JP2019191077A - 計測制御装置及び流量計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部で空気の逆流が発生した場合でも空気流量の補正精度を高めることができる計測制御装置及び流量計測装置を提供する。【解決手段】エアフロメータは、空気流量を検出するセンシング部と、このセンシング部の出力信号を処理する処理部とを有している。処理部は、脈動振幅算出部58、脈動誤差算出部60及び脈動誤差補正部61を有している。脈動振幅算出部58は、脈動最大値と平均空気量との差である脈動振幅を出力信号を用いて算出する。脈動誤差算出部60は脈動誤差算出処理を行うことで、脈動振幅に相関した脈動誤差を参照マップを用いて算出する。参照マップにおいては、脈動振幅と脈動誤差との関係を示す脈動特性が、平均空気量と脈動周波数との組み合わせに応じて設定されている。脈動誤差補正部61は、脈動誤差算出処理により算出された脈動誤差を用いて空気流量の補正を行う。【選択図】図6

Description

この明細書による開示は、計測制御装置及び流量計測装置に関する。
空気流量を計測する計測制御装置として、例えば特許文献1には、エアフローセンサの出力値に基づいて空気流量を算出する制御装置が開示されている。この制御装置は、エアフローセンサの出力値を用いて、空気流量の脈動により生じる誤差である脈動誤差を算出し、脈動誤差が小さくなるように空気流量の補正を行う。この制御装置は、脈動最大値と脈動最小値との差である脈動振幅を算出し、この脈動振幅を脈動の平均値である平均空気量で除して脈動振幅比を算出し、更に、脈動振幅比と脈動誤差との関係を示す脈動誤差特性を用いて脈動振幅比から脈動誤差を算出する。
特開2014−20212号公報
ここで、バイパス流路に設けられたセンシング部の出力値に基づいて空気流量を算出する制御装置が、バイパス流路のバイパス出口に流入した逆流について空気流量を計測した場合、脈動の最小値は負の値になると考えられる。ところが、バイパス出口の周辺において気流の乱れが生じていることなどに起因して逆流がバイパス出口に流入しにくい場合、バイパス流路の外部においては空気の逆流が発生しているにもかかわらず、センシング部の出力値が負の値になりにくい。この場合、出力値の脈動最小値が真の最小値より大きい値になり、それに伴って、出力値の脈動振幅が真の脈動振幅より小さくなり、更に、出力値の平均空気量は真の平均空気量より大きくなる。
このように、外部で空気の逆流が発生することで、脈動振幅について出力値が真値より小さくなり且つ平均空気量について出力値が真値より大きくなると、脈動振幅を平均空気量で除して算出する出力値の脈動振幅比は、真の脈動振幅比に比べて小さくなる。このため、所定の脈動誤差に対応する脈動振幅比は、出力値の方が真値より大きくなる。この場合、上記特許文献1では、出力値の脈動振幅比の増減に対して脈動誤差の増減が大きくなりやすいため、脈動誤差を用いて補正される空気流量の補正精度が低下することが懸念される。
本開示の主な目的は、外部で空気の逆流が発生した場合でも空気流量の補正精度を高めることができる計測制御装置及び流量計測装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、開示された第1の態様は、
空気流量を検出するセンシング部(22)の出力値に基づいて、空気流量を計測する計測制御装置(45)であって、
空気流量にて生じる脈動の最大値である脈動最大値(GmaxA)と脈動の平均値である平均空気量(GaveA)又は脈動の最小値である脈動最小値(GminA)との差である脈動振幅(PaA)を、出力値を用いて算出する振幅算出部(58)と、
空気流量の補正を行うための補正特性を用いて、振幅算出部により算出された脈動振幅に対応する補正パラメータ(ErrKn)を取得する補正パラメータ取得部(S104)と、
補正パラメータ取得部により取得された補正パラメータを用いて空気流量の補正を行う流量補正部(61)と、を備えている計測制御装置である。
第1の態様によれば、脈動特性を介して脈動誤差の算出に用いられる脈動振幅は、平均空気量を分母にして算出された値ではないため、外部で空気の逆流が発生した場合でも、出力値の脈動振幅が真の脈動振幅より小さくなりにくくなっている。このため、真の脈動振幅に対する出力値の脈動振幅の誤差が大きくなりにくい。しかも、本態様によれば、補正特性を用いて出力値の脈動振幅から補正パラメータが取得されるため、補正パラメータの取得精度を高めることができる。したがって、外部で空気の逆流が発生した場合でも空気流量の補正精度を高めることができる。
第2の態様は、
空気の流量である空気流量を計測する流量計測装置(10)であって、
空気が流入する流入口(33)及び空気が流出する流出口(34)を有する通過流路(31)と、
通過流路から流れ込んだ空気が流出する分岐出口(36)を有し、通過流路から分岐した分岐流路(32)と、
分岐流路において空気流量を検出するセンシング部(22)と、
センシング部の出力値を用いて空気流量を計測する計測制御部(45)と、を備え、
計測制御部は、
空気流量にて生じる脈動の最大値である脈動最大値(GmaxA)と脈動の平均値である平均空気量(GaveA)又は脈動の最小値である脈動最小値(GminA)との差である脈動振幅(PaA)を、出力値を用いて算出する振幅算出部(58)と、
空気流量の補正を行うための補正特性を用いて、振幅算出部により算出された脈動振幅に対応する補正パラメータ(ErrKn)を取得する補正パラメータ取得部(S104)と、
補正パラメータ取得部により取得された補正パラメータを用いて空気流量の補正を行う流量補正部(61)と、を備えている流量計測装置である。
第2の態様によれば、分岐流路を流れる空気についてセンシング部により空気流量が検出される。このため、流量計測装置の外部において空気の逆流が発生しても、その逆流が分岐出口から流入しにくい場合には、逆流についての空気流量がセンシング部により検出されないことが考えられる。これに対して、脈動振幅は、平均空気量で除した数値ではないため、上記第1の態様と同様に、外部で空気の逆流が発生した場合でも空気流量の補正精度を高めることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものにすぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態におけるエアフロメータを上流外面側から見た斜視図。 エアフロメータを下流外面側から見た斜視図。 吸気管に取り付けられた状態のエアフロメータの縦断面図。 図3のIV−IV線断面図。 エアフロメータの概略構成を示すブロック図。 処理部の概略構成を示すブロック図。 脈動振幅の算出方法を説明するための図。 計測期間の決定方法を説明するための図。 平均空気量の算出方法を説明するための図。 吸気通路で逆流が発生した場合について出力信号の波形と真の波形との違いを説明するための図。 脈動振幅と脈動誤差との関係を示す脈動特性について説明するための図。 脈動率と脈動誤差との関係を示す特性について説明するための図。 脈動周波数の算出方法を説明するための図。 脈動周波数のその他の算出方法を説明するための図。 脈動特性と近似値との関係を示す図。 参照マップを示す図。 参照マップにおいて脈動振幅及び脈動誤差の各上限値を示す図。 脈動誤差算出処理の手順を示すフローチャート。 複数の相関点と補間面との関係を示す図。 第2実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図。 計測期間が短い場合の最大流量と平均空気量を示す波形図。 長い計測期間を示す波形図。 第3実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図。 3次元マップを示す図面。 脈動振幅‐脈動誤差を示す図面。 第4実施形態におけるAFMの概略構成を示すブロック図。 第5実施形態における処理部の概略構成を示すブロック図。 空気流量と時間との関係を示す波形図。 変形例1における処理部の概略構成を示すブロック図。 変形例2における吸気管に取り付けられた状態のエアフロメータの縦断面図。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施例の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第1実施形態)
図1、図2に示すエアフロメータ10は、ガソリンエンジン等の内燃機関を有する燃焼システムに含まれている。この燃焼システムは車両に搭載されている。図3に示すように、エアフロメータ10は、燃焼システムにおいて、内燃機関に吸入空気を供給する吸気通路12に設けられており、吸気通路12を流れる吸入空気等の気体やガスといった流体の流量や温度、湿度、圧力等の物理量を計測する。この場合、エアフロメータ10が流量計測装置に相当する。
エアフロメータ10は、吸気通路12を形成する吸気ダクト等の吸気管12aに取り付けられている。吸気管12aには、その外周部を貫通する貫通孔としてエアフロ挿入孔12bが設けられている。このエアフロ挿入孔12bには円環状の管フランジ12cが取り付けられており、この管フランジ12cは吸気管12aに含まれている。エアフロメータ10は、管フランジ12c及びエアフロ挿入孔12bに挿入されることで吸気通路12に入り込んだ状態になっており、この状態で吸気管12aや管フランジ12cに固定されている。
本実施形態では、エアフロメータ10について、幅方向X、高さ方向Y及び奥行き方向Zが互いに直交している。エアフロメータ10は高さ方向Yに延びており、吸気通路12は奥行き方向Zに延びている。エアフロメータ10は、吸気通路12に入り込んだ入り込み部分10aと、吸気通路12に入り込まずに管フランジ12cから外部にはみ出したはみ出し部分10bとを有しており、これら入り込み部分10aとはみ出し部分10bとは高さ方向Yに並んでいる。エアフロメータ10においては、一対の端面10c,10dのうち、入り込み部分10aに含まれた方をエアフロ先端面10cと称し、はみ出し部分10bに含まれた方をエアフロ基端面10dと称する。この場合、エアフロ先端面10cとエアフロ基端面10dとが高さ方向Yに並んでいる。なお、エアフロ先端面10c及びエアフロ基端面10dは高さ方向Yに直交している。また、管フランジ12cの先端面も高さ方向Yに直交している。
図1、図2に示すように、エアフロメータ10は、ハウジング21と、吸入空気の流量を検出するセンシング部22(図3、図5参照)とを有している。センシング部22はハウジング本体24の内部空間24aに設けられている。ハウジング21は、例えば樹脂材料等により形成されている。エアフロメータ10においては、ハウジング21が吸気管12aに取り付けられていることで、センシング部22が、吸気通路12を流れる吸入空気と接触可能な状態になる。ハウジング21は、ハウジング本体24、リング保持部25、フランジ部27及びコネクタ部28を有しており、リング保持部25に対してOリング26(図3参照)が取り付けられている。
ハウジング本体24は全体として筒状に形成され、ハウジング21においては、リング保持部25、フランジ部27及びコネクタ部28がハウジング本体24に一体的に設けられた状態になっている。リング保持部25は入り込み部分10aに含まれ、フランジ部27及びコネクタ部28ははみ出し部分10bに含まれている。
リング保持部25は、管フランジ12cの内部に設けられており、Oリング26を高さ方向Yに位置ずれしないように保持している。Oリング26は、管フランジ12cの内部において吸気通路12を密閉するシール部材であり、リング保持部25の外周面と管フランジ12cの内周面との両方に密着している。フランジ部27には、エアフロメータ10を吸気管12aに固定するネジ等の固定具を固定するネジ孔等の固定孔が形成されている。コネクタ部28は、センシング部22に電気的に接続されたコネクタターミナルを保護する保護部である。
図3に示すように、ハウジング本体24は、吸気通路12を流れる吸入空気の一部が流れ込むバイパス流路30を形成している。バイパス流路30は、エアフロメータ10の入り込み部分10aに配置されている。バイパス流路30は、通過流路31及び計測流路32を有しており、これら通過流路31及び計測流路32は、ハウジング本体24の内部空間24aにより形成されている。なお、吸気通路12を主通路と称し、バイパス流路30を副通路と称することもできる。また、図3においては、Oリング26の図示を省略している。
通過流路31は、奥行き方向Zにハウジング本体24を貫通している。通過流路31は、その上流端部である流入口33と、下流端部である流出口34とを有している。これら流入口33と流出口34とは奥行き方向Zに並べられており、この奥行き方向Zが並び方向に相当する。計測流路32は、通過流路31の中間部分から分岐した分岐流路であり、この計測流路32にセンシング部22が設けられている。計測流路32は、その上流端部である計測入口35と、下流端部である計測出口36とを有している。通過流路31から計測流路32が分岐した部分はこれら通過流路31と計測流路32との境界部になっており、この境界部に計測入口35が含まれていることになる。なお、計測出口36が分岐出口に相当する。
センシング部22は、回路基板とこの回路基板に搭載された検出素子とを有しており、チップ式の流量センサである。検出素子は、発熱抵抗等の発熱部や温度検出部を有しており、センシング部22は、検出素子での発熱に伴う温度の変化に応じた検出信号を出力する。なお、センシング部22がセンシング部に相当する。
エアフロメータ10は、センシング部22を含んで構成されたセンササブアッセンブリを有しており、このセンササブアッセンブリをセンサSA40と称する。センサSA40はハウジング本体24に収容されている。センサSA40は、センシング部22に加えてSA本体41を有している。SA本体41は、センシング部22の検出信号について各種処理を行う回路チップや、回路チップを支持するリードフレーム、これら回路チップやリードフレームを保護する樹脂製のモールド部などを有し、センシング部22はモールド部等により支持されている。なお、センサSA40を検出ユニットやセンサ部と称することもできる。
センシング部22は、計測流路32での空気流量に応じた検出信号を回路チップに対して出力し、回路チップは、センシング部22の検出信号を用いて流量を算出する。回路チップの算出結果が、エアフロメータ10が計測した空気の流量ということになる。なお、高さ方向Yにおいて吸気通路12の中央位置にエアフロメータ10の流入口33及び流出口34が配置されている。高さ方向Yにおいて吸気通路12の中央位置を流れる吸入空気は、奥行き方向Zに沿って流れている。ここで、奥行き方向Zと通過方向αとが一致していることに起因して、吸気通路12において吸入空気が流れる向きと、通過流路31において吸入空気が流れる向きとはほぼ一致している。なお、センシング部22は、熱式の流量センサに限定されず、超音波式の流量センサやカルマン渦式の流量センサ等であってもよい。
図4に示すように、ハウジング21の外周面を形成するハウジング本体24の外周面は、上流外面24b、下流外面24c及び一対の中間外面24dを有している。ハウジング本体24の外周面において、上流外面24bは吸気通路12の上流側を向いており、下流外面24cは吸気通路12の下流側を向いている。一対の中間外面24dは、幅方向Xにおいて互いに反対側を向いており、奥行き方向Zに延びた平坦面になっている。上流外面24bは、中間外面24dに対して傾斜した傾斜面になっている。この場合、上流外面24bは、幅方向Xにおいてハウジング本体24の幅寸法を吸気通路12での上流側に向けて徐々に小さくするように湾曲した傾斜面になっている。
中間外面24dは、奥行き方向Zにおいて上流外面24bと下流外面24cとの間に設けられている。この場合、上流外面24bと中間外面24dとは奥行き方向Zに並べられており、これら上流外面24bと中間外面24dとの境界部である面境界部24eは、高さ方向Yに延びている。上流外面24bと下流外面24cとは、奥行き方向Zにおいて互いに反対を向いた一対の端面であり、上流外面24bが流入面に相当する。
図3に示すように、流入口33は上流外面24bに設けられており、流出口34は下流外面24cに設けられている。この場合、流入口33と流出口34とは互いに反対向きに開放されている。図4に示すように、計測出口36は、面境界部24eを奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されていることで、上流外面24b及び中間外面24dの両方に設けられている。計測出口36においては、上流外面24bに配置された部分が流入口33と同じ側に向けて開放されており、中間外面24dに配置された部分が幅方向Xに開放されている。この場合、計測出口36は、幅方向Xに対して流入口33側に傾斜した方向を向いている。また、この場合、計測出口36は、流出口34側に向けては開放されていない。すなわち、計測出口36は、吸気通路12において下流側に向けては開放されていない状態になっている。
計測出口36は、面境界部24eに沿って延びた縦長の偏平形状になっている。計測出口36は、奥行き方向Zにおいて面境界部24eを基準にすると、中間外面24d寄りの位置に配置されている。計測出口36においては、中間外面24dに配置された部分の面積が、上流外面24bに配置された部分の面積より大きくなっている。この場合、奥行き方向Zにおいて、計測出口36の下流端部と面境界部24eとの離間距離が、計測出口36の上流端部と面境界部24eとの離間距離より大きくなっている。
計測流路32の内周面は、計測出口36を形成する形成面38a〜38cを有している。ハウジング本体24の外周部には、計測出口36を形成する貫通孔が設けられており、形成面38a〜38cはこの貫通孔の内周面に含まれている。形成面38a〜38cのうち上流形成面38aは計測出口36の上流端部36aを形成しており、下流形成面38bは計測出口36の下流端部36bを形成している。接続形成面38cは、上流形成面38aと下流形成面38bとを接続しており、これら形成面38a,38bを挟んで一対設けられている。
上流形成面38aは、奥行き方向Zに直交しており、計測出口36の上流端部36aからハウジング本体24の内部に向けて幅方向Xに延びている。下流形成面38bは、奥行き方向Zに対して傾斜しており、計測出口36の下流端部36bからハウジング本体24の内部に向けて上流外面24b側に真っ直ぐに延びた傾斜面になっている。
吸気通路12においてハウジング本体24の外周側で生じる吸入空気の流れについて簡単に説明する。吸気通路12を下流側に向けて流れる空気のうち、ハウジング本体24の上流外面24bに到達した空気は、傾斜面である上流外面24bに沿って進むことで向きを徐々に変えつつ計測出口36に到達する。このように、上流外面24bにより空気の向きが滑らかに変わるため、計測出口36の近傍で空気の剥離が生じにくくなっている。このため、計測流路32を流れる空気が計測出口36から流出しやすくなり、計測流路32内の流速が安定しやすくなる。
また、計測流路32を流れて計測出口36から吸気通路12に流出する空気は、傾斜面である下流形成面38bに沿って流れることで、吸気通路12での下流側に向けて流れやすくなる。この場合、下流形成面38bに沿って計測出口36から流出した空気が、吸気通路12を流れる吸入空気に合流する際に渦流など気流の乱れが発生しにくくなっているため、計測流路32内の流速が安定しやすくなる。
図3に示すように、計測流路32は、計測入口35と計測出口36との間にて折り返された折り返し形状になっている。計測流路32は、通過流路31から分岐した分岐路32aと、分岐路32aから流れ込んできた空気をセンシング部22に向けて案内する案内路32bと、センシング部22が設けられた検出路32cと、計測出口36から空気を排出する排出路32dを有している。計測流路32においては、上流側から分岐路32a、案内路32b、検出路32c、排出路32d、の順で並べられている。
検出路32cは、奥行き方向Zに延びていることで通過流路31と平行になっており、通過流路31からはみ出し部分10b側に離間した位置に設けられている。分岐路32a、案内路32b及び排出路32dは、検出路32cと通過流路31との間に設けられている。案内路32b及び排出路32dは、検出路32cから通過流路31に向けて高さ方向Yに延びていることで互いに平行になっている。分岐路32aは、案内路32bと通過流路31との間に設けられており、通過流路31に対して傾斜した傾斜分岐路に相当する。分岐路32aは、計測入口35から奥行き方向Zに対して流出口34側に向けて延びており、真っ直ぐな流路になっている。排出路32dは、通過方向αにおいて案内路32bよりも流出口34側に設けられており、計測出口36から検出路32cに向けて延びている。
吸気通路12において、エンジンの運転状態などに起因して吸入空気の流れに吸気脈動等の脈動が生じた場合、この脈動に伴って、上流側から流れる順流に加えて、下流側から順流とは逆向きに流れる逆流が発生することがある。吸気通路12においては流入口33が上流側に向けて開放され、流出口34が下流側に向けて開放されておらず、流入口33には順流が流入しやすく、流出口34には逆流が流入しやすくなっている。また、吸気通路12においては計測出口36が下流側に向けては開放されておらず、計測出口36には逆流が流入しにくくなっている。また、計測出口36の周辺においては、計測出口36から流出した空気により気流の乱れが発生しやすくなっており、この気流の乱れも、逆流が計測出口36に流入しにくい要因になっている。
図5に示すように、エアフロメータ10は、センシング部22の検出信号を処理する処理部45を有している。エアフロメータ10は、ECU(Electronic Control Unit)46に電気的に接続されている。ECU46は、内燃機関制御装置に相当し、エアフロメータ10からの検出信号などに基づいてエンジンを制御する機能を備えたエンジン制御装置である。この検出信号は、後程説明する脈動誤差補正部61によって補正された空気流量を示す電気信号である。
センシング部22は、計測流路32を流れる空気流量に対応した出力信号を処理部45に対して出力する。この出力信号は、センシング部22から出力される電気信号やセンサ信号、検出信号であり、空気流量の値を示す出力値がこの出力信号に含まれている。
吸気通路12において空気の流れに脈動が発生した場合、センシング部22は、脈動の影響を受けて、出力値に真の空気流量に対する誤差が生じる。特に、センシング部22は、スロットル弁が全開側に操作されると脈動の影響を受けやすくなる。以下においては、この脈動による誤差を脈動誤差Errとも称する。また、真の空気流量とは、脈動の影響を受けていない空気流量である。
処理部45は、センシング部22の出力値に基づいて空気流量を測定して、測定した空気流量をECU46へ出力する。この場合、処理部45は、空気流量を計測する計測制御装置及び計測制御部に相当する。処理部45は、CPU等の演算処理装置と、プログラムとデータとを記憶する記憶装置とを有する。例えば、処理部45は、コンピュータによって読み取り可能な記憶装置を備えるマイクロコンピュータで実現される。処理部45は、演算処理装置が記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することで各種演算を行って空気流量を測定して、測定した空気流量をECU46へ出力する。
記憶装置は、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。この記憶装置は、記憶媒体と言い換えることもできる。また、処理部45は、データを一時的に格納する揮発性メモリを備えていてもよい。
また、処理部45は、脈動誤差Errが生じた出力値を補正する機能を有している。言い換えると、処理部45は、出力信号の空気流量を、真の空気流量に近づけるように補正する。よって、処理部45は、検出信号として、脈動誤差Errを補正した空気流量をECU46へ出力する。なお、処理部45は、空気流量を示す電気信号をECU46に出力するとも言える。
処理部45は、プログラムを実行することによって、複数の機能ブロックとして動作する。処理部45は、機能ブロックとして、センサ出力A/D変換部51、サンプリング部52、出力空気流量変換テーブル53を有している。処理部45は、センシング部22から出力された出力値を、センサ出力A/D変換部51によってA/D変換する。そして、処理部45は、A/D変換された出力値をサンプリング部52でサンプリングし、出力空気流量変換テーブル53によって出力値を空気流量に変換する。
また、処理部45は、機能ブロックとして、サンプリング部54、上極値判定部55、脈動最大値算出部56、平均空気量算出部57、脈動振幅算出部58、周波数算出部59、脈動誤差算出部60、脈動誤差補正部61、脈動補正後流量出力部62を有している。なお、平均空気量算出部57が平均算出部に相当し、脈動振幅算出部58が振幅算出部に相当し、脈動誤差補正部61が流量補正部に相当する。
サンプリング部54は、上極値判定部55によって判定された2つの上極値間における複数のサンプリング値を取得する。上極値判定部55は、例えば図8に示すように、複数のサンプリング値のうち、サンプリング値に対応する空気流量が上昇から下降に切り替わるサンプリング値を第1上極値と判定する。そして、上極値判定部55は、複数のサンプリング値のうち、次に、サンプリング値に対応する空気流量が上昇から下降に切り替わるサンプリング値を第2上極値と判定する。言い換えると、上極値判定部55は、第1ピーク時間のサンプリング値を第1上極値と判定し、次のピーク時間である第2ピーク時間のサンプリング値を第2上極値と判定する。そして、サンプリング部54は、第1上極値と第2上極値との間のサンプリング値を取得する。
これは、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxとの算出期間である計測期間を決定し、この計測期間で平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを算出するためである。ここでは、第1上極値と第2上極値との間が計測期間となる。また、サンプリング数は、できるだけ多い方が正確な平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを算出することができる。なお、平均空気量Gaveは、所定期間における空気流量の平均値である。一方、脈動最大値Gmaxは、空気が脈動している際の空気流量の最大値と言える。
脈動最大値算出部56は、サンプリング部54で取得した複数のサンプリング値から、空気流量の最大値を取得する。つまり、脈動最大値算出部56は、センシング部22の出力値から、計測期間における空気流量の最大値、すなわち最大流量である脈動最大値Gmaxを求める。以下においては、計測期間における空気流量の最小値を脈動最小値Gminとも称する。
脈動最大値算出部56は、出力値から空気流量における複数の上極値を取得し、複数の上極値の平均値から脈動最大値Gmaxを求めてもよい。例えば、脈動最大値算出部56は、第1上極値と第2上極値を取得し、第1上極値と第2上極値との平均値を脈動最大値として算出する。これによって、脈動最大値算出部56は、第1上極値と第2上極値のいずれかに誤差が生じていても、その影響を低減することができる。このため、脈動最大値算出部56は、脈動最大値Gmaxの算出精度を向上できる。なお、脈動最大値算出部56は、三つ以上の上極値を取得し、取得した三つ以上の上極値の平均値から脈動最大値Gmaxを求めてもよい。
平均空気量算出部57は、サンプリング部54で取得した複数のサンプリング値から、空気流量の平均値を算出する。つまり、平均空気量算出部57は、センシング部22の出力値から、計測期間における空気流量の平均空気量Gaveを算出する。
平均空気量算出部57は、例えば、積算平均を用いて平均空気量Gaveを算出する。ここでは、一例として、図9に示す波形を用いた平均空気量Gaveの算出に関して説明する。この例では、時間T1から時間Tnを計測期間とし、時間T1の空気流量をG1、時間Tnの空気流量をGnとしている。そして、平均空気量算出部57は、図9の式1を用いて、平均空気量Gaveを算出する。この場合、サンプリング数が少ない場合よりも、多い場合の方が、検出精度が比較的低い脈動最小値の影響が低減された平均空気量Gaveを算出できる。
平均空気量Gave=(脈動最大値+脈動最小値)/2…(式2)
また、平均空気量算出部57は、計測期間における空気流量の最小値である脈動最小値と脈動最大値との平均によって平均空気量Gaveを算出してもよい。つまり、平均空気量算出部57は、上記式2を用いて平均空気量Gaveを算出する。
さらに、平均空気量算出部57は、空気流量の最大値よりも検出精度が低い脈動最小値、又は脈動最小値と脈動最小値の前後数個の空気量を用いることなく、平均空気量Gaveを算出してもよい。後程説明するが、処理部45は、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxとから脈動振幅Paを算出する。よって、処理部45は、平均空気量算出部57が脈動最小値を用いずに平均空気量Gaveを算出することで、脈動最小値の影響が低減された脈動振幅Paを算出できる。言い換えると、処理部45は、脈動振幅Paを算出する際に、検出精度が低い脈動最小値を使わずに、平均空気量Gaveと検出精度が比較的高い脈動最大値Gmaxとを用いて脈動振幅Paを算出することで、脈動振幅Paの算出精度を向上できる。
脈動振幅算出部58は、図7に示すように、脈動最大値Gmaxと平均空気量Gaveとの差を取ることで空気流量の脈動振幅Paを演算する。つまり、脈動振幅算出部58は、空気流量の全振幅ではなく、空気流量の片振幅を求める。これは、上記のように検出精度が比較的低い脈動最小値の影響を小さくするためである。
ここで、センシング部22は、計測流路32において順方向及び逆方向のいずれについても空気流量を検出可能になっている。センシング部22の出力値は、空気が計測流路32において計測入口35から計測出口36に向けて逆方向に流れている場合には正の値になり、計測出口36から計測入口35に向けて順方向に流れている場合には負の値になる。
これに対して、上述したように、本実施形態では、バイパス流路30の外部である吸気通路12において逆流が発生したとしても、この逆流が計測出口36から流入しにくくなっている。このため、図10に示すように、吸気通路12において真の空気量を示す波形WTが逆流の発生を示す負の値になった場合でも、センシング部22の出力値を示す波形WAは負の値になりにくくなっている。この場合、出力信号の脈動最小値GminAは、真の脈動最小値GminTより大きい値になっており、それに伴って、出力信号の平均空気量GaveAが真の平均空気量GaveTより大きい値になりやすい。その一方で、出力信号の脈動最大値GmaxAは、逆流の有無で真の脈動最大値GmaxTに対して大きく増減するということが生じにくくなっている。このため、出力信号の脈動振幅PaAは、真の脈動振幅PaTより小さくなりやすい。
また、図10の波形から分かるように、空気の流れに脈動が生じた場合、平均空気量Gaveが大きくなるほど脈動振幅Paが大きくなりやすい。脈動振幅Paと脈動誤差Errとの関係を示す脈動特性においては、図11に示すように、脈動振幅Paが大きくなるほど脈動誤差Errが大きくなっている。特に、本実施形態では、逆流が計測出口36に流入しにくくなっていることに起因して、逆流が発生している場合には、逆流が発生していない場合に比べて脈動誤差Errが大きくなりやすい。逆流が発生している場合、脈動振幅Paと脈動誤差Errとがほぼ比例関係になっている。
これに対して、脈動率と脈動誤差Errとの関係を示す特性においては、図12に示すように、脈動率が大きくなるほど脈動誤差Errの増加率が大きくなっている。脈動率は、脈動振幅Paを平均空気量Gaveで除した値であり、脈動率を脈動振幅比と称することもできる。上述したように、空気の流れに脈動が生じた場合は、出力信号の脈動振幅PaAが真の脈動振幅PaTに比べて小さくなる一方で、出力信号の平均空気量GaveAは真の平均空気量GaveTに比べて大きくなる。このため、出力信号の脈動率(図12の実線)が真の脈動率(図12の破線)に比べて小さくなる。この場合、出力信号の脈動率に対する脈動誤差Errの変化率が、真の脈動率に対する脈動誤差Errの変化率に比べて大きくなるため、出力信号の脈動率が誤差等で僅かに増減すると、この増減に伴って脈動誤差Errが大きく増減することになる。したがって、本実施形態とは異なり、脈動振幅Paではなく脈動率と脈動誤差Errとの特性を用いて空気流量の補正を行う構成では、脈動誤差Errの取得精度が低下し、その結果、流量の補正精度が低下すると考えられる。
周波数算出部59は、サンプリング部54で取得した複数のサンプリング値から脈動周波数Fを算出する。周波数算出部59は、例えば、図13に示すように、2つのピークの間隔によって脈動周波数Fを算出する。図13の例では、1つ目のピークの時間を第1ピーク時間T11、2つ目のピークの時間を第2ピーク時間T12とする。この場合、脈動周波数F[Hz]=1/(T12−T11)である。よって、周波数算出部59は、1/(T12−T11)を演算することで、脈動周波数Fを得ることができる。
また、周波数算出部59は、図14に示すように、閾値Gsを跨ぐ時間によって脈動周波数Fを算出してもよい。図14の例では、閾値Gsと交差する1つ目の時間を第1交差時間T21、閾値Gsと交差する2つ目の時間を第2交差時間T22とする。この場合、脈動周波数F[Hz]=1/(T22−T21)である。よって、周波数算出部59は、1/(T22−T21)を演算することで、脈動周波数Fを得ることができる。さらに、周波数算出部59は、フーリエ変換によって脈動周波数Fを算出してもよい。
脈動誤差算出部60は、脈動振幅Paに相関した、空気流量の脈動誤差Errを算出する。脈動誤差算出部60は、例えば、脈動振幅Paと脈動誤差Errとが関連付けられたマップなどを用いて、脈動振幅Paに相関した、空気流量の脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差算出部60は、脈動振幅算出部58によって脈動振幅Paが得られると、得られた脈動振幅Paに相関する脈動誤差Errをマップから抽出する。また、脈動誤差算出部60は、脈動振幅Paに相関する脈動誤差Errを取得するとも言える。脈動誤差算出部60についての詳細な説明は後述する。
上述したように、エアフロメータ10は、吸気通路12を形成する吸気管12aに取り付けられている。よって、エアフロメータ10は、吸気管12aの形状の影響などによって、脈動振幅Paが大きくなるに連れて脈動誤差Errが大きくなるだけでなく、脈動振幅Paが大きくなるに連れて脈動誤差Errが小さくなることもありうる。このため、エアフロメータ10では、脈動振幅Paと脈動誤差Errとの関係を関数で表すことができない場合がある。従って、エアフロメータ10は、上記のようにマップを用いることで、正確な脈動誤差Errを予測することができるので好ましい。なお、マップは、複数の脈動振幅Paと、各脈動振幅Paに相関した補正量Qとが関連付けられていてもよい。
しかしながら、エアフロメータ10は、センシング部22が直接、主空気通路に配置されている場合など、脈動振幅Paと脈動誤差Errとの関係を関数で表すことができる場合もある。この場合、エアフロメータ10は、この関数を用いて脈動誤差Errを算出してもよい。エアフロメータ10は、関数を用いて脈動誤差Errを算出することで、マップを持つ必要がないため、記憶装置の容量を減らすことができる。この点は、以下の実施形態でも同様である。つまり、以下の実施形態では、マップのかわりに関数を用いて脈動誤差Errを得てもよい。
なお、脈動誤差Errは、出力値によって得られた補正していない空気流量と、真の空気流量との差である。つまり、脈動誤差Errは、出力値が出力空気流量変換テーブル53によって変換された空気流量と、真の空気流量との差に相当する。よって、補正前の空気量を真の空気流量に近づけるための補正量Qは、脈動誤差Errがわかれば得ることができる。
脈動誤差補正部61は、脈動誤差算出部60にて予測した脈動誤差Errを用いて、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正する。つまり、脈動誤差補正部61は、脈動の影響を受けた空気流量を、真の空気流量に近づけるように空気流量を補正する。ここでは、空気流量の補正対象として、平均空気量Gaveを採用する。
例えば、脈動誤差補正部61は、演算や、脈動誤差Errと補正量Qとが関連付けられたマップなどを用いて、予測した脈動誤差Errから補正量Qを得る。そして、例えば、脈動誤差補正部61は、平均空気量Gaveに補正量Qを加算することで、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正することができる。
つまり、補正量QがマイナスQ1の場合、脈動誤差補正部61は、平均空気量GaveにマイナスQ1を加算、すなわち、平均空気量GaveからQ1を減算することで、脈動誤差Errが低減された補正後の空気流量を得ることができる。また、補正量QがプラスQ2の場合、脈動誤差補正部61は、平均空気量GaveにQ2を加算することで、脈動誤差Errが低減された補正後の空気流量を得ることができる。しかしながら、本開示は、これに限定されず、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正することができれば採用できる。
なお、本実施形態では、平均空気量Gaveを対象として、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。脈動誤差補正部61は、平均空気量算出部57で演算される前の値を対象として、脈動誤差Errが小さくなるように空気流量を補正してもよい。
脈動補正後流量出力部62は、脈動誤差補正部61によって補正された空気流量を示す電気信号を出力する。本実施形態では、脈動誤差補正部61によって補正された空気流量をECU46に出力する脈動補正後流量出力部62を採用している。
ここでは、脈動誤差算出部60について、図6、図15〜図19を参照しつつ説明する。図6に示すように、脈動誤差算出部60には、平均空気量算出部57で算出された平均空気量Gaveと、脈動振幅算出部58で算出された脈動振幅Paと、周波数算出部59で算出された脈動周波数Fとが入力される。脈動誤差算出部60は、これら平均空気量Gave、脈動振幅Pa及び脈動周波数Fを用いて脈動誤差Errを算出する。
Err=Ann×Pa+Bnn…(式3)
上述したように、脈動特性では脈動振幅Paと脈動誤差Errとがほぼ比例関係になっており、図15に示すように、脈動特性の近似線を直線で示すことができる。脈動特性の近似線については、上記式3の関係が成り立つ。この関係式は、脈動振幅Paを用いて脈動誤差Errを予測する誤差予測式であり、この誤差予測式においては、Annが近似線の傾きであり、Bnnが切片である。なお、脈動特性においては、脈動誤差Errが補正パラメータに相当する。
脈動特性は、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの組み合わせごとに設定されている。図16においては、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの組み合わせを示す各窓のそれぞれに、脈動特性を示す傾きAnn及び切片Bnnが設定されている。このような、平均空気量Gaveや脈動周波数Fと脈動特性との関係を示すマップを参照マップと称すると、この参照マップは2次元マップであり、処理部45の記憶装置に記憶されている。参照マップにおいては、平均空気量Gave及び脈動周波数Fのそれぞれについて、あらかじめ定められた所定の値に対して脈動特性が設定されている。なお、図16では、参照マップにおいて設定された平均空気量Gaveのマップ値をG1〜Gnとして示し、脈動周波数Fのマップ値をF1〜Fnとして示している。なお、脈動特性が補正特性に相当し、参照マップが参照情報に相当する。また、参照マップを補正マップと称し、参照情報を補正情報と称してもよい。
参照マップは、実機を用いた実験やシミュレーションなどによって、脈動振幅Paと、その脈動振幅Paに相関した脈動誤差Errとの関係を確認しておくことで作成できる。つまり、脈動誤差Errは、脈動振幅Paの値を変えて、実機を用いた実験やシミュレーションを行った場合に、脈動振幅Pa毎に得られた値と言える。なお、実施形態におけるその他のマップも、参照マップと同様に、実機を用いた実験やシミュレーションなどによって作成できる。
上述したように、センシング部22の出力値から得られる波形では、平均空気量Gaveが大きいほど脈動振幅Paが大きくなる。換言すれば、平均空気量Gaveが小さいほど脈動振幅Paが小さくなる。このため、図17に示すように、脈動特性においては、傾きAnn及び切片Bnnに加えて、脈動振幅Paの上限値Pannが平均空気量Gaveと脈動周波数Fとの組み合わせごとに設定されている。脈動誤差Errも、脈動振幅Paの上限値Pannに対応した上限値Errnnを有している。
例えば、参照マップにおいて、平均空気量Gave及び脈動周波数Fのマップ値G1,F1に対応する脈動特性は、傾きA11、切片B11、脈動振幅Paの上限値Pa11、脈動誤差Errの上限値Err11を有している。同様に、マップ値G2,F1に対応する脈動特性は、傾きA12、切片B12、脈動振幅Paの上限値Pa12、脈動誤差Errの上限値Err12を有している。
出力信号の平均空気量GaveAが平均空気量Gaveのマップ値G1〜Gnのいずれにも該当しない場合、これらマップ値G1〜Gnのうち出力信号の平均空気量GaveAに近い値の脈動特性を用いて脈動誤差Errを算出する方法が考えられる。ところが、この方法では、脈動誤差Errの算出に用いる脈動特性が、厳密には出力信号の平均空気量GaveAに対応する脈動特性ではないため、脈動誤差Errの算出誤差が大きくなることが懸念される。また、マップ値G1〜Gnのうち、出力信号の平均空気量GaveAより小さい値に対応する脈動特性が選択された場合には、出力信号の脈動振幅PaAが、選択された脈動特性での脈動振幅Paの上限値より大きい可能性が高い。この場合、選択された脈動特性には、出力信号の脈動振幅PaAに対応する脈動誤差Errが含まれていないため、脈動誤差Errを算出できない又は算出できても算出精度が低下することが懸念される。
そこで、本実施形態では、脈動誤差算出部60が、参照マップのうち複数の脈動特性を用いて脈動誤差Errを算出する脈動誤差算出処理を行う。この脈動誤差算出処理について、図18のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、本脈動誤差算出処理は、出力信号について、平均空気量GaveA、脈動周波数FA及び脈動振幅PaAを既に取得した状態で参照マップを用いて脈動誤差ErrAを算出する処理である。
図18において、ステップS101では、参照マップについて脈動特性を複数選択する。ここでは、平均空気量Gaveのマップ値G1〜Gnのうち出力信号の平均空気量GaveAに近いマップ値を選択し、脈動周波数Fのマップ値F1〜Fnのうち出力信号の脈動周波数FAに近いマップ値を選択する。具体的には、平均空気量Gaveのマップ値G1〜Gnのうち、出力信号の平均空気量GaveAとの差が最も小さい方から数えて少なくとも2つのマップ値を選択する。同様に、脈動周波数Fのマップ値F1〜Fnのうち、出力信号の脈動周波数FAとの差が最も小さい方から数えて少なくとも2つのマップ値を選択する。例えば、平均空気量Gave及び脈動周波数Fについてマップ値を2つずつ選択することで、脈動特性を4つ選択する。
Kn=Gn/GaveA…(式4)
ステップS102では、選択した脈動特性のそれぞれについてマップ変換係数Knを算出する。マップ変換係数Knは、選択した脈動特性に対応する平均空気量Gaveのマップ値Gnと出力信号の平均空気量GaveAとの比であり、平均空気量Gaveのマップ値Gnを出力信号の平均空気量GaveAで除した値である。この場合、マップ変換係数Knを算出するための上記式4が成り立つ。なお、マップ変換係数Knが変換係数に相当する。また、処理部45においてマップ変換係数Knを算出する機能がマップ変換係数算出部60aであり、このマップ変換係数算出部60aは脈動誤差算出部60に含まれている(図6参照)。
PaKn=PaA×Kn…(式5)
ステップS103では、選択した脈動特性のそれぞれについて変換振幅PaKnを算出する。変換振幅PaKnは、選択した脈動特性に含まれた値であって、この脈動特性において脈動振幅Paの上限値Pannより小さい値になっている。変換振幅PaKnは、出力信号の脈動振幅PaAとマップ変換係数Knとの積により算出される。この場合、変換振幅PaKnを算出するための上記式5が成り立つ。
ErrKn=Ann×PaKn+Bnn…(式6)
ステップS104では、選択した脈動特性のそれぞれについて変換誤差ErrKnを算出する。変換誤差ErrKnは、選択した脈動特性において変換振幅PaKnに対応した値であって、この脈動特性において脈動誤差Errの上限値Errnnより小さい値になっている。この場合、変換誤差ErrKnを算出するための上記式6が成り立つ。なお、変換誤差ErrKnが補正パラメータに相当する。
ステップS105では、選択した脈動特性のそれぞれについて取得された、平均空気量Gaveのマップ値Gnと脈動周波数Fのマップ値Fnと変換誤差ErrKnとを用いて、変換後の脈動誤差ErrAを算出する。ここでは、まず、選択した脈動特性のそれぞれについて、平均空気量Gaveのマップ値Gnと脈動周波数Fのマップ値Fnと変換誤差ErrKnとの関係を示す相関点Xnnを取得する。そして、出力値について脈動振幅PaAに対応する脈動誤差ErrAを、複数の相関点Xnnを補間することで算出する。
例えば、選択した脈動特性が4つある場合には、これら脈動特性に合わせて取得された4つの相関点Xnnを通る仮想の平坦面を補間面として設定することでこれら相関点Xnnを補間する。この補間面において、出力信号の平均空気量GaveA及び出力信号の脈動周波数FAを有する脈動誤差Errを、変換後の脈動誤差ErrAとして取得する。なお、変換後の脈動誤差ErrAが補間パラメータに相当する。
処理部45の脈動誤差算出部60は、脈動誤差算出処理の各ステップを実行する機能を有している。ステップS101の処理を実行する機能が特性選択部に相当し、ステップS102の処理を実行する機能が係数算出部及びマップ変換係数算出部60aに相当し、ステップS103の処理を実行する機能が振幅変換部に相当する。ステップS104の処理を実行する機能が補正パラメータ取得部に相当し、ステップS105の処理を実行する機能が補間パラメータ取得部に相当する。
次に、脈動誤差算出処理により変換後の脈動誤差ErrAが算出される場合の一例について、図17、図18を参照しつつ説明する。ここでの説明では、出力信号の平均空気量GaveAが、参照マップにおいて平均空気量Gaveのマップ値G1,G2の間の値であり、上記ステップS101にて、マップ値G1,G2,F1,F2に該当する4つの脈動特性が選択されたとする。ここでは、これら脈動特性をM11,M12,M21,M22と称する。
上記ステップS102にて算出されるマップ変換係数Knは、脈動特性M11,M21が共通でマップ変換係数K1となり、脈動特性M12,M22が共通でマップ変換係数K2となる。
同様に、上記ステップS103にて算出される変換振幅PaKnも、脈動特性M11,M21が共通で変換振幅PaK1となり、脈動特性M12,M22が共通で変換振幅PaK2となる。この場合、図17に示すように、脈動特性M11においては、変換振幅PaK1が、変換後の脈動誤差ErrAより小さくなったことで上限値Pa11より小さくなっている。脈動特性M12においては、変換振幅PaK2が、上限値Pa12より大きくならない範囲で、変換後の脈動誤差ErrAより大きくなっている。
上記ステップS104にて算出される変換誤差ErrKnも、脈動特性M11,M21が共通で変換誤差ErrK1となり、脈動特性M12,M22が共通で変換誤差ErrK2となる。この場合、図17に示すように、脈動特性M11においては変換振幅PaK1に対応する脈動誤差Errが変換誤差ErrK1となり、脈動特性M12においては変換振幅PaK2に対応する脈動誤差Errが変換誤差ErrK2となる。
上記ステップS105にて取得される相関点Xnnは、脈動特性M11,M12,M21,M22のそれぞれについて相関点X11,X12,X21,X22となる。また、同じくステップS105にて設定される補間面は、これら相関点X11,X12,X21,X22の全てを通っている。そして、図19に示すように、この相関面において出力信号の脈動振幅PaAに対応する脈動誤差Errが変換後の脈動誤差ErrAとして取得される。図19においては、X軸に脈動振幅Paをとり、Y軸に脈動誤差Errをとり、Z軸に脈動周波数Fをとっている。そして、相関点X21,X22が相関点X11,X12に対してZ軸方向にずれた位置にあるとして、これら相関点X21,X22の図示を省略している。なお、脈動振幅Pa、脈動誤差Err及び脈動周波数Fは3つの軸のいずれかにとられていればよい。
ここまで説明した本実施形態によれば、脈動特性を介して脈動誤差Errの算出に用いられる脈動振幅Paは、脈動率や脈動振幅比とは異なり、平均空気量Gaveを分母にして算出された値ではない。このため、吸気通路12にて逆流が発生した場合に、計測出口36に流入しにくいことに起因して出力信号の平均空気量GaveAが真の平均空気量GaveTより小さくなっても、出力信号の脈動振幅PaAは真の脈動振幅PaTより小さくなりにくい。この場合、真の脈動振幅PaTに対する出力信号の脈動振幅PaAの減少度合いは、真の平均空気量GaveTに対する出力信号の平均空気量GaveAの減少度合いより小さくなっている。このため、脈動振幅Paを用いて脈動誤差Errを算出することで、脈動誤差Errの算出精度を高めることができる。したがって、脈動誤差Errを用いて空気流量の補正を行う本実施形態では、吸気通路12において空気の逆流が発生した場合での空気流量の補正精度を高めることができる。
また、平均空気量Gaveや脈動周波数F、脈動振幅Paといった脈動条件を引数に↓脈動特性の回路補正に関して、脈動率ではなく脈動振幅Paを用いることで、引数算出のロバスト性を向上させることができる。
本実施形態によれば、参照マップが有する複数の脈動特性のうち選択された脈動特性についてマップ変換係数Knが算出される。このため、出力信号の平均空気量GaveAに一致する値が、参照マップのマップ値G1〜Gnに含まれていなくても、出力信号の脈動振幅PaAを、選択された脈動特性の脈動振幅Paに含まれる変換振幅PaKnに変換することができる。この場合、選択された脈動特性において、変換振幅PaKnに対応する脈動誤差Errを変換誤差ErrKnとして算出できるため、脈動特性を介して算出する変換誤差ErrKnの算出精度を高めることができる。したがって、このように算出精度の高い変換誤差ErrKnを空気流量の補正に用いることで、その補正精度を高めることができる。
本実施形態によれば、参照マップにおいて複数の脈動特性が選択されるため、選択された脈動特性のそれぞれを用いて出力信号の脈動振幅PaAから変換誤差ErrKnを算出できる。このように、複数の脈動特性のそれぞれに対応した変換誤差ErrKnが複数算出されるため、変換誤差ErrKnを用いた空気流量の補正精度が1つの脈動特性に依存するということを回避できる。すなわち、複数の脈動特性を用いて空気流量の補正を行うことで、その補正精度を高めることができる。
本実施形態によれば、複数の脈動特性のそれぞれについて算出された変換誤差ErrKnを補間することで変換後の脈動誤差ErrAが算出される。このため、単に複数の変換誤差ErrKnの平均をとることで変換後の脈動誤差ErrAを算出する構成に比べて、変換後の脈動誤差ErrAの算出精度を高めることができる。
本実施形態によれば、参照マップに含まれるマップ値G1〜Gnのうち、出力信号の平均空気量GaveAとの差が最も小さい方から数えて少なくとも2つのマップ値に対応する脈動特性を選択する。この場合、参照マップが有する複数の脈動特性のうち、出力信号の平均空気量GaveAが有する脈動特性に近い脈動特性を用いて、変換振幅PaKnや変換誤差ErrKnを算出できる。したがって、変換振幅PaKnや変換誤差ErrKnの算出精度を高めることができ、ひいては、空気流量の補正精度を高めることができる。
本実施形態によれば、参照マップにおいては、脈動特性が、平均空気量Gaveのマップ値G1〜Gnと脈動周波数Fのマップ値F1〜Fnの両方に対応している。このように、参照マップにおいては脈動特性がきめ細かく設定されているため、実際に吸気通路12を流れている空気が有する脈動特性に近い脈動特性を参照マップに含ませておくことができる。このため、脈動特性を用いて変換振幅PaKnや変換誤差ErrKnを算出する場合の算出精度を高めることができる。
本実施形態によれば、脈動特性においては、脈動振幅Paに対応する補正パラメータが脈動誤差Errとされているため、参照マップに含まれた脈動特性の信頼性を高めることができる。これは、脈動振幅Paが大きくなるほど脈動誤差Errが大きくなると考えられるということからして、脈動振幅Paと脈動誤差Errとの相関が比較的強いためである。例えば、脈動特性において、空気流量を補正した補正結果である補正流量が脈動振幅Paに対応する補正パラメータとされた構成では、補正流量と脈動振幅Paとの相関が比較的弱いため、参照マップに含まれた脈動特性の信頼性が低下することが懸念される。
本実施形態によれば、計測流路32の計測出口36においては、その一部が流出口34とは反対側を向き、残りの部分が幅方向Xを向いている。すなわち、計測出口36が流出口34と同じ側を向いていない。この構成では、吸気通路12にて発生した逆流が計測出口36に流入しにくくなっており、逆流による動圧が計測流路に付与されにくくなっている。このため、逆流発生時において、出力値の平均空気量GaveAと真の平均空気量GaveTとの差異が大きくなることに起因して空気流量の補正精度が低下することが懸念される。これに対して、上述したように、平均空気量Gaveを用いない脈動振幅Paと脈動誤差Errとの関係を示す脈動特性が空気流量の補正に用いられる。このため、計測出口36の向きが逆流発生時に空気流量の補正精度が低下しやすい向きになっていても、その補正精度を高めることができる。
(第2実施形態)
図20、図21、図22を用いて、第2実施形態のエアフロメータ10に関して説明する。本実施形態では、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを計測する計測期間の決め方が上記第1実施形態と異なる。エアフロメータ10は、サンプリング部54と上極値判定部55のかわりに、脈動周期算出部54aと計測期間算出部54bとを備えている。
脈動周期算出部54aは、空気の脈動周期を演算する。詳述すると、脈動周期算出部54aは、出力空気流量変換テーブル53によって変換された空気流量を用いて脈動周期を演算する。
計測期間算出部54bは、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを求める計測期間を、脈動周期算出部54aで得られた脈動周期に応じて変更する。詳述すると、計測期間算出部54bは、脈動周期が長い場合、脈動周期が短い場合よりも計測期間を長くする。例えば、計測期間算出部54bは、脈動周期算出部54aで得られた脈動周期である1周期を計測期間とする。
例えば、図21に示すように、脈動周期に対して計測期間が短かった場合、真の脈動最大値GmaxTと計測期間中の脈動最大値Gmaxに誤差が生じる。同様に、真の平均空気量GaveTと計測期間中の平均空気量Gaveに誤差が生じる。よって、この場合は、脈動誤差Errや補正量Qの精度が低下する。
また、図22に示すように、脈動周期に対して計測期間が長かった場合、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxを得るまでの時間が長くなる。よって、この場合は、脈動誤差Errや補正量Qを得るまでの時間が長く、応答性が悪化する。
しかしながら、エアフロメータ10は、上記のように脈動周期に応じて計測期間を変更するため、平均空気量Gaveと脈動最大値Gmaxの算出精度を向上できるとともに、応答性を向上できる。当然ながら、本実施形態のエアフロメータ10は、上記第1実施形態のエアフロメータ10と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図23、図24、図25を用いて、第3実施形態のエアフロメータ10に関して説明する。本実施形態では、図23に示すように、処理部45がダクト径記憶部71を備えており、このダクト径記憶部71は、エアフロメータ10が搭載されるダクトの径であるダクト径Hを記憶している。処理部45においては、ダクト径記憶部71に記憶されたダクト径Hが脈動誤差算出部60に入力される。
脈動誤差Errと脈動振幅Paとの関係は、複数の脈動周波数Fと複数の平均空気量Gaveの各組み合わせで異なる。さらに、脈動誤差Errと脈動振幅Paとの関係は、平均空気量Gaveと脈動周波数Fとが同じであっても、ダクト径Hによりダクト内の流速分布が変化するため、ダクト径Hによって異なる。図25には、あるダクト径Hである場合の脈動誤差Errと脈動振幅Paとの関係を示している。これが、図24で示したように、ダクト径Hに応じて異なる。
そこで、脈動誤差算出部60は、脈動振幅Paと脈動周波数Fと平均空気量Gaveとダクト径Hを用いて脈動誤差Errを予測する。つまり、脈動誤差算出部60は、脈動振幅Pa、脈動周波数F、平均空気量Gaveに加えて、さらにダクト径Hにも相関した脈動誤差Errを予測する。この場合、脈動誤差算出部60は、例えば、図24に示す3次元マップと、数3に示す誤差予測式とを用いて脈動振幅Paと脈動周波数Fと平均空気量Gaveとダクト径Hとに相関した脈動誤差Errを予測する。
エアフロメータ10は、図24に示すような3次元マップを備えている。この3次元マップは、ダクト径Hのマップ値H1〜Hnのそれぞれに対応した2次元マップを有している。この2次元マップにおいては、平均空気量Gaveと脈動周波数Fの複数の組み合わせと、各組み合わせに相関する傾きCnnnと切片Bnnnの組み合わせとが関連付けられている。詳述すると、各2次元マップは、例えば、一方の軸に平均空気量Gaveのマップ値Gave1〜Gavenをとり、他方の軸に脈動周波数Fのマップ値F1〜Fnをとっている。また、2次元マップにおいては、平均空気量Gaveのマップ値Gave1〜Gavenと脈動周波数Fのマップ値F1〜Fnとの各組み合わせに傾きCnnnと切片Bnnnの組み合わせのそれぞれが関連付けられている。傾きCnnnと切片Bnnnのそれぞれは、実機を用いた実験やシミュレーションによって得ることができる。この各2次元マップに関しては、上記第1実施形態の参照マップと同様である。
脈動誤差算出部60は、例えば、ダクト径H、脈動周波数F及び平均空気量Gaveの各マップ値がH1,F1,Gave1の場合、マップを用いることで傾きC111と切片B111を取得する。
本実施形態によれば、脈動振幅Paと平均空気量Gaveと脈動周波数Fとダクト径Hに相関した脈動誤差Errを予測して、脈動誤差Errを用いて補正される。このため、脈動振幅Paに対応した脈動誤差Errだけを用いて補正する場合よりも、より精度の高い補正が可能となる。
(第4実施形態)
図26を用いて、第4実施形態のエアフロメータ10に関して説明する。本実施形態では、エアフロメータ10にセンシング部22が設けられており、ECU46に処理部45が設けられている点が上記第1実施形態と異なる。つまり、本実施形態では、本開示をECU46に設けられた処理部45に適用した例とみなすことができる。なお、本開示は、処理部45に加えて、センシング部22を含んでいてもよい。
このため、エアフロメータ10とECU46は、エアフロメータ10と同様の効果を奏することができる。さらに、エアフロメータ10は、処理部45を備えていないため、エアフロメータ10よりも処理負荷を低減できる。また、本実施形態では、ECU46が、脈動振幅Paや脈動周波数Fの算出などを行うことになる。
(第5実施形態)
図27、図28を用いて、第5実施形態のエアフロメータ10に関して説明する。本実施形態では、図27に示すように、処理部45がフィルタ部72を含んでいる。
フィルタ部72は、サンプリング部54及び上極値判定部55よりも前に設けられている。フィルタ部72は、出力信号である出力値にフィルタ処理を実施し、処理後出力値を出力する。本実施形態では、出力空気流量変換テーブル53とサンプリング部54及び上極値判定部55との間にフィルタ部72が設けられた処理部45を採用している。なお、処理後出力値は、処理後出力信号とも言える。
フィルタ部72は、例えばローパスフィルタを採用できる。図28に示す波形は、破線がフィルタ処理前の出力信号であり、実線がフィルタ処理後の出力信号である。なお、図28におけるフィルタ処理後の出力信号は、フィルタ部72として時定数3msのローパスフィルタを採用した場合の処理後出力信号である。
このため、平均空気量算出部57は、出力値としての処理後出力値から平均空気量Gaveを算出する。脈動最大値算出部56は、出力値としての処理後出力値から脈動最大値Gmaxを求める。
本実施形態によれば、図28に示すように、出力値にノイズが重畳していた場合であっても、電気ノイズや乱流による出力の乱れの影響を低減することができ、上極値の検出精度を向上できる。
(他の実施形態)
以上、本開示による複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
変形例1として、周波数算出部59がECU46からの信号に基づいて脈動周波数Fを算出してもよい。例えば、図29に示すように、周波数算出部59がECU46に電気的に接続された構成とする。周波数算出部59は、例えば、ECU46からエンジン出力軸の回転速度としてエンジン回転速度を示す信号や、クランク角センサのセンサ信号などを取得する。そして、周波数算出部59は、ECU46から取得した信号に基づいて脈動周波数を算出する。この場合、周波数算出部59は、例えば、エンジン回転速度と脈動周波数Fとが関連付けられたマップなどを用いて、脈動周波数Fを取得してもよい。この構成では、ECU46からの情報に基づいて脈動周波数を取得するため、サンプリング部52で取得した複数のサンプリング値から脈動周波数を算出する場合よりも、処理部45の処理負荷を低減できる。
変形例2として、計測出口36は流出口34と同様に流入口33とは反対側を向いていてもよい。例えば、図30に示すように、奥行き方向Zにおいて計測出口36が流入口33と流出口34との間に設けられた構成とする。この構成では、ハウジング21の外周面から幅方向Xに突出した凸部に計測出口36が形成されていることで、計測出口36が流出口34と同様に吸気通路12の下流側に向けて開放されている。吸気通路12において、ハウジング21の外周面に沿って順方向に流れる空気が計測出口36を通過することで、計測出口36の周辺で渦流等の気流の乱れが発生しやすくなっている。このため、計測出口36が流入口33と反対側を向いていても、吸気通路12において空気の逆流が発生した場合に、この逆流が計測出口36に流入しにくいと考えられる。
これに対して、本変形例でも、脈動振幅Paを用いて脈動誤差Errが算出される。このため、逆流が計測出口36に流入しにくいことで空気流量の補正精度が低下しやすい状態になっていても、上記第1実施形態と同様に、その補正精度を高めることができる。また、上記第1実施形態において、計測出口36は、下流外面24cに設けられていることで、流入口33とは反対側に向けて開放されていてもよい。
変形例3として、ハウジング21において、計測出口36の一部が上流外面24bに設けられ、残りの部分が中間外面24dに設けられているのではなく、計測出口36全体が上流外面24b又は中間外面24dに設けられていてもよい。計測出口36全体が上流外面24bに設けられていると、計測出口36が流出口34とは反対側に向けて開放された構成が実現される。計測出口36全体が中間外面24dに設けられていると、計測出口36が幅方向Xに開放された構成が実現される。この構成では、計測出口36の開放向きが流入口33の開放向き及び流出口34の開放向きのいずれとも異なることになる。
変形例4として、脈動誤差補正部61が空気流量の補正に用いる補正量Qや、脈動誤差補正部61により補正された補正後の空気流量である補正値が、補正パラメータとして脈動特性に含まれていてもよい。この脈動特性では、脈動振幅Paと補正量や補正値との関係が示されており、脈動誤差算出処理のステップS104では、変換振幅PaKnに対応した補正量や補正値が脈動特性を介して変換された変換値として取得される。
変形例5として、脈動誤差算出処理のステップS101では、平均空気量Gaveのマップ値G1〜Gnと出力信号の平均空気量GaveAとの差に関係なく脈動特性を選択してもよい。この場合でも、選択した脈動特性について、マップ変換係数Knを算出して変換振幅PaKnを算出することで、変換振幅PaKnを算出しない構成に比べて、空気流量の補正精度を高めることができる。
変形例6として、脈動誤差算出処理のステップS101では、参照マップの脈動特性を複数選択していたが、選択する脈動特性は1つでもよい。例えば、選択した脈動特性が1つであっても、その1つの脈動特性について、マップ変換係数Knを算出して変換振幅PaKnを算出することで、空気流量の補正精度を高めることができる。
変形例7として、マップ変換係数Knは、出力信号の平均空気量GaveAとマップ値Gnとの関係を数値化できれば、平均空気量Gaveのマップ値Gnを出力信号の平均空気量GaveAで除した値でなくてもよい。例えば、出力信号の平均空気量GaveAを平均空気量Gaveのマップ値Gnで除した値でもよい。また、出力信号の平均空気量GaveAとマップ値G1との差を算出し、この差と出力信号の平均空気量GaveA又は平均空気量Gaveのマップ値G1との比をマップ変換係数Knとしてもよい。
変形例8として、参照マップにおいて、平均空気量Gaveのマップ値Gnが同じ値であっても脈動周波数Fのマップ値Fnが異なっていれば、異なるマップ変換係数Knが設定されてもよい。例えば、出力信号の平均空気量GaveAとマップ値Gnとを用いてマップ変換係数Knを算出する場合に、脈動周波数Fのマップ値Fnが大きいほどマップ変換係数Knを大きい値に設定する、という構成にする。
変形例9として、脈動誤差算出処理では、出力信号の脈動振幅PaAを変換振幅PaKnに変換せずに、選択した脈動特性において出力信号の脈動振幅PaAが対応する脈動誤差Errをそのまま空気流量の補正に用いてもよい。このように、マップ変換係数Knを用いずに空気流量の補正が行われる構成でも、脈動特性に脈動率や脈動振幅比ではなく脈動振幅Paが含まれているため、空気流量の補正精度を高めることができる。
変形例10として、脈動誤差算出処理のステップS105では、出力信号の平均空気量GaveAや出力信号の脈動振幅PaAを用いて、複数の相関点Xnnについて重み付けを行い、その重み付けに応じて湾曲した面を補間面として設定してもよい。また、複数の相関点Xnnを補間するのは面ではなく線でもよい。
変形例11として、脈動誤差算出処理のステップS105では、平均空気量Gaveと変換誤差ErrKnとの相関で相関点Xnnを取得していたが、脈動振幅Paと変換誤差ErrKnとの相関で相関点Xnnを取得してもよい。
変形例12として、脈動誤差算出処理のステップS105では、複数の相関点Xnnを補間するのではなく、これら相関点Xnnの各変換誤差ErrKnの平均値を変換後の脈動誤差ErrAとして算出してもよい。また、各相関点Xnnについて、それぞれの変換振幅PaKnと出力信号の脈動振幅PaAとの差に応じた重み付けを各変換誤差ErrKnに加えた上で、これら変換誤差ErrKnの平均値を変換後の脈動誤差ErrAとしてもよい。
変形例13として、補正特性としての脈動特性を複数有する参照情報として参照マップが用いられたが、参照情報としては、補正パラメータとしての脈動誤差Errと脈動振幅Paとの関係を示していれば、数式やデータベースなどでもよい。
変形例14として、脈動振幅算出部58は、出力信号について脈動最大値GmaxAと平均空気量GaveAとの差ではなく、脈動最大値GmaxAと脈動最小値GminAとの差を脈動振幅PaAとして算出してもよい。
変形例15として、処理部45によって実現されていた機能は、ハードウェア及びソフトウェア、又はこれらの組み合わせによって実現してもよい。処理部45は、たとえば他の制御装置、たとえばECU46と通信し、他の制御装置が処理の一部又は全部を実行してもよい。処理部45は、電子回路によって実現される場合、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によって実現することができる。
10…流量計測装置としてのエアフロメータ、21…ハウジング、24b…端面及び流入面としての上流外面、24d…端面としての下流外面、22…センシング部、31…通過流路、32…分岐流路としての計測流路、33…流入口、34…流出口、36…分岐出口としての計測出口、45…計測制御装置及び計測制御部としての処理部、57…平均算出部としての平均空気量算出部、58…振幅算出部としての脈動振幅算出部、59…周波数算出部、61…流量補正部としての脈動誤差補正部、ErrA…補間パラメータとしての変換後の脈動誤差、ErrKn…補正パラメータ及び脈動誤差としての変換誤差、F…脈動周波数、GaveA…出力信号の平均空気量、GmaxA…出力信号の脈動最大値、GminA…出力信号の脈動最小値、Kn…変換係数としてのマップ変換係数、PaA…出力信号の脈動振幅、PaKn…変換振幅、S101…特性選択部、S102…係数算出部、S103…振幅変換部、S104…補正パラメータ取得部、S105…補間パラメータ取得部、X…直交した方向としての幅方向、Z…並び方向としての奥行き方向。

Claims (11)

  1. 空気流量を検出するセンシング部(22)の出力値に基づいて、空気流量を計測する計測制御装置(45)であって、
    前記空気流量にて生じる脈動の最大値である脈動最大値(GmaxA)と前記脈動の平均値である平均空気量(GaveA)又は前記脈動の最小値である脈動最小値(GminA)との差である脈動振幅(PaA)を、前記出力値を用いて算出する振幅算出部(58)と、
    前記空気流量の補正を行うための補正特性を用いて、前記振幅算出部により算出された前記脈動振幅に対応する補正パラメータ(ErrKn)を取得する補正パラメータ取得部(S104)と、
    前記補正パラメータ取得部により取得された前記補正パラメータを用いて前記空気流量の補正を行う流量補正部(61)と、を備えている計測制御装置。
  2. 前記出力値を用いて前記平均空気量を算出する平均算出部(57)と、
    複数の前記補正特性とあらかじめ定められた前記平均空気量との関係を示す参照情報について、前記補正パラメータ取得部による前記補正パラメータの取得に用いる前記補正特性を選択する特性選択部(S101)と、
    前記平均算出部により算出された前記平均空気量と、前記特性選択部により選択された前記補正特性に対応する前記平均空気量との比である変換係数(Kn)を算出する係数算出部(S102)と、
    前記係数算出部により算出された前記変換係数を用いて、前記振幅算出部により算出された前記脈動振幅を、前記参照情報において前記特性選択部により選択された前記補正特性に含まれる値である変換振幅(PaKn)に変換する振幅変換部(S103)と、を備え、
    前記補正パラメータ取得部は、前記特性選択部により選択された前記補正特性を用いて、前記振幅変換部により変換された前記変換振幅に対応する前記補正パラメータを取得する、請求項1に記載の計測制御装置。
  3. 前記特性選択部は、複数の前記補正特性を選択し、
    前記係数算出部は、前記特性選択部により選択された複数の前記補正特性のそれぞれについて前記変換係数を算出し、
    前記振幅変換部は、前記特性選択部により選択された複数の前記補正特性のそれぞれについて前記脈動振幅を前記変換振幅に変換し、
    前記補正パラメータ取得部は、前記特性選択部により選択された複数の前記補正特性のそれぞれについて前記補正パラメータを取得し、
    前記流量補正部は、前記補正パラメータ取得部により取得された複数の前記補正パラメータを用いて前記空気流量の補正を行う、請求項2に記載の計測制御装置。
  4. 前記補正パラメータ取得部により取得された複数の前記補正パラメータを補間することで、前記振幅算出部により算出された前記脈動振幅に対応する補間パラメータ(ErrA)を取得する補間パラメータ取得部(S105)、を備え、
    前記流量補正部は、前記補間パラメータ取得部により取得された前記補間パラメータを用いて前記空気流量の補正を行う、請求項3に記載の計測制御装置。
  5. 前記特性選択部は、
    前記参照情報に含まれる複数の前記平均空気量のうち、前記平均算出部により算出された前記平均空気量との差が最も小さい方から数えて少なくとも2つの前記平均空気量について、これら前記平均空気量のそれぞれに対応する前記補正特性を選択する、請求項3又は4に記載の計測制御装置。
  6. 前記出力値に含まれる脈動の周波数である脈動周波数(F)を算出する周波数算出部(59)を備え、
    前記参照情報は、前記平均空気量及び前記脈動周波数の両方と前記補正特性との関係を示す情報であり、
    前記特性選択部は、前記平均算出部により算出された前記平均空気量と前記周波数算出部により算出された前記脈動周波数との両方に基づいて前記補正特性を選択する、請求項2〜5のいずれか1つに記載の計測制御装置。
  7. 前記補正パラメータは、前記出力値に脈動が含まれることで前記空気流量に生じる誤差である脈動誤差(ErrKn)である、請求項1〜6のいずれか1つに記載の計測制御装置。
  8. 空気の流量である空気流量を計測する流量計測装置(10)であって、
    前記空気が流入する流入口(33)及び前記空気が流出する流出口(34)を有する通過流路(31)と、
    前記通過流路から流れ込んだ前記空気が流出する分岐出口(36)を有し、前記通過流路から分岐した分岐流路(32)と、
    前記分岐流路において空気流量を検出するセンシング部(22)と、
    前記センシング部の出力値を用いて前記空気流量を計測する計測制御部(45)と、を備え、
    前記計測制御部は、
    前記空気流量にて生じる脈動の最大値である脈動最大値(GmaxA)と前記脈動の平均値である平均空気量(GaveA)又は前記脈動の最小値である脈動最小値(GminA)との差である脈動振幅(PaA)を、前記出力値を用いて算出する振幅算出部(58)と、
    前記空気流量の補正を行うための補正特性を用いて、前記振幅算出部により算出された前記脈動振幅に対応する補正パラメータ(ErrKn)を取得する補正パラメータ取得部(S104)と、
    前記補正パラメータ取得部により取得された前記補正パラメータを用いて前記空気流量の補正を行う流量補正部(61)と、を備えている流量計測装置。
  9. 前記流入口と前記流出口とが並んだ並び方向(Z)において、前記分岐出口は、前記並び方向に直交した方向(X)を向いている、又は前記直交した方向に対して前記流入口側に傾斜した方向を向いている、請求項8に記載の流量計測装置。
  10. 前記通過流路及び前記分岐流路を形成するハウジング(21)を備え、
    前記ハウジングは、互いに反対を向いた一対の端面(24b,24c)を有しており、
    前記一対の端面のうち前記流入口が設けられた流入面(24b)に、前記分岐出口の少なくとも一部が設けられている、請求項9に記載の流量計測装置。
  11. 前記流入口と前記流出口とが並んだ方向(Z)において、前記分岐出口及び前記流出口が前記流入口とは反対側を向いている、請求項8に記載の流量計測装置。
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