このような遊技機では、遊技者が第2下位先報知および第2上位先報知への興趣を十分に堪能できない可能性がある。
なお、第2下位先報知と第2上位先報知とを同時に表示させない遊技機とすることも考えられるが、一方の第2先報知(例えば、第2下位先報知)が報知された後に他方の第2先報知(例えば、第2上位先報知)が報知されないようにすると、先報知をすることによって遊技者に先報知の内容を確認させる又は予測させるという遊技を追加するという意義が薄れてしまう。
これに対し、特徴M6によれば、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知された場合でも、特徴M2等の構成を備えることにより、入れ替えられた第2下位先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。このため、遊技者に第2下位先報知に対する関心を喪失させずに第2下位先報知に注目させることができ、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
特徴M7.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第1先報知以外に前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知および前記第2上位先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる確率が、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2上位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる確率よりも高く設定されていることを特徴とする特徴M6に記載の遊技機。
特徴M7によれば、当たり情報を反映する第1先報知と、外れ情報を反映する第2下位先報知および第2上位先報知が報知手段にて報知されている場合には、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知され易くなっている。このため、遊技者は、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。したがって、遊技者にさらに第2下位先報知に注目させることができる。
特徴M8.前記先報知入替手段は、第2下位先報知および前記第2上位先報知が前記報知手段に報知されている場合、予め定められた条件が成立した際、前記第2下位先報知と前記第2上位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M5ないしM7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M8によれば、第2下位先報知と第2上位先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。したがって、遊技者の遊技に対する注目度を向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M9.前記先報知振分手段は、前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると共に前記第2先報知が存在しないと判定した場合、次の前記外れ情報を反映する前記先報知として前記第2先報知が存在する場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴M3ないしM8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M9によれば、当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合には第2先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴M10.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴M1ないしM9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M10によれば、報知された順番において連続する先報知同士の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M11.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記先報知同士を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M0ないしM10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M11によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、先報知同士が入れ替えられる。このため、遊技者は、操作報知が発生することを期待しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって先報知同士が入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。また、遊技者は、先報知同士が入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴M12.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記先報知同士を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M11に記載の遊技機。
特徴M12によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は先報知同士が入れ替えられる。
このため、例えば、特徴M9のように、当たり情報を反映する第1先報知があるために第2先報知を発生させた場合には、当該第2先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴M13.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得し、
前記付与判定手段は、前記付与判定に加えて、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報における付与判定の結果が付与対応結果となった場合、前記特別情報が前記第2始動入球部への入球を契機として取得されたものである場合には、前記特別情報が前記第1始動入球部への入球を契機として取得されたものである場合より、遊技者にとって有利となる特典遊技を選択する確率が高くされた振分判定を行い、
前記特典付与手段は、前記付与判定の結果および前記振分判定の結果に基づき、遊技者に前記特典遊技を付与することを特徴とする特徴M0ないしM12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M13によれば、第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。また、この遊技機では、第2始動入球部へ遊技球が入球した場合は、第1始動入球部へ遊技球が入球した場合より、遊技者にとって有利となる特典遊技が付与され易くなっている。このため、特徴M1等の構成を備えている場合、第1始動入球部への遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であると、特別情報が当否情報群に対応する確率が高くなるにも関らず、遊技者が落胆し、遊技への関心を失ってしまう可能性がある。
しかしながら、上記特徴M0の構成を備えていることにより、当該第2先報知が第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知と入れ替えられて報知されることがあるため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であったとしても、遊技者の当該第2先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
特徴M14.前記先報知振分手段は、前記先報知を選択する際、前記第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものである場合、前記第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものである場合より、前記第2先報知を選択する確率が低くされていることを特徴とする特徴M13に記載の遊技機。
特徴M14によれば、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知として、第1先報知が選択され易くなっている。このため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第2先報知と、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知とが入れ替わる可能性が高くなり、遊技者が当該第1先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
特徴M15.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴M13またはM14に記載の遊技機。
特徴M15によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴M16.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴M15に記載の遊技機。
特徴M16によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴M17.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴M16に記載の遊技機。
遊技機M17によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
特徴M18.前記先報知制御手段は、前記第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする前記先報知と、前記第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする前記先報知とを前記報知手段に異なる報知態様として報知させることを特徴とする特徴M13ないしM17のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M18によれば、報知手段にて報知されている第1先報知が、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものであるのか、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものであるのかを遊技者が容易に把握し易くなる。このため、特徴M1の構成を備える場合、第1始動入球部への遊技球が入球したことを契機とする報知が第2先報知であった場合に遊技者が落胆する可能性が高くなるが、当該第2先報知が第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知と入れ替えられて報知されることがあるため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であったとしても、当該第2先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
(1)特徴A群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。そして、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
さらに、このような遊技機において、第1遊技モード(例えば、当たり遊技状態へ移行当選し易い高確率モード)と、第1遊技モードと異なる第2遊技モード(例えば、当たり遊技状態へ高確率モードより当選し難い低確率モード)とを搭載したものがある(例えば、特開2013−255733号公報参照)。
このような遊技機において、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特に、第1遊技モードと第2遊技モードとの間でモードが切り替わる際の遊技者の遊技への注目度を高めることが望まれている。特徴A群は当該課題を解決するものである。
特徴A1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、所定の基準タイミング(例えば、開閉実行モード)からの規定回数(例えば、100回)の付与判定を第1遊技モード(例えば、高確率モードや高頻度サポートモード)とし、前記第1遊技モードでない場合の付与判定を第2遊技モード(例えば、低確率モードや低頻度サポートモード)とすると、前記第1遊技モードおよび前記第2遊技モードにおいて、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302の処理を実行する機能)と、
前記第1遊技モードにおける前記先報知と前記第2遊技モードにおける前記先報知とが共に前記報知手段にて報知されている場合において、前記第1遊技モードまたは前記第2遊技モードの一方の遊技モードの前記先報知の中に前記第1先報知が存在すると共に他方の遊技モードの前記先報知の中に前記第2先報知が存在すると判定した場合、予め定められた条件が成立した際、前記一方の遊技モードの前記第1先報知と前記他方の遊技モードの前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92の入替処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。
また、第1遊技モードまたは第2遊技モードの一方の遊技モードの先報知の中に第1先報知が存在し、他方の遊技モードの先報知の中に第2先報知が存在する場合には、第1遊技モードおよび第2遊技モードという遊技モードの境界を越えて第1先報知と第2先報知とが入れ替わるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴A2.前記付与情報における当否情報群は、第1当否情報群(低確率用当否情報群(図15(a))と、前記第1当否情報群より前記特別情報に対応する数が多くされた第2当否情報群(高確率用当否情報群(図15(b))とが設定されており、
前記先特定手段は、前記第1遊技モードでは前記付与判定の判定結果を前記第2当否情報群に基づいて特定し、前記第2遊技モードでは前記付与判定の結果を前記第1当否情報群に基づいて特定し、
前記先報知振分手段は、前記付与判定が実行される場合に前記特別情報が前記当否情報群に対応していると判定される前記第1遊技モードの第1先報知と前記第2遊技モードの第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A3.前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とすると、
前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードでは、前記当たり情報を反映する前記先報知として前記第1先報知または前記第2先報知を選択すると共に前記外れ情報を反映する前記先報知として前記第1先報知を選択し、前記第2遊技モードでは、前記先報知として前記第1先報知または前記第2先報知を選択し、
前記先報知入替手段は、前記第1遊技モードの前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第2遊技モードの前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A2およびA3によれば、第1遊技モードでは、第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。つまり、第1遊技モードでは、第2先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、遊技者は、第1遊技モードの規定回数に対する先報知が全て報知されたとしても、第1遊技モードにおける先報知が全て第1先報知である場合には、まず、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続する。つまり、遊技者に、モードを超えて遊技を継続することを促すことができる。そして、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生した場合には、遊技者は当該第2先報知が第1遊技モードの第1先報知と入れ替えられることを期待しつつ遊技に注目する。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
さらに、第1遊技モードにおける先報知と第2遊技モードにおける先報知とが共に報知手段にて報知されている場合において、第2遊技モードにおける先報知として、第1遊技モードであれば遊技者に特典遊技が付与される第2先報知を報知することができるため、遊技の多様化を図ることできる。
すなわち、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが入れ替えられて報知されないようにした場合、つまり、従来の遊技機では、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合、遊技者は、第2遊技モードに関する先報知として第1遊技モードであれば特典遊技が付与される第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する期待を喪失するのみならず、嫌悪感を抱く可能性がある。このため、従来の遊技機では、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知されている場合には、いわゆる禁則処理を実行するようにし、第2遊技モードの先報知を必ず第1先報知としたものがある。
しかしながら、このようなパチンコ機では、第1遊技モードから第2遊技モードへ移行する際の先報知(演出)が必ず第1先報知になってしまい、遊技者は、第1遊技モードから第2遊技モードへ移行する際の演出に注目しなくなると共に、早期に飽きてしまう可能性がある。
これに対し、特徴A2およびA3のように、第1遊技モードの第1先報知と第2遊技モードの第2先報知とが入れ替わることがあるようにすることにより、第2遊技モードにおいて禁則処理を実行する必要がなくなり、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に表示される場合の演出(先報知)の多様化を図ることができる。また、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に表示される場合において、第2遊技モードの先報知として第2先報知が報知された場合には、当該第2先報知が第1遊技モードの第1先報知と入れ替わることによって第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、第2遊技モードの先報知として第2先報知が報知されるようにすることにより、遊技者に多大な期待を抱かせることができ、遊技への促進意欲の向上を図ることができる。
特徴A4.前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と前記第2遊技モードの前記先報知とが共に前記報知手段にて報知される場合において、前記第1遊技モードの前記先報知の中に前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると共に、前記第2遊技モードの前記先報知の中に前記外れ情報を反映する前記第2先報知が存在しないと判定した場合、前記第2遊技モードにおける次の前記先報知を選択する際、前記第2遊技モードの前記先報知の中に前記第2先報知が存在する場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合において、第1遊技モードの先報知の中に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合、第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1遊技モードの第1先報知と、第2遊技モードの第2先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、入れ替えられた第1遊技モードの第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴A5.前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と前記第2遊技モードの前記先報知とが共に前記報知手段にて報知される場合において、前記第1遊技モードの前記先報知を選択する際には前記第1先報知を選択し、その後、前記第2遊技モードの前記先報知を選択する際、前記第1遊技モードの前記第1先報知の中に前記当たり情報を反映するものがあると判定した場合、前記第1遊技モードの前記第1先報知の中に前記外れ情報を反映するものがあると判定した場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴A3またはA4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合には、第1遊技モードでは、先報知として第1先報知を選択するようにしている。つまり、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが報知手段にて共に報知される場合には、第1遊技モードでは、当たり情報を反映する先報知であっても第2先報知が発生しないようにしている。このため、第1遊技モードの規定回数における先報知が報知手段にて全て報知されたとしても、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生することを期待させながら遊技者に遊技を継続させることできる。
また、第1遊技モードの先報知の中に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合、第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生し易くなる。このため、特徴A4と同様に、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴A6.前記先報知制御手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と、前記第2遊技モードの前記先報知とを前記報知手段に異なる報知態様として報知させる先報知区別手段(表示制御装置93の高確率モードおよび低確率モードを表示処理する機能)を有していることを特徴とする特徴A1ないしA5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6によれば、遊技者は、報知手段にて報知されている先報知が第1遊技モードの先報知であるのか、第2遊技モードの先報知であるのかを把握し易くなる。このため、遊技者に遊技モードを確認させるという遊技性を付与できる。また、遊技者は、第1遊技モードの先報知が終了したことを認識した状態で第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続でき、遊技への関心を維持しつつ遊技を継続できる。
特徴A7.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴A1ないしA6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、報知された順番において連続する先報知同士の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができる。特に、特徴A2等の構成を備える場合、第2遊技モードの第2先報知が第1遊技モードの先報知として報知されるか否かといったことに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A8.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A1ないしA7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられる。このため、遊技者は、第1先報知および第2先報知が発生した際、操作報知が発生することに注目しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって第1先報知と第2先報知とが入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、遊技者は、第1先報知と、第2先報知とが入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴A2等の構成を備える場合には、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。しがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴A9.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は第1先報知と第2先報知とが入れ替えられる。このため、例えば、特徴A4のように、当たり情報を反映する第1先報知があるために第2先報知を発生させた場合には、当該第2先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴A10.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴A1ないしA9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A10によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴A11.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴A12.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴A13.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
(2)特徴B群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
ところで、このような遊技機において、当たり抽選に用いる情報(保留情報)を遊技者に報知(先報知)するものがあり、さらに報知の仕方を複数備えるものがある。このような遊技機においては、報知の仕方をさらに工夫することによって遊技者の遊技への関心を高める必要があり、特徴B群は当該課題を解決するものである。
特徴B1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を複数の報知領域を有する報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302の処理を実行する機能)と、
前記第2先報知が前記報知手段にて報知されている場合に前記先報知振分手段より優先して実行される手段であり、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とした場合、次の前記外れ情報を反映する先報知として、前記第1先報知、および前記第1、第2先報知と異なる第3先報知を含み、かつ前記第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知を選択する従先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2303の処理を実行する機能)と、
前記第1先報知および前記第3先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記第1先報知と前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92のS2505a、S2505b、S2510、S2511の処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、第3先報知が発生した場合には、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、第3先報知が発生した場合、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられることによって第2先報知と第3先報知との位置関係(報知関係)が変化する。このため、第2先報知と第3先報知との位置関係によって演出を異ならせることができ、遊技者にとって第3先報知と第2先報知との位置関係を確認する、または予測するという遊技が追加される。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴B2.前記従先報知振分報知手段は、前記第3先報知が前記報知手段にて既に報知されている場合、前記第3先報知と異なる前記先報知を選択することを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第3先報知が報知手段にて報知されている場合には、第3先報知が重複して報知されないようにしている。このため、遊技者が注目すべき先報知(第3先報知)を明確にでき、遊技者が注目していない先報知が入れ替わることによって遊技者が混乱するといった事態が発生することを抑制できる。
特徴B3.絵柄を変動表示させる絵柄表示手段(図柄表示装置80)と、
前記絵柄表示手段における前記変動表示および所定の演出を表示制御する表示制御手段(表示制御装置93)と、を有し、
前記表示制御手段は、前記絵柄表示手段に、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記第1先報知に関する変動表示回が開始された後の通常演出と異なる特殊演出(対決演出)を表示した後、前記特典遊技の実行契機となることを示唆する有利内容(勝利演出)、および前記特典遊技の実行契機とならないことを示唆する非有利内容(敗北演出)を含む演出内容のうちのいずれか一方を表示することを特徴とする特徴B1またはB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第2先報知に関する変動表示回では、特殊演出が表示されるため、遊技者は、第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続できる。
特徴B4.前記先報知制御手段は、前記報知手段に前記第2先報知が報知される際、前記報知領域のうちの前記第2先報知より後の先報知がされる所定数の報知領域に対して特別領域を設定する特別領域設定手段(表示制御装置93のMPU162における援護ゾーンEZを設定する機能)を有し、
前記先報知入替手段は、前記特別領域と異なる報知領域に前記第3先報知が報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内の前記第1先報知と前記特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記表示制御手段は、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記特別領域内に前記第3先報知が存在する場合には、前記特別領域内に前記第3先報知が存在しない場合より、前記有利内容となる確率が高い前記特殊演出を表示させることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第2先報知が発生した場合には特別領域を設定し、特別領域内の第1先報知と特別領域外の第3先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。また、特別領域内に第3先報知が存在する場合には、特別領域内に第3先報知が存在しない場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、遊技者は、第2先報知が発生した場合には第3先報知が発生することを期待しながら遊技を継続し、第3先報知が発生した場合には当該第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替わることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
すなわち、特徴B4の構成を備えない場合、第2先報知に関する変動表示回では特殊演出が表示されるため、遊技者は第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する変動表示回が開始されるまで遊技結果を見守る可能性がある。つまり、遊技者は、第2先報知が報知されると、情報取得手段に特別情報を取得させる行為を行わなくなる可能性がある。
これに対し、特徴B4の構成を備えることにより、特別領域内に第3先報知が存在する場合には、特別領域内に第3先報知が存在しない場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、第2先報知が報知された後も遊技者に第3先報知が発生することを期待させながら遊技を継続させることができる。
特徴B5.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記当たり情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内に前記外れ情報を反映する前記第1先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する外れ情報を反映する前記第1先報知と前記特別領域外に存在する前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2先報知が当たり情報を反映する先報知である場合に特別領域外の第3先報知が特別領域内の外れ情報を反映する第1先報知と入れ替えられて報知されるため、第3先報知が発生すると遊技者はより第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
特徴B6.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記外れ情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内に前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると判定し、かつ前記予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する前記当たり情報を反映する前記第1先報知と特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4またはB5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特別領域内に存在する第1先報知が当たり情報を反映する場合、特別領域外の第3先報知が特別領域内の当たり情報を反映する第1先報知と入れ替えられて報知されるため、第3先報知が発生すると遊技者は第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。なお、このような遊技機とする場合には、入れ替えられた第3先報知に関する付与判定にて特別情報が当否情報群に対応していると判定するため、特殊演出を第3先報知に関する変動表示回まで延長して表示することが好ましい。
特徴B7.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記外れ情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内の前記第1先報知が前記外れ情報を反映する報知であると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する前記第1先報知と前記特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4ないしB6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B7によれば、第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられて報知されたとしても、特別情報が当否情報群に対応していると判定しない可能性がある。このため、特別領域内に第3先報知が存在することを遊技における1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制でき、遊技への関心を向上できる。
特徴B8.前記従先報知振分手段は、前記第2先報知が前記当たり情報を反映すると判定した場合、または前記特別領域内の前記第1先報知に前記当たり情報を反映する報知が存在すると判定した場合には、次の前記外れ情報を反映する前記先報知として、前記第2先報知が前記外れ情報を反映し、かつ前記特別領域内の前記第1先報知も前記外れ情報を反映する先報知のみであると判定した場合より、前記第3先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴B4ないしB7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、当たり情報を反映する第2先報知が存在する場合、または特別領域内に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合には、第3先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、特別領域外の第3先報知と特別領域内の第1先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、第2先報知に関する変動表示回、または入れ替えられた第3先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第3先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴B9.前記従先報知振分手段は、前記外れ情報を反映する先報知である場合、前記第2先報知を除く前記先報知として、前記第1先報知、前記第3先報知、および、前記第1先報知、前記第2先報知、前記第3先報知と異なる第4先報知を含む先報知の中から1つを選択し、
前記先報知入替手段は、
前記第3先報知または前記第4先報知の少なくとも一方が前記報知手段にて報知されていると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、
前記特別領域の後に前記第4先報知のみ、または前記第4先報知に加えて前記第1先報知のみが存在すると判定した場合には、前記特別領域内の前記第1先報知と前記特別領域外の前記第4先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記特別領域の後に前記第3先報知および前記第4先報知が存在する場合には、前記特別領域内の前記第1先報知と、前記特別領域外の前記第3先報知または前記第4先報知の少なくともいずれか一方を入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記表示制御手段は、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記特別領域内に前記第4先報知が存在する場合には、前記特別領域内に前記第4先報知が存在しない場合より、前記有利内容となる確率が高い前記特殊演出を表示することを特徴とする特徴B4ないしB8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B9によれば、第3先報知および第4先報知が報知手段にて報知される可能性があるため、さらに遊技の多様化を図ることができる。また、特別領域内に第4先報知が存在する場合には、特別領域内に第4先報知が存在しない場合、例えば、特別領域内に第3先報知が存在する場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、さらなる遊技の多様化を図ることができる。
特徴B10.前記従先報知振分手段は、前記外れ情報を反映する先報知である場合、前記第3先報知が前記報知手段にて報知されていると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記第4先報知を選択することを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第4先報知は第3先報知が報知された後でのみ報知されるようにしており、第4先報知が特別領域内に存在する場合の方が第3先報知が特別領域内に存在する場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、遊技者は、第3先報知が発生したとしても、第4先報知が発生することを期待しながら遊技を継続する。そして、第4先報知が発生した場合には第4先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目するため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B11.前記報知手段は前記絵柄表示手段の一部であり、前記先報知は前記絵柄表示手段に表示され、
前記表示制御手段は、前記先報知入替手段にて、前記特別領域内に前記第3先報知と前記第4先報知とが表示された場合、前記第3先報知と前記第4先報知とに関する事前特殊演出(対決演出)を表示した後、前記第3先報知が有利内容(勝利演出)となって前記特殊演出に含まれる第1演出(第3先報知が勝利)、または前記第4先報知が有利内容(勝利演出)となって前記特殊演出に含まれる第2演出(第4先報知が勝利)の一方の演出を表示させる入替演出手段(表示制御装置93の保留報知図柄を対決させる演出を実行する機能)を有し、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記第1演出および前記第2演出の有利内容となった前記先報知を含む前記特殊演出を表示することを特徴とする特徴B9またはB10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特別領域内に第3先報知と第4先報知とが存在する場合には、第3先報知と第4先報知とに関する事前特殊演出が表示されるため、遊技者を第3先報知と第4先報知との事前特殊演出に注目させることができる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B12.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴B1ないしB11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B12によれば、報知された順番において連続する先報知同士(例えば、第1先報知と第3先報知、第1先報知と第4先報知等)の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知同士の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができる。特に、特徴B4等の構成を備える場合、第3先報知(および第4先報知)が特別領域内の先報知として報知されるか否かといったことに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B13.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記第1先報知と、前記第1先報知および前記第2先報知と異なる前記先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B1ないしB12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B13によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる。このため、遊技者は、第1先報知および第2先報知と異なる先報知が発生した際、操作報知が発生することを期待しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知とが入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、遊技者は、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴B5またはB6等の構成を備える場合には、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。しがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴B14.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記第1先報知と、前記第1先報知および前記第2先報知と異なる前記先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる。このため、例えば、特徴B8のように、当たり情報を反映する第2先報知が存在する場合、または特別領域内に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合において、第3先報知を発生させた際には、当該第3先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴B15.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴B1ないしB14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B15によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴B16.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴B15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴B17.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴B16に記載の遊技機。
特徴B17によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴B18.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴B17に記載の遊技機。
特徴B18によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
(3)特徴C群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
このような遊技機においては、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特徴C群は当該課題を解決するものである。
特徴C1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を複数の異なる先報知の中から1つの先報知を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における先報知を振り分ける処理を実行する機能)と、
少なくとも2つの異なる前記先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記先報知を所定の組み合わせに入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92の入替処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、少なくとも2つの異なる先報知が報知手段にて報知されている場合には、先報知が所定の組み合わせに入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴C2.前記先報知入替手段にて前記先報知が所定の組み合わせで入れ替えられて報知された際、入れ替えられた前記先報知において、前記特別情報が前記当否情報群に対応している期待度を報知する期待度報知制御手段(表示制御装置93の期待度を報知する機能)を有することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、先報知が所定の組み合わせで入れ替えられて報知された際、特別情報が当否情報群に対応している期待度が報知される。このため、遊技者は、所定の組み合わせを構成するためには複数の先報知が必要となるため、遊技を継続して行ない易くなる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C3.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記先報知を所定の順序に入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴C1またはC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、先報知が所定の順序に入れ替えられる。このため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、遊技者は、入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴C2の構成を備える場合、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たり結果が発生する期待度を察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。したがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴C4.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記先報知を所定の順序に入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は先報知が所定の順序に入れ替えられる。このため、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴C5.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴C1ないしC4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C5によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴C6.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴C7.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴C8.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
さらに、以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して、または所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機(遊技機)、54…第1始動口、55…第2始動口、80…図柄表示
装置、91…主制御装置、92…音声ランプ制御装置、93…表示制御装置、112…M
PU(主側MPU)、113…ROM(主側ROM)、114…RAM(主側RAM)、
152…MPU(音声側MPU)、153…ROM(音声側ROM)、154…RAM(
音声側RAM)、162MPU(表示側MPU)、163…プログラムROM、164…
ワークRAM、114b…従特別図柄保留球格納エリア、Ds1〜Ds8…第1〜第8保
留図柄表示エリア、RC1〜RC8…従第1〜従第8保留エリア。
本発明は、遊技機に関するものである。
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる
特開2004−81853号公報
ところで、このような遊技機において、技者の遊技への関心を高める必要がある。
本発明は上記点に鑑みて、遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の遊技機では、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて報を取得することが可能な情報取得手段と、その情報取得手段により取得された前記情報を規定数を上限として記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に遊技者に特典遊技を付与する特典付与手段と、を備え、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対して、前記判別手段による判別が実行されるよりも前に事前判別を実行することが可能な事前判別手段と、その事前判別手段による前記事前判別の結果を示すための表示態様を前記表示手段に前記事前判別の結果毎に表示させることが可能な先表示手段と、を備え、前記先表示手段により表示される前記表示態様は、その表示態様に対応した前記情報に基づく判別結果を示すための前記識別情報の動的表示が開始される場合に表示位置が可変されることが可能にされており、前記表示態様には、前記特定の判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別された場合に表示される確率が前記特定の判別結果と異なる判別結果と前記事前判別手段により事前判別された場合よりも高く設定された第1表示態様と、前記特定の判別結果とは異なる判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別された場合に前記第1表示態様よりも表示される確率が高く設定された第2表示態様と第3表示態様と、が少なくとも設定されており、前記遊技機は、前記第1表示態様と、前記判別手段により前記特定の判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別されたことに基づいて表示された前記第2表示態様と、前記判別手段により前記特定の判別結果とは異なる判別結果であると判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別されたことに基づいて表示された第3表示態様とが表示されている場合に、前記識別情報の動的表示が開始されるタイミングと異なるタイミングで前記第2表示態様と前記3表示態様との表示位置を入れ替えて表示させることが可能な手段を備えるものである
請求項1記載の遊技機によれば、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて情報を取得することが可能な情報取得手段と、その情報取得手段により取得された前記情報を、規定数を上限として記憶可能な記憶手段と、その記憶手段に記憶されている前記情報に基づいて判別を実行可能な判別手段と、その判別手段による判別結果を示すための識別情報を表示手段に動的表示させることが可能な動的表示手段と、前記表示手段に特定の前記判別結果を示すための前記識別情報が停止表示された場合に遊技者に特典遊技を付与する特典付与手段と、を備え、前記記憶手段に記憶されている前記情報に対して、前記判別手段による判別が実行されるよりも前に事前判別を実行することが可能な事前判別手段と、その事前判別手段による前記事前判別の結果を示すための表示態様を前記表示手段に前記事前判別の結果毎に表示させることが可能な先表示手段と、を備え、前記先表示手段により表示される前記表示態様は、その表示態様に対応した前記情報に基づく判別結果を示すための前記識別情報の動的表示が開始される場合に表示位置が可変されることが可能にされており、前記表示態様には、前記特定の判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別された場合に表示される確率が前記特定の判別結果と異なる判別結果と前記事前判別手段により事前判別された場合よりも高く設定された第1表示態様と、前記特定の判別結果とは異なる判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別された場合に前記第1表示態様よりも表示される確率が高く設定された第2表示態様と第3表示態様と、が少なくとも設定されており、前記遊技機は、前記第1表示態様と、前記判別手段により前記特定の判別結果と判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別されたことに基づいて表示された前記第2表示態様と、前記判別手段により前記特定の判別結果とは異なる判別結果であると判別される前記情報であると前記事前判別手段により事前判別されたことに基づいて表示された第3表示態様とが表示されている場合に、前記識別情報の動的表示が開始されるタイミングと異なるタイミングで前記第2表示態様と前記3表示態様との表示位置を入れ替えて表示させることが可能な手段を備えるものである。よって、遊技への注目度を良的に高めることができるという効果がある。
本発明の第1実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の主要な構成部分を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成部分を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成部分を示す斜視図である。 パチンコ機における遊技盤の正面図である。 (a)は振分入賞装置を正面から見た場合の透視図、(b)は振分入賞装置の上面図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための図である。 図柄表示装置の表示画面における図柄を説明するための図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機における全体の電気的構成を示す図である。 主に主制御装置の電気的構成を示す図である。 主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 第1保留エリアの構成を示す図である。 特別図柄当否テーブル記憶エリアを説明するための図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。 振分テーブルを説明するための図であり、(a)は第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)を示し、(b)は第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)を示している。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される保留情報の取得処理を示すフローチャートである。 特図特電アドレステーブルを説明するための図である。 主側MPUにて実行される特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図変動中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電開放中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される特電終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第2始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1始動口への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される普図普電制御処理を示すフローチャートである。 普図普電アドレステーブルを説明するための図である。 主側MPUにて実行されるデモ表示用処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 図37に続く主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 音声側RAMの従特別図柄保留球格納エリアを説明するための図である。 音声側MPUにて実行される擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される操作有効抽選処理を示すフローチャートである。 音声側MPUにて実行される入替処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行されるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行される保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにて実行される別対応処理を示すフローチャートである。 操作報知コマンドを受信した際の表示画面を示す図である。 (a)および(b)は、表示画面に表示される保留図柄を示す図である。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 入替抽選前の表示画面を示す図である。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 第1実施形態の変形例における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)〜(d)は入替抽選に当選した後の遷移状態を示している。 本発明の第2実施形態における主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 本発明の第2実施形態における音声側RAMの従特別図柄保留球格納エリアを説明するための図である。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する操作有効抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第2実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第3実施形態における主側MPUが実行する第1始動口への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における図柄表示装置の第1〜第8保留図柄表示エリアに表示される保留図柄を説明するための図である。 本発明の第3実施形態における従特別図柄保留球格納エリアの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第3実施形態の第2変形例における表示画面を示す図である。 本発明の第4実施形態における図柄表示装置の上側表示領域を説明するための図である。 本発明の第4実施形態における主側MPUが実行する第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示されている状態の表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第5実施形態における主に音声ランプ制御装置および表示制御装置の電気的構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における従特別図柄保留球格納エリアの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 (a)および(b)は本発明の第6実施形態における図柄表示装置の表示態様を説明するための図である。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが共に表示された表示画面を示し、(b)は入替後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における表示画面の上側表示領域にて表示される演出を示す図である。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における音声側MPUが実行する入替処理を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における表示画面を示す図であり、(a)は入替抽選前の表示画面を示し、(b)は入替抽選に当選した後の表示画面を示している。 本発明の第6実施形態における変形例の表示画面の表示態様を示す図である。 本発明の第6実施形態における変形例の表示画面を示す図であり、(a)は援護ゾーン内に第1、第2の女の子のキャラクタ図柄が表示された状態を示し、(b)は第2の女の子のキャラクタ図柄が勝利した状態を示している。 本発明の第7実施形態における遊技盤の正面図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の他の実施形態における表示画面の表示態様を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下では、単にパチンコ機という)10に適用した例について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図、図2、図3はパチンコ機10の主要な構成部分を展開した斜視図、図4はパチンコ機10の主要な構成部分を示す斜視図、図5はパチンコ機10における遊技盤43の正面図である。
図1に示されるように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わされた木枠によって外殻が形成された外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され、外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。外枠11は、木製の板材を四辺に連結して構成されるものであって矩形枠状をなしている。そして、パチンコ機10は、外枠11を遊技ホールにおける島設備に取り付け固定されることによって遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2および図3に示されるように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。そして、遊技機本体12のうちの内枠13が外枠11に対して回動(開閉)可能に支持されている。
前扉枠14は、図2に示されるように、正面視で左側(回動中心に対して一端側の固定端側)を回動基端側とすると共に右側(回動中心に対して他端側の開放端側)を回動先端側として前方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。裏パックユニット15は、図3に示されるように、正面視で左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として後方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2および図3に示されるように、その回動先端側に、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とすると共に、前扉枠14を内枠13に対して開放不能な施錠状態とする機能を有する施錠装置16が備えられている。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面に露出させて設けられたシリンダ錠17(図1参照)に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
前扉枠14は、図1および図2に示されるように、装飾用の樹脂部品や電気部品等が組みつけられて構成され、略中央部に略矩形状に開口された窓部21が設けられている。そして、前扉枠14の裏面側には無色透明な2枚の板ガラスを有する窓パネル22が配設され、当該窓パネル22を介して後述する遊技盤43の前面(遊技領域)がパチンコ機10の正面側から視認可能となっている。なお、窓パネル22は、板ガラスではなく、合成樹脂によって無色透明に形成されたものを用いてもよい。
また、前扉枠14には、図1および図4に示されるように、窓部21の下方に、当該前扉枠14の前方に張り出した上側膨出部23と下側膨出部24とが上下に並設されている。そして、図4に示されるように、上側膨出部23の内側には、上方に開口した上皿25が設けられており、当該上皿25に遊技球を貯留できるようになっている。また、この上皿25は、開口部における底面が正面視(図1、図4参照)右側に向かって下降傾斜して形成されており、傾斜によって上皿25に投入された(貯留されている)球を後述する遊技球発射機構44へと導く機能を有している。
さらに、上側膨出部23には、上面(上面のうちの開口されていない部分)の略中央部に第1枠ボタン26(操作手段)が備えられており、当該第1枠ボタン26より正面視右側に第2枠ボタン27(操作手段)が備えられている。第1枠ボタン26は、後述する図柄表示装置80において、表示されるステージ(背景)を変更したり、表示されるリーチ演出のチャンスアップ演出や予告キャラクタの演出を表示させたりする場合に操作される。また、第1枠ボタン26は、表示される保留図柄を入れ替える機会が発生した際に遊技者によって操作される。第2枠ボタン27は、後述する音声ランプ制御装置92で制御される音量や光量等を変更する際に遊技者によって操作される。本パチンコ機10では、第1枠ボタン26は上面視略円状とされ、第2枠ボタン27は上面視略十字状とされているが、第1枠ボタン26および第2枠ボタン27の形状は適宜変更可能である。
なお、ステージとは、図柄表示装置80に表示される演出に統一性を持たせる演出(背景)モードのことであり、本パチンコ機10では、「海中ステージ」、「浜辺ステージ」、「街中ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、後述するリーチ演出等の各種演出は、各ステージに対応したテーマに合わせた演出となるように設定されている。また、ステージの変更は、後述する図柄表示装置80(メイン表示部71)にて変動表示が行われていない期間および変動表示が行われている所定期間に遊技者によって第1枠ボタン22が操作された場合に行われ、第1枠ボタン22が操作される度に、「海中ステージ」→「浜辺ステージ」→「街中ステージ」→「海中ステージ」の順に繰り返し変更される。
また、上側膨出部23には、図4に示されるように、第2枠ボタン27よりも正面視右側に、球貸ボタン28および返却ボタン29が設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸ユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸ボタン28が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン29は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸装置等から上皿25に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸ボタン28および返却ボタン29は不要である。この場合には、球貸ボタン28および返却ボタン29の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしてもよい。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機(CR機)と現金機との共通化を図ることができる。
下側膨出部24の内側には、上皿25と同様に上方に開口し、上皿25に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿30が設けられている。なお、上皿25および下皿30には、裏パックユニット15に設けられている後述する払出装置99から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた排出通路を通じて排出される。
下皿30の正面視右側には、図1および図4に示されるように、遊技球を後述する遊技盤43の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル31が配設されている。この操作ハンドル31の内部には、当該操作ハンドル31が遊技者により触られていることを検知するタッチセンサ31aと、遊技者が操作ハンドル31を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるための押しボタン式の打ち止めスイッチ31bと(図1参照)、操作ハンドル31の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示略)とが内蔵されている。そして、操作ハンドル31が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ31aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル31の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで遊技球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で後述する遊技盤43の前面へ遊技球が打ち込まれる。また、操作ハンドル31が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ31aおよび打ち止めスイッチ31bはオフとなっている。
さらに、下皿30の正面下方部には、図1に示されるように、下皿30に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー32が設けられている。この球抜きレバー32は、通常は右方向に配置されており、左方向へスライドさせることによって下皿30の底面に形成された底面口が開口し、その底面口から遊技球が自然落下して排出される。この球抜きレバー32の操作は、通常、下皿30の下方に当該下皿30から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。
また、前扉枠14には、窓部21の周囲にLED等の発光手段を内蔵した電飾部33が設けられていると共に、窓部21の上方における左右両端部に一対のスピーカ部34が備えられている。本パチンコ機10においては、当たり時やリーチ演出時等には、各電飾部33が点灯または点滅して、当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されると共に、スピーカ部34からの音声によって当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されることにより、遊技中の演出効果を高める構成となっている。また、電飾部33は、エラー発生時等において点滅するエラーランプとしての機能も発揮するようになっている。さらに、本パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材35が取り付けられている。
内枠13は、図2に示されるように、外形が外枠11とほぼ同一形状とされた樹脂ベース41を主体に構成されており、樹脂ベース41の中央部には略楕円形状の窓孔42が形成されている。そして、樹脂ベース41には、図5に示される遊技盤43が着脱可能に取り付けられていると共に、遊技球を遊技盤43の前面領域に発射する遊技球発射機構44が配設されている。遊技球発射機構44は、樹脂ベース41における窓孔42の下方に取り付けられており、後述する誘導レールに向けて延びる発射レール45と、上皿25に貯留されている遊技球を発射レール45上に供給する球送り装置46と、発射レール45上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータである発射ソレノイド47とを備えている。そして、前扉枠14に設けられた操作ハンドル31が操作されることにより発射ソレノイド47が駆動制御され、遊技球が発射される。
ここで、遊技盤43の構成について図5を参照しつつ具体的に説明する。遊技盤43は、正面視略矩形状に切削加工した木製のベース板50の前面に、球案内用の多数の釘や風車、内レール51、外レール52、一般入賞口53、第1始動口(第1始動入球部)54、第2始動口(第2始動入球部)55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57、可変表示装置ユニット58等が組みつけられて構成されている(第1始動口54および第2始動口55については図6参照)。なお、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57、可変表示装置ユニット58は、ルータ加工によってベース板50に形成された貫通穴に配設され、遊技盤43の前面側から木ネジ等により固定されている。そして、このような遊技盤43は、前面の中央部分が前扉枠14の窓部21を介して視認することができるように、周辺部が内枠13の裏面側に取り付けられて固定されている。
遊技盤43の背面側には、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57のそれぞれに対応させて検知センサ53a、54a、55a、56c、57a(図10参照)が設けられている。そして、一般入賞口53、第1、第2始動口54、55、可変入賞装置56、普通図柄始動ゲート57への入球が発生すると、対応する検知センサによって入球が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。なお、検知センサとしては、例えば、電磁誘導型の近接センサが用いられるが、遊技球の入球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
また、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56への入球の発生が検知されると、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
本実施形態では、一般入賞口53への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置56への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、第1、第2始動口54、55への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行されるようになっている。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、第2始動口55への入球に対する賞球個数よりも第1始動口54への入球に対する賞球個数が多くなるようにしてもよい。また、可変入賞装置56への入球に対する賞球個数が他の賞球個数より多い構成に限定されることはなく、例えば、可変入賞装置56への入球に対する賞球個数が一般入賞口53への入球に対する賞球個数よりも少ない構成としてもよい。
内レール51および外レール52は、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して構成されたものであり、当該内レール51および外レール52によって誘導レールが構成されると共に、遊技球発射機構44から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるように、ベース板50に取り付けられている。また、遊技盤43の前面には、正面視において、内レール51の右下側の先端部と外レール52の右上側の先端部との間を繋ぐ樹脂製の繋ぎ部材59が配設されている。なお、遊技領域とは、内レール51、外レール52、および繋ぎ部材59によって囲まれる遊技盤43の前面の領域のことであり、遊技球の挙動によって遊技が行われる領域(発射された遊技球が流下する領域)のことである。
また、内レール51の先端側(図5の左上部)には戻り球防止部材60が取り付けられ、一旦、遊技盤43の上部(遊技領域)へ発射された遊技球が誘導レール(内レール51と外レール52との間の領域)内に戻ってしまうことを抑制することができるようになっている。そして、外レール52の先端部(図5の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム61が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム61に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返されるようになっている。
遊技盤43の正面視中央下部には、第1、第2始動口54、55を内部に有し、遊技球を第1始動口54または第2始動口55へと導く振分入賞装置62が設けられている。ここで、振分入賞装置62の構成について説明する。図6(a)は振分入賞装置62を正面から見た場合の透視図であり、図6(b)は振分入賞装置62の上面図である。
図6(a)および図6(b)に示されるように、振分入賞装置62には、上部の開口部(入球口)に電動役物63が設けられている。この電動役物63は、通常状態(低確率モードであり、低頻度サポートモード)では、向かい合った羽根63a、63bが遊技球が約1球分入球可能な間隔(遊技球の直径は約11mm)で上方に起立した状態で配置されている。つまり、通常状態(羽根63a、63bが上方に起立した状態であり、電動役物63が閉鎖状態である状態)では、振分入賞装置62内への入球ルートは、電動役物63の羽根63a、63bの間を通るルートのみとなっており、遊技者は、まず、その電動役物63の羽根63a、63bの間へ遊技球を通過させるように遊技球を発射する。
また、振分入賞装置62内には、第1始動口54および第2始動口55に加えて、収容部64a(第1受動部)および収容部64b(第2受動部)を有する受動振分部材(遊技球誘導部)64が配置されており、第1始動口54および第2始動口55は受動振分部材64の下方に離間して配置されている。そして、羽根63a、63bの間を通じて振分入賞装置62内への入球が発生すると、遊技球が受動振分部材64の収容部64aまたは収容部64bで受け止められた後、遊技球の重さによって受動振分部材64が回転することによって遊技球が第1始動口54または第2始動口55へと誘導される。例えば、収容部64aで遊技球を受けた場合には、遊技球の重さによって受動振分部材64は正面視(図6(a)参照)左回り(第2方向)に回転し、遊技球を第1始動口54へと誘導する。同様に、収容部64bで遊技球を受けた場合には、遊技球の重さによって受動振分部材64は正面視右回り(第1方向)に回転し、遊技球を第2始動口55へと誘導する。この受動振分部材64は、それぞれ左右周りに約90度回動可能に構成されており、収容部64aと収容部64bとの境界壁には磁石(回動規制手段)64cが設けられている。
また、振分入賞装置62の背面側には、ベース体65が備えられており、ベース体65には、羽根63aと羽根63bとの間の中央線上の位置と対応する位置にベース側磁石(回動規制手段)65aが配置されている。そして、受動振分部材64の磁石64cにおけるベース側磁石65a側の極性と、ベース側磁石65aにおける磁石64c側の極性とは互いに反発する極性とされている。具体的には、磁石64cは棒状の磁石で構成され、ベース体65側の先端部に磁極(S極またはN極)が発生するように構成されている。同様に、ベース側磁石65aは、棒状の磁石で構成され、受動振分部材64側の先端部に磁極(S極またはN極)が発生するように構成されている。
このため、受動振分部材64が回動した際、収容部64aと収容部64bの境界壁が真上(向かい合った羽根63a、63bの間隔の中心線上)に来る位置でベース側磁石65aと受動振分部材64の磁石64cが最も接近する(先端部同士が向かい合う)位置となるが、互いの磁石64c、65aは、極性が同じ(例えば、N極とN極)となるように配置されているので反発仕合い、受動振分部材64の境界壁が真上を向く位置で停止することが無く、左右どちらかに回動した位置に維持されることとなる。
これにより、受動振分部材64は、磁石64cとベース側磁石65aとが反発することによって受動振分部材64が左右どちらかに回動し、磁石64cが電動役物63の羽根63aと羽根63bとの間の中心線上となる位置(上方となる位置)となり難くなる。つまり、収容部64aと収容部64bとのどちらかが、振分入賞装置62に入球してくる遊技球を受ける側(パチンコ機10上方側)を向くようになる。よって、入球した遊技球が収容部64aと収容部64bとの境界壁と当接して、球詰まりが発生するのを防止することができる。
また、磁石64cとベース側磁石65aとが反発することで、例えば、収容部64aが遊技球を受けて左に約90度回転して遊技球を第1始動口54へ誘導した後に、受動振分部材64が右回転する(収容部64aが上方を向く)のを防止することができる。これにより、遊技球を第1始動口54へ誘導した後には、収容部64bが上方を向いた状態となり、次に振分入賞装置62に入球した遊技球は、収容部64bが受けて、遊技球の重さにより受動振分部材64が右に約90度回転して、遊技球を第2始動口55へ誘導する。このように、受動振分部材64は、振分入賞装置62に入球する遊技球を第1始動口54と第2始動口55とに交互に誘導することができるようになっている。よって、均等に第1始動口54と第2始動口55とに遊技球を振り分けて入球させることができ、後述する、第1始動口54への入球を契機とする抽選遊技(第1抽選遊技)と第2始動口55への入球を契機とする抽選遊技(第2抽選遊技)とを効率良く交互に実行することができる。
なお、上記では、振分入賞装置62として機械的(受動振分部材64による遊技球の振分構成)な構成ものを説明したが、遊技球が入賞する毎に、第1抽選遊技の開始契機と第2抽選遊技の開始契機とに交互に振り分けるように構成してもよい。このように構成することにより、遊技盤43に遊技球を振り分けるための機構を設ける必要がなく、遊技領域を有効に活用することができる。
普通図柄始動ゲート(スルーゲート)57は、図5に示されるように、遊技盤43の正面視中央左側に設けられている。そして、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過すると、対応する検知センサ57a(図10参照)によって遊技球の通過(入球)が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。また、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過すると、普通図柄の当たりか否かの判定(電動役物63を開放状態にするか否かの判定)が後述する主制御装置91で行われる。そして、判定結果が当たり(電動役物開放状態への移行に対応した当選結果)であった場合には、電動役物駆動部63c(図10参照)が駆動されて電動役物63が開放状態となり、遊技球が振分入賞装置62内へ入球し易い状態となる。つまり、遊技球が第1始動口54または第2始動口55へ入球し易い状態となる。
なお、具体的には後述するが、本実施形態では高確率モードおよび低確率モードが搭載されており、高確率モード中は普通図柄の当たり確率がアップして電動役物63が開放状態となり易くなっている。このため、遊技者は、高確率モード中(高頻度サポートモード中)においては、普通図柄始動ゲート57を通過させて電動役物63を開放状態にする方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の左側を通過するように当該遊技球を発射する(いわゆる左打ち)。
可変入賞装置56は、遊技盤43の正面視下方右側に配設され、遊技盤43の背面側へと通じる大入賞口56aと、当該大入賞口56aを覆う横長矩形状の開閉板56bと、当該開閉板56bの下辺を軸として開閉板56bを前方側に開閉駆動するためのソレノイド等の可変入賞駆動部56d(図10参照)とを有する構成とされている。大入賞口56aは、通常時は、遊技球が入球できないか、または入球し難い閉状態となっている。そして、後述する主制御装置91で開閉実行モードへの移行に当選した(当たり抽選に当選した)と判定した場合には、可変入賞駆動部56dが駆動されて開閉板56bを前面下側に傾倒し、遊技球が大入賞口56aに入球し易い開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。例えば、通常時には閉鎖されている大入賞口56aが、所定期間(例えば、30秒経過するまで、或いは、遊技球が10個入球するまで)開放される。この可変入賞装置56の開閉動作は、決定された当たりの種別によって決定され、例えば、後述する16R確変当たり結果であれば、16回(16ラウンド)繰り返し行われる。そして、この開閉動作が行われている状態が遊技者にとって有利な特典遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。このため、開閉実行モード中には、遊技者は、遊技球が図柄表示装置80の右側を通過して大入賞口56aに入球されるように当該遊技球を発射する(いわゆる右打ち)。なお、開閉実行モードとは、後述する主制御装置91での第1抽選遊技または第2抽選遊技の当たりに関する抽選に当選した場合に移行するモードのことであり、この開閉実行モードについては後に説明する。
一般入賞口53は、遊技盤43の正面視下方(振分入賞装置62の左右)に複数設けられている。また、遊技盤43の正面視最下部にはアウト口66が設けられており、各種入賞口に入球しなかった遊技球がアウト口66を通って遊技領域から排出されるようになっている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。なお、本明細書においては、一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56(大入賞口56a)への遊技球の入球を入賞とも表現する。
遊技盤43の正面視右下側隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペース70が設けられており、貼着スペース70に貼られた証紙等は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認することができるようになっている。
また、遊技盤43の正面視左下側隅部(外レール52の外側)には、発光手段である複数のLEDで構成されるメイン表示部71が備えられている。このメイン表示部71は、は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。
メイン表示部71は、第1始動口54への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第1抽選遊技の結果を示す第1結果表示部71a、第2始動口55への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第2抽選遊技の結果を示す第2結果表示部71b、当たり抽選に当選することで可変入賞装置56が開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける可変入賞装置56が開放される回数を示すラウンド表示部71cとを有している。
具体的には、第1結果表示部71aでは、第1抽選遊技に関する変動表示が行われ、第1抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第1抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第1抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部71aにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
また、第2結果表示部71bでは、第2抽選遊技に関する変動表示が行われ、第2抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第2抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第2抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部71bにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、第1、第2抽選遊技(第1、第2始動口54、55のいずれかへの入賞)に基づいて、対応する第1、第2結果表示部71a、71bにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止するまでが遊技回(変動表示回)の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、第1、第2抽選遊技のいずれにおいてもその単一の結果表示部にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
さらに、メイン表示部71は、第1、第2結果表示部71a、71b、ラウンド表示部71cに加えてその他表示部71dを有している。その他表示部71dでは、例えば、普通図柄始動ゲート57への入賞を契機として変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、普通図柄始動ゲート57への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が示される。そして、普通図柄始動ゲート57への入賞を契機とする内部抽選の結果が電動役物開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、その他表示部71dにて所定の停止結果が点灯表示された後に、電動役物開放状態へ移行する。電動役物開放状態では、電動役物63が開放状態となり、遊技球が振分入賞装置62内へ入球し易い状態となる。つまり、電動役物開放状態では、遊技球が第1、第2始動口54、55へ入賞し易い状態となる。
また、その他表示部71dにおいて普通図柄始動ゲート57への入賞を契機とする変動表示が行われている間に遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過すると、その通過回数は本実施形態では最大4回まで保留され、その保留回数も表示されるようになっている。さらに、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われている間に第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞すると、その入賞回数は本実施形態では第1始動口54に対して最大4回、第2始動口55に対して最大4回まで保留され、その保留回数も表示される。
なお、メイン表示部71を構成する複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成することにより、その発光色の組み合わせによって少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。また、メイン表示部71は、液晶表示装置等の他の表示装置を用いて構成されていてもよい。
可変表示装置ユニット58は、遊技盤43の中央に配設されている。この可変表示装置ユニット58は、第1結果表示部71aにおける変動表示と同期させながら第1特別図柄を変動表示させて第1抽選遊技の抽選結果を表示すると共に、第2結果表示部71bにおける変動表示と同期させながら第2特別図柄を変動表示させて第2抽選遊技の抽選結果を表示する図柄表示装置80と、図柄表示装置80を囲むようにして配設されたセンターフレーム81とを有している。なお、センターフレーム81は、上部がパチンコ機10の前方に延出した状態で設置されている。これにより、図柄表示装置80の表示画面80aの前方を遊技球が落下していくのが防止され、遊技球の落下により表示画面80aの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置80は、17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されている。
そして、図7に示されるように、第1始動口54への入賞を契機とする第1遊技抽選の判定結果を示す第1特別図柄、および第2始動口55への入賞を契機とする第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄を表示する上側の上側表示領域Dmと、保留図柄(第1抽選遊技および第2抽選遊技の保留)を表示する下側の下側表示領域Dsとを有している。
なお、この図柄表示装置80は、後述する表示制御装置93によって表示画面80aの表示内容が制御される。また、図柄表示装置80は、液晶ディスプレイであることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよい。
上側表示領域Dmは、本パチンコ機10では、上、中および下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、図柄表示装置80(表示画面80a)における変動表示は、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として開始される。すなわち、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置80において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置56の大入賞口56aの開放が16回行われることとなる16R確変対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置80では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
上側表示領域Dmに表示される第1特別図柄、第2特別図柄は、図8(a)〜(i)に示される「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄、図8(j)に示される主図柄、および図8(k)に示される貝形状の絵図柄からなる副図柄により構成されている。より詳しくは、主図柄は、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付された図柄と、クジラのキャラクタ図柄とによって構成されている。
また、図柄表示装置80の上側表示領域Dmには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が設定され、各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄とが所定の順序で巡回的に配列されて構成されている。具体的には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順(図柄の変動方向に対して降順)に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に配列されると共に各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は、それぞれ18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄(または図8(j)に示すくじらのキャラクタ)が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、上側表示領域Dmは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。なお、本パチンコ機10では、上側表示領域Dmに、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
そして、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として上側表示領域Dmにおいて遊技回(変動表示回)用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。その後、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄が静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、開閉実行モードへの移行に対応する遊技回であれば、有効ラインのいずれかに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成されるか、または、中図柄列Z2に図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄が静止表示した上で遊技回用の演出が終了され、開閉実行モードへの移行(当たり結果の発生)として当たり動画が表示されるようになっている。但し、中図柄列Z2における図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄は、当たり結果が発生する場合のみ停止するようになっており、通常の遊技回(外れの遊技回)では、クジラのキャラクタ図柄の部分に「4」の主図柄が表示される。
なお、上記で説明したように、第1、第2始動口54、55へのいずれかの入賞を契機として図柄表示装置80(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置80における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数等は適宜変更可能である。また、図柄表示装置80にて変動表示される絵柄は図8に示すものに限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
一方、下側表示領域Dsは、上側表示領域Dmよりも横長に設けられている。この下側表示領域Dsは、本パチンコ機10では、第1始動口54または第2始動口55への入賞(第1抽選遊技または第2抽選遊技)は、それぞれ最大4回まで保留されることで全体で最大8個まで保留されるように構成されているため、左右方向に8つの小領域の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に等区分されている。なお、以下では、第1〜第8保留図柄表示エリアを保留図柄表示エリアDs※とも示し、※は1〜8の数字のうちの該当する文字を示している。つまり、保留図柄表示エリアDs※は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの該当するものを示している。
そして、上側表示領域Dmにおいて第1特別図柄または第2特別図柄が変動中に第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞すると、その入賞を契機とする第1抽選遊技または第2抽選遊技の開始は保留され、下側表示領域Dsの第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8の表示領域において、保留図柄が表示されていない第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの最も小さい番号の保留図柄表示エリア(左側の保留図柄表示エリア)Ds※に、第1抽選遊技または第2抽選遊技の保留図柄が表示される。
本実施形態では、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、基本的には共に「○」が表示される。また、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれない(当たり抽選に当選するかもしれない)と遊技者に事前に察知させる(期待させる)保留図柄として「●」が表示される。以下では、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)ともいい、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)ともいう。
ここで、本実施形態では、振分入賞装置62(図6参照)により、遊技球は、第1始動口54と第2始動口55とに順番に振り分けられる。このため、例えば、第1特別図柄が変動中であり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が表示されていない場合には、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの最も小さい番号の第1保留図柄表示エリア(左側の保留図柄表示エリア)Ds1に、第2抽選遊技の保留図柄が表示され、その後、第1抽選遊技の保留図柄、第2抽選遊技の保留図柄と交互に保留図柄が表示される。
次に遊技機本体12の背面側の構成について図3および図9を参照しつつ説明する。図9は、パチンコ機10の背面図である。
図3に示されるように、内枠13(具体的には遊技盤43)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置91と、音声やランプ表示等の制御を司る音声ランプ制御装置92と、図柄表示装置80の制御を司る表示制御装置93とが搭載されている。
これら各制御装置91〜93は、各制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、それぞれ略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備え、これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(または、結合手段)としてのボックス結合部によって分離不能に連結されることにより封印されている。そして、基板ボックスは、これらボックス結合部によって分離不能に連結されていることにより、基板ボックスの内部空間の開放に際しては当該基板ボックスの破壊または一部の切除を要する構成となっている。なお、ボックス結合部は、例えば、基板ボックスの長辺部に複数設けられ、そのうちの少なくとも1つが用いられて結合処理が行われる構成となっている。
ボックス結合部は、ボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に、かつ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部のうち、少なくとも1つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した制御基板の不具合発生の際や制御基板の検査の際等に基板ボックスを開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部と他のボックス結合部との連結部分や、ボックス結合部とボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックスのボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の制御基板を取り出すことができる。なお、その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部の長孔に係止爪を挿入すればよい。基板ボックスの開放を行った旨の履歴を当該基板ボックスに残しておけば、基板ボックスを見ることで不正な開放が行われたか否かを容易に発見できる。
また、基板ボックスの一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、各制御装置91〜93の取付台に形成された複数の被結合片と1対1で対応するように設けられており、結合片と被結合片とにより基板ボックスと取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックスの不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
そして、図3および図9に示されるように、主制御装置91、表示制御装置93、音声ランプ制御装置92を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する裏パック94を備えており、当該裏パック94に対して払出機構部95および制御装置集合ユニット96が取り付けられている。
払出機構部95は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク97と、タンク97の下方に連結されて下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール98と、タンクレール98の最下流部に設けられ、払出モータ99a(図10参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置99とを備えている。そして、払出装置99より払い出された遊技球は、当該払出装置99の下流側に設けられている図示しない払出通路を通じて、上皿25または下皿30に排出される。なお、タンクレール98には当該タンクレール98に振動を付加するための図示しないバイブレータが取り付けられている。また、払出機構部95には、例えば、交流24ボルトの主電源が供給されると共に、電源のON操作およびOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット96は、図3に示されるように、払出装置99を制御する機能を有する払出制御装置100と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されると共に、遊技者による操作ハンドル31の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源および発射制御装置101とを備えている。これら払出制御装置100と電源および発射制御装置101とは、払出制御装置100がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置100には、図9に示されるように、状態復帰スイッチ102が設けられ、電源および発射制御装置101には可変抵抗器の操作つまみ(図示略)およびRAM消去スイッチ103が設けられている。状態復帰スイッチ102は、例えば、払出モータ99a(図10参照)の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみは、発射ソレノイド47の発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ103は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
なお、払出制御装置100、電源および発射制御装置101は、上記各制御装置と同様に、制御基板等が基板ボックスに収容されて構成されており、上記と同様の不正抑止手段が設けられている。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
さらに、裏パック94には、図3に示されるように、裏パックユニット15の回動軸側であって上側の隅角部分に外部出力端子板104が設けられている。外部出力端子板104には、タンク97等で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、および開閉実行モード等の状態移行に際して(または、状態に移行している間)信号出力するための出力端子等が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対してパチンコ機10の状態に関する信号が出力される。
なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。また、各制御装置(各制御基板)には、具体的には後述するが、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合等に使用されるクロックパルス発生回路等が必要に応じて搭載されている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図10〜図12は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図であり、図10では主に全体構成を示し、図11では主に主制御装置91の構成を示し、図12では主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の構成を示している。なお、図10では、電源および発射制御装置101から主制御装置91と払出制御装置100への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示している。
図10および図11に示されるように、主制御装置91は、遊技の主たる制御を司る主制御基板111を備えている。主制御基板111には、MPU112が搭載され、MPU112にはROM113およびRAM114が内蔵されている。なお、以下では、主制御装置91のMPU112、ROM113、RAM114を主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114として説明する。
主側ROM113は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この主側ROM113は、主側MPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、図11に示されるように、特別図柄当否テーブル記憶エリア113a、振分テーブル記憶エリア113b、リーチ用テーブル記憶エリア113c、変動表示時間テーブル記憶エリア113d、停止結果テーブル記憶エリア113e、普通図柄当否テーブル記憶エリア113f、特図特電アドレステーブル記憶エリア113g、普図普電アドレステーブル記憶エリア113h、更新用データテーブル記憶エリア113i、コマンド情報記憶エリア113jを有している。
主側RAM114は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この主側RAM114は、主側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。主側RAM114は、例えば、抽選カウンタ用バッファ114a、特別図柄保留球格納エリア114b、普通図柄保留球格納エリア114c、特図特電カウンタエリア114d、特図特電タイマカウンタエリア114e、高確率モードフラグ格納エリア114f、高確率遊技回数カウンタエリア114g、普図普電カウンタエリア114h、普図普電タイマカウンタエリア114i、各種当たり結果フラグ格納エリア114j、その他各種カウンタエリア114k、その他各種フラグ格納エリア114mを有している。
また、主制御基板111、または主側MPU112には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。なお、主側MPU112は、主側ROM113および主側RAM114を内蔵した1チップ化構成とされていることは必須の構成ではなく、主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114がそれぞれ個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置についても同様である。
主側MPU112には、図示しない入力ポートおよび出力ポートがそれぞれ設けられている。なお、入力ポートおよび出力ポートの代わりに入出力ポートを備え、入力用と出力用とで必要に応じて切り換えられる構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置のMPUについても同様である。そして、主側MPU112の入力側および出力側には、各種制御装置92、100が接続されていると共に、各種検知センサ53a、54a、55a、56c、57a、115、各種駆動部56d、63cおよびメイン表示部71が接続されている。まず、各種検知センサ53a、54a、55a、56c、57a、115、各種駆動部56d、63cおよびメイン表示部71との接続構成について説明する。なお、検知センサ115は、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等である。
主側MPU112の入力側には、遊技領域の一般入賞口53、第1始動口54、第2始動口55、可変入賞装置56、および普通図柄始動ゲート57に対して設けられた入賞用の検知センサ53a、54a、55a、56c、57a(以下、これらをまとめて入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aともいう)が電気配線を介して電気的に接続されている。この場合、主制御基板111と各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aとがそれぞれ1の電気配線を介して接続されている構成としてもよく、各信号経路の途中に中継基板が介在している構成としてもよい。これは他の機器との接続に係る構成についても同様である。主側MPU112では、主制御基板111に搭載された入賞用IC116を通じて、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aから信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)を行う。また、主側MPU112では、第1始動口54および第2始動口55への入賞を契機とする当たり抽選(第1、第2抽選遊技)を実行すると共に、普通図柄始動ゲート57への入賞に基づいて電動役物開放抽選(サポート抽選)を実行する。
入賞用IC116は、経路異常の確認手段、または経路異常の確認回路であり、当該入賞用IC116により各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aと主側MPU112との間で正常な信号の伝送が行われているか否かを確認する。
また、主側MPU112の入力側には、上記各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57a以外にも磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115が電気配線を介して電気的に接続されている。主側MPU112では、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115からの信号を受信し、その受信結果に基づいて、それぞれの検知対象となっている異常の発生の有無をする。
主側MPU112の出力側には、可変入賞装置56の開閉板56bを開閉動作させる可変入賞駆動部56dと、電動役物63を開閉動作させる電動役物駆動部63cとが電気配線を介して電気的に接続されている。また、主側MPU112の出力側には、メイン表示部71が電気配線を介して電気的に接続されている。そして、主制御基板111には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じて主側MPU112は可変入賞駆動部56dおよび電動役物駆動部63cの駆動制御を実行すると共にメイン表示部71の表示制御を実行する。
例えば、開閉実行モードにおいては大入賞口56aが開閉されるように、主側MPU112において可変入賞駆動部56dの駆動制御が実行される。また、電動役物63の開放状態当選となった場合には、電動役物63が開閉されるように主側MPU112において電動役物駆動部63cの駆動制御が実行される。さらに、各遊技回に際しては、主側MPU112においてメイン表示部71(第1、第2結果表示部71a、71b)の表示制御が実行される。そして、電動役物63を開放状態とするか否かの抽選結果を示す場合には、主側MPU112においてメイン表示部71(その他表示部71d)の表示制御が実行される。
なお、主側MPU112は、主側RAM114に対して遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、図10では省略しているが、主側MPU112の出力側には外部出力端子板104(図3参照)が接続されており、主側MPU112は主側RAM114に設定した情報に応じて信号出力用の設定を外部出力端子板104に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールのホールコンピュータに認識させる。
次に、主制御装置91と払出制御装置100との接続(通信)における構成について説明する。まず、これらの接続(通信)における構成を説明する前に、払出制御装置100の電気的な構成を説明する。
払出制御装置100は、払出装置99を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板121を備え、払出制御基板121にはMPU122が搭載されており、MPU122にはROM123およびRAM124が内蔵されている。なお、以下では、払出制御装置100に設けられたMPU122、ROM123およびRAM124を払出側MPU122、払出側ROM123および払出側RAM124とする。
払出側ROM123は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この払出側ROM123は、払出側MPU122により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM124は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM123よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この払出側RAM124は、払出側ROM123内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出制御基板121または払出側MPU122には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。
払出側MPU122は払出装置99と電気的に接続されている。当該払出装置99には、タンク97から払出装置99に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体等の球止め部材を駆動する払出モータ99aが設けられていると共に、下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ99bが設けられている。そして、払出側MPU122の出力側には払出モータ99aが電気配線を介して電気的に接続されていると共に、払出側MPU122の入力側には払出検知センサ99bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU122では、払出制御基板121に設けられたドライバ回路を介して払出モータ99aに駆動信号を供給することで遊技球の払出を実行させると共に、払出検知センサ99bの検知結果に基づいて払出が完了した遊技球の個数を把握する。
また、払出側MPU122は、裏パックユニット15に設けられた球貸用接続端子板131と電気配線を介して電気的に接続されていると共に、当該球貸用接続端子板131が電気配線を介してカードユニットと電気的に接続されている。これにより、遊技者がパチンコ機10に設けられた球貸ボタン28を適宜手動操作することによって遊技球の貸し出しを受けることができる。払出側MPU122は、カードユニットとの間で電気信号の送受信を行うことで貸球の制御を実行する。
さらに、払出側MPU122には上記払出装置99やカードユニット以外にも、球受け皿としての下皿30において遊技球が満杯状態となっているかを検知する満杯検知センサ(図示略)が電気的に接続されていると共に、タンク97が球無状態となっているかを検知する球無し検知センサ(図示略)等が電気的に接続されている。
そして、払出側MPU122は、主側MPU112との間での通信に基づいて遊技球の払出を制御する。当該通信を行うための構成として、主制御基板111と払出制御装置100との間には複数の信号経路が存在している。
信号経路について詳細には、主側MPU112では入賞検知センサ53a、54a、55a、56cの検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU122に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信するが、当該賞球コマンドを伝送するために第1の信号経路SL1が設けられている。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報および賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。
なお、賞球コマンドは複数種類存在しており、主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jが参照される。そして、一般入賞口53への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置56への入賞を特定した場合には、13個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1、第2始動口54、55への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
ここで、本実施形態では、当該賞球コマンドの通信を行う上で、第1の信号経路SL1はパラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、賞球コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第1の信号経路SL1は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
また、払出側MPU122から主側MPU112に向けて情報を送信するための信号経路として、第2の信号経路SL2と、第3の信号経路SL3とが設けられている。第2の信号経路SL2は、払出側MPU122から主側MPU112に向けて払出状況コマンド(払出状況情報)を送信するために利用される。払出状況コマンドには、賞球が完了したことおよびその完了した賞球の個数を示す賞球完了コマンドと、遊技球の払出に関して所定の異常が発生したことを示す異常開始コマンドと、当該所定の異常が解除されたことを示す異常終了コマンドとが含まれている。つまり、払出状況コマンドには、自身のコマンドの種類を示す情報および払出状況の内容を示す情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。なお、上記遊技球の払出に関する所定の異常には、例えば下皿30の満杯状態やタンク97の球無し状態が含まれる。
当該払出状況コマンドの通信を行う上で、第2の信号経路SL2は第1の信号経路SL1と同様に、パラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、払出状況コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第2の信号経路SL2は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
第3の信号経路SL3は、払出側MPU121から主側MPU112に向けて払出許可信号を送信するために利用される。払出許可信号は、主側MPU112において賞球コマンドの出力タイミングを把握させるために、払出側MPU122から主側MPU112に送信される情報である。
払出許可信号は1ビットの情報からなり、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではLOWレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではHIレベルの信号が送信される。但し、当該構成に限定されることはなく、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではHIレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではLOWレベルの信号が出力される構成としてもよい。
なお、第3の信号経路SL3は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
このように、主側MPU112と払出側MPU122との間のコマンドの通信をパラレル通信ではなくシリアル通信としたことにより、仮に主制御基板111と払出制御基板121とを電気的に接続する電気配線に対して不正な基板を接続させる、いわゆるぶら下げ基板を利用した不正行為が行われたとしても、当該不正な基板が電気配線等に隠れてしまう可能性が低減される。上記行為は不正に多量の遊技球の払出を受けようとして行われるものであり、主制御基板111と払出制御基板121との間の信号経路は上記行為の対象として狙われやすい。この場合に、主側MPU112と払出側MPU122との間で双方向のコマンド通信が行われる構成において、コマンドの通信としてパラレル通信を採用すると、それだけ電気配線の数が多くなり上記不正な基板がこれら電気配線によって隠れ易くなってしまう。これに対して、コマンド通信がシリアル通信で行われることにより、上記不正な基板が電気配線に隠れ難くなり、当該基板が仮に設置された場合にそれを発見し易くなる。
次に、主制御装置91および払出制御装置100と、電源および発射制御装置101との電気的な接続における構成を説明する。
電源および発射制御装置101は電源および発射制御基板141を備えており、当該電源および発射制御基板141には、主制御装置91および払出制御装置100を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路142が設けられている。そして、電源回路142には、電入時用電源部143と、電断時用電源部144とが設けられている。
電入時用電源部143は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置91や払出制御装置100等の各々に必要な動作電圧を生成すると共に、その生成した動作電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。その概要としては、電入時用電源部143は、裏パックユニット15に設けられた接続基板を介して供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種センサやモータ等を駆動するための+12V電圧、ロジック用の+5V電圧等を生成し、これら+12V電圧、+5V電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。なお、上記接続基板にはパチンコ機10の電源をON・OFF操作するための電源スイッチが設けられている。
また、主制御装置91には、電入時用電源部143と主側MPU112との電力供給経路の途中位置に停電監視基板117が設けられている。停電監視基板117は、電入時用電源部143から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判定し、主側MPU112に停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。具体的には、電源遮断が発生していないと判定している状況ではLOWレベルの停電信号を送信し、電源遮断が発生していると判定している状況ではHIレベルの停電信号を送信する。
なお、これらLOWおよびHIの関係が逆であってもよい。
電断時用電源部144はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部143から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部144から放電されることによって主側RAM114に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、このような状況であっても、電断時用電源部144から記憶保持用電力が供給されている間は主側RAM114に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
なお、電断時用電源部144の容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に主側RAM114に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。
また、電断時用電源部144の構成はコンデンサに限定されるものではなく、バッテリや非充電式電池等であってもよい。非充電式電池の場合、パチンコ機10の電源がON状態の際に電断時用電源部144への蓄電を行う必要はないが、定期的に交換する必要が生じる。
また、図示による説明は省略するが、電源および発射制御基板141には、上記電断時用電源部144とは異なる停電時処理用電源部が設けられている。電源および発射制御基板141では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時処理用電源部から放電することにより、停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主側MPU112は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、電源回路142から主側MPU112および払出側MPU122への動作電力の供給に係る構成について説明する。
電入時用電源部143からの電力は、主側MPU112のVCC端子および払出側MPU122のVCC端子に供給される。VCC端子に供給された電力により、商用電源からの電力供給が行われている状況において、各MPU112、122にて各種制御処理が実行されると共に、各RAM114、124にて情報の記憶保持が行われる。
一方、電断時用電源部144からの電力は、主側MPU112のVBB端子に供給されているが、払出側MPU122のVBB端子(図示略)に供給されていない。つまり、電断時用電源部144からの記憶保持用電力は、主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124には供給されない。したがって、商用電源からの電力供給が遮断されている状況において、主側RAM114では情報の記憶保持が行われるが、払出側RAM124では情報の記憶保持が行われない。なお、払出側MPU122のVBB端子はアースされているまたはいずれの電気配線とも接続されていない。
上記のように電断時用電源部144からの記憶保持用電力が主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124に供給されない構成とすることにより、電断時用電源部144の小容量化が図られる。これにより、パチンコ機10のイニシャルコストの削減が図られる。
電源および発射制御基板141には、電源回路142以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路145が設けられている。発射制御回路145には、条件成立の送信回路146と、発射許可の受信回路147と、発射用IC148と、が設けられている。
条件成立の送信回路146は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU112に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路145は、操作ハンドル31の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ31aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される打ち止めスイッチ31bと、が電気的に接続されている。また、発射制御回路145は、払出制御基板121と電気的に接続されており、カードユニットが球貸用接続端子板131に対して電気的に接続されているか否かを示す信号を入力する。
条件成立の送信回路146は、タッチセンサ31aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信すると共に、打ち止めスイッチ31bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信し、さらに払出側MPU122からカードユニットが接続されている旨の信号を受信している場合に、主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。なお、上記各信号のいずれかを受信していない場合には、主側MPU112に対してLOWレベルの条件成立信号(条件成立に対応していない信号)を送信する。また、このような構成に限定されることはなく、LOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
発射許可の受信回路147は、条件成立の送信回路146から主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU112から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信すると共に、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC148に継続して供給する機能を有している。なお、主側MPU112は、条件成立の送信回路146からHIレベルの条件成立信号を受信していない場合にはLOWレベルの発射許可信号(発射許可に対応していない信号)を送信するが、発射許可信号のLOWレベル信号とHIレベル信号との関係が逆であってもよい。また、主側MPU112は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始すると共にHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC148は、発射許可の受信回路147からHIレベルの発射許可信号またはそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構44の発射ソレノイド47および球送り装置46のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。
この場合、発射用IC148は、パルス信号として各駆動信号を出力すると共に、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール45に1個の遊技球が供給された後に当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置46の方が発射ソレノイド47よりも早く設定されている。
また、操作ハンドル31には、上記のように操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられており、発射用IC148では、当該可変抵抗器から入力される電圧に基づいて発射ソレノイド47に供給する駆動信号の電圧を調整することによって発射強度を調整する。このため、操作ハンドル31の操作量が多いほど発射ソレノイド47による遊技球の発射強度が強くなる。なお、当該調整機能が発射用IC148に設けられていることは必須ではなく、発射用IC148と発射ソレノイド47との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
次に、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93との電気的な接続における構成について図12を参照しつつ説明する。
音声ランプ制御装置92は、音声ランプ制御基板151を備え、当該音声ランプ制御基板151にはMPU152が搭載されており、MPU152にはROM153およびRAM154が内蔵されている。なお、以下では、音声ランプ制御装置92に設けられたMPU152、ROM153およびRAM154を音声側MPU152、音声側ROM153および音声側RAM154として説明する。
音声側ROM153は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この音声側ROM153は、音声側MPU152により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、操作報知抽選用テーブル記憶エリア153a、保留報知抽選用テーブル記憶エリア153b、入替抽選用テーブル記憶エリア153c、コマンド情報記憶エリア153d等を有している。
操作報知抽選用テーブル記憶エリア153aは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)の際に参照される操作報知抽選用テーブルが記憶されているエリアである。
保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bは、後述する保留報知抽選処理(図39のS2203、図41のS2302およびS2303)の際に参照される保留報知抽選用テーブルが記憶されているエリアである。入替抽選用テーブル記憶エリア153cは、後述する入替抽選処理(図43、S2503)の際に参照される入替抽選用テーブルが記憶されているエリアである。コマンド情報記憶エリア153dは、音声側MPU152から出力される各種コマンドを生成する際に参照されるコマンド情報が記憶されているエリアである。
音声側RAM154は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に音声側ROM153よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この音声側RAM154は、音声側ROM153内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。音声側RAM154は、例えば、コマンド格納エリア154a、従特別図柄保留球格納エリア154b、操作有効フラグ格納エリア154c、操作報知抽選用カウンタエリア154d、保留報知抽選用カウンタエリア154e、保持データエリア154f、入替抽選用カウンタエリア154g、その他各種カウンタエリア154h等を有している。
コマンド格納エリア154aは、主側MPU112から受信したコマンドを格納するためのエリアである。従特別図柄保留球格納エリア154bは、具体的に後述するが、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに追従するものであって従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8を備え、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に各種フラグ格納エリア211〜215を有するものである(図40参照)。操作有効フラグ格納エリア154cは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)に当選した際に操作有効フラグが格納されるエリアである。操作報知抽選用カウンタエリア154dは、後述する操作報知抽選処理(図42、S2404)の際に値が読み出される操作報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。保留報知抽選用カウンタエリア154eは、後述する保留報知抽選処理(図39のS2203、図41のS2302およびS2303)の際に値が読み出される保留報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。保持データエリア154fは、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。入替抽選用カウンタエリア154gは、後述する入替抽選処理(図43、S2503)の際に値が読み出される保留報知抽選用カウンタが格納されているエリアである。その他各種カウンタエリア154hは、遊技回数カウンタや操作有効タイマカウンタ等が格納されているエリアである。
そして、音声側MPU152では、主制御装置91から受信した各種コマンド(後述する変動用コマンド、種別コマンド、確定停止コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、および保留コマンド等)に基づき、遊技回や開閉実行モード等において実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、ランプ制御装置155を制御して電飾部33の発光制御を行うと共に、音声出力装置156を制御してスピーカ部34の音声制御を行う。また、音声側MPU152の入力側には、第1、第2枠ボタン26、27が電気的に接続されている。そして、音声側MPU152では第1、第2枠ボタン26、27の操作有無の監視を行い、当該第1、第2枠ボタン26、27が操作された場合にはその操作に対応した処理を実行する。さらに、音声側MPU152では、主制御装置91から受信したコマンドに基づき、報知を行う必要があるか否かを特定し、ランプ制御装置155の発光制御および音声出力装置156の音声制御を行うことで報知を行う。
なお、主側MPU112から出力される各種コマンドについては具体的に後述するが、これら各種コマンドは主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jを参照して出力される。また、各種コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。そして、主側MPU112から音声側MPU152へのコマンドの送信は、基本的にはシリアルで行われるが、パラレルで行われる構成としてもよい。
また、音声側MPU152は、表示制御装置93と電気的に接続されており、主制御装置91から受信したコマンドに基づいて決定した演出の内容を含む各種コマンドを表示制御装置93に送信する。なお、音声側MPU152から出力される各種コマンドは、音声側ROM153のコマンド情報記憶エリア153dが参照される。また、本実施形態の表示制御装置93は、音声ランプ制御装置92を介することなく主制御装置91からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置91との関係では音声ランプ制御装置92よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
表示制御装置93は、表示制御基板161を備え、当該表示制御基板161にはMPU162が搭載されており、MPU162にはプログラムROM163およびワークRAM164が内蔵されている。また、表示制御基板161には、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)165、キャラクタROM166およびビデオRAM167が内蔵されている。なお、以下では、表示制御装置93のMPU162を表示側MPU162として説明する。
プログラムROM163は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、このプログラムROM163は、表示側MPU162により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、VDP165へのコマンドを送信する際で参照されるコマンド情報記憶エリア163a、各演出(表示)に対応した画像を表示させるのに必要な処理が定められた各種データテーブル記憶エリア163bを有している。
ワークRAM164は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合にプログラムROM163よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、このワークRAM164は、プログラムROM163内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータやフラグ等を一時的に記憶する。ワークRAM164は、例えば、コマンド格納エリア164a、総保留数記憶エリアHNXを有している。
そして、表示側MPU162は、音声ランプ制御装置92から受信した各種コマンドを解析し、または受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP165の制御(具体的にはVDP165に対する内部コマンドの生成)を実施する。
VDP165は、図柄表示装置80に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP165はICチップ化されているために「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP165は、表示側MPU162、ビデオRAM167等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、画像データをキャラクタROM166から所定のタイミングで読み出してビデオRAM167に記憶させることで当該画像データに応じた画像を図柄表示装置80に表示させる。
キャラクタROM166は、図柄表示装置80に表示される図柄等のキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM166には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。また、キャラクタROM166には、上記データの一部として、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示させるための画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア166aが設定されている。
なお、キャラクタROM166を複数設け、各キャラクタROM166に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM163に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM166に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM167は、図柄表示装置80に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM167の内容を書き替えることに基づいて図柄表示装置80の表示内容が変更される。
また、ビデオRAM167は、保留図柄表示用エリア167aを有しており、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8と1対1で対応するように、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8が設定されている。そして、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8にデータが設定されていない場合(ブランクを意味するデータが設定されている場合)には、当該第1〜第8エリアRD1〜RD8と対応する第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8では、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
<主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図13を用いて説明する。図13は、当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための図である。
主側MPU112は、遊技に際し、各種カウンタ情報を用いて、当たり抽選、メイン表示部71の表示の設定、図柄表示装置80の図柄表示の設定等を行う。具体的には、図13に示されるように、当たり抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、当たり種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置80が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI1と、メイン表示部71および図柄表示装置80における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、電動役物63を電動役物開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放乱数カウンタC4と、電動役物開放乱数カウンタC4の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI2とを用いている。
各カウンタの一部は、後述するタイマ割込処理(図18参照)の実行間隔である4msec間隔で更新され、残りのカウンタは後述するメイン処理(図17参照)の中で不定期に更新され、その更新値が主側RAM114の抽選カウンタ用バッファ114aに逐次格納される。そして、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における特別図柄保留球格納エリア114bに逐次格納され、遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。なお、上記各カウンタC1〜C3、CINI1、CS、CINI2、C4は、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられている。
ここで、特別図柄保留球格納エリア114bおよび普通図柄保留球格納エリア114cの構成について説明する。
特別図柄保留球格納エリア114bは、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8の8個の保留エリアと、1つの実行エリアRA9とを有している。図14は、第1保留エリアRA1の構成を示す図である。なお、第2〜第8保留エリアRA2〜RA8および実行エリアRA9の構成についても図14と同様である。
第1〜第8保留エリアRA1〜RA8および実行エリアRA9は、図14に示されるように、当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203、入賞始動口格納エリア204、先報知当たりフラグ格納エリア205を有している。そして、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8には、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値(抽選カウンタ用バッファ114aの各値)が当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されると共に、第1始動口54または第2始動口55のどちらに対する入賞であるかの情報が入賞始動口格納エリア204に格納される。そして、第1始動口54および第2始動口55に対して遊技球の入賞が交互に連続して発生した場合には、第1保留エリアRA1→第2保留エリアRA2→第3保留エリアRA3→第4保留エリアRA4→第5保留エリアRA5→第6保留エリアRA6→第7保留エリアRA7→第8保留エリアRA8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように、8個の保留エリアが設けられていることにより、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴が全体として最大8個まで記憶(保留記憶)されるようになっている。
なお、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴は、それぞれ最大4個まで記憶される。つまり、第1始動口54および第2始動口55への遊技球の入賞履歴がそれぞれ最大4個まで記憶されることにより、全体として最大8個まで記憶される。また、入賞した始動口に対する保留個数が上限値(本実施形態では、4個)以上である場合には、各カウンタ値等の取得はされずに賞球(本実施形態では、遊技球3個)のみが遊技者に払い出される無効球として扱われる。本実施形態では、保留記憶可能な数を8個として説明するが、保留記憶可能な数は8個に限定されることはなく任意であり、6個、7個または9個以上といったように他の複数であってもよい。また、第1始動口54と第2始動口55とで保留記憶可能な数が異なっていてもよい。
実行エリアRA9は、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)の変動表示を開始する際に、第1保留エリアRA1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアR9に記憶されている各種数値情報に基づいて当否判定等が行われる。
先報知当たりフラグ格納エリア205は、後述する保留予告用の確認処理(図30、図31)を行う際に、当該保留に関する遊技回で当たり結果が発生すると判定(推定)された場合に先報知当たりフラグが格納されるエリアである。なお、先報知当たりフラグ格納エリア205は、実行エリアRA9に設けられていなくてもよい。
また、特別図柄保留球格納エリア114bには、第1抽選遊技の保留数(第1始動口54への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶する第1特別図柄保留数記憶エリアNA、第2抽選遊技の保留数(第2始動口55への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶する第2特別図柄保留数記憶エリアNB、保留されている変動表示の総数を記憶する総保留数記憶エリアNXが設けられている。
第1特別図柄保留数記憶エリアNAは、第1始動口54へ遊技球が入賞して保留された個数を記憶するためのエリアであり、第2特別図柄保留数記憶エリアNBは第2始動口55へ遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶エリアである。総保留数記憶エリアNXは、第1特別図柄保留数記憶エリアNAと第2特別図柄保留数記憶エリアNBとの和の数(総保留数)を記憶するための記憶エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞(通過)履歴にあわせて、電動役物開放乱数カウンタC4の値(抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている値)を時系列的に格納するための保留エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、図13に示されるように、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4の4つの記憶エリア、実行エリアRB5および保留数記憶エリアNCにより構成されている。そして、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4の4つの記憶エリアにより、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶(保留記憶)されるようになっている。
具体的には、普通図柄始動ゲート57への入賞が連続して発生した場合、第1保留エリアRB1→第2保留エリアRB2→第3保留エリアRB3→第4保留エリアRB4の順に電動役物開放乱数カウンタC4の値が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアが設けられていることにより、普通図柄始動ゲート57への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶されるようになっている。
実行エリアRB5は、第1保留エリアRB1に格納された数値を移動させるためのエリアである。そして、電動役物63の開放抽選を行う際には、実行エリアRB5に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定等が行われる。
なお、普通図柄保留球格納エリア114cにおいても、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
カウンタの説明に戻り、各種カウンタについて具体的に説明する。
当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54、または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり抽選(当否抽選)に当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに特別図柄当否テーブル(付与情報における当否情報群)として記憶されている。ここで、特別図柄当否テーブル記憶エリア113aの内容について図15を参照しつつ説明する。図15は、本実施形態における特別図柄当否テーブルを説明するための説明図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。
図15に示されるように、特別図柄当否テーブルとしては、図15(a)の低確率モード用の特別図柄当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図15(b)の高確率モード用の特別図柄当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本実施形態では、当たり抽選における抽選モードとして、低確率モード(低確率対応状態)と高確率モード(高確率対応状態)とが設定されている。
本実施形態では、当たり抽選に際して低確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図15(a)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は2個とされている。一方、当たり抽選に際して高確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図15(b)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は21個とされている。また、本実施形態では、低確率モードである状況において当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群(7、307)は、高確率モードである状況において当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数および値は任意である。
当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、主側ROM113における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア113bに振分テーブル(付与情報における振分情報群)として記憶されている。図16は、振分テーブルを説明するための図であり、(a)は第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)、(b)は第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)である。なお、第1結果表示部用の振分テーブルは、第1始動口54への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。また、第2結果表示部用の振分テーブルは、第2始動口55への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図16(a)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が16R確変当たり結果に対応しており、「10〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24」が16Rランクアップ(以下では、16RRUという)確変当たり結果に対応しており、「25、26」が8Rランクアップ(以下では、8RRUという)確変当たり結果に対応しており、「27〜29」が4Rランクアップ(以下では、4RRUという)確変当たり結果に対応している。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図16(b)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜15」が16R確変当たり結果に対応しており、「16〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24」が16RRU確変当たり結果に対応しており、「25、26」が8RRU確変当たり結果に対応しており、「27〜29」が4RRU確変当たり結果に対応している。
これら各遊技結果は、開閉実行モードにおける可変入賞装置56の作動態様が異なるのみであり、開閉モード終了後の当たり抽選における抽選モードはいずれの当たり結果であったとしても高確率モード(確変モード)に移行し、開閉実行モード終了後のサポートモードもいずれの当たり結果であったとしても高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、高確率モードおよび高頻度サポートモードは、開閉実行モード後の遊技回数が終了規定回数(具体的には100回)に達した場合に低確率モードおよび低頻度サポートモードに移行する回数制限ありのモード(いわゆるST)とされている。なお、後述するが、高頻度サポートモードとは電動役物63が開放し易いモードのことであり、低頻度サポートモードとは電動役物63が開放し難いモードのことである。
開閉実行モードにおける可変入賞装置56の制御では、予め定められた回数を上限とするラウンド遊技が実行される。なお、ラウンド遊技とは、予め定められた開放継続時間(開放継続時間)が経過すること、および予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口56aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大入賞口56aの1回の開放態様には、大入賞口56aを短時間(具体的には0.06sec)開放する短時間態様と、大入賞口56aを長時間(具体的には30sec)開放する長時間態様とが設定されている。
本実施形態では、操作ハンドル31が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構44が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が10個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技における遊技球の入賞上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技における遊技球の入賞上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で可変入賞装置56の1回の開放が行われた場合には、大入賞口56aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置56の1回の開放が行われた場合には、大入賞口56aへの入賞が発生しないこと、または入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
ここで、上記図16で説明した各種当たり結果について説明する。「4R確変当たり結果」とは、大入賞口56aが長時間態様で4回開放される遊技結果である。「16R確変当たり結果」とは、大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果である。「4RRU確変当たり結果」とは、第1〜第4ラウンドにおいては大入賞口56aが長時間態様で4回開放され、その後は大入賞口56aが短時間態様で12回開放される遊技結果である。「8RRU確変当たり結果」とは、第1〜第8ラウンドにおいては大入賞口56aが長時間態様で8回開放され、その後は大入賞口56aが短時間態様で8回開放される遊技結果である。「16RRU確変当たり結果」とは、第1〜第16ラウンドにおいて大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果である。これらにより、各遊技結果において、開閉実行モードにおける可変入賞装置56の制御態様は、基本的には、大入賞口56aの1回の開放態様(開放時間)と開閉回数(ラウンド回数)とのいずれかが相違している。なお、「16R確変当たり結果」と「16RRU確変当たり結果」とは、いずれも第1〜第16ラウンドにおいて大入賞口56aが長時間態様で16回開放される遊技結果であるが、図柄表示装置80に表示される演出が異なるように設定されている。また、遊技者は、メイン表示部71の点灯表示によっていずれの遊技結果であるかの判定を下すことができる。
そして、上記のように、本実施形態では、当たり抽選に当選となった場合の遊技結果の振分態様は、第1始動口54への入賞を契機として当たり抽選に当選となった場合と、第2始動口55への入賞を契機として当たり抽選に当選となった場合とで異なっている。具体的には、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっている。そして、16R確変当たり結果は、大入賞口56aが長時間態様で16回開放されるため、最も有利な当たり結果の1つであるといえる。つまり、第2始動口55への入賞を契機として当たり当選となった場合の方が遊技者は多くの出球を得られる確率が高くなっている。
なお、本実施形態では、上記のように5種類の確変当たり結果が用意されているが、当たり結果後に抽選モードが高確率モードに移行しないいわゆる通常当たり結果は用意されていない。
ここで、「高確率モード」とは、当たり終了後に付加価値としてその後の当たり抽選に当選する確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、開閉実行モード(特典遊技)へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率モード(確変中)は、普通図柄の当たり確率もアップして第1、第2始動口54、55へ遊技球が入賞し易い遊技の状態(高頻度サポートモード)を含むものである。「低確率モード」とは、高確率モードでない場合(確変中でない時)をいい、当たり抽選に当選する確率が通常の状態、即ち、確変の時より当たり抽選に当選する確率が低い状態をいう。
また、電動役物63におけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物63が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(高頻度サポートモードまたは高頻度ガイドモード)と低頻度サポートモード(低頻度サポートモードまたは低頻度ガイドモード)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放乱数カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率が異なっており、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも電動役物開放状態当選となる確率が高くなっている。また、電動役物開放状態当選となった際には、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物放状態当選となった際に電動役物63が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放状態となり、電動役物63の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。
このため、高頻度サポートモードでは、第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞し易くなり、第1、第2始動口54、55に遊技球が入賞することによって所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電動役物開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率を等しくし、1回の開放回数や開放時間を適宜設定するようにしてもよく、適宜変更可能である。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1始動口54または第2始動口55に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。そして、主側ROM113のリーチ用テーブル記憶エリア113cに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定するのに用いられる。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、主側MPU112では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、本実施形態では各遊技状態において同一とされているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置80における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置80を備え、可変入賞装置56の開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置80における図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態のことである。
具体的には、リーチ表示とは、図柄表示装置80の表示画面80aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、当たりが発生する(開閉実行モードへ移行する)のに対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性がある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置80の表示画面80a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図7を参照して具体的に説明すると、本パチンコ機10では、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、有効ラインL1〜L5のいずれかに同一の数字、または有効ラインL2の上図柄列Z1に「3」の数字および下図柄列Z3に「1」の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2(最終停止図柄列)において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるか、または「3」と「1」との数字が付された主図柄の間に図8(j)に示すクジラのキャラクタがリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うと共に、その背景画面において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させるまたは非表示とした上で、表示画面80aの略全体において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)における変動表示時間(表示継続時間)と、図柄表示装置80における図柄の変動表示時間(表示継続時間)とを主側MPU112において決定するのに用いられる。変動種別カウンタCSは、定期的に更新され、メイン表示部71における変動表示の開始時および図柄表示装置80による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して値が取得される。そして、変動表示時間の決定に際しては、主側ROM113における変動表示情報郡記憶手段としての変動表示時間テーブル記憶エリア113dに予め記憶されている変動表示時間テーブル(変動表示時間情報群)が参照される。
電動役物開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、電動役物開放乱数カウンタC4が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI2の値が当該電動役物開放乱数カウンタC4の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI2は、電動役物開放乱数カウンタC4と同様のループカウンタである(値=0〜250)。電動役物開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、遊技球が普通図柄始動ゲート57を通過したタイミングで主側RAM114の普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。
普通図柄の当たり当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての普通図柄当否テーブル記憶エリア113fに普通図柄当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、普通図柄の当選となる乱数の値の数は、低確率モードでは24とされ、その範囲は「5〜28」とされている。また、高確率モードでは、200とされ、その範囲は「5〜204」となっている。すなわち、低確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜28」の範囲にある場合に当選と判定され、高確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲にある場合に当選と判定される。そして、メイン表示部71におけるその他表示部71dに所定の点灯状態が示されると共に、電動役物63の羽根63a、63bが開放される。
<主制御基板111のMPU112にて実行される各種処理について>
次に、図17を参照して主制御装置91に電源が投入された後に主側MPU112により実行されるメイン処理について説明する。図17は、メイン処理を示すフローチャートであり、電源投入時のリセットにより起動される。
まず、電源投入ウェイト処理を実行する(S101)。当該電源投入ウェイト処理では、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置92、表示制御装置93、払出制御装置100等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つため、ウェイト処理(例えば、1sec)を実行し、次の処理に進行することなく待機する。そして、電源投入ウェイト処理の期間が経過した後、主側RAM114のアクセスを許可すると共に(S102)、主側MPU112の内部機能レジスタの設定を行う(S103)。
その後、電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103が手動操作されているか否かを判定し(S104)、RAM消去スイッチ103が手動操作されていないと判定した場合(S104:NO)、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(S105)。そして、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされていると判定した場合には(S105:YES)、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータが正常であるか否かを判定する(S107)。
そして、チェックサムが正常であると判定した場合には(S107:YES)、電源投入設定処理を実行する(S109)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM114の所定のエリアを初期値に設定すると共に、現状の遊技状態(電源断が正常なものである場合には電源断の前の状態)を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。また、払出側RAM124の初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出側MPU122に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
一方、RAM消去スイッチがオンされていると判定した場合(S104:YES)、停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(S105:NO)、またはチェックサムが正常でないと判定した場合(S107:NO)には、主側RAM114の初期化として当該主側RAM114をクリアした後(S108)、上記ステップ109の電源投入設定処理を行う。
すなわち、本パチンコ機10では、例えば、遊技ホールの営業開始時等、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ103を押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチ103が押されていれば、上記S108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様に上記ステップ108の処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ103が押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、およびチェックサムが正常であることを条件に、ステップ108の処理を実行することなくステップ109を実行する。つまり、電源の遮断が正常であり、チェックサムが正常であれば、電源断の遊技状態に復帰させるためのコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。
その後、以下の残余処理に進む。つまり、主側MPU112は、後述するタイマ割込み処理(図18)を定期的に実行する構成であるが、あるタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、この不規則な時間を利用して以下の残余処理を繰り返し実行する。つまり、以下の残余処理は、非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まず、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(S110)。続いて、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新を行う乱数初期値更新処理を実行すると共に(S111)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(S112)。これらの更新処理では、主側RAM114の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う(S113)。そして、ステップ113の処理を実行したら、ステップ110に戻り、タイマ割込み処理が終了した後、ステップ110〜ステップ113の処理を実行する。
ここで、上記のように残余処理では、割込み禁止の処理および割込み許可の処理に挟まれるようにして乱数初期値更新処理および変動用カウンタ更新処理が設定されているのみであるため、タイマ割込み処理が開始されるタイミングは常にステップ110の直前となる。そうすると、タイマ割込み処理が終了した後は常にステップ110から開始すればよいこととなり、タイマ割込み処理後の戻りアドレスが一義的なものとなる。よって、タイマ割込み処理の開始に際して現状の戻りアドレスを記憶する必要はなく、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減される。
また、主側MPU112において所定のデータの演算を行っている途中でタイマ割込み処理が発生することもないため、タイマ割込み処理の開始に際して主側MPU112のレジスタにその時点で格納されているデータの主側RAM114への退避処理を実行する必要がなく、同様にタイマ割込み処理の終了に際して主側MPU112のレジスタへのデータの復帰処理を実行する必要がない。よって、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減されると共に、タイマ割込み処理の終了に際しての処理負荷も軽減される。
また、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新途中や変動種別カウンタCSの更新途中でタイマ割込み処理が開始されることがないため、これらの更新途中であるにも関わらず、タイマ割込み処理にてこれらカウンタの数値情報が取得されたり、さらなる更新処理が実行されてしまうことを防止できる。
次に、図18を参照しつつ、主側MPU112が定期的(本実施の形態では4msec周期で)に実行するタイマ割込み処理について説明する。図18は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板111には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段として図示しないクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路と主側MPU112との間の信号経路の途中位置に存在するように図示しない分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングを主側MPU112にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路から主側MPU112に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。主側MPU112では、このパルス信号の立ち上がりまたは立ち下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも1つの条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、主側MPU112における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
ただし、上記分周回路からのパルス信号の出力は主側MPU112における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、主側MPU112の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。以上が主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成である。
主側MPU112は、まず、停電情報記憶処理を実行する(S201)。この停電情報記憶処理では、停電監視基板117から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には所定の停電時処理を実行する。
次に、抽選用乱数更新処理を実行する(S202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際にはそれぞれ「0」にクリアする。
その後、メイン処理(図17)における上記ステップ111と同様に乱数初期値更新処理を実行すると共に(S203)、メイン処理(図17)における上記ステップ112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する(S204)。次に、遊技停止判定処理を実行する(S205)。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
具体的には、遊技機本体12の前面側には、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等の各種センサ(図10中のその他検知センサ115)が設けられている。そして、主側MPU112では、後述する不正検知処理(S212)により、磁石検知センサの検知結果に基づいて遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否かを判定し、電波検知センサの検知結果に基づいて不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否かを判定し、振動検知センサの検知結果に基づいてパチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等を判定する。これらの不正判定のいずれかにて肯定判定をした場合には、パチンコ機10への不正行為に該当する特定事象が発生しているとして、遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し(S206)、遊技の進行を停止している状態であると判定した場合には(S206:YES)、報知コマンドの出力用処理を実行する(S207)。報知コマンドの出力用処理では、いずれかの特定事象が発生している場合であってその特定事象の発生に対して未だ報知コマンドを出力していない状況において、報知コマンドを出力対象に設定する。
なお、当該報知コマンドには、その出力の契機となった特定事象の内容が含まれるため、音声ランプ制御装置92が報知コマンドを受信するとその特定事象の内容に対応した報知の実行設定を行う。また、遊技の進行が停止された状態、およびそれに対応した報知は、主側MPU112への動作電力の供給を停止したのみでは電源立ち上げ時に再度開始され、主側MPU112への動作電力の供給を停止した後に電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103を手動操作しながら動作電力の供給を開始することにより、主側RAMの初期化が実行されることに伴って実行されないようになる。
一方、遊技の進行を停止していない状態であると判定した場合には(S206:NO)、ポート出力処理を実行する(S208)。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力処理を実行する。例えば、大入賞口56aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力を開始し、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。また、電動役物63を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部63cへの駆動信号の出力を開始し、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。さらに、各処理で出力対象に設定されたコマンドを音声ランプ制御装置92や払出制御装置100に出力する。
次に、読み込み処理を実行する(S209)。読み込み処理では、停電信号および入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続いて、一般入賞口53、可変入賞装置56、第1始動口54、第2始動口55、普通図柄始動ゲート57への入賞を検知する入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aから受信している信号を読み込み、一般入賞口53、可変入賞装置56、第1始動口54、第2始動口55および普通図柄始動ゲート57への入賞の有無を特定する入賞検知処理を実行する(S210)。
その後、主側RAM114に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報を更新するためのタイマ更新処理を実行する(S211)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新および加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続いて、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(S212)。この不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生しているか否かの不正判定を実行して肯定判定をした場合、次回のタイマ割込み処理におけるステップ205にて遊技停止用の設定を行う。これにより、ステップ206にて肯定判定をするようになる。なお、所定の事象とは、ステップ205にて説明したように、遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否か、不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否か、パチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等である。
次に、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(S213)。発射制御処理では、操作ハンドル31に対して発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。そして、ステップ209の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aの断線確認や、遊技機本体12、前扉枠14の開放確認等を行う入力状態監視処理を行う(S214)。この場合、当該入力状態監視処理では、各入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aの断線を確認した場合や、遊技機本体12の開放を確認した場合には上記ステップ207と同様に報知コマンドの出力用処理を実行する。当該報知コマンドの出力用処理では、入賞検知センサ53a、54a、55a、56c、57aに断線が発生していることを示す報知コマンドや、遊技機本体12が開放状態であることを示す報知コマンドを送信する。また、入力状態監視処理では、払出制御装置100から受信している信号に基づいて、下皿30が満タン状態となっているか否かといった判定や、払出装置99に異常が発生しているか否かといった判定を行い、これらの判定において肯定判定をした場合にはそれに対応した報知コマンドを出力対象に設定する。
次に、遊技回(変動表示回)の実行制御および開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行すると共に(S215)、電動役物63の開閉制御を行うための普図普電制御処理を実行する(S216)。これらステップ215における特図特電制御処理およびステップ216における普図普電制御処理については、具体的に後述する。
続いて、直前のステップ215およびステップ216の処理結果に基づいて、第1、第2始動口55への入賞に対する保留情報(第1、第2特別図柄保留数記憶エリアNA、NB)の増減個数、および普通図柄始動ゲート57への入賞に対する保留情報(保留数記憶エリアNC)の増減個数をメイン表示部71(その他表示部71d)に反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う(S217)。また、開閉実行モードへ移行する際には、後述するラウンド用の設定処理(図26、S802)に基づいて、ラウンド表示部71cにその開閉実行モードにおける可変入賞装置56が開放される回数を反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。さらに、開閉実行モードが終了する際には、ラウンド表示部71cの表示を消去(消灯)するための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。
次に、遊技回および開閉実行モードのどちらも実行されていない状況において、図柄表示装置80の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行する(S218)。このデモ表示用処理については具体的に後述する。
そして、払出側MPU122から受信したコマンドおよび信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(S219)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(S220)。
次に、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始および終了を制御するように、外部出力端子板104への信号出力の状態を切り換えるための外部情報設定処理を実行する(S221)。
ステップ221の外部処理情報設定処理を終了した後、またはステップ207の報知コマンドの出力用処理を終了した後は、割込み終了宣言の設定を実行する(S222)。主側MPU112では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップ222では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。次に、割込み許可の設定を行う(S223)。主側MPU112では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップ223では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理(図18)の特図特電制御処理(S215)について図19を参照しつつ説明する。図19は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、第1始動口54または第2始動口55への入賞が発生している場合に保留情報を取得するための処理を実行すると共に、保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行すると共に、開閉実行モード中および開閉実行モード終了時の処理を実行する。
具体的には、まず、保留情報の取得処理を実行する(S301)。ここで、保留情報の取得処理について、図20を参照しつつ説明する。図20は、保留情報の取得処理を示すフローチャートである。
保留情報取得の処理は、第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞したかを判別し、第1始動口54または第2始動口55に遊技球が入賞した場合には、保留上限個数(第1始動口54、第2始動口55それぞれに最大4個で全体で最大8個)まで、取得した各カウンタ値を特別図柄保留球格納エリア114bに格納する処理である。また、入賞に基づいて取得された各カウンタ値が特別図柄保留球格納エリア114bに格納されると、格納された各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理である。
まず、遊技球が第1始動口54に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ54aの検知情報により判定する(S401)。そして、遊技球が第1始動口54に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S401:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAに格納された保留数Naの値を読み出し、取得した保留数Naが4個未満であるか否かを判定する(S402)。つまり、第1始動口54に対する保留数の上限値である4個未満であるか(即ち、保留数が上限値まで記憶されていないか)を判定する。
そして、取得した保留数Naが4個未満であると判定した場合には(S402:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAの保留数Naを1加算すると共に、総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを読み出し、当該総保留数Nxを1加算する(S403)。一方、取得した保留数Naが4であると判定した場合には(S402:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
ステップ403の処理を終了した後は、タイマ割込み処理(図18)におけるステップ202にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各数値情報(特別情報)、第1始動口54への入賞を契機とするものであることの情報を、特別図柄保留球格納エリア114bのうちステップ403にて1加算した総保留数Nxと対応する保留エリアに格納する(S404)。
その後、第1始動口54への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置92および表示制御装置93に認識させると共に、保留予告(保留報知)を実行させるための処理である保留予告用の確認処理(S405)、および保留コマンドの設定処理(S406)を実行する。これらステップ405の保留予告用の確認処理およびステップ406の保留コマンドの設定処理については、具体的に後述する。その後、本保留情報の取得処理を終了する。
一方、遊技球が第1始動口54へ入賞していないと判定した場合には(S401:NO)、遊技球が第2始動口55に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ55aの検知情報により判定する(S407)。そして、遊技球が第2始動口55に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S407:YES)、ステップ402〜ステップ406と同様の処理を行う(S408〜S412)。一方、遊技球が第2始動口55へ入賞していないと判定した場合(S407:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
なお、ステップ408〜ステップ412の処理は、ステップ402〜ステップ406までの各処理に対して、第2始動口55に入賞したことに対する処理が相違するのみであるため詳細な説明は省略するが、ステップ408では、第2特別図柄保留数記憶エリアNBに格納された保留数Nbの値を読み出して判定し、ステップ409では第2特別図柄保留数記憶エリアNBの保留数Nbを1加算すると共に総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを1加算し、ステップ410では各カウンタC1〜C3の数値情報(特別情報)、第2始動口55への入賞を契機とするものであることの情報を、特別図柄保留球格納エリア114bのうちステップ403にて1加算した総保留数Nxと対応する保留エリアに格納する。
以上が保留情報の取得処理である。特図特電制御処理(図19)の説明に戻り、ステップ301にて保留情報の取得処理を実行した後は、主側RAM114に設けられた特図特電カウンタエリア114dから特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する(S302)。また、主側ROM113の特図特電アドレステーブル記憶エリア113gから特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行し(S303)、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S304)。
上記のように、特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、開閉実行モードに関する処理が含まれている。この場合、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(S307)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(S308)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(S309)と、が設定されている。また、開閉実行モードに関する処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(S310)と、大入賞口56aの開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(S311)と、大入賞口56aの閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(S312)と、開閉実行モードのエンディングおよび開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(S313)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて図21を参照して説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「6」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「SA0」〜「SA6」)が設定されている。この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。例えば、遊技回用の演出は、他の遊技回用の演出が実行されておらず、かつ開閉実行モードではない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、遊技回用の演出に関する処理にて、遊技回用の演出を開始させる前に、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。また、遊技回用の演出の実行中には、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、確定表示中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。
また、開閉実行モードは、遊技回用の演出が終了し、かつ他の開閉実行モードが実行されていない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、開閉実行モードに関する処理にて、開閉実行モードを開始させる前に、遊技回用の演出が終了したことを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じ、さらにオープニング中である場合には、オープニング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。また、オープニング以降では、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行うと共に、大入賞口56aが開放中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。
さらにまた、エンディング中である場合には、エンディング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。
これに対して、特図特電カウンタを利用すれば、様々なフラグを用意しておく必要はなく、さらには各処理の実行タイミングを確認する際の情報も集約される。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、特図特電カウンタおよび特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理(S307)、特図変動中処理(S308)、特図確定中処理(S309)、特電開始処理(S310)、特電開放中処理(S311)、特電閉鎖中処理(S312)および特電終了処理(S313)を実行するための処理構成を説明する。
まず、ステップ304の開始アドレスを取得した後は、ゼロフラグへの設定処理を実行する(S305)。ゼロフラグへの設定処理では、主側RAM114に設けられた特図特電タイマカウンタエリア114eから特図特電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタ)の数値情報を読み出し、読み出した数値情報に基づいてゼロフラグの値を設定する。具体的には、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」をセットし、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「0」をセットする。例えば、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でなく、ゼロフラグが「1」である場合にはゼロフラグを「1」から「0」に変化させる。特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた特図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図18)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。
続いて、上記ステップ304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S306)。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合には特図変動開始処理(S307)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA1である場合には特図変動中処理(S308)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA2である場合には特図確定中処理(S309)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA3である場合には特電開始処理(S310)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA4である場合には特電開放中処理(S311)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA5である場合には特電閉鎖中処理(S312)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA6である場合には特電終了処理(S313)にジャンプする。そして、ステップ307〜ステップ313の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。以下に、ステップ307〜ステップ313の各処理について個別に説明する。
まず、ステップ307の特図変動開始処理について、図22を参照しつつ説明する。図22は、特図変動開始処理を示すフローチャートである。特図変動開始処理では、保留情報が記憶されていることを条件に、各種判定処理を実行し、メイン表示部71および図柄表示装置80において変動表示が行われる遊技回を開始するための処理を実行する。
まず、総保留数記憶エリアNXから総保留数Nxの値を読み出し、取得した保留数Nxが1以上であるか否かを判定する(S501)。そして、総保留数Nxが0であると判定した場合には(S501:NO)、そのまま本特図変動開始処理を終了する。一方、総保留数Nxが1以上であると判定した場合には(S501:YES)、データ設定処理を実行する(S502)。
データ設定処理では、まず、総保留数Nxを1減算すると共に、第1保留エリアRA1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を実行エリアRA9にシフトさせる処理を実行する。その後、各保留エリアRA2〜RA8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。つまり、このデータ設定処理は、第1〜第8保留エリアRA1〜RA8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であり、第1保留エリアRA1のデータをクリアすると共に、第2保留エリアRA2→第1保留エリアRA1、第3保留エリアRA3→第2保留エリアRA2、第4保留エリアRA4→第3保留エリアRA3と、第5保留エリアRA5→第4保留エリアRA4、第6保留エリアRA6→第5保留エリアRA5、第7保留エリアRA7→第6保留エリアRA6、第8保留エリアRA8→第7保留エリアRA7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。また、このデータ設定処理では、保留エリアRA1〜RA8のデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置92に認識させるためのシフト時コマンドを出力対象として設定する。
続いて、当否判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S503)。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、主側RAM114に設けられた高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。そして、高確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている高確率モード用の特別図柄当否テーブル(図15(b))を参照して、実行エリアRA9に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が高確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている低確率モード用の特別図柄当否テーブル(図15(a))を参照して、実行エリアRA9に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が低確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。なお、高確率モードフラグは開閉実行モードにおけるエンディング時間が経過した後に格納され(図29、S1202)、高確率遊技回数カウンタが0になると消去される(図24、S707)。
次に、当否判定処理の結果が当たり当選結果であるか否かを判定する(S504)。当たり当選結果であると判定した場合には(S504:YES)、振分判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S505)。振分判定処理では、実行エリアRA9に格納された情報のうち、振分判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)と、入賞始動口の情報(入賞始動口格納エリア204に格納されている情報)とを把握する。そして、主側ROM113の振分テーブル記憶エリア113bに記憶されている振分テーブルを参照して、上記把握した当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)がいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。
具体的には、第1始動口54への入賞を契機とするものである場合には、第1結果表示部用の振分テーブル(図16(a))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。また、第2始動口55への入賞を契機とするものである場合には、第2結果表示部用の振分テーブル(図16(b))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(S506)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄(点灯状態)の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部71に停止表示される絵柄の態様の情報が、当たり結果の種別毎に相違させて設定されている。
次に、振分判定結果に対応したフラグ格納処理を実行する(S507)。具体的には、主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114jのうちステップ505で特定した当たり結果と対応する格納エリアにフラグを格納する。
一方、当たり当選結果ではないと判定した場合には(S504:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(S508)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている外れ結果用の停止結果テーブから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
上記ステップ507およびステップ508のいずれかの処理を実行した後は、変動表示時間(表示継続期間)の把握処理を実行する(S509)。この処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得し、今回の遊技回において図柄表示装置80にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの当たり結果でもないが、実行エリアRA9に格納されているリーチ乱数カウンタC3に関する数値情報(リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されている数値情報)がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、主側ROM113の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した変動表示時間情報を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、主側ROM113の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した変動表示時間情報を取得する。
なお、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得され得る変動表示時間と異なっている。また、本実施形態では、リーチ非発生時における変動表示時間は、総保留数Nxが多いほど短くなるように設定されている。さらに、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合と比較して、短い変動表示時間が選択されるように変動表示時間が設定されている。
但し、これに限定されることはなく、総保留数Nxやサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種当たり結果の場合、外れリーチ時の場合およびリーチ非発生の外れ結果(完全外れ)の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
次に、上記ステップ509にて取得した変動表示時間の情報を、特図特電タイマカウンタエリア114eの特図特電タイマカウンタにセットする(S510)。なお、上記のように、この特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新(減算)は、上記タイマ割込み処理(図18)のタイマ更新処理(S211)にて実行される。また、遊技回用の演出として、メイン表示部71における絵柄の変動表示と図柄表示装置80における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置80では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で確定時間(最終停止時間)に亘って確定表示(最終停止表示)される。
この場合に、ステップ509にて取得される変動表示時間は1遊技回分のトータル時間に対して確定時間を差し引いた時間となっている。この点、変動表示時間を確定の前時間(最終停止の前時間)と言い換えることもできる。
続いて、変動用コマンドおよび種別コマンドを出力対象に設定する(S511)。なお、変動用コマンドには、変動表示時間の情報が含まれている。ここで、本実施形態では、上記のように、リーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の情報が含まれる。なお、ステップ511にて出力対象として設定された変動用コマンドおよび種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に、タイマ割込み処理(図18)におけるポート出力処理(S208)によって送信される。
次に、上記ステップ504と同様に高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定し(S512)、高確率モードフラグが格納されていると判定した場合には(S512:YES)、主側RAM114に設けられた高確率遊技回数カウンタエリア114gの高確率遊技回数カウンタを1減算する(S513)。なお、高確率遊技回数カウンタは、開閉実行モードにおけるエンディング時間が経過した後に規定回数(本実施形態では100)にセットされる(図29、S1202)。
高確率遊技回数カウンタを1減算した後、または高確率モードフラグが格納されていないと判定した場合には(S512:NO)、メイン表示部71における絵柄の変動表示を開始し(S514)、特図特電カウンタを1加算する(S515)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップ515の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。
その後、本特図変動開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ308の特図変動中処理について、図23を参照しつつ説明する。図23は、特図変動中処理を示すフローチャートである。なお、特図変動中処理は、特図変動開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「1」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したか否かを判定する(S601)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「1」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したことを意味する。
変動表示時間が経過していないと判定した場合には(S601:NO)、メイン表示部71は一定の発光パターンが一定の周期で繰り返されるため、メイン表示部71の更新タイミング(発光パターンの更新タイミング)であるか否かを判定する(S602)。そして、更新タイミングではないと判定した場合には(S602:NO)、そのまま本特図変動中処理を終了する。一方、更新タイミングであると判定した場合には(S602:YES)、更新内容の読み出し処理を実行する(S603)。この更新内容は、主側ROM113の更新用データテーブル記憶エリア113iから更新タイミングに対応した更新内容を読み出す。
次に、ステップ603にて読み出した更新内容をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S604)。なお、メイン表示部71の表示内容を実際に更新させるための処理は、タイマ割込み処理(図18)における表示制御処理(S217)にて実行される。その後、本特図変動中処理を終了する。
一方、変動表示時間が経過したと判定した場合には(S601:YES)、確定停止コマンド(最終停止表示コマンド)を出力対象に設定する(S605)。確定停止コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して今回の遊技回用の演出について確定表示を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。
そして、停止結果の読み出し処理を実行する(S606)。当該読み出し処理では、今回の遊技回の開始に際して特図変動開始処理(図22)のステップ506またはステップ508にて主側RAM114に設定した停止表示させる絵柄の態様の情報を読み出す。その後、その読み出した絵柄の態様の情報をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S607)。
続いて、主側ROM113に予め記憶されている確定時間(例えば0.5sec)の情報を読み出し、その確定時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S608)。次に、特図特電カウンタを1加算する(S609)。この場合、特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「1」であるため、ステップ609の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「2」となる。その後、本特図変動中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ309の特図確定中処理について、図24を参照しつつ説明する。図24は、特図確定中処理を示すフローチャートである。なお、特図確定中処理は、特図変動中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「2」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したか否かを判定する(S701)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「2」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したことを意味する。確定時間が経過していないと判定した場合には(S701:NO)、そのまま本特図確定中処理を終了する。
確定時間が経過したと判定した場合には(S701:YES)、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することにより、今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が当たり結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機となる結果)であったか否かを判定する(S702)。なお、各種当たり結果フラグ格納エリア114jには、特図変動開始処理(図22)におけるステップ507のフラグ格納処理にて当たり結果に対応したフラグが格納されている。
当たり結果であると判定をした場合には(S702:YES)、オープニングコマンドを出力対象に設定する(S703)。オープニングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して開閉実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。なお、オープニングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類(16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果)の情報も含まれる。
次に、主側ROM113に予め記憶されているオープニング時間(例えば4sec)の情報を読み出し、そのオープニング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S704)。そして、特図特電カウンタを1加算する(S705)。この場合、特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「2」であるため、ステップ705の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「3」となる。その後、本特図確定中処理を終了する。
一方、当たり結果でないと判定した場合(S702:NO)、すなわち今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が外れ結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機とならない結果)であった場合には、高確率遊技回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S706)。そして、高確率遊技回数カウンタが0であると判定した場合には(S706:NO)、高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されていれば高確率モードフラグを消去する(S707)。高確率モードフラグを消去した後、または高確率遊技回数カウンタの値が1以上であると判定した場合には(S706:YES)、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする(S708)。その後、本特図確定中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ310の特電開始処理について、図25を参照しつつ説明する。図25は、特電開始処理を示すフローチャートである。なお、特電開始処理は、特図確定中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「3」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したか否かを判定する(S801)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「3」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したことを意味する。オープニング時間が経過していないと判定した場合には(S801:NO)、そのまま本特電開始処理を終了する。
一方、オープニング時間が経過したと判定した場合には(S801:YES)、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられたラウンドカウンタに各種当たり結果に対応したラウンド数を設定するラウンド用の設定処理を行う(S802)。なお、ラウンドカウンタは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数を主側MPU112にて特定するためのカウンタであり、ラウンド数規定モードの開閉実行モードにて1ラウンド消化するたびに「1」減算される。
ここでステップ802のラウンド用の設定処理について、図26を参照しつつ説明する。図26は、ラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。
まず、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114kに設けられた入賞カウンタに、ラウンド遊技の1つの終了条件である上限個数として「10」をセットする(S901)。なお、入賞カウンタは、大入賞口56aへの遊技球の入賞が発生するたびに「1」減算されるカウンタである。
次に、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することにより、特電開始処理への移行の契機となった遊技結果が16R確変当たり結果であるか否かを判定する(S902)。そして、16R確変当たり結果でないと判定した場合には(S902:NO)、16RRU確変当たり結果であるか否かを判定し(S903)、16RRU確変当たり結果でないと判定した場合には(S903:NO)、8RRU確変当たり結果であるか否かを判定し(S904)、8RRU確変当たり結果でないと判定した場合には(S904:NO)、4RRU確変当たり結果であるか否かを判定する(S905)。
16R確変当たり結果であると判定した場合(S902:YES)、16RRU確変当たり結果であると判定した場合(S903:YES)、8RRU確変当たり結果であると判定した場合(S904:YES)、4RRU確変当たり結果であると判定した場合(S905:YES)には、ラウンドカウンタに「16」をセットした後(S906)、本ラウンド用の設定処理を終了する。一方、4RRU確変当たり結果でないと判定した場合(S905:NO)、つまり4R確変当たり結果であると判定した場合には、ラウンドカウンタに「4」をセットした後(S907)、本ラウンド用の設定処理を終了する。
特電開始処理の説明に戻り、ステップ802のラウンド用の設定処理を終了した後には、今回の開閉実行モードの契機となった当たり結果に応じた大入賞口56aを開放させる最初の継続時間の情報を読み出す(S803)。なお、本実施形態では、最初の開放継続時間は、全て長時間態様とされている。そして、その読み出した開放継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする(S804)。
次に、大入賞口56aを開放状態とするための開放設定処理を実行する(S805)。
この開放設定処理では、主側MPU112における大入賞口56aに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図18)におけるステップ208のポート出力処理にて、大入賞口56aを開放状態に切り換えるべく可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力が開始される。
続いて、特図特電カウンタを1加算する(S806)。この場合、特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「3」であるため、ステップ806の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ311の特電開放中処理について、図27を参照しつつ説明する。図27は、特電開放中処理を示すフローチャートである。なお、特電開放中処理は、特電開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「4」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したか否かを判定する(S1001)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「4」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したことを意味する。
開放継続時間が経過していると判定した場合には(S1001:YES)、ラウンドカウンタを1減算する(S1002)。続いて、主側ROM113に予め記憶されている閉鎖時間(例えば1sec)の情報を読み出し、その閉鎖時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする閉鎖時間のセット処理を行う(S1003)。そして、大入賞口56aを閉鎖状態とするための閉鎖設定処理を実行する(S1004)。当該閉鎖設定処理では、主側MPU112における大入賞口56aに係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図18)におけるステップ208のポート出力処理にて、大入賞口56aを閉鎖状態に切り換えるべく可変入賞駆動部56dへの駆動信号の出力が停止される。
次に、特図特電カウンタを1加算する(S1005)。この場合、特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「4」であるため、ステップ1005の処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」となる。その後、本特電開放中処理を終了する。
一方、開放継続時間が経過していないと判定した場合には(S1001:NO)、入賞検知センサ56cからの検知情報に基づいて大入賞口56aへの入賞があるか否かを判定し(S1006)、大入賞口56aへの入賞がないと判定した場合には(S1006:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。一方、大入賞口56aへの入賞があると判定した場合には(S1006:YES)、入賞カウンタを1減算する(S1007)。その後、入賞カウンタが「0」であるか否かを判定し(S1008)、「0」であると判定した場合には(S1008:YES)、上記ステップ1002〜ステップ1005の処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。これに対し、「0」ではない場合には(S1008:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ312の特電閉鎖中処理について、図28を参照しつつ説明する。図28は、特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。なお、特電閉鎖中処理は、特電開放中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「5」となっている。
まず、ラウンドカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1101)。ラウンドカウンタが「0」ではない場合には(S1101:NO)、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、閉鎖時間が経過したか否かを判定する(S1102)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「5」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、閉鎖時間が経過したことを意味する。閉鎖時間が経過していないと判定した場合には(S1102:NO)、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、閉鎖時間が経過していると判定した場合には(S1102:YES)、入賞カウンタに「10」をセットする(S1103)。続いて、開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1104)。具体的には、各種当たり結果フラグ格納エリア114jに格納されたフラグを判定することで今回の開閉実行モードへの移行契機となった結果を特定すると共に、ラウンドカウンタの値を読み出し、これらに基づいて大入賞口56aを開放させる継続時間の情報を読み出す。本パチンコ機10では、4RRU確変当たり結果では、5R目(ラウンドカウンタ=12)から短時間態様に対応した開放継続時間となり、8RRU確変当たり結果では9R目(ラウンドカウンタ=8)から短時間態様に対応した開放継続時間となるように継続時間が設定されている。また、16R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果では、全てのラウンドで長時間態様に対応した開放継続時間となるように設定されている。そして、その読み出した開放継続時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1105)。
続いて、開放設定処理を実行する(S1106)。当該開放設定処理の処理内容は、特電開始処理(図25)におけるステップ805の開放設定処理と同様である。次に、特図特電カウンタを1減算する(S1107)。この場合、特電閉鎖中処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ1107の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、ラウンドカウンタが「0」であると判定した場合には(S1101:YES)、エンディングコマンドを出力対象に設定する(S1108)。エンディングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対してエンディング用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。なお、エンディングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類の情報も含まれる。
次に、主側ROM113に予め記憶されているエンディング時間(例えば6sec)の情報を読み出し、そのエンディング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1109)。続いて、特図特電カウンタを1加算する(S1110)。この場合、特図閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ2010の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「6」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ313の特電終了処理について、図29を参照しつつ説明する。図29は、特電終了処理を示すフローチャートである。なお、特電終了処理は、特電閉鎖中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「6」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、エンディング時間が経過したか否かを判定する(S1201)。つまり、特図特電制御処理(図19)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「6」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、エンディング時間が経過したことを意味する。エンディング時間が経過していないと判定した場合には(S1201:NO)、そのまま本特電終了処理を終了する。
一方、エンディング時間が経過していると判定した場合には(S1201:YES)、遊技状態移行処理を実行する(S1202)。遊技状態移行処理では、主側RAM114の高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグを格納すると共に、主側RAM114の高確率遊技回数カウンタエリア114gにおける高確率遊技回数カウンタに「100」をセットする。なお、本実施形態では、全ての当たり結果が確変当たり結果であり、エンディング後は全て高確率モードに移行する。また、このステップ1202の処理では、当たり結果の種類に対応した情報を示すフラグを各種当たり結果フラグ格納エリア114jから消去する。そして、特図特電カウンタを「0」クリアする(S1203)。その後、本特電終了処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、特図特電カウンタ、特図特電アドレステーブルおよび特図特電タイマカウンタを利用して特図特電制御処理を実行するようにしている。
このため、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には特図特電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理では、当該処理に対応した状況が終了する場合に、特図特電カウンタの数値情報をその後に続く状況に対応したものに更新する処理が実行される。これにより、ある状況が終了して次の状況への遷移を行わせるための専用の処理を別途設ける必要がなく、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電カウンタの初期値である「0」は、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技状況における最初の状況に対応している。これにより、主側RAM114の初期化後等において特図特電カウンタの数値情報の設定を特別に行わなくても、上記一連の遊技状況における最初の状況となるようにすることができる。
また、特図特電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。
また、上記一連の遊技状況のいずれの状況であっても発生し得る保留情報を取得するための処理は、ステップ307〜ステップ313の各処理とは別に設定されており、特図特電カウンタを参照して実行される各処理に含まれていない。これにより、特図特電カウンタの数値情報の設定を同時に発生する状況をもフォローするように行う必要はなく、当該数値情報を利用した処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理のうち、対応する状況の終了条件を判定するために期間の計測が行われる処理では、特図特電タイマカウンタという共通の期間計測手段を利用して期間の計測が行われる。これにより、主側RAM114の記憶容量の削減が図られる。また、当該特図特電タイマカウンタを利用する各処理に対応した状況は同時に発生することがないため、特図特電タイマカウンタを共通して利用したとしても当該タイマカウンタが複数の状況において同時に参照されることはなく、特図特電タイマカウンタを利用する上での処理構成が複雑化することもない。
また、特図特電タイマカウンタを更新する処理は、ステップ307〜ステップ313とは別の処理として設定されたタイマ更新処理(図18、S211)にて実行される。これにより、特図特電タイマカウンタを更新する処理がステップ307〜ステップ313の各処理に対して個別に設定されている構成に比べ、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かの確認は、特図特電制御処理(図19)におけるステップ305にて集約して行われ、ステップ308〜ステップ313の各処理では、主側MPU112のゼロフラグを確認することで各時間の経過を判定する。
これにより、ステップ308〜ステップ313の各処理にて、主側RAM114の特図特電タイマカウンタから数値情報を読み出してその数値情報が「0」であるか否かの判定を行う場合に比べて、処理構成の簡素化が図られる。
ここで、特電特図カウンタは、特図特電制御処理以外の処理においても、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技におけるいずれの状況であるかを確認するために参照される。例えば、タイマ割込み処理(図18)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理においても特電特図カウンタが参照され、当該デモ表示用処理については後述する。
次に、保留情報の取得処理(図20)のステップ405において実行される第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について図30を参照しつつ説明する。
図30は、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。
まず、特別図柄保留球格納エリア114bの総保留数記憶エリアNXに記憶されている総保留数Nxを読み出し、この総保留数Nxを主側MPU112のレジスタに記憶する(S1301)。そして、第1始動口54への今回の入賞に基づいて保留情報の取得処理(図20)におけるステップ404にて取得した保留情報のうち当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1によって更新された情報を把握する(S1302)。
次に、当該保留にかかる遊技回が開始される時点での当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定(推定)する(S1303)。具体的には、本実施形態では、高確率遊技回数が100回とされているため、まず、ステップ1301でレジスタに記憶した総保留数Nxと高確率遊技回数カウンタとの値とを比較し、高確率遊技回数カウンタの値の方が大きければ(当該保留を契機とする遊技回が開始されるのが高確率モード中であれば)、高確率モードであると判定する。また、高確率遊技回数カウンタの値の方が小さい場合には、ステップ1301で読み出した総保留数Nxと対応する保留エリア以下の番号の保留エリアにおいて、先報知当たりフラグ格納エリア205(図14参照)に先報知当たりフラグが格納されているか否かを判定し、先報知当たりフラグが格納されている場合には高確率モードであると判定する。
低確率モードであると判定した場合には(S1303:YES)、図15(a)に示す低確率モード用の特別図柄当否テーブルを参照して、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1304)。一方、低確率モードでないと判定した場合(S1303:NO)、つまり高確率モードである場合には、図15(b)に示す高確率モード用の特別図柄当否テーブルを参照して、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1305)。
次に、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応しているか否かを判定する(S1306)。当たり当選に対応していると判定した場合には(S1306:YES)、ステップ404にて各数値を格納した保留エリアの先報知当たりフラグ格納エリア205に先報知当たりフラグを格納する(S1307)。そして、第1始動口54への入賞に基づいてステップ404にて取得した保留情報のうちの種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する(S1308)。
次に、図16(a)に示す第1結果表示部用の振分テーブルを参照して(S1309)、ステップ1308にて把握した当たり種別判定用の情報が16R確変当たり結果として設定された情報、4R確変当たり結果として設定された情報、16RRU確変当たり結果として設定された情報、8RRU確変当たり結果として設定された情報、4RRU確変当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定(推定)し、主側MPU112のレジスタに各種当たり結果情報を記憶する(S1310)。
一方、ステップ1302にて把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応していないと判定した場合には(S1306:NO)、ステップ404にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3によって更新された情報から取得した情報を把握する(S1311)。
そして、主側ROM113のリーチ用テーブル記憶エリア113cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して(S1312)、ステップ1311にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ発生として設定された情報に含まれているかを判定(推定)する(S1313)。リーチ発生に対応していると判定した場合には(S1313:YES)、主側MPU112のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に(S1314)、本保留予告用の確認処理を終了する。また、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(S1313:NO)、そのまま本予告用の確認処理を終了する。
次に、保留情報の取得処理(図20)のステップ411において実行される第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について説明する。図31は、第2始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。
図31に示されるように、第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理(S1401〜S1414)は、上記図30で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と基本的には同様である。第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理との相違点としては、把握した当たり判定用の情報が当たり当選に対応していると判定した場合(S1406:YES)、図16(b)に示す第2結果表示部用の振分テーブルを参照して(S1409)、ステップ1408にて把握した当たり種別判定用の情報がどの当たり情報に含まれているのかを特定(推定)する処理(S1410)のみである。このため、詳細な説明については省略する。
次に、保留情報の取得処理(図20)におけるステップ406において実行される第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理について図32を参照しつつ説明する。図32は保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112のレジスタに、16R確変当たり結果情報、4R確変当たり結果情報、16RRU確変当たり結果情報、8RRU確変当たり結果情報、4RRU確変当たり結果情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する(S1501)。いずれかの当たり情報が記憶されていると判定した場合には(S1501:YES)、各種当たり結果に対応した当たり対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1502)。
一方、各種当たり結果情報が記憶されていないと判定した場合には(S1501:NO)、主側MPU112のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定する(S1503)。リーチ発生情報が記憶されていると判定した場合には(S1503:YES)、外れリーチ対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1504)。また、リーチ発生情報が記憶されていないと判定した場合には(S1503:NO)、その他対応保留コマンドを出力対象に設定する(S1505)。そして、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505のいずれかの処理を実行した後に、本保留コマンドの設定処理を終了する。
なお、保留情報の取得処理(図20)のステップ412において実行される第2始動口55への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理は、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理と同様であるため、具体的な説明については省略する。
次に、タイマ割込み処理(図18)のステップ216にて実行される普図普電制御処理について図33を参照しつつ説明する。図33は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。
普図普電制御処理では、普通図柄始動ゲート57への入賞が発生している場合に普通図柄の保留情報を取得するための処理を実行すると共に、普通図柄の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について電動役物63の開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普通図柄用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、電動役物63を開閉させる処理を実行する。
具体的には、まず、普通図柄の保留情報の取得処理を実行する(S1701)。当該取得処理では、普通図柄始動ゲート57を遊技球が通過したことを条件として、電動役物開放乱数カウンタC4の数値情報(すなわち、普通図柄の保留情報)を普通図柄保留球格納エリア114cに格納する処理を実行する。なお、当該普通図柄の保留情報の取得は保留の上限値(本実施形態では、4個)の範囲内で行われる。
次に、主側RAM114の普図普電カウンタエリア114hから普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行し(S1702)、主側ROM113の普図普電アドレステーブル記憶エリア113hから普図普電アドレステーブルの情報を読み出す処理を実行する(S1703)。そして、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S1704)。
ステップ1702〜ステップ1704の処理内容について説明すると、上記のように、普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、電動役物63の開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、電動役物63の開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電アドレステーブルについて図34を参照して説明すると、普図特電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御の場合と同様に、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタおよび普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理および普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップ1704の処理を実行した後は、普通図柄のゼロフラグの設定処理を実行する(S1705)。普通図柄のゼロフラグの設定処理では、普図普電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタTC2)の数値情報を読み出し、普図普電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。言い換えると、普図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「0」をセットする(「1」を消去する)処理を実行する。普図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図18)のタイマ更新処理(S211)にて数値情報の減算が実行される。
次に、ステップ1704に取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S1706)。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合には普図変動開始処理(S1707)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合には普図変動中処理(S1708)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合には普図確定中処理(S1709)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合には普電開放中処理(S1710)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合には普電閉鎖中処理(S1711)にジャンプする。
普図変動開始処理では(S1707)、普通図柄の保留情報が記憶されていることを条件に、その普通図柄の保留情報を利用して電動役物63の開放判定を行うと共に、メイン表示部71におけるその他表示部71dにおいて絵柄の変動表示(点滅表示)を開始させる処理を実行する。この場合に、その他表示部71dにて絵柄を変動表示させる変動表示時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、その他表示部71dにおける絵柄の変動表示を開始させた場合に普図普電カウンタを「0」から「1」に更新する。
普図変動中処理(S1708)では、その他表示部71dにおける表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、変動表示時間の経過を確認したことを条件として、確定時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。
普図確定中処理(S1709)では、今回の開放判定の結果を普通図柄の確定時間に亘ってその他表示部71dに表示させるための処理を実行すると共に、開放判定の結果が当選結果である場合には電動役物63を開放状態とするための処理、および今回の当選結果を契機として電動役物63を開放させる場合の開放回数の設定を行うための処理を実行する。この場合に、普通図柄の確定時間の経過を確認したこと、および開放判定の結果が当選結果であることを条件として、電動役物63における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「2」から「3」に更新する。一方、普通図柄の確定時間の経過を確認したものの開放判定の結果が当選結果ではない場合には、電動役物63を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
普電開放中処理では(S1710)、電動役物63の開放状態を維持すると共に閉鎖タイミングとなった場合に電動役物63を閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物63の開放継続時間の経過を確認したことを条件として、電動役物63における閉鎖継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を閉鎖状態とし、さらに普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
普電閉鎖中処理では(S1711)、電動役物63の閉鎖状態を維持すると共に電動役物63を再度開放状態とする必要がある場合には当該電動役物63を開放状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物63の閉鎖継続時間の経過を確認したこと、および再度開放状態とする必要があることを確認したことを条件として、電動役物63における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物63を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。一方、電動役物63の閉鎖継続時間の経過を確認したものの、電動役物63を再度開放させる必要がない場合には、電動役物63を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
ステップ1707〜ステップ1711のいずれかの処理を実行した場合には、本普図普電制御処理を終了する。
以上のとおり、普図普電カウンタ、普図普電アドレステーブルおよび普図普電タイマカウンタを利用して普図普電制御処理を実行するようにしたことで、普図用の演出および電動役物63の開閉から構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には普図普電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、普図普電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。また、特図特電制御処理の場合におけるゼロフラグと同様に、普通図柄のゼロフラグを利用しているため、処理構成の簡素化が図られる。
次に、タイマ割込み処理(図18)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理について図35を参照しつつ説明する。図35は、デモ用表示処理を示すフローチャートである。
まず、特図特電カウンタが「0」であるか否かを判定する(S1801)。特図特電カウンタが「0」である場合とは、遊技回用の演出が実行されておらず、さらに開閉実行モードでもない状況であることを意味する。
ここで、従来のように遊技回用の演出が実行されている状況であることをフラグの有無により確認すると共に、開閉実行モード中であることをフラグの有無により確認する構成においては、先ず一方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行うと共に、次に他方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行う必要がある。そうすると、主側RAM114へのアドレス指定を少なくとも2回行い、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理を少なくとも2回行う必要が生じる。これに対して、特図特電カウンタを利用することで、主側RAM114へのアドレス指定は1回で済み、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理も1回で済む。よって、処理の簡素化が図られる。
特図特電カウンタが「0」ではないと判定した場合には(S1801:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、特図特電カウンタが「0」であると判定した場合には(S1801:YES)、デモ表示状態であるか否かを判定する(S1802)。
デモ表示状態とは、図柄表示装置80にてデモ表示(すなわち待機中表示)を既に行っている状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示フラグが格納されている状態のことである。また、デモ表示とは、前回の遊技回の停止結果を表示して確定時間が経過してから、または前回の開閉実行モードのエンディングが終了してから、予め定められたデモ表示待ち時間(例えば、0.1sec)が経過している場合に、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに開始待ち演出の画像を表示させると共に、電飾部33やスピーカ部34にてそれに即した演出を行うことをいう。
なお、図柄表示装置80におけるデモ表示では、有効ライン上に表示されている図柄が所定の動作を行っている画像が表示されるが、これに限定されることはなく、例えば、図柄が所定の動作を行っている画像の表示の後にまたはそれに代えてメーカ名、機種名若しくは所定のキャラクタによる動画が表示される構成としてもよい。
デモ表示状態であると判定した場合には(S1802:YES)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、デモ表示状態ではないと判定した場合には(S1802:NO)、デモ表示待ち状態であるか否かを判定する(S1803)。デモ表示待ち状態とは、デモ表示待ち時間の計測を既に開始している状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示待ちフラグが格納されている状態のことである。
デモ表示待ち状態ではないと判定した場合には(S1803:N0)、主側ROM113に予め記憶されているデモ表示待ち時間の情報を読み出し、そのデモ表示待ち時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする(S1804)。続いて、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示待ちフラグを格納することによってデモ表示待ち状態に設定する(S1805)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
一方、デモ表示待ち状態であると判定した場合には(S1803:YES)、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1806)。特図特電タイマカウンタが「0」でないと判定した場合には(S1806:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了する。
特図特電タイマカウンタが「0」であると判定した場合には(S1806:YES)、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114mにデモ表示フラグを格納することによってデモ表示状態に設定する(S1807)。なお、ステップ1807の処理では、デモ表示待ちフラグを消去してデモ表示待ち状態を解除する。また、デモ表示状態は、遊技回用の演出が新たに開始されると、デモ表示フラグが消去されることによって解除される。次に、デモ開始コマンドを出力対象に設定する(S1808)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
<演出および報知の実行制御>
次に、音声側MPU152および表示側MPU162にて実行される各種出力装置を利用した演出および報知の実行制御について説明する。
まず、音声側MPU152にて実行されるタイマ割込み処理について図36を参照しつつ説明する。なお、このタイマ割込み処理は、例えば、4msecで繰り返し実行される。
タイマ割込み処理では、まず、主側コマンド格納処理を実行する(S1901)。主側コマンド格納処理は、主側MPU112からコマンドを受信すると当該コマンドを音声側RAM154のコマンド格納エリア154aに格納するための処理である。このコマンド格納エリア154aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
次に、主側MPU112から受信したコマンドに対応した処理を行うための主側コマンド対応処理を実行する(S1902)。この主側コマンド対応処理については具体的に後述する。続いて、第2枠ボタン対応処理を実行する(S1903)。この第2枠ボタン対応処理では、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回または開閉実行モード中でない)ことを条件とし、第2枠ボタン27が遊技者によって操作された場合に、当該操作に対応した音量および光量を更新用にセットする。なお、第2枠ボタン27が操作されたか否かは、第2枠ボタン27の操作を監視する検知センサからの信号によって判定される。
その後、電飾部33を含む各種発光部の発光制御を行うための発光制御処理を実行すると共に(S1904)、スピーカ部34の音声制御を行うための音声制御処理を実行する(S1905)。なお、発光制御処理および音声制御処理では、ステップ1903にて更新用に情報がセットされている場合には当該情報に基づいて実行される。続いて、音声側RAM154に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(S1906)。
次に、第1枠ボタン26の操作が有効となっている操作有効期間中であるか否かを判定する(S1907)。本実施形態では、遊技回用演出といった所定の開始契機による一単位の演出が実行されている状況において、第1枠ボタン26の操作が有効とされる操作有効期間が発生する場合がある。この場合、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されると、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄が入れ替えられることがある。一方、操作有効期間外においては第1枠ボタン26が操作されると、保留図柄が入れ替えられることはないが、図柄表示装置80に表示される背景ステージ(海中モード、砂浜モード、街中モード)が変更されて表示されたり、図柄表示装置80に表示されているリーチ演出のチャンスアップ演出や、予告キャラクタの演出が表示されたりする。このため、このステップ1907では、操作有効期間中であるか否かを判定する。具体的には後述するが、音声側MPU152は、主側コマンド対応処理(S1902)において、操作有効抽選処理(S2007)を実施し、操作有効抽選に当選した場合には音声側RAM154の操作有効フラグ格納エリア154cに操作有効フラグを格納する(図42、S2407)。このため、操作有効フラグが格納されているか否かを判定することにより、操作有効期間中であるか否かを判定する。
操作有効期間中であると判定した場合には(S1907:YES)、第1枠ボタン26が操作されたか否かを判定する(S1908)。なお、第1枠ボタン26が操作されたか否かは、第1枠ボタン26の操作を監視する検知センサからの信号によって判定される。
第1枠ボタン26が操作されていないと判定した場合には(S1908:NO)、操作有効タイマカウンタが0であるか否かを判定する(S1909)。具体的には後述するが、主側コマンド対応処理(S1902)の操作有効抽選に当選した場合には、操作有効フラグが格納されると共に操作有効タイマカウンタに所定の時間の情報がセットされる(図42、S2408)。このため、操作有効タイマカウンタの数値情報を読み出すことにより、操作有効タイマカウンタが0であるか否かを判定し、操作有効タイマカウンタが0でないと判定した場合には(S1909:NO)、そのまま本タイマ割込み処理を終了する。また、第1枠ボタン26が操作された場合(S1908:YES)、直後に入替処理を実行する(S1910)。入替処理について具体的に後述するが、入替抽選処理(図43、S2503)に当選すると図柄表示装置80に表示される保留図柄が入れ替えられるため、遊技者は自分の操作に基づいて保留図柄が入れ替えられたことを認識できる。さらに、本実施形態では、第1枠ボタンが操作されなかったとしても、操作有効タイマカウンタが0であると判定した場合には(S1909:YES)、入替処理(S1910)を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。これにより、第1枠ボタンが操作された場合と同様に、入替抽選処理(図43、S2503)に当選すると図柄表示装置80に表示される保留図柄が入れ替えられるため、演出の辻褄を合わせることができる。
一方、操作有効期間中でないと判定した場合には(S1907:NO)、第1枠ボタン対応処理を実行した後(S1911)、本タイマ割込処理を終了する。この第1枠ボタン対応処理では、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回または開閉実行モード中でない)こと、または、一単位の遊技回が処理されている場合には当該遊技回の変動表示が停止する所定期間前まであることを条件とし、第1枠ボタン26が操作されたことを示す第1枠ボタン操作コマンドを表示側MPU162に送信する。
次に、音声側MPU152のタイマ割込み処理における主側コマンド対応処理について図37を参照しつつ説明する。図37は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112から変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定し(S2001)、これらコマンドを受信していると判定した場合には(S2001:YES)、遊技結果の記憶処理を実行する(S2002)。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU112にて決定された当否抽選および振分抽選の結果がいずれであるかの情報、すなわち今回の遊技回の遊技結果がどの当たり結果であるかの情報を特定し、その特定した情報を音声側RAM154に設けられた保持データエリア154fに書き込む処理を実行する。保持データエリア154fは、上記のように、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。
次に、予告抽選処理を実行する(S2003)。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置80にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。この予告表示としては、既に説明したとおり、図柄表示装置80にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、または一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様とするものや、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合およびリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易くなるように予告抽選を行う。
次に、停止図柄決定処理を実行する(S2004)。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が16R確変当たり結果および4R確変当たり結果であれば、1つの有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。但し、同一図柄の組合せを形成する図柄として奇数図柄が選択され易い。また、停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果であれば、有効ラインL2における上段の図柄列Z1に「3」の数字が付された主図柄、下段の図柄列Z3に「1」の数字が付された主図柄、中図柄列Z2に図8(j)に示すクジラのキャラクタ図柄となる停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。
続いて、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する(S2005)。この処理では、今回受信している変動用コマンドおよび種別コマンドの内容から遊技回の変動表示時間の情報を特定すると共に、当該変動表示時間の情報、上記ステップ2002にて特定した遊技結果の情報、および上記ステップ2003における予告抽選処理の抽選結果の情報の組合せに対応した演出パターンを選択する。
次に、上記ステップ2004にて決定した停止図柄の種類および上記ステップ2005にて選択した演出パターンの種類を音声側RAM154の保持データエリア154fに書き込む処理を実行する(S2006)。なお、演出パターンには今回の遊技回の変動表示時間の情報が含まれているため、演出パターンの情報を保持データエリア154fに書き込むことにより、演出パターンの情報だけでなく変動表示時間の情報についても音声側MPU152は再度読み出すことが可能となる。
次に、操作有効抽選処理を行う(S2007)。この操作有効抽選処理については、具体的に後述するが、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報に基づき、遊技者に第1枠ボタン26を操作させる操作報知を発生させるか否かの抽選を行う。
続いて、上記ステップ2004の処理結果に対応した停止結果コマンドおよび上記ステップ2005の処理結果に対応したパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。
また、上記ステップ2007の操作有効抽選処理にて当選した場合には、操作報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2008)。これらコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後に説明するが、表示側MPU162は、操作報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」ということを表示して遊技者に第1枠ボタン26の操作が有効であることを報知する(図47参照)。そして、この表示を行っている期間が音声側MPU152のタイマ割込み処理(図36)におけるステップ1907の操作有効期間中となる。
なお、図柄表示装置80で「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という表示がされる操作報知時間は一定とされており、本実施形態では全ての変動表示期間よりも短い3secとされている。但し、図柄表示装置80で「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という操作報知時間はこれに限定されるものではなく、総保留数Nxや遊技状態に応じて変動するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、リーチ非発生時における変動表示時間は、上記のように、総保留数Nxが多いほど短くなるように設定されていると共に、高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも短く設定されている。このため、操作報知時間は、総保留数Nxが多いほど短くなると共に、高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも短くなるように設定されていてもよい。
次に、遊技回数の更新処理を実行する(S2009)。この更新処理では、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに設けられた遊技回数カウンタにおいて計測している消化遊技回数が1加算されるように当該遊技回数カウンタを更新するための処理を実行する。消化遊技回数は、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードに再度移行することなく消化された遊技回の回数のことである。音声側MPU152では、当該消化遊技回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば消化遊技回数が所定回数以上であれば予告抽選処理にて所定の予告表示が選択され易くなるような処理を実行する。
変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合(S2001:NO)、または遊技回数の更新処理を実行した後は、確定停止(最終停止表示)コマンドを受信しているか否かを判定する(S2010)。そして、確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2010:YES)、図柄停止コマンドを表示側MPU162に送信する(S2011)。図柄停止コマンドは、今回の遊技回に対応した停止図柄を有効ラインL1〜L5上に待機させてその状態を確定停止時間に亘って維持させることを表示側MPU162に指示するためのコマンドである。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S2010:NO)、または図柄停止コマンドを送信する処理を実行した後は、保留コマンドを受信しているか否かを判定し(S2012)、保留コマンドを受信していると判定した場合には(S2012:YES)、保留コマンド対応処理を実行する(S2013)。
ここで、主側コマンド対応処理のステップ2013における保留コマンド対応処理について図39を参照しつつ説明する。図39は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、保留コマンド対応処理について説明する前に、音声側RAM154に設けられた従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図40を参照しつつ説明する。図40は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
従特別図柄保留球格納エリア154bは、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに追従するものであり、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8を備えている。そして、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8は、当たり報知当選フラグ格納エリア211、当たり報知非当選フラグ格納エリア212、外れ報知当選フラグ格納エリア213、外れ報知非当選フラグ格納エリア214、入替済フラグ格納エリア215を有している。当たり報知当選フラグ格納エリア211は、受信した保留コマンドに当たり結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選した場合に当たり報知当選フラグが格納されるエリアである。当たり報知非当選フラグ格納エリア212は、受信した保留コマンドに当たり結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選しなかった場合に当たり報知非当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知当選フラグ格納エリア213は、受信した保留コマンドに外れ結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選した場合に外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知非当選フラグ格納エリア214は、受信した保留コマンドに外れ結果情報が含まれており、後述する保留報知抽選に当選しなかった場合に外れ報知非当選フラグが格納されるエリアである。入替済フラグ格納エリア215は、後述する入替抽選に当選した場合に入替済フラグが格納されるエリアである。
なお、以下では、従保留エリアを従保留エリアRC#とも示し、#は1〜8の数字のうちの該当する文字を示している。つまり、従保留エリアRC#と示した場合は、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8のうちの該当するものを示していることを意味している。
また、従特別図柄保留球格納エリア154bには、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に格納されている総保留数を記憶するための従総保留数記憶エリアINXが設けられている。以上が本実施形態における従特別図柄保留球格納エリア154bの構成である。
保留コマンド対応処理では、まず、従特別図柄保留球格納エリア154bの総保留数記憶エリアINXの総保留数INxを1加算する(S2201)。次に、今回受信した保留コマンドが、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果のいずれかに対応することを示す当たり対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2202)。
当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2202:YES)、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄(「●」)を発生させるか否かの抽選を行うための第1保留報知抽選処理を実行する(S2203)。第1保留報知抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた保留報知抽選用カウンタエリア154eから保留報知抽選カウンタの値を読み出す。ここで、保留報知抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、第1保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている当たり保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。
保留報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/10の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、第1保留報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2204)。保留報知当選であると判定した場合には(S2204:YES)、音声側MPU152のレジスタに当たり報知当選情報を記憶する(S2205)。一方、保留報知当選でないと判定した場合には(S2204:NO)、当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。
また、当たり保留コマンドでないと判定した場合(S2202:NO)、つまり、外れリーチ対応保留コマンドまたはその他対応保留コマンドであると判定した場合には、擬似保留報知抽選処理(S2207)を行う。
ここで、擬似保留報知抽選処理について図41を参照しつつ説明する。図41は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。擬似保留報知抽選処理では、基本的には上記ステップ2202〜ステップ2206と同様の処理を行う。
具体的には、まず、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2301)。そして、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合(S2301:YES)、第2保留報知抽選処理を実行し(S2302)、保留コマンドが外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合(S2301:NO)、つまり保留コマンドがその他対応保留コマンドであると判定した場合(リーチ結果にもならない完全外れとなると判定した場合)、第3保留報知抽選処理を実行する(S2303)。
第2、第3保留報知抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた保留報知抽選用カウンタエリア154eから保留報知抽選用カウンタの値を読み出す。なお、本実施形態では、ステップ2302およびステップ2303では、同じカウンタから値を読み出すようになっている。そして、第2保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている外れリーチ保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/5の確率で報知当選となるようにリーチ保留報知抽選用テーブルが設定されている。一方、第3保留報知抽選処理では、音声側ROM153の保留報知抽選用テーブル記憶エリア153bに記憶されている完全外れ保留報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した保留報知抽選用カウンタの値が報知当選に対応しているか否かを判定する。報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/100の確率で報知当選となるように完全外れ保留報知抽選用テーブルが設定されている。つまり、本パチンコ機10では、リーチ対応保留の方が完全外れ対応保留(リーチ結果にならない完全外れ保留)より報知当選となる確率が高くなっている。
次に、第2、第3保留報知抽選処理の結果が保留報知当選であるか否かを判定する(S2304)。保留報知当選であると判定した場合には(S2304:YES)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知当選情報を記憶し(S2305)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。一方、保留報知当選でないと判定した場合には(S2304:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶し(S2306)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。
保留コマンド対応処理(図39)の説明に戻り、ステップ2205、ステップ2206、ステップ2305、ステップ2306で記憶した情報に、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報があるか否かを判定し(S2208)、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208:YES)、保留報知コマンド(保留特殊報知コマンド)を表示側MPU162に送信する(S2209)。一方、当たり報知当選情報または外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208:NO)、保留非報知コマンド(保留通常報知コマンド)を送信する(S2210)。これら保留報知コマンドおよび保留非報知コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については具体的に後述するが、表示側MPU162では、保留報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄「●」を表示する。また、表示側MPU162では、保留非報知コマンドを受信すると、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」を表示する。
続いて、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、ステップ2205、ステップ2206、ステップ2305、ステップ2306で記憶した情報と対応する各種フラグを格納し(S2211)、その後本保留コマンド対応処理を終了する。なお、ステップ2211の処理では、具体的には、ステップ2205の処理を実行した場合には、当たり報知当選フラグ格納エリア211に当たり報知当選フラグを格納し、ステップ2206の処理を実行した場合には当たり報知非当選フラグ格納エリア212に当たり報知非当選フラグを格納し、ステップ2305の処理を実行した場合には、外れ報知当選フラグ格納エリア213に外れ報知当選フラグを格納し、ステップ2306の処理を実行した場合には、外れ報知非当選フラグ格納エリア214に外れ報知非当選フラグを格納する。
次に、主側コマンド対応処理(図37)におけるステップ2007の操作有効抽選処理について図42を参照しつつ説明する。図42は、操作有効抽選処理を示すフローチャートである。
まず、音声側RAM154における従特別図柄保留球格納エリア154bの従総保留数記憶エリアINXに格納された総保留数INxの値を読み出し、取得した総保留数INxが2以上である否かを判定する(S2401)。総保留数INxが2以上であると判定した場合には(S2401:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に報知当選フラグおよび報知非当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2402)。具体的には、当たり報知当選フラグまたは外れ報知当選フラグの少なくとも一方と、当たり報知非当選フラグまたは外れ報知非当選フラグの少なくとも一方とが格納されているか否かを判定する。つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄「●」と保留非報知図柄「○」が少なくとも1つずつ表示されているか否かを判定する。そして、報知当選フラグおよび報知非当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2402:YES)、報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがあるか否かを判定する(S2403)。つまり、入れ替えられていない保留報知図柄が存在するか否かを判定する。なお、入替済フラグは、後述する入替抽選に当選した場合に入替済フラグ格納エリア215に格納されるフラグである。すなわち、入替処理では、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替えられる処理を実行するが、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄として入れ替えられたもののみが表示されている場合には、操作報知を行わないようにしている。
報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがあると判定した場合(S2403:YES)、操作報知抽選処理を実行する(S2404)。
この操作報知抽選処理では、まず、音声側RAM154の操作報知抽選用カウンタエリア154dから操作抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、操作抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、操作報知抽選処理では、音声側ROM153の操作報知抽選用テーブル記憶エリア153aに記憶されている操作報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した操作報知抽選用カウンタの値が操作当選に対応しているか否かを判定する。操作当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/5の確率で操作報知当選となるように操作報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、操作報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2405)。報知当選であると判定した場合には(S2405:YES)、操作報知当選である情報を音声側RAM154の保持データエリア154fに書き込む処理を実行する(S2406)。その後、音声側MPU152は、操作有効フラグ格納エリア154cに操作有効フラグを格納すると共に(S2407)、音声側MPU152に設けられたその他各種カウンタエリア154hの操作有効タイマカウンタへの操作報知時間のセット処理を行った後(S2408)、本操作有効抽選処理を終了する。一方、総保留数INxが2以上でないと判定した場合(S2401:NO)、報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されていないものがないと判定した場合(S2403:NO)、または報知当選でないと判定した場合には(S2405:NO)、そのまま本操作有効抽選処理を終了する。
そして、音声側MPU152は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1909の処理において、ステップ2408でセットされた操作有効タイマカウンタの値を取得して操作有効期間が経過したか否かを判定する。なお、操作有効タイマカウンタの数値の更新(減算)は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1906のタイマ更新処理にて実行される。
図37の主側コマンド対応処理の説明に戻り、保留コマンドを受信していないと判定した場合(S2012:NO)、または保留コマンド対応処理を実行した後は、シフト時コマンドを受信しているか否かを判定する(S2014)。シフト時コマンドを受信していると判定した場合には(S2014:YES)、シフト時コマンド対応処理を行う(S2015)。シフト時コマンドは、上記ステップ502で説明したように主側RAM114における保留エリアのデータのシフトが行われた際に出力対象に設定されるコマンドであり、シフト時コマンド対応処理では、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理を実行する。具体的には、従第1保留エリアRC1のデータをクリアすると共に、従第2保留エリアRC2→従第1保留エリアRC1、従第3保留エリアRC3→従第2保留エリアRC2、従第4保留エリアRC4→従第3保留エリアRC3、従第5保留エリアRC5→従第4保留エリアRC4、従第6保留エリアRC6→従第5保留エリアRC5、従第7保留エリアRC7→従第6保留エリアRC6、従第8保留エリアRC8→従第7保留エリアRC7といった具合に各エリア内のデータをシフトする。また、シフト時コマンド対応処理では、従総保留数記憶エリアINXの総保留数INxを1減算する処理を行うと共に、表示側MPU162にシフト時コマンドを送信する処理を実行する。
シフト時コマンドを受信していないと判定した場合(S2014:NO)、またはシフト時コマンド対応処理を実行した後は、図38に示されるように、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2101)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S2101:YES)、当たり回数の更新処理を実行する(S2102)。当該更新処理では、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに設けられた当たり回数カウンタにおいて計測している当たり回数が1加算されるように当該当たり回数カウンタを更新するための処理を実行する。なお、本パチンコ機10における当たり回数とは、高確率モードへ移行した後に低確率モードへの移行をしないで発生した当たり結果の回数(いわゆる連続当たり回数)である。音声側MPU152では、当該当たり回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば当たり回数が所定回数以上であれば開閉実行モード中において所定の実写画像といったそれに対応した演出が実行されるようにする。
次に、オープニング対応処理を実行する(S2103)。オープニング対応処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている開閉実行モードの移行契機となった当たり結果の種類を特定し、その当たり結果の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。例えば、今回の開閉実行モードの移行契機となった当たり結果が16R確変当たり結果であり、さらにその直前の遊技回において図柄表示装置80にて同一の奇数図柄の組合せではなく、同一の偶数図柄の組合せを最終停止表示させている場合または図柄列Z2に図8(j)のクジラのキャラクタを停止させている場合には、16R確変当たり結果であることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を今回の開閉実行モード中の演出として決定する。すなわち、遊技回の演出では、遊技価値が低い当たり結果を確定表示したが、その後の当たり演出において当該当たりが遊技価値が高い当たりであることを示す当たり昇格演出を開閉実行モード中の演出として決定する。
ここで既に説明したとおり、音声側RAM154の保持データエリア154fには遊技回用の演出に関して、遊技結果の情報と、図柄表示装置80における遊技回の停止図柄の種類の情報とが記憶されており、遊技回の実行に続けて開閉実行モードとなる場合には保持データエリア154fに記憶されている上記遊技結果の情報と停止図柄の種類の情報とは開閉実行モードが終了する場合にクリアされる。したがって、オープニングコマンドに直前の遊技回における図柄表示装置80の表示内容の情報が含まれていなかったとしても、上記のように開閉実行モード中において昇格内容を含む演出を実行することが可能となる。
また、ステップ2103のオープニング対応処理では、ステップ2102にて更新した後の当たり回数を特定し、その特定した当たり回数に応じた演出を今回の開閉実行モード中の演出として設定する。
次に、上記ステップ2103の処理結果に対応したオープニングコマンドを表示側MPU162に送信する(S2104)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S2101:NO)、またはオープニングコマンドを送信する処理を実行した後は、開放コマンドを受信しているか否かを判定する(S2105)。開放コマンドを受信していると判定した場合には(S2105:YES)、可変入賞装置56の開放が新たに開始されたこと、すなわち1のラウンド遊技が新たに開始されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に開放コマンドを送信する(S2106)。当該開放コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
開放コマンドを受信していないと判定した場合(S2105:NO)、または開放コマンドを送信する処理を実行した後は、閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する(S2107)。閉鎖コマンドを受信していると判定した場合には(S2107:YES)、可変入賞装置56が閉鎖されたこと、すなわち1のラウンド遊技が終了されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に閉鎖コマンドを送信する(S2108)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
閉鎖コマンドを受信していないと判定した場合(S2107:NO)、または閉鎖コマンドを送信する処理を実行した後は、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2109)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S2109:YES)、エンディング対応処理を実行する(S2110)。エンディング対応処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後における当否抽選モードの内容を特定し、その当否抽選モードの種類に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。本実施形態では、開閉実行モード後には必ず高確率モードとなるため、当該高確率モードとなることを遊技者に認識させるための内容が含まれる演出を、今回のエンディング演出として決定する。
続いて、上記ステップ2110の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示側MPU162に送信する(S2111)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S2109:NO)、またはエンディングコマンドを送信する処理を実行した後は、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2112)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2112:YES)、何らかの異常やパチンコ機10の状態変化といった報知を実行すべき事象がパチンコ機10において発生していることを意味するため、その報知を行うために、発光データの読み出し処理を実行すると共に(S2113)、音声出力データの読み出し処理を実行する(S2114)。これにより、タイマ割込み処理(図36)の発光制御処理(S1904)では当該発光データに応じた発光が行われるように電飾部33の発光制御を行い、タイマ割込み処理(図36)の音声出力制御処理(S1905)では当該音声出力データに応じた音の出力が行われるようにスピーカ部34の音声出力制御を行う。その後、今回受信した報知コマンドの内容に対応した報知コマンドを表示制御装置93に送信する(S2115)。表示制御装置93は、当該コマンドを受信した場合、その報知コマンドに対応した報知が行われるように図柄表示装置80を表示制御する。
報知コマンドを受信していないと判定した場合(S2112:NO)、または報知コマンドを送信する処理を実行した後は、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S2116)。なお、解除コマンドは、報知コマンドを送信する契機となった事象が解消された場合に主側MPU112から送信される。このため、解除コマンドを受信していると判定した場合には(S2116:YES)、パチンコ機10において発生していた異常等の報知対象の事象が解除されたことを意味するため、既に行っている報知を解除するために、解除設定処理を実行する(S2117)。その後、今回受信した解除コマンドの内容に対応した解除コマンドを表示制御装置93に送信する(S2118)。表示制御装置93は、当該コマンドを受信した場合、その解除コマンドに対応した報知の実行を終了するように図柄表示装置80を表示制御する。
解除コマンドを受信していないと判定した場合(S2116:NO)、または解除設定処理を実行した後は、その他対応処理を実行した後に(S2119)、本主側コマンド対応処理を終了する。その他対応処理では、例えば、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ開始コマンドを表示制御装置93に送信する。これにより、図柄表示装置80においてデモ表示が開始される。
次に、音声側MPU152のタイマ割込み処理(図36)の入替処理について図43を参照しつつ説明する。図43は、入替処理を示すフローチャートである。
入替処理では、まず、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出す(S2501)。そして、読み出した従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2502)。当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2502:YES)、入替抽選処理を実行する(S2503)。
入替抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた入替抽選用カウンタエリア154gから入替抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、入替抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、入替抽選処理では、音声側ROM153の入替抽選用テーブル記憶エリア153cに記憶されている入替抽選用テーブルを参照して、上記読み出した入替抽選用カウンタの値が入替当選に対応しているか否かを判定する。入替当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/4の確率で入替当選となるように入替抽選用テーブルが設定されている。
次に、入替抽選処理の結果が入替当選であるか否かを判定する(S2504)。そして、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、対応する保留図柄の入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。入替コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については具体的に後述するが、簡単に説明すると、表示側MPU162では、入替コマンドを受信すると、図柄表示装置80における第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8のうちの保留報知図柄「●」が表示されている部分の表示を保留非報知図柄「○」に変更すると共に、保留非報知図柄「○」が表示されている部分のうちの当たり抽選に当選するものを保留報知図柄「●」に変更する(図49〜図51参照)。
入替コマンドを送信する処理を実行した後は、入替コマンドに基づいて従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#の情報(フラグ)を更新する(S2506)。つまり、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい従保留エリアRC#において、当たり報知非当選フラグを消去し、当たり報知当選フラグを格納すると共に入替済フラグを格納する。また、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい従保留エリアRC#において、外れ報知当選フラグを消去すると共に、外れ報知非当選フラグを格納する。これにより、操作有効抽選処理(図42)において、保留報知図柄が入れ替わった後に当該保留報知図柄が入れ替わることを期待させる操作報知が表示されなくなり、遊技者に操作報知が頻出することによる煩わしさを感じさせることなく、適度な期待感を持たせた状態で遊技に注目させることができる。
ステップ2506の処理を実行した場合、当たり報知非当選フラグおよび外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合(S2502:NO)、または入替当選でないと判定した場合には(S2504:NO)、操作有効フラグ格納エリア154cに格納されている操作有効フラグを消去し(S2507)、本入替処理を終了する。
<表示制御装置93にて実行されるコマンド対応処理>
次に、表示制御装置93のMPU162にて実行されるコマンド対応処理について図44のフローチャートを参照しながら説明する。音声ランプ制御装置92から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりワークRAM164のコマンド格納エリア164aに格納される。コマンド対応処理は、表示側MPU162において定期的に(例えば、4msec周期)起動され、コマンド格納エリア164aに格納されているコマンドに対応した各種制御を実行するための処理である。
なお、コマンド格納エリア164aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
また、表示側MPU162では、コマンド対応処理において各種設定処理(書き込み処理)をワークRAM164に対して行うが、コマンド対応処理とは別処理において、各種設定処理に応じて更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リスト(内部コマンド)をVDP165に送信する。
そして、VDP165では、この描画リストに従ってビデオRAM167のフレーム領域に描画データを作成し、フレーム領域に作成した描画データに従って図柄表示装置80に信号出力を行う。これにより、図柄表示装置80において1フレーム分の画像が表示されることになる。なお、上記のように、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8にデータが設定されていない(ブランクを意味するデータが設定されている)場合、第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に対応した第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8では、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
コマンド対応処理では、まず、停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2601)。停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2601:YES)、停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドの組合せに対応したパターン用データテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込むパターン用のデータテーブル設定処理を実行した後に(S2602)、本コマンド対応処理を終了する。
パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
これにより、操作報知コマンドを受信している場合には、図47に示されるように、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「ボタンを押すと保留図柄が入れ替わるかも!?」という表示がされ、遊技者に第1枠ボタン26の操作が有効であることを報知する。
停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または停止結果コマンド、パターンコマンド、および操作報知コマンドを受信していないと判定した場合には(S2601:NO)、確定停止コマンドを受信しているか否かを判定する(S2603)。確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2603:YES)、確定停止用の設定処理を実行した後に(S2604)、本コマンド対応処理を終了する。確定停止用の設定処理では、今回の遊技回に対応した停止図柄を、確定停止表示中の期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合には(S2603:NO)、保留コマンドを受信しているか否かを判定する(S2605)。保留コマンドを受信していると判定した場合には(S2605:YES)、保留コマンド対応処理を実行した後に(S2606)、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、保留コマンド対応処理について図45を参照しつつ説明する。図45は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。
保留コマンド対応処理では、まずワークRAM164に設けられた総保留数記憶エリアHNXの総保留数HNxを読み出し、当該総保留数HNxを1加算する(S2701)。
次に、保留コマンドが保留報知コマンドであるか否かを判定する(S2702)。そして、保留報知コマンドであると判定した場合には(S2702:YES)、上記ステップ2701で1加算した総保留数HNxと対応する単位エリアに保留報知情報(保留報知図柄情報)が格納されることで保留図柄表示エリアDs※に保留報知図柄「●」が表示されるように、ワークRAM164に保留報知情報を書き込む保留報知用のデータ設定処理を実行する(S2703)。その後、本保留コマンド対応処理を終了する。
例えば、上記ステップ2701で加算した総保留数HNxが「2」であれば、第2単位エリアRD2に保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込む。また、上記ステップ2701で加算した総保留数HNxが「4」であれば、第4単位エリアRD4に保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、総保留数HNxが「2」のときに保留報知情報が書き込まれた場合には、図48(a)に示されるように、下側表示領域Dsの第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示される。一方、総保留数HNxが「4」のときに保留報知情報が書き込まれた場合には、図48(b)に示されるように、下側表示領域Dsの第4保留図柄表示エリアDs4に保留報知図柄「●」が表示される。この場合、遊技者は、保留報知図柄「●」に関する遊技回となった場合には、リーチ結果が発生するかもしれない、当たり結果が発生するかもしれないと期待を抱くことができ、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8にも注目することになる。
保留報知コマンドでないと判定した場合(S2702:NO)、つまり保留非報知コマンドであると判定した場合には、上記ステップ2701で1加算した総保留数HNxと対応する単位エリアに保留非報知情報(保留非報知図柄情報)が格納されることで保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」が表示されるように、ワークRAM164に保留非報知情報を書き込む保留非報知用のデータ設定処理を実行する(S2704)。その後、本保留コマンド対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図44)の説明に戻り、保留コマンドを受信していないと判定した場合には(S2605:NO)、シフト時コマンドを受信しているか否かを判定する(S2607)。シフト時コマンドを受信していると判定した場合には(S2607:YES)、シフト時の設定処理を行う(S2608)。シフト時の設定処理では、総保留数記憶エリアHNXの総保留数HNxを1減算すると共に、保留図柄表示用エリア167aの第1〜第8単位エリアRD1〜RD8に設定されている保留図柄情報を下位エリア側にシフトさせる情報をワークRAM164に書き込む。具体的には、第1単位エリアRD1の保留図柄情報をクリアすると共に、第2単位エリアRD2→第1単位エリアRD1、第3単位エリアRD3→第2単位エリアRD2、第4単位エリアRD4→第3単位エリアRD3、第5単位エリアRD5→第4単位エリアRD4、第6単位エリアRD6→第5単位エリアRD5、第7単位エリアRD7→第6単位エリアRD6、第8単位エリアRD8→第7単位エリアRD7といった具合に各単位エリアRD1〜RD8内の保留図柄情報がシフトされるように、シフトさせる情報を書き込む。これにより、下側表示領域Dsの第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留図柄が1つずつ番号の小さい(下位)保留図柄表示エリアDs※にシフトされる。その後、本コマンド対応処理を終了する。
シフト時コマンドを受信していないと判定をした場合には(S2607:NO)、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2609)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S2609:YES)、オープニングコマンドに対応したオープニング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2610)、本コマンド対応処理を終了する。
オープニング用のデータテーブルとは、今回の開閉実行モード用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
なお、オープニング用のデータテーブルでは、オープニング演出の開始時から、各ラウンド遊技中、およびラウンド遊技間のインターバル期間中の演出の内容が定められている。この場合、ラウンド遊技中のデータは対応するラウンド遊技が終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されており、同様に、インターバル中のデータは対応するインターバルが終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されている。そして、開放コマンドまたは閉鎖コマンドの受信に伴って、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲が切り換えられる構成となっている。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2609:NO)、開放コマンドおよび閉鎖コマンドのいずれかを受信しているか否かを判定する(S2611)。いずれかのコマンドを受信していると判定した場合には(S2611:YES)、開閉時の設定処理を実行した後に(S2612)、本コマンド対応処理を終了する。開閉時の設定処理では、受信したコマンドの内容に応じて、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲を切り換える。
開放コマンドおよび閉鎖コマンドを受信していないと判定をした場合には(S2611:NO)、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2613)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S2613:YES)、エンディングコマンドに対応したエンディング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2614)、本コマンド対応処理を終了する。
エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2613:NO)、別対応処理(S2615)を実行した後、本コマンド対応処理を終了する。
次に別対応処理について図46を参照しつつ説明する。図46は、別対応処理を示すフローチャートである。
別対応処理では、まず、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2801)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2801:YES)、報知用データの設定処理を実行した後に(S2802)、本別対応処理を終了する。報知用データの設定処理では、現状設定されているデータテーブルの追加データとして、今回の報知コマンドに含まれている報知の内容に対応した報知データをワークRAM164に書き込む。
これにより、次回の画像の更新に際して、当該報知データの内容が反映され、例えば報知対象事象の種類に対応した文字画像が遊技回用の演出画像や開閉実行モード用の演出画像に追加される。
報知コマンドを受信していないと判定した場合には(S2801:NO)、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S2803)。解除コマンドを受信していると判定した場合には(S2803:YES)、報知用データのクリア処理を実行した後に(S2804)、本別対応処理を終了する。報知用データのクリア処理では、現状、データテーブルの追加データに設定されている報知用データのうち、今回受信した解除コマンドにおいて報知の解除対象として設定されている報知対象事象の種類に対応した報知用データをクリアするための処理を実行する。これにより、次回の画像の更新に際して、当該解除対象となった種類の報知が解除される。
解除コマンドを受信していないと判定した場合には(S2803:NO)、入替コマンドを受信しているか否かを判定する(S2805)。入替コマンドを受信していると判定した場合には(S2805:YES)、入替設定処理を実行した後に(S2806)、本別対応処理を終了する。入替設定処理では、上記図43のステップ2505で説明したように、入替コマンドに、入替先の番号に関する情報と共に当該番号に対応する保留図柄を保留報知図柄にする情報、および入替元の番号に関する情報と共に当該番号に対応する保留図柄を保留非報知図柄にする情報が含まれているため、入替先の番号と対応する単位エリアに対して保留報知情報が格納されるように当該保留報知情報をワークRAM164に書き込むと共に、入替元の番号と対応する単位エリアに対して保留非報知情報が格納されるように当該保留非報知情報をワークRAM164書き込む。なお、入替先の番号は、上記のように、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかったものである。
例えば、図49(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第4〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds4〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
このため、表示側MPU162は、第2単位エリアRD2に保留非報知情報が格納されると共に、第3単位エリアRD3に保留報知情報が格納されるように、これら保留非報知情報および保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、図49(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
また、図50(a)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第2、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds2、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第5保留図柄表示エリアDs5と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
このため、表示側MPU162は、第5単位エリアRD5に保留非報知情報が格納されると共に、第3単位エリアRD3に保留報知情報が格納されるように、これら保留非報知情報および保留報知情報をワークRAM164に書き込む。
これにより、図50(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
さらに、例えば、図51(a)に示されるように、第2、第5保留図柄表示エリアDs2、Ds5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号、つまり第2保留図柄表示エリアDs2と第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。
これにより、図51(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留非報知図柄「○」が表示され、第3保留図柄表示エリアDs3に保留報知図柄「●」が表示される。
別対応処理(図46)の説明に戻り、入替コマンドを受信していないと判定した場合には(S2805:NO)、その他対応処理を実行した後に(S2807)、本別対応処理を終了する。その他対応処理では、例えば、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ表示を行うためのデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。また、第1枠ボタン操作コマンドを受信しているか否かを判定し、第1枠ボタン操作コマンドを受信している場合には、図柄表示装置80の表示態様に対応したデータテーブルをプログラムROM163の各種データテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。これにより、例えば、遊技回の変動表示がされていない場合には、背景ステージが別の背景ステージに変更されて表示される。また、変動表示開始後に予告キャラクタ等が表示された場合には当該遊技回に関する当たり期待度を示唆する演出が表示され、リーチ演出が表示されている場合には当該リーチ演出のチャンスアップ演出が表示される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において保留報知図柄「●」が表示された後、当該保留報知図柄を保留非報知図柄「○」と入れ替わることがあるようにしており、新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、保留報知図柄が入れ替わる場合、保留報知図柄は、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と入れ替えられて表示される。このため、遊技者は、まず、保留報知図柄が発生することを期待しながら遊技を行うことができ、保留報知図柄が発生した場合には、表示画面80aにボタン操作報知が表示されることを期待しながら遊技をすることができ、ボタン操作報知が表示された場合には、保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技をすることができる。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
さらに、本実施形態では、当たり抽選に当選する場合にも保留報知図柄が表示されることがあるようにしている(図39、S2203)。そして、例えば、図52に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選し、かつ保留報知抽選に当選した保留報知図柄が表示されている場合においても、操作報知が発生することがあるようにしている(図42、S2402〜S2404)。この場合、保留報知図柄は入れ替わらないが、入れ替わらなかった保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する。このため、遊技者は、保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても当該保留報知図柄に対する遊技回への期待を維持することができる。
また、本実施形態では、当たり抽選およびリーチ抽選にも当選しない場合、保留報知抽選に当選し難くなっている(図41、S2303)。このため、保留報知図柄が入れ替わらなかった場合、当該保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果が発生するか、またはリーチ結果が発生し易くなり、遊技者の保留報知図柄に対する関心が低下することを抑制できる。
さらに、本実施形態では、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回(エンディングが表示されてからの遊技回数が96〜100回)においても、敢えて特に制御を行わない構成としている。つまり、図53および図54に示されるように、高確率モード中と低確率モード中との遊技回の境界において、操作報知抽選に当選し、かつ入替抽選に当選した場合には、保留報知図柄が入れ替わることがあるようにしている。上記のように、保留報知図柄が入れ替わる場合には、入れ替わる先は当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄であり、開閉実行モード後には全ての当たり結果で高確率モードに移行するため、遊技者は、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回においても、保留報知図柄が発生することを期待でき、また保留報知図柄が入れ替わることを期待しつつ遊技に注目できる。なお、高確率モードから低確率モードへの移行契機付近の遊技回に関する保留報知図柄と保留非報知図柄との入替演出については、下記第4実施形態において別例を具体的に説明する。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第1実施形態では、リーチ抽選に当選しない(完全外れである)と判定した場合にも第3抽選を行って保留報知図柄となる可能性を残しているが(図41、S2303)、リーチ抽選に当選しないと判定した場合には保留報知図柄とならなくなるようにしてもよい。つまり、第3保留報知抽選処理を実行しないようにしてもよい。これによれば、保留報知図柄が入れ替わった場合は当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生することになり、保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても、当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果、またはリーチ結果が発生するため、保留報知図柄に対する遊技者の関心が低下することをさらに抑制できる。
また、上記第1実施形態では、操作有効期間において、当該操作有効期間が経過した場合には入替処理を実行するようにしているが(図36、S1907〜S1910)、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されなかった場合には入替処理を行わないようにしてもよい。これによれば、第1枠ボタン26を操作しない限り入替処理が発生しないため、入替演出の発生を遊技者が選択できる。つまり、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのかを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを遊技者が選択できる。このため、遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。この構成では、操作有効期間経過後に入替処理を行わないため、例えば、操作有効期間が経過した後に操作有効フラグを消去する処理を行うようにすればよい。
なお、このような構成とする場合、リーチ抽選に当選しないと判定した場合には保留報知図柄とならなくなるようにすることが好ましい。つまり、第3保留報知抽選処理を実行しないようにすることが好ましい。これによれば、遊技者が第1枠ボタン26を操作しなかった場合、保留報知図柄がそのまま表示されることになるが、当該保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果、またはリーチ結果が発生する。このため、遊技者に演出上の違和感を与えてしまうことを抑制できる。
さらに、操作有効抽選処理を行わず、所定のタイミング(変動中や変動を跨ぐタイミング等)で入替処理が発生するようにしてもよい。これによれば、遊技者の意図しない意外なタイミングで入替処理が実行されるため、遊技者は、上側表示領域Dmでの変動表示を堪能しつつ、下側表示領域Dsの演出を堪能できるため、両表示領域Dm、Dsによるバリエーションに富んだ遊技を堪能できる。また、所定のタイミングとして、例えば、従第1〜従第8保留図柄格納エリアRC1〜RC8にいずれかのフラグが全て格納された際、つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が全て表示された際に入替処理を行うようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄が表示されると、当該保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続して保留図柄を全て表示させようとするため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2、第3保留報知抽選処理において(S2302、S2303)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグが格納されていると共に外れ報知当選フラグが格納されていない場合には、外れ報知当選フラグが格納されている場合と比較して外れ報知となる確率が高くなるようにしてもよい。同様に、操作有効抽選処理(図42)では、当たり報知非当選フラグが格納されていると共に外れ報知非当選フラグが格納されている場合には、操作報知抽選処理において(S2404)、これらのフラグが格納されていない場合と比較して、操作報知となる確率が高くされていてもよい。これによれば、当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、保留報知図柄が発生し易くなると共に、当該保留報知図柄が入れ替えられ易くなる。このため、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、上記では、音声側MPU152において入替コマンドを送信する際(図43、S2505)、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する例について説明した。しかしながら、入替元となる従保留エリアRC#については適宜変更可能であり、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も大きい番号(入替先の番号)としてもよい。つまり、例えば、図51の例を参照して説明すると、第5保留図柄表示エリアDs5の保留報知図柄と第3保留図柄表示エリアDs3の保留非報知図柄とを入れ替えるようにしてもよい。さらに、入替元となる従保留エリアRC#を抽選処理で決定するようにしてもよい。
そして、上記第1実施形態において、表示側MPU162は、1遊技回(1変動)において、保留報知図柄を順に入れ替えるようにしてもよい。例えば、図55(a)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。そして、音声側MPU152にて入替抽選処理(図43、S2503)に当選した場合、表示側MPU162は、図55(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を保留報知図柄「●」にし、次に、図55(c)に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を保留報知図柄「●」にし、その後、図55(d)に示されるように、第3保留図柄表示エリアDs3の保留図柄を保留非報知図柄「○」にすると共に第2保留図柄表示エリアDs2の保留図柄を保留報知図柄「●」にするようにしてもよい。つまり、保留報知図柄を隣の保留非報知図柄と順に入れ替えるようにしてもよい。言い換えると、報知された順番において連続する先報知同士を入れ替えるようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄がどこで停止するのかということにも注目することになるため、より遊技への関心を向上できる。なお、ここでは1遊技回において保留報知図柄を順に移動させる例について説明したが、当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と、当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄との位置関係により、複数の遊技回に渡って保留報知図柄が順に入れ替わるようにしてもよい。また、このような保留報知図柄と保留非報知図柄との入れ替えは、下記実施形態において同様に実施するようにしてもよい。
また、保留コマンドの設定処理(図32)において、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505の保留コマンドを設定した後、総保留数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行するようにしてもよい。この場合、音声側MPU152では、保留コマンドに含まれる総保留数の情報に基づいて従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#を特定するようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態では具体的に説明していないが、開閉実行モードへの移行が発生した場合には、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させるようにしてもよいし、表示させないようにしてもよい。そして、開閉実行モードへの移行に際して第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させないようにした場合には、開閉実行モードが終了した後、新たに第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させる際、開閉実行モードへの移行前に保留報知図柄が表示されていた場合にはそのまま保留報知図柄を表示させるようにしてもよいし、保留報知図柄が表示されていた保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄を表示させるようにしてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、音声側MPU152が実行する擬似保留報知抽選処理および入替処理を変更し、当たり抽選に当選する保留非報知図柄以外にも保留報知図柄が入れ替わるようしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の音声側ROM153および音声側RAM154の構成について図56を参照しつつ説明する。図56は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
図56に示されるように、本実施形態では、音声側ROM153には、各種エリア153a〜153dに加えて、受入抽選用テーブル記憶エリア153eが設けられている。また、音声側RAM154には、各種エリア154a〜154hに加えて、受入抽選用カウンタエリア154iが設けられている。
次に、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図57を参照しつつ説明する。図57は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
図57に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、各種フラグ格納エリア211〜215に加えて、受入当選フラグ格納エリア216が設けられている。この受入当選フラグ格納エリア216は、保留コマンドを受信した際に、後述する受入抽選処理(図58、S2307)を実行し、受入当選となった場合にフラグが格納されるエリアである。
続いて、音声側MPU152が実行する擬似保留報知処理(図39、S2207)について図58を参照しつつ説明する。図58は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理と同様の処理であり、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、当たり対応保留コマンドでない場合に保留報知図柄と入れ替えられる可能性がある受入処理(S2307〜S2309)を追加した処理である。
具体的には、図58に示されるように、ステップ2306の外れ非当選情報を記憶した後、受入抽選を行う(S2307)。この受入抽選は、まず、音声側RAM154の受入抽選用カウンタエリア154iから受入抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、受入抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、受入抽選処理では、音声側ROM153の受入抽選用テーブル記憶エリア153eに記憶されている受入抽選用テーブルを参照して、上記読み出した受入抽選用カウンタの値が受入当選に対応しているか否かを判定する。受入当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、外れリーチ対応保留コマンドである場合には1/20の確率で受入当選となり、外れリーチ対応保留コマンドでない場合には1/100の確率で受入当選となるように受入抽選用テーブルが設定されている。
次に、受入抽選処理の結果が受入当選であるか否かを判定し(S2308)、受入当選であると判定した場合には(S2308:YES)、音声側MPU152のレジスタに、ステップ2306で記憶した外れ報知非当選情報と共に受入当選情報を記憶する(S2309)。受入当選情報を記憶した後、または受入抽選に非当選であると判定した場合には(S2308:NO)、本擬似保留報知抽選処理を終了する。
これにより、擬似保留報知抽選処理(図58)のステップ2309にて受入当選情報を記憶した場合には、保留コマンド対応処理(図39)のステップ2211において、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#の受入当選フラグ格納エリア216に受入フラグを格納する。なお、保留コマンド対応処理(図39)のステップ2211では、擬似保留報知抽選処理(図58)のステップ2309にて受入当選情報を記憶した場合、受入フラグのみを格納し、外れ報知非当選フラグは格納しない。
続いて、音声側MPU152が実行する操作有効抽選処理(図37、S2007)について図59を参照しつつ説明する。図59は、操作有効抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図42で説明した操作有効抽選処理と同様の処理であり、上記図42で説明した操作有効抽選処理に対して、従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に受入当選フラグが格納されているか否かを判定する処理(S2402a)を追加した処理である。
操作有効抽選処理では、総保留数INxが2以上であると判定した場合には(S2401:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に報知当選フラグ、および報知非当選フラグ、または受入当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2402a)。具体的には、当たり報知当選フラグまたは外れ報知当選フラグの少なくとも一方と、当たり報知非当選フラグ、外れ報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも1つが格納されているか否かを判定する。つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、保留報知図柄「●」と保留非報知図柄「○」が少なくとも1つずつ表示されているか否かを判定する。そして、報知当選フラグ、および報知非当選フラグまたは受入当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2402a:YES)、ステップ2403以降の処理を実行する。これにより、当たり報知非当選フラグが格納されていない場合においても、受入当選フラグが格納されている場合には、ステップ2405の操作報知に当選すれば図柄表示装置80に操作報知が表示される。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図60を参照しつつ説明する。図60は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に受入当選フラグが格納されているか否かを判定する処理(S2502a)を、図43のステップ2502に置き換えた処理である。
具体的には、入替処理では、音声側RAM154の従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出した後(S2501)、読み出した従特別図柄保留球格納エリア154bにおける従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも一方のフラグが格納されており、かつ外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2502a)。
そして、当たり報知非当選フラグ、または受入当選フラグの少なくとも一方が格納されており、かつ外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2502a:YES)、上記と同様の入替抽選処理を行い(S2503)、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、対応する保留図柄の入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、この処理では、当たり報知非当選フラグおよび受入当選フラグが格納されている場合には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。また、当たり報知非当選フラグのみが格納されている場合には、上記第1実施形態と同様の入替コマンドを送信する。そして、受入当選フラグのみが格納されている場合には、受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替先の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留報知図柄にする情報と共に、外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号(入替元の番号)に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む入替コマンドを送信する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図61(a)に示されるように、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかったが、受入抽選に当選した保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第5〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds5〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも受入抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第4保留図柄表示エリアDs4の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図61(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に保留非報知図柄「○」が表示される。
また、例えば、図62(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかったが、受入抽選に当選した保留非報知図柄「○」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選した保留報知図「●」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第1、第3、第5、第7、第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds5、Ds7、Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも受入抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、上記のように、従特別図柄保留球格納エリア154bに当たり報知非当選フラグが格納されている場合には当たり報知非当選フラグが優先されるため、第4保留図柄表示エリアDs4と第6保留図柄表示エリアDs6の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図62(b)に示されるように、第6保留図柄表示エリアDs6に保留報知図柄「●」が表示され、第4保留図柄表示エリアDs4に保留非報知図柄「○」が表示される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、保留報知図柄「●」が保留非報知図柄「○」と入れ替わって表示されたとしても、入れ替わる先が当たり抽選に当選しないものも含むようにしている。
つまり、入れ替えられた保留報知図柄に関する遊技回において、当たり結果が発生することが確定しなくなくなる。このため、保留報知図柄と保留非報知図柄とが入れ替えられて表示されることを1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態によれば、遊技者は、第1、第2始動口54、55に入賞した保留が保留報知図柄として表示されるか(チャンスアップするか)を期待し、さらに保留報知図柄が入れ替えられるか否か(さらにチャンスアップするか)を期待しつつ遊技に注目できる。このため、遊技者の遊技への関心を向上でき、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
さらに、受入当選フラグは、外れリーチ対応保留コマンドを受信したときの方が外れリーチ対応保留コマンドを受信していないとき(その他対応保留コマンドを受信したとき)より格納され易くなっている(図58、S2307)。このため、入れ替わる先が当たり抽選に当選しないものである場合、リーチ結果が発生し易くなっているため、保留報知図柄の表示意義を低下させることなく、遊技の多様化を図ることができる。
また、入替抽選に当選した場合、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合には、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄が保留報知図柄と入れ替わるようにしている(図60、S2505)。このため、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合に受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄が保留報知図柄と入れ替わる場合と比較して、例えば、入れ替わった保留報知図柄の直前の保留非報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生するといった演出上の違和感が発生することを抑制できる。
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第2実施形態において、擬似保留報知抽選処理(図58)では、外れリーチ対応保留コマンドでない場合、受入抽選処理を実行しないようにしてもよい。これによれば、保留報知図柄と保留非報知図柄とが入れ替わった場合、保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果が発生するか、または当たり結果が発生しなくてもリーチ結果が発生するため、遊技者の、入れ替わった保留報知図柄および当該保留報知図柄に関する遊技回への関心を向上できる。
また、入替処理(図60)では、入替抽選に当選して入替コマンドを送信する場合、従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグ、および受入当選フラグの両方が格納されている場合には、入替先となる従保留エリアRC#を抽選で決定するようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態の変形例と同様に、操作有効期間中に第1枠ボタン26が操作されなかった場合には入替処理(図60)を行わないようにし、入替処理(図60)では入替抽選処理(S2503)を行わないようにしてもよい。これによれば、遊技者が第1枠ボタン26を操作した場合、従保留エリアRC#に当たり非報知当選フラグ、または受入当選フラグが格納されている場合には、必ず保留報知図柄の入れ替えが発生するが、受入当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留非報知図柄と保留報知図柄とが入れ替えられた場合には、入れ替えられた保留報知図柄に関する遊技回では当たり結果が発生しない。一方、当たり抽選に当選すると共に保留報知抽選にもすることによって保留報知図柄が表示されている場合には、遊技者が第1枠ボタン26を操作しても保留報知図柄が入れ替わらないという法則崩れ的な演出が発生する。つまり、第1枠ボタン26を操作したにも関わらず保留報知図柄が入れ替わらないという法則崩れのプレミア演出(必ず当たり結果が発生する演出)を生成することができる。このため、さらなる遊技の多様化を図ることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを区別して表示することにより、遊技者にどちらの始動口への入賞を契機とする遊技回かを判別し易くしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、主側MPU112が実行する第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理(図20、S406)について図63を参照しつつ説明する。図63は、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
この処理は、基本的には、上記図32で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定と同様の処理であり、上記図32で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理に対して、入賞情報を設定する処理(S1506)を追加した処理である。
図63に示されるように、第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理では、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505の保留コマンドを設定した後、当該保留コマンドに第1始動口54への入賞を契機とする情報を設定した後(S1506)、本保留コマンドの設定処理を終了する。具体的には、このステップ1506の処理では、ステップ1502、ステップ1504、ステップ1505のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、どちらの始動口への入賞を契機とするものであるかを特定するための情報を設定する。
なお、第2始動口55への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理(図20、S412)については、基本的には、図63で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留コマンドの設定処理と同様であり、第2始動口55への入賞を契機とする情報を保留コマンドに設定することのみが相違しているため、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態における音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について説明する。
まず、保留コマンド対応処理について説明する前に、本実施形態における図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される表示態様について図64を参照しつつ説明する。図64は、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8を示す図である。
本実施形態では、表示側MPU162により、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、図64に示されるように、基本的には、第1抽選遊技の保留図柄として「○」が表示され、第2抽選遊技の保留図柄として「△」が表示されるようになっている。つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、第1抽選遊技の保留図柄と第2抽選遊技の保留図柄とが区別して表示されるようになっている。また、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される。
以下では、保留図柄として、保留図柄「○」および保留図柄「△」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)として説明する。
ここで、上記第1実施形態で説明したように、当たり当選となった場合の遊技結果の振分態様は、第1始動口54への入賞を契機として当たり当選となった場合と、第2始動口55への入賞を契機として当たり当選となった場合とで異なっており、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっている(図16)。なお、16R確変当たり結果は、遊技者にとって最も有利な当たり結果の1つである。
このため、遊技者は、保留報知図柄が表示される場合、第1抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示されるよりも、第2抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合の方が当該保留報知図柄に対する遊技回への関心が高くなり易い。言い換えると、第1抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合には、第2抽選遊技の保留図柄に対して保留報知図柄が表示された場合よりも当該保留報知図柄に関する遊技回への関心が低下し易いという問題がある。つまり、第1抽選遊技の保留図柄が保留報知図柄となった場合、当たり結果となる期待値が上がるにも関わらず、遊技者が落胆する可能性がある。
次に、本実施形態の音声側RAM154に設けられた従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の構成について説明する。図65は、従特別図柄保留球格納エリア154bの構成を示す図である。
図65に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、各種フラグ格納エリア211〜215に加えて、入賞始動口格納エリア217が設けられている。入賞始動口格納エリア217は、上記のように保留コマンドにはどちらの始動口54、55への入賞を契機とするものであるかの情報が含まれているため、当該情報に基づいてどちらの始動口54、55への入賞を契機とするものであるかを判定するための情報が格納されるエリアである。
続いて、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図66を参照しつつ説明する。図66は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンドに対して、ステップ2209の保留報知コマンドを送信する処理、およびステップ2210の保留非報知コマンドを送信する処理の際に入賞始動口情報を設定する処理を追加し、さらに入賞始動口情報を格納する処理(S2211a)を図39のステップ2211に置き換えた処理である。
図66に示されるように、保留コマンド対応処理では、ステップ2209にて保留報知コマンドを送信し、ステップ2210にて保留非報知コマンドを送信する。これらの際、主側MPU112から送信される保留コマンドには、上記のように、第1始動口54への入賞を契機とするものである情報、または第2始動口55への入賞を契機とするものである情報のいずれか一方の情報が含まれているため、当該情報に基づいて、入賞始動口情報を含む保留報知コマンド、または保留非報知コマンドを送信する。
これにより、表示側MPU162では、保留非報知コマンドを受信した場合には、遊技球が入賞した始動口54、55を判定し、図柄表示装置80の保留図柄表示エリアDs※に保留非報知図柄「○」または「△」を表示する。なお、保留報知コマンドを送信した際には、保留図柄表示エリアDs※には、第1始動口54への入賞、および第2始動口55への入賞のいずれであっても保留報知図柄「●」が表示される。このため、保留報知コマンドには入賞始動口情報を含まないようにしてもよい。
次に、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図66のステップ2205、ステップ2206、および図41のステップ2305、ステップ2306で記憶した報知情報と対応する各種フラグを格納すると共に入賞始動口情報を格納する(S2211a)。
続いて、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図67を参照しつつ説明する。図67は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、入替抽選処理を入賞した始動口54、55によって変更するようにした処理である(S2508、S2503a、S2503b)。
具体的には、入替処理では、当たり報知非当選フラグおよび外れ報知非当選フラグが格納されていると判定した場合(S2502:YES)、当該当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54であるか否かを判定する(S2508)。そして、入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54であると判定した場合には(S2508:YES)、第1入替抽選処理を実行し(S2503a)、入賞始動口格納エリア217の情報が第1始動口54でないと判定した場合には(S2508:NO)、つまり入賞始動口格納エリア217の情報が第2始動口55であると判定した場合には、第2入替抽選処理を実行する(S2503b)。
第1、第2入替抽選処理は、基本的には上記ステップ2503で説明した入替抽選処理と同様であり、音声側ROM153の入替抽選用テーブル記憶エリア153cに記憶されている入替抽選用テーブルを参照して入替当選に対応しているか否かを判定するが、第1入替抽選処理と第2入替抽選処理とで参照するテーブルが異なっている。詳述すると、第1入替抽選処理より第2入替抽選処理の方が入替当選となる確率が高くなっている。入替当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、第1入替抽選処理では1/4の確率で入替当選となり、第2入替抽選処理では1/2の確率で入替当選となるように入替抽選用テーブルが設定されている。つまり、遊技者にとって有利となる(16R確変当たり結果が発生する)確率が高い第2抽選遊技に関する保留図柄が保留非報知図柄である場合の方が、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留非報知図柄である場合よりも入替抽選に当選し易くなっている。
次に、入替当選であると判定した場合には(S2504:YES)、入替コマンドを送信する(S2505)。具体的には、上記第1実施形態で説明した各種情報に加えて、入賞始動口情報を含む入替コマンドを送信する。その後、ステップ2506、ステップ2507の処理を実行した後に本入替処理を終了する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図68(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「△」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示され、第1、第3、第4、第6〜第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6〜Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」または「△」が表示されているとする。
この状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図68(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「△」が表示される。つまり、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と保留報知図柄とが入れ替えられる。なお、入替コマンドには、入賞始動口情報も含まれているため、第5保留図柄表示エリアDs5に、元々第5保留図柄表示エリアDs5に表示されていた始動口と対応する保留非報知図柄を表示させるようにしてもよい。つまり、図68(b)では、第5保留図柄表示エリアDs5に、保留非報知図柄「○」を表示するようにしてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを区別して表示しており、遊技者は、該当する遊技回が第1、第2抽選遊技のどちらの抽選遊技に対する保留図柄なのかを容易に判別できるようになっている(図64)。また、当たり結果となった場合、第1始動口54への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口55への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より低くなっており、遊技者にとっては、第2抽選遊技で当たり当選となる方が有利な結果を得やすくなっている。
このため、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された場合、遊技者は、当たり結果となる確率が高くなるにも関わらず、第2抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された方が嬉しかったのにと考えたり、第2抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示されていないことに落胆する可能性がある。つまり、第1抽選遊技に関する保留図柄が保留報知図柄として表示された場合、当該保留報知図柄を表示したことが逆効果となってしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態では、第1抽選遊技に関して保留報知図柄が表示されたとしても、入替処理によって当該保留報知図柄が第2抽選遊技に対する保留非報知図柄と入れ替わる可能性があり(図67、S2503b)、遊技者は、保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。
このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。なお、上記第1実施形態と同様に、本実施形態では、入れ替わる先は当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留である。このため、遊技者は、例えば、第2抽選遊技に関する保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替わったとしても、入れ替わった保留報知図柄で当たり結果が発生するため、入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回への関心を維持できる。
また、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217に第2始動口55への入賞情報が格納されている場合、入替抽選に当選し易くなっている(図67、S2503b)。このため、遊技者は、第1抽選遊技に対する保留図柄に保留報知図柄が表示された場合、さらに入替抽選に当選する(第2抽選遊技に対する保留非報知図柄が保留報知図柄に入れ替えられる)ことを期待しながら遊技を継続して行うことができる。
(第3実施形態の第1変形例)
上記第3実施形態の第1変形例について説明する。例えば、保留コマンド対応処理(図66)では、ステップ2203aの第1保留報知抽選処理において、保留コマンドに含まれている入賞始動口情報を判定し、第2始動口54への入賞である場合には報知当選し難くなるようにしてもよい。
また、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2始動口54への入賞を契機とする当たり報知非当選フラグが格納されている場合、ステップ2302の第2保留報知抽選処理およびステップ2303の第3保留報知抽選処理において、報知当選となる確率が高くなるようにしてもよい。さらに、ステップ2302の第2保留報知抽選処理およびステップ2303の第3保留報知抽選処理において、第1始動口54への入賞である場合には報知当選し易くなるようにしてもよい。
そして、操作有効抽選処理(図42)では、ステップ2404の操作報知抽選処理において、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の入賞始動口格納エリア217に第2始動口54への入賞である情報が格納されている場合には、操作報知当選となる確率が高くなるようにしてもよい。
これらのように抽選確率を変更することにより、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と第1抽選遊技に関する保留報知図柄とが入れ替えられ易くなり、保留図柄が入れ替わった場合、入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回において遊技者に有利な当たり結果が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1抽選遊技に関する保留報知図柄が第2抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第3実施形態の第2変形例)
上記第3実施形態の第2変形例について説明する。上記第3実施形態では、第1、第2抽選遊技の保留図柄として、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される例について説明したが、第1、第2抽選遊技の保留図柄において、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄を区別するようにしてもよい。例えば、図69に示されるように、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる第1抽選遊技の保留図柄として「●」が表示され、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる第2抽選遊技の保留図柄として「▲」が表示されるようにしてもよい。
これによれば、遊技者は、入れ替わった保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留図柄なのか、第2抽選遊技に関する保留図柄なのかを容易に判別でき、遊技に混乱することなく、快適に遊技を継続できる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、低確率モード中と高確率モード中とで保留報知図柄の役割(示唆内容)を変更したものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態における保留図柄について説明する。本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、低確率モード(第2遊技モード、低頻度サポートモード)である場合には、外れリーチ結果が発生するか、または当たり結果が発生すると遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」が表示される。つまり、低確率モードでは、保留図柄として「●」が表示された場合には、当たり外れ如何を問わず、少なくともリーチ変動が発生することが確定する。一方、高確率モード(第1遊技モード、高頻度サポートモード)である場合には、本実施形態では、リーチ変動が発生した場合には、必ず当たり結果が発生する構成となっている。つまり、高確率モードである場合には、少なくともリーチ変動が確定する保留図柄「●」が表示された場合には、当該保留図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生する。以下では、保留図柄として、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「●」を保留報知図柄(第2先報知)として説明する。
次に、本実施形態の図柄表示装置80における上側表示領域Dmの表示態様について図70を参照しつつ説明する。図70は、図柄表示装置80における上側表示領域Dmの表示態様を説明するための図である。
図柄表示装置80の上側表示領域Dmには、高確率モードであれば「高確率モード中」であることが表示されるようになっており、遊技者は、上側表示領域Dmに「高確率モード中」との表示がされているか否かを確認することにより、現状の遊技回が高確率モード中であるのか低確率モード中であるのかを容易に判定できるようになっている。また、上側表示領域Dmには、高確率モード中である場合には、残りの高確率モード遊技回数(図70では残り77回)も表示されるようになっている。
このように、図柄表示装置80において高確率モード中である表示、および残りの高確率モード遊技回数を表示するためには、例えば、主側MPU112において、特電終了処理(図29)における高確率モードフラグを格納する際に高確率コマンドを出力対象にセットするようにする。そして、音声側RAM154のその他各種カウンタエリア154hに従高確率遊技回数カウンタ等を備えて高確率モード中の遊技回数をカウントするようにし、高確率モード中の遊技回数に応じたコマンドを表示側MPU162に送信することにより、表示側MPU162において、高確率モード中であるか否かを表示制御すると共に、高確率モード中である場合には残りの高確率遊技回数が表示されるようにすればよい。
次に、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理について図71を参照しつつ説明する。図71は、第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図30で説明した第1始動口への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と同様の処理であり、上記図30で説明した保留予告用の確認処理に対して、低確率モードであるか否かを判定する処理(S1315)を追加した処理である。
具体的には、当たり当選でないと判定した場合(S1306:NO)、当該保留にかかる遊技回が開始される時点での当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定(推定)する(S1315)。この判定は、例えば、ステップ1303にて判定した結果を主側MPU112のレジスタに記憶しておき、当該レジスタに記憶されている情報に基づいて判定する。そして、低確率モードでないと判定した場合には(S1315:NO)、つまり高確率モードであると判定した場合には、上記で説明したように、高確率モードの場合には当たり結果の場合のみリーチ結果が発生する構成としているため、リーチ結果が発生するか否かの判定を行うことなく、本保留予告用の確認処理を終了する。これに対し、低確率モードであると判定した場合には(S1315:YES)、上記ステップ1311〜ステップ1314の処理を実行する。
なお、第2始動口55への入賞を契機とする保留予告用の確認処理は、上記図71で説明した第1始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理と同様に、図31で説明した第2始動口54への入賞を契機とする保留予告用の確認処理に対して、当たり当選でないと判定した場合(S1406:NO)、低確率モードであるか否かを判定する処理を追加したのみであるため、詳細な説明は省略する。
また、特に図示しないが、特図変動開始処理(図22)におけるステップ509の変動表示時間の把握処理では、保留予告用の確認処理と同様に、高確率モードである場合、当たり結果でない際にはリーチ結果が発生しないと判定する。
次に、音声側MPU152が実行する擬似報知抽選処理(図39、S2207)について図72を参照しつつ説明する。図72は、擬似保留抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明した擬似保留抽選と同様の処理であるが、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、第3保留報知抽選処理(S2303)を行わないようにした処理である。
具体的には、外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合(S2301:NO)、外れ報知非当選情報を記憶し(S2306)、そのまま本擬似保留報知処理を終了する。つまり、本実施形態では、当たり抽選にもリーチ抽選にも当選しない場合、保留報知コマンドは送信されない。言い換えると、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留報知図柄が表示された場合、当該保留報知図柄に関する遊技回では、当たり結果か、またはリーチ結果が必ず発生する。なお、外れリーチ対応保留コマンドは、上記保留予告用の確認処理で説明したように、低確率モードである場合のみに主側MPU112から送信される。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。なお、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄が全て低確率モードに関する抽選結果を示すものである場合には、リーチ結果が発生しない場合に保留報知図柄が表示されないことのみが第1実施形態と相違するため、詳細な説明を省略する。
まず、高確率モードが残り99回〜8回までにおいては、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄は、全て高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄となる。このため、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留報知図柄が表示された場合、当該保留報知図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生する。なお、本実施形態では、高確率モードである場合には、主側MPU112から外れリーチ対応保留コマンドは送信されないため、外れ報知当選情報が記憶されることはない。つまり、高確率モードである場合には、当たり抽選に当選しないが保留報知抽選に当選するということがない。このため、高確率モードが残り99回〜8回までにおいては、操作有効抽選処理(図42)を行わないようにしてもよい。
一方、高確率モードが残り7回〜1回の場合には、図73に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に(混在して)表示されることになる。図73は、図柄表示装置80において、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示されている状態を示す図である。
図73に示されるように、例えば、高確率モードが残り3回の場合、第1〜第3保留図柄表示エリアDs1〜Ds3には高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示され、第4〜第8保留図柄Ds4〜Ds8には低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される。なお、図柄表示装置80には、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される領域と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される領域とが遊技者に容易に判定できるように、高確率モード、および低確率モードといった表示がされる。但し、これに限定されるものではなく、例えば、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面を点滅表示したり、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の背景画面とを異なる画面(色)とするようにしてもよい。
そして、例えば、図73(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した保留報知図柄「●」が表示されることがある。この場合、入替抽選に当選して表示側MPU162が入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第6保留図柄表示エリアDs6の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図73(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に保留報知図柄「●」が表示され、第6保留図柄表示エリアDs6に保留非報知図柄「○」が表示される。つまり、低確率モードではリーチ発生が確定するのみであった保留報知図柄「●」が高確率モード内の保留非報知図柄「○」と入れ替えられることにより、入れ替えられた高確率モード内の保留報知図柄「●」に関する遊技回では、当たり結果が発生することが確定する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、高確率モードの規定回数を超えた保留報知図柄(低確率モードでの抽選結果に関する保留図柄)が高確率モードの規定回数内の保留非報知図柄(高確率モードでの抽選結果に関する保留図柄)と入れ替わるかもしれないという遊技性を付与することができ、遊技の多様化を図ることができる。
また、高確率モードでは当たり抽選に当選する場合のみ保留報知図柄が表示されるようにし、低確率モードでは、当たり抽選に当選する場合、またはリーチ抽選に当選する場合のみに保留報知図柄を表示するようにしている(図39のS2203、図72のS2302)。このため、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されたとしても、まず、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示されることを期待しながら遊技を継続し、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示された場合には当該保留報知図柄が高確率モード内の保留非報知図柄と入れ替わることを期待しながら遊技に注目する。このため、高確率モードの規定回数を超えた状態においても、遊技者の遊技意欲を促進できると共に遊技者の遊技への関心を向上できる。
すなわち、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替わることがないようにした構成の場合、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されると、遊技球の打ち出しを停止して遊技を見守る傾向がある。これに対し、本実施形態のように、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替わることがあるように構成すると、遊技者は高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された後も高確率モードの保留図柄が全て保留非報知図柄であった場合には、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示されることを期待して遊技を継続する。そして、低確率モードで保留報知図柄が表示された場合には、当該保留報知図柄が高確率モードの保留非報知図柄と入れ替えて表示されることを期待しながら遊技に注目するため、遊技者の遊技意欲の促進に繋がると共に遊技への関心の向上に繋がる。
さらに、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが入れ替わることがないようにした遊技機では、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードの保留図柄として、保留報知抽選に当選した保留報知図柄が表示されると、遊技者に高確率モード中であればといったような喪失感や嫌悪感を与える可能性がある。このため、低確率モードの保留図柄と高確率モードの保留図柄とが入れ替わることがないようにした遊技機、つまり、従来のパチンコ機では、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、いわゆる禁則処理を実行するようにし、低確率モードの保留図柄を必ず保留非報知図柄とするようにしたものがある。
しかしながら、このようなパチンコ機では、高確率モードから低確率モードへ移行する際の演出(保留図柄の表示態様)が固定されてしまい、遊技者は、高確率モードから低確率モードへ移行する際の演出に注目しなくなると共に、早期に遊技に飽きてしまう可能性がある。
これに対し、本実施形態のように、高確率モードの保留非報知図柄と低確率モードの保留報知図柄とが入れ替わることがあるようにすることにより、上記禁則処理を実行する必要がなくなると共に、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合の表示態様の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
(第4実施形態の変形例)
上記第4実施形態の変形例について説明する。例えば、高確率モードの残り回数が7回〜1回である場合、つまり、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示される場合、以下のような構成としてもよい。すなわち、音声側MPU152は、保留コマンド対応処理(図39)において、ステップ2203の第1保留報知抽選処理を行わないようにするか、または保留報知抽選に当選し難くなるようにし、高確率モードが終了した直後の低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄として、従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、リーチか否かに関わらず保留報知コマンドを出力するようにする。そして、このように保留報知コマンドを出力した場合には、操作報知抽選処理(図42)では必ず操作報知コマンドを出力するようにし、入替処理(図43)では必ず入替コマンドを出力するようにしてもよい。
これによれば、図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードに関する保留報知図柄と高確率モードに関する保留非報知図柄とが入れ替わり易くなる。このため、遊技者は、遊技者は低確率モードの保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、遊技者の遊技意欲をさらに向上でき、遊技への関心もさらに向上できる。
また、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が全て表示された場合、つまり、本実施形態では高確率遊技回数が100回とされているため、高確率モードにおける100個目の保留図柄が表示された場合、普図普電制御処理(S216)における電動役物63の開放判定において、開放に当選しなくなる、又は当選し難くなるようにしてもよい。つまり、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄が全て表示された場合、電動役物63が開放しなくなる(延長開放しなくなる)ようにしてもよい。このような構成としても、低確率モードでの保留図柄に保留報知図柄が表示された場合には、当該保留報知図柄が高確率モードでの保留非報知図柄と入れ替わることによって高確率モードで当たり結果が発生することを早期に察知できるため、高確率モードの保留図柄が全て表示された後も遊技者に遊技を継続させ易くできる。
さらに、上記第1実施形態の変形例で図55を参照して説明したように、保留報知図柄が隣の保留非報知図柄と入れ替わるようにし、低確率モードの保留報知図柄が高確率モードの保留図柄として報知されるか否かといった演出を加えるようにしてもよい。これによれば、低確率モードにおいて保留報知図柄が表示された場合には、遊技者は当該保留報知図柄が高確率モードの保留図柄として報知されるか否かといった動き(入れ替え)にも注目するため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
また、高確率モードである場合には、当たり結果が発生するかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留報知図柄として、「●」とは異なる「△」が表示されるようにしてもよい。この場合は、保留報知図柄「△」が入れ替えられると当たり結果となることが確定するようにし、高確率モード中においても入替処理(図43)を行うようにしてもよい。
さらに、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と、低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄とを遊技者に容易に判定できる例として、高確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄と低確率モードでの抽選遊技に関する保留図柄との基本形状を変更するようにしてもよい。例えば、低確率モードでは基本的な保留図柄として「○」が表示されるようにし、高確率モードでは基本的な保留図柄として「△」が表示されるようにしてもよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、保留報知図柄を複数種類用いるようにしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態における保留図柄について説明する。本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として「●」と「◎」が表示される。なお、保留図柄「◎」が表示された場合の方が保留図柄「●」が表示された場合よりも、当該保留図柄に関する遊技回で当たり結果となる確率が高くなっている。つまり、遊技者は、保留図柄「◎」が表示された場合の方が保留図柄「●」が表示された場合より当たり結果への期待を高くしながら遊技に注目する。以下では、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)とし、保留図柄「◎」を第1保留報知図柄(第2上位先報知)とし、保留図柄「●」を第2保留報知図柄(第2下位先報知)として説明する。
次に、本実施形態の音声側ROM153および音声側RAM154の構成について図74を参照しつつ説明する。図74は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
図74に示されるように、音声側ROM153には、各種エリア153a〜153dに加えて、振分抽選用テーブル記憶エリア153fが設けられている。また、音声側RAM154には、各種エリア154a〜154hに加えて、振分抽選用カウンタエリア154jが設けられている。
続いて、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bの構成について図75を参照しつつ説明する。図75は、従特別図柄保留球格納エリア154bを説明するための図である。
図75に示されるように、従特別図柄保留球格納エリア154bには、上記第1実施形態における外れ報知当選フラグ格納エリア213の代わりに、第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aと、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bとが設けられている。
第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、当たり抽選に当選しないが、第1保留報知に当選した場合に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアであり、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、当たり抽選に当選しないが、第2保留報知に当選した場合に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。
次に、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図76を参照しつつ説明する。図76は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンド対応処理に対して、報知当選した場合(S2208:YES)、保留報知図柄の振分処理(S2212〜S2216)を追加した処理である。
具体的には、報知当選情報があると判定した場合(S2208:YES)、当たり対応保留コマンドか否かを判定する(S2212)。そして、当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2212:YES)、第1振分抽選処理を実行する(S2213)。一方、当たり対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2212:NO)、外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定し(S2214)、外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合には(S2214:YES)、第2振分抽選処理を実行する(S2215)。
第1、第2振分抽選処理では、まず、音声側RAM154に設けられた振分抽選用カウンタエリア154jから振分抽選用カウンタの値を読み出す。ここで、振分抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、例えば2msec周期といった所定の周期で1加算される構成となっていると共に、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、第1、第2振分抽選処理では、音声側ROM153の振分抽選用テーブル記憶エリア153fに記憶されている振分抽選用テーブルを参照し、上記読み出したカウンタ値が第1保留報知図柄に当選しているか否かを判定する。第1保留報知図柄に当選となる確率は、任意であるが、本実施形態では、第1振分抽選処理(当たり対応保留コマンドである場合)では、9/10の確率で第1保留報知図柄に当選となるように振分抽選テーブルが設定されている。また、第2振分抽選処理(外れリーチ対応保留コマンドである場合)では、1/10の確率で第1保留報知図柄に当選となるように振分抽選テーブルが設定されている。つまり、当たり対応保留コマンドである場合の方が外れリーチ対応保留コマンドである場合より、保留報知図柄として第1保留報知図柄が表示され易くなっている。
次に、第1保留報知に当選したか否かを判定し(S2216)、第1保留報知に当選したと判定した場合には(S2216:YES)、第1保留報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2209a)。一方、第1保留報知に当選していないと判定した場合(S2216:NO)、および外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2214:NO)、第2保留報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S2209b)。その後、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図76のステップ2205、ステップ2206で記憶した情報、図41のステップ2305、ステップ2306で記憶した情報、およびステップ2214、ステップ2216の判定結果に基づいて対応する各種フラグを格納した後(S2211)、本保留コマンド対応処理を終了する。ステップ2211の処理では、上記第1実施形態と異なる点について説明すると、ステップ2205の処理を実行した場合には、ステップ2216の判定結果に関わらず当たり報知当選フラグを格納する。また、ステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドでないと判定した場合、およびステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドであると判定したが、ステップ2216において第1保留報知に当選していないと判定した場合には第2外れ報知当選フラグを格納する。そして、ステップ2214において外れリーチ対応保留コマンドであると判定し、ステップ2216において第1保留報知に当選したと判定した場合、第1外れ報知当選フラグを格納する。
これにより、図柄表示装置80では、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留図柄表示エリアDs※に第1保留報知図柄「◎」が表示され、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#と対応する保留図柄表示エリアDs※に第2保留報知図柄「○」が表示される。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について説明する。入替処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理である。上記図43で説明した入替処理と異なる点について説明すると、入替コマンドを送信する際には(S2505)、入替元の情報として、第1外れ報知当選フラグのみが格納されている場合には第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信する。また、入替元の情報として、第2外れ報知当選フラグのみが格納されている場合には第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信する。そして、入替元の情報として、第1外れ報知当選フラグおよび第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#および第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#のうちの最も小さい番号に対応する情報を送信する。
次に、図柄表示装置80の表示態様について説明する。表示側MPU162では、各コマンドを受信すると上記処理を実行し、入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。例えば、図77(a)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した第2保留報知図柄「●」が表示され、第7保留図柄表示エリアDs7に当たり抽選に当選しないが、保留報知抽選に当選した第1保留報知図柄「◎」が表示され、第1、第3、第4、第6、第8保留図柄表示エリアDs1、Ds3、Ds4、Ds6、Ds8に当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった保留非報知図柄「○」が表示されているとする。
ここで、このように複数の保留報知図柄が表示されている場合の問題点について説明する。図77(a)に示されるように、複数の保留報知図柄が表示される場合、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」と当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」が同時に表示される場合がある。この場合、一般的に遊技者は、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」と当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」との間に複数の保留非報知図柄「○」が表示されている場合には、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」に関する遊技回においてもある程度の期待を抱いて遊技結果を見守る傾向にある。しかしながら、一般的に遊技者は、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」の直後に当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」が表示されると、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」に関する遊技回への関心を失う傾向があると共に、早く当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」に関する遊技回へ移行するのを望む傾向がある。このため、第1、第2保留報知図柄への興趣を十分に堪能できない可能性がある。つまり、保留報知図柄での信頼度を的確に報知し過ぎると、保留報知図柄への興趣を十分に堪能できない可能性がある。なお、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄「◎」および当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄「●」を同時に表示させないようにする構成とすることも考えられるが、一方の保留報知図柄が表示された場合に他方の保留報知図柄が表示されないようにすると、保留報知図柄が表示されている場合のその後の保留図柄が必ず保留非報知図柄となり、保留報知図柄で遊技者に当たり結果が発生することを期待させるというそもそもの意義が薄れてしまう。
さらに、リーチ結果が発生したり当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留報知図柄を複数有する場合、保留図柄が第1〜第8図柄表示エリアDs1〜Ds8をシフトする際等において、当たり結果が発生する期待度の低い保留報知図柄から当たり結果が発生する期待度の高い保留報知図柄に変化させる(例えば、第2保留報知図柄「●」から第1保留報知図柄「◎」へと変化させる)構成のものある。しかしながら、この構成では、当たり結果が発生する期待度の高い保留報知図柄に変化させるために当たり結果となる期待度の低い保留報知図柄が頻出する構成となり、当たり結果が発生する期待度の低い保留報知図柄が頻出することによって当該当たり期待度の低い保留報知図柄に対する遊技回への関心がさらに薄れてしまう。
このように、保留図柄として当たり結果が発生する期待度の異なる保留報知図柄を複数表示させる場合には種々の問題があるが、本実施形態では、入替処理を行って保留報知図柄が入れ替わることがあるようにすることにより、上記問題点を解決できるようにしている。
具体的には、上記図77(a)の状態で入替コマンドを受信したとすると、入替コマンドには、第2保留図柄表示エリアDs2と第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄を入れ替える情報が含まれている。このため、表示側MPU162にて入替設定処理が実行されると、図77(b)に示されるように、第2保留図柄表示エリアDs2に第2保留報知図柄「●」が表示され、第5保留図柄表示エリアDs5に保留非報知図柄「○」が表示される。そして、本実施形態では、保留報知図柄が入れ替わると、入れ替わった先の遊技回では当たり結果となることが確定する。このため、遊技者は第2保留報知図柄「●」が表示されたとしても入れ替わることを期待して遊技を継続でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、当たり結果が発生する期待度の低い第2保留報知図柄であっても、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった保留非報知図柄と入れ替わることがあるようにしている(図77)。このため、遊技者は、第1保留報知図柄および第2保留報知図柄が同時に表示されたとしても、当該第2保留報知図柄が他の保留非報知図柄と入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、当たり結果が発生する期待度の高い第1保留報知図柄に関しては、保留非報知図柄と入れ替わらなかったとしても当たり結果が発生する期待度が高いため、そのまま遊技への注目を維持できる。
さらに、本実施形態では、第1保留報知図柄が表示されるのは、当たり抽選に当選する場合、またはリーチ抽選に当選する場合のみである(図76、S2213、S2215)。このため、第1保留報知図柄が表示されたにも関わらず、当該第1保留報知図柄に関する遊技回においてリーチ結果も発生しないという演出上の違和感が発生することを抑制できる。
また、本実施形態では、当たり抽選に当選する場合であっても、第2保留報知図柄で表示されることがあるようにしている(図76、S2213)。このため、第2保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わらなかったとしても、当該第2保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果が発生することがあるため、入れ替わらなかった第2保留報知図柄に関する遊技回において遊技者の関心が低下することを抑制できる。
(第5実施形態の変形例)
上記第5実施形態の変形例について説明する。例えば、入替コマンドを送信する際(図43、S2505)、第1外れ報知当選フラグおよび第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には、第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信するようにしてもよいし、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に対応する情報を送信するようにしてもよいし、所定の抽選を実行することによって決定するようにしてもよい。
また、さらに複数の保留報知図柄を採用し、各保留報知図柄で当たり期待度が異なる構成としてもよい。この場合は、最も当たり期待度の低い保留報知図柄であっても入れ替わることがあるようにすることにより、遊技者の当該保留報知図柄への関心が薄れることを抑制できる。
さらに、入れ替わる保留報知図柄は、第2保留報知図柄のみの構成としてもよい。これによれば、遊技者は、第2保留報知図柄が表示された場合には当該第2保留報知図柄が入れ替わることを期待しながら遊技を継続するため、遊技への関心を向上できる。なお、このような構成とする場合には、上記第5実施形態のように、当たり結果であっても、第2保留報知図柄で表示されることがあるようにすると、入れ替わらなかった第2保留報知図柄に関する遊技回で当たり結果となることがあるため、第2保留報知図柄が入れ替わらなかったとしても、遊技者が当該第2保留報知図柄に関する遊技回への関心を失うことを抑制できる。
また、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とが入れ替わることがあるようにしてもよい。このように保留報知図柄同士でも入れ替わることがあるようにすることにより、さらなる遊技の多様化を図ることができる。この場合、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とが共に表示されている場合において、例えば、第1保留報知図柄が当たり抽選に当選せず、第2保留報知図柄が当たり抽選に当選する場合に、第1保留報知図柄と第2保留報知図柄とを入れ替えるようにすればよい。
そして、擬似保留報知抽選処理(図41)では、第2、第3保留報知抽選処理において(S2302、S2303)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知非当選フラグが格納されていると共に第1、第2外れ報知当選フラグが格納されていない場合には、第1、第2外れ報知当選フラグが格納されている場合より外れ報知となる確率が高くなるようにしてもよい。同様に、操作有効抽選処理(図42)では、当たり報知非当選フラグが格納されていると共に、第1、第2外れ報知非当選フラグの一方が格納されている場合には、操作報知抽選処理において(S2404)、これらのフラグが格納されていない場合と比較して、操作報知となる確率が高くされていてもよい。これによれば、当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、第1保留報知図柄または第2保留報知図柄が発生し易くなると共に、当該保留報知図柄が入れ替えられ易くなる。このため、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して保留報知図柄としてキャラクタ図柄を表示するようにし、当該キャラクタ図柄に関する遊技回で所定の演出表示を実行するようにしたものである。その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の図柄表示装置80の表示態様について図78および図79を参照しつつ説明する。図78および図79は、図柄表示装置80の表示態様を説明するための図である。
本実施形態では、基本的には、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄として「○」が表示される。また、当たり結果が発生したりするかもしれないと遊技者に事前に察知させる保留図柄として男の子のキャラクタ図柄が表示される。例えば、図78(a)に示されるように、第3保留図柄表示エリアDs3に保留図柄として男の子のキャラクタ図柄が表示される。この場合、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、通常の演出とは異なり、図78(b)に示されるように、図柄表示装置80の上側表示領域Dmの中央に男の子のキャラクタ図柄が表示されると共に敵キャラクタ図柄が表示され、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出(特殊演出)が表示される。そして、当たり結果が発生する場合には(開閉実行モードに移行する場合には)、男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄に勝利する演出(有利内容)が表示される。一方、当たり結果が発生しない場合には、男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄に敗北する演出(非有利内容)が表示される。この際、特別図柄の変動表示は、上側表示領域Dmの正面視右下側(図78(b)中では矢印が特別図柄の変動表示を示している)に小さく表示される。これにより、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出に注目しつつ、特別図柄が変動表示していることも確認できる。
また、保留図柄表示エリアDs※に男の子のキャラクタ図柄が表示された場合、当該男の子のキャラクタ図柄の後の2つの保留図柄表示エリアDs※は、援護ゾーン(特別領域)EZとして表示される。例えば、図78(a)では、第3保留図柄表示エリアDs3に男の子のキャラクタ図柄が表示されているため、第4、第5保留図柄表示エリアDs4、Ds5が援護ゾーンとして表示される。また、この援護ゾーンの表示は、保留図柄表示エリアDs※に表示されている保留図柄が下位エリア側にシフトされる際、同時にシフトされる。つまり、図78(b)に示されるように、図柄表示装置80に男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回の演出が表示されている場合には、第1、第2保留図柄表示エリアDs1、Ds2が援護ゾーンEZとして表示される。また、第8保留図柄表示エリアDs8に男の子のキャラクタ図柄が表示された場合は、男の子のキャラクタ図柄が下位エリア側にシフトされた際に援護ゾーンEZが表示される。
さらに、男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合において、図79(a)に示されるように、援護ゾーンEZより後の保留図柄表示エリアDs※に女の子のキャラクタ図柄が表示される場合がある。この女の子のキャラクタ図柄は、援護ゾーンEZ内に表示された場合に男の子のキャラクタ図柄を援護する可能性がある図柄として表示されるものである。つまり、図79(a)に示す状態から図79(b)に示されるように、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合には、図80に示されるように、女の子のキャラクタ図柄が男の子のキャラクタ図柄と共に敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示される。なお、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わらなかった場合には、図柄表示装置80の上側表示領域Dmにおいて、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では男の子のキャラクタ図柄のみで敵キャラクタ図柄と戦う演出が表示され、女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では通常の演出が表示される。
このような表示態様とすることにより、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には女の子のキャラクタ図柄が表示されることを期待しながら遊技を継続し、女の子のキャラクタ図柄が表示された場合には女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に入ることを期待しながら遊技に注目することになる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、下側表示領域Dsには、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に加えて、実行保留図柄表示エリアDs0が設けられている。この実行保留図柄表示エリアDs0は、図柄表示装置80の変動に関する保留図柄を示す領域である。例えば、上記のように、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回であり、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示されている場合には、実行保留図柄表示エリアDs0に男の子のキャラクタ図柄が表示される(図78(b)参照)。
以下では、保留図柄として、保留図柄「○」を保留非報知図柄(第1先報知)として説明する。また、男の子のキャラクタ図柄を第1保留報知図柄(第2先報知)ともいい、女の子のキャラクタ図柄を第2保留報知図柄(第3先報知)ともいう。
次に、上記図柄表示装置80にて表示される表示態様を実施するための構成について説明する。
まず、音声側RAM154に設けられる従特別図柄保留球格納エリア154bについて説明する。従特別図柄保留球格納エリア154bは、上記図74(第5実施形態)を参照して説明した構成と同様であるが、第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、後述する当たり抽選に当選しないが第2保留報知抽選に当選した場合に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアであり、第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、後述する当たり抽選に当選しないが第3保留報知抽選に当選した場合に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。
さらに、本実施形態の従特別図柄保留球格納エリア154bについて詳述すると、当たり報知当選フラグ格納エリア211は、当たり抽選に当選し、保留報知抽選にも当選した場合(男の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に当たり報知当選フラグが格納されるエリアである。当たり報知非当選フラグ格納エリア212は、当たり抽選に当選するが、保留報知抽選に当選しなかった場合(保留非報知図柄が表示される場合)に当たり報知非当選フラグが格納されるエリアである。第1外れ報知当選フラグ格納エリア213aは、当たり抽選に当選しないが、第2保留報知抽選に当選した場合(男の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に第1外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。第2外れ報知当選フラグ格納エリア213bは、当たり抽選に当選しないが、第3保留報知抽選に当選した場合(女の子のキャラクタ図柄が表示される場合)に第2外れ報知当選フラグが格納されるエリアである。外れ報知非当選フラグ格納エリア214は、当たり抽選に当選せず、保留報知抽選にも当選しなかった場合(保留非報知図柄が表示される場合)に外れ報知非当選フラグが格納されるエリアである。
次に、音声側MPU152が実行する保留コマンド対応処理(図37、S2013)について図81を参照しつつ説明する。図81は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図39で説明した保留コマンド対応処理と同様の処理であり、上記図39で説明した保留コマンド対応処理に対して、主に男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定した上で男の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かの処理(S2218、S2203)を実行するようにした処理である。
具体的には、まず、従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出す(S2217)。そして、総保留数INxを1加算した後(S2201)、従特別図柄保留球格納エリア154bにおいて、INx−1、INx−2のうちの一方(INxはステップ2201で1加算した総保留数)の該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2218)。つまり、例えば、ステップ2201で1加算した総保留数INxが4である場合、従第2、従第3保留エリアRC2、RC3に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する。言い換えると、当該保留コマンドに対応する保留図柄が第4保留図柄表示エリアDs4に表示される場合、第2、第3保留図柄表示エリアDs2、Ds3のうちの一方に男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。すなわち、当該保留コマンドに対応する保留図柄が援護ゾーンEZに表示されるものか否かを判定する。
そして、ステップ2218のINx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定した後は、当たり対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2202a、S2202b)。INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#のどちらにもに当たり報知当選フラグも、第1外れ報知当選フラグも格納されていないが(S2218:NO)、当たり対応保留コマンドであると判定した場合(S2202a:YES)、男の子のキャラクタ図柄を保留図柄として表示させるか否かの第1保留報知抽選処理(S2203)を実行する。第1保留報知抽選処理は、上記第1実施形態で説明した第1保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/4の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。
次に、第1保留報知抽選処理の結果が報知当選であるか否かを判定する(S2204)。そして、報知当選であると判定した場合には(S2204:YES)、当たり報知当選情報を記憶し(S2205)、報知当選でないと判定した場合には(S2204:NO)、当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。
また、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されておらず、当たり対応保留コマンドでもないと判定した場合(S2202a:NO)、擬似保留報知抽選処理を実行する(S2207)。
ここで、本実施形態における擬似保留報知抽選処理(S2207)について図82を参照しつつ説明する。図82は、擬似保留報知抽選処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理と同様の処理であり、上記図41で説明した擬似保留報知抽選処理に対して、主にキャラクタ図柄が表示されているかを判定した上で、キャラクタ図柄を表示させるか否かの処理(S2310、S2302、S2303)を実行するようにした処理である。
擬似保留報知抽選処理では、まず、保留コマンド対応処理(図81)におけるステップ2217にて読み出した情報に基づき、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8内に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが少なくとも1つ格納されているか否かを判定する(S2310)。つまり、保留コマンド対応処理(図81)のステップ2218において、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されていないと判定しているため、その他の従保留エリア(INx−3以前の従保留エリア)RC#のうち少なくとも1つに、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する。すなわち、男の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。
当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが1つも格納されていないと判定した場合には(S2310:NO)、外れリーチ対応保留コマンドであるか否かを判定し(S2301)、外れリーチ対応保留コマンドであると判定した場合には(S2301:YES)、男の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かの第2保留報知抽選処理を実行する(S2302)。この第2保留報知抽選処理は、基本的には上記第2保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/20の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。そして、第2保留報知抽選に当選していると判定した場合には(S2304a:YES)、音声側MPU152のレジスタに第1外れ報知当選情報を記憶する(S2305a)。
一方、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2310:YES)、第2外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2311)。つまり、保留図柄表示エリアDs※に男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合において、保留図柄表示エリアDs※に既に女の子のキャラクタ図柄が表示されているか否かを判定する。
そして、第2外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合(S2311:NO)、女の子のキャラクタ図柄を表示させるか否かを抽選する第3保留報知抽選処理を実行する(S2303)。この第3保留報知抽選処理は、基本的には上記第3保留報知抽選処理と同様の処理であるが、本実施形態では、1/4の確率で報知当選となるように保留報知抽選用テーブルが設定されている。そして、第3保留報知抽選に当選していると判定した場合には(S2304b:YES)、音声側MPU152のレジスタに第2外れ報知当選情報を記憶する(S2305b)。
当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されておらず、外れリーチ対応保留コマンドでもないと判定した場合(S2301:NO)、当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているが、第2外れ報知当選フラグが既に格納されていると判定した場合には(S2311:YES)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2306)。つまり、保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、男の子のキャラクタ図柄が表示されていない場合には、リーチ結果が発生する場合に対してのみ男の子のキャラクタ図柄が表示されるようにし、男の子のキャラクタ図柄が表示されている場合には、女の子のキャラクタ図柄を複数表示させないようにしている。また、第2保留報知に当選していないと判定した場合(S2304a:NO)、および第3保留報知抽選に当選していないと判定した場合にも(S2304b:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2306)。
保留コマンド対応処理(図81)の説明に戻り、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されており(S2218:YES)、当たり対応保留コマンドであると判定した場合には(S2202b:YES)、音声側MPU152のレジスタに当たり報知非当選情報を記憶する(S2206)。一方、INx−1、INx−2に該当する従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグ、または第1外れ報知当選フラグが格納されているが(S2218:YES)、当たり対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2202b:NO)、音声側MPU152のレジスタに外れ報知非当選情報を記憶する(S2219)。すなわち、当該保留コマンドに対応する保留図柄が図柄表示装置80の援護ゾーンEZに表示されるものである場合、保留報知の抽選は行わないようにしている。
図81のステップ2205、ステップ2206、ステップ2219、図82のステップ2305a、ステップ2305b、ステップ2306の処理を実行した後は、これらの処理で記憶した情報に、当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報があるか否かを判定する(S2208a)。そして、当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208a:YES)、第1保留報知コマンド送信する(S2209a)。当たり報知当選情報または第1外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208a:NO)、第2外れ報知当選情報があるか否かを判定し(S2208b)、第2外れ報知当選情報があると判定した場合には(S2208b:YES)、第2保留報知コマンドを送信する(S2209b)。一方、第2外れ報知当選情報がないと判定した場合には(S2208b:NO)、保留非報知コマンドを送信する(S2210)。続いて、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2201で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRC#に、図81のステップ2205、ステップ2206、ステップ2219、図82のステップ2305a、ステップ2305b、ステップ2306で記憶した情報と対応する各種フラグを格納し(S2211)、その後本保留コマンド対応処理を終了する。ステップ2211の処理では、上記第1実施形態と異なる点について説明すると、ステップ2208aにおいて、第1外れ報知当選情報があると判定した場合、第1外れ報知当選フラグを格納する。また、ステップ2208bにおいて、第2外れ報知当選情報があると判定した場合には、第2外れ報知当選フラグを格納する。
そして、表示側MPU162は、第1保留報知コマンドを受信すると男の子のキャラクタ図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示し、第2保留報知コマンドを受信すると女の子のキャラクタ図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示し、保留非報知コマンドを受信すると保留非報知図柄を保留図柄表示エリアDs※に表示する処理を実行する(図78(a)、図79(a))。また、表示側MPU162は、第1保留報知コマンドを受信すると、当該第1保留報知コマンドに対する男の子のキャラクタ図柄が表示される保留図柄表示エリアDs※の後ろの2つのエリアを援護ゾーンEZとして表示する処理を実行する(図78、図79)。
次に、音声側MPU152が実行する入替処理(図36、S1910)について図83を参照しつつ説明する。図83は、入替処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図43で説明した入替処理と同様の処理であり、上記図43で説明した入替処理に対して、女の子のキャラクタ図柄の入替処理(S2509〜S2514)を図43のステップ2502〜ステップ2504に置き換えた処理である。なお、本実施形態では、特に図示しないが、主側コマンド対応処理(図37)におけるステップ2007の操作有効抽選処理は行わず、さらにタイマ割込み処理(図36)におけるステップ1907〜ステップ1909の操作有効期間中か否かの判定処理を行わない構成としている。つまり、この入替処理は、タイマ割込み処理(図36)におけるステップ1906のタイマ更新処理を実行した直後に行われるようになっている。
入替処理では、従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を読み出した後(S2501)、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に、第2外れ報知当選フラグが格納されているか否かを判定し、第2外れ報知当選フラグが格納されている場合には当該従保留エリアRC#に入替済フラグが格納されているか否かを判定する(S2509)。なお、第2外れ報知当選フラグが格納されており、かつ入替済フラグが格納されていない場合というのは、図79(a)に示されるように、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄が共に表示されている状態において、女の子のキャラクタ図柄が他の保留図柄と入れ替えられていない状態のことである。また、入替済フラグは、後述するステップ2506の処理にて格納される。
第2外れ報知当選フラグが格納されており、かつ入替済フラグが格納されていないと判定した場合には(S2509:YES)、従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8の中に当たり報知当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2510)。つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8には男の子のキャラクタ図柄が表示されているため、当該男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄に関する遊技回が当たり結果であるか否かを判定する。一方、第2外れ報知当選フラグが格納されているが、入替済フラグも格納されていると判定した場合には(S2509:NO)、そのまま本入替処理を終了する。なお、第2外れ報知当選フラグが格納されていないと判定した場合もそのまま本入替処理を終了する。
そして、当たり報知当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2510:YES)、第1入替コマンドを送信する(S2505a)。具体的には、この処理では、当たり報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の番号の最も小さい番号をINaとすると、INa+1、またはINa+2の番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第1入替コマンドを送信する。つまり、女の子のキャラクタ図柄を援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替えるコマンドを送信する。なお、入替先となるINa+1、またはINa+2の番号に関する情報は、抽選等によって一方が選択される。
当たり報知当選フラグが格納されていないと判定した場合には(S2510:NO)、男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄表示エリアDs※と対応する従保留エリアRC#には、第1外れ報知当選フラグが格納されていることになる。このため、当該第1外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号をINbとし、INb+1、またはINb+2の従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されているか否かを判定する(S2511)。つまり、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄表示エリアDs※に保留図柄として表示された場合には、当該保留図柄表示エリアDs※の後の2つの保留図柄表示エリアDs※が援護ゾーンEZとして設定されるため、援護ゾーンEZ内に、当たり結果が発生する保留非報知図柄が表示されているか否かを判定する。
そして、当たり報知非当選フラグが格納されていると判定した場合には(S2511:YES)、第2入替コマンドを送信する(S2505b)。具体的には、この処理では、当たり報知非当選フラグが格納されている従保留エリアRC#の最も小さい番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第2入替コマンドを送信する。つまり、女の子のキャラクタ図柄を援護ゾーンEZ内の当たり結果が発生する保留図柄と入れ替える第2入替コマンドを送信する。
一方、当たり報知非当選フラグが格納されていないと判定した場合には(S2511:NO)、入替可能か否かを判定する(S2512)。つまり、援護ゾーンEZより後の保留図柄に対応する従保留エリアRC#に外れ報知非当選フラグが格納されているものがあるか否かを判定する。すなわち、援護ゾーンEZより後の保留図柄表示エリアDs※に当たり抽選に当選しない保留非報知図柄が表示されているか否かを判定する。そして、入替可能であると判定した場合には(S2512:YES)、上記ステップ2503と同様の入替抽選処理を実行し(2513)、入替当選であるか否かを判定する(S2514)。
入替当選であると判定した場合には(S2514:YES)、第3入替コマンドを送信する(S2505c)。具体的には、この処理では、図柄表示装置80において、援護ゾーンEZに女の子のキャラクタ図柄が入らないように、入替先となる番号に関する情報、および当該番号に対する保留図柄を第2保留報知図柄にする情報と共に、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#に関する番号の情報、および当該番号に対する保留図柄を保留非報知図柄とする情報を含む第3入替コマンドを送信する。つまり、第3入替コマンドでは、受入先となる従保留エリアRC#の番号は、援護ゾーンEZに入らないように抽選で適宜決定される。
ステップ2505a〜ステップ2505cの処理を終了した後は、第1〜第3入替コマンドに基づいて、上記ステップ2506と同様に従特別図柄保留球格納エリア154bの情報を更新する(S2506)。具体的には、入れ替わる先となる従保留エリアRC#において、既に格納されているフラグを消去すると共に、当たり報知当選フラグ、または第2外れ報知当選フラグを格納し、さらに入替済フラグを格納する。また、第2外れ報知当選フラグが格納されている従保留エリアRC#において、当該第2外れ報知当選フラグを消去すると共に外れ報知非当選フラグを格納する。そして、ステップ2506の処理を終了した場合、入替可能でないと判定した場合(S2512:NO)、または入替当選でないと判定した場合には(S2514:NO)、本入替処理を終了する。
そして、表示側MPU162では、第1〜第3入替コマンドを受信すると入替設定処理(図46、S2806)を実行する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の変形例にて説明したように、1遊技回または複数の遊技回において、女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)を順に入れ替える(図55参照)。つまり、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に入るか否かといった演出となるように女の子のキャラクタ図柄を移動させるようにし、遊技者の注目度を向上できるようにしている。
例えば、図84(a)に示されるように、図柄表示装置80において、第3保留図柄表示エリアDs3に男の子のキャラクタ図柄(第1保留報知図柄)が表示され、第4、第5保留図柄表示エリアDs4、Ds5が援護ゾーンEZとして表示され、第7保留図柄表示エリアDs7に女の子のキャラクタ図柄(第2保留報知図柄)が表示されているとする。
この状態において、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものである場合、音声側MPU152から第1入替コマンドが送信される。そして、表示側MPU162は、第1入替コマンドを受信すると、第7保留図柄表示エリアDs7に表示されている女の子のキャラクタ図柄を第5〜第8保留図柄表示エリアDs5〜Ds8に表示されている保留非報知図柄と入替表示しながら、最終的に、例えば、図84(b)に示されるように、第5保留図柄表示エリアDs5の保留非報知図柄と入れ替えて表示する入替設定処理を行う。つまり、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄として表示されるように入替設定処理を行う。なお、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられる経路は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄の数や、男の子のキャラクタ図柄が表示されている保留図柄表示エリアDs※の番号に応じて変更するようにすることが好ましい。また、このような制御は、後述する第2、第3入替コマンドを受信した際の入替設定処理においても同様に可能である。
そして、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、図80に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示されると共に、援護ゾーンEZ内に表示されている女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示され、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが協力して敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示される。そして、当該対決する演出にて勝利する演出が表示されて当たり結果が表示される。なお、女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示された場合、当該女の子のキャラクタ図柄が表示されていた保留図柄表示エリアDs※には、保留非報知図柄が表示される。
また、図85(a)に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものではなく、援護ゾーンEZ内における第5保留図柄表示エリアDs5に表示されている保留非報知図柄が当たり抽選に当選するものである場合、第2入替コマンドが送信される。そして、表示側MPU162は、第2入替コマンドを受信すると、上記と同様に、図85(b)に示されるように、女の子のキャラクタ図柄を第5保留図柄表示エリアDs5の保留図柄(当たり抽選に当選する保留非報知図柄)と入れ替えて表示する処理を行う。
そして、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では、図80に示されるように、男の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示されると共に、援護ゾーンEZ内に表示されている女の子のキャラクタ図柄が上側表示領域Dmに表示され、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄とが協力して敵キャラクタ図柄と対決する演出が表示されるが、実際の当たり抽選に当選する遊技回は女の子の保留図柄に関する遊技回である。このため、表示側MPU162は、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回から女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回までを1つの演出と見せる表示制御を行う。
なお、図80では、上側表示領域Dmにおいて、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回に女の子のキャラクタ図柄も同時に表示される例(男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄が共に敵キャラクタ図柄と対決する演出)を説明したが、女の子のキャラクタ図柄は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出の途中から表示されるようにしてもよいし、男の子のキャラクタ図柄が敗北した演出が表示された後に復活キャラクタとして表示させるようにしてもよい。
また、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では当たり抽選に当選せず、援護ゾーンEZ内に当たり抽選に当選する保留図柄が存在しない場合、第3入替コマンドが送信されるか、または入替コマンドが送信されない。そして、表示側MPU162は、第3入替コマンドを受信した場合には、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されないように表示制御を行う。このように、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられるものの、援護ゾーンEZに入るか否かといった表示演出を加えることにより、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられても援護ゾーンEZ内に入ることが確定しないため、女の子のキャラクタ図柄が入れ替えられる(動く)ことによる演出表示への遊技者の注目度を向上できる。入替コマンドを受信しない場合にはそのまま女の子のキャラクタ図柄を表示する。
なお、女の子のキャラクタ図柄が表示されているものの、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されなかった場合には、上記のように、当該女の子のキャラクタ図柄に関する遊技回では通常の演出が表示される。このため、女の子のキャラクタ図柄が保留非報知図柄と入れ替えられた後に援護ゾーンEZ内の保留図柄として表示されなかった場合には、当該女の子のキャラクタ図柄を男の子のキャラクタ図柄が敵キャラクタ図柄と対決する演出の前または演出の後に保留非報知図柄に変更して表示するようにしてもよい。また、表示側MPU162は、男の子のキャラクタ図柄と敵キャラクタ図柄とが対決する演出の後は、援護ゾーンの表示処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示された場合には、援護ゾーンEZが表示され(図78〜図80、図84、図85)、援護ゾーンEZに女の子のキャラクタ図柄が表示されると当たり結果が発生する。このため、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、まず、女の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示されることを期待しながら遊技を継続し、女の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わることを期待しながら遊技を継続する。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、女の子のキャラクタ図柄は、男の子のキャラクタ図柄が保留図柄として表示された後に表示される可能性があるが、男の子のキャラクタ図柄が当たり抽選に当選するものであったとしても抽選で表示されるようにしている(図82、S2303)。つまり、男の子のキャラクタ図柄のみが表示されている場合であっても当たり結果となることがあるようにしている。このため、遊技者は、女の子のキャラクタ図柄が表示されなかったとしても、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回にて当たり結果が発生することを期待しながら遊技に注目することができる。
さらに、女の子のキャラクタ図柄は、援護ゾーンEZ内に入るか否かといった演出となるように移動させる(入れ替える)ため、遊技者の女の子の入れ替え(動き)に対する注目度を向上できる。
(第6実施形態の変形例)
上記第6実施形態の変形例について説明する。例えば、男の子のキャラクタ図柄に関する当たり抽選が外れとなり、援護ゾーンEZ内の保留図柄に関する当たり抽選も外れである場合においても、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わることがあるようにしてもよい。これによれば、女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内に表示されることを1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。なお、このような構成とする場合、男の子のキャラクタ図柄が敗北した演出が表示された後に女の子のキャラクタ図柄が復活キャラクタとして表示されるかもしれないという演出とすることにより、演出の多様化を図ることができる。
また、擬似保留報知抽選処理(図82)では、第3保留報知抽選処理(S2303)において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従保留エリアRC#に当たり報知当選フラグが格納されていると共に第2外れ報知当選フラグが格納されていない場合、および第1外れ報知当選フラグが格納されていると共に第2外れ報知当選フラグが格納されておらず、かつ、援護ゾーンEZ内に該当する従保留エリアRC#に当たり報知非当選フラグが格納されている場合には、第3保留報知抽選処理に当選する確率が高くなるようにしてもよい。つまり、男の子のキャラクタ図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する場合、または援護ゾーンEZ内の保留図柄に関する遊技回で当たり結果が発生する場合には、女の子のキャラクタ図柄が表示され易くなるようにしてもよい。これによれば、女の子のキャラクタ図柄が発生し易くなり、遊技者は、援護ゾーンEZの保留図柄と入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、図86に示されるように、保留図柄として第1の女の子のキャラクタ図柄(第3先報知)と、第2の女の子のキャラクタ図柄(第4先報知)とを表示し、第1の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合と、第2の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の保留図柄と入れ替わった場合とで当たり結果が発生する期待度を変化させるようにしてもよい。例えば、援護ゾーンEZ内の保留図柄に第2の女の子のキャラクタ図柄が表示された場合の方が、第1の女の子のキャラクタ図柄が表示された場合より当たり結果が発生する期待度が高くなるようにしてもよい。
また、図87(a)に示されるように、援護ゾーンEZには2つの保留図柄が表示されるため、第1の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の一方の保留図柄と入れ替わった後に第2の女の子のキャラクタ図柄が援護ゾーンEZ内の他方の保留図柄と入れ替わるようにしてもよい。この場合、図87(a)および図87(b)に示されるように、援護ゾーンEZ内で第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とが対決する演出(事前特殊演出)を表示させ、勝利したキャラクタ図柄および男の子のキャラクタ図柄と、敵キャラクタ図柄とが対決する演出となるようにし、勝利したキャラクタ図柄で当たり結果が発生する期待度が異なるようにしてもよい。これによれば、遊技者を保留図柄表示エリアDs※にさらに注目させることができる。
なお、第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とが対決する演出の後、敗北した女の子のキャラクタ図柄は、そのまま表示されていてもよいし、保留非報知図柄に変更してもよい。また、第1の女の子のキャラクタ図柄と第2の女の子のキャラクタ図柄とを表示させる場合には、保留図柄表示エリアDs※に第1の女の子のキャラクタ図柄(期待度の低いキャラクタ図柄)が表示された後に、第2の女の子のキャラクタ図柄(期待度の高いキャラクタ図柄)が表示されるようにすることが好ましい。これによれば、遊技者は、男の子のキャラクタ図柄が表示された場合には、第1の女の子のキャラクタ図柄が表示されたとしても、より当たり結果となる期待度が高い第2の女の子のキャラクタ図柄が表示されることを期待して遊技を継続するため、遊技者の遊技への関心をさらに高めることができる。
また、上記第1〜第5実施形態と同様に操作有効抽選処理(S2007)を行い、遊技者が第1枠ボタン26を操作した際、または操作有効期間が経過した後に入替処理を実行するようにしてもよい。
さらに、援護ゾーンEZを設定せずに、男の子のキャラクタ図柄と女の子のキャラクタ図柄との間隔(位置関係)によって演出内容を変更するようにしてもよい。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、上記各実施形態に対して遊技盤43の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図88は、本実施形態における遊技盤43の正面図である。図88に示されるように、本実施形態では、振分入賞装置62の上部の開口部に電動役物63が設けられていない。
また、普通図柄始動ゲート57は、遊技盤43の正面視中央右側に設けられている。そして、振分入賞装置62の正面視右側に第2始動口55−2が設けられており、第2始動口55−2に電動役物63が設けられている。
このような遊技機では、遊技者は、高確率モード中(高頻度サポートモード中)においては、普通図柄始動ゲート57を通過させて電動役物63を開放状態にする方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の右側を通過するように当該遊技球を発射する(いわゆる右打ち)。これにより、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を継続できる。つまり、本実施形態では、遊技者は、開閉実行モードが終了した後、そのままの発射状態(右打ち)を維持できるようになっている。
本発明は、このような遊技盤43を用いたパチンコ機10にも適用される。
ところで、上記遊技機では、高確率モードでは、遊技者は右打ちをするため、振分入賞装置66(第1始動口54および第2始動口55−1)に遊技球が入賞し難い。このため、このような遊技機では、高確率モードから低確率モードへ移行する際、遊技者は、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示されると、遊技球の打ち出しを停止して遊技を見守る傾向が特に強くなる(上記第4実施形態参照)。
しかしながら、上記第4実施形態の構成を備えることにより、つまり、高確率モードの保留図柄と低確率モードの保留図柄とが共に表示される場合、低確率モードで保留報知図柄が表示されることがあるようにすると共に、低確率モードの保留報知図柄と高確率モードの保留非報知図柄とが入れ替えて表示されることがあるようにすることにより、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された直後においても、遊技者に、遊技球が振分入賞装置66(第1始動口54および第2始動口55−1)に入賞するように遊技球の発射を促すことができる。つまり、高確率モードの規定回数分の保留図柄が表示された直後においても、遊技者に遊技を継続させ易くでき、遊技者の遊技意欲を促進できる。
(第7実施形態の変形例)
上記第7実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第7実施形態の遊技盤43において、振分入賞装置63を備えないと共に、第2始動口55−1を備えない構成としてもよい。すなわち、低確率モードにおいては第1始動口54のみに遊技球が入賞し易く、高確率モードにおいては第2始動口55−2に遊技球が入賞し易くなる構成としてもよい。言い換えると、低確率モードにおいて、第1、第2始動口54、55に交互に遊技球の入賞が発生しないパチンコ機10としてもよい。つまり、上記第1、第2、第4〜第6実施形態において、第1、第2始動口54、55に交互に遊技球の入賞が発生するものではなく、低確率モードと高確率モードとにおいて、第1、第2始動口54、55への遊技球の入賞のし易さが異なるパチンコ機10としてもよい。
なお、このようなパチンコ機10とする場合、例えば、図柄表示装置80の下側表示領域Dsにおいて、正面視左側に第1抽選遊技に関する保留図柄が表示されるようにし、正面視右側に第2抽選遊技に関する保留図柄が表示されるようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを表示する場所を変更することにより、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とが容易に判別できるようにしてもよい。
さらに、このようなパチンコ機10とする場合、第2抽選遊技(第2始動口55−2への入賞を契機とする保留情報)が第1抽選遊技(第1始動口54への入賞を契機とする保留情報)よりも当否抽選等が優先して消化(実行)される構成としてもよい。つまり、高確率モードにおいては、第1始動口54への遊技球の入賞があったとしても、第2始動口55−2への遊技球の入賞がある場合には、当該第2始動口55への遊技球を契機とする当否抽選等が優先して消化される構成としてもよい。
このような遊技機では、例えば、上記第1、第2実施形態では、高確率モードにおいては、第2抽選遊技が優先して実行されるため、第2抽選遊技に関する保留図柄同士が入れ替わり易くなる。つまり、遊技者にとって有利となる16R確変当たり結果となる確率が高い保留図柄同士が入れ替わり易くなる。このため、遊技者にとって、保留報知図柄(例えば、「●」)と保留非報知図柄(例えば、「○」)とが入れ替えられたことによって16R確変当たり結果となる確率が低くなるということが少なくなり、遊技者は保留報知図柄が入れ替えられるという演出を堪能できる。
また、遊技盤43に備えられている釘や風車等の配置箇所を適宜調整することにより、高確率モード中において、遊技者がいわゆる右打ちをした際、少数の遊技球が第1始動口54へと導かれるようにしてもよい。そして、優先消化されない第1抽選遊技に関して保留報知図柄(例えば、「●」)が表示されるようにし、当該保留報知図柄が優先消化される第2抽選遊技に関する保留非報知図柄(例えば、「○」)と入れ替わることがあるようにしてもよい。これによれば、優先消化される抽選遊技の保留図柄と優先消化されない抽選遊技の保留図柄とが入れ替えられるという新規な遊技性を遊技者に付与できる。
(他の実施形態)
上述した各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。そして、以下の別形態の構成を上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。また、以下の別形態の構成は、適用対象として例示した実施の形態とは異なる実施の形態に対して適用してもよい。
(a)図柄表示装置80の表示態様について
(1)保留図柄の入替の第1の例
図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8において、図89に示されるように、3種類の保留図柄「○」「△」「●」がランダムで表示されるようにし、これらの保留図柄の少なくとも1種類が3つ表示されている場合、保留図柄を入れ替えて所定の組み合わせにすることにより、表示側MPU162(期待度報知制御手段)が「リーチ」や「祝(当たり)」等の当たり結果が発生する期待度を表示するようにしてもよい。なお、3種類の保留図柄「○」「△」「●」は、当たり結果となる期待度が等しくされている。
すなわち、例えば、図89(a)の例では、保留図柄「○」が3つ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「○」を3つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、本パチンコ機10では、第2枠ボタン27は、略十字キーとされているため、遊技者により、左右キーを操作することによってカーソルキーを移動させることができるようにすると共に、上下キーを操作することによって保留図柄を選択できるようにし、この操作を2回繰り返して2つの保留図柄を選択することによって選択された保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、例えば、図89(b)に示されるように、第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に保留図柄「○」が並べて表示されるように入れ替えられた後に遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図89(c)に示されるように第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に保留図柄が破裂している演出が表示され、破裂した保留図柄に関する遊技回の内容を示唆する文字が表示されるようにする。例えば、図89(d)に示されるように、第2〜第4保留図柄表示エリアDs2〜Ds4に表示されている保留図柄に関する遊技回の中にリーチ抽選に当選するものがある場合には、上側表示領域Dmの画面中央部に、「リーチ」といった表示がされ、当たり抽選に当選するものがある場合には「祝」といった文字が表示された後、上側表示領域Dmの正面視左上部に「リーチ」や「祝」といった文字を移動させて表示されるようにする。そして、「リーチ」や「祝」という表示がされる契機となった保留図柄に関する遊技回において、当該「リーチ」や「祝」といった文字を使用した演出が表示するようにする。
これによれば、保留図柄が所定の組み合わせに並び替えられることによって保留図柄に関する遊技回の期待度(リーチや祝といった文字)が表示される条件が成立するため、保留図柄を遊技者の意思に応じて入れ替えなければ保留図柄に関する遊技回の期待度を遊技者が知ることができない。このため、謎解き(入替)という新規な遊技(演出)に遊技者が自らの意思で積極的に参加できるため、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、謎解きという新規な遊技を付与するため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことも抑制できる。
なお、図89(a)の状態において、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに表示される文字は適宜変更可能であり、例えば、「3回以内の入れ替えで「○」を3つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」や、「「○」を3つ並べると共に、保留図柄「△」を2つ並べて第1枠ボタンを押せ!!」等といった表示も可能であり、保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄に応じた表示となるようにすることが好ましい。
また、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄は3種類でなくてもよく、2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。そして、表示される保留図柄において当たり結果となる期待度に差を設けるようにしてもよい。つまり、該当する遊技回において当たり結果となる場合には当たり結果が発生する期待度の高い保留図柄が表示されるようにし、その後の保留図柄で当該保留図柄と同じ保留図柄を出現し易くするようにしてもよい。
(2)保留図柄の入替の第2の例
図柄表示装置80において、音楽(楽曲)を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」がランダムで1つずつ表示されるようにしてもよい。そして、8個の保留図柄が全て表示された際、保留図柄を入れ替えることができるようにしてもよい。
すなわち、例えば、図90(a)の例では、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」がランダムに1つずつ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」の順番に入れ替えた後で第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、上記(1)で説明したように、第2枠ボタン27を操作することによって保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、例えば、図90(b)に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」が順に表示されるように保留図柄が入れ替えられた状態で遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図90(c)に示されるように第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が破裂している演出が表示され、図90(d)に示されるように、(1)で説明した「リーチ」や「祝」のような文字が表示されるようにする。
これによれば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が表示された後に入替操作が可能となるため、遊技者は第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させようと遊技を継続して行う。このため、遊技への関心を向上できる。
(3)保留図柄の入替の第3の例
図柄表示装置80において、麻雀を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「東」「南」「西」「北」がランダムで2つずつ表示されるようにしてもよい。
つまり、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に全ての保留図柄が表示された際、「東」「南」「西」「北」がばらばらの順番に2つずつ表示されるようにしてもよい。
そして、8個の保留図柄が全て表示された際、保留図柄を入れ替えることができるようにしてもよい。
すなわち、例えば、図91(a)の例では、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に、「東」、「南」、「西」、「北」がランダムに2つずつ表示されている。このため、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに「第2枠ボタンを操作して「東」「南」「西」「北」の4つのトイツを作って第1枠ボタンを押せ!!」という表示が表示されるようすると共に、第1保留図柄表示エリアDs1を示すカーソルキーCが表示されるようにする。また、上記(1)で説明したように、第2枠ボタン27を操作することによって保留図柄が入れ替えられるようにする。
そして、図91(b)に示されるように、第1、第2保留図柄表示エリアDs1、Ds2に「東」、第3、第4保留図柄表示エリアDs3、Ds4に「南」、第5、第6保留図柄表示エリアDs5、Ds6に「西」、第7、第8保留図柄表示エリアDs7、Ds8に「北」が表示されるように保留図柄が入れ替えられ、所定の組み合わせが作られた状態で遊技者により第1枠ボタン26が操作されると、図91(c)に示されるように第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄が破裂している演出が表示され、破裂した保留図柄に関する当たり結果に対する期待度が表示されるようにする。例えば、図91(d)に示されるように、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示されている保留図柄に関する遊技回の当たり結果への期待度として、「白」「發」「中」のいずれか(例えば、白が最も当たり期待度が低く、中が最も当たり期待度が高い)が表示されるようにしてもよい(図91(d)では「中」が表示されている)。
これによれば、遊技者は、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に保留図柄を表示させようとして遊技を継続するため、遊技への関心を向上できる。
さらに、図柄表示装置80において、麻雀を題材にした演出表示を行うような場合には、保留図柄として「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」がランダムで1つずつ表示されるようにしてもよい。つまり、第1〜第7保留図柄表示エリアDs1〜Ds7に全ての保留図柄が表示された際、「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」がばらばらの順番に1つずつ表示されるようにしてもよい。そして、7個の保留図柄が全て表示された際、例えば、「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」の順に保留図柄を入れ替えると、図89(d)や図90(d)のように、「リーチ」や「祝」といった文字が表示されるようにしてもよい。
(4)その他の保留図柄の入替の例
上記の(1)〜(3)以外にも、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8の保留図柄を入れ替えて所定の組み合わせとなるのであれば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜D8に表示される保留図柄はどのようなものであってもよい。例えば、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に数字、文字、記号、キャラクタ等を表示するようにしてもよく、組み合わせ内容も適宜変更可能である。この場合、第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示される保留図柄を図柄表示装置80における演出表示の題材に関連があるものとすることにより、より遊技者の遊技への関心を向上できる。
(b)その他適用例について
(1)上記各実施形態において、特電終了処理(図29)のステップ1202にて高確率遊技回数カウンタに「100」をセットする例を説明したが、これに限定されることはなく、「50」であってもよいし、「120」であってもよい。また、当たり結果に応じて、セットする回数を変更するようにしてもよい。例えば、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16RRU確変当たり結果の場合には、「100」をセットし、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の場合には「50」をセットするようにしてもよい。
(2)上記各実施形態において、各遊技結果の内容は上記の構成に限定されず、例えば、RU確変当たり結果を備えない構成としてもよいし、RU確変当たり結果のみを備える構成としてもよい。また、当否抽選モードは低確率モードから高確率モードに移行するものの、サポートモードが低頻度サポートモードのままとなる当たり結果を備える構成としてもよい。
(3)上記各実施形態では、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれる構成としたが、これに限定されることはなく、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれない構成としてもよい。
(4)上記各実施形態において、当否抽選モードが高確率モードである場合と低確率モードである場合とで、当否抽選で当たり当選となった場合に振り分けられる当たり結果の種別を異ならせてもよい。
(5)上記第1、第2、第4〜第7実施形態において、第1始動口54に関する振分抽選による当たり結果の種類と、第2始動口55に関する振分抽選による当たり結果の種類とが完全に一致する構成としてもよい。これによれば、保留予告用の確認処理等(図30、図31等)を共通の処理とすることができる。
(6)上記各実施形態において、可変入賞装置56等への遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
(7)上記各実施形態において、保留図柄が入れ替わって表示された場合には、入替元となる保留図柄表示エリアDs※と、入替先となる保留図柄表示エリアDs※とを、例えば点滅表示させたり、背景色を変更したりするようにしてもよい。これによれば、保留図柄が入れ替えられたことを遊技者が容易に把握でき、入れ替えられた保留図柄に関する遊技回への期待を大きくしながら遊技を堪能できる。
(8)上記各実施形態において、通常当たり結果と確変当たり結果とを備えるようにしてもよい。つまり、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変当たり結果、または通常当たり結果が発生することを契機として行われる構成としてもよい。
この場合、上記第4実施形態にて通常当たり結果と確変当たり結果とを備えた構成とする場合には、例えば、確変当たり結果および通常当たり結果が発生した後は共に規定回数(例えば、100回)の高頻度サポートモードに移行するようにする。そして、上記第4実施形態と同様に、低頻度サポートモード(第2遊技モード)では、少なくともリーチ変動が発生する保留図柄として「●」が表示されるようにし、高頻度サポートモード(第1遊技モード)では、少なくともリーチ変動が確定する保留図柄「●」が表示された場合には、当該保留図柄に関する遊技回で必ず当たり結果が発生するようにする。このような構成とすることにより、上記第4実施形態と同様に、モードの境界を越えた保留図柄が入れ替わるかもしれないという遊技性を付与できる。
(9)上記第1〜第3、第5、第7実施形態において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8において、当たり種別も判別できるようにし、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わった場合には16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば、上記第3実施形態では、第2抽選遊技に関する保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄と入れ替わったとしても入れ替わった保留報知図柄に関する遊技回では16R確変当たり結果が発生するため、第1、第2抽選遊技に関するいずれの保留図柄に対しても入替処理が発生することを期待しながら遊技を継続することができる。
また、保留報知図柄が保留非報知図柄と入れ替わった場合にはいずれかのRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば、上記各実施形態では、第1、第2始動口54、55への入賞に対する16RRU確変当たり結果、8RRU確変当たり結果、4RRU確変当たり結果の割合は等しいため(図16参照)、保留報知図柄が第1抽選遊技に関する保留非報知図柄、第2抽選遊技に関する保留非報知図柄のいずれと入れ替わったとしても一方が遊技者にとって特に有利な結果となる確率が高いということはない。このため、遊技者は保留報知図柄が保留非報知図柄に入れ替わることを期待しながら遊技を継続できる。
さらに、上記第4実施形態においても、高確率モード中の保留非報知図柄(当たり抽選に当選するが保留報知抽選に当選しなかった保留図柄)と、低確率モード中の保留報知図柄が入れ替わる場合、16R確変当たり結果が確定するようにしてもよい。なお、遊技者にとっては、高確率モード中の抽選遊技に関する保留図柄と低確率モード中の抽選遊技に関する保留図柄とが同時に表示される場合には、いずれの当たり結果(例えば、4R確変当たり結果)であっても当たり結果が確定することへの関心が高くなるため、高確率モード中の保留非報知図柄に当たり抽選に当選したものが存在する場合には、当たり結果の種類に関係なく、低確率モード中の保留報知図柄と入れ替わるようにすることが好ましい。
また、上記第6実施形態において、従特別図柄保留球格納エリア154bの従第1〜従第8保留エリアRC1〜RC8において、当たり種別も判別できるようにし、対決演出に勝利した場合には、16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するようにしてもよい。これによれば対決演出で勝利した場合には、16R確変当たり結果、または16RRU確変当たり結果が確定するため、遊技者はさらに対決演出に注目すると共に、対決演出の前に女の子のキャラクタ図柄を表示させようと遊技を継続するため、より遊技への関心を向上できる。
(10)上記各実施形態において、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄(保留予告)を図柄表示装置80の第1〜第8保留図柄表示エリアDs1〜Ds8に表示させる構成ではなく、図柄表示装置80とは別に設けられた表示装置の表示画面に保留図柄が表示されるようにしてもよいし、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよいし、ランプ(所定の発光部)を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよいし、スピーカ部34からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部または一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
例えば、ランプによって保留予告を行う場合には、上記第1〜第4、第7実施形態では、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを点滅させる構成とすればよい。また、上記第5実施形態では、例えば、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、第1保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを低速点滅させ、第2保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを高速点滅させる構成とすればよい。さらに、上記第6実施形態では、保留非報知図柄に対応する表示態様としてランプを点灯させ、第1保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを低速点滅させ、第2保留報知図柄に対応する表示態様としてランプを高速点滅させ、援護ゾーンEZおよび援護ゾーンEZ内に表示される保留表示と、その他の保留表示とで発光色が異なる構成とすればよい。
(11)上記各実施形態において、保留報知図柄は、隣の保留非報知図柄(1つ前の保留非報知図柄および1つ後の保留非報知図柄)のみと入れ替わるようにしてもよい。これによれば、遊技者は、保留報知図柄が表示された際、保留報知図柄が入れ替わる保留非報知図柄を容易に判別できるため、注目すべき領域を理解し易くなり、混乱を招くことなく遊技に注目できる。なお、ここでの保留報知図柄が隣の保留非報知図柄と入れ替わるということは、上記図55を参照して説明したように、隣の保留非報知図柄と入れ替わるということが複数回発生する構成であってもよい。
(12)上記各実施形態において、第1始動口54または第2始動口55への入賞を契機として保留情報が取得された場合には、その保留情報に係る当たり乱数カウンタC1の値の情報や当たり種別カウンタC2の値の情報を含む保留コマンドが、音声ランプ制御装置92や表示制御装置93に主制御装置91から送信される構成とし、保留予告用の確認処理等の先特定手段を音声ランプ制御装置92や表示制御装置93が有するようにしてもよい。
(13)上記各実施形態において、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置92、93が1つの制御装置として設けられていてもよい。また、音声ランプ制御装置92または表示制御装置93の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の両方の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよい。さらに、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて音声ランプ制御装置92が表示制御装置93を制御する構成ではなく、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて表示制御装置93が音声ランプ制御装置92を制御する構成としてもよい。
(14)上記各実施形態において、音声ランプ制御装置92が保留図柄の入替処理を実行する構成ではなく、表示制御装置93が保留図柄の入替処理を実行する構成としてもよい。
(15)上記第1〜第4、第7実施形態において、図柄表示装置80を備えず、当否抽選等の抽選結果が可動式の装飾部材により教示される構成としてもよい。
(16)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
なお、例えば、スロットマシンに本発明を適用する場合には、メダルを投入した際やリールの回転を開始した際、リールが停止した際等に保留図柄に相当する図柄を取得できるようにし、当該取得した図柄が入れ替わるようにすることにより、新規な遊技性を提供でき、遊技の多様化を図ることができる。この場合、保留図柄に相当する図柄として、上記第3実施形態のように、基本的には交互に異なる図柄が表示されるようにしてもよく、交互に表示された図柄に対して何らかの抽選確率が異なるようにしてもよい。
(17)上記各実施形態を適宜組み合わせた構成としてもよい。例えば、上記第3実施形態を上記第4〜第7実施形態に組み合わせ、第1抽選遊技に関する保留図柄と第2抽選遊技に関する保留図柄とを遊技者が判別できる表示態様としてもよい。また、上記第1〜第5、第7実施形態において、上記第6実施形態のように、下側表示領域Dsに実行保留図柄表示エリアDs0を備えるようにしてもよい(図78等参照)。その他、適宜組み合わたり、組み合わせたもの同士をさらに組み合わせることにより、遊技者の遊技への関心を向上できるようにしてもよい。
(c)上記各実施の形態から抽出される発明群について
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
(0)特徴M群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。さらに、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
このような遊技機においては、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特徴M群は当該課題を解決するものである。
特徴M0.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU11)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302、S2303の処理を実行する機能)と、
前記第1先報知および前記第2先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302、S2303の処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴M0によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、第1先報知および第2先報知が報知手段にて報知されている場合には、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。したがって、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴M1.前記第2先報知は、前記第1先報知より前記特別情報が前記当否情報群に対応する確率が高いと遊技者に認識させる先報知であることを特徴とする特徴M0に記載の遊技機。
特徴M1によれば、第2先報知は、第1先報知よりも特別情報が当否情報群に対応する確率(当たり結果が発生する確率)が高いため、遊技者は、第2先報知を発生することも期待しながら遊技を継続できる。そして、第2先報知が発生した場合には、当該第2先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M2.前記先報知入替手段は、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替える際、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された前記第1先報知と、前記第2先報知とを入れ替えることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
特徴M3.前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とすると、
前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M2に記載の遊技機。
特徴M2およびM3によれば、第2先報知が第1先報知と入れ替えられて報知された場合、入れ替えられた第2先報知に該当する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。つまり、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、遊技者は、まず、第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続し、第2先報知が発生した場合には当該第2先報知が入れ替えられることを期待しつつ遊技に注目する。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
特徴M4.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記外れ情報を反映する報知のみが存在すると共に前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記外れ情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M3に記載の遊技機。
特徴M4によれば、第2先報知が第1先報知と入れ替えられて報知されたとしても、第2先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定しない可能性がある。つまり、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回において、遊技者に特典遊技が付与されるとは限らなくなる。このため、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知されることを遊技における1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴M5.前記第2先報知は、第2下位先報知と、前記第2下位先報知より前記特別情報が前記当否情報群に対応する確率が高いと遊技者に認識させる第2上位先報知とを含んでいることを特徴とする特徴M3またはM4に記載の遊技機。
特徴M5によれば、第2下位先報知および第2上位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。また、特別情報が当否情報群に対応する確率が最も高い第2上位先報知が報知されたとしても、当該第2上位先報知も第1先報知と入れ替えられて報知されるようにしているため、遊技者を遊技に常に注目させることができる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M6.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第1先報知以外に前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知および前記第2上位先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知または前記第2上位先報知の一方を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M5に記載の遊技機。
特徴M6によれば、第1先報知より特別情報が当否情報群に対応する確率が高くされた第2下位報知および第2上位先報知の意義を共に失うことなく、遊技者の遊技への関心を向上できる。
ここで、第2下位先報知および第2上位先報知を報知手段にて報知させた場合の問題点について説明する。
第2先報知として、第2下位先報知と、第2下位先報知より特別情報が当否情報群に対応している確率が高いと遊技者に認識させる第2上位先報知とを報知手段にて報知する遊技機では、第2下位先報知と第2上位先報知とが共に(同時に)報知手段にて報知されることがある。この場合、一般的に遊技者は、第2上位先報知と第2下位先報知との間に複数の第1先報知が報知されている場合には、第2下位先報知に関する変動表示回においてもある程度の期待を抱いて遊技結果を見守る傾向にある。しかしながら、一般的に遊技者は、第2下位先報知の直後に第2上位先報知が報知手段にて報知されると、第2下位先報知に関する変動表示回への関心を失う傾向があると共に、早く第2上位先報知に関する変動表示回へ移行することを望む傾向になる。このため、このような遊技機では、遊技者が第2下位先報知および第2上位先報知への興趣を十分に堪能できない可能性がある。
なお、第2下位先報知と第2上位先報知とを同時に表示させない遊技機とすることも考えられるが、一方の第2先報知(例えば、第2下位先報知)が報知された後に他方の第2先報知(例えば、第2上位先報知)が報知されないようにすると、先報知をすることによって遊技者に先報知の内容を確認させる又は予測させるという遊技を追加するという意義が薄れてしまう。
これに対し、特徴M6によれば、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知された場合でも、特徴M2等の構成を備えることにより、入れ替えられた第2下位先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。このため、遊技者に第2下位先報知に対する関心を喪失させずに第2下位先報知に注目させることができ、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
特徴M7.前記先報知入替手段は、前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第1先報知以外に前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知および前記第2上位先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2下位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる確率が、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と、前記外れ情報を反映する前記第2上位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる確率よりも高く設定されていることを特徴とする特徴M6に記載の遊技機。
特徴M7によれば、当たり情報を反映する第1先報知と、外れ情報を反映する第2下位先報知および第2上位先報知が報知手段にて報知されている場合には、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知され易くなっている。このため、遊技者は、第2下位先報知が第1先報知と入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。したがって、遊技者にさらに第2下位先報知に注目させることができる。
特徴M8.前記先報知入替手段は、第2下位先報知および前記第2上位先報知が前記報知手段に報知されている場合、予め定められた条件が成立した際、前記第2下位先報知と前記第2上位先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M5ないしM7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M8によれば、第2下位先報知と第2上位先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。したがって、遊技者の遊技に対する注目度を向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M9.前記先報知振分手段は、前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると共に前記第2先報知が存在しないと判定した場合、次の前記外れ情報を反映する前記先報知として前記第2先報知が存在する場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴M3ないしM8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M9によれば、当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合には第2先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、入れ替えられた第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴M10.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴M1ないしM9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M10によれば、報知された順番において連続する先報知同士の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴M11.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記先報知同士を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M0ないしM10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M11によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、先報知同士が入れ替えられる。このため、遊技者は、操作報知が発生することを期待しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって先報知同士が入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。また、遊技者は、先報知同士が入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできるため、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴M12.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記先報知同士を入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴M11に記載の遊技機。
特徴M12によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は先報知同士が入れ替えられる。
このため、例えば、特徴M9のように、当たり情報を反映する第1先報知があるために第2先報知を発生させた場合には、当該第2先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴M13.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得し、
前記付与判定手段は、前記付与判定に加えて、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報における付与判定の結果が付与対応結果となった場合、前記特別情報が前記第2始動入球部への入球を契機として取得されたものである場合には、前記特別情報が前記第1始動入球部への入球を契機として取得されたものである場合より、遊技者にとって有利となる特典遊技を選択する確率が高くされた振分判定を行い、
前記特典付与手段は、前記付与判定の結果および前記振分判定の結果に基づき、遊技者に前記特典遊技を付与することを特徴とする特徴M0ないしM12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M13によれば、第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。また、この遊技機では、第2始動入球部へ遊技球が入球した場合は、第1始動入球部へ遊技球が入球した場合より、遊技者にとって有利となる特典遊技が付与され易くなっている。このため、特徴M1等の構成を備えている場合、第1始動入球部への遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であると、特別情報が当否情報群に対応する確率が高くなるにも関らず、遊技者が落胆し、遊技への関心を失ってしまう可能性がある。
しかしながら、上記特徴M0の構成を備えていることにより、当該第2先報知が第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知と入れ替えられて報知されることがあるため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であったとしても、遊技者の当該第2先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
特徴M14.前記先報知振分手段は、前記先報知を選択する際、前記第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものである場合、前記第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものである場合より、前記第2先報知を選択する確率が低くされていることを特徴とする特徴M13に記載の遊技機。
特徴M14によれば、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知として、第1先報知が選択され易くなっている。このため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第2先報知と、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知とが入れ替わる可能性が高くなり、遊技者が当該第1先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
特徴M15.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴M13またはM14に記載の遊技機。
特徴M15によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴M16.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴M15に記載の遊技機。
特徴M16によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴M17.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴M16に記載の遊技機。
遊技機M17によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
特徴M18.前記先報知制御手段は、前記第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする前記先報知と、前記第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする前記先報知とを前記報知手段に異なる報知態様として報知させることを特徴とする特徴M13ないしM17のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴M18によれば、報知手段にて報知されている第1先報知が、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものであるのか、第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とするものであるのかを遊技者が容易に把握し易くなる。このため、特徴M1の構成を備える場合、第1始動入球部への遊技球が入球したことを契機とする報知が第2先報知であった場合に遊技者が落胆する可能性が高くなるが、当該第2先報知が第2始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする第1先報知と入れ替えられて報知されることがあるため、第1始動入球部へ遊技球が入球したことを契機とする先報知が第2先報知であったとしても、当該第2先報知に関する関心を失うことを抑制できる。
(1)特徴A群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。そして、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
さらに、このような遊技機において、第1遊技モード(例えば、当たり遊技状態へ移行当選し易い高確率モード)と、第1遊技モードと異なる第2遊技モード(例えば、当たり遊技状態へ高確率モードより当選し難い低確率モード)とを搭載したものがある(例えば、特開2013−255733号公報参照)。
このような遊技機において、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特に、第1遊技モードと第2遊技モードとの間でモードが切り替わる際の遊技者の遊技への注目度を高めることが望まれている。特徴A群は当該課題を解決するものである。
特徴A1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、所定の基準タイミング(例えば、開閉実行モード)からの規定回数(例えば、100回)の付与判定を第1遊技モード(例えば、高確率モードや高頻度サポートモード)とし、前記第1遊技モードでない場合の付与判定を第2遊技モード(例えば、低確率モードや低頻度サポートモード)とすると、前記第1遊技モードおよび前記第2遊技モードにおいて、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302の処理を実行する機能)と、
前記第1遊技モードにおける前記先報知と前記第2遊技モードにおける前記先報知とが共に前記報知手段にて報知されている場合において、前記第1遊技モードまたは前記第2遊技モードの一方の遊技モードの前記先報知の中に前記第1先報知が存在すると共に他方の遊技モードの前記先報知の中に前記第2先報知が存在すると判定した場合、予め定められた条件が成立した際、前記一方の遊技モードの前記第1先報知と前記他方の遊技モードの前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92の入替処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。
また、第1遊技モードまたは第2遊技モードの一方の遊技モードの先報知の中に第1先報知が存在し、他方の遊技モードの先報知の中に第2先報知が存在する場合には、第1遊技モードおよび第2遊技モードという遊技モードの境界を越えて第1先報知と第2先報知とが入れ替わるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴A2.前記付与情報における当否情報群は、第1当否情報群(低確率用当否情報群(図15(a))と、前記第1当否情報群より前記特別情報に対応する数が多くされた第2当否情報群(高確率用当否情報群(図15(b))とが設定されており、
前記先特定手段は、前記第1遊技モードでは前記付与判定の判定結果を前記第2当否情報群に基づいて特定し、前記第2遊技モードでは前記付与判定の結果を前記第1当否情報群に基づいて特定し、
前記先報知振分手段は、前記付与判定が実行される場合に前記特別情報が前記当否情報群に対応していると判定される前記第1遊技モードの第1先報知と前記第2遊技モードの第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A3.前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とすると、
前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードでは、前記当たり情報を反映する前記先報知として前記第1先報知または前記第2先報知を選択すると共に前記外れ情報を反映する前記先報知として前記第1先報知を選択し、前記第2遊技モードでは、前記先報知として前記第1先報知または前記第2先報知を選択し、
前記先報知入替手段は、前記第1遊技モードの前記第1先報知として前記当たり情報を反映する報知が存在すると共に、前記第2遊技モードの前記第2先報知として前記外れ情報を反映する報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記当たり情報を反映する前記第1先報知と前記外れ情報を反映する前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A2およびA3によれば、第1遊技モードでは、第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する付与判定では、特別情報が当否情報群に対応していると判定する。つまり、第1遊技モードでは、第2先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、遊技者は、第1遊技モードの規定回数に対する先報知が全て報知されたとしても、第1遊技モードにおける先報知が全て第1先報知である場合には、まず、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続する。つまり、遊技者に、モードを超えて遊技を継続することを促すことができる。そして、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生した場合には、遊技者は当該第2先報知が第1遊技モードの第1先報知と入れ替えられることを期待しつつ遊技に注目する。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
さらに、第1遊技モードにおける先報知と第2遊技モードにおける先報知とが共に報知手段にて報知されている場合において、第2遊技モードにおける先報知として、第1遊技モードであれば遊技者に特典遊技が付与される第2先報知を報知することができるため、遊技の多様化を図ることできる。
すなわち、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが入れ替えられて報知されないようにした場合、つまり、従来の遊技機では、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合、遊技者は、第2遊技モードに関する先報知として第1遊技モードであれば特典遊技が付与される第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する期待を喪失するのみならず、嫌悪感を抱く可能性がある。このため、従来の遊技機では、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知されている場合には、いわゆる禁則処理を実行するようにし、第2遊技モードの先報知を必ず第1先報知としたものがある。
しかしながら、このようなパチンコ機では、第1遊技モードから第2遊技モードへ移行する際の先報知(演出)が必ず第1先報知になってしまい、遊技者は、第1遊技モードから第2遊技モードへ移行する際の演出に注目しなくなると共に、早期に飽きてしまう可能性がある。
これに対し、特徴A2およびA3のように、第1遊技モードの第1先報知と第2遊技モードの第2先報知とが入れ替わることがあるようにすることにより、第2遊技モードにおいて禁則処理を実行する必要がなくなり、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に表示される場合の演出(先報知)の多様化を図ることができる。また、第1遊技モードの先報知と第2遊技モードの先報知とが共に表示される場合において、第2遊技モードの先報知として第2先報知が報知された場合には、当該第2先報知が第1遊技モードの第1先報知と入れ替わることによって第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与される。このため、第2遊技モードの先報知として第2先報知が報知されるようにすることにより、遊技者に多大な期待を抱かせることができ、遊技への促進意欲の向上を図ることができる。
特徴A4.前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と前記第2遊技モードの前記先報知とが共に前記報知手段にて報知される場合において、前記第1遊技モードの前記先報知の中に前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると共に、前記第2遊技モードの前記先報知の中に前記外れ情報を反映する前記第2先報知が存在しないと判定した場合、前記第2遊技モードにおける次の前記先報知を選択する際、前記第2遊技モードの前記先報知の中に前記第2先報知が存在する場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合において、第1遊技モードの先報知の中に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合、第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、第1遊技モードの第1先報知と、第2遊技モードの第2先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、入れ替えられた第1遊技モードの第2先報知に関する変動表示回では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴A5.前記先報知振分手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と前記第2遊技モードの前記先報知とが共に前記報知手段にて報知される場合において、前記第1遊技モードの前記先報知を選択する際には前記第1先報知を選択し、その後、前記第2遊技モードの前記先報知を選択する際、前記第1遊技モードの前記第1先報知の中に前記当たり情報を反映するものがあると判定した場合、前記第1遊技モードの前記第1先報知の中に前記外れ情報を反映するものがあると判定した場合より前記第2先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴A3またはA4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが共に報知手段にて報知される場合には、第1遊技モードでは、先報知として第1先報知を選択するようにしている。つまり、第1遊技モードの先報知と、第2遊技モードの先報知とが報知手段にて共に報知される場合には、第1遊技モードでは、当たり情報を反映する先報知であっても第2先報知が発生しないようにしている。このため、第1遊技モードの規定回数における先報知が報知手段にて全て報知されたとしても、第2遊技モードにおいて第2先報知が発生することを期待させながら遊技者に遊技を継続させることできる。
また、第1遊技モードの先報知の中に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合、第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生し易くなる。このため、特徴A4と同様に、遊技者は、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴A6.前記先報知制御手段は、前記第1遊技モードの前記先報知と、前記第2遊技モードの前記先報知とを前記報知手段に異なる報知態様として報知させる先報知区別手段(表示制御装置93の高確率モードおよび低確率モードを表示処理する機能)を有していることを特徴とする特徴A1ないしA5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6によれば、遊技者は、報知手段にて報知されている先報知が第1遊技モードの先報知であるのか、第2遊技モードの先報知であるのかを把握し易くなる。このため、遊技者に遊技モードを確認させるという遊技性を付与できる。また、遊技者は、第1遊技モードの先報知が終了したことを認識した状態で第2遊技モードの先報知として第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続でき、遊技への関心を維持しつつ遊技を継続できる。
特徴A7.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴A1ないしA6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、報知された順番において連続する先報知同士の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができる。特に、特徴A2等の構成を備える場合、第2遊技モードの第2先報知が第1遊技モードの先報知として報知されるか否かといったことに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A8.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A1ないしA7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、第1先報知と第2先報知とが入れ替えられる。このため、遊技者は、第1先報知および第2先報知が発生した際、操作報知が発生することに注目しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって第1先報知と第2先報知とが入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、遊技者は、第1先報知と、第2先報知とが入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴A2等の構成を備える場合には、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。しがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴A9.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記第1先報知と前記第2先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は第1先報知と第2先報知とが入れ替えられる。このため、例えば、特徴A4のように、当たり情報を反映する第1先報知があるために第2先報知を発生させた場合には、当該第2先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴A10.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴A1ないしA9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A10によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴A11.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴A12.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴A13.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
(2)特徴B群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
ところで、このような遊技機において、当たり抽選に用いる情報(保留情報)を遊技者に報知(先報知)するものがあり、さらに報知の仕方を複数備えるものがある。このような遊技機においては、報知の仕方をさらに工夫することによって遊技者の遊技への関心を高める必要があり、特徴B群は当該課題を解決するものである。
特徴B1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を複数の報知領域を有する報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2203、S2302の処理を実行する機能)と、
前記第2先報知が前記報知手段にて報知されている場合に前記先報知振分手段より優先して実行される手段であり、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とした場合、次の前記外れ情報を反映する先報知として、前記第1先報知、および前記第1、第2先報知と異なる第3先報知を含み、かつ前記第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知を選択する従先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152におけるS2303の処理を実行する機能)と、
前記第1先報知および前記第3先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記第1先報知と前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92のS2505a、S2505b、S2510、S2511の処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、第3先報知が発生した場合には、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、第3先報知が発生した場合、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられることによって第2先報知と第3先報知との位置関係(報知関係)が変化する。このため、第2先報知と第3先報知との位置関係によって演出を異ならせることができ、遊技者にとって第3先報知と第2先報知との位置関係を確認する、または予測するという遊技が追加される。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴B2.前記従先報知振分報知手段は、前記第3先報知が前記報知手段にて既に報知されている場合、前記第3先報知と異なる前記先報知を選択することを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第3先報知が報知手段にて報知されている場合には、第3先報知が重複して報知されないようにしている。このため、遊技者が注目すべき先報知(第3先報知)を明確にでき、遊技者が注目していない先報知が入れ替わることによって遊技者が混乱するといった事態が発生することを抑制できる。
特徴B3.絵柄を変動表示させる絵柄表示手段(図柄表示装置80)と、
前記絵柄表示手段における前記変動表示および所定の演出を表示制御する表示制御手段(表示制御装置93)と、を有し、
前記表示制御手段は、前記絵柄表示手段に、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記第1先報知に関する変動表示回が開始された後の通常演出と異なる特殊演出(対決演出)を表示した後、前記特典遊技の実行契機となることを示唆する有利内容(勝利演出)、および前記特典遊技の実行契機とならないことを示唆する非有利内容(敗北演出)を含む演出内容のうちのいずれか一方を表示することを特徴とする特徴B1またはB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第2先報知に関する変動表示回では、特殊演出が表示されるため、遊技者は、第2先報知が発生することを期待しながら遊技を継続できる。
特徴B4.前記先報知制御手段は、前記報知手段に前記第2先報知が報知される際、前記報知領域のうちの前記第2先報知より後の先報知がされる所定数の報知領域に対して特別領域を設定する特別領域設定手段(表示制御装置93のMPU162における援護ゾーンEZを設定する機能)を有し、
前記先報知入替手段は、前記特別領域と異なる報知領域に前記第3先報知が報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内の前記第1先報知と前記特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記表示制御手段は、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記特別領域内に前記第3先報知が存在する場合には、前記特別領域内に前記第3先報知が存在しない場合より、前記有利内容となる確率が高い前記特殊演出を表示させることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第2先報知が発生した場合には特別領域を設定し、特別領域内の第1先報知と特別領域外の第3先報知とが入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。また、特別領域内に第3先報知が存在する場合には、特別領域内に第3先報知が存在しない場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、遊技者は、第2先報知が発生した場合には第3先報知が発生することを期待しながら遊技を継続し、第3先報知が発生した場合には当該第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替わることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
すなわち、特徴B4の構成を備えない場合、第2先報知に関する変動表示回では特殊演出が表示されるため、遊技者は第2先報知が報知されると、当該第2先報知に関する変動表示回が開始されるまで遊技結果を見守る可能性がある。つまり、遊技者は、第2先報知が報知されると、情報取得手段に特別情報を取得させる行為を行わなくなる可能性がある。
これに対し、特徴B4の構成を備えることにより、特別領域内に第3先報知が存在する場合には、特別領域内に第3先報知が存在しない場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、第2先報知が報知された後も遊技者に第3先報知が発生することを期待させながら遊技を継続させることができる。
特徴B5.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記当たり情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内に前記外れ情報を反映する前記第1先報知が存在すると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する外れ情報を反映する前記第1先報知と前記特別領域外に存在する前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2先報知が当たり情報を反映する先報知である場合に特別領域外の第3先報知が特別領域内の外れ情報を反映する第1先報知と入れ替えられて報知されるため、第3先報知が発生すると遊技者はより第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
特徴B6.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記外れ情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内に前記当たり情報を反映する前記第1先報知が存在すると判定し、かつ前記予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する前記当たり情報を反映する前記第1先報知と特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4またはB5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特別領域内に存在する第1先報知が当たり情報を反映する場合、特別領域外の第3先報知が特別領域内の当たり情報を反映する第1先報知と入れ替えられて報知されるため、第3先報知が発生すると遊技者は第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目する。このため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。なお、このような遊技機とする場合には、入れ替えられた第3先報知に関する付与判定にて特別情報が当否情報群に対応していると判定するため、特殊演出を第3先報知に関する変動表示回まで延長して表示することが好ましい。
特徴B7.前記先報知入替手段は、前記第2先報知が前記外れ情報を反映すると判定すると共に、前記特別領域内の前記第1先報知が前記外れ情報を反映する報知であると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記特別領域内に存在する前記第1先報知と前記特別領域外の前記第3先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B4ないしB6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B7によれば、第3先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられて報知されたとしても、特別情報が当否情報群に対応していると判定しない可能性がある。このため、特別領域内に第3先報知が存在することを遊技における1つの演出(いわゆる遊技のチャンスアップ演出)と捉えることができ、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制でき、遊技への関心を向上できる。
特徴B8.前記従先報知振分手段は、前記第2先報知が前記当たり情報を反映すると判定した場合、または前記特別領域内の前記第1先報知に前記当たり情報を反映する報知が存在すると判定した場合には、次の前記外れ情報を反映する前記先報知として、前記第2先報知が前記外れ情報を反映し、かつ前記特別領域内の前記第1先報知も前記外れ情報を反映する先報知のみであると判定した場合より、前記第3先報知を選択する確率が高くされていることを特徴とする特徴B4ないしB7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、当たり情報を反映する第2先報知が存在する場合、または特別領域内に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合には、第3先報知が発生し易くなる。このため、遊技者は、特別領域外の第3先報知と特別領域内の第1先報知とが入れ替えられて報知されるという遊技(演出)を体験し易くなる。さらに、第2先報知に関する変動表示回、または入れ替えられた第3先報知に関する変動表示回(遊技回)では、遊技者に特典遊技が付与されるため、遊技者は、第1先報知と第3先報知とが入れ替えられることによる興奮(期待感)を体感し易くなる。このため、さらに遊技者を遊技に注目させることができる。
特徴B9.前記従先報知振分手段は、前記外れ情報を反映する先報知である場合、前記第2先報知を除く前記先報知として、前記第1先報知、前記第3先報知、および、前記第1先報知、前記第2先報知、前記第3先報知と異なる第4先報知を含む先報知の中から1つを選択し、
前記先報知入替手段は、
前記第3先報知または前記第4先報知の少なくとも一方が前記報知手段にて報知されていると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、
前記特別領域の後に前記第4先報知のみ、または前記第4先報知に加えて前記第1先報知のみが存在すると判定した場合には、前記特別領域内の前記第1先報知と前記特別領域外の前記第4先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記特別領域の後に前記第3先報知および前記第4先報知が存在する場合には、前記特別領域内の前記第1先報知と、前記特別領域外の前記第3先報知または前記第4先報知の少なくともいずれか一方を入れ替えて前記報知手段に報知させ、
前記表示制御手段は、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記特別領域内に前記第4先報知が存在する場合には、前記特別領域内に前記第4先報知が存在しない場合より、前記有利内容となる確率が高い前記特殊演出を表示することを特徴とする特徴B4ないしB8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B9によれば、第3先報知および第4先報知が報知手段にて報知される可能性があるため、さらに遊技の多様化を図ることができる。また、特別領域内に第4先報知が存在する場合には、特別領域内に第4先報知が存在しない場合、例えば、特別領域内に第3先報知が存在する場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、さらなる遊技の多様化を図ることができる。
特徴B10.前記従先報知振分手段は、前記外れ情報を反映する先報知である場合、前記第3先報知が前記報知手段にて報知されていると判定し、かつ予め定められた条件が成立した際、前記第4先報知を選択することを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第4先報知は第3先報知が報知された後でのみ報知されるようにしており、第4先報知が特別領域内に存在する場合の方が第3先報知が特別領域内に存在する場合より有利内容となる確率が高い特殊演出が表示されるため、遊技者は、第3先報知が発生したとしても、第4先報知が発生することを期待しながら遊技を継続する。そして、第4先報知が発生した場合には第4先報知が特別領域内の第1先報知と入れ替えられることを期待しながら遊技に注目するため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B11.前記報知手段は前記絵柄表示手段の一部であり、前記先報知は前記絵柄表示手段に表示され、
前記表示制御手段は、前記先報知入替手段にて、前記特別領域内に前記第3先報知と前記第4先報知とが表示された場合、前記第3先報知と前記第4先報知とに関する事前特殊演出(対決演出)を表示した後、前記第3先報知が有利内容(勝利演出)となって前記特殊演出に含まれる第1演出(第3先報知が勝利)、または前記第4先報知が有利内容(勝利演出)となって前記特殊演出に含まれる第2演出(第4先報知が勝利)の一方の演出を表示させる入替演出手段(表示制御装置93の保留報知図柄を対決させる演出を実行する機能)を有し、前記第2先報知に関する変動表示回が開始されると、前記第1演出および前記第2演出の有利内容となった前記先報知を含む前記特殊演出を表示することを特徴とする特徴B9またはB10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特別領域内に第3先報知と第4先報知とが存在する場合には、第3先報知と第4先報知とに関する事前特殊演出が表示されるため、遊技者を第3先報知と第4先報知との事前特殊演出に注目させることができる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B12.前記先報知入替手段は、前記報知手段に、報知された順番において連続する前記先報知同士を入れ替えて、または入れ替えることを繰り返した報知をさせることを特徴とする特徴B1ないしB11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B12によれば、報知された順番において連続する先報知同士(例えば、第1先報知と第3先報知、第1先報知と第4先報知等)の入れ替えが発生する。このため、遊技者は、どの先報知が入れ替えられているのかを把握し易くなり、先報知が入れ替えられることによって混乱することを抑制できる。また、先報知同士の入れ替えが繰り返される場合、最終的にどの場所で報知されるのか(停止するのか)を予測するという遊技を遊技者に与えることができる。特に、特徴B4等の構成を備える場合、第3先報知(および第4先報知)が特別領域内の先報知として報知されるか否かといったことに対する期待感を遊技者に与えることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B13.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記第1先報知と、前記第1先報知および前記第2先報知と異なる前記先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B1ないしB12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B13によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる。このため、遊技者は、第1先報知および第2先報知と異なる先報知が発生した際、操作報知が発生することを期待しつつ遊技に注目する。そして、操作報知が発生した場合には、遊技者が操作手段を操作することによって第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知とが入れ替えられるため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、遊技者は、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴B5またはB6等の構成を備える場合には、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たりが発生するのを察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。しがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴B14.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記第1先報知と、前記第1先報知および前記第2先報知と異なる前記先報知とを入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は、第1先報知と、第1先報知および第2先報知と異なる先報知(第3、第4先報知)とが入れ替えられる。このため、例えば、特徴B8のように、当たり情報を反映する第2先報知が存在する場合、または特別領域内に当たり情報を反映する第1先報知が存在する場合において、第3先報知を発生させた際には、当該第3先報知の意義を失うことを抑制できると共に、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴B15.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴B1ないしB14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B15によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴B16.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴B15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴B17.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴B16に記載の遊技機。
特徴B17によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴B18.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴B17に記載の遊技機。
特徴B18によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
(3)特徴C群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特開2004−81853号公報参照)。
このような遊技機においては、遊技者の遊技への注目度を高める必要があり、特徴C群は当該課題を解決するものである。
特徴C1.進行用処理(上記各実施形態ではタイマ割込み処理)を繰り返し実行することに基づいて遊技の進行を制御する進行制御手段(主制御装置91のMPU112)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112におけるS404、S410の処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて可変入賞装置56を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、
前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を報知手段(図柄表示装置80)にて報知されるようにする先報知制御手段(音声ランプ制御装置92の保留コマンド対応処理を実行する機能および表示制御装置93のMPU162における保留図柄を報知させる機能)と、を備え、
前記先報知制御手段は、
前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を複数の異なる先報知の中から1つの先報知を選択する先報知振分手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における先報知を振り分ける処理を実行する機能)と、
少なくとも2つの異なる前記先報知が前記報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、前記先報知を所定の組み合わせに入れ替えて前記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段(音声ランプ制御装置92の入替処理を実行する機能)と、を有していることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する、または予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。また、少なくとも2つの異なる先報知が報知手段にて報知されている場合には、先報知が所定の組み合わせに入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
特徴C2.前記先報知入替手段にて前記先報知が所定の組み合わせで入れ替えられて報知された際、入れ替えられた前記先報知において、前記特別情報が前記当否情報群に対応している期待度を報知する期待度報知制御手段(表示制御装置93の期待度を報知する機能)を有することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、先報知が所定の組み合わせで入れ替えられて報知された際、特別情報が当否情報群に対応している期待度が報知される。このため、遊技者は、所定の組み合わせを構成するためには複数の先報知が必要となるため、遊技を継続して行ない易くなる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C3.遊技者が操作可能な操作手段(第1枠ボタン26)と、
前記操作手段の操作有効期間を決定する操作有効期間決定手段(音声ランプ制御装置92のMPU152における操作有効抽選処理を実行する機能)と、
前記操作有効期間を決定した後に報知手段にて操作報知する操作報知手段(表示制御装置93のMPU162における操作報知を実行する機能)と、を備え、
前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されたと判定した際、前記先報知を所定の順序に入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴C1またはC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、遊技者に操作手段を操作させる操作報知がされ、遊技者が操作手段を操作したことを条件の1つとして、先報知が所定の順序に入れ替えられる。このため、遊技者にとって操作手段を操作するという遊技が追加され、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、遊技者は、入替演出を発生させたくない場合には、操作手段を操作しないという選択もできる。このため、特徴C2の構成を備える場合、遊技者は、入替演出を発生させることによって事前に当たり結果が発生する期待度を察知するのか、入替演出を敢えて発生させずに演出を堪能するのかを選択できる。したがって、さらに遊技の多様化を図ることができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴C4.前記先報知入替手段は、前記予め定められた条件の1つとして、前記操作有効期間決定手段にて決定された操作有効期間中に前記操作手段が遊技者によって操作されなかったと判定した場合、当該操作有効期間が経過した後に前記先報知を所定の順序に入れ替えて前記報知手段に報知させることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、遊技者が何らかの事情によって操作手段を操作できなかったとしても、操作報知がされてから操作有効期間が経過した後は先報知が所定の順序に入れ替えられる。このため、演出上の違和感が発生することを抑制できる。
特徴C5.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射制御手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1始動入球部(第1始動口54)および第2始動入球部(第2始動口55)と、を備え、
前記情報取得手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記特別情報を取得することを特徴とする特徴C1ないしC4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C5によれば、始動入球部として少なくとも第1始動入球部および第2始動入球部が設けられていることにより、特別情報が取得される機会を高くできる。
特徴C6.前記遊技領域には、第1始動入球部と前記第2始動入球部とに遊技球を交互に入球させる遊技球誘導部(受動振分部材64)が備えられていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、遊技者は、遊技球を遊技領域に流下させることにより、遊技球を第1始動入球部と第2始動入球部とに交互に入球させ易くなる。このため、特別情報を効率よく取得でき、多くの付与判定が実行される機会を得ることができる。
特徴C7.前記遊技領域は、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能とされた入球口を有し、
前記遊技球誘導部は、前記入球口から入球した遊技球を第1方向に所定角度回動した状態で受け、前記第1方向と反対側の第2方向に所定角度まで回動することによって前記第1始動入球部に当該遊技球を誘導すると共に、前記入球口から入球した遊技球を前記第2方向へ回動した状態で受け、前記第1方向に所定角度回動することによって前記第2始動入球部に当該遊技球を誘導することを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、共通の部材を利用して第1始動入球部および第2始動入球部に交互に遊技球を振り分けて誘導することができる。このため、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を振り分ける部材をそれぞれ設ける場合と比較して、部品点数の削減を図ることができる。
特徴C8.前記遊技球誘導部は、前記第1方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第2方向に所定角度まで回動する第1受動部(収容部64a)と、前記第2方向に所定角度回動した状態において、前記入球口に入球した遊技球と対面する位置となり、入球した遊技球を受けて前記第1方向に所定角度まで回動する第2受動部(収容部64b)と、前記第1受動部が前記第2方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第1受動部が前記第1方向へ回動することを妨げる、および前記第2受動部が前記第1方向に回動した後、入球口に遊技球が入球する前に前記第2受動部が前記第2方向へ回動することを妨げる回動規制手段(磁石64c、ベース側磁石65a)を有していることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、回動規制手段を有していることにより、第1受動部および第2受動部は、遊技球を受けて回動した後、次に入球口に遊技球が入球する前に回動することが抑制される。つまり、遊技球を受けずに回動することを抑制できる。このため、第1始動入球部または第2始動入球部の一方の始動入球部に連続して遊技球が入球してしまうという不具合を抑制できる。したがって、第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球を交互に効率良く入球させることが可能となる。
さらに、以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して、または所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
<その他>
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止表示(停止結果)が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、表示装置で絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動口に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として記憶(保留記憶)されるようになっているパチンコ遊技機がある。そして、当たり抽選に用いる情報が記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば、特許文献1:特開2004−81853号公報)。
ところで、このような遊技機において、当たり抽選に用いる情報(保留情報)を遊技者に報知(先報知)するものがあり、さらに報知の仕方を複数備えるものがある。このような遊技機においては、報知の仕方をさらに工夫することによって遊技者の遊技への関心を高める必要がある。
本技術的思想は上記点に鑑みて、遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
<手段>
上記目的を達成するため、技術的思想1の遊技機では、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行すると共に、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して付与判定を順次実行する付与判定手段と、付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が当否情報群に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技を付与する特典付与手段と、情報取得手段により取得されて取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手と、先特定手段による特定対象となった所定の特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、先特定手段による特定結果を反映する先報知を複数の報知領域を有する報知手段にて報知されるようにする先報知制御手段と、を備え、先報知制御手段は、先特定手段による特定結果に基づき、特定結果を反映する先報知を、第1先報知または第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段と、第2先報知が報知手段にて報知されている場合に先報知振分手段より優先して実行される手段であり、先特定手段にて特定対象となった所定の特別情報が当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし、先特定手段にて特定対象となった所定の特別情報が当否情報群に対応していないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とした場合、次の外れ情報を反映する先報知として、第1先報知、および第1、第2先報知と異なる第3先報知を含み、かつ第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知を選択する従先報知振分手段と、第1先報知および第3先報知が報知手段にて報知されている場合において、予め定められた条件が成立した際、第1先報知と第3先報知とを入れ替えて報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段と、を有していることを特徴としている。
<効果>
これによれば、取得情報記憶手段に記憶されていると共に付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた先報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて報知手段にて報知される。これにより、遊技者にとっては、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について付与判定の対象となった場合の結果を先報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。このため、遊技者の遊技に対する注目度を向上できる。
また、第3先報知が発生した場合には、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられて報知される可能性があるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技に対する注目度をさらに向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、第3先報知が発生した場合、当該第3先報知が他の第1先報知と入れ替えられることによって第2先報知と第3先報知との位置関係(報知関係)が変化する。このため、第2先報知と第3先報知との位置関係によって演出を異ならせることができ、遊技者にとって第3先報知と第2先報知との位置関係を確認する、または予測するという遊技が追加される。したがって、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部とを備える構成においては、「情報取得手段」は、「予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する」構成に代えて、「前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて特別情報を取得する」構成としてもよい。
10 パチンコ機(遊技機)
114b 特別図柄保留球格納エリア(記憶手段)
S310,S311,S312 特典付与手段
S404 情報取得手段の一部
S405,S411 事前判別手段
S504 判別手段
S2013 先表示手段の一部

Claims (1)

  1. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と

    前記情報取得手段の取得した特別情報を1より大きい整数値に定められた規定数を上限
    として記憶する取得情報記憶手段と、
    当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報における当否情報群に対応
    しているか否かの付与判定を実行すると共に、前記取得情報記憶手段に複数の前記特別情
    報が記憶されている場合にはそれら複数の前記特別情報に対して前記付与判定を順次実行
    する付与判定手段と、
    前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記特別情報が前記当否情報群
    に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典遊技を付与する
    特典付与手段と、
    前記情報取得手段により取得されて前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報
    が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報、または前記取得情
    報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における
    判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前の
    タイミングにおいて特定する先特定手段と、
    前記先特定手段による特定対象となった前記所定の特別情報が前記付与判定の対象とな
    るよりも前のタイミングにおいて、前記先特定手段による特定結果を反映する先報知を複
    数の報知領域を有する報知手段にて報知されるようにする先報知制御手段と、を備え、
    前記先報知制御手段は、
    前記先特定手段による特定結果に基づき、前記特定結果を反映する前記先報知を、第1
    先報知または前記第1先報知と異なる第2先報知の一方を選択する先報知振分手段と、
    前記第2先報知が前記報知手段にて報知されている場合に前記先報知振分手段より優先
    して実行される手段であり、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が
    前記当否情報群に対応していると特定された場合の当該所定の特別情報を当たり情報とし
    、前記先特定手段にて特定対象となった前記所定の特別情報が前記当否情報群に対応して
    いないと特定された場合の当該所定の特別情報を外れ情報とした場合、次の前記外れ情報
    を反映する先報知として、前記第1先報知、および前記第1、第2先報知と異なる第3先
    報知を含み、かつ前記第2先報知を除く先報知の中から1つの先報知を選択する従先報知
    振分手段と、
    前記第1先報知および前記第3先報知が前記報知手段にて報知されている場合において
    、予め定められた条件が成立した際、前記第1先報知と前記第3先報知とを入れ替えて前
    記報知手段に報知させる入替処理を実行する先報知入替手段と、を有していることを特徴
    とする遊技機。
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