JP2019184629A - 表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】広い階調範囲においてユーザの意図を再現可能な表示装置を提供する。【解決手段】表示装置(100)は、入力信号の輝度に関する情報を取得する第1の取得手段(2)と、表示可能な表示輝度に関する情報を取得する第2の取得手段(4)と、入力信号の輝度が第1の領域よりも低い第2の領域において、輝度に関する情報と表示輝度に関する情報とに基づいて入力信号に対して階調変換を行う変換手段(6)とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、表示装置およびその制御方法に関する。
特許文献1には、表示装置の最大輝度と映像信号の最大輝度とに応じて階調変換を行う表示装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された表示装置は、最大輝度に応じて階調変換を行うため、低階調範囲を含む広い階調範囲においてユーザの意図を再現することができない場合がある。
そこで本発明は、広い階調範囲においてユーザの意図を再現可能な表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての表示装置は、入力信号の輝度に関する情報を取得する第1の取得手段と、表示可能な表示輝度に関する情報を取得する第2の取得手段と、前記入力信号の輝度が第1の領域よりも低い第2の領域において、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報とに基づいて前記入力信号に対して階調変換を行う変換手段とを有する。
本発明の他の側面としての表示装置の制御方法は、入力信号の輝度に関する情報を取得するステップと、表示可能な表示輝度に関する情報を取得するステップと、前記入力信号の輝度が第1の領域よりも低い第2の領域において、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報とに基づいて前記入力信号に対して階調変換を行うステップとを有する。
本発明の他の側面としてのプログラムは、前記表示装置の制御方法をコンピュータに実行させる。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、広い階調範囲においてユーザの意図を再現可能な表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は、液晶プロジェクタ、DLP(Digital Light Processing)プロジェクタ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置に広く適用可能である。
本発明は、液晶プロジェクタ、DLP(Digital Light Processing)プロジェクタ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置に広く適用可能である。
近年、HDR(High Dynamic Range)信号に対応する映像出力装置や表示装置が増えている。HDR信号とは、映像技術の進歩により、SDR(Standard Dynamic Range)信号と比べて広いダイナミックレンジで情報を伝達可能な信号である。HDRは、人間の目の特性に近いダイナミックレンジを実現するため、映像の制作から表示までの伝送系で従来のSDRよりも広いダイナミックレンジを実現するための技術である。具体的には、SDRでは、制作(カメラ撮影)時のダイナミックレンジが広範囲であっても、0〜100nitの範囲でグレーディング(圧縮)するため、伝送系で情報が欠落する。一方、HDRでは、例えば、SMPTEにより標準化されたST2084に従うことにより、0〜10000nitの範囲で伝送することができるため、SDRよりも広いダイナミックレンジを実現可能である。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における表示装置について説明する。図1は、本実施例における表示装置100のブロック図である。表示装置100は、入力部1、付加情報判定部2、記憶部3、表示輝度判定部4、判定部5、階調変換部6、および、表示部7を備えて構成される。
入力部1は、コンピュータや、UHD(Ultra High Difinition)Blu−ray(登録商標)プレーヤ、放送等から入力信号を受信する端子を有する。入力部1は、例えば、SDR信号とHDR信号の送受信のため、HDMI(登録商標)端子やDisplay Port端子を有する。ただし、前記構成は一例であり、HDR信号の送受信が可能であれば別の構成であってもよい。本実施例では、PQ(Perceptual Quantization)方式を例として説明を行うが、これに限定されるものではなく、HLG(HybridLogGamma)方式等の別のHDR技術を採用してもよい。入力信号は、映像信号と付加情報とを含む。入力部1は、入力信号を受信すると、映像信号を階調変換部6に送信し、付加情報を付加情報判定部2に送信する。
付加情報判定部2は、入力部1からの入力信号に含まれている付加情報に基づいて輝度情報が定義されている部分を判定し、その判定結果を映像輝度情報(入力信号の輝度に関する情報)として判定部5に送信する。すなわち付加情報判定部2は、入力信号に含まれる付加情報から、入力信号の輝度に関する情報を取得する第1の取得手段である。例えば入力信号がHDR信号である場合、付加情報としては、ST2086で定義されるMaxCLL(Content Light Level)や、MinDML(Display Mastering Luminance)等がある。本実施例において、付加情報判定部2は、映像輝度情報として、MaxCLLを最大輝度、MinDMLを最小輝度と判定する。ただし、前記付加情報は一例であり、映像信号(入力信号)の最大輝度や最小輝度、コントラスト等の情報を判定可能であれば、これらに限定されるものではない。
記憶部3は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を有し、表示装置100の輝度情報(最大輝度、最小輝度、コントラスト等)を記憶する。すなわち記憶部3は、表示装置100が表示可能な表示輝度に関する情報(例えば、表示装置100が表示可能な最小輝度)を記憶する記憶手段である。
以下、本実施例における輝度情報の詳細について説明する。輝度情報は、二つに分類することができる。一つ目は、表示装置100の輝度値を示す直接輝度情報である。本実施例において、直接輝度情報は、外部装置に設けられた測定器やカメラなどの測定手段(不図示)により表示装置100の輝度値を計測することにより取得される。直接輝度情報は、表示装置100に接続されている測定手段が記憶部3にデータを送信する方法、または、ユーザが入力手段(不図示)を用いて記憶部3に入力する方法により記憶される。ただし、本実施例はこれらに限定されるものではなく、表示装置100の内部に設けられたセンサにより計測して取得された値や、それらを組み合わせたもの等を直接輝度情報として扱ってもよい。二つ目は、表示装置100の輝度値への影響度合いを示す間接輝度情報である。例えば、間接輝度情報は、表示装置100に設けられた光源(不図示)の出力制御値や、画像処理手段(不図示)が映像信号に対して行う画像処理値である。好ましくは、例えば記憶部3は、各種設定値と出力輝度比率との対応関係を示すルックアップテーブル等のデータを記憶している。表示装置100がプロジェクタである場合、絞りの開口率やレンズ位置(レンズフォーカス、レンズズーム、レンズシフト)の設定値等を間接輝度情報として扱ってもよい。
表示輝度判定部4は、記憶部3から取得された表示輝度に関する情報に基づいて、表示装置100の輝度情報を後述の輝度情報判定方法に従って判定し、その判定結果を表示輝度情報(表示可能な表示輝度に関する情報)として判定部5に送信する。すなわち表示輝度判定部4は、表示可能な表示輝度に関する情報を取得する第2の取得手段である。判定部5は、付加情報判定部2から受信した映像輝度情報(入力信号の輝度に関する情報)と、表示輝度判定部4から受信した表示輝度情報(表示輝度に関する情報)とを比較し、後述の判定フローに従って得られた判定結果(比較結果)を階調変換部6に送信する。
階調変換部6は、判定部5から受信した判定結果に従って、入力部1から受信した映像信号(入力信号)に対して階調変換処理を行い、処理後の映像信号を表示部7へ送信する。このように階調変換部6は、入力信号の輝度に関する情報と表示輝度に関する情報とに基づいて(例えば、輝度に関する情報と表示輝度に関する情報との差に基づいて)、入力信号に対して階調変換を行う変換手段である。より具体的には、階調変換部6は、輝度に関する情報と表示輝度に関する情報とに基づいて入力信号に対してEOTF変換(Electro−Optical Transfer Function)を行う。階調変換部6は、映像信号に対して階調変換処理を施すための一つ以上のルックアップテーブルを有し、判定結果に応じて好適なルックアップテーブルを選択して適用する。例えば映像信号がSDR信号である場合、階調変換部6は、ガンマ2.2カーブに変換するためのルックアップテーブルを適用する。一方、例えば映像信号がHDR信号である場合、階調変換部6は、PQカーブに変換するためのルックアップテーブルを適用する。また、判定結果に応じて、更に好適な階調変換処理を行うため、演算等による変換を追加で行ってもよい。なお、本実施例の判定結果に応じた階調変換処理の詳細については、後述する。
表示部7は、液晶パネルなどを備えて構成される。また、カラーホイールとDMD(Digital Micromirror Device)とを組み合わせた構成等を採用することもできる。表示部7は、階調変換部6から受信した映像信号を光に変換して表示することが可能な機構であれば、その他の構成であってもよい。
次に、表示輝度判定部4における輝度情報判定方法について二つの例を用いて説明する。まず、第1の例について説明する。表示輝度判定部4が記憶部3から受信した輝度情報が直接輝度情報である場合、表示輝度判定部4は、その輝度情報から表示装置100の最大輝度および最小輝度をそれぞれ判定する。第1の例は、輝度情報に実際の測定値を用いるため精度が高いというメリットがある。
次に、第2の例について説明する。表示輝度判定部4が記憶部3から受信した輝度情報が直接輝度情報でない場合、表示輝度判定部4は、初期輝度情報と間接輝度情報とに基づいて表示装置100の最大輝度および最小輝度をそれぞれ判定する。初期輝度情報については、工場工程等で測定した表示装置100の輝度値を予め記憶部3に記憶しておき、その輝度情報を初期輝度情報として扱う。より簡易な構成とするため、測定した輝度情報を記憶部3に記憶するのではなく、単に設計値としての輝度情報を用いてもよい。判定は、初期輝度情報の最大輝度および最小輝度のそれぞれに対して、間接輝度情報の出力輝度比率を乗算することにより行われる。第2の例は、構成追加等を最小限にしつつも輝度情報の判定ができるというメリットがある。
次に、図2を参照して、判定部5における最小輝度の判定方法について説明する。図2は、最小輝度の判定方法を示すフローチャートである。判定部5は、付加情報判定部2から映像信号の最小輝度を受信した場合に本フローを開始する。より好ましくは、映像信号はST2084に準拠したHDR信号(HDR映像信号)である。本フローによれば、表示装置100の最小輝度値Dと映像信号の最小輝度値Pとの関係を判定することができる。
まずステップS1において、判定部5は、映像信号の最小輝度値Pに係数αを乗算した値と、表示装置100の最小輝度値Dとを比較する。表示装置100の最小輝度値Dが映像信号の最小輝度値Pに係数αを乗算した値よりも大きい場合、ステップS3へ進む。一方、最小輝度値Dのほうが小さい場合、ステップS2へ進む。係数αは、後述の係数βよりも大きい値である。好ましくは、係数αは1よりも大きい値である。続いてステップS2において、判定部5は、映像信号の最小輝度値Pに係数βを乗算した値と、表示装置100の最小輝度値Dとを比較する。表示装置100の最小輝度値Dが映像信号の最小輝度値Pに係数βを乗算した値よりも大きい場合、ステップS4へ進む。一方、表示装置100の最小輝度値Dのほうが小さい場合、ステップS5へ進む。好ましくは、係数βは1よりも小さい値である。
ステップS3において、表示装置100の最小輝度値Dは映像信号の最小輝度値Pよりも明らかに大きいため、判定部5は表示装置100の最小輝度値Dは映像信号の最小輝度値Pよりも大きい(P<D)と判定する。ステップS4において、表示装置100の最小輝度値Dと映像信号の最小輝度値Pとの間には大きな差がないため、判定部5は表示装置100の最小輝度値Dと映像信号の最小輝度値Pとは略等しい(P≒D)と判定する。ステップS5において、表示装置100の最小輝度値Dは映像信号の最小輝度値Pよりも明らかに小さいため、判定部5は表示装置100の最小輝度値Dは映像信号の最小輝度値Pよりも小さい(P>D)と判定する。判定部5がステップS3〜S5のいずれかの判定結果を取得した場合、本フローは終了する。また、付加情報判定部2から映像信号の最大輝度を受信した場合、最小輝度を最大輝度に置き換えて図2を参照して説明した判定方法を適用することができる。
次に、図3乃至図10を参照して、階調変換部6における階調変換処理について詳述する。HDR映像を好適に表示するには、階調変換処理を行う必要がある。
図3は、PQ方式における伝達関数であるPQカーブを示す図である。図3において、x軸(横軸)は正規化された入力信号(0.0〜1.0)、y軸(縦軸)は出力輝度(0〜10000nit)をそれぞれ示す。HDR映像をPQ方式に従って表示する場合、絶対輝度で表示する絶対値方式が好まれる。しかし、現状は0〜10000nitのダイナミックレンジに適応可能な表示装置は少ないため、階調変換処理を行うことにより絶対値方式で好適なダイナミックレンジのマッピングを実現している。
図4を参照して、表示装置100の最大輝度を1000nitと定義し、階調変換処理を適用しない場合について説明する。図4は、図3のPQカーブ(点線)に、最大輝度1000nitの表示装置100のガンマカーブ(実線)を重畳させた図である。図4に示されるように、0〜1000nitの範囲において、PQカーブ(点線)と表示装置100のガンマカーブ(実線)との間には輝度の差が発生している。これは、PQ方式の絶対値方式から乖離した状態であるため好ましくない。したがって、HDR映像を好適に表示するには、階調変換処理を行う必要がある。
前述のHDR映像を好適に表示するための階調変換処理として、最大輝度に応じた階調変換処理を第1の階調変換処理とする。ここで、図5を参照して、第1の階調変換処理について説明する。図5は、表示装置100に第1の階調変換処理を適用した場合の入力信号に対する輝度(出力輝度)を示す図である。図5において、x軸(横軸)は正規化された入力信号(0.0〜1.0)、y軸(縦軸)は表示装置100の出力輝度(0〜1000nit)をそれぞれ示す。図5に示されるように、第1の階調変換処理として、表示装置100の最大輝度に応じてクリップ処理を施すことにより、0〜1000nitの範囲においてPQカーブと表示装置100のガンマカーブとの間に輝度の差はなくなる。前述の階調変換処理では、表示装置100の最大輝度に対してクリップ処理を行うが、付加情報判定部2から受信した映像信号の最大輝度に対してクリップ処理を行ってもよい。本実施例において、階調変換処理は最大輝度に応じたクリップ処理であるが、これに限定されるものではなく、その他の好適な処理を施してもよい。
HDR映像を好適に表示するために第1の階調変換処理を行うが、第1の階調変換処理だけでは不十分である。すなわち、第1の階調変換処理は、表示装置100の最大輝度が1000nitであると仮定して行うが、最小輝度は0nitであるとしている。最大輝度と同様に、最小輝度についても0nitに適応した表示装置は少ない。そこで本実施例では、最小輝度に応じた階調変換処理を行う。
次に、図6および図7を参照して、表示装置100の最大輝度を1000nit、最小輝度を1nitと再定義した場合における第1の階調変換処理について説明する。図6は、図3のy軸(縦軸)を対数目盛とした片対数グラフ(PQカーブ)である。図7(a)は、図6に示されるPQカーブ(点線)に、最大輝度1000nit、最小輝度1nitの表示装置100のガンマカーブ(実線)を重畳した図である。図7(b)は、図7(a)中の低階調範囲の拡大図である。低階調範囲とは、例えば、PQカーブにおいて0〜10nit程度の輝度で出力される範囲である。図7(b)に示されるように、PQカーブ(点線)と表示装置100のガンマカーブ(実線)との間には輝度の差が発生している。これは、PQ方式の絶対値方式から乖離した状態であるため好ましくない。したがって、HDR映像を好適に表示するには、階調変換処理を行う必要がある。前述のHDR映像を好適に表示するため階調変換処理として、最小輝度に応じた階調変換処理を第2の階調変換処理という。
第1の階調変換処理と同様に0〜10000nitのPQカーブに適応するようにクリップ処理を行うと、表示装置100の最小輝度によっては低階調範囲の階調性が失われてかえって不自然になることがある。このため本実施例では、表示装置100の最小輝度と映像信号の最小輝度との関係を判定し、より好適な階調変換処理として第2の階調変換処理を行う。第2の階調変換処理は、判定部5の判定結果に応じて実施される。また、その判定結果は3パターン(ステップS3〜S5)あるため、それぞれの判定結果に対して順に説明する。
まず、図8を参照して、ステップS3の判定結果(P<D)が得られた場合の第2の階調変換処理について説明する。図8(a)は、ステップS3の判定結果(P<D)が得られた場合における表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブ(実線)と映像信号の最小輝度に応じたPQカーブ(一点鎖線)とを比較した図である。ここでは説明を容易にするため、PQカーブをリニアに変換して扱うものとする。表示装置100の最小輝度値をD1、映像信号の最小輝度値をP1とする。図8(a)に示されるように、表示装置100の最小輝度値D1は映像信号の最小輝度値P1よりも大きい(D1>P1)ため、それぞれのPQカーブの間に差があり好ましくない。
図8(b)は、図8(a)の表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブに対して第2の階調変換処理を行った図である。第2の階調変換処理は、分岐点Aを設定し、その分岐点Aの前後でガンマカーブ(表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブ)の傾きを変更することにより実現される。すなわちガンマカーブの傾きは、分岐点Aよりも高い階調領域(第1の領域)と分岐点Aよりも低い階調領域(第2の領域)とで互いに異なる。表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブの傾きを1とすると、1よりも小さい傾きを設定することで映像信号の最小輝度に応じたPQカーブに適応する階調変換を行うことができる。図8(b)では、第2の階調変換処理として分岐点の数は1であるが、これに限定されるものではない。複数の分岐点を設定し、それぞれの区間で好適な傾きを設定してもよい。その際、特定区間の傾きが0(クリップ処理)であってもよいが、別の区間に0よりも大きく1よりも小さい傾きの区間が含まれることが好ましい。分岐点Aは、階調変換部6のルックアップテーブルの格子点数に合わせて好適に設定することができ、または、その他の基準で設定してもよい。なお、前述の説明は一例であり、第2の階調変換処理は、映像信号の最小輝度に応じたPQカーブに適応する形態であればこれに限定されるものではない。
次に、図9を参照して、ステップS4の判定結果(P≒D)が得られた場合の第2の階調変換処理について説明する。図9(a)は、ステップS4の判定結果(P≒D)が得られた場合における表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブ(実線)と映像信号の最小輝度に応じたPQカーブ(一点鎖線)とを比較した図である。表示装置100の最小輝度値をD2、映像信号の最小輝度値をP2とする。図9(a)に示されるように、表示装置100の最小輝度値D2と映像信号の最小輝度値P2との間に実質的な差がない(P2≒D2)ため、特に階調変換処理を施さなくてもよい。ここで、階調変換処理を施さないとは、入力した信号をそのまま出力するように階調変換を行うことに相当する。また、低階調範囲の階調性への影響も少ないため、第2の階調変換処理として、図9(b)に示されるようなクリップ処理を施してもよい。
次に、図10を参照して、ステップS5の判定結果(P>D)が得られた場合の第2の階調変換処理について説明する。図10(a)は、ステップS5の判定結果(P>D)が得られた場合における表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブ(実線)と映像信号の最小輝度に応じたPQカーブ(一点鎖線)とを比較した図である。表示装置100の最小輝度値をD3、映像信号の最小輝度値をP3とする。図10(a)に示されるように、表示装置100の最小輝度値D3は映像信号の最小輝度値P3よりも小さい(D3<P3)ため、それぞれのPQカーブの間に差があり好ましくない。
図10(b)は、図10(a)に示される表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブに対して第2の階調変換処理を施した図である。第2の階調変換処理はオフセット処理であり、表示装置100の最小輝度に応じたPQカーブに対して、表示装置100の最小輝度値D3と映像信号の最小輝度値P3との差分をオフセットする。これにより、映像信号の最小輝度に応じたPQカーブに適応する階調変換を行うことができる。なお、前述の説明は一例であり、表示装置100の最小輝度のほうが小さい場合、第2の階調変換処理はオフセット処理ではない他の変換処理であってもよく、または、特に階調変換処理を施さなくてもよい。
本実施例において、階調変換部6は、入力信号の輝度が第1の領域(高階調範囲)よりも低い第2の領域(低階調範囲)において、輝度に関する情報と表示輝度に関する情報とに基づいて入力信号に対して階調変換(第2のEOTF変換)を行う。好ましくは、階調変換部6は、第1の領域において、入力信号の最大輝度と表示装置が表示可能な最大輝度とに基づいて階調変換(第1のEOTF変換)を行う。より好ましくは、階調変換部6は、入力信号の最小輝度と表示装置100が表示可能な最小輝度との関係(大小関係)に基づいて階調変換処理(階調変換の方法)を変更する。
本実施例の表示装置100は、HDR映像を表示する際に、表示装置100の表示輝度に関する情報(例えば最小輝度)と映像信号の付加情報の輝度に関する情報(例えば最小輝度)とに基づいて好適な階調変換処理を行う。このため本実施例によれば、高階調範囲だけでなく低階調範囲を含む広い階調範囲においてユーザの意図を再現することができる。
次に、図11を参照して、本発明の実施例2における表示装置について説明する。図11は、本実施例における表示装置100aのブロック図である。表示装置100aは、環境輝度判定部17を有する点、ならびに、記憶部3および判定部5に代えて記憶部13および判定部15をそれぞれ有する点で、図1を参照して説明した実施例1の表示装置100と異なる。表示装置100aの他の構成は表示装置100と同様であるため、それらの説明は省略する。表示装置100aは、環境光により最小輝度が変化する場合でも、環境光の影響を加味した階調変換処理を行うことができる。
記憶部13は、記憶部3の構成に加えて、環境光センサ等の環境光の輝度を検出する機構を有する。記憶部13は、表示装置100aの表示輝度に関する情報と合わせて環境輝度に関する情報を記憶する。環境輝度判定部17は、記憶部13から環境光の輝度(環境輝度に関する情報)を定期的に取得する第3の取得手段である。また環境輝度判定部17は、環境輝度に関する情報が所定値よりも大きく変化した場合、環境輝度に関する情報を判定部5に送信する。
判定部15は、環境輝度判定部17から受信した環境輝度に関する情報と表示輝度判定部4から受信した表示輝度に関する情報とを加算する。そして判定部15は、加算して得られた加算輝度に関する情報を、表示装置100aの最低輝度として、図2を参照して説明した実施例1の最小輝度の判定フローに従って判定処理を行う。なお、判定部15による判定フローの詳細は実施例1で説明した内容と同等であるため、その説明は省略する。判定部15は、その判定結果を階調変換部6に送信する。
階調変換部6は、輝度に関する情報と表示輝度に関する情報と環境光の輝度に関する情報とに基づいて、入力信号に対して階調変換(第4のEOTF変換)を行う。このとき階調変換部6は、例えば、輝度に関する情報と環境光の輝度に関する情報との加算輝度に関する情報と、表示輝度に関する情報との差に基づいて階調変換を行う。
本実施例の表示装置100aは、環境光がある場合でも、表示装置100aの最小輝度と映像信号の付加情報の最小輝度とに基づいて好適な階調変換処理を行う。このため本実施例によれば、高階調範囲だけでなく低階調範囲を含む広い階調範囲においてユーザの意図を再現することが可能となる。
(その他の実施例)
本発明は、前述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、前述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
各実施例によれば、広い階調範囲においてユーザの意図を再現可能な表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
2 付加情報判定部(第1の取得手段)
4 表示輝度判定部(第2の取得手段)
6 階調変換部(変換手段)
100 表示装置
4 表示輝度判定部(第2の取得手段)
6 階調変換部(変換手段)
100 表示装置
Claims (13)
- 入力信号の輝度に関する情報を取得する第1の取得手段と、
表示可能な表示輝度に関する情報を取得する第2の取得手段と、
前記入力信号の輝度が第1の領域よりも低い第2の領域において、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報とに基づいて前記入力信号に対して階調変換を行う変換手段と、を有することを特徴とする表示装置。 - 前記変換手段は、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報とに基づいて前記入力信号に対してEOTF変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記変換手段は、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報との差に基づいて前記階調変換を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記変換手段は、前記第1の領域において、前記入力信号の最大輝度と前記表示装置が表示可能な最大輝度とに基づいて前記階調変換を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1の取得手段は、前記入力信号に含まれる付加情報から前記輝度に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記表示装置が表示可能な前記表示輝度に関する情報を記憶する記憶手段を更に有し、
前記第2の取得手段は、前記記憶手段から前記表示輝度に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示装置。 - 前記輝度に関する情報は、前記入力信号の最小輝度であり、
前記表示輝度に関する情報は、前記表示装置が表示可能な最小輝度であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置。 - 前記変換手段は、前記入力信号の前記最小輝度と前記表示装置が表示可能な前記最小輝度との関係に基づいて前記階調変換の方法を変更することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
- 環境光の輝度を取得する第3の取得手段を更に有し、
前記変換手段は、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報と前記環境光の輝度に関する情報とに基づいて、前記入力信号に対して前記階調変換を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置。 - 前記変換手段は、前記輝度に関する情報と前記環境光の輝度に関する情報との加算輝度に関する情報と、前記表示輝度に関する情報との差に基づいて、前記階調変換を行うことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
- 前記入力信号は、HDR映像信号であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
- 入力信号の輝度に関する情報を取得するステップと、
表示可能な表示輝度に関する情報を取得するステップと、
前記入力信号の輝度が第1の領域よりも低い第2の領域において、前記輝度に関する情報と前記表示輝度に関する情報とに基づいて前記入力信号に対して階調変換を行うステップと、を有することを特徴とする表示装置の制御方法。 - 請求項12に記載の表示装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2018070551A JP2019184629A (ja) | 2018-04-02 | 2018-04-02 | 表示装置、表示装置の制御方法、および、プログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020145294A1 (ja) | 2019-01-10 | 2020-07-16 | 三菱ケミカル株式会社 | イリジウム錯体化合物 |
EP4113980A4 (en) * | 2020-11-11 | 2023-10-25 | JVCKenwood Corporation | PROJECTION DEVICE, PROJECTION METHOD AND PROGRAM |
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2018
- 2018-04-02 JP JP2018070551A patent/JP2019184629A/ja active Pending
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WO2020145294A1 (ja) | 2019-01-10 | 2020-07-16 | 三菱ケミカル株式会社 | イリジウム錯体化合物 |
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JP7459765B2 (ja) | 2020-11-11 | 2024-04-02 | 株式会社Jvcケンウッド | 投影装置、投影方法及びプログラム |
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