JP2019190950A - 触媒層のコーキング量の測定方法 - Google Patents

触媒層のコーキング量の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定することが可能な、新規かつ改良された触媒層のコーキング量の測定方法を提供する。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、一の固定床触媒反応器が接続される配管系内に、スピーカおよび一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンを、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層がスピーカおよびマイクロフォンの間に配置されるようにそれぞれ設け、スピーカからパルス状の音波を出力させ、マイクロフォンで音波を時系列的に計測し、マイクロフォンでの音波測定値を処理して自己相関係数を測定し、位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅に基づいて、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を測定することを特徴とする、触媒層のコーキング量の測定方法が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、化学反応装置内の触媒反応器の操業に用いる情報の測定方法に関し、特に触媒層のコーキング量の測定方法に関するものである。
化学反応装置において、炭化水素ガスの水蒸気改質を、固定床触媒反応器を用いて行う場合には、しばしば触媒の表面に固体カーボン(コーク)微粒子を副生するコーキングが生じる。触媒粒子間に堆積したコーク粉は、触媒表面での目的の反応を妨げるとともに、触媒反応器の通気抵抗を増大させて触媒反応器を閉塞させる問題を生じる。
触媒反応器からコークをオンラインで除去する方法としては、例えば、特許文献1に開示されている方法が知られている。特許文献1に開示されたコーク除去操作を行うことで、触媒層中のコークを除去できるものの、コーク除去操作を行う都度、一部の触媒が破損するという問題が生じる。このため、操作頻度を必要最低限にしなければならない。コークの触媒層中への堆積状況は操業ごとに大きく変動するため、操作頻度を必要最低限とするためには、定期的にコーク除去操作を行うような手段では不十分であり、操業中の触媒層中でのコーク堆積量(即ち、コーキング量)をオンラインで測定し、これが予め定めた許容値を超えたときのみコーク除去操作を行う必要がある。
触媒層中のコーキング量を測定する方法としては、例えば、特許文献1に一例が示されるように、触媒層入側および出側で圧力を測定し、その差圧を用いる方法がある。しかし、この方法の場合、触媒層中のコーキング量が極めて大きくなるまで(すなわち、触媒層が閉塞する直前まで)差圧を検出することができない。すなわち、差圧を用いる方法では、閉塞直前の状態を検出できたとしても、これ以前の状態のコーキング量の測定を行えないという問題がある。
つまり、コーキングは、一般に触媒層の局所に集中して生じる傾向を持ち、局所的に閉塞を生じた触媒部分およびその下流部分では触媒反応が妨げられて反応速度の低下を招く。一方、局所的な閉塞を触媒層内に生じたとしても、触媒層内の自由空間が十分に広い段階では、触媒層内に容易にガスのう回路が形成されるため、局所的な閉塞は触媒層前後での差圧には容易には影響しない。触媒層内のいたるところで局所的な閉塞を生じて触媒層内の自由空間が著しく減少して初めて、触媒層前後の圧力差は検出可能なレベルまで上昇する。したがって、差圧を用いてコーキング量を測定し、その結果に基づいてコーク除去操作の要否を判断した場合、触媒層が閉塞する直前の段階(すなわち、触媒層全体での反応速度が極めて低下した段階)で初めてコーク除去操作が行われることになる。これでは、触媒反応の効率が非常に悪い。
上述したように、触媒層前後の差圧が検出下限以下の状態であっても、触媒層中に局所的な閉塞が触媒層内の広い領域に多く存在して触媒層全体での反応速度が有意に低下する場合がある。このような状態でもコーキング量を測定し、より早い段階でコーク除去操作を行う必要がある。
特に、複数の触媒反応器を共通の流入集合管、流出集合管に接続させた化学反応装置では、いずれかの触媒反応器が閉塞状態となっても、他の触媒反応器が閉塞状態でなければ、他の触媒反応器がガスのう回路となってしまう。したがって、特許文献1の方法では、全ての触媒反応器が閉塞状態(あるいはその直前の状態)とならなければ、差圧を検出することができない。したがって、全ての触媒反応器が閉塞状態(あるいはその直前の状態)とならなければ、触媒層の閉塞を検知することができず、コーク除去操作を行うことができない。
内視鏡等の接触的なセンサを触媒層内に挿入してコーキング量を測定する方法も考えられる。しかし、このような方法を高温、かつ、高い密閉性を求められる触媒反応器に適用することは、装置の設計が困難であり、また、高価になるため、合理的でない。
音波を利用して充填層内での粒子の充填率を非接触的に測定する方法を触媒層内のコーキング量の測定に応用することも考えうる。例えば、音波で固体材料中の気孔率を測定する方法が特許文献2に開示されている。しかし、この方法は、多孔質体を通過する音波の伝達速度遅れを検出して充填率に換算する原理を用いている。このため、音波に関して多数の反射パス(例えば、反応器に接続する多数の配管)が存在する実機の化学反応装置に本方法を適用することは困難である。
また、特許文献3には、蓄水タンク内の氷充填率を測定するために、単一波長の音波を蓄水タンクに照射し、貯水タンクを透過した音波の透過損失から氷充填率を求める方法も開示されている。しかし、音波の透過率は、本来、周波数の依存性が高く、系の寸法や音速等との関係でわずかに周波数が変化しても、音波の透過率は、例えば数十dBのレベルで変化しうる。このため、寸法と物性がほぼ一様と想定される蓄水タンクには適用できても、触媒充填率、コーク充填率、または、温度分布が絶えず変動する(即ち、音速が絶えず変動する)触媒反応器に本技術を適用したとしても、測定精度を十分確保できない。
特許文献4には、複数の周波数の超音波を用いて懸濁液中の微粒子を励起し、前記超音波の減衰スペクトルをパターン判定して懸濁液中の粒径分布および濃度を測定する方法が開示されている。しかし、本発明が対象とするガス流れによるコーク粒子(触媒粒子間の空間に固定されている)を音波によって励起することは、ガスと固体の密度差が大きいためにそもそも困難であり、特許文献4の方法を触媒反応器には適用できない。なぜならば、本発明が対象とする触媒層内での音波の減衰は、微粒子の高速励起(超音波による励起)による流体粘性に基づくエネルギ損失のみによるものではなく、固定された粒子間の空間で音波が多重反射して互いに打ち消しあうことによって音響エネルギを損失することによる影響が大きく、特許文献4での原理とは異なるからである。
また、これらの音波を用いる測定方法は、いずれも空間に粒子が一様に分布する状況を想定している。しかし、本発明が対象とする触媒層ではコークの分布は不均一であり、音波が減衰するとしてもその減衰量を直接に測定するわけでは必ずしもなく、特に、コーキング量の少ない状態では、触媒層内でコーキングのない自由空間の配置によって減衰量が決定する。また、触媒層内には、触媒粒子とコークという、2種類の極端に大きさのことなる粒子が任意の配合で存在しうる多様性が存在する。さらに、触媒層の充填率は、上記のコーク除去操業によってしばしば変化し、かつ、触媒層の音波透過減衰は、コークの音波透過減衰に比べて十分に小さいとも必ずしもいえない。このため、コーキング量と音波の透過減衰量の関係は、自明ではない。
特開2017−56375号公報 特開平6−18403号公報 特開2000−329602号公報 特公平6−27695号公報
城戸健一:ディジタルフーリエ解析(II),コロナ社,2007,第9章
このように、コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定する技術は存在しなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定することが可能な、新規かつ改良された触媒層のコーキング量の測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、共通の流入集合管および流出集合管に並列に接続された複数の固定床触媒反応器のうち、いずれか一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を測定する触媒層のコーキング量の測定方法であって、一の固定床触媒反応器が接続される配管系内に、スピーカおよび一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンを、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層がスピーカおよびマイクロフォンの間に配置され、かつ、スピーカおよびマイクロフォンが配管系の配管内側に向くようにそれぞれ設け、スピーカからパルス状の音波を出力させ、マイクロフォンで音波を時系列的に計測し、マイクロフォンでの音波測定値を処理して自己相関係数を測定し、位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅に基づいて、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定することを特徴とする、触媒層のコーキング量の測定方法が提供される。
ここで、一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅と、全ての固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅の平均値とを比較することによって、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定してもよい。
また、一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅と、全ての固定床触媒反応器の触媒層がコークを含まない状態で一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での自己相関係数のピーク幅とを比較することによって、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定してもよい。
また、パルス状の音波の周波数は、スピーカから出力される音波が一の固定床触媒反応器を経由して一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンまで伝播する経路長と、スピーカから出力される音波が一の固定床触媒反応器に隣接する他の固定床触媒反応器を経由して一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンまで伝播する経路長との差の4倍を超えるように設定されてもよい。
本発明の第1の特徴は、例えば、800℃といった高温で反応する触媒層のコーキング量を、当該触媒層における音波の透過性を測定することによって、操業中に(オンラインに)、非接触、かつ、高精度で測定できることである。従来技術にはこのような目的を満足する技術は、存在しなかった。
本発明の第2の特徴は、並列に複数配置された固定床触媒反応器のうち、着目する固定床触媒反応器(一の固定床触媒反応器)でのパルス状の音波に対する音圧測定値の自己相関係数を用いることによって、一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定することができる。つまり、一の固定床触媒反応器のコーキング量が他の固定床触媒反応器のコーキング量に比べて大きいかどうかの判定を行うことができる。すなわち、コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定することができる。このことによって、複数の固定床触媒反応器のうち、集中的にコーキングを生じた固定床触媒反応器を早期に(具体的には、閉塞状態に至る前に)発見し、この固定床触媒反応器のみに対してコーク除去を行うことができる。これにより、効果的にコークの除去を行うことができるとともに、コーク除去装置の操作頻度を必要最低限とすることができる。また、このような効果はパルス状の音波を用いる場合にのみ得られ、パルス状の音波の代わりに単に連続音波を与える場合には実現できないことを本発明者らは、見出した。
このように、本発明では、自己相関係数を用いてコーキング量の相対値を測定する。自己相関係数がコーキング量の相対値とよく対応づくことは、本発明者が実施した試験によってはじめて見出されたものである。
以上説明したように本発明によれば、自己相関係数を用いてコーキング量を測定するので、コーキング量を、非接触にオンラインで安価、かつ、高精度で測定することができる。これにより、コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定することができる。したがって、触媒層からのコーク除去操作を必要最小限の頻度で実施できる。
本実施形態を実施するための装置構成の一例を示す説明図である。 図1の装置構成のうち触媒反応器周辺の詳細構成の一例を示す説明図である。 本実施形態における音波の自己相関係数の一例を示すグラフである。 本実施形態における音波の自己相関係数の他の一例を示すグラフである。 本実施形態における音波の自己相関係数差の一例を示すグラフである。 本実施形態における測定原理を説明するためのグラフである。 本実施形態における測定原理を説明するためのグラフである。 本実施形態における測定原理を説明するためのグラフである。 本実施形態における測定原理を説明するためのグラフである。 本実施形態における測定原理を説明するためのグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.前提となる装置構成>
本実施形態を実施するための化学反応装置の一例を図1に示す。化学反応装置内では、複数の触媒反応器1が流入管2および流出管3を介して共通の流入集合管12および流出集合管13に並列に接続されており、これらの触媒反応器1、流入集合管12、流出集合管13、流入管2、及び流出管3が加熱炉5内に収納される。ガスの流れ11は、流入集合管12、各流入管2、各触媒反応器1、各流出管3、流出集合管13の順に与えられる。
流出集合管13から管が分岐し、当該分岐管が加熱炉5外に引き出され、弁10を介してスピーカ7と第2のマイクロフォン9が接続される。スピーカ7及び第2のマイクロフォン9は、配管系の配管内側に向くように分岐管に接続される。図1に示す反応系(すなわち、1対の流入集合管12、流出集合管13、およびこれらに接続される複数の触媒反応器1)において、スピーカ7および第2のマイクロフォン9は1台のみであってもよい。一方で、触媒反応器1は2台以上設けられる。図1では模式的に触媒反応器1を4台示したが、触媒反応器1は、例えば、100台以上であってもよい。第2のマイクロフォン9は、スピーカの出力を確認するためのものであるので、スピーカ7の特性と入力信号が既知の場合には省略してもよい。スピーカ7及び第2のマイクロフォン9は市販のものを用いることができる。
図1の装置構成のうち触媒反応器周辺の詳細構成を図2に示す。触媒粒子の充填された触媒層4を収納する固定床である触媒反応器1は、流入管2と流出管3に接続される。流入管2、触媒反応器1、流出管3の順にガスの流れ11が与えられ、触媒層4内で原料ガス(流入管2側のガス)が改質され、改質ガス(流出管3側のガス)に化学変化する。流入管2、流出管3、並びに、触媒反応器1は、加熱炉5内に設置されて所定反応温度に保持される。なお、加熱炉5は各触媒反応器1の温度が略均一になるように各触媒反応器1を加熱するが、実際には各触媒反応器1の温度にばらつきが生じる。このばらつきのため、各触媒反応器1におけるコーキング量に差が生じる。そして、操業を継続していくと、いずれかの触媒反応器1において集中的にコーキングが生じ、他の触媒反応器1よりも速やかに閉塞状態に至る。このため、本実施形態では、コーキングが集中的に生じた触媒反応器1を早期に(すなわち、閉塞状態に至る前に)発見する。触媒反応器1には例えば、特許文献1に示すようなコーク除去装置6が付帯し、これを操作することによってオンラインで触媒反応器1からコークを除去できる。
流入管2から管が分岐し、当該分岐管が加熱炉5外に引き出され、弁10を介して第1のマイクロフォン8が接続される。第1のマイクロフォン8は、配管系の配管内側に向くように分岐管に接続される。第1のマイクロフォン8は市販のものを用いることができる。いずれの触媒反応器1も図2に示す構成を有することができる。
スピーカ7の制御や各マイクロフォンでのデータの記録には、図示しない市販の音響制御装置およびデータレコーダを用いることができる。弁10にはボール弁等を用いればよく、測定を行わない際には弁10を閉めることによってスピーカ7や各マイクロフォンを雰囲気による汚染や腐食から保護することができる。触媒反応器1の寸法は、例えば直径50〜300mm程度であってもよく、触媒層4の高さは、10cm〜10m程度であってもよく、触媒の量は、1kg〜1000kgであってもよいが、これらの数値範囲に限定されない。
なお、第1のマイクロフォン8、スピーカ7、並びに、触媒層4の位置関係は、化学反応装置の管路系内において、第1のマイクロフォン8とスピーカ7の間の空間に触媒層4を配置すればよいのであって、例えば、スピーカ7が流入集合管12に接続され、かつ、第1のマイクロフォンが流出管3に接続されてもよい。第2のマイクロフォン9は、スピーカ7と流入集合管12の間の空間に配置すればよい。
また、上記の例では全ての触媒反応器1に第1のマイクロフォン8を付属させているが、閉塞しやすい触媒反応器が予め判明している等の場合には、そのような触媒反応器のみに第1のマイクロフォン8を付属させ、これ以外の触媒反応器では第1のマイクロフォン8を省略してもよい。
<2.前提となる操業>
化学反応装置を用いた操業は、例えば以下のとおりである。すなわち、メタンやタール等の炭化水素ガスを含む原料ガスと水蒸気を流入管2に供給し、直径5mm〜100mm程度のNi系触媒粒子を充填した触媒層4を通過させる。これにより、炭化水素ガスを水蒸気改質してHガスとCOガス等の改質ガスに化学変化させる。ついで、改質ガスを流出管3から流出させる。反応温度は、例えば、800℃とされる。この反応の際、直径数μm〜数百μmのコーク粒子が多数、副生する。コーキング量は、最大で触媒質量の10質量%程度である。本実施形態が対象とする操業は、上記のものに限られるわけではなく、触媒反応中に触媒粒子間の空間にコーキングを生じるものであれば、どのような操業であってもよい。
<3.測定手順>
つぎに、本実施形態に係る触媒層のコーキング量の測定方法について説明する。第1の手順として、全ての触媒反応器1内の触媒層4がコークを含まない状態で、弁10を全て開放し、スピーカ7に所定の音波を出力させる。ここで、所定の音波は、触媒層4を透過しても計測可能なレベルのパワー(すなわち、音圧)を保つことのできる低周波のパルス状の音波であることが好ましい。例えば、出力音圧レベルが90dB/Wの仕様のスピーカ7に10W(音波出力時)の電力を供給してスピーカ7から、200Hzの単一サイン波の音波を5Hzの頻度で出力してもよい。ここで、スピーカ7から頻度の低いパルス状の音波(つまり、連続波ではない音波)を出力することとしたのは、本実施形態では、第1のマイクロフォン8が測定した音波の自己相関係数を用いてコーキング量を測定するからである。音波を連続波とした場合、コーキング量の大小によって自己相関係数にほとんど差が生じなくなる。
このように生成させた音波を各触媒反応器1の第1のマイクロフォン8にて測定・記録する。記録内容は、少なくとも音圧の時系列データを含む。各第1のマイクロフォンが音波を測定した後、全ての弁10が閉塞される。ここで記録された各第1のマイクロフォン8の音圧データを処理して触媒反応器1ごとに音波の自己相関係数(初期自己相関係数と呼称する)を算出する。自己相関係数の算出方法には、例えば、非特許文献1に記載の方法を用いればよい。ここで、自己相関係数は、少なくとも位相差0秒近傍の値を算出すれば良い。位相差0秒近傍の範囲としては、例えば、位相差0秒を含み、かつ音波のパルス間隔時間より短い時間範囲であればよい。一例として、−0.01〜0.01秒の範囲が挙げられるが、これに限定されない。
初期自己相関係数の一例を図3、図4に示す。図3、図4では、横軸が位相差(秒、s)を示し、縦軸が自己相関係数を示す。「コークなし」のグラフが初期自己相関係数を示す。着目している触媒反応器1(以下、着目している触媒反応器を「第1の触媒反応器1a」とも称する)に付属する第1のマイクロフォン8には、第1の触媒反応器1aを経由した音波が最初に到達し、他の触媒反応器(すなわち、「第1の触媒反応器1a」以外の任意の触媒反応器1。以下、このような触媒反応器1を「第2の触媒反応器1b」とも総称する。)を経由した音波が遅れて到達する。したがって、第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8が測定する音波(具体的には、音圧の時系列データ)は、第1の触媒反応器1aを経由した音波と、第2の触媒反応器1bを経由した音波との合成波となる。他の第1のマイクロフォン8が測定する音波も同様である。すなわち、ある第2の触媒反応器1bに付属する第1のマイクロフォン8が測定する音波は、その第2の触媒反応器1bを経由した音波と、他の第2の触媒反応器1bを経由した音波及び第1の触媒反応器1aを経由した音波との合成波となる。
ここで、第1の触媒反応器1aにコーキングが生じていない場合、第1のマイクロフォン8に最初に到達した音波は、当該音波に遅れて到達した音波(以下、「遅延音波」とも称する。遅延音波は、第2の触媒反応器1bを経由しているため音圧が低い)に卓越している。したがって、第1のマイクロフォン8が測定する音波(合成波)は、遅延音波の影響をほとんど受けない。さらに、スピーカ7から出力された音波はパルス状の音波である。このため、初期自己相関係数は、位相差0秒近傍において高いピークを有し、かつ、ピーク幅が狭くなる。
第2の手順として、いずれかの触媒反応器1内の触媒層4にコークが含まれることが想定される状態、例えば、上述した触媒改質操業(前提となる操業)を長時間実施した状態で、上記と同様の方法で触媒反応器1ごとに音波の自己相関係数(比較自己相関係数と呼称する)を算出する。ここでも、自己相関係数は、少なくとも位相差0秒近傍の値を算出すれば良い。位相差0秒近傍の範囲は上述したとおりである。比較自己相関係数の一例を図3、図4に示す。図3、図4では、「コークあり」のグラフが比較自己相関係数を示す。図3は、操業後にすべての触媒反応器1間でコーキングの差のない(一様にコーキングする)場合の第1の触媒反応器1aの自己相関係数を示し、図4は、操業後に、着目している第1の触媒反応器1aのコーキングのみが他の触媒反応器(つまり第2の触媒反応器1b)よりも極端に多く生じる(コーキングが集中する)場合の第1の触媒反応器1aの自己相関係数を示す。図3、4に示すように、すべての触媒反応器1間で一様にコーキングが生じた場合、第1の触媒反応器1aでは、比較自己相関係数と初期自己相関係数との間にほとんど違いがないのに対し、第1の触媒反応器1aにコーキングが集中した場合、当該第1の触媒反応器1aでは、比較自己相関係数のピーク幅が初期自己相関係数のものよりも広くなっている。なお、ここでの「コークあり」は、いずれかの触媒反応器1でコーキングが発生したことを想定する操業後の状態を意味する。
第1の触媒反応器1aにコーキングが生じた場合、第1の触媒反応器1aを通過する際に音波の音圧は、減衰する。第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8には、第1の触媒反応器1aを経由した音波が最初に到達し、第2の触媒反応器1bを経由した音波、すなわち遅延音波が遅れて到達する。ここで、図4に対応する第1の触媒反応器1aにコーキングが集中する場合、第1のマイクロフォン8に最初に到達した音波は、他の触媒反応器(すなわち第2の触媒反応器1b)を経由して到達する遅延音波に比べてより大きな減衰を受け、遅延音波並みの音圧まで低下している。このため、第1のマイクロフォン8が測定する音波(合成波)は、遅延音波(第2の触媒反応器1bを経由しているため音圧が低い)による影響を有意に受ける。具体的には、第1のマイクロフォン8が測定する音波(合成波)は、初期自己相関係数の測定時の合成波よりも波長が有意に長くなる。このため、比較自己相関係数は、位相差の存在する(すなわち、位相差0以外の)領域でも0を超える値を有し、位相差0近傍におけるピーク幅が広くなる。ここで、第1の触媒反応器1aのコーキング量と第2の触媒反応器1bのコーキング量との差、すなわち第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値が大きいほど、遅延音波の影響が大きくなり、合成波の波長が長くなる。この結果、比較自己相関係数のピーク幅が広くなる。一方、すべての触媒反応器1間でコーキングの差のない(一様にコーキングする)場合、第1の触媒反応器1aでは、操業の前後で音波の到達状況にほとんど変化はない(すなわち、第1のマイクロフォン8に最初に到達した音波と遅延音波とが一様に減衰する)ことから、第1のマイクロフォン8に最初に到達した音波は、依然として他の触媒反応器1を経由した音波に卓越する。したがって、比較自己相関係数にほとんど変化はない。なお、第1の触媒反応器1aにコーキングが集中した場合、第2の触媒反応器1b(コーキングが一様に生じている触媒反応器1)の比較自己相関係数も同様の挙動を示す(すなわち、比較自己相関係数は初期自己相関係数からほとんど変化しない)。詳細な測定原理は後述する。
第3の手順として、触媒反応器1ごとに比較自己相関係数と初期自己相関係数の差の絶対値(自己相関係数差と呼称する)を算出する。自己相関係数差は、位相差毎に算出される。自己相関係数差の一例を図5に示す。図5の横軸は位相差(秒、s)を示し、縦軸は自己相関係数差を示す。図5の例では、第1の触媒反応器1aでコーキングの集中が生じており(すなわち、比較自己相関係数が図4の特性を示し)、第2の触媒反応器1bではコーキングが一様である(すなわち、第2の触媒反応器1b間でコーキング量に大きな差がなく、各第2の触媒反応器1bの比較自己相関係数が図3の特性を示す)。第1の触媒反応器1aでは、コーキングの集中が生じているので、比較自己相関係数のピーク幅が広くなっている。このため、自己相関係数差が大きなピークを有する。これに対し、第2の触媒反応器1bでは、コーキングが一様なので、比較自己相関係数と初期自己相関係数との間に差は殆ど無い。このため、自己相関係数差は非常に小さくなる。
そして、上述したように、第1の触媒反応器1aのコーキング量と第2の触媒反応器1bのコーキング量との差、すなわち第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値が大きいほど、比較自己相関係数のピーク幅が広くなる。すなわち、自己相関係数差の最大値が大きくなる。したがって、本実施形態では、比較自己相関係数のピーク幅、より具体的には自己相関係数差に基づいて、第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値を測定することができる。これにより、例えば、第1の触媒反応器1aの自己相関係数差の最大値(図5のグラフのピーク値)が所定値を超える場合、第1の触媒反応器1aをコークによる閉塞が生じたものと判定することができる。また、第1の触媒反応器1aの自己相関係数差が大きいほど、第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値が大きいと判定することもできる。
触媒層4の閉塞判定条件は、装置ごとに適宜、調査して定めればよいが、例えば、第1の触媒反応器1aの自己相関係数差が0.4を超えるような場合、当該第1の触媒反応器1aでのコーキング量は、第2の触媒反応器1bに対して顕著なコーキングを生じているといえる。
以上の手順によって、触媒反応器間での相対的なコーキング量を測定することができる。この測定の結果、閉塞の生じたと判定された触媒反応器、または、他の触媒反応器よりも著しくコーキング量が多いと判定された触媒反応器に対して、当該触媒反応器に付属するコーク除去装置6を操作して、当該触媒反応器からコークを除去することができる。このように、本実施形態によれば、自己相関係数を用いてコーキング量を測定するので、コーキング量を、非接触にオンラインで安価、かつ、高精度で測定することができる。これにより、コーキング量が少ない状態であってもコーキング量を高精度で測定することができる。したがって、触媒層からのコーク除去操作を必要最小限の頻度で実施できる。
<4.測定原理>
上記の測定方法によって、触媒反応器間での相対的なコーキング量を測定することができる理由を説明する。複数の触媒反応器1が並列に配置される図1、図2の装置構成において、スピーカ7から出力される音波が第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8に伝播する経路には、スピーカ7、流出集合管13、第1の触媒反応器1aに連結する流出管3、第1の触媒反応器1a、第1の触媒反応器1aに連結する流入管2、及び第1のマイクロフォン8の順に音波が伝播する経路(第1の伝播経路とも称する)と、スピーカ7、流出集合管13、第2の触媒反応器1bに連結する流出管3、第2の触媒反応器1b、第2の触媒反応器1bに連結する流入管2、流入集合管12、第1の触媒反応器1aに付属する流入管2、及び第1のマイクロフォン8の順に伝播する経路(以下、「第2の伝播経路」とも称する)の2種類が存在する。図1の例では、右端の触媒反応器1を第1の触媒反応器1aとし、他の3本の触媒反応器1を第2の触媒反応器1bとしている。したがって、第2の伝播経路は3本存在する。もちろん、第1の触媒反応器1aは任意の触媒反応器1でよい。
触媒反応器間でコーキング量に差のない場合には、第1の伝播経路の方が第2の伝播経路よりも行程が短く、伝播途中での音波減衰が少ないため、第1の伝播経路による音波の伝播が卓越する。この状態でパルス状の音波(1波長分の音波)をスピーカ7から出力し、第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8で音波(具体的には、音圧の時系列データ)を測定する。そして、音波の自己相関係数をパルス間隔時間より短い時間範囲において求めると、第1の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した音波が第2の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した音波、すなわち遅延音波に卓越する。したがって、第1のマイクロフォン8が測定する音波(合成波)は、遅延音波の影響をほとんど受けない。さらに、スピーカ7から出力された音波はパルス状の音波である。したがって、自己相関係数は、位相差0秒の近傍に鋭い(ピーク幅の小さい)ピークを有する波形となる(図4の「コークなし」のグラフを参照)。
一方、触媒反応器間でコーキング量に大きな差が存在する場合、例えば、第1の触媒反応器1aのみ閉塞状態にあって(つまり、コーキング量が大きく)、全ての第2の触媒反応器1bでのコーキング量が第1の触媒反応器1aのコーキング量に比べて極めて少ない場合には、第1の伝播経路を経由する音波は、多量のコークを含む触媒層4内で大きな透過減衰を受ける。このため、第1の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した音波が、第2の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した遅延音波よりも卓越しない状態になる。このため、第1のマイクロフォン8で測定された音波(すなわち、音波の合成波)には、遅延音波による影響が有意に生じる。第1および第2の伝播経路で伝播する音波は、いずれも同じスピーカ7から出力されたものなので、ほぼ同じ波形を有する。但し、第2の伝播経路の方が第1の伝播経路よりも伝播距離が長いので、第1のマイクロフォン8には、第2の伝播経路を経由した音波、すなわち遅延音波が第1の伝播経路を経由した音波に遅れて到達する。その結果、この状態(つまり、第1の伝播経路を経由した音波が遅延音波に卓越しない状態)での音波の自己相関係数は、位相差の存在する領域でも0を超える値を有する。ここで、第1の触媒反応器1aのコーキング量と第2の触媒反応器1bのコーキング量との差、すなわち第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値が大きいほど、遅延音波の影響が大きくなり、位相差の存在する領域での自己相関係数の値が大きくなる。
ここで、スピーカ7から出力される音波の波長を、第1の伝播経路と第1の触媒反応器1aに隣接する第2の触媒反応器1bを経由する第2の伝播経路(主要な第2の伝播経路)との経路長差よりも十分長く設定することによって、主要な第2の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達する音波の位相を第1の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達する音波の位相に十分近づける(例えば、第1の伝播経路の音波の位相に対して−90°超、−30°未満)ことができる。つまり、第1の伝播経路を経由した音波に主要な第2の伝播経路を経由した音波を重ね合わせることができる。このとき、第1の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した音波と主要な第2の伝播経路を経由して第1のマイクロフォン8に到達した音波の相関は正となり、比較自己相関係数のピーク幅がより広くなる。つまり、コーキング量の増加をより早期に検出することができる。具体的には、スピーカ7から出力する音波の波長を、上述した経路長差の4倍を超える値に設定すればよい。もちろん、音波の波長はこの範囲に制限されないが、少なくとも第1のマイクロフォン8に到達する音波同士が重複するように設定されることが好ましい。
従って、第1の触媒反応器1aでのコーキング量が大きくなる場合、第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8で測定される音波の自己相関係数は、0秒の近傍でより広いピーク幅を有する(図4の「コークあり」のグラフを参照)。例えば、ガス温度800℃で伝播経路長差が0.5mの場合、周波数200Hzの音波を出力すれば、このような条件を満足する。また、上記以外の好適な出力音波の周波数条件として、50〜1000Hzの範囲が挙げられる。音波の周波数が1000Hzを大きく超える場合、高周波数の音波ほど触媒層4での透過損失が大きくなり、第1のマイクロフォン8に到達する音波の音圧レベルが第1のマイクロフォン8の検出下限を下回る可能性がある。この問題を解消するためには、スピーカを巨大化する必要があり、コスト等の観点から不利である。一方、音波の周波数が50Hzを大幅に下回る場合、安定した波形の音波を出力するためにスピーカの直径を極端に大きく設定する必要がある。この場合もコスト等の観点から不利である。
ここで、第1の触媒反応器1aのコーキング量と第2の触媒反応器1bのコーキング量との差、すなわち第1の触媒反応器1aのコーキング量の相対値が大きいほど、遅延音波の影響が大きくなり、位相差0近傍における自己相関係数のピーク幅が広くなる。
したがって、第1の触媒反応器1aでのコーキング量が第2の触媒反応器1bでのコーキング量よりも大きくなった場合、第1の触媒反応器1aにおける比較自己相関係数のピーク幅が初期自己相関係数のピーク幅よりも広くなる。したがって、比較自己相関係数のピーク幅に基づいて、第1の触媒反応器1aのコーキング量が第2の触媒反応器1bのコーキング量に対して大きいか否かを判定することができる。さらに、コーキング量の相対値が多いほどピーク幅が広くなることから、ピーク幅に基づいてコーキング量の相対値も測定することができる。より具体的には、上述した自己相関係数差に基づいて、上述した判定を行うことができる。
なお、上述した処理では、比較自己相関係数と対比する自己相関係数を初期自己相関係数(すなわち、全ての触媒反応器1内の触媒層4がコークを含まない状態)としたが、他の自己相関係数を初期自己相関係数としてもよい。具体的には、全ての触媒反応器1における自己相関係数の平均値(以下、「自己相関係数平均値」とも称する)と比較自己相関係数と対比しても良い。この場合にも、上述した処理が可能となる。すなわち、例えば第1の触媒反応器1aのコーキング量が多くなり、第2の触媒反応器1bでのコーキング量がほとんど変動しない場合、第1の触媒反応器1aの比較自己相関係数のピーク幅は広くなるが、自己相関係数平均値のピーク幅はほとんど変動しない。したがって、第1の触媒反応器1aの比較自己相関係数のピーク幅と自己相関係数平均値のピーク幅とを対比することで、上述した判定が可能になる。具体的には、比較自己相関係数と自己相関係数平均値との差、すなわち自己相関係数差に基づいて上述した判定が可能になる。なお、初期自己相関係数及び自己相関係数平均値のいずれを使用しても良いが、初期自己相関係数を使用することで、触媒反応器1の個体差(例えば、コーキングが生じていない時における自己相関係数の差)を排除することができる。
<5.測定原理の詳細>
上述したように、本実施形態では、音波の自己相関係数のピーク幅を用いてコーキング量の相対値を測定する。ここで、第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8が測定した音波(合成波)に関して、第1の伝播経路を経由した音波の音圧が第2の伝播経路を経由した遅延音波の音圧に近いほど、合成波に与える遅延音波の影響が大きくなり、音波の自己相関係数の位相差0秒近傍におけるピーク幅が広くなる。以下、図6〜図10に基づいて、その理由(原理)について詳細に説明する。なお、図6〜図10で示される位相差の単位は(rad)となっている。位相差(rad)と位相差(s)とは、位相差(rad)=角周波数(rad/s)×位相差(s)の関係がある。
本説明では、第1の伝播経路を伝播経路#1とし、他の第2の伝播経路を2つピックアップし、それぞれ伝播経路#2、#3とする。そして、ここでは、第1の触媒反応器1aに付属する第1のマイクロフォン8が測定する音波について検証する。なお、以下の解析では、音波は、管路内を一次元的に伝播し、反射の影響はないものとして計算した。
伝播経路#1〜#3のうち、伝播経路#1の経路長が最も短いので、伝播経路#1を経由した音波が最短で第1のマイクロフォン8に到達し、他の伝播経路#2、#3を経由した音波は、これに遅れて第1のマイクロフォン8に到達する。即ち、第1のマイクロフォン8の設置位置では、伝播経路#2、#3経由の音波は、伝播経路#1経由の音波に対して位相差が生じる。ただし、いずれの経路の音波も同一のスピーカ7が音源であるので全ての音波波形は相似であり、また、経路の構造の差によって音波の振幅には差が生じる。
このような条件でスピーカ7から1波長分の正弦波を出力し、第1のマイクロフォン8で音波を測定した。規格化した音圧値(伝播経路#1の音圧値のピークを1.0としたもの)を模式化して図6、図7に示す。図6、図7の横軸は位相(rad)を示し、縦軸は規格化した音圧値を示す。図6では、伝播経路#1経由の音波の音圧が卓越していることを示すために、他の経路経由の音圧を0としている。図7では、伝播経路#1、#2、#3経由の音波の音圧がいずれも同じ音圧(強度)を有することを示している。それぞれの図では、各経路で伝播した音波の合成波形を算出して併記している。以下の説明では、ケース1は図6での合成波、ケース2は図7での合成波を示すものとする。
図6の合成波形と図7の合成波形とを比較すると、図7の合成波形では、音圧検出の開始-終了間の時間がより長い一方で、波形は正弦波に近い形状となっている。即ち、図7では図6よりも見かけ上、波長が大きくなる。このような状態でケース1、2について自己相関係数を算出し図8で比較する。図8の横軸は位相差(rad)を示し、縦軸は自己相関係数を示す。図8から明らかな通り、ケース2(即ち、伝播経路#1以外の伝播経路での音圧値がより高い状態)の方がケース1よりも自己相関係数のピーク幅が広くなるのである。
ここで、合成波は、なるべく正弦波に近い連続的な波形であることが好ましい。この場合、ピーク幅がより広くなり、コーキング量の増加をより早期に検出することができるからである。合成派を正弦波に近い連続的な波形にするために、各経路経由で第1のマイクロフォン8に伝播する音波間の位相差(rad)がπ/2未満であることが好ましい。設備構造から与えられる各経路の経路長差(特に、伝播経路#1と第1の触媒反応器1aに隣接する第2の触媒反応器1bを経由する伝播経路(主要な第2の伝播経路)との経路長差)がこの条件を満たすように、スピーカ7から出力される音波の波長(周波数)が設定されるべきである。好ましくは、上述したように、スピーカ7から出力する音波の波長を、伝播経路#1と主要な第2の伝播経路との経路長差の4倍を超える値に設定すればよい。
仮に伝播経路#1を経由する音波と他の伝播経路#2、#3を経由する音波との位相差が極端に大きい場合、合成波の自己相関係数のグラフは、ピーク幅の拡大ではなく、位相差0の近傍から離れた位相差に孤立ピークが発生する波形を示す。実機の化学反応装置では、多数の触媒反応器を経由する音波とこれらの管内反射波が錯綜した音場が形成される。このため、位相差0の近傍から離れた位置に孤立ピークが存在したとしても、その由来を判別してなんらかのモデル化を施すことは困難であり、上記のような離れた位相差に発生する孤立ピークは、データ解析上、無視せざるをえない。このような観点から、スピーカ7から出力する音波の波長を、伝播経路#1と主要な第2の伝播経路との経路長差の4倍を超える値に設定することが好ましい。
以上の効果は、スピーカ7から出力する音波が単一のパルス波であることから生じる現象である。スピーカ7から特定周波数の連続波を出力した場合、各経路で伝播の位相遅れが生じたとしても、それぞれの経路で音波の波形は同一となる。このため、例えば、出力音波が正弦波の場合であれば、当該マイクロフォンで検出する合成派は、位相と振幅が出力波形とは異なるだけの上記特定周波数の音波となる。したがって、自己相関係数のピーク幅に差は生じない。実際、ケース3(ケース1の伝播経路条件でスピーカ出力を連続波としたもの)とケース4(ケース2の伝播経路条件でスピーカ出力を連続波としたもの)での自己相関係数を算出した結果を比較すると、図9に示すように両者間に差はみられない。
さらに、スピーカ出力波形を1波長ではなく半波長とした場合(位相0〜180°の正弦波やパルス波形)を用いると、音波の経路長差による自己相関係数のピーク幅差は、より顕著になる。ケース5(ケース1の伝播経路条件でスピーカ出力を半波長の正弦波としたもの)とケース6(ケース2の伝播経路条件でスピーカ出力を半波長の正弦波としたもの)との自己相関係数を比較すると、図10に示すように、より大きなピーク幅差が認められる。したがって、スピーカ7から出力するパルス波は半波長分の音波であることが好ましい。
つぎに、本実施形態の実施例について説明する。本実施例では、図1及び図2に示す化学反応装置を用いて試験を行った。触媒反応器1の本数は7本とした。装置の詳細は、次のとおりである。スピーカの直径は120mmとした。7本の触媒反応器1には、それぞれ第1のマイクロフォン8を付属させた。第1のマイクロフォン8には検出下限が−90dBのものを用いた。スピーカ7から各マイクロフォンまでの距離は、第1のマイクロフォン8で平均5m(7つの第1のマイクロフォン8までの距離の算術平均値)、第2のマイクロフォン9で0.3mとした。スピーカ7および第1のマイクロフォン8が流入管2や流出管3と接続するための配管径(分岐管の内径)は、いずれも50mmとした。触媒反応器1は、直径200mm、高さ600mmとし、隣接する触媒反応器間での音波の伝播経路長差は0.5mとした。触媒反応器1には40kgの直径20mmの触媒をそれぞれ充填した。ここで、最も下流の(すなわち、図1の右端に相当する)触媒反応器1を第1の触媒反応器1a、そのひとつ上流の触媒反応器1を第2の触媒反応器1bとよぶことにした。つまり、上述した説明では、第1の触媒反応器1a以外の触媒反応器1を全て第2の触媒反応器1bとしたが、第1の触媒反応器1aを経由する音波にもっとも影響を与える音波は、第1の触媒反応器1aに隣接する触媒反応器1を経由する音波である。そこで、このような触媒反応器1を代表として第2の触媒反応器1bとした。
上記化学反応装置において、各触媒反応器1を800℃の雰囲気に保持し、スピーカ7から200Hzで110dB相当のサイン波を1波長分、200ms周期で1分間出力した。そして、各触媒反応器1に付属する第1のマイクロフォン8で音圧の時系列データを測定、記録した(このデータを「コークなし条件」と呼称する)。また、この時系列データを処理することで得られる自己相関係数は、上述した初期自己相関係数に相当する。
その後、触媒を抜き出して第1の触媒反応器1aの触媒層4に3kgのコークを添加して閉塞状態とし、これ以外の第2の触媒反応器を含む6本の触媒反応器1の触媒層4にはそれぞれ500gのコークを添加して非閉塞状態とした。その後、スピーカ7から上記と同じ音波条件の音波を出力し、各触媒反応器1に付属する第1のマイクロフォン8で音圧の時系列データを測定、記録した(このデータを「コークあり条件」と呼称する)。
第2の触媒反応器1bにおける自己相関係数の算出値を図3に、第1の触媒反応器1における自己相関係数の算出値を図4に、それぞれ示す。第2の触媒反応器1bではコークあり、コークなしの条件間で自己相関係数の違いはほとんど存在しない。これは、コークありの条件でも第2の触媒反応器1bは、コークなしの条件のときと同様に装置全体での平均的なコーキング量に近いコーキング量であったからと解釈できる。一方、第1の触媒反応器1aでは、コークありの条件での自己相関係数の波形は、コークなしの条件でのものに比べてピーク幅が著しく広い。これは、第1の触媒反応器1aにおいて、閉塞した触媒層4での音波の透過損失が第2の触媒反応器1bを含む他の触媒反応器1に比べて極端に大きく、第2の触媒反応器1bを含む他の触媒反応器1を経由して第1の触媒反応器1aの第1のマイクロフォン8に到達した音波の影響が無視できないほど大きかったことを示している。
第1の触媒反応器1aおよび第2の触媒反応器1bについてコークありとコークなしの条件での自己相関係数差を図5に対比して示す。第2の触媒反応器1bでは自己相関係数差は、0.1未満と小さいものであるのに対し、閉塞状態の第1の触媒反応器1aでは自己相関係数差は、最大で0.5を超える。このように自己相関係数差を用いることで、第1の触媒反応器1aにおけるコーキング量が装置全体での平均に比べてどの程度大きいかを定量的に測定することができた。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 触媒反応器
1a 第1の触媒反応器
1b 第2の触媒反応器
2 流入管
3 流出管
4 触媒層
5 加熱炉
6 コーク除去装置
7 スピーカ
8 第1のマイクロフォン
9 第2のマイクロフォン
10 弁
11 ガス流れ
12 流入集合管
13 流出集合管

Claims (4)

  1. 共通の流入集合管および流出集合管に並列に接続された複数の固定床触媒反応器のうち、いずれか一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を測定する触媒層のコーキング量の測定方法であって、
    前記一の固定床触媒反応器が接続される配管系内に、スピーカおよび前記一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンを、前記一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層が前記スピーカおよび前記マイクロフォンの間に配置され、かつ、前記スピーカおよび前記マイクロフォンが前記配管系の配管内側に向くようにそれぞれ設け、
    前記スピーカからパルス状の音波を出力させ、前記マイクロフォンで前記音波を時系列的に計測し、
    前記マイクロフォンでの音波測定値を処理して自己相関係数を測定し、位相差0秒近傍での前記自己相関係数のピーク幅に基づいて、前記一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定することを特徴とする、触媒層のコーキング量の測定方法。
  2. 前記一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での前記自己相関係数のピーク幅と、全ての前記固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での前記自己相関係数のピーク幅の平均値とを比較することによって、前記一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、前記他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定することを特徴とする、請求項1に記載の触媒層のコーキング量の測定方法。
  3. 前記一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での前記自己相関係数のピーク幅と、全ての前記固定床触媒反応器の触媒層がコークを含まない状態で前記一の固定床触媒反応器に対して測定された位相差0秒近傍での前記自己相関係数のピーク幅とを比較することによって、前記一の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量を、前記他の固定床触媒反応器内に設けられた触媒層のコーキング量に対する相対値として測定することを特徴とする、請求項1または2に記載の触媒層のコーキング量の測定方法。
  4. 前記パルス状の音波の周波数は、前記スピーカから出力される音波が前記一の固定床触媒反応器を経由して前記一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンまで伝播する経路と、前記スピーカから出力される音波が前記一の固定床触媒反応器に隣接する他の固定床触媒反応器を経由して前記一の固定床触媒反応器に付属するマイクロフォンまで伝播する経路との経路長差の4倍を超えるように設定されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の触媒層のコーキング量の測定方法。
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