JP2019189870A - 加水燃料の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基の燃料と同等以上の性能の加水燃料の製造に於いて、工業ベース、あるいは商業ベースに乗る大量で連続生産の可能な仕組みを提供する。【解決手段】高速攪拌回転翼30の回転により与えられるせん断力と、超音波の照射とにより水分子の細分化を素早く行わせるとともに、精製撹拌槽5内で細分化された水に酸素の析出を促進する触媒を接触させることにより水のイオン化を促進させ、イオン化が促進された水と分子が細分化された燃料基油と酸素を析出させる働きをする添加剤との混合流体にナノバブル発生器56から空気又は二酸化炭素をナノレベルのバブルの形で注入することにより、精製撹拌槽5内の混合流体中に多量の炭酸ガスを取り込んで、水の水素イオンと二酸化炭素中の炭素イオンとを反応させることにより、燃焼性を有する炭化水素を多量に生成して、燃料基油と殆ど性状が変わらない加水燃料を得る。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料基油に水(但し添加剤含む)を加えて加水燃料を製造する方法及び該加水燃料を製造する装置に関するものである。
従来から燃料費の削減や公害物質の排出の削減を図ることができる燃料として、燃料油に水を混ぜた所謂エマルジョン燃料(加水燃料)が知られているが、従来のこの種の加水燃料は、加水率が15%から20%位で、燃費の削減や公害物質の排出量の削減にあまり寄与せず、逆にエマルジョンの中に含まれる水により燃焼温度が下がり、かつ外部からの空気調整を行うための設備の改良に費用がかかることが欠点となり、あまり普及していないのが現状である。
特許文献1には、燃料油及び水にカタラーゼを添加し、燃料油及び水にマイクロ波による振動波を送り、この振動波によって励起させた天然鉱石又は金属を備えた水管に燃料油及び水を通水接触させて分子集合体を細分化し、次にこれらの燃料油及び水を攪拌混合して混合油にした後、加温工程と、加圧工程とを経ることで、透明で安定化した加水燃料が生成されると記載されている。
特許文献2には、水に対して、高電圧の印加により電気的刺激を与えて水の分子を活性化させる水活性化工程と、水活性化工程を経た水に添加剤としてカタラーゼ、水酸化ナトリウム、過酸化水素水溶液の少なくとも一つを添加した状態で、水活性化工程を経た水と燃料基油との混合流体を撹拌して、該混合流体中に空気中の二酸化炭素を取り込む程度に強い波立ちを生じさせる攪拌混合工程と、この攪拌混合工程を経た混合流体を高温及び高圧のもとで融合させる融合工程とを少なくとも行って、二酸化炭素のイオン化により生じさせた炭素イオンとイオン化された水の水素イオンとを反応させることにより、可燃性を有する炭化水素を生成して、燃焼性が良好で透明度が高い
加水燃料を得る加水燃料の製造方法が開示されている。
特許文献3には、特許文献1の発明による場合よりも製造時間の短縮を図ることを狙った発明が開示されている。特許文献3に示された製造方法では、原料水中で平均直径が20μmのマイクロバブルを発生させて機能水を製造し、この機能水と燃料油との混合流体を5rpmないし15rpmの低速で回転するアンカー翼により撹拌して混合した後、融合工程を経て加水燃料を得るようにしている。
特許第4682287号公報 特許第6146789号公報 特許第6128453号公報
特許文献1に記載された方法では、水の酸化還元電位(ORP)mVがプラス側に高い時に透明感が失われて白く濁たり、燃料油と水が直ぐに分離するという問題があり、これを制御する仕組みが無いことから、できた生成品の安定度が損なわれるという問題があった。また少量生産でも生成品を作るのに時間がかかるため、工業、商業ベースに乗る大量生産や連続生産を行うことができないという問題があった。
特許文献2には、ORPを制御する方法や、空気中の二酸化炭素を取り込むために強い泡立ちをさせる攪拌混合工程を行うことが提案されており、同特許文献に記載された方法によれば、生成品の透明度・燃費性能を基の燃料油とほぼ同等にすることができるとされている。しかしながら、一般に空気中には二酸化炭素が0.03%から0.05%しか含まれていないため、空気中から精製槽内の流体の液面を通して二酸化炭素を取り込むようにすると、例えば10リットルから20リットルの生成品を作るのに、1時間から2時間位かかってしまう。また仮に、工業、商業ベースに乗る量産を行うために、1時間当たり1000リットルの生成品を作るものとすると、特許文献2に記載された方法による場合には、精製槽内の流体の空気に触れる液面の面積を、1時間当たり20リットルの生成品を作る際に用いる精製槽内の液面の面積の50倍にする必要があるため、20リットルの容器を50個も並べることが必要になり、生産設備の規模が非常に大きくなってしまう。従って、特許文献2に記載された方法は、実験室的なバッチ式少量生産で用いる分にはは問題がないが、工業、商業ベースに乗る大量生産や連続生産には向かないことが判明した。
特許文献3に記載された方法では、原料水中で平均直径が20μmのマイクロバブルを発生させることにより機能水を製造し、この機能水と燃料油との混合流体を5rpmないし15rpmの低速で回転するアンカー翼により撹拌して混合した後に、融合工程を経て加水燃料を得ることで、特許文献1の発明による場合に比べて製造時間の短縮を図ることを狙っているが、特許文献3の方法によっても、製造時間の短縮は僅かしか達成できないことが判明している。
加水燃料の実用化を図るためには、透明度及び燃焼性能が共に基の燃料油と同等である加水燃料を、工業、商業ベースに載せるために必要な量産性及び連続生産性を持たせて製造する方法を開発することが必要であり、そのためには、イオン化された二酸化炭素の炭素イオンと原料水の水素イオンとを急速に結合させて多くの可燃性炭化水素を短時間で生成することを可能にする仕組みと、生成品の白濁を防ぐための仕組みとを工夫することが必須であるが、従来技術ではこれらの要求に応えることができなかった。
本発明の目的は、透明度及び燃焼性能が共に基の燃料油とほぼ同等で、有害排出ガスの排出量の削減に寄与することができる加水燃料を、工業、商業ベースに乗せるために必要な量産性及び連続生産性を持たせて製造することができる加水燃料の製造方法及び製造装置を提供することにある。
発明が解決するための手段
本発明は、燃料基油と原料水とを混合して加水燃料を製造する加水燃料製造方法に適用されるもので、本発明においては、硬度が20mg/L以下の軟水を前記原料水として、原料水を水改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌することにより剪断して細分化する処理と、該原料水に超音波を印加する処理と、細分化され超音波が印加された前記原料水を水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化を促進する処理とを行うことにより前記原料水を細分化されイオン化が進んだ状態に改質する水改質工程と、燃料基油に超音波を印加する処理と前記燃料基油を油改質槽内で高速回転する撹拌翼によって撹拌する処理とを行うことにより前記燃料基油の分子を細分化された状態に改質する燃料基油改質工程と、前記水改質工程によりイオン化が進んだ状態に改質された原料水と前記燃料基油改質工程により細分化された燃料基油とを、酸素を析出させる働きをする添加剤と共に精製撹拌槽内に投入して、該精製撹拌槽内に投入した原料水と燃料基油と添加剤とを高速回転する撹拌翼により撹拌して混合することにより燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を生成するとともに、該精製撹拌槽内の混合流体内にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製する混合流体精製工程と、前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧することにより融合させて加水燃料を生成する加熱・融合工程と、前記加熱・融合工程により得られた生成物を沈殿槽に送って静置することにより加水燃料としては不要な物質を沈殿させる静置沈殿工程と、前記沈殿槽内の生成物から沈殿物を除いた部分を加水燃料として取り出す加水燃料取り出し工程とを行うことを特徴とする。
本発明の方法では、水改質工程により原料水をイオン化が進んだ状態にし、燃料基油改質工程により基油の分子を細分化して(分子集合体を分離させて)反応し易い状態にしてから、原料水と燃料油との混合流体を撹拌しながら該混合流体内にナノバブルの形で空気中の二酸化炭素又は二酸化炭素ガスボンベ内の二酸化炭素を効率よく取り込んで、イオン化された水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとを反応させることにより可燃性を有する炭化水素を短時間で多く生成させた後に、可燃性を有する炭化水素を多く含んだ混合流体を加熱融合するので、白濁したり、短時間で燃料油と水とに分離したりすることがなく、しかも燃焼性能が高い加水燃料を短時間で効率よく製造することができる。
上記水のイオン化を促進する触媒材料は、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属からなっていることが好ましい。
本発明の好ましい態様では、酸素を析出させる働きを有する添加剤が、酸素を析出させる働きをする酵素と、クエン酸水又はフマル酸水と、重炭酸ナトリウム水とを含む。
酸素を析出させる働きを有する酵素としては、カタラーゼを用いることが好ましい。
本発明の他の態様では、前記燃料基油改質工程においても、油改質槽内の燃料基油を該燃料基油のイオン化を促進する触媒材料に接触させることにより、前記油改質槽内の燃料基油のイオン化を促進する。
前記水改質工程、前記燃料基油改質工程及び前記二酸化炭素取り込み工程で高速回転させる撹拌翼は、中央に大貫通孔を有し、その周囲に多数の小貫通孔を有する混合エレメントを多数枚積層した積層体の構造を有して、中央の大貫通孔を通して積層体内に流入させた流体を該積層体の回転に伴って生じる遠心力により複数の混合エレメントに分流させて分流させた流体が積層体内の入り組んだ流路を通過する間に混合エレメントから流体に剪断力を繰り返し作用させることにより該流体の混合と細分化とを行う回転翼であって、100rpm以上800rpm以下の回転速度で回転させられるものであることが好ましい。
本発明の好ましい態様では、前記混合流体精製工程において、精製撹拌槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌され、混合された燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を、ナノレベルの細分化を図る機能を有する混合器に通すことにより更に細分化する処理をも行う。このようにすることにより、燃料油と原料水との混合流体をより多くの炭化水素を含む状態まで精製することができるため、次の加熱・融合工程で炭化水素を多く含む加水燃料成分を短時間で生成することができる。
本発明の他の好ましい態様では、前記二酸化炭素取り込み工程で二酸化炭素が取り込まれた混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧する際の加熱温度が25℃ないし90℃の範囲に設定され、加圧槽内の圧力は2気圧ないし15気圧の範囲に設定される。
本発明はまた燃料基油と原料水とを混合して加水燃料を製造する加水燃料製造装置にも適用される。
本発明に係る加水燃料製造装置は、硬度が20mg/L以下の軟水を前記原料水として、該原料水に超音波を印加する過程と、超音波が印加された原料水を水改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌することにより剪断して細分化する過程と、超音波が印加され細分化された前記原料水を水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化する過程とを行うことにより前記原料水を細分化されイオン化された状態に改質する水改質工程を行う水改質装置と、前記燃料基油に超音波を印加し、前記燃料基油を油改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌することにより前記燃料基油を細分化された状態に改質する燃料基油改質工程を行う燃料基油改質装置と、前記水改質工程によりイオン化された原料水と前記燃料基油改質工程により細分化された燃料基油とを、酸素を析出させる働きをする添加剤と共に精製撹拌槽内に投入して、該精製撹拌槽内に投入した原料水と燃料基油と添加剤とを高速回転する撹拌翼により撹拌して混合することにより燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を生成するとともに、該精製撹拌槽内の混合流体内にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製する混合流体精製工程を行う混合流体精製装置と、前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧することにより融合させて加水燃料を生成する加熱・融合工程を行う装置と、加熱・融合工程により得られた生成物を沈殿槽に送って静置することにより加水燃料としては不要な物質を沈殿させる静置沈殿工程を行う装置とを備えることにより構成される。
上記の製造装置において、触媒材料としては、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属を用いることが好ましい。
また酸素を析出させる働きを有する酵素としてはカタラーゼを用いることが好ましい。
本発明に係る製造装置において、水改質工程、燃料基油改質工程及び二酸化炭素取り込み工程で高速回転させる撹拌翼は、多数の小貫通孔を有する混合エレメントを多数積層した積層体の構造を有して、その回転に伴って複数の流体を該積層体の内部で連通している多数の小貫通孔を通過させることにより、該複数の流体を剪断して混合する翼であって、100rpm以上800rpm以下の回転速度で回転させられることが好ましい。
本発明に係る製造装置においては、精製撹拌槽内で高速回転する翼により撹拌され、混合された燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を、ナノレベルの細分化を図る機能を有する混合器に通すことにより更に細分化するように構成することが好ましい。
本発明に係る製造装置において、二酸化炭素取り込み工程で二酸化炭素が取り込まれた混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧する際の加熱温度は25℃ないし90℃の範囲に設定されるのが好ましく、また加圧槽内の圧力は2気圧ないし15気圧の範囲に設定されることが好ましい。
発明の効果
本発明によれば、水のイオン化を進める水改質工程と、燃料油の分子を細分化する燃料基油改質工程をと別々に行って、水改質工程により原料水をイオン化し、燃料基油改質工程により基油の分子を細分化して反応し易い状態にしてから、原料水と燃料油との混合流体を撹拌しながら該混合流体内にナノバブルの形で空気中の二酸化炭素又は二酸化炭素ガスボンベ内の二酸化炭素を効率よく取り込んで、イオン化された二酸化炭素の炭素イオンと、イオン化された水の水素イオンとを反応させることにより、燃料基油と水との混合流体を、多くの炭化水素を含む状態に精製した後に、精製された混合流体を加熱融合工程で加熱融合するようにしたので、燃焼性を有する炭化水素を多く含み、白濁したり、短時間で燃料油と水とに分離したりすることがない加水燃料を短時間で効率よく製造することができる。
本発明に依る加水燃料の製造方法の工程図である。 本発明に依る加水燃料の製造方法に用いる製造装置の全体構成図である。 本発明に依る加水燃料の製造方法に用いる製造装置の攪拌翼図である。 本発明に依る加水燃料の生成品の分析報告書1である。 本発明に依る加水燃料の生成品の分析報告書2である。
以下、本発明に係る加水燃料の製造方法及び製造装置の実施形態について詳述する。以下に示す実施形態においては、図1の工程図に示されているように、水軟質化工程と、水改質工程と、燃料基油改質工程と、混合流体精製工程と、加熱・融合工程と、静置沈殿工程と、加水燃料取り出し工程とを行う。水改質工程では、原料水のイオン化を促進するイオン化促進処理が行われる。混合流体精製工程では、酸素を析出させる働きをする添加剤の処理槽内へ投入と、混合された燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を、ナノレベルの細分化を図る機能を有する混合器に通すことにより更に細分化するナノ微細化処理と、空気又は二酸化炭素のナノレベルのバブルを処理槽内の混合流体に注入する処理とが行われる。静置沈殿工程で沈殿した材料は混合流体精製工程に戻されて再処理することもできる。
図2を参照すると、本発明に係る加水燃料の製造方法を実施する製造装置の構成が概略的に示されている。図2において、1は本実施形態の加水燃料製造装置で、図示の例では、加水燃料製造装置1が、油改質槽2と、水改質槽3と、軟水化槽4と、精製撹拌槽5と、加熱・加圧槽6と、静置沈殿槽7とを備えている。
油改質槽2は上部から供給される基油20を改質する燃料基油改質工程を行う槽で、この油改質槽2内のほぼ上半部を占める領域には、モータMにより回転駆動される細分化攪拌翼21が配置され、その内部の下端寄りの位置には超音波発生器22と加熱装置23とが配置されている。細分化攪拌翼21は、燃料基油20を高速で回転する撹拌翼21により撹拌して、撹拌翼21から基油20に剪断力を作用させることにより基油の細分化を速やかに図る(油の分子の集合体を分離して細分化する)。油改質槽2内に配置する細分化撹拌翼21としては、後述する水改質槽3内及び精製撹拌槽5内に配置される細分化撹拌翼と同様のものが用いられる。
油改質工程に於ける油改質槽2の油温は25℃から40℃とするのが好ましい。油温をこの範囲に保つため、必要に応じて加熱装置を利用する。超音波発生器22による超音波の照射は、10KHzないし60KHzの超音波の照射と、200KHz以上の超音波の照射とを交互に行うことにより行うのが好ましい。燃料基油への超音波の照射をこのように行うことで、基油の分子の細分化と均一化とを行うことができる。
尚本実施形態では、特に油改質槽2内で積極的に燃料基油のイオン化を図る処理を行っていないが、油改質槽2内で燃料基油をイオン化するために、後記する水の改質工程において、水のイオン化を促進するために用いる触媒材料と同じタイプの鉱物や金属を充填したイオン化層管を並べることにより構成したイオン化層を油改質槽2内に配置して、燃料基油をイオン化層内の触媒材料に接触させることにより基油のイオン化を促進する処理と、超音波発生器22から基油に超音波を印加する処理とを同時に行うことにより、燃料基油の分子の細分化に加えて、燃料基油のイオン化を積極的に行わせることも、燃料基油の種類によっては有効になる。
軟水化槽4は、原料水の軟水化を図る軟水化工程を行う槽で、その内部にはイオン交換樹脂が配置され、上部から供給される原料水40をイオン交換樹脂に接触させることにより原料水を硬度20mg/L以下まで軟水化する。軟水化槽4内で軟水化された原料水は、軟水化槽4の下部から排出されてポンプPを通して水改質槽3の上部に供給される。なお原料水の硬度が10mg/Lないし20mg/L程度であれば、原料水を完全な純水にする場合よりも水改質工程での水のイオン化が促進することが種々の試験で判明していることから、原料水の硬度が20mg/Lである場合には、軟水化工程をはぶくことができる。
水改質槽3は、硬度20mg/L以下に軟水化された原料水を改質する水改質工程を行う槽である。水改質工程では、硬度が20mg/L以下の軟水を原料水として、原料水を水改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌することにより剪断して原料水の均一な細分化を行う処理と、該原料水に超音波を印加することにより水を更に均一に細分化する処理と、撹拌翼による撹拌と超音波の印加とにより均一に細分化された原料水を、水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化を促進する処理とを同じ槽3内で同時並行的に行わせることにより、原料水を、均一に細分化して、イオン化が進んだ状態(完全にイオン化された状態及び相当部分がイオン化された状態の双方を含む)に改質する。原料水が細分化された状態とは、水の分子集合体(クラスター)が完全に又は十分に解体された状態を意味する。
水改質槽3内で上記水改質工程を行わせるため、水改質槽3内のほぼ上半部を占める領域に、モータMにより回転駆動される細分化撹拌翼30が配置されている。また水改質槽内の下端寄りの位置には、超音波発生器31と加熱装置34とが配置され、超音波発生器31及び加熱装置34と細分化撹拌翼30との間の領域に水微細イオン化層32が配置されている。
イオン化層32は、水が通過することができる網状の材料により形成された円筒状の管内に水のイオン化を促進する触媒材料を充填した構造を有するイオン化層管を複数個並べることにより構成されていて、水改質層3内の水をイオン化層内の触媒材料に接触させることにより、原料水のイオン化を図るようになっている。
水改質槽3内に供給された原料水は、撹拌翼30の回転により与えられる剪断力により細分化されるとともに、超音波発生器31から超音波が与えられることにより、更に均一に細分化される。本実施形態の構成によった場合には、撹拌翼30の回転と、超音波の印加とにより均一に細分化された水をイオン化層32内の触媒材料に接触させることができるため、イオン化層内での水のイオン化を効率よく行わせることができる。本実施形態では、超音波発生器31がイオン化層32の下方に配置されていて、超音波発生器31が発生する超音波はイオン化層32内の触媒材料にも与えられるため、イオン化層32内の触媒材料が超音波により励起されて、水分子への触媒材料の触媒作用が効率よく働き、水分子のイオン化が短時間で進められる。
原料水の改質(イオン化)を十分に行わせるため、図示の例では、水改質層の下部から引き出した水とイオン化層32の横方向の一端から引き出した水とをポンプPにより、イオン化層32の横方向の他端側と水改質層3の上部とに戻すことにより水改質槽3内及びイオン化層32内を通して水を循環させて、水の細分化と、イオン化とを均等かつ十分に行わせるようにしている。水改質槽3内で行わせる水改質工程により、ハイドロキシルイオン(H3O2−)や水素イオン(H+)を析出させる。ハイドロキシルイオンは強い界面活性力があることが、1997年にイギリスのクライン博士とタッカーマン博士とによって発表されている。
水のイオン化を促進する触媒材料としては、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属を用いることができる。水改質層3内で改質された(イオン化が進められた)水は、水改質層3の下部から引き出されて、ポンプPを通して精製撹拌槽5の上部に供給される。また水改質層3の下部から引き出された、改質済みの水のORP(酸化還元電位)を測定するため、改質済みの水を送給するポンプPの入口側の管路にORP測定器33が取り付けられている。
水改質工程に於ける水改質槽3の水の温度は25℃から40℃の範囲に設定する。この温度範囲を維持するために必要に応じて加熱装置を利用する。水改質槽内の水の酸化還元電位ORPは、100mVから−300mVの範囲にあるのが最適である。また超音波の照射は、10KHzないし60KHzの範囲の超音波と、200KHz以上の超音波とを交互に照射することにより行うのが好ましい。このようにして超音波の照射を行うと、水の中の酸素の放出を促進して含有水素比率(水素イオンの含有比率)を向上させることができる。イオン化層32内に設ける触媒材料としての鉱物としては、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属を用いることができる。
尚図2に示した例では、イオン化層32が水改質槽3の中に設置されているが、イオン化層32を収容したイオン化層容器を水改質槽3の外部に配置しておいて、水改質槽3内の水をこのイオン化層容器内に流入させて該イオン化層容器内で水のイオン化を促進する処理を行った後、イオン化が促進された水を水改質槽3内に還流させるようにしても良い。この場合、イオン化層32を収容したイオン化層容器内にも超音波発生器を設けておく。
精製撹拌槽5は、水改質工程によりイオン化が進んだ状態に改質された原料水と燃料基油改質工程により細分化された燃料基油とを、酸素を析出させる働きをする添加剤と共に精製撹拌槽内に投入して、該精製撹拌槽内に投入した原料水と燃料基油と添加剤とを高速回転する撹拌翼により撹拌して混合することにより燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を生成するとともに、該精製撹拌槽内の混合流体内にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製する混合流体精製工程を行うために設けられている。
精製撹拌槽5内には、油改質槽2内で行われた燃料基油改質工程により改質され、活性化された燃料基油がポンプPを通して供給されると共に、水改質槽3内で行われた水改質工程により改質された原料水がポンプPを通して供給される。本実施形態では、改質された燃料基油及び改質された原料水の精製撹拌槽5内への供給を、改質された燃料基油の量1に対して、改質された原料水の量1の割合で行う。
精製撹拌槽5内にはまた、酸素を析出させる働きをする添加剤と、二酸化炭素の取り込みを促進させるための添加剤とが投入される。酸素を析出させる働きをする添加剤としては、酸素を析出させる働きをする酵素、例えばカタラーゼを用いるのが好ましい。このカタラーゼは、水に対する重量比で、0.04%から0.25%投入するのが好ましい。
二酸化炭素の取り込みを促進させるための添加剤としては、クエン酸(C6H8O7)又はフマル酸(C4H4O4)と、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)とを用いるのが好ましい。本実施形態では、これらの添加剤をカタラーゼと同時に精製撹拌槽5内に投入することにより、燃料基油と原料水と酸素を析出させる働きをする添加剤と二酸化炭素の取り込みを促進させるための添加剤との混合液中に二酸化炭素(CO2)を急速かつ多量に発生させて、該混合液中に炭素原子を急速かつ多量に発生させる。これにより燃料基油中の炭素原子と原料水中の水素原子との結合を急速に行わせて、混合液中に可燃性成分である炭化水素を多量に発生させる。
なお添加剤としてのクエン酸又はフマル酸と、重炭酸ナトリウムとは、粉末の形で精製撹拌槽5内に投入でも良いが、これらの充填剤と燃料基油及び原料水との混合を容易にし、かつ加水燃料の製造の自動化を図るためには、クエン酸又はフマル酸と、重炭酸ナトリウムとを水溶液の形で精製撹拌槽5内に投入するのが好ましい。クエン酸又はフマル酸の水溶液としては、25℃から40℃位の温度の水にクエン酸又はフマル酸を質量比で10%から20%溶かしたものを用いるのが好ましく、重炭酸ナトリウムの水溶液としては、、25℃から40℃位の温度の水に重炭酸ナトリウムを質量比で20%から30%溶かしたものを用いるのが好ましい。
図示の例では、酸素を析出させる働きを有する酵素であるカタラーゼ50を収容した添加剤槽51が設けられて、この添加剤槽内のカタラーゼがポンプPを通して精製撹拌槽5内に供給されている。また精製撹拌槽5内には、クエン酸水を収容したクエン酸水槽52からポンプPを通してクエン酸水が供給されるとともに、重炭酸ナトリウム水を収容した重炭酸ナトリウム水槽53からポンプPを通して重炭酸ナトリウム水が供給される。改質された燃料基油及び原料水と、カタラーゼ50とクエン酸水と、重炭酸ナトリウム水とは何れも精製撹拌槽5の上部から該精製撹拌槽内に供給される。
精製撹拌槽5内には、モータMにより回転駆動される精製撹拌翼54が配置され、この撹拌翼により精製撹拌槽5内の混合流体が撹拌される。精製撹拌槽5の下部から取り出した混合流体が加圧ポンプPSと切換バルブSVとを通してナノ微細混合器55に与えられ、この混合器55により混合、細分化された混合流体が、精製撹拌槽5の上部から該撹拌槽5内に戻されている。また精製撹拌槽5の下部から取り出された精製撹拌槽5内の混合流体が加圧ポンプPSを通してナノバブル発生器56に与えられるとともに、二酸化炭素ガスボンベ又は空気を圧縮するコンプレッサー57から圧縮された二酸化炭素ガス又は圧縮された空気がナノバブル発生器56に与えられている。ナノバブル発生器56は、精製撹拌槽5の下部から取り出されて加圧ポンプPSにより圧送された混合流体内に空気又は二酸化炭素のナノバブルを発生させて、空気又は二酸化炭素のナノバブルを混合流体とともに精製撹拌槽5の下部から該撹拌槽5内に注入する。
ナノバブルとはナノサイズの泡のことであるが、本実施形態では、このナノバブルを発生するナノバルブ発生器として、ウルトラファインバブル(UFB)を発生するものを用いている。ウルトラファインバブル(UFB)は可視光線の波長(380nmから750nm)より小さいため、透明な流体内でウルトラファインバブルを発生させた場合、バブルを識別することはできず、該バブルが注入された流体は透明に見える。空気又は炭酸ガスのナノバブルを精製攪拌槽5内の混合液中に注入すると、空気又は炭酸ガスと混合流体とが接触する機会を劇的に増やすことができるため、精製撹拌槽5内の混合液中に大量の炭酸ガスを取り込んで、イオン化された水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの結合を速やかに行わせることができ、精製撹拌槽5ないの混合流体中で可燃性の成分である炭化水素を短時間で多量に発生させることができる。本発明者の実験により、ナノバブルの形の空気又は炭酸ガスを精製攪拌槽5内の混合液内に注入すると、精製攪拌槽5内で同じ量の炭化水素を発生させるための処理時間を、単に精製撹拌槽5内で攪拌のみを行った場合の処理時間の十分の一以下になることが確認された。
なお本実施形態では、二酸化炭素の取り込みを促進させるための添加剤としてクエン酸又はフマル酸と重炭酸ナトリウムとの双方を用いているが、二酸化炭素の取り込みを促進させるための添加剤として、クエン酸若しくはフマル酸及び重炭酸ナトリウムの何れか一方のみを用いるようにしても良い。クエン酸若しくはフマル酸及び重炭酸ナトリウムの何れか一方のみを添加剤として用いた場合でも、得られる生成品の品質には差が無いことが確認されている。
混合流体精製工程においてクエン酸と重炭酸ナトリウム(重曹)による二酸化炭素(炭酸ガス)発生の仕組みを利用することは本発明の重要な要素の一つであるが、ナノバブル発生ミキサー56によりコンプレッサー又は炭酸ガスボンベ57で精製攪拌槽5の下部の方から圧入・循環させることで燃料基油と水との混合流体にナノレベルの大きさの微細なバブルを注入することも、混合流体精製工程で水素原子と炭素原子の結合を、設備の大小にかかわらず高効率で行わせることを可能とする上で重要な要素である。
尚精製攪拌槽5の下部にUFB(ウルトラファインナノバブル)を発生させるナノバブル発生器56を複数設置することで、更に高効率で水素原子と炭素原子の結合を実現することができ、大形の精製攪拌槽5を用いる場合にも対応できる。
加熱・加圧槽6は、混合流体精製工程で二酸化炭素が取り込まれた混合流体を加熱及び加圧することにより融合させる加熱・融合工程を行うために設けられている。加熱・加圧槽6内には加熱装置(ヒータ)61が設けられている。精製撹拌槽5から加圧ポンプPSと切換バルブSVとを通して取り出された混合流体が加圧ポンプPSを通して加熱・加圧槽6の下部から該加熱・加圧槽内に供給されている。
混合流体精製工程を経て精製撹拌槽5から加熱・加圧槽6に与えられる精製品は、透明度が60%程度の半透明の状態にある。この精製品を更に精製して透明な状態にするため、加熱・加圧槽6内で流体を加熱及び加圧する際の加熱温度は25℃ないし90℃の範囲に設定するのが好ましく、また加熱・加圧槽内の圧力は2気圧ないし15気圧の範囲に設定するのが好ましい。このように加熱・加圧槽6内で流体を加熱・加圧する際の温度と圧力とを設定しておくことにより、生成品の透明度を80%以上にして次工程に送ることができる。尚生成品の透明度は、基油の透明度を基準にして、基油の透明度と同じレベルなら100%と規定する。
加熱・加圧槽6内で、二酸化炭素取り込み工程で二酸化炭素が取り込まれた混合流体を加熱及び加圧して融合させることにより得た生成物は、切換バルブSVを通して静置沈殿槽7内に供給されて一定時間静置される。加熱・融合工程により得られた生成物を沈殿槽に送って静置することにより、加水燃料としては不要な物質を静置沈殿槽7の下部の円錐部分(沈殿部)に沈殿させる静置沈殿工程を行う。沈殿槽7内の生成物から沈殿物を除いた部分を沈殿槽7の下部からフィルタ71を通して生成品(加水燃料)70として取り出す。本実施形態では、生成品の取り出し口に生成品の透明度を測定する透明度測定器72が取り付けられている。この透明度測定器72により、沈殿槽7の下部の取り出し口から取り出される生成品の透明度が100%であることが確認されている間、沈殿槽7の下部の取り出し口から取り出される生成物を完成品として、別途用意した加水燃料貯蔵容器に収容する。尚静置沈殿槽7の下部の沈澱部(円錐部分)の内部の未反応沈殿物は、フィルターを通して精製攪拌槽5に戻すことにより再利用することができる。
燃料基油改質工程を行わせる油改質槽2内に配置する撹拌翼21、水改質工程を行わせる水改質槽3内に配置する撹拌翼30及び二酸化炭素取り込み工程を行わせるために精製撹拌槽5内に配置する撹拌翼54としては、その回転に伴って流体に剪断力を与えることにより流体の分子の細分化を図ることができる回転翼(回転する翼)を用いるのが好ましい。このような回転翼としては例えば、図3に示されているように、中央に大貫通孔Hを有し、その周囲に多数の小貫通孔hを有する混合エレメントeを多数枚積層した積層体Sの構造を有して、上下から中央の大貫通孔を通して積層体内に流入させた流体を該積層体の回転に伴って生じる遠心力により複数の混合エレメント内に分流させて、分流させた流体が積層体内の入り組んだ流路を通過する間に混合エレメントから流体に剪断力を繰り返し作用させることにより該流体の混合と細分化とを迅速に行う回転翼を用いるのが好ましい。またこの回転翼は、100rpm以上800rpm以下の回転速度で回転させるのが好ましい。
上記のような働きをする撹拌翼としては、例えば、アイセル株式会社が製造販売しているエレメント積層型ミキサー(登録商標:MSE)を用いることができる。
ナノ微細混合器55は、ナノレベルの細分化を図る機能を有する静止形の(回転部分を持たない)混合器で、この混合器としては、例えば、流体を流す管内にハニカム構造等の複雑で入り組んだ流体経路を構成して、当該管内に加圧された流体を通すことにより、流体の混合とナノレベルの細分化とを行うことができるものを用いるのが好ましい。このような混合器としては、例えば、株式会社ナノックスが製造販売している静止形流体混合装置(商品名:ナノクイックラモンドナノミキサー)を用いることができる。
ナノバブル発生器56としては、動力源を持たずに微細な気泡を大量に発生させることができるものを用いることが好ましい。このようなナノバブル発生器としては例えば、IDEC株式会社が製造販売しているウルトラファインバブル発生装置(商品名)を用いることができる。IDEC株式会社が製造販売しているウルトラファインバブル発生装置は、中間部が絞られてその断面積が狭められた形態を有するベンチュリー管と、このベンチュリー管の断面積が狭められた部分の出口側に接続された気体導入管とを備えた構造を有するものである。このウルトラファインバブル発生装置においては、ベンチュリー管内に液体を加圧送給して、ベンチュリー管の断面積が狭められた部分で液体の流速を上げることにより、管内の液体に与えられている圧力の大部分を動圧に変換して静圧を下げ、気体導入管からベンチュリー管内に気体を吸引して、ベンチュリー管内を流れる液体内に大量の気体を導入する。その後、ベンチュリー管の出口側の断面積が拡大された部分で液体の流速を落として液体に作用する圧力を動圧から静圧に変換して導入した気体を液体に溶解させた後、該液体の圧力を一気に大気圧としてベンチュリー管から吐出させることにより、水を過飽和状態としてナノサイズの微細なバブル(泡)を大量に含む液体を流出させる。
またナノバブル発生器56として、株式会社ナノクスが製造販売している静止形流体混合装置(商品名:ナノクイックラモンドナノミキサー)を用いることもできる。この静止形流体混合装置では、ハニカム構造等の流体経路を有する管内に加圧された液体を通すことにより、液体の混合とナノレベルの細分化とを行うが、流体の混合とナノレベルの細分化とを行う際に流体に空気又は二酸化炭素のバブルを含ませることができる。
以上、本実施形態の加水燃料製造方法及び製造装置の構成について説明したが、ここで、従来技術による加水燃料製造方法と、本発明に係る加水燃料製造方法との主な相違点をまとめて挙げると以下の通りである。
本発明では、原料水を改質する水改質工程で、水改質槽内の原料水を高速回転する撹拌翼により撹拌することにより剪断して水分子を細分化する(水分子の集合体を解体する)処理と、該原料水に超音波を印加する処理と、細分化され超音波が印加された原料水を、水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化を促進する処理とを行うことにより、原料水を、細分化されイオン化が進んだ状態に改質するが、このようにして原料水をイオン化が進んだ状態にまで改質することは、従来技術では行われていない。
また本発明では、水改質工程とは別個に燃料基油改質工程を行って、この工程で、燃料基油を油改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌して油の分子に剪断力を作用させることにより燃料基油の分子の細分化を図って活性化を図るが、従来技術では燃料基油をこのような方法で改質して活性化するすることは行っていない。
また本発明では、混合流体精製工程において、精製撹拌槽内の混合流体内にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に大量の空気又は二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製するが、従来技術では、このよう、改質されて活性化された燃料基油と改質されてイオン化が促進された原料水との混合流体に空気又は二酸化炭素のナノバブルを注入することにより、イオン化された水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとが反応する機会を増やして、燃料基油と原料水との混合流体をより多くの炭化水素を含む状態に精製することは行われていない。
軽油を燃料基油として、上記に述べた加水燃料の製造方法及び製造装置により製造された加水燃料の生成品は、基の燃料体と見た目では変わらない透明感のある状態であり、約半年経過も燃料基油と水とに分離する兆候は見られない。従来技術により製造した加水燃料で、少し白濁感のある製品は数日で直ぐに分離してしまうことから、透明感がある本発明による生成品が分離しないのは、各粒子が光の波長よりも小さいナノレベルまで細分化されていることに理由があると考えられる。
10リットルの軟水(硬度20mg/L以下)を超音波発生器で励起させた水微細イオン化層を通し、200rpmの回転速度で回転している回転翼30から与える剪断力により細分化、均質化させた処理水10リットルと、10リットルの基油を油改質槽2内で200rpmの回転速度で回転している回転翼21による撹拌と、超音波発生器34による細分化とにより得た処理済みの燃料基油10リットルとの合計20リットルの混合流体を、20リットルの混合流体を処理するのに見合った容量を有する精製攪拌槽5内に供給するとともに、精製攪拌槽5内にカタラーゼを25ミリリットルと、粉末のクエン酸20ミリグラムと粉末の重炭酸ナトリウム20ミリグラムとを投入して、10分間、200rpmの回転速度で回転翼54で混合攪拌させた試料を作成した。この試料を加熱・加圧槽6内に供給して、40℃の温度まで加熱するとともに、加熱・加圧槽6内の圧力を5気圧として10分間処置することにより、透明感のある生成品を製造した。この試料を分析した結果はが図4の分析報告書1の通りである。この結果から、試料中に水は検出されず、炭素、水素及び酸素の質量分布率%は基油と殆ど同じであることが証明された。
10リットルの軟水(硬度20mg/L以下)を超音波発生器で励起させた水微細イオン化層32を通し、200rpmの回転速度で回転する細分化攪拌回転翼30から与えられる剪断力により細分化及び均質化させた処理水10リットルと、10リットルの基油を200rpmの回転速度で回転する微細攪拌回転翼21による撹拌と超音波発生器23から発生させた超音波により細分化して得た処理済みの基油10リットルとの合計20リットルの流体を精製攪拌槽5内に供給するとともに、生成撹拌槽5内にカタラーゼを25ミリリットル投入し、次にせん断方式でナノバブルを発生させる超高密度UFB発生装置(100nm、UFB、8億個/mL)にて炭酸ガスのウルトラファインバブル(UFB)を発生させてこのバブルを循環させ、200rpmの回転速度で回転している回転翼54で10分間混合攪拌させた試料を作成し、その試料を加熱・加圧槽6内の圧力を5気圧として10分間処置することにより、透明感のある生成品を製造した。その試料を分析した結果が図5の分析報告書2である。この結果から、試料中に水は検出されず炭素、水素の質量分布率%は基油と殆ど同じであることが確認されたが、酸素は40%以上増加していることから、UFBの影響で、この実施例での生成品に酸素が溶け込んでいることが推測できる。
実施例1及び実施例2は,大量生産や連続生産の規模を持たせた例ではないが、攪拌精製時間と加熱、加圧時間が何れの例でも10分と極めて短いことから、大量生産や連続生産を可能にするための工夫、例えば混合流体精製工程でクエン酸またはフマル酸と重炭酸ナトリウムとを液中に投入することにより、前工程の水改質工程では無く、混合流体精製工程で混合流体内で二酸化炭素を発生させることと、空気又は二酸化炭素を光の波長より小さい、目に見えない200nm以下のバブルのウルトラファインバブル(UFB)の形で燃料油と原料水との混合液中に注入して循環させることとの組み合わせで、イオン化された水の水素原子と取り込まれた二酸化炭素ガス中の炭素原子との結合により炭化水素を発生させる際の反応速度や反応量を飛躍的に向上させることができるため、実験室だけでなく、工業的、商業的に十分に成り立つ量産ベースでの加水燃料の製造にも対応することができることが判る。
生成された燃料の分析に於いて水分が殆ど検出されないのは、水分子が分解されて生じた水素イオン(H+)、水酸化イオン(OH−)あるいはハイドロキシルイオン(H−)がイオン性界面活性剤として働き、イオンが燃料油を構成する炭化水素の分子と結合する、あるいは炭化水素の分子間に存在する狭い空隙に入り込むなどして、油と水の分離防止のための界面活性剤などの添加剤を用いることなく、長時間分離しない安定した加水燃料が生成されることによるものと思われる。
本発明に係る加水燃料の製造方法によれば、原料水の50%近い量の水をイオン化が進んだ状態に改質して、水の水素イオンと二酸化炭素中の炭素イオンと反応させることにより、基油と同じ性質を持つ可燃性の炭化水素を燃料基油と原料水との混合流体内で多量に生成して、加水燃料の成分とすることができるため、透明度及び燃焼性能が燃料基油と変わらない上に、長期間貯蔵しても基油と水とに分離することがない安定な加水燃料を得ることができる。
再生可能エネルギー燃料として認められている植物由来のBDFを基油として本発明の方法により生成された加水燃料をディーゼル発電機に使用することで、燃料費の削減や公害物質の排出量の削減に寄与することができる。更に本発明の製造方法によれば、今盛んに研究されている藻等から取れる植物油を水と混合して加水燃料を製造することができるため、経済的に採算がとれる形で、植物油を加水燃料化して用いることが期待できる。
1 加水燃料製造装置
2 油改質槽
3 水改質槽
4 軟水化槽
5 精製攪拌槽
6 加熱・加圧槽
7 静置沈殿槽
20 基油
21 細分化攪拌翼(基油用)
22 超音波発生器(基油用)
23 加熱装置(基油用)
30 細分化攪拌翼(水用)
31 超音波発生器(水用)
32 水微細イオン化層
33 ORP測定器
34 加熱装置(水用)
40 原料水
50 添加剤
51 添加剤槽
52 クエン酸水槽
53 重炭酸ナトリウム水槽
54 精製攪拌翼
55 ナノ微細混合器
56 ナノバブル発生器
57 コンプレッサー又は炭酸ガスボンベ
58 透明度測定器(精製用)
61 加熱装置
62 透明度測定器(加熱、加圧部用)
70 生成品
71 フィルター
72 透明度測定器(生成品用)

Claims (14)

  1. 燃料基油と原料水とを混合して加水燃料を製造する加水燃料製造方法において、
    硬度が20mg/L以下の軟水を前記原料水として、原料水を水改質槽内で高速回転する撹拌翼によって撹拌することにより剪断して細分化する処理と、該原料水に超音波を印加する処理と、細分化され超音波が印加された前記原料水を水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化を促進する処理とを行うことにより前記原料水を、細分化され、イオン化が進んだ状態に改質する水改質工程と、
    前記燃料基油に超音波を印加する処理と前記燃料基油を油改質槽内で高速回転する撹拌翼によって撹拌する処理とを行うことにより前記燃料基油の分子を細分化された状態に改質する燃料基油改質工程と、
    前記水改質工程によりイオン化が進んだ状態に改質された原料水と前記燃料基油改質工程により細分化された燃料基油とを、酸素を析出させる働きをする添加剤と共に精製撹拌槽内に投入して、該精製撹拌槽内に投入した原料水と燃料基油と添加剤とを高速回転する撹拌翼により撹拌して混合することにより燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を生成するとともに、該精製撹拌槽内の混合流体にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に空気又は二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製する混合流体精製工程と、
    前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧することにより融合させて加水燃料を生成する加熱・融合工程と、
    前記加熱・融合工程により得られた生成物を沈殿槽に送って静置することにより加水燃料としては不要な物質を沈殿させる静置沈殿工程と、
    を行って、前記沈殿槽内の生成物から沈殿物を除いた部分を加水燃料として取り出すこと、
    を特徴とする加水燃料製造方法。
  2. 前記水のイオン化を促進する触媒材料は、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属からなっている請求項1に記載の加水燃料製造方法。
  3. 前記酸素を析出させる働きをする添加剤は、カタラーゼと、クエン酸水又はフマル酸水及び重炭酸ナトリウム水の内の少なくとも一方とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の加水燃料製造方法。
  4. 前記燃料基油改質工程において、前記油改質槽内の燃料基油を該燃料基油のイオン化を促進する触媒材料に接触させることにより、前記油改質槽内の燃料基油のイオン化を促進することを特徴とする請求項1に記載の加水燃料製造方法。
  5. 前記水改質工程、前記燃料基油改質工程及び前記二酸化炭素取り込み工程で高速回転させる撹拌翼は、中央に大貫通孔を有し、その周囲に多数の小貫通孔を有する混合エレメントを多数枚積層した積層体の構造を有して、中央の大貫通孔を通して積層体内に流入させた流体を該積層体の回転に伴って生じる遠心力により複数の混合エレメントに分流させて分流させた流体が積層体内の入り組んだ流路を通過する間に混合エレメントから流体に剪断力を繰り返し作用させることにより該流体の混合と細分化とを行う回転翼であって、100rpm以上800rpm以下の回転速度で回転させられることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一つに記載の加水燃料製造方法。
  6. 前記混合流体精製工程では、前記精製撹拌槽内で回転する撹拌翼により撹拌され、混合された燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を、ナノレベルの細分化を図る機能を有する混合器に通すことにより更に細分化するナノレベル微細化処理をも行うことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つに記載の加水燃料の製造方法。
  7. 前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧する際の加熱温度は25℃ないし90℃の範囲に設定され、加熱・加圧槽内の圧力は2気圧ないし15気圧の範囲に設定されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の加水燃料の製造方法。
  8. 燃料基油と原料水とを混合して加水燃料を製造する加水燃料製造装置において、
    硬度が20mg/L以下の軟水を前記原料水として、該原料水を水改質槽内で高速回転する撹拌翼により撹拌することにより剪断して細分化する処理と、該原料水に超音波を印加する処理と、細分化され超音波が印加された前記原料水を水のイオン化を促進する触媒材料に接触させることによりイオン化を促す処理とを行うことにより前記原料水を細分化されイオン化が進んだ状態に改質する水改質工程を行う水改質装置と、
    前記燃料基油に超音波を印加し、前記燃料基油を油改質槽内で高速回転する撹拌翼によって撹拌することにより前記燃料基油を細分化された状態に改質する燃料基油改質工程を行う燃料基油改質装置と、
    前記水改質工程によりイオン化された原料水と前記燃料基油改質工程により細分化された燃料基油とを、酸素を析出させる働きをする添加剤と共に精製撹拌槽内に投入して、該精製撹拌槽内に投入した原料水と燃料基油と添加剤とを高速回転する撹拌翼により撹拌して混合することにより燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を生成するとともに、該精製撹拌槽内の混合流体内にナノバブル発生器を通して空気又は二酸化炭素ガスのナノバルブを注入することにより、該混合流体内に二酸化炭素を取り込んで、原料水と燃料基油との混合流体を、水の水素イオンとイオン化された二酸化炭素の炭素イオンとの反応により生成された炭化水素を多く含む状態に精製する混合流体精製工程を行う混合流体精製装置と、
    前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧することにより融合させて加水燃料を生成する加熱・融合工程を行う装置と、
    前記加熱・融合工程により得られた生成物を沈殿槽に送って静置することにより加水燃料としては不要な物質を沈殿させる静置沈殿工程を行う装置と、
    前記沈殿槽内の生成物から沈殿物を除いた部分を加水燃料として取り出す加水燃料取り出し工程を行う装置と、
    を備えたことを特徴とする加水燃料製造装置。
  9. 前記触媒材料は、トルマリン、黒曜石、真珠岩、松脂岩、及び花崗岩を含む鉱物群の中から選択された少なくとも一つの鉱物及び(又は)アルミニウム、マグネシウム、マンガン、ナトリウム、亜鉛、銅、鉄、ニッケル、チタン、カルシウム及びケイ素を含む金属群から選択された少なくとも一つの金属からなっている請求項8に記載の加水燃料製造装置。
  10. 前記酸素を析出させる働きをする添加剤は、カタラーゼと、クエン酸水又はフマル酸水及び重炭酸ナトリウム水のうちの少なくとも一方とを含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の加水燃料製造装置。
  11. 前記油改質槽内の燃料基油を該燃料基油のイオン化を促進する触媒材料に接触させることにより、前記油改質槽内の燃料基油のイオン化をも促進することを特徴とする請求項8に記載の加水燃料製造装置。
  12. 前記水改質工程、前記燃料基油改質工程及び前記二酸化炭素取り込み工程で高速回転させる撹拌翼は、中央に大貫通孔を有し、その周囲に多数の小貫通孔を有する混合エレメントを多数枚積層した積層体の構造を有して、中央の大貫通孔を通して積層体内に流入させた流体を該積層体の回転に伴って生じる遠心力により複数の混合エレメントに分流させて分流させた流体が積層体内の入り組んだ流路を通過する間に混合エレメントから流体に剪断力を繰り返し作用させることにより該流体の混合と細分化とを行う回転翼であって、100rpm以上800rpm以下の回転速度で回転させられることを特徴とする請求項8ないし11の何れか一つに記載の加水燃料製造装置。
  13. 前記混合流体精製装置は、前記精製撹拌槽内で高速回転する翼により撹拌され、混合された燃料基油と原料水と添加剤との混合流体を、ナノレベルの細分化を図る機能を有する混合器に通すことにより更に細分化するナノレベル微細化処理をも行うように構成されていることを特徴とする請求項8ないし12の何れか一つに記載の加水燃料製造装置。
  14. 前記混合流体精製工程を経て精製された混合流体を加熱・加圧槽内で加熱及び加圧する際の加熱温度は25℃ないし90℃の範囲に設定され、加熱・加圧槽内の圧力は2気圧ないし15気圧の範囲に設定されることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか一つに記載の加水燃料製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7403756B1 (ja) 2023-07-12 2023-12-25 年明 恒松 水含有燃料の製造方法及び製造装置

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