JP2019192573A - シールドフラットケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、複数本の平形導体とともにシールド層を、基板側の端子に確実に接続することができるシールドフラットケーブルを提供する。【解決手段】シールドフラットケーブル1は、平行に配列された複数本の平形導体11と、複数本の平形導体11の並列面の両面に貼り合わされた一対の絶縁層21,22と、絶縁層21,22の少なくとも一方を覆うシールド層41を有し、一方の絶縁層22の長さ方向の端部で平形導体11が露出したケーブル端末部が形成されている。一方の絶縁層22のケーブル端末部側の外周側にグランド導体31が設けられ、グランド導体31に一体に設けた接触片32が所定の平形導体と電気接続され、シールド層がグランド導体31を介して平形導体11に電気的に接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、シールドフラットケーブルに関する。
フレキシブルフラットケーブル(FFC)は、CDやDVDプレーヤ等のAV機器、コピー機やプリンタ等のOA機器、その他電子・情報機器の内部配線等の多くの分野で、省スペース化と簡便な接続を目的として用いられている。また、機器の使用周波数が高くなるとノイズの影響が大きくなることから、シールドされたシールドフラットケーブルが用いられる。
シールドフラットケーブルのシールドは、例えば、FFCの外側にシールド層を設けることにより行われる。また、シールドフラットケーブルは、端部にコネクタに接続される端末部を有している。この端末部で、シールド層をコネクタに備えられたグランドパッドへ接地接続するための構造が必要となる。例えば、特許文献1には、シールド層に電気的に接続されたグランド導体を有するシールドフラットケーブルが開示されている。
特開2010−153191号公報
FFCが接続される基板側には、通常、FFCの平行に配列された複数本の平形導体の露出面に接触する複数の端子を備えたコネクタが設けられている。特許文献1に開示されたシールドフラットケーブルでは、平行に配列された複数本の平形導体の端子部の露出面と、グランド導体の露出面とは厚み方向の高さ位置が異なる。このため、グランド導体を接地させるために、グランド導体をコネクタの金属シェルに接触させたり、平形導体用の端子とは異なる厚み方向の高さ位置にグランド用端子を別途設けたりする必要が生じる。また、コネクタによっては、構造の自由度を増すために、金属シェルや、グランド用端子を設けない場合がある。
本発明は、これらの実情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、複数本の平形導体とともにシールド層を、基板側の端子に確実に接続することができるシールドフラットケーブルを提供することをその目的とする。
本発明の一態様に係るシールドフラットケーブルは、平行に配列された複数本の平形導体と、複数本の該平形導体の並列面の両面に貼り合わされた一対の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方を覆うシールド層を有し、一方の前記絶縁層の長さ方向の端部で前記平形導体が露出したケーブル端末部が形成されたシールドフラットケーブルであって、一方の前記絶縁層の前記ケーブル端末部側の外周側にグランド導体が設けられ、該グランド導体が所定の前記平形導体と前記シールド層に電気的に接続されている。
本発明によれば、グランド導体を介してシールド層を所定の平型導体に電気的に接続できるため、複数本の平形導体とともにシールド層を、基板側のコネクタの端子に確実に電気的接続することができる。
本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの概略を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの製造過程の一例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの製造過程の一例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの製造過程の一例を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの製造過程の一例を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るシールドフラットケーブルの概略を示す図である。
(本願発明の実施形態の説明)
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るシールドフラットケーブルは、平行に配列された複数本の平形導体と、複数本の該平形導体の並列面の両面に貼り合わされた一対の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方を覆うシールド層を有し、一方の前記絶縁層の長さ方向の端部で前記平形導体が露出したケーブル端末部が形成されたシールドフラットケーブルであって、一方の前記絶縁層の前記ケーブル端末部側の外周側にグランド導体が設けられ、該グランド導体が所定の前記平形導体と前記シールド層に電気的に接続されている。
この構成により、グランド導体を介してシールド層を所定の平型導体に電気的に接続できるため、複数本の平形導体とともにシールド層を、基板側のコネクタの端子に確実に電気的接続することができる。
(2)前記グランド導体が、所定の前記平形導体と電気的に接続される接触片を一体に有していることが望ましい。この構成により、グランド導体と所定の平形導体とを確実に電気接続することができる。
(3)前記グランド導体が、一方の前記絶縁層と前記シールド層との間に位置していてもよい。この構成により、平形導体とグランド導体との厚み方向の段差を小さくすることができ、平形導体とグランド導体との電気的接続が容易に行える。
(4)前記グランド導体が、前記シールド層の外周側に位置してもよい。これにより、絶縁層の外周側にシールド層が位置することになるため、シールド層と平形導体との距離を一定にできる。
(5)前記グランド導体が、一対の前記絶縁層の周囲に設けられ、前記シールド層が、一対の前記絶縁層のそれぞれの外周側で前記グランド導体に接して設けられていてもよい。この構成により、絶縁層を介して平形導体の並列面を挟むようにシールド層を設けることができるため、良好なシールド効果を得ることができる。
(本発明の実施形態の詳細)
以下、図面を参照しながら、本発明のシールドフラットケーブルに係る好適な実施形態について説明する。以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。なお、本発明はこれらの実施形態での例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内および均等の範囲内におけるすべての変更を含む。また、複数の実施形態について組み合わせが可能である限り、本発明は任意の実施形態を組み合わせたものを含む。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの概略を示す図であり、図1(A)は斜視図、図1(B)は、図1(A)の1B−1Bにおける断面図である。
本実施形態によるシールドフラットケーブル1は、複数本の平形導体11、絶縁層21,22、グランド導体31、および、シールド層41から構成される。シールドフラットケーブル1は、例えば、断面が平形形状でX軸方向に延びる平形導体11をY軸方向に複数本平行に並べ、平形導体11の並列面(XY平面)と直交する方向(Z方向)の両面を絶縁層21.22により挟んで被覆したフラットケーブルが用いられる。シールドフラットケーブル1の少なくとも一方の端部には、図中のZ軸方向上側にある絶縁層22を除去してケーブル端末部(幅Aの部分)が形成され、平形導体11が露出されている。このケーブル端末部が、シールドフラットケーブル1をコネクタと接続した際の接続端子部となる。なお、ケーブル端末部は、端部の絶縁層22を始めから存在させず、接続端子部となる平形導体11を露出させて形成してもよい。
平形導体11は、例えば、銅箔、錫メッキ軟銅箔等の金属からなり、信号伝送の電流値にもよるが、例えば、厚さが10μm〜100μmで、幅が0.2〜0.8mm程度であり、ピッチPが0.4〜2.0mmの適宜の大きさで配列される。この平形導体11の配列状態は、絶縁層21,22により挟まれて保持される。平形導体11は信号伝送用として用いられるが、所定の平形導体11は、基板側のコネクタ端子に接続された際に、接地されるようになっている。例えば、平形導体11は、信号ラインをS、接地ラインをGとした場合、並列方向(Y軸方向)に、G−S−S−G−S−S−G−S−S−G・・・のように、2本の信号ラインSと1本の接地ラインGとが繰り返されるように配列される。ここで、隣接する2本の信号ラインは差動伝送に用いられる。
図1(A)、図1(B)に示すように、上側の絶縁層22のケーブル端末部側の外周側には、グランド導体31が設けられている。このグランド導体31には、グランド導体31から一体に延びる複数の接触片32が設けられており、各接触片32が接地ラインGとなる平形導体11の露出面に電気的に接続されている。また、グランド導体31と絶縁層22の外周側には、シールド層41が設けられている。なお、グランド導体31とシールド層41の配置は逆でもよく、グランド導体31がシールド層41の外周側に配置されるようにしてもよい。この場合、グランド導体31の下面(絶縁層22側)がシールド層41と電気的に接続される。なお、本発明において、外周側とは、平形導体11を内側として、平形導体11の並列面の上下両面の外側方向および左右端面の外側方向のいずれか一方または両方を意味している。
絶縁層21,22は、その内面(接合面)に接着層(図示省略)を有する。絶縁層21,22自体は、柔軟性に優れた一般的な樹脂フィルムが使用され、例えば、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の汎用性のある樹脂フィルムを用いることができる。この樹脂フィルムの厚さとしては、9μm〜100μmのものが用いられる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂等の樹脂材料が挙げられる。なお、これらの樹脂フィルムのうち、電気的特性、機械的特性、コスト等の観点からは、ポリエチレンテレフタレート樹脂の使用が好ましい。
また、絶縁層21,22の接着層としては、樹脂材料からなるものが使用され、例えば、ポリエステル系樹脂やポリオレフィン系樹脂に難燃剤を添加した接着剤などが挙げられる。この接着層は、10μm〜150μmの範囲の適宜の厚さで形成される。絶縁層21,22は、平形導体11を挟んで接着層を向き合わせ、加熱ローラで熱を加えながら接合することにより貼り合わされ一体化される。なお、ケーブル端末部の平形導体11の露出面とは反対側に、補強板を設けてもよい。さらに、絶縁層21,22は、接着層を用いずに、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、あるいはポリフェニレンサルファイド等の単層の樹脂等で形成してもよい。この場合、樹脂の厚さは例えば300μm程度にしてもよい。
グランド導体31は、例えば、アルミニウム箔や銅箔等の金属箔に導電性接着層を有する2層構造のものが使用される。グランド導体31には、平形導体11の接地ラインGの位置に応じて接触片32が一体に設けられており、接触片32に設けた導電性接着層によって、接地ラインGとなる平形導体11に電気接続される。なお、接触片32と接地ラインGとの電気接続は、導電性接着材によるほか、半田、超音波溶着、レーザ溶接等であっても構わない。
シールド層41は、全体の厚さが30μm程度で、例えば、グランド導体31の外周側に設ける場合は、金属層と導電性接着層の2層構造からなるものが用いられ、その導電性接着層を内側にしてグランド導体31と絶縁層22に貼付される。貼り付けの形態としては、図1(A)、図1(B)に示すように、平形導体11の露出面側の片面で、少なくとも平形導体11の外周側を全て覆うように設けられているが、フラットケーブルの全周にわたって設けてもよい。また、シールド層41の外周側にグランド導体31を設ける場合は、金属層と接着層の2層構造からなるものが用いられる。例えば、アルミニウム箔の表面にPET等の絶縁層を設け、端末のグランド導体31との接続部のアルミニウム箔を露出させ、この露出部分をグランド導体31に接続してもよい。さらに、シールド層41としては、平形導体11との距離を調節するために、金属箔と接着層との間に樹脂層を入れた3層構造のものでもよい。
次に、本実施形態のシールドフラットケーブルの製造方法の一例について説明する。図2から図5は、それぞれ本発明の第1の実施形態に係るシールドフラットケーブルの製造過程の一例を説明するための図である。図2から図5において、それぞれ(A)は上方から見た図、(B)は断面図を示し、例えば、図2(B)は、図2(A)における2B−2Bでの断面図である。
図2(A)、図2(B)に示すように、複数本の平形導体11を平行に並べ、その並列面の上下を、内側に接着層を設けた絶縁層21,22の間に挟み込み、加熱ローラで熱を加えながら接合することにより、平形導体11の両面に絶縁層21,22を貼り合わされ一体化された長尺のフラットケーブルを作製する。
次に、図3(A)とその3B−3Bでの断面図である図3(B)に示すように、フラットケーブルの端子となる部分の一方の絶縁層、ここでは、上側の絶縁層22をケーブル端末部の端子となる幅Aだけ、例えばレーザ加工によって除去し、複数本の平形導体11を露出させる。なお、複数本のシールドフラットケーブルを作製する場合は、製造効率を高める点から、1本目のシールドフラットケーブルの後端の端子部とこのシールドフラットケーブルに続く2本目のシールドフラットケーブルの前端の端子部を同時に形成し、最後に図3(A)に示す2点鎖線で示す分割線C−Cに沿って分割している。このため、図3(A)では、複数本の平形導体11の露出面は、ケーブル端末部の端子となる幅Aの2倍の幅になるように形成される。
一方の絶縁層22から所定の形状に平形導体11を露出させる方法としては、上記のようにレーザ加工によって絶縁層22に開口部を設ける方法の他に、予め絶縁層22の所定位置に開口部を設けておく方法でもよい。後者の場合、平形導体11を絶縁層21と開口部を設けた絶縁層22の間に挟み込んで、フラットケーブルを作製し、その後、開口部の連結部を除去すればよい。
次に、図4(A)とその4B−4Bでの断面図である図4(B)に示すように、グランド導体31を上側の絶縁層22のケーブル端末部側の外周側に貼り付ける。この場合、グランド導体31の接触片32が接地ラインGとなる平形導体11の露出面に位置するように位置決めし、接触片32が平形導体11の露出面に貼り付ける。その際、平形導体11の露出面と絶縁層22の上面とには段差があるため、接触片32は、曲げられた状態で平形導体11の露出面に導電性接着層によって固着される。接触片32を有するグランド導体31は、導電性接着層を設けた金属箔をプレス加工することによって得ることができる。
次に、図5(A)とその5B−5Bでの断面図である図5(B)に示すように、シールド層41を、その導電性接着層をグランド導体31側に向けて、グランド導体31と絶縁層22の上面に貼り付ける。本実施形態では、シールド層41は、シールドフラットケーブル1の絶縁層22側の片面だけに設けているが、上下面を含む全周にわたって巻き付けるようにしてもよい。その後、前後のシールドフラットケーブルを分離するために、分割線C−Cに沿って、フレキシブルフラットケーブルを切断する。なお、フレキシブルフラットケーブルの切断は、グランド導体31を貼り付ける前に行ってもよい。
以上、グランド導体31の外周側にシールド層41を設ける場合について説明したが、シールド層41の外周側にグランド導体31を設けるようにしてもよい。この場合、図3(A)に示す工程の後、シールド層41を絶縁層22の上側に貼り、さらに、シールド層41の上側にグランド導体31を電気的に接続した状態で設ける。
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係るシールドフラットケーブルの概略を示す図であり、図6(A)は斜視図、図6(B)は、図6(A)の6B−6Bにおける断面図である。
第1の実施形態では、シールド層41は、シールドフラットケーブル1の片面側に設けているが、本実施形態で示すように、シールド層を両面に設けてもよい。この場合、図6(A)に示すように、グランド導体31’は、絶縁層22側だけでなく、反対側の絶縁層21側にも位置するように、絶縁層21,22の外周を取り囲むように設ける。そして、シールド層41,42をそれぞれ絶縁層22,21の外周側に設ける。これによって、対ノイズ特性の向上を図ることができる。なお、シールド層41,42を絶縁層21,22のそれぞれに設ける代わりに、フラットケーブルの全周を囲むように設けてもよい。その他の構成については、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
なお、ケーブル端末部において平形導体を露出させる方法としては、絶縁層を除去する以外に、予め、平形導体を露出させる部分を除いて絶縁層を設けてもよい。
1…シールドフラットケーブル、11…平形導体、21,22…絶縁層、31,31'…グランド導体、32…接触片、41,42…シールド層。

Claims (5)

  1. 平行に配列された複数本の平形導体と、複数本の該平形導体の並列面の両面に貼り合わされた一対の絶縁層と、該絶縁層の少なくとも一方を覆うシールド層を有し、一方の前記絶縁層の長さ方向の端部で前記平形導体が露出したケーブル端末部が形成されたシールドフラットケーブルであって、
    一方の前記絶縁層の前記ケーブル端末部側の外周側にグランド導体が設けられ、
    該グランド導体が所定の前記平形導体と前記シールド層に電気的に接続されているシールドフラットケーブル。
  2. 前記グランド導体が、所定の前記平形導体と電気的に接続される接触片を一体に有する請求項1に記載のシールドフラットケーブル。
  3. 前記グランド導体が、一方の前記絶縁層と前記シールド層との間に位置する請求項1または2に記載のシールドフラットケーブル。
  4. 前記グランド導体が、前記シールド層の外周側に位置する請求項1または2に記載のシールドフラットケーブル。
  5. 前記グランド導体が、一対の前記絶縁層の周囲に設けられ、前記シールド層が、一対の前記絶縁層のそれぞれの外周側で前記グランド導体に接して設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
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