JP2019190464A - 大型低速エンジンの燃焼分析装置及びこれを利用したエンジンの燃焼状態判断方法 - Google Patents

大型低速エンジンの燃焼分析装置及びこれを利用したエンジンの燃焼状態判断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの燃焼状態を判断する装置と方法を提供する。【解決手段】一サイクル中のエンジンの燃焼分析を行う大型低速エンジンの燃焼分析装置であって、各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号及びクランクシャフトの回転角度に関する信号から各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集した後、各シリンダに対する燃焼実体積、圧力変動率、熱発生率及び燃焼ガス温度を分析して複数個の線図で示す燃焼分析部を含み、複数個の線図は、Pθ線図と、PV線図と、dP線図と、熱発生率線図と、燃焼ガス温度線図とを含む。本発明の実施例によると、複数個の線図を提供して多様な方式でエンジンの燃焼分析を行い、これを通じてエンジンの燃焼状態を解釈することで、正確なエンジンの燃焼状態が点検可能であり、これを通じてエンジンを最適な状態で維持してエンジンの寿命及び燃料消費率を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、大型低速エンジンの燃焼分析装置及びこれを利用したエンジンの燃焼状態判断方法であって、さらに詳しくは、船舶などに適用される大型低速2ストロークまたは4ストロークエンジンの燃焼状態を分析し、分析結果からエンジンの燃焼状態を解釈してエンジンの異常有無を判断することができる大型低速エンジンの燃焼分析装置及びこれを利用したエンジンの燃焼状態判断方法に関する。
一般的に、船舶エンジンモニタリング装置は、船舶エンジンの維持管理のために必須装備として台頭している。特に、船舶エンジンモニタリング装置は、エンジンの精密かつ正確な測定のために測定誤差を最小化する技術が必須的に要求されており、そのため多様な計測技術が開発された。
船舶エンジンモニタリング装置の計測技術としては、船舶機関の出力を測定するための指圧計測器が代表的であり、このような指圧計測器は、機械式方式と電子式方式がある。
機械式指圧計測器は、既存の船舶で普遍化して使用されており、エンジンのテストコック(Test Cock)に装着され、燃焼室の圧力を紙上に描き、その面積をプラニメーターという計測スケールで計算して計測を行う。しかし、機械式指圧計測器の場合、測定する人の熟練度と計測スケールの誤差により、実際エンジンの状態と計測結果の間に約10%程度の誤差が発生するという問題点があった。
従って、最近では、機械式指圧計測器の短所が補完された電子式指圧計測器が主に利用されている傾向にある。
電子式指圧計測器は、機械式指圧計測器とは異なり、デジタル装備を通じてエンジンの一サイクル中の圧力をサンプリング(Sampling)して体積線図を描き、その面積を自動で計算して船舶機関の出力を測定する。
一方、電子式指圧計測器は、時間基準方式または角度基準方式を通じてエンジンの一サイクル中の圧力をサンプリングする。
時間基準方式を通じたサンプリングは、設定時間単位によってエンジンの一サイクル中の圧力を収集する方式であり、角度基準方式を通じたサンプリングは、設定角度単位によってエンジンの一サイクル中の圧力を収集する方式を意味する。
しかし、時間基準方式を通じたサンプリングは、エンジンの瞬間速度変動を無視してTDC(上死点)誤差を大きく誘発するという問題点があった。
従って、従来は、角度センサー(エンコーダ)をクランクシャフト末端に設置して圧力を収集する角度基準方式を通じたサンプリングが主に適用されている。
即ち、従来の船舶エンジンモニタリング装置は、正確かつ精密な計測のために時間基準方式を通じたサンプリング技術が適用された電子式指圧計測技術を活用してエンジンの燃焼状態を診断している。
従って、従来の船舶エンジンモニタリング装置は、収集された情報を利用してクランク角度別の圧力値を示すPθ線図、燃焼実体積別の圧力値を示すPV線図を生成し、これと共に、各シリンダ別の圧縮圧力、最高爆発圧力、出力などを測定し計算してエンジンの燃焼状態を診断する。
しかし、従来の船舶エンジンモニタリング装置は、単純にPθ線図、PV線図などの情報だけを計測可能であるので、多様なエンジンの燃焼状態を診断することに限界があり、これにより、点検者は、制限された情報だけが確認できて、より正確かつ精密な診断が実質的に行われないという問題点があった。
また、大型低速4ストロークエンジンの場合、大型低速2ストロークエンジンとは違って別途のモニタリングシステムが存在せず、Pmaxゲージやエンジン側に装着された温度ゲージと圧力ゲージなどでエンジンの状態を判断するため、エンジンの状態を診断し難い。
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、エンジンの燃焼状態を判断することができる多様な基準を生成し、これを通じて正確かつ精密なエンジンの燃焼解釈を行いエンジンの燃料消費量を節減し、さらにエンジンの維持管理が容易な大型低速エンジンの燃焼分析装置及びこれを利用したエンジンの燃焼状態判断方法を提供する。
上記課題を解決するための本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置は、一サイクル中のエンジンの燃焼分析を行う大型低速エンジンの燃焼分析装置であって、外部から入力を受けた各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号及びクランクシャフトの回転角度に関する信号から前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集した後、前記各シリンダに対する燃焼実体積、圧力変動率、熱発生率及び燃焼ガス温度を分析して複数個の線図(graph)で示す燃焼分析部を含み、前記複数個の線図は、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を示すPθ線図と、前記各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図と、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図と、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図と、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図とを含む。
前記燃焼分析部は、下記の数式1及び2によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼実体積を計算することができる。
[数式1]
(ここで、V(i)は回転角度別の燃焼実体積、vcは間隙体積、sはシリンダの断面積、X(i)はクランクシャフトの回転に対するピストン変位であり、vc=vh(ストローク体積)/(Comratio(圧縮比)−1.0)、vh=s×stroke(上死点から下死点までの高さ)、s=3.14×bore/4である)
[数式2]
(ここで、rrはクランク半径、deはクランク角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrである)
前記燃焼分析部は、下記の数式3によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を計算することができる。
[数式3]
(ここで、dPは回転角度別の圧力変動率、Pはサンプリングした圧力、iはクランクシャフトの回転角度である)
前記燃焼分析部は、下記の数式4、5及び6によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を計算することができる。
[数式4]
(ここで、ROHR(Rate Of Heat Release)は回転角度別の熱発生率、A=1.0/42700.0、κは比熱比である)
[数式5]
(ここで、C=1.4373、C=−1.318×10−4、C=3.12×10−8、C=−4.8×10−2、airは空気過剰率、Tは回転角度別の燃焼ガス温度である)
[数式6]
(ここで、dVは微分された燃焼実体積、dr=pai(3.141593)/180、s=3.14×bore/4、rrはクランク半径、deはクランクシャフトの回転角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrである)
前記燃焼分析部は、下記の数式7によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を計算することができる。
[数式7]
(ここで、T(i)は回転角度別の燃焼ガス温度、Gはガス重量、Rはガス定数、P(i)は回転角度別の燃焼室圧力、V(i)は回転角度別の燃焼実体積である)
前記数式7のガス重量Gは、下記の数式8によって計算されることができる。
[数式8]
(ここで、Pは初期圧力、Vは燃焼実体積、Tは初期温度、veはエンジンの吸入空気充填効率であり、エンジンの吸入空気充填効率は、4ストロークでは0.8、2ストロークでは0.75で適用される)
前記燃焼分析部は、クランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を分析して瞬間速度変動線図をさらに示すことができる。
前記燃焼分析部は、下記の数式9によって前記クランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を計算することができる。
[数式9]
(ここで、Instantaneous speedはエンジンの瞬間速度、encoder resolutionはエンコーダのパルスの数(分解能)、count clock timeはパルス間の内部カウント信号の速度、count numberは各パルス間の内部カウント信号の速度によって計算された内部カウント信号の数である)
一方、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法は、エンジンの燃焼状態を分析して前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を示すPθ線図、前記各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図及びクランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を示す瞬間速度変動線図で示す大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法であって、前記Pθ線図、前記熱発生率線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料の空燃比状態を判断する段階と、前記PV線図及び前記熱発生率線図を通じて各シリンダ別の燃料噴射状態及び燃料消耗状態を判断する段階と、前記PV線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料量状態を判断する段階と、前記dP線図、前記熱発生率線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じてエンジンのノッキング及び各シリンダの後燃焼を判断する段階と、前記瞬間速度変動線図及び前記Pθ線図を通じてシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断する段階とを含む。
本発明の実施例によると、複数個の線図を提供して多様な方式でエンジンの燃焼分析を行い、これを通じてエンジンの燃焼状態を解釈することで、正確なエンジンの燃焼状態が点検可能であり、これを通じてエンジンを最適な状態で維持してエンジンの寿命及び燃料消費率を向上させることができる。
また、多様な複数個の線図を生成し、これを利用してエンジンの燃焼状態を分析することで、従来の船舶エンジンモニタリング装置に比べてさらに正確なエンジンの分析が可能であり、追加点検のために発生するその他の不要な作業を排除して作業工程及び作業時間を最小化することができる。
また、外部点検機関あるいは外部点検装置を利用せずに、複数個の線図を通じて自体的にエンジンの燃焼状態を確認することができ、持続的なエンジンの維持管理が可能であり、整備時期を自体的に判断可能で費用を節減することができる。
また、数式を利用して複数個の線図を生成し、これを通じてエンジンの状態を解釈することができ、大型低速2ストロークエンジン及び大型低速4ストロークエンジンに全て適用可能であり、活用性及び効率性が増大されることができる。
本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を概略的に示す構成図である。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を通じて分析された大型低速2ストロークエンジンの燃焼分析結果を示す図面である。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を通じて分析された大型低速4ストロークエンジンの燃焼分析結果を示す図面である。 (a)は、残留ガスが残っている場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面であり、(b)は、定常状態の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面である。 (a)は、大型低速2ストロークエンジンのdP線図を示す図面であり、(b)は、図5(a)の一区間を拡大して示す図面である。 後燃焼が発生する場合の大型低速4ストロークエンジンのdP線図を示す図面である。 (a)は、定常状態の大型低速4ストロークエンジンの熱発生率線図を示す図面であり、(b)は、後燃焼が発生した場合の大型低速4ストロークエンジンの熱発生率線図を示す図面である。 定常状態の大型低速2ストロークエンジンの温度線図を示す図面である。 (a)は、各シリンダ別の燃料量の差が設定範囲を超えた場合の大型低速4ストロークエンジンの温度線図を示す図面であり、(b)は、燃料量の差が修正されたが、後燃焼が発生した場合の大型低速4ストロークエンジンの温度線図を示す図面である。 (a)は、シリンダ別の燃料噴射時点に差がある場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面であり、(b)は、シリンダ別の燃料噴射時点が調整された場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面である。 燃料噴射時点が調整される前と後の瞬間速度変動線図を示す図面である。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を概略的に示す構成図である。
図1を参照すると、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置100(以下、「燃焼分析装置100」という)は、船舶などに適用される大型低速2ストロークエンジンまたは大型低速4ストロークエンジンの一サイクル中の燃焼分析を行い、これを利用してエンジンの燃焼状態を解釈して使用者にエンジンの異常診断のための基礎データを提供することができる装置であって、燃焼分析部30を含む。
燃焼分析部30は、外部センサーと電気的に連結して外部センサーから検出された各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号及びクランクシャフトの回転角度に関する信号の入力を受け、入力を受けた各信号からエンジンの一サイクル中の各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集する。ここで、外部センサーとは、各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号を検出するセンサー及びクランクシャフトの回転角度に関する信号を検出する複数個のセンサーを意味し、外部センサーは、必要に応じて本燃焼分析装置100に選択的に適用することができる。
また、燃焼分析部30は、収集したデータを予め設定された数式に代入して各シリンダに対する燃焼実体積、圧力変動率、熱発生率及び燃焼ガス温度を分析し、これを複数個の線図(graph)で示す。
以下では、燃焼分析部30を通じて分析された各分析項目及び線図について、さらに詳しく説明する。
図2は、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を通じて分析された大型低速2ストロークエンジンの燃焼分析結果を示す図面であり、図3は、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を通じて分析された大型低速4ストロークエンジンの燃焼分析結果を示す図面である。
図2及び図3を参照すると、燃焼分析部30は、クランクシャフトの回転角度を測定する外部センサーの信号をトリガー(trigger)としてエンジンの一サイクル中の各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集し、これをX軸に各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度を示し、Y軸に回転角度による燃焼圧力を示すPθ線図で示す。参考として、クランクシャフトは、本燃焼分析装置100を通じて分析されるエンジンが大型低速2ストロークエンジンの場合、エンジンの一サイクル当り360度の角度で回転し、大型低速4ストロークエンジンの場合、エンジンの一サイクル当り720度の角度で回転するように設定される。
また、燃焼分析部30は、下記の数式1及び2によって各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼実体積を計算し、これを図2及び図3に示すように、各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図で示す。参考として、燃焼実体積、即ち、PV線図における面積は、シリンダの出力(図示馬力)を意味することができる。従って、各シリンダの出力の総合は、エンジンの出力を意味することができる。
[数式1]
ここで、V(i)は回転角度別の燃焼実体積、vcは間隙体積、sはシリンダの断面積、X(i)はクランクシャフトの回転に対するピストン変位を意味し、vc=vh(ストローク体積)/(Comratio(圧縮比)−1.0)、vh=s×stroke(上死点から下死点までの高さ)、s=3.14×bore/4で定義されることができる。例えば、クランク角度を示すiは、サンプリングによって1゜、0.5゜、0.2゜などで設定されることができる。
[数式2]
ここで、rrはクランク半径、deはクランク角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrを意味する。
また、燃焼分析部30は、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を計算し、これを図2及び図3に示すように、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図で示す。
即ち、燃焼分析部30は、Pθ線図で確認が難しい微細な圧力の変化を確認するために、下記の数式3によって各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力値を微分し、これをdP線図で示す。
[数式3]
ここで、dPは回転角度別の圧力変動率、Pはサンプリングした圧力、iはクランクシャフトの回転角度を意味する。ここで、サンプリングした圧力を示すPは、絶対圧力を意味する。例えば、サンプリングした圧力がP0というと、P=P0+Patm(大気の圧力)で定義されることができる。
また、燃焼分析部30は、下記の数式4、5、6によって各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を計算し、これを図2及び図3に示すように、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図で示す。
[数式4]
ここで、ROHR(Rate Of Heat Release)は回転角度別の熱発生率、A=1.0/42700.0、κは比熱比を意味する。
[数式5]
ここで、C=1.4373、C=−1.318×10−4、C=3.12×10−8、C=−4.8×10−2、airは空気過剰率、Tは回転角度別の燃焼ガス温度を意味する。参考として、燃焼ガス温度Tは、理想気体の状態方程式を通じて計算され、理論的空気量は、ディーゼル油の理論的空気量である14.5kgfで適用されることができる。
[数式6]
ここで、dVは微分された燃焼実体積、dr=pai(3.141593)/180、s=3.14×bore/4、rrはクランク半径、deはクランクシャフトの回転角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrを意味する。参考として、エンコーダ分解能は、エンコーダの固有パルス値を意味し、360/エンコーダ分解能の数式を通じて如何なる分解能を持ったエンコーダでも全て前記数式6に適用することができる。
また、燃焼分析部30は、下記の数式7によって各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を計算し、これを図2及び図3に示すように、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図で示す。
即ち、燃焼室で起こる燃焼の過程は、非常に短い時間で起こるため、現存する温度計では燃焼室の燃焼ガス温度を測定するのに限界がある。従って、本燃焼分析装置100は、理想気体の状態方程式を利用してクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を計算することができる。
[数式7]
ここで、T(i)は回転角度別の燃焼ガス温度、Gはガス重量、Rはガス定数、P(i)は回転角度別の燃焼室圧力、V(i)は回転角度別の燃焼実体積を意味する。
そして、数式7のガス重量Gは、下記の数式8によって計算されることができる。
[数式8]
ここで、Pは初期圧力(または掃気圧力)、Vは燃焼実体積、Tは初期温度(または掃気温度)、veはエンジンの吸入空気充填効率を意味し、エンジンの吸入空気充填効率は、4ストロークでは0.8、2ストロークでは0.75で適用される。即ち、4ストロークの場合、2ストロークエンジンに比べてストロークが明確であるため、エンジンの吸入空気充填効率が2ストロークエンジンより高く適用されることができる。例えば、本実施例では、吸入、圧縮、膨脹、排気に対する個別ストロークが可能であり、大型低速2ストロークエンジンに比べて相対的にバルブの開閉が正確な大型低速4ストロークエンジンの吸入空気充填効率を80%と仮定し、吸気バルブの代わりに吸気孔を具備して1ストローク時に2個のストロークが同時に進行され、残留ガスによって大型低速4ストロークエンジンに比べて効率が減少する大型低速2ストロークエンジンの体積効率を75%と仮定した。
また、燃焼分析部30は、クランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を分析して、瞬間速度変動線図をさらに示すことができる。
さらに詳しくは、燃焼分析部30は、下記の数式9によってエンジンの一サイクル中のクランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を計算し、これを図2及び図3に示すように、エンジンの一サイクル中のクランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を示す瞬間速度変動線図で示すことができる。
参考として、エンジンは、各シリンダで圧縮過程と爆発過程による瞬間速度が変動するため、1回転する時に一定の速度で回転しない。従って、本燃焼分析装置100が適用される大型低速エンジンは、低速で回転するため、1回転時にシリンダの数だけの瞬間速度が変動する。
エンジンの瞬間速度は、下記の数式9を通じて定義されることができる。
[数式9]
ここで、Instantaneous speedはエンジンの瞬間速度、encoder resolutionはエンコーダのパルスの数(分解能)、count clock timeはパルス間の内部カウント信号の速度、count numberは各パルス間の内部カウント信号の速度によって計算された内部カウント信号の数を意味する。
一方、燃焼分析部30は、複数個の線図と共に、少なくとも一つの分析データを含む表(table)をさらに示すことができる。
さらに詳しくは、燃焼分析部30は、エンジンの燃焼状態を分析した後、分析結果を複数個の線図(graph)と共に、各シリンダに対するエンジンの回転数(rpm)、圧縮最高圧力(Pcomp)、燃焼最高圧力(Pmax)、燃焼最高圧力のクランク角度位置、平均有効圧力(IMEP:Indicated Mean EffectivePressure)、指示馬力(IHP:Indicated HorsePower)、制動馬力(BHP:Brake HorsePower)、熱発生率(ROHR:Rate Of Heat Release)及び燃料消耗量(SFC:Specific Fuel Consumption)のうち少なくともいずれか一つのデータを含む表を同時に示すことができる。
また、本燃焼分析装置100は、各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号及びクランクシャフトの回転角度に関する信号を検出する複数個のセンサーをさらに含むことができる。
さらに詳しくは、図1を参照すると、本燃焼分析装置100は、各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号を検出する圧力センサー10及びクランクシャフトの回転角度に関する信号を検出する角度センサー20をさらに含むことができる。
圧力センサー10は、エンジンのテストコック(Test Cock、図示せず)に設置され、エンジンに複数で具備された各シリンダ(図示せず)の個別燃焼圧力を検出することができる。そして、圧力センサー10は、燃焼分析部30と電気的に連結して検出されたシリンダの個別燃焼圧力に関する信号を燃焼分析部30に伝達することができる。
角度センサー20は、クランクシャフト(図示せず)の端部に設置されてクランクシャフトの回転角度を検出し、燃焼分析部30と電気的に連結して検出されたクランクシャフトの回転角度に関する信号を燃焼分析部30に伝達することができる。ここで、角度センサー20の設置位置は、必ずクランクシャフトの端部に限定されるものではなく、クランクシャフトの回転角度を検出することができればいずれの位置でも構わない。さらに、クランクシャフトに角度センサー20を設置し難い場合、角度センサー20は近接センサーに代替されてフライホイール(図示せず)に設置されることができる。例えば、角度センサー20は、予め設定された分解能を持つエンコーダ(encoder)に適用されることができる。
一方、図示されてはいないが、上述した複数個のセンサー(圧力センサー10及び角度センサー20)と燃焼分析部30との間には、各センサーから伝達されたアナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ(図示せず)がさらに具備されることができる。
また、本燃焼分析装置100は、燃焼解釈部40をさらに含むことができる。
図1を参照すると、燃焼解釈部40は、燃焼分析部30と電気的に連結し、燃焼分析部30を通じて生成された複数個の線図のうち少なくとも二つ以上の線図を解釈してエンジンの燃焼状態を判断することができる。
さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、燃焼分析部30と電気的に連結し、燃焼分析部30を通じて生成された複数個の線図のうち少なくとも二つ以上の線図を解釈して各シリンダ別の燃料の空燃比状態、各シリンダ別の燃料の燃料噴射状態、各シリンダ別の燃料消耗状態、各シリンダ別の燃料量状態、エンジンのノッキング状態、各シリンダの後燃焼状態及びシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無のうち少なくとも一つに関するエンジンの燃焼状態を判断することができる。
以下では、図4〜図11を参照して、燃焼解釈部40についてさらに詳しく説明する。
図4の(a)は、残留ガスが残っている場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面であり、図4の(b)は、定常状態の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面である。
図4を参照すると、燃焼解釈部40は、Pθ線図を通じて各シリンダの燃焼最高圧力(Pmax)を確認することができる。ここで、燃焼解釈部40は、本燃焼分析装置100が適用されるエンジンが大型低速2ストロークエンジンの場合、圧縮最高圧力(Pcomp)を共に確認することができる。参考として、本燃焼分析装置100が適用される大型低速2ストロークエンジンの場合、上死点(TDC)以前に燃料が噴射されたエンジンとは違って、燃焼室温度を下げるために燃料の噴射時点が上死点以後に調整されたエンジンであり、燃料が噴射される以前に燃焼室内の空気を圧縮する過程を行うことで、Pθ線図を通じて圧縮最高圧力(Pcomp)を確認することができる。一方、大型低速4ストロークエンジンの場合、燃料の噴射時点が上死点より先であるため、圧縮最高圧力は確認することができない。
また、燃焼解釈部40は、Pθ線図を通じて各シリンダ別の燃焼室内の残留ガスの程度の差を確認することができる。例えば、燃焼解釈部40は、図4の(a)のように、圧力の上昇が始まる地点(A1)及び圧力の上昇が最高値に到逹する地点(A2)の各シリンダ別の偏差を確認して、各シリンダ別の燃焼室内の残留ガスの程度の差を確認することができる。即ち、燃焼室の圧力は、温度と掃気圧力で決まるため、同じ負荷における掃気圧力は同一であり、圧力上昇の程度が温度の差になる。従って、燃焼室内に残留ガスが多く残っているシリンダは、圧力が速く上昇するので、燃焼圧力の上昇程度の差を通じて各シリンダ別の燃焼室内の残留ガスの程度の差を確認することができる。
また、燃焼解釈部40は、Pθ線図を通じた各シリンダ別の燃焼室内の残留ガスの程度の差を後述する熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図と同時に解釈することで、燃料の空燃比状態を判断することができる。即ち、燃焼解釈部40は、シリンダ間の燃焼室内の残留ガスの程度の差、シリンダ間の熱発生率の差及びシリンダ間の燃焼ガスの差を比較して、各シリンダ別の燃料の空燃比状態を判断することができる。
例えば、図4の(a)に示すように、Pθ線図の各シリンダ別偏差が大きく、同一のクランク角度で熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図のシリンダ別偏差が大きい場合、燃焼解釈部40は、燃料の空燃比状態が不足していると判断することができる。一方、図4の(b)に示すように、Pθ線図の各シリンダ別偏差がほぼなく、同一のクランク角度で熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図のシリンダ別偏差がほぼない場合、燃焼解釈部40は、燃料の空燃比状態が良好であると判断することができる。
また、燃焼解釈部40は、PV線図、熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図を通じて、シリンダ別の燃料噴射時点の差及びシリンダ別の燃料量の差を把握することができる。
さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、PV線図を通じてシリンダ別出力の差を確認し、これを熱発生率線図で解釈してシリンダ別の燃料噴射時点の差を把握することができる。そして、燃焼解釈部40は、シリンダ別の燃料噴射時点が一致した状態で、PV線図を通じてシリンダ別出力の差を確認し、これを燃焼ガス温度線図で解釈してシリンダ別燃料量の差を把握することができる。熱発生率線図を通じてシリンダ別の燃料噴射時点の差を確認する過程及び燃焼ガス温度線図を通じてシリンダ別燃料量の差を確認する過程については、後述する熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図の解釈過程を説明しながらさらに詳しく説明する。
即ち、PV線図に表れる各シリンダ別出力の差は、燃料量の差あるいは燃料噴射時点の差によって発生する。これにより、シリンダ別の燃料噴射時点を一致させた時に発生する各シリンダ別の出力の差は、シリンダ別の燃料量の差であると解釈することができる。
図5の(a)は、大型低速2ストロークエンジンのdP線図を示す図面であり、図5の(b)は、図5の(a)の一区間を拡大して示す図面であり、図6は、後燃焼が発生する場合の大型低速4ストロークエンジンのdP線図を示す図面である。
図5を参照すると、燃焼解釈部40は、dP線図を通じてシリンダ別燃料の燃焼特性を把握することができる。
即ち、燃焼解釈部40は、dP線図を通じて各シリンダの燃焼最高圧力(Pmax)を確認することができる。もし本燃焼分析装置100が適用されるエンジンが大型低速2ストロークエンジンの場合、燃焼解釈部40は圧縮最高圧力(Pcomp)を共に確認することができる。参考として、図5の(a)及び(b)に示すように、大型低速2ストロークエンジンの場合、dP線図でdp/dθ=0地点は二つに表れ、クランク角度180度付近地点に先に表れるのが圧縮最高圧力の位置(Pcomp position)であり、二番目に表れるのが燃焼最高圧力の位置(Pmax position)である。一方、図5には示していないが、大型低速4ストロークエンジンの場合、dP線図でdp/dθ=0地点は一つで表れる。
図6を参照すると、燃焼解釈部40は、dP線図、熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図を同時に解釈して、エンジンのノッキング有無及び各シリンダの後燃焼有無を把握することができる。
例えば、図6を参照すると、dP線図で燃焼最高圧力以後に円で表された部分のように、複数の地点でシリンダ間圧力差が大きく発生する不完全燃焼区間(incomplete combustion area)が確認され、同一のクランク角度で熱発生率線図のシリンダ間偏差と燃焼ガス温度線図のシリンダ間偏差が大きい場合、燃焼解釈部40は、エンジンにノッキングが発生し、シリンダに後燃焼が発生すると判断することができる。
図7の(a)は、定常状態の大型低速4ストロークエンジンの熱発生率線図を示す図面であり、図7の(b)は、後燃焼が発生した場合の大型低速4ストロークエンジンの熱発生率線図を示す図面である。
図7の(a)を参照すると、燃焼解釈部40は、熱発生率線図を通じてシリンダ別の燃料点火時点とシリンダ別の燃料消化時点を把握することができる。
さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、熱発生率線図で各シリンダがマイナス(−)になってからプラス(+)となる地点(Ignition point)を確認して、各シリンダ別の燃料点火時点を把握することができる。即ち、燃焼室に噴射された燃料は燃焼室に入った瞬間、蒸発潜熱によって蒸発しながら熱を奪われることにより、熱発生率線図で燃料が噴射して蒸発される瞬間マイナスに位置し、点火される瞬間プラスに位置する。
反対に、燃焼解釈部40は、熱発生率線図で各シリンダがプラス(+)になってからマイナス(−)となる地点(Burn out)を確認して各シリンダ別の燃料消化時点を把握することができる。
また、燃焼解釈部40は、熱発生率線図を通じてシリンダ別の燃料噴射時点を把握することができる。
さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、各シリンダ別の燃料点火時点を通じて燃料の点火遅延期間を把握し、これを逆追跡して各シリンダ別の燃料噴射時点を把握することができる。即ち、燃焼解釈部40は、各シリンダ別の燃料点火時点から燃料が燃焼室に噴射されて点火するまでの点火遅延期間を把握し、これを通じて燃料の点火遅延期間に比例する吸気温度と圧力を類推して各シリンダの燃料噴射時点を把握することができる。従って、燃料の点火遅延期間は、同じ負荷で同一であるため、各シリンダの点火時点の差は燃料噴射時点の差になることができる。
また、燃焼解釈部40は、熱発生率線図を通じてシリンダ別の燃料消耗量を把握することができる。さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、各シリンダの燃料点火時点と燃料消化時点との間の面積を計算して、これから各シリンダの燃料消耗量を把握することができる。参考として、熱発生率線図の面積は、Kcal/degの単位で計算され、これを燃料の低位発熱量と制動馬力(BHP)で計算すれば、各シリンダの燃料消耗量となる。
また、燃焼解釈部40は、熱発生率線図をdP線図及び燃焼ガス温度線図と共に解釈して、エンジンのノッキング及びシリンダの後燃焼有無を把握することができる。
例えば、図7の(b)を参照すると、熱発生率線図で円で表された部分のように、シリンダの熱発生率が再上昇する後燃焼(Post combustion)地点が確認され、同一のクランク角度でdP線図のシリンダ間偏差と燃焼ガス温度線図のシリンダ間偏差が大きい場合、燃焼解釈部40は、エンジンにノッキングが発生し、シリンダに後燃焼が発生すると判断することができる。
図8は、定常状態の大型低速2ストロークエンジンの温度線図を示す図面であり、図9の(a)は、各シリンダ別の燃料量の差が設定範囲を超えた場合の大型低速4ストロークエンジンの温度線図を示す図面であり、図9の(b)は、燃料量の差が修正されたが、後燃焼が発生した場合の大型低速4ストロークエンジンの温度線図を示す図面である。
図8及び図9の(a)を参照すると、燃焼解釈部40は、燃焼ガス温度線図及びPV線図を通じてシリンダ別燃料量を把握することができる。
即ち、燃焼解釈部40は、図9の(a)に示すように、燃焼ガス温度線図のうち複数の地点(B1、B2、B3)でシリンダ間の温度差を比較して各シリンダ別の燃料量の程度を把握し、これと共にPV線図の面積を比較してシリンダ別燃料量の多少を判断することができる。さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、燃焼ガス温度線図から燃焼初期温度初付近(B1)のシリンダ別温度差、燃焼最高圧力(上死点後15度地点)25〜30度の間で発生する燃焼最高温度(Tmax)付近(B2)のシリンダ別温度差及び燃焼後期温度付近(B3)のシリンダ別温度差を確認し、これをPV線図の面積と共に比較して各シリンダ別の燃料量状態を判断することができる。
例えば、図8の燃焼最高温度付近を参照すると、6番シリンダの燃料量が他のシリンダに比べて相対的に多いことが確認されるが、燃焼初期温度付近と燃焼後期温度付近のシリンダ間の偏差が大きくないことが確認されるので、全体的に各シリンダの燃料量が良好な状態であると判断することができる。参考として、図8に対する解釈は、熱発生率線図とdP線図のシリンダ別偏差が良好な状態であることを仮定した結果である。
また、燃焼解釈部40は、燃焼ガス温度線図を熱発生率線図及びdP線図と共に解釈して、エンジンのノッキング及びシリンダの後燃焼有無を判断することができる。さらに詳しくは、燃焼最高温度以後の膨脹過程の温度は後燃焼と関連があり、これにより燃焼解釈部40は、燃焼最高温度と排気バルブが開かれる直前の各シリンダ間の線図差を確認して、これを熱発生率線図及びdP線図と同時に分析することで、後燃焼を判断することができる。
例えば、図9の(a)を参照すると、燃焼ガス温度線図で燃焼最高温度付近(B2)のシリンダ間の偏差の大きいことが確認されるので、同一のクランク角度で熱発生率線図のシリンダ間偏差とdP線図のシリンダ間偏差が大きい場合、燃焼解釈部40は、全体的に各シリンダの燃料量が良好でない状態であると判断することができる。そして、図9の(b)を参照すると、燃焼ガス温度線図で燃焼最高温度付近(B2)のシリンダ間の偏差は減ったが、燃焼後期温度付近(B3)のシリンダ間の偏差が大きいことが確認されるので、同一のクランク角度で熱発生率線図のシリンダ間偏差とdP線図のシリンダ間偏差が大きい場合、燃焼解釈部40は、特定のシリンダに後燃焼が発生した状態であると判断することができる。即ち、図9の(b)を通じて、排気バルブが開かれる前にシリンダの間の温度差が非常に大きく表れていることを確認することができ、膨脹過程で2、5番シリンダは正常に膨脹過程が起きているが、1番シリンダは後燃焼が起きていることを確認することができる。
図10の(a)は、シリンダ別の燃料噴射時点に差がある場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面であり、図10の(b)は、シリンダ別の燃料噴射時点が調整された場合の大型低速4ストロークエンジンのPθ線図を示す図面であり、図11は、燃料噴射時点が調整される前と後の瞬間速度変動線図を示す図面である。
図10及び図11を参照すると、燃焼解釈部40は、瞬間速度変動線図及びPθ線図を通じてシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断することができる。
さらに詳しくは、燃焼解釈部40は、エンジンが定常状態である時、測定された基準瞬間速度変動線図とリアルタイムで測定された瞬間速度変動線図間の振動幅の差を確認し、これと共にPθ線図の各シリンダ別の燃焼最高圧力の位置差を確認して、シリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断することができる。即ち、基準瞬間速度変動線図とリアルタイムで測定された瞬間速度変動線図間の振動幅の差が小さいほど、Pθ線図の各シリンダ別の燃焼最高圧力の位置偏差が減ることができる。
また、燃焼解釈部40は、前記過程を通じて各シリンダの燃料噴射時点の一致有無、ミスファイア(miss fire)の発生有無、上死点の一致有無、エンジンの振動及び騷音の発生有無などをさらに把握することができる。
例えば、図10の(a)及び図11を参照すると、各シリンダの燃焼最高圧力地点間の偏差が大きく、調整前のエンジンの瞬間速度変動線図(図11のBefore adjustment)と基準瞬間速度変動線図(図示せず)間の振動幅が大きいことが確認されるので、燃焼解釈部40は、各シリンダの燃料噴射時点に差があり、エンジンに振動及び騷音が基準値以上発生すると判断することができる。一方、図10の(b)及び図11を参照すると、各シリンダ別の燃焼最高圧力地点がほぼ一致し、調整後のエンジンの瞬間速度変動線図(図11の After adjustment)と基準瞬間速度変動線図間の振動幅が小さいことが確認されるので、燃焼解釈部40は、各シリンダの燃料噴射時点及びエンジンの状態が正常であると判断することができる。参考として、基準瞬間速度変動線図は、直線または定常状態のエンジンを考慮して生成された波形の形状であることができる。
以下では、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法(以下、「エンジンの燃焼状態判断方法」という)について説明する。
参考として、本エンジンの燃焼状態判断方法を説明するための各構成については、説明の便宜上、本燃焼分析装置を説明しながら使用した図面符号を同一に使用し、同一であるか重複した説明は省略する。
図12〜図17は、本発明の実施例による大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法を示すフローチャートである。
図1及び図12を参照すると、本エンジンの燃焼状態判断方法は、大型低速エンジンの燃焼分析装置100を通じて行われる。
大型低速エンジンの燃焼分析装置100は、一サイクル中のエンジンの燃焼分析を行い、詳しくは、各シリンダの個別燃焼圧力を検出する圧力センサー10、クランクシャフトの回転角度を検出する角度センサー20、圧力センサー10及び角度センサー20から検出された信号の入力を受け、入力を受けた信号から各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集した後、各シリンダに対する燃焼実体積、圧力変動率、熱発生率、燃焼ガス温度及びエンジンの瞬間速度変動率を分析して複数個の線図(graph)で示す燃焼分析部30、及び複数個の線図のうち少なくとも二つ以上の線図を解釈してエンジンの燃焼状態を判断する燃焼解釈部40を含む。ここで、燃焼分析部30を通じて表れる複数個の線図は、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を示すPθ線図、各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図、各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図及びクランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度に対する瞬間速度変動線図を含む。
以下、大型低速エンジンの燃焼分析装置100(以下、「燃焼分析装置100」という)を利用したエンジンの燃焼状態判断方法についてさらに詳しく説明する。
参考として、本エンジンの燃焼状態判断方法を通じて判断されたエンジンの燃焼状態は、線図間の比較結果によって不足、良好、過剰のいずれか一つの状態で判断されるか、有無状態などで判断されることができるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な方式に変更して適用されることができる。
先ず、燃焼分析装置100は、Pθ線図、熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料の空燃比状態を判断する(S100)。
さらに詳しくは、図13を参照すると、燃焼分析装置100は、Pθ線図及びdP線図を通じて各シリンダ別の圧縮最高圧力(Pmax)及びシリンダ間の圧力上昇の差を確認することができる(S110)。ここで、測定されるエンジンが大型低速2ストロークエンジンの場合、圧縮最高圧力(Pcomp)を共に確認することができる。そして、燃焼分析装置100は、シリンダ間の圧力上昇の差からシリンダ間の残留ガスの差を確認することができる(S120)。即ち、燃焼室の圧力は、温度と掃気圧力で決まるため、同じ負荷における掃気圧力は同一であり、圧力上昇の程度が温度の差になる。従って、燃焼室内に残留ガスが多く残っているシリンダは、圧力が速く上昇するため、燃焼圧力の上昇程度の差を通じて各シリンダ別の燃焼室内の残留ガスの程度の差を確認することができる。そして、燃焼分析装置100は、熱発生率線図を通じてシリンダ間の熱発生率の差を確認し(S130)、燃焼ガス温度線図を通じてシリンダ間の燃焼ガスの差を確認することができる(S140)。そして、燃焼分析装置100は、シリンダ間の残留ガスの差、シリンダ間の熱発生率の差及びシリンダ間の燃焼ガスの差を互いに比較し、これらの間の対応程度を確認して各シリンダ別の燃料の空燃比状態を判断することができる(S150)。
再び図12を参照すると、燃焼分析装置100は、PV線図及び熱発生率線図を通じて各シリンダ別の燃料噴射状態及び燃料消耗状態を判断する(S200)。
さらに詳しくは、図14を参照すると、燃焼分析装置100は、PV線図を通じてシリンダ間の出力の差を確認し(S210)、熱発生率線図を通じて各シリンダの燃料点火時点及び燃料消化時点を把握することができる(S220)。参考として、燃焼分析装置100は、熱発生率線図で熱がマイナス(−)になってからプラス(+)となる地点を通じて各シリンダ別の燃料点火時点を把握し、熱がプラスになってからマイナスとなる地点を通じて各シリンダ別の燃料消化時点を把握することができる。そして、燃焼分析装置100は、各シリンダの燃料点火時点から各シリンダ別の燃料の点火遅延期間を把握し(S230)、各シリンダ別の燃料の点火遅延期間から各シリンダの吸気温度と圧力を導出して各シリンダの燃料噴射時点を把握することができる(S240)。即ち、燃料の点火遅延期間は、同じ負荷で同一であるため、各シリンダの点火時点の差は、燃料噴射時点の差になることができる。そして、燃焼分析装置100は、各シリンダの燃料点火時点及び燃料消化時点間の面積を計算して、各シリンダの燃料消耗量を算出することができる(S250)。参考として、熱発生率線図の面積は、Kcal/degの単位で計算され、これを燃料の低位発熱量と制動馬力(BHP)で計算すると、各シリンダの燃料消耗量を算出することができる。そして、燃焼分析装置100は、各シリンダの燃料噴射時点を互いに比較して各シリンダ別の燃料噴射状態を判断し、各シリンダの燃料消耗量を互いに比較して各シリンダ別の燃料消耗状態を判断することができる(S260)。
再び図12を参照すると、燃焼分析装置100は、PV線図及び燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料量状態を判断する(S300)。
さらに詳しくは、図15を参照すると、燃焼分析装置100は、PV線図を通じてシリンダ間の出力の差を確認し(S310)、燃焼ガス温度線図を通じてシリンダ間の燃焼最高温度(Tmax)周辺の温度の差を確認することができる(S320)。例えば、燃焼分析装置100は、燃焼最高圧力(上死点後15度地点)25〜30度の間で発生する燃焼最高温度付近の温度値の程度差を通じて各シリンダ別の燃料量の差を把握することができる。そして、燃焼分析装置100は、シリンダ間の出力の差及びシリンダ間の燃焼最高温度周辺の温度の差を比較して、各シリンダ別の燃料量状態を判断することができる(S330)。
再び図12を参照すると、燃焼分析装置100は、dP線図、熱発生率線図及び燃焼ガス温度線図を通じてエンジンのノッキング及び各シリンダの後燃焼を判断する(S400)。
さらに詳しくは、図16を参照すると、燃焼分析装置100は、dP線図を通じて燃焼最高圧力以後のシリンダ間の圧力の差を確認することができる(S410)。そして、燃焼分析装置100は、熱発生率線図を通じてdP線図と対応する地点(クランク角度が同一の地点)のシリンダ間の熱発生率の差を確認し(S420)、燃焼ガス温度線図を通じて燃焼最高温度以後のシリンダ間の燃焼ガス温度の差を確認することができる(S430)。そして、燃焼分析装置100は、シリンダ間圧力の差、シリンダ間の熱発生率の差及びシリンダ間の燃焼ガス温度の差を比較して、エンジンのノッキング及び各シリンダの後燃焼を判断することができる(S440)。即ち、燃焼分析装置100は、燃焼最高温度以後の膨脹過程の温度差(燃焼最高温度と排気バルブが開かれる直前の各シリンダ間の温度差)を同一地点における各シリンダ間の熱発生率の差及び圧力の差と同時に分析することで、後燃焼を把握することができる。
再び図12を参照すると、燃焼分析装置100は、瞬間速度変動線図及びPθ線図を通じてシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断する(S500)。
さらに詳しくは、図17を参照すると、燃焼分析装置100は、瞬間速度変動線図と基準瞬間速度変動線図を比較して振動幅の差を確認し(S510)、Pθ線図を通じてシリンダ間の燃焼最高圧力の位置差を確認することができる(S520)。そして、燃焼分析装置100は、振動幅の差及びシリンダ間の燃焼最高圧力の位置差を比較してシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断することができる(S530)。これを通じて、燃焼分析装置100は、各シリンダの燃料噴射時点の一致有無、ミスファイア(miss fire)の発生有無、上死点の一致有無、エンジンの振動及び騷音の発生有無などを把握することができる。
一方、本エンジンの燃焼状態判断方法は、 多様なコンピュータ手段を通じて行われることができるプログラム命令形態で実現されて、コンピュータで読取可能な記録媒体に記録されることができる。ここで、記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを含むことができる。また、記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。例えば、記録媒体は、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD−ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気−光媒体(magneto−optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリーなどのようなプログラム命令を格納し行うように特に構成されたハードウェア装置を含むことができる。そして、プログラム命令は、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含むことができる。そして、ハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができる。
また、本エンジンの燃焼状態判断方法は、記録媒体に格納されるコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムまたはアプリケーションの形態でも実現されることができる。
このように本発明の実施例によると、複数個の線図を提供して多様な方式でエンジンの燃焼分析を行い、これを通じてエンジンの燃焼状態を解釈することで、正確なエンジンの燃焼状態が点検可能であり、これを通じてエンジンを最適な状態で維持してエンジンの寿命及び燃料消費率を向上させることができる。
また、多様な複数個の線図を生成し、これを利用してエンジンの燃焼状態を分析することで、従来の船舶エンジンモニタリング装置に比べてさらに正確なエンジンの分析が可能であり、追加点検のために発生するその他の不要な作業を排除して作業工程及び作業時間を最小化することができる。
また、外部点検機関あるいは外部点検装置を利用せずに、複数個の線図を通じて自体的にエンジンの燃焼状態を確認することができ、持続的なエンジンの維持管理が可能であり、整備時期を自体的に判断可能で費用を節減することができる。
また、数式を利用して複数個の線図を生成し、これを通じてエンジンの状態を解釈することができ、大型低速2ストロークエンジン及び大型低速4ストロークエンジンに全て適用可能であり、活用性及び効率性が増大されることができる。

Claims (10)

  1. 一サイクル中のエンジンの燃焼分析を行う大型低速エンジンの燃焼分析装置であって、
    外部から入力を受けた各シリンダの個別燃焼圧力に関する信号及びクランクシャフトの回転角度に関する信号から前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を収集した後、前記各シリンダに対する燃焼実体積、圧力変動率、熱発生率及び燃焼ガス温度を分析して複数個の線図(graph)で示す燃焼分析部を含み、
    前記複数個の線図は、
    前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を示すPθ線図と、
    前記各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図と、
    前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図と、
    前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図と、
    前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図と、
    を含む大型低速エンジンの燃焼分析装置。
  2. 前記燃焼分析部は、
    下記の数式1及び2によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼実体積を計算する請求項1に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式1]
    (ここで、V(i)は回転角度別の燃焼実体積、vcは間隙体積、sはシリンダの断面積、X(i)はクランクシャフトの回転に対するピストン変位であり、vc=vh(ストローク体積)/(Comratio(圧縮比)−1.0)、vh=s×stroke(上死点から下死点までの高さ)、s=3.14×bore/4である)。
    [数式2]
    (ここで、rrはクランク半径、deはクランク角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrである)。
  3. 前記燃焼分析部は、
    下記の数式3によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を計算する請求項1または2に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式3]
    (ここで、dPは回転角度別の圧力変動率、Pはサンプリングした圧力、iはクランクシャフトの回転角度である)。
  4. 前記燃焼分析部は、
    下記の数式4、5及び6によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を計算する請求項1から3のいずれか一項に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式4]
    (ここで、ROHR(Rate Of Heat Release)は回転角度別の熱発生率、A=1.0/42700.0、κは比熱比である)。
    [数式5]
    (ここで、C=1.4373、C=−1.318×10−4、C=3.12×10−8、C=−4.8×10−2、airは空気過剰率、Tは回転角度別の燃焼ガス温度である)。
    [数式6]
    (ここで、dVは微分された燃焼実体積、dr=pai(3.141593)/180、s=3.14×bore/4、rrはクランク半径、deはクランクシャフトの回転角度、ramda=L(コネクティングロッドの長さ)/rrである)。
  5. 前記燃焼分析部は、
    下記の数式7によって前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を計算する請求項1から4のいずれか一項に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式7]
    (ここで、T(i)は回転角度別の燃焼ガス温度、Gはガス重量、Rはガス定数、P(i)は回転角度別の燃焼室圧力、V(i)は回転角度別の燃焼実体積である)。
  6. 前記数式7のガス重量Gは、下記の数式8によって計算される請求項5に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式8]
    (ここで、Pは初期圧力、Vは燃焼実体積、Tは初期温度、veはエンジンの吸入空気充填効率であり、エンジンの吸入空気充填効率は、4ストロークでは0.8、2ストロークでは0.75で適用される)。
  7. 前記燃焼分析部は、前記クランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を分析して瞬間速度変動線図をさらに示す請求項1から6のいずれか一項に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
  8. 前記燃焼分析部は、
    下記の数式9によって前記クランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を計算する請求項7に記載の大型低速エンジンの燃焼分析装置。
    [数式9]
    (ここで、Instantaneous speedはエンジンの瞬間速度、encoder resolutionはエンコーダのパルスの数(分解能)、count clock timeはパルス間の内部カウント信号の速度、count numberは各パルス間の内部カウント信号の速度によって計算された内部カウント信号の数である)。
  9. エンジンの燃焼状態を分析して各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼圧力を示すPθ線図、前記各シリンダに対する燃焼実体積別の燃焼圧力を示すPV線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の圧力変動率を示すdP線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の熱発生率を示す熱発生率線図、前記各シリンダに対するクランクシャフトの回転角度別の燃焼ガス温度を示す燃焼ガス温度線図及びクランクシャフトの回転角度別エンジンの瞬間速度を示す瞬間速度変動線図で示す大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法であって、
    前記Pθ線図、前記熱発生率線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料の空燃比状態を判断する段階と、
    前記PV線図及び前記熱発生率線図を通じて各シリンダ別の燃料噴射状態及び燃料消耗状態を判断する段階と、
    前記PV線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じて各シリンダ別の燃料量状態を判断する段階と、
    前記dP線図、前記熱発生率線図及び前記燃焼ガス温度線図を通じてエンジンのノッキング及び各シリンダの後燃焼を判断する段階と、
    前記瞬間速度変動線図及び前記Pθ線図を通じてシリンダ間の燃焼最高圧力の一致有無を判断する段階とを含む大型低速エンジンの燃焼分析装置を利用したエンジンの燃焼状態判断方法。
  10. 請求項9の方法をコンピュータで実行するためのプログラム。
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