JP2019187152A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1から図5を参照して説明する。図1はインバータ装置1の電気的構成図を示し、図2はインバータ装置(インバータ装置本体相当)1の筐体内部における電気的構成部品の設置例を示しており、図3は上面側から見た横断面図を示している。
図1に示すように、インバータ装置1は、電源回路2、EMC(Electro Magnetic Compatibility)フィルタ3、コンバータ部4、主回路コンデンサ4a、インバータ部5、検出部としての検出回路6、パターン7、CPU8、及びメモリ9を主に備える。このインバータ装置1は、三相交流電源10から三相交流電圧を入力し、負荷としてのモータ11を駆動する。
筐体14の内部の空間には、複数枚の回路基板15、16が搭載されている。これらの回路基板15、16は、例えばフィルタ回路基板15及び主回路基板16である。なお図2には、インバータ装置1を構成する前述の電気的構成(例えば2〜9)のうち、主要な電気的構成を図示している。
このように、インバータ装置1の本体は、電源回路2、EMCフィルタ3、コンバータ部4、主回路コンデンサ4a、インバータ部5、検出回路6、パターン7、CPU8、メモリ9による主な電気的構成と共に、その筐体14の内部に、ヒートシンク17、ファン20を内蔵し、さらに筐体14の外面に脚部21、22を備える。
検出回路6は、プルダウン抵抗Rdに限られず、これに代えて第2実施形態以降の検出回路106に示すようにプルアップ抵抗Rpを用いても良い。この検出回路6の検出結果はCPU8のデジタル入力ポートに入力される。CPU8は、デジタル入力ポートに入力された検出回路6の検出結果を読み出すことで成形回路部品G1の正常/異常を判断する。例えば、CPU8は、パターン7の他端の電圧が電源回路2の出力電圧と同等レベル(例えば5V)となるか否かを判定することでパターン7の導通/断線を判定し、パターン7の断線と検出されると成形回路部品G1の異常と判断する。
図4に示すように、通常時には、電源回路2が、筐体14に構成されたパターン7を通じて通電する。パターン7の抵抗値は数Ω未満となり無視できるため、検出回路6は、この電源回路2の出力電圧と同等レベルの電圧(例えば5V)を検出し、CPU8のデジタル入力ポートに出力する。するとCPU8のレジスタにはデジタル入力ポートの状態が書き込まれる。このとき例えば5Vに対応したHighレベルを示す値がCPU8のレジスタに記憶されることになる。このためCPU8は、この検出回路6の検出結果を入力し、動作正常であると判断する。
図6から図10は、第2実施形態の追加説明図を示している。本実施形態においては、パターン7の具体的な引き回し方法を説明する。本実施形態では、検出回路6に代えて、プルアップ抵抗Rpを用いた検出回路106を適用した形態を図示して説明する。
図6に示すように、筐体14は、内部に空間を備えた多面体により構成され、この多面体が複数のエリアA1〜A3に区画されている。この図6には、筐体14の内面が、前面エリアA1、上面エリアA2、側面エリアA3に区画されている例を示している。パターンP1〜P3が、これらの複数のエリアA1〜A3に渡って成形回路技術を用いて構成されている。これらのパターンP1〜P3は、筐体14の箱の内面に沿って構成されている。
これらのパターンP1〜P3は、それぞれ、検出回路106から例えば2本の並行導線を伸長して構成されるパターンであり、複数の区画されたエリアA1〜A3を渡って配線されている。本実施形態では、これらのパターンP1〜P3が2本の並行導線により構成されているため、外部ノイズを受信することによる悪影響を極力排除できる。また本実施形態では、パターンP1〜P3を2本の並行導線により構成した形態を示したが、必ずしも、導線を並行に伸長しなくても良い。この場合、導線の往路と復路とで別の経路で配線できるようになる。
ここでは、検出回路106がプルアップ抵抗Rpを用いて構成されている例を示しているが、第1実施形態に示したプルダウン抵抗Rdを用いて構成しても良い。プルダウン抵抗Rdを用いるときには、抵抗R1〜R3を電源回路2の5V出力端子とCPU8のアナログ入力ポートとの間に接続すると良い。
この場合、5kΩの抵抗R1〜R3が並列接続されることになるため、通常時には検出回路106から見た抵抗R1〜R3の合成抵抗値は1.7kΩとなる。この結果、電源回路2が、5V電源電圧を検出回路106のプルアップ抵抗Rpを通じてパターンP1〜P3に通電すると、CPU8の入力電圧は3.1Vとなる。
<理論値の説明>
図8から図10は、各エリアA1〜A3の断線異常時における等価回路を示す。図8に示すように、前面エリアA1のパターンP1が断線すると、検出回路106から抵抗R1〜R3を見た合成抵抗値は、5kΩの抵抗を2並列接続した合成抵抗値になるため、2.5kΩになる。このため、検出回路106の検出電圧は3.6Vとなり、通常時の電圧3.1Vに比較して上昇変化する。
CPU8は、検出回路106により検出された電圧により、断線異常の有無を判定する。例えばCPU8は、前述した通常時の検出回路106の検出電圧3.1Vを標準電圧値と見做し、検出電圧が標準電圧値から許容範囲内の電圧値(例えば、2.9〜3.3V)であるときには正常と判断し、この許容範囲を外れているときには断線異常、すなわち成形回路部品G2の異常と判断する。
また別の方法として、CPU8が、検出回路106の検出電圧から合成抵抗値を算出し、この合成抵抗値により異常の有無を判定したり、何れのエリアのパターンが断線したかを特定しても良い。
また本実施形態によれば、パターンP1〜P3が複数のエリアA1〜A3に渡って配線されているため、断線したエリアのパターンを1又は複数に絞ることができる。
図11から図19は、第3実施形態の追加説明図を示す。本実施形態が、第2実施形態と異なるところは、パターンの引き回し方法にある。前述の特に第2実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
このように、CPU8は、複数のエリアA1〜A3のうち何れのエリアのパターンP11〜P13が断線したかを特定できる。異常を生じていれば、CPU8は、インバータ部5を制御することでモータ11の駆動を停止できる。例えば、CPU8が、インバータ部5の上下アームのスイッチング素子を全相オフすることでモータ11の駆動を停止できる。
本実施形態によれば、パターンP11〜P13が複数のエリアA1〜A3に対しそれぞれ異なる経路で延設されているため、どのエリアA1〜A3に断線があっても断線箇所を判別、特定できる。
図20は、第4実施形態の追加説明図を示している。本実施形態では、前述実施形態で示したように成形回路部品の異常と判断したときに、インバータ装置201の本体の運転を停止する形態を示す。前述実施形態と同一構成については同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分を中心に説明する。インバータ装置1に代わるインバータ装置201は、電源回路2に代わる電源回路202と、リレー27とを備える。
図20に示すように、配線用遮断器23、及び電磁接触器24が、三相交流電源10とインバータ装置201の交流入力端子との間に縦続接続されている。配線用遮断器23は、いわゆるブレーカであり、当該配線用遮断器23の二次側に所定以上の負荷電流が流れたときに当該二次側への出力を遮断する機器である。また電磁接触器24は、操作コイル25を備え、当該操作コイル25に電源が通電されている間、三相交流電源10をインバータ装置201の内部に通電オンする接触器である。
電源回路202は、例えばAC/DCコンバータにより構成され、配線用遮断器23と電磁接触器24との間に三相交流電源10から出力される三相のうち二相の交流電圧を入力し、所定の電源電圧(例えば、24V)を生成する。この電源回路202は、CPU8及びメモリ9等を備えた制御回路26に電源供給する。リレー27は、ノーマルクローズ型であり、通常時にはクローズされている。
この場合、配線用遮断器23は、三相交流電源10の出力をその二次側に遮断しないため、交流電圧が電源回路202に供給され続ける。したがって、電源回路202は、制御回路26に制御用電源を供給し続けることができる。
これにより、制御回路26のCPU8が、リレー27のオフ状態を保持し続けることができる。したがって、たとえコンバータ部4及びインバータ部5への通電が遮断されたとしても、リレー27がクローズすることはなく、制御回路26は動作し続けることができ、この結果、制御回路26はリレー27をオープンに保持し続けることができる。制御回路26がリレー27をオープンに保持し続ければ、インバータ装置201の本体の運転を停止し続けることができる。
したがって、筐体14の少なくとも一部が溶融又は分断された場合であっても、制御回路26のCPU8が成形回路部品G1の異常と判断したときに、インバータ装置201の本体の運転を停止できる。
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
脚部21、22は金属製であっても良い。脚部21、22が金属により構成されている場合には、金属製の脚部21、22と筐体14とを固定する部分にパターンP2、P12を構成することが望ましい。成形回路部品G1、G2、G3が、樹脂製の筐体14にパターンP1〜P3、P11〜P13をメッキ技術により施して構成される形態を示したが、特に、メッキ技術により構成しなくても良く蒸着技術を用いて構成しても良い。
第1実施形態では、CPU8が検出回路6の検出結果をデジタル入力ポートに入力した形態を示したが、アナログ入力ポートに入力するようにしても良い。CPU8は、アナログ入力ポートに入力されたアナログ電圧が、複数の範囲の何れの範囲内に属しているか否かを判定することで、パターン7が導通しているか断線しているか、すなわち成形回路部品G1が正常であるか異常であるかを判断できる。
前述の実施形態では、1つのエリア(例えば、前面エリアA1)に対して1つの抵抗(例えば、抵抗R1)を設置した形態を示しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、1つのエリアに2つの抵抗を接続しても良いし、その数は限られない。
Claims (4)
- 負荷を駆動するインバータ装置本体を保持するもので、少なくとも一部が溶融又は分断可能な材料により構成された保持体、及び、前記保持体に一体に構成されると共に電気的に導通可能であり、前記保持体の少なくとも一部が溶融又は分断すると断線するパターン、を備える成形回路部品と、
前記パターンの断線を電気的に検出する検出部と、
前記断線が検出されると前記成形回路部品の異常と判断する判断部と、
前記異常と判断されると前記負荷の駆動又は前記インバータ装置本体の運転を停止する停止部と、
を備えるインバータ装置。 - 前記成形回路部品は、複数のエリアに区画された多面体により構成され、前記複数のエリアのうち少なくとも一つ以上のエリアに前記パターンを備え、
前記パターンに接続される1又は複数の抵抗と、
前記パターン及び前記抵抗に印加された電圧に対応して変化する電圧を検出する検出回路と、
前記検出された電圧、又は、この検出電圧により算出される前記パターン及び前記抵抗を含む合成抵抗値、により、前記複数のエリアのうち何れの1又は複数のエリアの前記パターンが断線したかを特定する特定部と、
を備える請求項1記載のインバータ装置。 - 前記成形回路部品のパターンは、前記複数のエリアに渡って配線されている請求項2記載のインバータ装置。
- 前記成形回路部品のパターンは、前記複数のエリアに対しそれぞれ異なる経路で延設されている請求項2記載のインバータ装置。
Priority Applications (1)
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JP (1) | JP2019187152A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021070946A1 (ja) | 2019-10-10 | 2021-04-15 | 株式会社鷺宮製作所 | Mems素子および振動発電デバイス |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000150685A (ja) * | 1998-11-18 | 2000-05-30 | Itaya Seisakusho:Kk | 電子機器の防御装置 |
JP2008154315A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置 |
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- 2018-04-13 JP JP2018077571A patent/JP2019187152A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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