JP2019196907A - センサ素子及びガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】早期活性を可能とすると共に、ヒータの加熱による素子の破損を抑制したセンサ素子及びガスセンサを提供する。【解決手段】軸線O方向に延び、固体電解質体152,162と該固体電解質体の表面に配置された一対の電極153及び155、163及び165とを有するセル150,160を少なくとも1つ以上有する積層型のセンサ素子19であって、積層方向にセルを挟んで一対のビア導体148vを介して接続される第1のヒータ146と第2のヒータ147とを備え、第1のヒータは第1の発熱抵抗体146mを有し、第2のヒータは第2の発熱抵抗体147mを有し、積層方向から見たとき、第1の発熱抵抗体及び第2の発熱抵抗体の少なくとも一部がそれぞれ、一対の電極の重なり部分L1、L2と重なる。【選択図】図2

Description

本発明は、ヒータを備えたセンサ素子、及びガスセンサに関する。
従来から、固体電解質体の表面に一対の電極を配置したセルを有する板状のセンサ素子が用いられており、さらにこの固体電解質体を活性化温度に加熱するためのヒータがセンサ素子に積層された構成が知られている(特許文献1)。
このセンサ素子は、起動してから早期に活性することが要求されており、素子の昇温速度の向上が求められている。
特開2008−20331号公報
しかしながら、従来のセンサ素子は、積層方向の片方にのみヒータを積層しているため、ヒータの昇温速度を高くした場合、素子の内側(ヒータ付近)と外側(ヒータから離れた素子の角部)の熱応力が大きくなり、素子の角部が破損するおそれがあることが判明した。
そこで、かかる熱応力を緩和する方法として、セルを挟んだ両面にそれぞれヒータを積層することが考えられるが、2つのヒータを別々に通電加熱すると、各ヒータの発熱がバラついて熱応力の原因になることが判明した。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、早期活性を可能とすると共に、ヒータの加熱による素子の破損を抑制したセンサ素子及びガスセンサを提供することを目的とする。
本発明のセンサ素子は、軸線方向に延び、固体電解質体と該固体電解質体の表面に配置された一対の電極とを有するセルを少なくとも1つ以上有する積層型のセンサ素子であって、積層方向に前記セルを挟んで一対のビア導体を介して接続される第1のヒータと第2のヒータとを備え、前記第1のヒータは第1の発熱抵抗体を有し、前記第2のヒータは第2の発熱抵抗体を有し、前記積層方向から見たとき、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体の少なくとも一部がそれぞれ、前記一対の電極の重なり部分と重なることを特徴とする。
このセンサ素子によれば、積層方向にセルを挟んで第1のヒータ及び第2のヒータが配置されているので、ヒータの昇温速度を高くしても、センサ素子の積層方向の温度が不均一になり難く、素子の熱応力を緩和して素子の破損を抑制できる。
但し、第1のヒータ及び第2のヒータを別々に通電加熱すると、各ヒータの発熱(昇温速度や発熱量)がバラついて却って熱応力の原因になる。そこで、各ヒータを一対のビア導体を介して接続することで、各ヒータが並列接続されるので、各ヒータの発熱のバラツキを抑制し、発熱のバラツキに起因したセンサ素子の熱応力も緩和できる。
以上により、2つのヒータによりヒータの昇温速度を高くしても素子の熱応力の上昇を抑制できるので、早期活性を可能とすると共に、ヒータを並列接続することで各ヒータの発熱のバラツキによる素子の破損を抑制できる。
本発明のセンサ素子において、前記第1のヒータは、前記第1の発熱抵抗体よりも断面積が大きい第1のリード部を前記第1の発熱抵抗体と一体に有し、前記第2の発熱抵抗体の両端、又は該両端に接続された幅広部は、前記第1の発熱抵抗体の両端、又は前記第1の発熱抵抗体と前記第1のリード部との間の境界部に前記ビア導体を介して接続されていてもよい。
このセンサ素子によれば、リード部をなるべく経由せず、第1の発熱抵抗体と第2の発熱抵抗体の両端に近い部分で並列接続されるので、電流経路がより短くなって各ヒータの発熱のバラツキをさらに抑制できる。
又、第1の発熱抵抗体と第2の発熱抵抗体の両端に近い部分で各ビア導体を接続することで、ヒータのうち一方(第2の発熱抵抗体)のリード部を実質的に省略でき、材料コストを低減できる。
本発明のガスセンサは、センサ素子と、該センサ素子を保持する主体金具とを備えるガスセンサにおいて、前記センサ素子は、請求項1又は2に記載のセンサ素子を用いることを特徴とする。
この発明によれば、早期活性を可能とすると共に、ヒータの加熱による素子の破損を抑制したセンサ素子及びガスセンサが得られる。
本発明の実施形態にかかるガスセンサの断面図である。 センサ素子の模式分解斜視図である。 第1のヒータと第2のヒータとをビア導体を介して接続する態様を示す斜視図である。 第1のヒータの境界部の別の形態を示す上面図である。 センサ素子の別の形態を示す模式分解斜視図である。
本発明の実施形態について、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるガスセンサ1の軸線O方向に沿う断面図、図2はセンサ素子19の模式分解斜視図、図3は第1のヒータ146と第2のヒータ147とをビア導体148vを介して接続する態様を示す斜視図である。
図1において、ガスセンサ(全領域空燃比ガスセンサ)1は、センサ素子19と、軸線O方向に貫通してセンサ素子19を挿通させる貫通孔32を有するホルダ(セラミックホルダ)30と、セラミックホルダ30の径方向周囲を取り囲む主体金具11と、を備えている。
センサ素子19のうち、検知部22が形成された先端寄り部位が、セラミックホルダ30より先端に突出している。このように貫通孔32を通されたセンサ素子19は、セラミックホルダ30の後端面側(図示上側)に配置されたシール材(本例では滑石)41を、絶縁材からなるスリーブ43、リングワッシャ45を介して先後方向に圧縮することによって、主体金具11の内側において先後方向に気密を保持して固定されている。
なお、センサ素子19の後端19eを含む後端寄り部位はスリーブ43及び主体金具11より後方に突出しており、その後端寄り部位に形成された各センサパッド部13〜15及びヒータパッド部16,17に、シール材85を通して外部に引き出された各リード線71の先端に設けられた端子金具75が圧接され、電気的に接続されている。また、このセンサパッド部13〜15及びヒータパッド部16,17を含むセンサ素子19の後端寄り部位は、外筒81でカバーされている。以下、さらに詳細に説明する。
センサ素子19は軸線O方向に延びると共に、測定対象に向けられる先端側(図示下側)に、被測定ガス側電極155等(図2参照)からなり被検出ガス中の特定ガス成分を検出する検知部22を備えた帯板状(板状)をなしている。センサ素子19の横断面は、先後において一定の大きさの長方形(矩形)をなし、セラミックを主体として細長いものとして形成されている。
このセンサ素子19は、自身の先端寄り部位の内部に検知部22をなす検知セル層151及び基準ガス側電極部153E、被測定ガス側電極部155E(図2参照)が配置され、これに連なり後端寄り部位には、検知用出力取り出し用のリード線71接続用のセンサパッド部14,15(図2参照)が露出形成されている。
本例では、自身の先端寄り部位の内部に、酸素をポンピングするポンプセル層161及びポンプ電極部163E、対向電極部165E(図2参照)が設けられており、後端寄り部位には、ポンプセル制御用のリード線71接続用のセンサパッド部13、15(図2参照)が露出形成されている。
すなわち、本例では、センサ素子19は検知セル150及びポンプセル160の2セルを備えている。
また、本例では、センサ素子19のうち、固体電解質(部材)に積層状に形成されたセラミック材の先端寄り部位の下側に、第1のヒータ146を含むヒータ層145(図2参照)が設けられており、後端寄り部位には、ヒータ電圧印加用のリード線71接続用のヒータパッド部16,17(図2参照)が露出形成されている。
さらに、セラミック材の先端寄り部位の上側に第2のヒータ147(図2参照)が設けられている。第1のヒータ146、第2のヒータ147については後述する。
なお、これらセンサパッド部13〜15、ヒータパッド部16,17は縦長矩形に形成され、例えばセンサ素子19の後端寄り部位において、図2に示すように帯板の幅広面にセンサパッド部13〜15が3つ横に並び、反対面にヒータパッド部16,17が2つ横に並んでいる。
さらに、センサ素子19の検知部22に、アルミナ又はスピネル等からなる多孔質の保護層23が被覆されている。
主体金具11は、先後において同心異径の筒状をなし、先端側が小径で、後述するプロテクタ51、61を外嵌して固定するための円筒状の円環状部(以下、円筒部ともいう)12を有し、その後方(図示上方)の外周面には、それより大径をなす、エンジンの排気管への固定用のネジ13が設けられている。そして、その後方には、このネジ13によってセンサ1をねじ込むための多角形部14を備えている。また、この多角形部14の後方には、ガスセンサ1の後方をカバーする保護筒(外筒)81を外嵌して溶接する円筒部11eが連設され、その後方には外径がそれより小さく薄肉のカシメ用円筒部16を備えている。なお、このカシメ用円筒部16は、図1では、カシメ後のために内側に曲げられている。なお、多角形部14の下面には、ねじ込み時におけるシール用のガスケット21が取着されている。
一方、主体金具11は、軸線O方向に貫通する内孔18を有している。内孔18の内周面は後端側から先端側に向かって径方向内側に先細るテーパ状の段部11dを有している。
主体金具11の内側には、絶縁性セラミック(例えばアルミナ)からなり、概略短円筒状に形成されたセラミックホルダ30が配置されている。セラミックホルダ30は、先端に向かって先細りのテーパ状に形成された先端向き面30aを有している。そして、先端向き面30aの外周寄りの部位が段部11dに係止されつつ、セラミックホルダ30が後端側からシール材41で押圧されることで主体金具11内にセラミックホルダ30が位置決めされ、かつ隙間嵌めされている。
一方、貫通孔32は、セラミックホルダ30の中心に設けられると共に、センサ素子19が略隙間なく通るように、センサ素子19の横断面とほぼ同一の寸法の矩形の開口とされている。
センサ素子19は、セラミックホルダ30の貫通孔32に通され、センサ素子19の先端をセラミックホルダ30及び主体金具11の先端12aよりも先方に突出させている。
一方、センサ素子19の先端部位は、本形態では、2層構造からなり、共にそれぞれ通気孔(穴)56、67を有する有底円筒状のプロテクタ(保護カバー)51,61で覆われている。このうち内側のプロテクタ51の後端が、主体金具11の円筒部12に外嵌され、溶接されている。なお、通気孔56はプロテクタ51の後端側で周方向において例えば8箇所設けられている。一方プロテクタ51の先端側にも、周方向において例えば4箇所、排出穴53が設けられている。
また、外側のプロテクタ61は、内側のプロテクタ51に外嵌して、同時に円筒部12に溶接されている。外側のプロテクタ61の通気孔67は、先端寄り部位に、周方向において例えば8箇所設けられており、また、プロテクタ61先端の底部中央にも排出孔69が設けられている。
又、図1に示すように、センサ素子19の後端寄り部位に形成された各センサパッド部13〜15及びヒータパッド部16,17には、外部にシール材85を通して引き出された各リード線71の先端に設けられた各端子金具75がそのバネ性により圧接され、電気的に接続されている。そして、この圧接部を含む各端子金具75は、本例ガスセンサ1では、外筒81内に配置された絶縁性のセパレータ91内に設けられた各収容部内に、それぞれ対向配置で設けられている。なお、セパレータ91は、外筒81内にカシメ固定された保持部材82を介して径方向及び先端側への動きが規制されている。そして、この外筒81の先端部を、主体金具11の後端寄り部位の円筒部11eに外嵌して溶接することで、ガスセンサ1の後方が気密状にカバーされている。
なお、リード線71は外筒81の後端部の内側に配置されたシール材(例えばゴム)85を通されて外部に引き出されており、外筒81の小径筒部83を縮径カシメしてこのシール材85を圧縮することにより、この部位の気密が保持されている。
因みに、外筒81の軸線O方向の中央よりやや後端側には、先端側が径大の段部81dが形成され、この段部81dの内面がセパレータ91の後端を先方に押すように支持する。一方、セパレータ91はその外周に形成されたフランジ93を外筒81の内側に固定された保持部材82の上に支持させられており、段部81dと保持部材82とによってセパレータ91が軸線O方向に保持されている。
次に、図2を参照し、センサ素子19の構成について説明する。
センサ素子19は厚さ方向(積層方向)に、図2の上方から順に、外側セラミック層183、第1セラミック層180、ポンプセル160、第3セラミック層170、検知セル150及びヒータ層145を積層してなる。各層145、150〜183は、アルミナ等の絶縁性セラミックからなり、外形寸法(少なくとも幅及び長さ)の等しい矩形板状をなしている。
外側セラミック層183は、第1セラミック層180と積層され、センサ素子19の外表面(図2の上面)を構成すると共に、その後端部にセンサパッド部13〜15が配置される。
第1セラミック層180は、先端側(図2の左側)に矩形状の多孔質層182が幅方向に横断するように充填され、多孔質層182の先端側には先端セラミック層180aを有している。第1セラミック層180は以下のポンプセル層161を保護して覆い、多孔質層182はポンプセル160におけるポンプ電極部163Eを覆っている。
多孔質層182は第1セラミック層180と同じ幅であり、多孔質層182の両側面がセンサ素子19の軸線O方向に沿う側面に露出し、多孔質層182の両側面を介してポンプ電極163と外部との間で酸素の汲み出し及び汲み入れが可能となっている。
ポンプセル160は、矩形板状の固体電解質体162を備えたポンプセル層161と、固体電解質体162の表裏面にそれぞれ設けられた上述のポンプ電極163及び対向電極165とを備えている。ポンプセル層161の先端側(図2の左側)には矩形状に開口する貫通部161hが設けられ、貫通部161hに埋め込まれるように固体電解質体162が配置されている。なお、ポンプ電極163はポンプ電極部163E、及び、当該ポンプ電極部163Eから後端側へ向かって延びるリード部163Lからなり、対向電極165は対向電極部165E、及び、当該対向電極部165Eから後端側へ向かって延びるリード部165Lからなる。
固体電解質体162,ポンプ電極163及び対向電極165は、後述する測定室171内の被測定ガス中の酸素の汲み出し及び汲み入れを行う酸素ポンプセルを構成し、対向電極165は測定室171に臨み、ポンプ電極部163Eは多孔質層182を介して外部に連通している。
リード部163Lは、第1セラミック層180、外側セラミック層183に設けられたスルーホールを介してセンサパッド部13と電気的に接続されている。又、リード部165Lは、ポンプセル層161、第1セラミック層180、外側セラミック層183に設けられたスルーホールを介してセンサパッド部15と電気的に接続されている。
そして、測定室171内の酸素濃度に応じ、ポンプ電極163及び対向電極165の間に流れる電流の方向及び大きさがセンサパッド部13、15を介して2本のリード線71から外部装置によって制御され、酸素がポンピングされる。
第3セラミック層170の先端側(図2の左側)には測定室171が矩形状に開口している。又、第3セラミック層170の長辺側の両側面には、測定室171を外部と区画する拡散多孔質層173が配置されている。一方、測定室171の先端側と後端側には、測定室171の側壁をなすセラミック絶縁層175が配置されている。
測定室171は拡散多孔質層173を介して外部と連通しており、拡散多孔質層173は外部と測定室171との間のガス拡散を所定の律速条件下で実現する。
検知セル150は、矩形板状の固体電解質体152を備えた検知セル層151と、固体電解質体152の表裏面にそれぞれ設けられた基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155とを備えている。検知セル層151の先端側(図2の左側)には矩形状に開口する貫通部151hが設けられ、貫通部151hに埋め込まれるように固体電解質体152が配置されている。なお、基準ガス側電極153は基準ガス側電極部153E、及び、当該基準ガス側電極部153Eから後端側へ向かって延びるリード部153Lからなり、被測定ガス側電極155は被測定ガス側電極部155E、及び、当該被測定ガス側電極部155Eから後端側へ向かって延びるリード部155Lからなる。
固体電解質体152,基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155は、被測定ガス中の酸素濃度の検知セルを構成し、被測定ガス側電極部155Eは測定室171に臨んでいる。一方、基準ガス側電極部153Eは、リード部153L、スルーホールを介して外部に通気する。
リード部153Lは、検知セル層151、第3セラミック層170、ポンプセル層161、第1セラミック層180、外側セラミック層183に設けられたスルーホールを介してセンサパッド部14と電気的に接続されている。又、リード部155Lは、第3セラミック層170、ポンプセル層161、第1セラミック層180、外側セラミック層183に設けられたスルーホールを介してセンサパッド部15と電気的に接続されている。
そして、基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155の検出信号が、センサパッド部14,15から2本のリード線71を介して外部に出力され、酸素濃度が検出される。
検知セル150、ポンプセル160がそれぞれ特許請求の範囲の「セル」に相当する。基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155、並びにポンプ電極163及び対向電極165がそれぞれ特許請求の範囲の「一対の電極」に相当する。
なお、センサ素子19においては、検知セル150の電極間に生じる電圧(起電力)が所定の値(例えば、450mV)となるように、ポンプセル160の電極間に流れる電流の方向及び大きさが調整され、ポンプセル160に流れる電流に応じた被測定ガス中の酸素濃度をリニアに検出する酸素センサ素子を構成する。
ヒータ層145は、セラミック製の第1層145a、セラミック製の第2層145b、及び第1層145aと第2層145bの間に配置される第1のヒータ146を備えている。第1層145aは検知セル層151と対向している。第1のヒータ146は、蛇行状のパターンを有する発熱体である第1の発熱抵抗体146m、及び第1の発熱抵抗体146mの両端146e(図3参照)から後端側に延びる2つの第1のリード部146Lを備えている。
第1のリード部146Lは、第2層145bに設けられたスルーホールを介してヒータパッド部16,17と電気的に接続されている。そして、2本のリード線71を介してヒータパッド部16,17から第1のヒータ146に通電することで、第1のヒータ146が発熱し、固体電解質体152,162を活性化する。
この第1のヒータ146(ヒータ層145)は、検知セル150及びポンプセル160よりも積層方向の片側(図2の下側)に配置されている。
一方、第1セラミック層180と外側セラミック層183との間に第2のヒータ147が介装されている。第2のヒータ147は、蛇行状のパターンを有する発熱体である第2の発熱抵抗体147m、及び第2の発熱抵抗体147mの両端146e(図3参照)に接続された幅広部147tを備えている。第2の発熱抵抗体147mは、第1セラミック層180の多孔質層182に重なる位置に配置されている。
なお、第1の発熱抵抗体146mと第2の発熱抵抗体147mの発熱がバラつかないよう、第1の発熱抵抗体146mと第2の発熱抵抗体147mは略同一形状、同一寸法とされている。
この第2のヒータ147は、積層方向に検知セル150及びポンプセル160を挟んで第1のヒータ146の反対側(図2の上側)に配置されている。
そして、第1のヒータ146と第2のヒータ147とは、第1層145a、検知セル層151、第3セラミック層170、ポンプセル層161、第1セラミック層180に設けられたスルーホールにそれぞれ形成された一対のビア導体148vを介し、電気的に接続されている。
さらに、積層方向から見たとき、第1の発熱抵抗体146m及び第2の発熱抵抗体147mの少なくとも一部がそれぞれ、基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155の重なり部分L1、並びにポンプ電極163及び対向電極165の重なり部分L2と重なる。なお、第1の発熱抵抗体146m及び第2の発熱抵抗体147mの少なくとも一部は、重なり部分L1、L2の両方と重なる必要がある。これにより、各セル150、160が両発熱抵抗体146m、147mによって確実に加熱される。
なお、本例では、ビア導体148vは、スルーホールの内部にPt等の導電材を充填した柱状をなす。
次に、図3を参照し、第1のヒータ146と第2のヒータ147とをビア導体148vを介して接続する態様について説明する。
まず、本実施形態では、積層方向に検知セル150及びポンプセル160を挟んで第1のヒータ146及び第2のヒータ147が配置されているので、ヒータの昇温速度を高くしても、センサ素子19の積層方向の温度が不均一になり難く、素子の熱応力を緩和して素子の破損を抑制できる。
但し、第1のヒータ146及び第2のヒータ147を別々に通電加熱すると、各ヒータ146,147の発熱(昇温速度や発熱量)がバラついて却って熱応力の原因になる。
そこで、各ヒータ146,147を一対のビア導体148vを介して接続することで、各ヒータ146,147が並列接続されるので、各ヒータ146,147の発熱のバラツキを抑制し、発熱のバラツキに起因したセンサ素子19の熱応力も緩和できる。
以上により、2つのヒータ146,147によりヒータの昇温速度を高くしても素子の熱応力の上昇を抑制できるので早期活性を可能とすると共に、ヒータ146,147を並列接続することで各ヒータの発熱のバラツキによる素子の破損を抑制できる。
なお、第1の発熱抵抗体146m及び第2の発熱抵抗体147mを同一抵抗α、それぞれの同一抵抗のバラツキをα'とみなしたとき、ヒータ146,147を並列接続したときの合成抵抗R、合成抵抗のバラツキR'は、以下となる。
R=α/2
R'={1/(2√2)}×α'
従って、ヒータ146,147を並列接続したときの全体の合成抵抗のバラツキR'は、ヒータ146,147を別個に通電加熱したときの各抵抗のバラツキα'に比べて小さくなるので、各ヒータ146,147の発熱のバラツキを抑制できることになる。
ここで、図3に示すように、本実施形態では、第1のヒータ146は、第1の発熱抵抗体146mと、第1の発熱抵抗体146mよりも断面積が大きい一対の第1のリード部146Lとを一体に有している。又、第1の発熱抵抗体146mと第1のリード部146Lとは境界部146Dを介して接続されている。
そして、各ビア導体148vは、第2の発熱抵抗体147mの幅広部147tと、第1の発熱抵抗体146mの境界部146Dとに接続されている。
これにより、各ヒータ146,147が、リード部をなるべく経由せず、第1の発熱抵抗体146mと第2の発熱抵抗体147mの両端146e、147eに近い部分で並列接続されるので、電流経路がより短くなって各ヒータ146,147の発熱のバラツキをさらに抑制できる。
又、第1の発熱抵抗体146mと第2の発熱抵抗体147mの両端146e、147eに近い部分で各ビア導体148vを接続することで、ヒータ146,147のうち一方(第2の発熱抵抗体147m)のリード部を実質的に省略でき、材料コストを低減できる。
なお、第1の発熱抵抗体146mと第2の発熱抵抗体147mの両端146e、147eよりも発熱抵抗体側で接続すると、発熱抵抗体の有効長さが短くなって発熱量が低減してしまうので、各発熱抵抗体146m、147mの両端146e、147eよりも発熱抵抗体側で接続しないのはいうまでもない。
又、第1の発熱抵抗体146mの両端146eは、第1の発熱抵抗体146mの幅(これを断面積に比例するとみなす)d2が一定の部分の端部である。両端147eも同様である。
又、境界部146Dは、第1の発熱抵抗体146mの幅d2が一定の部分の端部146eと、第1のリード部146Lの幅(これを断面積に比例するとみなす)d1が一定の部分の端部との間の領域である。
従って、境界部146Dは、図3の例では幅d2から徐々に幅d1に広がる略台形状であるが、図4のように、第1の発熱抵抗体146mと第1のリード部146Lが直接繋がる場合は、その境界の線状部分である。
さらに、境界部146Dの一部にビア導体148vが接続されていればよく、図3の例では、境界部146D及びその後端の第1のリード部146Lに跨ってビア導体148vが接続されている。
次に、図5を参照し、センサ素子の別の形態について説明する。図5はセンサ素子190の別の形態(1セル型のλセンサ)を示す模式分解斜視図である。
センサ素子190は、ポンプセル160を有さずに検知セル150のみを有する点がセンサ素子19と異なるので、センサ素子19と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
センサ素子190は厚さ方向(積層方向)に、図5の上方から順に、外側セラミック層184、第4セラミック層185、第3セラミック層170、検知セル150、第5セラミック層186及び第1のヒータ146を含むヒータ層145を積層してなる。各層145、150〜185は、アルミナ等の絶縁性セラミックからなり、外形寸法(少なくとも幅及び長さ)の等しい矩形板状をなしている。
外側セラミック層184は、第4セラミック層185と積層されてセンサ素子190の外表面(図5の上面)を構成すると共に、その後端部にセンサパッド部14、15が配置される。
第3セラミック層170及び検知セル150は、図2のセンサ素子19と同一構成であり、被測定ガス側電極部155Eは測定室171に臨み、測定室171に流入した被検出ガス中の特定ガス成分を検出する。一方、基準ガス側電極部153Eは、第5セラミック層186の大気導入孔186hを介して外部に通気する。ここで、大気導入孔186hは、第5セラミック層186の幅方向中央にて軸線O方向に延びているが、第5セラミック層186を先後に貫通しないで、第5セラミック層186が大気導入孔186hを枠状に囲む形態となっている。
そして、検知セル層151、第3セラミック層170、第4セラミック層185及び外側セラミック層184における大気導入孔186hの後端側と重なる部位には、それぞれ矩形の開口150v、170v、185v、184vが開口している。これにより、大気導入孔186hが各開口150v、170v、185v、184vと連通し、開口184vから大気を導入可能になっている。
さらに、積層方向から見たとき、第1の発熱抵抗体146m及び第2の発熱抵抗体147mの少なくとも一部がそれぞれ、基準ガス側電極153及び被測定ガス側電極155の重なり部分L1と重なる。これにより、セル150が両発熱抵抗体146m、147mによって確実に加熱される。
センサ素子190においても、積層方向に検知セル150を挟んで第1のヒータ146及び第2のヒータ147が配置されているので、ヒータの昇温速度を高くしても、センサ素子190の積層方向の温度が不均一になり難く、素子の熱応力を緩和して素子の破損を抑制できる。
又、各ヒータ146,147を一対のビア導体148vを介して接続することで、各ヒータ146,147が並列接続されるので、各ヒータ146,147の発熱のバラツキを抑制し、発熱のバラツキに起因したセンサ素子190の熱応力も緩和できる。
本発明のガスセンサは、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜にその構造、構成を設計変更して具体化できる。
センサ素子としては、酸素の濃度を測定するものに限定されず、窒素酸化物(NOx)又は炭化水素(HC)等の濃度を測定するものを用いてもよい。
ビア導体の形状も積層方向に延びていれば特に限定されず、柱状、筒状の他、スルーホールの周方向の一部に形成されたリードのような形状でもよい。
上記実施形態では、第2のヒータが第2のリード部を有さず、短い幅広部が第2の発熱抵抗体の両端に接続されたが、第2のヒータに第2のリード部を設け、第1のリード部と第2のリード部とをビア導体で接続してもよい。
測定室171に被検出ガスを流入させる経路としては、図2、図5のようにセンサ素子19,190の軸線O方向に沿う両側面に拡散多孔質層173を露出させる他、センサ素子の先端や後端に拡散多孔質層を露出させてもよい。又、場合によっては、拡散多孔質層を設けずに、測定室171から連通路をセンサ素子の側面、先端向き面、後端向き面等に開口させてもよい。
基準ガス側電極部を大気に通気させるための大気導入孔を設ける場合も、同様にセンサ素子の側面、先端向き面、後端向き面等に大気導入孔を開口させればよい。
1 ガスセンサ
11 主体金具
19、190 センサ素子
146 第1のヒータ
146m 第1の発熱抵抗体
146e 第1の発熱抵抗体の両端
146L 第1のリード部
146D 境界部
147 第2のヒータ
147m 第2の発熱抵抗体
147e 第2の発熱抵抗体の両端
147t 幅広部
148v ビア導体
150、160 セル
152,162 固体電解質体
153及び155、163及び165 一対の電極
O 軸線
L1、L2 一対の電極の重なり部分

Claims (3)

  1. 軸線方向に延び、固体電解質体と該固体電解質体の表面に配置された一対の電極とを有するセルを少なくとも1つ以上有する積層型のセンサ素子であって、
    積層方向に前記セルを挟んで一対のビア導体を介して接続される第1のヒータと第2のヒータとを備え、
    前記第1のヒータは第1の発熱抵抗体を有し、前記第2のヒータは第2の発熱抵抗体を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記第1の発熱抵抗体及び前記第2の発熱抵抗体の少なくとも一部がそれぞれ、前記一対の電極の重なり部分と重なることを特徴とするセンサ素子。
  2. 前記第1のヒータは、前記第1の発熱抵抗体よりも断面積が大きい第1のリード部を前記第1の発熱抵抗体と一体に有し、
    前記第2の発熱抵抗体の両端、又は該両端に接続された幅広部は、前記第1の発熱抵抗体の両端、又は前記第1の発熱抵抗体と前記第1のリード部との間の境界部に前記ビア導体を介して接続されている請求項1に記載のセンサ素子。
  3. センサ素子と、該センサ素子を保持する主体金具とを備えるガスセンサにおいて、
    前記センサ素子は、請求項1又は2に記載のセンサ素子を用いることを特徴とするガスセンサ。
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