JP2019181382A - ガス分離装置及びガス分離方法 - Google Patents

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義宣 小野
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Abstract

【課題】半導体製造工程などで生じる、窒素ガスと、PFCガスと、Xe、Kr等の希ガスとを含む混合ガスから、希ガスを、又は希ガスとPFCガスとの混合ガスを、オンサイトにて、効率的に、高純度に分離回収するガス分離装置及びガス分離方法を提供する。【解決手段】パーフルオロ化合物ガスと、希ガスと、窒素ガスとを含有する被処理ガスから、該希ガス又は該希ガスと該パーフルオロ化合物ガスとの混合ガスを分離回収するガス分離装置1であって、前記被処理ガスをゼオライトが充填されたカラム11に通してクロマト分離するガス分離手段2を有するガス分離装置。【選択図】図1

Description

ガス分離装置及びガス分離方法に関する。
半導体製造工程では、種々の工程に対応して各種のガスが利用されている。例えば、ドライエッチング工程や薄膜形成工程などにおいて、CF、NF、C、C、SF、CHFなどのパーフルオロ化合物(PFC:perfluoro compound)が反応性ガスとして使用され、これらを含む排ガスが生じる。
この排ガスの排出時には真空ポンプの保護を目的として多量の窒素(N)ガスが導入され、反応に使われなかったPFCガスは反応で使われ分解したPFCガス(HF、CO、分解PFCガス等)と共に希釈されて排出される。
また近年、高積層した3D(3次元)−NAND型フラッシュメモリーの生産のために、微細かつ高アスペクト比を保ってより正確なエッチングを行う異方性エッチングの技術が開発されている。このエッチングには、C、CまたはCといったPFCガスに加えて、希ガスであるXe又はKrをアシストガスとして導入することが行われるようになってきた。これにより、PFCガスのみならず、高価な希ガスであるXeやKrの回収技術が求められようになってきた。
一般的なガス分離技術としては、沸点差で分離する深冷蒸留法、吸脱着を繰り返す圧力スウィング吸着(PSA)法や温度スウィング吸着(TSA)法、ガス分離膜を使った膜分離法などが知られており、分離対象ガス、目標純度、処理量に合わせて、各種分野で用いられている。
深冷蒸留法は、例えば、空気を原料として酸素(O)やNを製品として得ようとする場合などに用いられている。この方法では、加圧した空気を熱交換により−190℃程度に冷却して精留塔に導入し、該精留塔で精留することによってOとNとを分離して取り出す(特許文献1、3参照)。深冷蒸留法は、PSA法、TSA法、及び膜分離法に比べて、目的のガスを高純度に得ることができる利点がある。
PSA法では、例えば、ゼオライト等を吸着剤として用い、加圧下で混合ガスを流通させることによって、易吸着成分を吸着剤に吸着固定させ、難吸着成分を分離回収する。また、吸着剤を十分に低い圧力条件下におけば、吸着剤から易吸着成分を脱着させることができ、吸着剤を再使用可能な状態にできる。PSA法は、短時間での吸着・再生の切り替えが可能なため、吸着剤当たりの製品発生量を高めやすく、また、分離装置をコンパクトにしやすいという利点を持つ(特許文献1、2参照)。PSA法が吸脱着を圧力で制御するのに対し、TSA(温度スウィング吸着)法では吸脱着を熱で制御する。また、両者を組み合わせて分離を行う方法も採用されている。
膜分離法は、膜素材である高分子化合物の特有の気体透過性や、ゼオライトのような細孔径による分子篩効果を利用する。膜分離法は、目的ガスの高純度化には制約があるが、分離装置がコンパクトで安価であるという利点を持つ。
また、希ガスの分離回収技術として、特許文献1には、活性炭の吸着能力を低下させる有害成分を予め希ガス含有排ガスから除去し、この希ガス含有排ガスを、活性炭を内蔵したガス回収容器内に加圧充填した後、減圧して希ガスを回収することが記載されている。
さらに特許文献2には、半導体製造装置から出る排ガスに含まれるXeなどを高濃度、高回収率で回収するに際し、XeなどをNなどと同時に高濃度に濃縮して回収する技術が開示されている。
特開2005−336046号公報 特開2007−130611号公報 特開昭56−059181公報
半導体製造工程で用いられるXeには高純度(5N:99.999質量%)が求められるため、この目的を達成可能な既存のガス分離技術は深冷蒸留法となる。実際、空気からの深冷蒸留によってXeが製造されている。しかし、深冷蒸留法は装置が大がかりになり、設備コストもランニングコストも高くなる。
他方、PSA法、TSA法及び膜分離法は、分離装置の小型化が図れるため、設備コストやランニングコストの面では深冷蒸留法よりも有利である。しかし、目的ガスの高純度化には限界があり、XeやKr等の希ガスを、上記の目的の高純度で得ることは困難である。
また、特許文献1及び2に記載された希ガス回収技術もまた、処理設備が大がかり、かつ複雑であり、また、希ガスを目的の高純度(99.999質量%)に得ることも難しい。
本発明は、Nガスと、PFCガスと、Xe又はKr等の希ガスとを含む混合ガスから、希ガスを、又は希ガスとPFCガスとの混合ガスを、オンサイトにて、効率的に、高純度に分離回収するガス分離装置及びガス分離方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、Nガスと、PFCガスと、Xe又はKr等の希ガスとを含む混合ガスに、特定のクロマト分離技術を適用し、希ガスの、又は希ガスとPFCガスとの混合ガスの、高純度の分離回収が可能となることを見出した。本発明は、上記知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
すなわち、本発明の上記課題は、以下の手段によって解決された。
[1]
パーフルオロ化合物ガスと、希ガスと、窒素ガスとを含有する被処理ガスから、該希ガス又は該希ガスと該パーフルオロ化合物ガスとの混合ガスを分離回収するガス分離装置であって、
前記被処理ガスをゼオライトが充填されたカラムに通してクロマト分離するガス分離手段を有するガス分離装置。
[2]
前記ガス分離手段を複数有し、
一の前記ガス分離手段の出口と、前記一のガス分離手段より下流側のガス分離手段のカラムの入口とを接続する配管を有し、
前記複数のガス分離手段が前記配管によって順に環状に接続された、[1]に記載のガス分離装置。
[3]
前記複数のガス分離手段の各カラムに、前記被処理ガスを順次異なるタイミングにて切り替えて供給する切替手段を有し、
前記各カラムでは互いに異なったタイミングにて前記被処理ガスの前記クロマト分離を行う[2]に記載のガス分離装置。
[4]
前記複数のガス分離手段の各カラムから排出された、窒素ガスを含まず、かつパーフルオロ化合物ガスと希ガスとを含む混合ガスを、該各カラムより下流側のカラムに供給される前記被処理ガスとともに、該下流側のカラムに供給する未分離ガス配管を有する[3]に記載のガス分離装置。
[5]
前記複数のガス分離手段の各カラムから排出されるガスの分析を行う分析手段と、
前記各カラムの出口に接続された配管から分岐された複数の分岐配管と、
前記各分岐配管の分岐側に配した流路切替手段とを有し、
前記各流路切替手段の開閉タイミングは、前記分析手段の分析結果に基づいて決定される[4]に記載のガス分離装置。
[6]
前記パーフルオロ化合物ガスは、ヘキサフルオロ−1,3−ブタジエン(C)ガス、オクタフルオロシクロブタン(C)ガス及びオクタフルオロシクロペンテン(C)ガスから選ばれ、前記希ガスはキセノン(Xe)ガス及びクリプトン(Kr)ガスから選ばれる[1]〜[5]のいずれかに記載のガス分離装置。
[7]
前記カラムの出口圧力が前記カラムの入口圧力よりも低い[1]〜[6]のいずれかに記載のガス分離装置。
[8]
パーフルオロ化合物ガス、希ガス、及び窒素ガスを含有する被処理ガスから、該希ガス又は該希ガスと該パーフルオロ化合物ガスとの混合ガスを分離回収するガス分離方法であって、
前記被処理ガスをゼオライトが充填されたカラムに通してクロマト分離することを含むガス分離方法。
[9]
前記カラムを複数有し、各カラムのそれぞれに、前記被処理ガスを順次異なるタイミングにて供給し、
前記複数のカラムは互いに異なるタイミングで前記被処理ガスの前記クロマト分離を行う[8]に記載のガス分離方法。
[10]
前記複数のカラムが、配管を介して順に環状に配され、
前記複数の各カラムから排出された、窒素ガスを含まず、かつパーフルオロ化合物ガスと希ガスとを含む混合ガスを、前記各カラムより下流側のカラムに供給される前記被処理ガスとともに、該下流側のカラムに供給する[9]に記載のガス分離方法。
本発明によれば、半導体製造工程などで生じる、窒素ガスと、パーフルオロ化合物ガスと、希ガスを含む混合ガスから、希ガスを、又は希ガスとパーフルオロ化合物ガスの混合ガスを、所望の高純度で分離回収することができる。また、本発明によれば、深冷蒸留法、PSA法、TSA法、及び膜分離法によるガス分離回収に比べ、装置を小型化でき、また設備コストや運転コストを抑えながら、上記の目的のガスを高純度に分離回収することが可能になる。
本発明のガス分離装置の好ましい一実施形態(第1実施形態)を示した概略構成図である。なお、配管の一部は矢印で示した。 第1実施形態のガス分離装置のカラムから排出されたガスの質量分析計による分析結果を示したガス分析図である。ガス分析図は、縦軸にイオン強度を示し、横軸に時間を示した。 ガス分離装置1を用いて連続処理した場合のガス分離装置のカラムから排出されたガスの質量分析計による分析結果を示したガス分析図である。ガス分析図は、縦軸にイオン強度を示し、横軸に時間を示した。 本発明のガス分離装置の好ましい一実施形態(第2実施形態)を示した概略構成図である。図4上図の分岐配管112A〜112Dは、それぞれ、図4下図の分岐配管112A〜112Dに接続される。なお、配管の一部は矢印で示した。 第2実施形態のガス分離装置の工程の好ましい一例を示した工程図である。 第2実施形態のガス分離装置のカラムから排出されるガスの質量分析計による分析結果を示したガス分析図である。ガス分析図は、縦軸にイオン強度を示し、横軸に時間を示した。 本発明のガス分離装置の好ましい一実施形態(第3実施形態)を示した概略構成図である。図7上図の分岐配管112A〜112Dは、それぞれ、図7下図の分岐配管112A〜112Dに接続される。なお、配管の一部は矢印で示した。 第3実施形態のガス分離装置の工程の好ましい一例を示した工程図である。 第3実施形態のガス分離装置のカラムの長さを1mにしたカラムから排出されるガスの質量分析計による分析結果を示したガス分析図である。ガス分析図は、縦軸にイオン強度を示し、横軸に時間を示した。 実施例1の試験装置に用いる被処理ガスの供給源を示した概略構成図である。 実施例3の試験装置に用いる被処理ガスの供給源を示した概略構成図である。
本発明に係るガス分離装置の好ましい一実施形態(第1実施形態)を示した図1を参照して説明する。
図1に示すように、ガス分離装置1(1A)には、被処理ガスをゼオライトが充填されたカラム11に通してクロマト分離するガス分離手段2を有する。以下、具体的に説明する。なお、クロマト分離とは、吸着現象等を利用して、特定の化学成分を混合物から分離する方法をいう。
被処理ガス供給源111から被処理ガスが供給される。被処理ガスは、PFCガス、希ガス、及びNガスを含む。PFCガスとしては、Cガス、Cガス及びCガスが挙げられる。また、希ガスとしては、Xeガス及びKrガスが挙げられる。
被処理ガス供給源111には、供給配管112が接続され、供給配管112には、マスフローコントローラー113、流路の開閉を行う供給バルブ114が備えられている。供給配管112は、ガス分離手段2のカラム11の入口12に接続されている。したがって、カラム11の入口12から、例えば被処理ガスとして、Xe、C、Nの各ガスを含む混合ガスが供給される。
カラム11は、処理量によって適宜大きさが決定されるが、例えば、充填カラム(または剤)の交換という観点から内径が19〜200mm、半導体製造ラインの近傍に設置という観点から長さ(高さ)が0.25〜2mの筒体(例えば円筒)である。好ましくは、内径が50〜180mm、長さが0.5〜1.5mの筒体であり、より好ましくは、内径が120〜160mm、長さが0.7〜1mの筒体である。カラム11の内部には、ゼオライト(図示せず)が充填されている。
本発明に用いるゼオライトは、細孔径が0.1〜1.0nmであり、好ましくは0.2〜0.9nmであり、より好ましくは0.3〜0.5nmである。また、細孔の表面積は、1gあたり、150〜900mであり、好ましくは160〜500mであり、より好ましくは170〜300mである。
このようなゼオライトとしては、合成ゼオライト又は天然ゼオライトが用いられる。合成ゼオライトとしては、例えば、ユニオン昭和社製、モレキュラーシーブ13X(商品名)、東ソー社製HSZ−800(商品名)等を用いることができる。また、天然ゼオライトとしては、モルデナイト、チャバザイト等が挙げられる。
被処理ガスはゼオライトが充填されたカラム11内を通過しながらクロマト分離される。
カラム11の出口13には、被処理ガスの搬送手段としての真空ポンプ21の吸引側22が接続されている。真空ポンプ21には、例えば、エドワーズ社製nXDS10i(商品名)(到達圧力:0.7Pa、排気速度:190SLM)を用いることができる。
真空ポンプ21の排気側には、排気、回収用の分岐配管31〜33が接続される主配管34が繋がれている。また、その主配管34の途中から分析用配管41を分岐させ、分析用配管41に、流路の開閉を行う分析配管用バルブ42を介してガス分析手段としてのQMS43(差動排気系キット付四重極型質量分析計:アルバック社製Qulee with YTP(商品名))が接続されている。
QMS43の分析用配管41は、後述する分岐配管31〜33よりも真空ポンプ21の排気側に近い位置に配されることが好ましい。このようにQMS43が配されることによって、分析時のガスが、後述する分岐配管31〜33の分岐バルブ35〜37に達する前に、ガスの分析結果を、分岐バルブ35〜37の開閉動作に正確にフィードバックすることが容易になる。
更に主配管34には、カラム11によって分離されたガスを排気又は回収する分岐配管31〜33が、それぞれ流路の開閉を行う流路切替手段としての分岐バルブ35〜37を介して、配されている。分岐配管31〜33は、真空ポンプ21から流れてくるガス種順に、真空ポンプ21側から配することが好ましい。例えば、Nガスを排気する分岐配管31は、カラム11からNガスが最初に排出されることから、真空ポンプ21に近い側の主配管34に接続されていることが好ましい。そして主配管34には、真空ポンプ21側から順に、分析用配管41、Nガスを排気する分岐配管31、PFCガスを回収する分岐配管32、希ガスを回収する分岐配管33の順に接続されることが好ましい。
このように分岐配管31〜33を配することで、排気系のNガスが回収系の分岐配管32、33に入り込むのを防ぐことができる。
更に、分岐配管31〜33より下流側の主配管34には、主配管の流路を開閉する流路切替手段としての主配管バルブ38が配されている。
なお、分岐バルブ35〜37の下流側に、主配管34内にガスが取り残されるのを防ぐために、図示はしていないが真空ポンプを配しておくことが好ましい。
更に、上記分岐配管のさらに下流側における主配管34から、未分離の混合ガス、例えば、PFCガスと希ガスとの混合ガスを次の工程に送る形態とすることもできる。
本発明のガス分離装置1によれば、例えば半導体製造工程などから生じるNガス、PFCガス及び希ガスを含む混合ガスから、クロマト分離によりからNガスを除去して、PFCガス及び希ガスを別々に、又は混合ガスとして、回収、再利用することができる。また分析結果に基づき、分岐バルブ35〜37によって分岐配管31〜33の流路を切り換えることができるので、正確に、高純度に、分岐配管32及び33から、それぞれPFCガス及び希ガスを回収することができる。また、Nガスについては、分岐配管31を通して、Nガスを含むガスを排気することができる。
特に本発明のガス分離装置は、深冷蒸留装置やPSA装置などに比べ、小型で安価である。また、目的のガスを、深冷蒸留装置と同等の、高純度で得ることができる。
また、カラム11内部は真空ポンプ21により排気されていることから、カラム11の出口圧力をカラム11の入口圧力よりも低い状態にすることができる。例えば、カラム11の出口圧力を1気圧未満にすることにより、カラム11内の被処理ガスがカラム11外に漏れるのを防ぐことができ、安定してクロマト分離を行うことができる。また、危険性を有するガスであっても、処理中にカラム11外部に漏れることが防止され、安全性が高くなる。
次に上記ガス分離装置1を用いたガス分離方法の好ましい一実施形態を説明する。
カラム11の出口13を真空ポンプ21にて、1.0×10〜1.0×10−5Paの真空度に保つ。好ましくは、1.0×10〜1.0×10−2Pa、より好ましくは1.0×10〜1.0×10−1Paの真空度に保つ。例えば、5.0×10−1Pa程度の真空度に保って、Xe、C、Nを含む混合ガスをカラム11の入口12から、例えば2.0分供給する。このとき、供給バルブ114以外のバルブは閉じて置き、供給バルブ114は開けておく。その後、混合ガスの供給を止めて、真空ポンプ21にて排気のみを行う。
その結果、真空ポンプ21の排気側23では、最初にNガスが排出され、少し遅れて次にCガス、後半にXeガスが排出されて、ガス分離される。このようにガス分離されるため、QMS43によってガス分析することが好ましい。このガス分析結果に基づき、分岐バルブ31〜33の開閉を行う。
図1とともに図2のQMS43によるガス分析結果も参照して、以下に説明する。
真空ポンプ21からの排気にNガスが含まれている間(図2のT1〜T3の間)は、Nガス排出用の分岐配管31の分岐バルブ35を開けて(図2のT1)、その他のバルブは閉じる。カラム11からの排出ガスにNガスが検出されなくなったら、Nガス排出用の分岐配管31の分岐バルブ35を閉じる(図2のT3)。
分岐バルブ35を閉じた後、PFCガス回収用の分岐配管32の分岐バルブ36を開ける(図2のT3〜T4)。QMS43がPFCガスのみを排出されていると分析していて、かつ、希ガスも排出されたと分析したら、PFCガス回収用の分岐配管32の分岐バルブ36を閉じる(図2のT4)。
QMS43により、PFCガスと希ガスとが検出されている間は、各分岐配管31〜33は閉じて、分岐配管の下流側の主配管34のバルブ38を開ける(図2のT4〜T5)。そしてPFCガスが検出されなくなったら、バルブ38を閉じる(図2のT5)。
分岐バルブ38を閉じたら、希ガス回収用の分岐配管33の分岐バルブ37を開ける(図2のT5)。カラム11から希ガスのみが排出されている間(図2のT5〜T6)で、新たに被処理ガスを供給する直前に希ガス回収用の分岐配管33の分岐バルブ37を閉じる(図2のT6)。そして再び、Nガス排出用の分岐配管31の分岐バルブ35を開ける(図2のT1)。このように、順にバルブ操作を行う。
なお、QMS43の測定では、分子がイオン化されるが、事前にXe/C/Nをそれぞれ単体ガスで分析し、それぞれの質量数がXe:131、C:200、N:28で分析できることを確認しておくことが好ましい。
また、回収したCガス及びXeガスのサンプルを採取し、例えばガスクロマトグラフィーにてNガス濃度が10ppm以下になっていることを確認しておくことが好ましい。またフーリエ変換赤外分光光度計でCガスが99.999質量%の濃度で回収できることを確認しておくことが好ましい。
更に分岐配管33より下流側の主配管34を未分離回収系(PFC及びXeの混合ガス)の配管とすることができる。この主配管34を、被処理ガスを供給する供給配管112に接続することもできる。この場合、未分離ガス(PFC及びXeの混合ガス)を被処理ガスとともに再びカラム11に供給されることになる。又は、PFCガス及び希ガスの混合ガスとして、原料ガスを混合して濃度調整を行い、半導体製造ライン(図示せず)に戻すことも可能である。
上記ガス分離装置1を用いて連続処理した場合について、図3を参照して、以下に説明する。
上記ガス分離装置1に2分間、被処理ガスを供給した場合、カラム11から希ガスの排出が完了するまで、被処理ガスの供給終了後、18分かかった。このような場合、ガス分離サイクルの1サイクルの所要時間は20分となる。したがって、0分〜2分、20分〜22分、40分〜42分に被処理ガスをカラム11に供給した。このように、20分を1サイクルとしてガス分離処理を行った。被処理ガスの供給方法、ガス分離処理は上記図1〜2を参照して説明した通りである。
図3のQMSの分析結果に示すように、安定して繰り返し、Cガス及びXeガスが分離されて得られている。このように一つのカラム11において、被処理ガスを一定間隔で複数回繰り返し供給しても、ガス濃度が99.999質量%以上のCガス及びXeガスを分離することができる。そして一つのカラム11に被処理ガスを一定間隔で繰り返し供給してもカラム11の出口13におけるガス組成は安定している。
次に、本発明のガス分離装置の好ましい一実施形態(第2実施形態)の一例を、図4を参照して以下に説明する。
例えば、1本のカラムに、Nガス、Cガス及びXeガスを含む被処理ガスを5分間供給した場合、初めにNガスが排出され、その途中からNガスとCガスが排出され、Nガスの排出がなくなると、Cガスのみが排出される。Cガスの排出途中からXeガスが排出され、Cガスの排出がなくなると、Xeガスのみの排出となり、やがてXeガスの排出も終了する。カラムの長さや充填剤の合成ゼオライトの量等にもよるが、被処理ガスの供給開始からXeガスの排出終了までの時間を、例えば20分とする。このようなガス分離手段の場合、連続的に被処理ガスを供給し続けるには、4本のカラムが必要になる。すなわち、20分のうち、0〜5分に1のカラムに被処理ガスを5分間供給し、5〜10分に2のカラムに被処理ガスを5分間供給するようにして、順次3、4のカラムに被処理ガスを5分間ずつ供給するのである。そうすることで、被処理ガスが途切れることなく、いずれかのカラムに供給されるようになる。以下に詳細に説明する。
図4に示すように、ガス分離装置1(1B)には、Nガス、PFCガスのCガス及び希ガスのXeガスを含む混合ガスを供給する被処理ガス供給源111を備える。被処理ガス供給源111には、各カラム11の入口12に接続される供給配管112が接続され、供給配管112には、マスフローコントローラー113、それぞれのカラム11に通じる流路の開閉を行う供給バルブ114が備えられている。したがって、カラム11の入口12からカラム11内に、被処理ガスとして、N、C及びXeを含む混合ガスが供給される。カラム11には、前述したものと同様のものを用いることができる。カラム11の内部には、合成ゼオライトが充填されている。合成ゼオライトとしては、前述したものを用いることができる。
各カラム11の出口13には、減圧手段(真空ポンプ)21の吸引側22が接続されている。真空ポンプ21には、例えば、エドワーズ社製nXDS10i(商品名)(到達圧力:0.7Pa、排気速度:190SLM)、KNF社製N0150(商品名)等を用いることができる。
カラム11(11A〜11D)及び真空ポンプ21(21A〜21D)は、カラム11、真空ポンプ21、カラム11の順に主配管34(34A〜34D)によって接続されている。これによって、主配管34による環状構造が構築されている。すなわち、各真空ポンプ21の排気側23には、次のカラム11に接続される主配管34が配されている。真空ポンプ21と次のカラム11との間の主配管34には、流路の開閉を行う流路切替手段としての主配管バルブ38が配されている。
各主配管34の真空ポンプ21側の途中からガス分析用配管41を分岐させ、分析配管用バルブ42を介して、QMS43(差動排気系キット付四重極型質量分析計:例えば、アルバック社製Qulee with YTP(商品名))が接続されている。
また各主配管34には、真空ポンプ21の排気側23と主配管バルブ38との間に、N排気系の分岐配管31、PFC(C)回収系の分岐配管32及び希ガス(Xe)回収系の分岐配管33が接続されている。各分岐配管31〜33には、それぞれの分岐側に流路の開閉を行う流路切替手段としての、N排気系の分岐バルブ35、PFC回収系の分岐バルブ36及び希ガス回収系の分岐バルブ37が配されている。各分岐配管31〜33は、QMS43より下流側に配されることが好ましい。
上記供給配管112は、それぞれ流路の開閉を行う供給分岐配管バルブ115を介して、カラム11よりも上流側に配された主配管バルブ38とカラム11との間の主配管34に接続されている。
また、各主配管34には、真空ポンプ21と主配管バルブ38との間に接続し、該主配管34より下流側に二つ先のカラム11への供給配管112又は該供給配管112を接続する主配管34に接続する未分離ガス配管52が配されていることが好ましい。二つ先のカラム11とは、例えばカラム11Aに対して二つ先のカラム11Cをいう。また未分離ガス配管52には未分離ガスバルブ51が配されていることが好ましい。
次に、上記ガス分離装置1Bの動作について、上記図4、図5の工程図及び図6のガス分析結果を参照して説明する。
まず、全てのバルブを閉じた状態から、全てN排気系の分岐バルブ35A、35B、35C、35Dを開けるとともに、全ての真空ポンプ21A、21B、21C、21Dを稼働し、系内の圧力が真空度100〜1Paになっていることを確認した後、カラム11Aに被処理ガスを供給する供給バルブ114Aを開ける。
カラム11Aには、供給配管112Aから被処理ガスが供給され、カラム11A内に吸着しないNガスは開けられた排気系の分岐バルブ35A、分岐配管31Aを通ってN排気系に排気される。分岐配管31Aからの排気は、カラム11AからNガスが排出されている間(図6のT1〜T3)、行う。被処理ガスを所定の時間(例えば5分)供給した後、供給バルブ114AとN排気系の分岐バルブ35Aを閉じる。次いで、カラム11Bに被処理ガスを供給する供給バルブ114BとN排気系の分岐バルブ35Bを開ける。
これによって、カラム11Bには、被処理ガスが供給され、カラム11B内に吸着しないNガスは開けられた排気系の分岐バルブ35B、分岐配管31Bを通ってN排気系に排気される。分岐配管31Bからの排気は、カラム11BからNガスが排出されている間、行う。被処理ガスを所定の時間(例えば5分)供給した後、供給バルブ114Bと排気系の分岐バルブ35Bを閉じる。次いで、カラム11Cに被処理ガスを供給する供給バルブ114CとN排気系の分岐バルブ35Cを開ける。
同様にして、真空ポンプ21Cの稼働によって、カラム11Cには、被処理ガスが供給され、カラム11C内に吸着しないNガスは開けられた排気系の分岐バルブ35C、分岐配管31Cを通ってN排気系に排気される。分岐配管31Cからの排気は、カラム11CからNガスが排出されている間、行う。被処理ガスを所定の時間(例えば5分)供給した後、供給バルブ114C、排気系の分岐バルブ35Cを閉じる。次いで、カラム11Dに被処理ガスを供給する供給バルブ114DとN排気系の分岐バルブ35Dを同時に開ける。
そして、真空ポンプ21Dの稼働によって、カラム11Dには、被処理ガスが供給され、カラム11D内に吸着しないNガスは開けられた排気系の分岐バルブ35D、分岐配管31Dを通ってN排気系に排気される。分岐配管31Dからの排気は、カラム11DからNガスが排出されている間、行う。所定の時間、被処理ガスを供給した後、供給バルブ114Dと排気系の分岐バルブ35Dを閉じる。次いで、再び、カラム11Aに被処理ガスを供給する供給バルブ114AとN排気系の分岐バルブ35Aを開ける。
このようにして、各カラム11A〜11Dに順次、被処理ガスを供給していく。
一方、上記カラム11Aへの被処理ガスの供給が停止し、更にカラム11AからNの排出が停止したら、N排気系の分岐バルブ35Aを閉じる。
上記N排気系の分岐バルブ35Aが閉じてから、PFC回収系の分岐バルブ36Aを開ける。そしてカラム11AからPFCガスのみが排出されている間、PFC回収系の分岐バルブ36Aを開ける(図6のT3)。カラム11Aから希ガスの排出が始まったら、PFC回収系の分岐バルブ36Aを閉じ、主配管バルブ38Aを開ける(図6のT4)。そして、カラム11Bに、被処理ガスが供給されている間、主配管バルブ38Aを開けて、PFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Bに送る(図6のT4〜T5)。カラム11Bへの被処理ガスの供給が停止したら、主配管バルブ38Aを閉じてカラム11BへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する(図6のT5)。次いで、カラム11Cに被処理ガスが供給されている間でかつカラム11AからPFCガスと希ガスの未分離ガスが排出されている間、未分離ガスバルブ51Aを開けて、未分離ガス配管52AからPFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Cに送る(図6のT5〜T6)。カラム11AからのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給が停止したら、未分離ガスバルブ51Aを閉じてカラム11CへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する(図6のT6)。
未分離ガスバルブ51Aを閉じたら、希ガス回収用の分岐配管33Aの分岐バルブ37Aを開ける(図6のT6)。カラム11Aから希ガスのみが排出されている間(図6のT6〜T7)で、新たに被処理ガスを供給する直前に希ガス回収用の分岐配管33Aの分岐バルブ37Aを閉じる(図6のT7)。
カラム11B〜11Dについてもカラム11Aと同様にして、各バルブの開閉操作を行う。
すなわち、上記N排気系の分岐バルブ35Bを閉じてから、PFC回収系の分岐バルブ36Bを開ける。そしてカラム11BからPFCガスのみが排出されている間、PFC回収系の分岐バルブ36Bを開ける。カラム11Bから希ガスの排出が始まったら、PFC回収系の分岐バルブ36Bを閉じ、主配管バルブ38Bを開ける。そして、カラム11Cに、被処理ガスが供給されている間、主配管バルブ38Bを開けて、PFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Cに送る。カラム11Cへの被処理ガスの供給が停止したら、主配管バルブ38Bを閉じてカラム11CへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。次いで、カラム11Dに被処理ガスが供給されている間でかつカラム11BからPFCガスと希ガスの未分離ガスが排出されている間、未分離ガスバルブ51Bを開けて、未分離ガス配管52BからPFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Dに送る。カラム11BからのPFCガスと希ガスの未分離ガスの排出が終わったら、未分離ガスバルブ51Bを閉じてカラム11DへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。
未分離ガスバルブ51Bを閉じたら、希ガス回収用の分岐配管33Bの分岐バルブ37Bを開ける。カラム11Bから希ガスのみが排出されている間、分岐バルブ37Bを開けておき、新たに被処理ガスを供給する直前に希ガス回収用の分岐配管33Bの分岐バルブ37Bを閉じる。
同様にして、上記N排気系の分岐バルブ35Cが閉じてから、PFC回収系の分岐バルブ36Cを開ける。そしてカラム11CからPFCガスのみが排出されている間、PFC回収系の分岐バルブ36Cを開ける。カラム11Cから希ガスの排出が始まったら、PFC回収系の分岐バルブ36Cを閉じ、主配管バルブ38Cを開ける。そして、カラム11Dに、被処理ガスが供給されている間、主配管バルブ38Cを開けて、PFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Dに送る。カラム11Dへの被処理ガスの供給が停止したら、主配管バルブ38Cを閉じてカラム11DへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。次いで、カラム11Aに被処理ガスが供給されている間でかつカラム11CからPFCガスと希ガスの未分離ガスが排出されている間、未分離ガスバルブ51Cを開けて、未分離ガス配管52CからPFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Aに送る。カラム11CからのPFCガスと希ガスの未分離ガスの排出が終わったら、未分離ガスバルブ51Cを閉じてカラム11AへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。
未分離ガスバルブ51Cを閉じたら、希ガス回収用の分岐配管33Cの分岐バルブ37Cを開ける。カラム11Cから希ガスのみが排出されている間、分岐バルブ37Cを開けておき、新たに被処理ガスを供給する直前に希ガス回収用の分岐配管33Cの分岐バルブ37Cを閉じる。
更に同様にして、上記N排気系の分岐バルブ35Dが閉じてから、PFC回収系の分岐バルブ36Dを開ける。そしてカラム11DからPFCガスのみが排出されている間、PFC回収系の分岐バルブ36Dを開ける。カラム11Dから希ガスの排出が始まったら、PFC回収系の分岐バルブ36Dを閉じ、主配管バルブ38Dを開ける。そして、カラム11Aに、被処理ガスが供給されている間、主配管バルブ38Dを開けて、PFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Aに送る。カラム11Aへの被処理ガスの供給が停止したら、主配管バルブ38Dを閉じてカラム11AへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。次いで、カラム11Bに被処理ガスが供給されている間でかつカラム11DからPFCガスと希ガスの未分離ガスが排出されている間、未分離ガスバルブ51Dを開けて、未分離ガス配管52DからPFCガスと希ガスの未分離ガスをカラム11Bに送る。カラム11DからのPFCガスと希ガスの未分離ガスの排出が終わったら、未分離ガスバルブ51Dを閉じてカラム11BへのPFCガスと希ガスの未分離ガスの供給を停止する。
未分離ガスバルブ51Aを閉じたら、希ガス回収用の分岐配管33Dの分岐バルブ37Dを開ける。カラム11Dから希ガスのみが排出されている間、分岐バルブ37Dを開けておき、新たに被処理ガスを供給する直前に希ガス回収用の分岐配管33Dの分岐バルブ37Aを閉じる。
上記本発明のガス分離装置1Bは、カラム11A〜11Dに、被処理ガスを順次供給して、ガス分離を途切れなく行うことができる。そのため、ガス分離処理を連続的に行えるため、処理効率が高くなる。また、下流のカラムに未分離ガス(PFCガスと希ガスとの混合ガス)を被処理ガスと一緒にして供給することができるため、未分離ガスを被処理ガスとしてさらに分離処理に付すことができ、排気されるPFCガスの量を低減することができる。すなわち、PFCガスの回収率を向上させることができる。更に、主配管34を次のカラム11の入口12に接続し、また未分離ガス配管52を配したことによって、例えばカラム11Aによってガス分離されなかったPFCガスと希ガスとの混合ガスを下流側のカラム11B及び11Cの両方のカラムにてクロマト分離することができる。このことは、他のカラム11から排出される未分離ガスについても同様である。このため、ガス分離装置1全体として、PFCガスと希ガスとの混合ガスを廃棄することなく、繰り返し、再分離処理でき、PFCガスと希ガスとの分離処理効率を高めることができる。
次に、第3実施形態のガス分離装置について、図7を参照して説明する。
図7に示すように、ガス分離装置1(1C)は、一つのガス分離手段2が被処理ガスを処理する時間が、例えば20分のものである。すなわち、被処理ガスの供給開始からXeガスの排出終了までの時間が20分かかる。また、ガス分離手段2の被処理ガスの供給時間が5分のものである。このようなガス分離手段2を用いて、途切れることなく、連続的にガス分離処理を行うには、4つのガス分離手段2が必要になる。したがって、被処理ガスを連続処理するガス分離装置1Cには、4つのガス分離手段2(2A〜2D)が備えられている。
ガス分離装置1は、被処理ガス供給源111から被処理ガス(例えば、N、C、Xeを含む混合ガス)が供給される供給配管112を備える。被処理ガス供給源111には、この供給配管112が接続され、供給配管112には、マスフローコントローラー113が配されている。供給配管112は、その上流側で4つに分岐され、各分岐された供給配管112(112A〜112D)には、流路の開閉を行う供給バルブ114が備えられている。各供給配管112A〜112Dは、それぞれ各ガス分離手段2のカラム11の入口12に接続されている。したがって、カラム11の入口12から、例えば被処理ガスとして、N2、及びXeを含む混合ガスが供給される。カラム11には、前述したものを用いることができる。
各カラム11の出口13には、減圧手段としての真空ポンプ21の吸引側が接続されている。真空ポンプ21には、前述したものを用いることができる。
真空ポンプ21の排気側には、排気用の分岐配管31及び回収用の分岐配管32が接続される主配管34が繋がれている。また、その主配管34の途中から分析用配管41を分岐させ、流路の開閉を行う分析配管用バルブ42を介して、ガス分析手段としてのQMS43が配されている。QMS43は前述したのと同様のものが使用されることが好ましい。
更に主配管34には、カラム11によって分離されたNガスを含むガスを排気する分岐配管31、NガスとCガスとを排気する分岐配管32が、それぞれに流路の開閉を行う流路切替手段としての分岐バルブ35、36を介して、配されている。また、主配管34は、XeガスとCガスとの混合ガスを回収するために用いられる流路切替手段としての主配管バルブ38が配されている。
QMS43に接続する分析用配管41は、分析用配管バルブ42を介して、分岐配管31及び32よりも真空ポンプ21の排気側23に近い位置の主配管34に接続されることが好ましい。このようにQMS43が配されることによって、分析時のガスが、後述する分岐バルブ35、36、主配管バルブ38に達する前に、ガス分析結果に基づいてバルブ操作を行うことができるようになる。
また、分岐配管31及び32は、真空ポンプ21から流れてくるガス種順に、真空ポンプ21側から配することが好ましい。例えば、Nガスを排気する分岐配管31は、カラム11からNガスが最初に排出されることから、真空ポンプ21に近い側の主配管34に接続されていることが好ましい。したがって主配管34には、真空ポンプ21側から順に、QMS43に接続する分析用配管41、Nガスを排気する分岐配管31、NガスとPFCガスとの混合ガスを排気する分岐配管32の順に接続されていることが好ましい。また、分岐配管31、32のそれぞれには、流路を開閉する分岐バルブ35、36が配されていることが好ましい。
このように分岐配管31、32を配することで、排気系のNガスが回収系の主配管34に入り込むのを防ぐことができる。
なお、分岐バルブ35、36の下流側の分岐配管31、32には、主配管34内にガスが取り残されるのを防ぐために、図示はしていないが真空ポンプを配しておくことが好ましい。
上記第3実施形態のガス分離装置1Cの動作の一例について、図7及び8を参照して、以下に説明する。
まず、4つのガス分離手段2A〜2Dへの被処理ガスの供給について説明する。
全てのバルブを閉じておく。動作開始とともに、カラム11(11A)に被処理ガスを供給する供給バルブ114とN排気系の分岐バルブ31を同時に開ける。それとともに、真空ポンプ21(21A)を稼働すると、カラム11Aには、供給配管112(112A)から被処理ガスが供給され、ガス分離手段2(2A)で被処理ガスのクロマト分離を行う。
各ガス分離手段2A〜2Dへの被処理ガスの供給は、各ガス分離手段2A〜2Dの順に、上記のように供給バルブ114の開閉によって、所定時間行う。各ガス分離手段2A〜2Dにおいて、供給バルブ114を開けると同時に、各ガス分離手段2A〜2Dの分岐バルブ35を開け、真空ポンプ21(21A〜21D)を稼働する。このようにして、各ガス分離手段2A〜2Dに、順次、被処理ガスを供給する。そして、ガス分離手段2Dへ被処理ガスを供給した後は、再び、ガス分離手段2Aから順に被処理ガスを供給していくことで、連続的な被処理ガスのガス分離を行うことができきる。また、各真空ポンプ21の可動は、ガス分離装置1によるガス分離が終了するまで行う。
各ガス分離手段2では、被処理ガスのクロマト分離を行う。カラム11には、被処理ガスが供給され、カラム11内に吸着しないNガスは開けられた排気系の分岐バルブ35、分岐配管31を通ってNガス排気系に排気される。分岐配管31からの排気は、QMS43の分析によって、カラム11からNガスのみが排出されている間、行う。QMS43の分析によって、カラム11からCガスの排出が始まるのを検出すると同時に、分岐バルブ35を閉じ、分岐バルブ36を開けて、分岐配管32から、NガスとCガスの未分離ガス(混合ガス)を排気(又は回収)する。QMS43の分析によって、カラム11からNガスが排出されなくなってから、分岐バルブ36を閉じ、主配管バルブ38を開けて、主配管34から、Cガス及びXeガスの混合ガスを回収する。そして図示はしないが、回収したCガス及びXeガスの混合ガスは、例えば、Cガスを供給してガス濃度を調整した後、製造ライン(例えば、半導体製造ライン)の製造原料ガスとして使用することができる。QMS43の分析によってXeガスが検出されなくなったら、主配管バルブ38を閉じる。これで、一つのガス分離手段2のクロマト分離が終了する。その後、カラム11に再び被処理ガスが供給され、上記同様のガス分離処理を行う。
上記のようにして、ガス分離装置1Cは、カラム11A〜11Dに、被処理ガス供給源から被処理ガスを順次供給して、ガス分離処理を途切れなく行うことができる。したがって、効率よく、被処理ガスのガス分離処理が行える。また、PFCガスのCガスと希ガスのXeガスを、これらの混合ガス(未分離ガス)としてNガスから分離することができるので、PFCガスと希ガスとの混合ガスの状態で使用するライン(例えば、半導体製造ライン)に戻して再利用することができる。
未分離ガス中のCガスは分解して、当初の半導体製造工程で用いた量よりも少量となっているため、未分離ガスにCガスを加えて、また必要によりXeガスを加えて濃度調整することで、製造工程における処理性能(例えば、エッチング性能)の安定化が図れる。また濃度安定性のために主配管バルブ38の下流側と製造原料ガス供給系(図示せず)の間にバッファータンク(図示せず)を配することが望ましい。このバッファータンクで、ガス濃度測定、ガス濃度調整を行うことが好ましい。特にCガスは、半導体製造工程で消費されるために、濃度調整にて加える量は多くなり、Xeガスはあまり消費されないために、微調整で済む。
また、エッチング装置の場合、Cガス及びXeガスの未分離ガスのそれぞれのガス濃度を測定し、カラム11の入口12から供給されるガスと同成分になるように不足のガス成分を加えて調整し、クロマト分離を行って、Cガス及びXeガスの未分離ガスの濃度を高めることで、繰り返しの安定性を得ることができる。
上記説明では、主にCガス及びXeガスについて説明したが、本発明は、本発明で規定すること以外はこれらの形態に限定されるものではない。例えば、Cガスの代わりにCガス、Cガス等のPFCガスを用いたり、Xeガスの代わりにKrガスを用いたりすることができ、これらの場合も同様にして本発明を実施することができる。
上記各実施形態において、PFCガスと希ガスとを含む未分離ガスを回収した配管(例えば、分岐配管33、主配管34等)には、図示はしないが、半導体製造ラインに戻すための戻し配管が接続されることが好ましい。戻し配管には、QMS43によって分析した上記未分離ガスのガス濃度に基づいて、不足のガス成分を貯蔵するガス源から調整配管及び制御弁を介して供給する。そして戻し配管内のガス濃度を調整することが好ましい。調整配管におけるガス流量の調整は、制御弁によって行う。また、2成分のガスを調整する場合には、2成分のそれぞれについて、上記調整配管を設けることが好ましい。
また、上記第2、第3実施形態では、カラム11への被処理ガスの供給時間が5分、被処理ガスを供給開始してから希ガスの排出が終了するまでの時間を20分としたが、それらの時間は、カラムの大きさ、長さ、充填剤の種類、充填量等によって適宜変更される。被処理ガスを連続的に処理するには、非処理ガスの供給時間Ts、被処理ガスを供給開始してから希ガスの排出が終了するまでの時間をTg、カラムの本数をNとして、Tg/Ts=Nの本数となるように、Tg、Tsを決定することが好ましい。こうすることによって、被処理ガスのカラム11への供給が途切れることなく、連続的にクロマト分離することが可能になる。
また、QMS43によって測定された測定値(イオン強度)は、データロギング機能を有するデータ処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)によってデータロギングする。例えば、しきい値を決めて、測定値としきい値の大小関係によって各種バルブの開閉を行うことが可能である。バルブには、自動弁(例えば、電磁弁(例えば、ダイヤフラム弁))を用いることができる。
次に、上記実施形態のガス分離装置1C(図7参照)において、カラム11の長さを半分の長さ(例えば、1.0m)にした例を図9に示す。
カラム11の長さを短くすることでカラム11の出口13の経時変化も変わり、各ガスとも出始め、出終わりが早くなる。カラム11の出口13のQMSによるガス分析結果を図9に示す。ガス分離装置1Cのガス分析結果を示した図6と比べて、Xeガスが出終る時間は12分と短くなり、NガスとCガスとの未分離ガス、CとXeとの未分離ガスは、ガス量が多くなっている。
(実施例1)
[単カラム1ショット試験]
使用したカラム:内径54.9mm、長さ2.0m、120℃。充填材モレキュラーシーブ13X。試験方法を図1及び10に示す。
試験装置には、図10に示した被処理ガスの供給源を用い、図1に示したガス分離装置1Aを用いる。試験装置には、N源、C源、Xe源からガスを供給した。N源、C源、Xe源は、それぞれのガスが充填された、Nボンベ121、Cボンベ122、Xeボンベ123である。各ボンベ121〜123には、配管124〜126が接続され、配管124〜126には、それぞれ、マスフローコントローラー141〜143、流路の開閉を行うバルブ127〜129を配した。この配管124〜126を下流側で合流させ、一つの配管112としてカラム11の入口12に接続した。したがって、カラム11にはXeガスとCガスとNガス(以下、Xe/C/Nとも記す)との混合ガスが供給される。カラム11の内部には、合成ゼオライトを充填した。合成ゼオライトとして、ユニオン昭和社製、モレキュラーシーブ13X(商品名)を用いた。
カラム11の出口13には、真空ポンプ21の吸引側22を接続した。真空ポンプ21には、エドワーズ社製nXDS10i(商品名)(到達圧力:0.7Pa、排気速度:190SLM)を用いた。
真空ポンプ21の排気側23には、サンプリング用の流路(主配管34)を設けた。また、その主配管34の途中から分析用配管41を分岐させて、分析用配管41に、分析配管用バルブ42を介してQMS41(差動排気系キット付四重極型質量分析計:アルバック社製Qulee with YTP(商品名))を接続した。
試験は、カラム11の出口13の圧力を、真空ポンプ21にて1.0Pa程度の真空状態に保って、カラム11の入口12からXe/C/Nの混合ガスを2.0分供給した。その後、ガスの供給を止めて真空ポンプ21で排気のみを行なった。Xe/C/Nの混合ガスは、各ガス流量を、Xeガス:0.1SLM、Cガス:0.1SLM、Nガス:0.8SLMとした。ゆえに混合ガスは、Xeが10体積%、Cが10体積%、Nが80体積%であった。
その結果、真空ポンプ21の排気側では、最初にNガスが排出され、少し遅れて次にCガス、後半にXeガスが排出され分離されていることが確認された。分析にはQMSを用いた。QMSでは分子がイオン化されるが、事前にXe/C/Nをそれぞれ単体ガスで分析し、それぞれの質量数がXe:131、C:200、N:28で分析できることを確認した。QMS分析結果をモニターしながら後半のCガス及びXeガスのサンプルを採取し、別途微量窒素分析用のガスクロマトグラフィー(ジーエルサイエンス社製Agilent490マイクロGC(商品名)にてNガス分析をした。その結果、N濃度が0.001体積%(10ppm)以下であることが分かった(QMS分析結果を示した図2参照)。またXe中のC濃度についてはフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)(日本分光社製FT/IR−4700(商品名))で測定した。その結果、10ppm以下であり、Xe/C/Nがクロマト分離によってC、Xeが99.999質量%の濃度で回収できたことが分かった。
被処理ガスをカラム11に供給し始めてからXeガスがカラム11から出終るまでの時間は20分であった。
(実施例2)
[単カラム連続試験]
上記Xe/C/Nの混合ガスをパルスで数バッチ供給し、一つのカラムで連続処理する試験を行なった。試験装置、条件は実施例1と同じであり、ガスを2分間供給した後、排気(常時排気)を18分間行ない、これを複数回繰り返した。1バッチの時間は計20分である。
そのQMS分析結果を図3に示す。試験の結果、安定して繰り返しCガス及びXeガスが得られた。実施例1が1バッチであるのに対して複数回繰り返しの試験結果である。QMS43による分析結果をモニターしながら後半のCガス及びXeガスのサンプルを採取し分析をした結果、実施例1と同様にCガス及びXeガスの濃度が99.999質量%以上であることが分かった。以上のことから、Xe/C/Nの混合ガスを一つのカラム11に繰り返し導入してもカラム11の出口13におけるガス組成が安定していることが分かった。
(実施例3)
[4カラム連続試験]
カラムを4本用いた試験方法について図4〜6及び図11に示す。
図4及び11に示すように、試験装置には、図4に示した被処理ガス供給系に代えて、図11に示した被処理ガス供給系を用いた。図11に示すように、N源、C源、Xe源を備える。N源、C源、Xe源は、それぞれのガスが充填された、Nボンベ121、Cボンベ122、Xeボンベ123である。各ボンベ121〜123には、配管124〜126が接続され、配管124〜126には、それぞれ、マスフローコントローラー141〜143、流路の開閉を行うバルブ127〜129を配した。この配管124〜126を下流側で合流させて、供給配管112A〜112Dに分配した。図4に示したように、各供給配管112A〜112Dは、供給バルブ114A〜114Dを介して、各カラム11A〜11Dに接続した。実際には、それぞれ、後述する主配管34を介してカラム11に接続した。したがって、各カラム11A〜11Dには、Xe/C/Nの混合ガスが供給された。
カラム11には、内径54.9mm、長さ2.0mの円筒型のものを用い、カラム11の温度を120℃に保持した。各カラム11A〜11Dの内部には、合成ゼオライトを充填した。合成ゼオライトとして、ユニオン昭和社製、モレキュラーシーブ13X(商品名)を用いた。
カラム11の出口13には、真空ポンプ21の吸引側22を接続した。真空ポンプ21には、エドワーズ社製nXDS10i(商品名)(到達圧力:0.7Pa、排気速度:190SLM)を用いた。
そして、カラム11A〜11D、真空ポンプ21A〜21Dを、カラム11A、真空ポンプ21A、カラム11Bの順に主配管34A〜34Dによって接続し、配管による環状構造を構築した。
各真空ポンプ21の排気側23には、次のカラム11に接続される主配管34を配し、真空ポンプ21と次にカラム11との間には流路の開閉を行う主配管バルブ38を配した。
各主配管34A〜34Dには、真空ポンプ21の排気側23と主配管バルブ38との間に、流路の開閉を行う分岐バルブ35を介して、分岐配管31〜33を接続した。分岐配管31〜33は、N排気系の分岐配管31、C回収系の分岐配管32、Xe回収系の分岐配管33に分け、CとXeとの未分離ガスの回収系には、分岐配管33より下流側の主配管34を用いた。
また、上記供給配管112A〜112Dは、上記主配管34の主配管バルブ38とカラム11との間に接続した。
上記真空ポンプ21と排気系の分岐配管31との間の主配管34には、分析配管41、分析配管用バルブ42を介してQMS43(差動排気系キット付四重極型質量分析計:アルバック社製Qulee with YTP(商品名))を接続した。
試験工程は図5に示した工程図の通りである。4本のカラム11のいずれかに常時、被処理ガスを供給するため、1本のカラム11へのガス供給時間を5分(=20分÷4)とした。そして20分間の供給・排気を繰り返し実施した。
この結果、QMS43の分析結果を基に分岐バルブ35〜37及び主配管バルブ38の切り替え時間を調整することでそれぞれの排気、回収系は区分された。特にCガス回収系とXeガス回収系にはそれぞれ高純度(99.999質量%)のCガス、Xeガスのみを流すことができた。Cガス及びXeガスともに、99.999質量%の高純度が得られた。
本実施例ではXeガスの回収率を上げるため、Xe未分離ガスを供給系に戻すことを主にバルブ切換工程を組んだ。そのため、CガスはNガスの排気系(分岐配管31(図4参照))に行く分が多くなっている(図6参照)。図6に示したQMS分析結果は、カラム11の出口13に接続した真空ポンプ21の排気側23の直後に分析用配管41を配し、分析用配管41に接続したQMS43で測定した分析結果である。実質的に、カラム11の出口13のQMS分析結果を示す。この分析用配管41は分析時のみ使用し、連続試験中には使用しない(流さない)配管であり、連続試験には影響しない。
サンプルを採取し分析した結果、実施例1と同様、回収したCガス及びXeガスは99.999質量%以上の純度があった。これらは実際のガス分離装置ではそれぞれ、例えば半導体装置の製造工程に用いる原料ガスとして再利用可能である。
未分離部分のガスは被処理ガスと混ぜて再度クロマト分離を行っており、Cガス及びXeガスを、少ないロスで、効率良く回収、分離を行なうことができた。
(実施例4)
[4カラム連続試験]
実施例3と同じく、カラム11を4本用いた試験方法である。試験装置には、図7に示した被処理ガス供給系に代えて、図11に示した被処理ガス供給系を用いた。これは、実施例3と同様であり、被処理ガスの供給については、実施例3と同じである。
図8に示した試験工程で試験を実施した。実施例3と比較して、カラム11の出口13における排出、回収の系統を3系統に減らし、Nガスの排出系統(分岐配管31)、NとCの未分離ガスの排出系統(分岐配管32)、残りをCとXeの混合ガスの回収系統(主配管34)とした。試験工程は図8に示した工程図の通りである。4本のカラム11のいずれかに常時、被処理ガスを供給するため、1本のカラム11へのガス供給時間を5分(=20分÷4)とした。そして20分間の供給・排気を繰り返し実施した。各カラム11の出口13におけるガス分析結果は図6と同じであった。CとXeの混合ガスの回収系統において、Nガスの濃度は0.001体積%(10ppm)以下であった。CとXeの未分離部分は製造原料ガスとして混合状態で戻し再利用できた。
(実施例5)
実施例5は、実施例4において、カラム11の長さを半分の1.0mにした例であり、その他は実施例4と同じである。カラム11を短くすることでカラム11の出口13の経時変化も変わり、各ガスとも出始め、出終わりが早くなった。図9に、カラム11の出口13におけるQMS43によるガス分析結果を示す。図6に示した分析結果と比べて、Xeが出終る時間は12分と短くなった。また、NガスとCガスとの未分離ガス、CガスとXeガスとの未分離ガスは、ガス量(質量%)が多くなった。
とXeの混合ガスは実施例4と同様に濃度を測定して原料ガスとして調整、再利用できた。実施例4同様に連続して再利用できることも確認できた。実施例5では、カラム11の長さが1mと実施例4のカラム長の半分にすることができたため、ガス分離装置の小型化が図れた。
1、1A、1B、1C ガス分離装置
2,2A〜2D ガス分離手段
11、11A〜11D カラム
12 入口
13 出口
21、21A〜21D 真空ポンプ
22 吸引側
23 排気側
31、31A〜31D、32、32A〜32D、33、33A〜33D 分岐配管
34、34A〜34D 主配管
35、35A〜35D、36、36A〜36D、37、37A〜37D 分岐バルブ
38、38A〜38D 主配管バルブ
41 分析用配管
42 分析配管用バルブ
43 QMS
51、51A〜51D 未分離ガスバルブ
52、52A〜52D 未分離ガス配管
111 被処理ガス供給源
112 供給配管
113 マスフローコントローラー
114、114A〜114D 供給バルブ
121 Nボンベ
122 Cボンベ
123 Xeボンベ
124〜126 配管
141〜143 マスフローコントローラー
127〜129 バルブ

Claims (10)

  1. パーフルオロ化合物ガスと、希ガスと、窒素ガスとを含有する被処理ガスから、該希ガス又は該希ガスと該パーフルオロ化合物ガスとの混合ガスを分離回収するガス分離装置であって、
    前記被処理ガスをゼオライトが充填されたカラムに通してクロマト分離するガス分離手段を有するガス分離装置。
  2. 前記ガス分離手段を複数有し、
    一の前記ガス分離手段の出口と、前記一のガス分離手段より下流側のガス分離手段のカラムの入口とを接続する配管を有し、
    前記複数のガス分離手段が前記配管によって順に環状に接続された、請求項1に記載のガス分離装置。
  3. 前記複数のガス分離手段の各カラムに、前記被処理ガスを順次異なるタイミングにて切り替えて供給する切替手段を有し、
    前記各カラムでは互いに異なったタイミングにて前記被処理ガスの前記クロマト分離を行う請求項2に記載のガス分離装置。
  4. 前記複数のガス分離手段の各カラムから排出された、窒素ガスを含まず、かつパーフルオロ化合物ガスと希ガスとを含む混合ガスを、該各カラムより下流側のカラムに供給される前記被処理ガスとともに、該下流側のカラムに供給する未分離ガス配管を有する請求項3に記載のガス分離装置。
  5. 前記複数のガス分離手段の各カラムから排出されるガスの分析を行う分析手段と、
    前記カラムの出口に接続された配管から分岐された複数の分岐配管と、
    前記各分岐配管の分岐側に配した流路切替手段とを有し、
    前記各流路切替手段の開閉タイミングは、前記分析手段の分析結果に基づいて決定される請求項4に記載のガス分離装置。
  6. 前記パーフルオロ化合物ガスは、ヘキサフルオロ−1,3−ブタジエン(C)ガス、オクタフルオロシクロブタン(C)ガス及びオクタフルオロシクロペンテン(C)ガスから選ばれ、前記希ガスはキセノン(Xe)ガス及びクリプトン(Kr)ガスから選ばれる請求項1〜5のいずれか1項に記載のガス分離装置。
  7. 前記カラムの出口圧力が前記カラムの入口圧力よりも低い請求項1〜6のいずれか1項に記載のガス分離装置。
  8. パーフルオロ化合物ガス、希ガス、及び窒素ガスを含有する被処理ガスから、該希ガス又は該希ガスと該パーフルオロ化合物ガスとの混合ガスを分離回収するガス分離方法であって、
    前記被処理ガスをゼオライトが充填されたカラムに通してクロマト分離することを含むガス分離方法。
  9. 前記カラムを複数有し、各カラムのそれぞれに、前記被処理ガスを順次異なるタイミングにて供給し、
    前記複数のカラムは互いに異なるタイミングで前記被処理ガスの前記クロマト分離を行う請求項8に記載のガス分離方法。
  10. 前記複数のカラムが、配管を介して順に環状に配され、
    前記複数の各カラムから排出された、窒素ガスを含まず、かつパーフルオロ化合物ガスと希ガスとを含む混合ガスを、前記カラムより下流側のカラムに供給される前記被処理ガスとともに、該下流側のカラムに供給する請求項9に記載のガス分離方法。
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