JP2019187315A - 自動刈取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】GPSや高度な制御システムを用いることなく、細線により刈取り範囲を確定するだけで、その範囲内の雑草を自動的に除去する。【解決手段】本発明の自走式刈取機1は、雑草を所定の高さで刈り取る刈取部8と、自走を行うための駆動機構と、刈取り範囲を確定するよう、雑草の根元付近に周回させた細線6と、進行方向前方と後方に搭載され、細線6を刈取部8の上方に維持しながら細線6の巻き取りと繰り出しを行う前方細線巻取機4と後方細線巻取機5と、細線6の張力が一定となるよう、前方細線巻取機4と後方細線巻取機5の制御を行うコントローラ9を備えている。刈り取りの進行に伴い、細線6が順次接触する雑草に向けて進行方向を変化させ、刈取り対象範囲内の雑草を刈り取る。【選択図】図1
Description
本発明は、雑草等の刈取装置に関し、特に、棚田など様々な大きさ、形状の農作地に適した刈取装置に関する。
高齢化が進む農業従事者にとって、耕作地の草取りは大きな負担となっている。
そこで、こうした草刈りを自動化するために、GPSや位置センサ等を利用した自動刈取機が開発されている。
そこで、こうした草刈りを自動化するために、GPSや位置センサ等を利用した自動刈取機が開発されている。
特許文献1には、芝刈りを行う周囲データを入力し、GPSを利用して周囲データを外縁とした領域の芝刈りをロボットで行うことが記載されている。
また、非特許文献1には、庭に敷設した境界ワイヤに基づいてガーデンの地図を作成し、芝刈りのパターンを徐々に自動調整していくことが記載されている。
さらに、外周部に針金を張り回して設置し、電磁誘導等を用いて検出し、芝刈りを行う領域の最外周を設定する芝刈機や、芝地の中心部に杭を打ち、この杭にロープで結んだ自走式芝刈り機を円形に旋回させ、ロープが巻き取られることにより中心部に向けてらせん状に芝刈りを行うことも提案されている。
また、非特許文献1には、庭に敷設した境界ワイヤに基づいてガーデンの地図を作成し、芝刈りのパターンを徐々に自動調整していくことが記載されている。
さらに、外周部に針金を張り回して設置し、電磁誘導等を用いて検出し、芝刈りを行う領域の最外周を設定する芝刈機や、芝地の中心部に杭を打ち、この杭にロープで結んだ自走式芝刈り機を円形に旋回させ、ロープが巻き取られることにより中心部に向けてらせん状に芝刈りを行うことも提案されている。
「ロボット芝刈機」 農業食料工学 会誌 第77巻第1号(2015)(通巻第346号)高橋伸拓著、平成27年1月1日発行
特許文献1のように、GPSを利用する場合、受信器、制御演算部、ディスプレイ装置が必要となるため高価であり、山の陰などでGPSからの位置情報を一時的に受信できないような場合、正確な草取りが行われず、棚田などではロボットが転落するなどのおそれもある。
また、ロープ式芝刈り機ではロープ長で定まる円形にしか芝を刈ることができず、また、ロープの巻き取りに伴い、ロープ半径が連続的に短縮するため、芝刈り刃の幅との関係で重複部分や刈り残し部分が発生するので、効率的な芝刈りが困難である。また、芝生の手入れには利用可能であるとしても、丈の高い雑草が存在する耕作地などの場合には、ロープが途中で引っ掛かってしまい、芝刈機の進行自体が不可能になってしまう。
そこで、本発明の目的は、GPSや高度な制御システムを利用することなく、テグスやワイヤなどの細線で草を刈る領域を任意に定めるだけで、この領域内に自生した雑草などの植物を自動的に除去できるようにすることにある。
また、ロープ式芝刈り機ではロープ長で定まる円形にしか芝を刈ることができず、また、ロープの巻き取りに伴い、ロープ半径が連続的に短縮するため、芝刈り刃の幅との関係で重複部分や刈り残し部分が発生するので、効率的な芝刈りが困難である。また、芝生の手入れには利用可能であるとしても、丈の高い雑草が存在する耕作地などの場合には、ロープが途中で引っ掛かってしまい、芝刈機の進行自体が不可能になってしまう。
そこで、本発明の目的は、GPSや高度な制御システムを利用することなく、テグスやワイヤなどの細線で草を刈る領域を任意に定めるだけで、この領域内に自生した雑草などの植物を自動的に除去できるようにすることにある。
上記の課題を解決するため、本発明の自走式刈取機は、雑草を所定の高さで刈り取る刈取部と、自走を行うための駆動機構と、刈取り範囲を確定するよう、雑草の根元付近に周回させた細線と、進行方向前方と後方に搭載され、前記細線を刈取部上方に維持しながら前記細線の前後端の巻き取りと繰り出しを行う前方細線巻取機及び後方細線巻取機と、前記細線のテンションが一定となるよう、前記前方細線巻取機と前記後方細線巻取機の制御を行うコントローラとを備え、刈取りの進行に伴い、前記細線が順次接触する雑草に向けて進行方向を変化させることにより、刈取り範囲内の雑草を刈り取るようにした。
本発明によれば、細線により刈取り範囲を確定するだけで、細線がその範囲内の雑草を検知するセンサとして機能し、GPSや高度な制御システムを用いることなく、自動的に除去することが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1、図2は刈取機1の基本構造を示すもので、電動モータなどの自走用駆動源2により自走可能な市販の刈取機をベースに、基台上に、電動式操舵装置3(操舵角度調整装置)、進行方向前方側に配備された前方細線巻取機4、後方側に後方細線巻取機5を配備している。
図2に示すように、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5には、細線6の張力を検出する張力センサ4a、5aがそれぞれ設けられ、さらに、前方細線巻取機4には、繰り出される細線6の進行方向に対する角度を検出する角度センサ4bが配備されている。
また、刈取機1の下面には電動モータやエンジンなどの駆動源7により回転駆動される刈取刃やバリカンなどの刈取部8が設けられており、自走用駆動源2による前後進と速度、電動式操舵装置3による操舵角、刈取部8のオンオフ、回転速度に加え、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5を駆動する各電気モータを総合的に制御するコントローラ9と、これらに必要な電源などが搭載されている。
図2に示すように、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5には、細線6の張力を検出する張力センサ4a、5aがそれぞれ設けられ、さらに、前方細線巻取機4には、繰り出される細線6の進行方向に対する角度を検出する角度センサ4bが配備されている。
また、刈取機1の下面には電動モータやエンジンなどの駆動源7により回転駆動される刈取刃やバリカンなどの刈取部8が設けられており、自走用駆動源2による前後進と速度、電動式操舵装置3による操舵角、刈取部8のオンオフ、回転速度に加え、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5を駆動する各電気モータを総合的に制御するコントローラ9と、これらに必要な電源などが搭載されている。
細線6として、所定の耐久性を有することはもとより、倒れた雑草や落下してきた雑草に絡まず、しかも、外縁領域の草から簡単に外れない程度の弾性、摩擦係数を有し、しかも、自重で落下しないように、重量を選定する必要がある。
例えば、径が0.5mm〜1mm程度のステンレス製撚り線や、釣り用のテグス等が使用可能である。
例えば、径が0.5mm〜1mm程度のステンレス製撚り線や、釣り用のテグス等が使用可能である。
図3は、本実施例により雑草刈取りを開始する際の様子を模式的に示したものである。
作業者は前方細線巻取機4のロックを解除して細線6を繰り出し、刈り取りを行う領域の外縁(雑草A−F)に沿って周回させた後、後方細線機5に連結する。この作業終了後、コントローラ9により前方細線巻取機4あるいは後方細線巻取機5を作動させ、所定の張力が得られるまで細線6のたるみを取る。
これにより、細線6が刈り取りを行う領域全域にわたり雑草や小枝の根元付近、ただし、図1に示すように、刈取機1の下面に配備される刈取刃8による刈取面付近では、細線6が刈取面より上方の位置に接触した状態となるよう案内される。
作業者は前方細線巻取機4のロックを解除して細線6を繰り出し、刈り取りを行う領域の外縁(雑草A−F)に沿って周回させた後、後方細線機5に連結する。この作業終了後、コントローラ9により前方細線巻取機4あるいは後方細線巻取機5を作動させ、所定の張力が得られるまで細線6のたるみを取る。
これにより、細線6が刈り取りを行う領域全域にわたり雑草や小枝の根元付近、ただし、図1に示すように、刈取機1の下面に配備される刈取刃8による刈取面付近では、細線6が刈取面より上方の位置に接触した状態となるよう案内される。
なお、細線6を刈り取り領域に周回させる際、後方細線巻取機5のボビンを外し、作業者がこのボビンを持って細線6を繰り出しながら刈取領域の外縁に沿って周回し、後方細線巻取機5に装着するようにしてもよい。さらに、刈取機1にリモートコントロール装置を配備し、後方細線巻取機5のロックを解除して、ここからワイヤを出しながら、一度、周囲を巡回させた後、後方細線巻取機5をロックすることにより、刈取領域をセットするようにしてよい。
細線6の設置終了後、刈取機1の自走をスタートすると、通常、進行方向前方側の細線張力が低下し、進行方向後方側の細線張力が増大する。
前方巻取機4、後方巻取機5の張力センサ4a、5aがこれを検出すると、コントローラ9は、進行方向前方側の細線張力が所定値に回復するまで、前方巻取機5が細線6の巻き取りを行い、進行方向後方の細線張力が所定値に低減するまで、後方巻取機6が細線6の繰り出しを行うよう、両細線巻取機4、5に指令を送出する。
ただし、細線張力は、雑草Aが倒れずに直立した状態を維持できる程度とする必要がある。
前方巻取機4、後方巻取機5の張力センサ4a、5aがこれを検出すると、コントローラ9は、進行方向前方側の細線張力が所定値に回復するまで、前方巻取機5が細線6の巻き取りを行い、進行方向後方の細線張力が所定値に低減するまで、後方巻取機6が細線6の繰り出しを行うよう、両細線巻取機4、5に指令を送出する。
ただし、細線張力は、雑草Aが倒れずに直立した状態を維持できる程度とする必要がある。
コントローラ3は、図2に示す角度センサ4bの検出値に基づき、進行方向に対し細線6がなす角度が0となるよう電動式操舵装置3を制御するので、刈取機1は、図3に示すように、前方細線巻取機4から繰り出される細線6が最初に接触する雑草Aに向けて刈取機が進行する。
図4に示すように、刈取機1が雑草Aの刈り取りを行うと、刈取面の上方で雑草Aに接触していた細線6が解放され、張力が一瞬弱まり、次に、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5による張力の復帰に伴って、細線6は雑草Bに接触し、刈取機1は、角度センサ4bの検出値に基づいて、雑草Bに向けて方向転換を行う。このように、細線6は、刈取機1の操舵を決定するセンサの役割を果たしている。
図4に示すように、刈取機1が雑草Aの刈り取りを行うと、刈取面の上方で雑草Aに接触していた細線6が解放され、張力が一瞬弱まり、次に、前方細線巻取機4、後方細線巻取機5による張力の復帰に伴って、細線6は雑草Bに接触し、刈取機1は、角度センサ4bの検出値に基づいて、雑草Bに向けて方向転換を行う。このように、細線6は、刈取機1の操舵を決定するセンサの役割を果たしている。
雑草Bを刈り取り後、同様の動作を繰り返し、雑草Aの刈り取りを行い、以後、雑草C−Fを結ぶ領域の内側にある雑草を順次刈り取っていく。
この間、前方細線巻取機4―後方細線巻取機5間の細線周長は、雑草A−Fの刈り取りに伴い徐々に減少し、雑草A−Fにより区画される領域の内方にある雑草の刈り取りが順次終了し、最終的に前方細線巻取機4の張力センサ4a、後方細線巻取機5の張力センサ5aにより、細線6が前方細線巻取機4と後方細線巻取機5間を直結する状態を検知して、刈取機を自動停止させる。
この間、前方細線巻取機4―後方細線巻取機5間の細線周長は、雑草A−Fの刈り取りに伴い徐々に減少し、雑草A−Fにより区画される領域の内方にある雑草の刈り取りが順次終了し、最終的に前方細線巻取機4の張力センサ4a、後方細線巻取機5の張力センサ5aにより、細線6が前方細線巻取機4と後方細線巻取機5間を直結する状態を検知して、刈取機を自動停止させる。
このように前方細線巻取機4あるいは後方細線巻取機5が細線6を巻き取る場合、細線6に絡みついた雑草がノイズとなり、刈取機1の操舵が正しく行われない場合や、走行自体が不可能になる場合も考えられる。そこで、各巻取機4、5のボビン直前に、巻取方向とは逆方向に回転するブラシ、巻取方向に向けて一定時間毎に開閉する八の字状に拡開するガイド等からなる草よけ機構により、絡みついた雑草を巻取機の外方に弾き飛ばすようにすると、雑草による張力変化を抑制することができる。さらに細線6に長手方向あるいは上下左右に微小振動を与えることにより、細線6をガイドの中心部に刈取領域全周にわたり、細線6を雑草に対し、均一な位置に収束させることが可能となる。
図5、図6に刈取機1の進行方向前方にある刈取部8周辺の雑草案内部の一例を示し、図5は平面図、図6は側面図である。
刈取部8(この例ではバリカン)の上方には、地面に対し平行に、進行方向に延びる複数のフォーク9を備えた櫛形バンパ10が設けられている。図6に示されるように、各フォーク9には垂直方向に延び、進行方向先端から上方に向けて傾斜する三角形状の草避け板11が形成されている。櫛形バンパ10は、可動継ぎ手10aを介して刈取機1のフレームなどに支持されており、バネなどにより進行方向に弾圧され、櫛形バンパ10が障害物に衝突したとき、接触検出センサ12がこれを検知するようになっている。なお、Cは刈り取った雑草を排出するためのコンベアである。
刈取部8(この例ではバリカン)の上方には、地面に対し平行に、進行方向に延びる複数のフォーク9を備えた櫛形バンパ10が設けられている。図6に示されるように、各フォーク9には垂直方向に延び、進行方向先端から上方に向けて傾斜する三角形状の草避け板11が形成されている。櫛形バンパ10は、可動継ぎ手10aを介して刈取機1のフレームなどに支持されており、バネなどにより進行方向に弾圧され、櫛形バンパ10が障害物に衝突したとき、接触検出センサ12がこれを検知するようになっている。なお、Cは刈り取った雑草を排出するためのコンベアである。
図6に示すように、櫛形バンパ10の下方には細線ガイド13が設けられており、その先端側のフォーク9の下面には、細線6の両側を挟むようにして、前述した巻取方向と逆方向に回転するブラシ14が設けられている。また、細線ガイド13は、細線6を案内するパイプ状の案内部を備えたベーススライダ13aと、新たに接触する雑草により、細線6が地面に対し平行な面内で傾斜したとき、これに合わせて追随するよう、ベーススライダ13aを細線6に対し垂直で、かつ地面に対し平行に移動させる移動機構13bとで構成されている。細線6は、ベーススライダ13aに支持されたプーリ状、あるいは螺旋状のガイド(図示せず)により再度後方にある前方細線巻取機4に向けて案内される。
図7は、刈取機1の進行方向に対する細線6の傾斜角が変動したとき、これに追随するよう三角錐状の草避け板11aを設けた例を示し、左上図が平面図、左下図が側面図、右図が進行方向に対し後方からみた図である。
先端にブラシ14を備えた笠状の草避け板11aは、回転軸11bにより地面に対し略垂直方向に揺動可能となっており、細線6は、回転軸11bの中心部を通り、上方または下方に案内されて前方細線巻取機4に到るようになっている。なお、11cは、草避け板11aをスムースに回転させるためのカウンターウエイトである。
先端にブラシ14を備えた笠状の草避け板11aは、回転軸11bにより地面に対し略垂直方向に揺動可能となっており、細線6は、回転軸11bの中心部を通り、上方または下方に案内されて前方細線巻取機4に到るようになっている。なお、11cは、草避け板11aをスムースに回転させるためのカウンターウエイトである。
図8は、図6のベーススライダ13aに細線ガイド13の旋回角度を検出する角度検出器4bを配置した例を示す。これにより、角度センサ4bを常時進行方向に対し正面を向くようベーススライダ13aが地面に対し平行に移動するとともに、ベーススライダ13aが刈取機1の本体に固定した移動機構13bのスリット状ガイドに沿って移動し、その両端に接触したとき、図9に示すように、細線6が及ぼす作用により、刈取機1の操舵が行われ進行方向が変更される。すなわち、(a)のように、細線6が刈取機1の進行方向と平行な状態からさらに進行すると、(b)のように細線6が進行方向に対し傾斜し始める。これに伴いベーススライダ13aが上方に移動し、移動機構13bのスリット状ガイド上端に接触する。
刈取機1がさらに進行すると、(d)〜(f)のように、移動機構13bのスリット状ガイド上端を起点とし、細線6の張力により、刈取機1の進行方向が雑草に向かって直進するよう操舵角が変更されることになる。
刈取機1がさらに進行すると、(d)〜(f)のように、移動機構13bのスリット状ガイド上端を起点とし、細線6の張力により、刈取機1の進行方向が雑草に向かって直進するよう操舵角が変更されることになる。
刈り取り対象範囲内に、刈取刃8で刈り取ることのできない小枝、切り株や岩石などの障害物が存在し、図5、6に示した接触検出センサ12により障害物を検知した場合、一定時間、刈取機1に後退、旋回、前進(前後進を伴う切り返し)を行わせ、障害物が検知されなくなるまで、この動作を繰り返すことにより障害物を回避すればよい。
図10は、前方細線巻取機4の一例を示す。
前方細線巻取機4のボビン4cは、回転軸4dを備えたターンテーブル4eに載置されており、ターンテーブル4eの下面には、モータ4fにより回転駆動される駆動ローラ4gが接触している。駆動ローラ4gは、図示しないモータによりターンテーブル4eの径方向に移動可能な駆動ローラガイド4hに連結している。コントローラ9は、駆動ローラガイド4hをターンテーブル4eの中心から離れるように移動させることによりボビン4cの巻取速度を増大させ、駆動ローラガイド4hをターンテーブル4eの中心に接近するように移動させることにより、ボビン4cの巻取速度を減少することができる。また、細線6に過大な張力が発生した場合には、ボビン4cがターンテーブル4e上を滑ることで、細線巻取機4の破損を防止するとともに、刈取機1を停止させることができる。後方細線巻取機5の構造も前方細線巻取機4と同様である。
前方細線巻取機4のボビン4cは、回転軸4dを備えたターンテーブル4eに載置されており、ターンテーブル4eの下面には、モータ4fにより回転駆動される駆動ローラ4gが接触している。駆動ローラ4gは、図示しないモータによりターンテーブル4eの径方向に移動可能な駆動ローラガイド4hに連結している。コントローラ9は、駆動ローラガイド4hをターンテーブル4eの中心から離れるように移動させることによりボビン4cの巻取速度を増大させ、駆動ローラガイド4hをターンテーブル4eの中心に接近するように移動させることにより、ボビン4cの巻取速度を減少することができる。また、細線6に過大な張力が発生した場合には、ボビン4cがターンテーブル4e上を滑ることで、細線巻取機4の破損を防止するとともに、刈取機1を停止させることができる。後方細線巻取機5の構造も前方細線巻取機4と同様である。
以上の実施例では、電動式操舵装置3を用いているが、ある程度硬い茎を有する雑草の場合は、手動ハンドルをフリーとすることにより、前方細線巻取機4に作用する張力により、操舵を追随させることができる。
また電動式操舵装置3を用いる場合でも、刈り取りにより生じたゆるみを解消する程度に前方細線巻取機4、後方細線巻取機5を制御し、細線6を光学的なセンサ等でトレースするように電動式操舵装置3を制御すれば、細線6の張力を大幅に低下することができ、茎の柔らかい雑草でも刈り取りが可能となる。
また電動式操舵装置3を用いる場合でも、刈り取りにより生じたゆるみを解消する程度に前方細線巻取機4、後方細線巻取機5を制御し、細線6を光学的なセンサ等でトレースするように電動式操舵装置3を制御すれば、細線6の張力を大幅に低下することができ、茎の柔らかい雑草でも刈り取りが可能となる。
また、市販されている無線操縦式の刈取機に適用する場合には、角度センサ4bの出力などを操舵信号に変換した上で無線で送信する送信機を設けるだけで、刈り取りを行う領域全域内の作業が終了するまで自動的に操舵を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、GPSや高度な制御システムを用いることなく、細線により刈取り範囲を確定するだけで、その範囲内の雑草を自動的に除去することが可能となるので、特に、高齢化が進む農村などで広く利用されることが期待される。
1:刈取機 2:自走用駆動源
3:電動式操舵装置 4:前方細線巻取機 5:後方細線巻取機
4a、5a:張力センサ 4b:角度センサ 4c:ボビン
4d:回転軸 4e:ターンテーブル 4f:モータ
4g:駆動ローラ 6:細線 7:駆動源
8:刈取部 9:コントローラ9 10:櫛形バンパ
10a:フォーク 11:草避け板 12:接触検出センサ
13:細線ガイド 14:ブラシ
3:電動式操舵装置 4:前方細線巻取機 5:後方細線巻取機
4a、5a:張力センサ 4b:角度センサ 4c:ボビン
4d:回転軸 4e:ターンテーブル 4f:モータ
4g:駆動ローラ 6:細線 7:駆動源
8:刈取部 9:コントローラ9 10:櫛形バンパ
10a:フォーク 11:草避け板 12:接触検出センサ
13:細線ガイド 14:ブラシ
Claims (3)
- 雑草を所定の高さで刈り取る刈取部と、
自走を行うための駆動機構と、
刈取り範囲を確定するよう、雑草の根元付近に周回させた細線と、
進行方向前方と後方に搭載され、前記細線を刈取部上方に維持しながら前記細線の巻き取りと繰り出しを行う前方細線巻取機と後方細線巻取機と、
前記細線の張力が一定となるよう、前記前方細線巻取機と前記後方細線巻取機の制御を行うコントローラとを備え、
刈取りの進行に伴い、前記細線が順次接触する雑草に向けて進行方向を変化させることにより、刈取り対象範囲内の雑草を刈り取るようにしたことを特徴とする自走式刈取機。 - 前記刈取部の進行方向前方に、雑草を前記刈取部の外方に案内する草避け板を備えたことを特徴とする請求項1に記載された自走式刈取機。
- 前記前方細線巻取機の進行方向前方に、前記細線の進行方向に対する傾斜角度を検出する角度検出センサを設け、前記コントローラは、この傾斜角度が減少するよう、自走式刈取機の操舵角を制御することを特徴とする請求項1または2に記載された自走式刈取機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018084229A JP2019187315A (ja) | 2018-04-25 | 2018-04-25 | 自動刈取装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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