JP2019194403A - 水門開閉装置及びその開閉制御方法 - Google Patents

水門開閉装置及びその開閉制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】扉体をその平衡状態を維持しながら安定して自重降下させることのできる水門開閉装置を提供する。【解決手段】本水門開閉装置1は、開閉装置本体15、15が、扉体3の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置されており、扉体3の自重降下中、扉体3の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜した場合、各油圧制動装置27における作動油の吐出量を制御して、その傾斜姿勢を補正する制御装置55を備えている。これにより、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の降下速度をスムーズに小さくすることができ、比較的高速で自重降下している扉体3を、その傾斜姿勢から正常姿勢へスムーズに補正することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、水門を開閉すると共に扉体を自重で降下させる水門開閉装置及び当該水門開閉装置の開閉制御方法に関するものである。
従来、水門を開閉するには、通常、電動機を開閉方向に駆動させることで、扉体を昇降させている。しかしながら、大規模な災害、例えば、高潮、局地的な豪雨等による洪水や地震等による津波の発生により、水門を扉体の自重によって速やかに閉鎖する必要がある。そのため、水門を速やかに、すなわち水門の閉鎖時間を短縮するために、扉体の自重を利用して、扉体を高速で降下させる自重降下機能付きの水門開閉装置が多数採用されている。
これに加え、従来の水門開閉装置では、水門を開閉する扉体を昇降させる電動機と、扉体を自重により降下させる際、扉体の自重降下速度を略一定に制動する自重降下制動装置と、を備えた開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置された水門開閉装置が採用されている。そして、この水門開閉装置では、開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置されているので、扉体を自重降下制動装置の作動により自重降下させる際、扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜する状況が発生する場合があり、自重降下の途中にその傾斜姿勢を補正する必要があった。
そして、これを対策した従来技術として、特許文献1には、扉体を自重降下させる際、各開閉装置本体の自重降下制動装置の作動による自重降下を含むように制御して、扉体の降下中、扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜した場合、各開閉装置本体の電動機の回転駆動をON,OFFすることで、扉体の降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正する開閉制御方法が開示されている。
特許第5936589号公報
しかしながら、特許文献1の発明に係る水門開閉装置の開閉制御方法では、扉体の自重降下中、扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜した場合、一対の開閉装置本体の電動機の回転駆動をON,OFFすることで、扉体の傾斜姿勢を補正しているが、扉体が比較的高速で自重降下していることもあり、スムーズに(滑らかに)その傾斜姿勢が補正されるように改善する必要があった。しかも、特許文献1の発明に係る水門開閉装置の開閉制御方法では、災害時などに、三相電源(動力電源)を喪失した際、電動機を駆動させることができないので、扉体を一対の自重降下制動装置の作動によって自重降下させる際、扉体の平衡状態を維持することができず、言い換えれば扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜した場合、その傾斜姿勢を補正することができず、扉体の自重降下に際して、大きな問題が発生する虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、扉体をその平衡状態を維持しながら安定して自重降下させることのできる水門開閉装置及びその開閉制御方法を提供することを目的とする。
(発明の態様)
以下に示す発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項分けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれるものである。
(1)水門を開閉する扉体に連結され、該扉体を昇降させる昇降手段と、前記扉体を自重により降下させる際、前記扉体の自重降下に伴う作動液の吐出量を制御して、前記扉体の自重降下速度を調整する液圧制動装置と、備えた開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置され、前記扉体の自重降下中、前記扉体の幅方向が前記水門の幅方向に対して傾斜した場合、前記各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御して、その傾斜姿勢を補正する制御装置を備えることを特徴とする水門開閉装置(請求項1の発明に相当)。
(1)項に記載した水門開閉装置では、各液圧制動装置の作動により扉体をその降下速度を調整しながら自重降下させる際、扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜した場合、制御装置により、各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御することで、扉体の自重降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正することができる。これにより、扉体の、先行して降下している幅方向一端部の降下速度をスムーズ(滑らかに)に小さくすることができ、その結果、扉体が高速で自重降下している途中でも、扉体を傾斜姿勢から正常姿勢へスムーズに補正することができ、その応答性を良好にすることができる。
(2)(1)項に記載した水門開閉装置であって、前記昇降手段は、三相電源により作動して、前記制御装置及び前記液圧制動装置は、単相電源又は直流電源により作動することを特徴とする水門開閉装置(請求項2の発明に相当)。
(2)項に記載した水門開閉装置では、災害時など、三相電源(動力電源)が喪失した場合でも、制御装置及び液圧制動装置を、無停電電源装置や小型のポータブル発電機の単相電源、又はバッテリの直流電源を使用して作動させることができる。これにより、三相電源が喪失した場合でも、何ら支障なく、扉体をその平衡状態を維持しながら安定して自重降下させることができる。
(3)(1)項または(2)項に記載した水門開閉装置であって、前記液圧制動装置は、前記制御装置からの信号により、電磁弁の切替または流量調整弁の開度を制御することで、その吐出量が制御されることを特徴とする水門開閉装置。
(3)項に記載した水門開閉装置では、作動液の流量制御をスムーズに行うことができ、扉体をその傾斜姿勢から正常姿勢へスムーズに補正することができる。
(4)(1)項乃至(3)項いずれかに記載した水門開閉装置であって、前記制御装置は、前記開閉装置本体の構成として一対備えられ、各制御装置は、無線通信にて互いに接続されることを特徴とする水門開閉装置。
(4)項に記載した水門開閉装置では、大規模な災害時など、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立した開閉装置本体の間、言い換えれば、一対の門柱の間の比較的な長い距離に沿わせるケーブルの切断等による信号の伝達不能を抑制することができる。
(5)水門を開閉する扉体に連結され、該扉体を昇降させる昇降手段と、前記扉体を自重により降下させる際、前記扉体の自重降下に伴う作動液の吐出量を制御して、前記扉体の自重降下速度を調整する液圧制動装置と、を備えた開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置された水門開閉装置の開閉制御方法であって、前記扉体を自重で降下させる際、当該扉体を前記各液圧制動装置の作動によってその自重降下速度を調整しつつ降下させて、前記扉体の自重降下中、前記扉体の幅方向が前記水門の幅方向に対して傾斜した場合、前記各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御することで、前記扉体の自重降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正することを特徴とする水門開閉装置の開閉制御方法(請求項3の発明に相当)。
(5)項に記載した水門開閉装置の開閉制御方法では、扉体の自重降下中、扉体の幅方向が水門の幅方向に対して傾斜した場合、各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御することでその傾斜姿勢を補正するので、扉体が高速で自重降下している途中でも、扉体が傾斜した場合に、扉体を傾斜姿勢から正常姿勢へスムーズに補正することができ、その応答性を良好にすることができる。
本発明の水門開閉装置及びその開閉制御方法によれば、扉体を自重降下させる際、その平衡状態を維持しながら安定して自重降下させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る水門開閉装置の模式図である。 図2は、本発明の実施形態に係る水門開閉装置に採用した油圧制動装置の油圧回路ユニットの油圧回路図である。 図3は、本発明の実施形態に係る水門開閉装置に採用した制御装置の制御フローを示した図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る水門開閉装置1は、図1に示すように、後述する開閉装置本体15、15が、扉体3の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置されている。そして、本実施形態に係る水門開閉装置1では、災害時など、水門2を扉体3によって速やかに閉鎖すべく、扉体3の自重を利用して、扉体3を高速で降下させる際、扉体3の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜した場合、扉体3の自重降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正することができるものである。
以下に、本実施形態に係る水門開閉装置1を詳しく説明する。図1に示すように、本実施形態に係る水門開閉装置1は、水門2を構成する左右一対の門柱5、5間に扉体3を昇降自在に支持している。扉体3の上部には左右一対のシーブ6、6がそれぞれ配置されている。左右一対の門柱5、5の上方にはワイヤロープ巻取ドラム7、7がそれぞれ配置されている。各シーブ6、6には、独立したワイヤロープ10、10がそれぞれ巻回されている。一方のワイヤロープ10は対応するシーブ6に巻回されて、そのワイヤロープ10の一端が一方の門柱10の上端に係止され、その他端が対応するワイヤロープ巻取ドラム7に巻回されている。同様に、他方のワイヤロープ10は対応するシーブ6に巻回されて、そのワイヤロープ10の一端が他方の門柱10の上端に係止され、該そのワイヤロープ10の他端が対応するワイヤロープ巻取ドラム7に巻回されている。
本実施形態に係る水門開閉装置1では、上述したように、開閉装置本体15、15が、扉体3の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置される。開閉装置本体15は、対応するワイヤロープ巻取ドラム7に一体的に連結される回転軸17と、該回転軸17との間で相互に回転トルクを伝達する出力軸18を有する差動装置19と、該差動装置19の第1入力軸21に連結される電動機23と、該第1入力軸21の回転運動を解放または拘束する第1ブレーキ手段25と、差動装置19の第2入力軸22に連結され、扉体3を自重降下させる際、その自重降下速度を調整する油圧制動装置27(液圧制動装置)と、該第2入力軸22を解放または拘束する第2ブレーキ手段26と、水門2の幅方向に対する扉体2の傾斜姿勢を検出する開度偏差計52と、扉体2の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜した場合、油圧制動装置27における作動油の吐出量を制御して、その傾斜姿勢を補正する制御装置55と、を備えている。なお、本実施形態では、各開閉装置本体15、15の制御装置55、55は、無線通信により互いに接続されている。これに限らず、各開閉装置本体15、15の制御装置55、55を、有線通信により互いに接続してもよい。
回転軸17には平歯車17aが一体的に連結されている。差動装置19から延びる出力軸18にも平歯車18aが一体的に連結されている。これら回転軸17の平歯車17aと出力軸18の平歯車18aとが噛み合っており、回転軸17と出力軸18とは相互に回転トルクを伝達するように構成される。差動装置19の第1入力軸21には、電動機23が連結される。電動機23は、操作盤56からの信号伝達のために、該操作盤56に接続されている。電動機23は、三相電源(動力電源)によって駆動する。該電動機23の駆動によって、第1入力軸21が回転する。第1入力軸21には、差動装置19と電動機23との間に、第1ブレーキ手段25が設けられている。該第1ブレーキ手段25は、第1入力軸21の回転運動を拘束及び解放するためのものである。該第1ブレーキ手段25は、油圧押上げブレーキ、電磁ブレーキやディスクブレーキ等が採用される。第1ブレーキ手段25は、三相電源又は単相電源によって作動する。第1ブレーキ手段25は、操作盤56からの信号伝達のために、該操作盤56に接続されている。操作盤56は、単相電源又は直流電源にて作動する。
また、差動装置19の第2入力軸22は、油圧制動装置27の油圧ポンプ30に連結される。第2入力軸22には、差動装置19と油圧制動装置27との間に、第2ブレーキ手段26が設けられている。該第2ブレーキ手段26は、第2入力軸22の回転運動を拘束及び解放するためのものである。該第2ブレーキ手段26は、第1ブレーキ手段25と同様に、油圧押上げブレーキ、電磁ブレーキやディスクブレーキ等が採用される。第2ブレーキ手段26は、単相電源又は直流電源によって作動する。第2ブレーキ手段26は、制御装置55からの信号伝達のために、該制御装置55に接続されている。本実施形態では、昇降手段は、ワイヤロープ10、ワイヤロープ巻取ドラム7、差動装置19及び電動機23に相当する。なお、本実施形態では、ワイヤロープ10及びワイヤロープ巻取ドラム7が採用されているが、チェーン及びスプロケットを採用してもよい。また、本実施形態では、昇降手段として電動機23が採用されているが、油圧モータまたは水圧モータを採用してもよい。
油圧制動装置27は、図2に示すように、油圧ポンプ30と、該油圧ポンプ30の吸込経路34及び吐出経路35に連通して、油圧ポンプ30からの作動油の吐出量を調整する油圧回路ユニット31と、を備えている。差動装置19の第2入力軸22が油圧ポンプ30の軸部に連結される。例えば、油圧ポンプ30がギヤポンプの場合、軸部がギヤケース(図示略)内で互いに噛み合う一対のギヤ(図示略)の一方に連結される。油圧回路ユニット31は、第2入力軸22の回転運動に伴って、油圧ポンプ30の吐出経路35から吐出される作動油を受け入れ、当該作動油が管路38(第1及び第2流量調整弁44、45)を通過することでその吐出量が調整されてオイルタンク39に戻り、オイルタンク39からの作動油が管路38を通って油圧ポンプ30の吸込経路34に吸い込まれるように構成される。油圧回路ユニット31の管路38には、リリーフ弁42、電磁切替弁43、第1及び第2流量調整弁44、45(第1及び第2チェック弁46、47含む)、リターンフィルタ48及びサクションフィルタ49がそれぞれ配置されている。リリーフ弁42は、油圧ポンプ30内に過度な油圧が発生すると開放されて、その油圧をオイルタンク39に逃がすものである。なお、符号はストップ弁50である。油圧回路ユニット31は、制御装置55からの信号伝達のために、該制御装置55に接続されている。油圧回路ユニット31は、単相電源又は直流電源にて作動する。なお、本実施形態では、油圧制動装置27には油圧ポンプ30が採用されているが、油圧モータまたは水圧モータを採用してもよい。また、本実施形態では、電磁切替弁43は一つ設けられているが、複数設けてもよい。本実施形態では、流量調整弁44、45は二つ設けられているが、一つでも良いし、三つ以上設けてもよい。
開度偏差計52は、水門2の開放領域が左右のいずれかに偏った状態、すなわち、扉体3が平衡状態に維持されておらず、扉体3の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜している状態を検出するものである。開度偏差計52は、対応する制御装置55への信号伝達のために、該制御装置55に接続されている。開度偏差計52と制御装置55とは、有線通信により接続されている。そして、開度偏差計52は、開閉装置本体15の回転軸17の位相を測定して、その測定結果を対応する制御装置55に伝達する。そして、各制御装置55、55にて、共有した各開閉装置本体15、15の回転軸17、17の位相に基づいて、各回転軸17、17の位相差を算出して、扉体3の傾斜姿勢を算出する。開度偏差計52は、単相電源又は直流電源によって作動する。実質的に同様であるが、各開閉装置本体15、15の回転軸17、17の回転速度の差を測定して、扉体3の傾斜姿勢を算出するようにしてもよい。制御装置55は、扉体3を自重降下させる際の扉体3の下降動作を制御するものである。各制御装置55、55は、上述したように、互いに無線通信により接続されている。制御装置55は信号伝達のために、操作盤56に接続されている。制御装置55は、単相電源又は直流電源により作動する。制御装置55の詳しい制御フローは以下に説明する。
次に、本実施形態に係る水門開閉装置1を使用した開閉制御方法を図3に基づいて、図1及び図2も適宜参照しながら説明するが、特に、災害時などに、三相電源を喪失したときに扉体3を自重降下させる際の開閉制御方法を詳細に説明する。
三相電源が喪失した状態では電動機23は機能せず、各開閉装置本体15の油圧回路ユニット31においては、電磁切替弁43は常時開状態となっている。なお、三相電源を喪失した場合でも、操作盤56、制御装置55、第2ブレーキ手段26、油圧制動装置27(油圧回路ユニット31)及び開度偏差計52は、無停電電源装置や小型のポータブル発電機の単相電源、又はバッテリの直流電源にて作動することができる。
ステップS1において、作業者が、操作盤56にて、扉体3を自重降下させるためのスイッチ操作等を行う。すると、この信号が各開閉装置本体15、15の制御装置55、55に伝達されて、扉体3の自重降下が開始される。続いて、ステップS2において、各開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、各開閉装置本体15の第2ブレーキ手段26を解除して、第2入力軸22の回転運動が解放される。一方、第1入力軸21は電動機23が電源喪失により機能しないので回転不能となる。そして、ステップS3において、扉体3は、各油圧制動装置27の作用により、適切な降下速度で自重降下する。すなわち、ステップS3では、扉体3の自重降下に伴って、各開閉装置本体15の回転軸17が回転すると共に差動装置19の第2入力軸22が回転する。当該第2入力軸22の回転運動に伴って、油圧制動装置27の油圧ポンプ30から吐出された作動油が、油圧回路ユニット31の第1及び第2流量調整弁44、45を通ってオイルタンク39に戻る。そして、作動油が第1及び第2流量調整弁44、45を通過することで油圧ポンプ30からの吐出量が制御され、扉体3をその降下速度を適切な速度に抑えた上で、自重降下させるようにしている。なお、水門2の閉鎖速度を増減する、すなわち、扉体3の降下速度を増減させる際には、制御装置55からの信号により、第1及び第2流量調整弁44、45の開度を制御することで、扉体3の降下速度を増減させることができる。また、扉体3の自重降下中、扉体3の着床面からの高さによって、第1及び第2流量調整弁44、45の開度を制御することで、その降下速度を適宜変化させることもできる。
扉体3が、各油圧制動装置27の作用により、適宜降下速度で自重降下している際、常時、各開度偏差計52、52によって、各開閉装置本体15、15の回転軸17、17それぞれの位相が測定され、その測定結果が制御装置55、55にそれぞれ伝達されて、その測定結果が各制御装置55、55にて共有される。続いて、ステップS4において、制御装置55にて、各開度偏差計52からの測定結果に基づく各開閉装置本体15、15の回転軸17、17の位相差が基準値を超えた場合には、扉体3の傾斜補正が必要であると判定されて、ステップS5に進む。一方、ステップS4において、制御装置55にて、各開度偏差計52からの測定結果に基づく各開閉装置本体15、15の回転軸17、17の位相差が基準値を超えていない場合には、扉体3の傾斜補正は必要ではないと判定されて、ステップS9に進む。該ステップS9では、扉体3が着床する。続いて、ステップS10では、扉体3の着床を検知センサ(図示略)にて検知すると、各開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、各開閉装置本体15の第2ブレーキ手段26を作動させて、第2入力軸22の回転運動を拘束する。そして、ステップS11にて、扉体3の自重降下を完了する。
ステップS5では、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、油圧回路ユニット31の電磁切替弁43を閉状態に作動させて、第1流量調整弁44への作動油の流動を遮断する。これにより、油圧ポンプ30から吐出される吐出量が減少して、ステップS6において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の降下速度が低下する。続いて、ステップS7において、制御装置55にて、各開度偏差計52からの測定結果に基づいて、扉体3の傾斜補正が完了したか否かが判定される。この結果、ステップS7において、制御装置55にて、扉体3の傾斜姿勢が補正されていないと判定された場合には、ステップS7の手前に戻る。一方、ステップS7において、制御装置55にて、扉体3の傾斜姿勢が補正されていると判定された場合には、ステップS8に進む。続いて、ステップS8において、先行して降下していた扉体3の幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、再び油圧回路ユニット31の電磁切替弁43を開状態に作動させて、第1及び第2流量調整弁44、45への作動油の流動を再開する。これにより、油圧ポンプ30から吐出される吐出量が増加することで、再び、扉体3は、適宜の降下速度で自重降下を継続する。その後、ステップS4の手前に戻る。
なお、ステップS5においては、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、油圧回路ユニット31の第1及び第2流量調整弁44、45の開度を絞り(電磁切替弁43は開状態のまま)、油圧ポンプ30から吐出される吐出量を減少させて、ステップS6において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の降下速度を抑えることもできる。また、第2流量調整弁45の上流側(油圧ポンプ30側)にも電磁切替弁43(図示していない)を配置しておき、ステップS5において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、油圧回路ユニット31の二つの電磁切替弁43、43を閉状態に作動させて、第1及び第2流量調整弁44、45への作動油の流動を共に遮断して、油圧ポンプ30から吐出される吐出量を略ゼロにして、ステップS6において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の自重降下を停止させることもできる。さらに、ステップS5において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の制御装置55からの信号により、第2ブレーキ手段26を作動させることで、第2入力軸22の回転運動を拘束すると共に油圧ポンプ30から吐出される吐出量を略ゼロにして、ステップS6において、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の自重降下を停止させるようにしてもよい。
これらの油圧ポンプ30からの吐出量を制御するための、電磁切替弁43の切替や、第1及び第2流量調整弁44、45の開度の絞り具合は、扉体2の傾斜姿勢の程度(大きさ)や、傾斜補正に要する時間等の条件により適宜選択することができる。
ところで、本実施形態に係る水門開閉装置1において、通常時に水門2を開閉する際には、操作盤56からの信号により、第1ブレーキ手段25を解除すると共に第1入力軸21の回転運動だけを解放する。そして、操作盤56からの信号により、各電動機23を開閉方向に駆動させることで、扉体3を昇降させるようにしている。また、扉体3の昇降時、制御装置55において、各開度偏差計52からの測定結果に基づいて、扉体3の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜していると判定された場合には、操作盤56からの信号により、扉体3の、先行して昇降している幅方向一端部に連結される開閉装置本体15の電動機23をON、OFFして、扉体3を傾斜補正するようにしている。また、三相電源を使用できる状態で、扉体3を自重降下させる際、各開閉装置本体15の電動機23を閉方向にそれぞれ駆動させて、その自重降下をアシストするようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る水門開閉装置1では、扉体3を自重降下させている際、各制御装置55が、各開度偏差計52からの測定結果に基づいて、扉体3の幅方向が水門2の幅方向に対して傾斜していると判定した場合には、各制御装置55からの信号により、各油圧制動装置27の油圧ポンプ30からの作動油の吐出量を制御することで、扉体3の自重降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正することができる。これにより、扉体3の、先行して降下している幅方向一端部の降下速度をスムーズに小さくすることができ、比較的高速で自重降下している扉体3を、その傾斜姿勢から正常姿勢へスムーズに補正することができる。
また、本発明の実施形態に係る水門開閉装置1では、各開閉装置本体15の電動機23以外、制御装置55、第2ブレーキ手段26及び油圧制動装置27は、単相電源又は直流電源により作動するので、災害時など、三相電源が喪失した場合でも、無停電電源装置や小型のポータブル発電機の単相電源、又はバッテリの直流電源を使用することで、扉体3をその平衡状態を維持しながら安定して自重降下させることができる。
さらに、扉体3の幅方向両側にそれぞれ独立した開閉装置本体15、15の制御装置55、55の間、言い換えれば、一対の門柱5、5の間の比較的長い距離を有線通信で接続した場合では、大規模な災害が発生したときに、そのケーブルが切断されてしまうことが想定される。これを対策するために、本水門開閉装置1では、各開閉装置本体15、15の制御装置55、55を互いに無線通信にて接続しており、ケーブルの切断による信号の伝達不能を抑制するようにしている。
なお、本実施形態では、液圧制動装置として油圧制動装置27を採用しているが、水圧制動装置を採用してもよい。この実施形態では、水圧制動装置は、水圧ポンプと、該水圧ポンプの吸込経路及び吐出経路に連通して、水圧ポンプからの水の吐出量を調整する水圧回路ユニットと、を備えるようになる。
1 水門開閉装置,2 水門,3 扉体,7 ワイヤ巻取ドラム(昇降手段),10 ワイヤロープ(昇降手段),15 開閉装置本体,23 電動機(昇降手段),27 油圧制動装置(液圧制動装置),55 制御装置

Claims (3)

  1. 水門を開閉する扉体に連結され、該扉体を昇降させる昇降手段と、
    前記扉体を自重により降下させる際、前記扉体の自重降下に伴う作動液の吐出量を制御して、前記扉体の自重降下速度を調整する液圧制動装置と、
    を備えた開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置され、
    前記扉体の自重降下中、前記扉体の幅方向が前記水門の幅方向に対して傾斜した場合、前記各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御して、その傾斜姿勢を補正する制御装置を備えることを特徴とする水門開閉装置。
  2. 前記昇降手段は、三相電源により作動して、
    前記制御装置及び前記液圧制動装置は、単相電源又は直流電源により作動することを特徴とする請求項1に記載の水門開閉装置。
  3. 水門を開閉する扉体に連結され、該扉体を昇降させる昇降手段と、
    前記扉体を自重により降下させる際、前記扉体の自重降下に伴う作動液の吐出量を制御して、前記扉体の自重降下速度を調整する液圧制動装置と、
    を備えた開閉装置本体が、扉体の幅方向両側にそれぞれ独立して一対配置された水門開閉装置の開閉制御方法であって、
    前記扉体を自重で降下させる際、当該扉体を前記各液圧制動装置の作動によってその自重降下速度を調整しつつ降下させて、
    前記扉体の自重降下中、前記扉体の幅方向が前記水門の幅方向に対して傾斜した場合、前記各液圧制動装置における作動液の吐出量を制御することで、前記扉体の自重降下を継続させながら、その傾斜姿勢を補正することを特徴とする水門開閉装置の開閉制御方法。
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