JP2019183751A - コンプレッサの冷却制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機のコンプレッサに供給する冷却液で圧縮空気の冷却を適切に行うことが可能なコンプレッサの冷却制御装置を提供する。【解決手段】コンプレッサの冷却制御装置は、過給機が有するコンプレッサに供給される冷却液の供給を制御するためのコンプレッサの冷却制御装置であって、前記コンプレッサの出口における圧縮空気の温度の計測値である計測温度を取得する計測温度取得部と、前記圧縮空気の温度の推定値である推定温度を前記コンプレッサの作動状態に基づいて演算する推定温度演算部と、前記推定温度と前記計測温度との比較結果に基づいて、前記冷却液の供給を制御する制御命令を生成する制御命令生成部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本開示は、過給機が有するコンプレッサに冷却液を供給する水冷式のコンプレッサの冷却技術に関する。
近年、地球環境保全などに対応するために、エンジンのダウンサイジングを目的として過給機の適用が増加している。過給機は圧縮空気をエンジンに送ることで自然吸気に比べてエンジン排気量を低減でき、軽量化及び機械損失の低減などによる燃費改善とCO2削減に有効である。例えば、過給機の1つであるターボチャージャは、タービンがエンジンの排気ガスで回転することで、同軸上のコンプレッサホイールを回転駆動して空気を圧縮するが、圧縮により生じる空気(吸気)の温度上昇が圧縮効率を低下させる。このため、通常、上昇した空気の温度を低下させるために、コンプレッサ出口からエンジンのインマニまでの間にインタークーラが設けられる。しかし、インタークーラの設置に伴ってコンプレッサとインマニとを接続する配管長が長くなると、過給機の応答遅れ(ターボラグ)の増大や、車両への搭載性を低下させることから、インタークーラの小型化が望まれている。
そして、このインタークーラの小型化に関連する技術として、コンプレッサカバー内に冷却流路を設けてコンプレッサ出口における空気温度を低下させる水冷式のコンプレッサがある(例えば、特許文献1〜4)。なお、特許文献5には、コンプレッサインペラの冷却を目的とした冷却通路をコンプレッサカバー内に設けることが開示されている。
特開2013−194612号公報 特開2003−35153号公報 特開2017−155664号公報 特開2013−113118号公報 特開2017−150339号公報
過給機が有するコンプレッサに冷却液を供給することにより、コンプレッサによって圧縮された圧縮空気を冷却する水冷式のコンプレッサは、エンジンの冷却系で用いられる冷却液(エンジン冷却水)を用いることが考えられる(特許文献1〜3参照)。ところがコンプレッサ出口における空気温度(コンプレッサ出口温度)は、エンジンの運転状態に応じて変化する(後述する図4参照)。よって、エンジン冷却水(約80℃)で冷却する場合において、圧縮により昇温された圧縮空気の温度が、エンジン冷却水の温度よりも低いようなコンプレッサの運転領域では、エンジン冷却水によって冷却すべき圧縮空気を逆に温めてしまい、温度が上昇する結果、吸気密度を低下させてしまうことになる。仮に、コンプレッサ出口温度を計測により確認しても、冷却液による温度変化を受けた後の圧縮空気の温度であるため、冷却液によって圧縮空気が冷却された後の温度なのか、温められた後の温度なのか判別は困難である。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、過給機のコンプレッサに供給する冷却液で圧縮空気の冷却を適切に行うことが可能なコンプレッサの冷却制御装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御装置は、
過給機が有するコンプレッサに供給される冷却液の供給を制御するためのコンプレッサの冷却制御装置であって、
前記コンプレッサの出口における圧縮空気の温度の計測値である計測温度を取得する計測温度取得部と、
前記圧縮空気の温度の推定値である推定温度を前記コンプレッサの作動状態に基づいて演算する推定温度演算部と、
前記推定温度と前記計測温度との比較結果に基づいて、前記冷却液の供給を制御する制御命令を生成する制御命令生成部と、を備える。
上記(1)の構成によれば、過給機のコンプレッサに供給する冷却液の温度や流量などの供給を、コンプレッサによって圧縮された圧縮空気の推定温度と計測温度との比較結果に基づいて選択する。圧縮空気の推定温度は、冷却液による温度変化(影響)を受ける前の圧縮空気の温度であり、その推定温度と、冷却液による温度変化を受けた後の温度となる圧縮空気の計測温度とを比較することにより、圧縮空気の計測温度が冷却液によって冷却された結果の温度であるのか、温められた結果の温度であるのかを判別することが可能である。つまり、圧縮空気の計測温度がその推定温度よりも低い場合には、冷却液による温度変化を受ける前に対応する推定温度が、冷却液によって温度変化を受けた結果、計測温度にまで低下したと評価できるので、圧縮空気は冷却液によって冷却されたことになる。逆に、圧縮空気の計測温度がその推定温度よりも高い場合には、冷却液による温度変化を受ける前に対応する推定温度が、冷却液によって温度変化を受けた結果、計測温度にまで上昇したと評価できるので、圧縮空気は冷却液によって温められた(昇温された)ことになる。
このように、圧縮空気の推定温度と計測温度との比較結果に基づく冷却液の温度や流量の選択を通して、冷却液の温度の調整を実際に行う制御対象に対する制御命令を生成することにより、冷却液によって圧縮空気の冷却が確実になされるように冷却液の供給を制御することができる。よって、このように温度制御がなされた冷却液をコンプレッサに供給することにより、コンプレッサにより生成された圧縮空気の冷却を適切に行うことができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記制御命令生成部は、
前記冷却液により前記圧縮空気が冷却されているか否かを判定するために、前記推定温度と前記計測温度とを比較する温度比較部と、
前記温度比較部の比較結果に基づいて、前記制御命令の内容を決定する命令内容決定部と、を有する。
上記(2)の構成によれば、圧縮空気の推定温度と計測温度との比較を通してなされる、冷却液によって圧縮空気が冷却されているか否かの判定を通して、制御命令の命令内容が決定される。これによって、コンプレッサにより生成された圧縮空気の冷却を適切に行うことができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記制御命令生成部は、前記推定温度が前記計測温度よりも低い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも低温にする前記制御命令を生成する。
上記(3)の構成によれば、圧縮空気の推定温度が計測温度よりも低い場合(推定温度<計測温度)には、冷却液の温度をより低温にする。上記の条件が成立する場合は、既に説明した通り、冷却すべき圧縮空気が冷却液によって逆に温められている状態と判定できる。よって、冷却液の温度をより低温にするなどにより、圧縮空気が冷却液によって温められるような状態の解消を図り、コンプレッサにより生成される圧縮空気の冷却が冷却液によって適切に行われるように図ることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)〜(3)の構成において、
前記制御命令生成部は、前記推定温度が前記計測温度よりも高い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも高温にする。
上記(4)の構成によれば、圧縮空気の推定温度が計測温度よりも高い場合(推定温度>計測温度)には、冷却液の温度をより高温にする。上記の条件が成立する場合は、既に説明した通り、冷却すべき圧縮空気が冷却液によって冷却されている状態と判定できる場合ではあるが、冷却液の温度をより高温にすることにより、圧縮空気の冷却を過度に行うことを防止しつつ、コンプレッサにより生成される圧縮空気の冷却が冷却液によってより適切に行われるように図ることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)〜(4)の構成において、
前記コンプレッサには、
相対的に高温の前記冷却液である高温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための高温冷却液循環管であって高温流量制御手段が設けられた高温冷却液循環管と、
相対的に低温の前記冷却液である低温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための低温冷却液循環管であって低温流量制御手段が設けられた低温冷却液循環管と、が接続されており、
前記制御命令は、前記高温冷却液循環管を流れる前記高温冷却液、または前記低温冷却液循環管を流れる前記低温冷却液のいずれか一方を前記コンプレッサに供給するように切り替えるための命令である。
上記(5)の構成によれば、制御命令を流量制御弁に送信することによって、高温冷却液循環管または低温冷却液循環管のいずれか一方の冷却液をコンプレッサに循環させるように制御することができる。これによって、コンプレッサに供給する冷却液の温度を制御することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記高温冷却液循環管には、エンジンを冷却するためのエンジン冷却水が供給される。
上記(6)の構成によれば、コンプレッサにエンジン冷却水を供給するように構成することによって、高温側冷却液による圧縮空気の冷却を行うことができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(5)〜(6)の構成において、
前記低温冷却液循環管には、エアコン用冷媒が供給される。
上記(7)の構成によれば、冷凍サイクルによって低温化されたエアコン用冷媒をコンプレッサに供給するように構成することによって、低温冷却液による圧縮空気の冷却を行うことができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(7)の構成において、
前記推定温度演算部は、前記過給機を搭載する車両の運転パターンを含む車両側条件から前記推定温度を推定するための機械学習モデルを用いて、前記推定温度を演算する。
上記(8)の構成によれば、車両の運転パターンに応じて、コンプレッサ作動点がどのように移動するかを予測/学習し、エンジンの制御に応じて制御命令を決定する。例えば、車両のスロットル開度を急開した場合、コンプレッサ圧力比が上昇し、コンプレッサ出口温度が上昇するなど、圧縮空気の推定温度と車両側条件との間には相関関係が存在する。よって、機械学習によりこの相関関係を導出した機械学習モデルを用いることで、機械学習に基づいて、コンプレッサに供給する冷却液の温度を適切に制御することができる。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御方法は、
過給機が有するコンプレッサに供給される冷却液の供給を制御するためのコンプレッサの冷却制御方法であって、
前記コンプレッサの出口における圧縮空気の温度の計測値である計測温度を取得する計測温度取得ステップと、
前記圧縮空気の温度の推定値である推定温度を前記コンプレッサの作動状態に基づいて演算する推定温度演算ステップと、
前記推定温度と前記計測温度との比較結果に基づいて、前記冷却液の温度または流量を制御する制御命令を生成する制御命令生成ステップと、を備える。
上記(9)の構成によれば、上記(1)と同様の効果を奏する。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、
前記制御命令生成ステップは、
前記冷却液により前記圧縮空気が冷却されているか否かを判定するために、前記推定温度と前記計測温度とを比較する温度比較ステップと、
前記温度比較ステップの比較結果に基づいて、前記制御命令の内容を決定する命令内容決定ステップと、を有する。
上記(10)の構成によれば、上記(2)と同様の効果を奏する。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記制御命令生成ステップは、前記推定温度が前記計測温度よりも低い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも低温にする前記制御命令を生成する。
上記(11)の構成によれば、上記(3)と同様の効果を奏する。
(12)幾つかの実施形態では、上記(10)〜(11)の構成において、
前記制御命令生成ステップは、前記推定温度が前記計測温度よりも高い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも高温にする。
上記(12)の構成によれば、上記(4)と同様の効果を奏する。
(13)幾つかの実施形態では、上記(11)〜(12)の構成において、
前記コンプレッサには、
相対的に高温の前記冷却液である高温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための高温冷却液循環管であって高温流量制御手段が設けられた高温冷却液循環管と、
相対的に低温の前記冷却液である低温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための低温冷却液循環管であって低温流量制御手段が設けられた低温冷却液循環管と、が接続されており、
前記制御命令は、前記高温冷却液循環管を流れる前記高温冷却液、または前記低温冷却液循環管を流れる前記低温冷却液のいずれか一方を前記コンプレッサに供給するように切り替えるための命令である。
上記(13)の構成によれば、上記(5)と同様の効果を奏する。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、
前記高温冷却液循環管には、エンジンを冷却するためのエンジン冷却水が供給される。
上記(14)の構成によれば、上記(6)と同様の効果を奏する。
(15)幾つかの実施形態では、上記(13)〜(14)の構成において、
前記低温冷却液循環管には、エアコン用冷媒が供給される。
上記(15)の構成によれば、上記(7)と同様の効果を奏する。
(16)幾つかの実施形態では、上記(9)〜(15)の構成において、
前記推定温度演算ステップは、前記過給機を搭載する車両の運転パターンを含む車両側条件から前記推定温度を推定するための機械学習モデルを用いて、前記推定温度を演算する。
上記(16)の構成によれば、上記(8)と同様の効果を奏する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、過給機のコンプレッサに供給する冷却液で圧縮空気の冷却を適切に行うことが可能なコンプレッサの冷却制御装置が提供される。
本発明の一実施形態に係るコンプレッサの冷却系統を概略的に示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るコンプレッサを軸方向に直交する方向に沿って切断した断面の模式図である。 図2のコンプレッサをフランジ部から見た模式図である。 本発明の一実施形態に係る車両の走行時のコンプレッサ出口温度の推移を示す図であり、コンプレッサの内部に冷却液を供給しない場合のコンプレッサ出口温度を示す参考図である。 本発明の一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御装置の機能を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御方法を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンプレッサ7cの冷却系統を概略的に示す模式図である。図2は、本発明の一実施形態に係るコンプレッサ7cを軸方向に直交する方向に沿って切断した断面の模式図である。図3は、図2のコンプレッサを出口側フランジ部75から見た模式図である。また、図4は、本発明の一実施形態に係る車両の走行時のコンプレッサ出口温度の推移を示す図であり、コンプレッサ7cの内部に冷却液Wを供給しない場合のコンプレッサ出口温度Teを示す参考図である。
図1に示すように、過給機7は、車両などのエンジン91に取り付けられ機器であり、コンプレッサ7c(圧縮機)を有する。コンプレッサ7cは、エンジン91の吸気通路を形成する吸気管92に設置されて、吸気管92を流れる空気A(吸気)を圧縮する。より詳細には、吸気管92は、コンプレッサ7cの入口(図2の案内筒71の破線で示す入口側フランジ部71f)に接続される上流側吸気管92uと、コンプレッサ7cの出口(図2の出口側フランジ部75)とエンジン91(インマニ)とを接続する下流側吸気管92dとを有する。そして、上流側吸気管92uを流れる空気Aは、案内筒71を通ってコンプレッサ7cの内部に導入され、回転するコンプレッサホイール(不図示)によって圧縮された後に、スクロール部72に形成された渦形の通路(渦形通路72p)を通って、下流側吸気管92dに排出される(図2参照)。
図1に示す実施形態の過給機7は、ターボチャージャ(排気タービン過給機)であり、上記のコンプレッサ7cに加えて、エンジン91の排気通路(不図示)を形成する排気管に取り付けられ、エンジン91から排出される排ガスによって回転するタービン(不図示)と、このタービンの回転をコンプレッサ7cの動力として伝達するための回転軸7sとを有し、タービンによってコンプレッサ7cを駆動する。ただし、本実施形態に本発明は限定されない。他の幾つかの実施形態では、過給機7は、電気により回転軸7sを回転させることが可能なモータ(電動機)をさらに備えた電動アシスト過給機であっても良い。その他の幾つかの実施形態では、過給機7は、タービンを有していなくても良く、例えば、クランクシャフトからベルトを用いて取り出したエンジン91の動力や電動モータによってコンプレッサ7cを駆動するスーパーチャージャであっても良い。
また、本発明のコンプレッサ7cは、図1〜図3に示すよう、内部に冷却液Wを供給することによって、コンプレッサ7cによって圧縮さることにより昇温された圧縮空気Ac(以下、単に、圧縮空気Acという)を冷却する水冷式のコンプレッサ7cである。より詳細には、図2(例えば図3のBB断面に対応)に示すように、コンプレッサ7cのスクロール部72は、渦形通路72pを形成する管状(中空)の渦形通路形成部材73と、この渦形通路形成部材73を覆うコンプレッサカバー74(ハウジング)と、を有する。そして、渦形通路形成部材73の外周面と、コンプレッサカバー74の内周面との間に形成される内部間隙S(ウォータージャケット)に冷却液Wが供給(循環)される。よって、圧縮により昇温されている圧縮空気Acは、スクロール部72を流れる際に、渦形通路形成部材73を介して冷却液Wにより冷却される。
より詳細には、図2に示すように、冷却液Wは、下流側吸気管92dに接続される板状の出口側フランジ部75に形成された貫通孔76(貫通孔部)である冷却液入口孔部76iからコンプレッサ7cの内部間隙Sに供給さると共に、上記の冷却液入口孔部76iとは異なる位置に形成された貫通孔76である冷却液出口孔部76eから排出される。これによって、コンプレッサ7cの内部と外部との間で冷却液Wが循環するようになっている。図2に示す実施形態では、冷却液入口孔部76iおよび冷却液出口孔部76eは、渦形通路形成部材73を挟んで互いに反対側に位置しており、上記の内部間隙Sにおいて管状の渦形通路形成部材73の周方向への流れも形成されるようになっている。
上述したような水冷式のコンプレッサ7cでは、スクロール部72の通過時から圧縮空気Acを冷却するので、その分、インタークーラによる冷却力を低減させることができるなど、下流側吸気管92dに設置されるインタークーラ(不図示)を小型化することが可能である。ところが、上記の出口側フランジ部75付近であるコンプレッサ7cの出口(以下、コンプレッサ出口)における圧縮空気Acの空気温度(以下、コンプレッサ出口温度Te)は、車両の走行環境に応じて例えば図4のように変化する。
この図4に示すグラフは、コンプレッサ7cの内部に冷却液Wを供給しない場合において、コンプレッサ出口に設置された温度センサにより計測したコンプレッサ出口温度Teであるが、車両は、時刻t1よりも前は市街地を走行しており、時刻t1以降に高速道路を走行している場合に対応している。例えば、コンプレッサ7cの冷却液Wとしてエンジン冷却水(約80℃)を用いる場合、図4に示すように、縦軸で示されるコンプレッサ出口温度Teは、市街地走行時および高速走行時のいずれにおいても、エンジン冷却水の温度を一時的に超える場合があることが分かる。このことから、エンジン冷却水の温度よりもコンプレッサ出口温度Teが低い状況は、高速走行時の方が頻度は多いものの、普通に起こり得ると言える。そして、上述のように、冷却前の圧縮空気Acの温度(圧縮後空気温度Tc)がコンプレッサ7cの冷却液Wの温度よりも低いような場合には、冷却液Wによって冷却すべき圧縮空気Acを逆に温めてしまい、温度が上昇する結果、吸気密度を低下させてしまうことになる。
そこで、冷却液Wにより圧縮空気Acを温めるような状況を解消(防止)するために、本発明の幾つかの実施形態では、まずは、コンプレッサ7cを、コンプレッサ7cの内部間隙Sに対して互いに異なる温度を有する複数(本実施形態では2つ)の冷却液Wの供給が可能なように構成している。図1〜図3に示す実施形態では、コンプレッサ7cの内部間隙Sに、相対的に高温の冷却液W(高温冷却液Wh)と、相対的に低温の冷却液W(低温冷却液Wc)との2つの異なる温度を有する冷却液Wを供給することが可能になっている。
詳述すると、出口側フランジ部75に対して、高温冷却液Whのための冷却液入口孔部76i(高温入口孔部76ih)および冷却液出口孔部76e(高温出口孔部76eh)、低温冷却液Wcのための冷却液入口孔部76i(低温入口孔部76ic)および冷却液出口孔部76e(低温出口孔部76ec)の合計で4つの貫通孔76を形成している。また、図1〜図3に示す実施形態では、上記の高温冷却液Whとして、エンジン冷却系統9eで用いられるエンジン冷却水が採用されている。エンジン冷却系統9eは、エンジン91や、ラジエータ93、エンジン91とラジエータ93とを接続し、両者の間でエンジン冷却水を循環させる配管94などを含んで構成される。他方、上記の低温冷却液Wcとして、車載エアコン9aで用いられるエアコン用冷媒が採用されている。車載エアコン9aは、冷凍サイクルを実現するために必要なエアコン用コンプレッサ95、凝縮器96、蒸発器97、これらを接続する配管98などを含んで構成される。
このため、エンジン冷却系統9eを循環するエンジン冷却水が、過給機7のコンプレッサ7cを通って循環するように、エンジン冷却系統9eとコンプレッサ7cとが管状の高温冷却液循環管81で接続される。つまり、上記の出口側フランジ部75の高温入口孔部76ihとエンジン冷却系統9eの第1位置とが高温冷却液供給管81uで接続され、高温出口孔部76ehとエンジン冷却系統9eの第2位置(第1位置とは異なる位置)とが高温冷却液排出管81dで接続される。
同様に、車載エアコン9aを循環するエアコン用冷媒が、過給機7のコンプレッサ7cを通って循環するように、車載エアコン9aと過給機7のコンプレッサ7cとが管状の低温冷却液循環管82で接続される。つまり、上記の出口側フランジ部75の低温入口孔部76icと車載エアコン9aの第1位置とが低温冷却液供給管82uで接続され、低温出口孔部76ecと車載エアコン9aの第2位置(第1位置とは異なる位置)とが低温冷却液排出管82dで接続される。
また、これらの高温冷却液循環管81(高温冷却液供給管81uまたは高温冷却液排出管81d)、および、低温冷却液循環管82(低温冷却液供給管82uまたは低温冷却液排出管82d)には、それぞれ、管内部を流れる冷却液Wの流量の制御が可能なバルブなどの流量制御手段83(高温流量制御手段83h、低温流量制御手段83c)が設けられている。
よって、例えば、高温冷却液循環管81に設けられた高温流量制御手段83hの開度を開け、かつ、低温冷却液循環管82に設けられた低温流量制御手段83cの開度を閉じると、コンプレッサ7cには高温冷却液Whが循環する。逆に、高温冷却液循環管81に設けられた高温流量制御手段83hの開度を閉じ、かつ、低温冷却液循環管82に設けられた低温流量制御手段83cの開度を開けると、コンプレッサ7cには低温冷却液Wcが循環する。このように、高温流量制御手段83hおよび低温流量制御手段83cの開度を調整することにより、コンプレッサ7cに循環させる冷却液Wを切り替えるなどして、冷却液Wの温度の調整が可能となっている。
ただし、本実施形態に本発明は限定されない。
他の幾つかの実施形態では、出口側フランジ部75には、冷却液Wの入口用および出口用の2つの貫通孔76が形成されており、入口用の貫通孔76を介して複数の冷却液Wが供給され、出口用の貫通孔76を介して複数の冷却液Wが排出されるように構成されても良い。つまり、入口用または出口用の貫通孔76の少なくとも一方には、高温冷却液供給管81uおよび低温冷却液供給管82u(高温冷却液排出管81dおよび低温冷却液排出管82d)の両方が接続された配管(共有管)の端部が接続される。この場合には、流量制御手段83は、共有管から分岐される2つの配管(81u及び82uまたは81d及び82d)の両方に設けられても良い。
その他の幾つかの実施形態では、コンプレッサ7cの内部間隙Sには、例えばエンジン冷却水などの1つの冷却液Wのみが循環されるようになっており、例えば冷却液供給管(81u、81d)などに設けられた上記の流量制御手段83により、コンプレッサ7cの内部間隙Sへの冷却液Wの供給を停止(流量を0)にするなど、冷却液Wの流量の調整が可能となっていても良い。
また、図1〜図3に示す実施形態では、冷却液入口孔部76iおよび冷却液出口孔部76eは出口側フランジ部75に設けられているが、他の幾つかの実施形態では、コンプレッサ7cに冷却液Wを供給または排出するため入口または出口の少なくとも一方は出口側フランジ部75に設けられていなくても良い。例えば、コンプレッサカバー74に貫通孔を設けるなど、上記の内部間隙Sを形成する部材に貫通孔を設けて、冷却液Wの入口または出口としても良い。
そして、本実施形態では、次に説明する冷却制御装置1を用いて、コンプレッサ7cに対する冷却液Wの温度または流量の調整することにより、冷却前の圧縮空気Acが冷却液Wによって温められるような状態の解消(防止)を行う。
次に、上述した冷却液Wのコンプレッサ7cへの供給を制御するコンプレッサの冷却制御装置1について、図5を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御装置1の機能を示すブロック図である。
コンプレッサの冷却制御装置1(以下、単に、冷却制御装置)は、過給機7が有するコンプレッサ7cに供給される冷却液Wの供給を制御するため装置であり、車両などに搭載される。そして、図5に示すように、冷却制御装置1は、計測温度取得部2と、推定温度演算部3と、制御命令生成部4と、を備える。これらの冷却制御装置1が備える機能部について、それぞれ説明する。
なお、冷却制御装置1は、ECU(Electronic Control Unit)などのコンピュータで構成されており、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリなどの記憶装置などを備えている。そして、主記憶装置にロードされたプログラム(冷却制御プログラム)の命令に従ってCPUが動作(データの演算など)することで、上記の各機能部を実現する。また、冷却制御プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されていても良い。
計測温度取得部2は、コンプレッサ7cの出口における圧縮空気Acの温度(つまり、コンプレッサ出口温度Te)の計測値である計測温度Mtを取得する。図5に示す実施形態では、計測温度取得部2には、コンプレッサ出口温度Teを計測することが可能に設置された出口温度センサ12による計測値がコンプレッサ出口温度Teの計測温度Mtとして入力されるようになっている。図1に示すように、出口温度センサ12は、上流側吸気管92uに設置されても良いし、あるいは、コンプレッサ7cのスクロール部72や出口側フランジ部75などのコンプレッサ7cに設置されても良い。
推定温度演算部3は、圧縮空気Acの温度の推定値である推定温度Etをコンプレッサ7cの作動状態に基づいて演算する。この推定温度Etは、冷却液Wによる温度変化(影響)を受けていない場合の温度である。詳細については後述するが、幾つかの実施形態では、理論的な演算式を用いて、圧縮空気Acの推定温度Etを推定しても良いし、他の幾つかの実施形態では、機械学習を通して作成した機械学習モデルMを用いて、圧縮空気Acの推定温度Etを推定しても良い。
制御命令生成部4は、計測温度取得部2によって取得された計測温度Mtと、推定温度演算部3によって演算された推定温度Etとの比較結果に基づいて、冷却液Wの供給を制御する制御命令を生成する。具体的には、コンプレッサ7cに供給される冷却液Wの温度または流量の少なくとも一方を制御命令Iにより制御する。図5に示す実施形態では、制御命令生成部4は、冷却液Wにより圧縮空気Acが冷却されているか否かを判定するために、推定温度Etと計測温度Mtとを比較する温度比較部41と、この温度比較部41の比較結果に基づいて、制御命令Iの内容を決定する命令内容決定部42と、を有している。
すなわち、上述したように、コンプレッサ7cの運転領域によっては、冷却液Wが冷却すべき圧縮空気Acを逆に温めてしまう場合が生じ得る(図4参照)。しかしながら、例えば、上記の出口温度センサ12の計測値の確認や、出口温度センサ12の計測値と、入口温度センサ13によって計測された、コンプレッサ7cの入口における空気温度(コンプレッサ入口温度Ti)との比較結果を確認しても、出口温度センサ12の計測値は、冷却液Wによる温度変化を受けた後の温度であるため、それが、冷却液Wによって冷却された後の計測温度なのか、温められた後の計測温度なのかの判別は困難である。
そこで、制御命令生成部4は、上記の判定をするために、推定温度Etと計測温度Mtとを比較する。すなわち、推定温度Etは、冷却液Wによる影響を考慮せずに算出される圧縮空気Acの温度である。換言すれば、推定温度Etは、冷却液Wによる冷却または昇温のいずれかの温度変化を受ける前(冷却液Wとの熱交換前)の圧縮空気Acの温度である。他方、計測温度Mtは、実際に冷却液Wによる温度変化を受けた後(冷却液Wとの熱交換後)の圧縮空気Acの温度である。よって、両者の比較は、冷却液Wとの熱交換前後の圧縮空気Acの温度の比較していることになる。このため、計測温度Mtが推定温度Etよりも高くなっていれば(Et<Mt)、圧縮空気Acは、計測時に用いられている冷却液Wによって昇温されていたと判定できる。逆に、計測温度Mtが冷却前の温度を示す推定温度Etよりも低くなっていれば(Et>Mt)、圧縮空気Acは、計測時に用いられている冷却液Wによって冷却されていたと判定できる。
そして、制御命令生成部4は、上記の比較を通してなされる、冷却液Wによって圧縮空気Acを冷却できているか否かの判定を通して、冷却液Wによって圧縮空気Acが冷却されている適切な状態になるように、上記の流量制御手段83を制御するための制御命令Iを生成する。
この制御命令Iは、図1〜図5に示す実施形態では、コンプレッサ7cに供給する冷却液Wを、高温冷却液循環管81を流れる高温冷却液Whと、低温冷却液循環管82を流れる低温冷却液Wcとの間で切り替える命令である。具体的には、制御命令Iが、高温流量制御手段83hの開度を閉じ、かつ、低温流量制御手段83cの開度を開けるようにするため命令である場合には、低温冷却液循環管82を流れる低温冷却液Wcがコンプレッサ7cに循環されるようになる。つまり、コンプレッサ7cの冷却液Wとして、低温冷却液Wcが用いられる。逆に、制御命令Iが、上述した高温流量制御手段83hの開度を開け、かつ、低温流量制御手段83cの開度を閉じるようにするため命令である場合には、高温冷却液循環管81を流れる高温冷却液Whがコンプレッサ7cに循環されるようになる。つまり、コンプレッサ7cの冷却液Wとして、高温冷却液Whが用いられる。なお、他の幾つかの実施形態では、制御命令Iは流量を低下させるための命令(開度をより小さくさせるための命令)であっても良い。
こうして生成された制御命令Iは、流量制御手段83に送信される。図5に示す実施形態では、冷却制御装置1は、制御命令生成部4によって生成された制御命令Iを、高温流量制御手段83hまたは低温流量制御手段83cに送信する制御命令送信部5を、さらに備えている。例えば低温冷却液Wcに切り替える場合には、高温流量制御手段83hに対して開度を全閉にする制御命令Iを送信し、低温流量制御手段83cに対して開度を開ける制御命令Iを送信する。そして、これらの流量制御手段83は、制御命令Iを受信すると、制御命令Iに従った開度にする。
上記の構成によれば、過給機7のコンプレッサ7cに供給する冷却液Wの温度や流量などの供給を、コンプレッサ7cによって圧縮された圧縮空気Acの推定温度Etと計測温度Mtとの比較結果に基づいて選択する。圧縮空気Acの推定温度Etは、冷却液Wによる温度変化を受ける前の圧縮空気Acの温度であり、その推定温度と、冷却液Wによる温度変化を受けた後の温度となる圧縮空気の計測温度Mtとを比較することにより、圧縮空気Acの計測温度Mtが冷却液Wによって冷却された結果の温度であるのか、温められた結果の温度であるのかを判別することが可能である。つまり、圧縮空気Acの計測温度Mtがその推定温度Etよりも低い場合には、冷却液Wによる温度変化を受ける前に対応する推定温度Etが、冷却液Wによって温度変化を受けた結果、計測温度Mtにまで低下したと評価できるので、圧縮空気Acは冷却液Wによって冷却されたことになる。逆に、圧縮空気Acの計測温度Mtがその推定温度Etよりも高い場合には、冷却液Wによる温度変化を受ける前に対応する推定温度Etが、冷却液Wによって温度変化を受けた結果、計測温度Mtにまで上昇したと評価できるので、圧縮空気Acは冷却液Wによって温められた(昇温された)ことになる。
このように、圧縮空気Acの推定温度Etと計測温度Mtとの比較結果に基づいてなされる冷却液Wの温度や流量の選択を通して、冷却液Wの温度の調整を実際に行う制御対象に対する制御命令Iを生成することにより、冷却液Wによって圧縮空気Acの冷却が確実になされるように冷却液Wの供給を制御することができる。よって、このように温度制御がなされた冷却液Wをコンプレッサ7cに供給することにより、コンプレッサ7cにより生成された圧縮空気Acの冷却を適切に行うことができる。
次に、上述した制御命令生成部4に関する幾つかの実施形態について、説明する。
幾つかの実施形態では、制御命令生成部4は、推定温度Etが計測温度Mtよりも低い場合(Et<Mt)には、冷却液Wの温度を、計測温度Mtの計測時の冷却液Wの温度よりも低温にする制御命令Iを生成する。上記の場合(Et<Mt)は、圧縮空気Acは、計測時に用いられている冷却液Wによって昇温されている状態と判定できる場合である。
図1〜図5に示す実施形態では、制御命令生成部4は、上記の場合(Et<Mt)において、計測時に用いられている冷却液Wが高温冷却液Whの場合には、高温冷却液Whから低温冷却液Wcに切り替えるための制御命令Iを生成する。なお、制御命令生成部4は、計測時に用いられている冷却液Wが既に低温冷却液Wcの場合には、冷却液Wの切り替えは不要であり、制御命令Iを生成しなくても良い。
上記の構成によれば、圧縮空気Acの推定温度Etが計測温度Mtよりも低い場合(Et<Mt)には、冷却液Wの温度をより低温にする。上記の条件が成立する場合(Et<Mt)は、既に説明した通り、冷却すべき圧縮空気Acが冷却液Wによって逆に温められている状態と判定できる。よって、冷却液Wの温度をより低温にすることにより、圧縮空気Acが冷却液Wによって温められるような状態の解消を図り、コンプレッサ7cにより生成される圧縮空気Acの冷却が冷却液Wによって適切に行われるように図ることができる。
また、幾つかの実施形態では、制御命令生成部4は、推定温度Etが計測温度Mtよりも高い場合(Et>Mt)には、冷却液Wの温度を、計測温度Mtの計測時の冷却液Wの温度よりも高温にする制御命令Iを生成する。より詳細には、推定温度Etが計測温度Mtよりも高い場合であって、推定温度Etから計測温度Mtを引いた差分が所定の閾値以上の場合(Et−Mt≧閾値)に、冷却液Wの温度をより高温にする上記の制御命令Iを生成する。上記の場合(Et>Mt)は、圧縮空気Acは、既に説明した通り、計測時に用いられている冷却液Wによって圧縮空気Acが冷却されている状態と判定できる場合ではあるが、過度に圧縮空気Acを冷却するのは無駄であり、また、コンプレッサ7c(過給機7)を必要以上に冷却することによる性能低下を防止する必要もある。
図1〜図5に示す実施形態では、制御命令生成部4は、上記の場合(Et>Mt)において、計測時に用いられている冷却液Wが低温冷却液Wcの場合には、低温冷却液Wcから高温冷却液Whに切り替えるための制御命令Iを生成しても良い。なお、制御命令生成部4は、計測時に用いられている冷却液Wが既に高温冷却液Whの場合には、冷却液Wの切り替えは不要であり、制御命令Iを生成しなくても良い。
上記の構成によれば、圧縮空気Acの推定温度Etが計測温度Mtよりも高い場合(Et>Mt)には、冷却液Wの温度をより高温にする。これによって、圧縮空気Acの冷却を過度に行うことを防止しつつ、コンプレッサ7cにより生成される圧縮空気Acの冷却が冷却液Wによってより適切に行われるように図ることができる。
次に、圧縮空気Acの推定方法について説明する。
幾つかの実施形態では、コンプレッサ出口における圧縮空気Acの推定温度Etを、コンプレッサ7cの入口および出口における圧力比(吐出圧力Peと吸入圧力Piとの比)と、コンプレッサ7cの入口における空気Aの空気温度(以下、コンプレッサ入口温度Ti)と、コンプレッサ効率ηとに基づいて、コンプレッサ出口温度Teを演算(推定)しても良い。より詳細には、コンプレッサ出口における圧縮空気Acの推定温度Et(コンプレッサ出口温度Teの推定温度Et)は、コンプレッサ7cの入口における空気Aの給気流量Q、コンプレッサ入口温度Ti、吸入圧力Pi、吐出圧力Pe、および、コンプレッサ7cの回転数Nの各々の計測値、およびコンプレッサマップMp(記憶装置mに記憶)から得られる計測値に対応するコンプレッサ効率ηを用いて、理論式により算出することが可能である。

他の幾つかの実施形態では、推定温度演算部3は、上述した過給機7を搭載する車両の運転パターンを含む車両側条件から圧縮空気Acの推定温度Etを推定するための機械学習モデルMを用いて、推定温度Etを演算しても良い。車両の運転パターンは、例えばエンジン回転数、燃料噴射量、または、吸気通路に設置されるスロットルバルブの開度のうちの少なくとも1つのパラメータ値の組合せにより分類される。また、車両側条件は、運転パターンの他、車両の傾き(傾斜角)などの検知情報を含んでも良い。
そして、例えば、この車両側条件と、コンプレッサ作動点との対応関係を蓄積したデータを学習データとして、ニューラルネットワークなどの周知なアルゴリズムを適用して機械学習し、上述した機械学習モデルMを作成する。この機械学習によって、運転時に取得した車両側条件から、コンプレッサマップ上における今後のコンプレッサ作動点を推定することが可能な機械学習モデルMを作成しても良い。これにより、車両の運転パターンと冷却状況を記録し、高温冷却液Whと低温冷却液Wcの切り替えの制御を最適化させることが可能となる。
上記の構成によれば、車両の運転パターンに応じて、コンプレッサ作動点がどのように移動するかを予測/学習し、エンジン91の制御に応じて制御命令を決定する。例えば、車両のスロットル開度を急開した場合、コンプレッサ圧力比が上昇し、コンプレッサ出口温度Teが上昇するなど、圧縮空気Acの推定温度Etと車両側条件との間には相関関係を存在する。よって、機械学習によりこの相関関係を導出した機械学習モデルMを用いることで、機械学習に基づいて、コンプレッサ7cに供給する冷却液Wの温度を適切に制御することができる。
以下、上述した冷却制御装置1(冷却制御プログラム)が実行する処理に対応した冷却制御方法について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の一実施形態に係るコンプレッサの冷却制御方法を示す図である。
コンプレッサの冷却制御方法(以下、単に、冷却制御方法)は、過給機7が有するコンプレッサ7cに供給される冷却液Wの供給を制御するため方法である。図6に示すように、計測温度取得ステップ(S1)と、推定温度演算ステップ(S2)と、制御命令生成ステップ(S3)と、を備える。冷却制御方法を図6のステップ順に説明する。
図6のステップS1において、計測温度取得ステップを実行する。計測温度取得ステップ(S1)は、上述した圧縮空気Acの計測温度Mtを取得するステップである。計測温度取得ステップ(S1)は、既に説明した計測温度取得部2が実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略する。
図6のステップS2において、推定温度演算ステップを実行する。推定温度演算ステップ(S2)は、上述した圧縮空気Acの推定温度Etをコンプレッサ7cの作動状態に基づいて演算するステップである。推定温度演算ステップ(S2)は、既に説明した推定温度演算部3が実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略する。
図6のステップS3において、制御命令生成ステップを実行する。制御命令生成ステップ(S3)は、推定温度Etと計測温度Mtとの比較結果に基づいて、冷却液Wの供給を制御する制御命令を生成するステップである。制御命令生成ステップ(S3)は、既に説明した制御命令生成部4が実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略するが、図6に示す実施形態では、ステップS31において、推定温度Etと計測温度Mtとを比較する。その結果、推定温度Etが計測温度Mtよりも低い場合(Et<Mt)には、ステップS32において、冷却液Wの温度を、計測温度Mtの計測時の冷却液Wの温度よりも低温にする制御命令Iを生成する。図6に示す実施形態では、低温冷却液Wcをコンプレッサ7cに供給するための制御命令Iを生成している。逆に、ステップS31において、推定温度Etが計測温度Mtよりも高い場合(Et>Mt)には、ステップS33において、冷却液Wの温度を、計測温度Mtの計測時の冷却液Wの温度よりも高温にする制御命令Iを生成している。図6に示す実施形態では、高温冷却液Whをコンプレッサ7cに供給するための制御命令Iを生成している。
また、図6に示す実施形態では、ステップS4において、制御命令送信ステップを実行している。制御命令送信ステップ(S4)は、制御命令生成ステップ(S3)によって生成された制御命令Iを、高温流量制御手段83hまたは低温流量制御手段83cに送信するステップである。制御命令送信ステップ(S4)は、既に説明した制御命令送信部5が実行する処理内容と同様であるため、詳細は省略する。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 冷却制御装置
m 記憶装置
12 出口温度センサ
2 計測温度取得部
3 推定温度演算部
4 制御命令生成部
41 温度比較部
42 命令内容決定部
5 制御命令送信部
7 過給機
7c コンプレッサ
7s 回転軸
71 案内筒
71f 入口側フランジ部
72 スクロール部
72p 渦形通路
73 渦形通路形成部材
74 コンプレッサカバー
75 出口側フランジ部
76 貫通孔
76e 冷却液出口孔部
76ec 低温出口孔部
76eh 高温出口孔部
76i 冷却液入口孔部
76ic 低温入口孔部
76ih 高温入口孔部
81 高温冷却液循環管
81d 高温冷却液排出管
81u 高温冷却液供給管
82 低温冷却液循環管
82d 低温冷却液排出管
82u 低温冷却液供給管
83 流量制御手段
83h 高温流量制御手段
83c 低温流量制御手段
91 エンジン
92 吸気管
92d 下流側吸気管
92u 上流側吸気管
9e エンジン冷却系統
93 ラジエータ
94 配管
9a 車載エアコン
95 エアコン用コンプレッサ
96 凝縮器
97 蒸発器
98 配管

A 空気
Ac 圧縮空気
W 冷却液
Wc 低温冷却液
Wh 高温冷却液
S 内部間隙
Te コンプレッサ出口温度
Ti コンプレッサ入口温度
Mt 計測温度(圧縮空気)
Et 推定温度(圧縮空気)
I 制御命令
M 機械学習モデル

Claims (9)

  1. 過給機が有するコンプレッサに供給される冷却液の供給を制御するためのコンプレッサの冷却制御装置であって、
    前記コンプレッサの出口における圧縮空気の温度の計測値である計測温度を取得する計測温度取得部と、
    前記圧縮空気の温度の推定値である推定温度を前記コンプレッサの作動状態に基づいて演算する推定温度演算部と、
    前記推定温度と前記計測温度との比較結果に基づいて、前記冷却液の供給を制御する制御命令を生成する制御命令生成部と、を備えることを特徴とするコンプレッサの冷却制御装置。
  2. 前記制御命令生成部は、
    前記冷却液により前記圧縮空気が冷却されているか否かを判定するために、前記推定温度と前記計測温度とを比較する温度比較部と、
    前記温度比較部の比較結果に基づいて、前記制御命令の内容を決定する命令内容決定部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  3. 前記制御命令生成部は、前記推定温度が前記計測温度よりも低い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも低温にする前記制御命令を生成することを特徴とする請求項2に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  4. 前記制御命令生成部は、前記推定温度が前記計測温度よりも高い場合には、前記冷却液の温度を、前記計測温度の計測時の前記冷却液の温度よりも高温にすることを特徴とする請求項2または3に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  5. 前記コンプレッサには、
    相対的に高温の前記冷却液である高温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための高温冷却液循環管であって高温流量制御手段が設けられた高温冷却液循環管と、
    相対的に低温の前記冷却液である低温冷却液を前記コンプレッサに循環させるための低温冷却液循環管であって低温流量制御手段が設けられた低温冷却液循環管と、が接続されており、
    前記制御命令は、前記高温冷却液循環管を流れる前記高温冷却液、または前記低温冷却液循環管を流れる前記低温冷却液のいずれか一方を前記コンプレッサに供給するように切り替えるための命令であることを特徴とする請求項3または4に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  6. 前記高温冷却液循環管には、エンジンを冷却するためのエンジン冷却水が供給されることを特徴とする請求項5に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  7. 前記低温冷却液循環管には、エアコン用冷媒が供給されることを特徴とする請求項5または6に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  8. 前記推定温度演算部は、前記過給機を搭載する車両の運転パターンを含む車両側条件から前記推定温度を推定するための機械学習モデルを用いて、前記推定温度を演算することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンプレッサの冷却制御装置。
  9. 過給機が有するコンプレッサに供給される冷却液の供給を制御するためのコンプレッサの冷却制御方法であって、
    前記コンプレッサの出口における圧縮空気の温度の計測値である計測温度を取得する計測温度取得ステップと、
    前記圧縮空気の温度の推定値である推定温度を前記コンプレッサの作動状態に基づいて演算する推定温度演算ステップと、
    前記推定温度と前記計測温度との比較結果に基づいて、前記冷却液の温度または流量を制御する制御命令を生成する制御命令生成ステップと、を備えることを特徴とするコンプレッサの冷却制御方法。
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