JP2019189087A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性、氷上路面での制動性能及びドライ路面での操縦安定性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】複数の陸部9のうちタイヤ中心線CLを中心とする接地幅TDWの40%の領域に含まれる陸部9の各々に、タイヤ幅方向に延在して陸部9内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプ20と、陸部9の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部31及び陸部9の側面で主溝11,12の深さ方向に延長する側面部32を有し、L字形状を有する浅溝30とが設けられ、サイプ20と浅溝30が互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されている。【選択図】図3
Description
本発明は、氷雪路用の空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐久性、氷上路面での制動性能及びドライ路面での操縦安定性能を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
スタッドレスタイヤに代表される氷雪路用の空気入りタイヤにおいては、一般に、トレッド部にタイヤ周方向に延在する複数本の主溝とタイヤ幅方向に延在する複数本のラグ溝とが形成され、これら主溝及びラグ溝により多数のブロックが区画され、更に、各ブロックにタイヤ幅方向に延びる複数本のサイプが形成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、タイヤ幅方向に延びるサイプは、そのタイヤ幅方向成分によるエッジ効果で氷上路面での制動性能を向上することができる。その一方で、タイヤが回転して路面と接触する際、特にショルダー側のブロックではタイヤ幅方向の端部における接地圧が高くなり、それに伴ってサイプを備えたブロックの踏面での動きが大きくなり、ブロックが損傷するという問題がある。このようなブロックの損傷は、センター側のブロックでも同様に生じる。更に、トレッド部に設けたサイプの配置によってはブロック剛性を低下させるという問題がある。そして、ブロック剛性が低下すると、耐摩耗性が悪化すると共に、ドライ路面での操縦安定性能が悪化する傾向がある。
本発明の目的は、耐久性、氷上路面での制動性能及びドライ路面での操縦安定性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、前記複数の陸部のうちタイヤ中心線を中心とする接地幅の40%の領域に含まれる陸部の各々に、タイヤ幅方向に延在して該陸部内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプと、前記陸部の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部及び前記陸部の側面で前記主溝の深さ方向に延長する側面部を有し、L字形状を有する浅溝とが設けられ、前記サイプと前記浅溝とが互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されていることを特徴とするものである。
本発明では、複数の陸部のうちタイヤ中心線を中心とする接地幅の40%の領域に含まれる陸部の各々に、タイヤ幅方向に延在して陸部内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプが設けられているので、氷上路面での制動性能を向上することができる。また、上記サイプに加え、陸部の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部及び陸部の側面で主溝の深さ方向に延長する側面部を有し、L字形状を有する浅溝が設けられ、これらサイプと浅溝とが互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されているので、トレッド部のセンター領域に配置された陸部においてタイヤ幅方向の端部の接地圧を減らし、サイプを備えた陸部の踏面での動きを抑制することができる。これにより、陸部の剛性を確保しながら、空気入りタイヤの耐久性を向上させることができる。更に、陸部の剛性の低下を抑制することができるので、耐摩耗性を改善すると共に、ドライ路面での操縦安定性能を改善することができる。
本発明では、浅溝とサイプとの最接近距離はサイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜60%の範囲にあり、浅溝の表面部におけるタイヤ幅方向の長さaはサイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜70%の範囲にあることが好ましい。これにより、陸部の剛性を十分に確保しながら、氷上路面での制動性能を効果的に改善することができる。
本発明では、浅溝の溝幅wはサイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜40%の範囲にあり、浅溝の表面部の深さlはサイプの深さLに対して10%〜40%の範囲にあることが好ましい。これにより、陸部の剛性を十分に確保しながら、氷上路面での制動性能を効果的に改善することができる。
本発明は、各種車両に装着される空気入りタイヤに適用可能であるが、特に乗用車用の空気入りタイヤに適用することが好ましい。乗用車用の空気入りタイヤでは、耐久性能及び氷上路面での制動性能を同時に改善することが求められているので、このような用途では顕著な効果を期待することができる。
本発明において、接地端とは、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときのタイヤ軸方向の端部であり、接地幅とは、左右の接地端の間のタイヤ軸方向の長さである。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図1及び図2においてCLはタイヤ中心線である。図2において、Eは接地端であり、TDWは接地幅である。
図1に示すように、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
図2に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる一対の主溝11,11(内側主溝)が形成され、これら主溝11,11の両外側にはタイヤ周方向に延びる一対の主溝12,12(外側主溝)が形成されている。主溝11と主溝12との間には、タイヤ周方向に延びるジグザグ状の周方向溝13が形成されている。また、トレッド部1には、タイヤ幅方向に延びて主溝11に連通する複数本のラグ溝14と、タイヤ幅方向に延びて主溝11に非連通となる複数本のラグ溝15とがタイヤ周方向に沿って交互に配置されている。トレッド部1において、これら主溝11,12と周方向溝13とによりタイヤ周方向に延在する複数の陸部9が区画され、更に、それら陸部9がラグ溝14,15により区画されて複数のブロック10が形成されている。図2に示す例では、タイヤ中心線CL上に位置する陸部9はタイヤ周方向に連続的に延在するリブである。そのタイヤ中心線CL上に位置する陸部9には、その陸部9内で一方の端部が終端し、タイヤ幅方向に延びるラグ溝16が形成されている。
トレッド部1において、タイヤ中心線CLを中心とする接地幅TDWの40%の領域をセンター領域CEとする。即ち、センター領域CEは、左右の接地端Eからそれぞれ接地幅TDWの30%以内の領域を除いた領域である。このセンター領域CEに含まれる陸部9の各々には、図3(a),(b)に示すように、タイヤ幅方向に延びる少なくとも2本のサイプ20と、陸部9のタイヤ幅方向の両端部9aに局所的に配置された浅溝30とが設けられている。なお、陸部9の形状や、サイプ20及び浅溝30の本数は特に限定されるものではない。
サイプ20は、陸部9内で両端部が終端している。即ち、サイプ20はクローズドサイプである。また、サイプ20は3次元構造を有している。具体的には、図4(a),(b)に示すように、トレッド部1の表面においてジグザグ形状をなし、陸部9の内部ではタイヤ径方向(Tr)の複数箇所でタイヤ周方向(Tc)に屈曲してタイヤ幅方向(Tw)に連なる複数の屈曲部21を形成している。これら屈曲部21は凸状の屈曲部21aと凹状の屈曲部21bとを有し、サイプ20の一方の壁面ではこれら凸状の屈曲部21aと凹状の屈曲部21bとが交互に配置され、これに対向する他方の壁面(不図示)では凸状の屈曲部21aと凹状の屈曲部21bとの位置関係が逆になっている。このようにサイプ20にタイヤ周方向に屈曲する屈曲部21を設けることで、制駆動時にサイプ20の両側の小ブロックが互いに噛み合って陸部9の変形を抑制し、陸部9のタイヤ周方向への倒れ込みを抑制することができる。また、サイプ20において、トレッド部1の表面でタイヤ幅方向に沿って測定されるサイプ長さWは、溝底のサイプ長さよりも長くなっており、サイプ20のサイプ長さは溝底にいくにつれて徐々に短くなっている。なお、サイプ20における陸部9の表面及び内部での屈曲形状は特に限定されるものではない。
浅溝30は、図5(a),(b)に示すように、陸部9の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部31と、陸部9の側面で主溝11,12の深さ方向に延長する側面部32から構成される。これら表面部31及び側面部32からなる浅溝30は、全体としてL字形状を呈している。このようなL字形状を有する浅溝30は、直線状に延在する浅溝と比べて、タイヤ幅方向成分をなす表面部31が付加されているので、陸部9の端部9aにおける接地圧を効果的に抑制する。タイヤ転動時において、陸部9の表面はタイヤ周方向内側に収縮するような動きをするため、浅溝30は、陸部9のタイヤ周方向の中央部に優先的に配置され、かつ複数本配設されることで上述した動きに対する抑制効果を向上させることができる。なお、浅溝30は、陸部9のタイヤ幅方向の一方の端部9aのみに配置しても良い。
これらサイプ20と浅溝30とは互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されている。サイプ20と浅溝30とがタイヤ周方向に重なって配置された場合、サイプ20と浅溝30とが連通し、陸部9の剛性の低下に繋がることから、このような陸部9の剛性の低下を抑制するためにサイプ20と浅溝30とは互いにタイヤ周方向に間隔をおいて配置されている。
上述した空気入りタイヤでは、センター領域CEに含まれる陸部9(ブロック10)の各々に、タイヤ幅方向に延在して陸部9内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプ20が設けられているので、氷上路面での制動性能を向上することができる。また、サイプ20に加え、陸部9の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部31及び陸部9の側面で主溝11,12の深さ方向に延長する側面部32を有し、L字形状を有する浅溝30が設けられ、サイプ20と浅溝30とが互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されているので、トレッド部1のセンター領域CEに配置された陸部9においてタイヤ幅方向の端部の接地圧を減らし、サイプ20を備えた陸部9の踏面での動きを抑制することができる。これにより、陸部9の剛性を確保しながら、空気入りタイヤの耐久性を向上させることができる。更に、陸部9の剛性の低下を抑制することができるので、耐摩耗性を改善すると共に、ドライ路面での操縦安定性能を改善することができる。
上記空気入りタイヤにおいて、サイプ20と浅溝30との最接近距離D(図3(b)参照)は、サイプ20のサイプ長さWに対して10%〜60%の範囲にあり、浅溝30の表面部31におけるタイヤ幅方向の長さa(図5(a),(b)参照)は、サイプ長さWに対して10%〜70%の範囲にあることが好ましい。特に、最接近距離Dはサイプ長さWに対して20%〜40%の範囲にあり、浅溝30の長さaはサイプ長さWに対して30%〜50%の範囲にあることがより好ましい。このように最接近距離Dと長さaをそれぞれ適度に設定することで、陸部9の剛性を十分に確保しながら、氷上路面での制動性能と空気入りタイヤの耐久性とドライ路面での操縦安定性能を効果的に改善することができる。なお、最接近距離Dは、サイプ20と浅溝30の端部30aとの最短の直線距離である。サイプ20のサイプ長さWは、トレッド部1の表面においてタイヤ幅方向に沿って測定される長さである。
ここで、最接近距離Dのサイプ長さWに対する比率が10%より小さいと、陸部9の剛性が低下し、氷上路面での制動性能が低下する傾向がある。その一方で、最接近距離Dのサイプ長さWに対する比率が60%より大きいと、氷上路面での制動性能の改善効果を十分に得られない。また、浅溝30の長さaのサイプ長さWに対する比率が10%より小さいと、氷上路面での制動性能の改善効果を十分に得られない。その一方で、浅溝30の長さaのサイプ長さWに対する比率が70%より大きいと、陸部9の剛性が低下し、氷上路面での制動性能が低下する傾向がある。
また、浅溝30の溝幅wは、サイプ長さWに対して10%〜40%の範囲にあり、浅溝30の表面部31の深さlは、サイプ20のサイプ深さLに対して10%〜40%の範囲にあることが好ましい。特に、浅溝30の溝幅wはサイプ長さWに対して20%〜30%の範囲にあり、浅溝30の深さlはサイプ深さLに対して20%〜30%の範囲にあることがより好ましい。このように浅溝30の溝幅wと深さlをそれぞれ適度に設定することで、陸部9の剛性を十分に確保しながら、氷上路面での制動性能と空気入りタイヤの耐久性とドライ路面での操縦安定性能を効果的に改善することができる。
ここで、浅溝30の溝幅wのサイプ長さWに対する比率が10%より小さいと、氷上路面での制動性能の改善効果を十分に得られない。その一方で、浅溝30の溝幅wのサイプ長さWに対する比率が40%より大きいと、陸部9の剛性が低下し、氷上路面での制動性能が低下する傾向がある。また、浅溝30の深さlのサイプ深さLに対する比率が10%より小さいと、氷上路面での制動性能の改善効果を十分に得られない。その一方で、浅溝30の深さlのサイプ深さLに対する比率が40%より大きいと、陸部9の剛性が低下し、氷上路面での制動性能が低下する傾向がある。
更に、浅溝30において、表面部31の深さlと側面部32の深さdとは、0.8≦(l/d)≦1.2の関係を満たすように構成されていると良い。また、浅溝30の長さaと、側面部32におけるタイヤ径方向の長さtとは、3.0≦(t/a)≦5.0の関係を満たすように構成されていると良い。このように構成することで、陸部9の端部9aにおける接地圧を効果的に抑制することができる。
本発明は、各種車両に装着される空気入りタイヤに適用可能であるが、特に乗用車用の空気入りタイヤに適用することが好ましい。乗用車用の空気入りタイヤでは、耐久性能及び氷上路面での制動性能を同時に改善することが求められているので、このような用途では顕著な効果を期待することができる。
上述した図3(a),(b)〜図5(a),(b)の実施形態では、サイプ20及び浅溝30を主溝11により区画される陸部9に適用した例を示したが、本発明のサイプ20及び浅溝30は、センター領域CEに含まれ、主溝11と周方向溝13とラグ溝14とにより区画されるブロック10に対しても適用することができる。
タイヤサイズ195/65R15で、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、そのトレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部とを有する空気入りタイヤにおいて、複数の陸部のうちタイヤ中心線を中心とする接地幅の40%の領域に含まれる陸部の各々に、タイヤ幅方向に延在して陸部内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプと、陸部のタイヤ幅方向の端部に配置された浅溝とが設けられ、浅溝とサイプとが互いにタイヤ周方向に重ならないように配置され、浅溝の形状、サイプ長さWに対する最接近距離Dの比率(D/W×100%)、サイプ長さWに対する浅溝の長さaの比率(a/W×100%)、サイプ長さWに対する浅溝の溝幅wの比率(w/W×100%)、サイプ深さLに対する浅溝の深さlの比率(l/L×100%)を表1及び表2のように設定した従来例及び実施例1〜17のタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、耐久性能、氷上路面での制動性能及びドライ路面での操縦安定性能に関する評価を実施し、その結果を表1及び表2に併せて示した。
耐久性能:
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、室内ドラム試験機に取り付け、初期荷重180kPaとして走行試験を開始する。具体的には、4時間毎に15%ずつ荷重を増加させ、トレッド部に故障が発生するまで走行させ、その走行距離を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど、耐久性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、室内ドラム試験機に取り付け、初期荷重180kPaとして走行試験を開始する。具体的には、4時間毎に15%ずつ荷重を増加させ、トレッド部に故障が発生するまで走行させ、その走行距離を測定した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど、耐久性能が優れていることを意味する。
氷上路面での制動性能:
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、空気圧(F/R)を250kPa/240kPaとして、前輪駆動の試験車両に装着し、氷上路面において速度40km/hの走行状態から制動し、完全停止までの制動距離を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上路面での制動性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、空気圧(F/R)を250kPa/240kPaとして、前輪駆動の試験車両に装着し、氷上路面において速度40km/hの走行状態から制動し、完全停止までの制動距離を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど氷上路面での制動性能が優れていることを意味する。
ドライ路面での操縦安定性能:
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、空気圧(F/R)を250kPa/240kPaとして、前輪駆動の試験車両に装着し、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをそれぞれリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、空気圧(F/R)を250kPa/240kPaとして、前輪駆動の試験車両に装着し、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性能が優れていることを意味する。
これら表1及び表2から判るように、従来例に比して、実施例1〜17のタイヤは耐久性、氷上路面での制動性能及びドライ路面での操縦安定性能が同時に改善されていた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
9 陸部
10 ブロック
11 主溝(内側主溝)
12 主溝(外側主溝)
13 周方向溝
14,15,16 ラグ溝
20 サイプ
30 浅溝
31 表面部
32 側面部
E 接地端
CL タイヤ中心線
TDW 接地幅
2 サイドウォール部
3 ビード部
9 陸部
10 ブロック
11 主溝(内側主溝)
12 主溝(外側主溝)
13 周方向溝
14,15,16 ラグ溝
20 サイプ
30 浅溝
31 表面部
32 側面部
E 接地端
CL タイヤ中心線
TDW 接地幅
Claims (4)
- タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部を有する空気入りタイヤにおいて、
前記複数の陸部のうちタイヤ中心線を中心とする接地幅の40%の領域に含まれる陸部の各々に、タイヤ幅方向に延在して該陸部内で両端部が終端し、3次元構造を有する少なくとも2本のサイプと、前記陸部の表面でタイヤ幅方向に延在する表面部及び前記陸部の側面で前記主溝の深さ方向に延長する側面部を有し、L字形状を有する浅溝とが設けられ、前記サイプと前記浅溝とが互いにタイヤ周方向に重ならないように配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記浅溝と前記サイプとの最接近距離が前記サイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜60%の範囲にあり、前記浅溝の表面部におけるタイヤ幅方向の長さaが前記サイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜70%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記浅溝の溝幅wが前記サイプのタイヤ幅方向の長さWに対して10%〜40%の範囲にあり、前記浅溝の表面部の深さlが前記サイプの深さLに対して10%〜40%の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 乗用車用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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