JP2014154280A - フラット配線材及びその製造方法 - Google Patents

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康太郎 田中
Toshiyuki Horikoshi
稔之 堀越
Takumi Sato
佐藤  巧
Kenichi Murakami
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Abstract

【課題】導体の数を増加させつつ、厚み及び幅の増大を抑えることができるフラット配線材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フラット配線材1は、同一の面上に空隙dを有して配置された複数の第1の導体2と、複数の第1の導体2の間の空隙dに入り込むように配置された第2の導体3と、第1及び第2の導体2、3を絶縁する絶縁フィルム4と第1及び第2の導体2、3の一方の端部を補強する補強板5とを備える。補強板5は、第1及び第2の導体2、3の両方の端部を補強してもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、フラット配線材及びその製造方法に関する。
車載用インバータユニットやエンジンコントロールユニット等に実装される複数のプリント配線板間の電気的接続用配線部品には、従来、ワイヤハーネスが用いられている。また、このワイヤハーネスとプリント配線板との電気的接続には、コネクタ部品を用いた接続構造が採用されている。近年、上述した車載機器の小型・軽量化及び低コスト化を実現する一方策として、ワイヤハーネスに代わる配線部品の使用、及び接続工程の簡略化が求められている。
一方で、車載機器には、以前から長期間の使用に耐える高い信頼性も要求されている。そのため、車載機器に実装される配線部品やその接続部も、長期間の振動負荷や熱負荷に対する信頼性確保が不可欠となっている。
上述した車載機器の小型・軽量化や低コスト化に対応するため、車載機器の配線部品にFPC(Flexible Print Circuit)やFFC(Flexible Flat Cable)やMFJ(Multi Frame Joiner)等を用いた実装構造が考案されている。これらは、フラット配線材の製造方法や構成材料に違いはあるが、いずれも複数の導体を幅の方向に並列に配置してフラット配線材とした構造となっている。
従来、フラット配線材は、信号伝送用途に用いられてきたが、フラット配線材は、狭い領域でも配線が可能なことから、電力伝送用途にも使用されてきている。そのため、フラット配線材の導体には、導体の抵抗を低く抑えるという要求がある。さらに、抵抗を低く抑えつつ、フラット配線材の幅の増加を抑えるという要求もある。
例えば、省スペース性と、更なる高集積化を可能にしたフラット配線材が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このフラット配線材は、複数の第1の導体が間隔を設けて配置され、第1の導体が1対の第1の絶縁フィルムで絶縁される1層目のフラットケーブル体と、第1の導体と対向する位置に配置された第2の導体が1対の第2の絶縁フィルムで絶縁される2層目のフラットケーブル体とを備え、1層目のフラットケーブル体と2層目のフラットケーブル体とが接着されている。
特開2002−203431号公報
しかし、従来のフラット配線材は、第1及び第2の絶縁フィルムを介して第2の導体を第1の導体と対向する位置に配置し、第1及び第2の導体が重なり合う構成としているため、フラット配線材の厚みが大きくなるという問題がある。
そのため、本発明の目的は、導体の数を増加させつつ、厚み及び幅の増大を抑えることができるフラット配線材及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下のフラット配線材及びその製造方法を提供する。
[1]同一の面上に空隙を有して配置された複数の第1の導体と、
前記複数の第1の導体の間の前記空隙に入り込むように配置された第2の導体と、
前記第1及び第2の導体を絶縁する絶縁フィルムとを備える、
フラット配線材。
[2]前記絶縁フィルムは、前記第1の導体と前記第2の導体との間を絶縁する第1の絶縁フィルムと、前記第1の絶縁フィルムと対になって前記第1の導体を被覆する第2の絶縁フィルムと、前記第1の絶縁フィルムと対になって前記第2の導体を被覆する第3の絶縁フィルムとを有する、
前記[1]に記載のフラット配線材。
[3]前記第1及び第2の導体は、前記絶縁フィルムから露出する前記第1の導体の部分と前記第2の導体の部分とが前記第1及び第2の導体の長手方向で重ならないように配置される、
前記[1]に記載のフラット配線材。
[4]前記複数の第1及び第2の導体は、前記第1及び第2の導体の幅の方向に並列に配置された幹部と、前記導体が前記幹部から前記幅の方向又は前記幅の方向と交差する方向に分岐する枝部とを有する、
[5]同一の面上に空隙を有するように複数の第1の導体を配置する工程と、
前記第1及び第2の導体を絶縁フィルムにより絶縁する工程と、
前記複数の第1の導体の間の前記空隙に入り込むように前記第2の導体を配置する工程とを含む、
フラット配線材の製造方法。
[6]前記絶縁工程は、前記第1及び第2の導体との間を第1の絶縁フィルムにより絶縁する工程と、前記第1の導体を前記第1の絶縁フィルムと対になる第2の絶縁フィルムにより被覆する工程と、前記第2の導体を前記第1の絶縁フィルムと対になる第3の絶縁フィルムにより被覆する工程とを含む、
前記[5]に記載のフラット配線材の製造方法。
本発明によれば、導体の数を増加させつつ、厚み及び幅の増大を抑えることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフラット配線材の外観を示す平面図である 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、第1の導体を配置する工程及び第1の導体を被覆する工程を模式的に示す斜視図である。 図4は、第2の導体を配置する工程及び第2の導体を被覆する工程を模式的に示す斜視図である。 図5は、第1及び第2の導体の端部を形成する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第1及び第2の導体を切断する前の状態を示し、(b)は、第1及び第2の導体が切断された後の状態を示し、(c)は、補強板が取り付けられた状態を示す。 図6は、本発明の第2の実施の形態に係るフラット配線材の外観を示す平面図である。 図7は、第1の部材を作製する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第1の導体を引き出す工程、(b)は、第1の導体を曲げる工程、(c)は、第1の導体を被覆する工程、(d)は、作製した第1の部材を示す。 図8は、第2の部材を作製する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第2の導体を引き出す工程、(b)は、第2の導体を曲げる工程、(c)は、第2の導体を被覆する工程、(d)は、作製した第2の部材を示す。 図9は、第1及び第2の部材を重ね合わせる工程を模式的に示す斜視図である。 図10は、本発明の第3の実施の形態に係るフラット配線材の概観を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
[実施の形態の要約]
本実施の形態のフラット配線材は、同一の面上に空隙を有して配置された複数の第1の導体を有するフラット配線材において、前記複数の第1の導体の間の前記空隙に入り込むように配置された第2の導体と、前記第1及び第2の導体を絶縁する絶縁フィルムとを備える。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るフラット配線材の外観を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。なお、図1中の一点鎖線は、第2の導体を示す。
このフラット配線材1は、同一の面上に空隙dを有して配置された複数(本実施の形態では4本)の第1の導体2と、第1の導体2の間の空隙dに入り込むように配置された複数(本実施の形態では3本)の第2の導体3と、第1及び第2の導体2、3を被覆する絶縁フィルム4と、第1及び第2の導体2、3の一方の端部を補強する補強板5とを備える。なお、補強板5は、補強部材の一例である。補強板5は、第1及び第2の導体2、3の両方の端部を補強してもよい。
(第1及び第2の導体)
第1の導体2は、絶縁フィルム4から露出した端部20aを備える。第2の導体3は、絶縁フィルム4から上面が露出する端部30aを一方の端部に備える。第1及び第2の導体2、3は、絶縁フィルム4から露出する第1の導体2の部分と第2の導体3の部分とが第1及び第2の導体の長手方向で重ならないように配置される。端部20a、30aは、第1及び第2の導体2、3の長手方向で交互に露出する。
第1及び第2の導体2、3は、絶縁フィルム4を介して配置される。また、第1及び第2の導体2、3は、例えば、厚みと同じ幅、又は厚みよりも大きな幅を有する矩形の断面形状を有する。なお、第1及び第2の導体2、3は、台形の断面形状や側面、上面又は下面が弧状である断面形状を有するものでもよい。また、第1及び第2の導体2、3は、厚みよりも小さい幅を有するものでもよい。本実施の形態では、第1及び第2の導体2、3の厚みは、例えば0.2〜0.4mmであり、第1及び第2の導体2、3の幅は、例えば1〜2mmである。
第1及び第2の導体2、3の材料には、例えば無酸素銅、タフピッチ銅、銅合金、アルミニウム、ニッケル等が用いられる。第1及び第2の導体2、3の表面には、ニッケルめっき、錫めっき等が施されていてもよい。
(絶縁フィルム)
絶縁フィルム4は、第1の導体2と第2の導体3との間を絶縁する第1の絶縁フィルム41と、第1の絶縁フィルム41と対になって第1の導体2を被覆する第2の絶縁フィルム42と、第1の絶縁フィルム41と対になって第2の導体3を被覆する第3の絶縁フィルム43とを備える。
第1の絶縁フィルム41は、端部20aが露出するように第1の導体2の上面2a及び側面2bを被覆する。また、第1の絶縁フィルム41は、第2の導体3の下面3c及び側面3bを被覆して絶縁する。第2の絶縁フィルム42は、第1の絶縁フィルム41と重なり合い、第1の導体2の下面2cを被覆して絶縁する。第3の絶縁フィルム43は、第1の絶縁フィルム41と重なり合い、端部30aの上面3aが露出するように第2の導体3の上面3aを被覆して絶縁する。
第1から第3の絶縁フィルム41〜43は、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成される。第1から第3の絶縁フィルム41〜43は、片面に図示しない接着層を有する。接着層は、例えば、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤等の熱硬化性樹脂からなり、熱硬化温度以上の加熱によって第1又は第2の導体2、3に接着される。なお、第1から第3の絶縁フィルム41〜43は、熱融着や超音波により第1又は第2の導体2、3に接合されるものとしてもよい。
(補強板)
補強板5は、樹脂から形成されている。補強板5は、例えば第1及び第2の導体2,3の厚みよりも大きい厚みを有する。補強板5は、第2の絶縁フィルム42及び端部20aの下面2cに接着剤等により接合され、第1の導体2の端部20a及び第2の導体3の端部30aを補強する。なお、補強板5は、熱融着や超音波等によって接着されてもよい。
(フラット配線材の製造方法)
図3から図5は、フラット配線材の製造方法の一例を示す図である。以下、図3から図5を用いながらフラット配線材1の製造方法の一例について工程順に説明する。
(1)第1の導体を配置する工程
図3は、第1の導体を配置する工程及び第1の導体を被覆する工程を模式的に示す斜視図である。フラット配線材1を製造するには、まず第1の導体2を巻きつけて収納するリール61を準備する。
次に、リール61から図3に示すように、同一面上に空隙dを有するように複数の第1の導体2を少なくともフラット配線材1を形成するのに必要な長さを引き出して供給する。
(2)第1の導体を被覆する工程
次に、第1及び第2の絶縁フィルム41、42を重ね合わせて供給された第1の導体2を被覆して絶縁する。第1の導体2を被覆するには、まず第1及び第2の絶縁フィルム41、42を巻き付けて収納する図示しないロールをそれぞれ準備する。さらに、1対の加熱ロール100を第1の導体2と、第1及び第2の絶縁フィルム41、42とを挟むように配置する。
次に、図3に示すように、第1及び第2の絶縁フィルム41、42を収納する図示しない1対のリールから第1及び第2の絶縁フィルム41、42を第1及び第2の絶縁フィルム41、42が有する図示しない接着層が導体2に対抗する側になるように引き出しながら、1対の加熱ロール100で引き出した第1及び第2の絶縁フィルム41、42及び第1の導体2を接着層の熱硬化温度より低い温度で加熱して第1及び第2の絶縁フィルム41、42を第1の導体2に仮貼り付けする。
また、第1及び第2の絶縁フィルム41、42は、一定の間隔ごとに窓部41a、42aを有している。第1及び第2の絶縁フィルム41、42が第1の導体2を被覆すると、この窓部41a、41bが重なり合って第1の導体2の一部を露出させる。
(3)第2の導体を配置する工程
図4は、第2の導体を配置する工程及び第2の導体を被覆する工程を模式的に示す斜視図である。なお、図4中の一点鎖線は、第2の導体を示す。第2の導体3を配置するには、まず第2の導体3を巻きつけて収納する図示しないリールを準備する。次に、図示しないリールから第2の導体3が第1の導体2の空隙dに入り込むように、第2の導体3を間隔を設けて供給する。
(4)第2の導体を被覆する工程
次に、供給された第2の導体3を被覆する。第2の導体3を被覆するには、まず第3の絶縁フィルム43を収納する図示しないロールを準備する。さらに、1対の加熱ロール101を第1及び第2の導体2、3及び第1から第3の絶縁フィルム41〜43を挟むように配置する。
次に、図示しないロールから第3の絶縁フィルム43を第3の絶縁フィルム43が有する図示しない接着層が第2の導体3及び第1の絶縁フィルム41に対向する側になるように引き出しながら、1対の加熱ロール101で第1及び第2の導体2、3と、第1から第3の絶縁フィルム41〜43とを接着層の熱硬化温度以上の温度で加熱し、第3の絶縁フィルム43を第1の絶縁フィルム41及び第2の導体3に接着する。さらに、第1及び第2の導体2、3を1対の加熱ロール101で挟むことにより、第2の導体3を第1の導体2の間の空隙dに固定する。
また、第3の絶縁フィルム43は、一定の間隔毎に窓部43aを有する。第3の絶縁フィルム43が第2の導体3を被覆すると、この窓部43aと、第1の絶縁フィルム41の窓部41a及び第2の絶縁フィルム42の窓部42aとが重なり合う。窓部41a、42a、43aが重なり合うと、第1及び第2の導体2、3の一部と、第1の絶縁フィルム41の一部が第1から第3の絶縁フィルム41〜43から露出する。
(5)第1及び第2の導体の端部を形成する工程
図5は、第1及び第2の導体の端部を形成する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第1及び第2の導体を切断する前の状態を示し、(b)は、第1及び第2の導体が切断された後の状態を示し、(c)は、補強板が取り付けられた状態を示す。
第1の導体2の端部20a及び第2の導体3の端部30aを形成するには、まず、図5(a)に示すように、窓部43aから露出した第2の導体3の除去部分3d及び第1から第3の絶縁フィルム41〜43が重なり合った除去部分4aを打ち抜きや、レーザ等によって除去する。
次に、第1の導体2を第1及び第2の導体2、3の幅の方向に沿った切断線10aで切断し、図5(b)に示すように、端部20a、30aを形成する。
次に、図5(c)に示すように、補強板5を第2の絶縁フィルム42及び第1の導体の端部20aに図示しない接着剤等によって接合する。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(ア)第2の導体3を複数の第1の導体2の間の空隙dに入り込むように配置することにより、導体の数を増加させてもフラット配線材1の厚みの増大を抑えることができる。
(イ)第1及び第2の導体2、3を第1の絶縁フィルム41を介して配置することにより、第1の導体2と第2の導体3との間の間隔を第1の絶縁フィルム41の厚さまで小さくできるので、導体の数を増加させてもフラット配線材1の幅の増大を抑えることができる。
(ウ)第2の導体3を複数の第1の導体2の間の空隙dに入り込むように配置することにより、フラット配線材1の厚みの増大を抑えつつ、フラット配線材1の柔軟性を保つことができる。
(エ)第1及び第2の導体2、3の長手方向で重ならないように第1の導体2の端部20aと、第2の導体3の端部30aとを第1から第3の絶縁フィルム41〜43から露出させることにより、端部20a、30aが短絡することを抑制することができる。
(オ)端部20a、30aを補強板5で補強することにより、フラット配線材1をコネクタ等に接続したときに端部20a、30aの変形、断線を抑制することができる。また、補強板5をコネクタ等に固定することでフラット配線材1とコネクタ等とを強固に接続することができる。
(カ)第1及び第2の導体2、3を図示しないリールから引き出してフラット配線材1を製造することにより、フラット配線材1の製造工程からエッチング処理を省略できるので、フラット配線材1の製造工程を簡略化することができる。そのため、フラット配線材1の製造コストを低減することができる。また、フラット配線材1の寸法がフォトリソグラフィー装置の大きさに制約されないため、所望の長さのフラット配線材1を容易に製造することができる。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るフラット配線材の外観を示す平面図である。なお、図6中の一点鎖線は、第2の導体を示す。第1の実施の形態では、第1及び第2の導体2、3を直線状としていたが、本実施の形態では、第1及び第2の導体は、第1及び第2の導体2,3が並列に配置された幹部及び幹部から分岐した枝部とを有する。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
本実施の形態のフラット配線材1Aの複数の第1の導体2は、複数の第1の導体2が間隔を設けて第1の導体2の幅の方向に並列に配置された第1の幹部21と、第1の導体2の幅の方向又は幅の方向と交差する方向に分岐する第1の枝部22と、第1の導体2を分岐させる第1の分岐部23とを備える。
フラット配線材1Aの複数の第2の導体3は、複数の第2の導体2が並列に配置された第2の幹部31と、第2の導体3が分岐する第2の枝部32と、第2の導体3を分岐させる第2の分岐部33とを備える。なお、第1及び第2の幹部21、31は、幹部の一例であり、第1及び第2の枝部22、32は、枝部の一例である。
また、第1の導体2は、第1の幹部21の一部が第1から第3の絶縁フィルム41〜43から露出する端部20aと、第1の枝部22の一部が第1から第3の絶縁フィルム41〜43から露出する端部20bとを有する。第2の導体3は、第2の幹部31の一部が第3の絶縁フィルム43から露出する端部30aと、第1から第3の絶縁フィルム41〜43から露出する端部30bとを有する。
第1の幹部21は、第1の導体2の一方の端部20aから第1の分岐部23までの部分で構成される。第1の枝部22は、第1の分岐部23から第1の導体2の他方の端部20bまでの部分で構成される。
第2の幹部31、第2の枝部32及び第2の分岐部33は、第1の幹部21、第1の枝部22及び第1の分岐部23と同様に構成される。すなわち、第2の幹部31は、第2の導体3の端部30aから第2の分岐部33までの部分で構成され、第2の枝部32は、第2の分岐部33から端部30bまでの部分で構成される。
第1及び第2の枝部22、32は、第1及び第2の幹部21、31の外側に向かって他の第1又は第2の枝部22、32や第1及び第2の幹部21、31と重ならないように、第1及び第2の幹部21、31から分岐する。
第1及び第2の分岐部23、33は、中心線10bとは別の方向に分かれる第1又は第2の導体2、3の部分を指す。第1及び第2の分岐部23、33は、例えば端部20b、30bが中心線10bから等距離に位置するように第1及び第2の導体2、3の幅の方向、すなわち第1又は第2の導体2、3を中心線10bに対して90度の角度の方向に曲げる。なお、第1及び第2の分岐部23、33において第1及び第2の導体2、3を曲げる角度は、90度に限定されず、第1及び第2の導体2、3の幅の方向と交差する方向、例えば中心線10aに対して45度や135度等でもよい。
(第1から第3の絶縁フィルム)
第1から第3の絶縁フィルム41〜43は、端部20b、30bが露出するように、第1及び第2の枝部22、32を被覆して絶縁する。
(フラット配線材の製造方法)
図7から図9は、フラット配線材の製造方法の一例を示す図である。以下、図7から図9を用いながらフラット配線材1Aの製造方法の一例について工程順に説明する。
(1)第1の部材を作製する工程
図7は、第1の部材を作製する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第1の導体を引き出す工程、(b)は、第1の導体を曲げる工程、(c)は、第1の導体を被覆する工程、(d)は、作製した第1の部材を示す。
本実施の形態のフラット配線材1Aを製造するには、第1の幹部21と第1の枝部22とを有する第1の導体2が第1及び第2の絶縁フィルム41、42で被覆して絶縁された第1の部材7を次のように作製する。
すなわち、図7(a)に示すように、第1の導体2が収納されたリール62から同一平面状に空隙dを設けた第1の導体2を第1の導体2を曲げるのに必要な長さを引き出して供給する。次に、図7(b)に示すように、図示しない曲げ装置により第1の導体2を第1の分岐部23で曲げて第1の枝部22を形成する。
次に、図7(c)に示すように、対となる第1及び第2の絶縁フィルム41、42で端部20a、20bが露出するように第1の幹部21及び第1の枝部22を被覆し絶縁する。第1の部材7は、図7(d)に示すように、第1の幹部21及び第1の枝部22が第1及び第2の絶縁フィルム41、42で被覆された形状となる。
(2)第2の部材を作製する工程
図8は、第2の部材を作製する工程を模式的に示す斜視図であり、(a)は、第2の導体を引き出す工程、(b)は、第2の導体を曲げる工程、(c)は、第2の導体を被覆する工程、(d)は、作製した第2の部材を示す。なお、図8中の一点鎖線は、第2の導体を示す。
この第2の部材8を作製する工程では、第2の幹部31と第2の枝部32が形成された第2の導体3の平面が第3の絶縁フィルム43で被覆、絶縁された第2の部材を作製する。
すなわち、図8(a)に示すように、第2の導体3が収納されたリール63から第2の導体3を引き出し、第2の導体3を第1の導体2の間の空隙dに入り込む間隔を設けて配置する。次に、図8(b)に示すように、第2の導体3を第2の分岐部33で曲げて第2の枝部32を形成する。
次に、図8(c)に示すように、第3の絶縁フィルム43で第2の導体3の端部30a、30bが露出するように第2の導体3の上面3aを被覆して絶縁する。第2の部材8は、図7(d)に示すように、第2の幹部31及び第2の枝部32の上面3aが第3の絶縁フィルム43で被覆された形状となる。
(3)第1及び第2の部材を重ね合わせる工程
図9は、第1及び第2の部材を重ね合わせる工程を模式的に示す斜視図である。なお、図9中の一点鎖線は、第2の導体を示す。この工程では、第1及び第2の部材7、8を重ね合わせてフラット配線材1Aを作製する。すなわち、図9に示すように、第2の導体3が第1の導体2の間の空隙dに入り込むように第1の部材7と第2の部材8とを重ね合わせ、第1及び第2の部材7、8を接着剤等により接合する。
(第2の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(ア)第1及び第2の導体2、3が第1及び第2の枝部22、32を有することにより、第1及び第2の導体2、3を多方向に配線することができる。これにより、フラット配線材1Aの配線の自由度が向上する。
(イ)第1及び第2の部材とを重ね合わせることで、導体の数が増加しても厚み及び幅が増大しない第1及び第2の導体2、3が分岐したフラット配線材1Aを製造することができる。
[第3の実施の形態]
図10は、本発明の第3の実施の形態に係るフラット配線材の要部を示す斜視図である。本実施の形態では、第1の実施の形態に対し、第1及び第2の導体2、3と電気的に接続するコネクタ200を設けたものである。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
本実施の形態のフラット配線材1Bのコネクタ200は、フラット配線材1Bの一方の端部側に補強板5及び第1から第3の絶縁フィルム41〜43と嵌合するハウジング201と、第1の導体2の端部20aと電気的に接続する端子202と、第2の導体3の端部30aと電気的に接続する端子203とを備える。
コネクタ200の端子202、203は、図示しない導線によって例えば電気機器に接続される。
(第3の実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、フラット配線材1Bの少なくとも一方の端部側にコネクタ200を設けることにより、電気機器等と容易に接続することができる。
[変形例]
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々に変形、実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、
第1及び第2の導体2、3は、略同一平面状に配置されていたが、さらに1又は2以上の第1又は第2の導体2、3が複数の平面状に配置される多層構造のフラット配線材としてもよい。
また、第1の導体2の端部20a及び第2の導体の端部30aは、互いに隣接する位置で露出するように設けられてもよい。
また、第1から第3の絶縁フィルム41〜43は、ロールから引き出す方法に限らず、予め短冊状に裁断したものを用いて第1及び第2の導体2、3を被覆するものとしてもよい。
また、第1及び第2の枝部22、32は、第1及び第2の幹部21、31の両側に形成されているが、第1及び第2の枝部22、32は、第1及び第2の幹部21、31の片側のみに形成されるものとしてもよい。
上記実施の形態の製造方法は、本発明の要旨を変更しない範囲で工程の付加、削除、入替、置換等が可能である。例えば、第2の導体3を供給して被覆した後に、第1の導体2を供給して被覆してもよい。
また、第1の導体2を1対の絶縁フィルムで被覆し、次に第2の導体3を1対の絶縁フィルムで被覆した後に、被覆された第1及び第2の導体2、3を重ね合わせるものとしてもよい。
また、第2の導体3の被覆を加熱ロールではなく、真空ラミネートによって行ってもよい。真空ラミネートとは、部材周辺を真空引きした状態で加熱及び加圧して接着する方法である。真空引きしながら接着するため、熱硬化中に発生した接着層中の気泡を除去することができる。
本発明は、例えば電圧監視配線材、電力輸送線路、信号線路、携帯電話、通信機器、情報端末機器、測定機器、家電機器等に適用可能である。
1、1A、1B フラット配線材
2 第1の導体
2a 上面
2b 側面
2c 下面
3 第2の導体
3a 上面
3b 側面
3c 下面
3d 除去部分
4 絶縁フィルム
4a 除去部分
5 補強板
7 第1の部材
8 第2の部材
10a 切断線
10b 中心線
20a、20b 端部
21 第1の幹部
22 第1の枝部
23 第1の分岐部
30a、30b 端部
31 第2の幹部
32 第2の枝部
33 第2の分岐部
41 第1の絶縁フィルム
41a 窓部
42 第2の絶縁フィルム
42a 窓部
43 第3の絶縁フィルム
43a 窓部
61、62、63リール
100、101 加熱ロール
200 コネクタ
201 ハウジング
202、203 端子

Claims (6)

  1. 同一の面上に空隙を有して配置された複数の第1の導体と、
    前記複数の第1の導体の間の前記空隙に入り込むように配置された第2の導体と、
    前記第1及び第2の導体を絶縁する絶縁フィルムとを備える、
    フラット配線材。
  2. 前記絶縁フィルムは、前記第1の導体と前記第2の導体との間を絶縁する第1の絶縁フィルムと、前記第1の絶縁フィルムと対になって前記第1の導体を被覆する第2の絶縁フィルムと、前記第1の絶縁フィルムと対になって前記第2の導体を被覆する第3の絶縁フィルムとを有する、
    請求項1に記載のフラット配線材。
  3. 前記第1及び第2の導体は、前記絶縁フィルムから露出する前記第1の導体の部分と前記第2の導体の部分とが前記第1及び第2の導体の長手方向で重ならないように配置される、
    請求項1に記載のフラット配線材。
  4. 前記複数の第1及び第2の導体は、前記第1及び第2の導体の幅の方向に並列に配置された幹部と、前記導体が前記幹部から前記幅の方向又は前記幅の方向と交差する方向に分岐する枝部とを有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のフラット配線材。
  5. 同一の面上に空隙を有するように複数の第1の導体を配置する工程と、
    前記第1及び第2の導体を絶縁フィルムにより絶縁する工程と、
    前記複数の第1の導体の間の前記空隙に入り込むように前記第2の導体を配置する工程とを含む、
    フラット配線材の製造方法。
  6. 前記絶縁工程は、前記第1及び第2の導体との間を第1の絶縁フィルムにより絶縁する工程と、前記第1の導体を前記第1の絶縁フィルムと対になる第2の絶縁フィルムにより被覆する工程と、前記第2の導体を前記第1の絶縁フィルムと対になる第3の絶縁フィルムにより被覆する工程とを含む、
    請求項5に記載のフラット配線材の製造方法。





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