JP2019181551A - 静電容量式ハイトセンサ、レーザ加工ノズルおよびレーザ加工装置 - Google Patents

静電容量式ハイトセンサ、レーザ加工ノズルおよびレーザ加工装置 Download PDF

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Yasuyuki Tanaka
康之 田中
裕也 吉田
Yuya Yoshida
裕也 吉田
加奈子 香西
Kanako Kozai
加奈子 香西
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Abstract

【課題】静電容量式ハイトセンサにおいて、センサ電極の温度異常を検知可能にする。【解決手段】レーザ加工ノズル1において、温度変化によって電気特性が変化する温度検出素子20が、センサ電極11またはセンサ電極11と電気的に接続された部材に、センサ電極11と電気的に絶縁された状態で付着されている。温度検出素子20は、センサ電極11に供給される電圧信号Voと同一電位でかつ同一位相の電圧が印加される。センサ電極11からの電圧信号Vinから検出した静電容量値が所定値よりも大きいとき、センサ電極11で温度異常が発生していると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工装置に用いられる静電容量式ハイトセンサ及びそれを用いたレーザ加工ノズル、レーザ加工装置に関する。
レーザ加工装置を用いて被加工物の切断加工等を行う場合、レーザ光の焦点を被加工物の表面あるいはその近傍に合わせることが加工品質を維持する上で重要である。このため、ロボットアーム等に設けられたレーザ加工ノズルの先端と被加工物との距離を所望の値に保つ必要があり、この距離計測のために静電容量式ハイトセンサが一般に用いられる。
特許文献1には、レーザ加工ノズルの先端部に取り付けられたセンサ電極とアース電位に電気的に接続された被加工物との間に交流電圧を印加し、センサ電極と被加工物との間の静電容量に基づいて振幅が変調された電圧を変換回路で検出して、当該電圧を距離に換算して計測を行う静電容量式ハイトセンサが開示されている。
特開平09−331089号公報
レーザ加工ノズルでは、レーザ切断という特性上、レーザヘッドの温度が急激に上昇する場合がある。例えば、レーザの焦点位置がずれたり、レーザのレンズが焼けたりした場合には、レーザヘッドの温度が急激に上昇する。このような温度異常の発生を、速やかに検出できることが好ましい。
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は、センサ電極における温度異常の発生を検知できる静電容量式ハイトセンサを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、センサ電極またはセンサ電極と電気的に接続された部材に、電気的に絶縁された状態で温度検出素子を付着し、センサ電極と被加工物との距離を計測するために検出した静電容量値から、温度異常を判定できるようにした。
具体的には、本発明に係る静電容量式ハイトセンサは、レーザ加工ノズルの先端に取り付けられたセンサ電極と、前記センサ電極に第1電圧信号を供給するとともに、前記センサ電極からの第2電圧信号を受け、前記第2電圧信号から検出した静電容量値から、前記センサ電極の先端と被加工物との距離を計測する信号処理部と、前記センサ電極、または、前記レーザ加工ノズルにおける前記センサ電極と電気的に接続された部材に、前記センサ電極と電気的に絶縁された状態で付着されており、前記第1電圧信号と同一電位でかつ同一位相の電圧が印加される、温度変化によって電気特性が変化する温度検出素子とを備え、前記信号処理部は、前記第2電圧信号から検出した静電容量値が所定値よりも大きいとき、前記センサ電極において温度異常が発生していると判定する温度異常判定部を有している。
この構成によれば、温度変化によって電気特性が変化する温度検出素子は、センサ電極またはセンサ電極と電気的に接続された部材に、センサ電極と電気的に絶縁された状態で付着されている。そしてこの温度検出素子は、センサ電極に供給される第1電圧信号と同一電位でかつ同一位相の電圧が印加される。このため、温度検出素子は、温度が正常であるときは静電容量式ハイトセンサによる距離測定に影響を与えることがなく、一方、温度異常が発生したときは、静電容量式ハイトセンサによって検出される静電容量値を、温度正常時よりも大きくする。このため、温度異常判定部は、検出された静電容量値が所定値よりも大きいとき、センサ電極において温度異常が発生していると判定することができる。
前記温度検出素子は、例えば、バイメタル式のサーマルプロテクタである。
前記所定値は、前記センサ電極の先端と前記被加工物との距離が最小となるときの静電容量値よりも大きい値とするのが好ましい。
また、本発明に係るレーザ加工ノズルは、上述した静電容量式ハイトセンサのセンサ電極に電気的に接続され、レーザ光の出射経路及びレーザ加工時に供給されるアシストガスの流路を画定する第1ノズルと、前記第1ノズルの外周を間隔をあけて囲むように設けられ、絶縁部材によって、前記第1ノズル及び前記センサ電極と電気的に絶縁された第2ノズルとを備え、前記温度検出素子は、前記第1ノズルに、電気的に絶縁された状態で付着されている。
この構成によれば、温度検出素子は、静電容量式ハイトセンサのセンサ電極に電気的に接続された第1ノズルに、電気的に絶縁された状態で付着されている。これにより、センサ電極において温度異常が発生していると判定することができる。
また、本発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を導波する光ファイバと、前記光ファイバで導波されたレーザ光を被加工物に向けて照射する上述したレーザ加工ノズルと、先端に前記レーザ加工ノズルが取り付けられ、前記レーザ加工ノズルを移動させるロボットアームと、前記レーザ光源及び前記ロボットアームの動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記レーザ加工ノズルの先端が所定の軌跡を描くように、前記ロボットアームの関節軸を駆動または停止させる信号を供給するロボット制御部と、前記レーザ光源を制御するとともに、前記温度異常判定部で前記センサ電極に温度異常が発生したと判定されたとき、前記レーザ光源のレーザ発振を停止させるレーザ制御部とを少なくとも有し、前記ロボット制御部は、前記静電容量式ハイトセンサで計測された距離に基づき、前記センサ電極の先端と前記被加工物との距離が目標値になるよう前記レーザ加工ノズルの位置を制御する位置制御部を少なくとも有している。
この構成によれば、温度異常判定部によってセンサ電極に温度異常が発生したと判定されたとき、レーザ光源のレーザ発振を停止させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、センサ電極における温度異常の発生を検知できる静電容量式ハイトセンサを提供することができる。
実施形態1に係るレーザ加工ノズルの構成図 (a)(b)はサーマルプロテクタの状態を模式的に示す図 静電容量式ハイトセンサの信号処理部の機能ブロック構成図 レーザ加工装置の構成例を示す図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図1は本実施形態に係るレーザ加工ノズル1の構成を示す。レーザ加工ノズル1は、センサノズル2(第1ノズル)と、シールドノズル3(第2ノズル)と、絶縁部材4と、レンズ9と、静電容量式ハイトセンサ10(以下、適宜、単にハイトセンサ10という)とを備えている。ハイトセンサ10は、センサ電極11の先端と被加工物5との距離を計測する。レーザ加工ノズル1は、例えば、後述する図4に示すロボットアーム33の先端に取り付けられている。
なお、以降の説明において、レーザ加工ノズル1におけるレーザ光の入射側を「上」または「上方」といい、レーザ光の出射側、つまり、被加工物5が配置された側を「下」または「下方」ということがある。
センサノズル2は、円錐部の上下にそれぞれ円筒部を有する金属製部材であり、円錐部は下方に向かって径が小さくなるように設けられている。また、下方に位置する円筒部はハイトセンサ10のセンサ電極11に電気的に接続されている。センサノズル2の内空間は、図中に一点鎖線で示されるレーザ光の出射光路を画定するとともに、レーザ加工時に被加工物5に吹き付けられるアシストガスの流路を画定している。
シールドノズル3は、センサノズル2と同様に、円錐部の上下にそれぞれ円筒部を有する金属製部材であり、円錐部は下方に向かって径が小さくなるように設けられている。シールドノズル3は、センサノズル2と間隔をあけてその外周を囲むように配置されているとともに、シールドノズル3は、センサノズル2及びセンサ電極11と同電位になるように構成されている。具体的には、センサ電極11に印加される交流電圧Voと同一電位でかつ同一位相の交流電圧が、シールドノズル3に印加される。これらにより、シールドノズル3は、センサノズル2及びセンサ電極11に対する外来の電磁ノイズを遮蔽するとともに、センサノズル2を機械的衝撃から保護する。
センサノズル2およびシールドノズル3は、電気抵抗を低くし、熱伝導率を高めるという点から、例えば、銅または銅系材料であればよい。あるいは、他の材料、例えばアルミ系材料であってもよい。
絶縁部材4は、鍔部を有する円環形状の耐熱樹脂等からなるフランジであり、内周面とセンサノズル2の下方の円筒部の外周面とが当接するとともに、鍔部の上面にシールドノズル3の下面が当接している。また、絶縁部材4の下面はセンサ電極11に当接しており、絶縁部材4によってセンサノズル2及びセンサ電極11とシールドノズル3とが電気的に絶縁されている。また、絶縁部材4は、センサノズル2とシールドノズル3との間の空間を封止する役割を果たしている。
ハイトセンサ10は、センサ電極11と、同軸ケーブル12と、信号処理部13とを備えている。
センサ電極11は、下方に向かって内径、外径とも小さくなるように設けられた略円錐形の金属製部材であり、レーザ加工ノズル1の先端に取り付けられており、レーザ加工ノズル1の一部を構成している。センサ電極11の先端の開口部は、レーザ光の出射口及びアシストガスの噴射口にあたる。また、被加工物5を所定の位置に配置することによって、センサ電極11には、被加工物5との距離に応じた静電容量が電気的に結合される。
同軸ケーブル12は、誘電体に覆われた内部配線12aがシールド線12bで覆われ、さらにシールド線12bが絶縁皮膜で覆われて、先端に同軸コネクタ12cを有する一般的な構成である。また、同軸コネクタ12cを介して、内部配線12aがセンサノズル2に電気的に接続されており、シールド線12bがシールドノズル3に電気的に接続されている。なお、センサ電極11と信号処理部13との間を、同軸ケーブル以外の他の種類のケーブルで接続してもかまわない。
信号処理部13は、内部で発生した交流の電圧信号Voをセンサ電極11に供給する信号供給端子と、センサ電極11から戻ってきた電圧信号Vinを受け取る信号検出端子とを兼ねる外部端子Tを有しており、同軸ケーブル12の一端が外部端子Tに接続されている。後述するように、信号処理部13は、センサ電極11からの電圧信号Vinに基づいて、レーザ加工ノズル1の先端、つまり、センサ電極11の先端とアース電位に電気的に接続された被加工物5との距離を計測する機能を有している。なお、信号供給端子と信号検出端子とは別々に設けられていてもよい。
また本実施形態では、ハイトセンサ10は、バイメタル式のサーマルプロテクタ20(温度検出素子)を備える。サーマルプロテクタ20は、センサ電極11と電気的に接続されたセンサノズル2の表面に、センサノズル2とは電気的に絶縁された状態で、付着されている。サーマルプロテクタ20には、シールドノズル3と同様に、センサ電極11に印加される電圧信号Voと同一電位でかつ同一位相の交流電圧が、印加される。
図2はサーマルプロテクタ20の状態を模式的に示す。(a)は正常時、(b)は温度異常時である。図2に示すように、バイメタル式のサーマルプロテクタは一般に、温度正常時には、金属板21,22が接しておりスイッチがON状態になり、温度異常時には、金属板21,22が離間してスイッチがOFF状態になる。
本実施形態では、サーマルプロテクタ20に、センサ電極11に印加される電圧信号Voと同一電位でかつ同一位相の交流電圧が印加される。このため、正常時には、センサ電極11とサーマルプロテクタ20との間の静電容量成分は打ち消されるため、ハイトセンサ10は、通常どおり、センサ電極11の先端と被加工物5との距離を計測することができる。一方、温度異常時には、サーマルプロテクタ20のスイッチがOFF状態になるため、センサノズル2側の金属板21の電位は、センサ電極11に印加される電圧信号Voとは異なる電位、例えば接地電位になる。このため、センサ電極11と金属板21との間に静電容量が発生する。そして、サーマルプロテクタ20はセンサノズル2に付着されており、また、静電容量の大きさは距離に反比例するため、センサ電極11と金属板21との間には大きな静電容量が発生する。
図3はハイトセンサ10の信号処理部13の機能ブロック構成を示す。信号処理部13は、信号発生部14と、信号検出部15と、距離算出部16と、温度異常判定部17とを備える。
信号発生部14は、所定の周波数fと振幅とを有する電圧信号Voを発生し、外部端子T及び同軸ケーブル12を介してセンサ電極11に電圧信号Voを供給する。
信号検出部15は外部端子Tを有し、センサ電極11から戻ってきた電圧信号Vinを検出する。また、信号検出部15は外部端子Tに接続されたインピーダンス調整用抵抗を有している。インピーダンス調整用抵抗は、信号発生部14と外部端子Tとの間の経路に直接に接続されていればよい。
距離算出部16は信号検出部15で検出された電圧信号Vinに基づき、センサ電極11の先端と被加工物5との距離を算出する。例えば、後述するレーザ加工装置30では、距離算出部16で算出された距離と目標値との差異に基づき、レーザ加工ノズル1の位置を制御している。
温度異常判定部17は、信号検出部15で検出された電圧信号Vinをモニターしており、電圧信号Vinから、センサ電極11における温度異常の発生を検知する。
ここで、電圧信号Vinは、センサ電極11に供給された電圧信号Voが、外部端子Tに電気的に結合された静電容量等によって振幅変調された変調信号であり、電圧信号の振幅|Vo|と変調信号の振幅|Vin|との関係は式(1)で表わされる。
Figure 2019181551
ここで、
Rはインピーダンス調整用抵抗の抵抗値
Cは外部端子Tに電気的に結合された静電容量値の総和
ωは電圧信号Voの角周波数であり、ω=2πfである。
式(1)から明らかなように、外部端子Tから出力された電圧信号Voは、抵抗値Rと静電容量値C及び電圧信号Voの周波数fによって定まる、一般的なローパスフィルタによって振幅変調を受け、変調信号Vinとして外部端子Tで検出される。
また、静電容量値Cは図2に示すC、C、Cを用いて式(2)で表わされる。
C=C+C+C・・・(2)
ここで、
は信号処理部13内で外部端子Tに電気的に結合された静電容量値
は同軸ケーブル12の浮遊容量値
はセンサ電極11の先端と被加工物5との間の静電容量値
である。
静電容量値Cは、信号処理部13内の素子の配置や配線レイアウト等によって定まる値であり、ほぼ一定である。同様に、レーザ加工ノズル1や同軸ケーブル12の配置が定まると静電容量値Cもほぼ一定となる。一方、静電容量値Cは、センサ電極11の先端と被加工物5との距離に応じて変化する。よって、信号Vinの値から静電容量値Cを算出することができ、この値からセンサ電極11の先端と被加工物5との距離を算出することができる。
ここで、レーザ加工ノズル1において温度異常が発生し、サーマルプロテクタ20のスイッチがOFF状態になったとする。この場合、上述したとおり、センサ電極11とサーマルプロテクタ20の金属板21との間には、大きな静電容量が発生する。すなわち、静電容量値Cは通常の計測時と比べて格段に大きくなり、式(1)から分かるように、信号Vinの値が格段に小さくなる。したがって、温度異常判定部17は、信号Vinの値から算出した静電容量値Cが所定値よりも大きいとき、センサ電極11において温度異常が発生している、と判定することができる。なお、ここでの所定値は、正常時における静電容量値Cの最大値、すなわち、センサ電極11の先端と被加工物5との距離が最小となるときの静電容量値よりも大きい値にすればよい。
ここで、レーザ加工ノズル1における温度異常の発生を検知するためには、例えば、シールドノズル3に温度検出素子を付加してその温度を測定する方法が考えられる。ところが、センサノズル2とシールドノズル3とは電気的に絶縁されているため、その間の熱伝導率は低い場合が多い。このため、温度検出素子の反応が遅くなり、センサ電極11における温度異常の発生を検知するタイミングが遅れる可能性がある。
あるいは、温度検出素子を、センサノズル2に、電気的に絶縁した状態ではなく直接付加する方法が考えられる。ところがこの場合には、ハイトセンサ10は、温度検出素子内の金属の影響によって、センサ電極11と被加工物5との間の静電容量を正確に測定できなくなり、センサ電極11と被加工物5間の距離を測定することが困難になる。
これに対して本実施形態によると、バイメタル式のサーマルプロテクタ20は、センサ電極11と電気的に接続されたセンサノズル2に、センサ電極11と電気的に絶縁された状態で付着されており、センサ電極11に供給される電圧信号Voと同一電位でかつ同一位相の電圧が印加される。このため、バイメタル式のサーマルプロテクタ20は、温度が正常であるときはハイトセンサ10による距離測定に影響を与えることがなく、一方、温度異常が発生したときは、ハイトセンサ10によって検出される静電容量値を、温度正常時よりも大きくする。このため、温度異常判定部17は、検出された静電容量値が所定値よりも大きいとき、センサ電極11において温度異常が発生していると判定することができる。
なお、上述の実施形態では、バイメタル式のサーマルプロテクタ20を、センサ電極11と電気的に接続されたセンサノズル2に付着させるものとしたが、バイメタル式のサーマルプロテクタ20を付着させる箇所はこれに限られるものではない。例えば、センサ電極11自体に付着させてもよいし、センサ電極11と電気的に接続された他の部材に付着させてもよい。
また、上述の実施形態では、センサ電極11における温度異常の発生を検知する温度検出素子として、バイメタル式のサーマルプロテクタ20を設けるものとしたが、本開示における温度検出素子は、これに限られるものではない。例えば、サーミスタを用いてもよい。サーミスタは、温度変化によって抵抗値が変化する。この特性を利用して、温度異常時に、サーミスタとセンサ電極11との間に大きな静電容量が発生するように、構成してもよい。
<レーザ加工装置の構成例>
図4は本実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す。図4に示すように、レーザ加工装置30は、レーザ光源31と、光ファイバ32と、ロボットアーム33と、レーザ加工ノズル1と、制御部34とを備えている。なお、説明の便宜上、上記の構成部品以外の種々の部品等については図示及びその説明を省略する。また、図示しないが、レーザ加工装置30は、レーザ加工ノズル1に供給されるアシストガスの供給経路も備えている。
レーザ光源31は、電源(図示せず)と、電源からの電力供給を受けてレーザ光を発生するレーザ共振器(図示せず)と、当該レーザ光を集光し、光ファイバ32に結合させるための光学系(図示せず)とを有している。
光ファイバ32は、レーザ共振器で発生し光学系で集光されたレーザ光を受け取り、レーザ加工ノズル1に導波する。レーザ加工の種類やレーザ光強度等によってシングルクラッドタイプやダブルクラッドタイプ等の光ファイバ32が適宜選択される。同様に光ファイバ32のコア径やクラッド径も適宜変更しうる。
ロボットアーム33は、先端にレーザ加工ノズル1が取り付けられており、加工プログラム等に基づく制御部34からの信号を受けて、所定の軌跡を描くようにレーザ加工ノズル1を移動させる。また、レーザ加工の際には、レーザ加工ノズル1の先端であるセンサ電極11の先端と被加工物5との距離が所定の距離となるように、レーザ加工ノズル1の位置を制御する。
制御部34は、レーザ光源31の光量等を制御するレーザ制御部35と、ロボットアーム33の動作を制御するロボット制御部36とを有している。
レーザ制御部35は、所望の強度のレーザ光が出射されるように、電源から供給される電力やレーザ共振器の温度等を制御している。
ロボット制御部36は、加工プログラム等に基づいて、ロボットアーム33の先端、つまりレーザ加工ノズル1の先端が所定の軌跡を描くように、ロボットアーム33の関節軸を駆動または停止させる信号を供給する。また、ロボット制御部36は位置制御部37を有し、位置制御部37は、ハイトセンサ10で計測された距離に基づいてセンサ電極11の先端と被加工物5との距離が目標値になるようレーザ加工ノズル1の位置、具体的にはロボットアーム33の位置を制御する信号をロボットアーム33に供給する。
次に、レーザ加工装置30の動作について説明する。
まず、レーザ加工装置30全体の電源を立ち上げ、レーザ加工装置30に電力を投入する。自動で、あるいは操作者の操作により所定のレーザ加工用プログラムが起動し、ロボットアーム33は所定の初期位置に移動するとともに、ハイトセンサ10にも電力が投入されて計測可能状態となる。さらに、レーザ光源31の電源もONになる。
次に、被加工物5をセットし、ロボットアーム33を移動させる。ハイトセンサ10によりレーザ加工ノズル1と被加工物5との実際の距離を計測するとともに、位置制御部37により、プログラムで規定されたセンサ電極11の先端と被加工物5との間の目標距離と実際の距離とを比較し、これらの差異に応じて、レーザ加工ノズル1が目標位置に来るようにロボットアーム33を駆動する。
レーザ加工ノズル1内にアシストガスを供給し、レーザ光源31でレーザ光を発生させる。光ファイバ32によりレーザ加工ノズル1内に導波されたレーザ光を被加工物5に照射し、レーザ加工を開始する。レーザ加工中は、常時、ハイトセンサ10によってセンサ電極11の先端と被加工物5との距離が計測されており、位置制御部37は計測された実際の距離に基づいてレーザ加工ノズル1の位置、つまり、ロボットアーム33の位置を制御する。
所要の加工が終了すると、レーザ光源31でのレーザ発振が停止し、続けてアシストガスの供給も停止する。ロボットアーム33は所定の初期位置に移動し、次の加工開始までその位置で待機する。
そして、レーザ加工中に、センサ電極11において温度異常が発生した場合には、信号処理部13の温度異常判定部17によって、直ちに温度異常発生が検知される。そして、温度異常検知信号が、信号処理部13から制御部34に送られる。
制御部34はこの信号を受けて、レーザ制御部35がレーザ光源31でのレーザ発振を直ちに停止させるとともに、ロボット制御部36がロボットアーム33を所定の初期位置に移動させる。
本実施形態によると、レーザ加工中は、ハイトセンサ10により、センサ電極11の先端と被加工物5との距離を計測するとともに、センサ電極11における温度異常発生の検知も常時行っている。そして、温度異常発生を検知すると、直ちにレーザ加工装置30を停止させるため、加工不良が拡大するのを防止することができる。
なお、温度異常検知信号を受けて、レーザ制御部35がレーザ発振を急に停止することで、レーザ光源31が故障するおそれもある。そのような場合は、徐々にレーザ発振を停止させるようレーザ制御部35がレーザ光源31を制御するようにすることもできる。同様に、ロボットアーム33を初期位置に急に移動させて、ロボットアーム33が故障するおそれがある場合は、ロボットアーム33の移動速度を制御して故障を回避することも可能である。
また、ロボットアーム33を初期位置に移動させるとかえってロボットアーム33が故障するおそれがある場合は、温度異常検知信号を受けた時点のロボットアーム33の位置から動かさないようにすることもできる。
また、ハイトセンサ10の信号処理部13は、レーザ加工装置30の制御部34に組み込まれていてもよい。
本発明の静電容量式ハイトセンサは、センサ電極の温度異常を検知できるので、レーザ加工装置等に適用する上で有用である。
1 レーザ加工ノズル
2 センサノズル(第1ノズル)
3 シールドノズル(第2ノズル)
4 絶縁部材
5 被加工物
11 センサ電極
13 信号処理部
17 温度異常判定部
20 バイメタル式のサーマルプロテクタ(温度検出素子)
31 レーザ光源
32 光ファイバ
33 ロボットアーム
34 制御部
35 レーザ制御部
36 ロボット制御部
37 位置制御部
Vo 第1電圧信号
Vin 第2電圧信号

Claims (5)

  1. レーザ加工ノズルの先端に取り付けられたセンサ電極と、
    前記センサ電極に第1電圧信号を供給するとともに、前記センサ電極からの第2電圧信号を受け、前記第2電圧信号から検出した静電容量値から、前記センサ電極の先端と被加工物との距離を計測する信号処理部と、
    前記センサ電極、または、前記レーザ加工ノズルにおける前記センサ電極と電気的に接続された部材に、前記センサ電極と電気的に絶縁された状態で付着されており、前記第1電圧信号と同一電位でかつ同一位相の電圧が印加される、温度変化によって電気特性が変化する温度検出素子とを備え、
    前記信号処理部は、前記第2電圧信号から検出した静電容量値が所定値よりも大きいとき、前記センサ電極において温度異常が発生していると判定する温度異常判定部を有している
    ことを特徴とする静電容量式ハイトセンサ。
  2. 請求項1記載の静電容量式ハイトセンサにおいて、
    前記温度検出素子は、バイメタル式のサーマルプロテクタである
    ことを特徴とする静電容量式ハイトセンサ。
  3. 請求項1または2に記載の静電容量式ハイトセンサにおいて、
    前記所定値は、前記センサ電極の先端と前記被加工物との距離が最小となるときの静電容量値よりも大きい値である
    ことを特徴とする静電容量式ハイトセンサ。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の静電容量式ハイトセンサのセンサ電極に電気的に接続され、レーザ光の出射経路及びレーザ加工時に供給されるアシストガスの流路を画定する第1ノズルと、
    前記第1ノズルの外周を間隔をあけて囲むように設けられ、絶縁部材によって、前記第1ノズル及び前記センサ電極と電気的に絶縁された第2ノズルとを備え、
    前記温度検出素子は、前記第1ノズルに、電気的に絶縁された状態で付着されている
    ことを特徴とするレーザ加工ノズル。
  5. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を導波する光ファイバと、
    前記光ファイバで導波されたレーザ光を被加工物に向けて照射する請求項4に記載のレーザ加工ノズルと、
    先端に前記レーザ加工ノズルが取り付けられ、前記レーザ加工ノズルを移動させるロボットアームと、
    前記レーザ光源及び前記ロボットアームの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記レーザ加工ノズルの先端が所定の軌跡を描くように、前記ロボットアームの関節軸を駆動または停止させる信号を供給するロボット制御部と、
    前記レーザ光源を制御するとともに、前記温度異常判定部で前記センサ電極に温度異常が発生したと判定されたとき、前記レーザ光源のレーザ発振を停止させるレーザ制御部とを少なくとも有し、
    前記ロボット制御部は、
    前記静電容量式ハイトセンサで計測された距離に基づき、前記センサ電極の先端と前記被加工物との距離が目標値になるよう前記レーザ加工ノズルの位置を制御する位置制御部を少なくとも有している
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
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