JP2019187178A - モータ制御装置 - Google Patents

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Toshihiro Sugimoto
智弘 杉本
光英 東
Mitsuhide Azuma
光英 東
知也 西村
Tomoya Nishimura
知也 西村
松田薫人
Shigeto Matsuda
薫人 松田
坂本 圭
Kei Sakamoto
圭 坂本
松本 和也
Kazuya Matsumoto
和也 松本
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Abstract

【課題】永久磁石同期モータのモータインダクタンスを精度よく同定し、動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができるモータ制御装置を実現する。【解決手段】モータロータを所定位置に停止させた状態で、インバータ制御部110のスイッチング素子に通電して永久磁石同期モータ101に流れる第1の出力電流ベクトルと、前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるようにインバータ制御部110のスイッチング素子に通電して永久磁石同期モータ101に流れる第2の出力電流ベクトルとからモータインダクタンスを同定するインダクタンス同定手段109は、前記モータロータを所定位置に停止させた後、モータインダクタンスを同定する前に、前記モータロータを所定位置に停止させるために流している電機子電流を、所定の関数により、漸次減少させてゼロにする。【選択図】図1

Description

本発明は永久磁石同期モータのモータ制御装置に関し、特にモータ定数の自動計測技術に関する。
永久磁石同期モータは、ベクトル制御することによって、制御性能の向上および運転時の電力損失を低減させることができる。ベクトル制御におけるdq軸電流およびdq軸電圧の関係を表す電圧方程式は、永久磁石同期モータの電機子巻線抵抗、インダクタンスおよび誘起電圧定数によって構成されている。近年、位置センサを用いずに、dq軸電流およびdq軸電圧を用いて電機子の位置および速度推定を行うセンサレス方式が多く採用されている。この方式においては、電圧方程式に基づいて電機子の位置および速度推定が行われるため、モータ定数の誤差が、永久磁石同期モータの動作の応答性の低下や脱調の顕著な原因となる。
従来のモータ制御においては、モータ定数としてある一定の仕様値を用いるため、実際のモータ定数と誤差を生じることがある。これを解決する方法の一つとして、永久磁石同期モータの停止時に、モータ定数を同定し、同定結果を電圧方程式に反映する技術が提案されている。
この種の永久磁石同期モータ定数を自動計測する代表的な技術は、永久磁石同期モータの電機子巻線抵抗、d軸インダクタンス、q軸インダクタンスおよび誘起電圧定数を停止中または運転中に自動計測するものである(例えば、特許文献1参照)。
また、永久磁石同期モータ定数のd軸インダクタンス自動計測方法の一つとして、d軸電流に同定用の矩形波電流を重畳し、微小時間あたりの電流振幅の差分を利用して、d軸インダクタンスを同定する方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2008−182881号公報
森本茂雄他 著「パラメータ同定機能を持つ永久磁石同期モータの位置・速度センサレス制御システム」、電学論D、126、6、pp.748−755(2006−6)
しかしながら、非特許文献1に記載された技術は、モータ停止時のインダクタンス計測時に同定用電流信号に矩形波電流を用いる方法である。この方法によれば、過渡変化前後で同期して電流サンプルが採取されると、インダクタンス演算式で用いられる電流差分値が小さくなるため、同定誤差が増加するという課題があった。そのため、非特許文献1に記載された技術においては、過渡変化前後で電流サンプリングの間引きを行うことによって、上記課題に対する対策を行っている。
前記従来の課題を解決するために、本発明のモータ制御装置は、上アームに3石および
下アームに3石のスイッチング素子を有し3相の永久磁石同期モータを駆動するインバータ制御部を備え、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた状態で、前記永久磁石同期モータの3相のうち2相を通電し、残りの1相を開放するインダクタンス同定手段を有し、前記インダクタンス同定手段は、前記上アームのスイッチング素子のうち1石を選択するとともに、前記上アームで選択されなかった2石のスイッチング素子に接続された下アームのスイッチング素子のうちいずれか1石を選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第1の出力電流ベクトルから第1のモータインダクタンスを同定し、また、前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように、前記上アームおよび前記下アームからスイッチング素子を1石ずつ選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第2の出力電流ベクトルから第2のモータインダクタンスを同定し、前記第1のモータインダクタンスおよび前記第2のモータインダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定するインダクタンス同定手段を有し、前記インダクタンス同定手段は、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた後、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定する前に、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させるために流している電機子電流を、所定の関数により、漸次減少させてゼロにするように構成される。
これによって、モータインダクタンスを精度良く算出し、演算誤差を小さくすることができ、永久磁石同期モータの動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができる。
本発明のモータ制御装置は、永久磁石同期モータのモータロータの停止時において、同定用信号を重畳するインバータ制御において、過渡変化中の出力電流ベクトルを検出することによって、同定演算式である電圧方程式のパラメータ誤差を低減でき、モータインダクタンスを精度よく同定することができ、永久磁石同期モータの動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができる。
本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の構成図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のインバータ制御部の詳細構成図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のd軸インダクタンス同定時のUVW座標と永久磁石の位置およびdq座標との関係を示す図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の1次遅れ系モータモデルの電流制御系ブロック図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の直流電流指令に対する検出電流の応答を示す図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の整式関数に基づく直流電流指令漸減に対する検出電流の応答を示す図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の指数関数に基づく直流電流指令漸減に対する検出電流の応答を示す図 本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のq軸インダクタンス同定時のUVW座標と永久磁石の位置およびdq座標との関係を示す図
第1の発明は、回転子に永久磁石を有する永久磁石同期モータの電機子電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部から出力される相電流を用いて前記永久磁石同期モータの回転速度および出力トルクを所定値に制御するベクトル制御部と、上アームに3石および
下アームに3石のスイッチング素子を有し3相の前記永久磁石同期モータを駆動するインバータ制御部とを備えたモータ制御装置において、前記ベクトル制御部は、前記電機子電流の電流制御により前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた状態で、前記上アームのスイッチング素子のうち1石または2石を選択するとともに、前記上アームで選択されなかったスイッチング素子に接続された下アームのスイッチング素子のうち少なくとも1石を選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第1の出力電流ベクトルから前記永久磁石同期モータの第1のモータインダクタンスを同定し、また、前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように、前記上アームおよび前記下アームからスイッチング素子を選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第2の出力電流ベクトルから前記永久磁石同期モータの第2のモータインダクタンスを同定し、前記第1のモータインダクタンスおよび前記第2のモータインダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定するインダクタンス同定手段を有し、前記インダクタンス同定手段は、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた後、前記永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定する前に、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させるために流している電機子電流を、所定の関数により、漸次減少させてゼロにするように構成されるモータ制御装置である。この構成により、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを高精度に同定することができ、永久磁石同期モータの動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のモータ制御装置において、前記インダクタンス同定手段は、前記電機子電流を漸次減少させる前記所定の関数が、整式関数、指数関数、対数関数のいずれかの1つであるように構成される。この構成により、検出電流の時間遅れやオーバーシュートによる演算誤差を極小化するとともに、検出電流の脈動によるモータロータの位置決め位置のずれを抑制し、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを高精度に同定することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のモータ制御装置において、前記インダクタンス同定手段は、前記インバータ制御部の第1の出力電流ベクトルを前記モータロータの磁束に平行な電流成分となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第1のd軸インダクタンスを同定し、また、前記インバータ制御部の第2の出力電流ベクトルを前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第2のd軸インダクタンスを同定し、前記第1のd軸インダクタンスおよび前記第2のd軸インダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのd軸インダクタンスを同定するように構成される。この構成により、永久磁石同期モータのd軸インダクタンスを高精度に同定することができる。
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれかの発明のモータ制御装置において、前記インダクタンス同定手段は、前記モータロータを停止させた所定位置からいずれかのモータ回転方向に電気角90度回転移動させ、前記インバータ制御部の第1の出力電流ベクトルを前記モータロータの磁束と直交する電流成分となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第1のq軸インダクタンスを同定し、また、前記インバータ制御部の第2の出力電流ベクトルを前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第2のq軸インダクタンスを同定し、前記第1のq軸インダクタンスおよび前記第2のq軸インダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンスを同定するように構成される。この構成により、永久磁石同期モータのq軸インダクタンスを高精度に同定することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置の構成図である。図1に示されるように、モータ制御装置は、永久磁石同期モータ101をインバータ駆動するインバータ制御部110と、永久磁石同期モータ101の三相巻線に流れる電機子電流を検出する3個の電流センサ102a、102b、102c(電流検出部)と、三相二相変換手段103、モータロータ位置・速度推定手段104、二相三相変換手段108、電流制御手段107、速度制御手段106、インダクタンス同定手段109からなり、永久磁石同期モータ101の回転速度および出力トルクを制御するベクトル制御部(103〜109)とを備えている。
図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ制御装置のインバータ制御部110の詳細構成図である。図2に示されるように、インバータ制御部110は、還流ダイオード121〜126が並列に備えられたIGBTのようなスイッチング素子111〜116により構成される上アーム側のスイッチング素子と下アーム側のスイッチング素子による直列回路を3相分有している。インバータ制御部110は、上記3相分の直列回路における上アームと下アームの相互接続点が、負荷である永久磁石同期モータ101の三相巻線にそれぞれ接続されている。二相三相変換手段108が、出力電圧を実現するためのパルスパターン信号をドライバ131に出力する。ドライバ131は、そのドライブ信号に従ってスイッチング素子111〜116を駆動する信号を出力する。
インバータ制御部110は、U、V、Wの3相の交流電圧を出力するスイッチング回路である。インバータ制御部110は、スイッチング素子のゲートに接続されたマイクロコンピュータなどの制御アプリケーションから駆動信号を受け、スイッチング素子を順序よくオンオフすることによって、印加されている直流電圧Vdcを3相の交流電圧に変換し、制御対象である永久磁石同期モータ101を駆動する。マイクロコンピュータには、インバータ制御部110を駆動するための周辺回路部が搭載されており、それらの周辺回路部の一つであるAD変換部によって、インバータ制御部110は、3個の電流センサ102a、102b、102cによって得られた3相の検出電流を用いてフィードバック制御を行う。
本実施の形態においては、ホール素子のような位置センサを用いることなく、dq軸座標の電流、電圧および永久磁石同期モータ101が有するパラメータを使用してモータロータの位置と速度を推定する、いわゆるセンサレス制御が行われることを想定している。なお、本発明は、位置センサを用いたベクトル制御においても適用可能である。
センサレスベクトル制御の分野においては、γδ軸と表記される事もあるが、本実施の形態の以下の記載においては、dq軸の表記とγδ軸の表記を区別せずに用いる。また、電流値は大文字Iもしくは小文字iで表記されており、電圧値は大文字Vもしくは小文字vで表記されている。これらの大文字と小文字も区別せずに用いる。
永久磁石同期モータ101の駆動時におけるベクトル制御部の動作の概要を説明する。図1に示されるように、外部より与えられる目標回転数ωの情報に基づいて、速度制御手段106によりd軸における直流電流指令Id、およびq軸における直流電流指令Iqがそれぞれ作成される。ここで、モータロータの界磁方向をd軸(界磁軸)、d軸と直交する方向をq軸とする。
電流センサ102a、102b、102cによって得られた相電流Iu、Iv、Iwは、三相二相変換手段103によりdq座標上のd軸電流である検出電流Id、およびq軸電流である検出電流Iqにそれぞれ変換される。検出電流Id、Iqと、直流電流指令I
、Iqとの偏差に基づき、電流制御手段107は、電圧指令Vd、Vqをそれぞれ作成する。電圧指令Vd、Vqに基づき、二相三相変換手段108が出力デューティを決定し、インバータ制御部110が出力デューティに基づいた3相交流電圧を永久磁石同期モータ101に出力する。このようにして、永久磁石同期モータ101は、実回転数ωが目標回転数ωに追従するように制御が行われる。
次に、インダクタンス同定手段109の動作について説明する。インダクタンス同定処理は、永久磁石同期モータ101の起動命令が与えられた場合に行うことができる。当該同定処理で求められたモータ定数(モータインダクタンス)を用いて、永久磁石同期モータ101の駆動を行うことができる。この同定処理によって同定されるモータ定数は、d軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqである。
インダクタンス同定処理が開始されると、まず、永久磁石同期モータ101のモータロータが静止した状態でモータ定数の同定を行うために、モータロータを所定位置に引き込んで固定する位置決め動作が行われる。図3は、本発明の実施の形態1におけるd軸インダクタンス同定時の永久磁石同期モータ101のU、V、W座標とモータロータ(永久磁石)の位置、およびdq座標との関係を示す図である。
モータロータの位置決めを行うために、永久磁石同期モータ101の回転座標系の界磁軸であるd軸に電流指令を与える。与える電流指令として、所定の直流電流指令Idを設定し、q軸の直流電流指令Iqをゼロに設定する。トルクが生じないようq軸電流はゼロに設定している。このときの直流電流指令Id、Iqの設定は、速度制御手段106が行う。
U相にIa、V相に−Ia/2、W相に−Ia/2の直流が流れるように直流電流指令Id、Iqを設定すると、電機子巻線のU相電流による起磁力を基準とし、θ=0の基準位置として扱うことができる。次に、U相にIa、W相に−Iaの直流が流れるように、直流電流指令Id、Iqを設定すると、電機子巻線のU相の基準位置からθ=30度の位置にモータロータを固定することができる。この位置をd軸インダクタンスLdを同定する際のモータロータの位置決め位置とする。
一般的に、永久磁石同期モータの電圧方程式は下記の数式1によって与えられる。数式1において、Raは電機子巻線抵抗、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、ωは回転数、Ψaは永久磁石による磁束鎖交数、pは微分演算子を表す。
本実施の形態においては、モータ定数を同定する際に、直流電流指令Id、Iqを印加し、所定の位置、ここではθ=30度の位置に位置決めを行った後、直流電流指令Id=0とし、検出電流Idが0Aとなることを確認する。
ここで、モータロータを所定位置に停止させるために流している検出電流Idを0Aにすることは、直流電流指令Idを所定の関数により漸次減少させ、検出電流Idを漸次減少させてゼロにすることによって行われる。図5は、直流電流指令Idに対する検出電流Idの応答を示す図である。図5に示されるように、直流電流指令Idを急にゼロ
にすると、電流の時間遅れやオーバーシュートにより、検出電流Idに脈動が発生する。
これは、以下のことが原因で発生する。数式1で表されるモータ電圧方程式は、検出電流Idおよび直流電流指令Idの偏差が0であると想定した場合の式である。実際には、モータ巻線にはインダクタンス成分による電流の時間遅れがあるため、PI制御のような閉ループ制御を用いたとしても、過渡変化時には、検出電流Idおよび直流電流指令Idの偏差が0にはならず、電流の時間遅れによる演算誤差を生ずる。特に、モータのインダクタンス値が公称のインダクタンス値より大きいとき、過渡変化の時間が増え、電流の時間遅れやオーバーシュートによる演算誤差が顕著となる。
なお、厳密な遅れ時間や時定数Tを求めたい場合は、図4に示される1次遅れ系モータモデルの電流制御系の伝達関数H(s)を表す、下記の数式2についてステップ応答解析を行い、求めることができる。
ここで、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、sはラプラス変換の複素数である。
また、検出電流Idに脈動が発生すると、モータロータの位置決め位置がずれ、インダクタンス同定の同定精度が下がるという課題がある。上記課題を解決するために、本実施の形態では、検出電流Idを漸次減少させる制御を行う。以下に、直流電流指令Idを漸次減少させることによって検出電流Idに脈動を発生させずに漸次減少させる方法およびそれに使用される関数について説明する。
検出電流Idを脈動を発生させずに漸次減少させる方法の一つとして、直流電流指令Idを時間経過とともに一定の減少幅で直線的に漸次減少させる方法が適用できる。図6は、整式関数に基づく直流電流指令Id漸減に対する検出電流Idの応答を示す図である。図6に示されるように、過渡変化時の遅れを極力なくすために、直流電流指令Idを下記の数式3に基づき、時間経過とともに一定の減少幅で漸次減少させる。
ここで、Aは任意の時間当たりの減少幅であり、かつ負の値である。Aは、図6における破線で示される直流電流指令Idの直線の傾きを表す。
このAの値は、数式2についてステップ応答解析より求めた値に基づく。検出電流Idのステップ応答におけるオーバーシュートが小さくなるように、Kp、Kiを設定するとともに、その時の時定数を決定する。決定した時定数Tに基づき、直流電流指令Idの傾きであるAの値は決定されるが、Aの値を、時定数Tよりも、直流電流指令Idの傾きが小さくなるように設定することにより、検出電流Idのオーバーシュートを防ぐことができる。
また、Bはモータロータの位置決め時に流している検出電流Idである。ここで、直流電流指令Idを減少させる開始時点をT1としたとき、時点T1との切片を位置決め電流値Bとしたものであり、Bはモータロータを所定位置に停止させるために流している検
出電流Idである。
検出電流Idを脈動を発生させずに漸次減少させる他の方法として、直流電流指令Idを時間経過とともに指数関数的に漸次減少させる方法が適用できる。図7は、指数関数に基づく直流電流指令Id漸減に対する検出電流Idの応答を示す図である。図7に示されるように、直流電流指令Idを下記の数式4に基づき、時間経過とともに指数関数的に漸次減少させる。
前記整式関数と同様に、直流電流指令Idを減少させる開始時点をT1としたとき、時点T1における直流電流指令Idは、位置決め電流値Bとする。なお、Bはモータロータを所定位置に停止させるために流している検出電流Idである。このBを係数として、ネイピア数eを底とする指数関数に乗ずる。ここで、定数Dの値は上記と同様に検出電流Idのステップ応答におけるオーバーシュートが小さくなるように設定したKp、Kiに基づいた時定数Tによるものである。定数Dの値を、定数Tと同じか、時定数Tより大きく設定することにより、直流電流指令Idは指数関数により漸次減少し、さらに電流値ゼロ付近での電流指令変化が緩やかになる。これにより、検出電流Idの時間遅れやオーバーシュートによる脈動をより抑えることができる。
なお、検出電流Idを脈動を発生させずに漸次減少させる方法は、直流電流指令Idが漸次減少するよう設定されれば、上記以外の他の関数、例えば対数関数を用いる方法であってもよい。
検出電流Idがゼロとなり、モータロータが所定位置からずれていないことが確認された後、以下のd軸インダクタンスLdの同定が行われる。
インバータ制御部110の3相のうち、2相を通電し、残りの1相を開放するように制御を行う。すなわち、上アームのスイッチング素子111と下アームのスイッチング素子116をオンすることで、U相にIa、W相に−Iaの直流が流れるように、任意のd軸電圧指令Vd_sigを印加する。このとき、V相のスイッチング素子は全てオフされており、ハイインピーダンス状態として開放されていることが特徴である。
d軸電圧指令Vd_sigに基づいて二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=30度となり、インダクタンス同定手段109は、三相二相変換手段103から検出電流Idを所定のサンプリング周期Tsで取得する。サンプリング周期Tsは、任意のキャリア周波数により算出され設定される。そして、d軸電圧指令Vd_sig、検出電流Id、回転速度(ω=0)および回転子位置(θ=30度)を用いて、後述される方法によって第1のd軸インダクタンスLd(第1のモータインダクタンス)の同定を行う。
なお、モータロータの位置決め位置はθ=30度に限られるものではない。位置決め位置と出力電流ベクトルの位相が平行であり、かつ永久磁石同期モータ101の3相のうち、1相を開放し、他の2相を通電するようにインバータ制御部110のスイッチング素子を上アームと下アームから1石ずつ選択して通電することで実現できる位置ならいずれの位置でも構わない。もしくは、少なくとも2相を、あるいは3相を通電するようにインバータ制御部110のスイッチング素子を選択し通電してもよい。
d軸インダクタンスLdの同定方法について電圧方程式を用いて詳しく説明する。数式1の電圧方程式のd軸成分は、下記の数式5で表される。
次に、数式5の電圧方程式を差分方程式に変換して、上記d軸電圧指令Vd_sig、検出電流Id、サンプリング周期Tsを代入して整理すると、下記の数式6で表される。
本実施の形態においては、モータ定数を同定する際に、θ=30度の位置にモータロータの位置決めを行った後、二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=30度となるように設定しているので、モータロータは静止状態であるためω=0である。また、出力電流ベクトルの位相は、モータロータによる磁束の向き、すなわちd軸の位相と合致している。すなわち、出力電流ベクトルをモータロータの磁束に平行な電流成分となるように制御することによって、ω=0を数式6に代入して得られる下記の数式7により第1のd軸インダクタンスLdを求めることができる。
次に、出力電流ベクトルを180度回転移動させた場合の第2のd軸インダクタンスLd(第2のモータインダクタンス)を算出する。V相を開放したままで、上アームのスイッチング素子113と下アームのスイッチング素子114をオンすることで、U相に−Ia、W相にIaの直流が流れるように、任意のd軸電圧指令Vd_sigを印加する。d軸電圧指令Vd_sigに基づいて二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=210度となり、インダクタンス同定手段109は、三相二相変換手段103から検出電流Idを所定のサンプリング周期Tsで取得する。そして、d軸電圧指令Vd_sig、検出電流Id、回転速度(ω=0)および回転子位置(θ=30度)を用いて、第2のd軸インダクタンスLdの同定を行う。出力電流ベクトルは、θ=30度から180度回転移動させたもので、U相およびW相の巻線コイルに流れる電流の向きがθ=30度の場合とは逆になる。
上記同定したθ=210度での第2のd軸インダクタンスLdの値と、θ=30度となるように設定した場合に算出した第1のd軸インダクタンスLdの値との平均値を算出する。これにより、d軸インダクタンスLdを精度よく同定することができる。
また、本実施の形態においては、d軸インダクタンスLdの同定処理算出を行う前に、検出電流Idを一旦ゼロに制御する。これにより、d軸インダクタンスLdの同定処理時
の検出電流Idをゼロから立ち上げることが可能となり、d軸インダクタンスLdを小電流領域から大電流領域まで高精度に同定することができる。
インダクタンス同定手段109は、d軸インダクタンスLdの同定が完了すると、d軸電圧指令Vd_sigの印加を終了する。
次に、q軸インダクタンスLqの同定について説明する。q軸インダクタンスLqの同定においては、位置決めをするモータロータのd軸の位相と、モータインダクタンスを測定する際に印加されるq軸電圧指令Vq_sigに基づく二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルの位相とが90度ずれた方向となるように制御する。図8は、本発明の実施の形態1におけるq軸インダクタンスLq同定時の永久磁石同期モータ101のU、V、W座標とモータロータ(永久磁石)の位置、およびdq座標との関係を示す図である。
上アームのスイッチング素子112と下アームのスイッチング素子114、116をオンすることによって、V相にIa、U相に−Ia/2、W相に−Ia/2の直流が流れるように直流電流指令Id、Iqを設定すると、θ=120度の位置にモータロータを固定することができる。この位置をq軸インダクタンスLqを同定する際のモータロータの位置決め位置とする。この位置決め位置は、d軸インダクタンスLdを同定した場合のモータロータの位置決め位置から90度回転移動させた位置である。なお、上記とは逆方向に90度回転移動させた位置を位置決め位置としてもよい。
本実施の形態においては、モータ定数を同定する際に、直流電流指令Id、Iqを印加し、所定の位置、ここではθ=120度の位置に位置決めを行った後、直流電流指令Id=0とし、検出電流Idが0Aとなることを確認する。θ=120度の位置は、d軸インダクタンスLd同定時におけるモータロータの位置決め位置から90度回転移動させ、回転移動させたモータロータの磁束に直交する電流成分と出力電流ベクトルが平行になるようにしたものである。
なお、この際、上記d軸インダクタンスLd同定時と同様に、直流電流指令Idを前述された所定の関数を用いて漸次減少させることによって、モータロータを所定位置に停止させるために流している検出電流Idを脈動を発生させずに0Aまで漸次減少させる。
次に、インバータ制御部110の3相のうち、2相を通電し、残りの1相を開放するように制御を行う。すなわち、上アームのスイッチング素子111と下アームのスイッチング素子116をオンすることで、V相を開放し、U相にIa、W相に−Iaの直流が流れるように、任意のq軸電圧指令Vq_sigを印加する。
q軸電圧指令Vq_sigに基づいて二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=30度となるように設定し、インダクタンス同定手段109によって三相二相変換手段103から検出電流Iqを所定のサンプリング周期Tsで取得する。ここで、モータロータの位置決め位置であるθ=120度の位置は、印加された出力電流ベクトルと直交しているので、第1のq軸インダクタンスLq(第1のモータインダクタンス)を算出できる。なお、サンプリング周期Tsは、任意のキャリア周波数により算出され設定される。そして、q軸電圧指令Vq_sig、検出電流Iq、回転速度(ω=0)および回転子位置(θ=120度)を用いて、後述される方法によって第2のq軸インダクタンスLq(第2のモータインダクタンス)の同定を行う。
なお、モータロータの位置決め位置はθ=120度に限られるものではない。位置決め位置と出力電流ベクトルの位相が直交し、かつ永久磁石同期モータ101の3相のうち、
1相を開放し、他の2相を通電するようにインバータ制御部110のスイッチング素子を上アームと下アームから1石ずつ選択して通電することで実現できる位置ならいずれの位置でも構わない。もしくは、少なくとも2相を、あるいは3相を通電するようにインバータ制御部110のスイッチング素子を選択し通電してもよい。
q軸インダクタンスLqの同定方法について電圧方程式を用いて詳しく説明する。数式1の電圧方程式のq軸成分は、下記の数式8で表される。
次に、数式8の電圧方程式を差分方程式に変換して、上記q軸電圧指令Vq_sig、検出電流Iq、サンプリング周期Tsを代入して整理する。そして、本実施の形態においては、モータ定数を同定する際に、θ=120度の位置にモータロータの位置決めを行った後、二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=30度となるように設定しており、モータロータの回転が無視できるほどの短時間の内に行われるとすると、静止状態であるためω=0である。また、モータロータによる磁束の向きと、出力電流ベクトルの位相、すなわちq軸の位相とは直交している。すなわち、出力電流ベクトルをモータロータの磁束と直交する電流成分となるように制御することによって、下記の数式9のように変形でき、第1のq軸インダクタンスLqを求めることができる。
次に、出力電流ベクトルを180度回転移動させた場合の第2のq軸インダクタンスLqを算出する。V相を開放したままで、上アームのスイッチング素子113と下アームのスイッチング素子114をオンすることで、U相に−Ia、W相にIaの直流が流れるように、任意のq軸電圧指令Vq_sigを印加する。q軸電圧指令Vq_sigに基づいて二相三相変換手段108から出力される出力電流ベクトルはθ=210度となり、インダクタンス同定手段109は、三相二相変換手段103から検出電流Iqを所定のサンプリング周期Tsで取得する。そして、q軸電圧指令Vq_sig、検出電流Iq、回転速度(ω=0)および回転子位置(θ=120度)を用いて、第2のq軸インダクタンスLqの同定を行う。出力電流ベクトルは、θ=30度から180度回転移動させたもので、U相およびW相の巻線コイルに流れる電流の向きがθ=30度の場合とは逆になる。
上記同定したθ=210度での第2のq軸インダクタンスLqの値と、θ=30度となるように設定した場合に算出した第1のq軸インダクタンスLqの値との平均値を算出する。これにより、q軸インダクタンスLqを精度よく同定することができる。
また、q軸インダクタンスLqの同定処理算出を行う前に、検出電流Idを一旦ゼロに制御する。これにより、q軸インダクタンスLqの同定処理時の検出電流Iqをゼロから立ち上げることが可能となり、q軸インダクタンスLqを小電流領域から大電流領域まで高精度に同定することができる。
以上、本実施の形態についての詳細な説明から明らかなように、本発明のモータ制御装置は次の効果を奏する。本発明のモータ制御装置は、モータロータの停止時に、同定用信号を重畳するインバータ制御において、2相を通電し、残りの1相を開放するように制御することを含めて、インバータ制御部の上アームのスイッチング素子のうち1石または2石を選択するとともに、上アームで選択されなかったスイッチング素子に接続された下アームのスイッチング素子のうち少なくとも1石を選択して通電することにより、永久磁石同期モータに流れる第1の出力電流ベクトルから第1のモータインダクタンスを同定し、また、第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように、上アームおよび下アームからスイッチング素子を選択して通電することにより、永久磁石同期モータに流れる第2の出力電流ベクトルから第2のモータインダクタンスを同定し、上記同定を行った第1のモータインダクタンスおよび第2のモータインダクタンスの平均値を算出することにより、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定するインダクタンス同定手段を有し、インダクタンス同定手段は、永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた後、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定する前に、永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させるために流している電機子電流を、所定の関数により、漸次減少させてゼロにするように構成される。この構成により、インダクタンス同定処理算出を行う前に電機子電流を一旦ゼロに制御することで、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを精度よく同定することができ、永久磁石同期モータの動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができる。
また、本発明のモータ制御装置は、前記インダクタンス同定手段は、前記電機子電流を漸次減少させる所定の関数が、整式関数、指数関数、対数関数のいずれかの一つであるように構成される。この構成により、検出電流の時間遅れやオーバーシュートによる演算誤差を極小化するとともに、検出電流の脈動によるモータロータの位置決め位置のずれを抑制し、永久磁石同期モータのモータインダクタンスを高精度に同定することができる。
本発明のモータ制御装置は、精度の高いモータ定数の同定を実現することができ、永久磁石同期モータの動作応答性の低下や脱調等の動作不具合の発生を防止することができるので、インバータ駆動される永久磁石同期モータを有した電気機器に使用されるモータ制御装置等として有用である。
101 永久磁石同期モータ
102a、102b、102c 電流センサ(電流検出部)
103 三相二相変換手段
104 モータロータ位置・速度推定手段
106 速度制御手段
107 電流制御手段
108 二相三相変換手段
109 インダクタンス同定手段
110 インバータ制御部
111、112、113、114、115、116 スイッチング素子
121、122、123、124、125、126 還流ダイオード
131 ドライバ

Claims (4)

  1. 回転子に永久磁石を有する永久磁石同期モータの電機子電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部から出力される相電流を用いて前記永久磁石同期モータの回転速度および出力トルクを所定値に制御するベクトル制御部と、上アームに3石および下アームに3石のスイッチング素子を有し3相の前記永久磁石同期モータを駆動するインバータ制御部とを備えたモータ制御装置において、
    前記ベクトル制御部は、前記電機子電流の電流制御により前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた状態で、前記上アームのスイッチング素子のうち1石または2石を選択するとともに、前記上アームで選択されなかったスイッチング素子に接続された下アームのスイッチング素子のうち少なくとも1石を選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第1の出力電流ベクトルから前記永久磁石同期モータの第1のモータインダクタンスを同定し、また、前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように、前記上アームおよび前記下アームからスイッチング素子を選択して通電することにより、前記永久磁石同期モータに流れる第2の出力電流ベクトルから前記永久磁石同期モータの第2のモータインダクタンスを同定し、前記第1のモータインダクタンスおよび前記第2のモータインダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定するインダクタンス同定手段を有し、
    前記インダクタンス同定手段は、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させた後、前記永久磁石同期モータのモータインダクタンスを同定する前に、前記永久磁石同期モータのモータロータを所定位置に停止させるために流している電機子電流を、所定の関数により、漸次減少させてゼロにするように構成される、
    モータ制御装置。
  2. 前記インダクタンス同定手段は、前記電機子電流を漸次減少させる前記所定の関数が、整式関数、指数関数、対数関数のいずれかの1つであるように構成される、
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記インダクタンス同定手段は、前記インバータ制御部の第1の出力電流ベクトルを前記モータロータの磁束に平行な電流成分となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第1のd軸インダクタンスを同定し、また、前記インバータ制御部の第2の出力電流ベクトルを前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第2のd軸インダクタンスを同定し、前記第1のd軸インダクタンスおよび前記第2のd軸インダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのd軸インダクタンスを同定するように構成される、
    請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記インダクタンス同定手段は、前記モータロータを停止させた所定位置からいずれかのモータ回転方向に電気角90度回転移動させ、前記インバータ制御部の第1の出力電流ベクトルを前記モータロータの磁束と直交する電流成分となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第1のq軸インダクタンスを同定し、また、前記インバータ制御部の第2の出力電流ベクトルを前記第1の出力電流ベクトルと逆方向となるように制御することにより、前記永久磁石同期モータの第2のq軸インダクタンスを同定し、前記第1のq軸インダクタンスおよび前記第2のq軸インダクタンスの平均値を算出することにより、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンスを同定するように構成される、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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