JP2019185961A - Bncコネクタプラグ及びbncコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性が高いBNCコネクタプラグを実現する。【解決手段】本発明の一形態に係るBNCコネクタプラグ1は、端子が内部に配置された状態で固定される端子固定体4と、端子固定体4の軸方向に当該端子固定体4が移動可能に内部に配置される筒状体5と、端子固定体4の移動を規制する規制機構6と、を備える。規制機構6は、端子固定体4の外周面から突出する第1の突出部10と、筒状体5の内周面から突出する第2の突出部11と、筒状体5の内周面から突出する第3の突出部12と、第2の突出部11と第3の突出部12との間に配置され、第1の突出部10が引っ掛けられる台座13と、第2の突出部11と台座13との間に配置される弾性部材14と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、BNC(Bayonet Neill Concelman)コネクタプラグ及びBNCコネクタに関し、例えば、BNCコネクタジャックに接続されるBNCコネクタプラグ及びそれを備えるBNCコネクタに関する。
一般的なコネクタは、例えば、信号の入出力を行う機器に使用されている。これらのコネクタは、TNC、M、N、SMA型などが存在するが、BNC型のコネクタが簡単に脱着できる構成とされており、広く使用されている。
例えば、一般的なBNCコネクタは、特許文献1に開示されているように、BNCコネクタプラグの筒状体に形成された溝部にBNCコネクタジャックの筒状体に形成されたピンを挿入して、BNCコネクタジャックに対してBNCコネクタプラグを回転させ、BNCコネクタジャックのピンをBNCコネクタプラグの溝部の戻り止め部に嵌め込むことで、BNCコネクタプラグとBNCコネクタジャックとを接続する構成である。
特開2004−6334号公報
このようなBNCコネクタにおいては、BNCコネクタジャックのピンがBNCコネクタプラグの溝部の戻り止め部から簡単に離脱しないように、BNCコネクタプラグの弾性部材によってBNCコネクタジャックのピンがBNCコネクタプラグの溝部の戻り止め部に嵌め込まれる側にBNCコネクタジャックを押し込んでいる。
このとき、BNCコネクタプラグは、端子が固定される端子固定体に通された弾性部材が当該端子固定体に設けられたワッシャと筒状体に形成されたフランジ部との間に配置され、さらに筒状体の端部をかしめることで、端子固定体や弾性部材が筒状体から抜け出ない構成とされている。
このように一般的なBNCコネクタプラグは、端子固定体や弾性部材が筒状体から抜け出ないように当該筒状体の端部をかしめる必要がある。このとき、筒状体の端部のかめし作業に失敗したり、かしめ部が損傷したり、する場合があり、一般的なBNCコネクタプラグは、生産性が低い課題を有していた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、生産性が高いBNCコネクタプラグ及びBNCコネクタを実現する。
本発明の一態様に係るBNCコネクタプラグは、BNCコネクタジャックが接続されるBNCコネクタプラグであって、
端子が内部に配置された状態で固定される端子固定体と、
前記端子固定体の軸方向に当該端子固定体が移動可能に内部に配置される筒状体と、
前記端子固定体の移動を規制する規制機構と、
を備え、
前記規制機構は、
前記端子固定体の外周面から突出する第1の突出部と、
前記筒状体の内周面における前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側から突出する第2の突出部と、
前記筒状体の内周面における前記第2の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側から突出する第3の突出部と、
前記第2の突出部と前記第3の突出部との間に配置され、前記BNCコネクタジャックが接続される側から前記第1の突出部が引っ掛けられる台座と、
前記第2の突出部と前記台座との間に配置される弾性部材と、
を有する。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記第1の突出部は、前記第3の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側に突出しており、
前記BNCコネクタジャックが接続された場合に、前記第1の突出部が前記BNCコネクタジャックに接触して、前記台座を介して前記弾性部材を収縮させることで、前記弾性部材は、前記BNCコネクタジャックを前記BNCコネクタプラグに対して離間する方向に付勢し、前記BNCコネクタジャックのピンを前記筒状体に形成された溝部の戻り止め部に押し込むことが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記台座は、リング部と、前記リング部から前記BNCコネクタジャックが接続される側に突出し、前記リング部の周方向に間隔を開けて配置される位置決めピンと、を備え、
前記位置決めピンは、前記第3の突出部に形成された切り欠き部の内部に配置され、
前記第1の突出部は、前記位置決めピンの間に配置されていることが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記第3の突出部は、前記切り欠き部の両側から前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に突出するガイド部を備え、
前記ガイド部の間に前記位置決めピンが配置されていることが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記ガイド部は、前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に前記端子固定体が引き込まれた場合に、前記ガイド部から前記位置決めピンが抜けない高さを有することが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記位置決めピンは、前記BNCコネクタジャックが接続される側に前記端子固定体が押し込まれた場合に、前記位置決めピンから前記第1の突出部が抜けない高さを有することが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記端子固定体は、当該端子固定体における前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側の端部にフランジ部を備え、
前記フランジ部は、前記第2の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に配置されていることが好ましい。
上述のBNCコネクタプラグにおいて、前記端子固定体のフランジ部は、前記弾性部材を前記BNCコネクタジャックが接続される側に押し込む押し込み部を備え、
前記押し込み部の高さは、前記第3の突出部のフランジ部の厚さより高いことが好ましい。
本発明の一態様に係るBNCコネクタは、
上述のBNCコネクタプラグと、
前記BNCコネクタプラグに接続されるBNCコネクタジャックと、
を備える。
本発明によれば、生産性が高いBNCコネクタプラグ及びBNCコネクタを実現できる。
実施の形態のBNCコネクタプラグにBNCコネクタジャックが接続されたBNCコネクタを示す一部透視図である。 実施の形態のBNCコネクタを示す断面図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグを示す分解図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体を示す斜視図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す正面図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す斜視図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す平面図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す異なる斜視図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの台座を示す斜視図である。 台座の第1の凹部及び第1の切り欠き部に第1の突出部が通された状態を示す一部透視図である。 端子固定体に対して筒状体を回転させた状態を示す一部透視図である。 第1の突出部を台座の位置決めピンの間に配置した状態を示す一部透視図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体が引き込まれた状態を示す一部透視図である。 実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体が押し込まれた状態を示す一部透視図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
先ず、本実施の形態のBNCコネクタプラグの構成を説明する。図1は、本実施の形態のBNCコネクタプラグにBNCコネクタジャックが接続されたBNCコネクタを示す一部透視図である。図2は、本実施の形態のBNCコネクタを示す断面図である。図3は、本実施の形態のBNCコネクタプラグを示す分解図である。図4は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体を示す斜視図である。図5は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す正面図である。図6は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す斜視図である。図7は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す平面図である。図8は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの筒状体を示す異なる斜視図である。図9は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの台座を示す斜視図である。なお、図1及び図3では、筒状体を透視した状態であり、図を明確にするために、筒状体は簡略化して示している。ここで、以下の説明では、説明を明確にするために、三次元(XYZ)座標系を用いて説明する。
本実施の形態のBNCコネクタプラグ1は、例えば、信号の入出力を行う機器などに用いられ、図1及び図2に示すように、BNCコネクタジャック2とでBNCコネクタ3を構成する。ここで、以下の説明では、無線機器のアンテナの接続部に用いられるBNCコネクタ3の構成を例に説明する。
BNCコネクタジャック2としては、図2に示すように、一般的な無線機器のアンテナの接続部に設けられるBNCコネクタジャックを用いることができ、雌型端子2aが固定された端子固定体2b、及び端子固定体2bが内部に固定された筒状体2cを備えており、筒状体2cの外周面からピン2dが突出している。
BNCコネクタプラグ1は、図3に示すように、端子固定体4、筒状体5及び規制機構6を備えている。端子固定体4は、図4に示すように、本体部4a及びフランジ部4bを備えており、例えば、樹脂製である。本体部4aは、円筒形状を基本形態としており、本体部4aの貫通孔4cの周面におけるZ軸+側の端部にねじ部4dが形成されている。
ねじ部4dには、例えば、雄型端子7をBNCコネクタプラグ1に接続するために、貫通孔4cに通された雄型端子7のねじ部がねじ込まれる。これにより、端子固定体4には、雄型端子7が内部に通された状態で固定される。但し、BNCコネクタプラグ1に接続される端子は、BNCコネクタジャック2の端子と電気的に接続できる形状であればよく、雌型端子でもよい。
フランジ部4bは、本体部4aにおけるZ軸+側の端部に形成されている。フランジ部4bは、Z軸方向から見て、円環形状であり、本体部4aにおけるZ軸+側の端部から当該本体部4aの径方向外側に突出している。
筒状体5は、図5乃至図8に示すように、本体部5a、第1の溝部5b、第2の溝部5c及び戻り止め部5dを備えており、例えば、樹脂製である。本体部5aは、端子固定体4の本体部4aの外径に対して大きい内径を有する円筒形状を基本形態としており、本体部5aの内部に端子固定体4がZ軸方向に移動可能に配置されている。
第1の溝部5bは、図1及び図5に示すように、本体部5aのZ軸−側の部分に形成されており、BNCコネクタプラグ1に接続されるBNCコネクタジャック2のピン2dが挿入される。そのため、第1の溝部5bは、BNCコネクタジャック2のピン2dの個数に対応するように、本体部5aに複数形成されており、例えば、二個の第1の溝部5bが本体部5aの中心を対称点とする点対称に配置されている。
第1の溝部5bは、図5に示すように、本体部5aを厚さ方向に貫通しており、周方向+側に向かうに従ってZ軸+側に上る螺旋状である。第1の溝部5bの一方の端部には、第2の溝部5cが接続されている。
第2の溝部5cは、図8に示すように、本体部5aの内周面に形成されており、Z軸方向に延在している。そして、第2の溝部5cのZ軸+側の端部は、第1の溝部5bに到達し、第2の溝部5cのZ軸−側の端部は、本体部5aのZ軸−側の端部に到達している。このような第2の溝部5cは、BNCコネクタジャック2のピン2dを挿入可能な深さを有する。
第1の溝部5bの他方の端部には、図5に示すように、戻り止め部5dが形成されている。戻り止め部5dは、第1の溝部5bの他方の端部からZ軸−側に突出する凹部であり、BNCコネクタジャック2のピン2dを係止可能な深さを有する。
このような本体部5aの外周面における第1の溝部5bに対してZ軸+側の部分には、BNCコネクタプラグ1をBNCコネクタジャック2と接続する際にユーザによって摘ままれる摘まみ部5eを備えているとよい。摘まみ部5eは、例えば、Z軸方向から見て、略正多角形に形成されている。但し、摘まみ部5eは、ユーザが摘まんだ際に滑らない形状であればよい。
規制機構6は、端子固定体4のZ軸方向(即ち、端子固定体4の軸方向)への移動を規制する。規制機構6は、図1などに示すように、第1の突出部10、第2の突出部11、第3の突出部12、台座13及びコイルバネ14を備えている。
第1の突出部10は、図3及び図4に示すように、端子固定体4の本体部4aの外周面から複数突出している。このとき、第1の突出部10は、端子固定体4の本体部4aの外周面の周方向に略等しい間隔(例えば、二個の第1の突出部10が略180°の間隔)を開けて配置されているとよい。
第1の突出部10は、例えば、逆T字形状であり、鉛直部10a及び水平部10bを備えている。但し、第1の突出部10の配置及び形状は、限定されず、変更することができ、例えば、水平部10bを省略してもよい。
第2の突出部11は、図6及び図7に示すように、筒状体5の本体部5aの内周面におけるZ軸+側の部分から複数突出している。このとき、第2の突出部11は、筒状体5の本体部5aの内周面の周方向に略等しい間隔(例えば、二個の第2の突出部11が本体部5aの内周面の周方向で略180°の間隔)を開けて配置されているとよい。
第2の突出部11は、詳細は後述するが、コイルバネ14を第2の突出部11に対してZ軸−側に配置する際に、コイルバネ14のピッチ部分にねじ込めるピン形状とされている。但し、第2の突出部11の配置や形状は、コイルバネ14のZ軸+側の動きを規制することができ、且つコイルバネ14のピッチ部分にねじ込むことができればよい。
第3の突出部12は、図6乃至図8に示すように、第2の突出部11に対してZ軸−側であって、且つ第1の溝部5bに対してZ軸+側に配置されている。第3の突出部12は、フランジ部12a、第1の切り欠き部12b、第2の切り欠き部12c及びガイド部12dを備えている。
フランジ部12aは、筒状体5の本体部5aの内周面から突出しており、円環形状を基本形態としている。そして、フランジ部12aは、フランジ部12aの中央に貫通部12eを備えており、貫通部12eは、端子固定体4の本体部4aの外径に対して大きい径を有する。
第1の切り欠き部12bには、詳細は後述するが、端子固定体4に形成された第1の突出部10が通される。そのため、第1の切り欠き部12bは、第1の突出部10と対応するように、フランジ部12aに形成されており、第1の突出部10の水平部10bの幅寸法W1に対して広い幅寸法W2を有し、且つ第1の突出部10における本体部4aからの突出量P1に対して深い深さD1を有する。
第2の切り欠き部12cは、フランジ部12aに形成されており、Z軸方向から見て、第1の切り欠き部12bの間に配置されている。第2の切り欠き部12cの幅寸法W3及び深さD2は、適宜、設定することができる。
ガイド部12dは、フランジ部12aにおける第2の切り欠き部12cの両側からZ軸+側に突出しており、フランジ部12aの径方向内側に配置されている。ガイド部12dは、例えば、略長方形状の平板である。
台座13は、図9に示すように、リング部13a、第1の凹部13b、位置決めピン13c及び第2の凹部13dを備えており、筒状体5に形成された第2の突出部11と第3の突出部12のフランジ部12aとの間に配置されている。リング部13aは、筒状体5の本体部5aの内径に対して小さい外径を有し、且つ端子固定体4の本体部4aの外径に対して大きい内径を有する。
第1の凹部13bは、Z軸方向から見て、筒状体5に形成された第1の切り欠き部12bと重なるように配置されており、詳細は後述するが、端子固定体4に形成された第1の突出部10が通される。そのため、第1の凹部13bは、端子固定体4に形成された第1の突出部10と対応するように、リング部13aに形成されており、第1の突出部10の水平部10bの幅寸法W1に対して広い幅寸法W4を有し、且つ第1の突出部10における本体部4aからの突出量P1に対して深い深さD3を有する。
位置決めピン13cは、二本を一組とし、複数組の位置決めピン群13eが台座13のリング部13aの周方向に略等しい間隔を開けて配置されている。位置決めピン群13eの各々の位置決めピン13cは、台座13のリング部13aからZ軸−側に突出し、リング部13aの径方向内側に配置されている。
位置決めピン群13eは、図1に示すように、筒状体5に形成されたガイド部12dの間であって、且つ筒状体5に形成された第2の切り欠き部12cの内部に配置されている。そして、位置決めピン群13eの一方の位置決めピン13cは、第2の切り欠き部12cを挟む一方のガイド部12dにおける他方のガイド部12dと対向する面と略接触し、他方の位置決めピン13cは、他方のガイド部12dにおける一方のガイド部12dと対向する面と略接触する。
位置決めピン群13eの位置決めピン13cにおけるリング部13aの周方向の間隔は、端子固定体4に形成された第1の突出部10の鉛直部10aの幅寸法と略等しく、位置決めピン13cの間に第1の突出部10の鉛直部10aが配置されている。
これにより、端子固定体4に形成された第1の突出部10の鉛直部10aは、位置決めピン13cによってZ軸方向の移動が案内される。このとき、第1の突出部10が最もZ軸+側に配置された状態で、第1の突出部10の鉛直部10aのZ軸+側の端面がリング部13aのZ軸−側の面に接触する。
第2の凹部13dは、位置決めピン群13eの両側に配置されており、リング部13aの内径部から径方向外側に窪んでいる。この第2の凹部13dには、筒状体5に形成されたガイド部12dが配置されている。
コイルバネ14は、図1に示すように、筒状体5の本体部5aの内部において、コイルバネ14の内部に端子固定体4の本体部4aが通された状態で、筒状体5に形成された第2の突出部11と台座13のリング部13aとの間に配置されている。このとき、コイルバネ14の内部に筒状体5に形成されたガイド部12dが配置されている。但し、本実施の形態では、コイルバネ14を用いたが、弾性変形可能な筒状体を用いたり、湾曲させた板バネを重ねたり、してもよい。このとき、コイルバネ14を用いると、板バネなどを用いる場合に比べて、安価にBNCコネクタプラグ1を製造することができる。
次に、本実施の形態のBNCコネクタプラグ1を組み立てる流れを説明する。図10は、台座の第1の凹部及び第1の切り欠き部に第1の突出部が通された状態を示す一部透視図である。図11は、端子固定体に対して筒状体を回転させた状態を示す一部透視図である。図12は、第1の突出部を台座の位置決めピンの間に配置した状態を示す一部透視図である。なお、図10乃至図12では、筒状体を透視した状態であり、図を明確にするために、筒状体は簡略化して示している。
先ず、組立者は、台座13を筒状体5に形成されたフランジ部12aのZ軸+側の面に載置する。このとき、Z軸方向から見て、台座13の第1の凹部13bを筒状体5に形成された第1の切り欠き部12bと重ねる。また、台座13の位置決めピン13cを筒状体5に形成されたガイド部12dの間であって、筒状体5に形成された第2の切り欠き部12cの内部に配置する。
次に、組立者は、コイルバネ14を筒状体5に形成された第2の突出部11と台座13のリング部13aとの間に配置する。詳細には、組立者は、例えば、コイルバネ14のピッチ部分に第2の突出部11をねじ込み、コイルバネ14を回転させることで、コイルバネ14をZ軸−側に移動させ、コイルバネ14を第2の突出部11と台座13のリング部13aとの間に配置する。
次に、組立者は、端子固定体4の本体部4aをZ軸+側からコイルバネ14の内部に挿入し、図10に示すように、端子固定体4に形成された第1の突出部10を台座13の第1の凹部13b及び筒状体5に形成された第1の切り欠き部12bに通す。
これにより、端子固定体4に形成された第1の突出部10は、筒状体5に形成されたフランジ部12aに対してZ軸−側に配置される。また、筒状体5の本体部5aにおけるZ軸+側の開口部は、端子固定体4のフランジ部4bによって略塞がれる。
なお、コイルバネ14の内部に端子固定体4の本体部4aが挿入された際に、第1の突出部10がコイルバネ14に干渉しないように、コイルバネ14の内径や第1の突出部10の突出量P1は設定されている。
次に、組立者は、図11に示すように、端子固定体4に対して筒状体5を周方向−側に回転させる。このとき、台座13の位置決めピン13cは、筒状体5に形成されたフランジ部12aからZ軸−側に突出しているので、端子固定体4に形成された第1の突出部10は位置決めピン13cに引っ掛かる。
次に、組立者は、図12に示すように、治具20を用いて台座13の位置決めピン13cをZ軸+側に押し込んで、位置決めピン13cのZ軸−側の端部を筒状体5に形成されたフランジ部12aのZ軸−側の面に対してZ軸+側に配置する。
ここで、治具20は、例えば、基部20a、挿入部20b及び押し込みピン20cを備えている。基部20aは、治具20で位置決めピン13cを押し込む際に組立者によって摘ままれる部分であり、例えば、円柱形状である。
挿入部20bは、基部20aからZ軸+側に突出しており、治具20で位置決めピン13cを押し込む際にZ軸−側から筒状体5の本体部5aの内部に挿入される。挿入部20bは、例えば、円柱形状であり、筒状体5の本体部5aの内径に対して小さい径を有する。
押し込みピン20cは、治具20で位置決めピン13cを押し込む際に、台座13における位置決めピン群13eのうち、端子固定体4に対する筒状体5の回転方向に対して逆側(即ち、周方向+側)に配置された位置決めピン13cをZ軸−側から押し込むように、挿入部20bからZ軸+側に突出している。押し込みピン20cは、例えば、位置決めピン13cの幅寸法に対して狭い幅寸法を有する略長方形状の平板である。
このような治具20の挿入部20bをZ軸−側から筒状体5の本体部5aの内部に挿入して、押し込みピン20cを台座13の位置決めピン13cに接触させ、治具20をZ軸+側に押し込むと、簡単に台座13の位置決めピン13cをZ軸+側に押し込むことができる。
これにより、コイルバネ14は、筒状体5に形成された第2の突出部11と台座13のリング部13aとの間で圧縮される。但し、治具20は、台座13の位置決めピン13cをZ軸+側に押し込むことができる構成であればよい。
この状態から、組立者は、端子固定体4に対して筒状体5を更に回転させ、端子固定体4に形成された第1の突出部10の水平部10bが治具20の押し込みピン20cに接触すると、治具20を筒状体5の本体部5aからZ軸−側に引き抜く。
これにより、台座13がコイルバネ14の復元力によってZ軸−側に押し込まれ、端子固定体4に形成された第1の突出部10の鉛直部10aのZ軸+側の部分が台座13の位置決めピン13cの間に配置され、第1の突出部10が台座13のリング部13aのZ軸−側の面に引っ掛かる。このように本実施の形態のBNCコネクタプラグ1は、端子固定体4の第1の突出部10を台座13のリング部13aに引っ掛けることで簡単に組み立てることができる。
このようなBNCコネクタプラグ1は、端子固定体4のフランジ部4bにコイルバネ14をZ軸−側に押し込む押し込み部4eを備えているとよい。これにより、コイルバネ14の圧縮力を増大でき、端子固定体4のガタツキを抑制することができる。
押し込み部4eは、フランジ部4bからZ軸−側に突出している。そして、押し込み部4eは、上述のように、端子固定体4の本体部4aを筒状体5の本体部5aに挿入してから、端子固定体4に対して筒状体5を回転させて当該端子固定体4に形成された第1の突出部10の鉛直部10aが台座13の位置決めピン13cの間に配置されるまでの間に、筒状体5の第2の突出部11に干渉しないように、フランジ部4bの周方向において所定の角度領域に配置されている。
ここで、上述のように、端子固定体4に形成された第1の突出部10が筒状体5に形成された第2の切り欠き部12cの内部に配置され、これにより、第1の突出部10が筒状体5に形成された第3の突出部12のフランジ部12aに対してZ軸−側に配置されている場合に比べて、端子固定体4がZ軸+側に移動することになる。
そこで、端子固定体4がZ軸+側に移動しても、端子固定体4の押し込み部4eが良好にコイルバネ14に接触しているように、押し込み部4eの高さH1は、筒状体5のフランジ部12aの厚さに対して高いことが好ましい。
次に、本実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体のZ軸方向への移動を説明する。図13は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体が引き込まれた状態を示す一部透視図である。図14は、本実施の形態のBNCコネクタプラグの端子固定体が押し込まれた状態を示す一部透視図である。なお、図13及び図14では、筒状体を透視した状態であり、図を明確にするために、筒状体は簡略化して示している。
上述の構成のBNCコネクタプラグ1における端子固定体4の本体部4aのねじ部4dに雄型端子7のねじ部をねじ込むことで、雄型端子7を接続することができる。雄型端子7がZ軸+側に引き込まれると、図13に示すように、端子固定体4に形成された第1の突出部10が台座13をZ軸+側に押し上げ。これにより、コイルバネ14が筒状体5に形成された第2の突出部11と台座13のリング部13aとの間で収縮し、端子固定体4のZ軸+側への移動を許容する。
このとき、コイルバネ14は、筒状体5に形成された第2の突出部11に引っ掛かって当該筒状体5から抜け出さず、その結果、端子固定体4も、筒状体5から抜け出さない。また、台座13の位置決めピン13cは、筒状体5に形成されたガイド部12dに沿ってZ軸+側に案内される。
そして、雄型端子7のZ軸+側への引き込みが解消されると、コイルバネ14の復元力によって台座13がZ軸−側に押し込まれると共に、端子固定体4もZ軸−側に押し込まれ、雄型端子7が引き込まれていない元の状態に復元される。
このとき、台座13の位置決めピン13c及び端子固定体4の第1の突出部10が筒状体5の第2の切り欠き部12cの内部に配置された状態を維持する必要がある。そのため、端子固定体4がZ軸+側に移動した際に台座13の位置決めピン13cが筒状体5に形成されたガイド部12dから抜け出さないように、ガイド部12dの高さH2及び位置決めピン13cの高さH3は設定される。
一方、雄型端子7がZ軸−側に押し込まれると、図14に示すように、端子固定体4の押し込み部4eがコイルバネ14を押し込む。これにより、コイルバネ14が端子固定体4の押し込み部4eと台座13のリング部13aとの間で収縮し、端子固定体4のZ軸−側への移動を許容する。このとき、端子固定体4に形成された第1の突出部10は、台座13の位置決めピン13cに沿ってZ軸−側に案内される。
そして、雄型端子7のZ軸−側への押し込みが解消されると、コイルバネ14の復元力によって端子固定体4がZ軸+側に押し込まれ、雄型端子7が押し込まれていない元の状態に復元される。
このとき、端子固定体4に形成された第1の突出部10を台座13の位置決めピン13cの内部に配置された状態を維持する必要がある。そのため、第1の突出部10が台座13の位置決めピン13cから抜けないように、位置決めピン13cの高さH3及び端子固定体4の第1の突出部10の高さH4は設定される。
次に、本実施の形態のBNCコネクタプラグ1にBNCコネクタジャック2を接続する流れを説明する。BNCコネクタプラグ1にBNCコネクタジャック2を接続する際には、図1に示すように、無線機器のユーザがBNCコネクタジャック2のピン2dを筒状体5の第2の溝部5cを介して第1の溝部5bに挿入する。
そして、ユーザがBNCコネクタジャック2に対してBNCコネクタプラグ1を周方向−側に回転させると、第1の溝部5bの傾斜によって、BNCコネクタプラグ1がBNCコネクタジャック2に接近し、BNCコネクタジャック2の筒状体2cのZ軸+側の端面が端子固定体4に形成された第1の突出部10のZ軸−側の面に接触する。
さらに、ユーザがBNCコネクタジャック2に対してBNCコネクタプラグ1を回転させると、次第に、BNCコネクタジャック2の筒状体2cのZ軸+側の端面が端子固定体4に形成された第1の突出部10をZ軸+側に押し上げる。これにより、台座13がZ軸+側に押し上げられ、コイルバネ14が圧縮する。
さらに、ユーザがBNCコネクタジャック2に対してBNCコネクタプラグ1を回転させ、BNCコネクタジャック2のピン2dが第1の溝部5bの他方の端部に到達すると、コイルバネ14の復元力によってピン2dが戻り止め部5dに押し込まれる。これにより、BNCコネクタプラグ1にBNCコネクタジャック2を接続することができる。
このような構成のBNCコネクタプラグ1は、一般的なBNCコネクタプラグのようなかしめ作業を省略して組み立てることができる。そのため、本実施の形態のBNCコネクタプラグ1は、一般的なBNCコネクタプラグに対して、組み立て作業が簡単で、しかも生産性を向上させることができる。
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
上記実施の形態のBNCコネクタプラグ1は、端子固定体4にフランジ部4bや押し込み部4eを備えた構成とされているが、省略してもよい。
上記実施の形態のガイド部12dや位置決めピン13cは、略長方形状の平板に形成しているが、ガイド部12dに沿って位置決めピン13cがZ軸方向に移動可能な構成であればよく、例えば、柱状でもよい。
上記実施の形態のBNCコネクタ3は、無線機器のアンテナの接続部に用いられる構成であるが、他の機器の信号の入出力部に用いる場合は、BNCコネクタプラグ1の端子固定体4や筒状体5及びBNCコネクタジャック2の端子固定体2bや筒状体2cは、真鍮などの金属製で構成される。この場合、端子固定体4には、インピーダンス整合をとるための外殻シェルを設けてもよい。つまり、BNCコネクタ3が設けられる機器に応じて、BNCコネクタプラグ1やBNCコネクタジャック2の材質などは、適宜、変更することができる。
1 BNCコネクタプラグ
2 BNCコネクタジャック、2a 雌型端子、2b 端子固定体、2c 筒状体、2d ピン
3 BNCコネクタ
4 端子固定体、4a 本体部、4b フランジ部、4c 貫通孔、4d ねじ部、4e 押し込み部
5 筒状体、5a 本体部、5b 第1の溝部、5c 第2の溝部、5d 戻り止め部、5e 摘まみ部
6 規制機構
7 雄型端子
10 第1の突出部、10a 鉛直部、10b 水平部
11 第2の突出部
12 第3の突出部、12a フランジ部、12b 第1の切り欠き部、12c 第2の切り欠き部、12d ガイド部、12e 貫通部
13 台座、13a リング部、13b 第1の凹部、13c 位置決めピン、13d 第2の凹部、13e 位置決めピン群
14 コイルバネ
20 治具
20a 基部
20b 挿入部
20c 押し込みピン

Claims (9)

  1. BNCコネクタジャックが接続されるBNCコネクタプラグであって、
    端子が内部に配置された状態で固定される端子固定体と、
    前記端子固定体の軸方向に当該端子固定体が移動可能に内部に配置される筒状体と、
    前記端子固定体の移動を規制する規制機構と、
    を備え、
    前記規制機構は、
    前記端子固定体の外周面から突出する第1の突出部と、
    前記筒状体の内周面における前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側から突出する第2の突出部と、
    前記筒状体の内周面における前記第2の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側から突出する第3の突出部と、
    前記第2の突出部と前記第3の突出部との間に配置され、前記BNCコネクタジャックが接続される側から前記第1の突出部が引っ掛けられる台座と、
    前記第2の突出部と前記台座との間に配置される弾性部材と、
    を有する、BNCコネクタプラグ。
  2. 前記第1の突出部は、前記第3の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側に突出しており、
    前記BNCコネクタジャックが接続された場合に、前記第1の突出部が前記BNCコネクタジャックに接触して、前記台座を介して前記弾性部材を収縮させることで、前記弾性部材は、前記BNCコネクタジャックを前記BNCコネクタプラグに対して離間する方向に付勢し、前記BNCコネクタジャックのピンを前記筒状体に形成された溝部の戻り止め部に押し込む、請求項1に記載のBNCコネクタプラグ。
  3. 前記台座は、リング部と、前記リング部から前記BNCコネクタジャックが接続される側に突出し、前記リング部の周方向に間隔を開けて配置される位置決めピンと、を備え、
    前記位置決めピンは、前記第3の突出部に形成された切り欠き部の内部に配置され、
    前記第1の突出部は、前記位置決めピンの間に配置されている、請求項1又は2に記載のBNCコネクタプラグ。
  4. 前記第3の突出部は、前記切り欠き部の両側から前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に突出するガイド部を備え、
    前記ガイド部の間に前記位置決めピンが配置されている、請求項3に記載のBNCコネクタプラグ。
  5. 前記ガイド部は、前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に前記端子固定体が引き込まれた場合に、前記ガイド部から前記位置決めピンが抜けない高さを有する、請求項4に記載のBNCコネクタプラグ。
  6. 前記位置決めピンは、前記BNCコネクタジャックが接続される側に前記端子固定体が押し込まれた場合に、前記位置決めピンから前記第1の突出部が抜けない高さを有する、請求項3乃至5のいずれか1項に記載のBNCコネクタプラグ。
  7. 前記端子固定体は、当該端子固定体における前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側の端部にフランジ部を備え、
    前記フランジ部は、前記第2の突出部に対して前記BNCコネクタジャックが接続される側に対して逆側に配置されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のBNCコネクタプラグ。
  8. 前記端子固定体のフランジ部は、前記弾性部材を前記BNCコネクタジャックが接続される側に押し込む押し込み部を備え、
    前記押し込み部の高さは、前記第3の突出部のフランジ部の厚さより高い、請求項7に記載のBNCコネクタプラグ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のBNCコネクタプラグと、
    前記BNCコネクタプラグに接続されるBNCコネクタジャックと、
    を備えるBNCコネクタ。
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