JP2019197098A - メタサーフェス構造体及びメタサーフェス構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の光学特性を実現することができるメタサーフェス構造体及びメタサーフェス構造体の製造方法を提供する。【解決手段】メタサーフェス構造体60は、配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能する。メタサーフェス構造体60は、基部62及び基部62に隣接する外縁部66を有する基材68と、第1屈折率をそれぞれ有し、基部62の一方側における基部62上に配列するとともに、基部62とは反対側にアンテナ端面71をそれぞれ有する複数の微細構造としての複数のアンテナ70と、を備える。外縁部66は、第1屈折率とは異なる第2屈折率を有し、基部62上において複数のアンテナ70の間に位置するとともに、基部62とは反対側に外縁部端面67を有する。複数のアンテナ端面71及び外縁部端面67は、平坦面61を構成する。【選択図】図2
Description
本開示は、メタサーフェス構造体及びメタサーフェス構造体の製造方法に関する。
配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能するメタサーフェス構造体が知られている。例えば、非特許文献1には、ガラス等の基板上にシリコンの微細構造を配列させた後に、基板と同種の材料を更に積層させた構造体が開示されている。この構造体では、基板と同種の材料が、微細構造の間を埋めるように設けられるとともに微細構造上にも設けられる。
Katie Eve Chong, "Optically-Induced Magnetic Response inAll-Dielectric Nanodisk Composite Structures", Australian National University,2017
非特許文献1に開示される構造体では、基板と同種の材料が微細構造の配列に倣った形状となり、当該構造体の表面が凹凸面を構成するため、透過光が散乱して不規則な方向に進行してしまい所望の光学特性を実現することが難しい。また、この構造体では、基板と同種の材料が微細構造上にも設けられるため、表面の材料選択が制限され、所望の光学特性を実現することが一層難しくなる。
そこで、本開示は、所望の光学特性を実現することができるメタサーフェス構造体及びメタサーフェス構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体は、配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能するメタサーフェス構造体であって、基部及び基部に隣接する外縁部を有する基材と、第1屈折率をそれぞれ有し、基部の一方側における基部上に配列するとともに、基部とは反対側にアンテナ端面をそれぞれ有する複数の微細構造としての複数のアンテナと、を備え、外縁部は、第1屈折率とは異なる第2屈折率を有し、基部上において複数のアンテナの間に位置するとともに、基部とは反対側に外縁部端面を有し、複数のアンテナ端面及び外縁部端面は、平坦面を構成する。
このメタサーフェス構造体によれば、複数のアンテナ端面及び外縁部端面は、平坦面を構成しているため、透過光が散乱して不規則な方向に進行することが抑制される。また、このメタサーフェス構造体では、複数のアンテナ端面上に基材と同種の材料を設けなくてよいため、表面の材料選択の自由度が高い。よって、このメタサーフェス構造体は、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体は、第1屈折率及び第2屈折率とは異なる第3屈折率を有し、平坦面を被覆する被覆層を備えていてもよい。これによれば、例えば、アンテナ端面及び外縁部端面と比較して強度の高い材料により被覆層を形成することで、当該被覆層に平坦面の保護層としての機能を持たせることができる。また、用途に応じた好適な屈折率を有する材料により被覆層を形成することで、平坦面における界面反射を抑制し、透過光の透過率を向上させることができる。よって、このメタサーフェス構造体は、被覆層を構成する材料を適宜選択することにより、メタサーフェス構造体の機能性を向上させることができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体では、複数のアンテナのそれぞれは、平坦面に直交する方向から見て、周期的に配列していてもよい。これによれば、このメタサーフェス構造体は、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体では、平坦面には、波長が300nm以上2000nm以下の光が入力され、複数のアンテナのそれぞれは、平坦面に直交する方向から見て、波長よりも短い周期で配列していてもよい。これによれば、このメタサーフェス構造体は、複数のアンテナのそれぞれが入射光の波長よりも短い周期で配列しているため、入射光は、メタサーフェス構造体が連続媒質であるかのように振る舞う。よって、このメタサーフェス構造体は、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体では、平坦面に直交する方向から見て、複数のアンテナの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが平坦面内で変化しており、複数のアンテナ及び外縁部により構成されるアンテナ部分の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能してもよい。このメタサーフェス構造体は、アンテナの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかを制御することにより、アンテナ部分の実効屈折率を制御することができる。これにより、このメタサーフェス構造体は、アンテナ部分の実効屈折率を調整することにより、従来の半球形状のレンズと比較して、レンズを薄型化することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体の製造方法は、配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能するメタサーフェス構造体の製造方法であって、第2屈折率を有する基板上にマスク層を形成する層形成工程と、基板上に形成されたマスク層に複数の開口部を形成する開口工程と、複数の開口部を介してエッチングを行い基板に複数の凹部を形成するエッチング工程と、複数の開口部のそれぞれを介して、第2屈折率とは異なる第1屈折率を有するアンテナ材料を少なくとも基板上に堆積させる堆積工程と、マスク層を除去する除去工程と、を備え、堆積工程において、基板の上面及びアンテナ材料の上面が平坦面を構成するようにアンテナ材料を堆積させる。
ここで、例えば非特許文献1に開示されるように、基板と同種の材料を基板上及びアンテナ材料上に堆積させてアンテナ材料を埋め込んだ構造体においては、化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)等の手法により、アンテナ材料の端面が露出するまで基板と同種の材料を研磨することで平坦面を形成することも考えられる。しかし、この方法では、基板の端面に対してアンテナ材料の端面が凹面状に深く研磨されてしまうため(すなわち、ディッシングが生じてしまうため)、当該構造体の表面が凹凸面を構成することとなる。したがって、この方法では、所望の光学特性を実現することが難しい。
これに対して、このメタサーフェス構造体の製造方法によれば、化学機械研磨等の手法を用いることなく平坦面を形成することができる。そして、複数のアンテナ端面及び外縁部端面は、平坦面を構成しているため、透過光が散乱して不規則な方向に進行することが抑制される。また、このメタサーフェス構造体の製造方法では、複数のアンテナ端面上に基板と同種の材料を設けなくてよいため、表面の材料選択の自由度が高い。よって、このメタサーフェス構造体の製造方法では、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体の製造方法は、除去工程の後に、第1屈折率とは異なり且つ第2屈折率とは異なる第3屈折率を有する被覆材料で平坦面を被覆する被覆工程を備えてもよい。これによれば、例えば、アンテナ端面及び外縁部端面と比較して強度の高い材料により被覆層を形成することで、当該被覆層に平坦面の保護層としての機能を持たせることができる。また、用途に応じた好適な屈折率を有する材料により被覆層を形成することで、平坦面における界面反射を抑制し、透過光の透過率を向上させることができる。よって、このメタサーフェス構造体の製造方法では、被覆層を構成する材料を適宜選択することにより、メタサーフェス構造体の機能性を向上させることができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体の製造方法では、エッチング工程において、複数の凹部のそれぞれは、基板の上面に直交する方向から見て、周期的に配列するように形成されてもよい。これによれば、このメタサーフェス構造体の製造方法では、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体の製造方法では、平坦面には、波長が300nm以上2000nm以下の光が入力され、エッチング工程において、複数の凹部のそれぞれは、基板の上面に直交する方向から見て、波長よりも短い周期で配列するように形成されてもよい。これによれば、このメタサーフェス構造体の製造方法では、複数のアンテナのそれぞれが入射光の波長よりも短い周期で配列しているため、入射光は、メタサーフェス構造体が連続媒質であるかのように振る舞う。よって、このメタサーフェス構造体の製造方法では、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
本開示の一態様に係るメタサーフェス構造体の製造方法では、エッチング工程において、複数の凹部のそれぞれは、基板の上面に直交する方向から見て、複数の凹部の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板の上面内で変化するように形成されてもよい。これによれば、このメタサーフェス構造体では、アンテナの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかを制御することにより、アンテナ部分の実効屈折率を制御することができる。これにより、このメタサーフェス構造体の製造方法では、アンテナ部分の実効屈折率を調整することにより、従来の半球形状のレンズと比較して、レンズを薄型化することができる。
本開示の種々の態様によれば、所望の光学特性を実現することができるメタサーフェス構造体及びメタサーフェス構造体の製造方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、例示的な実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[メタサーフェス構造体の構成]
図1は、本実施形態に係るメタサーフェス構造体60を示す平面図である。図2は、図1のメタサーフェス構造体60の一部を模式的に示す正面図である。図1及び図2に示されるメタサーフェス構造体60は、メタサーフェス構造を備える構造体である。「メタサーフェス構造」とは、配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能する構造である。例えば、メタサーフェス構造としては、代表的な下記の6種類の方式(以下、「第1方式〜第6方式」という)が例示される。
図1は、本実施形態に係るメタサーフェス構造体60を示す平面図である。図2は、図1のメタサーフェス構造体60の一部を模式的に示す正面図である。図1及び図2に示されるメタサーフェス構造体60は、メタサーフェス構造を備える構造体である。「メタサーフェス構造」とは、配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能する構造である。例えば、メタサーフェス構造としては、代表的な下記の6種類の方式(以下、「第1方式〜第6方式」という)が例示される。
メタサーフェス構造の第1方式は、いわゆるMulti-Resonance方式であり、「Nanfang Yu et al., “LightPropagation with Phase Discontinuities: Generalized Laws of Reflection andRefraction”, Science, 2011, 334, 333」に詳述されている。第1方式は、例えば、プラズモニックアンテナを備え、当該プラズモニックアンテナに流れる電流により特徴付けられる対称モード及び非対称モードの2種類の共鳴モードを有する。
メタサーフェス構造の第2方式は、いわゆるGAP-Plasmon方式であり、「S. Sun et al., “High-efficiencybroadband anomalous reflection by gradient meta-surfaces”, Nano Letters, 2012,12, 6223」に詳述されている。第2方式は、例えば、MIM構造を基本構成とする反射型のメタサーフェス構造であり、ギャップサーフェスプラズモンモードにより光の位相を変調する。ギャップサーフェスプラズモンモードとは、上部のアンテナと下部のアンテナとの誘導電流が逆方向を向くことに依存して誘電体内に強い磁気共鳴が生じるモードである。これによれば、アンテナの長さを変えることで効率良く反射位相を変調可能である。
メタサーフェス構造の第3方式は、いわゆるPancharatnam-Berry phase(PB phase)方式であり、「Francesco Monticone et al., “Full Control of Nanoscale OpticalTransmission with a Composite Metascreen”, Physical Review Letters, 2013, 110,203903」に詳述されている。第3方式は、例えば、同一形状のアンテナの角度を変調させることにより位相を変調する。
メタサーフェス構造の第4方式は、いわゆるHuygens-metasurface方式であり、「Lingling Huang etal., “Dispersionless Phase Discontinuities for ControllingLight Propagation”, Nano Letters, 2012, 12, 5750」、及び、「Manuel Decker et al., “High-efficiencylight-wave control with all-dielectric optical Huygens' metasurfaces”, Advanced Optical Materials, 2015, 3, 813」に詳述されている。第4方式は、例えば、独立した電磁場特性を持つ媒質の界面での電気双極子、磁気双極子を同時に調整することにより反射率を小さくする。
メタサーフェス構造の第5方式は、いわゆるHigh-Contrast方式であり、「Seyedeh M. Kamali etal., “Decoupling optical function and geometrical form using conformal flexibledielectric metasurfaces”, Nature Communications, 2016, 7, 11618」に詳述されている。第5方式は、例えば、アンテナと周囲の媒質との屈折率の差が大きいことを利用し、低Q値のファブリペロ共鳴の複数モードを実現する。これらの複数モードには、電気双極子及び磁気双極子が含まれる。
メタサーフェス構造の第6方式は、いわゆるGradient-Index方式であり、「Philippe Lalanne et al., “Designand fabrication of blazed binary diffractive elements with sampling periodssmaller than the structural cutoff”, Journal of the Optical Society of AmericaA, 1999, 16(5), 1143」に詳述されている。第6方式は、例えば、屈折率の互いに異なる媒質の、単位セルにおける充填率の変化により、位相(実効屈折率)を変調する。
メタサーフェス構造体60は、薄膜状又は平板状を呈している。メタサーフェス構造体60は、基材68、複数のアンテナ70、及び被覆層80を備えている。メタサーフェス構造体60において、基材68及び複数のアンテナ70により構成される部分は、その一方の面として平坦面61を有している(詳しくは後述)。被覆層80は、平坦面61を被覆しており、平坦面61とは反対側の面として被覆面81を有している。なお、以下の説明では、メタサーフェス構造体60の平坦面61に平行な方向を「XY方向」、メタサーフェス構造体60の平坦面61に直交する方向を「Z方向」とする。
基材68は、メタサーフェス構造体60の基体となる部材であり、複数のアンテナ70を保持している。基材68は、例えば薄膜状又は平板状を呈する。Z方向から見た基部62の大きさは特に限定されない。また、Z方向から見た基材68の形状は、特に限定されず、ここでは矩形状とされている。基材68は、石英により形成されていてもよい。この場合、基材68が有する屈折率は1.45程度である。
基材68は、基部62、及び、基部62に隣接する外縁部66を有している。基部62と外縁部66とは、一体に形成されている。「一体に形成されている」とは、単一部材として形成されていることを意味する。
基部62は、薄膜状又は平板状を呈する。基部62の厚さは、例えば100nm以上3mm以下であってもよい。Z方向から見て、基部62の大きさ及び形状は、基材68の大きさ及び形状と一致している。Z方向から見た基部62の大きさは特に限定されない。また、Z方向から見た基部62の形状は、特に限定されず、ここでは基材68と同じく矩形状とされている。基部62を含む基材68が石英により形成されている場合には、基部62の屈折率は1.45程度である。基部62の一方側における基部62上には、複数のアンテナ70がそれぞれ位置している(詳しくは後述)。
外縁部66は、基部62上において複数のアンテナ70の間に位置する部分であり、基部62と一体に形成されている。「複数のアンテナ70の間に位置する」とは、例えば、複数のアンテナ70の間を隙間なく埋めるように位置することを意味する。つまり、複数のアンテナ70は、外縁部66に埋設されている。なお、外縁部66は基部62と一体に形成されていなくてもよく、換言すると、外縁部66と基部62とは別部材を組み合わせて構成されていてもよい。
外縁部66は、アンテナ70が有する第1屈折率とは異なる第2屈折率を有する。外縁部66を含む基材68が石英により形成されている場合には、第2屈折率は1.45程度である。なお、メタサーフェス構造体60が光学素子として光学系の一部を構成する際に、メタサーフェス構造体60の平坦面61が他部材(例えば、観察対象物又は受光器等)に当接する場合には、第2屈折率は、当該第2屈折率と当該他部材が有する屈折率との差が、空気が有する屈折率と当該他部材が有する屈折率との差よりも、小さくなるような値であってもよい。これにより、メタサーフェス構造体60と他部材との間での屈折率の差が小さくなることで、他部材上での界面反射(フレネル反射)が抑制される。
外縁部66は、その下方側(基部62とは反対側)の端面である外縁部端面67を含んでいる。外縁部端面67は、Z方向から見て、アンテナ70の下方側(基部62とは反対側)の端面であるアンテナ端面71が位置する部分が除かれた面により構成されている。外縁部端面67は、平坦面61の一部を構成している。
各アンテナ70は、メタサーフェス構造における微細構造である。各アンテナ70は、基部62の下方側に配置され、メタサーフェス構造体60の平坦面61近傍における実効屈折率を調整するための部材である。各アンテナ70は、上述したように、基部62の一方側における基部62上に配列するとともに、基部62とは反対側にアンテナ端面71をそれぞれ有している。各アンテナ70は、本実施形態では、軸線がZ方向に沿うように延在する柱状を呈し、より具体的には円柱状を呈している。なお、各アンテナ70の形状は、メタサーフェス構造体60の実効屈折率を制御可能であれば、必ずしも円柱状に限定されず、また、柱状にも限定されない。実効屈折率については後述する。
各アンテナ70は、第2屈折率とは異なる第1屈折率を有している。各アンテナ70は、例えばシリコンにより形成されており、この場合、第1屈折率は3.5程度である。
各アンテナ70は、アンテナ端面71が平坦面61に露出するように配置されている。つまり、外縁部端面67が平坦面61の一部を構成しているのに対して、各アンテナ端面71は、平坦面61の残部を構成している。複数のアンテナ端面71及び外縁部端面67は、面一となっており、略連続した平面である平坦面61を構成している。なお、「平坦」とは、例えば、その面に垂直な方向において、高低差が20nm以内である(すなわち、仮想的な基準面に対して−10nm以上+10nm以下の範囲内に平坦面61の各部が含まれている)ことを意味してもよい。なお、この場合、平坦面61が平坦であるか否かについては、メタサーフェス構造体60の光学特性に大きな影響を及ぼさない程度の、製造上生じる極微小な不整及びバリ等を除いた部分で判断されてもよい。
各アンテナ70は、Z方向から見て、2次元的に配列している。特に、ここでは、各アンテナ70は、Z方向から見て、周期的に配列しており、より具体的にはマトリクス状に配列している。各アンテナ70が配列する周期は、以下のように決定されていてもよい。すなわち、メタサーフェス構造体60には所定波長の入射光が入射される場合、各アンテナ70は、Z方向から見て、メタサーフェス構造体60に入射される入射光の波長よりも短い所定周期で配列していてもよい。なお、「所定波長」とは、例えば100nm以上5200nm以下の波長であってもよく、300nm以上2000nm以下の波長であってもよい。「所定周期」は、複数のアンテナ70が配置される領域の全体において同一の周期であってもよく、複数のアンテナ70が配置される領域の部分ごとに異なる周期であってもよく、複数のアンテナ70が配置される領域に沿って徐々に変化した周期であってもよい。また、「所定周期」とは、例えば所定波長の20%以上100%以下であってもよい。「所定周期」とは、例えば100nm以上5200nm以下であってもよい。この場合、複数のアンテナ70により好適に光を屈折させることができる。
また、メタサーフェス構造体60では、Z方向から見て、複数のアンテナ70の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが平坦面61内で変化していてもよい。ここで、「平坦面61内で変化している」とは、平坦面61における位置によって異なり得ることを意味している。これにより、アンテナ70は、メタサーフェス構造体60の平坦面61近傍における実効屈折率を調整することが可能となる(詳しくは後述)。
メタサーフェス構造体60において、複数のアンテナ70が配置されている部分であるアンテナ部分72は、メタサーフェス構造を形成している。「アンテナ部分72」とは、具体的には、メタサーフェス構造体60において、複数のアンテナ70及び外縁部66により構成される部分である。より具体的には、アンテナ部分72とは、メタサーフェス構造体60において、Z方向に関しては、アンテナ70のアンテナ端面71の位置から、アンテナ70のアンテナ端面71とは反対側の端面73の位置までの範囲により特定される部分であり、且つ、XY方向に関しては、複数のアンテナ70を含む範囲により特定される部分である(図中の破線部分)。
ここで、メタサーフェス構造体60がレンズとして機能することについて、図3及び図4を参照して説明する。図3は、メタサーフェス構造体60において実効屈折率が分布を有することを説明するための図である。図4は、メタサーフェス構造体60を透過する光の経路を説明するための図である。「分布を有する」とは、その位置によって異なる状態又は値を有し得ることを意味する。なお、図3及び図4では、被覆層80は省略されている。また、図3及び図4では、観察対象物として集積回路11cが表面に形成された半導体デバイス11が例示されており、メタサーフェス構造体60の平坦面61が半導体デバイス11の裏面に当接している。メタサーフェス構造体60は、アンテナ部分72において、以下の実効屈折率neffを有する。すなわち、アンテナ部分72の単位体積におけるアンテナ70の充填率a、第1屈折率nms、第2屈折率nbとした場合に、実効屈折率neffは、下記の式(1)で表される。
上述したように、Z方向から見て、アンテナ70の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかは、平坦面61内で変化している。例えば、図3には、アンテナ70の大きさが平坦面61内で変化している場合が示されている。図3では、メタサーフェス構造体60が単位体積の部分V1,V2,V3に分割されている。そして、図3では、各部分V1,V2,V3に同位相の入射光がメタサーフェス構造体60の上方側から入射された場合に、メタサーフェス構造体60の下方側に透過した透過光において同位相となる位置P1,P2,P3がそれぞれ図示されている。
各部分V1,V2,V3では、アンテナ70の大きさ(Z方向に見た断面積)が互いに異なる。ここでは、部分V1においては、アンテナ70a、外縁部66aとされている。また、部分V2においては、アンテナ70b、外縁部66bとされている。また、部分V3においては、アンテナ70c、外縁部66cとされている。アンテナ70a、アンテナ70b、アンテナ70cは、この順に大きくなっている。つまり、部分V1、部分V2、部分V3では、この順にアンテナ70の充填率aが高くなっている。
これにより、上記の式(1)により算出される各部分V1,V2,V3の実効屈折率neffは部分V1、部分V2、部分V3の順に大きくなり、アンテナ部分72の実効屈折率neffは分布を有することとなる。メタサーフェス構造体60の下方側に透過した透過光において同位相となる位置P1、位置P2、位置P3は、この順に平坦面61からの距離が短くなる。このように透過光において位相差が生じた結果、図4に示されるように光Rがメタサーフェス構造体60により屈折することとなり、アンテナ部分72の実効屈折率neffを調整することでメタサーフェス構造体60はレンズとして機能する。特に、例えばアンテナ部分72の実効屈折率neffを同心円状に変化させることで、メタサーフェス構造体60はレンズとして一層好適に機能する。なお、複数のアンテナ70が入射光の波長よりも短い周期で配列することで、入射光は、アンテナ部分72が実効屈折率neffを有する連続媒質であるかのように振る舞う。
図1及び図2に戻り、被覆層80は、第1屈折率及び第2屈折率とは異なる第3屈折率を有し、平坦面61を被覆している。被覆層80は、平坦面61とは反対側の面として、平坦な被覆面81を有している。被覆層80は、平坦面61の種々の機能性を向上させる。例えば、被覆層80は、アンテナ端面71及び外縁部端面67と比較して強度の高い材料により形成されることで、平坦面61の保護層として機能することができる。或いは、被覆層80は、用途に応じた好適な屈折率を有する材料により形成されることで、平坦面61における界面反射を抑制し、透過光の透過率を向上させることができる。被覆層80は、例えば二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)等を材料として形成されてもよい。また、被覆層80の厚さは、例えば30nm以上300nm以下とすることができる。この範囲の厚さとすることで、被覆層80は、平坦面61の保護層として機能するために十分な強度を有するとともに、光の透過率の低下を抑制することができる。
[メタサーフェス構造体の製造方法]
[第1製造方法]
図5及び図6を参照して、メタサーフェス構造体60の第1製造方法について説明する。図5及び図6は、メタサーフェス構造体60の第1製造方法を説明するための図である。
[第1製造方法]
図5及び図6を参照して、メタサーフェス構造体60の第1製造方法について説明する。図5及び図6は、メタサーフェス構造体60の第1製造方法を説明するための図である。
まず、図5(a)に示されるように、第2屈折率を有する第2材料により形成された基板90を準備する。第2材料としては、例えば石英が挙げられる。基板90の形状は、薄膜状又は平板状であってよい。この基板90が、メタサーフェス構造体60の基部62及び外縁部66となる。
続いて、基板90上に、レジストとしてのマスク層91を形成する(層形成工程)。マスク層91は、基板90の上面90a上に、例えば電子線レジスト塗布により形成される。マスク層91の材料としては、例えばZEP520A等の電子線レジストが挙げられる。マスク層91の厚さは、例えば300nm程度とすることができる。
続いて、図5(b)に示されるように、基板90上に形成されたマスク層91に複数の開口部92を形成する(開口工程)。開口部92は、マスク層91に対して電子線描画及び現像を行うことで形成されてもよい。
各開口部92は、基板90の上面90aに直交する方向から見て、周期的に配列するように形成されてもよい。より具体的には、製造されるメタサーフェス構造体60には所定波長の入射光が入射される場合において、各開口部92は、基板90の上面90aに直交する方向から見て、所定波長よりも短い周期で配列するように形成されてもよい。ここで形成される開口部92の大きさ、形状、及び配列が、アンテナ70の大きさ、形状、及び配列となる。開口部92は、例えば直径50nm以上270nm以下の円形状であってもよい。また、開口部92は、例えば300nmの周期で配列するように形成されていてもよい。さらに、基板90の上面90aに直交する方向から見て、複数の開口部92の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかは、基板90の上面90a内で変化していてもよい。ここで、「基板90の上面92a内で変化している」とは、基板90の上面92aにおける位置によって異なり得ることを意味している。
続いて、図5(c)に示されるように、複数の開口部92を介してエッチングを行い、基板90に複数の凹部90cを形成する(エッチング工程)。エッチングは、例えばドライエッチングが行われてもよく、特に反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)が行われてもよい。エッチングは、基板90の上面90aから下面90bに貫通せずに、上面90aから基板90の内部まで行われる。これにより、基板90の上面90aに所定の深さ(エッチング深さ)の凹部90cが形成される。エッチング深さは、例えば500nm程度とすることができる。
なお、上述した開口工程において、各開口部92が周期的に配列するように形成されたときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、周期的に配列するように形成される。特に、製造されるメタサーフェス構造体60には所定波長の入射光が入射される場合において、上述した開口工程において、各開口部92が所定波長よりも短い周期で配列するように形成されたときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、所定波長よりも短い周期で配列するように形成される。さらに、上述した開口工程において、複数の開口部92の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板90の上面90a内で変化しているときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、複数の凹部90cの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板90の上面90a内で変化するように形成される。
続いて、図6(a)に示されるように、各開口部92を介して、第2材料とは異なる第1材料により形成されたアンテナ材料93を基板90上に堆積させる(堆積工程)。ここで基板90の凹部90cに堆積したアンテナ材料93が、アンテナ70となる。このとき、アンテナ材料93は、マスク層91上にも堆積することとなる。第1材料は、第2屈折率とは異なる第1屈折率を有している。アンテナ材料93を基板90上に堆積させる方法としては、例えばパルスレーザ蒸着及び抵抗加熱蒸着が挙げられる。パルスレーザ蒸着が行われる場合には、第1材料としては、例えばシリコン、ゲルマニウムが挙げられる。一方、抵抗加熱蒸着が行われる場合には、第1材料としては、例えば金、銀、クロムが挙げられる。
堆積工程において、基板90の上面90a及びアンテナ材料93の上面93aが平坦面61を構成するようにアンテナ材料93を堆積させる。すなわち、基板90上に堆積させるアンテナ材料93の厚さは、エッチング工程において基板90の上面90aに形成された凹部90cの深さと同一である。これにより、基板90の上面90a、及び、基板90上に堆積したアンテナ材料93の上面93aが面一となり、平坦面61を構成する。基板90上に堆積させるアンテナ材料93の厚さは、例えば500nm程度とすることができる。基板90上に堆積させるアンテナ材料93の厚さは、例えば、所定の条件下における堆積時間と堆積するアンテナ材料93の厚さとの関係を予め取得し、堆積工程における堆積時間を調整することで制御されてもよい。
続いて、図6(b)に示されるように、マスク層91を除去する(除去工程)。すなわち、レジストをリフトオフする。これにより、マスク層91とともに、マスク層91上に堆積していたアンテナ材料93も除去される。その結果、基板90の上面90a及び基板90上に堆積したアンテナ材料93の上面93aにより形成された平坦面61が露出する。
続いて、図6(c)に示されるように、第1屈折率とは異なり且つ第2屈折率とは異なる第3屈折率を有する被覆材料99で平坦面61を被覆する(被覆工程)。この被覆材料99が、メタサーフェス構造体60の被覆層80となる。以上により、メタサーフェス構造体60が製造される。
[第2製造方法]
図7〜図10を参照して、メタサーフェス構造体60の第2製造方法について説明する。図7〜図10は、メタサーフェス構造体60の第2製造方法を説明するための図である。
図7〜図10を参照して、メタサーフェス構造体60の第2製造方法について説明する。図7〜図10は、メタサーフェス構造体60の第2製造方法を説明するための図である。
まず、図7(a)に示されるように、第2屈折率を有する第2材料により形成された基板90を準備する。第2製造方法において用いられる基板90は、上述した第1製造方法において用いられる基板90と同様のものであってよい。
続いて、図7(b)に示されるように、基板90上にマスク層95を形成する(層形成工程)。マスク層95は、ハードマスク96及びレジスト97が積層して形成されている。ハードマスク96は、基板90の上面90a上に、例えば抵抗加熱蒸着により形成される。ハードマスク96の材料としては、例えばクロム、ニッケル、アルミニウムが挙げられる。レジスト97は、ハードマスク96の上面96a上に、例えば電子線レジスト塗布により形成される。レジスト97の材料としては、例えばZEP520A等の電子線レジストが挙げられる。レジスト97の厚さは、例えば300nm程度とすることができる。
続いて、図8(a)及び図8(b)に示されるように、基板90上に形成されたマスク層95に複数の開口部98を形成する(開口工程)。開口部98は、ハードマスク96に形成されたハードマスク開口部98a、及び、レジスト97に形成されたレジスト開口部98bを備えている。ハードマスク開口部98aは、レジスト開口部98bを介して形成される。このため、ハードマスク開口部98a及びレジスト開口部98bは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、互いに同一の位置に形成されている。レジスト開口部98bは、レジスト97に対して電子線描画及び現像を行うことで形成されてもよい。ハードマスク開口部98aは、ハードマスク96に対して誘導結合型反応性イオンエッチング(ICP−RIE:Induced Coupled Plasma-Reactive Ion Etching)を行うことで形成されてもよい。
各開口部98は、上述した第1製造方法における各開口部92と同様に配列するように形成されてもよい。すなわち、各開口部98は、基板90の上面90aに直交する方向から見て、周期的に配列するように形成されてもよい。より具体的には、製造されるメタサーフェス構造体60には所定波長の入射光が入射される場合において、各開口部98は、基板90の上面90aに直交する方向から見て、所定波長よりも短い周期で配列するように形成されてもよい。ここで形成される開口部98の大きさ、形状、及び配列が、アンテナ70の大きさ、形状、及び配列となる。開口部98は、例えば直径80nm以上260nm以下の円形状であってもよい。また、開口部98は、例えば300nmの周期で配列するように形成されていてもよい。さらに、基板90の上面90aに直交する方向から見て、複数の開口部98の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかは、基板90の上面90a内で変化していてもよい。
続いて、図9(a)に示されるように、複数の開口部98を介してエッチングを行い、基板90に複数の凹部90cを形成する(エッチング工程)。エッチング工程は、上述した第1製造方法におけるエッチング工程と同様に行われてよい。
なお、各凹部90cは、上述した第1製造方法における各凹部90cと同様に配列するように形成されてもよい。すなわち、上述した開口工程において、各開口部98が周期的に配列するように形成されたときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、周期的に配列するように形成される。特に、製造されるメタサーフェス構造体60には所定波長の入射光が入射される場合において、上述した開口工程において、各開口部98が所定波長よりも短い周期で配列するように形成されたときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、所定波長よりも短い周期で配列するように形成される。さらに、上述した開口工程において、複数の開口部98の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板90の上面90a内で変化しているときには、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、複数の凹部90cの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板90の上面90a内で変化するように形成される。
続いて、図9(b)に示されるように、各開口部98を介して、第2材料とは異なる第1材料により形成されたアンテナ材料93を基板90上に堆積させる(堆積工程)。堆積工程は、上述した第1製造方法における堆積工程と同様に行われてよい。基板90の上面90a、及び、基板90上に堆積したアンテナ材料93の上面93aが面一となり、平坦面61を構成する。
続いて、図10(a)に示されるように、マスク層95を除去する(除去工程)。すなわち、ハードマスク96をリフトオフする。これにより、ハードマスク96とともに、ハードマスク96上に形成されたレジスト97及び当該レジスト97上に堆積していたアンテナ材料93も除去される。その結果、基板90の上面90a及び基板90上に堆積したアンテナ材料93の上面93aにより形成された平坦面61が露出する。
続いて、図10(b)に示されるように、被覆材料99で平坦面61を被覆する(被覆工程)。被覆工程は、上述した第1製造方法における堆積工程と同様に行われてよい。この被覆材料99が、メタサーフェス構造体60の被覆層80となる。以上により、メタサーフェス構造体60が製造される。
[メタサーフェス構造体の応用例]
[第1応用例]
図11を参照して、メタサーフェス構造体60の照射光学系S1への第1応用例について説明する。図11は、メタサーフェス構造体60を用いた照射光学系S1を示す図である。
[第1応用例]
図11を参照して、メタサーフェス構造体60の照射光学系S1への第1応用例について説明する。図11は、メタサーフェス構造体60を用いた照射光学系S1を示す図である。
図11に示されるように、照射光学系S1は、メタサーフェス構造体60を用いて集光した光をサンプルTに照射する光学系である。照射光学系S1は、メタサーフェス構造体60、光源100、及びレンズ101を備えている。ここでは、メタサーフェス構造体60は、複数のアンテナ70及び外縁部66により構成されるアンテナ部分72の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能する。図11に例示されるサンプルTは、その表面Taに照射対象となる部分(不図示)が形成されるとともに、その裏面Tbが平面状を呈している。メタサーフェス構造体60は、例えば被覆面81がサンプルTの裏面Tbに当接(密着)するように配置されている。
光源100は、例えば赤外レーザ光等の光を出力するレーザ光源であってもよい。レンズ101は、例えばコリメートレンズであり、光源100により出力された光を平行ビームとなるように調整してメタサーフェス構造体60の被覆面81とは反対側の背面63に入射させる。メタサーフェス構造体60の背面63に入射した平行ビームは、メタサーフェス構造体60により集光され、サンプルTの表面Taに位置する照射対象となる部分に照射される。なお、照射光学系S1は、必ずしも上述した光学系に限定されず、例えばレンズ、ミラー等を必要に応じて更に配置してもよい。
[第2応用例]
図12を参照して、メタサーフェス構造体60の観察光学系S2への第2応用例について説明する。図12は、メタサーフェス構造体60を用いた観察光学系S2を示す図である。
図12を参照して、メタサーフェス構造体60の観察光学系S2への第2応用例について説明する。図12は、メタサーフェス構造体60を用いた観察光学系S2を示す図である。
図12に示されるように、観察光学系S2は、サンプルTを透過した光を、メタサーフェス構造体60を用いて集光し、受光器102で受光(観察)する光学系である。観察光学系S2は、メタサーフェス構造体60、光源100、レンズ101、及び受光器102を備えている。ここでは、メタサーフェス構造体60は、複数のアンテナ70及び外縁部66により構成されるアンテナ部分72の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能する。図12に示されるように、サンプルTは、キュベットC等に収容されていてもよい。メタサーフェス構造体60は、例えば被覆面81が受光器102上に載置されている。
光源100は、例えば赤外レーザ光等の光を出力するレーザ光源であってもよい。レンズ101は、例えばコリメートレンズであり、光源100により出力された光を平行ビームとなるように調整してメタサーフェス構造体60の背面63に入射させる。メタサーフェス構造体60の背面63に入射した平行ビームは、メタサーフェス構造体60により集光され、受光器102の受光部102aに照射される。これにより、受光器102は、サンプルTの像を取得する。なお、観察光学系S2は、必ずしも上述した光学系に限定されず、例えばレンズ、ミラー等を必要に応じて更に配置してもよい。
[第3応用例]
図13を参照して、メタサーフェス構造体60の受光及び観察光学系S3への第3応用例について説明する。図13は、メタサーフェス構造体60を用いた受光及び観察光学系S3を示す図である。
図13を参照して、メタサーフェス構造体60の受光及び観察光学系S3への第3応用例について説明する。図13は、メタサーフェス構造体60を用いた受光及び観察光学系S3を示す図である。
図13に示されるように、受光及び観察光学系S3は、メタサーフェス構造体60を用いて集光した光をサンプルTに照射し、その反射光を、ビームスプリッタ103を介して受光器102で受光(観察)する光学系である。受光及び観察光学系S3は、メタサーフェス構造体60、光源100、レンズ101、受光器102、及びビームスプリッタ103を備えている。ここでは、メタサーフェス構造体60は、複数のアンテナ70及び外縁部66により構成されるアンテナ部分72の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能する。図13に例示されるサンプルTは、その表面Taに観察対象となる部分(不図示)が形成されるとともに、その裏面Tbが平面状を呈している。メタサーフェス構造体60は、例えば被覆面81がサンプルTの裏面Tbに当接(密着)するように配置されている。
光源100は、例えば赤外レーザ光等の光を出力するレーザ光源であってもよい。レンズ101は、例えばコリメートレンズであり、光源100により出力された光を平行ビームとなるように調整して、ビームスプリッタ103を透過させてメタサーフェス構造体60の背面63に入射させる。メタサーフェス構造体60の背面63に入射した平行ビームは、メタサーフェス構造体60により集光され、サンプルTの表面Taに位置する観察対象となる部分に照射される。平行ビームは観察対象となる部分において反射し、反射光は、メタサーフェス構造体60により再度平行ビームに戻され、ビームスプリッタ103により受光器102に向かって反射する。これにより、受光器102は、サンプルTの像を取得する。なお、受光及び観察光学系S3は、必ずしも上述した光学系に限定されず、例えばレンズ、ミラー等を必要に応じて更に配置してもよい。
[作用及び効果]
以上説明したように、メタサーフェス構造体60によれば、複数のアンテナ端面71及び外縁部端面67は、平坦面61を構成しているため、透過光が散乱して不規則な方向に進行することが抑制される。また、このメタサーフェス構造体60では、複数のアンテナ端面71上に基材68と同種の材料を設けなくてよいため、表面の材料選択の自由度が高い。よって、このメタサーフェス構造体60は、所望の光学特性を実現することができる。
以上説明したように、メタサーフェス構造体60によれば、複数のアンテナ端面71及び外縁部端面67は、平坦面61を構成しているため、透過光が散乱して不規則な方向に進行することが抑制される。また、このメタサーフェス構造体60では、複数のアンテナ端面71上に基材68と同種の材料を設けなくてよいため、表面の材料選択の自由度が高い。よって、このメタサーフェス構造体60は、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60では、外縁部66は、基部62上において複数のアンテナ70の間に位置している。つまり、複数のアンテナ70は、外縁部66に埋設されている。これにより、各アンテナ70において外部に露出している面が少なくなる。このように各アンテナ70の露出面が限定されることで、各アンテナ70表面の酸化が抑制される。また、当該アンテナ70が金属からなる場合には、このように各アンテナ70の露出面が限定されることで、各アンテナ70表面の硫化が抑制される。換言すると、各アンテナ70が化学的に鈍感になる。さらに、外縁部66により各アンテナ70が側方から物理的に支持されるため、例えばメタサーフェス構造体60の平坦面61が観察対象物に当接するような場合に、各アンテナ70に入力される力を緩衝し、各アンテナ70を保護することが可能となる。
また、メタサーフェス構造体60は、第1屈折率及び第2屈折率とは異なる第3屈折率を有し、平坦面61を被覆する被覆層80を備えている。これにより、例えば、アンテナ端面71及び外縁部端面67と比較して強度の高い材料により被覆層80を形成することで、当該被覆層80に平坦面61の保護層としての機能を持たせることができる。また、用途に応じた好適な屈折率を有する材料により被覆層80を形成することで、平坦面61における界面反射を抑制し、透過光の透過率を向上させることができる。よって、このメタサーフェス構造体60は、被覆層80を構成する材料を適宜選択することにより、メタサーフェス構造体60の機能性を向上させることができる。
また、メタサーフェス構造体60では、複数のアンテナ70のそれぞれは、平坦面61に直交する方向から見て、周期的に配列している。これにより、このメタサーフェス構造体60は、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60では、平坦面61には、波長が例えば300nm以上2000nm以下の光が入力され、複数のアンテナ70のそれぞれは、平坦面61に直交する方向から見て、当該波長よりも短い周期で配列している。これにより、このメタサーフェス構造体60は、複数のアンテナ70のそれぞれが入射光の波長よりも短い周期で配列しているため、入射光は、メタサーフェス構造体60が連続媒質であるかのように振る舞う。よって、このメタサーフェス構造体60は、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60では、平坦面61に直交する方向から見て、複数のアンテナ70の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが平坦面61内で変化しており、複数のアンテナ70及び外縁部66により構成されるアンテナ部分72の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能する。このメタサーフェス構造体60は、アンテナ70の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかを制御することにより、アンテナ部分72の実効屈折率を制御することができる。これにより、このメタサーフェス構造体60は、アンテナ部分72の実効屈折率を調整することにより、従来の半球形状のレンズと比較して、レンズを薄型化することができる。
ここで、例えば非特許文献1に開示されるように、基板と同種の材料を基板上及びアンテナ材料上に堆積させてアンテナ材料を埋め込んだ構造体においては、化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)等の手法により、アンテナ材料の端面が露出するまで基板と同種の材料を研磨することで平坦面を形成することも考えられる。しかし、この方法では、基板の端面に対してアンテナ材料の端面が凹面状に深く研磨されてしまうため(すなわち、ディッシングが生じてしまうため)、当該構造体の表面が凹凸面を構成することとなる。したがって、この方法では、所望の光学特性を実現することが難しい。
これに対して、このメタサーフェス構造体60の製造方法によれば、化学機械研磨等の手法を用いることなく平坦面61を形成することができる。そして、複数のアンテナ端面71及び外縁部端面67は、平坦面61を構成しているため、透過光が散乱して不規則な方向に進行することが抑制される。また、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、複数のアンテナ端面71上に基板90と同種の材料を設けなくてよいため、表面の材料選択の自由度が高い。よって、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60の製造方法は、除去工程の後に、第1屈折率とは異なり且つ第2屈折率とは異なる第3屈折率を有する被覆材料99で平坦面61を被覆する被覆工程を備えている。これにより、例えば、アンテナ端面71及び外縁部端面67と比較して強度の高い材料により被覆層80を形成することで、当該被覆層80に平坦面61の保護層としての機能を持たせることができる。また、用途に応じた好適な屈折率を有する材料により被覆層80を形成することで、平坦面61における界面反射を抑制し、透過光の透過率を向上させることができる。よって、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、被覆層80を構成する材料を適宜選択することにより、メタサーフェス構造体60の機能性を向上させることができる。
また、メタサーフェス構造体60の製造方法では、エッチング工程において、複数の凹部90cのそれぞれは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、周期的に配列するように形成される。これにより、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60の製造方法では、平坦面61には、波長が例えば300nm以上2000nm以下の光が入力され、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、当該波長よりも短い周期で配列するように形成される。これにより、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、各アンテナ70が入射光の波長よりも短い周期で配列しているため、入射光は、メタサーフェス構造体60が連続媒質であるかのように振る舞う。よって、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、例えば光学素子の一例を実現することができるため、所望の光学特性を実現することができる。
また、メタサーフェス構造体60の製造方法では、エッチング工程において、各凹部90cは、基板90の上面90aに直交する方向から見て、複数の凹部90cの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが基板90の上面90a内で変化するように形成される。これにより、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、アンテナ70の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかを制御することにより、アンテナ部分72の実効屈折率を制御することができる。これにより、このメタサーフェス構造体60の製造方法では、アンテナ部分72の実効屈折率を調整することにより、従来の半球形状のレンズと比較して、レンズを薄型化することができる。
[変形例]
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
図14は、変形例に係るメタサーフェス構造体60Aを示す正面図である。図15は、図14のメタサーフェス構造体60Aの各アンテナ部分を示す平面図である。メタサーフェス構造体60Aは、図14において破線で示されるように、平坦面61とは反対側に、アンテナ部分72と同様の構成を有する別のアンテナ部分82を備えていてもよい。別のアンテナ部分82は、アンテナ部分72と同様に基材68に埋設されている。或いは、メタサーフェス構造体60Aは、別のアンテナ部分82に代えて、図14において二点鎖線で示されるように、平坦面61とは反対側に、基材68上に形成された更に別のアンテナ部分82Aを備えていてもよい。更に別のアンテナ部分82Aは、例えば基材68に立設された複数のアンテナにより構成されていてもよく、これらの複数のアンテナの間には空気層が形成されていてもよい。図14及び図15では、メタサーフェス構造体60Aは、レンズとして機能し、集積回路11cが表面に形成された半導体デバイス11の裏面に当接されている。このように、メタサーフェス構造体60Aがレンズとして機能するときには、アンテナ部分72のみを備えるメタサーフェス構造体60よりもレンズの数が増えるため、光Rは各アンテナで集光されて倍率が更に拡大される。なお、図15に示されるように、Z方向から見て、上記の別のアンテナ部分82,82Aの面積は、アンテナ部分72の面積よりも大きくてもよい。これによれば、光Rが入力されない領域にアンテナ部分72を形成する必要がないため、製造が容易になる。
また、上記実施形態において、メタサーフェス構造体60は、Z方向から見た形状について特に限定されず、例えば、Z方向から見て円形状であってもよい。
また、上記実施形態において、アンテナ70は、形状について特に限定されない。例えば、アンテナ70は、アンテナ部分72のメタサーフェス構造の方式に応じた形状であってもよい。
また、上記実施形態において、アンテナ70は、シリコンにより形成されていなくてもよい。例えば、アンテナ70は、ゲルマニウム、金、銀、クロム、酸化チタン(TiO2)、窒化ケイ素等により形成されていてもよい。これらの場合であっても、アンテナ部分72の実効屈折率を好適な値とすることができる。なお、アンテナ70の材料としては、平坦面61に入力される光が近赤外帯域の光である場合にはシリコン、ゲルマニウム等が用いられてもよく、平坦面61に入力される光が可視域の光である場合には酸化チタン、窒化ケイ素等が用いられてもよい。
また、上記実施形態において、アンテナ70は、Z方向から見て、マトリクス状に限らず、例えばハニカム状、放射状等となるように周期的に配列していてもよい。或いは、アンテナ70は、Z方向から見て、非周期的に配列していてもよい。
また、上記実施形態において、基部62と外縁部66とは、一体に形成されていなくてもよい。つまり、基部62と外縁部66とは、別部材として形成されていてもよい。この場合、少なくとも外縁部66のみが第2屈折率を有していればよく、基部62は第2屈折率を有していなくてもよい。
また、上記実施形態において、メタサーフェス構造体60は、被覆層80を備えていなくてもよい。また、メタサーフェス構造体60は、薄膜状又は平板状を呈していなくてもよい。
また、上記実施形態において、メタサーフェス構造体60は、配列した複数のアンテナ70を備えることで光学素子として機能すればよく、必ずしも上記実施形態におけるメタサーフェス構造体60と同様に機能しなくてもよい。つまり、メタサーフェス構造体60では、レンズ以外の光学素子として機能するように、アンテナ部分72の実効屈折率が分布を有していてもよい。例えば、メタサーフェス構造体60は、回折格子、ホログラム等の光学素子として機能してもよい。
また、上記実施形態において、堆積工程よりも後に(例えば、堆積工程の後であって除去工程の前、除去工程の後であって被覆工程の前、又は、被覆工程の後に)、少なくともアンテナ材料93を加熱する加熱工程を備えてもよい。これによれば、平坦面の平坦性を向上させることができる。
60…メタサーフェス構造体、61…平坦面、62…基部、66…外縁部、67…外縁部端面、68…基材、70…アンテナ、71…アンテナ端面、80…被覆層、90…基板、90a…上面、90c…凹部、91,95…マスク層、92,98…開口部、93…アンテナ材料、93a…上面、99…被覆材料。
Claims (10)
- 配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能するメタサーフェス構造体であって、
基部及び前記基部に隣接する外縁部を有する基材と、
第1屈折率をそれぞれ有し、前記基部の一方側における前記基部上に配列するとともに、前記基部とは反対側にアンテナ端面をそれぞれ有する複数の前記微細構造としての複数のアンテナと、を備え、
前記外縁部は、前記第1屈折率とは異なる第2屈折率を有し、前記基部上において複数の前記アンテナの間に位置するとともに、前記基部とは反対側に外縁部端面を有し、
複数の前記アンテナ端面及び前記外縁部端面は、平坦面を構成する、メタサーフェス構造体。 - 前記第1屈折率及び前記第2屈折率とは異なる第3屈折率を有し、前記平坦面を被覆する被覆層を備える、請求項1に記載のメタサーフェス構造体。
- 複数の前記アンテナのそれぞれは、前記平坦面に直交する方向から見て、周期的に配列している、請求項1又は2に記載のメタサーフェス構造体。
- 前記平坦面には、波長が300nm以上2000nm以下の光が入力され、
複数の前記アンテナのそれぞれは、前記平坦面に直交する方向から見て、前記波長よりも短い周期で配列している、請求項3に記載のメタサーフェス構造体。 - 前記平坦面に直交する方向から見て、複数の前記アンテナの大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが前記平坦面内で変化しており、複数の前記アンテナ及び前記外縁部により構成されるアンテナ部分の実効屈折率が分布を有することで、レンズとして機能する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のメタサーフェス構造体。
- 配列した複数の微細構造を備えることで光学素子として機能するメタサーフェス構造体の製造方法であって、
第2屈折率を有する基板上にマスク層を形成する層形成工程と、
前記基板上に形成された前記マスク層に複数の開口部を形成する開口工程と、
複数の前記開口部を介してエッチングを行い前記基板に複数の凹部を形成するエッチング工程と、
複数の前記開口部のそれぞれを介して、前記第2屈折率とは異なる第1屈折率を有するアンテナ材料を少なくとも前記基板上に堆積させる堆積工程と、
前記マスク層を除去する除去工程と、を備え、
前記堆積工程において、前記基板の上面及び前記アンテナ材料の上面が平坦面を構成するように前記アンテナ材料を堆積させる、メタサーフェス構造体の製造方法。 - 前記除去工程の後に、前記第1屈折率とは異なり且つ前記第2屈折率とは異なる第3屈折率を有する被覆材料で前記平坦面を被覆する被覆工程を備える、請求項6に記載のメタサーフェス構造体の製造方法。
- 前記エッチング工程において、複数の前記凹部のそれぞれは、前記基板の上面に直交する方向から見て、周期的に配列するように形成される、請求項6又は7に記載のメタサーフェス構造体の製造方法。
- 前記平坦面には、波長が300nm以上2000nm以下の光が入力され、
前記エッチング工程において、複数の前記凹部のそれぞれは、前記基板の上面に直交する方向から見て、前記波長よりも短い周期で配列するように形成される、請求項8に記載のメタサーフェス構造体の製造方法。 - 前記エッチング工程において、複数の前記凹部のそれぞれは、前記基板の上面に直交する方向から見て、複数の前記凹部の大きさ、形状、及び配置の少なくともいずれかが前記基板の上面内で変化するように形成される、請求項6〜9のいずれか一項に記載のメタサーフェス構造体の製造方法。
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