JP2019190071A - 採光制御装置、採光システム及び採光制御方法 - Google Patents

採光制御装置、採光システム及び採光制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収める。【解決手段】採光制御装置20は、光を採り入れる採光デバイス100が設けられた空間の温度及び明るさを取得する第一取得部21と、温度及び明るさの組み合わせと採光デバイス100の制御内容との対応関係を定める複数のルールを記憶する記憶部23と、採光デバイス100が設けられた空間内の人を検知するためのセンサによる検知結果を取得する第二取得部22と、検知結果に基づいて複数のルールからルールを選択する選択部24と、選択部24によって選択されたルールと、第一取得部21によって取得された温度及び明るさとに基づいて、採光デバイス100の制御内容を決定する決定部25と、決定部25によって決定された制御内容で、採光デバイス100を制御する制御部26とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、採光制御装置、採光システム及び採光制御方法に関する。
従来、照度又は温度に応じて室内の光環境を制御するシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、遮光制御機能を備えた、熱的に快適な環境を作り出すシステムが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2013−178897号公報 特表2017−530324号公報
太陽光などの自然光を屋内に採り入れる場合、光だけでなく、熱も同時に採り入れられる。このため、採光が行われた場合には明るいけど暑いという状況になりうる。また、採光が行われない場合には涼しいけど暗いという状況になりうる。このように、従来のシステムでは、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができないという問題がある。
そこで、本発明は、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる採光制御装置、採光システム及び採光制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る採光制御装置は、光を採り入れる採光デバイスが設けられた空間の温度及び明るさを取得する第一取得部と、温度及び明るさの組み合わせと前記採光デバイスの制御内容との対応関係を定める複数のルールを記憶する記憶部と、前記採光デバイスが設けられた空間内の人を検知するためのセンサによる検知結果を取得する第二取得部と、前記検知結果に基づいて前記複数のルールからルールを選択する選択部と、前記選択部によって選択されたルールと、前記第一取得部によって取得された温度及び明るさとに基づいて、前記採光デバイスの制御内容を決定する決定部と、前記決定部によって決定された制御内容で、前記採光デバイスを制御する制御部とを備える。
また、本発明の一態様に係る採光システムは、上記採光制御装置と、前記採光デバイスとを備える。
また、本発明の一態様に係る採光制御方法は、光を採り入れる採光デバイスが設けられた空間の温度及び明るさを取得するステップと、前記採光デバイスが設けられた空間内の人を検知するためのセンサによる検知結果を取得するステップと、温度及び明るさの組み合わせと前記採光デバイスの制御内容との対応関係を定める複数のルールから、前記検知結果に基づいてルールを選択するステップと、選択されたルールと、取得された温度及び明るさとに基づいて、前記採光デバイスの制御内容を決定するステップと、決定された制御内容で、前記採光デバイスを制御するステップとを含む。
また、本発明の一態様は、上記採光制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。あるいは、当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
本発明によれば、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる。
図1は、実施の形態に係る採光システムが適用される空間を示す図である。 図2は、実施の形態に係る採光システムの構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態に係る採光制御装置の記憶部に記憶された明るさ優先ルールの一例を示す図である。 図4は、実施の形態に係る採光制御装置の記憶部に記憶された熱優先ルールの一例を示す図である。 図5は、実施の形態に係る採光システムの動作を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態に係る採光システムの動作において、ルールの選択処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態に係る採光デバイスの断面図である。 図8は、実施の形態に係る採光デバイスの一部を拡大して示す拡大断面図である。 図9Aは、実施の形態に係る採光デバイスの無印加モード(透明状態)を説明するための拡大断面図である。 図9Bは、実施の形態に係る採光デバイスの電圧印加モード(配光状態)を説明するための拡大断面図である。 図10は、実施の形態の変形例1に係る採光システムの構成を示すブロック図である。 図11は、実施の形態の変形例2に係る採光制御装置が用いる切替情報の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る採光制御装置、採光システム及び採光制御方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書において、平行又は垂直などの要素間の関係性を示す用語、及び、矩形又は三角形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
また、本明細書及び図面において、x軸、y軸及びz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施の形態では、z軸方向を鉛直方向とし、z軸に垂直な方向(xy平面に平行な方向)を水平方向としている。なお、z軸の正方向を鉛直上方としている。また、本明細書において、「厚み方向」とは、光学デバイスの厚み方向を意味し、第一基板及び第二基板の主面に垂直な方向のことであり、「平面視」とは、第一基板又は第二基板の主面に対して垂直な方向から見たときのことをいう。
(実施の形態)
[概要]
まず、実施の形態に係る採光システムの概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る採光システム1(図2を参照)が適用される空間90を示す図である。
採光システム1は、光Lの空間90への採り入れを制御するシステムである。光Lは、太陽光などの自然光を含む光である。空間90は、屋内の空間である。空間90は、例えば建物の室内空間であるが、車などの移動体の室内空間であってもよい。
図1に示されるように、採光デバイス100を介して空間90内に光Lが採り入れられる。本実施の形態では、採光デバイス100は、配光状態及び透明状態を切り替えることができる。配光状態は、入射する光を全反射によって曲げて出射させる状態である。例えば、配光状態では、図1に示されるように、斜め上方から斜め下方に向けて入射する光Lを全反射によって、斜め上方に向けて出射させる。透明状態は、入射する光を実質的に直進させる状態である。例えば、透明状態では、入射する光をそのまま(すなわち、進行方向を変化させずに)出射させる。なお、図1において、採光デバイス100を通過する矢印は、光Lの進行方向を模式的に示している。
採光システム1では、空間90内の人Uの検知結果に基づいて採光デバイス100の制御内容が決定され、決定された制御内容で採光デバイス100が制御される。具体的には、予め定められた複数のルールから検知結果に基づいてルールが選択され、選択されたルールに従って制御内容が決定される。複数のルールには、空間90の明るさ(すなわち、光環境)を優先する第一ルールの一例である明るさ優先ルールと、空間90の温度(すなわち、熱環境)を優先する第二ルールの一例である熱優先ルールとが含まれる。検知結果に基づいてルールを切り替えることができるので、例えば、人Uに採り入れた光Lが当たらないように光Lを採り入れることができ、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる。
[構成]
続いて、採光システム1の構成について、図1を適宜参照しながら図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る採光システム1の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、採光システム1は、センサ群10と、採光制御装置20と、採光デバイス100とを備える。
センサ群10は、空間90の周辺環境の環境情報を収集するための1以上のセンサを含んでいる。具体的には、図2に示されるように、センサ群10は、温度センサ11と、照度センサ12と、人感センサ13とを備える。
温度センサ11は、採光デバイス100が設けられた空間の温度を測定する。採光デバイス100が設けられた空間は、例えば空間90であるが、空間90の外側の空間であってもよい。つまり、温度センサ11は、空間90内の温度を測定してもよく、空間90の外側の温度を測定してもよい。温度センサ11は、測定した温度を示す温度情報を採光制御装置20に出力する。
温度センサ11は、人感センサ13と同様に、複数の領域の温度を測定してもよい。例えば、温度センサ11は、人感センサ13の検知範囲14a及び14b(図1を参照)の各々の温度を測定してもよい。
照度センサ12は、採光デバイス100が設けられた空間の照度を測定する。照度センサ12は、空間90内の照度を測定してもよく、空間90の外側の照度を測定してもよい。照度センサ12は、測定した照度を示す明るさ情報を採光制御装置20に出力する。
照度センサ12は、人感センサ13と同様に、複数の領域の温度を測定してもよい。例えば、照度センサ12は、人感センサ13の検知範囲14a及び14b(図1を参照)の各々の温度を測定してもよい。
人感センサ13は、採光デバイス100が設けられた空間内の人を検知する。具体的には、人感センサ13は、採光デバイス100によって光が採り入れられる空間90内の人Uの位置を検知する。
例えば、人感センサ13は、図1に示されるように、2つのセンサ13a及び13bを有する。センサ13aの検知範囲14aと、センサ13bの検知範囲14bとは互いに異なっている。検知範囲14aは、検知範囲14bよりも採光デバイス100に近い位置に設けられている。検知範囲14aと検知範囲14bとは、一部が重なっていてもよい。
センサ13a及び13bの各々は、検知範囲内に人が存在する場合に、人が検知されたことを示すセンサ信号を検知結果として出力する。センサ13a及び13bの各々による検知は常時行われ、人が検知範囲14a又は14bに居る間、センサ信号が継続して出力される。センサ信号を出力したセンサを特定することで、空間90内での人Uの位置を判別することができる。また、センサ信号が出力されている期間を計測することで、人Uの滞在時間を取得することができる。
人Uの位置の判別及び滞在時間の取得は、例えば採光制御装置20によって行われるが、人感センサ13が行ってもよい。具体的には、人感センサ13は、検知した人Uの位置を示す位置情報、及び、人Uの滞在時間を示す時間情報を採光制御装置20に出力してもよい。人感センサ13は、例えば可視光カメラ又は赤外線カメラなどでもよい。人感センサ13は、人Uまでの距離を測定する測距センサでもよい。これらによって、人Uの位置及び滞在時間を容易に取得することができる。
温度センサ11、照度センサ12及び人感センサ13はそれぞれ、検知結果を採光制御装置20に出力する。例えば、温度センサ11、照度センサ12及び人感センサ13はそれぞれ、採光制御装置20と通信を行うことで、検知結果を採光制御装置20に出力する。
採光制御装置20は、センサ群10による検知結果に基づいて採光デバイス100を制御する。図2に示されるように、採光制御装置20は、第一取得部21と、第二取得部22と、記憶部23と、選択部24と、決定部25と、制御部26とを備える。
採光制御装置20は、例えばマイコン(マイクロコンピュータ)などで実現される。採光制御装置20は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。第一取得部21、第二取得部22、記憶部23、選択部24、決定部25及び制御部26の各機能はそれぞれ、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよく、複数の回路素子を含む電子回路などのハードウェアで実現されてもよい。
第一取得部21は、採光デバイス100が設けられた空間の温度及び明るさを取得する。具体的には、第一取得部21は、空間90内の温度を示す温度情報を温度センサ11から取得する。第一取得部21は、空間90内の照度を示す明るさ情報を照度センサ12から取得する。第一取得部21は、例えば無線通信又は有線通信を行う通信インタフェースである。
第二取得部22は、空間90内の人Uを検知するための人感センサ13による検知結果を取得する。具体的には、第二取得部22は、空間90内の複数の位置における人の存在又は不在を示す検知結果を取得する。より具体的には、第二取得部22は、第一領域における人の存在又は不在を示す第一検知結果と、第一領域よりも採光デバイス100に近い第二領域における人の存在又は不在を示す第二検知結果とを取得する。
例えば、第一領域は、図1に示されるセンサ13bの検知範囲14bである。第一検知結果は、センサ13bから出力されるセンサ信号の有無に相当する。第二領域は、図1に示されるセンサ13aの検知範囲14aである。第二検知結果は、センサ13aから出力されるセンサ信号の有無に相当する。
第二取得部22は、センサ13a及び13bの各々から、人Uが検知された場合に出力されるセンサ信号を取得する。第二取得部22は、取得したセンサ信号を出力したセンサがセンサ13a及びセンサ13bのいずれであるかを特定することで、人Uの領域毎の存在又は不在を判定することができる。なお、センサ信号には、各センサに固有の識別情報が含まれていてもよい。第二取得部22は、センサ信号に含まれる識別情報からセンサを特定することができる。
記憶部23は、温度及び明るさの組み合わせと採光デバイス100の制御内容との対応関係を定める複数のルールを記憶する。記憶部23は、例えばHDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリなどの不揮発性記憶素子である。
複数のルールには、図3及び図4に示されるように、明るさ優先ルールと熱優先ルールとが含まれる。図3は、本実施の形態に係る採光制御装置20の記憶部23に記憶された明るさ優先ルールの一例を示す図である。図4は、本実施の形態に係る採光制御装置20の記憶部23に記憶された熱優先ルールの一例を示す図である。
図3及び図4に示されるように、例えば各行は互いに異なる複数の明るさ[lx]に対応し、各列は互いに異なる複数の温度[℃]に対応している。明るさと温度との組み合わせに制御内容が対応付けられている。制御内容は、例えば採光デバイス100の光学状態で表される。図3及び図4において、「配光」は、採光デバイス100の光学状態を配光状態にすることを意味する。「透明」は、採光デバイス100の光学状態を透明状態にすることを意味する。「中間」は、採光デバイス100の光学状態を配光状態と透明状態との中間の状態にすることを意味する。
本実施の形態では、採光デバイス100の光学状態を調整することで、空間90の領域毎に明るさ及び温度を調整することができる。例えば採光デバイス100の光学状態が配光状態である場合、斜め上方から斜め下方に向けて採光デバイス100に入射する光の一部は、全反射によって跳ね上げられて空間90の天井面に照射される。天井面が照射されることで、空間90を明るくすることができる。また、配光状態の場合は、空間90の奥へ光を採り入れることができるので、空間90の奥まで明るくすることができる。また、空間90の奥へ光が採り入れられることで、空間90の奥の温度が上昇しやすくなる。このように、採光デバイス100の光学状態が配光状態である場合、空間90の奥まで明るくすることができ、かつ、空間90の奥を暖かくすることができる。
採光デバイス100の光学状態が透明状態である場合、斜め上方から斜め下方に向けて採光デバイス100に入射する光は実質的にそのまま斜め下方の床面に照射される。このため、空間90の採光デバイス100に近い領域(いわゆる窓際)では、床面又は机上の照度を高めることができる。また、光が採光デバイス100をそのまま入射するので、温度上昇が起こりやすい。一方で、空間90の奥にまで光が採り入れられないので、空間90の奥の温度上昇を抑制することができる。このように、採光デバイス100の光学状態が透明状態である場合、空間90の採光デバイス100に近い領域を明るくすることができ、かつ、当該領域を暖かくすることができる。
明るさ優先ルールでは、図3に示されるように、空間90の明るさを所望の範囲にすることを優先して制御内容が対応付けられている。図3に示される例では、例えば明るさが400lxであり、空間90が暗い場合、温度に関わらず、採光デバイス100の光学状態を配光状態にする。これにより、光が採り入れられることによる空間90の奥の温度上昇が起こり得るのを許容し、できるだけ多くの光を空間90の奥に採り入れて空間90の奥を明るくすることができる。一方で、例えば明るさが700lxであり、空間90が明るい場合、温度に関わらず、採光デバイス100の光学状態を透明状態にする。これにより、空間90の明るさが十分に明るい場合には、空間90の奥の温度上昇を抑制することができる。
熱優先ルールでは、図4に示されるように、空間90のうち採光デバイス100に近い領域(いわゆる窓際)の温度を所望の範囲にすることを優先して制御内容が対応付けられている。図4に示される例では、温度が15℃であって低い場合には、明るさによらず、採光デバイス100の光学状態を透明状態にする。これにより、採光デバイス100をそのまま光が透過するので、空間90に光とともに熱が採り込まれる。特に、採光デバイス100に近い領域では、採り込まれた熱によって温度が上昇する。また、温度が30℃であって高い場合には、明るさによらず、採光デバイス100の光学状態を配光状態にする。これにより、直接床面に照射される光の量を減らすことができるので、空間90の採光デバイス100に近い領域では温度上昇を抑制することができる。
なお、図4に示す熱優先ルールは、採光デバイス100に近い領域における温度の調整を重視したルールである。熱優先ルールは、採光デバイス100の奥の温度の調整を重視したルールであってもよい。また、熱優先ルールは、空間90の領域毎に複数設定され、記憶部23に記憶されていてもよい。明るさ優先ルールについても同様であってもよい。
また、記憶部23は、複数の明るさ優先ルール及び複数の熱優先ルールを記憶していてもよい。例えば、明るさ優先ルール及び熱優先ルールの組が、月日、季節(春、夏、秋、冬など)、時間帯(午前、日中、午後など)、採光デバイス100の設置向き(東、西、南、北など)などに応じて予め複数定められて記憶部23に記憶されていてもよい。
制御内容は、採光デバイス100の光学状態ではなく、採光デバイス100が有する一対の電極層間に印加する電圧値であってもよい。採光デバイス100の詳細な構成及び光学状態については、後で説明する。
選択部24は、第二取得部22によって取得された検知結果に基づいて、記憶部23に記憶された複数のルールからルールを選択する。具体的には、選択部24は、採光デバイス100から離れた第一領域の検知結果が人の存在を示す場合に、配光優先ルールを選択する。選択部24は、採光デバイス100に近い第二領域の検知結果が人の存在を示す場合に、熱優先ルールを選択する。選択部24は、採光デバイス100から離れた第一領域及び採光デバイス100に近い第二領域の各々の検知結果が人の存在を示す場合に、熱優先ルールを選択する。つまり、選択部24は、採光デバイス100から離れた第二領域の人の存在又は不在によらず、採光デバイス100に近い第一領域に人が検知された場合に、熱優先ルールを選択する。採光デバイス100に近い第一領域では、採光デバイス100を透過する光が直接人に当たるので、人が暑さ又は寒さを感じやすい。第一領域で人が検知された場合に、熱優先ルールを選択することで、第一領域に居る人の暑さ及び寒さを和らげ、快適な熱環境を形成することができる。
本実施の形態では、選択部24は、検知結果に基づいて人の滞在時間を取得し、取得した滞在時間に基づいてルールを選択する。具体的には、選択部24は、滞在時間が所定の閾値Thより大きい場合にルールを選択する。選択部24は、滞在時間が閾値Thより小さい場合にはルールを選択しない。閾値Thは、例えば数秒〜数分である。これにより、人が第一領域又は第二領域を通過するだけの場合など、一定期間以上継続して居ない場合には、選択部24は、ルールを選択しない。継続して人が存在する場合にはルールが選択されるので、当該人に合わせて快適な環境を形成することができる。
決定部25は、選択部24によって選択されたルールと、第一取得部21によって取得された温度及び明るさとに基づいて、採光デバイス100の制御内容を決定する。決定部25は、例えば明るさ優先ルールが選択された場合、図3に示される明るさ優先ルールを参照して、温度及び明るさに対応する制御内容を決定する。決定部25は、例えば熱優先ルールが選択された場合、図4に示される熱優先ルールを参照して、温度及び明るさに対応する制御内容を決定する。
なお、第一取得部21によって取得された温度及び明るさの少なくとも一方の値が、ルールの各行又は各列に含まれない場合、取得された温度及び明るさに最も近い値を利用してもよい。あるいは、取得された温度及び明るさに応じて、制御内容を補間してもよい。
制御部26は、決定部25によって決定された制御内容で採光デバイス100を制御する。具体的には、制御部26は、採光デバイス100が有する一対の電極層間に電圧を印加する。印加される電圧の値に応じて、採光デバイス100の光学状態が変化する。詳細については、後で説明する。
採光デバイス100は、配光状態及び透明状態になりうる光学デバイスである。本実施の形態では、採光デバイス100は、配光状態と透明状態との中間の状態にも変更可能である。採光デバイス100の具体的な構成については、後で説明する。
[動作]
続いて、本実施の形態に係る採光システム1の動作について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態に係る採光システム1の動作を示すフローチャートである。図5に示される動作は、主に採光制御装置20によって行われる。
図5に示されるように、採光制御装置20は、人感センサ13によって人が検知されるまで待機する(S10でNo)。人感センサ13によって人が検知された場合(S10でYes)、第二取得部22は、人感センサ13による検知結果を取得する。選択部24は、第二取得部22によって取得された検知結果に基づいてルールを選択する(S12)。具体的な選択処理は、例えば図6に示されるフローチャートに沿って実行される。
図6は、本実施の形態に係る採光システム1の動作において、ルールの選択処理の一例を示すフローチャートである。図6に示されるように、選択部24は、検知結果に基づいて人が滞在しているか否かを判定する(S20)。具体的には、選択部24は、検知結果に基づいて人の滞在時間を取得し、取得した滞在時間が所定の閾値Thより長いか短いかを判定する。滞在時間が閾値Thより短い場合(S20でNo)、選択部24は、ルールを選択せずに選択処理が終了される。なお、ルールが選択されなかった場合、すでに選択中のルールがあれば、当該ルールがそのまま維持される。
滞在時間が閾値Thより長い場合(S20でYes)、選択部24は、検知結果に基づいて、採光デバイス100に近い位置で人が検知されたか、採光デバイス100から遠いい位置で人が検知されたかを判定する(S22)。具体的には、選択部24は、第二取得部22が取得したセンサ信号がセンサ13a及び13bのいずれから出力されたかを判定する。
採光デバイス100に近い位置で人が検知された場合(S22で“近い”)、選択部24は、熱優先ルールを選択する(S24)。また、採光デバイス100に近い位置と遠い位置との両方で人が検知された場合(S22で“両方”)も同様に、選択部24は、熱優先ルールを選択する。採光デバイス100から遠い位置で人が検知された場合(S22で“遠い”)、選択部24は、明るさ優先ルールを選択する(S26)。
図5に戻り、ルールが選択された後、第一取得部21は、温度及び明るさを取得する(S14)。具体的には、第一取得部21は、温度センサ11から温度情報を取得し、かつ、照度センサ12から明るさ情報を取得する。なお、温度及び明るさの取得は、ルールの選択前に行われてもよい。
次に、決定部25は、第一取得部21によって取得された温度及び明るさに基づいて制御内容を決定し、制御部26は、決定された制御内容で採光デバイス100を制御する(S16)。
[採光デバイスの構成]
続いて、採光デバイス100の具体的な構成について、図7及び図8を用いて詳細に説明する。
図7は、本実施の形態に係る採光デバイス100の断面図である。図8は、本実施の形態に係る採光デバイス100の一部を拡大して示す拡大断面図であり、図7の一点鎖線で囲まれる領域VIIIを拡大して示している。
採光デバイス100は、採光デバイス100に入射する光を制御する光学デバイスである。具体的には、採光デバイス100は、採光デバイス100に入射する光の進行方向を変更して(つまり、配光して)出射させることができる配光素子である。
図7及び図8に示されるように、採光デバイス100は、入射する光を透過するように構成されており、第一基板110と、第二基板120と、配光層130と、第一電極層140と、第二電極層150とを備える。
なお、第一電極層140の配光層130側の面には、第一電極層140と配光層130の凹凸構造層131とを密着させるための密着層が設けられていてもよい。密着層は、例えば、透光性の接着シート、又は、一般的にプライマーと称される樹脂材料などである。
採光デバイス100は、対をなす第一基板110及び第二基板120の間に、第一電極層140、配光層130及び第二電極層150がこの順で厚み方向に沿って配置された構成である。なお、第一基板110と第二基板120との間の距離を保つために、粒子状の複数のスペーサが面内に分散されていてもよく、柱状の構造が形成されてもよい。
採光デバイス100は、例えば建物の窓に設置することで、配光機能付き窓として実現することができる。採光デバイス100は、例えば、粘着層を介して既存の窓ガラスなどの透明基材に貼り付けられて使用される。あるいは、採光デバイス100は、建物の窓そのものとして利用されてもよい。採光デバイス100は、例えば、第一基板110が屋外側で、第二基板120が屋内側になり、かつ、図8に示される凸部133の第一側面135が下側(床側)に面し、第二側面136が上側(天井側)に面するように配置されている。
採光デバイス100では、第一電極層140及び第二電極層150間に印加される電圧によって、配光層130の屈折率可変層132の屈折率が変化する。これにより、凹凸構造層131と屈折率可変層132との界面に屈折率の差が生じ、当該界面による光の屈折及び反射(全反射)を利用して光が配光される。例えば、斜め下方に向けて入射する光の少なくとも一部は、凸部133によって斜め上方に向けて出射される。
第一電極層140及び第二電極層150間に印加される電圧の大きさに応じて、採光デバイス100は、透明状態及び配光状態が切り替わる。また、採光デバイス100は、第一電極層140及び第二電極層150間に印加される電圧の大きさに応じて、配光状態における光の配光方向(進行方向)が変化する。
以下、採光デバイス100の各構成部材について、図7及び図8を参照して詳細に説明する。
<第一基板及び第二基板>
第一基板110及び第二基板120は、透光性を有する基材である。第一基板110及び第二基板120としては、例えばガラス基板又は樹脂基板を用いることができる。
ガラス基板の材料としては、ソーダガラス、無アルカリガラス又は高屈折率ガラスなどが挙げられる。樹脂基板の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)又はエポキシなどの樹脂材料が挙げられる。ガラス基板は、光透過率が高く、かつ、水分の透過性が低いという利点がある。一方、樹脂基板は、破壊時の飛散が少ないという利点がある。
第一基板110と第二基板120とは、同じ材料で構成されていてもよく、あるいは、異なる材料で構成されていてもよい。また、第一基板110及び第二基板120は、リジッド基板に限るものではなく、可撓性を有するフレキシブル基板でもよい。本実施の形態において、第一基板110及び第二基板120は、PET樹脂からなる透明樹脂基板である。
第二基板120は、第一基板110に対向する対向基板であり、第一基板110に対向する位置に配置される。第一基板110と第二基板120とは、例えば、1μm〜1000μmなどの所定距離を空けて平行に配置されている。第一基板110と第二基板120とは、互いの端部外周に額縁状に形成された接着剤などのシール樹脂によって接着されている。
なお、第一基板110及び第二基板120の平面視形状は、例えば、正方形又は長方形などの矩形状であるが、これに限るものではなく、円形又は四角形以外の多角形であってもよく、任意の形状が採用され得る。
<配光層>
図7及び図8に示されるように、配光層130は、第一電極層140と第二電極層150との間に配置される。配光層130は、透光性を有しており、入射した光を透過させる。また、配光層130は、入射した光を配光する。つまり、配光層130は、配光層130を光が通過する際に、その光の進行方向を変更する。
配光層130は、凹凸構造層131と、屈折率可変層132とを有する。本実施の形態では、凹凸構造層131と屈折率可変層132との界面で光が反射されることにより、採光デバイス100を透過する光の、鉛直方向に対する進行方向が曲げられる。
<凹凸構造層>
凹凸構造層131は、屈折率可変層132の表面(界面)を凹凸にするために設けられた微細形状層である。凹凸構造層131は、図8に示されるように、複数の凸部133と、複数の凹部134とを有する。
具体的には、凹凸構造層131は、マイクロオーダーサイズの複数の凸部133によって構成された凹凸構造体である。複数の凸部133の間が、複数の凹部134である。すなわち、隣り合う2つの凸部133の間が、1つの凹部134である。図8に示される例では、複数の凸部133が個々に分離された例を示しているが、これに限らない。複数の凸部133は根元(第一電極層140側)で個々に接続されていてもよい。また、例えば、複数の凸部133と第一電極層140との間に凸部133の基台となる層(膜)状の基台部が設けられていてもよい。
複数の凸部133は、第一基板110の主面(第一電極層140が設けられた面)に平行なz軸方向に並んで配置された複数の凸部である。すなわち、本実施の形態では、z軸方向は、複数の凸部133の並び方向である。
本実施の形態では、複数の凸部133は、その並び方向に直交する方向に延在する長尺の凸状である。具体的には、複数の凸部133は、x軸方向に延びたストライプ状に形成されている。複数の凸部133の各々は、x軸方向に沿って直線状に延びている。例えば、複数の凸部133の各々は、第一電極層140に対して横倒しに配置された三角柱である。
図8に示されるように、複数の凸部133の各々は、根元から先端にかけて先細る形状を有する。具体的には、複数の凸部133の各々の断面形状は、第一基板110から第二基板120に向かう方向に沿って先細りのテーパ形状である。本実施の形態では、凸部133のyz断面における断面形状は、採光デバイス100の厚み方向に沿って先細る三角形であるが、これに限らない。凸部133の断面形状は、台形でもよく、その他の多角形、又は、カーブを含む多角形などでもよい。複数の凸部133の形状は、互いに同じであるが、異なっていてもよい。
なお、台形又は三角形には、頂点が丸みを帯びた台形又は三角形も含まれる。また、台形又は三角形には、各辺が完全に直線ではない場合、例えば、各辺の長さの数%程度の変位で僅かに屈曲している場合、又は、微小な凹凸が含まれる場合も含まれる。
本実施の形態では、図8に示されるように、複数の凸部133の各々は、第一側面135及び第二側面136を有する。第一側面135及び第二側面136は、z軸方向に交差する面である。第一側面135及び第二側面136の各々は、y軸方向に対して所定の傾斜角で傾斜する傾斜面である。第一側面135及び第二側面136の間隔、すなわち、凸部133の幅は、第一基板110から第二基板120に向かって漸次小さくなっている。
第一側面135は、例えば、z軸が鉛直方向に一致するように採光デバイス100を配置した場合に、凸部133を構成する複数の側面のうち、鉛直下方側に面する側面である。第一側面135は、入射光を屈折させる屈折面である。
第二側面136は、例えば、z軸が鉛直方向に一致するように採光デバイス100を配置した場合に、凸部133を構成する複数の側面のうち、鉛直上方側に面する側面である。第二側面136は、入射光を反射させる反射面である。ここでの反射は、全反射であり、第二側面136は、全反射面として機能する。
第一側面135の傾斜角及び第二側面136の傾斜角は、例えば0°以上25°以下の範囲である。言い換えると、凸部133の断面形状である台形又は三角形の2つの底角はそれぞれ、65°以上90°以下である。あるいは、2つの底角の少なくとも一方は、65°より小さくてもよい。第一側面135の傾斜角と第二側面136の傾斜角とは、互いに異なっていてもよく、等しくてもよい。
複数の凸部133の幅(z軸方向の長さ)は、例えば1μm〜20μmであり、好ましくは10μm以下であるが、これに限らない。また、隣り合う2つの凸部133の間隔は、例えば、0μm〜100μmであるが、これに限らない。複数の凸部133の各々の高さは、例えば2μm〜100μmであるが、これに限らない。複数の凸部133には、高さ及び幅の少なくとも一方が互いに異なる凸部が含まれていてもよい。
凹凸構造層131の材料としては、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂などの光透過性を有する樹脂材料を用いることができる。凹凸構造層131は、例えば、紫外線硬化樹脂材料から形成され、モールド成形又はナノインプリントなどによって形成することができる。凹凸構造層131は、例えば、緑色光に対する屈折率が1.5のアクリル樹脂を用いて断面が台形の凹凸構造を、モールド型押しにより形成することができる。
なお、複数の凸部133は、x軸方向に沿って蛇行しながら延びていてもよい。例えば、複数の凸部133は、波線のストライプ状に形成されていてもよい。波線は、例えば、正弦波又は三角波であるが、これに限らない。例えば、波線は、複数の円弧又は楕円弧が連結された波線であってもよい。
<屈折率可変層>
屈折率可変層132は、複数の凸部133の間(すなわち、凹部134)を充填するように設けられている。具体的には、屈折率可変層132は、第一電極層140と第二電極層150との間に形成される隙間を埋めるように配置されている。なお、図8に示されるように、凸部133の先端部と第二電極層150とが離れている場合、屈折率可変層132は、凹部134だけでなく、凸部133の先端部と第二電極層150との間の隙間を埋めるように配置される。
屈折率可変層132は、第一電極層140及び第二電極層150間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する。具体的には、屈折率可変層132は、電極間に電圧が与えられることによって可視光帯域での屈折率が調整可能な屈折率調整層として機能する。例えば、制御装置(図示せず)などによって、第一電極層140と第二電極層150との間には直流電圧が印加される。
図8に示されるように、屈折率可変層132は、絶縁性液体137と、絶縁性液体137に含まれるナノ粒子138とを有する。屈折率可変層132は、無数のナノ粒子138が絶縁性液体137に分散されたナノ粒子分散層である。
絶縁性液体137は、絶縁性を有する透明な液体であり、分散質としてナノ粒子138が分散される分散媒となる溶媒である。絶縁性液体137としては、例えば、屈折率(溶媒屈折率)が約1.3〜約1.6の材料を用いることができる。本実施の形態では、屈折率が約1.4の絶縁性液体137を用いている。
なお、絶縁性液体137の動粘度は、100mm/s程度であるとよい。また、絶縁性液体137は、低誘電率(例えば、凹凸構造層131の誘電率以下)で、非引火性(例えば、引火点が250℃以上の高引火点)及び低揮発性を有してもよい。具体的には、絶縁性液体137は、脂肪族炭化水素、ナフサ、及びその他の石油系溶剤などの炭化水素、低分子量ハロゲン含有ポリマー、又は、これらの混合物などである。一例として、絶縁性液体137は、フッ化炭化水素などのハロゲン化炭化水素である。なお、絶縁性液体137としては、シリコーンオイルなどを用いることもできる。
ナノ粒子138は、絶縁性液体137に複数分散されている。ナノ粒子138は、粒径がナノオーダサイズの微粒子である。具体的には、入射光の波長をλとすると、ナノ粒子138の粒径は、λ/4以下であるとよい。ナノ粒子138の粒径をλ/4以下にすることで、ナノ粒子138による光散乱を少なくして、ナノ粒子138と絶縁性液体137との平均的な屈折率を得ることができる。ナノ粒子138の粒径は、小さい程よく、好ましくは100nm以下、より好ましくは、数nm〜数十nmである。
ナノ粒子138は、例えば、高屈折率材料によって構成されている。具体的には、ナノ粒子138の屈折率は、絶縁性液体137の屈折率よりも高い。本実施の形態において、ナノ粒子138の屈折率は、凹凸構造層131の屈折率よりも高い。
ナノ粒子138としては、例えば、金属酸化物微粒子を用いることができる。また、ナノ粒子138は、透過率が高い材料で構成されていてもよい。本実施の形態では、ナノ粒子138として、酸化ジルコニウム(ZrO)によって構成された屈折率が2.1の透明なジルコニア粒子を用いている。なお、ナノ粒子138は、酸化ジルコニウムに限らず、酸化チタン(TiO:屈折率2.5)などによって構成されていてもよい。
また、ナノ粒子138は、帯電している荷電粒子である。例えば、ナノ粒子138の表面を修飾することで、ナノ粒子138を正(プラス)又は負(マイナス)に帯電させることができる。本実施の形態において、ナノ粒子138は、正(プラス)に帯電している。
このように構成された屈折率可変層132では、帯電したナノ粒子138が絶縁性液体137の全体に分散されている。本実施の形態では、一例として、ナノ粒子138として屈折率が2.1のジルコニア粒子を用いて、溶媒屈折率が約1.4の絶縁性液体137に分散させたものを屈折率可変層132としている。
また、屈折率可変層132の全体の屈折率(平均屈折率)は、ナノ粒子138が絶縁性液体137内に均一に分散された状態において、凹凸構造層131の屈折率と略同一に設定されており、本実施の形態では、約1.5である。なお、屈折率可変層132の全体の屈折率は、絶縁性液体137に分散するナノ粒子138の濃度(量)を調整することによって変えることができる。詳細は後述するが、ナノ粒子138の量は、例えば、凹凸構造層131の凹部134に埋まる程度である。この場合、絶縁性液体137に対するナノ粒子138の濃度は、約10%〜約30%である。
絶縁性液体137中に分散するナノ粒子138は帯電しているので、第一電極層140及び第二電極層150間に電圧が印加された場合、ナノ粒子138は、ナノ粒子138が帯びた極性とは異なる極性の電極層に引き寄せられるように絶縁性液体137中を泳動し、絶縁性液体137内で偏在する。本実施の形態では、ナノ粒子138は、プラスに帯電しているので、第一電極層140及び第二電極層150のうち負極側の電極層に引き寄せられる。
これにより、屈折率可変層132内のナノ粒子138の粒子分布が変化して屈折率可変層132内にナノ粒子138の濃度分布を持たせることができるので、屈折率可変層132内の屈折率分布が変化する。つまり、屈折率可変層132の屈折率が部分的に変化する。このように、屈折率可変層132は、主に可視光帯域の光に対する屈折率を調整することができる屈折率調整層として機能する。
屈折率可変層132は、例えば、第一電極層140及び凹凸構造層131が形成された第一基板110と、第二電極層150が形成された第二基板120との各々の端部外周をシール樹脂で封止した状態で、屈折率可変材料を真空注入法で注入することで形成される。あるいは、屈折率可変層132は、第一基板110の第一電極層140及び凹凸構造層131上に屈折率可変材料を滴下した後に、第二電極層150が形成された第二基板120を貼り合わせることで形成されてもよい。本実施の形態では、屈折率可変材料は、ナノ粒子138が分散された絶縁性液体137である。ナノ粒子138が分散された絶縁性液体137が第一基板110と第二基板120との間に封止されている。屈折率可変層132の厚さは、例えば1μm〜1000μmであるが、これに限らない。
<第一電極層及び第二電極層>
図7及び図8に示されるように、第一電極層140及び第二電極層150は、電気的に対となっている。第一電極層140と第二電極層150とは、電気的だけではなく配置的にも対になっており、第一基板110と第二基板120との間に、互いに対向するように配置されている。具体的には、第一電極層140及び第二電極層150は、配光層130を挟むように配置されている。
第一電極層140及び第二電極層150は、透光性を有し、入射した光を透過する。第一電極層140及び第二電極層150は、例えば透明導電層である。透明導電層の材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)若しくはIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明金属酸化物、銀ナノワイヤ若しくは導電性粒子などの導電体を含有する樹脂からなる導電体含有樹脂、又は、銀薄膜などの金属薄膜などを用いることができる。なお、第一電極層140及び第二電極層150は、これらの単層構造でよく、これらの積層構造(例えば透明金属酸化物と金属薄膜との積層構造)でもよい。本実施の形態では、第一電極層140及び第二電極層150はそれぞれ、厚さ100nmのITOである。
第一電極層140は、第一基板110と凹凸構造層131との間に配置されている。具体的には、第一電極層140は、第一基板110の配光層130側の面に形成されている。
一方、第二電極層150は、屈折率可変層132と第二基板120との間に配置されている。具体的には、第二電極層150は、第二基板120の配光層130側の面に形成されている。
なお、第一電極層140及び第二電極層150は、例えば、外部電源との電気接続が可能となるように構成されている。例えば、外部電源に接続するための電極パッドなどが、第一電極層140及び第二電極層150の各々から引き出されて第一基板110及び第二基板120に形成されていてもよい。
第一電極層140及び第二電極層150はそれぞれ、例えば、蒸着、スパッタリングなどにより、ITOなどの導電膜を成膜することで形成される。
<採光デバイスの動作及び光学状態>
続いて、採光デバイス100の動作及び光学状態について説明する。
まず、透明状態(無印加モード)について図9Aを用いて説明する。図9Aは、本実施の形態に係る採光デバイス100の無印加モード(透明状態)を説明するための拡大断面図である。また、図9Aには、採光デバイス100に対して斜めに入射する光Lの経路を矢印で示している。
図9Aにおいて、第一電極層140及び第二電極層150間には電圧が印加されていない。具体的には、第一電極層140と第二電極層150とは、互いに等電位となっている。この場合、ナノ粒子138は、いずれの電極層にも引き寄せられないので、絶縁性液体137の全体に亘って分散された状態となる。
本実施の形態では、ナノ粒子138が絶縁性液体137の全体に分散された状態の屈折率可変層132の屈折率は、上述したように、約1.5である。また、凹凸構造層131の凸部133の屈折率は、約1.5である。つまり、複数の凸部133と、屈折率可変層132とは、屈折率が同等になる。したがって、配光層130の全体で、屈折率が均一になる。
このため、図9Aに示されるように、斜め上方から斜め下方に向けて光Lが入射した場合、屈折率可変層132と凹凸構造層131との界面には屈折率差がないので、光が真っ直ぐに進行する。つまり、yz断面において、光Lの入射角と出射角とは、実質的に同じになる。
このように、採光デバイス100は、入射した光を実質的にそのまま(進行方向を変えることなく)透過させる透明状態になる。
なお、光Lは、実際には、第一基板110に入射するとき、第二基板120から出射するとき、第一基板110と第一電極層140との界面を通過するとき、及び、第二電極層150と第二基板120との界面を通過するとき、などの通過する媒体が変化するときに屈折するが、図9Aには図示していない。後述する図9Bにおいても同様である。
次に、配光状態(電圧印加モード)について説明する。図9Bは、本実施の形態に係る採光デバイス100の電圧印加モード(配光状態)を説明するための拡大断面図である。また、図9Bには、採光デバイス100に対して斜めに入射する光Lの経路を太線の矢印で示している。
図9Bにおいて、第一電極層140及び第二電極層150間に所定の電圧が印加されている。例えば、第一電極層140と第二電極層150とには、数十V程度の電位差の電圧が印加されている。これにより、屈折率可変層132では、帯電したナノ粒子138が、ナノ粒子138が帯びた極性とは異なる極性の電極層に引き寄せられるように絶縁性液体137内を泳動する。つまり、ナノ粒子138は、絶縁性液体137内を電気泳動する。
図9Bに示す例では、第二電極層150は、第一電極層140よりも高電位になっている。このため、プラスに帯電したナノ粒子138は、第一電極層140に向かって泳動し、凹凸構造層131の凹部134に入り込んで集積していく。
このように、ナノ粒子138が屈折率可変層132内の凹凸構造層131側に偏在することで、ナノ粒子138の粒子分布が変化し、屈折率可変層132内の屈折率分布が一様ではなくなる。具体的には、図9Bに示されるように、屈折率可変層132内でナノ粒子138の濃度分布が形成される。
例えば、凹凸構造層131側の第一領域132aでは、ナノ粒子138の濃度が高くなり、第二電極層150側の第二領域132bでは、ナノ粒子138の濃度が低くなる。したがって、第一領域132aと第二領域132bとには、屈折率差が生じる。
本実施の形態では、ナノ粒子138の屈折率が絶縁性液体137の屈折率よりも高い。このため、ナノ粒子138の濃度が高い第一領域132aの屈折率は、ナノ粒子138の濃度が低い、すなわち、絶縁性液体137の割合が多い第二領域132bの屈折率よりも高くなる。例えば、第一領域132aの屈折率は、ナノ粒子138の濃度に応じて約1.5より大きい値〜約1.8になる。第二領域132bの屈折率は、ナノ粒子138の濃度に応じて約1.4〜約1.5より小さい値になる。
複数の凸部133の屈折率が約1.5であるので、第一電極層140と第二電極層150との間に電圧が印加されている場合、凸部133と第一領域132aとの間には、屈折率差が生じる。このため、図9Bに示すように、斜め方向から光Lが入射した場合、入射した光Lは、凸部133の第一側面135で屈折した後、第二側面136で全反射される。
これにより、図9Bに示されるように、垂直断面において、光Lの入射角と出射角とが異なる。例えば、斜め上方から斜め下方に向けて入射した光Lは、斜め上方に向けて採光デバイス100から出射される。
このように、第一電極層140と第二電極層150との間に所定の電圧が印加された場合に、複数の凸部133の各々と屈折率可変層132との界面に屈折率差が発生し、配光層130に入射する光の進行方向が曲げられる。つまり、採光デバイス100は、入射した光を、その進行方向を曲げて透過させる配光状態になる。
また、印加する電圧の大きさによってナノ粒子138の凝集の程度を変化させることができる。ナノ粒子138の凝集の程度によって屈折率可変層132の屈折率が変化する。このため、凸部133の第一側面135及び第二側面136(界面)における屈折率の差を変化させることで、配光方向を変化させることも可能である。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る採光制御装置20は、光を採り入れる採光デバイス100が設けられた空間の温度及び明るさを取得する第一取得部21と、温度及び明るさの組み合わせと採光デバイス100の制御内容との対応関係を定める複数のルールを記憶する記憶部23と、採光デバイス100が設けられた空間内の人Uを検知するための人感センサ13による検知結果を取得する第二取得部22と、検知結果に基づいて複数のルールからルールを選択する選択部24と、選択部24によって選択されたルールと、第一取得部21によって取得された温度及び明るさとに基づいて、採光デバイス100の制御内容を決定する決定部25と、決定部25によって決定された制御内容で、採光デバイス100を制御する制御部26とを備える。
これにより、人感センサ13による検知結果に基づいてルールが選択され、選択されたルールと温度及び明るさとに基づいて制御内容が決定されるので、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる。
また、例えば、第二取得部22は、第一領域(例えば検知範囲14b)における人の存在又は不在を示す第一検知結果と、第一領域よりも採光デバイス100に近い第二領域(例えば検知範囲14a)における人の存在又は不在を示す第二検知結果とを取得する。
これにより、採光デバイス100に近い位置と採光デバイス100から離れた位置との2ヶ所で人の存在又は不在を判定することができるので、検知された人の位置に応じた制御内容を決定することができる。このため、人の位置に基づいて快適な光環境及び熱環境を実現することができる。
また、例えば、複数のルールは、空間の明るさを優先する明るさ優先ルールを含む。選択部24は、第一検知結果が人の存在を示す場合に、明るさ優先ルールを選択する。
これにより、採光デバイス100から離れた位置に人が検知された場合には明るさが優先されるので、採光デバイス100から離れた位置を明るくすることができる。
また、例えば、複数のルールは、空間の温度を優先する熱優先ルールを含む。選択部24は、第二検知結果が人の存在を示す場合に、熱優先ルールを選択する。
これにより、採光デバイス100に近い位置に人が検知された場合には温度が優先されるので、採光デバイス100に近い位置に居る人にとって快適な熱環境を実現することができる。なお、快適な熱環境とは、人にとって暑すぎず、かつ、寒すぎない範囲であり、例えば、温度が20℃〜25℃などの所望の範囲内に維持された環境である。温度の範囲は、個人毎に個別に設定されてもよい。
また、例えば、複数のルールは、空間の温度を優先する熱優先ルールを含む。選択部24は、第一検知結果及び第二検知結果の各々が人の存在を示す場合に、熱優先ルールを選択する。
採光デバイス100に近い位置に居る人には、光が直接照射されやすく、暑いと感じやすくなる。採光デバイス100に近い位置と遠い位置との両方で人が検知された場合には温度が優先されるので、採光デバイス100に近い位置に居る人にとって快適な熱環境を実現することができる。
また、例えば、選択部24は、検知結果に基づいて人の滞在時間を取得し、取得した滞在時間に基づいてルールを選択する。
これにより、例えば、採光デバイス100の近くを通過するだけの人に合わせて制御内容が変更されないようにすることができる。
また、例えば、採光デバイス100は、透光性を有する第一基板110と、第一基板110に対向して配置された、透光性を有する第二基板120と、第一基板110と第二基板120との間に互いに対向して配置された、透光性を有する第一電極層140及び第二電極層150と、第一電極層140と第二電極層150との間に配置された配光層130とを備える。配光層130は、複数の凸部133を有する凹凸構造層131と、複数の凸部133間を充填するように配置され、第一電極層140及び第二電極層150間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層132とを含んでいる。決定部25は、第一電極層140及び第二電極層150間に印加する電圧を制御内容として決定する。
これにより、電極層間に印加する電圧を調整することにより、採光デバイス100の光学状態を容易に変更することができる。物理的な駆動機構を必要としないので、省エネルギー、かつ、静音動作が可能になる。
また、本実施の形態に係る採光システム1は、採光制御装置20と、採光デバイス100とを備える。
これにより、上述した採光制御装置20と同様に、人感センサ13による検知結果に基づいてルールが選択され、選択されたルールと温度及び明るさとに基づいて制御内容が決定されるので、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる。
また、本実施の形態に係る採光制御方法は、光を採り入れる採光デバイス100が設けられた空間の温度及び明るさを取得するステップと、採光デバイス100が設けられた空間内の人を検知するための人感センサ13による検知結果を取得するステップと、温度及び明るさの組み合わせと採光デバイス100の制御内容との対応関係を定める複数のルールから、検知結果に基づいてルールを選択するステップと、選択されたルールと、取得された温度及び明るさとに基づいて、採光デバイス100の制御内容を決定するステップと、決定された制御内容で、採光デバイス100を制御するステップとを含む。
これにより、上述した採光制御装置20と同様に、人感センサ13による検知結果に基づいてルールが選択され、選択されたルールと温度及び明るさとに基づいて制御内容が決定されるので、光環境と熱環境との両方を所望の範囲内に収めることができる。
(変形例)
以下では、上記実施の形態の変形例について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、実施の形態との相違点を中心に説明し、共通点の説明を適宜省略又は簡略化する。
[変形例1]
図10は、実施の形態の変形例1に係る採光システム201の構成を示すブロック図である。図10に示されるように、採光システム201は、実施の形態に係る採光システム1と比較して、採光制御装置20の代わりに採光制御装置220を備える点が相違する。採光制御装置220は、実施の形態に係る採光制御装置20と比較して、制御部26の代わりに制御部226を備え、新たに操作受付部227と、学習部228とを備える。
制御部226は、制御部26と同様に、採光デバイス100を制御する。本変形例では、制御部226はさらに、採光デバイス100の制御内容を示す指示が操作受付部227によって取得された場合に、指示が示す制御内容で採光デバイス100を制御する。制御部226は、例えば、決定部25で決定された制御内容よりも、操作受付部227によって取得された指示が示す制御内容を優先する。
操作受付部227は、ユーザからの入力を受け付けることで、採光デバイス100の制御内容を示すユーザ指示を取得する。操作受付部227は、例えば、タッチパネルディスプレイ又は物理的な入力ボタンなどのユーザインタフェースで実現される。例えば、操作受付部227は、透明状態、配光状態及び中間状態などの複数の光学状態を選択肢としてユーザに提示し、提示された選択肢に対するユーザの選択をユーザ指示として取得する。
これにより、例えば、決定部25で決定された制御内容に基づいて採光デバイス100の光学状態が透明状態になった場合であっても、ユーザは、採光デバイス100の光学状態を配光状態にすることができる。つまり、ユーザは、採光デバイス100の光学状態を自身の好みに合わせて変更することができる。
学習部228は、操作受付部227が受け付けたユーザ指示に基づいた機械学習を行う。具体的には、学習部228は、制御部226がユーザ指示に基づいて採光デバイス100の光学状態を変更した場合、変更時点での明るさ、照度及び人(ユーザ)の位置、並びに、変更後の光学状態及び変更前の光学状態などを関連付けて蓄積し、蓄積したデータを用いた機械学習を行う。学習部228は、機械学習の結果に基づいて記憶部23に記憶されたルールを更新する。
以上のように、本変形例に係る採光制御装置220は、ユーザからの入力を受け付けることで、採光デバイス100の制御内容を示す指示を取得する操作受付部227を備える。制御部226は、操作受付部227によって指示が取得された場合、指示が示す制御内容で採光デバイス100を制御する。
これにより、ユーザ指示が示す制御内容で採光デバイス100を制御することができる。このため、例えば、決定部25によって決定された制御内容(採光デバイス100の光学状態)が気に入らない場合であっても、ユーザは自身の好みに合わせた光学状態に変更することができる。
また、ユーザ指示に基づく機械学習を行うことで、記憶部23に記憶された複数のルールをユーザの好みに合ったルールに更新することができる。したがって、ユーザが採光デバイス100の光学状態を変更するための操作をしなくても、ユーザの望む光学状態が実現されやすくなる。
[変形例2]
実施の形態では、人の検知結果に基づいて複数のルールから1つのルールが選択される例を示したが、本変形例では、人の検知結果に基づいて複数のルールが選択される。複数のルールは、経時的に変更される。本変形例に係る選択部24は、人の検知結果に基づいて切替情報を選択し、選択した切替情報に基づいて複数のルールを経時的に切り替えて選択する。
図11は、実施の形態の変形例2に係る採光制御装置が用いる切替情報の一例を示す図である。切替情報は、複数のルールを経時的に切り替えて選択するための情報である。切替情報は、例えば記憶部23に記憶されている。
図11に示される切替情報では、一定期間内において、熱優先ルールと明るさ優先ルールとの各々を選択する時間の割合が定められている。第一切替情報では、熱優先ルールの時間割合がα(なお、0≦α≦1)であり、明るさ優先ルールの時間割合が1−αである。第二切替情報では、熱優先ルールの時間割合がβ(なお、0≦β≦1)であり、明るさ優先ルールの時間割合が1−βである。
ここで、βは、αより小さい。つまり、第二切替情報では、第一切替情報に比べて、熱優先ルールが選択される時間割合が小さく、明るさ優先ルールが選択される時間割合が大きい。
以上のように、本変形例に係る採光制御装置では、選択部24は、検知結果に基づいて切替情報を選択し、選択した切替情報に基づいて複数のルールを経時的に切り替えて選択する。
これにより、複数のルールが経時的に切り替えて選択されるので、光環境の優先と熱環境の優先とを両立させることができる。
(その他)
以上、本発明に係る採光制御装置、採光制御システム及び採光制御方法について、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、記憶部23には熱優先ルールと明るさ優先ルールとの2つのルールが記憶されている例を示したが、3つ以上のルールが記憶されてもよい。
また、例えば、複数の凸部133は、x軸方向において複数に分割されていてもよい。例えば、複数の凸部133は、マトリクス状などに点在するように配置されていてもよい。つまり、複数の凸部133を、ドット状に点在するように配置してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態において、ナノ粒子138の屈折率が絶縁性液体137の屈折率より低くてもよい。ナノ粒子138の屈折率などに応じて印加する電圧を適宜調整することで、透明状態及び配光状態を実現することができる。
また、例えば、上記の実施の形態において、ナノ粒子138はプラスに帯電させたが、これに限らない。つまり、ナノ粒子138をマイナスに帯電させてもよい。この場合、第一電極層140にはプラス電位を印加し、第二電極層150にはマイナス電位を印加することで、第一電極層140と第二電極層150との間に直流電圧を印加するとよい。
また、複数のナノ粒子138には、光学特性の異なる複数種類のナノ粒子が含まれてもよい。例えば、プラスに帯電させた透明の第一ナノ粒子と、マイナスに帯電させた不透明(黒色など)の第二ナノ粒子とを含んでもよい。例えば、第二ナノ粒子を凝集させて偏在させることで、採光デバイスに遮光機能を持たせてもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、屈折率可変材料として電気泳動材料を利用する例について示したが、これに限らない。例えば、屈折率可変材料として、液晶材料を利用してもよい。この場合、液晶材料に含まれる液晶分子の複屈折性を利用して、屈折率可変層の屈折率が変化する。屈折率可変層に与えられる電界に応じて液晶分子の配向を変化させることにより、屈折率可変層の屈折率が変化する。これにより、透明状態及び配光状態、並びに、配光状態における配光方向を制御することができる。
また、上記の実施の形態では、採光デバイスに入射する光として太陽光を例示したが、これに限らない。例えば、採光デバイスに入射する光は、照明装置などの発光装置が発する光であってもよい。
また、例えば、採光デバイスは、建物の窓に設置する場合に限るものではなく、例えば車の窓などに設置してもよい。また、採光デバイスは、例えば、照明器具の透光カバーなどの採光制御部材などに利用することもできる。あるいは、採光デバイスは、凹凸構造の界面での光の散乱を利用した目隠し部材としても利用することができる。
また、上記実施の形態で説明した装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間で無線通信が行われる場合、無線通信の方式(通信規格)は、例えば、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信である。あるいは、無線通信の方式(通信規格)は、インターネットなどの広域通信ネットワークを介した通信でもよい。また、装置間においては、無線通信に代えて、有線通信が行われてもよい。有線通信は、具体的には、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)又は有線LANを用いた通信などである。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよく、あるいは、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、採光システムが備える構成要素の複数の装置への振り分けは、一例である。例えば、一の装置が備える構成要素を他の装置が備えてもよい。また、採光システムは、単一の装置として実現されてもよい。
例えば、上記実施の形態において説明した処理は、単一の装置(システム)を用いて集中処理することによって実現してもよく、又は、複数の装置を用いて分散処理することによって実現してもよい。また、上記プログラムを実行するプロセッサは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、あるいは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサなどのプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、制御部などの構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)などが含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。あるいは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、201 採光システム
13 人感センサ
20、220 採光制御装置
21 第一取得部
22 第二取得部
23 記憶部
24 選択部
25 決定部
26、226 制御部
100 採光デバイス
110 第一基板
120 第二基板
130 配光層
131 凹凸構造層
132 屈折率可変層
133 凸部
140 第一電極層
150 第二電極層
227 操作受付部

Claims (11)

  1. 光を採り入れる採光デバイスが設けられた空間の温度及び明るさを取得する第一取得部と、
    温度及び明るさの組み合わせと前記採光デバイスの制御内容との対応関係を定める複数のルールを記憶する記憶部と、
    前記採光デバイスが設けられた空間内の人を検知するためのセンサによる検知結果を取得する第二取得部と、
    前記検知結果に基づいて前記複数のルールからルールを選択する選択部と、
    前記選択部によって選択されたルールと、前記第一取得部によって取得された温度及び明るさとに基づいて、前記採光デバイスの制御内容を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された制御内容で、前記採光デバイスを制御する制御部とを備える
    採光制御装置。
  2. 前記第二取得部は、第一領域における人の存在又は不在を示す第一検知結果と、前記第一領域よりも前記採光デバイスに近い第二領域における人の存在又は不在を示す第二検知結果とを取得する
    請求項1に記載の採光制御装置。
  3. 前記複数のルールは、前記空間の明るさを優先する第一ルールを含み、
    前記選択部は、前記第一検知結果が人の存在を示す場合に、前記第一ルールを選択する
    請求項2に記載の採光制御装置。
  4. 前記複数のルールは、前記空間の温度を優先する第二ルールを含み、
    前記選択部は、前記第二検知結果が人の存在を示す場合に、前記第二ルールを選択する
    請求項2又は3に記載の採光制御装置。
  5. 前記複数のルールは、前記空間の温度を優先する第二ルールを含み、
    前記選択部は、前記第一検知結果及び前記第二検知結果の各々が人の存在を示す場合に、前記第二ルールを選択する
    請求項2又は3に記載の採光制御装置。
  6. 前記選択部は、前記検知結果に基づいて人の滞在時間を取得し、取得した滞在時間に基づいてルールを選択する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の採光制御装置。
  7. 前記選択部は、前記検知結果に基づいて切替情報を選択し、選択した切替情報に基づいて前記複数のルールを経時的に切り替えて選択する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の採光制御装置。
  8. さらに、ユーザからの入力を受け付けることで、前記採光デバイスの制御内容を示す指示を取得する受付部を備え、
    前記制御部は、前記受付部によって前記指示が取得された場合、前記指示が示す制御内容で前記採光デバイスを制御する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の採光制御装置。
  9. 前記採光デバイスは、
    透光性を有する第一基板と、
    前記第一基板に対向して配置された、透光性を有する第二基板と、
    前記第一基板と前記第二基板との間に互いに対向して配置された、透光性を有する第一電極層及び第二電極層と、
    前記第一電極層と前記第二電極層との間に配置された配光層とを備え、
    前記配光層は、
    複数の凸部を有する凹凸構造層と、
    前記複数の凸部間を充填するように配置され、前記第一電極層及び前記第二電極層間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層とを含んでおり、
    前記決定部は、前記第一電極層及び前記第二電極層間に印加する電圧を前記制御内容として決定する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の採光制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の採光制御装置と、
    前記採光デバイスとを備える
    採光システム。
  11. 光を採り入れる採光デバイスが設けられた空間の温度及び明るさを取得するステップと、
    前記採光デバイスが設けられた空間内の人を検知するためのセンサによる検知結果を取得するステップと、
    温度及び明るさの組み合わせと前記採光デバイスの制御内容との対応関係を定める複数のルールから、前記検知結果に基づいてルールを選択するステップと、
    選択されたルールと、取得された温度及び明るさとに基づいて、前記採光デバイスの制御内容を決定するステップと、
    決定された制御内容で、前記採光デバイスを制御するステップとを含む
    採光制御方法。
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