JP2019182318A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンをモータリングする際に、排気系に設けられた触媒の過熱を抑制して触媒の劣化を抑制する。【解決手段】燃料カットした状態でエンジンをモータリングする場合、燃料(アルコール含有燃料)によりエンジンオイルが希釈された希釈状態を推定すると、浄化装置(浄化触媒)への新気の流入が抑制されるよう制御する。これにより、希釈状態時において、エンジンのモータリングによって未燃焼の燃料成分が排気系に排出されるものとしても、燃料成分の燃焼を抑制することができる。この結果、浄化触媒の過熱を抑制することができ、浄化触媒の劣化を抑止することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料の燃焼により動力を出力するエンジンと、エンジンをモータリングするモータとを備えるハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、燃料の温度が低く、燃料の霧化や気化が十分でなくエンジンの始動性が不良になると推測される場合、燃料デリバリパイプに巻き付けられたリボンヒータをオンして燃料を加熱してからエンジンを始動するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−284916号公報
とろこで、燃料の温度が低いときでもエンジンの始動性を確保するために、通常よりも燃料を多めに噴射することも考えられる。しかし、燃料を通常よりも多めに噴射すると、未燃焼の燃料成分が燃焼室内に残存し、エンジンオイルと混じってエンジンオイルが希釈される現象が生じる。ハイブリッド自動車では、制動力が要求されると、エンジンへの燃料の供給を停止した状態でエンジンをモータリングすることによりエンジンフリクションによる制動力を駆動輪に出力する場合があるが、オイルが希釈された状態でエンジンがモータリングされ続けると、エンジンオイルに含む燃料成分が吸入空気(新気)と共に排気系に排出され、燃料成分の燃焼により排気系に設けられた触媒が過熱するおそれがある。
本発明のハイブリッド自動車は、エンジンをモータリングする際に、排気系に設けられた触媒の過熱を抑制して触媒の劣化を抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
吸気系から吸入される新気と燃料噴射装置から噴射される燃料との燃焼により動力を出力可能であると共に排気系に触媒を有するエンジンと、該エンジンをモータリング可能なモータと、前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御手段は、前記燃料噴射装置からの燃料の噴射を停止した状態で前記エンジンをモータリングする場合、前記燃料によりエンジンオイルが希釈された希釈状態のときには、非希釈状態のときに比して、前記新気の流入が抑制されるよう前記エンジンまたは前記モータを制御することにより前記触媒の劣化を抑制する触媒劣化抑制制御を実行する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、燃料噴射装置からの燃料の噴射を停止した状態でエンジンをモータリングする場合、燃料によりエンジンオイルが希釈された希釈状態のときには、触媒の劣化を抑制する触媒劣化抑制制御を実行する。触媒劣化抑制制御は、非希釈状態に比して新気の流入が抑制されるようエンジンまたはモータを制御することにより行なう。これにより、希釈状態時において、エンジンのモータリングによって未燃焼の燃料成分が排気系に排出されるものとしても、燃料成分の燃焼を抑制することができる。この結果、触媒の過熱を抑制することができ、触媒の劣化を抑止することができる。ここで、「触媒劣化抑制制御」としては、希釈状態では非希釈状態に比してエンジンの回転数を制限するものや、排気系の排気を吸気系に還流させる排気再循環装置を備えるエンジンにおいては希釈状態では非希釈状態に比して排気の再循環量を多くするもの、吸気バルブの開閉タイミングを変更可能なバルブタイミング変更機構を備えるエンジンにおいては希釈状態では非希釈状態に比してバルブオーバーラップ量を拡大させるものなどが含まれる。また、「燃料」には、アルコールのみからなる燃料や、アルコールとガソリンとが混合された混合燃料などが含まれる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記制御手段は、前記エンジンのモータリングにより駆動輪への制動力の出力を可能とするブレーキレンジにシフト操作がなされると共にアクセルオフまたはアクセルオフ近傍のアクセル操作量に基づいて前記制動力の出力が要求された場合、前記希釈状態のときには、前記非希釈状態のときに比して、前記触媒劣化抑制制御として、前記制動力の出力を制限するものとしてもよい。こうすれば、エンジンの吹き上がりを抑制することができ、排気系に新気が排出されるのを抑制することができる。ここで、「制動力の出力を制限」には、希釈状態ではアクセル操作量に基づく要求制動力を制限するものの他、アクセル操作量または要求制動力に対して所定の変化程度をもって緩変化処理を施すものにおいては希釈状態では非希釈状態に比して変化程度を緩やかにするものが含まれる。
本発明の第1実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される制動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 HVECU70により実行される第2実施例の制動制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例の制動制御ルーチンを示すフローチャートである。 通常用マップおよび制動力制限用マップの一例を示す説明図である。 変形例の制動制御ルーチンを示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
[第1実施例]
図1は、本発明の第1実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、蓄電装置としてのバッテリ50と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、燃料タンク125に貯留されたアルコールを含むアルコール含有燃料(例えば、エタノールや、エタノールとガソリンとを含む混合燃料など)を用いて動力を出力する内燃機関として構成されている。図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。エンジン22は、図示するように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料タンク125からの燃料を燃料噴射弁126により噴射して空気(新気)と燃料とを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃焼室129に吸入する。そして、エンジン22は、吸入した混合気を点火プラグ130による電気火花により爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。燃焼室129からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)134aを有する浄化装置134を介して外気に排出される。燃焼室129からの排気は、外気に排出されるだけでなく、排気を吸気に還流する排気再循環装置(以下、「EGR(Exhaust Gas Recirculation)システム」という)160を介して吸気側に供給される。EGRシステム160は、EGR管162と、EGRバルブ164と、を備える。EGR管162は、浄化装置134の後段に接続されており、排気を吸気側のサージタンクに供給するために用いられる。EGRバルブ164は、EGR管162に配置されており、ステッピングモータ163により駆動される。このEGRシステム160は、EGRバルブ164の開度を調節することにより、不燃焼ガスとしての排気の還流量を調節して吸気側に還流する。エンジン22は、こうして空気と排気とガソリンとの混合気を燃焼室129に吸引することができるようになっている。
また、エンジン22は、可変バルブタイミング機構(以下、「VVT」という)150を備える。VVT150は、吸気バルブ128の開閉タイミングVTを連続的に変更できるように構成されている。
図1に示すように、エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、燃料タンク125に設置されてアルコール含有燃料の温度を検出する温度センサ125aからの燃料温度Tnやクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcr、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Twを挙げることができる。また、吸気バルブ128を開閉するインテークカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカム角も挙げることができる。さらに、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度THや、吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taも挙げることができる。また、浄化装置134に取り付けられた温度センサ134bからの触媒温度Tcや排気管に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AF、排気管に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号O2も挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動制御信号や、燃料噴射弁126への駆動制御信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への駆動制御信号を挙げることができる。また、EGRバルブ164を開度を調整するステッピングモータ163への駆動制御信号や可変バルブタイミング機構150への駆動制御信号も挙げることができる。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2と接続されると共に電力ライン54を介してバッテリ50と接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2などが入力ポートを介して入力されている。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbやバッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。また、バッテリECU52は、演算した蓄電割合SOCと温度センサ51cからの電池温度Tbとに基づいてバッテリ50から充放電可能な電力の最大値としての入出力制限Win,Woutも演算している。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、シフトポジションSPとアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36の要求駆動力を設定し、要求駆動力に見合う要求動力が駆動軸36に出力されるように、エンジン22とモータMG1,MG2とを運転制御する。エンジン22およびモータMG1,MG2の運転モードとしては、例えば、以下の(1)〜(3)のモードを挙げることができる。なお、(1)のトルク変換運転モードおよび(2)の充放電運転モードは、何れもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようにエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないから、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。
(1)トルク変換運転モード:要求動力に対応する動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てが、プラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(2)充放電運転モード:要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に、エンジン22から出力される動力の全てまたは一部が、バッテリ50の充放電を伴ってプラネタリギヤ30とモータMG1,MG2とによってトルク変換されて、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG1,MG2を駆動制御するモード
(3)モータ運転モード:エンジン22の運転を停止して、要求動力が駆動軸36に出力されるようにモータMG2を駆動制御するモード
実施例のハイブリッド自動車20では、シフトレバー81のシフトポジションSPとして、駐車時に用いる駐車レンジ(Pレンジ)、後進走行用のリバースレンジ(Rレンジ) 、中立のニュートラルレンジ(Nレンジ)、前進走行用の通常のドライブレンジ(Dレンジ)の他に、アクセルオン時の駆動力の設定等はDレンジと同一であるが走行中のアクセルオフ時にハイブリッド自動車に作用させる制動力がDレンジより大きく設定されるブレーキレンジ(Bレンジ)が用意されている。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。特に、制動力の出力により減速走行する際の動作について説明する。図3は、HVECU70により実行される制動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、走行中にアクセルペダル83が踏み戻されて制動力の出力が要求されたときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。このルーチンの実行中は、エンジンECU24により、燃料噴射制御が停止されエンジン22を燃料カットした状態が保持されている。
図3の制動制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、まず、アクセル開度Accや車速V、シフトポジションSP、エンジン回転数Ne、バッテリ50の入力制限Win、オイル希釈状態フラグFなどを入力する(ステップS100)。オイル希釈状態フラグFは、アルコール含有燃料の燃料成分によりエンジンオイルが希釈しているかどうかを示すフラグであり、値1は、希釈状態を示し、値0は、非希釈状態を示す。オイル希釈状態フラグFの詳細については後述する。続いて、アクセル開度Accと車速VとシフトポジションSPとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTd*を設定する(ステップS110)。要求トルクTd*の設定は、図4に例示する要求トルク設定用マップを用いて行なわれる。要求トルクTd*は、図示するように、アクセル開度Accが高いほど大きくなるように設定されるが、走行中にアクセル開度Accが0%または0%近傍の低開度のときには、負の値のトルクすなわち制動力が設定される。いま、制動力が要求されているときを考えているから、図示するように、シフトポジションSPがBレンジのときにはDレンジのときに比して、負側すなわち制動側に大きな負の値のトルクが要求トルクTd*として設定される。そして、設定した要求トルクTd*に駆動軸36の回転数Ndを乗じて走行に要求される要求パワーPd*を設定する(ステップS120)。駆動軸36の回転数Ndは、車速Vに換算係数kを乗じて計算することもできるし、モータMG2の回転数Nm2を用いることもできる。
次に、要求パワーPd*(負の値のパワー)が入力制限Win(負の値の電力)未満であるか否かを判定する(ステップS130)。この処理は、要求パワーPd*が負の値のパワー(制動パワー)の場合に、要求パワーPd*でモータMG2を回生したときに、バッテリ50に入力制限Winを超える電力が入力されるか否かを判定するための処理である。要求パワーPd*が入力制限Win以上であると判定すると、要求パワーPd*でモータMG2を回生しても、バッテリ50には入力制限Winを超える電力は入力されないと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS140)、要求トルクTd*をモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS210)。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。これにより、エンジン22の運転を停止した状態でモータMG2の回生により負の値の要求トルクTr*を駆動軸36に出力して走行(減速走行)することができる。
一方、ステップS130で要求パワーPd*が入力制限Win未満であると判定すると、要求パワーPd*でモータMG2を回生すると、バッテリ50には入力制限Winを超える電力が入力されると判断し、シフトポジションSPと車速Vとに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定する(ステップS150)。目標回転数Ne*は、例えば、車速Vが高いほどエンジン22から得られるフリクショントルクが大きくなり、且つ、Bレンジの方がDレンジよりもエンジン22から得られるフリクショントルクが大きくなるように設定される。次に、オイル希釈状態フラグFが値1であるか否かを判定する(ステップS160)。オイル希釈状態フラグFが値1でなく値0である、すなわち非希釈状態であると判定すると、エンジン22の回転数NeがステップS150で設定した目標回転数Ne*に近づくようにフィードバック制御によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS200)。続いて、要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるように、モータMG1から駆動軸36に伝達されるトルク(−Tm1*/ρ)を要求トルクTd*から減じたトルクをモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS210)。なお、モータMG2のトルク指令Tm2*は、モータMG1が消費する電力とモータMG2により発電する電力(負の値の電力)との和の電力がバッテリ50の入力制限Winの範囲を超える場合、入力制限Winの範囲内となるように制限される。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。これにより、モータMG1によりエンジン22を目標回転数Ne*でモータリングすることによりエンジン22から駆動軸36に伝達されるフリクショントルクを用いて減速走行することができ、バッテリ50が入力制限Winを超える電力により充電されるのを抑制することができる。
ステップS160でオイル希釈状態フラグFが値1である、すなわち希釈状態であると判定すると、ステップS150で設定した目標回転数Ne*と上限回転数Nemaxとのうち小さい方を新たなエンジン22の目標回転数Ne*として設定する(ステップS170)。すなわち、エンジン22の目標回転数Ne*を上限回転数Nemaxで上限ガードする。続いて、EGR量が通常時よりも増量するようにEGRバルブ164の目標バルブ開度を設定し(ステップS180)、吸気と排気のオーバーラップ量が通常時よりも拡大するように吸気バルブ128の目標進角量を設定する(ステップS190)。なお、ステップS180の処理は、下限開度を設定し、通常時の目標バルブ開度を下限開度でガードしてもよい。また、ステップS190の処理は、下限進角量を設定し、通常時の目標進角量を下限進角量でガードしてもよい。次に、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させるためのフィードバック制御によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に(ステップS200)、要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS210)。そして、EGRバルブ164の目標バルブ開度と可変バルブタイミング機構150の目標進角量をエンジンECU24に送信すると共にトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。目標バルブ開度と目標進角量とを受信したエンジンECU24は、EGRバルブ164が目標バルブ開度で開弁するようステッピングモータ163を制御し、吸気バルブ128の位相(開閉タイミング)が目標進角量となるよう可変バルブタイミング機構150を制御する。なお、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40の制御については上述した。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、上述したように、エンジン22の燃料としてアルコール含有燃料が用いられる。アルコール含有燃料は温度が低いときには揮発しづらいため、燃料温度Tnが燃料の揮発性が悪化しうる所定温度Tnref未満の状態でモータ運転モードからエンジン運転モードへ移行するときには、エンジン22の始動性を確保するために、通常よりも多く燃料を噴射する燃料増量制御を行なっている。但し、燃料増量制御により未燃焼の燃料が燃焼室129に残存すると、残存した燃料成分がエンジンオイルに混じりエンジンオイルが希釈する現象が発生する。エンジンオイルの希釈状態は、例えば、燃料温度Tnが所定温度Tnref未満の状態でエンジン22が始動された回数が所定回数に達したか否かや、燃料温度Tnが所定温度Tnref未満の状態でシステムオンされると共に所定距離走行する前にシステムオフされた回数(ショートトリップ数)が所定回数に達したか否かなどにより推定することができる。エンジンオイルの希釈状態を推定すると、オイル希釈状態フラグFに値1が設定される。いま、エンジン22を燃料カットした状態でモータMG1によりエンジン22を目標回転数Ne*でモータリングすることを考えているから、希釈状態では、エンジンオイルに含有する燃料成分が排気管を介して浄化装置134(浄化触媒134a)へ排出されると共に、エンジン22に新たに吸入された空気(新気)はそのまま浄化装置134へ排出される。このとき、浄化装置134にて燃料が燃焼し、浄化触媒134aが過熱して浄化触媒134aを劣化させるおそれがある。こうした事情を考慮し、第1実施例では、希釈状態でモータMG1によりエンジン22をモータリングする際には、浄化装置134への新気の流入が抑制されるように、エンジン22の目標回転数Ne*やEGRバルブ164の目標開度、吸気バルブ128の目標進角量を調整している。これにより、エンジン22のモータリングの際に、エンジンオイルに含まれる未燃料の燃料成分が浄化装置134へ排出されるものとしても、浄化装置134への新気の流入を抑制して浄化装置134での燃焼を抑制することができる。この結果、浄化触媒134aの過熱を抑制することができ、浄化触媒134aの劣化を抑止することができる。
以上説明した第1実施例のハイブリッド自動車20では、燃料カットした状態でエンジン22をモータリングする場合、燃料(アルコール含有燃料)によりエンジンオイルが希釈された希釈状態を推定すると、浄化装置134への新気の流入が抑制されるよう制御する。これにより、希釈状態時において、エンジン22のモータリングによって未燃焼の燃料成分が浄化装置134へ排出されるものとしても、燃料成分の燃焼を抑制することができる。この結果、浄化触媒134aの過熱を抑制することができ、浄化触媒134aの劣化を抑止することができる。
第1実施例では、アルコール含有燃料によりエンジンオイルが希釈された希釈状態において、燃料カットした状態でエンジン22をモータリングする際には、浄化装置134への新気の流入が抑制されるように、エンジン22の目標回転数Ne*,EGRバルブ164の目標開度および吸気バルブ128の目標進角量を調整するものとした。しかし、エンジン22の目標回転数Ne*,EGRバルブ164の目標開度および吸気バルブ128の目標進角量のうち少なくとも1つを調整するものであればよい。
[第2実施例]
次に、第2実施例のハイブリッド自動車について説明する。第2実施例のハイブリッド自動車は、第1実施例のハイブリッド自動車20と同一のハード構成により構成され、HVECU70において実行される処理(制動制御ルーチン)が異なる。図5は、HVECU70により実行される第2実施例の制動制御ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、走行中にアクセルペダル83が踏み戻されて制動力の出力が要求されたときに所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。このルーチンの実行中は、エンジンECU24により、燃料噴射制御が停止されエンジン22を燃料カットした状態が保持されている。
第2実施例の制動制御ルーチンが実行されると、第1実施例の制動制御ルーチンのステップS100,S110と同様に、アクセル開度Accや車速V、シフトポジションSP、エンジン回転数Ne、バッテリ50の入力制限Win、オイル希釈状態フラグFなどを入力し(ステップS300)、アクセル開度Accと車速VとシフトポジションSPとに基づいて要求トルクTd*を設定する(ステップS310)。続いて、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであるか否かを判定する(ステップS320)。オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであると判定すると、設定した要求トルクTd*と負の値の下限トルクTdminとのうち大きい方を新たな要求トルクTd*に設定する(ステップS330)。一方、オイル希釈状態フラグFが値0と判定したり、シフトポジションSPがBレンジでないと判定すると、ステップS330の処理をスキップする。そして、要求トルクTd*に駆動軸36の回転数Ndを乗じて要求パワーPd*を設定する(ステップS340)。
次に、シフトポジションSPがBレンジであるか否かを判定する(ステップS350)。シフトポジションSPがBレンジでない、すなわちDレンジであると判定すると、要求パワーPd*が入力制限Win未満であるか否かを判定する(ステップS360)。要求パワーPd*が入力制限Win以上であると判定すると、要求パワーPd*でモータMG2を回生しても、バッテリ50には入力制限Winを超える電力は入力されないと判断し、ステップS140,S210と同様に、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS370)、入力制限Winの範囲内で要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS410)。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS420)、本ルーチンを終了する。すなわち、要求パワーPd*が入力制限Win以上であると判定すると、エンジン22をモータリングすることなく、要求トルクTd*をモータMG2から出力するように制御する。
一方、要求パワーPd*が入力制限Win未満であると判定すると、要求パワーPd*でモータMG2を回生すると、バッテリ50には入力制限Winを超える電力が入力されると判断し、ステップS150と同様に、シフトポジションSPと車速Vとに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*を設定する(ステップS390)。続いて、エンジン22の回転数Neが設定した目標回転数Ne*に近づくようにフィードバック制御によりモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS400)。そして、入力制限Winの範囲内で要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS410)、設定したトルク指令をモータECU40に送信して(ステップS420)、本ルーチンを終了する。すなわち、要求パワーPd*が入力制限Win未満であると判定すると、モータMG1によりエンジン22をモータリングし、エンジン22から駆動軸36に伝達されるフリクショントルクを要求トルクTd*から減じたトルクをモータMG2から出力するように制御する。
ステップS350でシフトポジションSPがBレンジであると判定すると、要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb未満であるか否かを判定する(ステップS380)。ここで、Bレンジ用入力制限Winbは、実施例では、バッテリECU52により電池温度Tbと蓄電割合SOCとに基づいて通常設定されるバッテリ50の入力制限Winより十分に大きな(絶対値としては小さな)充電側の許容電力として予め定められたもの(例えば、−数kwなど)を用いるものとした。要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb以上であると判定すると、エンジン22をモータリングせずに、Bレンジ用入力制限Winbの範囲内で要求トルクTd*をモータMG2から出力するように制御するステップS370,S410,S420を実行する。一方、要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb未満であると判定すると、モータMG1によりエンジン22をモータリングすることによりエンジン22から得られるフリクショントルクが駆動軸36に伝達されると共に要求トルクTd*に対して過不足するトルクをBレンジ用入力制限Winbの範囲内でモータMG2から出力するように制御するステップS390〜S420を実行する。
第2実施例のハイブリッド自動車20では、上述したように、シフトポジションSPがDレンジのときには、要求パワーPd*が通常設定される入力制限Win未満のときにエンジン22が燃料カットした状態でモータリングされる。一方、シフトポジションSPがBレンジのときには、要求パワーPd*が入力制限Winよりも大きな値のBレンジ用入力制限Winb未満のときにエンジン22が燃料カットした状態でモータリングされる。このため、燃料成分がエンジンオイルに希釈した希釈状態で、シフトポジションSPがBレンジに変更されると、エンジン22がモータリングされ易くなり、新気が浄化装置134へ流入して浄化装置134が過熱するおそれがある。第2実施例では、要求トルクTd*を下限トルクTdminで下限ガードすることにより、要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb未満となるのを抑制している。これにより、エンジン22が燃料カットした状態でモータリングされるのを抑制し、浄化触媒134aが過熱するのを抑止することができる。
第2実施例では、希釈状態でシフトレバー81がBレンジに操作されると、エンジン22が燃料カットした状態でモータリングされるのを抑制するために、要求トルクTd*を下限トルクTdminで下限ガードした。しかし、要求パワーPd*を下限パワーで下限ガードしてもよい。
また、希釈状態でシフトレバー81がBレンジに操作されると、通常用いる要求トルク設定用マップとは異なるマップを用いて要求トルクTd*を設定してもよい。この場合に実行される変形例の制動制御ルーチンを図6に示す。図6の制動制御ルーチンの各処理のうち図5の制動制御ルーチンと同一の処理については同一の符号を付し、その説明は重複するから省略する。図6の制動制御ルーチンでは、S300で必要なデータを入力した後、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであるか否かを判定する(ステップS500)。オイル希釈状態フラグFが値1でないと判定したり、シフトポジションSPがBレンジでないと判定すると、通常用の要求トルク設定用マップ(図7(a)参照)を選択する(ステップS510)。一方、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであると判定すると、通常用の要求トルク設定用マップよりも同一のアクセル開度Accおよび車速Vに対して大きい値(絶対値としては小さい値)の要求トルクTd*を設定する制動力制限用の要求トルク設定用マップ(図7(b)参照)を選択する(ステップS520)。そして、選択した要求トルク設定用マップを用いて要求トルクTd*を設定する(ステップS530)。これにより、希釈状態でシフトポジションSPがBレンジに変更されると、制動力制限用の要求トルク設定用マップを用いて要求トルクTd*を設定することにより、要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb未満となるのを抑制する。この結果、燃料カットした状態でエンジン22がモータリングされるのを抑制し、浄化触媒134aが過熱するのを抑止することができる。
また、希釈状態でシフトレバー81がBレンジに操作されると、要求トルクTd*を緩変化させる際のダウンレートを通常用いるダウンレートよりも小さく(緩やかに)してもよい。この場合に実行される変形例の制動制御ルーチンを図8に示す。図8の制動制御ルーチンの各処理のうち図5の制動制御ルーチンと同一の処理については同一の符号を付し、その説明は重複するから省略する。図8の制動制御ルーチンでは、S300で必要なデータを入力した後、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて必要トルクTdrvを設定する(ステップS600)。続いて、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであるか否かを判定する(ステップS600)。オイル希釈状態フラグFが値1でないと判定したり、シフトポジションSPがBレンジでないと判定すると、ダウンレート値Trtとして通常の第1レート値Trt1を設定する(ステップS620)。一方、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであると判定すると、ダウンレート値Trtとして第1レート値Trt1よりも小さい値に定められた第2レート値Trt2を設定する(ステップS620)。そして、必要トルクTdrvと前回設定した要求トルク(前回Td*)からダウンレート値Trtだけ小さくしたトルクとのうち大きい方を要求トルクTd*に設定する(ステップS630)。これにより、希釈状態でシフトポジションSPがBレンジに変更されると、要求トルクTd*を必要トルクTdrvに向かって緩やかに変化させることにより、要求パワーPd*がBレンジ用入力制限Winb未満となるのを抑制する。この結果、燃料カットした状態でエンジン22がモータリングされるのを抑制し、浄化装置134が過熱するのを抑止することができる。なお、アクセル操作に対してアクセル開度Accを緩変化させる場合には、オイル希釈状態フラグFが値1であり且つシフトポジションSPがBレンジであるときには、オイル希釈状態フラグFが値0のときやシフトポジションSPがDレンジのときに比して、ダウンレートを小さくしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「モータ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、125 燃料タンク、125a 温度センサ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、129 燃焼室、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、134a 浄化触媒、134b 温度センサ、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ。

Claims (2)

  1. 吸気系から吸入される新気と燃料噴射装置から噴射される燃料との燃焼により動力を出力可能であると共に排気系に触媒を有するエンジンと、該エンジンをモータリング可能なモータと、前記エンジンと前記モータとを制御する制御手段と、を備えるハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記燃料噴射装置からの燃料の噴射を停止した状態で前記エンジンをモータリングする場合、前記燃料によりエンジンオイルが希釈された希釈状態のときには、非希釈状態のときに比して、前記新気の流入が抑制されるよう前記エンジンまたは前記モータを制御することにより前記触媒の劣化を抑制する触媒劣化抑制制御を実行する、
    ハイブリッド自動車。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド自動車であって、
    前記制御手段は、前記エンジンのモータリングにより駆動輪への制動力の出力を可能とするブレーキレンジにシフト操作がなされると共にアクセルオフまたはアクセルオフ近傍のアクセル操作量に基づいて前記制動力の出力が要求された場合、前記希釈状態のときには、前記非希釈状態のときに比して、前記触媒劣化抑制制御として、前記制動力の出力を制限する、
    ハイブリッド自動車。
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