JP2019181374A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スクリーン版を用いずに、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行することができる印刷装置および印刷方法を提供する。【解決手段】 印刷装置10は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がる蓄光インク50を吐出するディスペンサー20と、ディスペンサー20によって媒体90に蓄光インク50を塗布することによって媒体90に対して蓄光インク50による印刷を実行する印刷制御手段とを備え、ディスペンサー20は、蓄光インク50を吐出するための吐出口21aと、回転させられることによって吐出口21aに向けて蓄光インク50を移動させるスクリュー22とを備えることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行する印刷装置および印刷方法に関する。
従来、媒体に対する高粘度のインクによる印刷として、スクリーン印刷が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2017−024286号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたスクリーン印刷においては、スクリーン版が必要であるという問題がある。
そこで、本発明は、スクリーン版を用いずに、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行することができる印刷装置および印刷方法を提供することを目的とする。
本発明の印刷装置は、媒体の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクを吐出するディスペンサーと、前記ディスペンサーによって前記媒体に前記インクを塗布することによって前記媒体に対して前記インクによる印刷を実行する印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、本発明の印刷装置は、ディスペンサーによって媒体にインクを塗布することによって媒体に対してインクによる印刷を実行するので、スクリーン版を用いずに、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行することができる。
本発明の印刷装置において、前記ディスペンサーは、前記インクを吐出するための吐出口と、回転させられることによって前記吐出口に向けて前記インクを移動させるスクリューとを備えても良い。
この構成により、本発明の印刷装置は、媒体の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクをスクリュー式のディスペンサーによって媒体に塗布するので、膜厚が厚く幅が細い線を媒体に対してインクによって描画することができ、その結果、インクによって得られる性能が高く形状が緻密な画像を媒体に印刷することができる。
本発明の印刷装置において、前記インクは、前記媒体の前記特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど全体として蓄えられる光の量が多くなる蓄光インクであっても良い。
この構成により、本発明の印刷装置は、光が照射されなくなっても長期間、十分な強さで発光し続けることができる画像を媒体に印刷することができる。
本発明の印刷方法は、媒体の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクを吐出するディスペンサーによって前記媒体に前記インクを塗布することによって前記媒体に対して前記インクによる印刷を実行することを特徴とする。
この構成により、本発明の印刷方法は、ディスペンサーによって媒体にインクを塗布することによって媒体に対してインクによる印刷を実行するので、スクリーン版を用いずに、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行することができる。
本発明の印刷装置および印刷方法は、スクリーン版を用いずに、媒体に対して高粘度のインクによる印刷を実行することができる。
本発明の一実施の形態に係る印刷装置の模式図である。 図1に示す印刷装置の制御系統のブロック図である。 図1に示す印刷装置によって印刷された線の幅および膜厚と、各種のパラメーターとの関係を示す表である。 (a)吐出口の径と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。 (b)吐出口の径と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。 (a)タンクの内部に発生させる空圧と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。 (b)タンクの内部に発生させる空圧と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。 (a)ディスペンサーの移動速度と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。 (b)ディスペンサーの移動速度と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。 (a)スクリューの回転数と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。 (b)スクリューの回転数と、図1に示す印刷装置によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。 図1に示す印刷装置の採用前に検討された、ジェット式のディスペンサーを備えた印刷装置の模式図である。 図8に示す印刷装置の制御系統のブロック図である。 図1に示す印刷装置の採用前に検討された、エアパルス式のディスペンサーを備えた印刷装置の模式図である。 図10に示す印刷装置の制御系統のブロック図である。 図1に示す印刷装置の採用前に検討された、スプレー式のディスペンサーを備えた印刷装置の模式図である。 図12に示す印刷装置の制御系統のブロック図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る印刷装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る印刷装置10の模式図である。
図1に示すように、印刷装置10は、蓄光インク50を吐出するディスペンサー20と、媒体90に対してディスペンサー20を移動可能にディスペンサー20を支持するディスペンサー支持部30とを備えている。
蓄光インク50は、粒径が例えば5〜100μm程度の蓄光顔料を含む粘度が30000cP(センチポアズ)のインクである。蓄光インク50としては、例えば、株式会社小松プロセスのルミナイトGWが採用されても良い。ここで、インクジェットプリンターは、インクジェットヘッドのノズルの吐出口の径が通常20μm程度であり、インクジェットヘッドによって吐出可能なインクの粘度が通常3cP程度〜100cP程度である。したがって、蓄光インク50は、インクジェットプリンターによる印刷に使用されることはできない。
蓄光インク50は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど、この面積に対する蓄光顔料の数が多くなるので、全体として蓄えられる光の量が多くなる。したがって、蓄光インク50は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど、光が照射されなくなっても長期間、十分な強さで発光し続けることができる。すなわち、蓄光インク50は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクである。
図1において、ディスペンサー20は、断面が示されている。
ディスペンサー20は、蓄光インク50を吐出するための吐出口21aが設けられた吐出用ケース21と、吐出用ケース21に収納されたスクリュー22と、スクリュー22の軸22aを回転可能に支持する軸受け23と、蓄光インク50を貯留するタンク24と、吐出用ケース21およびタンク24を連通する管25とを備えている。スクリュー22は、軸22aを中心に回転させられることによって吐出口21aに向けて蓄光インク50を移動させる。ディスペンサー20としては、例えば、武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3が採用されても良い。
なお、ディスペンサー支持部30は、吐出口21aからの蓄光インク50の吐出方向に直交する方向に移動可能にディスペンサー20を支持する。
図2は、印刷装置10の制御系統のブロック図である。
図2に示すように、印刷装置10は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部41と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部42と、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して、または、ネットワークを介さずに有線または無線で直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部43と、ディスペンサー支持部30(図1参照。)によって支持されているディスペンサー20(図1参照。)を媒体90(図1参照。)に対して移動させるディスペンサー移動部44と、タンク24(図1参照。)に貯留されている蓄光インク50(図1参照。)を管25(図1参照。)を介して吐出用ケース21(図1参照。)に移動させるための空圧をタンク24の内部に発生させる空圧発生部45と、軸22a(図1参照。)を中心にスクリュー22(図1参照。)を回転させるスクリュー駆動部46と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部47と、印刷装置10全体を制御する制御部48とを備えている。
制御部48は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部47に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
制御部48は、ROMまたは記憶部47に記憶されているプログラムを実行することによって、媒体90に対して蓄光インク50による印刷を実行する印刷制御手段48aを実現する。
次に、印刷装置10による印刷方法について説明する。
印刷制御手段48aは、通信部43を介して受信した印刷データに応じて、ディスペンサー移動部44によってディスペンサー20を媒体90に対して移動させるとともに、スクリュー駆動部46によってスクリュー22を回転させることによって蓄光インク50を吐出口21aから吐出させる。このとき、印刷制御手段48aは、空圧発生部45によってタンク24の内部に空圧を発生させる。したがって、媒体90には、印刷データに応じた画像が印刷装置10によって印刷される。
印刷制御手段48aは、印刷データに応じた印刷を実行する場合に、吐出口21aからの蓄光インク50の吐出を停止させるとき、スクリュー22を、蓄光インク50を吐出口21aから吐出させるための回転方向とは逆の方向に回転させることによって、吐出用ケース21の外部の余分な蓄光インク50を吐出口21aから吸い込むサックバックを実行することによって、蓄光インク50による印刷の精度を向上することができる。
図3は、印刷装置10によって印刷された線の幅および膜厚と、各種のパラメーターとの関係を示す表である。
図3に示すデータは、ディスペンサー20が武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3であり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90が綿である場合のデータである。
図3に示すように、吐出口21aの径が0.45mmであり、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧が0.05Mpaであり、吐出口21aと、媒体90との間のギャップが0.5mmであり、サックバック時のスクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数が10rpmであり、サックバックの時間が0.1secである場合、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数がそれぞれ80mm/s、1rpmであるときには、蓄光インク50による線の幅、膜厚はそれぞれ470μm、30μmであり、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数がそれぞれ40mm/s、50rpmであるときには、蓄光インク50による線の幅、膜厚はそれぞれ910μm、250μmであり、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数がそれぞれ40mm/s、400rpmであるときには、蓄光インク50による線の幅、膜厚はそれぞれ1800μm、650μmであった。470μm、30μmは、それぞれ、印刷装置10によって印刷可能な線の最小の幅、膜厚であった。また、650μmは、印刷装置10によって印刷可能な線の最大の膜厚であった。
本願の発明者は、吐出口21aの径、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度、および、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数のそれぞれが、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について実験を行った。
以下、吐出口21aの径、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度、および、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数のそれぞれが、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験の結果について説明する。
まず、吐出口21aの径が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験の結果について説明する。
図4(a)は、吐出口21aの径と、印刷装置10によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。図4(b)は、吐出口21aの径と、印刷装置10によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。
図4に示すデータは、ディスペンサー20が武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3であり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90がポリエステルによる平織り織物としてのトロピカルである場合のデータである。
吐出口21aの径が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験においては、吐出口21aの径以外のパラメーターを固定した状態で、吐出口21aの径のみを変更して、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚の変化を確認した。
図4における黒丸は、実験の結果を示している。図4における破線は、実験の結果から導き出される、吐出口21aの径と、印刷装置10によって印刷された線の幅または膜厚との関係を示している。
図4に示すように、印刷装置10によって印刷する線は、吐出口21aの径が大きくなるほど、幅が太くなり、膜厚が厚くなった。
次に、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験の結果について説明する。
図5(a)は、タンク24の内部に発生させる空圧と、印刷装置10によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。図5(b)は、タンク24の内部に発生させる空圧と、印刷装置10によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。
図5に示すデータは、ディスペンサー20が武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3であり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90がポリエステルによる平織り織物としてのトロピカルである場合のデータである。
空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験においては、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧以外のパラメーターを固定した状態で、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧のみを変更して、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚の変化を確認した。
図5における黒丸は、実験の結果を示している。図5における破線は、実験の結果から導き出される、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧と、印刷装置10によって印刷された線の幅または膜厚との関係を示している。
図5に示すように、印刷装置10によって印刷する線は、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧が高くなるほど、幅が太くなり、膜厚が厚くなった。
次に、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験の結果について説明する。
図6(a)は、ディスペンサー20の移動速度と、印刷装置10によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。図6(b)は、ディスペンサー20の移動速度と、印刷装置10によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。
図6に示すデータは、ディスペンサー20が武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3であり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90がポリエステルによる平織り織物としてのトロピカルである場合のデータである。
ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験においては、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度以外のパラメーターを固定した状態で、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度のみを変更して、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚の変化を確認した。
図6における黒丸は、実験の結果を示している。図6における破線は、実験の結果から導き出されるディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度と、印刷装置10によって印刷された線の幅または膜厚との関係を示している。
図6に示すように、印刷装置10によって印刷する線は、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー20の移動速度が速くなるほど、幅が細くなり、膜厚が薄くなった。
次に、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験の結果について説明する。
図7(a)は、スクリュー22の回転数と、印刷装置10によって印刷された線の幅との関係を示すグラフである。図7(b)は、スクリュー22の回転数と、印刷装置10によって印刷された線の膜厚との関係を示すグラフである。
図7に示すデータは、ディスペンサー20が武蔵エンジニアリング株式会社のSCREW MASTER3であり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90がポリエステルによる平織り織物としてのトロピカルである場合のデータである。
スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数が印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚に与える影響について行った実験においては、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数以外のパラメーターを固定した状態で、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数のみを変更して、印刷装置10によって印刷する線の幅および膜厚の変化を確認した。
図7における黒丸は、実験の結果を示している。図7における破線は、実験の結果から導き出されるスクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数と、印刷装置10によって印刷された線の幅または膜厚との関係を示している。
図7に示すように、印刷装置10によって印刷する線は、スクリュー駆動部46によるスクリュー22の回転数が高くなるほど、幅が太くなり、膜厚が厚くなった。
以上に説明したように、印刷装置10は、ディスペンサー20によって媒体90に蓄光インク50を塗布することによって媒体90に対して蓄光インク50による印刷を実行するので、スクリーン版を用いずに、媒体90に対して高粘度の蓄光インク50による印刷を実行することができる。
印刷装置10は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がる蓄光インク50をスクリュー式のディスペンサー20によって媒体90に塗布するので、膜厚が厚く幅が細い線を媒体90に対して蓄光インク50によって描画することができ、その結果、蓄光インク50によって得られる性能が高く形状が緻密な画像を媒体90に印刷することができる。例えば、印刷装置10は、スクリュー式のディスペンサー20によって蓄光インク50を媒体90に塗布する場合、数μm〜数mmの幅の線を媒体90に対して蓄光インク50によって描画することができる。なお、印刷装置10は、本実施の形態においてディスペンサー20としてスクリュー式のディスペンサーが採用されているが、ディスペンサー20としてスクリュー式以外の方式のディスペンサーが採用されても良い。例えば、印刷装置10は、ディスペンサー20として、後述のジェット式のディスペンサーや、後述のエアパルス式のディスペンサーが採用されても良い。
印刷装置10は、ディスペンサー20によって吐出するインクとして蓄光インク50が採用される場合、光が照射されなくなっても長期間、十分な強さで発光し続けることができる画像を媒体に印刷することができる。なお、印刷装置10は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクであれば、ディスペンサー20によって吐出するインクとして蓄光インク以外のインクが採用されても良い。例えば、印刷装置10は、媒体90の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクとして、香りを付ける芳香インクや、抗菌作用のある抗菌インクが採用されても良い。
本願の発明者は、ディスペンサー20として上述したスクリュー式のディスペンサーを採用するに至るまでに、スクリュー式のディスペンサーの他に、ジェット式のディスペンサー、エアパルス式のディスペンサー、および、スプレー式のディスペンサーに対しても検討を行った。
以下、ジェット式のディスペンサー、エアパルス式のディスペンサー、および、スプレー式のディスペンサーに対して行った検討について説明する。
まず、ジェット式のディスペンサーに対して行った検討について説明する。
図8は、ジェット式のディスペンサー120を備えた印刷装置110の模式図である。図8において、ディスペンサー120は、断面が示されている。
なお、印刷装置110の構成のうち、印刷装置10(図1参照。)の構成と同様の構成については、印刷装置10の構成と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、印刷装置110は、蓄光インク50を吐出するディスペンサー120と、ディスペンサー支持部30とを備えている。
ディスペンサー120は、蓄光インク50を吐出するための吐出口121aが設けられた吐出用ケース121と、吐出口121aを開閉する弁体122と、弁体122に取り付けられた弁棒123と、タンク24および管25とを備えている。
図9は、印刷装置110の制御系統のブロック図である。
図9に示すように、印刷装置110は、操作部41、表示部42、通信部43、ディスペンサー移動部44、空圧発生部45、記憶部47および制御部48と、弁棒123を移動させることによって弁体122に吐出口121aを開閉させるバルブ駆動部141とを備えている。
印刷装置110において、印刷制御手段48aは、通信部43を介して受信した印刷データに応じて、ディスペンサー移動部44によってディスペンサー120を媒体90に対して移動させるとともに、バルブ駆動部141によって弁体122に吐出口121aを開閉させることによって蓄光インク50を吐出口21aから吐出させる。このとき、印刷制御手段48aは、空圧発生部45によってタンク24の内部に空圧を発生させる。したがって、媒体90には、印刷データに応じた画像が印刷装置110によって印刷される。
ディスペンサー120が武蔵エンジニアリング株式会社のAeroJetであり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90が綿である場合、吐出口121aの径が0.2mmであり、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧が0.1MPaであり、吐出口121aと、媒体90との間のギャップが2mmであり、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー120の移動速度が10mm/sであり、バルブ駆動部141によって弁体122に吐出口121aを開かせている時間、閉じさせている時間がそれぞれ1.5msec、100msecであり、バルブ駆動部141による弁体122のストロークが25μmであるときには、蓄光インク50による線の幅、膜厚はそれぞれ1160μm、30μmであった。1160μm、30μmは、それぞれ、印刷装置110によって印刷可能な線の最小の幅、膜厚であった。
印刷装置110によって印刷可能な線は、印刷装置10によって印刷可能な線と比較して、膜厚に対する幅の比率が大きい。そのため、印刷装置110は、印刷装置10と比較して、線の幅が太くなり過ぎるので、形状が緻密な画像を媒体90に印刷することが困難である。また、印刷装置110によって印刷する線は、弁体122による吐出口121aの開閉によって印刷されるドットを連結させて描かれるので、ドットによる凹凸が外形に生じる。以上のことから、本願の発明者は、ジェット式のディスペンサーを採用しなかった。
次に、エアパルス式のディスペンサーに対して行った検討について説明する。
図10は、エアパルス式のディスペンサー220を備えた印刷装置210の模式図である。図10において、ディスペンサー220は、断面が示されている。
なお、印刷装置210の構成のうち、印刷装置10(図1参照。)の構成と同様の構成については、印刷装置10の構成と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図10に示すように、印刷装置210は、蓄光インク50を吐出するディスペンサー220と、ディスペンサー支持部30とを備えている。
ディスペンサー220は、蓄光インク50を吐出するための吐出口221aが設けられた吐出用ケース221を備えている。
図11は、印刷装置210の制御系統のブロック図である。
図11に示すように、印刷装置210は、操作部41、表示部42、通信部43、ディスペンサー移動部44、記憶部47および制御部48と、吐出用ケース221に貯留されている蓄光インク50を吐出口221aから吐出させるための空圧を吐出用ケース221の内部に発生させる空圧発生部241とを備えている。
印刷装置210において、印刷制御手段48aは、通信部43を介して受信した印刷データに応じて、ディスペンサー移動部44によってディスペンサー220を媒体90に対して移動させるとともに、空圧発生部241によって吐出用ケース221の内部に空圧を発生させることによって蓄光インク50を吐出口21aから吐出させる。したがって、媒体90には、印刷データに応じた画像が印刷装置210によって印刷される。
ディスペンサー220が武蔵エンジニアリング株式会社のML−808GXであり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90が綿である場合、吐出口221aの径が0.6mmであり、空圧発生部241によって吐出用ケース221の内部に発生させる空圧が0.03MPaであり、吐出口221aと、媒体90との間のギャップが0.5mmであり、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー220の移動速度が40mm/sであるときには、蓄光インク50による線の幅、膜厚はそれぞれ1200μm、420μmであった。1200μm、420μmは、それぞれ、印刷装置210によって印刷可能な線の最小の幅、膜厚であった。
印刷装置210によって印刷可能な線は、印刷装置10によって印刷可能な線と比較して、最小の膜厚が厚過ぎる。例えば、印刷装置210は、250μmの膜厚の線を印刷することができない。また、印刷装置110は、印刷装置10と比較して、印刷可能な線の最小の幅が太過ぎるので、形状が緻密な画像を媒体90に印刷することが困難である。以上のことから、本願の発明者は、エアパルス式のディスペンサーを採用しなかった。
次に、スプレー式のディスペンサーに対して行った検討について説明する。
図12は、スプレー式のディスペンサー320を備えた印刷装置310の模式図である。図12において、ディスペンサー320は、断面が示されている。
なお、印刷装置310の構成のうち、印刷装置10(図1参照。)の構成と同様の構成については、印刷装置10の構成と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図12に示すように、印刷装置310は、蓄光インク50を吐出するディスペンサー320と、ディスペンサー支持部30とを備えている。
ディスペンサー320は、蓄光インク50を吐出するための吐出口321aが設けられた吐出用ケース321と、タンク24および管25とを備えている。吐出用ケース321は、圧縮空気の吹き出し口321bと、吐出口321aおよび吹き出し口321bの間の空間に蓄光インク50を供給するための流路321cとを備えている。また、ディスペンサー320は、吹き出し口321bを開閉する弁体322と、弁体322に取り付けられた弁棒323とを備えている。
図13は、印刷装置310の制御系統のブロック図である。
図13に示すように、印刷装置310は、操作部41、表示部42、通信部43、ディスペンサー移動部44、空圧発生部45、記憶部47および制御部48と、吹き出し口321bから吹き出される圧縮空気を発生させる圧縮空気発生部341と、弁棒323を移動させることによって弁体322に吹き出し口321bを開閉させるバルブ駆動部342とを備えている。
印刷装置310において、印刷制御手段48aは、通信部43を介して受信した印刷データに応じて、ディスペンサー移動部44によってディスペンサー320を媒体90に対して移動させるとともに、バルブ駆動部342によって弁体322に吹き出し口321bを開閉させることによって蓄光インク50を吐出口321aから吐出させる。このとき、印刷制御手段48aは、空圧発生部45によってタンク24の内部に空圧を発生させるとともに、圧縮空気発生部341によって圧縮空気を発生させる。したがって、媒体90には、印刷データに応じた画像が印刷装置310によって印刷される。
ディスペンサー320が武蔵エンジニアリング株式会社のSPRAY MASTER ME−5000SPであり、蓄光インク50が粘度30000cPである株式会社小松プロセスのルミナイトGWであり、媒体90が綿である場合、空圧発生部45によってタンク24の内部に発生させる空圧、吐出口321aと、媒体90との間のギャップ、ディスペンサー移動部44によるディスペンサー320の移動速度、圧縮空気発生部341によって発生させる圧縮空気の圧力などの各種のパラメーターを特定の値で固定しても、蓄光インク50による線の膜厚は安定しなかった。すなわち、スプレー式のディスペンサーを採用した場合、蓄光インク50のような高粘度のインクによって線の膜厚を均一にすることは困難であった。したがって、本願の発明者は、スプレー式のディスペンサーを採用しなかった。
10 印刷装置
20 ディスペンサー
21a 吐出口
22 スクリュー
48a 印刷制御手段
50 蓄光インク(インク)
90 媒体

Claims (4)

  1. 媒体の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクを吐出するディスペンサーと、
    前記ディスペンサーによって前記媒体に前記インクを塗布することによって前記媒体に対して前記インクによる印刷を実行する印刷制御手段と
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記ディスペンサーは、
    前記インクを吐出するための吐出口と、
    回転させられることによって前記吐出口に向けて前記インクを移動させるスクリューと
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記インクは、前記媒体の前記特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど全体として蓄えられる光の量が多くなる蓄光インクであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
  4. 媒体の特定の面積に塗布された場合の膜厚が厚いほど性能が上がるインクを吐出するディスペンサーによって前記媒体に前記インクを塗布することによって前記媒体に対して前記インクによる印刷を実行することを特徴とする印刷方法。
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