JP2019192758A - 非接触伝送用断熱材及び非接触伝送用断熱材を介した非接触伝送方法 - Google Patents
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Abstract
Description
バッテリ等は、MLIで覆われた構体の内部に配置されている。
しかし、非接触伝送技術を用いて電力伝送や通信を行うときに、伝送を行うコイル間にMLIが存在すると、そのMLIを構成する断熱フィルムの金属層に渦電流が発生して、非接触伝送による伝送効率が低下するという問題がある。
本発明の非接触伝送用断熱材は、基材層と、前記基材層の第1面に設けられた第1金属層と、を有し、前記第1金属層には第1金属非被覆部が形成された断熱フィルムを備えることを特徴としている。
この発明によれば、例えば、断熱フィルムを厚さ方向に挟んで、互いに対向するように送電部及び受電部を配置する。ここで言う送電部及び受電部は、電力伝送又は信号の伝送のどちらか一方、又は双方を行ってもよい。
送電部及び受電部がコイルを備える場合には、送電部に交流電流が供給されると、送電部から出た磁束により、第1金属層に渦電流が生じる。第1金属層に生じた渦電流から発生する磁束は、送電部から出た磁束を打ち消す方向に生じる。しかし、第1金属層に第1金属非被覆部が形成されているため、第1金属層に生じる渦電流の径は小さくなり、送電部から出た磁束を打ち消す力が弱くなる。従って、送電部から出た磁束は、密度が大きく低下することなく効率的に受電部に達する。磁束が両コイルの中心を通ると、電磁誘導により両コイルにそれぞれ電圧が生じて電流が流れる(以下、この現象を電力の供給又は信号の伝送と言う)。従って、第1金属層を有する断熱フィルムを挟んだ場合でも、送電部と受電部との間で磁界を利用した電力又は信号の伝送を実現することができる。
また、例えば、第1金属非被覆部の面積を第1金属層の面積に対して極僅かにすることにより、断熱フィルムによる断熱性能を従来と同等に維持することができる。
この発明によれば、例えば送電部がコイルを備える場合には、所定の位置とコイルの中心軸とが一致するようにコイルを配置する。このとき、コイルから出た磁束により、第1金属層には、前記所定の位置を中心とした渦電流が生じる。しかし、第1金属非被覆部により、第1金属層に生じる渦電流の強さは、所定の位置に向かうに従い小さくなる。そして、所定の位置に向かうに従い、送電部から出た磁束を打ち消す力が弱くなる。従って、送電部と受電部との間の電力伝送を効率的に行うことができる。
この発明によれば、第1金属層に複数の第1金属非被覆部を容易に設けることができる。
この発明によれば、例えば送電部がコイルを備える場合には、放射状の形状の中心とコイルの中心軸とが一致するようにコイルを配置する。このとき、コイルから出た磁束により、第1金属層には、前記放射状の形状の中心を中心とした渦電流が生じる。しかし、スリット状の複数の第1金属非被覆部により、第1金属層に生じる渦電流の径は小さくなり、送電部から出た磁束を打ち消す力が弱くなる。従って、送電部と受電部との間の電力伝送を効率的に行うことができる。
この発明によれば、第1金属層の第1金属非被覆部を通過して厚さ方向に進んで第2金属層に向かう赤外線は、第2金属層における第2金属非被覆部が形成されていない部分で反射される。従って、断熱フィルムの断熱性能を従来と同等に維持することができる。
この発明によれば、断熱フィルムを挟んだ磁界を利用した電力伝送を、より簡単に実現することができる。
この発明によれば、複数の断熱フィルムの第1金属層により、断熱性能を高めることができる。
この発明によれば、送電部と受電部との間の磁界を利用した電力又は信号の伝送では、送電部と受電部とを離間させることができる。断熱フィルムを厚さ方向に挟むように送電部及び受電部を配置して、送電部から受電部に供給された電力又は信号がさらに供給される電子機器を外部環境から断熱することにより、送電部と受電部との間の磁界を利用した電力又は信号の伝送を、電力の供給又は信号の伝送だけでなく、電子機器の断熱にも有効に用いることができる。
以下、本発明に係る非接触伝送用断熱材の第1実施形態を、適用対象を探査ローバとした場合を例にとって、図1から図8を参照しながら説明する。
図1に示すように、探査ローバ1は、各搭載機器を内包する構体11と、本実施形態の非接触伝送部(非接触伝送用断熱材)16と、太陽電池36と、駆動モータ(駆動部)46と、制御部(電子機器)51と、を備えている。
タイヤ12は、支持板37で支持されたシャフト12aにより回転可能に支持されている。タイヤ12は、月及び火星等の地面Gに接触している。
図1及び図2に示すように、構体11は、従来のMLI13により外側から覆われている。MLI13は、公知の構成のものである。なお、図2では、後述するMLI13及び非接触伝送用MLI17を分解して示していて、MLI13と非接触伝送用MLI17とを糸28により縫合する構成は示していない。
図2に示すように、MLI13は、例えば、基層13cと、金属層13dとが積層されて構成されている。
基層13cは、ポリエステルフィルムやポリイミドフィルム等の電気的絶縁性を有する材料でシート状に形成されている。金属層13dは、アルミニウム等の金属でシート状に形成されている。
基層13cの両面に金属層13dが設けられ、従来の断熱フィルム13eが構成される。
厚さ方向に隣り合う断熱フィルム13eの間には、間隔保持部材27が配置されていてもよい。間隔保持部材27は、例えばポリエステルネットで形成されている。
MLI13に対する貫通孔13aの面積比(後述する非接触伝送用MLI17の面積比)は、小さい。この面積比は、例えば数%程度である。
図2及び図3に示すように、非接触伝送用MLI17は、非接触伝送用断熱フィルム(断熱フィルム)22が、非接触伝送用断熱フィルム22の厚さ方向に複数積層されて構成されている。
例えば、非接触伝送用断熱フィルム22は、図4に示す平面視で矩形状に形成されている。なお、非接触伝送用断熱フィルム22の平面視における形状は矩形状に限定されず、六角形状等の多角形状や円形状等でもよい。
基材層23は、基層13cと同様に構成されている。基材層23の厚さは、例えば9μm(マイクロメートル)である。
第1金属層24は、アルミニウム、銀等の金属でシート状に形成されている。金属層24,25は、例えば蒸着により形成されている。なお、基材層23に、圧延などによりシート状に形成された金属層24,25を貼り付けて、非接触伝送用断熱フィルム22を構成してもよい。第1金属層24には、第1金属層24を厚さ方向に貫通する第1金属非被覆部24aが複数形成されている。なお、第1金属層24における複数の第1金属非被覆部24a以外の部分が、金属蒸着部である。
各第1金属非被覆部24aは、それぞれスリット状(細長い切り込み状)に形成されている。複数の第1金属非被覆部24aは、互いに間隔を空けて、互いに平行又は格子状になるように配置されている。第1金属非被覆部24aは、基材層23の第1面23aに設けられている。第1金属非被覆部24aは、基材層23の第1面23aを被覆していない。
第1金属非被覆部24aは、基材層23の第1面23aに沿って第1金属層24の各端まで延びていることが好ましい。第1金属層24に形成される第1金属非被覆部24aの数は複数に限定されず、1つでもよい。
第2金属非被覆部25aは、基材層23の第1面23aに沿って第2金属層25の各端まで延びていることが好ましい。第2金属層25に形成される第2金属非被覆部25aの数は複数に限定されず、1つでもよい。
金属層24,25の厚さは、例えばそれぞれが25nm以上100nm以下である。
非接触伝送用断熱フィルム22Cでは、複数の第1金属非被覆部24aの一部が、基材層23の第1面23aに沿う方向に延びるように形成されている。そして、複数の第1金属非被覆部24aの残部が、基材層23の第1面23aに沿い、かつ複数の第1金属非被覆部24aの一部が延びる方向と直交する方向に延びるように形成されている。
非接触伝送用断熱フィルム22A,22Bのうち、間隔保持部材27を介して対向する(又は互いに接触する)非接触伝送用断熱フィルム22Aの第1金属層24の第1金属非被覆部24a及び非接触伝送用断熱フィルム22Bの第2金属層25の第2金属非被覆部25aは、厚さ方向に互いに重ならないように配置されていることが好ましい。なお、非接触伝送用断熱フィルム22Aの第1金属非被覆部24a及び非接触伝送用断熱フィルム22Bの第1金属非被覆部24aは、厚さ方向に互いに重なっていてもよい。非接触伝送用断熱フィルム22Aの第2金属非被覆部25a及び非接触伝送用断熱フィルム22Bの第2金属非被覆部25aは、厚さ方向に互いに重なっていてもよい。
なお、図示はしないが、コイル18,19とは別に、非接触伝送用MLI17を厚さ方向に挟むように一対のコイルを配置し、これら一対のコイルを用いた電磁結合により通信(信号の伝送)を行ってもよい。
このように、電力伝送及び通信をMLI13に取付けた1つの非接触伝送用MLI17を用いて行ってもよいし、MLI13に取付けた1つ又は複数の非接触伝送用MLI17で電力伝送のみを行い、MLI13に取付けた他の1つ又は複数の非接触伝送用MLI17で通信のみを行いように構成してもよい。
コイル18,19の外径は、厚さ方向に見たときに非接触伝送用MLI17の外縁部内に配置される。
給電コイル18は、非接触伝送用MLI17の一方側(宇宙側)に配置されている。受電コイル19は、非接触伝送用MLI17の他方側(構体11側)に配置されている。
なお、受電コイル19は、非接触伝送用MLI17の一方側に配置されてもよい。この場合、給電コイル18は、非接触伝送用MLI17の他方側に配置される。コイル18,19は、互いの螺旋の中心軸が一致するように配置されていることが好ましい。
太陽電池36で発生した直流電流は、インバータ38で交流電流に変換される。インバータ38で変換された交流電流は、給電コイル18に供給される。給電コイル18側の回路には、共振コンデンサが直列に設けられていることが好ましい。
給電コイル18に交流電流が供給されると、受電コイル19は給電コイル18との間で磁界を利用した電力伝送を行う。
磁界を利用した電力伝送により給電コイル18から受電コイル19に交流電流が伝送されると、この交流電流は、整流回路40及びPCU41により、例えば大きさがほぼ一定な直流電流に変換され、バッテリ(蓄電池)42に蓄えられたり、駆動モータ46及び制御部51に供給されたりする。PCU41には、制御部51以外の内部機器(機器)が接続されていてもよい。なお、受電コイル19側の回路には、共振コンデンサが直列に設けられていることが好ましい。
バッテリ42は、直流電流を蓄える。整流回路40、PCU41、バッテリ42、及び制御部51は、構体11内に配置されている。
なお、太陽電池36が発生した直流電流を、DC/DCコンバータ47で所定の大きさに変換し、駆動モータ46に供給してもよい。この場合、DC/DCコンバータ47は、前述の支持板37により支持される。
なお、MLI13に対する非接触伝送用MLI17の面積比が小さいため、MLI13,17による断熱性能は、従来のMLIと同等に維持される。MLI13に複数の非接触伝送用MLI17が取付けられる場合にも、MLI13に対する複数の非接触伝送用MLI17全体の面積比を小さく抑えることにより、MLI13及び複数の非接触伝送用MLI17による断熱性能は、従来のMLIと同等に維持される。
月及び火星等の地面G上に、探査ローバ1を配置する。このとき、探査ローバ1は真空環境下、又は地球上に比べて気圧が低い環境下にさらされる。バッテリ42は、内部に蓄えられた直流電流を制御部51に供給する。制御部51は、制御プログラムに基づいてバッテリ42から駆動モータ46に直流電流を供給する。タイヤ12がシャフト12a周りに回転し、地面G上を探査ローバ1が移動する。
日中において太陽電池36が可視光線を受けると、太陽電池36は直流電流を発生する。太陽電池36で発生した直流電流は、インバータ38で交流電流に変換される。インバータ38で変換された交流電流は、給電コイル18に供給される。
しかし、第1金属層24に第1金属非被覆部24aが形成されているため、二点鎖線L2、L3による渦電流の流れが、第1金属非被覆部24aにより遮られる。第1金属層24に生じる渦電流の径は小さくなり、給電コイル18から出た磁束を打ち消す力が弱くなる。従って、給電コイル18から出た磁束は、密度が大きく低下することなく効率的に受電コイル19に達し、受電コイル19に交流電流が誘起される。
受電コイル19に誘起された交流電流は、整流回路40及びPCU41により所定の大きさの直流電流に変換され、バッテリ42に蓄えられたり、駆動モータ46及び制御部51に供給されたりする。
このように、非接触伝送部16は、断熱と非接触伝送を両立した構成である。
このとき、非接触伝送用MLI17を、給電コイル18と受電コイル19との間に配置してもよい。次に、太陽電池36から給電コイル18に交流電流を供給してもよい。
また、非接触伝送用断熱フィルム22に設けられた金属非被覆部24a,25aの総面積は、構体11を囲む従来のMLI13及び非接触伝送用MLI17を構成する各層の金属蒸着部の面積と比較して十分に小さい(1%未満)ため、非接触伝送用MLI17による断熱性能を従来のMLIと同等に維持することができる。
第1金属層24の第1金属非被覆部24a及び第2金属層25の第2金属非被覆部25aは、厚さ方向に互いに重ならないように配置されている。このため、第1金属層24の第1金属非被覆部24aを通過して厚さ方向に進んで第2金属層25に向かう赤外線は、第2金属層25における第2金属非被覆部25aが形成されていない部分で反射される。さらに、金属非被覆部24a,25aの総面積は金属蒸着部の面積と比較して十分に小さい。例えば、従来のMLI13を構成する断熱フィルム13eの金属蒸着部と非接触伝送用断熱フィルム22の金属蒸着部の合計面積と比較すると、金属非被覆部24a,25aの総面積は1%未満である。従って、非接触伝送用MLI17の断熱性能を高め、非接触伝送用MLI17の断熱性能を従来のMLI13と同等に維持できる。
非接触伝送用MLI17は、複数の非接触伝送用断熱フィルム22が厚さ方向に積層されて構成されている。従って、複数の非接触伝送用断熱フィルム22の金属層24,25により、断熱性能を高めることができる。
図9に示す非接触伝送用MLI56の第1金属層57のように、スリット状に形成された複数の第1金属非被覆部57aは、厚さ方向に見た平面視において、放射状に配置されていてもよい。すなわち、複数の第1金属非被覆部57aは、所定の軸線O周りに互いに間隔を空けて配置されている。この変形例では、軸線Oは平面視における第1金属層57の中央に配置され、軸線O周りに8つの第1金属非被覆部57aが形成されている。複数の第1金属非被覆部57aの軸線O側の端部は、それぞれ軸線Oに達していて、互いに連結されている。
複数の第1金属非被覆部57aは、第1金属層57の平面視において、軸線Oの近傍(所定の位置)には第1金属層57の単位面積当たり密に形成され、軸線Oから離間するに従い漸次、第1金属層57の単位面積当たり疎になるように形成されている。
なお、所定の位置は、第1金属層57の中央である軸線Oの近傍であるとしたが、所定の位置はこれに限定されない。例えば、所定の位置は第1金属層57の隅部等でもよい。
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図10に示すように、本実施形態の探査ローバ2は、第1実施形態の非接触伝送部16、インバータ38、DC/DCコンバータ47に代えて、非接触伝送部66を備えている。
非接触伝送部66は、前述の非接触伝送用MLI17及び受電コイル19を備えている。非接触伝送用MLI17は、MLI13における貫通孔13aの開口周縁部に取付けられている。
給電ステーション3は、前述の給電コイル18と、インバータ38と、蓄電部71と、を備えている。給電コイル18は、例えば、地面Gに設置されるか、地面Gから数cmの深さに埋設されている。蓄電部71は、インバータ38に直流電流を供給する。インバータ38は、直流電流を交流電流に変換し、給電コイル18に供給する。
まず、給電ステーション3上に探査ローバ2が停止する。このとき、給電ステーション3の給電コイル18上に、探査ローバ2の受電コイル19が配置されるようにする。このとき、給電コイル18及び受電コイル19は、非接触伝送用MLI17を厚さ方向に挟む。第1実施形態と同様に、給電コイル18に交流電流が供給されると、受電コイル19に電力が供給され、バッテリ42に直流電流が蓄えられる。
バッテリ42の充電が終了すると、探査ローバ2は給電ステーション3から移動して、所定のミッションを行う。バッテリ42の充電量が所定の量以下になると、探査ローバ2は給電ステーション3に戻り、バッテリ42の充電を行う。
さらに、探査ローバ2は、逐一、給電ステーション3に戻ることで電力を充電することにより、夜間や永久影の地域でも活動することができる。
この変形例では、探査ローバの受電コイル19が探査ローバの非接触伝送用MLI17を介して給電用ローバの非接触伝送用MLI17を厚さ方向に挟んだ給電コイル18の反対側に配置されると、磁界を利用した電力伝送により給電コイル18から受電コイル19に電力が供給される。
例えば、前記第1実施形態及び第2実施形態では、非接触伝送用MLI17は1層の非接触伝送用断熱フィルム22で構成されてもよい。非接触伝送用断熱フィルム22が最外層に用いられる場合、非接触伝送用断熱フィルム22は第2金属層25を備えなくてもよい。
第1金属非被覆部はスリット状に形成されたものに限定されず、金属層の外縁部に達する切欠き状に形成されたものであってもよい。
以下では、本発明の実施例及び比較例を具体的に示してより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
非接触伝送用断熱フィルムは、基材層及び第1金属層で構成されるとした。平面視において、層集合体は100mm×100mmの矩形状に形成されているとした。第1金属層に第1金属非被覆部が形成されていないものを、サンプル1として作製した。図5に示す、スリット状の第1金属非被覆部が形成されていない幅L11、及び第1金属非被覆部の幅L12を下記のように設定して、以下に説明するサンプル2〜サンプル4を作製した。
サンプル3:幅L11は14mm、幅L12は2mm。
サンプル4:幅L11は21mm、幅L12は3mm。
なお、サンプル2〜サンプル4では、平面視において、第1金属層の面積に対する第1金属非被覆部の面積の割合は12:88として、一定にした。サンプル4よりもサンプル3、サンプル3よりもサンプル2の方が、スリット状の第1金属非被覆部が密に形成されている。サンプル1が比較例、サンプル2〜サンプル4が実施例となる。
実験結果を、図10に示す。図10の横軸は周波数(kHz)を表し、縦軸は電力伝送効率(%)を表す。実線で示した線L16は、サンプル1の実験結果を表す。同様に、点線で示した線L17はサンプル2の実験結果を表し、一点鎖線で示した線L18はサンプル3の実験結果を表し、二点鎖線で示した線L19はサンプル4の実験結果を表す。
周波数が678kHz及び1MHzと、比較的高い場合において、第1金属非被覆部が密に形成されている方が電力伝送効率が高くなることが分かった。
18 給電コイル(送電部)
19 受電コイル(受電部)
22 非接触伝送用断熱フィルム(断熱フィルム)
23 基材層
23a 第1面
23b 第2面
24,57 第1金属層
24a,57a 第1金属非被覆部
25 第2金属層
25a 第2金属非被覆部
51 制御部(電子機器)
Claims (8)
- 基材層と、
前記基材層の第1面に設けられた第1金属層と、
を有し、
前記第1金属層には第1金属非被覆部が形成された断熱フィルムを備える非接触伝送用断熱材。 - 前記第1金属非被覆部は、前記第1金属層の平面視において、所定の位置で密に形成され、前記所定の位置から離間するに従い漸次、疎になるように形成されている請求項1に記載の非接触伝送用断熱材。
- 前記第1金属非被覆部は、前記第1金属層に複数形成され、
前記複数の第1金属非被覆部は、それぞれスリット状に形成され、
互いに間隔を空けて平行になるように配置されているか、格子状に配置されている請求項1に記載の非接触伝送用断熱材。 - 前記第1金属非被覆部は、前記第1金属層に複数形成され、
前記複数の第1金属非被覆部は、それぞれスリット状に形成され、前記断熱フィルムの厚さ方向に見たときに放射状に配置されている請求項1に記載の非接触伝送用断熱材。 - 前記断熱フィルムは、前記基材層における前記第1面とは反対側の第2面に設けられた第2金属層を備え、
前記第2金属層には第2金属非被覆部が形成され、
前記第1金属層の前記第1金属非被覆部及び前記第2金属層の前記第2金属非被覆部は、前記断熱フィルムの厚さ方向に互いに重ならない部分が形成されるように配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の非接触伝送用断熱材。 - 前記断熱フィルムを厚さ方向に挟んで、互いに対向するように配置され、互いの間で磁界を利用した電力又は信号の伝送を行う送電部及び受電部を備える請求項1から5のいずれか一項に記載の非接触伝送用断熱材。
- 前記断熱フィルムを複数備え、
前記複数の断熱フィルムは、前記断熱フィルムの厚さ方向に積層されている請求項1から6のいずれか一項に記載の非接触伝送用断熱材。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の非接触伝送用断熱材を用いた非接触伝送方法であって、
前記断熱フィルムを厚さ方向に挟んで、互いに対向するように配置された送電部と受電部との間の磁界を利用した電力又は信号の伝送を、前記送電部から前記受電部に供給された電力又は信号を電子機器に供給し、かつ、前記電子機器を外部環境から断熱するために用いる非接触伝送方法。
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