以下、図面を参照しながら一実施形態について説明する。以下の説明における、前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準としている。一実施形態においては、一例として、複数の電池セル10の積層方向は上下方向であるとして説明するが、これに限られない。複数の電池セル10の積層方向は、他の任意の方向であってもよい。
図1は、一実施形態に係る組電池1の構成例を示す分解斜視図である。図2は、一実施形態に係る組電池1の構成例を示す外観斜視図である。
一実施形態において、組電池1は、内燃機関を備えた車両、又は内燃機関と電動機との双方の動力で走行可能なハイブリッド車両等の車両に搭載されて使用されてよい。組電池1は、例えば、車両の座席の下に搭載されてよい。組電池1は、例えば、車両のセンターコンソール内に搭載されてよい。組電池1は、車両用に限られず、他の用途で用いられてもよい。
図1に示されるように、組電池1は、電池モジュール100と、補機モジュール200と、下部ケース300と、上部ケース400とを有する。下部ケース300と上部ケース400とは、例えばねじ止め等の締結構造、又は、爪若しくはクリップ等による嵌合構造等によって係合されている。これにより、組電池1の内部には空間が形成されている。下部ケース300と上部ケース400とは、単にケースと総称される。電池モジュール100と補機モジュール200とは、下部ケース300と上部ケース400とによって形成されている空間内に位置する。電池モジュール100は、下部ケース300側に位置する。補機モジュール200は、上部ケース400側に位置する。すなわち、補機モジュール200は、電池モジュール100に対して上側に位置する。下部ケース300と上部ケース400は、例えば金属材料により構成されるが、樹脂材料により構成されてもよい。
電池モジュール100は、上下方向に積層されている電池セル10の上方に位置する拘束板60を有する。拘束板60は、電池セル10に向かって下方に突出する凸部62を有する。下部ケース300は、下方に位置する底面310を有する。底面310は、電池セル10に向かって上方に突出する凸部312を有する。
図2に示されるように、組電池1は、上部ケース400において、プラス出力端子410と、マイナス出力端子420と、コネクタ430と、ガス排出部440とを有する。プラス出力端子410及びマイナス出力端子420は、電池モジュール100に含まれている電池セル10の電極タブ12(図3A及び図3B参照)に電気的に接続されている。コネクタ430は、補機モジュール200に含まれるリレー220(図6参照)等に電気的に接続されている。ガス排出部440は、ケースの内部で電池セル10から発生したガスを組電池1の外部に排出する。
図3A及び図3Bは、電池セル10単体の構成例を示す図である。図3Aは、電池セル10の上面図である。図3Bは、電池セル10の側面図である。
図3A及び図3Bに示されるように、電池セル10は、電池セル10の電解液及びセル電極等を内部に保持する外装部材16と、電池セル10の前方及び後方それぞれの側に位置する一対の負極タブ12n及び正極タブ12pとを有する。電池セル10の形状は、全体として平板状であってよい。外装部材16によって電解液及びセル電極等が内部に保持されている部分は、保持部18ともいう。外装部材16が接着、圧着、又は溶着されたりすることによって電解液等の内容物の漏洩を防ぐように封止している部分は、封止部19ともいう。封止部19の上下方向の厚みは、保持部18の上下方向の厚みよりも薄い。
外装部材16は、ラミネートフィルムを含んでよい。外装部材16の最外層は、電気絶縁性を確保するための樹脂材料を含んでよい。言い換えれば、電池セル10は、その表層に絶縁性部材を有してよい。外装部材16は、絶縁層を含んでよい。
電池セル10は、前方及び後方それぞれの側に第1外面11を有する。電池セル10は、左側及び右側それぞれに第2外面13を有する。第1外面11及び第2外面13は、外装部材16の端部として構成されてよい。電池セル10は、保持部18の上方及び下方それぞれの側に第3外面14を有する。第3外面14は、外装部材16の最外層として構成されてよい。第1外面11、第2外面13、及び第3外面14それぞれを延長した面は、互いに交差する。
負極タブ12nと正極タブ12pとは、電極タブ12と総称される。負極タブ12n及び正極タブ12pはそれぞれ、前方及び後方の第1外面11から突出してよい。負極タブ12n及び正極タブ12pは、入れ替えられてよい。負極タブ12nと正極タブ12pとは、互いに反対方向に突出してよい。負極タブ12nと正極タブ12pとは、同じ方向に突出してもよい。一実施形態において、電池セル10は、一対の正極タブ12p及び負極タブ12nが前後方向に沿って配置された状態で、上下方向に積層されているとする。
電極タブ12は、第1外面11の中央部から突出してよい。電極タブ12は、前後方向に略平行に突出してよい。電極タブ12は、突出方向に沿ったタブ側面17を有してよい。電極タブ12は、平板状であってよい。
図4は、電池モジュール100の構成例を示す分解斜視図である。
図4に示されるように、電池モジュール100は、上下方向に積層されている複数の電池セル10を有する。電池セル10の数は、6個に限られず、5個以下であってもよいし、7個以上であってもよい。積層されている電池セル10は、電池セル10の間に位置する接着層15によって接着されていてよい。電池モジュール100は、積層されている電池セル10の間に、放熱板70を有してよい。放熱板70は、接着層15によって電池セル10に接着されていてよい。
接着層15は、電池セル10の第3外面14に設けられていてよい。接着層15は、電池セル10の上下2つの第3外面14の一方に設けられていてよい。接着層15は、接着剤又は両面テープ、ホットメルト等の粘着剤を含んでよい。接着層15は、例えば、各電池セル10の第3外面14に接着剤を塗布する方法、又は、他の種々の方法によって形成されてよい。各構成部の間に位置する接着層15の数は、図4に例示されている2枚に限られず、1枚であってもよいし、3枚以上であってもよい。接着層15の形状は、図4に例示されている矩形に限られず、他の種々の形状であってもよい。
電池モジュール100は、第1セルケース20及び第2セルケース30をさらに有する。第1セルケース20及び第2セルケース30が組み合わされている構成は、単にセルケースと総称される。第1セルケース20及び第2セルケース30はそれぞれ、積層されている電池セル10の左側及び右側に位置する。第1セルケース20及び第2セルケース30は、互いに係合している状態で、積層されている電池セル10を内部に収容している。より具体的には、セルケースは、積層されている電池セル10を内部で支持し、電極タブ12を配列する。第1セルケース20及び第2セルケース30はそれぞれ、側面から内側に向けて突出する仕切板23及び33を有してよい。仕切板23及び33は、第1セルケース20及び第2セルケース30が係合している状態で、各電池セル10の封止部19の間に位置する。
第1セルケース20の形状は、上方向から見て、略矩形の枠状であって、右側の辺が開いている形状である。言い換えれば、第1セルケース20の形状は、右側の辺が開いている略コの字状である。第2セルケース30の形状は、上方向から見て、略矩形の枠状であって、左側の辺が開いている形状である。言い換えれば、第2セルケース30の形状は、左側の辺が開いている略コの字状である。第1セルケース20及び第2セルケース30は、それぞれの開いている側で係合することで、上方向から見て矩形の枠状の構成となる。第1セルケース20及び第2セルケース30が係合している構成の形状は、上方向から見て略ロの字状であるともいえる。セルケースは、積層されている電池セル10を枠状の構成の中で収容している。上方向から見て枠の内側に該当する部分は、第1セルケース20及び第2セルケース30それぞれにおいて、開口部22及び開口部32というものとする。第1セルケース20は、電池セル10の積層方向の両端それぞれに、開口部22を有する。第2セルケース30は、電池セル10の積層方向の両端それぞれに、開口部32を有する。
第1セルケース20及び第2セルケース30は、例えば、一方に設けられている係合爪と、他方に設けられている係合孔とによって、互いに係合してよい。第1セルケース20及び第2セルケース30は、例えば、任意の面から突出している係合部をそれぞれ有し、突出している係合部がクリップ等の弾性部材によって挟持されることによって係合してもよい。第1セルケース20及び第2セルケース30は、例えば、ねじ止め等の種々の締結構造によって係合してもよい。第1セルケース20及び第2セルケース30は、これらの例に限られず、種々の方法によって係合してよい。このようにすることで、組電池1の組立が容易になりうる。結果として、製品の信頼性が向上しうる。
第1セルケース20及び第2セルケース30は、比較的高い剛性を有する材料を含んでよい。第1セルケース20及び第2セルケース30は、例えば、表面にPET(Polyethylene Terephthalate)樹脂等の電気絶縁性素材が付与されている金属材、又は樹脂材等によって構成されてよい。
第2セルケース30は、前後方向それぞれにスリット34を有する。電池セル10がセルケースに収容されている状態において、電池セル10の電極タブ12は、スリット34を貫通し、セルケースの外部に突出する。スリット34の数は、電池セル10の数に対応する。
電池モジュール100は、セルケースから外部に突出している電極タブ12を電気的に接続する、タブ間バスバ40、総プラスバスバ41及び総マイナスバスバ42をさらに有する。タブ間バスバ40、総プラスバスバ41及び総マイナスバスバ42は、単にバスバと総称される。
バスバは、電気伝導性を有する材料によって構成される。例えば、バスバは、金属材又は電気伝導性素材が付与されている樹脂材によって構成される。金属材は、例えばアルミニウム又は銅等を含む。バスバを構成する材料は、電極タブ12を構成する材料に応じて溶接性が確保されるように決定される。バスバの表面には、バスバと電極タブ12とを接合するレーザ溶接用のレーザ光を吸収するめっきが施されていてもよい。
電池セル10は、正極タブ12pと負極タブ12nとが交互に入れ替わるように積層されている。すなわち、1つの電池セル10の正極タブ12p及び負極タブ12nがそれぞれ前方向及び後方向を向く場合、その電池セル10の隣に積層されている電池セル10の正極タブ12p及び負極タブ12nはそれぞれ、後方向及び前方向を向く。
タブ間バスバ40は、1つの電池セル10の正極タブ12pと、その電池セル10の隣に積層されている電池セル10の負極タブ12nとを電気的に接続する。このようにすることで、積層されている電池セル10が電気的に直列に接続される。電池セル10が直列に接続している場合、上端又は下端に位置する電池セル10の正極タブ12pは、いずれの電池セル10とも接続していない状態である。一実施形態において、上端に位置する電池セル10の正極タブ12pがいずれの電池セル10とも接続していない状態であるものとする。総プラスバスバ41は、上端に位置する電池セル10の正極タブ12pと接続する。この場合、下端に位置する電池セル10の負極タブ12nは、いずれの電池セル10とも接続していない状態である。総マイナスバスバ42は、下端に位置する電池セル10の負極タブ12nと接続する。このようにすることで、電気的に直列に接続している電池セル10の総電圧として、総プラスバスバ41と総マイナスバスバ42との間に生じる電位差が出力される。
組電池1は、電圧検出部をさらに有してよい。電圧検出部は、バスバを介して電極タブ12に電気的に接続し、各電池セル10の端子電圧を検出してよい。
電池モジュール100は、上下方向に積層されている電池セル10を上側から拘束する拘束板60をさらに有する。拘束板60は、拘束板締結部材64によって、第1セルケース20及び第2セルケース30に設けられている締結部66に締結される。図4の破線は、拘束板締結部材64と締結部66との対応関係の一例を示している。
拘束板60は、比較的高い剛性を有する材料を含んで構成されてよい。拘束板60は、例えば、金属材のみによって構成されてよい。拘束板60の構成は、これに限定されず、樹脂材であってもよいし、表面にPET樹脂等の電気絶縁性素材が付与されている金属材であってもよい。拘束板60の形状は、略平板状であってよい。拘束板60は、凸部62を有する。拘束板60の凸部62は、セルケースの開口部22及び32を通って、電池セル10の上面を加圧する。このようにすることで、積層されている電池セル10が拘束される。したがって、電池モジュール100が容易にハンドリングされうる。拘束板60がセルケースの開口部22及び32を通して電池セル10を加圧することによって、電池セル10を加圧する力がセルケースに加わりにくくなる。その結果、セルケースが劣化したり損傷したりしにくくなる。
電池モジュール100は、上下方向に積層されている電池セル10と拘束板60との間に、絶縁シート50を有してよい。すなわち、拘束板60は、絶縁シート50を介して、電池セル10に対して積層されていてよい。絶縁シート50は、電池セル10に接着層15によって接着されていてよい。絶縁シート50は、積層されている電池セル10のうち上端に位置する電池セル10の上面に当接してよい。絶縁シート50は、積層されている電池セル10のうち下端に位置する電池セル10の下面に当接してよい。絶縁シート50は、ポリエチレン(PE:polyethylene)又はポリプロピレン(PP:polypropylene)樹脂等の電気絶縁性材料を含んでよい。絶縁シート50の形状は、略平板状であってよいが、これに限られない。絶縁シート50は、拘束板60に接着層15によって接着されていてよい。絶縁シート50が設けられることによって、電池セル10の上面と、拘束板60との間の電気的な絶縁性が向上されうる。拘束板60は、絶縁シート50を介さずに、接着層15によって電池セル10に接着されていてよい。拘束板60が絶縁シート50を介さずに電池セル10に接着されている場合、電池セル10の外装部材16は、その表層等に絶縁性部材の層を含んでよい。拘束板60と電池セル10との間に位置する絶縁シート50又は絶縁性部材の層は、第1絶縁層ともいう。電池モジュール100が拘束板60と電池セル10との間に第1絶縁層を有することによって、拘束板60と電池セル10との間の電気絶縁性が向上されうる。
第1セルケース20は、左方向の側面に側面開口部25を有してよい。第2セルケース30は、右方向の側面に側面開口部35を有してよい。電池モジュール100が放熱板70を有する場合、放熱板70から左右方向に突出している部分が、側面開口部25及び35を通って、セルケースの外側に突出しうる。
図5A〜図5Hは、電池モジュール100を組み立てる代表的な第1工程〜第8工程をそれぞれ示した模式図である。電池モジュール100は、図5A〜図5Hに例示される手順に沿って、組み立てられてよい。
図5Aに示される工程において、電池モジュール100を組み立てるために治具90が用いられる。治具90は、その上に載置される電池セル10又は放熱板70等が位置合わせされるように構成されてよい。
図5Bに示される工程において、電池セル10が治具90の上に載置される。治具90は、電池セル10が位置合わせされている状態で載置されるように、電池セル10の第1外面11及び第2外面13の形状に対応した内面を有してよい。治具90は、電池セル10の第1外面11の中央部から突出している電極タブ12に対応する形状を有してよい。電池セル10の上面又は下面に、接着層15が設けられていてよい。
図5Cに示される工程において、放熱板70が治具90の上に載置される。治具90は、放熱板70等を位置合わせして載置できるように、ボス92及び段差を有してよい。放熱板70は、電池モジュール100が下部ケース300に締結される際に用いられる、突起部と孔72とを端部に有してよい。放熱板70は、突起部が治具90の段差に当接し、且つ、孔72が治具90のボス92に嵌まることによって、位置合わせされてよい。
図5Dに示される工程において、積層されている電池セル10の上面に、さらに絶縁シート50が載置されてよい。絶縁シート50の上面に、接着層15が設けられていてよい。
図5Eに示される工程において、少なくとも電池セル10が積層されている構成に対して、第2セルケース30が挿入される。その際、第2セルケース30の仕切板33は、積層されている電池セル10の封止部19の間に挿入される。電池セル10が積層されている構成は、電池セル10同士、又は、電池セル10と他の構成とが接着層15によって接着されていることによって、治具90から取り出された状態でも、位置合わせされている状態を維持しうる。
図5Fに示される工程において、電池セル10が積層されている構成に対して、第2セルケース30の反対側から第1セルケース20が挿入される。その際、第1セルケース20の仕切板23は、積層されている電池セル10の封止部19の間に挿入される。電池セル10の電極タブ12は、第2セルケース30のスリット34から外部に突出する。
図5Gに示される工程において、電極タブ12に対して、タブ間バスバ40、総プラスバスバ41及び総マイナスバスバ42が電気的に接続される。バスバと電極タブ12とは、例えば、溶接又は溶着等によって電気的に接続されてよい。隣接する電池セル10の正極タブ12p及び負極タブ12nがタブ間バスバ40に対して溶接により接合される場合、電池セル10が位置合わせされている状態を維持していることによって、精度よく接合されうる。
さらに、電池セル10が積層されている構成がセルケースに収容されている構成に対して、拘束板60が上面から取り付けられる。拘束板60の凸部62は、セルケースの開口部22及び32を通って、電池セル10が積層されている構成の上面に当接する。拘束板60は、接着層15によって電池セル10が積層されている構成に接着されてよい。
図5Hに示される工程において、拘束板60は、拘束板締結部材64によってセルケースに締結されてよい。拘束板60がセルケースに締結されることによって、電池モジュール100の組立が完了する。
図5A〜Hに例示される工程に沿って電池モジュール100が組み立てられる場合、隣接して積層されている電池セル10の電極タブ12同士の位置決めの精度が向上されうる。結果として、電極タブ12とバスバとが高い精度で容易に接合されうるとともに、組電池1の信頼性が向上されうる。
電池セル10、放熱板70、絶縁シート50、又は拘束板60等の積層されている各部が接着層15によって接着されていることによって、電池モジュール100が振動又は衝撃等を受けた場合の耐久性が向上されうる。例えば、電池モジュール100を有する組電池1が車両に搭載される場合、車両の走行時の振動又は衝撃等によって、電池モジュール100の各部の相対的な変位が低減されうる。電池モジュール100の各部が接着されることによって、振動又は衝撃等を受けた場合でも、各部が破損しにくくなる。
第1セルケース20及び第2セルケース30がそれぞれ、電池セル10の封止部19の間に位置する仕切板23及び33を有することによって、電池セル10は、互いに絶縁されやすくなる。例えば、電池セル10が経時的に劣化して変形した場合でも、隣接して積層されている電池セル10同士が互いに接触しにくくなる。
セルケースが表面に電気絶縁性素材が付与されている金属材、又は樹脂材等によって構成されることで、組電池1の内部に位置する電気部品等と、電池セル10とが、互いに電気的に絶縁されうる。
また、組電池1の下部ケース300と上部ケース400が金属製であった場合でも、電池セル10と、組電池1の外部に位置する電気部品等との絶縁を確保することができる。なお、下部ケース300、上部ケース400が樹脂材料により構成されていれば、セルケースが金属材料により構成されていても、同様に電池セル10と組電池1の外部に位置する電気部品等との絶縁を確保することができる。
図6は、補機モジュール200の構成例を示す分解斜視図である。
図6に示されるように、補機モジュール200は、補機台座210と、リレー220と、電流センサ230と、ヒューズ240と、基板260とを有する。電流センサ230は、その端子に締結孔231を有し、締結部材252によって、補機台座210の締結部212に締結される。電流センサ230の一端の締結孔231は、リレー220と電気的に接続している銅バスバ250の締結孔251と共締めされる。リレー220は、その端子に締結孔221を有し、締結部材252によって、補機台座210の締結部212に締結される。リレー220の一端の締結孔221は、電流センサ230と電気的に接続している銅バスバ250の締結孔251と共締めされる。リレー220の他端の締結孔221は、ヒューズ240と電気的に接続している銅バスバ250の締結孔251と共締めされる。ヒューズ240は、その端子に締結孔241を有し、締結部材252によって、補機台座210の締結部212に締結される。ヒューズ240の一端の締結孔241は、リレー220と電気的に接続している銅バスバ250の締結孔251と共締めされる。基板260は、例えば4隅に締結孔261を有し、締結部材262によって、補機台座210の締結部214に締結される。補機台座210は、締結孔216を有する。補機モジュール200は、電池モジュール100と合わせて下部ケース300に収容される際、締結孔216にモジュール締結部材270(図7参照)が貫通することによって、下部ケース300の締結部340(図1参照)に締結される。
図7は、電池モジュール100と補機モジュール200との組立例を示す斜視図である。
図7に示されるように、補機モジュール200の補機台座210は、モジュール締結部材270によって、第1セルケース20及び第2セルケース30に締結されている。モジュール締結部材270は、補機モジュール200と電池モジュール100とを合わせて、下部ケース300の締結部340(図1参照)に締結しうる。電流センサ230は、リレー220と電気的に接続している側とは異なる端子において、総プラスバスバ41と電気的に接続している銅バスバ250と電気的に接続している。
組電池1は、プラス出力端子410とマイナス出力端子420とをさらに有する。ヒューズ240は、リレー220と電気的に接続している側とは異なる端子において、プラス出力端子410と電気的に接続しているプラス出力端子バスバ412と電気的に接続している。すなわち、プラス出力端子410は、直列に接続されているヒューズ240とリレー220と電流センサ230とを介して、総プラスバスバ41と電気的に接続している。マイナス出力端子420は、マイナス出力端子バスバ422を介して、総マイナスバスバ42と電気的に接続している。プラス出力端子410は、締結孔414におけるねじ止め等によって、下部ケース300の締結部330(図1参照)に締結されてよい。マイナス出力端子420は、締結孔424におけるねじ止め等によって、下部ケース300に締結されてよい。
組電池1は、タブ間バスバ40、総プラスバスバ41及び総マイナスバスバ42を覆うバスバカバー80をさらに有してよい。バスバカバー80がバスバを覆うことによって、組電池1が衝突等の衝撃を受け、変形、損傷した場合でも、バスバと下部ケース300間の電気的絶縁性が確保されるため、組電池1の信頼性がより高められうる。
リレー220は、電池セル10と、プラス出力端子410との間を接続したり、切断したりするスイッチング素子として機能する。
電流センサ230は、電池セル10からプラス出力端子410に流れる電流の大きさを検出する。電流センサ230は、検出した電流の大きさを基板260に出力してよい。
ヒューズ240は、ヒューズ本体と、ヒューズ本体を収容保持する絶縁樹脂製のハウジングと、ハウジングを覆う絶縁樹脂製のカバーとを含んでよい。ヒューズ240は、過電流が流れることによって溶断する。
基板260は、BMS(Battery Management System)を有してよい。BMSは、バッテリコントローラともいう。BMSは、少なくとも1つのプロセッサを含んで構成されてよい。BMSは、電流センサ230と通信可能に接続され、電流センサ230から電流の検出結果を取得してよい。BMSは、リレー220と通信可能に接続され、リレー220の開閉を制御する情報を出力してよい。BMSは、タブ間バスバ40と電気的に接続され、タブ間バスバ40の電位を検出してもよい。BMSは、タブ間バスバ40の電位を検出するセンサと通信可能に接続され、タブ間バスバ40の電位の検出結果を取得してよい。BMSは、電池セル10に関する情報を、コネクタ430(図8参照)を通じて、外部に出力してよい。
図8は、上部ケース400の構成例を示す分解斜視図である。
図8に示されるように、上部ケース400は、コネクタ430と、ガス排出部440とを有する。コネクタ430は、補機モジュール200の基板260と通信可能に接続されている。コネクタ430は、例えば組電池1を搭載している車両のECU(Electric Control Unit)等の外部回路と接続可能であってよい。
上部ケース400は、下部ケース300の締結部320(図9参照)と締結される締結部450を有する。下部ケース300の締結部320と上部ケース400の締結部450とは、ねじ止め等によって締結されてよいし、クリップ等の弾性部材によって締結されてもよい。上部ケース400と下部ケース300とが締結されて構成されるケースは、電池モジュール100を取り囲むことによって、電池モジュール100を保護しうる。
電池セル10は、充放電を繰り返すことによって、経時的に劣化しうる。電池セル10の経時劣化に伴って、電池セル10の内部において、電解液の分解又は揮発等に起因するガスが発生しうる。電池セル10の内部のガスの圧力が所定値を上回ると、ガスは、電池セル10の封止部19の一部から外部へと放出されうる。電池セル10の内部から放出されたガスは、下部ケース300と上部ケース400とによって囲まれている、組電池1の内部の空間に溜まりうる。組電池1の内部の空間に溜まったガスは、上部ケース400のガス排出部440を通って、組電池1の外部に排出されうる。ガス排出部440は、上部ケース400の上面に設けられているが、これに限られず、上部ケース400の側面に設けられていてもよいし、下部ケース300の底面310(図10参照)又は側面に設けられていてもよい。
ガス排出部440は、ガスカバー442と、ブリーザ444とを有する。ガスカバー442は、ブリーザ444を覆うことによって、ブリーザ444を外部からの衝撃等から保護しうる。ブリーザ444は、通気性を有しつつ防水性及び防塵性も有する内圧調整膜をガスの排出経路に有する。ガス排出部440がブリーザ444を有することによって、組電池1の内部の空間に溜まっているガスが組電池1の外部に排出されるとともに、組電池1の外部から、水又は塵埃等が組電池1の内部に進入しにくくなる。結果として、組電池1の信頼性が向上されうる。
図9は、下部ケース300に電池モジュール100が収容されている構成例を示す斜視図である。
図9に示されるように、電池モジュール100は、下部ケース300に収容されている状態において、下部ケース300の締結部340(図1参照)に締結されている。補機モジュール200が電池モジュール100の上部に搭載される場合、補機台座210とセルケースとは、モジュール締結部材270(図7参照)によって、下部ケース300の締結部340にまとめて締結される。
図10は、図9のA−A断面図である。図11は、図10の破線囲み部の拡大図である。
図10及び図11に示されるように、下部ケース300は、下方の側に底面310を有する。電池モジュール100が下部ケース300に収容されている状態において、積層されている電池セル10は、下方に位置する底面310、及び、上方に位置する拘束板60それぞれから加圧されている。言い換えれば、下部ケース300の底面310は、拘束板60が電池セル10を加圧している側とは逆の側から、電池セル10を加圧している。積層されている電池セル10は、底面310と拘束板60との間に挟持されているともいえる。積層されている電池セル10は、挟持されていることによって、下部ケース300に安定した状態で収容されうる。下部ケース300の底面310が電池セル10を下側から加圧する機能を有することによって、電池セル10を下側から加圧するためだけの部材が省略されうる。結果として、組電池1が小型・軽量化されたり、低コスト化されたりしうるとともに、電池セル10の保持構造の信頼性が向上されうる。
底面310は、絶縁シート50を介して、電池セル10の下方の面に当接してよい。絶縁シート50は、接着層15によって底面310に接着されていてよい。絶縁シート50が設けられることによって、電池セル10の下面と、下部ケース300の底面310との間の電気的な絶縁性が向上されうる。底面310は、絶縁シート50を介さずに、接着層15によって電池セル10に接着されていてよい。底面310が絶縁シート50を介さずに電池セル10に接着されている場合、電池セル10の外装部材16は、その表層等に絶縁性部材の層を含んでよい。底面310と電池セル10との間に位置する絶縁シート50又は絶縁性部材の層は、第2絶縁層ともいう。電池モジュール100が底面310と電池セル10との間に第2絶縁層を有することによって、電池セル10と下部ケース300との間の電気絶縁性が向上されうる。
底面310は、上方に突出する凸部312を有する。凸部312は、セルケースが有する開口部22及び32を通って、電池セル10の下方の面の中央を含む所定範囲に当接しうる。電池モジュール100の上方に位置する拘束板60の凸部62は、セルケースが有する開口部22及び32を通って、電池セル10の上方の面の中央を含む所定範囲に当接しうる。凸部62は、絶縁シート50等の他の構成を介して、電池セル10の上方の面に当接してよい。電池モジュール100が下部ケース300に収容されている状態において、積層されている電池セル10は、下方に位置する凸部312と、上方に位置する凸部62との間に挟持されている。積層されている電池セル10は、上下両側から挟持されていることによって、強固に拘束されている。積層されている電池セル10は、上方及び下方の面それぞれの、中央を含む所定範囲において、凸部62及び凸部312によって加圧されている。電池セル10は、保持部18の上面及び下面のうち、封止部19に近い周辺の部分よりも中央の部分において、より大きい力で加圧されうる。
電池セル10は、充放電を繰り返すことによって、経時的に劣化しうる。電池セル10の経時劣化に伴って、電池セル10の内部において、電解液の分解又は揮発等に起因するガスが発生しうる。電池セル10の内部で発生したガスは、電池セル10を膨張させうる。積層されている電池セル10は、拘束板60の凸部62及び底面310の凸部312によって、上下面から加圧されることによって、電池セル10が積層されている方向へ膨張しにくくなる。
図11に示されるように、第2セルケース30は、タブ間バスバ40に接続されている一対の電極タブ12を配置する収容部36を有する。より具体的には、収容部36には、タブ間バスバ40と、タブ間バスバ40に接続されている一対の正極タブ12p及び負極タブ12nとが配置されている。第2セルケース30は、収容部36に配置されている一対の電極タブ12と、隣接する他の電極タブ12とを隔てる絶縁部37を有する。絶縁部37は、電極タブ12の配列方向、すなわち上下方向に沿って、収容部36に配置されている一対の電極タブ12と、隣接する他の電極タブ12とを電気的に絶縁する。
図12は、図1の破線囲み部の拡大図である。図13は、一対の電極タブ12とタブ間バスバ40との位置関係を模式的に示した拡大断面図である。図14は、電極タブ12とタブ間バスバ40との溶接部W1を模式的に示した上面視による平面図である。図15は、図13の破線囲み部の拡大図である。図16は、電極タブ12とタブ間バスバ40との溶接部W1及びW2の他の例を模式的に示した図15に対応する拡大図である。
図12に示されるように、タブ間バスバ40は、例えば締結孔40aを通じてねじ止め等の任意の方法で第2セルケース30に取り付けられている。締結孔40aには、各電池セル10の端子電圧を検出する上述した電圧検出部が共に取り付けられてもよい。
タブ間バスバ40と電気的に接続されている一対の電極タブ12は、電極タブ12の配列方向から見た平面視において互いに重畳している。より具体的には、一対の電極タブ12は、配列方向と交わる幅方向、すなわち左右方向に沿って互いに対応する位置及び形状により一対の電池セル10からそれぞれ突設されている。より具体的には、一対の正極タブ12p及び負極タブ12nは、左右方向における突設位置及び全体の形状が互いに略同一となるようにそれぞれ形成されている。
図13に示されるように、タブ間バスバ40は、左右方向から見た平面視において略コの字状に形成されている。略コの字状のタブ間バスバ40が一対の正極タブ12p及び負極タブ12nの間に配置されている。タブ間バスバ40が配置される際、タブ間バスバ40は、例えば、上下方向に平行な外面が第2セルケース30の外面と突き当たることで前後方向に位置決めされる。タブ間バスバ40の上下幅と一対の正極タブ12p及び負極タブ12nの上下間隔とは略同一である。すなわち、タブ間バスバ40が配置されると、その上面と負極タブ12nとが互いに接触又は近接し、その下面と正極タブ12pとが互いに接触又は近接する。このような状態で、クリップ等の固定治具を用いてタブ間バスバ40と電極タブ12とを互いに接触させる。互いに接触させた状態で上方からレーザ光を照射して、タブ間バスバ40の上面と負極タブ12nとをレーザ溶接により互いに接合する。以上により、溶接部W1が形成される。同様に、下方からレーザ光を照射して、タブ間バスバ40の下面と正極タブ12pとをレーザ溶接により互いに接合する。以上により、溶接部W2が形成される。
電極タブ12の先端面及びタブ間バスバ40の先端面のいずれか一方は、他方よりもセルケースの反対側に配置されている。電極タブ12とタブ間バスバ40とは、セルケース側に配置されているいずれか一方の先端面近傍でレーザ溶接により互いに接合されている。図14及び図15に示されるように、例えば、タブ間バスバ40の前後方向の先端面は、電極タブ12の前後方向の先端面よりもセルケースの反対側に配置されている。このとき、電極タブ12とタブ間バスバ40とは、セルケース側に配置されている電極タブ12の先端面近傍でレーザ溶接により互いに接合されている。溶接部W1及びW2は、電極タブ12の先端面近傍で左右方向に沿って直線状に延在している。電極タブ12の先端面及びタブ間バスバ40の先端面の位置関係は、図15に示されるような関係に限られない。図16に示されるように、例えば、電極タブ12の前後方向の先端面は、タブ間バスバ40の前後方向の先端面よりもセルケースの反対側に配置されていてもよい。このとき、電極タブ12とタブ間バスバ40とは、セルケース側に配置されているタブ間バスバ40の先端面近傍でレーザ溶接により互いに接合されている。溶接部W1及びW2は、タブ間バスバ40の先端面近傍で左右方向に沿って直線状に延在している。
以上のような一実施形態に係る電池モジュール100によれば、電池セル10の電極タブ12をトリミングすることなく接合できる。電池モジュール100は、略コの字状のタブ間バスバ40を有することで、複数の正極タブ12pとタブ間バスバ40とのそれぞれの接触部に対して同一方向からのレーザ溶接を可能とする。同様に、電池モジュール100は、略コの字状のタブ間バスバ40を有することで、複数の負極タブ12nとタブ間バスバ40とのそれぞれの接触部に対して同一方向からのレーザ溶接を可能とする。加えて、従来技術と異なり、電極タブ12をトリミングして上下方向に沿って互いを重畳させないようにする必要がなく、左右方向における各接触部の位置が略同一となる。したがって、電極タブ12の幅方向、すなわち左右方向において、各接触部に対するレーザ光の照射位置が略同一となる。以上により、レーザ溶接に関する工程が簡略化され、溶接作業の効率が向上する。したがって、電池モジュール100の生産性が向上し、生産コストも低下する。
第2セルケース30の絶縁部37により、収容部36に配置されている一対の電極タブ12と、隣接する他の電極タブ12とが電気的に絶縁されるので、電池モジュール100の信頼性が向上し、結果として組電池1の製品としての信頼性も向上する。セルケース及び絶縁部37が樹脂材又は表面に電気絶縁性素材が付与されている金属材によって構成されることで、絶縁性が向上し、組電池1の製品としての信頼性もさらに向上する。
タブ間バスバ40が電極タブ12の配列方向(上下方向)と交わる幅方向(左右方向)から見て略コの字状に形成されていることで、平板状に形成されている一対の電極タブ12それぞれと平面で接触した状態で、それらの間に配置可能である。したがって、電池モジュール100では、電池セル10の電極タブ12をトリミングすることなくタブ間バスバ40に接合できるので、電池モジュール100の生産性が向上し、生産コストも低下する。
電極タブ12の先端面及びタブ間バスバ40の先端面のいずれか一方が他方よりもセルケースの反対側に配置されていることで、それらのレーザ溶接が容易となる。例えば、レーザ溶接によって電極タブ12及びタブ間バスバ40を接合する場合、レーザ光の照射位置の識別が容易となり、レーザ溶接性が向上する。
電極タブ12とタブ間バスバ40とがセルケース側に配置されているいずれか一方の先端面近傍で互いに接合されることで、レーザ溶接に用いられるレーザ光の反射が抑制され、レーザ溶接性がさらに向上する。例えば、図15のような配置において電極タブ12の先端面近傍ではなくよりセルケース側の位置で電極タブ12の上下面にレーザ光を照射した場合、レーザ光が反射して、溶接に必要な熱量が十分に伝達されない恐れがある。溶接部W1及びW2が図15又は図16に示すように各構成部の隅に形成されることで、レーザ光の吸収率が向上し、レーザ溶接性がさらに向上する。加えて、溶接状態の視覚的な検査又は画像による検査が溶接後においても容易である。
図16のような配置でレーザ溶接を行うことで、溶接部W1及びW2が一対の電極タブ12の内側に形成される上に、略コの字状のタブ間バスバ40の開放部が溶接部W1及びW2よりもセルケース側に配置されている。これにより、レーザ溶接に伴って発生する電極タブ12又はタブ間バスバ40の破片等がタブ間バスバ40の略コの字部分の内部で飛散する。したがって、これらの破片がタブ間バスバ40内に溜め込まれ、電池モジュール100の各構成部に対して及ぼす影響が抑制される。レーザ溶接に伴う破片の影響を抑制する構成を別途設ける必要がないので、部品点数が削減され、電池モジュール100の生産性が向上する。
電極タブ12とタブ間バスバ40とがレーザ溶接により互いに接合されていることで、接触抵抗が低減し、充放電抵抗が低減する。したがって、発熱が抑制され、電池セル10が長寿命化される。結果として、組電池1の製品としての信頼性が向上する。
タブ間バスバ40の表面にレーザ溶接用のレーザ光を吸収するめっきが施されていることで、タブ間バスバ40の酸化が抑制され、かつレーザ光の吸収率が向上する。したがって、一対の電極タブ12とタブ間バスバ40とのレーザ溶接性が向上する。
拘束板60及び底面310は、セルケースの開口部22及び32を通して、積層されている電池セル10を加圧している。すなわち、セルケースは、拘束板60及び底面310によって直接加圧されていない。セルケースが加圧されないことによって、セルケースは撓みにくくなる。結果として、セルケースが破損しにくくなる。
拘束板60が金属材により構成されることによって、拘束板60の剛性が向上されうる。結果として、電池セル10が積層されている方向に電池セル10が膨張しにくくなるとともに、電池セル10の上下方向の位置が規制されうる。拘束板60が樹脂材又は電気絶縁性素材が付与されている金属材を含むことによって、電気絶縁性が向上されうる。拘束板60が樹脂材により構成される場合、組電池1が軽量化されうるとともに、低コストで製造されうる。
電池セル10が保持部18の上面及び下面の中央付近で加圧されることによって、電池セル10の内部で発生したガスは、封止部19に近い周辺の部分に集められうる。電池セル10の内部で発生したガスの圧力が所定値を超えた場合、ガスは、封止部19から電池セル10の外部に放出されうる。ガスが封止部19に近い周辺の部分に集められることによって、ガスが電池セル10の外部に放出されやすくなる。すなわち、電池セル10が保持部18の上面及び下面の中央付近で加圧されることによって、ガスが電池セル10の外部に放出されやすくなる。結果として、電池セル10の信頼性が向上されうる。
電池モジュール100が絶縁シート50を有することで、拘束板60と、内部の電池セル10との間の電気的な絶縁が確保されうる。
電池セル10の正極タブ12p及び負極タブ12nが前後方向に沿ってそれぞれ反対に突出することで、セルケースの対称性が向上されうる。このようにすることで、セルケースがバランスよく形成されうる。
本発明は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。発明の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
例えば、上述した各構成部の形状、配置及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
例えば、電池モジュール100の組立方法は、上述した方法に限定されない。電池モジュール100の組立方法は、その機能が発揮されるように組み立てることができるのであれば、任意の方法であってもよい。例えば、上述した電池モジュール100の組立方法における各工程は、論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の工程を1つに組み合わせたり、又は分割したりすることが可能である。
タブ間バスバ40は、略コの字部分の開口側で逆側の端部よりも幅広であってもよい。より具体的には、例えば図16において、タブ間バスバ40の前端の上下幅が後端の上下幅よりも大きくてもよい。このように、タブ間バスバ40の開口がより開くように形成されていることで、タブ間バスバ40を一対の電極タブ12間に配置するときに、各構成部同士の接触性が向上する。結果として、レーザ溶接性が向上する。
タブ間バスバ40の形状は、略コの字状に限定されない。レーザ溶接性が維持できるのであれば、タブ間バスバ40は、任意の形状により形成されていてもよい。例えば、タブ間バスバ40は、略Hの字状に形成されていてもよい。例えば、タブ間バスバ40は、前後に反転した略コの字状に形成されていてもよい。例えば、タブ間バスバ40は、ブロック状に形成されていてもよい。例えば、タブ間バスバ40は、板状に形成されていてもよい。
総プラスバスバ41と正極タブ12pとは、タブ間バスバ40と電極タブ12とのレーザ溶接と同様に、セルケース側に配置されているいずれか一方の先端面近傍でレーザ溶接により互いに接合されていてもよい。総マイナスバスバ42と負極タブ12nとは、タブ間バスバ40と電極タブ12とのレーザ溶接と同様に、セルケース側に配置されているいずれか一方の先端面近傍でレーザ溶接により互いに接合されていてもよい。
レーザ溶接に用いられるレーザ光の反射を抑制できるのであれば、電極タブ12とタブ間バスバ40とは、先端面近傍ではなくよりセルケース側の位置で互いに接合されてもよい。
第1セルケース20と第2セルケース30との係合方向は左右方向に限定されない。第1セルケース20と第2セルケース30とは、その機能が発揮されるように係合するのであれば、任意の方向に沿って係合してもよい。
電池モジュール100の下面側にも拘束板60が配置されていてもよい。これにより、上下両方向から剛性の高い拘束板60によって電池セル10が狭持されているので、加圧保持性がさらに向上する。
溶接方法は、レーザ溶接に限定されない。溶接方法は、電池セル10の電極タブ12をトリミングすることなく接合できる任意の方法であってもよい。溶接方法は、例えば超音波溶接であってもよい。