JP2019180151A - 保護継電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気量の変化態様を確認することにより、事故時のデータおよび動作試験時のデータをより適切に記憶することが可能な保護継電装置を提供する。【解決手段】保護継電装置は、第1記憶領域と第2記憶領域とを有する記憶部と、外部機器から入力される電気量データを用いてリレー演算を行ない、保護継電装置の動作判定を実行するリレー演算部と、保護継電装置を動作させると判定された場合に、入力された電気量データの変化態様に基づいて、当該電気量データが、電力系統の監視を行なう運用時でのデータなのか、保護継電装置の動作試験時でのデータなのかを判定する判定部と、入力された電気量データが運用時でのデータである場合には、当該電気量データを第1記憶領域に記憶し、入力された電気量データが動作試験時でのデータである場合には、当該電気量データを第2記憶領域に記憶する記憶制御部とを備える。【選択図】図2

Description

本開示は、電力系統を保護するための保護継電装置に関する。
従来、電力系統の運用を安定させるため、電力系統で発生した事故または異常を検出する保護継電装置が使用されている。保護継電装置は、電力系統から電流および電圧などの電気量を収集することにより事故が発生したことを検出し、遮断器へ制御信号を送出する。そして、電力系統の事故を検出したときの事故要因の解析等に利用するために、保護継電装置は、事故発生時に電力系統から入力される電気量の大きさ、波形等のデータを事故記録として内蔵メモリに保存している。
ところで、保護継電装置自体の正常性を確認するため、定期的に保護継電器の動作試験が行なわれており、動作試験による試験データも内蔵メモリに保存される。低コスト化のためにメモリ容量が必要最低限に抑えられている場合には、動作試験による試験データによって、電力系統の事故時に記録されたデータが上書き消去される場合がある。
上記のような課題に対して、例えば、特開2010−16933号公報(特許文献1)に開示されたディジタル形保護継電器では、ユーザに特別な設定を要求することなく、電力系統事故時の記録データが動作試験時の記録データによって上書きされ消去されることを防止することを検討している。
特開2010−16933号公報
特許文献1に係るディジタル形保護継電器は、データの収集のタイミングに応じて、電力系統の監視を行なう運用時または動作試験時を判断し、運用時であるときは収集したデータを運用時用の保存領域に格納し、動作試験時であるときには収集したデータを動作試験時用の保存領域に格納する。例えば、特許文献1では、電源起動時(あるいは、最後の設定変更)から一定時間内である場合には、収集したデータは動作試験時用の保存領域に格納され、当該一定時間経過後である場合には、収集したデータは運用時用の保存領域に格納される。
しかしながら、電源起動時あるいは設定変更時から一定時間経過後であっても、動作試験を行なうケースは想定されるため、収集したデータが誤った保存領域に格納される可能性があり、この観点から改善の余地があると考えられる。
本開示のある局面における目的は、電気量の変化態様を確認することにより、事故時のデータおよび動作試験時のデータをより適切に記憶することが可能な保護継電装置を提供することである。
ある実施の形態に従う保護継電装置は、第1記憶領域と第2記憶領域とを有する記憶部と、外部機器から入力される電気量データを用いてリレー演算を行ない、保護継電装置の動作判定を実行するリレー演算部と、リレー演算部により保護継電装置を動作させると判定された場合に、入力された電気量データの変化態様に基づいて、当該電気量データが、電力系統の監視を行なう運用時でのデータなのか、保護継電装置の動作試験時でのデータなのかを判定する判定部と、入力された電気量データが運用時でのデータである場合には、当該電気量データを第1記憶領域に記憶し、入力された電気量データが動作試験時でのデータである場合には、当該電気量データを第2記憶領域に記憶する記憶制御部とを備える。
本開示によると、事故時のデータおよび動作試験時のデータをより適切に記憶することができる。
実施の形態1に従う保護継電装置の全体構成の一例を示す図である。 実施の形態1に従う保護継電装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態1に従う判定方式を説明するための図である。 実施の形態1に従う保護継電装置によるデータ記憶方式の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に従う試験時データの記憶方式の一例を説明するための図である。 実施の形態2に従う試験時データの記憶方式の他の例を説明するための図である。 実施の形態3に従う保護継電装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
実施の形態1.
<全体構成>
図1は、実施の形態1に従う保護継電装置100の全体構成の一例を示す図である。
図1を参照して、保護継電装置100は、ディジタル型の保護継電器であり、例えば、電気所の内部に設置される。本実施の形態では、保護継電装置100は、例えば、電力系統を構成する送電線Lに関連する電気量(例えば、電流、電圧等)のデータを収集し、当該電気量データに基づいて電力系統(例えば、送電線L)の保護および制御を行なう。
電気所の内部には、保護継電装置100の他に、計器用変流器(CT:Current Transformer)2、計器用変圧器(VT:Voltage Transformer)4および遮断器(Circuit Breaker)6等が設置される。計器用変流器2は、送電線Lを流れる電流を計測する。計器用変圧器4は、送電線Lに生じる電圧を計測する。計器用変流器2が計測した電流データ、および計器用変圧器4が計測した電圧データは、保護継電装置100に入力される。
保護継電装置100は、収集した電気量データを用いてリレー演算などの電力系統を保護するために必要な演算を実行し、系統事故の発生有無を判定する。保護継電装置100は、送電線Lにおいて事故を検出すると、遮断器6に対して開放指令(例えば、トリップ信号)を出力する。なお、電流および電圧のいずれか一方のみしかリレー演算に使用されない場合は、保護継電装置100は、リレー演算に必要な電流または電圧を取り込むように構成されていてもよい。
具体的には、保護継電装置100は、ハードウェア構成として、補助変成器10と、AD(Analog to Digital)変換部20と、演算処理部30とを含む。
補助変成器10は、計器用変流器2および計器用変圧器4からの電気量を取り込み、より小さな電気量に変換して出力する。
AD変換部20は、補助変成器10から出力される電気量(すなわち、アナログ電気量)を取り込んでディジタルデータに変換する。具体的には、AD変換部20は、フィルタ21,23と、サンプルホールド(SH:sample hold)回路24,25と、マルチプレクサ26と、AD変換器27とを含む。
フィルタ21,23は、アナログフィルタであり、補助変成器10から出力される電流および電圧の波形信号から高周波のノイズ成分を除去する。フィルタ21,23の出力は、SH回路24,25にそれぞれ入力される。
SH回路24,25は、それぞれフィルタ21,23から出力される電流および電圧の波形信号を予め定められたサンプリング周期でサンプリングする。マルチプレクサ26は、演算処理部30から入力されるタイミング信号に基づいて、SH回路24,25から入力される波形信号を時系列で順次切り替えてAD変換器27に入力する。
AD変換器27は、マルチプレクサ26から入力される波形信号をアナログデータからディジタルデータに変換する。AD変換器27は、ディジタル変換した波形信号を演算処理部30へ出力する。
演算処理部30は、マイクロコンピュータを主体として構成される。具体的には、演算処理部30は、CPU(Central Processing Unit)32と、ROM(Read Only Memory)33と、RAM34と、不揮発性メモリ35と、DO(Digital output)回路36と、DI(Digital input)回路37と、ディスプレイ38と、整定回路39とを含む。これらはバス31で結合されている。
CPU32は、予めROM33に格納されたプログラムを読み出して実行することによって、保護継電装置100を制御する。CPU32は、たとえば、マイクロプロセッサである。なお、当該ハードウェアは、CPU以外のFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびその他の演算機能を有する回路などであってもよい。
具体的には、CPU32は、バス31を介して、AD変換部20からディジタルデータを取り込む。CPU32は、ROM33に格納されているプログラムに従って、取り込んだディジタルデータを用いてリレー演算を実行する。CPU32は、リレー演算結果に基づいて、保護区間(保護すべき領域)の事故の有無を判定する。
CPU32は、事故を検出した場合(例えば、電流値が整定値を上回っている場合)には、DO回路36を介して、当該事故区間を電力系統から切り離すために電力系統に設置された遮断器6に対して開放指令を出力する。また、CPU32は、事故判定前後の各種データ(例えば、電圧および電流の大きさ、位相を示すデータ、サンプリングした波形データ等)を、不揮発性メモリ35に記憶する。
不揮発性メモリ35は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等により構成される。不揮発性メモリ35は、電力系統の監視を行なう運用時の各種データを記憶する運用時データ記憶領域と、保護継電装置100の動作試験時の各種データを記憶する試験時データ記憶領域とを含む。
DI回路37は、例えば、遮断器6の開閉情報を示す信号であるディジタル入力信号を受ける。DI回路37には、遮断器6からのディジタル入力信号の他、図示しない断路器の開閉情報を示すディジタル入力信号が入力されてもよい。
整定回路39は、保護継電装置100の各種設定、例えば、運用開始時の初期値の設定、および動作試験時の試験値の設定を行なうための回路である。これらの設定は、ユーザが整定回路39を操作することによって行われる。
<機能構成>
図2は、実施の形態1に従う保護継電装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、保護継電装置100は、電気量入力部202と、リレー演算部204と、判定部206と、記憶制御部208と、記憶部210とを含む。電気量入力部202、リレー演算部204、判定部206および記憶制御部208の各機能は、例えば、保護継電装置100のCPU32がROM33に格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、これらの機能の一部または全部はハードウェアで実現されるように構成されていてもよい。典型的には、記憶部210は、不揮発性メモリ35により実現される。
記憶部210は、運用時データ記憶領域211と試験時データ記憶領域212とを含む。運用時データ記憶領域211および試験時データ記憶領域212は、それぞれ、保護継電装置100の複数の動作回数分のデータを記憶可能な容量を有する。
電気量入力部202は、AD変換器27を介して、電力系統(例えば、送電線L)に設けられた外部機器である計器用変流器2、計器用変圧器4により検出された電流および電圧データ(すなわち、電気量データ)の入力を受け付ける。また、電気量入力部202は、外部機器である試験装置から入力される電気量データの入力も受け付ける。
リレー演算部204は、外部機器(例えば、計器用変流器2、計器用変圧器4、試験装置)から入力される電気量データを順次RAM34に格納するとともに、RAM34から必要な電気量データを読み出し、当該読み出した電気量データを用いてリレー演算を行ない、保護継電装置100の動作判定を実行する。具体的には、リレー演算部204は、当該読み出した電気量データにディジタルフィルタ処理および実効値の計算などの演算を施し、当該演算結果と整定値とを比較して、保護継電装置100を動作させるか否かを判定する。リレー演算部204は、当該保護継電装置100を動作させると判定した場合、DO回路36から遮断器6へ開放信号(例えば、トリップ信号)を出力させる。
判定部206は、リレー演算部204により保護継電装置100を動作させると判定された場合(すなわち、リレー演算値が整定値以上である場合)に、RAM34に一次記憶されている動作判定前後に入力された電気量データの変化態様に基づいて、当該電気量データが、電力系統の監視を行なう運用時(以下、単に「運用時」とも称する。)でのデータなのか、保護継電装置の動作試験時(以下、単に「動作試験時」とも称する。)でのデータなのかを判断する。具体的な判定方式について説明する。
図3は、実施の形態1に従う判定方式を説明するための図である。具体的には、図3(a)は、動作試験時における電気量データの変化態様を示す模式図である。図3(b)は、運用時時における電気量データの変化態様を示す模式図である。なお、図3では、説明の容易化のため、電気量データは電圧データであるとする。
動作試験時においては、遮断器6が開放されることにより、保護継電装置100の保護対象である電力系統(例えば、送電線L)は停電状態にされる。電力系統を停電状態にした後、保護継電装置100に設けられた端子(例えば、計器用変流器2および計器用変圧器4から電気量を取り込むために用いられる端子)に外部の試験装置が接続され、試験装置から保護継電装置100に対して試験用の電気量(例えば、電圧または電流)が入力される。なお、保護継電装置100が盤に搭載されている場合には、盤正面に搭載されている試験用の端子に外部の試験装置が接続されてもよい。例えば、試験用の電気量は、補助変成器10に対して入力される。なお、試験装置は、試験条件に応じて、整定回路39において設定される試験用の整定値を変更するための信号を保護継電装置100に入力してもよい。
図3(a)を参照して、上述したように動作試験時においては、電力系統が停電状態であるため、初期状態では保護継電装置100には電圧が入力されていない(図中の「入力無」に対応)。時刻t1に試験用の電圧が入力されると、電圧が急激に増加して整定値を超えるため、保護継電装置100が動作してDO回路36からトリップ信号が出力される。試験装置によりトリップ信号の出力が確認されると、時刻t2において試験用の電圧が入力されなくなる(図中の「入力無」に対応」)。
一方、図3(b)を参照して、運用時においては、電力系統が通電状態であるため、初期状態でも保護継電装置100には定常の電圧(例えば、系統電圧)が入力されている(図中の「定常入力」に対応)。時刻t1aに系統事故が発生すると、電圧が急激に増加して整定値を超えるため、保護継電装置100が動作してDO回路36からトリップ信号が遮断器6に出力される。遮断器6が開放されると、時刻t2aにおいて電圧が入力されなくなる(図中の「入力無」に対応)。
このように、保護継電装置100の動作判定前後において、動作試験時における電気量データの変化態様と、運用時における電気量データの変化態様とは互いに異なる。そのため、保護継電装置100の動作判定前後における電気量データの変化態様を監視することにより、当該電気量データが、運用時でのデータなのか、動作試験時でのデータなのかを判定できる。
具体的には、判定部206は、リレー演算部204による保護継電装置100の動作判定前後において、入力された電気量データが予め定められた閾値以下である状態から保護継電装置100を動作させる値(すなわち、整定値)を超える状態に変化している場合には当該電気量データが動作試験時でのデータであると判定する。また、判定部206は、入力された電気量データが閾値よりも大きい状態から整定値を超える状態に変化している場合には当該電気量データが運用時でのデータであると判定する。典型的には、閾値は0に設定される。
再び、図2を参照して、記憶制御部208は、入力された電気量データが運用時でのデータである場合には、当該電気量データを運用時データ記憶領域211に記憶し、入力された電気量データが動作試験時でのデータである場合には、当該電気量データを試験時データ記憶領域212に記憶する。具体的には、記憶制御部208は、RAM34に一次記憶されている動作判定前後に入力された電気量データを収集して、対応する記憶領域に記憶する。電気量データは、電圧および電流の大きさ、位相を示すデータを含む。
また、記憶制御部208は、当該電気量データに関連するデータとして、RAM34に一次記憶されている動作判定前後の、サンプリングした波形データ、DO回路36から遮断器6へ送出したデータを、対応する記憶領域に記憶する。すなわち、記憶制御部208は、動作判定前後における、電気量データ、サンプリングした波形データ、DO回路36から外部機器へ送出したデータを収集して、当該収集データを対応する記憶領域に記憶する。
<処理手順>
図4は、実施の形態1に従う保護継電装置100によるデータ記憶方式の処理手順を示すフローチャートである。図4に示す各ステップは、保護継電装置100の演算処理部30により実行される。以下の各ステップは、予め定められたサンプリング周期ごとに実行される。
図4を参照して、演算処理部30は、電気量データの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS10)。電気量データの入力が無い場合には(ステップS10においてNO)、演算処理部30はステップS10の処理を繰り返す。電気量データの入力を受け付けた場合には(ステップS10においてYES)、演算処理部30は、当該電気量データを用いたリレー演算を実行して保護継電装置100を動作させるか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、演算処理部30は、リレー演算結果と整定値とを比較して、保護継電装置100の動作判定を実行する。
演算処理部30は、保護継電装置100を動作させない場合には(ステップS12においてNO)、処理を終了する。一方、保護継電装置100を動作させる場合には(ステップS12においてYES)、演算処理部30は、動作判定前後において電気量データが無入力状態から急激に整定値を超える状態まで変化したか否かを判定する(ステップS14)。例えば、演算処理部30は、現在の電気量データの入力を受け付けた時点から過去の一定期間(例えば、数サイクル)において、無入力期間が継続していたか否かを判定する。無入力期間が継続していた場合には、演算処理部30は、電気量データが無入力状態から急激に変化したと判定する。
電気量データが無入力状態から急激に変化した場合には(ステップS14においてYES)、演算処理部30は、動作判定前後における、電気量データ、波形データおよび遮断器6への送出データを収集して、当該収集データを不揮発性メモリ35の試験時データ記憶領域212に記憶して(ステップS16)、処理を終了する。一方、電気量データが無入力状態から急激に変化していない場合(すなわち、電気量データが定常状態から急激に変化した場合)には(ステップS14においてNO)、収集データを不揮発性メモリ35の運用時データ記憶領域211に記憶して(ステップS18)、処理を終了する。
<利点>
実施の形態1によると、電気量の変化態様を監視することにより、電力系統事故時のデータおよび動作試験時のデータがそれぞれ適切な記憶領域に自動的に記憶される。これにより、電力系統事故における保護継電装置100の動作により動作試験時のデータが消去されることもないし、動作試験時における保護継電装置100の動作により電力系統事故時のデータが消去されることもない。また、動作試験を行なうタイミングによらず、電力系統事故時および動作試験時のデータがそれぞれ適切な記憶領域に記憶できる。また、電力系統事故時および動作試験時のデータが自動的に適切な記憶領域に記憶されるため、ユーザに対して特別な設定を要求することもない。
実施の形態2.
上述したように、動作試験時の収集データは試験時データ記憶領域212に記憶される。そのため、電力系統事故時の収集データにより動作試験時の収集データが上書き保存されて消去されることはない。
ところで、系統運用者によっては、定期的(例えば、1年ごと)に行なわれる保護継電装置100の動作試験時において、同一条件の試験を複数回連続して行なう場合がある。この場合、各試験における収集データは試験時データ記憶領域212に記憶されるが、これにより、過去に(例えば、1年前に)行なった動作試験時のデータが消去される可能性がある。典型的には、一定期間内に行なわれる各試験は同一条件で行なわれている可能性が高いため、これらの試験における収集データをすべて残しておく必要はない。
そこで、実施の形態2では、一定期間内に複数の試験が連続して行なわれた場合、予め定められた回数分の試験に対応する収集データのみを試験時データ記憶領域212に記憶する構成について説明する。
図5は、実施の形態2に従う試験時データの記憶方式の一例を説明するための図である。図5を参照して、時刻taから時刻tbに到達する直前まで、電気量データの入力が無い無入力期間Tabが継続している。時刻tbにおいて、電気量データが入力されて保護継電装置100が動作すると、当該入力された電気量データが動作試験時でのデータであると判定される。そして、当該動作判定前後の収集データは、試験時データ記憶領域212に記憶される。
次に、時刻tcから時刻tdに到達する直前まで無入力期間Tcdが継続した後、時刻tdにおいて、再度電気量データが入力されて保護継電装置100が動作すると、当該入力された電気量データが動作試験時でのデータであると判定される。しかしながら、当該動作判定前後の収集データは試験時データ記憶領域212に記憶されない。具体的には、保護継電装置100が前回動作してから基準期間T(>Tcd)以内に動作した場合には、系統運用者が同一条件で繰り返し試験を行なっているとみなして、動作判定前後の収集データは記憶されない。
すなわち、判定部206による、入力された電気量データが動作試験時でのデータであるとの判定Xが複数回連続して行なわれた場合には、記憶制御部208は、複数回の判定Xのうちの最初の判定Xに対応する収集データ(すなわち、最初の判定X前後の収集データ)を試験時データ記憶領域212に記憶する。ここで、判定Xが複数回連続している場合とは、前回の判定Xから基準期間T以内の判定Xが継続している場合である。
図6は、実施の形態2に従う試験時データの記憶方式の他の例を説明するための図である。図6を参照して、無入力期間T1〜T4はすべて基準期間T以下である。すなわち、図6では、判定Xが5回連続して行なわれた例が示されている。この場合、記憶制御部208は、5回の判定Xのうちのいずれかの判定Xに対応する収集データを試験時データ記憶領域212に記憶する。なお、記憶制御部208は、5回の判定Xのうちの予め定められた回数(例えば、2回)に対応する収集データを試験時データ記憶領域212に記憶してもよい。
<利点>
実施の形態2によると、実施の形態1の利点に加えて以下の利点を有する。具体的には、実施の形態2では、系統運用者により同一条件の試験が繰り返し行なわれた場合であっても、予め定められた回数分の試験に対応する収集データのみが試験時データ記憶領域212に記憶される。そのため、同一条件下での収集データによって他の必要なデータ(例えば、過去の動作試験時の収集データ、あるいは、異なる条件下での動作試験時の収集データ)が意図せず上書き消去される可能性を低減することができる。
実施の形態3.
試験時データ記憶領域212に記憶される収集データは、保護継電装置100が動作した場合の動作判定前後の収集データである。実施の形態3では、過去から現在に亘って試験時データ記憶領域212に記憶されてきた時系列データを分析することにより、保護継電装置100の動作傾向を予測する構成について説明する。
図7は、実施の形態3に従う保護継電装置100Aの機能構成の一例を示すブロック図である。保護継電装置100Aは、図2に示す保護継電装置100の構成に、予測部220と、出力制御部224とを追加した構成である。ここでは、保護継電装置100と同様の構成についてはその詳細な説明は繰り返さない。
予測部220は、試験時データ記憶領域212に記憶された動作試験時での電気量データの時系列データに基づいて、現在よりも予め定められた期間が経過した後(例えば、3年後)の保護継電装置100Aが動作する電気量データ(すなわち、保護継電装置100Aの動作値)を予測する。
ここで、n年前の動作試験時において、保護継電装置100Aが動作した電圧値(すなわち、動作値)をV(n)とする。nは0または自然数を表わし、V(0)は現在の動作試験時において保護継電装置100Aが動作した電圧値である。この場合、電圧値の時系列データである電圧値V(n)、V(n−1)、・・・V(1)、V(0)を分析することにより、未来の保護継電装置100Aが、どの程度の電圧値で動作するのかを予測することができる。すなわち、現在から将来にかけて、保護継電装置100Aの動作値がどのように変化していくのかを予測できる。この動作値を、保護継電装置100Aの経年劣化の指標として用いることにより、保護継電装置100Aの交換時期等を系統運用者に促すこともできる。例えば、予測部220は、電圧値の時系列データを回帰分析することにより、未来の保護継電装置100Aが動作する電圧値(例えば、数年後の保護継電装置100Aの動作値)を予測する。あるいは、予測部220は、電圧値の時系列データを近似曲線で近似することにより、未来の保護継電装置100Aが動作する電圧値を予測する。
出力制御部224は、予測部220の予測結果を出力する。具体的には、出力制御部224は、ディスプレイ38に予測結果を表示させる。また、出力制御部224は、保護継電装置100に搭載されている通信インターフェイスを介して、外部装置に予測結果を示す情報を出力してもよい。
<利点>
実施の形態3によると、実施の形態1の利点に加えて、未来の保護継電装置において動作し得る電気量データを予測することができる。そのため、保護継電装置の交換時期等を系統運用者に促すことができる。また、実施の形態2の構成を実施の形態3に用いることにより、試験時データ記憶領域212には過去の動作試験時の収集データがより適切に記憶されるため、過去の収集データを用いた上記予測の精度を向上させることもできる。
その他の実施の形態.
上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、他の実施の形態で説明した処理および構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 計器用変流器、4 計器用変圧器、6 遮断器、10 補助変成器、20 AD変換部、21,23 フィルタ、24,25 サンプルホールド回路、26 マルチプレクサ、27 AD変換器、30 演算処理部、31 バス、32 CPU、33 ROM、34 RAM、35 不揮発性メモリ、36 DO回路、37 DI回路、38 ディスプレイ、39 整定回路、100,100A 保護継電装置、202 電気量入力部、204 リレー演算部、206 判定部、208 記憶制御部、210 記憶部、211 運用時データ記憶領域、212 試験時データ記憶領域、220 予測部、224 出力制御部。

Claims (6)

  1. 保護継電装置であって、
    第1記憶領域と第2記憶領域とを有する記憶部と、
    外部機器から入力される電気量データを用いてリレー演算を行ない、前記保護継電装置の動作判定を実行するリレー演算部と、
    前記リレー演算部により前記保護継電装置を動作させると判定された場合に、前記入力された電気量データの変化態様に基づいて、当該電気量データが、電力系統の監視を行なう運用時でのデータなのか、前記保護継電装置の動作試験時でのデータなのかを判定する判定部と、
    前記入力された電気量データが前記運用時でのデータである場合には、当該電気量データを前記第1記憶領域に記憶し、前記入力された電気量データが前記動作試験時でのデータである場合には、当該電気量データを前記第2記憶領域に記憶する記憶制御部とを備える、保護継電装置。
  2. 前記判定部は、
    前記入力された電気量データが予め定められた閾値以下である状態から前記保護継電装置を動作させる値を超える状態に変化している場合には当該電気量データが前記動作試験時でのデータであると判定し、
    前記入力された電気量データが前記予め定められた閾値よりも大きい状態から前記保護継電装置を動作させる値を超える状態に変化している場合には当該電気量データが前記運用時でのデータであると判定する、請求項1に記載の保護継電装置。
  3. 前記判定部による、前記入力された電気量データが前記動作試験時でのデータであるとの判定が複数回連続して行なわれた場合には、前記記憶制御部は、前記複数回の判定のうちの予め定められた回数の判定に対応する電気量データを前記第2記憶領域に記憶する、請求項2に記載の保護継電装置。
  4. 前記記憶制御部は、前記複数回の判定のうちの最初の判定に対応する電気量データを前記第2記憶領域に記憶する、請求項3に記載の保護継電装置。
  5. 前記予め定められた閾値は0である、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の保護継電装置。
  6. 前記第2記憶領域に記憶された前記動作試験時での電気量データの時系列データに基づいて、現在から予め定められた期間が経過した後の前記保護継電装置が動作する電気量データを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果を出力する出力制御部とをさらに備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の保護継電装置。
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