JP2019184882A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナーの劣化度を適切に算出する。【解決手段】像担持体と、転写体と、画像を形成するためのトナーの劣化度を算出するためのものでありかつ帯電されたトナーである第1トナーの帯電量に関わらず、該第1トナーの帯電量を一定とする条件を取得する取得部と、条件に基づいて、複数の第1トナーを像担持体に現像する現像部と、現像部により現像された複数の第1トナーそれぞれについての転写条件を変更して、該複数の第1トナーそれぞれを転写体に転写する転写部と、複数の第1トナーそれぞれが転写体に転写されるときに、複数の第1トナーそれぞれについての、転写部から出力される電流値を測定する測定部と、転写体に転写された複数の第1トナーそれぞれの量を検出する検出部と、複数の第1トナーそれぞれの電流値と、複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、トナーの劣化度を算出する算出部とを有する。【選択図】図3
Description
本開示は、画像形成装置に関する。
従来、トナーを用いて画像を形成する画像形成装置において、複数のパッチトナーを用いて、トナーの劣化度を算出する画像形成装置が提案されている。この複数のパッチトナーとは、本来の目的である画像を形成するためのトナーではなく、該トナーの劣化度を算出するためのトナーである。
しかしながら、特許文献1記載の画像形成装置では、複数のパッチトナーの帯電量について勘案されておらず、たとえば、複数のパッチトナーの帯電量が大きい場合には、たとえば、感光体と中間転写ベルトとの間で放電が生じてしまい、適切に、トナーの劣化度を算出できなかった。
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、トナーの劣化度を適切に算出する画像形成装置に関する。
本開示のある局面に従うと、像担持体と、転写体と、画像を形成するためのトナーの劣化度を算出するためのものでありかつ帯電されたトナーである第1トナーの帯電量に関わらず、該第1トナーの帯電量を一定とする条件を取得する取得部と、条件に基づいて、複数の第1トナーを像担持体に現像する現像部と、現像部により現像された複数の第1トナーそれぞれについての転写条件を変更して、該複数の第1トナーそれぞれを転写体に転写する転写部と、複数の第1トナーそれぞれが転写体に転写されるときに、複数の第1トナーそれぞれについての、転写部から出力される電流値を測定する測定部と、転写体に転写された複数の第1トナーそれぞれの量を検出する検出部と、複数の第1トナーそれぞれの電流値と、複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、トナーの劣化度を算出する算出部とを有する画像形成装置が提供される。
好ましくは、算出部は、何ら情報がない画像が転写体に転写されるときに転写部から出力される基準電流値と、複数の第1トナーそれぞれの電流値と、複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、トナーの劣化度を算出する。
好ましくは、現像部は、条件を取得するための第2トナーを像担持体に現像し、転写部は、現像部により現像された第2トナーを転写体に転写し、測定部は、第2トナーが転写体に転写されるときに、転写部から出力される条件取得用電流値を測定し、検出部は、転写体に転写された第2トナーの量を検出し、取得部は、条件取得用電流値と、第2トナーの量とに基づいて、条件を取得する。
好ましくは、現像部は、条件を取得するための第2トナーを像担持体に現像し、転写部は、現像部により現像された第2トナーを転写体に転写し、測定部は、第2トナーが像担持体に現像されるときに、現像部から出力される条件取得用電流値を測定し、検出部は、転写体に転写された第2トナーの量を検出し、取得部は、条件取得用電流値と、第2トナーの量とに基づいて、条件を取得する。
好ましくは、上記での処理が実行される条件取得モードに制御するモード制御部をさらに備え、現像部は、条件取得モードで取得された条件に基づいて、複数の第1トナーを像担持体に現像する。
好ましくは、取得部は、何ら情報がない画像が転写体に転写されるときに転写部から出力される基準電流値と、条件取得用電流値と、第2トナーの量とに基づいて、条件を取得する。
好ましくは、取得部は、画像形成装置に関する情報に基づいて条件を取得する。
好ましくは、算出部は、複数の第1トナーそれぞれの電流値と、複数の第1トナーそれぞれの量と、画像形成装置に関する情報とに基づいてトナーの劣化度を算出する。
好ましくは、算出部は、複数の第1トナーそれぞれの電流値と、複数の第1トナーそれぞれの量と、画像形成装置に関する情報とに基づいてトナーの劣化度を算出する。
好ましくは、画像形成装置に関する情報は、画像形成装置内の湿度と、用紙に対して画像形成装置により形成された画像の領域の該用紙の全領域における割合と、トナーとキャリアとおけるトナーの割合とのうち少なくとも1を含む。
好ましくは、現像部は、現像部により現像されるときの電圧と、像担持体の帯電電位と、像担持体の露光電位と、像担持体の露光面積とのうち少なくとも1を変更することにより、条件に基づいて、複数の第1トナーを像担持体に現像する。
好ましくは、転写条件は、第1トナーを転写体に転写するための転写電圧であり、転写電圧の極性は、第1トナーが帯びているトナー極性と、該トナー極性と逆の極性とを含む。
好ましくは、転写部は、トナーを消費するための消費用パッチを、算出部により算出されたトナーの劣化度に応じて、転写体に転写する。
好ましくは、画像形成装置は、算出部により算出されたトナーの劣化度に基づいてトナーの寿命を特定する。
本開示によれば、トナーの劣化度を適切に算出することができる。
本発明に基づいた実施の形態における画像形成装置について、以下、図を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。また、各実施の形態における構成を適宜組み合わせて用いることは当初から予定されていることである。
図1を参照して、本実施の形態における画像形成装置100の概略構成について説明する。図1は、画像形成装置100の内部構成を示す図である。
図1には、カラープリンターとしての画像形成装置100が示されている。以下では、カラープリンターとしての画像形成装置100について説明するが、画像形成装置100は、カラープリンターに限定されない。たとえば、画像形成装置100は、モノクロプリンターであってもよいし、モノクロプリンター、カラープリンターおよびFAXの複合機(MFP:Multi-Functional Peripheral)であってもよい。
画像形成装置100は、形成部としての画像形成ユニット1A〜1Dと、中間転写ベルト11(中間転写体)と、一次転写ローラー12と、二次転写ローラー13と、クリーニング部15と、排紙トレー16と、カセット17と、制御部18と、露光制御部19と、定着部としての定着器30と、排紙ローラー36と、反転搬送経路38などを含む。
画像形成ユニット1Aは、イエロー(Y)のトナー画像を形成する。画像形成ユニット1Bは、マゼンタ(M)のトナー画像を形成する。画像形成ユニット1Cは、シアン(C)のトナー画像を形成する。画像形成ユニット1Dは、ブラック(BK)のトナー画像を形成する。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、複数の支持ローラーのうち少なくとも一つの駆動ローラーが回転することにより、矢印21の方向に周回駆動する。画像形成ユニット1A〜1Dは、それぞれ、中間転写ベルト11の駆動方向に沿って順に配置されている。
画像形成ユニット1A〜1Dは、それぞれ、感光体2と、帯電部3と、現像部4と、感光体クリーニング部5と、露光部9とを備える。感光体2は、トナー画像を担持する像担持体である。一例として、感光体2には、その表面に感光層が形成された感光体ドラムが用いられる。感光体2は、中間転写ベルト11の駆動方向に対応する方向に回転する。
帯電部3は、感光体2の表面を一様に帯電する。露光部9は、露光制御部19からの制御信号に応じて感光体2にレーザー光を照射し、指定された画像パターンに従って感光体2の表面を露光する。ここでは、露光した箇所は、−極性で帯電されたトナーが移動しやすくなる。つまり、露光した箇所には、トナーが移動する一方、露光した箇所以外の箇所には、トナーを移動させないようにする。これにより、指定された画像パターンに応じた静電潜像が感光体2上に形成される。
現像部4は、感光体2上に形成された静電潜像をトナー画像として現像する。また、現像部4は現像ローラー4Aを有する。一例として、現像部4は、トナーおよびキャリアからなる二成分系の現像剤を用いて静電潜像を現像する。キャリアは、たとえば、鉄粉である。トナーは各色(Y、M、C、BK)がある。現像部4内で、トナーおよびキャリアは、かく拌されることにより、トナーとキャリアは互いに逆極性の電気(たとえば、静電気)を帯びる。本実施形態では、トナーは−極性であり、キャリアは+極性であるとする。つまり、このかく拌により、トナーは帯電する。なお、変形例として、トナーは+極性であり、キャリアは−極性としてもよい。
また、トナーとキャリアは互いに逆極性の電気(たとえば、静電気)を帯びることにより、トナーはキャリアに吸引される。また、現像ローラー4Aの内部には、磁石が設けられている。トナーが吸引されたキャリアは、該磁石に吸引されながら、該現像ローラー4Aの回転によって、感光体2に移動する。また、トナーが感光体2Aに移動し易くするために、制御部18は、現像ローラー4Aに、トナーと同じ極性のバイアス(以下では、「現像電圧」ともいう。)を印加する。
この現像電圧の印加により、現像ローラー4Aに吸引されているトナーは、該現像電圧からの反発力を受ける。該反発力により、トナーは、感光体2Aの露光部分に移動する。つまり、現像部4は、露光部分にトナーを移動させ、該露光部分以外の部分には、トナーを移動させる。これにより、現像部4は、感光体2の表面に対して静電潜像を現像することができる。
感光体2の表面に形成されたトナー画像(静電潜像)は、一次転写ローラー12によって中間転写ベルト11に転写される。このとき、イエロー(Y)のトナー画像、マゼンタ(M)のトナー画像、シアン(C)のトナー画像、ブラック(BK)のトナー画像が順に重ねられて中間転写ベルト11に転写される。これにより、カラーのトナー画像が中間転写ベルト11上に形成される。また、制御部18は、たとえば、一次転写ローラー12に転写電圧を印加させるための制御を行う。ここで、転写電圧は、トナーに帯びている電気の極性(ここでは、−極性)とは逆極性の電圧である。一次転写ローラー12からの転写電圧により、感光体2の表面に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト11に転写される。
感光体クリーニング部5は、クリーニングブレードを備える。クリーニングブレードは、感光体2に圧接され、トナー画像の転写後に感光体2上に残留するトナーを回収する。
一次転写ローラー12は、感光体2上に現像されたトナー画像を中間転写ベルト11に転写する。感光体2と中間転写ベルト11とは、一次転写ローラー12を設けている部分で接触している。この接触部分に所定の転写バイアス(電圧)が印加され、この転写バイアスによって、感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト11に転写される。
カセット17は、画像形成装置100の下部に設けられている。カセット17には、紙等の用紙14がセットされる。用紙14は、カセット17から1枚ずつ二次転写ローラー13に送られる。用紙14の送り出しおよび搬送のタイミングと、中間転写ベルト11上のトナー画像の位置とを同期させることで、用紙14の適切な位置にトナー画像が転写される。その後、用紙14は、定着器30に送られる。
定着器30は、用紙14に転写されているトナー画像(未定着のトナー画像)を熱で溶融し、用紙14にトナー画像を定着させる。定着器30は、加熱装置としての加熱ヒーター32hによって加熱される加熱部材としての定着ローラー32と、定着ローラー32とともに表面上に未定着画像が形成された用紙14を挟み込み、定着ローラー32との間を通過させながら用紙14上に未定着画像を定着させる加圧部材としての加圧ローラー31と、定着温度検知部33とを備える。定着温度検知部33による検知結果に基づいて制御部18により定着温度制御が行われる。
また、画像形成装置100は、操作部50からユーザの入力を受付けることができる。該ジョブは、たとえば、片面印刷ジョブ(片面印刷させるジョブ)、両面印刷ジョブ(両面印刷させるジョブ)、スキャンジョブ(スキャンさせるジョブ)などを含む。
ユーザにより、片面印刷ジョブが入力された場合には、定着器30による定着処理の後に、用紙14は、排紙ローラー36により、排紙トレー16に排紙される。ユーザにより、両面印刷ジョブが入力された場合には、用紙14は、定着器30による定着処理の後に、排紙ローラー36の逆回転により、反転搬送経路38に送られる。その後、用紙の裏面(2面目)にトナー画像が転写されるように、該用紙は、二次転写ローラー13に送られる。該二次転写ローラー13は、用紙14の裏面の適切な位置にトナー画像を転写する。その後、定着器30に再び送られて、定着器30は、該用紙の裏面にトナー画像を定着させる。このように、ユーザにより両面印刷ジョブが入力されると、両面に印刷することができる。
クリーニング部15は、クリーニングブレードを備える。クリーニングブレードは、中間転写ベルト11に圧接され、トナー画像の転写後に中間転写ベルト11上に残留するトナー粒子を回収する。このトナー粒子は、搬送スクリュー(図示しない)で搬送され、廃トナー容器(図示しない)に回収される。
制御部18は、画像形成装置100の画像形成プロセスを制御する。制御部18は、画像形成ユニット1A〜1D、二次転写ローラー13、定着器30(加熱ヒーター32hの温度制御、加圧ローラー31の回転速度等)、露光制御部19等を制御する。
また、定着器30の下流には、冷却器55が設けられている。冷却器55は、冷却ローラー52(冷却部)と、対向ローラー51(対向部)とを含む。冷却器55は、制御部18により制御される。対向ローラー51は、冷却ローラー52と対向し、かつ対向ローラー51と冷却ローラー52とで用紙を矜持する。
このように、かつ対向ローラー51と冷却ローラー52とで用紙を矜持して、該用紙を冷却することから、安定して該用紙を冷却することができる。
また、画像形成装置100は、トナー量センサー57(IDCセンサー)を有する。トナー量センサー57は、中間転写ベルト11に転写されたトナー画像(後述する第2パッチトナーに係る画像、および第1パッチトナーに係る画像を含む)の量(以下、トナー量という。)を検知することができる。トナー量とは、トナーの質量としてもよい。また、トナー量は、トナー濃度としてもよい。トナー濃度とは、トナーおよびキャリア(現像剤)の全体量うち、トナーの量が占める割合である。
図2は、画像形成装置100のハードウェア構成を示した図である。図2を参照して、画像形成装置100は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)101と、データを不揮発的に格納するROM(Read Only Memory)102と、データを揮発的に格納するRAM(Random Access Memory)103と、フラッシュメモリ104と、タッチスクリーン105と、スピーカ106と、通信IF108とを備える。
タッチスクリーン105は、表示装置としてのディスプレイ1051と、入力装置としてのタッチパネル1052とにより構成される。具体的には、タッチスクリーン105は、ディスプレイ1051(たとえば液晶ディスプレイ)上にタッチパネル1052を位置決めした上で固定することにより実現される。なお、タッチスクリーンは、タッチパネルディスプレイ、タッチパネル付きディスプレイ、あるいはタッチパネルモニタとも称される。なお、タッチスクリーン105においては、タッチ位置の検出方法として、たとえば抵抗膜方式または静電容量方式を用いることができる。ユーザによるタッチスクリーン105への操作によりジョブが入力される。
フラッシュメモリ104は、不揮発性の半導体メモリである。フラッシュメモリ104は、CPU101が実行するオペレーティングシステムおよび各種のプログラム、各種のコンテンツおよびデータを格納している。また、フラッシュメモリ104は、画像形成装置100が生成したデータ、画像形成装置100の外部装置から取得したデータ等の各種データを揮発的に格納する。
スピーカ106は、CPU101からの指令に応じて音を発生させる。CPU101は、タッチパネル1052からの出力に基づいて入力位置を特定し、当該特定した入力位置に基づいた画面表示を行なう。
また、通信IF108は、他の外部機器(たとえば、PC)とネットワークを通じて接続されている。該他の外部機器からユーザによりジョブが入力されたときには、画像形成装置100は、通信IF108を経由して該ジョブを取得する。
画像形成装置100における処理は、各ハードウェアおよびCPU101により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、フラッシュメモリ104に予め記憶されている場合がある。同図に示される画像形成装置100を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、フラッシュメモリ104、メモリカードその他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、画像形成装置100の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記憶媒体としては、DVD-ROM、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic OptiDal Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
[本実施形態の思想]
まず、本実施形態の画像形成装置100の思想を説明する。画像形成装置100は、パッチトナーを用いて、トナーの劣化度を算出する。パッチトナーとは、中間転写ベルト11に転写されるトナー画像である。本実施形態では、パッチトナーとして、第1パッチトナーと第2パッチトナーとを用いる。第1パッチトナーは、第1トナーともいい、第2パッチトナーは第2トナーともいう。
まず、本実施形態の画像形成装置100の思想を説明する。画像形成装置100は、パッチトナーを用いて、トナーの劣化度を算出する。パッチトナーとは、中間転写ベルト11に転写されるトナー画像である。本実施形態では、パッチトナーとして、第1パッチトナーと第2パッチトナーとを用いる。第1パッチトナーは、第1トナーともいい、第2パッチトナーは第2トナーともいう。
画像形成装置100の現像部4が、複数の第1パッチトナーを感光体2に現像するなどの処理を実行することにより、該画像形成装置100は、劣化度を算出する。
ここで、該複数の第1パッチトナーの量を決定せずに、該複数の第1パッチトナーを任意の量で感光体2に現像する場合も考えられる。しかしながら、この場合には、第1パッチトナーの帯電量が高い場合には、一次転写ローラー12の転写電圧も高くする必要がある。一次転写ローラー12により、高い転写電圧が印加されると、感光体2と中間転写ベルト11との接触部(転写ニップ部)などで、放電が生じてしまう場合がある。
そこで、画像形成装置100は、複数の第1パッチトナーを感光体2に現像する前に、第2パッチトナーを用いて、第1パッチトナーの帯電量を一定にするための条件を取得する。本実施形態では、この条件とは、たとえば、「第1パッチトナーの量」であるとする。画像形成装置100は、この第1パッチトナーの量を決定した後に、該第1パッチトナーの量で、感光体2に現像する。これにより、感光体2と中間転写ベルト11との接触部(ニップ部)などで、放電が生じてしまうことを防止できる。
図3は、本実施形態の思想を示した図である。図3(a)は、条件決定処理を示したものであり、図3(b)は、劣化度算出処理を示したものである。条件決定処理は、「第1パッチトナーの量(条件)」を決定するための処理である。劣化度算出処理は、決定された「第1パッチトナーの量(条件)」を用いて、トナーの劣化度を算出する処理である。
まず、図3(a)を説明する。ステップAにおいて、現像ローラー4Aから感光体2への第2パッチトナーの移動(第2パッチトナーの現像)が実行される。また、画像形成装置100は、第1パッチトナーが現像されたときの第2電流値(条件取得用電流値ともいう。)を測定する。
次に、ステップBにおいて、感光体2に現像された第2パッチトナーは、中間転写ベルト11に転写される。次に、ステップCにおいて、トナー量センサー57は、中間転写ベルト11に転写された第2パッチトナーの量を検出する。次にステップDにおいて、画像形成装置100は、ステップBで測定した第2電流値と、ステップCで検出された第2パッチトナーの量とに基づいて、第1パッチトナーの量(条件)を取得する。
次に、図3(b)を用いて、トナーの劣化度を算出する劣化度算出処理を説明する。ステップAにおいて、現像ローラー4Aは、複数の第1パッチトナーを感光体2に移動させる(複数の第1パッチトナーを現像する)。ここで、複数の第1トナーパッチのそれぞれ量は、全て、条件決定処理(図3(a))のステップDで取得された第1トナーパッチの量である。
次に、ステップBにおいて、画像形成装置100は、複数の第1トナーパッチそれぞれの転写電圧を全て異ならせて、該複数の第1トナーパッチを中間転写ベルト11に転写する。また、画像形成装置100は、該複数の第1トナーパッチそれぞれ転写により流れる電流値(第1電流値)を測定する。
また、※印にも示すように、ステップBにおいて、中間転写ベルト11に転写された複数の第1トナーパッチそれぞれの総電荷量は、全て、同一となっている。ステップCにおいて、トナー量センサー57は、中間転写ベルト11に転写された複数の第1トナーパッチそれぞれの量を測定する。その後、画像形成装置100は、ステップCにおいて測定された複数の第1トナーパッチそれぞれの量と、ステップBにおいて測定された電流値(第1電流値)とに基づいて、トナーの劣化を算出する。
次に、図3(a)で説明した条件決定処理の詳細と、図3(b)で説明した劣化度算出処理の詳細とを説明する。まず、図3(a)で説明した条件決定処理の詳細を説明する。図4は、画像形成装置100の制御部18の機能構成例を示した図である。図4に示すように、制御部18は、取得部181などを含む。
<条件決定処理>
条件決定処理で決定される状態は、後述する劣化度算出処理で用いられる複数のパッチトナー(第1パッチトナー)の帯電量が一定となる条件である。パッチ生成部186は、所定の生成条件で、第2パッチトナーが感光体2で現像されるように、該第2パッチトナーのデータを生成する。所定の生成条件とは、如何なる条件であってもよく、たとえば、現在設定されている生成条件でよい。露光制御部19は、該生成された第2パッチトナーのデータに基づいて、感光体2を露光する。
条件決定処理で決定される状態は、後述する劣化度算出処理で用いられる複数のパッチトナー(第1パッチトナー)の帯電量が一定となる条件である。パッチ生成部186は、所定の生成条件で、第2パッチトナーが感光体2で現像されるように、該第2パッチトナーのデータを生成する。所定の生成条件とは、如何なる条件であってもよく、たとえば、現在設定されている生成条件でよい。露光制御部19は、該生成された第2パッチトナーのデータに基づいて、感光体2を露光する。
また、制御部18の制御により、現像部4は、該第2パッチトナーを感光体2に現像する。1個の第2パッチトナーを現像する際の現像電圧に基づく現像電流(第2電流値)を、測定部182は測定する。その後、感光体2に現像された1個の第2パッチトナーは、一次転写ローラー12により中間転写ベルト11に転写される。
次に、トナー量センサー57は、該1個の第2パッチトナーのトナー量を検出する。該検出されたトナー量は、制御部18の平均帯電量算出部184に入力される。
平均帯電量算出部184は、測定部182により測定された現像電流(第2パッチトナーを感光体2に現像する際に出力された電流)と、トナー量センサー57により検出されたトナー量(第2パッチトナーのトナー量)とに基づいて、第2パッチトナーの単位重量当たりの帯電量を算出する。平均帯電量算出部184は、たとえば、現像電流を第2パッチトナーのトナー量で除算することにより、第2パッチトナーの単位重量当たりの帯電量を算出する。この算出される帯電量は、「平均帯電量」という場合もあり、「傾き」という場合もある。
図5は、この傾きに基づいたグラフである。図5の縦軸は、測定部182が測定した現像電流の値(以下、「現像電流値」ともいう。)を示す。また、現像電流値は、第2パッチトナーに帯電している総電荷量に関連する値である。したがって、図5の縦軸にも示しているように、「現像電流値」≒「第2パッチトナーの総電荷量」とする。図5の横軸は、トナー量センサー57により検出されたトナー量(第2パッチトナーのトナー量)を示す。
平均帯電量算出部184が算出する傾きは、図5に示す直線Aおよび直線Bなどである。また、図5に示すように、総電荷量については、予め、上限値と下限値とが定められている。この上限値と下限値は、実験的に予め定められるものである。上限値の総電荷量とは、たとえば、トナーが感光体2から中間転写ベルト11に転写されるときに転写ノイズが生じないことを基準とした総電荷量である。また、上限値の総電荷量は、転写ニップ部で放電が生じないことを基準とした総電荷量としてもよい。下限値の総電荷量とは、後述する劣化度を算出するために用いられる転写電流を確保できることを基準とした総電荷量である。上限値の総電荷量と下限値の総電荷量と少なくとも一方は、この基準に関わらず、他の基準により、定めるようにしてもよい。
また、上限値の総電荷量と、下限値の総電荷量との間の総電荷量が、「適正な総電荷量」である。適正な総電荷量は、たとえば、上限値の総電荷量と、下限値の総電荷量との平均値である。
平均帯電量算出部184がトナー量センサー57により検出された第2パッチトナーの量がα1であり、現像電流値(≒第2パッチトナーの総電荷量)の値がα2であると判断した場合、つまり、第2パッチトナーの量と現像電流値の値との関係が、グラフAでの点αである場合について説明する。この場合には、取得部181は、α2である第2パッチトナーの総電荷量を適正な総電荷量Mとなるようなトナー量α’1を求めることにより、トナー量α’1を取得する。つまり、取得部181は、第2電流値と、第2パッチトナーの量とに基づいて、トナー量α’1を取得する。このトナー量α’1が、後述する第1パッチトナーのトナー量となる。つまり、第1パッチトナーのトナー量は、第2パッチトナーのトナー量よりも少なくなる。この場合には、劣化度算出処理において、パッチ生成部186は、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量から変更する(減少させる)。
一方、平均帯電量算出部184がトナー量センサー57により検出された第2パッチトナーの量がβ1であり、現像電流値(≒第2パッチトナーの総電荷量)の値がβ2であると判断した場合、つまり、第2パッチトナーの量と現像電流値の値との関係が、グラフBでの点βである場合について説明する。この場合には、取得部181は、β2である第2パッチトナーの総電荷量を適正な総電荷量Mとなるようなトナー量β’1を求めることにより、トナー量β’1を取得する。つまり、取得部181は、第2電流値と、第2パッチトナーの量とに基づいて、トナー量β’1を取得する。このトナー量β’1が、後述する第1パッチトナーのトナー量となる。つまり、第1パッチトナーのトナー量は、第2パッチトナーのトナー量よりも多くなる。この場合には、劣化度算出処理において、パッチ生成部186は、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量から変更する(増加させる)。
なお、平均帯電量算出部184が取得した現像電流値(≒第2パッチトナーの総電荷量)の値が、適正な総電荷量Mである場合には、第1パッチトナーの量を変更する必要はない。
また、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量から変更するための変更処理は、現像ローラー4Aの現像電圧、帯電部3による帯電電圧(帯電電位)、露光部9による露光電圧(露光電位)、および露光部9による露光の面積(露光面積)のうち少なくとも1を変更する処理である。
たとえば、現像ローラー4Aの現像電圧を増加することにより、感光体2に現像させるトナーの量は、増加する。したがって、パッチ生成部186が、現像ローラー4Aの現像電圧を増加させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも増加させることができる。また、パッチ生成部186が、現像ローラー4Aの現像電圧を減少させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも減少させることができる。
また、帯電部3による帯電電圧が増加することにより、感光体2に現像させるトナーの量は、増加する。したがって、パッチ生成部186が、帯電部3による帯電電圧を増加させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも増加させることができる。また、パッチ生成部186が、帯電部3による帯電電圧を減少させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも減少させることができる。
また、露光部9による露光電圧を増加することにより、感光体2に現像させるトナーの量は、増加する。したがって、パッチ生成部186が、露光部9による露光電圧を増加させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも増加させることができる。また、パッチ生成部186が、露光部9による露光電圧を減少させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも減少させることができる。
また、露光部9による露光の面積を増加することにより、感光体2に現像させるトナーの量は、増加する。したがって、パッチ生成部186が、露光部9による露光の面積を増加させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも増加させることができる。また、パッチ生成部186が、露光部9による露光の面積を減少させることにより、第1パッチトナーのトナー量を、第2パッチトナーのトナー量よりも減少させることができる。
パッチ生成部186は、このように、現像条件、帯電条件、および露光条件のうち少なくとも1つを変更することにより、パッチトナーのトナー量を変更することができる。
<トナーの劣化度算出処理>
次に、トナーの劣化度算出処理について説明する。パッチ生成部186は、<条件決定処理>で決定された第1パッチトナーのトナー量で、複数の第1パッチトナーが感光体2で現像されるように、該複数の第1パッチトナーそれぞれのデータを生成する。露光制御部19は、該生成された複数の第1パッチトナーのデータに基づいて、感光体2を露光する。
次に、トナーの劣化度算出処理について説明する。パッチ生成部186は、<条件決定処理>で決定された第1パッチトナーのトナー量で、複数の第1パッチトナーが感光体2で現像されるように、該複数の第1パッチトナーそれぞれのデータを生成する。露光制御部19は、該生成された複数の第1パッチトナーのデータに基づいて、感光体2を露光する。
また、制御部18の制御により、現像部4は、該複数の第1パッチトナーを感光体2に現像する。次に、条件変更部188は、該複数の第1パッチトナーそれぞれについての転写条件を異ならせて、該複数の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させる。ここで、転写条件とは、たとえば、転写電圧である。つまり、条件変更部188は、該複数の第1パッチトナーそれぞれについての転写電圧を異ならせて、該複数の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させる。ここでは、異ならせる転写電圧の段階数を「5」とする。つまり、条件変更部188は、転写電圧をV1として1の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させ、転写電圧をV2として1の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させ、転写電圧をV3として1の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させ、転写電圧をV4として1の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させ、転写電圧をV5として1の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させる。また、これら転写電圧V1〜V5は、第1パッチトナーの極性(本実施形態ではマイナス)の転写電圧のみならず、第1パッチトナーの極性とは逆の極性(本実施形態ではプラス)の転写電圧も含む。
また、測定部182は、該複数の第1パッチトナーそれぞれが、中間転写ベルト11に転写されるときの該複数の第1パッチトナーそれぞれの転写電流値(第1電流値)を測定する。転写電流とは、一次転写ローラー12に転写電圧が印加されるときに電源部(特に図示せず)から出力される電流である。また、この電源部と、一次転写ローラー12とをまとめて転写部ともいう。
ここで、図6は、異なる劣化度のトナー(初期トナーと劣化後トナー)の帯電量分布のイメージ図を示したものである。図6(A)および図6(B)において、縦軸は、トナー量を示し、横軸は、帯電量を示したものである。
図6(A)は、初期トナー(劣化していないトナー)の分布を示す。図6(B)は、劣化後トナー(劣化したトナー)の分布を示す。初期トナーは、図6(A)に示すように、分布が狭く、正規分布に近い形状となる。一方、劣化後トナーは、図6(B)に示すように、分布が広い形状となる。
一般的に、転写電圧を高くすることで中間転写ベルト11上に転写(移動)されるトナーの量は増加する。また、同じ転写電圧におけるトナーの移動し易さはトナーの帯電状態によって異なる。たとえば、トナーの帯電状態が、高帯電であるときの方が、弱帯電であるときよりも、トナーは移動しやすくなる。また、トナーは劣化していないときの方が、劣化しているときよりも、高帯電になり易い。したがって、同じ転写電圧においては、初期トナーの方が、劣化後トナーよりも、感光体2から中間転写ベルト11への移動量(転写量)は多くなるという前提がある。
図7は、測定部182が測定した第1電流値と、トナー量センサー57が検出した第1パッチトナーのトナー量との関係を示したグラフである。縦軸は、測定部182が測定した第1電流値を示し、横軸は、トナー量センサー57が検出した第1パッチトナーのトナー量を示す。
また、縦軸に示すI1〜I5のそれぞれは、上述の転写電圧V1〜V5それぞれに対応する。上述したように、同じ転写電圧(同じ第1電流値)においては、初期トナーの方が、劣化後トナーよりも、感光体2から中間転写ベルト11への移動量(転写量)は多くなるという前提がある。たとえば、第1電流値I1〜I5のいずれにおいても、初期トナーの方が、劣化後トナーよりも、感光体2から中間転写ベルト11への移動量(転写量)は多くなる。したがって、図7のような関係を取得できる。
算出部190は、図7のような関係に基づいて、劣化度を算出する。図8は、該劣化度の算出のイメージを示したものである。図8は、図7のグラフに、「Y=X」のグラフ(破線で記載)を追加したものである。
トナーの帯電量分布が狭く均一な場合、パッチ量に応じて直線的に電流値が増加する。したがって、図8においてはY=Xの挙動となる。すなわち、Y=Xという挙動は、第1電流値と、第2パッチトナー量との関係における理想の特性である。
算出部190は、図7に示した第1電流値と、第2パッチトナー量との関係に基づいて、劣化度を算出する。劣化度の算出の一例を以下に示す。算出部190は、図8に示すように、第1電流値と、第2パッチトナー量との関係に基づくグラフと、Y=Xのグラフとの距離の二乗和を算出することで劣化度を算出する。
すなわち、劣化度とは理想の特性(Y=Xの特性)からの変化量を指標化したものである。これを計算すると、Y=Xからのずれは耐久トナーの方が初期トナーより大きくなるので、劣化度としても大きくなり、より劣化しているということになる。
<劣化度算出後処理>
次に、トナーの劣化度が算出された後の処理である劣化度算出後処理を説明する。本実施形態の画像形成装置100は、消費用パッチトナー制御部198の制御のもと、消費用パッチトナーを中間転写ベルト11などに形成可能である。ここで、消費用パッチトナーは、前述の第1パッチトナーおよび第2パッチトナーのいずれとも異なるパッチトナーである。消費用パッチトナーは、劣化したトナーを消費するためのものである。劣化度算出処理で算出されたトナーの劣化度が大きければ、劣化度算出後処理では、多くの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する。また、劣化度算出処理で算出されたトナーの劣化度が小さければ、劣化度算出後処理では、少しの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する。トナーの劣化度の大小は、たとえば、予め定められた閾値からの乖離度に基づいて決定される。
次に、トナーの劣化度が算出された後の処理である劣化度算出後処理を説明する。本実施形態の画像形成装置100は、消費用パッチトナー制御部198の制御のもと、消費用パッチトナーを中間転写ベルト11などに形成可能である。ここで、消費用パッチトナーは、前述の第1パッチトナーおよび第2パッチトナーのいずれとも異なるパッチトナーである。消費用パッチトナーは、劣化したトナーを消費するためのものである。劣化度算出処理で算出されたトナーの劣化度が大きければ、劣化度算出後処理では、多くの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する。また、劣化度算出処理で算出されたトナーの劣化度が小さければ、劣化度算出後処理では、少しの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する。トナーの劣化度の大小は、たとえば、予め定められた閾値からの乖離度に基づいて決定される。
中間転写ベルト11での消費用パッチトナーの転写位置は、転写された画像に影響を及ぼさない位置であれば、如何なる位置でもよい。転写された画像とは、たとえば、ユーザなどにより印刷することを指示された画像であり、つまり、印刷されるべき画像をいう。転写された画像に影響を及ぼさない位置とは、たとえば、中間転写ベルト11に転写された1の画像と、中間転写ベルト11に転写された他の画像との間の位置などである。
たとえば、パッチ生成部186は、算出されたトナーの劣化度に応じた消費用パッチトナーデータで、消費用パッチトナーのデータを生成する。消費用パッチトナーデータは、たとえば、消費用パッチトナーの形成頻度、および消費用パッチトナーの形成パターンを含む。消費用パッチトナーの形成パターンは、消費用パッチトナーの濃度、および消費用パッチトナーの面積などを含む。
画像形成装置は、たとえば、多くの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する場合には、消費用パッチトナーの形成頻度を高める処理、消費用パッチトナーの濃度を高くする処理、消費用パッチトナーの面積を大きくする処理のうち少なくとも1の処理を実行する。また、画像形成装置は、たとえば、少しの消費用パッチトナーに係る画像を中間転写ベルト11に転写する場合には、消費用パッチトナーの形成頻度を低下させる処理、消費用パッチトナーの濃度を低下させる処理、消費用パッチトナーの面積を小さくする処理のうち少なくとも1の処理を実行する。
また、寿命特定部200は、算出されたトナーの劣化度に基づいてトナーの寿命を特定する。たとえば、トナーの劣化度と、該トナーの寿命とが対応付けられた対応情報(テーブル)が、ROM102に格納される。制御部18は、たとえば、対応情報を参照して、算出されたトナーの劣化度と対応する該トナーの寿命を特定する。制御部18は、該トナーの寿命をたとえば、ディスプレイ1051に表示する。
以下では、条件決定処理、劣化度算出処理、および劣化度算出後処理を併せて、トナー劣化防止処理ともいう。条件決定処理、劣化度算出処理、および劣化度算出後処理を実行する、つまり、トナー劣化防止処理を実行することにより、トナーの劣化を防止できる。
<画像形成装置の処理フロー>
次に、画像形成装置100の処理フローを説明する。図9は、画像形成装置100の処理フローを示した図である。
次に、画像形成装置100の処理フローを説明する。図9は、画像形成装置100の処理フローを示した図である。
まず、制御部18は、ステップS2において、トナー劣化防止条件が成立したか否かを判断する。トナー劣化防止条件は、たとえば、印字率が低い印刷の回数が、予め定められた回数閾値より多くなるという条件を含む。印字率とは、用紙に対して画像形成装置100により形成された画像の領域の該用紙の全領域における割合を示す。印字率が低い印刷とは、たとえば、印字率が予め定められた印字率閾値よりも小さい印刷をいう。
印字率が低い印刷が、多数回、実行されるということは、トナーをあまり消費せずに、長期間経過したと推定される。このように、トナーをあまり消費せずに、長期間経過した場合には、該トナーは劣化すると考えられる。したがって、トナー劣化防止条件は、たとえば、印字率が低い印刷の回数が、予め定められた回数閾値より多くなるという条件を含むことにより、適切なタイミングで、トナー劣化防止処理を実行することができる。
次に、ステップS4において、現像ローラー4Aは、感光体2に対して第2パッチトナーを現像する(図3(a)のステップA参照)。次に、ステップS6において、測定部182は、第2パッチトナーが感光体2に現像されるときに、現像部4から出力される現像電流値を測定する。
次に、ステップS8において、トナー量センサー57は、中間転写ベルト11に転写された第2パッチトナーの量を測定する(図3(a)のステップC参照)。次に、ステップS10において、平均帯電量算出部184は、現像電流値を第2パッチトナーのトナー量で除算することにより、平均帯電量を算出する。ステップS12において、取得部181は、図5で説明した処理を実行することにより、平均帯電量が一定となるトナー量(第1パッチトナーのトナー量)を取得する。
ステップS4〜ステップS12の処理が、条件決定処理に対応する。
次に、ステップS14において、現像ローラー4Aは、複数の第1パッチトナーを感光体に現像する(図3(b)のステップA参照)。次に、ステップS16において、条件変更部188は、複数の第1パッチトナーそれぞれについての転写電圧を異ならせて、該複数の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させる。
次に、ステップS14において、現像ローラー4Aは、複数の第1パッチトナーを感光体に現像する(図3(b)のステップA参照)。次に、ステップS16において、条件変更部188は、複数の第1パッチトナーそれぞれについての転写電圧を異ならせて、該複数の第1パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させる。
次に、ステップS18において、測定部182は、複数の第1パッチトナーごとに転写電流値を測定する(図3(b)のステップB参照)。次に、ステップS20において、トナー量センサー57は、中間転写ベルト11に転写された複数の第1パッチトナーそれぞれの量を検出する。
次に、ステップS22において、算出部190は、複数の第1パッチトナーそれぞれの電流値(転写電流値)と、複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、トナーの劣化度を算出する。この算出手法については、たとえば、図6〜図8で説明した手法を用いればよい。ステップS14〜ステップS22が、劣化度算出処理に対応する。
次に、ステップS24において、画像形成装置100は、トナーの劣化度に応じて、消費用パッチトナーを感光体2に現像し、該現像された消費用トナーパッチを中間転写ベルト11に転写する。このステップS24が、劣化度算出後処理に対応する。
<本実施形態の画像形成装置が奏する効果>
次に、本実施形態の画像形成装置100が奏する効果について説明する。
次に、本実施形態の画像形成装置100が奏する効果について説明する。
(1) 従来の画像形成装置では、複数のパッチトナーを用いて、トナーの劣化度を算出していた。しかしながら、該複数のパッチトナーの条件については鑑みられていなかった。したがって、感光体に現像された複数のパッチトナーの帯電量が高い場合には、一次転写ローラー12の転写電圧も高くする必要がある。一次転写ローラー12により、高い転写電圧が印加されると、感光体2と中間転写ベルト11との接触部(転写ニップ部)などで、放電が生じてしまう場合がある。
また、高い転写電圧の印加を避けるために、感光体に現像される複数のパッチトナーの量を予め減少させることが考えられる。しかしながら、感光体に現像される複数のパッチトナーの量を予め減少させると、該複数のパッチトナーを中間転写ベルトに転写させる際の転写電流の値が減少する。したがって、劣化度を算出する処理での測定誤差が大きくなるという問題が生じる。
そこで、本実施形態の画像形成装置100は、劣化度算出処理の前に、条件決定処理を実行する。条件決定処理では、劣化度算出処理で用いられる第1パッチトナーの量を決定する処理である。ここで、第1パッチトナーの量は、図5などで説明した通り、適正な総電荷量となるような量である。また、適正な総電荷量とは、図5の縦軸にも示すように、転写ノイズが生じない(転写ニップ部での放電が生じない)総電荷量未満であり、かつ、転写電流値を確保できる総電荷量以上である。
このように、本実施形態の画像形成装置100は、適正な総電荷量となる第1パッチトナーの量を、劣化度算出処理の前に取得する。したがって、劣化度算出処理では、転写ニップ部での放電が生じさせずに、かつ転写電流値を確保できる。よって、本実施形態の画像形成装置100では、適切に、トナーの劣化度を算出することができる。
(2) また、本実施形態の画像形成装置100では、条件取得モードの制御中に、条件決定処理が実行される。この条件取得モードにおいては、条件決定処理を阻害するような処理は実行されない。したがって、条件決定処理では、取得部181は、適切に、第1パッチトナーの量を取得できる。
(3) また、本実施形態の画像形成装置100では、パッチトナーの量を変更する、つまり、第2パッチトナーの量から、第1パッチトナーの量に変更する場合には、感光体2の帯電電位と、感光体2の露光電位と、感光体2の露光面積とのうち少なくとも1を変更する。これにより、適切に、パッチトナーの量を変更できる。
(4) また、本実施形態の画像形成装置100では、第1パッチトナーを中間転写ベルト11へ転写するときの転写電圧を、該第1パッチトナーに帯びている電荷の極性(本実施形態では、マイナス)の逆極性の転写電圧のみならず、同極性の転写電圧で、中間転写ベルト11に転写させる。本実施形態では、第1パッチトナーを構成するトナーの大部分は、マイナスの極性の電荷を帯びている。しかしながら、第1パッチトナーを構成するトナーのうち該大部分以外の部分に、マイナスの極性とは異なるプラスの電荷をおびている場合がある。
本実施形態では、転写電圧V1〜V5は、第1パッチトナーの極性(本実施形態ではマイナス)の転写電圧のみならず、第1パッチトナーの極性とは逆の極性(本実施形態ではプラス)の転写電圧も含む。したがって、第1パッチトナーを構成するトナーのうち該大部分以外の部分に、マイナスの極性とは異なるプラスの電荷を帯びている場合であっても、プラスの電荷を帯びている第1パッチトナーと、マイナスの電荷を帯びている第2パッチトナーの双方を中間転写ベルト11に転写させることができる。したがって、たとえば、図7のグラフについての情報をより正確に取得できる。
(5) また、画像形成装置100は、算出されたトナーの劣化度に応じて、消費用パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させることにより、トナーを消費する。これにより、トナーの劣化度に応じた量のトナーが消費されることから、適切にトナーを消費できるとともに、トナー消費量を最小限にすることができる。
(6) また、画像形成装置100は、算出されたトナーの劣化度に基づいて、該トナーおよび現像剤の少なくとも一方の寿命を特定できる。これにより、たとえば、画像形成装置100が、トナー劣化による画像品質の低下を未然に防止できる。たとえば、イエローのトナーが劣化していることが判明されたときには、画像形成装置100は、イエローのトナーを使用せずに、画像を形成する。また、画像形成装置100を含む複数の画像形成装置を管理している管理サーバーに対して、画像形成装置100のトナーが劣化していることを特定した場合には、該トナーが劣化している旨を示す情報を、管理装置に対して送信する。管理装置は、該情報を受信することにより、たとえば、画像形成装置100のサービスマンは、画像形成装置100のトナーが劣化していることを認識できる。したがって、サービスマンは、現像部4の交換などを効率的に行うことができる。
<変形例>
本実施形態の画像形成装置は、上記の実施形態に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、上記の実施形態に限られず、さらに種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例について説明する。
(1) 本実施形態の図5において、取得部181が、第2パッチトナーの量を取得するために、現像電流値を用いるとして説明した(図9のステップS6も参照)。しかしながら、取得部181が、第2パッチトナーの量を取得するために、転写電流値を用いるようにしてもよい。ここで、転写電流値とは、第2パッチトナーを中間転写ベルト11に転写させるときに出力される電流値である。このような構成によれば、測定部182は、条件決定処理および劣化度算出処理のいずれにおいても、転写電流値を測定すればよい。したがって、測定部182は、条件決定処理および劣化度算出処理のいずれにおいて、転写電流値を測定するという処理を共通化することができる。
(2) また、変形例の画像形成装置は、第2電流値(転写電流値および現像電流値)の測定について基準電流値を用いるようにしてもよい。ここで、基準電流値について説明する。基準電流値は、何ら情報がない画像が中間転写ベルト11に転写されるときに転写部から出力される電流値である。何ら情報がない画像とは、たとえば、白紙の用紙を印刷する際に、中間転写ベルト11に転写される画像である。
本変形例の取得部181は、この基準電流値と、第2電流値と、第2パッチトナーの量とに基づいて、第1パッチトナーの量を取得する。取得部181は、たとえば、「測定部182が測定した第2電流値」から基準電流値を差し引いた値を、新たな第2電流値として用いる。たとえば、図5の縦軸の値が、「測定部182が測定した第2電流値」から基準電流値を差し引いた値となる。また、基準電流値は予め測定されている。基準電流値記憶部192(図4参照)は、予め、基準電流値を記憶している。
次に、この変形例の効果を説明する。中間転写ベルト11に転写される際の転写電流はトナー(第1トナーパッチ)の移動以外の部分でも流れる可能性がある。このような転写電流が流れた場合には、それが誤差となり、正確な転写電流を取得できない。そこで、新たな第2電流値を用いることで、このような誤差を低減できる。したがって、平均帯電量算出部184は、正確な転写電流を取得することができる。よって、平均帯電量算出部184による、第2トナーパッチの平均帯電量の算出精度を向上させることができる。
また、基準電流値は、第1電流値に適用するようにしてもよい。つまり、算出部190は、基準電流値と、複数の第1パッチトナーそれぞれの転写電流値と、複数の第1パッチトナーそれぞれの量とに基づいて、トナーの劣化度を算出するようにしてもよい。算出部190は、たとえば、「測定部182が測定した第1電流値」から基準電流値を差し引いた値を、新たな第1電流値として用いる。たとえば、図7の縦軸の第1電流値が、「測定部182が測定した第1電流値」から基準電流値を差し引いた値となる。このような構成であれば、算出部190は、正確な転写電流を取得することができる。よって、算出部190による、トナーの劣化度の算出精度を向上させることができる。
(3) 本実施形態では、取得部181は、条件決定処理により、第1パッチトナーの量を取得するとして説明した。しかしながら、取得部181は、画像形成装置に関する情報に基づいて、第1パッチトナーの量を取得するようにしてもよい。
ここで、画像形成装置に関する画像形成装置情報は、画像形成装置内の湿度を示す湿度情報、トナー濃度、および印字率などのうち少なくとも1つを含む。本変形例では、画像形成装置情報と、トナー(第1パッチトナー)の平均帯電量との対応関係が示されている対応情報(対応テーブル)を用いる。この対応情報は、予めROM102に記憶されている。
画像形成装置情報が、たとえば、画像形成装置内の湿度である場合には、対応情報は、複数の湿度と、該複数の湿度それぞれと対応付けられている平均帯電量とが規定されている情報である。
図10は、画像形成装置情報が画像形成装置内の湿度である場合の対応情報(対応テーブル)の一例を示した図である。図10の例では、複数の湿度A1、A2、A3・・・それぞれと、複数の平均帯電量B1、B2、B3・・・のそれぞれとが対応付けられている。
本変形例では、画像形成装置情報取得部196は、画像形成装置情報を取得する。画像形成装置情報取得部196は、対応情報を参照して、取得した画像形成装置情報(たとえば、画像形成装置内の湿度)と対応する平均帯電量を特定する。つまり、画像形成装置情報取得部196は、図5のグラフを取得できる。画像形成装置情報取得部196は、特定した平均帯電量に基づいて、適正な総電荷量となる第1パッチトナーの量を特定する。取得部181は、該特定された第1パッチトナーの量を取得する。以降の劣化度算出処理において、該取得された第1パッチトナーの量に基づいて、算出部190は、トナーの劣化度を算出する。
次に、画像形成装置情報と、トナーの平均帯電量との関係について説明する。画像形成装置情報としての湿度(画像形成装置内の湿度)が、高ければ高いほど、画像形成装置内の空気での水分の含有量は高くなる。そうすると、トナーに電気が流れやすくなることから、該トナーは、帯電し難くなる。したがって、画像形成装置内の湿度が、高ければ高いほど、トナーの平均帯電量は低くなる傾向にある。
また、画像形成装置情報としての印字率が低ければ低いほど、長期間トナーが残留することになる。したがって、トナーが劣化することになり、該トナーの平均帯電量は低下する傾向にある。
また、画像形成装置情報としてのトナー濃度が低ければ低いほど、トナーとキャリアとのかく拌の頻度が低下する。そうすると、該トナーの帯電量が低下する。したがって、トナー濃度が低ければ低いほど、トナーの平均帯電量は低くなる傾向にある。
本変形例の画像形成装置によれば、第1パッチトナーを現像せずとも、取得部181は、平均帯電量を取得できる。したがって、トナーの消費量を低下させることができる。
なお、さらなる変形例として、対応情報は、対応テーブルに限らず、たとえば、算出式としてもよい。たとえば、画像形成装置情報取得部196が、画像形成装置情報を取得した、該取得した画像形成装置情報を算出式に入力することにより、平均帯電量を出力するようにしてもよい。
また、画像形成装置は、図10のテーブルとして、他の画像形成装置情報(たとえば、トナー濃度など)についてのテーブルも作成するようにしてもよい。
(4) 本変形例では、算出部190が、劣化度を算出した場合には、該劣化度と、該劣化度を算出したときの画像形成装置情報とを対応付けて記憶する。つまり、複数の画像形成層情報と、複数の劣化度とがそれぞれ対応付けられた対応情報(対応データベース)が構築される。このように、対応データベースを用いることにより、画像形成装置100は、以下の処理を実行することができる。
画像形成装置情報取得部196は、画像形成装置情報を取得する。画像形成装置情報取得部196は、対応データベースを参照して、該取得した画像形成装置情報に対応する劣化度を特定する。算出部190は、該特定された劣化度を取得する。さらに、算出部190は、該取得した劣化度と、該画像形成装置情報取得部196が取得した画像形成装置情報とを対応付けて、対応データベースとして記憶させる。
本変形例の構成であれば、第1パッチトナーおよび第2パッチトナーのいずれをも転写させることなく、トナーの劣化度を算出することができる。また、測定部182による転写電流の測定においては、一次転写ローラー12の抵抗変化などにより、実際のトナー移動時の電流以外の誤差が加わる場合がある。また、トナー量センサー57のトナー量の検出においても誤差が生じる場合がある。これらの誤差が生じる環境であっても、本変形例の算出部190は、これらの誤差によりトナーの劣化度の精度を低下させることなく、該トナーの劣化度を取得できる。換言すると、本変形例の画像形成装置は、画像形成装置情報を用いた補正を行うことで、誤差の影響を補正し、正確なトナーの劣化度を算出できる。
(5) また、算出部190は機械学習を活用した情報を用いて、劣化度を算出するようにしてもよい。機械学習を活用した情報は、たとえば、機械学習を活用した算出式、機械学習を活用した算出テーブル、および機械学習を活用した算出条件式のうち少なくとも1つを含む。具体的な機械学習の手法としては形状分類などを用いる。これにより、劣化度と電流量やトナー移動量との、より複雑な関係性を求めることができ、トナーの劣化度の検出精度を高めることができる。
(6) 本実施形態では、条件決定処理で決定される条件は、総電荷量が一定となる第1パッチトナーの量であるとして説明した。しかしながら、条件は、総電荷量が言って一となるものであれば、他の事項であってもよい。条件は、たとえば、総電荷量が一定となる第1パッチトナーの体積としてもよい。
(7) 本実施形態の条件決定処理で転写される第2パッチトナーの数は1つであるとして説明した。しかしながら、条件決定処理で転写される第2パッチトナーの数は2以上としてもよい。このように、条件決定処理で転写される第2パッチトナーの数を2以上として、総電荷量が一定となる第1パッチトナーの量を決定することにより、条件決定処理で転写される第2パッチトナーの数を1のときと比較して、総電荷量が一定となる第1パッチトナーの量をより正確に決定することができる。
(8) 今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
181 取得部、182 測定部、184 平均帯電量算出部、186 パッチ生成部、188 条件変更部、190 算出部、192 基準電流値記憶部、196 画像形成装置情報取得部。
Claims (13)
- 像担持体と、
転写体と、
画像を形成するためのトナーの劣化度を算出するためのものでありかつ帯電されたトナーである第1トナーの帯電量に関わらず、該第1トナーの帯電量を一定とする条件を取得する取得部と、
前記条件に基づいて、複数の前記第1トナーを前記像担持体に現像する現像部と、
前記現像部により現像された前記複数の第1トナーそれぞれについての転写条件を変更して、該複数の第1トナーそれぞれを前記転写体に転写する転写部と、
前記複数の第1トナーそれぞれが前記転写体に転写されるときに、前記複数の第1トナーそれぞれについての、前記転写部から出力される電流値を測定する測定部と、
前記転写体に転写された前記複数の第1トナーそれぞれの量を検出する検出部と、
前記複数の第1トナーそれぞれの前記電流値と、前記複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、前記トナーの劣化度を算出する算出部とを有する、画像形成装置。 - 前記算出部は、何ら情報がない画像が前記転写体に転写されるときに前記転写部から出力される基準電流値と、前記複数の第1トナーそれぞれの前記電流値と、前記複数の第1トナーそれぞれの量とに基づいて、前記トナーの劣化度を算出する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記条件を取得するための第2トナーを前記像担持体に現像し、
前記転写部は、前記現像部により現像された前記第2トナーを前記転写体に転写し、
前記測定部は、前記第2トナーが前記転写体に転写されるときに、前記転写部から出力される条件取得用電流値を測定し、
前記検出部は、前記転写体に転写された前記第2トナーの量を検出し、
前記取得部は、前記条件取得用電流値と、前記第2トナーの量とに基づいて、前記条件を取得する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記現像部は、前記条件を取得するための第2トナーを前記像担持体に現像し、
前記転写部は、前記現像部により現像された前記第2トナーを前記転写体に転写し、
前記測定部は、前記第2トナーが前記像担持体に現像されるときに、前記現像部から出力される条件取得用電流値を測定し、
前記検出部は、前記転写体に転写された前記第2トナーの量を検出し、
前記取得部は、前記条件取得用電流値と、前記第2トナーの量とに基づいて、前記条件を取得する、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。 - 処理が実行される条件取得モードに制御するモード制御部をさらに備え、
前記現像部は、前記条件取得モードで取得された前記条件に基づいて、前記複数の第1トナーを前記像担持体に現像する、請求項3または請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記取得部は、何ら情報がない画像が前記転写体に転写されるときに前記転写部から出力される基準電流値と、前記条件取得用電流値と、前記第2トナーの量とに基づいて、前記条件を取得する、請求項3〜請求項5いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記取得部は、前記画像形成装置に関する情報に基づいて前記条件を取得する、請求項1〜請求項6いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記算出部は、前記複数の第1トナーそれぞれの前記電流値と、前記複数の第1トナーそれぞれの量と、前記画像形成装置に関する情報とに基づいて前記トナーの劣化度を算出する、請求項1〜請求項7いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置に関する情報は、前記画像形成装置内の湿度と、用紙に対して前記画像形成装置により形成された画像の領域の該用紙の全領域における割合と、前記トナーとキャリアとおけるトナーの割合とのうち少なくとも1を含む、請求項7または請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記現像部により現像されるときの電圧と、前記像担持体の帯電電位と、前記像担持体の露光電位と、前記像担持体の露光面積とのうち少なくとも1を変更することにより、前記条件に基づいて、複数の前記第1トナーを前記像担持体に現像する、請求項1〜請求項9いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記転写条件は、第1トナーを前記転写体に転写するための転写電圧であり、
前記転写電圧の極性は、前記第1トナーが帯びているトナー極性と、該トナー極性と逆の極性とを含む、請求項1〜請求項10いずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記転写部は、前記トナーを消費するための消費用パッチトナーを、前記算出部により算出された前記トナーの劣化度に応じて、前記転写体に転写する、請求項1〜請求項11いずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記算出部により算出された前記トナーの劣化度に基づいて前記トナーの寿命を特定する、請求項1〜請求項12いずれか1項に記載の画像形成装置。
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