JP2019177177A - 遊技機 - Google Patents

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純 木坂
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敬宏 大塚
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加都彦 畑
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宏志 由水
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光一 松橋
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Abstract

【課題】 遊技をする意欲を高められる遊技機を提供する。【解決手段】 遊技制御手段(遊技制御装置100)からの指令に基づいて演出手段(例えば表示装置41)を制御して演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、この演出制御手段が、操作部(例えば発射用のハンドル11)への遊技者の操作状況(例えば接触の有無)を判定し、所定の演出変更条件が成立すると、前記演出手段により行う演出を変化させる(例えば、予告演出の出現頻度を高める、或いは演出を異なる態様に変化させる)機能を有する構成とする。【選択図】図115

Description

本発明は、パチンコ機などの遊技機に関する。
従来、パチンコ機等の遊技機では、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な表示装置と始動入賞口を遊技盤上に設け、遊技者が操作部としてのハンドルを操作することによって遊技球を前記遊技盤上へ発射し、前記始動入賞口へ前記遊技球が入賞することで前記変動表示装置において変動表示ゲームを行うようにしたものが知られている。
また、特許文献1の遊技機では、遊技球の発射態様を監視し、その結果に基づいて変動表示ゲームの進行態様(具体的には、リーチ発生率)を制御する。
特開2004−8492号公報
本発明は、遊技をする意欲を高められる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、次の特徴を有する遊技機である。
即ち、請求項1に記載の発明は、
遊技者が操作する操作部と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、この遊技制御手段からの指令に基づいて演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出制御手段は、
前記操作部の操作状況を判定し、所定の演出変更条件が成立すると、前記演出手段により行う演出を変化させる機能を有することを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技をする意欲を高められる遊技機を提供できる。
パチンコ機の前面側斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の前面図である。 パチンコ機の遊技盤の裏面図である。 パチンコ機の制御系(主に遊技制御装置)を示すブロック図である。 演出制御装置のブロック図である。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 チェックサム算出処理を示すフローチャートである。 初期値乱数更新処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 入力処理を示すフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を示すフローチャートである。 出力処理を示すフローチャートである。 払出コマンド送信処理を示すフローチャートである。 乱数更新処理1を示すフローチャートである。 乱数更新処理2を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理を示すフローチャートである。 遊技機状態チェック処理を示すフローチャートである。 払出ビジー信号チェック処理を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 ハード乱数取得処理を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 特図普段処理を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を示すフローチャートである。 大当り判定処理を示すフローチャートである。 小当り判定処理を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を示すフローチャートである。 特図情報設定処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理を示すフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図1、特図2)を示すフローチャートである。 特図変動中処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理を示すフローチャートである。 高確率変動回数更新処理を示すフローチャートである。 演出モード情報チェック処理を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理移行設定処理を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を示すフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理1、2を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理と小当り中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 小当り中処理を示すフローチャートである。 小当り動作移行設定処理を示すフローチャートである。 小当り残存球処理移行設定処理を示すフローチャートである。 小当り残存球処理と小当り終了処理移行設定処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理3を示すフローチャートである。 演出コマンド設定処理を示すフローチャートである。 図柄変動制御処理を示すフローチャートである。 振り分け処理と2バイト振り分け処理を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理を示すフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 普図普段処理を示すフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 普図変動中処理と普図表示中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 普図表示中処理を示すフローチャートである。 普図当り中処理移行設定処理を示すフローチャートである。 普図当り中処理を示すフローチャートである。 普電作動移行設定処理を示すフローチャートである。 普電残存球処理と普図当り終了処理移行設定処理を示すフローチャートである。 普図当り終了処理と普図普段処理移行設定処理2を示すフローチャートである。 セグメントLED編集処理を示すフローチャートである。 磁石不正監視処理を示すフローチャートである。 盤電波不正監視処理を示すフローチャートである。 外部情報編集処理を示すフローチャートである。 外部情報編集処理を示すフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理を示すフローチャートである。 始動口信号編集処理を示すフローチャートである。 演出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 サウンド制御処理を示すフローチャートである。 ホール・遊技者設定モード処理を示すフローチャートである。 遊技者音量調整処理を示すフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 単発系コマンド処理を示すフローチャートである。 発射タッチ情報設定処理を示すフローチャートである。 発射情報制御処理を示すフローチャートである。 発射タッチ情報初期値設定処理を示すフローチャートである。 球貸し情報設定処理を示すフローチャートである。 図柄系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動系コマンド処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 変動演出設定処理を示すフローチャートである。 音量調整の範囲を説明する図である。 ホール設定画面の具体例を示す図である。 遊技者設定画面の具体例を示す図である。 音量スイッチを切り替えた時の様子を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 画面表示の具体例等を示す図である。 ハンドルタッチ時の状態別出力音声の具体例を示す図である。 変動回数算出方法とゲーム演出状態を説明する図である。 ゲーム演出状態(ゲーム状態)の遷移を示す図である。 音量スイッチと設定確認用LEDを示す図である。 音量等調整時の画面表示の具体例を示す図である。 普電変動時間と普電開放時間を説明する図である。 通常の普図ゲームの様子を説明するタイミングチャートである。 ST終了時の普図ゲームの様子を説明するタイミングチャートである。 小当り時の大入賞口開閉パターンを示す図である。 普電作動タイミングチャート(普電開放パターン)を示す図である。
以下、本発明の実施例1として、パチンコ機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.パチンコ機の正面構成
最初に、図1によって本例のパチンコ機の全体構成について説明する。図1は本例のパチンコ機1の前面側斜視図である。
パチンコ機1は、当該パチンコ機1が設置される島に対して固定される機枠2と、この機枠2にヒンジ部3において回動可能に軸支されることによって、機枠2に対して開閉自在とされた前面枠4とを備える。この前面枠4には、遊技盤20(図2及び図3に示す)が取り付けられている。遊技盤20は前面枠4の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。
また前面枠4には、その前面上側を覆うようにガラス枠5が開閉自在に取付けられている。なお、このガラス枠5により保持されるガラス板(透明のプラスチックボードでもよい、符号は省略)を介して、遊技盤20の後述する遊技領域22が前面から視認可能となっている。またガラス枠5は、ヒンジ部3において前面枠4に開閉可能に軸支されている。
ここで、前面枠4は遊技枠(或いは本体枠)という名称で呼称され、ガラス枠5は前枠という名称で呼称されることもあるが、本実施例では前面枠4、ガラス枠5で説明している。
このガラス枠5の下側には、操作パネル6が設けられている。
なお、通常、パチンコ機1には遊技媒体貸出装置としてのCRユニット(カード式球貸制御ユニット又はカードユニットともいう)が併設されることもあるが、ここでは図示を略している。このCRユニットは、カードユニット接続基板(図示省略)を介して後述する払出制御装置200と接続される。
図2に示すように、遊技盤20は、板状の基材(いわゆるベニア)の前面に遊技釘を植設したもので、その前面の略円形領域がガイドレール21で囲まれることにより遊技領域22が形成されたものである。遊技領域22は、打ち込まれた遊技球を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、所定数の遊技球がガラス枠5の下部に設けられた上皿7に排出される(即ち、賞球として排出される)構成となっている。
また、前面枠4の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠4及びガラス枠5の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部8が形成されている。
また、ガラス枠5の下部に設けられた上皿7は、賞球として又は貸球として排出された発射前の遊技球を一時保持するものである。この上皿7の上縁部には、遊技者が操作する押ボタン式の演出ボタン9が設けられている。演出ボタン9は、後述する演出ボタンスイッチ(演出ボタンSW46)を内蔵している。また、演出ボタン9の上面(押圧面)に
には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル9aが設けられている。
また、操作パネル6には、上皿7の遊技球を遊技者の操作によって移すことができる下皿10と、遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル11(操作部)とが設けられている。ここで、発射操作ハンドル11には、遊技者の手などが当該発射操作ハンドル11にタッチ(接触)しているか否かを検出するタッチスイッチ11a(タッチセンサともいう)が設けられている。このタッチスイッチ11aにより発射操作ハンドル11への接触が有る状態が検出されていれば、遊技者が遊技中(即ち、遊技球を発射中)であると判定することができる。このタッチスイッチ11aは接触検出手段に相当する。
また、図1において符号12a、12bで示すものは、効果音等を出力するスピーカである。このうち符号12aは、ガラス枠5の上部左右両側に設けられた上スピーカである。また符号12bは操作パネル6の右端部(下皿10の右側)に設けられた下スピーカである。
なお、本実施形態ではタッチパネル9aを演出ボタン9と一体的に設けたが、タッチパネル9aは、演出ボタン9と別体であってもよく、例えば、演出ボタン9の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル9aを設けてもよい。
また、演出ボタン9右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン16、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン17、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)
等が設けられている。この実施形態の遊技機(パチンコ機1)においては、遊技者が上記操作部(発射操作ハンドル11)を回動操作することによって、発射装置(図示省略)が上皿7から供給される遊技球を遊技盤20前面の遊技領域22に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン9やタッチパネル9aを操作することによって、表示装置41の表示部41a(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
また図1において、符号13で示すものは、ガラス枠5の前面左右に設けられたLED(発光ダイオード)を発光源とする装飾ランプであり、符号14で示すものは、この右側の装飾ランプ13の側部に形成されたロゴ表示部14(パチンコ機のブランドを表示する部分)である。なお、この他にパチンコ機1前面には、ムービングライトが設けられていてもよい、ムービングライトは、発光源としてLEDを備え、駆動源としてモータを備えている。ここで、パチンコ機1の盤と枠という概念で装飾機構を区分するとすれば、装飾ランプ13とムービングライトは図5に示す枠装飾装置43(枠側の装飾装置)を構成し、またムービングライトは図示省略した枠演出装置(枠側の演出装置)も構成する。
B.遊技盤の前面構成
図2において、符号21は遊技盤20のガイドレールであり、既述したように、遊技盤前面の略円形領域がこのガイドレール21で囲まれることにより遊技領域22が形成されている。
遊技領域22には、図2に示すように、アウト球流入口23、センターケース24、第1始動入賞口25、普通電動役物(普電)としての普通変動入賞装置26(第2始動入賞口26a含む)、変動入賞装置27、一般入賞口28〜31、普図始動ゲート32、多数の遊技釘(図示省略)などが設けられている。また、遊技盤20の遊技領域22外には、一括表示装置35が設けられている。なお遊技釘は、遊技領域22の上部に飛入した遊技球がこれに当たりながら流下するものであり、センターケース等の取付部分を除いた遊技領域内に複数本植設されている。
センターケース24は、遊技盤20の裏側に取り付けられる表示装置41(図5に示す)の表示部41a(図2に示す)の前面周囲を囲む部材(遊技演出構成体)である。図示省略しているが、このセンターケース24には、演出又は装飾のためのLEDを発光源とするランプ類や、例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物(モータやソレノイドなどの駆動源によって作動する可動部を有する役物)が設けられている。
なお、演出又は装飾のためのランプ類は、遊技盤20のセンターケース24以外の部分(遊技領域22外でもよい)にも設けられる。なお、遊技盤20(センターケース24含む)に設けられた演出又は装飾のためのランプ類は、盤側の演出機構に相当し、盤装飾装置42(図5に示す)を構成する。また、センターケース24に設けられた電動役物は、盤側の演出機構に相当し、盤演出装置44(図5に示す)を構成する。なお、盤演出装置44を構成する電動役物は、遊技盤20のセンターケース24以外の箇所に設けられてもよい。
表示装置41(演出手段、表示手段)は、例えば液晶表示装置を含んで構成され、通常、変動表示装置と称されるものである。なお、表示装置41の名称としては、同様の機能を持つ部材の呼び名として、例えば特別図柄表示装置、特図表示装置、図柄変動装置、可変図柄表示装置、識別情報変動装置、識別情報変動表示装置など各種あるが、機能が同じものは同一の範疇である。
表示装置41は、数字や文字などの識別情報(特図という)を表示可能な表示部41a(画面)を有し、複数列の特図を表示可能である。例えば、左側と中央と右側に特図を縦3列に表示し、各列において数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(即ち、変動表示)したりすることが可能である。
また表示部には、上記特図とは別個に背景画像やキャラクタ画像などの演出用又は情報報知用の画像が表示可能である。
なお、いわゆる普図に相当する画像を表示装置41に表示可能な構成としてもよい。ただし、表示装置41に普図を表示した場合には、それは飾り普図のことである。表示装置41に普図を表示する構成にした場合、表示装置41は普通図柄可変表示装置に相当する。
ここで、特図とは大当りに関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報(特別図柄)であり、普図とは普図当り(大当りではない)に関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報(普通図柄)である。
普図は、実際には表示装置41に表示されておらず、一括表示装置35に表示する構成になっている。一括表示装置35に表示される普図を後述のように本普図という。
また始動入賞口25,26aは、後述するように特図の始動入賞口(始動口又は始動領域と呼ぶこともある)として機能する入賞口(入賞領域)であり、本例では図2に示すように上下に並んで配設されている。なお厳密に言うと、始動入賞口の内部に始動領域(遊技球が始動入賞として検出される領域)があり、始動入賞口内に遊技球が入ると始動入賞として検出される。上側の第1始動入賞口25は常に開口している。下側の第2始動入賞口26aは、後述する開閉部材26bが開くと入賞可能な状態(遊技球の入賞可能性が高くなる開状態)になり、この開閉部材26bが閉じていると入賞不可能な状態(遊技球の入賞可能性が前記開状態よりも低くなる閉状態、入賞可能性ゼロでもよく、本実施例では入賞可能性ゼロ)になる。これら始動入賞口25,26aは、センターケース24の中央部下方に配置されている。
普通変動入賞装置26は、開閉部材26b(開閉扉)によって開閉される第2始動入賞口26aを有する装置(いわゆるミニアタッカー)であり、普通電動役物(普電)ともいう。以下では、「普通変動入賞装置26の開放」、「普電の開放」、「第2始動入賞口26aの開放」、「開閉部材26bの開放」とは、いずれも、上記開閉部材26bを開状態にすることを意味する。なお、この普通変動入賞装置26は、逆ハの字状に開く開閉部材によって第2始動入賞口26aが開閉されるタイプでもよい。
また、変動入賞装置27は、開閉部材27b(開閉扉)によって開閉される大入賞口27aを有する装置(いわゆるアタッカー)である。この大入賞口27aは、後述する大当りになったことを条件として開放されて遊技球が入賞可能となる。開閉部材27bは大入賞口ソレノイド133(図4)によって駆動される。ここで、大入賞口を含む変動入賞装置(特別変動入賞装置)は、図2では1個のみの態様を例示しているが、この変動入賞装置が遊技領域22に複数有る態様もあり得る。また、この変動入賞装置は、逆ハの字状に開く開閉部材によって大入賞口が開閉されるタイプでもよい。
一括表示装置35(詳細は後述)には特図とは別に普図も表示されており、普図ゲームについて説明すると、以下の通りである。
遊技球が普図始動ゲート32を通過したとき、一括表示装置35で普図の変動表示による普図の変動表示ゲーム(以下、普図変動表示ゲームという)が行われ、停止した普図が所定の態様(特定表示態様)であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
なお、表示装置41で普図を表示する構成にした場合には、表示装置41の画面で普図(飾り普図)の変動表示が行われる。ただし、表示装置41とは別に独自の普図表示器を配置してもよい。
普図当りになると、普通変動入賞装置26の開閉部材26bが開いた開状態に、所定の開放時間だけ一時的に保持される遊技が行われ、遊技球が始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート32にさらに遊技球が入賞したときには、後述の一括表示装置35の表示器によって普図始動記憶の保留表示が実行されて、例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。なお、普図の確率を高確率にすれば、普図当たりしやすくなる。
なお、一括表示装置35の表示器によって表示される普図始動記憶の保留表示は、本普図始動記憶である。一括表示装置35とは別に、飾り普図始動記憶を表示するための独自の普図始動記憶表示器を遊技領域22に配置してもよい。
ここで、時短について説明しておくと、以下のようなものである。
時短は「時間短縮」の略で、大当たり終了後、特図や普図の変動時間を通常よりも短縮し、時間効率を高めるとともに、普図当たり確率を高めて普電(普通変動入賞装置26)の第2始動入賞口26aの開放(普電の開放時間を通常よりも長くすることも含む)による始動口への入賞のサポートを行うことで、所定の特図の変動表示ゲームの実施回数まで持ち玉(持球数)を減らさずに効率よく特図を変動させる機能である。即ち時短とは、狭義には特図や普図の変動時間を通常よりも短縮することであるが、普電への入賞可能性を高めるいわゆる普電サポート状態(電サポ状態)において行われる特別制御全体を意味する場合もある。普電サポート状態において行われる特別制御とは、上述したように普図の変動パターン(普図変動時間、普図停止時間など)を遊技者に有利に変更する制御(例えば普図変動時間を短縮する制御など)、普図当り確率を高める制御、普電の開放パターン(開放時間、開放回数など)を遊技者に有利に変更する制御(例えば開放時間を長くする制御、或いは開放回数を増やす制御)のうちの何れか一つ又は複数である。
次に一括表示装置35は、いわゆる普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示(場合により、特図保留表示、普図保留表示という)や、遊技状態の表示を行うものであり、例えばLEDを発光源とする複数の表示器(例えば、1個の小さなランプよりなる表示器、或いは本特図としての数字等を表示可能な例えば7セグメントの表示器)によって構成される。例えば、一括表示装置35の中のLEDセグメントのうち、特図1を表示するものは特図1表示器、特図2を表示するものは特図2表示器として配置されている。
なお、始動記憶の保留表示(場合により、単に始動記憶表示という)とは、変動表示ゲームが未実施の状態で保留されている始動記憶の数等を報知するための表示であり、一般的には、始動記憶毎にランプ等の点灯によって表示する。即ち、始動記憶が3個有れば、3個のランプを点灯させたり、3個の図形を表示させたりすることによって行われる。
なお、この一括表示装置35の表示器によって表示されるものが本特図や本普図(正式な特図や普図)であるのに対して、前述の変動表示装置41の表示部等で行われる特図や普図(ただし、変動表示装置41で普図を表示する構成を採用した場合)の表示は、遊技者向けの演出用のダミー表示である。このため、遊技者から見て特図や普図といえば、このダミー表示の方を指している。なお以下では、このダミー表示であることを強調する場合に、例えば「飾り特図」、「飾り普図」と表記する。
このように、この一括表示装置35は、遊技者向けのものではなく、遊技盤20の検査などで使用されるものである。例えば、遊技者向けの特図の始動記憶の表示(特図保留表示)は、例えば変動表示装置41の表示部、或いは遊技盤20に設けた複数のランプ(発光部)によって行われる。
C.パチンコ機裏側の構成
次に図3は、本実施例のパチンコ機1の遊技盤20の裏側を示す図である。
パチンコ機1における裏機構の主要な部品としては、貯留タンク(図示省略)、誘導路(図示省略)、払出ユニット(図示省略)、カードユニット接続基板(図示省略)、外部情報端子板55(図4に示す)、払出制御装置200(図4に示す)、遊技制御装置100、演出制御装置300、及び電源装置500(図4に示す)などがある。このうち、遊技制御装置100と演出制御装置300は、図3に示すように遊技盤20の裏面に設けられている。
なお、図3では本来直接に演出制御装置300のボックスは見えず、カバー部材(図示省略)の奥に演出制御装置300の基板を収納するボックスが配置されている。カバー部材は、遊技機裏面に遊技球が入り込まないようにする機能を有するもので、例えば扉状に開閉可能な構造である。但し、図3及び図122に示すように、演出制御装置300の後述する音量スイッチ(音量SW)388と設定確認用LED339は、遊技盤20の裏面側に露出し、例えば遊技機製造工場の作業員や遊技店の店員がこの設定確認用LED339を見ながら音量SW338を操作することが可能な構成となっている。
貯留タンクは、払出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンクの球数の不足は補給センサ(図示略)によって検出され、不足のときは島設備のシュートと呼ばれる機器から球が補給される。貯留タンク内の球は誘導路により誘導され、払出ユニットによって前述の上皿7に排出される。なお払出ユニットは、内蔵する払出モータの回転量に応じた球数の遊技球の排出が可能であり、この払出ユニットによって上皿7に向けて払い出される遊技球は、払出球検出スイッチ(図示省略)によって検出される。
外部情報端子板55はパチンコ機1の各種情報をホールの管理装置に送る場合の中継端子基板(外部端子基板)としての機能を有するものである。
払出制御装置200は、遊技球の払出(賞球払出と貸球払出の両方)に必要な制御(前記払出ユニットの制御含む)を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。この払出制御装置200は、図4に示すように遊技制御装置100に接続されて遊技制御装置100から送信される払出制御コマンドに基づき、所定数の遊技球を賞球として上皿7に排出させる賞球払出の制御を行う。また払出制御装置200は、前記カードユニットからのBRDY信号やBRQ信号に基づいて、所定数の遊技球を貸球として上皿7に排出させる貸球払出の制御を行う。
遊技制御装置100は、遊技盤20に配設されているソレノイド等を制御するとともに、他の制御装置に制御情報(コマンド)を送って、遊技の進行を統括的に管理制御するものであり(詳細後述する)、これら制御を行うマイコンを含む回路が形成された基板が、所定のケース内に収納された構成となっている。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から送信されるコマンドに基づき、前述の表示装置41や装飾ランプや演出装置やスピーカ12a、12bの制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。この演出制御装置300の裏面には、図3及び図122に示すように、音量スイッチ(音量SW)388と設定確認用LED339が設けられている。音量SW338は、スピーカ12a、12bから出力される効果音やBGM等の音量に関して、有効範囲(遊技者も音量調整できる範囲)と有効範囲における音量のデフォルト値を変更する(切り替える)ためのスイッチ(ボリューム)であり、その操作部は例えば指で摘まんで回転操作するものである。設定確認用LED339は、音量SW338によって変更される設定値が、バックアップRAM(例えば後述のFeRAM327)に登録されたデフォルトの設定値に一致していると演出制御装置300の制御により点灯して、この一致を操作者に報知し、音量SW338による上記音量変更を容易にするものである。
また、カードユニット接続基板は、パチンコ機1側と球を貸し出すCRユニット(カードユニット)側との配線接続のための基板である。このカードユニット接続基板での上記配線接続がされていないと、パチンコ機1では遊技球の発射が不可能となるように制御される。
なお一般に、パチンコ機の機種交換などの場合には、CRユニットを除くパチンコ機全体を交換するか、或いはパチンコ機の枠側(払出制御装置含む)を残して遊技盤側(遊技盤と遊技制御装置などの主要な制御装置含む)だけを交換する場合もある。
D.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機1の制御系について、図4乃至図7を参照して説明する。なお図や以下の説明において、「SW」はスイッチを意味する。また、図面では部材の名称が長い場合に図示がしにくくなるので、適宜、短めにして表記(図示)することがある。
パチンコ機1は、制御系の主な構成要素として、遊技制御装置100、払出制御装置200、演出制御装置300、発射制御装置(図示省略)、及び電源装置500を備えている。
(遊技制御装置関係)
まず、パチンコ機1の遊技制御装置100の構成と、この遊技制御装置100に接続される機器について、図4によって説明する。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)101及び検査装置接続端子(図示省略)を備えている。遊技制御装置100は制御装置或いは制御手段に相当する。遊技制御装置100の詳細構成については、後述する。
検査装置接続端子は、例えばフォトカプラ179(図4に示す)を含んで構成され、遊技用マイコン101から得られる各種の遊技情報を検査装置185に伝送するためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置100には、第1始動口スイッチ120(図4では始動口1スイッチ)、第2始動口スイッチ121(図4では始動口2スイッチ)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、大入賞口スイッチ124、磁気センサ126、盤電波センサ127、ガラス枠開放検出スイッチ211、前面枠開放検出スイッチ212(図4では本体枠開放検出スイッチ)からの検出信号が入力される。
ここで、第1始動口スイッチ120は前記第1始動入賞口25に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサであり、第2始動口スイッチ121は前記第2始動入賞口26aに入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサである。
大入賞口スイッチ124は前記変動入賞装置27の大入賞口27aに入賞した遊技球を検出する同様のセンサ(いわゆるカウントスイッチ)である。この大入賞口スイッチ124は、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに1個又は2個程度、全体としてx個設けられる。
また、入賞口スイッチ123は一般入賞口28〜31に対して設けられた同様のセンサであり、一般入賞口がn個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてn個設けられる。なお、一般入賞口のそれぞれに1個ずつセンサを設けるのではなく、複数の一般入賞口に対して、全体で1個のセンサを設けるようにしてもよい。ゲートスイッチ122は前記普図始動ゲート32を通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
これら遊技球を検出する上記各センサ120、121、122、123、124は、本例では近接スイッチであり、ハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の検出信号を出力するように回路構成されている。
また、磁気センサ126や盤電波センサ127は、遊技盤20の裏面等に設けられ、磁気又は電波によって不正を検出するセンサである。例えば、磁気センサ126は遊技盤20における一般入賞口28、30、31及び変動入賞装置27の大入賞口27aのそれぞれに配置(つまり4箇所に配置)され、一般入賞口28、30、31、変動入賞装置27の大入賞口27aの周辺に磁石を使って遊技球を積み上げ、各入賞口への入賞を容易にさせる等の不正を検知するためのセンサである。なお、磁気センサ126は上記のように4箇所に配置する構成でなく、それ以上の箇所に配置する構成であってもよい。
磁気センサ126は、その設置箇所がk個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてk個設けられる。同様に盤電波センサ127も、その設置箇所がm個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてm個設けられる。
さらに、ガラス枠開放検出スイッチ211はパチンコ機前面のガラス枠5が開放されていることを検出するセンサである。前面枠(本体枠)開放検出スイッチ212はガラス枠5が取り付けられた前面枠4が開放されていることを検出するセンサである。
なお、遊技制御装置100には、上記各センサ120、121、122、123、124、127からの信号を処理する近接I/F163が設けられているが、詳細は後述する。
ここで、遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動される後述のソレノイド132、133などの電子部品には、電源装置500で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置500は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部501と、遊技用マイコン101の内部のRAM(後述するRAM101C)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部502と、停電監視回路を有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部503などを備える。
なお、遊技用マイコン101の内部のRAMなどを初期化するためのRAMクリアスイッチ(RAM初期化スイッチ)504は、本例では遊技制御装置100に設けられているが、このRAMクリアスイッチ(RAM初期化スイッチ)504を電源装置500に設けてもよい。
またこの実施例1では、電源装置500は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部502及び制御信号生成部503は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤20及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、このように、電源装置500若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部502及び制御信号生成部503を設けることにより、機種変更の際の交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部502は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン101(特に内蔵RAM101C)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部503は、例えば通常電源部501で生成された32Vの電圧を監視して、それが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させる(例えば、オンさせる)とともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
RAMクリアスイッチ504からは初期化スイッチ信号が出力されるようになっており、初期化スイッチ信号はRAMクリアスイッチ504がオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン101内のユーザワークRAM101CなどのRAMエリア及び払出制御装置200内の同様のRAMエリアに記憶されている情報を強制的に初期化する。
なお本例の場合、初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン101や払出用マイコン(払出制御装置200のマイクロコンピュータ)が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は、強制読み込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
次に、遊技制御装置100は、払出制御装置200、演出制御装置300、普電ソレノイド132、大入賞口ソレノイド133、及び一括表示装置35と接続されている。
また遊技制御装置100は、中継基板170を介して図示省略した試射試験装置(試験機関における試験時に接続される)に接続可能となっている。試射試験装置は、認定機関が遊技機の試射試験などを行うものである。
また、遊技制御装置100からは外部情報端子板55を介して遊技制御装置100の外部情報が外部装置としての管理装置に出力されるようになっている。
外部情報端子板55は、遊技制御装置100とケーブルで接続されており、外部情報を外部装置としての管理装置(図示省略、例えばホールコンピュータと呼ばれる装置)に伝送する際の中継を行う。
なお、管理装置は遊技店に設置された多数のパチンコ機からの情報(例えば、外部情報など)を収集して、営業に必要な情報の演算処理や集計表示などの処理を行う。
ここで、外部情報としては、例えば遊技制御装置100に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を回動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が回動開始、或いは、図柄の回動停止をトリガに図柄回転を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号、等、外部へ報知する信号であり、これらを総称して遊技機状態信号と称している。
なお、特典状態信号は、大当り状態終了後に発生するため、“大当り状態+遊技者に有利な状態”期間中に出力される信号である。
また、遊技制御装置100からは払出制御装置200に対してシリアル通信でデータ(例えば、払出コマンド)が送信されるようになっている。一方、払出制御装置200から遊技制御装置100に対して、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号、枠電波不正信号、払出ビジー信号、タッチスイッチ信号が出力される。各信号の内容は後述する。
次に、遊技制御装置100に接続されているソレノイドなどについて説明する。
普電ソレノイド132は普通変動入賞装置26の開閉部材26bを開閉させるソレノイド、大入賞口ソレノイド133は変動入賞装置27の開閉部材27bを開閉させるソレノイド、一括表示装置35は前述したように、いわゆる普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示や遊技状態の表示を行うものである。
また、遊技制御装置100からは演出制御装置300に対して、シリアル通信でデータ(例えば、演出コマンド)が送信されるようになっている。
例えば、遊技制御装置100では始動口25,26aへの入賞を第1始動口スイッチ120、第2始動口スイッチ121でそれぞれ検出して検出信号が入力されると、特図始動入賞数を4個の範囲で記憶して保留するともに、始動入賞の保留に基づく乱数の抽出により保留情報に関する先読みコマンドを生成して所定のタイミングで演出制御装置300へ送信する。また、始動入賞の記憶が保留されたとき、保留数に関する特図保留数コマンドを生成して、同様に演出制御装置300へ送信する。
(演出制御装置関係)
次に、演出制御装置300の構成と、この演出制御装置300に接続される機器について説明する。
演出制御装置300は、主制御用マイコン311、表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP312、各種のメロディや効果音などの出力を制御する音源LSI313などを有しているが、細かい構成については、図5で後述する。演出制御装置300は制御装置及び制御手段に相当する。
演出制御装置300は遊技制御装置100の遊技用マイコン101からの制御コマンド(後述するMODEとACTIONのデータよりなる)を解析し、演出内容を決定して表示装置41の出力映像の内容を制御したり、音源LSI313への再生音の指示をしてスピーカ12a、12bを駆動して効果音等を出したり、前述した枠装飾装置43の駆動制御などの処理を実行する。また、演出制御装置300は遊技制御装置100からエラー報知の指示を受けると、エラー報知LED(図示省略)に対して信号を出力してオンさせる。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン101から演出制御装置300へ送信されるコマンドには、単独コマンド(例えば、停止コマンド)の他に、単独では演出を開始せず、組で効果を発揮するものがあるが、それは例えば特図変動開始時の「変動パターンコマンド+図柄指定コマンド」などである。
上記の他に主要なコマンドを説明すると、確率情報コマンドがある。これは、特図ゲームモードフラグに対応して準備されるもので(後述のステップS25、S30、S694、S779、A248等参照)、そのときの確率状態を反映するフラグである。
なお、遊技制御装置100から送信した確率情報コマンドを、例えば演出制御装置300が受信しても、そのコマンドだけでは直ちに表示装置41の画面が変化するわけではなく、画面を演出するための内部的なパラメータの変更をするだけである。その後、画面を変化するコマンド(変動系、客待ちデモコマンドなど)を受信すると、その時の確率状態として反映する構成である。
また、大当り中は低確率と決まっているので、確率情報コマンドを受けなくとも大当り系コマンドを受信すると、内部パラメータを強制的に低確率に書き換える場合もある。
確率情報コマンドによって分かる情報としては、例えば以下のようなものがある。
・「低確率・時短あり(所謂100回転の時短中などを指す)」
・「高確率・時短あり(所謂確変中)」
ここで、遊技機(パチンコ機1)における「確率の情報」とは「確変か否か」だけでなく、「時短中か否か」という情報も含んでいる。遊技機の状態は「低確率・時短なし」、「低確率・時短あり」、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」の4種類に大きく分けられる。本実施例では上記のうちの3種類(例えば「低確率・時短なし」を除いたもの)を使用しており、確率情報コマンドにはさらに演出モードの情報が含まれている(後述する)。確率情報コマンドは、各状態の変化するタイミングで遊技制御装置100から送信される。
なお、コマンド通信はシリアル通信方式でもよいし、あるいはパラレル通信方式でもよい。本実施例では、コマンド通信としてシリアル通信方式を採用している。
(払出制御装置関係)
次に、払出制御装置200の構成と、この払出制御装置200に接続される機器について説明する。
払出制御装置200は、図示省略しているが、遊技球の払出(賞球払出又は貸球払出)を制御する払出用マイクロコンピュータ(払出用マイコンと称する)、エラーナンバー表示器、エラー解除スイッチ、検査装置接続端子を備えている。払出制御装置200は制御装置に相当する。
ここで、検査装置接続端子は、例えばフォトカプラを含んで構成され、払出用マイコンから得られる払い出しに関連する各種の情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。エラーナンバー表示器は払出制御の処理でエラーがある場合に、エラーの内容に応じて特定のナンバーを点灯させる。エラー解除スイッチは払出制御の処理でエラーがあって処理が停止した場合などに、操作されるとエラーを解除する信号を出すものである。
払出制御装置200の入力側に接続される機器としては、図示省略しているが、オーバーフロースイッチ、枠電波センサ、払出球検出スイッチ、及びシュート球切れスイッチがある。
ここで、オーバーフロースイッチは下皿10の遊技球が過剰であることを検出するスイッチ、枠電波センサは例えば前面枠4又はガラス枠5に設けられて不正などの異常な電波を検知するセンサ、払出球検出スイッチは前述した払出ユニットによって上皿7に向けて払い出される遊技球(賞球あるいは貸球)を1個ずつ検出するスイッチ、シュート球切れスイッチは前述した貯留タンクに遊技球を供給するシュートに遊技球が無いことを検出するスイッチである。
なお、電波センサは払い出される遊技球が払出球検出スイッチを通過するときに、電波によって当該センサを反応させないようにして規定数以上の遊技球を獲得する等の不正を検出するセンサである。電波センサはその他の不正な電波を検出するものでもよい。
また、払出制御装置200の出力側に接続される機器としては、図示省略しているが、前記払出ユニットの払出モータ、カードユニット接続基板、発射制御装置及び外部情報端子板55(図4に示す)がある。
払出制御装置200は、遊技制御装置100からの信号(払出制御コマンド)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット接続基板に接続されているカードユニット(CRユニット)からのBRQ信号(貸出要求信号)等に基づいて払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
また、カードユニット接続基板には操作パネル基板(図示省略)が接続されており、この操作パネル基板はパチンコ機1に設けられている球貸可LED、残高表示器、球貸スイッチ、返却スイッチ(何れも図示略)などが接続されている。操作パネル基板は球貸可LED、残高表示器などの信号をカードユニット(CRユニット)から受け取るとともに、球貸スイッチ、返却スイッチからの操作信号をカードユニット(CRユニット)に送り、貸球の払い出しに必要な制御が行われる。ここで、球貸スイッチは、前述の球貸ボタン16の操作によって作動するスイッチである。また返却スイッチは、前述の排出ボタン17の操作によって作動するスイッチである。
なお図示省略しているが、この払出制御装置200のRAMエリアにも、停電時に電源装置500からバックアップ電源が供給される構成となっている。
払出制御装置200は、遊技制御装置100から受信した払出コマンドに基づいて作成した賞球信号(賞球として払い出した球数情報)を外部情報端子板55を介して外部装置としての管理装置に出力する。
外部情報端子板55は払出制御装置200に対してもケーブルで接続されており、賞球信号を外部装置としての管理装置に伝送する際の中継を行う。
発射制御装置(図示省略)は払出制御装置200から必要な電源の供給を受けるとともに、発射許可信号、停電検出信号を受けるようになっている。発射制御装置は発射操作ハンドル11の操作に従って遊技球を発射する発射装置の発射モータを制御するとともに、発射制御装置には発射操作ハンドル11に設けられたタッチスイッチ11aや発射停止スイッチからの信号が入力されている。発射停止スイッチは遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。タッチスイッチ11aは遊技者の手などが発射操作ハンドル11にタッチしているか否かを検出するものであり、接触検出手段に相当する。本実施例では、このタッチスイッチ11a(接触検出手段)の検出情報は、タッチスイッチ信号(図4に示す)として払出制御装置200から遊技制御装置100に送信され、さらに遊技制御装置100から演出制御装置300にコマンドデータとして送信される構成となっている(後述する遊技機状態チェック処理参照)。これにより、演出制御装置300が遊技者の発射操作ハンドル11(操作部)への接触の有無を常時監視できる構成となっている。
次に、遊技制御装置100の詳細な構成について、図4によって説明する。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、主基板(つまり主基板に形成された回路)に相当し、具体的には図4に示す回路よりなる。この遊技制御装置100は、図4に示すように、遊技用マイクロコンピュータ(つまり、遊技用マイコン)101を有するCPU部150、入力ポートなどを有する入力部151、出力ポートなどを有する出力部152、CPU部150と入力部151と出力部152との間を接続するデータバス153などからなる。
上記CPU部150は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン101と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路113とを有する。遊技用マイコン101には、後述する近接I/F163からの信号(始動入賞検出信号)が入力されるが、この信号を論理反転するインバータなどからなる反転回路がCPU部150にさらに設けられていてもよい。
遊技用マイコン101は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)101A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)101B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)101Cを備える。ROM101Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM101Cは、遊技制御時にCPU101Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM101B又はRAM101Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
CPU101Aは、ROM101B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、普電ソレノイド132、大入賞口ソレノイド133や一括表示装置35の駆動信号を生成したりしてパチンコ機1全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン101は、特図変動表示ゲームの大当り判定用の大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用の当り乱数等をハード的に生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU101Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータと、を備えている。
ここで、遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動される普電ソレノイド132、大入賞口ソレノイド133などの電子部品には、電源装置500で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
次に、遊技制御装置100の入力部151には、入力ポートとして、第1入力ポート160、第2入力ポート161、及び第3入力ポート162が設けられている。この入力部151には、第1始動口スイッチ120、第2始動口スイッチ121、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、大入賞口スイッチ124、磁気センサ126、盤電波センサ127、ガラス枠開放検出スイッチ211、及び前面枠(本体枠)開放検出スイッチ212からの検出信号が入力される。
入力部151には、上記の各スイッチ120〜124、127から入力される検出信号を0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)163が設けられている。近接I/F163は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチ(上記各スイッチ120〜124、127)のリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常状態を検出でき、このような異常状態を検出すると異常検知信号を出力する構成とされている。また近接I/F163には、前記のような信号レベル変換機能を可能にするため、電源装置500から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されている。
ここで、近接I/F163の出力(異常検知信号除く)のうちの一部(上記各スイッチ120〜124からの出力)は第3入力ポート162へ供給され、データバス153を介して遊技用マイコン101に読み込まれるとともに、主基板としての遊技制御装置100から中継基板170を介して試射試験装置(図示省略)へ供給されるようになっている。
また、近接I/F163の出力のうち盤電波センサ127の検出信号は、第2入力ポート161へ供給され、データバス153を介して遊技用マイコン101に読み込まれるようになっている。
近接I/F163の出力のうち第1始動口スイッチ120と第2始動口スイッチ121の検出信号は、第3入力ポート162の他、遊技用マイコン101へ反転回路無しで入力されるように構成されている。ここに反転回路を設ける必要があるのは、遊技用マイコン101の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されている場合である。本例は、遊技用マイコン101の信号入力端子が正論理を有効レベルとして検知できる場合であるので、反転回路は不要となる。
さらに、近接I/F163の出力のうち、近接I/F163において各スイッチ120〜124やセンサ127の異常を検出した際に出力される前述の異常検知信号は第2入力ポート161へ供給され、データバス153を介して遊技用マイコン101に読み込まれるようになっている。
次に第2入力ポート161には、ガラス枠開放検出スイッチ211や前面枠(本体枠)開放検出スイッチ212からの信号、磁気センサ126からの信号が入力されるとともに、盤電波センサ127からの信号が近接I/F163を介して入力され、前記異常検知信号が近接I/F163から入力される。
なお、磁気センサ126について説明すると、図4では磁気センサ126が1個のように示されているが、これは遊技制御装置100への入力が1本になっているだけで、実際には複数の磁気センサ(本例では4個)が搭載され、中継基板(センサと主基板の間に存在。図示省略)上でワイヤードオア接続されている。
ここで、第2入力ポート161が保持しているデータは、遊技用マイコン101が第2入力ポート161に割り当てられているアドレスをデコードすることにより対応のイネーブル信号(図示省略)をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる(他のポートも同様)。
一方、第1入力ポート160には、払出制御装置200からの信号やRAM初期化スイッチ504からの信号(初期化スイッチ信号)が入力されている。そしてこれら信号は、第1入力ポート160からデータバス153を介して遊技用マイコン101に供給されている。払出制御装置200からの信号には、枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常を示す払出異常ステータス信号、払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、前述したタッチスイッチ信号がある。ここで、オーバーフロースイッチ信号は、下皿10に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。枠電波不正信号は、前面枠4等に設けられた枠電波センサ(図示省略)が電波を検出することに基づき出力される信号である。タッチスイッチ信号は、既述したように、遊技者の手などが発射操作ハンドル11に接触すると前述したタッチスイッチ11aによって出力される信号である。
また、払出ビジー信号は、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。この払出ビジー信号は、遊技球の払出動作に関連するエラーが発生していない限り、基本的に遊技球(賞球又は貸球)の払出動作を実行する際にオンになる信号である。このため、エラーが発生しておらず(即ち、払出異常ステータス信号、シュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号などがオンしておらず)、遊技制御装置100が賞球払出のコマンドを払出制御装置200に送信して賞球払出を指令していない状態で、この払出ビジー信号が立っていれば(オンしていれば)、遊技制御装置100では貸球の払出動作が実行されたと判定することができる。
また入力部151には、電源装置500からの停電監視信号や、リセット信号などの信号を遊技用マイコン101等に入力するためのシュミットトリガ回路(シュミットバッファ)164が設けられており、シュミットトリガ回路164はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置500からの信号のうち停電監視信号は、一旦第1入力ポート160に入力され、データバス153を介して遊技用マイコン101に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン101に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路164によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン101に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部152の各ポート(後述するポート175,176,177、180)に供給される。また、リセット信号RESETは出力部152を介さずに直接中継基板170に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板170のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RESETを中継基板170を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部151の各入力ポート160乃至162には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン101によって出力部152の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部151の各ポートから遊技用マイコン101が読み込んだデータは、遊技用マイコン101のリセットによって廃棄されるためである。
次に、遊技制御装置100の出力部152は、データバス153に接続された出力ポートとして、第1ポート175、第2ポート176、第3ポート177及び第4ポート180を備える。なお、遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、シュミットバッファ(シュミットトリガバッファ)173を介してシリアル通信でデータが送信される。
シュミットバッファ173は、払出制御装置200や演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために、遊技制御装置100からのデータ信号を払出制御装置200及び演出制御装置300へ出力することのみを許容する単方向のバッファである。
第1ポート175は、変動入賞装置27の開閉部材27bを開閉させる大入賞口ソレノイド133、普通変動入賞装置26の開閉部材26bを開閉させる普電ソレノイド132の各開閉データを出力するための出力ポートである。
第2ポート176は、一括表示装置35に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための出力ポートである。
第3ポート177は、一括表示装置35のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための出力ポートである。
第4ポート180は、大当り情報などパチンコ機1に関する外部情報を外部情報信号として外部情報端子板55へ出力するための出力ポートである。なお、外部情報端子板55から出力された情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や管理装置に供給される。また、外部情報端子板55にはフォトリレー55aが搭載されており、このフォトリレー55aを介して外部情報が外部装置としての管理装置(図示省略)に伝送される。なお、フォトカプラでは極性があるので、接続に注意する必要があるが、上記のようにフォトリレー55aを用いれば極性が不要となり、便利であるという利点がある。
なお出力部152には、データバス153に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板170を介して出力するバッファ174が実装可能に構成されている。このバッファ174は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ機1の遊技制御装置100(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F163から出力される始動口SWなど加工の必要のないスイッチ120〜124の検出信号は、図4に示した近接I/F163出力側でのパターン分岐によって、バッファ174を通さずに中継基板170を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ126や盤電波センサ127のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン101に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス153からバッファ174、中継基板170を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板170には、上記バッファ174から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板170上のポートには、遊技用マイコン101から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また出力部152には、複数の駆動回路(第1ドライバ178a〜第4ドライバ178d)が設けられている。第1ドライバ178aは、第1ポート175から出力される大入賞口ソレノイド133、普電ソレノイド132の各開閉データ信号を受けて、それぞれのソレノイド駆動信号を生成し出力する。第2ドライバ178bは、第2ポート176から出力される一括表示装置35の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する。第3ドライバ178cは、第3ポート177から出力される一括表示装置35の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する。第4ドライバ178dは、第4ポート180から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板55へ出力するものである。
なお、第1ドライバ178aには、32Vで動作する大入賞口ソレノイド133、普電ソレノイド132を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置500から供給される。
また、前記セグメント線を駆動する第2ドライバ178bには、DC12Vが供給される。また前記デジット線を駆動する第3ドライバ178cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。なお一括表示装置35は、12Vを出力する第2ドライバ178bにより前記セグメント線を介して所定のLEDのアノード端子に電流が流し込まれ、接地電位を出力する第3ドライバ178cにより所定のLEDのカソード端子からセグメント線を介して電流が引き抜かれることで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて所定のLEDが点灯する。また第4ドライバ178dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
さらに、出力部152には、外部の検査装置185へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ179が設けられている。フォトカプラ179は、遊技用マイコン101が検査装置185との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン101が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート160乃至162のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成と、この演出制御装置300に接続される機器について、図5によって詳細に説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン101と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、該CPU311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ12a,12bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI313と、信号変換回路315とを備えている。
ここで、主制御用マイコン(CPU)311の他に、該CPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)を配置し、2つのCPUを備え、VDPは該2ndCPUからのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うという構成を採用してもよいが、本実施例では、高性能化したCPU311のみを備え、配置スペースやコストの点で有利にしている。
上記主制御用マイコン(CPU)311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)321、作業領域を提供するRAM326、停電時に電力供給されなくても記憶内容を保持可能なFeRAM327、RTC(real time clock)325、及びWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路328が接続されるとともに、VDP312が接続される。
RTC325は時刻を刻むクロック素子であり、設定により実時刻に合わせることが可能であり、そのクロック信号は主制御用マイコン311に送られる、主制御用マイコン311はRTC325からの信号を用いて、例えば遊技店のイベント告知や特殊演出など時刻に関した演出制御が可能になっている。
一方、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM322に加えてVRAM329が接続され、音源LSI313には音声データが記憶された音声ROM323が接続されている。なお、画像ROM322には映像データとして複数の動画(ムービー)が格納されている。
ここで、キャラクタデータは画像ROM322に格納されているが、キャラクタの動きの情報を表すモーションデータやモーションデータの繋がりを定義しているシナリオデータはPROM321に格納されている。
画像ROM322はキャラクタデータ記憶手段に相当し、PROM(制御ROM)321はモーションテーブル記憶手段及びシナリオテーブル記憶手段に相当する。
主制御用マイコン311は、遊技制御装置100の遊技用マイコン101からの制御コマンドである演出コマンド(前記バッファ173から出力されるデータ信号)を解析し、演出内容を決定して表示装置41の出力映像の内容を指示したり、音源LSI313への再生音の指示、前述した盤装飾装置42、枠装飾装置43や盤演出装置44の駆動制御などの処理を実行する。
ここで、本実施例では表示装置41、盤装飾装置42、枠装飾装置43、盤演出装置44、スピーカ12a,12b等は演出手段を構成する。
例えば、変動表示ゲームを実行する際には、遊技制御装置100から停止図柄の組み合わせ(結果態様)のデータと、リーチ系統(或いは変動時間)のデータとを含むコマンド(例えば後述する変動パターンコマンド)が、演出制御装置300に送信される構成となっており、これを受けた主制御用マイコン311は、この停止態様と変動時間を満足する変動態様を選択して、VDP312を介して表示装置41に所定の特図を変動表示させて最終的に特定の図柄の組み合わせ(結果態様)を導出表示させる特図変動表示ゲームの制御を行う構成となっている。
なお、演出制御装置300の制御で実際に実施される特図の変動表示等の態様は、遊技制御装置100からのコマンドによって一義的に決定されてもよいが、上記コマンドで与えられた条件の範囲で、演出制御装置300の主制御用マイコン311が乱数抽出などによって態様を最終的に選択する構成(演出制御装置300にも態様を選択する、ある程度の裁量が与えられた構成)となっている。
ここで、主制御用マイコン311の作業領域を提供するRAMとしては、チップ内部のRAM311aもある。
また、主制御用マイコン311と音源LSI313は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI313から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、前述の上スピーカ12a及び下スピーカ12bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI313で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ12a及び下スピーカ12bから出力される。
なお、主制御用マイコン311と音源LSI313との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行う構成としてもよい。その場合、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
また、特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行なわれるように構成されている。一般には、パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。またVDP312には、前述した画像ROM322やVRAM329に加えて、信号変換回路315も接続されている。ここで、VRAM329は、画像ROM322から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)である。また、信号変換回路315は、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する回路である。VRAM329や信号変換回路315は、VDP312内に設けてもよい。
VDP312から信号変換回路315へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路315を介して表示装置41に表示される。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠5や遊技盤20に設けられているランプ類の点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNC、データの送受信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nと、主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100の遊技用マイコン101から送信されてくるコマンド(前記バッファ173から出力されるデータ信号)を受信するインタフェース回路(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、上記遊技用マイコン101からの制御コマンド(演出コマンド)、例えば客待ちデモコマンド、変動パターンコマンド等を、主制御用マイコン311が受信する。
なお、遊技制御装置100の遊技用マイコン101から送信されてくるコマンドは、必要に応じてRAM311a又はRAM326に記憶される。
また、遊技制御装置100の遊技用マイコン101はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
さらに、演出制御装置300には、前述の盤装飾装置42のLEDを駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前述の枠装飾装置43のLEDを駆動制御する枠装飾LED制御回路333、前述の盤演出装置44のモータやソレノイドを駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。これらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(CPU)311と接続されている。なお、盤装飾装置42や枠装飾装置43の発光源として、LED以外の発光源が使用されてもよい。また、ガラス枠5にモータ(例えばムービングライトや演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
また、演出制御装置300には、SW入力回路336が備えられている。
SW入力回路336は、ガラス枠5に設けられた演出ボタン9に内蔵されている演出ボタンSW46のオン/オフ状態、ガラス枠5に設けられたタッチパネル9aの操作状態、及び盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出役物SW(演出モータSW)47のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する回路である。
このSW入力回路336には、前述の音量SW338も接続されている。SW入力回路336は、前述の音量SW338の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する。
なお、図3で説明した設定確認用LED339は、本例の場合、盤装飾装置42を構成する要素の一つとして、前述した盤装飾LED制御回路332を介して主制御用マイコン311に制御される構成となっている。
電源装置500の通常電源部501は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、前述のLEDやスピーカ12a,12bを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部501に設けるようにしてもよい。
電源装置500の制御信号生成部503により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また当該リセット信号は、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312へのVDPRESET信号、音源LSI313とアンプ回路337へのSNDRESET信号、各制御回路332〜334へのIORESET信号として、演出制御装置300の各デバイスにそれぞれ供給され、これらデバイスをリセット状態にする。
なお、この演出制御装置300のRAM(RAM311aとRAM326の少なくとも一方)にも、停電時に電源装置500のバックアップ電源部502からバックアップ電源が供給される構成となっていてもよい。
また、演出制御装置300には遊技機1の各所を冷却する冷却FAN48が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN48が駆動するように構成されている。
また、この実施例においては、主制御用マイコン311の有する汎用のポートを利用して、VDP312に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、主制御用マイコン311とVDP312の動作の連携性を向上させることができる。
なお本例の場合、上記演出制御装置300を構成する回路基板が、サブ制御基板(サブ基板ともいう)に相当する。そして、以上説明したように、表示装置41を制御する演出制御装置300(サブ制御基板)がスピーカやランプ類や装飾用の可動部などを制御しており、遊技制御装置100を構成する主基板は、サブ制御基板へ制御コマンドを送ることで前記可動部などを間接的に制御している。このため、主基板の配線パターンなどのハード構成は機種が異なっても基本的に同じであり、遊技機用マイコン101に機種毎の遊技プログラムをインストールすることによって、技術的には主基板を機種やブランドが異なっても共用できる。
E.遊技の概要
次に、本例のパチンコ機1で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技開始当初の時点(或いは遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置100のバッファ(図4ではバッファ173に相当)から演出制御装置300に送信され、表示装置の表示部41aには客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。
そして、ガイドレール21を介して遊技領域22に打込まれた遊技球が、特図の始動入賞口25又は26aに入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、特図の変動表示を指令するコマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信され、表示部41aにおいて特図(数字、文字、記号、模様等よりなるもの)が変動(例えば、スクロール)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、特図の変動表示ゲーム(以下、特図変動表示ゲームという)が行われる。
そして、この特図変動表示ゲームの停止結果態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別結果態様(例えば、「3、3、3」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数等の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記特図変動表示ゲームが開始される。
また、通常モードにおいて、変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様のうちの特定の態様(例えば、「7、7、7」のゾロ目)であれば、上記大当りになるとともに、大当り遊技後(後述する特賞期間後)に、遊技状態が通常モードから確変モードへ移行する。この確変モードでは、特図が大当りになる確率(以下、特図の大当り確率という)を高める制御が行われる。また場合によっては、いわゆる時短(特図等の変動表示時間を短くする等して変動表示ゲームの頻度を高め当り易くするもの)も行われる。
上記大当りになって大当り状態に移行すると、ファンファーレ期間(大当りになったことを演出する効果音の出力などが実行される期間)を経て、変動入賞装置27の大入賞口27aが、規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(大当たりラウンド)が行われる。そしてこの開放動作は、規定のラウンド数だけ繰り返し行われる。また、この大当り状態では、大当り状態を演出したり、大当りラウンド数などを遊技者に報知するための大当り画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信され、表示部41aでは、このような大当り中の表示が実行される。
なお、この大当り状態になっている期間(ファンファーレ期間と、大入賞口が開放されている大当りラウンドの期間と、大当りラウンドと次の大当りラウンドの間のインターバル期間と、エンディング期間)が、特賞期間に相当する。
また上記大当りのラウンド数としては、例えば、通常は15ラウンド大当りが主の大当りであるが、プレミアとして16R大当りを発生させる構成でもよいし、その他の構成(例えば6R又は4R)でもよい。また、いわゆる突確(出玉の少ない大当りを経由して大当り確率が変化する突然確変)として2ラウンド大当り等があってもよい。
さらに、第2変動入賞装置がある場合には、表示装置41による変動表示ゲームの停止結果態様が特殊な態様(例えば、「3、特殊図柄、3」などの特殊目)になると、特殊大当りと呼ばれる特典が発生し、第2変動入賞装置の開閉部材が規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば5個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(大当たりラウンド)が行われる。そしてこの開放動作は、規定のラウンド数だけ繰り返し行われる。
一方、上記特図の変動表示ゲーム中又は大当り中に、始動入賞口25又は26aにさらに遊技球が入賞したときには、表示部41a等で特図の始動記憶の保留表示が行われて例えば4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当り状態が終了した後に、その始動記憶に基づいて上記特図の変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態(客待ちデモ演出中)に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当りで終了すれば大当り状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当りが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当りが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
なお本形態例では、例えば特図の始動記憶(特図始動記憶)の表示を2種類(特図1保留表示と特図2保留表示)行うようにし、特図変動表示ゲームとして、2種類の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲーム)を実行する。即ち、遊技球が第1始動入賞口25に入ることによる特図始動入賞(第1始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第1始動入賞口25に入賞すると、第1始動記憶(特図1保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。
また、遊技球が第2始動入賞口26a(普電の始動口)に入ることによる特図始動入賞(第2始動入賞)があると、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第2始動入賞口26aに入賞すると、第2始動記憶(特図2保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる構成となっている。
なお、第1始動記憶と第2始動記憶の両方があるときには、予め設定されたルールに従って第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのうちの何れかが先に実行される。例えば、第2始動入賞口26aに対応する第2変動表示ゲームが優先的に行われる態様(即ち、第2始動記憶が優先的に消化される態様)、或いは2種類の変動表示ゲームが入賞順に行われる態様などが有り得る。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート32を通過したときは、表示部41a等で普図の変動表示による普図の変動表示ゲーム(以下、普図変動表示ゲームという)が行われる。そして、この普図変動表示ゲーム結果(停止した普図)が所定の態様(特定表示態様)であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
この普図当りになると、第2始動入賞口26aを開閉する開閉部材26bが開いた開状態に、所定の開放時間だけ一時的に保持される遊技が行われる。これにより、遊技球が始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート32にさらに遊技球が入賞したときには、一括表示装置35によって普図始動記憶の保留表示が実行されて、例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
F.制御系の動作
次に、遊技制御装置100の制御内容について図6〜図87により説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン101によって実行される制御処理は、主に図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
最初に、以下のフローチャートの説明に使用する主要な構成の概念を明確にしておくと、下記の通りである。
(イ)特図の表示装置
前述したように、一括表示装置35で本特図や本普図を表示している。以下の遊技制御装置100のフローチャートで特図という場合には、原則として一括表示装置35で表示される「本特図」の方を指している。また、表示装置41で表示される遊技者向けの演出用のダミー表示の方を指す場合は「飾り特図」という。但し、遊技機の説明をする上で、必要な場合には「飾り特図」を含めて説明することもある。
(ロ)普図の表示装置
以下の遊技制御装置100のフローチャートで普図という場合には、原則として一括表示装置35で表示される「本普図」の方を指している。また、表示装置41で普図を表示する構成を採用し、表示装置41で表示される遊技者向けの演出用のダミー表示の方を指す場合は、例えば「飾り普図」という。
ただし、本実施例では、このような普図の表示を表示装置41では表示していない構成になっている。なお、普図(ここでは飾り普図)表示を行う表示器を設けてもよい。遊技機の説明をする上で、必要な場合には「飾り普図」を表示する装置を含めて説明することもある。
(ハ)普電
普電に相当する装置は、普通電動役物(普電)としての普通変動入賞装置26である。
なお、既述したように普電に入賞し易くなる特別制御(普図の変動時間を短縮する制御など)を行って始動入賞をサポートすることが行われるが、これを普電サポート(或いは、単に電サポ)ということがある。
(ニ)特図記憶
以下の遊技制御装置100のフローチャートで特図保留(単に「保留」という場合もある)、特図記憶、あるいは特図の始動記憶という場合には、原則として一括表示装置35で表示される「本特図記憶」の方を指している。また、表示装置41で表示される遊技者向けの演出用のダミー表示の方を指す場合は「飾り特図保留」、あるいは「飾り特図記憶」という。
(ホ)普図記憶
以下の遊技制御装置100のフローチャートで普図保留、普図記憶、あるいは普図の始動記憶という場合には、原則として一括表示装置35で表示される「本普図記憶」の方を指している。また、表示装置41で表示される遊技者向けの演出用のダミー表示の方を指す場合は「飾り普図保留」、あるいは「飾り普図記憶」という。
ただし、本実施例では、このような普図の始動記憶表示を表示装置41では表示していない構成になっている。なお、普図の始動記憶(ここでは飾り普図記憶)表示を行う表示器を設けてもよい。遊技機の説明をする上で、必要な場合には「飾り普図記憶」を表示する装置を含めて説明することもある。
(ヘ)変動入賞装置
変動入賞装置27は、開閉部材27bによって開閉される大入賞口27aを有する装置(いわゆるアタッカー)である。この変動入賞装置27は、普通変動入賞装置と区別するために特別変動入賞装置ということもある。
〔遊技制御装置のメイン処理〕
まず、図6、7により、遊技制御装置100(遊技用マイコン101)のメイン処理を説明する。
このメイン処理は、遊技用マイコン101に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。すなわち、電源装置500の図示省略した電源スイッチがオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置500の制御信号生成部503からリセット信号が遊技制御装置100に入力されて遊技用マイコン101のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、遊技用マイコン101が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されて遊技用マイコン101が起動する。また、作業者が遊技制御装置100のユーザワークRAM等(例えばRAM101C)の初期化をしようとする場合には、遊技制御装置100のRAMクリアスイッチ504(初期化スイッチ)をオン操作しながら前記電源スイッチをオン操作する必要がある。
遊技用マイコン101が起動すると、まず割込みを禁止する処理(ステップS1)を行い、次いで、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート160)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート160にはRAM初期化スイッチ504からの初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート160の状態を読み込むことで、初期化スイッチ(RAM初期化スイッチ504)の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチの状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチを操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチを操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8乃至S12)を行う。まず、電源装置500から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば、2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。なお、ステップS7により電源ディレイタイマが設定されて同タイマがカウントを進行中である場合にも、ステップS9の停電監視が行われる。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;YES)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;NO)には、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;YES)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機(パチンコ機1)の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなしているので、これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM(例えば、RAM101C)へのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;NO)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、続いてタイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;NO)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;YES)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(2値信号の「0」に相当する信号:つまり出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
ここで、本実施例においてRWMとはRAM101Cを指すが、RAMに限らず、RWMとして例えばEEPROM等の読出し書込み可能な記憶素子を含めて使用してもよい。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップS14が設けられている。
続いて、シリアルポート(遊技用マイコン101に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップS15)。即ち、演出制御装置300等との間でシリアル通信を行う必要があるので、シリアルポートを使用する状態に設定する。
次いで、先に読み込んだ第1入力ポート160の状態から初期化スイッチ(RAM初期化スイッチ504)がオンにされたかを判定する(ステップS16)。これは、初期化スイッチ信号の状態によって前記初期化スイッチがオンしているか否か判断するもので、初期化スイッチがオンしていれば、ステップS26に進み、オンしていなければステップS17に進む。
なお、ステップS26に進むのは、前記初期化スイッチがオン操作されて遊技用マイコン101が起動した場合、後述するステップS17、ステップS18のそれぞれでRWMの停電検査領域1、停電検査領域2が正常ではないと判定された場合、或いは後述するステップS20でチェックサムが正常でないと判定された場合である。このため、ステップS26に進むと、ステップS26乃至S30において遊技用マイコン101のRWM内のデータを初期化するなどの処理を行う。
初期化スイッチがオンしていなければ、ステップS17に進んで、RWMの停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか否かチェックし、ステップS17でチェック結果が正常でないと判断すると、ステップS26にジャンプする。一方、ステップS17でのチェック結果が正常であれば、続くステップS18でRWMの停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか否かチェックする。そして、ステップS18でチェック結果が正常でなければステップS26にジャンプし、チェック結果が正常であれば、ステップS19に進む。
このように、RWMの停電検査領域1、2の値が全て正常であれば、停電復帰時であると判断してステップS19に進むことになる。一方、RWMの停電検査領域1、2の値が異常であれば(正常に記憶されてなければ)、通常の電源投入時であるとしてステップS26にジャンプすることになる。
なお、停電検査領域チェックデータ1、2は、後述するステップS41、42で設定されるものである。これらのステップS17、18では、このように複数のチェックデータ1,2によって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップS19では、RWMのデータのチェックサムを算出し、ステップS20では算出したチェックサムと電源遮断時のチェックサムとを比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRWMのデータが壊れているとき)には、ステップS26に進み、前記チェックサムが正常である場合には、図7のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
ステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域1,2、チェックサム領域、及びエラー不正監視に係る領域である。エラー不正監視に係る領域には、例えば、以下の領域が含まれる。
・外部情報領域の扉・枠開放信号、セキュリティ信号
・試験信号領域の遊技機エラー状態信号
・状態スキャンカウンタ(遊技枠状態監視スキャンカウンタ)
・前枠(ガラス枠)開放監視領域
・遊技枠(前面枠)開放監視領域
・シュート球切れ監視領域
・オーバーフロー監視領域
・払い出し異常監視領域
・スイッチ1、2異常監視領域
・大入賞口不正入賞監視領域
・普電不正入賞監視領域
・磁石不正監視領域
・電波不正監視領域
・大入賞口不正監視情報
・普電不正監視情報
なお、ステップS21では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様に発射操作ハンドル11への接触の有無を示すタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
ステップS21を経ると、その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;NO)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;YES)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置35に設けられる高確率報知LED(図示略)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。これにより、今回の高確率状態に対応する処置が行なわれることとなり、例えば一括表示装置35に設けられる高確率報知LEDが点灯して高確率状態を知らせる表示がされる。
次いで、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、ステップS27において書き込まれた値(0)ではない値を初期値とする領域のことであり、本実施例では客待ちデモ及び演出モードの設定に係る領域である。これらの領域の具体例は、例えば以下の通りである。
<初期化すべき領域>
・客待ちデモフラグ領域(後述のステップS472等で使う)
・演出モード移行情報領域(後述のステップS529等で演出モード移行情報がセーブされる領域)
・セキュリティ信号制御タイマ(後述のステップC68等で使う)
・次モード移行情報領域(後述のステップS778等参照)
・特図ゲームモードフラグ領域(後述のステップS759参照)
・特図ゲームモードフラグ退避領域(後述のステップS701等参照)
次いで、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
なお、RAM初期化時のコマンドが送信されると、演出制御装置300は演出装置のモータの動作位置を初期位置にするなどの初期化を行い、RWMクリアがなされたことを報知する演出を開始する。
さて、上述のステップS25あるいはステップS30から、ステップS31に進むと、ステップS31では、遊技用マイコン101(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン101内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU101Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU101Aによって行われる。
また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。すなわち、ステップS32の処理では、ハード乱数ビット転置パターンを設定し、大当り乱数のビット転置も行う。
ここで、ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(ビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(ビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
次いで、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする(ステップS33)。本実施例の場合、各種初期値乱数としては、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)の初期値乱数(即ち、大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)の初期値乱数(即ち、当り初期値乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)の初期値乱数(即ち、当り図柄初期値乱数)がある。なお、普図に関する乱数は、例えば「普図当り乱数」を単に「当り乱数」というように、「普図」という語を省略する場合がある。
なお、本実施例で使用するCPU101A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値をステップS33で各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで更新される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
次いで、ステップS34で割込みを許可し、次のステップS35では、初期値乱数更新処理を行う。初期値乱数更新処理は、遊技球を発射するタイミングを計って故意に大当り等をねらうことが困難になるように、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すためのものである。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、特に限定されるわけではないが、本実施例においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はCPU101A内の乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで更新)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
また、特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でもよいし、別個に設けられていてもよいが、本実施例においては共通であるとして説明している。
次いでステップS36に進み、電源装置500から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込み、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップS37で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップS38に進み、オンしていなければステップS35に戻る。通常運転中は、ステップS35〜S37を繰り返す。
すなわち、停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;NO)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。つまり、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
そして、ステップS38に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップS39に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップS37に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップS39以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップS38で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップS39に進むと、割込を禁止した後、次のステップS40で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップS41、S42で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、ステップS41で前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、ステップS42で停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップS42を経ると、次のステップS43でRWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行なった後、ステップS44で算出したチェックサムを所定のチェックサム領域にセーブする。
次いでステップS45でRWMへのアクセスを禁止した後、待機する(遊技機の電源が遮断されるのを待つ)。
このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
なお、以上のステップS39〜S45の停電処理は、停電によって電源電圧が遊技用マイコン101の動作電圧未満に低下する前に行われる。
〔チェックサム算出処理〕
次に、前記メイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)を図8により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS51で算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し、ステップS52で繰り返し数を設定する。繰り返し数は、使用しているRWMのバイト数に対応して設定される。次いで、ステップS53で算出値として「0」を設定した後、ステップS54で算出値+算出アドレスの内容を新たな算出値として演算する。このようにして、各アドレスの毎の内容を算出値として加算していく。次いで、ステップS55で算出アドレスを「+1」だけ更新し、ステップS56で繰り返し数を「−1」だけ更新して算出終了かをチェックし、ステップS57で算出終了か否かを判定しする。ステップS57の判定結果がNOであれば、ステップS54に戻ってルーチンを繰り返す。そして、繰り返した回数=RWMのバイト数になると、算出終了と判断してステップS57からYESに抜けて、ルーチンを終了する。
このようにして、RWMの電源遮断時におけるチェックサムの算出が行われる。
〔初期値乱数更新処理〕
次に、前記メイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を図9により説明する。
このルーチンが開始されると、大当り図柄初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS61)、小当り図柄初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS62)、当り初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS63)、当り図柄初期値乱数をインクリメント(更新(+1))する処理(ステップS64)、を順次行う。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、既述したように、特図の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数で、0〜99の範囲で更新していく。また、「当り初期値乱数」は普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことで、0〜250の範囲で更新していく。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100(遊技用マイコン101)のタイマ割込み処理を図10により説明する。
このタイマ割込み処理は、前述したメイン処理におけるステップS31、S34の処理により、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU101Aに入力されて割込み(タイマ割込み)が発生することで開始される。遊技用マイコン101においてこのタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、このタイマ割込み処理が開始される。
このタイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS70)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS71)。ステップS71では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。
次いで、ステップS72で入力処理を実行する。この入力処理では、前述の各センサ類(始動口スイッチ120、121、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、大入賞口スイッチ124など)の検出信号(各入力ポートの状態)の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
次に、ステップS73で、後述する各ステップで設定された出力データを対応する出力ポートに設定し出力する出力処理を実行する。これは、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド133、普電ソレノイド132)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための処理である。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され(後述のステップS138a参照)、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(これも発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次いでステップS74で、払出コマンド送信処理を行う。これは、各種処理で遊技用マイコン101の送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する処理である。
次いで、ステップS75、S76で乱数更新処理1、2をそれぞれ実行する。詳細は後述するが、乱数更新処理1では初期値乱数による各乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、普図の当り乱数、普図の当り図柄乱数)の初期値の設定、乱数更新処理2では変動パターン乱数のソフトウェアによる更新が行われる。このうち乱数更新処理1によれば、前述した「初期値変更方式」による各乱数の初期値の更新が実現される。また、乱数更新処理2によれば、タイマ割込み処理のルーチンが繰り返される毎に、変動パターン乱数が変り、変動パターン乱数の抽出値がアトランダム性を保つようになる。
なお、変動パターン乱数は、本例では変動パターン乱数1〜3の3種類が有る。このうち、変動パターン乱数1は後半変動(リーチ開始後の変動)のリーチ系統を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分(例えばプラス1コマで特図が停止するかマイナス1コマで特図が停止するか)を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動(リーチ開始前までの変動)の態様を選択するための乱数である。また、上記変動パターン乱数は変動態様の全てを直接決定するものでもよいが、本例では、具体的な態様は演出制御装置300が決定する。例えば、変動時間とリーチ系統(リーチの大まかな種別)のみを変動パターン乱数1により決定し、決定した変動時間とリーチ系統に基づいて演出制御装置300が具体的な変動態様を決定する。
次いで、ステップS77では、入賞口スイッチ監視処理と状態監視処理を実行する。入賞口スイッチ監視処理は、前述したように設定される入力フラグ(特図の始動口スイッチ120、121、入賞口スイッチ123、大入賞口スイッチ124)を監視し、例えば大入賞口スイッチ124の入力フラグが設定されていると、15個の賞球払い出しを払出制御装置200に要求する前準備などの処理を実行するものである。また状態監視処理は、前述の各センサ類の未検出エラーや、賞球排出の過剰エラーや、ガラス枠5の開放状態、及び大入賞口27a、普電26の開放中以外での不正入賞などを監視するための処理である。
次に、ステップS78では、特図ゲーム処理を行う。この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。即ち、変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当り乱数の判定や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる(詳細後述する)。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置300などへ送信するコマンドの内容(コマンドデータ)を設定する。
次いで、ステップS79では、普図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて演出制御装置300などへ送信するコマンドの内容を設定する処理などを行う。
次に、ステップS80では、セグメントLED編集処理を実行する。これは、ステップS78の特図ゲーム処理において決定された特図の図柄やステップS79の普図ゲーム処理において決定された普図の図柄、その他の情報を、一括表示装置35の本特図の表示器(LED、7セグメントの表示器)において表示するための処理である。
次に、ステップS81では磁石不正監視処理を実行する。これは、磁気センサ126からの検出信号をチェックして異常がないか判定するものである、例えば、磁気センサ126の入力フラグが設定されていると、磁気エラーが発生したとして、所定の処理(不正報知のコマンドの準備等)を実行する。
次いで、ステップS82では盤電波不正監視処理を実行する。これは、盤電波センサ127からの検出信号をチェックして異常がないか判定するものである、例えば、盤電波センサ127の入力フラグが設定されていると、電波を用いた不正が発生したとして、所定の処理(不正報知のコマンドの準備等)を実行する。
次に、ステップS83では外部情報編集処理を実行する。これは、遊技制御装置100から外部へ出力しようとするデータの編集を行うものである。
ステップS83を経ると、当該タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、前記タイマ割込み処理における入力処理(ステップS72)を図11により説明する。
入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート160に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS91)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(ステップS92)。
ここで、入力ポート1(第1入力ポート160)で監視するスイッチは、以下の通りである。
・枠電波不正信号(ビット0)
・払出ビジー信号(ビット1)
・払出異常ステータス信号(ビット2)
・シュート球切れスイッチ信号(ビット3)
・オーバーフロースイッチ信号(ビット4)
・タッチスイッチ信号(ビット5)
・RAM初期化スイッチ(ビット6)
・停電監視信号(ビット7)
なお、上記ビット6とビット7は、この入力処理では未使用扱いとなり、ステップS92でクリアされる。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップS93)。
次いで、ステップS94で入力ポート2、即ち第2入力ポート161のアドレスを準備し、ステップS95でRWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する。
ここで、本実施例において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次いで、ステップS96で未使用のビットデータを準備し、ステップS97で反転するビットデータを準備する。例えば、盤電波センサ127は検出信号の反転が必要なので、そうようなセンサ/スイッチ等のビットデータを準備するものである。
なお、未使用のビットデータ、反転するビットデータは入力ポート毎に準備されている。これらのデータは、フローチャート内で名称が同じであるが、入力ポート毎に別のデータである。但し、結果として同じ値のデータである可能性もある。
次に、ステップS98でスイッチ読込み処理を行う。
ここで、入力ポート2(第2入力ポート161)で監視するスイッチは、以下の通りである。
・盤電波センサ(ビット0)(反転ビット):
・スイッチ異常検知信号(ビット1):図4では「異常検知信号」
・磁気センサ(ビット2):
・ガラス枠開放検出スイッチ(ビット3)
・前面枠(本体枠)開放検出スイッチ(ビット4)
・未使用(ビット5〜7)
次いで、ステップS99で入力ポート3、即ち第3入力ポート162のアドレスを準備するとともに、ステップS100でRWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し、ステップS101で未使用のビットデータを準備する。その後、ステップS102で反転するビットデータを準備し、さらにステップS103でスイッチ読込み処理を行い、入力処理を終了する。
ここで、入力ポート3(第3入力ポート162)で監視するスイッチは、以下の通りである。
・始動口2スイッチ(ビット0):第2始動口スイッチ121
・始動口1スイッチ(ビット1):第1始動口スイッチ120
・左入賞口スイッチ(ビット2):入賞口スイッチ123−1
・右入賞口スイッチ(ビット3):入賞口スイッチ123−2
・ゲートスイッチ(ビット4):ゲートスイッチ122
・大入賞口スイッチ(ビット5):大入賞口スイッチ124
・未使用(ビット6〜7)
なお、上記ビット0〜5の各スイッチの信号は、図4に示すように第3入力ポート162の入力側(近接I/F163の出力側)におけるパターン分岐により、中継基板170を介して試射試験装置へ試験信号として出力される構成となっている。即ち、始動口2スイッチ(ビット0)の信号は「始動口2入賞信号」及び「普通電動役物1入賞信号1」として、始動口1スイッチ(ビット1)の信号は「始動口1入賞信号」として、左入賞口スイッチ(ビット2)の信号は「普通入賞口1入賞信号」として、右入賞口スイッチ(ビット3)の信号は「普通入賞口2入賞信号」として、ゲートスイッチ(ビット4)の信号は「普通図柄1に係るゲート通過信号1」として、大入賞口スイッチ(ビット5)の信号は「特別電動役物1入賞信号1」として、それぞれ試射試験装置へ出力される構成となっている。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップS98、S103)を図12により説明する。
スイッチ読込み処理においては、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS111)。これは、1回目の読み込みに相当する。次いで、8ビットのポートのうち未使用ビットがあれば、そのビットの状態をクリアし(ステップS112)、反転の必要なビットを反転(ステップS113)した後、RWM内の対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS114)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms;sは秒を表す)が経過するのを待つ(ステップS115)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップS116)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあれば、そのビットの状態をクリアし(ステップS117)、反転の必要なビットを反転(ステップS118)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS119)。その後、1回目と2回目の読込みで変化したビット、即ち、信号を検出し、確定ビットパターンを作成する(ステップS120)。具体的には、読み込まれた対象の入力ポートの状態のうち、1回目と2回目で状態が同じビットを「1」、違うビットを「0」とした確定ビットパターンを作成する。次いで、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS121)。
次いで、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS122)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS123)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてRWMにセーブし(ステップS124)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてRWMにセーブして(ステップS125)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。また、単純計算でタイマ割込み周期の2倍以上の時間分、スイッチの入力パルスが保持されなくてはならないので、パルスを延長する電気回路の設計やスイッチを通過する遊技球の速度を遅くするための球流路の構造設計などが必要になる。
これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、タイマ割込みの周期を延ばすことによる割込み内の処理可能量増加と、構造設計等の容易さを両立させ、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS73)を図13により説明する。
出力処理では、まず一括表示装置(LED)35のセグメントのデータを出力するポート176(図4参照)の出力データを全てオフにする(ステップS131)。続いて、大入賞口ソレノイド133、普電ソレノイド132のデータを出力する機能を有する第1ポート175に出力するデータを合成して出力する(ステップS132)。
次いで、一括表示装置(LED)35のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新(0〜3の範囲で(+1)更新)(ステップS133)し、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS134)。次いで、取得したデータと外部情報データを合成する(ステップS134a)。ここで合成する外部情報は「扉・枠開放信号」(つまり、ガラス枠5(扉)・前面枠4(枠)の開放信号のこと)と、「セキュリティ信号」(各種不正発生中と、RAMクリアによる電源投入を行ったときに所定時間出力される信号)とがある。
なお本願では、制御処理においてデータを「取得する」とは、ROM(本例の遊技制御装置100ではROM101B)からデータを取り出すことを意味する。
その後、ステップS134aで合成したデータをデジット出力ポート(第3ポート177)と外部情報出力ポート(第4ポート180)に出力する(ステップS135)。第3ポート177は一括表示装置35のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための出力ポートである。
次いで、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメントデータ領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS136)、ロードしたセグメント出力データをセグメント出力用のポート(第2ポート176)に出力する(ステップS137)。第2ポート176は一括表示装置35に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための出力ポートである。
なお本願では、上記ステップS136のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の遊技制御装置100ではRAM101C)からデータを取り出すことを意味する。
また、上記ステップS137までの処理により、一括表示装置35における所定のLEDをダイナミック点灯させることになるが、この点灯により実行される表示には、例えば、特別図柄表示、普通図柄表示、特図保留表示、普図保留表示、ラウンド表示、遊技状態表示(時短表示、高確率表示)などがある。
続いて、外部情報端子基板55へ出力するデータを合成するとともに(ステップS138)、この合成したデータと発射許可の出力データをさらに合成し(ステップS138a)、ステップS138aで合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用のポート(第4ポート180)へ出力する(ステップS138b)。第4ポート180は、大当り情報などパチンコ機1に関する情報を外部情報信号として外部情報端子板55へ出力し、また遊技制御装置100からの発射許可信号を払出制御装置200を経由して発射制御装置へ出力するための出力ポートである。
なお、ステップS138で合成するここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信号」、「メイン賞球信号」がある。
次いで、試射試験装置へ出力する試験信号の出力データ1〜3をロードして合成し、中継基板170上に設けられている試験信号出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS139)。さらにその後、試射試験装置へ出力する試験信号の出力データ4〜6をロードして合成し、中継基板170上に設けられている試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS140)。
次いで、試射試験装置へ出力する試験信号の出力データ7〜8をロードして合成し、中継基板170上に設けられている試験信号出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS141)。また、試射試験装置へ出力する試験信号の出力データ9〜10をロードして合成し、中継基板170上に設けられている試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS142)。さらに、試射試験装置へ出力する試験信号の出力データ11をロードして合成し、中継基板170上に設けられている試験信号出力ポート5へ合成したデータを出力(ステップS143)して、図13の出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS74)を図14により説明する。なお概略を説明すると、図14において左列(ステップS151〜S161)はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理、右列(ステップS162〜S172)は払出コマンドを送信する処理である。
この払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタとしての記憶領域が複数設けられてなる入賞数カウンタ領域2の各カウンタのうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域2のカウンタに「0」でないカウント数があるかを判定する(ステップS151)。
入賞数カウンタ領域2の構造(図14にも示す)は、例えば以下の通りである。
・3個賞球カウンタ
・10個賞球カウンタ
・14個賞球カウンタ
各々の入賞数カウンタは255個入賞まで記憶可能になっており、入賞数カウンタ領域2のチェックでは、上述したカウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
フローに戻り、カウント数がない場合(ステップS151:NO)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のカウンタのアドレスを更新し(ステップS152)、入賞数カウンタ領域2の全てのカウンタのカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS153)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS153;YES)と判定すると、ステップS162に進む。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS153;NO)と判定すると、ステップS151へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS151で、カウント数がある(ステップS151;YES)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタのカウント数を減算(−1)し(ステップS154)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(例えば、3個、10個、又は14個)を取得する(ステップS155)。
ステップS155を経ると、賞球残数領域の値と、ステップS155で取得した払出数とを加算する(ステップS156)。この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数(この場合、10個)に満たなかった端数が記憶されており、この処理において、賞球残数領域の値に新たに発生した賞球の払出数の値を加算する。そして、加算した値を賞球残数領域にセーブする(ステップS157)。
その後、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップS158)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップS159)。減算結果が0以上でない場合(ステップS159;NO)は、メイン賞球残数更新を終了しステップS162に進む。また、減算結果が0以上である場合(ステップS159;YES)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップS160)、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS161)、ステップS158に戻る。
このメイン賞球残数更新の処理(主にステップS156〜S161)では、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を設定する。即ち、賞球残数が10個になる度に上記ステップS160が実行されてメイン賞球信号の出力回数が+1される。外部装置(遊技店の管理装置等)には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。すなわち、メイン賞球残数更新の処理は遊技制御装置100から払出予定に基づいて賞球信号を外部装置に送信することで、払出の実払出(払出制御装置200から実際に払い出した賞球数)との整合性をとるために行われる処理である。
なお、賞球信号は主基板たる遊技制御装置100からは10個払出予定毎に1パルスが出力され、払出基板たる払出制御装置200からは10個払出毎に1パルスが出力されるようになっている。
次に、入賞数カウンタ領域2の全てのカウンタにカウント数がなく、全てのカウンタのチェックが終了した(ステップS153;YES)と判定するか、前記減算結果が0以上でない場合(ステップS159;NO)には、払出コマンド送信タイマが0でなければ当該タイマを−1更新し(ステップS162)、次いで当該タイマが0になった(タイムアップした)かを判定する(ステップS163)。この判定で、当該タイマ(払出コマンド送信タイマ)がタイムアップした(ステップS163;YES)と判定すると、この払出コマンド送信処理を終了する。一方、当該タイマがタイムアップしていない(ステップS163;NO)と判定すると、払出ビジー信号がビジー中であるか判定する(ステップS164)。そして、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS164;YES)と判定すると、この払出コマンド送信処理を終了する。一方、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS164;NO)と判定すると、後述の入賞数カウンタ領域1をチェックすべくステップS165に進む。
なお、ステップS164の判定では、第1入力ポート160のポートの状態を見るのではなく、払出ビジー信号のオン状態が検出されたときに図10の入力処理で設定される払出ビジー信号フラグを見て判定が行われる。
そしてステップS165に進むと、賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタとしての記憶領域が複数設けられてなる入賞数カウンタ領域1の各カウンタのうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域1のカウンタに「0」でないカウント数があるかを判定する(ステップS165)。
入賞数カウンタ領域1の構造(図14にも示す)は、例えば以下の通りである。
・3個賞球カウンタ
・10個賞球カウンタ
・14個賞球カウンタ
各々の入賞数カウンタは65535個入賞まで記憶可能になっており、入賞数カウンタ領域1のチェックでは、上述したカウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。前述した入賞数カウンタ領域2とこの入賞数カウンタ領域1との違いは、各カウンタの記憶容量である。
フローに戻り、カウント数がない場合(ステップS165:NO)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域1のカウンタのアドレスを更新し(ステップS166)、入賞数カウンタ領域1の全てのカウンタのカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS167)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS167;YES)と判定すると、この払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS167;NO)と判定すると、ステップS165へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS165で、カウント数がある(ステップS165;YES)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタのカウント数を減算(−1)し(ステップS168)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS169)、取得した払出数コマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS170)。そしてステップS170を経ると、前記ステップS162、S163で使用する払出コマンド送信タイマ領域に初期値(例えば200ms)をセーブし(ステップS171)、払出要求フラグ領域に要求フラグ(払出要求フラグ)のデータ(フラグが立ったことを示す情報)をセーブし(ステップS172)、このコマンド送信処理を終了する。ここでステップS172では、遊技制御装置100において、自分自身(遊技制御装置100)が払出制御装置200に対して払出要求した(賞球の払出動作を指令した)ことを他の処理で判断可能にするために、払出要求フラグのデータをセットしている(フラグが立った状態としている)。
以上のステップS162乃至S171の処理により、入賞に対応する遊技球(賞球)の払出しを指示する払出数コマンド(払出コマンドの一種)が払出制御装置200に送信され、払出制御装置200ではこの払出数コマンドに基づき遊技球(賞球)を払い出す。上記のように、払出数コマンドは、タイマ割込み毎に送信するのではなく、所定時間(例えば200ms)経ってから送る。また、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であること(即ち、払出ビジー信号がビジー中でないこと)も、払出数コマンドが送信される必要条件となっている。
なお、払出ビジー信号は、以下の状態のうちの何れか一つ以上になることを条件としてオン(ビジー中)となる。
・払出動作中
・球貸し動作中
・シュート球切れエラー中
・オーバーフローエラー中
・枠電波不正発生中
・払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチの異常中)
・払出不足エラー中
・払出過剰エラー中
・払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数の
カウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)
があるとき(=0でないとき)など
〔乱数更新処理1〕
次に、上述のタイマ割込み処理における乱数更新処理1(ステップS75)を図15により説明する。
乱数更新処理1は、図9の初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。
乱数更新処理1においては、まず、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS185)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS185;NO)は、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS191)。また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS185;YES)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS186)、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS187)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS191)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS191;NO)は、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS194)。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS191;YES)は、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS192)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS193)。その後、当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS194)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS194;NO)は、普図の当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS197)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS194;YES)は、次回初期値として当り初期値乱数をロードし(ステップS195)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS196)。その後、当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS197)。
普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS197;NO)は、乱数更新処理1を終了する。また、普図の当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS197;YES)は、次回初期値として当り図柄初期値乱数をロードし(ステップS198)、ロードした当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS199)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
次に、上述のタイマ割込み処理における乱数更新処理2(ステップS76)を図16により説明する。
乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
なお、本実施例においては、変動パターン乱数1〜3の3種類が有ることは前述したが、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、図16の乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割り込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
乱数更新処理2においては、まず更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS201)。ここでは、0乃至3の範囲で更新する。
なお、更新する乱数の種類は、以下の通りである。
・0のとき:変動パターン乱数1(上位)
・1のとき:変動パターン乱数1(下位)
・2のとき:変動パターン乱数2
・3のとき:変動パターン乱数3
次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS202)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS203)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
ここで、演出乱数更新テーブルには更新する乱数の種類分(4ブロック)のデータがあり、詳細は以下の通りである。
・上限判定値
・M1カウンタのマスク値
・更新する乱数領域の種別情報(詳細は下記)
1バイト乱数
2バイト乱数(上位)
2バイト乱数(下位)
・更新領域のアドレス
続いて、遊技用マイコン101内のM1カウンタの値をロードし(ステップS204)対応する演出乱数更新テーブルからM1カウンタの値をマスクするためのマスク値を取得して、M1カウンタの値をマスクする(ステップS205)。
なお、本実施例において遊技用マイコン101として想定しているマイコンには、リフレッシュレジスタ(以下、Rレジスタと称する)が無いので、その代わりにM1カウンタを使用している。ここで、Rレジスタは、Z80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用され、常時値が更新されるレジスタであり、読み出す毎にランダムな値が取得される。また、M1カウンタはプログラム命令をフェッチする毎に値が更新されるカウンタであり、このRレジスタと同様に読み出す毎に値が変化するカウンタである。遊技用マイコン101にRレジスタがある場合は、上記M1カウンタの代わりにRレジスタを使用してもよい。いずれにせよ、M1カウンタ或いはRレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。
また、上記マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタ(又はRレジスタ、以下同様)の下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。
なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、M1カウンタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域が2バイト乱数の上位かどうかをチェックする(ステップS206)。2バイト乱数の上位であれば(ステップS206;YES)、ステップS207に進み、マスク値によってM1カウンタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したものを加算値(上位)とし、また、「0」を加算値(下位)としてステップS208に進む。
マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
一方、更新する乱数領域が2バイト乱数の下位又は1バイト乱数であれば(ステップS206;NO)、ステップS209に分岐して「0」を加算値(上位)とし、マスク値に「1」を加算したものを加算値(下位)としてステップS208に進む。
次のステップS208では、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数かどうかをチェックする。ここで、2バイト乱数でなければステップS210へジャンプする(ステップS208;NO)。一方、乱数領域が2バイト乱数であるときはステップS211へ進む(ステップS208;YES)。ステップS210では、「0」を乱数値(上位)とし、マスク値に「1」を加算したものを更新する乱数領域の値(下位)としてステップS212に進む。
乱数領域が2バイト乱数であるときは、ステップS211で、更新する乱数領域の値(2バイト)を乱数値としてステップS212に進む。
次いで、ステップS212では乱数値にステップS207、S209で決定した加算値を加算した値を算出して新たな乱数値を求め、この乱数値がステップS203で取得した上限判定値を超えているかどうかを判定する(ステップS213)。
新たに算出した乱数値が上限判定値を超えていれば、算出した乱数値から上限判定値を差し引いて今回の乱数値とし(ステップS214)、その後、ステップS215に進む。一方、新たに算出した乱数値が上限判定値を超えていなければ、算出した乱数値を今回の乱数値とし、ステップS214をジャンプしてステップS215に進む。
ステップS215では、乱数値の下位を対応する乱数領域にセーブする。ここでは、1バイト乱数領域又は2バイト乱数の下位領域のいずれかの領域にセーブする。続いて、更新した乱数が2バイト乱数かをチェックし(ステップS216)、2バイト乱数であれば(ステップS216;YES)、乱数値の上位を乱数領域の上位(2バイト乱数(上位))側にセーブする(ステップS217)。ここでは、2バイト乱数の上位の領域にセーブする。ステップS217を経ると、当該乱数更新処理2を終了する。
一方、更新した乱数が2バイト乱数でなければ(ステップS216;NO)、ステップS217をジャンプし、その処理は行わず、当該乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU101Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。また、変動パターンとしては、後述するように、「リーチなし」の変動パターンや、「ノーマルリーチ」、多数の「スペシャル(SP)リーチ」等の各種リーチ状態における変動パターン(リーチ変動態様)が規定されている。
従って、CPU101Aは、始動入賞口25や普通変動入賞装置26の始動領域(第2始動入賞口26a)への遊技球の流入に基づいて抽出された各種乱数のうち、リーチ状態におけるリーチ変動態様を決定するためのリーチ変動態様決定用乱数(変動パターン乱数)を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS77)を図17により説明する。
入賞口スイッチ/状態監視処理は、各種入賞口に設けられたスイッチから信号の入力(信号の変化)があるか否かの監視や、エラーの監視を行う処理である。
入賞口スイッチ/状態監視処理においては、まず大入賞口(変動入賞装置27)内の一方の大入賞口スイッチ124に対応する入賞口監視テーブル1(例えば、一方の大入賞口スイッチ124からの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS221)。なお本実施例のパチンコ機1では大入賞口は1個であるが、本実施例では大入賞口スイッチ124が2つ設けられ、変動入賞装置27の大入賞口内に流入した遊技球は何れかの大入賞口スイッチ124に検出されるようになっているので、ここでは一方の大入賞口スイッチ124に対応する入賞口監視テーブル1を準備するものである。
次いで、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに、正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS222)を実行する。
その後、大入賞口(変動入賞装置27)内の他方の大入賞口スイッチ124に対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS223)、不正な入賞がないか監視するとともに、正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS224)を実行する。
このように、大入賞口スイッチ124は2個あり、大入賞口27a内に配置される大入賞口スイッチ124が2つである。
次いで、普電内の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップS227)。普電内の入賞口スイッチとしては、普電としての普通変動入賞装置26の第2始動入賞口26aへの入賞を検出する第2始動口スイッチ121がある。
次いで、不正な入賞がないか監視するとともに、正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS228)を実行する。
その後、不正監視が不要な入賞口スイッチの入賞口監視テーブル(例えば、不正監視不要なスイッチを示すリスト)を準備する(ステップS229)。不正監視が不要な入賞口スイッチとしては、例えば第1始動口スイッチ120、一般入賞口28〜31に対して設けられた入賞口スイッチ123がある。不正監視が不要な入賞口スイッチについては、不正監視はしないが入賞検出処理は行うので、ステップS229でその処理のために入賞口監視テーブルを用意し、次のステップで、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS230)を実行するものである。この入賞数カウンタ更新処理の詳細な手順については、後述する。
入賞数カウンタ更新処理(ステップS230)の後は、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新(0乃至3の範囲で「+1」更新)し、準備する(ステップS231)。続いて、遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS232)。
遊技機状態監視テーブル1で監視するエラーの種類としては、状態スキャンカウンタの値に対応して以下のものが設定されており、これらは、例えば払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ、オーバーフロースイッチ、払出制御装置200の払出し異常ステータス信号などに対応する。
(イ)0のとき:スイッチ異常1エラー(コネクタ抜け、スイッチ故障など)
(ロ)1のとき:シュート球切れエラー
(ハ)2のとき:オーバーフローエラー
(ニ)3のとき:払い出し異常エラー
次いで、遊技機状態監視テーブル1で定義した種類のエラーチェックを行い(ステップS233)、その後、遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS235)。
遊技機状態監視テーブル2で監視するエラーの種類は、下記の通りである。
(ホ)0のとき:ガラス枠開放(前枠開放)
(ヘ)1のとき:前面枠開放(本体枠開放)
(ト)2のとき:枠電波不正
(チ)3のとき:タッチスイッチ
次いで、遊技機状態監視テーブル2で定義した種類のエラーチェックを行い(ステップS236)、状態スキャンカウンタが「0」になったか否かを判定する(ステップS237)。状態スキャンカウンタが「0」と判定した場合には、遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS235)。
遊技機状態監視テーブル3で監視するエラーの種類としては、以下のものがある。
(リ)0のとき:スイッチ異常2エラー(コネクタ抜け、スイッチ故障など)
即ち、遊技機状態監視テーブル3で監視するエラーの種類としては、状態スキャンカウンタの値が「0」に対応するものだけが設定されている。
次いで、遊技機状態監視テーブル3で定義した種類のエラーチェックを行い(ステップS239)、さらに払出ビジー信号チェック処理(ステップS240)を実行した後、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了してタイマ割込処理にリターンする。
一方、ステップS237で状態スキャンカウンタ=「0」になっていなければ、遊技機状態監視テーブル3には監視対象となるエラーがないので、ステップS238、239を経由せずに、タイマ割込処理にリターンする。
なお、上記ステップS239のテーブル3の遊技機状態チェック処理と、ステップS240の払出ビジー信号チェック処理とは、状態スキャンカウンタが「0」のときのみ、即ちタイマ割込みの4回に1回だけ実行されるので、タイマ割込み周期が4msの場合には、これらチェック処理による監視は16ms周期の監視となっている。
〔不正&入賞監視処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS222、ステップS224、ステップS228)を図18により説明する。
入賞監視処理は、大入賞口(変動入賞装置27)の2つの大入賞口スイッチ124の各々、及び普電内の第2始動口スイッチ121に対して行なわれる処理である。大入賞口(変動入賞装置27)や普電(普通変動入賞装置26)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
ここで、入賞口スイッチ/状態監視処理の中の不正&入賞監視処理を説明するに当たり、準備される入賞口監視テーブルのうちの不正監視テーブルに定義されている情報は、以下の通りである。
・入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)
・不正監視情報の下位アドレス
・不正入賞数領域の下位アドレス
・不正入賞エラー報知コマンド
・不正入賞数上限値(不正発生判定個数)
・入賞口スイッチテーブルのアドレス
・報知タイマ更新情報(許可/更新)
不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS241)、不正監視期間中かどうかを判定する(ステップS242)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ124である場合は変動入賞装置27を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが第2始動口スイッチ121である場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置26の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS242;YES)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS243)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS243;NO)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS252)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS243;YES)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS244)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば、5個)以上であるを判定する(ステップS245)。
判定個数を例えば5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチ(大入賞口スイッチ124)の有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合に、それを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。上記判定個数は、スイッチ毎に異なる値としてもよい。
そして、判定個数以上でない(ステップS245;NO)と判定すると、ステップS250へジャンプし、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブル(入賞口監視テーブル)を準備する。また、判定個数を超えた場合(ステップS245;YES)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS246)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(ステップS247)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS248)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS249)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS260)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS242;NO)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS250)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS251)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS252)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS253)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS253;NO)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップS253;YES)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS254)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の大入賞口スイッチ124である場合は許可されず、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の大入賞口スイッチ124である場合は許可される。これにより、変動入賞装置27についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。
すなわち、大入賞口(変動入賞装置27)に対してエラー監視を2つの大入賞口スイッチ124で行っているため、双方のスイッチでタイマ更新すると、倍のタイマ更新が行われることとなり、結果的に規定時間の半分で不正タイマがタイムアップしてしまうことから、あとから監視処理を行う他方の大入賞口スイッチ124の監視処理を行うタイミングでのみ、タイマ更新をするようにしているものである。
なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが普電内の第2始動口スイッチ121である場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS255)、値が0でない場合(ステップS255;NO)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS255;YES)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS256)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS257)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS258)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS258;YES)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS259)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS260)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS258;NO)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS260)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS260;YES)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS260;NO)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS261)、演出コマンド設定処理を行い(ステップS262)、不正&入賞監視処理を終了する。
以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS230)及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS251)を図19により説明する。
入力数カウンタ更新処理においては、まず、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理にて取得した入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得する(ステップS271)。
ここで、入賞口スイッチ/状態監視処理等で準備された入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルに定義されている情報は、以下の通りである。
・繰り返し回数
・入力があるかを判定するデータ(監視スイッチビット)
・入賞数カウンタ領域1の下位アドレス
・入賞数カウンタ領域2の下位アドレス
(一つのテーブルに対して入賞口スイッチが複数ある場合、繰り返し回数を除いて、スイッチ毎に定義されている)
次いで、監視対象の入賞口スイッチから検出信号の入力(正確には入力の変化)があるかチェックする(ステップS272)。ここで、入力がない(S272;NO)と判定するとステップS281へジャンプし、入力がある(S272;YES)と判定すると、次のステップS273で、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードする。
次のステップS274では、ロードした入賞数カウンタを更新(+1)し、続くステップS275でオーバーフローするかチェックする。そして、カウンタオーバーフローが発生していない(ステップS275;NO)と判定すると、ステップS276へ進んで更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブしてからステップS277へ進む。
一方、ステップS275でカウンタオーバーフローが発生している(S275;YES)と判定すると、ステップS276をスキップしてステップS277へジャンプする。設けられた入賞数カウンタ領域のサイズによって、最大記憶数(例えば、1バイトサイズなら255個、2バイトサイズなら65535個)が決まるので、それを超えると値が「0」に戻ってしまい、支払うべき大量の賞球数の情報を失ってしまうことになる。それを回避するためにステップS274では、いきなり領域の内容を更新せず、領域の外で(+1)して「0」になってしまわないかを確認した上で更新を行うようにしている。
ステップS277に進むと、ステップS277乃至S280において、入賞数カウンタ領域2について前記ステップS273乃至S276と同様の処理を実行する。即ち、まずステップS277で対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードし、次のステップS278では、ロードした入賞数カウンタを更新(+1)し、続くステップS279でオーバーフローするかチェックする。そして、カウンタオーバーフローが発生していない(ステップS279;NO)と判定すると、ステップS280へ進んで更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブしてからステップS281へ進む。
一方、ステップS279でカウンタオーバーフローが発生している(S279;YES)と判定すると、ステップS280をスキップしてステップS281へジャンプする。
ステップS281では、入賞口監視テーブルのテーブルアドレスを次レコードのアドレスに更新し、次いでステップS282で全部のスイッチの監視処理が終了したか判定して、終了している場合(ステップS282;YES)には当該入力数カウンタ更新処理を終了し、終了していない場合(ステップS282;NO)には、ステップS272へ戻り上記処理を繰り返す。
以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
詳細には、前半部の処理(ステップS273乃至S276)によれば、賞球(払出コマンド送信)のための入賞数カウンタの値(即ち、入賞数カウンタ領域1の値)が更新される。このカウンタサイズは2バイトであり、0〜65535の範囲の値をとる。
また、後半部の処理(ステップS277乃至S280)によれば、メイン賞球信号のための入賞数カウンタの値(即ち、入賞数カウンタ領域2の値)が更新される。このカウンタサイズは1バイトであり、0〜255の範囲の値をとる。入賞数カウンタ領域2の値は、メイン賞球信号のために例えば前述のステップS155で使われる。
〔遊技機状態チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における遊技機状態チェック処理(ステップS233、ステップS236、ステップS239)を図20により説明する。
遊技機状態チェック処理においては、まず、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタに対応する遊技機状態監視テーブルを取得する(ステップS301)。
入賞口スイッチ/状態監視処理にて準備された遊技機状態監視テーブル上に定義されている情報としては、以下のものがある。
(イ)状態監視領域の先頭アドレスの下位アドレス
(ロ)対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域の
ポート入力状態領域の下位アドレス
(ハ)対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ
(ニ)信号オンの判定データ
(ホ)状態オフコマンド(エラー系の場合は、エラー報知終了のコマンドの意味)
(ヘ)状態オンコマンド(エラー系の場合は、エラー報知開始のコマンドの意味)
(ト)状態オフ監視タイマ比較値
(チ)状態オン監視タイマ比較値
次いで、今回取得した対象のスイッチの状態をチェックし、監視対象である信号(スイッチの状態含む)がオンであるかを判定する(ステップS302)。ここで、「信号がオン」であるとは、エラー系に関してはエラー(異常、不正)の状態であり、タッチスイッチ信号に関してはタッチしている方の状態(発射操作ハンドル11に遊技者の手が接触している状態)を意味する。また、「信号がオフ」であるとは、エラー系に関してはエラーでない(正常)方の状態であり、タッチスイッチ信号に関してはタッチしていない方の状態(発射操作ハンドル11に遊技者の手が接触していない状態)を意味する。
そして、スイッチがオンでない場合(ステップS302:NO)は、状態フラグとして状態オフフラグを準備し(ステップS303)、対象の状態オフコマンドを取得して準備する(ステップS304)。その後、対象の状態オフ監視タイマ比較値を取得して(ステップS305)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS309)。
一方、信号がオンである場合(ステップS302:YES)は、状態フラグとして状態オンフラグを準備する(ステップS306)。例えば、遊技機状態監視テーブルで定義するエラーの1つとして、シュート球切れの場合であれば、貯留タンクに遊技球を供給するシュートに遊技球が無いことがシュート球切れスイッチで検出されてオンになると、ステップS302がYESとなる。YESであればステップS306で、状態オンフラグを準備することになる。
次いで、対象の状態オンコマンドを準備する(ステップS307)。その後、対象の状態オン監視タイマ比較値を取得して(ステップS308)、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS309)。
対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致した場合(ステップS309;YES)、すなわち信号の状態が変化していない場合は、エラーの処置等が必要かどうかのタイマを判断するために対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS312)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値(エラーへの処置等が必要と判断する基準値)に達したかを判定する(ステップS313)。また、対象の信号制御領域の値と今回の信号の状態が一致しない場合(ステップS309;NO)、すなわち信号の状態が変化した場合は、まだエラーの処置まで必要ないと判断して対象の信号制御領域に今回の信号状態をセーブする(ステップS310)、そして、対象の状態監視タイマをクリアし(ステップS311)、対象の状態監視タイマを+1更新して(ステップS312)、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS313)。
対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS313;NO)は、遊技機状態チェック処理を終了する。また、対象の状態監視タイマの値が監視タイマ比較値に達した場合(ステップS313:YES)は、状態監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップS314)、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較する(ステップS315)。
ここで、ステップS313で対象の状態監視タイマが監視タイマ比較値に達したと判定したときは、信号の状態(エラー系の場合は、エラー発生または解除の状態)が確定したと見なされることになる。しかし、例えばエラー系の場合、既にエラーが発生している状態のときにエラー発生が確定するか、またはエラー発生中でない状態のときにエラー解除が確定するという状況もあり得るので、ステップS314の処理を経て、ステップS315では、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域の値と比較することにより、今回確定した信号の状態は現エラーフラグの状態と同じかどうかをチェックするようにしている。
そして、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致する場合(ステップS315;YES)は、信号の状態(エラー系の場合は、エラーの状況)が変化していないことになるので、処置(信号の状態変化に対する対応)の必要はないと判断し、遊技機状態チェック処理を終了する。また、準備した状態フラグと対象の状態フラグ領域の値とが一致しない場合(状態フラグが同じでなければ)(ステップS315;NO)は、信号の状態が変化した(新たなエラー状態に変化した、或いはタッチスイッチ信号がオフからオン又はオンからオフに変化した)ことになるので、準備した状態フラグを対象の状態フラグ領域にセーブして(ステップS316)、ステップS317に進む。すなわち、対象の状態フラグ領域の値を今回確定した信号の状態のものに変更して、ステップS317に進む。ステップS317では、コマンド設定処理を行い、今回確定した信号の状態に対応するコマンドを設定する。つまり、上で準備した状態オフコマンドか状態オンコマンドの
何れかを送信する処理をする。これにより、今回の信号状態に対応する処置が行なわれることとなり、例えばシュート球切れであれば、それを知らせるエラー表示が報知されたり、報知解除されたりする。ステップS317を経ると、遊技機状態チェック処理を終了する。
このようにして、エラー等の信号がオンになれば、該当する状態オンフラグを立てて状態オンコマンドを準備し、エラー等の信号がオフになると該当する状態オフフラグを立て状態オフコマンドの設定が行なわれる。特に、この遊技機状態チェック処理では、信号のオン(エラーの発生、或いは発射操作ハンドル11への手の接触)だけを監視しているものではなく、信号のオフ(エラーの解除、或いは発射操作ハンドル11から手を離す動作・状態)も合わせて監視するようにして、処理を共通にしている。
なお、このような遊技機状態チェック処理は、例えばガラス枠開放、前面枠開放などの他のエラーについても同様である。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
次に、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS240)を図21により説明する。
この処理においては、まず、払出制御装置200からの前述した払出ビジー信号の状態を対応のフラグによりチェックし、払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップS285)。
そして、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS285:NO)は、状態フラグとしてアイドル状態フラグを準備し(ステップS285)、規定のオフ確定監視タイマ比較値(例えば、32ms)を設定して(ステップS286)、ビジー信号状態領域の値と今回の信号の状態を比較する(ステップS287)。
一方、払出ビジー信号がオンである場合(ステップS302:YES)は、状態フラグとしてビジー状態フラグを準備する(ステップS285a)。次いで、規定のオン確定監視タイマ比較値(例えば、32ms)を設定して(ステップS286a)、ビジー信号状態領域の値と今回のビジー信号の状態を比較する(ステップS287)。このステップS287では、同じ状態が複数割込み分継続しているかをチェックしている。
ビジー信号状態領域の値と今回のビジー信号の状態が一致した場合(ステップS287;YES)、すなわちビジー信号の状態が変化していない場合は、ビジー信号監視タイマを+1更新して(ステップS290)、ビジー信号監視タイマの値が設定された監視タイマ比較値(前記オフ確定監視タイマ比較値又はオン確定監視タイマ比較値)に達したかを判定する(ステップS291)。
また、ビジー信号状態領域の値と今回のビジー信号の状態が一致しない場合(ステップS287;NO)、すなわち信号の状態が変化した場合は、ビジー信号制御領域に今回のビジー信号の状態をセーブする(ステップS288)、そして、ビジー信号監視タイマを0クリアし(ステップS289)、ビジー信号監視タイマを+1更新して(ステップS290)、ビジー信号監視タイマの値が設定された監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS291)。
ビジー信号監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS291;NO)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、ビジー信号監視タイマの値が監視タイマ比較値に達した場合(ステップS291:YES)は、ビジー信号監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップS292)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブして(ステップS293)、準備した状態フラグがビジー状態を示すものか判定する(ステップS294)。
ここで、ステップS291でビジー信号監視タイマが監視タイマ比較値に達したと判定したときは、ビジー信号の状態が確定したことになる。
そして、準備した状態フラグがビジー状態を示すものでない場合(ステップS294;NO)は、当該払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、準備した状態フラグがビジー状態を示すものである場合(ステップS294;YES)は、ビジー信号がオフからオンに変化したことになるので、その変化が遊技者の球貸し操作(球貸ボタン16を押下する操作)によるものか判断すべく、ステップ295に進む。
ステップS295に進むと、払出要求フラグ(前述の払出コマンド送信処理でセーブされる)のデータをロードした後にクリアし(ステップS295)、ロードした払出要求フラグのデータが要求フラグあり(即ち、フラグが立った状態)であるか判定する(ステップS296)。
そして、払出要求フラグのデータが要求フラグあり(ステップS296;YES)であれば、自分自身(遊技制御装置100)が要求した賞球払出動作を払出制御装置200が実行しているためにビジー状態であると判断されるため、後述するステップS298、S299は実行しないで、この払出ビジー信号チェック処理を終了する。
一方、払出要求フラグのデータが要求フラグありでない場合(ステップS296;NO)には、遊技者の球貸し操作がされた可能性があるので、次にビジー信号がオンとなるエラーが発生中がをチェックする(ステップS297)。
そして、ビジー信号がオンとなるエラーが発生中(ステップS297;YES)であれば、当該エラー発生中のためにビジー状態であると判断されるため、やはり後述するステップS298、S299は実行しないで、この払出ビジー信号チェック処理を終了する。
一方、ビジー信号がオンとなるエラーが発生中でない場合(ステップS297;NO)には、遊技者の球貸し操作がされた(遊技者の球貸し操作によりビジー信号がオンになった)と判断できるので、球貸しボタン押下コマンド(球貸ボタン16が押下されて球貸操作が為されたことを示すコマンド)を準備し(ステップS298)、このコマンドを演出制御装置200に送信すべく演出コマンド設定処理を実行し(ステップS299)、その後この払出ビジー信号チェック処理を終了する。
なお、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる場合は、払出コマンド送信処理の説明で既に記載したとおりであり、エラーや異常発生中を除けば、賞球の払出動作中か、球貸し動作中(貸球の払出動作中)の何れかである。このため、払出要求フラグの状態と、ビジー信号がオンとなるエラーが発生中(シュート球切れエラー中か、オーバーフローエラー中か、払出異常ステータス信号がオン状態かなど)かを確認すれは、球貸しによるビジー状態なのかを判断できる。
したがって、この払出ビジー信号チェック処理によれば、払出制御装置200から受信される払出ビジー信号の状態がチェックされて当該状態に応じて所定のフラグのデータが設定されるとともに、この払出ビジー信号の状態に基づいて遊技者の球貸し操作(球貸ボタン16が押下されることによる球貸操作)が為されたか否かが判断され、遊技者の球貸し操作が為される度にた球貸しボタン押下コマンドが演出制御装置300に送信されることになる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前記タイマ割込処理における特図ゲーム処理(ステップS78)を図22により説明する。
特図ゲーム処理では、第1始動口スイッチ120及び第2始動口スイッチ121の入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
特図ゲーム処理では、まず、ステップS321で第1始動口スイッチ120及び第2始動口スイッチ121の入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を行う。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口25、第2始動入賞口26aに遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップS321)の詳細については後述する。
次いでステップS322で大入賞口スイッチ監視処理を行う。これは、変動入賞装置27内に設けられた大入賞口スイッチ124での遊技球の検出を監視する処理を行うものである。
次いで、ステップS323では、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップS324)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップS324;YES)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブル(図22右上に具体例を示す)をレジスタに設定し(ステップS325)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップS326)。そして、ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップS328)。
特図ゲーム処理タイマは、後述する処理番号による分岐後の各処理(ステップS329〜S339:処理番号=0乃至処理番号=10に相当)において、それぞれ所定の値にタイマ値が設定されるものであり、この特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたときにステップS329以降を実行すべきタイミングになるように設定される。これにより、ステップS323を実行した時点で、ステップS325以降を実行すべきタイミングになっていると、ステップS324の判定結果が肯定的になり、ステップS325以降(ステップS340〜S343含む)が実行される。そして、ステップS323を実行した時点で、ステップS325〜S339を実行すべきタイミングでない場合には、ステップS324の判定結果が否定的になり、ステップS340〜S343のみが実行される構成となっている。
ステップS328における処理番号によるサブルーチンコールでは、処理番号0でステップS329(特図普段処理)へ、処理番号1でステップS330(特図変動中処理)へ、処理番号2でステップS331(特図表示中処理)へ、処理番号3でステップS332(ファンファーレ/インターバル中処理)へ、処理番号4でステップS333(大入賞口開放中処理)へ、処理番号5でステップS334(大入賞口残存球処理)へ、処理番号6でステップS335(大当り終了処理)へ、処理番号7でステップS336(小当りファンファーレ中処理)へ、処理番号8でステップS337(小当り中処理)へ、処理番号9でステップS338(小当り残存球処理)へ、処理番号10でステップS339(小当り終了処理)へ進む。なお、客待ち状態(デモ中)は、処理番号0である。
処理番号におけるサブルーチンコールで実行される各処理の具体的内容は、以下の通りである。
ステップS329(特図普段処理)では、特図保留数(特図変動表示ゲーム未実施で保留になっている特図始動記憶の数)がゼロで特図変動表示ゲームを実行中でないときには、客待ち状態の表示を表示装置41で行うための処理を行う。また、この特図普段処理では、次の特図変動表示ゲームを開始するための処理(特図変動開始処理)を行う。この特図変動開始処理では、特図1及び特図2の始動記憶を監視し、何れかの特図始動記憶があれば、対応する変動表示(第1又は第2変動表示)を開始するための設定(演出制御装置300に送信する変動パターンコマンドの設定など)を実行し、処理番号を1とした後にリターンする。特図保留数がゼロで次の特図変動表示ゲームを実行しない場合には、そのまま(処理番号は0のまま)リターンする。
次に、ステップS330(特図変動中処理)では、特図変動開始処理で設定された変動時間が経過するまで、特図を変動表示させるための処理が行われる。そして、前記変動時間が経過すると、特図の図柄を停止させるコマンド(図柄停止コマンド)を演出制御装置300に送信する処理を実行した後、処理番号を2としてリターンする。
また、ステップS331(特図表示中処理)では、特図の変動表示結果を一定時間(1秒〜2秒)表示するための処理を行う。また、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。そして、大当りなら処理番号を3とし、小当りなら処理番号を7とし、はずれなら処理番号を0としてリターンする。
次に、ステップS332(ファンファーレ/インターバル中処理)では、大当り直後にはファンファーレ音等をスピーカ12a等から出力するファンファーレ処理を実行し、大当りのインターバル期間にはインターバル期間の表示等を実現するためのインターバル処理を実行し、変動入賞装置27の大入賞口開放を開始するタイミングで処理番号を4にする。また、ここでは大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
次に、ステップS333(大入賞口開放中処理)は、変動入賞装置27の大入賞口27aや第2変動入賞装置33を開放している間の処理である。また、ここでは大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う。大入賞口開放が終了すると、処理番号を5にする。
次に、ステップS334(大入賞口残存球処理)では、大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う。具体的には、例えば大入賞口開放終了の間際に変動入賞装置27の大入賞口27aに入った遊技球を確実にカウントするために一定時間待機する処理を行い、この一定時間が経過した後に、大当りのラウンドが残っているときには処理番号を3にし、大当りのラウンドが残っていないときには処理番号を6としてリターンする。
次に、ステップS335(大当り終了処理)では、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行い、処理番号を0に戻してリターンする。
次に、ステップS336(小当りファンファーレ中処理)では、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行う。
次に、ステップS337(小当り中処理)は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
次に、ステップS338(小当り残存球処理)では、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
次に、ステップS339(小当り終了処理)では、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行い、処理番号を0に戻してリターンする。
次に、処理番号に応じた上記何れかの処理が終了すると、ステップS340に進み、特図1の一括表示装置35での表示(本特図1の表示)を制御するためのテーブル(特図1変動制御テーブル)を準備し、次のステップS341では、この本特図1の変動表示のための制御処理(図柄変動制御処理)を行う。
次いでステップS342に進み、特図2の一括表示装置35での表示(本特図2の表示)を制御するためのテーブル(特図2変動制御テーブル)を準備し、次のステップS343では、この本特図2の変動表示のための制御処理(図柄変動制御処理)を行い、その後リターンする。
一方、ステップS324にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステ
ップS324;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップS340の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用する場合がある。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS321)を図23により説明する。
始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口25)の入賞監視テーブル(始動口1入賞監視テーブル)を準備し(ステップS351)、ハード乱数取得処理(ステップS352)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップS353)。
ステップS353にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップS353;N)には、ステップS359の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップS353にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップS353;Y)には、特図時短中(普電サポート中のこと;低確率か高確率かは問わない)であるか否かを判定する(ステップS354)。
ステップS354にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップS354;N)には、ステップS357の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップS354にて、特図時短中であると判定した場合(ステップS354;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップS355)、演出コマンド設定処理(ステップS356)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップS355)、演出コマンド設定処理(ステップS356)を行う。本実施形態の遊技機1の場合、第1始動口(始動入賞口25)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置26へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。 次いで、第1始動口(始動入賞口25)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップS357)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップS358)を行う。
次に、第2始動口26a(普通変動入賞装置26)の入賞監視テーブル(始動口2入賞監視テーブル)を準備し(ステップS359)、ハード乱数取得処理(ステップS360)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップS361)。ステップS361にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップS361;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップS361にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップS361;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置26が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップS362)、普通電動役物が作動中である(ステップS362;Y)と判定すると、ステップS364の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップS362にて、普通電動役物が作動中でない(ステップS362;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップS363)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置26への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置26は、本例の場合は閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップS363にて、普電不正発生中でない(ステップS363;N)と判定すると、第2始動口26a(普通変動入賞装置26)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップS364)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップS365)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップS363にて、普電不正発生中である(ステップS363;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップS352、S360)の詳細について説明する。図24に示すように、ハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(始動入賞口25)及び第2始動口26a(普通変動入賞装置26)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップS371)、始動口1スイッチ120及び始動口2スイッチ121のうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップS372)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップS372;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップS372;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップS373)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップS374)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップS374;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップS374;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップS375)。そして、第1始動口(始動入賞口25)及び第2始動口26a(普通変動入賞装置26)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップS376)、ハード乱数取得処理を終了する。
なお、ステップS375で準備した大当り乱数の抽出値は、リターンした後に実行する特図始動口スイッチ共通処理で使用する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップS358、S365)を図25により説明する。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ120や始動口2スイッチ121の入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ120及び始動口2スイッチ121のうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機1の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップS381)、ロードした値を+1更新して(ステップS382)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップS383)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップS383;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップS384)、ステップS385の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップS383;Y)は、ステップS385の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。そのため、ここでは、更新によりループして「0」になるようならステップS384をスキップしてセーブしない構成となっている。
次に、始動口1スイッチ120及び始動口2スイッチ121のうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップS385)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップS385;N)は、対象の始動口スイッチに対応する始動口オーバー入賞コマンドを準備し(ステップS399)、演出コマンド設定処理(ステップS398)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップS385;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップS386)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップS387)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップS388)、ステップS375にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップS389)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップS390)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップS391)。このステップS390で準備した大当り図柄乱数の抽出値は特図保留情報判定処理で使用する。
次いで、第1始動口(始動入賞口25)への入賞であるかを判定する(ステップS392)。
ステップS392にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップS392;N)には、ステップS395の処理に移行する。
一方、ステップS392にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップS392;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップS393)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップS394)。このステップS393で準備した小当り図柄乱数の抽出値は特図保留情報判定処理で使用する。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップS395)、特図保留情報判定処理(ステップS396)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップS397)、演出コマンド設定処理(ステップS398)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM101C)は、始動入賞口25や普通変動入賞装置26の始動入賞領域(第2始動入賞口26a)への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口25)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口26a(普通変動入賞装置26)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップS396)を図26により説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図26に示すように、まず、特図始動口スイッチ共通処理NOステップS387にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、第1始動口(始動入賞口25)への入賞であるかを判定する(ステップS401)。
ステップS401にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップS401;N)には、ステップS404の処理に移行する。
一方、ステップS401にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップS401;Y)には、特図時短中であるかを判定する(ステップS402)。
ステップS402にて、特図時短中であると判定した場合(ステップS402;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップS402にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップS402;N)には、大当り中または小当り中であるかを判定する(ステップS403)。
ステップS403にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップS403;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップS403にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップS403;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップS404)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップS405;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップS406)、ステップS390にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップS407)、ステップS414の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップS405;N)は、第1始動口(始動入賞口25)への入賞であるかを判定する(ステップS408)。
ステップS408にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップS408;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップS413)、ステップS414の処理に移行する。
一方、ステップS408にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップS408;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップS409)を行う。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップS410;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップS413)、ステップS414の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップS410;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップS411)、ステップS393にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップS412)、ステップS414の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップS414)、演出コマンド設定処理を行う(ステップS415)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップS416)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップS417)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップS418)、演出コマンド設定処理を行い(ステップS419)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップS416における特図情報設定処理、ステップS417における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップS322)を図27により説明する。
大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(変動入賞装置27)の開放中処理中であるかを判定する(ステップS421)。大入賞口開放中処理中でない場合(ステップS421;NO)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップS422)。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップS422;NO)は、小当り中処理中であるかを判定する(ステップS423)。
小当り中処理中でない場合(ステップS423;NO)は、小当り残存球処理中であるかを判定する(ステップS424)。小当り残存球処理中でない場合(ステップS424;NO)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
そして、大入賞口開放中処理中である場合(ステップS421;YES)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップS422;YES)、小当り中処理中である場合(ステップS423;YES)、及び小当り残存球処理中である場合(ステップS424;YES)には、それぞれステップS425に移行する。
ここで、ステップS421乃至S424の各判定は、特図ゲーム処理番号の値でチェックする。特図ゲーム処理タイマが0になるまで処理番号は次に移行しないため、遊技の進行状態をチェックできる。
次いで、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに0をセットする(ステップS425)。入賞カウンタは、大入賞口の一のラウンドの開放で入った球を数え、後述のステップS437の処理で大入賞口カウント数に加算するために設けられたカウンタである。
次いで、大入賞口スイッチ1(一方の大入賞口スイッチ124)に入力があるかを判定する(ステップS426)。
大入賞口スイッチ1に入力ありの場合(ステップS426;YES)は、大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップS427)、演出コマンド設定処理(ステップS428)を行い、入賞カウンタを+1更新して(ステップS429)、ステップS430に移行する。大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップS425;NO)は、ステップS430に移行する。
ステップ430では、大入賞口スイッチ2(他方の大入賞口スイッチ124)に入力があるかを判定する(ステップS430)。大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップS430;YES)は、大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップS431)、演出コマンド設定処理(ステップS432)を行い、入賞カウンタを+1更新し(ステップS433)、ステップS434に移行する。大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップS430;NO)は、ステップS434に移行する。
ステップ434では、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップS434)。入賞カウンタの値が0でない場合(ステップS434;NO)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップS435)。大入賞口残存球処理中でない場合(ステップS435;NO)は、小当り残存球処理中であるかを判定する(ステップS436)。小当り残存球処理中でない場合(ステップS436;NO)は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算する(ステップS437)。これは、大入賞口への球の入賞時には入賞したことを示すコマンドを払出制御装置200へ送信するとともに入賞カウンタで計数(ステップS429、ステップS433)しておき、残存球処理中でない場合に後のステップS437にて大入賞口カウント数に加算するようにしたものである。ここでは、大入賞口スイッチ1又は大入賞口スイッチ2について、入賞カウンタの値が大入賞口カウント数に加算される。
一方、入賞カウンタの値が0である場合(ステップS434;YES)、大入賞口残存球処理中である場合(ステップS435;YES)、及び小当り残存球処理中である場合(ステップS436;YES)には、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
次にステップS437を経ると、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数に対応:例えば9個)以上となったかを判定する(ステップS438)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップS438;NO)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップS438;YES)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップS439)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアし(ステップS440)、小当り中処理中であるかを判定する(ステップS441)。
小当り中処理中でない場合(ステップS441;NO)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。小当り中処理中である場合(ステップS441;YES)は、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブし(ステップS442)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一つのラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップS329)の詳細について図28により説明する。
特図普段処理では、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップS461)。
特図2保留数が0である(ステップS461;YES)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップS466)。そして、特図1保留数が0である(ステップS466;YES)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップS471)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップS471;NO)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップS472)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップS473)、演出コマンド設定処理(ステップS474)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップS475)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップS471にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップS471;YES)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップS475)を行って、特図普段処理を終了する。なお、特図普段処理移行設定処理1(ステップS475)の詳細は図29で後述する。
一方、ステップS461にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップS461;NO)は、特図2変動開始処理(ステップS462)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップS463)、演出コマンド設定処理(ステップS464)を行う。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップS465)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップS466にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップS466;NO)は、特図1変動開始処理(ステップS467)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップS468)、演出コマンド設定処理(ステップS469)を行う。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップS470)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップS462)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図普段処理における特図普段処理移行設定処理1(ステップS475)の詳細について図29により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS481で処理番号として「0」を設定(例えば、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備して当該テーブルに特図普段処理に係る処理番号「0」を設定)し、ステップS482で特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする。
次いで、ステップS483で変動図柄判別フラグ領域をクリアし、ステップS484で大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする。ステップS484を経ると、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
これにより、特図普段処理に移行するための各種データ、例えば特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)を設定する処理が行われる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップS467)の詳細について図30左側により説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図30に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップS491)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップS492)を行う。なお、ステップS492における大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップS493)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップS494)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップS495)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップS496)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップS497)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
なお、ステップS493における特図1停止図柄設定処理、ステップS494における
特図情報設定処理、ステップS496における変動パターン設定処理、ステップS497における変動開始情報設定処理の詳細については後述する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップS462)の詳細について図30右側により説明する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図30に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップS491a)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップS492a)を行う。なお、ステップS492aにおける大当りフラグ2設定処理の詳細については後述する。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップS493a)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップS494a)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップS495a)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップS496a)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップS497a)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップS492)の詳細について図31左側により説明する。
この大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップS501)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップS502)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップS503)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップS504)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップS505)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップS505)の判定結果が大当りである場合(ステップS506;Y)は、ステップS502にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップS507)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップS505)の判定結果が大当りでない場合(ステップS506;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップS508)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップS508)の判定結果が小当りである場合(ステップS509;Y)は、ステップS501にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップS510)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップS508)の判定結果が小当りでない場合(ステップS509;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップS492a)の詳細について図31右側により説明する。
この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップS502a)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップS503a)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップS504a)。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップS505a)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップS505a)の判定結果が大当りである場合(ステップS506a;Y)は、ステップS502aにてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップS507a)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップS505a)の判定結果が大当りでない場合(ステップS506a;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、上述の大当りフラグ1設定処理、大当りフラグ2設定処理におけるステップS505、ステップS505aなどで実行される大当り判定処理の詳細について図32により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS511で大当り判定用の下限判定値を設定する処理を行う。その後、ステップS512で対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かをチェック、つまり、前記ステップS503、S503aで読み込んだ大当り乱数の値が、当該大当り乱数の当り判定値の下限値未満であるかをチェックする。
なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
ステップS512で大当り乱数の値が下限判定値未満であると判定すると、ステップS517に分岐し、判定結果としてはずれ(大当り以外を意味する)を設定し、リターンする。
一方、ステップS512で大当り乱数の値が下限判定値未満でなければ、ステップS513に進んで、高確率中か否かを判定する。これは、確率変動により大当り確率が高い状態にあるかどうかを判定するもの、すなわち、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が高確率状態(確率変動状態)となっているか否かを判定するものである。高確率中であれば、ステップS514で高確率中における大当り判定用の上限判定値を設定する処理を行い、その後、ステップS516に進む。
また、ステップS513で高確率中でないと判定すると、ステップS515に分岐し、低確率中における大当り判定用の上限判定値を設定する処理を行い、その後、ステップS516に進む。
このようにして、高確率中と低確率中の上限判定値が設定された場合、対象の大当り乱数の値が下限判定値と上限判定値で挟まれた間(ゾーン)にあれば、大当りと判断できることになる。
そのため、ステップS516では対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか(上限判定値を超えたか)否かをチェックし、ステップS516で大当り乱数の値が上限判定値より大きいと判定(ステップS516;YES)すると、大当りではないと判断できるので、ステップS517に進んで判定結果としてはずれを設定し、リターンする。
一方、ステップS516で対象の大当り乱数の値が上限判定値以下である(上限判定値を超えていない)と判定(ステップS516;NO)すると、対象の大当り乱数の値が下限判定値と上限判定値で挟まれた間(ゾーン)にあらから、大当りと判断して、ステップS518で判定結果として大当りを設定してリターンする。
〔小当り判定処理〕
次に、上述の大当りフラグ1設定処理におけるステップS508などで実行される小当り判定処理の詳細について図33により説明する。ここでは、ステップ番号に「ステップA」を使う。
この小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA11)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定を行う。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA11;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA13)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA11;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA12)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA12;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA13)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA12;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA14)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップS493)の詳細について図34により説明する。
この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップS521)、大当りである場合(ステップS521;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップS522)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップS523)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップS524)。ここで、特図1大当り図柄テーブル上に定義されている情報としては、以下のものがある。
・乱数の判定値(振り分け率を示す)
・判定値に対応する停止図柄番号
また、停止図柄番号とは、特図表示器(ここでは、一括表示装置35における7セグメントの特図1表示器)での停止図柄を設定するものである。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップS525)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップS526)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップS527)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップS528)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップS529)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。本実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、又は小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(例えば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップS538)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップS521;N)は、小当りフラグが小当りかを判定し(ステップS530)、小当りである場合(ステップS531;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップS531)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップS532)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップS533)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップS534)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップS535)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップS538)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップS530;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップS536)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップS537)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップS538)。飾り特図コマンドは、例えば11種類あり、この種類の違いにより演出制御装置300における特図種別が判別できるようになっている。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップS539)、演出コマンド設定処理(ステップS540)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS541)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップS542)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップS543)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップS493a)の詳細について図35により説明する。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップS551)、大当りである場合(ステップS551;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップS552)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップS553)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップS554)。ここで、特図2大当り図柄テーブル上に定義されている情報としては、以下のものがある。
・乱数の判定値(振り分け率を示す)
・判定値に対応する停止図柄番号
また、停止図柄番号とは、特図表示器(ここでは、一括表示装置35における7セグメントの特図2表示器)での停止図柄を設定するものである。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップS555)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップS556)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップS557)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップS558)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップS559)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、本実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、何れの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップS562)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップS551;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップS560)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップS561)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップS562)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップS563)、
演出コマンド設定処理(ステップS564)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS565)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップS566)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口25)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口26a(普通変動入賞装置26)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理、特図2変動開始処理におけるステップS494、ステップS494aなどで実行される特図情報設定処理の詳細について図36により説明する。
本実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
図36に示すように特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップS571)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップS572)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップS573)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップS574)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップS575)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップS576)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップS577)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップS578)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップS579)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップS580)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップS581)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップS582)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理、特図2変動開始処理におけるステップS496、ステップS496aなどで実行される変動パターン設定処理の詳細について図37により説明する。
なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップS591)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップS592)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップS593)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(ステップS594)、はずれである場合(ステップS594;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップS595)を行って、ステップS597の処理に移行する。また、はずれでない場合(ステップS594;N)には、振り分け処理(ステップS596)を行って、ステップS597の処理に移行する。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップS597)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップS598)。そして、振り分け処理(ステップS599)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップS600)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップS601)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップS602)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップS603)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップS604)。その後、振り分け処理(ステップS605)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップS606)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理、特図2変動開始処理におけるステップS497、ステップS497aで実行される変動開始情報設定処理の詳細について図38により説明する。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップS611)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップS612)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップS613)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップS614)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップS615)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップS616)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップS617)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップS618)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップS619)、演出コマンド設定処理を行う(ステップS620)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップS621)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップS622)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップS623)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップS624)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップS470)の詳細について図39左側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS631で処理番号として「1」(特図変動中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップS632で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「1」)をセーブする。次いで、ステップS633で客待ちデモフラグ領域をクリアし、ステップS634で特図1変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。このステップS634により特別図柄1変動中信号をオンすることになる。
次いで、ステップS635で特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし、ステップS636で特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(一括表示装置35の中のLEDセグメントである特図1表示器の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100ms)をセーブしてルーチンを終了する。
このようにして、特図1に関して特図変動中処理に移行するための処理が行われる。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
次に、上述の特図普段処理における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップS465)の詳細について図39右側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS641で処理番号として「1」(特図変動中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップS642で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「1」)をセーブする。次いで、ステップS643で客待ちデモフラグ領域をクリアし、ステップS644で特図2変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。このステップS644により特別図柄2変動中信号をオンすることになる。
次いで、ステップS645で特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし、ステップS646で特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(一括表示装置35の中のLEDセグメントである特図2表示器の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100ms)をセーブしてルーチンを終了する。
このようにして、特図2に関して特図変動中処理に移行するための処理が行われる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップS330)の詳細について図40により説明する。
特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップS651)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップS652)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップS653)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の特図変動中処理における特図表示中処理移行設定処理(ステップS653)の詳細について図41により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS661で処理番号として「2」(特図表示中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップS662で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「2」)をセーブする。次いで、ステップS663で特図1変動終了処理に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(即ち、特別図柄1変動中信号をオフし)、ステップS664で特図2変動終了処理に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(即ち、特別図柄2変動中信号をオフする)。
次いで、ステップS665で図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256ms)をセーブする。その後、ステップS666で特図1変動制御フラグ領域に特図1表示器(一括表示装置35の中のLEDセグメントである特図1表示器)における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として特図1表示器での変動停止に係る停止フラグをセーブし、ステップS667で特図2変動制御フラグ領域に停止フラグをセーブしてルーチンを終了する。
このようにして、特図表示中処理に移行するための処理が行われる。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップS331)の詳細について図42及び図43により説明する。
特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップS681)、RWMの小当りフラグ領域をクリアする処理(ステップS682)を行う。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップS683)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップS684)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップS685)、大当りである(ステップS685;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS688)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップS689)。
一方、ステップS685にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップS685;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップS686)、大当りである(ステップS686;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS687)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップS689)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップS689)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「16」又は「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップS690)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップS691)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップS692)、演出コマンド設定処理(ステップS693)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップS694)、演出コマンド設定処理(ステップS695)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップS696)、演出コマンド設定処理(ステップS697)を行う。
次に、大当りパターンを表す大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS698)。本実施形態の場合、ステップS698において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。
また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
なお、大入賞口開放情報については、後述するファンファーレ/インターバル中処理の説明において述べる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000m秒、4700m秒、7700m秒又は300m秒)を設定して(ステップS699)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップS700)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップS701)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置27)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップS702)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップS703)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップS704)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップS686にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップS686;N)は、ロードした小当りフラグが小当りかを判定する(ステップS725)。
ステップS725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップS725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップS726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップS727)を行って、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップS728)。
ステップS728にて、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップS728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップS729)、演出コマンド設定処理(ステップS730)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップS731)、演出コマンド設定処理(ステップS732)を行って、ステップS733の処理に移行する。
また、ステップS728にて、特図の高確率中であると判定した場合(ステップS728;Y)には、ステップS733の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機1においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップS733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップS734)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップS725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップS725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップS735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップS736)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップS737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップS738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップS738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップS738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップS741)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップS738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップS738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップS739)、演出コマンド設定処理(ステップS740)を行った後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップS741)を行い、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理におけるステップS726、ステップS735で実行される高確率変動回数更新処理の詳細について図44により説明する。
高確率変動回数更新処理では、特図高確率中(特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中)であるかを判定し(ステップS751)、特図高確率中でなければ高確率変動回数更新処理を終了する。
一方、特図高確率中である場合(ステップS751;Y)、高確率変動回数を−1更新し(ステップS752)、高確率変動回数が「0」であるかを判定する(ステップS753)。高確率変動回数とは、特図高確率中(即ち、確変モード中)において特図変動表示ゲームが行われた回数(特図確変中の特図回転数)を意味する。この高確率変動回数は、後述する大当り終了設定処理1,2において初期値(例えば100回)が設定される。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップS753;N)は、高確率変動回数更新処理を終了する。
高確率変動回数が「0」である場合(ステップS753;Y)は、高確率報知フラグ領域をクリアし(ステップS754)、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS755)する。このステップS755では、具体的には大当り2信号をオフする。
次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップS756)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ、普通図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、普通電動役物1開放延長状態信号をオフとする。なお、高確率モードには、「高確率&時短あり」(特図高確率で普電サポートあり)と「高確率&時短なし」(特図高確率で普電サポートなし)の状態がある。
続いて、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップS757)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップS758)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップS759)、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップS760)。
その後、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブし(ステップS761)、高確率変動回数更新処理を終了する。
以上の高確率変動回数更新処理により、高確率変動回数更新(特図変動表示ゲームが行われる度に高確率変動回数を1だけ減らす更新)が行われ、高確率変動回数が「0」になると確変モード終了の各種設定が行われる。このため、特図確変は大当りが発生しなくても特図が例えば100回まわると終了し、特図確変と同時期に行われる普電サポート(普図時短)も特図確変とともに終了する。但し、確変モードは、大当りが発生すればその時点で終了する。なお、上記高確率変動回数更新処理からも分かるように、特図の遊技状態の切り替え(少なくとも特図の大当り確率の状態の切り替え)と、普図の遊技状態の切り替え(普電サポートを行う状態と、普電サポートを行わない状態との切り替え)とは、本実施形態では連動して行われる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理におけるステップS727、ステップS736で実行される演出モード情報チェック処理の詳細について図45により説明する。
演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップS771)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップS771;YES)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において、次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップS771;NO)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(ステップS772)、演出残り回転数が0となったかを判定する(ステップS773)。演出残り回転数が「0」となった場合(ステップS773;YES)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップS774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップS775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得してRWMの演出モード番号領域にセーブし(ステップS776)、移行する新たな演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブして(ステップS777)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップS778)。
その後、新たな演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップS779)、準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じであるかを判定する(ステップS780)。準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じである場合(ステップS780;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。これは、確率の状態が変化しないのであればコマンドを演出制御装置300に送らないようにし、動作を簡素化するためである。
一方、準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じでない場合(ステップS780;N)は、ステップS779で準備したコマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップS781)、演出コマンド設定処理(ステップS782)を行い、移行する新たな演出モードの演出残り回転数(ステップS777で新しく設定された演出残り回転数)に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップS783)、演出コマンド設定処理(ステップS784)を行う。
次いで、ステップS784に続き、高確率変動回数(ステップS726、ステップS735で実行される高確率変動回数更新処理で必要に応じ更新されたもの)に対応する高確率変動回数コマンドを準備して(ステップS785)、演出コマンド設定処理(ステップS786)を行い、新たな演出モードが左打ちするモードであるかを判定する(ステップS787)。新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップS787;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。
そして、新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップS787;Y)は、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップS788)、演出コマンド設定処理(ステップS789)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。
このように、遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップS704)の詳細について図46により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS801で処理番号として「3」(ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップS802で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「3」)をセーブする。次いで、ステップS803で大当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし、ステップS804で高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。
ここで、ステップS803では、具体的には大当り1信号(大当り+小当りでオンする信号)をオンし、大当り4信号(大当りでオンする信号)をオンする。また、ステップS804では、特別図柄1高確率状態信号をオフ、特別図柄2高確率状態信号をオフ、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフ、普通図柄1高確率状態信号をオフ、普通図柄1変動時間短縮状態信号をオフ、普通電動役物1開放延長状態信号をオフとする。大当り中(特別遊技状態中)は、特図は通常状態(高確率モードでない状態)とし、普電サポートも行わない状態(普図も通常状態)とするためである。
次いで、ステップS805に進み、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし、続くステップS806で遊技状態表示番号領域に低確率時の番号(時短なしの番号)をセーブし、ステップS807で普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なし(普電サポートなし)フラグをセーブする。
次いで、ステップS808で変動図柄判別フラグ領域をクリアし、ステップS809で高確率状態の表示に係る遊技状態表示LEDを消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアし、ステップS810で特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし、ステップS811で停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブする。次いで、ステップS812では高確率モードで実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域をクリアする。これにより、高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。つまり、このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1は大当り発生により実行される処理であるため、大当り発生前に特図の大当り確率を高確率にする高確率モードであった場合には、大当り発生によってこの高確率モードは終了し、特図の遊技状態は通常状態(低確率状態)に戻る。またこれに連動して、普図の時短などの普電サポートが行われる状態(普電サポート状態)であった場合には、大当り発生によってこの普電サポートも終了し、普図の遊技状態は通常状態(普電サポートが行われていない状態)に戻る。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップS813)、演出残り回転数領域をクリアする(ステップS814)。これは、遊技制御装置100(主基板)にて演出モードの管理をしているため、一旦、クリアするものである。
次いで、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップS815)、右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS816)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップS817)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリア(つまり、デフォルト状態の初期値になる)されることとなる。
なお、ステップS817は、右打ち中の表示LEDを点灯させるための処理である。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップS734)の詳細について図47により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップS831で処理番号として「7」(小当りファンファーレ中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップS832で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「7」)をセーブする。次いで、ステップS833で小当りファンファーレ時間(例えば、0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ステップS834で小当りの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし、ステップS835で小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。
ここで、ステップS834では具体的には大当り1信号(大当り+小当りで出力)をオンする。また、ステップS835では特別図柄1小当り信号をオンする。
続いて、ステップS836で大入賞口不正入賞数領域をクリアし、ステップS837で大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし、ステップS838で右打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップS839で遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を終了する。
以上の処理により、小当り発生時の各種設定が行われる。なお、ステップS839は、右打ち中の表示LEDを点灯させるための処理である。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップS332)の詳細について図48により説明する。以降は、ステップ番号に「ステップA」を使う。
ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態(大当り状態)のラウンド数を+1更新し(ステップA31)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA32)、演出コマンド設定処理(ステップA33)を行う。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA34)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA35)、開始しようとしている特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA36)。
ここで、大入賞口動作判定テーブルは、例えば図48の中段に示す構成であり、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値(ラウンド数であり、図48の例では「0」、「16」、「4」など)が設定されたデータテーブルである。開放切替判定値は、大入賞口の開放について長開放(長時間の開放)から短開放(長開放より短時間の開放)に切り替えるラウンド数を示す値であり、切替判定値(ラウンド数)より前は長開放、以降は短開放となる開放動作を行う。
そして、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA36;Y)は、短開放用の大入賞口開放時間(本実施形態の場合、0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA37)、ステップA39の処理に移行する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA36;N)は、長開放用の大入賞口開放時間(本実施形態の場合、29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA38)、ステップA39の処理に移行する。
ステップA39では、大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA39)を行って、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
ここで、本実施形態においては、図48の下段に示すように、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(全て短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(全て長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(全て長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、図48の中段に示すように、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作を行うようになっている。
そして、大入賞口開放情報は、このように各種ある大当りパターンの何れであるかを示す情報であり、前述の特図表示中処理のステップS698で設定される。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理〕
次に、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理(ステップA39)の詳細について図49により説明する。
大入賞口開放中処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA41)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA42)。その後、大入賞口の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA43)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報(即ち、大入賞口カウント数)をクリアする(ステップA44)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に大入賞口(特別変動入賞装置27)のオンデータをセーブして(ステップA45)、大入賞口開放中処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップS333)の詳細について図50により説明する。
大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA61)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップA61;N)は、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA62)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA63)、現在のラウンド数が取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA64)。
そして、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA64;Y)は、残存球処理時間(短閉用)(本実施形態の場合、1.4秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA65)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備して(ステップA66)、ステップA67の処理に移行する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA64;N)は、残存球処理時間(長閉用)(本実施形態の場合、1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA71)、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備して(ステップA66)、ステップA67の処理に移行する。
一方、最終ラウンドである場合(ステップA61;Y)は、残存球処理時間(最終用)(本実施形態の場合、1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA69)、大当り状態の終了に係るエンディングコマンドを準備して(ステップA70)、ステップA67の処理に移行する。
そして、ステップA67に移行すると、準備されたコマンドを送信すべく演出コマンド設定処理(ステップA67)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA68)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA68)の詳細について図51により説明する。
大入賞口残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定し(ステップA81)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA82)。その後、変動入賞装置27の開閉部材27bを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド133をオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA83)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップS334)の詳細について図52により説明する。
大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における今回のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して今回のラウンドが上限値に達した(最終ラウンド)か否かをチェックする(ステップA101)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA101;NO)は、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA102)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得し(ステップA22)、インターバル時間(通常)(例えば0.1秒)を設定して(ステップA104)、現在のラウンド数が取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA105)。
そして、ラウンド数が取得した開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA105;N)は、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であるかを判定し(ステップA106)、ラウンド数が取得した開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA105;Y)は、ステップA109に移行する。
ここで、ランクダウン演出系の値とは、途中のラウンドから短開放に切り替わる大当りパターンに相当する大入賞口開放情報(図48の下段において大入賞口開放情報3,6,7)を意味する。
大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値である場合(ステップA106;Y)は、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値(例えば2R、4R、8R)であるかを判定し(ステップA107)、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でない場合(ステップA106;N)は、ステップA109に移行する。
そして、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値である場合(ステップA107;Y)は、インターバル時間(ランクダウン演出)(例えば3.6秒)を設定し(ステップA108)、ステップA109に移行する。一方、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA107;N)は、ステップA109に移行する。
次に、ステップA109に移行すると、設定されたインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA108)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA110)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
ここで、前記ステップA108が実行されると、その前のステップA104の設定は取り消されたことになるので、最終ラウンドでないときに、開放切替(長開放から短開放への切り替え)前であり、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値であり(ステップA106;Y)、ラウンド数が特殊演出ラウンドの値であると(ステップA107;Y)、ステップA109でセーブされるインターバル時間はインターバル時間(ランクダウン演出)となる。これにより、開放切替(長開放から短開放への切り替え)直前のランクダウン演出が実現できる時間が設定される。
なお、最終ラウンドでないときでも、開放切替(長開放から短開放への切り替え)後であるか、大入賞口開放情報がランクダウン演出系の値でないか(ステップA106;N)、或いはラウンド数が特殊演出ラウンドの値でない場合(ステップA107;Y)には、ステップA109でセーブされるインターバル時間はステップA104で設定されたインターバル時間(通常)となる。また、最終ラウンドの場合は、もうインターバル期間(ラウンドとラウンドの間の期間)が無いのでインターバル時間はセーブする必要がない。
一方、現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA101;Y)は、特別結果が導出された際の確率状態を記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグ(ステップS701でセーブされたデータ)をロードする(ステップA111)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報、停止図柄パターンに対応するエンディング時間を設定し(ステップA112)、設定したエンディング時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA113)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA114)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
このように、エンディング時間は、停止図柄情報と大入賞口開放情報と大当り時のゲームモードフラグに基づいて設定される。
なお、エンディング時間は、上記に限らず、例えば図柄情報ではなく、大入賞口情報と大当り時のゲームモードフラグに基づいて設定してもよい。
また、最終ラウンドの終了から特別遊技状態(大当り状態)の終了までの期間(これをエンディング期間と呼ぶ場合もある)は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1.9秒)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間(例えば1.9秒)が経過するまでの期間(例えば合計3.8秒)とされる。そして、このエンディング時間と大入賞口残存球処理時間とを合わせた期間(エンディング期間という場合がある)において、表示装置41等でエンディング演出が可能となる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
次に、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA110)の詳細について図53により説明する。
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA211)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA212)。
次に、大入賞口(変動入賞装置27)の開放終了に関する信号(特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA213)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA114)の詳細について図54により説明する。
この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA221)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA222)。その後、大入賞口開放終了に関する信号(特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA223)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA224)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA225)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA226)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA227)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA228)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップS335)の詳細についての詳細について図55により説明する。
この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データか(即ち、普電サポートが行われる時短ありか否か)を判定する(ステップA241)。なお、本実施形態では大当り終了後に100%確変に突入する(大当り終了後に必ず特図が確変モードとなる)ので、特図が高確率状態か否かは判定する必要がない。
そして、時短作動データでない場合(ステップA241;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA242)、時短作動データである場合(ステップA241;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA243)。ステップA243又はステップA242を経ると、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA244)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA245)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA246)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA247)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA248)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA249)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA250)、演出コマンド設定処理(ステップA251)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」の何れかの情報と、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。本実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態になる(所謂ST状態)ので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA252)、演出コマンド設定処理(ステップA253)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA254)、演出コマンド設定処理(ステップA255)を行って、大当り終了後に時短状態が発生するかを判定する(ステップA256)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA256;Y)は、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA259)、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA256;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA257)、演出コマンド設定処理(ステップA258)を行った後に、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA259)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA242)の詳細について図56左側により説明する。
この大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA271)、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA272)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA273)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA274)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA275)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブし(ステップA276)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA277)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA278)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA243)の詳細について図56右側により説明する。
この大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA281)。なお、時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA282)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA283)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA284)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA285)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブして(ステップA286)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに、時短状態となる。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA259)の詳細について図57により説明する。
この特図普段処理移行設定処理2においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA291)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA292)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA293)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA294)。続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA295)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA296)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA297)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA298)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA299)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔小当りファンファーレ中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップS336)の詳細について図58上段により説明する。
小当りファンファーレ中処理においては、小当り中処理移行設定処理(ステップA311)を実行し、この小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔小当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の小当りファンファーレ中処理における小当り中処理移行設定処理(ステップA311)の詳細について図58下段により説明する。
小当り中処理移行設定処理においては、まず、処理番号を小当り中処理にかかる「8」に設定し(ステップA321)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA322)。その後、小当り開放時間(例:0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA323)、小当り動作の開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA324)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし(ステップA325)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報(即ち、大入賞口カウント数)をクリアする(ステップA326)。そして、小当り中制御ポインタ領域に小当り動作初期値「0」をセーブして(ステップA327)、小当り中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り中処理(ステップS337)の詳細について図59により説明する。
小当り中処理では、まず、小当り中制御ポインタ(ステップA327で初期値設定されるポインタ)をロードし(ステップA341)、ロードした値が小当り動作終了値(例えば「6」)以上であるか判定する(ステップA342)。
ロードした値が小当り動作終了値以上でない場合(ステップA342;N)は、小当りによる大入賞口開放はまだ終わらないため、小当り中制御ポインタを+1更新し(ステップA343)、小当り動作移行設定処理(ステップA344)を行って、小当り中処理を終了する。
ロードした値が小当り動作終了値以上である場合(ステップA342;Y)は、小当りによる大入賞口開放は終了するので、特図ゲームモードフラグ退避領域からフラグをロードし(ステップA345)、このフラグが特図高確率中かを判定する(ステップA346)。ここでは、高確率中での小当りか判定し、時短状態は問わない。
そして、フラグが特図高確率中でない場合(ステップA346;N)は、ステップA349に進む。フラグが特図高確率中である場合(ステップA346;Y)は、小当り終了画面のコマンドを準備し(ステップA347)、演出コマンド設定処理(ステップA348)を行い、ステップA349に進む。
ステップA349に進むと、小当り残存球処理移行設定処理(ステップA)を行い、小当り中処理を終了する。
〔小当り動作移行設定処理〕
次に、小当り中処理における小当り動作移行設定処理(ステップA344)の詳細について図60により説明する。
小当り動作移行設定処理においては、まず、小当り中制御ポインタの値をチェックし、このポインタの値による分岐を行う(ステップA361)。即ち、このポインタの値が「0」、「2」、「4」の何れかであればステップA362に進み、「1」、「3」、「5」であればステップA364に進む。
ステップA362に進むと、制御ポインタに対応するウェイト時間(例えば1500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA362)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップA363)、小当り動作移行設定処理を終了する。
ステップA364に進むと、制御ポインタに対応する大入賞口開放時間(例えば200ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA364)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし(ステップA365)、小当り動作移行設定処理を終了する。
上記小当り動作移行設定処理等を含めた本実施形態の制御処理により、例えば図127に示すような小当り動作(小当り時の大入賞口開放動作)が実現される。ここで、小当りファンファーレ時間は前記ステップA833で、大入賞口開放時間200msは上記ステップA364で、ウェイト時間1500msは上記ステップA362で、小当り残存球時間は後述するステップA373で、小当りエンディング時間は後述するステップA403で、それぞれ設定される。
〔小当り残存球処理移行設定処理〕
次に、小当り中処理における小当り残存球処理移行設定処理(ステップA349)の詳細について図61により説明する。
小当り残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を小当り残存球処理にかかる「9」に設定し(ステップA371)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップA372)、小当り残存球処理時間(例えば1.9秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA373)。その後、変動入賞装置27の開閉部材27bを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド133をオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA374)、小当り残存球処理移行設定処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップS338)の詳細について図62上段により説明する。
小当り残存球処理においては、小当り終了処理移行設定処理(ステップA391)を実行し、この小当り残存球処理を終了する。
〔小当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の小当り残存球処理における小当り終了処理移行設定処理(ステップA391)の詳細について図62下段により説明する。
小当り終了処理移行設定処理においては、まず、処理番号を小当り終了処理にかかる「10」に設定し(ステップA401)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA402)。その後、小当りエンディング時間(例:0.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA403)、小当り動作の終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA404)、大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップA405)、小当り中制御ポインタ領域をクリア(0クリア)して(ステップA406)、小当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップS339)の詳細についての詳細について図63により説明する。
この小当り終了処理では、まず、特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードし(ステップA421)、このフラグの値が特図高確率中であるかを判定する(ステップA422)。
そして、特図高確率中である場合(ステップA422;Y)は、ステップA439に進む。
一方、特図高確率中でない場合(ステップA422;N)は、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA423)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA424)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、小当り動作の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA425)。さらに、小当り動作の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA426)、小当り動作の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA427)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA428)、
準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じか判定する(ステップA429)。準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じである場合(ステップA429;Y)は、ステップA439に進む。
一方、準備したコマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と同じでない場合(ステップA429;N)は、準備したコマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA430)、演出コマンド設定処理(ステップA431)を行う。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA432)、演出コマンド設定処理(ステップA433)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA434)、演出コマンド設定処理(ステップA435)を行って、新たな演出モードが左打ちするモードであるかを判定する(ステップA436)。新たな演出モードが左打ちするモードでない場合(ステップA436;N)は、ステップA439に進む。
そして、新たな演出モードが左打ちするモードである場合(ステップA436;Y)は、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA437)、演出コマンド設定処理(ステップA438)を行い、ステップA439に進む。
ステップA439に進むと、特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードし(ステップA439)、このフラグの値が特図時短中(特図の変動時間を短縮している状態)であるかを判定する(ステップA440)。
そして、特図時短中である場合(ステップA440;Y)は、ステップA443に進む。
一方、特図時短中でない場合(ステップA440;N)は、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA441)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA442)、ステップA443に進む。
ステップA443に進むと、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA443)、小当り終了処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
次に、上述の小当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA443)の詳細について図64により説明する。
この特図普段処理移行設定処理3においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA461)、この処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA462)。
その後、小当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をオフ)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA463)、小当りの終了に関する信号(例えば、特別図柄1小当り信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA464)。続いて、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA465)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA466)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA467)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA468)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、例えば上述の不正&入賞監視処理におけるステップS262などの多数のステップにおいて実行される演出コマンド設定処理を図65により説明する。なお、この演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における演出コマンド設定処理に共通する処理である。
この演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA481)、この送信バッファが満杯であるか判定する(ステップA482)。送信バッファが満杯である場合(ステップA482;Y)は、ステップA481に戻って処理を繰り返す。
一方、送信バッファが満杯でない場合(ステップA482;N)は、準備されたコマンドデータ(MODE(上位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA483)、ステップA484に進む。
ステップA484に進むと、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップA484)、この送信バッファが満杯であるか判定する(ステップA485)。送信バッファが満杯である場合(ステップA485;Y)は、ステップA484に戻って処理を繰り返す。
一方、送信バッファが満杯でない場合(ステップA485;N)は、準備されたコマンドデータ(ACTION(下位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップA486)、演出コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。なお本実施形態では、払出制御装置200へもシリアル通信によりコマンドを送信する構成であるため、同様の効果がある。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップS341、S343)の詳細について図66により説明する。
図柄変動制御処理は、第1特図(特図1)や第2特図(特図2)の特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。図柄変動制御処理では、まず、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る特図変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップA501)。
そして、当該特図変動中フラグが変動中である場合(ステップA502;YES)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得する(ステップA503)。
ここで、特図ゲーム処理のステップS340にて準備された変動制御テーブルは、例えば図66下段に示すような構成であり、このテーブル上に定義されている情報は、以下の通りである。
・変動制御領域の下位アドレス
・表示テーブル2(停止用)のアドレス
・表示テーブル1(変動用)のアドレス
そして図66下段に示す場合、上記ステップA503では、準備された「特図1変動制御テーブル」上の表示テーブル1のアドレス「D_TZ1_LED1」に基づいて、図66において「特図1変動制御テーブル」の下に示す「特図1表示テーブル1(変動用)(D_TZ1_LED1)」が取得される。
次いで、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップA504)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップA505)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップA505;NO)は、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA508)。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップA505;YES)は、点滅制御タイマ初期値(例えば100ms)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップA506)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップA507)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA508)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA509)、図柄変動制御処理を終了する。
ここで、上記ステップA508では、例えば図66下段に示す場合であって、変動図柄番号領域の値(即ち特図1図柄番号)が「0」である場合には、取得された「特図1表示テーブル1(変動用)(D_TZ1_LED1)」上の特図1図柄番号が「0」に対応する表示データ「C_SEG1_OFF」が取得される。
一方、特図変動中フラグが変動中でない場合(ステップA502;NO)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA510)。そして、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA511)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA509)、図柄変動制御処理を終了する。ここで、ステップA510、ステップA511の処理も、例えば図66下段に示すような構成の変動制御テーブルに基づいて行われる。この場合は、「特図1表示テーブル2(停止用)(D_TZ1_LED2)」がステップA510で取得されてステップA511で使用される。
以上の処理により、一括表示装置35の中のLEDセグメントである特図1表示器及び特図2表示器のうち、制御対象となる特図表示器(例えば、特図1表示器)に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップS595)の詳細について図67右側により説明する。
2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップA521)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)のような場合には、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA522;YES)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA527)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA522;NO)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA523)。
続けて、ステップS593にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA523にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA524)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA525)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA525;NO)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA526)、処理をステップA523に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップA523にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA525にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA524)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA525)。
上記の処理をステップA525にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA525;YES)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA525にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA525;YES)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA527)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップS596、S599、S605)の詳細について図67左側により説明する。
振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA541)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA542;YES)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA547)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA542;NO)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA543)。
続けて、ステップS598やS604にてロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA543にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA544)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA545)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA545;NO)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA546)、処理をステップA543に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA543にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA545にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA544)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA545)。上記の処理をステップA545にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA545;YES)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA545にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA545;YES)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA547)、振り分け処理を終了する。
なお、上記振り分け処理と前述の2バイト振り分け処理とは、基本的に構成は同じである。振り分けに使用する乱数のサイズが1バイトか2バイトかという点が異なるため、計算するためのプログラム命令が違っている。
次に、普図ゲーム処理に関するフローチャートの説明に移るが、ここでは、ステップ番号として「ステップB」を用いて説明する。
〔普図ゲーム処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS79)の詳細について図68により説明する。
普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ122の入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
まず、ゲートスイッチ122からの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行う。なお、ゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細については後述する。
次に、第2始動口スイッチ121からの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。なお、普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細については後述する。
次に、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が0となったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が0である(ステップB4;YES)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブル(図68右上に具体例を示す)をレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップB8)。
ステップB8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。
なお、普図普段処理(ステップB9)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
なお、普図変動中処理(ステップB10)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、普通変動入賞装置27が普電サポート中(時短状態中)であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。
なお、普図表示中処理(ステップB11)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
なお、普図当り中処理(ステップB12)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。
なお、普電残存球処理(ステップB13)の詳細については後述する。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
なお、普図当り終了処理(ステップB14)の詳細については後述する。
その後、普図表示器(一括表示装置35)による普通図柄の変動を制御するための各種テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器(一括表示装置35)による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;NO)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB15に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理(ステップB1)の詳細について図69により説明する。
ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ122に入力があるか否かをチェックする(ステップB21)。そして、ゲートスイッチ122に入力があると(ステップB21;YES)判定すると、右打ちする遊技状態か判定する(ステップB22)。右打ちする遊技状態である場合(ステップB22;Y)は、ステップB25に進む。右打ちする遊技状態でない場合(ステップB22;N)は、右打ち指示コマンドを準備し(ステップB23)、演出コマンド設定処理を行い(ステップB24)、ステップB25に進む。
ここで、右打ちする遊技状態には下記がある。
・大当り中
・小当り中
・特図時短中(普電サポート中)
ステップB25では、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値(例えば、4)未満か否かを判定する(ステップB25)。普図保留数が上限値未満である(ステップB25;YES)と判定すると、普図保留数を更新(+1)する処理(ステップB26)を行う。
その後、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する処理(ステップB27)を行った後、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB28)、当り図柄乱数を抽出してRWMの当り図柄乱数格納領域にセーブして(ステップB29)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB21にて、ゲートスイッチ122に入力がないと判定されるか(ステップB21;NO)、或いは、ステップB25にて、普図保留数が上限値未満でないと判定された場合にも(ステップB25;NO)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)の詳細について図70により説明する。
普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置26が所定回数(例えば、3回)の開放動作を実行中であるか(普図当り中か)否かをチェックする(ステップB31)。そして、普図当り中である(ステップB31;YES)と判定すると、第2始動口スイッチ121に入力があるか否かを判定し(ステップB32)、第2始動口スイッチ121に入力がある(ステップB32;YES)と判定すると、普電カウンタのカウント数を更新(+1)する処理(ステップB33)を行う。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、6)に達したか否かを判定し(ステップB34)、カウント数が上限値に達した(ステップB34;YES)と判定すると、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値(例えば「4」)をセーブし(ステップB35)、普図ゲーム処理タイマを0クリアして(ステップB36)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB31にて、普図当り中でないと判定されるか(ステップB31;NO)、或いは、ステップB32にて第2始動口スイッチ121に入力がないと判定されるか(ステップB32;NO)、或いはステップB34にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合にも(ステップB34;NO)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB9)の詳細について図71により説明する。なお、単に「当り乱数」という場合は普図当り乱数を意味し、単に「当り図柄乱数」という場合は、普図当り図柄乱数を意味する。
普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップB41)、普図保留数が「0」である(ステップB41;YES)と判定すると、ステップB62に移行して、普図普段処理移行設定処理1を行った後、普図普段処理を終了する。普図普段処理移行設定処理1は、次回に普図普段処理を繰り返すための処理を行うもので、詳細は後述する。
一方、ステップB41にて普図保留数が0でない(ステップB41;NO)と判定すると、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)からそれぞれ乱数をロードし(ステップB42)、その後これら普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップB43)、ステップB44に進む。
ステップB44では、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率中であるか、すなわち時短状態(普電サポート状態)であるかを判定する(ステップB44)。なお本実施形態では、普図高確率中は普電サポート状態であり、特図も高確率状態(高確率モード)である。そして本実施形態では、普図の遊技状態が通常状態(普図の当り確率を高確率にするなどの特別制御が行われていない状態、即ち普電サポート状態でない通常時)の場合の普図の当り確率はゼロ(例えば0/251)であり、普電サポート状態での普図の当り確率は例えば250/251であり、通常状態と高確率状態との格差の大きい確率設定となっている。これにより、通常状態での出玉を抑制しつつ、遊技者に対しては高確率状態になること(即ち確変)の魅力を増大させて興趣を高めることができる。
普図高確率時でない場合(ステップB44;NO)は、低確率下限判定値(例えば「251」)を設定し(ステップB45)、ロードした当り乱数が規定の上限判定値以上であるか判定する(ステップB47)。一方、普図高確率時である場合(ステップB44;Y)は、高確率下限判定値(例えば「1」)を設定し(ステップB46)、ロードした当り乱数が規定の上限判定値以上であるか判定する(ステップB47)。なお、上限判定値は、普図高確率時(普電サポート状態)でも通常時(普図の通常状態)でも共通の値であり、例えば「251」である。
ロードした当り乱数が上限判定値以上でない場合(ステップB47;N)は、ロードした当り乱数が設定した下限判定値未満であるか判定する(ステップB48)。
そして、ロードした当り乱数が上限判定値以上である場合(ステップB47;Y)と、ロードした当り乱数が設定した下限判定値未満である場合(ステップB48;Y)は、普図外れであるため、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB49)、はずれ停止図柄番号を設定して(ステップB50)、この停止図柄番号に対応するはずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(ステップB51)、ステップB55に進む。
また、ロードした当り乱数が設定した下限判定値未満でない場合(ステップB48;N)は、普図当りであるため、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB52)、ロードした当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を設定し(ステップB53)、この停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報格納領域にセーブし(ステップB54)、ステップB55に進む。なお、本実施形態では、普図の当り図柄は3種類ある。
次に、ステップB55に進むと、設定された停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(ステップB55)、設定された停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB56)、普図ゲームモード状態に対応する普図変動時間(例えば、通常時;700ms、普電サポート中;500ms(時短のため短い))を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB57)。
次いで、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB58)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB59)、普図保留数を−1更新する(ステップB60)。即ち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、ステップB60を経ると、普図変動中処理移行設定処理(ステップB61)を行って、普図普段処理を終了する。
なお、普図の遊技状態が通常状態(本実施形態では特図の遊技状態も通常状態(低確率状態))である場合には、上述の上限判定値も下限判定値も例えば「251」で同じ値であるので、ステップB47とB48の判定処理では、必ずステップB49に進むことになり、本実施形態での通常状態での普図当り確率はゼロとなっている。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
次に、上述の普図普段処理における普図普段処理移行設定処理1(ステップB62)の詳細について図72により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB71で普図普段処理に移行するための処理番号として「0」(普図普段処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB72で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「0」)をセーブする。次いで、ステップB73で普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブしてリターンする。これにより、次回に普図普段処理に移行する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図普段処理における普図変動中処理移行設定処理(ステップB61)の詳細について図73により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB81で処理番号として「1」(普図変動中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB82で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「1」)をセーブする。次いで、ステップB83で普図変動開始に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップB84で普図変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする。次いで、ステップB85で普図表示器(一括表示装置35の普図表示LED)の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして、普図変動中処理移行設定処理を終了する。これにより、次回に普図変動中処理に移行する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB10)の詳細について図74上段により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB91で普図表示中処理移行設定処理を行う。これは、普図表示中処理に移行するための設定を行うもので、詳細は後述する。この処理を経ると、リターンする。
〔普図表示中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図変動中処理における普図表示中処理移行設定処理(ステップB91)の詳細について図74下段により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB101で処理番号として「2」(普図表示中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB102で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「2」)をセーブする。次いで、ステップB103で普図表示時間(例えば、600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ステップB105で普図変動終了に関する信号(例えば、普通図柄1変動中信号をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブする。次いで、ステップB106で普図変動制御フラグ領域に停止フラグをセーブしてリターンする。これにより、次回に普図表示中処理に移行する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細について図75により説明する。
普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当たり情報又ははずれ情報)をロードして(ステップB111)、RWMの当りフラグ領域をクリアする処理(ステップB112)を行う。
次に、ロードされた当りフラグが当りか否かを判定し(ステップB113)、当りフラグが当りでない(ステップB113;NO)と判定すると、ステップB122に分岐して普図普段処理移行設定処理1(図72で説明)を行い、普図表示中処理を終了する。
一方、ステップB113にて、当りフラグが当りである(ステップB113;YES)と判定すると、普電サポート中(時短状態中)かを判定する処理(ステップB114)を行う。
そして、普電サポート中である場合(ステップB114;YES)は、当り中処理設定テーブルを設定し(ステップB115)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値(制御ポインタの初期値、詳細後述する)を取得して、これを普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB116)、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば、500ms又は1700ms)を取得して、これを普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB117)、普図当り中処理移行設定処理(ステップB121)を行って、普図表示中処理を終了する。
一方、普電サポート中でない場合(ステップB114;NO)は、通常時用の当り開始ポインタ値(制御ポインタの初期値)を設定して、これを普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB119)、通常時用の普電開放時間(例えば、100ms)を設定して、これを普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB120)、図72の普図普段処理移行設定処理1を行って(ステップB122)、普図表示中処理を終了する。
なお、図128に本実施形態での普電作動タイミングチャートの具体例(普電開放パターンの具体例)を示した。この具体例の場合、普図の当り図柄は「当り図柄1」、「当り図柄2」、「当り図柄3」と3種類ある。
そして、当り図柄1で当った場合には、図128上段に示すように、600msの普図の表示時間(前記ステップB104で設定される時間)を経た後、500ms(前記ステップB117で設定される普電開放時間)の普電の開放が行われ、その後600msの普電残存球処理時間(後述するステップB158で設定される時間)が設けられた1回開きの普電開放パターンとなる。
次に、当り図柄2で当った場合には、図128中段に示すように、600msの普図の表示時間を経た後、1700ms(前記ステップB117で設定される普電開放時間)の普電の開放が行われ、その後200msのウェイト時間(後述するステップB152で設定される時間)を経て、2回目の1700msの普電の開放が行われ、その後600msの普電残存球処理時間が設けられた2回開きの普電開放パターンとなる。
次に、当り図柄3で当った場合には、図128下段に示すように、600msの普図の表示時間を経た後、1700msの普電の開放が行われ、その後200msのウェイト時間を経て2回目の1700msの普電の開放が行われ、続いて200msのウェイト時間を経て3回目の1700msの普電の開放が行われ、その後600msの普電残存球処理時間が設けられた3回開きの普電開放パターンとなる。
また本実施形態では、図128には図示していないが、普電サポート中(高確率中)に普図当りが発生したものの、その普図当り(普図保留)に対して普電を開放する時点が普電サポート中以外(通常時)となってしまった時(即ち、上記ステップB114を経てステップB119に処理が進む時)は、当り図柄によらず普電開放パターンが、100ms(前記ステップB120で設定された普電開放時間)の1回開放(即ち、当り図柄1の開放動作の開放時間が短くなったもの)となる構成となっている(図124等により後述する)。
そして本実施形態では、以上のような合計4種類の普電開放動作を実現するために、図128にも示した普電開放制御用の制御ポインタ(普図当り中処理制御ポインタ)を使用しており、この制御ポインタの値は、各開放パターンにおいて図128に示すように、1回目の開放動作の終了時点以降の開閉状態が変化する時点にそれぞれ対応して値が変化するようになっている。
前記ステップB116やB119における当り開始ポインタ値とは、このような制御ポインタの値の最初の値(初期値)を意味する。したがって図128の具体例の場合には、ステップB116では、当り図柄1の場合は「4」が、当り図柄2の場合は「2」が、当り図柄3の場合は「0」が、この当り開始ポインタ値としてセーブされる。また、ステップB119では、当り図柄1の場合と同様に、「4」が当り開始ポインタ値としてセーブされる。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
次に、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB121)の詳細について図76により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB131で処理番号として「3」(普図当り中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB132で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「3」)をセーブする。次いで、ステップB133で普図当りの開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をON)と普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする。次いで、ステップB134で普電ソレノイド出力データ領域にONデータをセーブし、ステップB135で普通変動入賞装置26への入賞数を記憶する普電カウント数領域をクリアする、次いで、ステップB136で普電不正監視期間における普通変動入賞装置26への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域をクリアし、ステップB137で普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグ(普通変動入賞装置26の不正監視期間外を規定するフラグ)をセーブしてリターンする。これにより、次回は普図当り中処理に移行する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB12)の詳細について図77により説明する。
普図当り中処理では、まず、普図当り中処理制御ポインタをロードして準備した後(ステップB141)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値:例えば「4」等))に達したかを判定する(ステップB142)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB142;NO)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB143)、普電作動移行設定処理(ステップB144)を行って普図当り中処理を終了する。
また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB142;YES)は、ステップB143における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB144)を行って普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
次に、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB144)の詳細について図78により説明する。
なお、普電開放動作の時間制御には、図78下段に具体例を示す当り中処理時間値テーブルが使用される。この当り中処理時間値テーブルは、普図表示中処理におけるステップB115で設定される当り中処理設定テーブルの中にある。図78下段に示すように、当り中処理時間値テーブルは、制御ポインタの値と、その値が対応する普電動作中の各時点以降の普電動作(普電開放、又は普電閉塞)の継続時間値とが、対応付けて記録されたものである。図78下段の当り中処理時間値テーブルは、前述の図128に示した当り図柄3に対応する普電開放パターンを制御するものである。後述するステップB152、ステップB154では、このような当り中処理時間値テーブルを参照して制御ポインタの値に対応した時間がセーブされる。
普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置26を開閉するための普電ソレノイド132の駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
ルーチンが開始すると、ステップB151で制御ポインタによる分岐を行う。ここでは、ステップB141でロードして準備された制御ポインタの値に応じて分岐する。具体的には、ステップB151で制御ポインタの値が0,2の何れかであった場合は、ステップB152へ移行して普通変動入賞装置26の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置26の閉塞後のウェイト時間(例えば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB152)、ステップB153で普電ソレノイド132をオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定して、普電作動移行設定処理を終了する。これにより、普通変動入賞装置26の開放後の閉塞時間が上記ウエイト時間となり、その期間は普通変動入賞装置26が閉塞することになる。
一方、ステップB151で制御ポインタの値が1,3の何れかであった場合は、ステップB154へ移行して普通変動入賞装置26の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置26の開放時間である普電開放時間(例えば、1700ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB154)、ステップB155で普電ソレノイド132をオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定して、普電作動移行設定処理を終了する。これにより、普通変動入賞装置26の開放時間が上記普電開放時間となり、その期間は普通変動入賞装置26が開放することになる。
また、ステップB151で制御ポインタの値が4であった場合は、ステップB156へ移行して普通変動入賞装置26の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB13)を行うために、処理番号として「4」を設定する(ステップB156)。次いで、ステップB157で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「4」)をセーブする。次いで、ステップB158で普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、その後、ステップB159で普電ソレノイド132をオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB13)の詳細について図79上側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB161で普図当り終了処理移行設定処理を行う。これは、普図当り終了処理に移行するための設定を行うもので、詳細は後述する。この処理を経ると、リターンする。
〔普図当り終了処理移行設定処理〕
次に、上述の普電残存球処理における普図当り終了処理移行設定処理(ステップB161)の詳細について図79下側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB171で処理番号として「5」(普図当り終了処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB172で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「5」)をセーブする。次いで、ステップB173で普図エンディング時間(例えば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ステップB174で普通変動入賞装置26の作動終了に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする。次いで、ステップB175で普通変動入賞装置26への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする。そして、ステップB176で普図当り中制御ポインタ領域をクリアして、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。これにより、次回は普図当り終了処理に移行する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB14)の詳細について図80上側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB181で普図普段処理移行設定処理2を行う。これは、普図普段処理に移行するための設定を行うもので、詳細は後述する。この処理を経ると、リターンする。
〔普図普段処理移行設定処理2〕
次に、上述の普図当り終了処理における普図普段処理移行設定処理2(ステップB181)の詳細について図80下側により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップB191で処理番号として「0」(普図普段処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップB192で普図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「0」)をセーブする。次いで、ステップB193で普図当りの終了に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする。次いで、ステップB194で普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグ(普通変動入賞装置26の不正監視期間を規定するフラグ)をセーブしてリターンする。これにより、次回は普図普段処理に移行する。
以上で、普図ゲーム処理に関するフローチャートを説明したので、次に、上述のタイマ割込み処理におけるステップS80以降のサブルーチンの説明に移る。
ここでは、ステップ番号として「ステップC」を用いて説明する。
〔セグメントLED編集処理〕
まず、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS80)の詳細について図81により説明する。
セグメントLED編集処理は一括表示装置35に設けられたセグメントLEDに関する処理を行うものであり、一括表示装置35は前述したように、普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示(特図保留表示、普図保留表示)や、遊技状態の表示を行うようになっている。
これらの表示は、例えばLEDを発光源とする複数の表示器(例えば、1個のランプや7セグメント表示器)によって行われる構成である。より具体的には、例えば特図1保留表示器、特図2保留表示器、普図保留表示器、第1遊技状態表示部、第2遊技状態表示部、エラー表示部、ラウンド表示部などの機能を有するセグメントLEDで構成され、それらの駆動に関する設定等を行うのがセグメントLED編集処理である。
セグメントLED編集処理では、まず、点滅制御タイマを+1更新し(ステップC1)、出力オンタイミングであるか判定する(ステップC2)。この判定はタイマの特定ビットが1か否かで判断する。本例ではビット5を見ることで128msの点滅周期を作っている。
出力オンタイミング である場合(ステップC2;Y)は、普図保留数表示テーブル1を設定し(ステップC3)、ステップC5に進む。出力オンタイミングでない場合(ステップC2;N)は、普図保留数表示テーブル2を設定し(ステップC4)、ステップC5に進む。
なお、保留数が0〜2なら普図保留数表示テーブルがどちらのテーブルでも表示データは同じになる。
ステップC5では、設定された普図保留数表示テーブル1又は2に基づいて、普図保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブし(ステップC5)、出力オンタイミング であるか判定する(ステップC6)。出力オンタイミングである場合(ステップC6;Y)は、特図1保留数表示テーブル1を設定し(ステップC7)、ステップC9に進む。出力オンタイミングでない場合(ステップC6;N)は、特図1保留数表示テーブル2を設定し(ステップC8)、ステップC9に進む。
なお、所定のセグメント領域に表示データをセーブすることにより、一括表示装置35の対応するLEDが点灯又は消灯する。
ステップC9では、設定された特図1保留数表示テーブル1又は2に基づいて、特図1保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブし(ステップC9)、出力オンタイミングであるか判定する(ステップC10)。出力オンタイミング である場合(ステップC10;Y)は、特図2保留数表示テーブル1を設定し(ステップC11)、ステップC13に進む。出力オンタイミングでない場合(ステップC10;N)は、特図2保留数表示テーブル2を設定し(ステップC12)、ステップC13に進む。
ステップC13では、設定された特図2保留数表示テーブル1又は2に基づいて、特図2保留数に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブし(ステップC13)、ラウンド表示テーブルを設定し(ステップC14)、このテーブルよりラウンド表示LEDポインタに対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC15)。
次に、遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップC16)、このテーブルから遊技状態表示番号に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブする(ステップC17)。なお、遊技状態表示では、特図時短中(普電サポート中)か否かを報知する。例えば、LED1個で行い、消灯で通常中を表し、点灯で特図時短中(普電サポート中)を表す。
次いで、遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップC18)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得し、セグメント領域にセーブし(ステップC19)、セグメントLED編集処理を終了する。なお、遊技状態表示2では、右打ちをする遊技状態か否かを報知する。例えば、LED1個で行い、消灯で通常打ち(左打ち)を表し、点灯で右打ちを表す。本例の場合、既述したように、右打ち期間は、大当り中、小当り中、普電サポート中である。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS81)の詳細について図82により説明する。
磁石不正監視処理は、磁気センサ126からの検出信号をチェックして異常がないか判定して不正報知の開始や終了の設定等を行うものである。
磁石不正監視処理では、まず、磁気センサ126から出力されて第2入力ポート161(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、磁気センサ126がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップC21)。
磁気センサ126がオンである場合(ステップC21;YES)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して(ステップC22)、当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップC23)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップC23;YES)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC24)、磁石不正報知タイマ初期値(例えば、60000ms)を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC25)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップC26)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップC27)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC33)。すなわち、磁気センサ126が一定期間(例えば、8回の割込み分の期間、即ち、割込み周期4ms×8=32ms)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁気センサ126がオンでない場合(ステップC21;NO)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップC28)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップC29)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。次いで、磁石不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップC30)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップC23;NO)もステップC29の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(ステップC30;NO)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。
また、磁石不正報知タイマの値が0である場合(ステップC30;YES)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップC31)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップC32)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC33)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC33;YES)は、演出制御装置300に当該状態についてのコマンド送信済みであるため、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC33;NO)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップC34)、演出制御装置300に当該状態についてのコマンド送信するために演出コマンド設定処理を行い(ステップC35)、磁石不正監視処理を終了する。
ここで、図82において矢印は磁石不正が無く、正常の場合の処理ルート(正常ルート)を示している。すなわち、正常の場合にはステップC21、ステップC28、ステップC29、ステップC30、ステップC31、ステップC32、ステップC33、RETという処理ルートを経ることになる。通常は、この正常ルートが繰り返される。
〔盤電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における盤電波不正監視処理(ステップS82)の詳細について図83により説明する。
盤電波不正監視処理は、盤電波センサ127からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行うものである。
電波不正監視処理では、まず、盤電波センサ127から出力されて近接I/F163を経由して第2入力ポート161(入力ポート2)に取り込まれる検出信号の状態から、盤電波センサ127がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップC41)。電波センサがオンである場合(ステップC41;YES)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値(例えば、60000ms)を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップC42)。
そして、電波不正報知のコマンドを準備し(ステップC43)、電波不正フラグとして電波不正発生フラグを準備して(ステップC44)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC49)。すなわち、電波不正の場合は磁石不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、電波センサがオンでない場合(ステップC41;NO)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップC45)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップC46)。
電波不正報知タイマの値が0でない場合(ステップC46;NO)、すなわちタイムアップしていない場合は、電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が0である場合(ステップC46;YES)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップC47)、電波不正フラグとして電波不正解除フラグを準備して(ステップC48)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップC49)。
そして、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップC49;YES)は、演出制御装置300に当該状態についてのコマンド送信済みであるため、盤電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップC49;NO)は、準備した電波不正フラグを盤電波不正フラグ領域にセーブし(ステップC50)、演出制御装置300に当該状態についてのコマンド送信するために演出コマンド設定処理を行い(ステップC51)、盤電波不正監視処理を終了する。
ここで、図83において矢印は電波不正が無く、正常の場合の処理ルート(正常ルート)を示している。すなわち、正常の場合にはステップC41、ステップC45、ステップC46、ステップC47、ステップC48、ステップC49、RETという処理ルートを経ることになる。通常は、この正常ルートが繰り返される。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS83)の詳細について図84、図85により説明する。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS74)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS77)、磁石不正監視処理(ステップS81)及び盤電波不正監視処理(ステップS82)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図84に示すように、外部情報編集処理では、まず、ステップC61でガラス枠開放エラー発生中か否かを判別する。この処理では、直接にガラス枠開放検出スイッチ211の信号に基づいてガラス枠5(扉)の開放を監視するのではなく、図20の「遊技機状態チェック処理」での監視結果に基づいた判定を行う。すなわち、図20の「遊技機状態チェック処理」でエラーフラグ(エラー発生フラグ)が立っているか否かに基づいてガラス枠開放エラー発生中かを判断する。
ガラス枠開放エラー発生中でなければ、ステップC62に進んで前面枠(本体枠)開放エラー発生中か否かを判別する。この処理でも、図20の「遊技機状態チェック処理」での監視結果に基づいた判定を行う。
そして、前面枠(本体枠)開放エラー発生中であれば、ステップC65に進む。また、ステップC61でガラス枠開放エラー発生中である場合もステップC65に進む。
すなわち、ガラス枠開放エラー発生中又は前面枠開放エラー発生中であれば、ステップC65に進み、ステップC65において扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし、次いでステップC66で遊技機エラー状態信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし、ステップC67に進む。
一方、前面枠(本体枠)開放エラー発生中でない場合(ステップC62;N)は、ステップC63に進み、ステップC63において扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし、ステップC64でセキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし、ステップC67に進む。
ステップC67では、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ「−1」更新し(ステップC67)、次いで、セキュリティ信号制御タイマの値が0となったかを判定する(ステップC68)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。セキュリティ信号制御タイマは、メイン処理のステップS29にてタイマ初期値(例えば256ms)がセットされるタイマであり、RAMクリアによる電源投入を行った時にセキュリティ信号を最短でも所定時間(例えば256ms)はオン出力するためのものである。
ステップC68でセキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップC69でセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブした後、ステップC70以降の処理に進む。
一方、ステップC68でセキュリティ信号制御タイマが既にタイムアップ又は「−1」更新後にタイムアップしていれば、ステップC70以降に進む。
ステップC70に進むと、ステップC70、71、72、73、74で、磁石不正発生中か、盤電波不正発生中か、枠電波不正発生中か、普電不正発生中か、大入賞口不正発生中かをそれぞれ判別する。これらの処理では、図20の「遊技機状態チェック処理」での監視結果等に基づいた判定を行う。すなわち、図20の「遊技機状態チェック処理」でエラーフラグ(エラー発生フラグ)が立っているか否かに基づいて上記の各不正発生中かを判断する。或いは、図82や図83の不正監視処理でセーブされる不正フラグ領域(磁石不正フラグ領域、盤電波不正フラグ領域)のフラグに基づいて、上記不正発生中かを判定してもよい。
そして何れか1つ以上の不正が発生していれば、ステップC78に進んでセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし、さらにステップC79で遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして、ステップC80に進む。これにより、不正や遊技機エラー状態が外部に出力されることになる。
そして本例の場合セキュリティ信号は、前記ステップC69に加え上記ステップC78でもオンするため、上記セキュリティ信号制御タイマがタイムアップし、かつ、何れのエラーも発生していない状態にならない限りオフしない。つまり、セキュリティ信号は、上記セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしていて、何れのエラーも発生していない状態になると、前記ステップC64の処理が効いてオフする。
一方、ステップC70でNO、ステップC71でNO、ステップC72でNO、ステップC73でNO、ステップC74でNOのとき、すなわち、ステップC70〜C74で全てNOのときは、ステップC74からステップC75に分岐して遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブした後、ステップC80に進む。
ステップC80に進むと、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップC80)を行い、次いで始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップC81)を行う。続いて、図柄確定回数制御タイマが0でなければ「−1」更新し(ステップC82)、次いで、図柄確定回数制御タイマの値が0となったか(タイムアップしたか)を判定する(ステップC83)。図柄確定回数制御タイマは、図柄確定回数信号のオン時間を制御するためのタイマである。
図柄確定回数制御タイマがタイマアップしていなければ(ステップC83;NO)、ステップC85に進んで、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブしてリターンする。そして、ルーチンを繰り返し、ステップC83で図柄確定回数制御タイマがタイムアップした(ステップC83;YES)と判定すると、ステップC84に進み、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして外部情報編集処理を終了する。
このようにして、特図の図柄が変動を終了する度に図柄確定回数信号が外部情報として出力されることになる。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップC80)の詳細について図86により説明する。
メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
メイン賞球信号編集処理では、最初に、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップC101)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップC102)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップC102;YES)は、前述のステップS160で更新されるメイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップC103)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップC103;NO)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップC104)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC105)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC107)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップC103;YES)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC102;NO)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC106)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。
メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC106;YES)は、処理をステップC107に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC106;NO)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC108)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
このように、遊技制御装置100からは賞球の払出予定数が10個毎に1パルスのメイン賞球信号が外部装置(例えば、遊技店の管理装置)へ出力される。なお、払出制御装置200からは10個払出毎に生成される1パルスの賞球信号が外部装置(例えば、管理装置)へ出力されることになる。
すなわち、遊技制御装置100(主基板)で10個払出予定毎(払出コマンドを送信する毎)にメイン賞球数信号出力回数を+1更新し(払出コマンド送信処理内のサブルーチン)、その後、更新(設定)されている出力回数分だけメイン賞球数信号が出力される。そして、上記のように10個払出予定毎に出力されるメイン賞球信号に対し、払出制御装置200(払出基板)からは実際に10個払出が行われたら賞球信号が送信されることにより、予定と結果の整合を取ることで、不正な払出に対応することができる。
また、メイン賞球信号から、いつ発生した入賞であるかが外部装置としての管理装置等で判断できるようになり、ホール営業における方針の助けにもなる。
具体的には、大当り中に発生した入賞か、通常遊技中に発生した入賞かが判断できる。例えば、大当り中ならたくさん入賞があってもおかしくないが、通常遊技中にたくさん入賞があるようであれば、釘調整が甘すぎると判断できるなどの効果があり、これはホール営業における方針の助けになる。
一方、メイン賞球信号が外部装置に出力されず、払い出し完了時に出力される払出制御装置200からの賞球信号だけしかない場合であれば、大当り中に球切れになったりして払い出しが行われず、補給が遅れて払い出しされたのが大当り終了後となったとき等に、いつ発生した入賞なのかが判断できないことになる。
そのため、補給が遅れて払い出しされたのが大当り終了後となった場合には、通常遊技中に大量の入賞(払い出し)があったことになってしまい、営業データに不備等が出てしまう可能性がある。
これに対して本実施例では、メイン賞球信号と払出制御装置200からの賞球信号の双方を併用しており、メイン賞球信号は入賞してすぐに出力されるので、上記のような不具合がなくなる。
また、上記メイン賞球信号編集処理により生成されるメイン賞球信号のON・OFFパターンは、例えば図86下側に示すタイミングチャートのようになる。即ち、オン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)とからなるパターンとなる。ここで、出力制御タイマの値は、タイマ割込み周期である4msを1単位として表しているため、「48」が192msに相当し、「16」が64msに相当する。
後述する始動口信号編集処理により生成される始動口信号も、上記メイン賞球信号と同じパターンとなる。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップC81)の詳細について図87により説明する。
始動口信号編集処理は、第1始動口スイッチ120や第2始動口スイッチ121の入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップC111)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップC112)。始動口信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップC112;YES)は、前述のステップS382で更新される始動口信号出力回数が0であるかを判定する(ステップC113)。
そして、始動口信号出力回数が0でない場合(ステップC113;NO)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップC114)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップC115)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC117)、始動口信号編集処理を終了する。
また、始動口信号出力回数が0である場合(ステップC113;YES)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップC112;NO)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップC116)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップC116;YES)は、処理をステップC117に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップC116;NO)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップC118)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、演出制御装置300の制御について、図88乃至図103により説明する。
ここでは、ステップ番号として「ステップD」を用いて説明する。
なお、演出制御装置300が制御する特図は、表示装置41に表示される演出用の特図であり、以下の演出制御装置300の制御処理の説明における特図は、この演出用の特図(本特図ではない飾り図柄)を意味する。
また、一般に「キャラクタ」とは、性質や性格、或いは性質や性格を有する登場人物や動物等を意味し、コンピュータ用語としては文字を意味する場合もある。しかし、以下の演出制御装置300の説明では、特にVDPを使った画像表示制御の説明においては、一連のムービー、背景画像、図柄(特図の飾り図柄や第4図柄)の画像、登場人物の画像等のまとまりのある静止画又は動画をキャラクタと称し、またそのような画像データ(静止画又は動画のデータ)をキャラクタのデータ(或いはキャラクタデータ)と称する場合がある。
また、以下の演出制御装置300の説明において、オブジェクトとは、表示制御の場合、まとまりのある表示制御の対象を意味し、表示要素(背景画像、特図の飾り図柄の画像、予告キャラクタの画像、保留表示の画像など、まとまりのある画像)に相当する。例えば本例の場合、特図の飾り図柄には、左図柄、右図柄、中図柄という変動表示領域(リール)の違いでの区別があり、さらにこれら区別のそれぞれに、現図柄、次図柄、前図柄というスクロール方向の表示位置が異なる区別がある。即ち、例えば左図柄については、左図柄の現図柄、左図柄の次図柄、左図柄の前図柄があり、細かく見れば、これらそれぞれが一つのオブジェクトである。但し、制御処理上においては、例えば現図柄、次図柄、前図柄を含む左図柄全体を一つの表示要素として分類する場合もある。
また本実施例では、表示装置41等での演出を行う場合、シナリオテ−ブル(シナリオ用データテーブルともいう)を用いている。このシナリオテ−ブルでは特定の演出の流れを制御するためのデータ(どのモーションテーブルをどんなタイミングで実行するかなどを指定するデータ)が設定されている。
上記のモーションテーブルには、ブロック化(パーツ化)された各演出(主に演出表示)のモーションのデータ(すなわち、表示する画像データやその表示位置等を指定するデータ)があり、モーションはブロック化された演出動作を意味している。即ち、モーションテーブルとは、ブロック化された各演出を実行するための制御テーブルであり、モーション制御テーブルともいう。このモーションテーブルのデータは、PC(パーソナルコンピュータ)で実行できる市販のアプリケーションソフトによってマウス等を使用したグラフィカルな入力操作によって容易に制作できるものであり、ブロック化された演出毎に演出制御装置300のPROM321に予め記憶されている。
また本実施例では、表示装置41に表示する画面の描画制御等において、シナリオレイヤーという概念が使用される。シナリオレイヤーとは、演出表示等を複数の層に分けて制御する方式における各層を意味する。本例では、各シナリオレイヤー毎に必要に応じてシナリオテーブルが設定され、各シナリオレイヤーの演出を合成することで、演出全体が実現される。
また、「シナリオ管理領域」とは、シナリオ用タイマの値を記憶する領域(シナリオ用タイマ領域)と、シナリオテーブルのアドレスを記憶する領域(シナリオ用データテーブル領域)などを含む構造の記憶領域である。そして、同一構造のシナリオ管理領域が各シナリオレイヤーに対応してシナリオレイヤー分存在し、本例ではシナリオレイヤーが8個あるので、このシナリオ管理領域も8個(シナリオ管理領域0〜7)存在する。
また、「シナリオ管理領域のアドレス領域」とは、シナリオ管理領域の先頭アドレスを格納するための記憶領域を意味する。
〔メイン処理〕
まず、図88により、演出制御装置300のメイン処理を説明する。
このメイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で開始する。
パチンコ機1の電源供給が開始すると、まずステップD1で割込みを禁止し、次にステップD2でCPU311の初期設定を行い、次にステップD3でVDP312の初期設定を行い、次にステップD4で割込みを許可する。次いで、ステップD13、D15、D19を順次実行した後、ステップD20に進む。
ステップD13では、表示用データ生成を許可する。これは、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスを行い、表示データを生成するのを許可する処理である。
ステップD15では、乱数シードを設定する。これは、例えばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、srand関数に与える引数としては、0(ゼロ)などの固定値を使用してもよいし、遊技機毎に異なるようにCPU等のID値などを基に作成した値を使用してもよい。
ステップD19では、演出制御装置300のRWM(例えばRAM326)における初期化すべき領域(例えば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
次に、ステップD20に進むと、ステップD20乃至D32を順次実行する。
ステップD20では、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
ステップD21では、演出ボタン入力処理を実行する。これは、演出ボタン9(例えば、プッシュボタンとセレクトボタンからなる構成でもよい)やタッチパネル9aが有効時に操作された場合の編集を行う処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、ボタンの入力を感知する処理はこの処理内(後述するメインループ処理内)で行ってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内で行ってもよい。
ステップD22では、LEDや表示装置41の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う。
ステップD23では、乱数更新処理を実行する。これは、例えばrand関数を用いてメイン処理の制御周期毎に最低1回は擬似乱数の更新を行う処理である。rand関数は再計算が行われる度に指定の発生系列に基づいて乱数を発生するので、関数を実行するだけでよい。なお、主基板(遊技制御装置100)のように+1ずつ更新する乱数を使ってもよい。
ステップD24では、受信コマンドチェック処理(後述する)を実行する。
ステップD31では、演出表示編集処理を実行する。これは、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定を行う処理である。なお、この演出表示編集処理ではコマンドがテーブル状に設定され、こうして設定されたコマンドは後述するステップD34(画面描画を指示)でVDP312に順次送信される。
ステップD32では、描画コマンド準備終了設定を実行し、ステップD33に進む。ステップD32の処理は、ステップD31で設定されるVDP312への全てのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
ステップD33に進むと、フレーム切替タイミングであるか判定し、フレーム切替タイミングであればステップD34乃至D38を順次実行し、フレーム切替タイミングでなければ、このステップD33を繰り返す。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(例えば1/60秒)を基に作成された処理周期(例えば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、例えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替が行われ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(例えば1/60秒)の2倍(例えば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)を行ってもよいし、1/30秒以下の周期でフレーム切替を行ってもよい。
このステップD33の処理によって、これより後の処理(ステップD34乃至D38、及びその後のステップD20乃至D32)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期毎に実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)で行われる。上記処理周期が、1/30秒の場合、例えば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
次いで、ステップD34では、VDP312に画面描画を指示する。
ステップD35では、スピーカ(上スピーカ12a、下スピーカ12b)からの音声の音量に関する処理を行うサウンド制御処理を実行する(詳細は後述する)。
ステップD36では、盤装飾装置42や枠装飾装置43の各種LED等を制御するための装飾制御処理を実行する。
ステップD37では、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体を制御するための可動体制御処理を実行する。
ステップD38では、発射情報制御処理(後述する)を実行する。
このステップD38を実行した後は、ステップD20に戻り、ステップD20に進んだ場合と同じ処理を繰り返す。即ち、ステップD20乃至ステップD38は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、ステップD35乃至D37の制御処理は、画面の演出に合わせるため、動作の切り替えが処理周期単位で実行されるこれらのステップ内で行っているが、これら制御処理で生成又は設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内で行われる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力を行わない場合もある。
〔サウンド制御処理〕
次に、サウンド制御処理について図89により説明する。
このサウンド制御処理では、まず音量SW338の切り替え(遊技機製造工場の作業員や遊技店(ホール)の店員等による音量SW338の回転操作)があるか判定する(ステップD51)。音量SW338の切り替えがある場合(ステップD51;Y)は、ホール音量(後述する)を切り替え後のSW状態に対応するデフォルト値に設定し(ステップD52)、客待ちデモ中であるか判定する(ステップD53)。
なお本例では、図104に示すように、スピーカ12a、12bの音量に関して、性能として設定可能な音量の全範囲(以下、全音量範囲という)は、「0」から「20」(数字が大きいほど音圧レベルが高い)までの21段階の範囲がある。各段階での具体的な音圧レベルは限定されず適宜設定可能である。そして、遊技者も音量調整できる音量の範囲(以下、音量の有効範囲、又は単に有効範囲という)は、このうちの連続する10段階の範囲となっている。また、スピーカ12a、12bの音量のデフォルト値は、この有効範囲内における特定の段階(例えば図104に示す場合は、有効範囲の一番下から一番下も含めて5段目)に設定される。そして、音量SW338が切り替えられると(この場合、回転操作されると)、上述のステップD52では、有効範囲及び前記デフォルト値を決める音量設定テーブル(図示省略)を音量SW338の操作部の回転位置(操作位置)に応じて切り替えることにより、前記デフォルト値とともに有効範囲を設定変更している。例えば、音量SW338の操作位置が音量最小の操作位置に切り替えられると、図104に「音量SW「小」」で示すように、有効範囲は全音量範囲における「0」から「9」までの範囲となり、前記デフォルト値は全音量範囲における「4」(「0」も含めて5段階目の音圧レベル)に設定される。また、音量SW338の操作位置が音量最大の操作位置に切り替えられると、図104に「音量SW「大」」で示すように、有効範囲は全音量範囲における「11」から「20」までの範囲となり、前記デフォルト値は全音量範囲における「15」(16段階目の音圧レベル)に設定される。したがってこの場合、有効範囲は、その最小値が「0」から「11」まで変化でき、全体として12段階の範囲で変更できる。同様に、前記デフォルト値は、「4」から「15」の12段階の範囲で変更できる。このような変更(前記デフォルト値の変更と、それに伴う有効範囲の変更)が音量SW338の操作で可能となっている。なお、図104の中段に「音量SW「中」」として示したのは、前記デフォルト値を「10」に切り替えた場合(有効範囲は「6」から「15」)である。図104では「大」、「中」、「小」として3段階分のみ示したが、本例の場合12段階分可変である。
次に、客待ちデモ中でない場合(ステップD53;N)は、ステップD72に進む。客待ちデモ中である場合(ステップD53;Y)は、音量SW338に対応するホール音量設定画面の表示設定を行い(ステップD54)、ホール音量設定画面表示タイマに初期値(例:10秒)を設定し(ステップD55)、ホール音量設定中フラグをセットし(ステップD56)、ステップD57に進む。
ここで、音量SW338に対応するホール音量設定画面とは、前述したような音量SW338によるホール音量の設定値(例えば、前述した「大」、「中」、「小」など)によって画面に表示する目盛の数値を変えるため「対応する」と表記している。即ち、ホール音量設定画面は、例えば図107の中段や下段に示すものである。そして、ステップD54では、例えば音量SW338により前記「音量SW「小」」に切り替えられた場合は図107の中段に示すようなホール音量設定画面を表示し、また「音量SW「大」」に切り替えられた場合は図107の下段に示しというように、音量SW338の操作に対応するホール音量設定画面を表示するための表示設定を行っている。
ステップD57に進むと、カーソル上下操作あるか判定する(ステップD57)。カーソル上下操作がない場合(ステップD57;N)は、ステップD60に進む。カーソル上下操作ある場合(ステップD57;Y)は、「音量設定」という項目と「戻る」という項目の間でアクティブメニューを切り替え(ステップD58)、アクティブメニューに対応する表示設定を行い(ステップD59)、ステップD60に進む。
ここで、カーソル上下操作とは、例えば演出ボタン9の上面のタッチパネル9aへの接触操作入力により、画面上のアクティブメニューを切り替える(上下に並んで表示された項目を選択する)操作である。例えば図105のホール設定画面の操作方法の表示例から分かるように、演出ボタン9上面の奥側(上側)又は手前側(下側)への指などの接触によりこのカーソル上下操作が可能になる。なお、アクティブメニューとは、このカーソル上下操作により選択されている一つの項目であり、後述するカーソル左右操作により設定変更等の実行操作が可能となっている項目を意味し、画面上では他の設定項目よりも例えば明るく表示される(或いは文字が太く表示される)などしてアクティブメニューであることが分かるように表示される。ステップD58では、このようなカーソル上下操作によるアクティブメニュー変更を実現すべく、操作前のアクティブメニューが「音量設定」であればアクティブメニューを「戻る」に切り替え、操作前のアクティブメニューが「戻る」であればアクティブメニューを「音量設定」に切り替える。そしてステップD59では、ステップD58でのアクティブメニューの切り替えに対応して、切り替えられた新しいアクティブメニューの項目をアクティブメニューとして例えば他より明るく表示して他の項目を暗くするよう変更する表示設定を行う。
ステップD60に進むと、「音量設定」がアクティブ中 であるか(即ち、「音量設定」がアクティブメニューになっているか)判定する(ステップD60)。そして、「音量設定」がアクティブ中でない場合(ステップD60;N)は、ステップD68に進む。一方、「音量設定」がアクティブ中である場合(ステップD60;Y)は、カーソル左右操作があるか判定する(ステップD61)。そして、カーソル左右操作がない場合(ステップD61;N)は、ステップD68に進む。一方、カーソル左右操作がある場合(ステップD61;Y)は、操作方向に対応させ、有効範囲内でホール音量値を更新し(ステップD62)、ホール音量値に対応する表示設定を行い(ステップD63)、音量切替音の出力要求を行い(ステップD64)、ステップD68に進む。
ここで、カーソル左右操作とは、例えば演出ボタン9の上面のタッチパネル9aへの接触操作入力により、画面上のアクティブメニューを実行する操作である。例えば図105のホール設定画面の操作方法の表示例から分かるように、演出ボタン9上面の左側又は右側への接触によりこのカーソル左右操作が可能になる。そして、例えば「音量設定」がアクティブメニューになっている場合にカーソル左右操作をすると、例えば右側の操作で音量がアップし(音圧レベルが高くなり)、左側の操作で音量がダウン(音圧レベルが低くなる)する。なお、例えば「戻る」がアクティブメニューになっている場合にカーソル左右操作をすると、例えば何れの側の操作でも元の画面(ホール音量設定画面の前に表示されていた画面)に戻る動作が実現されてもよい。このような動作の一部を実現すべく、上記ステップD60乃至D63では、「音量設定」がアクティブメニューになっている場合のカーソル左右操作に応じて、そのときの有効範囲内でホール音量値を設定変更し(アップ又はダウン)、この設定変更に応じてホール音量設定画面の表示内容を変更している。
なお、ホール音量或いはホール音量値とは、遊技者でなくホールの店員や遊技機製造工場の作業員等が設定することを想定した音量或いは音量値であり、具体的には音量SW338の操作や、図107に示したようなホール音量設定画面(或いは図105に示したような後述するホール設定画面)でのカーソル操作により設定される音量或いは音量値のことを意味する。
また、上記ステップD64では、カーソル操作で音量を変更する度に、その音量に対応する切替音(操作音)がスピーカ12a、12bから鳴るように、後述するステップD78の「サウンド出力処理」に対してそれを要求する情報(出力要求)を設定している。
一方、音量SW338の切り替えがない場合(ステップD51;N)は、ホール音量設定中であるか判定する(ステップD65)。ここでは、前記ステップD56でセットされるホール音量設定中フラグがセットされていれば(クリアされていなければ)、ホール音量設定中と判定する。ホール音量設定中でない場合(ステップD65;N)は、ステップD74に進む。ホール音量設定中である場合(ステップD65;Y)は、ホール音量設定画面表示タイマを更新し(ステップD66)、このタイマがタイムアップしたか(即ち、前記ステップD55の実行時点から初期値分の時間(例えば10秒)が経過したか)判定する(ステップD67)。そして、タイムアップした場合(ステップD67;Y)は、ホール音量設定画面を終了すべくステップD70に進み、タイムアップしていない場合(ステップD67;N)は、ホール音量設定画面での音量設定操作を継続すべくステップD57に進む。
ステップD68に進むと、「戻る」がアクティブ中であるか判定する(ステップD68)。「戻る」がアクティブ中でない場合(ステップD68;N)は、ステップD74に進む。「戻る」がアクティブ中である場合(ステップD68;Y)は、決定のボタン操作あるか判定する(ステップD69)。決定のボタン操作とは、例えば演出ボタン9を押下(PUSH)する操作である。そして、決定のボタン操作がない場合(ステップD69;N)は、ステップD74に進む。一方、決定のボタン操作がある場合(ステップD69;Y)は、ステップD70に進む。
ステップD70に進むと、元の画面への復帰設定を行い(ステップD70)、ホール音量設定中フラグをクリアし(ステップD71)、ステップD72に進む。
ステップD72に進むと、バックアップメモリ(例えばFeRAM327)にホール音量を保存し(ステップD72)、遊技者音量をホール音量と同じ値に設定し(ステップD73)、ステップD74に進む。ここで、遊技者音量とは、遊技者も調整可能な音量であり、実際にスピーカ12a、12bから出力される音声の音量である。この遊技者音量は、例えば後述するステップD78のサウンド出力処理によってアンプ回路337に対して設定される。なお、ステップD72では、前述した音量の有効範囲の設定もバックアップメモリに保存する。
ステップD74に進むと、客待ちデモ中であるか判定する(ステップD74)。そして客待ちデモ中でない場合(ステップD74;N)は、ステップD78に進む。客待ちデモ中である場合(ステップD74;Y)は、遊技者音量有効タイマが0でなければ−1更新し(ステップD75)、このタイマの値が0であるか判定する(ステップD76)。遊技者音量有効タイマの値が0でない場合(ステップD76;N)は、ステップD78に進む。
一方、遊技者音量有効タイマの値が0である場合(ステップD76;Y)は、遊技者音量をホール音量と同じ値に設定し(ステップD)、ステップD78に進む。
ステップD78に進むと、サウンド出力処理(ステップD78)を行い、サウンド制御処理を終了する。
以上のサウンド出力処理によれば、次のような動作が実現される。
即ち、客待ちデモ中であれば音量SW338を切り替えるとステップD54が実行されてホール音量設定画面が自動的に表示される。後述するガラス枠開放等のホール設定画面への突入条件を満たさなくとも表示される。ホール音量設定画面の音量設定の目盛の数字は切り替えた音量SWに対応する。例えば図107上段に示すように、客待ちデモの飾り特図変動表示中であった場合に、音量SW338を「小」でない状態から「小」の操作位置に切り替えると図107中段に示すようなホール音量設定画面が表示され、例えばその後音量SW338を「大」の操作位置に切り替えると図107下段に示すようなホール音量設定画面が表示される。ここで、図107中段の音量設定の表示は、「小」の場合の音量のデフォルト値「4」を示し、また、図107下段の音量設定の表示は、「大」の場合の音量のデフォルト値「15」を示している。即ち、図107はホール音量値が前記デフォルト値になっている場合を表示しているが、この状態からホールの店員等が前記カーソル操作をすることによりホール音量値を前記デフォルト値と異なる値に変更可能である(ステップD57乃至D63の作用)。
ホール音量設定画面表示後、規定時間(例えば10秒)経過する、または「戻る」を選択するとステップD70が実行されて元の画面に復帰する。元の画面に復帰する際、その時に選択されている音量がホール音量値として決定され、直前に実行されたステップD72でバックアップメモリに保存される。カーソル操作で音量を変更する度に、その音量に対応する切替音が鳴る(ステップD64の作用)。当該ホール音量設定画面は遊技中以外(客待ちデモ中)に音量SWを切り替えた場合のみ表示され(ステップD53の作用)、遊技中(例えば変動中)に切り替えた場合は表示されず、ステップD53からステップD72に分岐して進むことによって切り替えた音量SWに対応するレベルのデフォルト値(「小」なら4)で直ちに決定され、バックアップメモリに保存される。ホール音量としてバックアップメモリに保存する際、遊技者設定の音量(遊技者音量)も同じ値に書き換えられる(ステップD73の作用)。
また、このホール音量設定画面の表示中に遊技制御装置100から変動コマンド等を受信すると直ちにコマンドに対応する画面に切り替わる(これは、前記メイン処理のステップD24、D31などによる作用も含む)。この際、音量はその時の値で決定され、直前に実行されたステップD72でバックアップメモリに保存される。
また、上記サウンド制御処理では、音量SW338の切り替えがなく、ホール音量設定中でない場合でも、ステップD74に進み、ステップD74以降は実行される。このため、客待ちデモ中に遊技者音量有効タイマがタイムアップすると、ステップD77が実行され、遊技者がホール音量値と異なる値に遊技者音量値を独自に調整していたとしても、遊技者音量値はホール音量値と同じ値に自動的に変更される。このため、独自に音量を調整した遊技者が遊技を終了しそのまま台を離れると、所定時間後に自動的に音量がホール音量値に戻されるので、ホールの店員等がいちいちホール音量値に戻す操作をする必要がなく、便利となる。
〔ホール・遊技者設定モード処理〕
次に、ホール・遊技者設定モード処理について図90により説明する。
このホール・遊技者設定モード処理では、まず、ホール設定モード中であるか判定する(ステップD91)。ここでは、後述するホール設定モード中フラグがセットされていればホール設定モード中と判定する。
そして、ホール設定モード中である場合(ステップD91;Y)は、ステップ96に進む。ホール設定モード中でない場合(ステップD91;N)は、遊技者設定モード中であるか判定する(ステップD92)。ここでは、後述する遊技者設定モード中フラグがセットされていれば遊技者設定モード中であると判定する。
そして、遊技者設定モード中である場合(ステップD92;Y)は、ステップD111に進む。遊技者設定モード中 でない場合(ステップD92;N)は、ホール設定モード開始条件が成立したか判定する(ステップD93)。ホール設定モード開始条件とは、ホール設定モードに入る操作入力(例えば、ガラス枠5を開放させた状態で演出ボタン9を2回押下する操作)があることを含み、客待ちデモ中であるなどの条件も含む。即ち、例えば客待ちデモ中にガラス枠5が開放された状態で演出ボタン9が2回押下されると、ホール設定モード開始条件成立となる。
そして、ホール設定モード開始条件成立でない場合(ステップD93;N)は、ステップD108に進む。ホール設定モード開始条件成立である場合(ステップD93;Y)は、ホール設定モードの画面描画開始設定を行い(ステップD94)、ホール設定モード中フラグをセットし(ステップD95)、ステップD96に進む。なお、一旦ホール設定モードに入った後の描画更新設定(アクティブメニューを明るくするハイライト項目更新など)は演出ボタン入力処理(ステップD21)の方で行う。
また、上記ステップD94によりホール設定モード中に表示される画面は、例えば図105に示すようなホール設定画面である。
ステップD96に進むと、ホール音量調整処理を行い(ステップD96)、ホールLED輝度調整処理を行い(ステップD97)、液晶輝度調整処理を行い(ステップD98)、省電力設定処理を行い(ステップD99)、ロゴカラー設定処理を行い(ステップD100)、球貸し単位数設定処理を行い(ステップD101)、設定確定操作入力があるか判定する(ステップD102)。設定確定操作入力とは、各項目を選択した後、或いは各項目でカーソル左右操作によって設定変更をした後、例えば演出ボタン9を押下(PUSH)する操作である。
設定確定操作入力がない場合(ステップD102;N)は、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
ここで、ホール音量調整処理(ステップD96)は、例えば図105の最上位置の項目「音量設定」の設定変更を実現する処理である。なお、ホール設定モード中に前述の音量SW338を操作すると、例えば図105の最上位置の項目(音量設定)で設定変更可能となる音量の前記有効範囲が変化する(表示される音量の数字も変化する)が、そのための制御処理もこのホール音量調整処理で行われる。
ホールLED輝度調整処理(ステップD97)は、例えば図105の上から2段目の項目「LED輝度設定」の設定変更を実現する処理である。
液晶輝度調整処理(ステップD98)は、例えば図105の上から3段目の項目「液晶輝度設定」(表示画面41aの輝度設定)の設定変更を実現する処理である。
省電力設定処理(ステップD99)は、例えば図105の上から4段目の項目「省電力設定」(客待ちデモ中は表示画面41aを暗くするなどの機能設定)の設定変更を実現する処理である。
ロゴカラー設定処理(ステップD100)は、例えば図105の上から5段目の項目「ロゴカラー設定」(ロゴ表示部14の発光色の設定)の設定変更を実現する処理である。
球貸し単位数設定処理(ステップD101)は、図示省略した項目「球貸し単位数設定」の設定変更を実現する処理である。球貸し単位数とは、貸球の1回の払出し動作(球貸しボタン16の一回の押下操作による払出動作)による貸球量の増加分に相当する。
一方、設定確定操作入力がある場合(ステップD102;Y)は、工場出荷時設定での確定(例えば図105の最下位置の項目「工場出荷時設定」におけるカーソル操作等で行われる確定操作)であるか判定する(ステップD103)。工場出荷時設定での確定でない場合(ステップD103;N)は、ステップD105に進む。工場出荷時設定での確定である場合(ステップD103;Y)は、工場出荷時設定処理を行い(ステップD104)、ステップD105に進む。工場出荷時設定処理は、このホール設定モード中に演出ボタン9及びタッチパネル9aの操作で設定変更できるすべての項目の設定をデフォルト値に設定する処理である。
ステップD105に進むと、決定されたホール設定データ(ステップD96乃至D101、或いはステップD104で設定変更された値)をバックアップRAMに書き込み(ステップD105)、ホール設定モードの画面描画終了設定を行い(ステップD106)、ホール設定モード中フラグをクリアし(ステップD107)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
以上のステップD93乃至D107によれば、ホールの店員等が、上述したようなホール設定モード(例えば図105のようなホール設定画面が表示される)での設定変更を容易に行える。設定変更内容は、バックアップメモリに保存される。
一方、前記ステップD93で分岐してステップD108に進むと、遊技者設定モード開始条件が成立したか判定する(ステップD108)。遊技者設定モード開始条件とは、遊技者設定モードに入る操作入力(例えば、客待ちデモ中に演出ボタン9を1回押下する操作)があることである。
そして、遊技者設定モード開始条件成立でない場合(ステップD108;N)は、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。遊技者設定モード開始条件成立である場合(ステップD108;Y)は、遊技者設定モードの画面描画開始設定を行い(ステップD109)、遊技者設定モード中フラグをセットし(ステップD110)、ステップD111に進む。なお、上記ステップD109により遊技者設定モード中に表示される画面は、例えば図106に示すような遊技者設定画面である。
ステップD111に進むと、遊技者音量調整処理を行い(ステップD111)、遊技者LED輝度調整処理を行い(ステップD112)、設定確定操作入力があるか判定する(ステップD113)。
ここで、遊技者音量調整処理(ステップD111)は、例えば図106の最上位置の項目「音量設定」の設定変更を実現する処理である(詳細は後述する)。
遊技者LED輝度調整処理(ステップD97)は、例えば図106の上から2段目の項目「明るさ設定」の設定変更を実現する処理である。
そして、設定確定操作入力がない場合(ステップD113;N)は、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。設定確定操作入力がある場合(ステップD113;Y)は、遊技者設定モードの画面描画終了設定を行い(ステップD114)、遊技者設定モード中フラグをクリアし(ステップD)、ホール・遊技者設定モード処理を終了する。
以上のステップD108乃至D115の処理によれば、遊技者が、上述したような遊技者設定モード(例えば図106のようなホール設定画面が表示される)での設定変更を容易に行える。即ち、客待ちデモ中に、PUSHボタン(演出ボタン9)を1回押下すると遊技者設定モードに突入する。但し、遊技者による設定はまんがいち消えてしまっても大きな問題はないので、当該モードで設定された内容はバックアップメモリに保存されない。そして、電源再投入されたり、遊技者音量有効タイマで管理される規定時間(例えば5分)遊技されない状態が継続したりすると、ホール設定値(ホール音量値と明るさの設定値含む)と同じ値に切り替えられる(前述のステップD77などによる)。
〔遊技者音量調整処理〕
次に、遊技者音量調整処理(前記ステップD111)について図91により説明する。この遊技者音量調整処理では、まず、遊技者音量調整モードがアクティブ中であるか判定する(ステップD121)。遊技者音量調整モードがアクティブ中とは、例えば図106の最上位置の項目「音量設定」がアクティブメニューになっていることを意味する。
そして、遊技者音量調整モードがアクティブ中でない場合(ステップD121;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。遊技者音量調整モードがアクティブ中である場合(ステップD121;Y)は、カーソル左右操作があるか判定する(ステップD122)。カーソル左右操作がない場合(ステップD122;N)は、ステップD127に進む。一方、カーソル左右操作がある場合(ステップD122;Y)は、操作方向に対応させ、有効範囲内で遊技者音量値を更新し(ステップD123)、遊技者音量値に対応する表示設定を行い(ステップD124)、音量切替音の出力要求(前述のステップD78のサウンド出力処理に対する要求情報の設定)を行い(ステップD125)、遊技者音量有効タイマに初期値(例:5分)を設定し(ステップD126)、ステップD127に進む。
なお、遊技者音量有効タイマに例えば5分という初期値が設定されることで、既述したように、客待ちデモに入って5分経過すると、遊技者音量がクリアされ、ホール音量に切り替えられる(前述のステップD74乃至D77参照)。
次に、ステップD127に進むと、カーソル下操作(前述したカーソル上下操作における下側の操作)があるか判定する(ステップD127)。カーソル下操作がない場合(ステップD127;N)は、ステップD130に進む。一方、カーソル下操作がある場合(ステップD127;Y)は、「明るさ設定」(例えば図106の上から2段目の項目)をアクティブに切り替え(ステップD128)、アクティブメニューに対応する表示設定(この場合、「明るさ設定」という項目を例えば他より明るくし、目立たせる表示設定)を行い(ステップD129)、ステップD130に進む。
次いで、ステップD130に進むと、カーソル上操作(前述したカーソル上下操作における上側の操作)があるか判定する(ステップD130)。カーソル上操作がない場合(ステップD130;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。一方、カーソル上操作がある場合(ステップD130;Y)は、「戻る」(例えば図106の上から3段目の項目)をアクティブに切り替え(ステップD131)、アクティブメニューに対応する表示設定(この場合、「戻る」という項目を他より目立たせる表示設定)を行い(ステップD132)、遊技者音量調整処理を終了する。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップD24)の詳細について図92により説明する。なお、主基板からのコマンドは、MODEのデータ(1バイト)とACTIONのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、これらが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこのようなデータを、コマンドのデータ或いはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」によって行われる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能により)自動で送受信が行われ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけでよいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがある毎に、シリアル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常が無いかチェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を1だけ増やす更新を行う。なお、制御御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様)。また、コマンドバッファは、例えばリングバッファである。このコマンドバッファは、例えばCPU311のRAM311a(或いはRAM326)内の記憶領域によって構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;例えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよい。
この受信コマンドチェック処理のルーチンが開始されると、まずステップD151でコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし、次にステップD152でコマンド受信数がゼロでないか判定し、ゼロでないならばステップD153乃至D155を順次実行した後にステップD156に進み、ゼロならばリターンする。なお本願では、上記ステップD151のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではRAM326又はRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
また、コマンド受信カウンタは、フレーム切替タイミング毎に実行される本ルーチンの次のステップD153で減算され基本的には0クリアされるので、結果的に1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に何個のコマンドを受信したかをカウントするものであり、RWM(RAM326又はRAM311a)のコマンド受信カウンタ領域により構成される。
ステップD153では、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信カウンタの値)をコマンド受信数分だけ減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD151の実行直後では「A=B」である。そして、ステップD153の実行直後では「A=A−B=0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置は遊技制御装置(主基板)からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ステップD151の処理からステップD153の処理の間にAの値が増えている可能性がある。よって、ステップD153の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD153では「A−B」という減算処理を行っている。但し、本実施例のように主基板からのコマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD151の処理からステップD153の処理の間にAの値が増えることがないようにすることによって、ステップD153の処理内容を「A←0」としてもよい。
ステップD154では、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポインタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)のバッファを構成する例えばRAM326又はRAM311a内の記憶領域である。
ステップD155では、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンドバッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を例えば0乃至31の範囲で1だけ増やす更新を行う。なお、ここでの0乃至31の範囲は、コマンドバッファの容量(例えば、32)に対応している。
ステップD156に進むと、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(即ち、コマンド受信数分だけステップD154及びD155を繰り返し実行したか否か)を判定し、完了していなければステップD154に戻ってステップD154から処理を繰り返し、完了していればステップD157に進む。
ステップD157に進むと、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されていないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロードし(即ち、読み出し)、このロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータについて、次のステップD158で受信コマンド解析処理(後述する)を実行し、その後ステップD159に進む。
ステップD159に進むと、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのアドレス)を更新し、ステップD160に進む。
ステップD160では、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即ち、コマンド受信数分だけステップD157乃至D159を繰り返し実行したか否か)を判定し、完了していなければステップD157に戻ってステップD157から処理を繰り返し、完了していればリターンする。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップD158)の詳細について図93により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップD171で、ステップD77においてロードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACTにそれぞれ分離して記憶し、その後ステップD172に進む。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、ACTとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
ステップD172、D173では、ステップD171で分離されたMODEの値とACTの値がそれぞれ正常範囲か判定し、これらの値が一方だけでも正常範囲でなければリターンし、これらの値の両方が正常範囲であればステップD174に進む。MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値である場合には、ステップD172の判定で正常範囲でないと判定される。
また、上記ステップD173における、ステップD171で分離されたACTの値が正常範囲か否かの判定は、例えば次のように行う。即ち、MODE毎に有効なACTの値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(図示省略)に定義されており、ステップD173ではこの上限〜下限の範囲内に分離されたACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時点では歯抜けチェックは出来ていない)。
ステップD174に進むと、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値が正しい組み合わせか判定する。この判定は、例えば一致チェックテーブルを使って行う。一致チェックテーブルとは、MODEの値に対して有効な全てのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録されたものであり、MODEの値毎に設けられている。そして、MODEの値に対応するこの一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせであると判定し、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合わせでないと判定する。
このステップD174の処理では、MODEに対して正常なACTの組合せになっているか否かのチェック(歯抜けチェック含む)を実行している。1つのMODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
そして、このステップD177の判定結果がNOになる場合はACTの値が異常であるため、コマンド異常であるとしてステップD175以降を実行しないでリターンしてしまう。このステップD177の判定結果がYESになる場合には、ステップD175に進む。
ステップD175では、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD176で変動系コマンド処理(後述する)を実行してリターンし、この範囲外ならばステップD177に進む。ここで、MODEのデータとは、ステップD171で分離されて記憶されたMODEのデータである(後述のステップD177等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド或いは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコマンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
ステップD177に進むと、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD178で大当り系コマンド処理(詳細省略する)を実行してリターンし、この範囲外ならばステップD179に進む。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
ステップD179に進むと、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD180で図柄系コマンド処理(後述する)を実行してリターンし、この範囲外ならばステップD181に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、或いは飾り特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範囲が図柄系コマンド範囲である。
ステップD181では、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD182で単発系コマンド処理(後述する)を実行してリターンし、この範囲外ならばステップD183に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である。
ステップD183に進むと、MODEのデータが先読み演出のための先読み図柄系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD184で先読み図柄系コマンド処理(詳細省略する)を実行してリターンし、この範囲外ならばステップD185に進む。
ステップD185に進むと、MODEのデータが先読み演出のための先読み変動系コマンド範囲内にあるか判定し、この範囲内ならばステップD186で先読み変動系コマンド処理(詳細省略する)を実行してリターンし、この範囲外ならば、受信コマンド解析処理を終了してリターンする。
ここで、先読み演出(先読み予告、或いは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、或いは単に保留という)に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(或いはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保留表示等を通常と異なる態様で行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔単発系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理におけるステップD176で実行される単発系コマンド処理の詳細について図94及び図95により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップD201で、MODEのデータ(前述のステップD171で分離された上位バイトのデータ、以下同様)が機種指定するもの(機種指定コマンドのデータ)であるか判定し、機種指定するものであるならばステップD202で機種設定処理(説明省略する)を実行した後にリターン(この単発系コマンド処理を終了)し、機種指定するものでない場合にはステップD203に進む。
ステップD203に進むと、MODEのデータがRAM初期化(初期化スイッチ(RAMクリアスイッチ)をオンした状態での電源投入)を知らせるもの(RAM初期化のコマンドのデータ)であるか判定し、RAM初期化を知らせるものであるならばステップD204でRAM初期化設定処理を実行した後にリターンし、RAM初期化を指令するものでない場合にはステップD205に進む。なお、RAM初期化のコマンドは、遊技制御装置100がRWMクリアしたことを演出制御装置300に知らせるコマンド(電源投入コマンドということもある)のことであり、前述のステップS30で送信される。このRAM初期化のコマンドは、演出制御装置300に演出状態をクリアさせるのと、RWMクリア報知(RWMクリアされたことを例えば表示装置41に表示する動作)を行わせるために送られ、そのための処理が上記ステップD204のRAM初期化設定処理である。
ステップD205に進むと、MODEのデータが停電復旧を知らせるもの(停電復旧時のコマンドのデータ)であるか判定し、停電復旧を知らせるものであるならばステップD206で停電復旧設定処理を実行した後にリターンし、停電復旧を指令するものでない場合にはステップD207に進む。ステップD206の停電復旧設定処理は、例えば「遊技再開しました」といったメッセージを表示装置41に表示したり、ランプ類を所定態様で点滅させたりして遊技者へ停電復旧を報知する等のための処理であり、そのためのシナリオデータ設定処理を含む。
なお、シナリオデータ設定処理は、図示省略しているが、準備されたシナリオレイヤー番号に対応するシナリオ管理用の記憶領域(「シナリオ管理領域のアドレス領域」及び「シナリオ管理領域」)に、これから実行しようとする演出用のシナリオ制御データを設定する処理である。また、シナリオ制御データとは、特定の演出の流れを制御するために、前述したシナリオ管理領域或いはシナリオ管理領域のアドレス領域に設定されるデータ(例えば、シナリオ管理領域に書き込むシナリオ用データテーブル(シナリオテーブル)のアドレスなど)を意味する。
ステップD207に進むと、MODEのデータが客待ちデモを指令するもの(客待ちデモコマンドのデータ)であるか判定し、客待ちデモを指令するものであるならばステップD208、D209、D210を順次実行後にリターンし、客待ちデモを指令するものでない場合にはステップD211に進む。なお、客待ちデモとは、客待ちデモ演出(又は客待ち演出ともいう)のことであり、表示装置41で行われる客待ちデモ表示を含む演出である。客待ちデモ演出では、表示装置41での表示に限られず、他の表示装置での表示やランプ類の点灯(点滅含む)、或いは音声の出力による演出が行われてもよい。
ステップD208では、客待ち演出を行うためのシナリオ制御データの設定などを行う客待ちデモ設定処理(詳細省略する)を実行する。
ステップD209では、遊技者音量有効タイマに初期値(例:5分)を設定する。なお、遊技者音量有効タイマのに初期値設定は前述のステップD126でも行われるが、前述のステップD126での上記初期値設定は遊技者が遊技者音量調整モードにおいて音量を調整した(遊技者音量を設定変更した)時点で行われるのに対して、このステップ209によれば客待ちデモ演出開始時に上記初期値設定が行われる(遊技者の操作とは無関係に行われる)。
次にステップD210では、役物位置確認処理(説明省略)が実行され、その後リターンする。
ステップD211に進むと、MODEのデータが特図1保留数の値を知らせるもの(特図1の保留数コマンドのデータ)であるか判定し、特図1保留数の値を知らせるものであるならばステップD212に進み、特図1保留数の値を知らせるものでない場合にはステップD215に進む。
ステップD212に進むと、MODEのデータに基づいて特図1の保留数(特図1の始動記憶の数)が1個増加したか判定し、増加していればステップD213で始動口入賞コマンド受信数を+1更新した後にステップD214に進み、増加していなければステップD213を実行しないでステップD214に進む。ステップD214では、特図1保留情報設定処理(説明省略する)を実行した後にリターンする。なお、始動口入賞コマンド受信数は、後述のステップD217及びステップD220でも+1更新されるため、始動入賞口25,26aの何れかに遊技球が入球した数(つまり、始動入賞の数)に相当し、ステップD38の発射情報制御処理で使用される。
ステップD215に進むと、MODEのデータが特図2保留数の値を知らせるもの(特図2の保留数コマンドのデータ)であるか判定し、特図2保留数の値を知らせるものであるならばステップD216に進み、特図2保留数の値を知らせるものでない場合にはステップD219に進む。
ステップD216に進むと、MODEのデータに基づいて特図2の保留数(特図2の始動記憶の数)が1個増加したか判定し、増加していればステップD217で始動口入賞コマンド受信数を+1更新した後にステップD218に進み、増加していなければステップD217を実行しないでステップD218に進む。ステップD218では、特図2保留情報設定処理(説明省略する)を実行した後にリターンする。
なお、説明を簡単にするため、上記ステップD213とD217では、第1始動口(始動口25)と第2始動口(第2始動入賞口26a)での賞球数を同じとして共通の始動口入賞コマンド受信数領域を+1するようにしたが、異なる賞球数として領域を分けるようにしてもよい。その場合、ステップD38の発射情報制御処理もそれに応じて変わる。
ステップD219に進むと、MODEのデータが始動口オーバー入賞を知らせるもの(前述のステップS399で準備される始動口オーバー入賞コマンドのデータ)であるか判定し、始動口オーバー入賞を知らせるものであるならばステップD220で始動口入賞コマンド受信数を+1更新した後にステップD221に進み、始動口オーバー入賞を知らせるものでない場合にはステップD222に進む。ステップD221では、始動口オーバー入賞設定処理(説明省略する)を実行した後にリターンする。なお、始動口オーバー入賞とは、特図保留数(始動記憶数)の上限値を超えた始動入賞を意味する。
ステップD222に進むと、MODEのデータが確率情報を知らせるもの(確変情報コマンドのデータ)であるか判定し、確率情報を知らせるものであるならばステップD223で確率情報設定処理を実行した後にリターンし、確率情報を指令するものでない場合にはステップD224に進む。
ここで、確率情報設定処理は、大当り後に確変になった場合の確変終了時(高確率状態から低確率である通常状態への移行時)の画面切替のための設定処理であり、そのためのシナリオデータ設定処理を含む場合もある。
ステップD224に進むと、MODEのデータがエラー/不正を知らせるもの(例えばエラー報知コマンドのデータ)であるか判定し、エラー/不正を知らせるものであるならばステップD225でエラー/不正設定処理(説明省略する)を実行した後にリターンし、エラー/不正を指令するものでない場合にはステップD226に進む。
ステップD226に進むと、MODEのデータが演出モード切替を指令するもの(演出モード切替コマンドのデータ)であるか判定し、演出モード切替を指令するものであるならばステップD227で演出モード切替設定処理(詳細省略する)を実行した後にリターンし、演出モード切替を指令するものでない場合にはステップD228に進む。演出モード切替設定処理は、演出モード切替コマンドに応じた動作を行うための制御処理であり、そのためのシナリオデータ設定処理を含む。
ステップD228に進むと、MODEのデータが特図の図柄停止を指令するもの(即ち、図柄停止コマンド)であるか判定し、特図の図柄停止を指令するものであるならばステップD229に進み、特図の図柄停止を指令するものでない場合にはステップD232に進む。
ステップD229に進むと、MODEのデータに対応するコマンドが正常なコマンドか判定し、正常でなければリターンし、正常であればステップD230、D231を実行した後にリターンする。
ステップD230では、対応する特図(特図1と特図2のうち、図柄停止コマンドのデータが指示するもの)の停止設定を実行する。
ステップD231では、遊技状態フラグの内容(遊技機の状態(P機状態)を表す情報)として通常状態を設定する。ここで、通常状態とは、特図の大当り中、特図の小当り中、特図の変動中、客待ち中(客待ち状態)の何れでもないことを示す。また、ここで通常と設定された後は、主基板からの次のコマンドに応じて例えば特図の変動中になったり、客待ち中になったりする。
ステップD232に進むと、MODEのデータが発射タッチ情報を知らせるもの(前述のステップS304又はS307で準備されてステップS317により送信されるタッチスイッチ信号に関する状態オフコマンド又は状態オンコマンド(以下、発射中コマンドという)のデータ)であるか判定し、発射タッチ情報を知らせるものであるならばステップD233で発射タッチ情報設定処理(後述する)を実行した後にリターンし、発射タッチ情報を知らせるものでない場合にはステップD234に進む。
ステップD234に進むと、MODEのデータが球貸しボタン押下を知らせるもの(前述のステップS298で準備されてステップS299により送信される球貸しボタン押下コマンドのデータ)であるか判定し、球貸しボタン押下を知らせるものであるならばステップD235で球貸し情報設定処理(後述する)を実行した後にリターンし、球貸しボタン押下を知らせるものでない場合にはリターンする。
なお、この単発系コマンド処理については、図示及び説明を省略しているステップがある。例えば、非変動系の他のコマンドを受信した場合の対応処理等を省略している。また、全てのコマンドに対してシナリオ制御データを設定しているわけではない。例えば、枠開放を示すエラー系コマンドを受信した場合、表示装置41の画面は変化させないためシナリオ制御データの設定は行わない。
〔発射タッチ情報設定処理〕
次に、発射タッチ情報設定処理について図96により説明する。
この発射タッチ情報設定処理では、まず、MODEのデータが正常なコマンドであるか判定する(ステップD251)。正常なコマンドでない場合(ステップD251;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。正常なコマンドである場合(ステップD251;Y)は、タッチオンコマンド(タッチスイッチ信号について前記ステップS307で準備されて演出制御装置300に送信される状態オンコマンド)であるか判定する(ステップD252)。タッチオンコマンドである場合(ステップD252;Y)は、発射中フラグを準備し(ステップD253)、ステップD255に進む。タッチオンコマンドでない場合(ステップD252;N)は、タッチオフコマンド(タッチスイッチ信号について前記ステップS304で準備されて演出制御装置300に送信される状態オフコマンド)であるから、発射停止中フラグを準備し(ステップD254)、ステップD255に進む。
ステップD255に進むと、ステップD253又はD254で準備したフラグが、発射状態フラグ領域の値と同じであるか判定する(ステップD255)。発射状態フラグ領域は発射状態フラグ(発射中フラグ又は発射停止中フラグ)の情報をセーブする領域である。そして、準備したフラグが発射状態フラグ領域の値と同じである場合(ステップD255;Y)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。ここでは、準備したフラグが発射状態フラグ領域の値と同じであればセーブする必要がないのでリターンしている。
一方、準備したフラグが発射状態フラグ領域の値と同じでない場合(ステップD255;N)は、準備したフラグを発射状態フラグ領域にセーブし(ステップD256)、発射状態フラグに基づき(即ち、発射状態フラグ領域の値に基づき)発射中であるか判定する(ステップD257)。
そして、発射中でない場合(ステップD257;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。発射中である場合(ステップD257;Y)は、未発射状態フラグ成立であるか(即ち、後述のステップD337でセーブされる未発射状態成立フラグの情報が未発射状態フラグ領域にセーブされているか)判定する(ステップD258)。未発射状態フラグ成立 でない場合(ステップD258;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。一方、未発射状態フラグ成立である場合(ステップD258;Y)は、低確率状態中(潜伏確変の場合は、低確率扱いでもよいし、高確率扱いでもよい)であるか判定する(ステップD259)。
そして、低確率状態中でない場合(ステップD259;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。低確率状態中である場合(ステップD259;Y)は、客待ちデモ演出中であるか判定する(ステップD260)。客待ちデモ演出中でない場合(ステップD260;N)は、発射タッチ情報設定処理を終了する。一方、客待ちデモ演出中である場合(ステップD260;Y)は、ウェルカム音声の出力設定を行い(ステップD261)、ウェルカムメッセージの画面描画開始設定を行い(ステップD262)、発射タッチ情報設定処理を終了する。
以上の発射タッチ情報設定処理によれば、発射中コマンド(タッチスイッチ信号に関する状態オフコマンド又は状態オンコマンド)を受けて、そのコマンドに応じた発射状態フラグの値が設定される(ステップD251乃至D256)。
そして、発射中であり(発射中コマンドが状態オンコマンドであり)、未発射条件成立フラグがセーブされており(未発射状態フラグ成立であり)、低確率状態中であり、客待ちデモ演出中である、という条件が全て成立すると、ウェルカム演出(ウェルカム音声の出力と、ウェルカムメッセージの画面41aでの表示)が行われる(ステップD257乃至262)。
ここで、発射中であり、かつ未発射状態フラグ成立である状態は、後述する未発射規定時間(例えば、3分)以上、発射操作ハンドル11へのタッチ(遊技者の指等の接触)がなかったが、その後発射操作ハンドル11へのタッチが検出された(タッチ後、連続タッチ規定時間は未経過)という状態である。このような状態であること、さらには上述したように低確率状態中及び客待ちデモ演出中であることを、ウェルカム演出開始の条件とすることにより、遊技していない状態からの発射開始でタイミング良くウェルカム演出が行われ、かつ、ウェルカム演出を行うべきでないとき(遊技中、確変中等)にウェルカム演出が確実に行われないようにすることができる。ウェルカムメッセージは、文字メッセージ表示とは限らず、キャラクタ登場なども考えられる。キャラクタの態様を様々な遊技の状態に対応させて変化させても良い。
なお本実施例では、RAMクリアでの電源投入時(前記ステップS30によりRAM初期化時のコマンドが遊技制御装置100から送信される場合)には、RAM初期化報知を優先させるために上記ウェルカムメッセージを出力する機能(ウェルカムメッセージ機能)は無条件に無効とされた状態で開始される(即ち、RAMクリアでの遊技機起動時は、例えばステップD258の判定結果がNOになる状態から開始される)。しかし、停電復旧時(前記ステップS25により停電復旧時のコマンドが遊技制御装置100から送信される場合)には、前記停電復旧時のコマンドの中の表示画面のコマンド(停電復旧画面のコマンド又は客待ちデモのコマンド)を受信した時点で当該コマンドに応じてウェルカムメッセージ機能の有効/無効が何れかに決定される構成となっている。具体的には、停電復旧時の表示画面のコマンドとして、客待ちデモのコマンドが送信された場合(客待ち画面で復旧する場合)には、ステップD260の判定結果がYESとなることにより、最初からウェルカムメッセージ機能が有効な状態で開始される。一方、停電復旧時の表示画面のコマンドとして、停電復旧画面のコマンドが送信された場合(停電復旧画面で復旧する場合)には、ステップD260の判定結果がNOとなることにより、ウェルカムメッセージ機能は無効状態で開始される。これにより、遊技中の停電により遊技が中断され、その後停電復旧により遊技を再開する遊技者に、気持ち良く遊技を再開してもらうことができる。つまり、復旧画面中に打ち出しできるような状態であると、まさに遊技を中断されたような場合と想定できるので、そのような場合に余計な演出(ウェルカムメッセージ出力)を行わないようにすることができる。
〔発射情報制御処理〕
次に、発射情報制御処理について図97により説明する。この発射情報制御処理では、発射状態フラグに基づいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正を行っている。
この発射情報制御処理では、まず、発射状態フラグが発射中であるか(即ち、発射状態フラグ領域にセーブされている情報が発射中フラグであるか)判定する(ステップD301)。発射状態フラグが発射中でない場合(ステップD301;N)、即ち発射操作ハンドル11への接触が無い状態(タッチオフ状態、発射停止中フラグである状態)である場合は、ステップD317に進む。
一方、発射状態フラグが発射中である場合(ステップD301;Y)、即ち発射操作ハンドル11への接触が有る状態(タッチオン状態)である場合は、連続タッチタイマ領域にセーブされている値を+1更新し(ステップD302)、この連続タッチタイマの値(即ち連続タッチタイマ領域の値)が連続タッチ規定時間(例:3分)以上であるか判定する(ステップD303)。
そして、連続タッチタイマの値が連続タッチ規定時間以上でない場合(ステップD303;N)は、ステップD305に進む。連続タッチタイマの値が連続タッチ規定時間以上である場合(ステップD303;Y)は、発射タッチ情報初期値設定処理を行い(ステップD304)、ステップD305に進む。
なお、連続タッチタイマは、タッチオン状態になると上記ステップD302で+1更新され、タッチオフ状態が後述する未発射規定時間以上になると発射タッチ情報初期値設定処理(後述するステップD319)における後述するステップD338で0クリアされるタイマである。
ステップD305に進むと、単位数発射監視ウェイトタイマ(即ち、単位数発射監視ウェイトタイマ領域の値)が0であるか判定する(ステップD305)。単位数発射監視ウェイトタイマが0でない場合(ステップD305;N)は、単位数発射監視ウェイトタイマ領域の値を−1更新し(ステップD320)、発射情報制御処理を終了する。
なお、単位数発射監視ウェイトタイマは、後述するモード補正条件の判定(ステップD324)を行う直前にステップD321で初期値(例えば、10分)を設定され、タッチオン状態になると値が0でない限り上記ステップD320で−1更新されるタイマである。この単位数発射監視ウェイトタイマにより、モード補正条件の判定(後述のステップD324)が一度為されると、このタイマの初期値に相当する時間だけ、モード補正のための処理(ステップD306乃至D316、ステップD321乃至D325が行われなくなる。
一方、単位数発射監視ウェイトタイマが0である場合(ステップD305;Y)は、単位数発射監視タイマ(単位数発射監視タイマ領域の値)が0であるか判定する(ステップD306)。単位数発射監視タイマが0である場合(ステップD306;Y)は、ステップD313に進む。そして、単位数発射監視タイマが0でない場合(ステップD306;N)は、単位数発射監視タイマ領域の値を−1更新し(ステップD307)、単位数発射監視タイマが0であるか再度判定する(ステップD308)。
なお、単位数発射監視タイマは、タッチオフ状態が後述する未発射規定時間以上になると発射タッチ情報初期値設定処理(後述するステップD319)における後述するステップD341で初期値(例えば150秒=2.5分)が設定され、タッチオン状態で単位数発射監視ウェイトタイマが0である場合に上記ステップD307で−1更新されるタイマである。この単位数発射監視タイマは、特図回転状態(所定金額分の貸球数を使った遊技中の特図変動回数)を監視するための遊技時間(貸球分だけの発射による遊技時間部分;基本監視期間)を規定する第1のタイマである。
ここで、単位数発射監視タイマの初期値は、例えば千円分の貸球数(250個)による遊技を想定し、発射数は1分間に約100発であるので、250×(60/100)=150(秒)としている。演出制御装置300では、実際に発射された球数は分からないが、このように時間を設定することで、所定金額分の貸球数による遊技中の特図変動回数を監視することができる。但し、具体的な数値は上記態様に限定されず、例えば球単価に応じて時間値(上記単位数発射監視タイマの初期値)を変更してもよい。
そして、単位数発射監視タイマが0でない場合(ステップD308;N)は、ステップD313に進む。単位数発射監視タイマが0である場合(ステップD308;Y)は、単位数発射監視タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0であるか判定する(ステップD309)。単位数発射監視タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0である場合(ステップD309;Y)は、ステップD313に進む。但し変形例としては、単位数発射監視タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0である場合(ステップD309;Y)は、ステップD321に進む態様としてもよい(詳細後述する)。
ここで、上記ステップD306からステップD308までを経てステップD309に処理が進むのは、単位数発射監視タイマが0でない状態から−1更新されて0になるとき、即ち単位数発射監視タイマがちょうど今回の処理周期のルーチン実行によってタイムアップするときであり、想定された所定金額分の貸球数の発射が終了する遊技時間(例えば150秒)がちょうど経過した時点である。そこでステップS309では、第1のタイマによる基本監視期間を終了し、その期間中の始動口入賞コマンド受信数(始動口入賞数に相当する数)をチェックしている。ここで、始動口入賞数をチェックするのは、上記所定金額分の貸球数を発射する遊技時間(基本監視期間)に加えて、発射した遊技球がいずれかの始動入賞口に入賞して払出される賞球分の遊技について、次に監視するためである。即ち、遊技者が球貸機に所定金額を投入した場合の遊技は、投入金額により貸し出された貸球数の発射に加え、発射した遊技球(貸球)が入賞(通常状態では、ほとんどが始動口への入賞)することにより払出される賞球の発射による遊技も行われるので、その賞球分の遊技を次に監視するためである。
このため、単位数発射監視タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0でない場合(ステップD309;N)には、その始動口入賞コマンド受信数から単位数発射監視延長タイマ値を算出し(ステップD310)、算出したタイマ値を単位数発射監視延長タイマ領域にセーブし(ステップD311)、始動口入賞コマンド受信数領域を0クリアし(ステップD312)、ステップD313に進む。
なお、単位数発射監視延長タイマは、前述した始動口入賞による賞球分の遊技中における特図変動回数を監視するためのタイマであり、特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)を監視するための遊技時間(賞球による延長時間部分;延長監視期間)を規定する第2のタイマである。
そのため、この単位数発射監視延長タイマの初期値は、例えば始動口入賞の賞球数が例えば3個返しの場合には、始動口入賞数1個あたり、3×(60/100)=1.8(秒)としている。例えば、ステップS309でチェックされた始動口入賞コマンド数(=始動口入賞数)が仮に10個の場合、上記単位数発射監視延長タイマの初期値はステップD310で18秒と算出され、ステップD310でこの18秒に相当するタイマのデータがセーブされる。
ステップD313に進むと、単位数発射監視延長タイマが0であるか判定する(ステップD313)。単位数発射監視延長タイマが0である場合(ステップD313;Y)は、発射情報制御処理を終了する。
一方、単位数発射監視延長タイマが0でない場合(ステップD313;N)は、単位数発射監視延長タイマ領域の値を−1更新し(ステップD314)、単位数発射監視延長タイマ=0がであるか再度判定する(ステップD315)。そして、単位数発射監視延長タイマが0でない場合(ステップD315;N)は、次の処理周期(次のフレーム切替タイミング)でもこの監視を継続するため、発射情報制御処理を終了する。一方、単位数発射監視延長タイマが0である場合(ステップD315;Y)は、単位数発射監視延長タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0であるか判定する(ステップD316)。単位数発射監視延長タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0でない場合(ステップD316;N)は、ステップD310に戻って、ステップD310に進んだ場合と同じように処理を繰り返す。そして、単位数発射監視延長タイマ更新中の始動口入賞コマンド受信数が0である場合(ステップD316;Y)は、ステップD321に進む。
ここで、上記ステップD313からステップD315までを経てステップD316に処理が進むのは、単位数発射監視延長タイマが0でない状態から−1更新されて0になるとき、即ち単位数発射監視延長タイマがちょうど今回の処理周期(フレーム切替タイミング)のルーチン実行によってタイムアップするときであり、ステップ311で設定された賞球分の遊技時間がちょうど経過した時点である。そこでステップS316では、第2のタイマによる一回目の延長監視期間(延長監視期間1)を終了し、その期間中の始動口入賞コマンド受信数(始動口入賞数に相当する数)をチェックしている。ここで、始動口入賞数をチェックするのは、延長監視期間1において発射した遊技球がいずれかの始動入賞口に入賞して払出される賞球分の遊技について、さらに次にまた監視するためである。このため、ステップD316の判定で始動口入賞コマンド受信数が0でない場合にはステップD310に戻り、単位数発射監視延長タイマの値を再度算出してセーブして、2回目の延長監視期間(延長監視期間2)の監視をさらに行う構成となっている。そして、その後同様にして、この延長監視期間は、始動入賞コマンド受信数がステップD316でゼロになるまで、延長監視期間3、延長監視期間4…というように、「所定金額分の打ち込み+その間の全賞球数」分の発射が完了するまで繰り返すことになる。
一方、前記ステップD301の判定でNOとなり、ステップD317に進むと、未発射状態タイマ領域の値を+1更新し(ステップD317)、この未発射状態タイマの値(即ち、未発射状態タイマ領域にセーブされている値)が未発射規定時間(例:3分)以上であるか判定する(ステップD318)。そして、未発射状態タイマ(未発射状態タイマの値)が未発射規定時間以上でない場合(ステップD318;N)は、発射情報制御処理を終了する。未発射状態タイマが未発射規定時間以上である場合(ステップD318;Y)は、発射タッチ情報初期値設定処理を行い(ステップD319)、発射情報制御処理を終了する。
そして、前記ステップD316を経て、ステップD321に進むと、単位数発射監視ウェイトタイマ領域にタイマ初期値(例:10分)をセーブし(ステップD321)、特図変動回数から単位数あたりの回転数を決定し(ステップD322)、決定した回転数から回転状態モードを設定し(ステップD323)、モード補正条件に該当するか判定する(ステップD324)。モード補正条件に該当しない場合(ステップD324;N)は、発射情報制御処理を終了する。一方、モード補正条件に該当する場合(ステップD324;Y)は、モード補正条件に対応して回転状態モードを補正し(ステップD325)、発射情報制御処理を終了する。
ここで、特図変動回数は、タッチオフ状態が未発射規定時間以上になると発射タッチ情報初期値設定処理における後述するステップD344で0クリアされ、遊技制御装置100から正常な変動系コマンドを受信すると変動系コマンド処理における後述するステップD408で+1更新されるカウンタである。ステップD322では、この特図変動回数の値から、「所定金額分の打ち込み+その間の全賞球数」分の発射による遊技中(即ち、前記基本監視期間と、監視が行われた全ての延長監視期間とを合計した遊技時間中)における特図変動回数(即ち、単位数あたりの回転数)を決定する。
以上説明した発射情報制御処理によれば、発射操作ハンドル11へのタッチが規定時間以上あった場合と、規定時間以上なかった場合とで、後述する発射タッチ情報初期値設定処理を実行して、各種タイマ値やカウンタの初期値設定や0クリアを行っている(ステップD301乃至D304、ステップD317乃至D319)。
そして、発射操作ハンドル11へのタッチがある場合(発射状態フラグが発射中である場合)には、ステップD305以降が実行され、ステップD322までの処理によって、上述した所定金額分(所定貸球数分、即ち単位球数分)の遊技(賞球分含む)中の特図変動回数が求められる。なお、この特図変動回数の算出方法については、図120上段に文章で示した。上記ステップD305以降のうち、特にステップD306乃至316とステップD321乃至D322によってこの算出方法による特図変動回数の決定が実現される。
また、上記ステップD323乃至D324では、ステップD322で決定した単位数(例えば貸球数250個)あたりの特図変動回数に基づいて、例えば図120下段及び図121(状態遷移図)に示す内容で、必要に応じて回転状態モードの補正が行われる。回転状態モードとは、演出モードとは異なり、図120下段及び図121に示したゲーム状態A、B、Cを意味する。基本的には、単位数あたりの特図変動回数が少ない(即ち、特図回転状態が遊技者にとって悪い状態)場合は、ゲーム状態Cに移行して演出過剰状態(通常では発生しない特別な演出等の発生頻度が高い状態)としている。これにより、遊技者の遊技継続意欲を促進できる。詳細は、図120下段及び図121のとおりである。
なお、単位数発射監視ウェイトタイマは、上記単位数あたりの特図変動回数を監視して必要に応じて回転状態モードを補正する動作の実行間隔を決定する第3のタイマであるが、上述したように例えば初期値を10分として、次回の回転状態を監視するのを10分後としている。これにより、連続で監視することによる弊害が防止できる。即ち、連続で監視すると例えば千円分打ち込む毎にモードがコロコロ変わってしまうが、この第3のタイマにより、そのような問題が解消できる。但し、連続で監視したい場合は上記第3のタイマの初期値を小さい値にすればよく、そのような態様もあり得る。
また、上記発射情報制御処理では、第1のタイマの監視中の始動口入賞数がゼロだった場合には、ステップD309からステップD313に進む構成となっており、ステップD313を経てリターンすることになる(その場合、単位数発射監視延長タイマは0になっているため)。これは、そのような場合は特図変動も全く行われないので、本例では結果的にリターンする態様となっている。但し、このような構成に限られず、ステップD309がYESの場合は、ステップD321に進んでステップD321以降の処理を実行する態様とし、第1のタイマの監視中の始動口入賞数がゼロだった場合でも、単位数あたりの特図変動回数を決定し、所定のモード補正条件(図120下段及び図121テップD325)に該当するかの判定を行い、該当する場合は対応する回転状態モード補正を実行する態様であってもよい。このようにすると、例えば所定金額使って遊技をして始動口入賞ゼロだったが、再度所定金額投入して遊技を継続した遊技者がいた場合、その後の始動口入賞による特図変動演出において演出過剰状態による演出が実行されるので、そのような遊技者がさらにその後も遊技を継続する意欲を促進できる。始動口入賞ゼロはレアケースであり、仮に始動口入賞ゼロであると通常遊技者は台(個々の遊技機)を変えてしまうが、遊技者が初心者であったり、特に貸球単価の低い台であったりした場合は、上述したようなケースもあり得る。
〔発射タッチ情報初期値設定処理〕
次に、前記発射情報制御処理におけるステップD304、D319で実行される発射タッチ情報初期値設定処理について図98により説明する。
この発射タッチ情報初期値設定処理では、まず、前述のステップD301と同様に、発射状態フラグが発射中であるか判定する(ステップD331)。発射状態フラグが発射中である場合(ステップD331;Y)は、連続タッチタイマ領域に連続タッチ規定時間値(例:3分)をセーブし(ステップD332)、連続タッチ状態フラグ領域に連続タッチ条件成立フラグをセーブし(ステップD333)、未発射状態タイマ領域を0クリアし(ステップD334)、未発射状態フラグ領域に未発射条件不成立フラグをセーブし(ステップD335)、発射タッチ情報初期値設定処理を終了する。
一方、発射状態フラグが発射中でない場合(ステップD331;N)は、未発射状態タイマ領域に未発射規定時間(例:3分)をセーブし(ステップD336)、未発射状態フラグ領域に未発射条件成立フラグをセーブし(ステップD337)、連続タッチタイマ領域を0クリアし(ステップD338)、連続タッチ状態フラグ領域に連続タッチ条件不成立フラグをセーブし(ステップD339)、球貸し使用金額情報領域を0クリアする(ステップD340)。
ステップD340を経ると、続いて、単位数発射監視タイマ領域にタイマ初期値(例えば150秒)をセーブし(ステップD341)、単位数発射監視ウェイトタイマ領域を0クリアし(ステップD342)、始動口入賞コマンド受信数領域を0クリアし(ステップD343)、特図変動回数領域を0クリアし(ステップD344)、発射タッチ情報初期値設定処理を終了する。
なお、球貸し使用金額情報は、球貸し使用金額(遊技者が球貸しに使用した金額の累計値)の情報であり、遊技者が借りた貸球数の累計値に比例する貸球量に相当する。本実施例では、遊技者が所定時間以上遊技(発射操作ハンドル11にタッチ)した後、発射操作ハンドル11から手を離す(タッチオフする)という条件を含む演出変更条件が成立すると、演出を変化させるが(詳細後述する)、この演出変更条件に上記球貸し使用金額が規定量を超えているという条件も含まれているため、この球貸し使用金額情報を管理している。そして、上記ステップD340では、遊技者が遊技をやめたと判断し、例えば別の遊技者による球貸しの金額も加算してしまわないように、球貸し使用金額の情報を0クリアしている。この球貸し使用金額情報は、遊技者の球貸し操作があったと判断されたときに後述するステップD363で単位金額が加算される。
〔球貸し情報設定処理〕
次に、単発系コマンド処理のステップD235で実行される球貸し情報設定処理について図99により説明する。
この球貸し情報設定処理では、まず、前述のステップD234で判定された球貸しボタン押下コマンドが正常なコマンドであるか判定する(ステップD361)。正常なコマンドでない場合(ステップD361;N)は、球貸し情報設定処理を終了する。一方、正常なコマンドである場合(ステップD361;Y)は、前述のホール設定モード(ステップD101)で設定してある球貸し単位数情報に基づいて単位金額情報を設定し(ステップD362)、設定した単位金額情報を球貸し使用金額情報領域の値に加算し(ステップD363)、球貸し情報設定処理を終了する。
以上の処理により、遊技が継続する限り(発射操作ハンドル11からのタッチオフ状態が前記未発射規定時間以上にならない限り)、遊技者が球貸し操作(球貸しボタン押下)を行う度に、その分だけ球貸し使用金額情報が増加してゆく(即ち、貸球量の累計が行われる)。
ここで、球貸し単位数情報は、1回の球貸しボタン押下により使う金額の情報(単位金額情報)に対応する情報(当該情報から単位金額情報を求めることができる情報、単位金額情報そのものであってもよい)である。この球貸し単位数情報は、貸球の1回の払出し動作による前記貸球量の増加分に相当する。この貸球量の増加分(即ち、球貸し単位数情報)の登録値は、前述したホール設定モードにおいて、遊技店(ホール)が書き換え可能である(前記ステップD101参照)。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理におけるステップD180で実行される図柄系コマンド処理の詳細について図100により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップD371で、MODEのデータ(前述のステップD171で分離された上位バイトのデータ、後述のステップD372でも同じ)に対応する特図種別(特図1か特図2かの情報)を設定する。例えば、MODEのデータが85hならば特図1を特図種別として設定し、MODEのデータが86hならば特図2を特図種別として設定する。このように特図1か特図2かはMODEのデータから判定できるので、このステップD371では、MODEのデータから特図種別を判定して設定する。
次にステップD372では、MODEとACTの組合せに対応する図柄種別を設定してセーブし、その後リターンする(即ち、図柄系コマンド処理を終了する)。
なおステップD372では、具体的には、まず、MODEのデータに対応する図柄種別設定テーブルを設定する。図柄種別設定テーブルは、図柄コマンドに対応した図柄種別(例えば、はずれ図柄、16R確変大当り図柄、2R確変大当り図柄、11R通常大当り図柄、・・・などのカテゴリ)を判定するためのテーブルであり、図柄コマンドのACTIONのデータ(例えば、11h〜1Bhの11種類ある)と図柄種別との対応関係が定義されたテーブルである。特図1と特図2で図柄の割合が変わるので(確変割合は同じ)、MODE毎にこの図柄種別設定テーブルを分けて設けており、ステップD372では、まず、複数ある図柄種別設定テーブルからMODEのデータに対応するものを選択して設定する。
次いで、ステップD372では、設定した図柄種別設定テーブルに基づいて、ACTのデータ(前述のステップD171で分離された下位バイトのデータ)に対応する図柄種別を取得し、図柄種別情報としてセーブする。
なお、こうして図柄コマンドを受けてステップD371やD372で設定された特図種別や図柄種別の情報が、図柄コマンドに続いて(或いは図柄コマンドの前に)受信された組となる変動コマンドに対する後述のステップD401、D402の処理で使用される。そして、特図種別の情報は、ステップD401の判定に使用されても、ステップD371が新たに実行されるまで以前にステップD371で設定されたデータが記憶保持される構成となっている。また、図柄種別の情報は、ステップD402で使用された後も、ステップD372が新たに実行されるまで、以前にステップD372で設定されたデータが記憶保持される構成となっている。
このように本ルーチンによれば、図柄系コマンドを受信する度に、特図種別や図柄種別が設定される。
〔変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理におけるステップD176で実行される変動系コマンド処理の詳細について図101により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップD401で特図種別が未確定か判定し、未確定ならばリターンし、未確定でない場合(即ち、特図種別が設定されている場合)にはステップD402で変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックしてステップD403に進む。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、図柄系コマンド処理の前述したステップD371で設定される情報である。
ステップD403に進むと、変動コマンドと図柄種別が不整合であるか否か判定し、不整合である場合にはリターンし、不整合でない場合にはステップD404乃至D408を実行後にリターンする。
なお、図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には、既述したように、例えばはずれ図柄、16R確変大当り図柄などがある。また、上記ステップD403における不整合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時など、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。即ち、ステップD402では、停止図柄に合った変動パターンコマンドになっているかという整合性のチェックが行われ、その結果によりステップD403で分岐している。
そして、ステップD404では、受信したコマンドに応じた変動パターン種別(特図の変動表示演出の大まかな分類であり、変動パターン種別データによって決まる)を判別する。
ステップD405では、変動コマンドに応じた演出を行うために、変動演出設定処理(後述する)を実行する。
またステップD406では、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する。ここで、特図変動中とは、特図の変動表示中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。
ステップD407では、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新する処理(先読み演出回数を1だけ減らす処理)を実行する。ここで、先読み演出回数を−1更新する理由は、ステップD407が実行されるのは有効な変動系コマンドを受信した場合(これから特図の変動が開始され、始動入賞記憶の保留数が1個減る場合)であるためである。
そして、ステップD408では、前述した特図変動回数(前記ステップD322で使用するカウンタ)を+1更新する。このステップD408は、特図変動表示が開始される毎に実行されるので、特図変動表示の実行回数を計数する特図変動回数をここで+1更新している。
〔変動演出設定処理〕
次に、前述の変動系コマンド処理におけるステップD405で実行される変動演出設定処理の詳細について図102、図103により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップD421では、変動系コマンド処理のステップD404で判別された変動パターン種別データがリーチなし変動であるか判定し、リーチなし変動であればステップD422、D423を順次実行後にステップD426に進み、リーチなし変動でなければステップD424、D425を順次実行後にステップD426に進む。
ステップD422では、その時点で設定されている発射関連情報(後述する)、機種コード、特図種別、及びその時点の演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブル(図示省略)を設定する。なお、ステップD422に進む場合には、リーチなし変動であり、図柄種別は必ずはずれ図柄であるため、ステップD422では図柄種別は特に参照しなくてもよい。
なお、演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モード(本実施例では遊技制御装置からも遊技モードのコマンドが送られてくる)に相当し、機種によって当然異なるが、本例では基本モード(K)の他に、例えば軍議モード、決戦モードなどがある。
また、前半予告振分グループアドレステーブルは、後述する前半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルであり、この前半予告振分グループテーブルのアドレスのデータがマトリックス状に配列されてなる。この前半予告振分グループアドレステーブルは、テーブルの各行のデータが同一のMODEの値(前半変動パターンを指定するデータ)に対応している。そして、変動パターン種別がリーチなし変動である場合、この前半予告振分グループアドレステーブルの各列には、同一の保留数(特図の変動表示ゲームが未実行である始動入賞記憶の数)に対応するデータが配置されている。即ち、リーチなし変動の場合の前半予告振分グループアドレステーブルは、行を決めるパラメータがMODEの値であり、列を決めるパラメータが保留数となっている。一方、変動パターン種別がリーチなし変動以外である場合、この前半予告振分グループアドレステーブルの各列には、同一の変動パターン種別に対応するデータが配置されている。即ち、リーチなし変動以外の場合の前半予告振分グループアドレステーブルは、行を決めるパラメータがMODEの値であり、列を決めるパラメータが変動パターン種別となっている。
これにより本例の場合には、リーチなし変動の場合にのみ、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)が保留数に応じて変化することになる。例えば、リーチでない変動のときは、保留数が多い程、変動時間が短縮される。
ステップD423では、ステップD422で設定された前半予告振分グループアドレステーブルに基づいて、MODE及び特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。
具体的には、設定された前半予告振分グループアドレステーブルの行のアドレスとして、MODEの値(ステップD171で分離した値、以下同様)に対応する行のアドレスを算出する。次に、設定された前半予告振分グループアドレステーブルの列のアドレスとして、その時点の特図種別の保留数に対応する列のアドレスを算出する。そして、これら算出結果に基づいて、対応する前半予告振分グループアドレステーブルにおける対応の行と列の位置から前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。
一方、ステップD424では、その時点で設定されている発射関連情報(後述する)、機種コード、特図種別、図柄種別、及びその時点の演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する。
次に、ステップD425では、ステップD424で設定された前半予告振分グループアドレステーブルに基づいて、MODE及び変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。
具体的には、設定された前半予告振分グループアドレステーブルの行のアドレスとして、MODEの値に対応する行のアドレスを算出する。次に、設定された前半予告振分グループアドレステーブルの列のアドレスとして、その時点の変動パターン種別(ステップD404で判別されたデータ、以下同様)に対応する列のアドレスを算出する。そして、これら算出結果に基づいて、対応する前半予告振分グループアドレステーブルにおける対応の行と列の位置から前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。
ステップD426に進むと、直前のステップD423又はD425で取得されたアドレスの前半予告振分グループテーブルを使って前半変動のために予告抽選処理(乱数による予告演出の抽選)を実行する。この予告抽選処理によれば、前半予告振分グループテーブルに設定されている全ての予告振分種別に対して振分け結果が予め選択され、この振分け結果に応じた演出内容を指定する各種情報が予め所定の記憶領域にそれぞれ格納されることになる。
上記ステップD426までの処理によれば、前半予告振分グループテーブルのアドレスが選定され、選定された当該前半予告振分グループテーブルに基づいてステップD426の予告抽選処理(前半変動の予告抽選処理)が実行される。ここで、前半予告振分グループテーブルは、一つの予告振分テーブルのアドレスと、当該アドレスに対応する一つの演出振分結果の結果領域のアドレスとが同一行に対応させて複数配置されたテーブルである。一つの変動表示ゲームについて行われる予告振分(予告演出の有無及び態様を決定するための抽選)は、変動パターンによっては非常に多数の異なるものが実行され、それに伴って予告振分グループテーブルの行数も膨大になる。
ここで、上記ステップD422及びD424で参照される発射関連情報には、少なくとも、前述した発射状態フラグの情報(発射操作ハンドル11へのタッチ状態を示す発射中フラグ、又はタッチオフ状態を示す発射停止中フラグの情報)、連続タッチ状態フラグの情報(前記ステップD339でセーブされる情報)、及び球貸し使用金額情報(前記ステップD363で更新される情報)が含まれている。
そして、上記ステップD422及びD424では、これら情報を含む発射関連情報により選択する前半予告振分グループアドレステーブルを変える。これにより、所定の演出変更条件の成立によって演出が変化する(例えば、特殊な予告演出の発生頻度が高まる)構成となっている。本実施例では、遊技者が所定時間以上遊技(発射操作ハンドル11にタッチ)した後、発射操作ハンドル11から手を離す(タッチオフする)という条件(第1条件)を含む演出変更条件が成立すると演出を変化させ、この演出変更条件に球貸し使用金額が規定量を超えているという条件(第2条件)も含まれている。また、演出を変更しようとする特図変動(これから開始しようとしている特図変動)に対応する特図保留(特図の始動入賞記憶)が残り1個であるという条件(第3条件)が、この演出変更条件に含まれていてもよい。ステップD422及びD424のテーブル選択では、このような条件(例えば第1条件に加えて、第2条件及び第3条件の全て)が成立しているか否かによって、選択するテーブルが変わり、その結果演出内容が変わる構成となっている。
なお、遊技者が所定時間以上遊技(発射操作ハンドル11にタッチ)した後、発射操作ハンドル11から手を離す(タッチオフする)という条件は、発射状態フラグと連続タッチ状態フラグにより判定できる。即ち、発射状態フラグが発射停止中フラグであり、連続タッチ状態フラグが連続タッチ条件成立フラグである場合には、現時点では発射操作ハンドル11に遊技者の指などの接触がないタッチオフ状態であるが、一定時間前(前述の未発射規定時間より短い時間内)までは発射操作ハンドル11への接触があったことになる。そこで、ステップD422、D424では、発射状態フラグが発射停止中フラグであり、連続タッチ状態フラグが連続タッチ条件成立フラグであると前述の第1条件が成立しているとして、残りの第2条件及び第3条件が成立していれば、演出内容が変わるようにテーブル選択が行われる構成となっている。なお、この演出変更条件は、上記第1条件のみで成否が決まる態様(第2条件や第3条件が無い態様)であってもよいし、上記第1条件と第2条件で成否が決まる態様でもよいし、上記第1条件と第3条件で成否が決まる態様でもよいし、さらに別の条件が加わる態様も有り得る。
次に、ステップD426を経ると、ステップD427乃至D429を実行する。
ステップD427からステップD429までは、後半変動の予告演出を抽選するための処理である。なお、特図の変動表示ゲームの後半変動とはいわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図の変動表示ゲームの前半変動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
ステップD427では、その時点で設定されている前記発射関連情報、機種コード、特図種別、図柄種別、及びその時点の演出モードに対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し、ステップD428に進む。
ここで、後半予告振分グループアドレステーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルであり、後半予告振分グループテーブルのアドレスのデータが変動パターン種別毎に配列されてなる。即ち、この後半予告振分グループアドレステーブルでは、テーブルの各行のデータが各変動パターン種別にそれぞれ対応している。
ステップD428では、ACTに対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。具体的には、直前のステップD427で設定された後半予告振分グループアドレステーブルにおける、その時点の変動パターン種別に対応する行の位置から後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する。
次に、ステップD429では、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う。即ち、ステップD428で取得されたアドレスの後半予告振分グループテーブルを使って後半変動のために予告抽選処理(乱数による予告演出の抽選)を実行する。
この予告抽選処理によれば、ステップD428で準備された後半予告振分グループテーブルに設定されている全ての予告振分種別に対して振分け結果が予め選択され、この振分け結果に応じた演出内容を指定する各種情報が予め所定の記憶領域にそれぞれ格納されることになる。
上記ステップD427からステップD429までの処理によれば、後半予告振分グループテーブルのアドレスが選定され、選定された当該後半予告振分グループテーブルに基づいてステップD429の予告抽選処理(後半変動の予告抽選処理)が実行される。そして、ステップD427の後半予告振分グループアドレステーブルの選択の際には、前述した発射関連情報が前半変動の場合と同様に参照され、前述した演出変更条件成立による演出の変更が後半変動についても実現される。
次に、ステップD429を経ると、ステップD431に進む。
ステップD431に進むと、演出モードに対応する基本BGM番号(基本BGMの曲番号)や装飾番号(装飾ランプ(LED)等による演出の種類を示す番号)を設定し、その後ステップD432に進む。なお、演出モード毎に通常変動中のBGM、装飾が変わる。このステップD431では各モードでのデフォルトを先ず設定しておく。予告等で特殊なBGM、装飾に変わるようならシナリオテーブルの方で変更される構成となっている。
ステップD432に進むと、ここまでの処理(特にステップD426)で決定された前半変動種別が疑似連3か否か判定し、疑似連3であればステップD433に進み、疑似連3でなければ図103において波線で図示省略した他の処理のステップ(前半変動種別が疑似連3でない場合の各種変動の処理)に進む。なお疑似連3は、前述した演出変更条件が成立して特殊な予告演出(例えば、通常状態では出現率が低いか出現率ゼロの演出)が行われる場合の具体例であり、具体的な画面の表示例としては図112、図113に示すような演出表示が行われる種別である。
なお、前半変動種別とは、同一のMODE(例えば12秒前半通常変動)の中で、演出制御装置側で振り分けている変動予告種類のことである。また煩雑を避けるため、ここでは、前述した演出変更条件が成立して前半変動種別が疑似連3である場合の予告振り分けの様子のみをフローチャート(図103)に記載している。そして、前半変動種別が疑似連3でない場合の各種変動(通常変動を含む)の処理は、ステップD432の判定結果がNOになった流れ以降のステップ(図103において波線で省略している)で実行されるが、この流れ以降の処理を実行した後には、ステップD437に進む構成となっている。
ステップD433に進むと、ここまでの処理(特にステップD426、D429、以下同様)で決定された予告種別(演出振分け結果領域のデータ;予告データ)が選択疑似連を指定するものであるか判定し、選択疑似連でない場合には他の予告演出が選ばれた場合の処理(図103では波線で省略)に移行してその後ステップD437に進み、選択疑似連である場合にはステップD434、D435、D436を順次実行した後にステップD437に進む。
ここで、ステップD434ではシナリオレイヤー番号5を準備し、ステップD435では選択擬似連用PB演出のシナリオテーブルを準備し、ステップD436では準備したシナリオテーブルについてシナリオデータ設定処理を実行し、その後にステップD437に進む。
なお前述したように、シナリオデータ設定処理は、準備されたシナリオレイヤー番号に対応するシナリオ管理用の記憶領域(「シナリオ管理領域のアドレス領域」及び「シナリオ管理領域」)に、これから実行しようとする演出用のシナリオ制御データを設定する処理である。
これらステップD434からD436では、ルート選択を行う時の「ボタン押せ演出」をするためのシナリオ制御データをセットしている。
ステップD437に進むと、特図種別が特図2か否かを判定し、特図2ならばステップD438、D439を実行した後にステップD442に進み、特図2でない場合(即ち、特図1の場合)にはステップD440、D441を実行した後にステップD442に進む。
ステップD438では、特図2保留数に対応する特図2保留シナリオテーブル情報を設定する。
ステップD439では、第4図柄(特図2変動)シナリオテーブル情報を設定する。
ステップD440では、特図1保留数に対応する特図1保留シナリオテーブル情報を設定する。
ステップD441では、第4図柄(特図1変動)シナリオテーブル情報を設定する。
これらステップD438、D439又はD440、D441は、保留(特図始動記憶)が減るアニメに関するシナリオ制御データを設定している。
次にステップD442に進むと、ステップD171で分離されたMODEのデータ(前半変動パターンのデータ)が疑似連3変動を指令するものか否か判定し、疑似連3変動を指令するものであればステップD443に進み、疑似連3変動を指令するものでなければ図103において波線で省略された他のステップに進む。
なお、ステップD442の判定結果がNOになった流れ以降(波線で図示省略した箇所)では、前記MODEのデータが上記以外である場合の変動表示演出についてステップD443、D444等と同様の処理が実行され、前記MODEのデータが何れにも該当しない場合には異常であるのでリターンする。
ステップD443に進むと、ステップD171で分離されたACTのデータ(後半変動パターン)が「SP4はずれ」を指令するものか判定し、「SP4はずれ」であればステップD444でSP4はずれ設定処理を実行した後にリターンし、「SP4はずれ」でない場合にはステップD445に進む。なお、SP4はずれ設定処理は、「SP4はずれ」の後半変動演出を行うためのシナリオデータ設定処理を含む処理である。
ステップD445に進むと、前記ACTのデータが「SP3はずれ」を指令するものか判定し、「SP3はずれ」であればステップD446でSP3はずれ設定処理を実行した後にリターンし、「SP3はずれ」でない場合には図103において波線で省略された他のステップに進む。なお、SP3はずれ設定処理は、「SP3はずれ」の後半変動演出を行うためのシナリオデータ設定処理を含む処理である。
また、ステップD445の判定結果がNOになった流れ以降(波線で図示省略した箇所)では、擬似連3変動の場合の他のリーチ演出(例えば大当りになる場合の変動表示演出含む)についてステップD445、D446と同様の処理が実行され、前記ACTのデータが何れにも該当しない場合には異常であるのでリターンする。
〔演出表示の具体例等〕
次に、以上説明した演出制御装置300の制御により表示装置41の表示部41a(画面)で行われる演出表示の具体例などを、図104乃至図128により説明する。
まず図104は、設定可能な音量調整の範囲を説明する図であり、前記ステップD52等(サウンド制御処理)において既に説明した。
次に図105は、ホール設定画面の具体例である。前記ステップD57、D60(サウンド制御処理)で説明したように、画面下部には演出ボタン9の絵が表示されて操作方法の説明表示が為されている。演出ボタン9上面の奥側(上側)又は手前側(下側)への指などの接触によりカーソル上下操作(アクティブメニューとなる項目の選択操作)が可能になり、演出ボタン9上面の左側又は右側への接触によりカーソル左右操作(アクティブメニューとなっている項目の設定変更等)が可能になることが、表示で説明されている。そして、ステップD94乃至D104等(ホール・遊技者設定モード処理)で説明したが、このホール設定画面の操作方法の表示箇所よりも上方には、各種設定項目の表示、即ち上から「音量設定」、「LED輝度設定」、「液晶輝度設定」、「省電力設定」、「ロゴカラー設定」、「通常画面に戻る」、「工場出荷時設定」の各項目の表示が行われる。なお、図105では、図示省略しているが、前述した球貸し単位数を設定するための「球貸し単位数設定」の項目も表示され、ホールの店員等がこの球貸し単位数を任意に設定可能となっている。
既述したように、例えば客待ちデモ中に、ガラス枠5を開放させた状態で、PUSHボタン(演出ボタン9)を2回押下するとホール設定モードに突入し、ホール設定画面が表示される。当該モードで設定された内容は、バックアップメモリ(例えばFeRAM327)に保存される。
次に図106は、遊技者設定画面の具体例である。ホール設定画面と同様に、画面下部には演出ボタン9の絵が表示されて操作方法の説明表示が為されている。そして、ステップD109乃至D112等(ホール・遊技者設定モード処理)で説明したが、この遊技者設定画面の操作方法の表示箇所よりも上方には、各種設定項目の表示、即ち上から「音量設定」、「明るさ設定」、「戻る」の各項目の表示が行われる。遊技者は、音量設定で例えば前述した10段階の範囲で音量設定の設定変更(即ち、音量調節)が可能となり、図に示すような各段階に対応した10個の棒状部分が並んだ棒グラフ状の表示で現在の設定値がリアルタイムに表示される構成となっている。また、明るさ設定で表示部41a(画面)の明るさ等が例えば10段階の範囲で調節でき、これも同様に棒グラフ状の表示で現在の設定値が表示される。なお、図106では、「音量設定」の項目がアクティブメニューの状態を示し、「音量設定」の項目が「明るさ設定」や「戻る」の項目よりも明るく表示され、また女性のキャラクタが登場して吹き出しで「音量を調節できます」とアクティブメニューであることを説明している表示がなされている。
既述したように、例えば客待ちデモ中に、PUSHボタンを1回押下すると遊技者設定モードに突入し、遊技者設定画面が表示される。当該モードで設定された内容は、バックアップメモリに保存されない。電源再投入されたり、規定時間(例えば5分)遊技されない状態が継続すると、ホール設定値と同じ値に切り替えられる。
次に図107は、客待ちデモ中に、音量SW338を切り替えた時の表示部41aの表示の様子を示している。ステップD53等(サウンド制御処理)で説明したが、上段に示す客待ちデモ中に音量SW338が切り替えられると、中段や下段に示すようなホール音量設定画面が表示される。ホール音量設定画面では、「音量設定」と「戻る」の項目が表示される。「音量設定」では、遊技者設定画面と同様に、棒グラフ状の表示により現在の設定値が表示されるが、このホール音量設定画面では、10個の棒状部分のそれぞれ下側に音量を表す数値が表示される。音量SW338が、例えば前述した「小」(最小の設定)に切り替えられると、遊技者も調整可能になる範囲は図104に示したように「0」から「9」になるため、この「0」から「9」の数字が棒グラフ状の表示の下側に表示される。なお、音量SW338が「小」の場合、前述したデフォルト値は「4」になるため、図107の中段では、棒グラフ状の表示のうち左から4個の棒状部分が例えば他より明るく表示される(或いは、他より暗く表示される、色が違うなどによって区別される表示でもよい)ことにより、現在のホール音量値がデフォルト値である「4」になっていることが表示されている。
そして、例えばその後音量SW338が前述した「大」(最大の設定)にに切り替えられると、遊技者も調整可能になる範囲は図104に示したように「11」から「20」になるため、この「11」から「20」の数字が棒グラフ状の表示の下側に表示される。なお、音量SW338が「大」の場合、前述したデフォルト値は「15」になるため、図107の下段では、棒グラフ状の表示のうち左から4個の棒状部分が例えば他より明るく表示される(或いは、他より暗く表示される、色が違うなどによって区別される表示でもよい)ことにより、現在のホール音量値がデフォルト値である「15」になっていることが表示されている。
なお、音量SW338が、その他の設定に切り替えられた場合も、同様の原理でホール音量設定画面が表示される。そして、前記ステップD60乃至D63で説明したように、その後ホール音量設定画面が表示された状態でホール店員等がカーソルを操作することによって、ホール音量はそのときの調整可能範囲内でデフォルト値と異なる値に調整可能であり、調整された場合には、上記棒グラフ状の表示が調整後のホール音量を示す表示にリアルタイムで切り替わる。
次に図108上段は、ハンドルタッチ(発射操作ハンドル11への遊技者の指などの接触、以下同様)有りで、背景に山の画像が表示される山モード(通常モードの一種)において、特図保留3個で特図が変動開始した状態の表示部41aを示している。図中、符号H1〜H4は、4個の特図保留(特図の始動記憶)の状態を示す保留表示であり、この場合黒塗り(塗りつぶし有り)になっている円形画像が保留有りを示し、点線白塗り(塗りつぶし無し)の円形画像が保留無しを示している。図108上段の場合、特図変動開始により保留数が1個減ったので、保留表示H1とH2が黒塗りとなって保留数が2個であることを示している。符号H0は、特図変動を開始し変動中の保留を示す変動中保留表示である。特図変動が終了して保留が0個になると、後述する図110下段に示すように、この変動中保留表示H0は、円形の画像表示が消えて、変動中保留が無いことを示す。また、符号KTL、KTC、KTRで示すのは、それぞれ、飾り特図の左図柄、飾り特図の中図柄、飾り特図の右図柄である。図108上段の場合、変動中であるので、下向き(この場合のスクロール方向)の太い矢印で示している。また、符号T14は特図1の第4図柄を示し、符号T24は特図2の第4図柄を示し、符号F4は普図(飾り普図)を示している。
以上説明した、保留表示H1〜H4、変動中保留表示H0、飾り特図の左図柄KTL、飾り特図の中図柄KTC、飾り特図の右図柄KTR、特図1の第4図柄T14、特図2の第4図柄T24、及び飾り普図F4の各符号は、この図108上段でのみ図示し、煩雑を避けるために他の図(表示部41a(画面)を示す図)においてはこれら符号の図示を省略する。また、飾り特図の左図柄KTL、中図柄KTC、右図柄KTRは、演出表示の状態によっては、画面中央ではなく、例えば後述する図114中段のように、例えば右上隅に表示される場合もある。
次に図108中段は、図108上段の状態からリーチ(即ち、リーチアクション、以下同様)が発生し、「PUSH」と書かれたボタンの画像(符号省略)と、キャラクタの画像Z1と、「ボタンを押して頂上をめざせ!」という文字(符号省略)が表示され、演出ボタン9を使うリーチの演出が開始する状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。なお、リーチであるので、例えば図に示すように、「4、↓、4」となって、左図柄KTLと右図柄KTRが同一図柄で停止表示され、中図柄KTCのみ変動中となっている。
次に図108下段は、図108中段の状態からボタン演出が行われ、遊技者が演出ボタン9を押下する操作に応じて、山を懸命に登るキャラクタの画像Z2が表示され、演出ボタン9を使うリーチの演出が行われている状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図109上段は、図108下段の状態からリーチが終わって飾り特図の中図柄KTCが「5」で停止し、図柄の組み合わせが「4,5,4」となって特図が外れとなり、山から落ちるキャラクタの画像Z3などが表示されている状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図109中段は、図109上段の状態から保留2個で特図変動が開始した状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図109下段は、図109中段の状態から特図変動がリーチ無しで終了して外れとなった状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図110上段は、図109下段の状態から保留1個で特図変動が開始した状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図110中段は、図110上段の状態から特図変動中の状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図110下段は、図110中段の状態から特図変動がリーチ無しで終了して外れ(図柄の組み合わせは「4、5、1」となった状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
次に図111上段は、図110下段の状態からハンドルタッチありで遊技(遊技球の発射)が継続されている状態の表示部41aを示している。
次に図111下段は、図111上段の状態から始動口入賞があり、再度特図変動が開始した状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。
以上の図108乃至図111のように、通常状態でハンドルタッチありが継続すると、所定の割合でリーチが発生するが、遊技者に大当りを強く予想させるような特殊な予告演出が出現する可能性は格段に低いかゼロである。
次に図112上段は、図109下段の状態から保留1個で特図変動が開始したが、ハンドルタッチが有りから無しになった場合の表示部41aを示している。この場合、ハンドルタッチが規定時間以上有った後にハンドルタッチが無くなっており、しかも最後の保留(残り1個の始動入賞記憶)に対応する特図変動であるので、貸球量に相当する前述の球貸し使用金額(ステップD363で算出されている)が規定量を超えていれば、前述の演出変更条件が成立し、前述のステップD422、D427等で説明した発射関連情報に基づく制御によって選択される予告振分グループアドレステーブルが変わる特殊モードに移行し、例えば遊技者に大当りを強く予想させるような特殊な予告演出が出現する可能性が高まる。例えば、この図112上段に示すように、ドラゴンの画像Z4(この場合、火を吹いているドラゴン)や、炎の画像Z5などが表示される特殊演出「炎モード」の予告演出が開始される。
次に図112中段は、図112上段の状態から特殊演出が進み、遊技者に特殊演出発生を知らせる「炎モード発生!!」という文字を含む画像Z6などが表示された状態(ハンドルタッチはなし)の表示部41aを示している。
次に図112下段は、図112中段の状態から、画像Z6が消えて、画面上縁部に「炎モード」が進行中であることを示す画像Z7(例えば、「炎モード」という文字などが横に流れる動画)が表示され、特殊演出が継続しつつ特図変動中の状態(ハンドルタッチはなし)の表示部41aを示している。
次に図113上段は、図112下段の状態から「炎モード発生!!」という文字を含む画像Z6に加えて、「○回転以内に炎をMAXにするんだ!」という遊技継続(遊技球発射)を促す文字を含む画像Z8などが表示され、より発展した次の特殊演出(例えばステップアップ演出)が開始された状態(ハンドルタッチはなし)の表示部41aを示している。
次に図113中段は、図113上段の状態から、再度特殊キャラクタであるドラゴンの画像Z4(待機している状態)などが表示され、次の特殊演出が進行している状態(ハンドルタッチはなし)の表示部41aを示している。
次に図113下段は、図113中段の状態から、遊技者が遊技を再開し始動口入賞があり、炎を吹いているドラゴンの画像Z4などが表示されるとともに、遊技再開後の始動口入賞で発生した保留表示H1で特殊な先読み予告が行われている状態(ハンドルタッチはあり)の表示部41aを示している。この場合、黒塗りとなっている保留表示H1の周囲に、煌めきを表現する菱形の画像Z9が表示され、これにより、次の保留の特図変動が大当りとなる可能性が高いことを遊技者に報知している。
このように、一定時間ハンドルタッチがあった後にハンドルタッチが無くなり、演出変更条件が成立すると、高い確率で、遊技者に大当りを強く予想させるような特殊な予告演出、さらに言えば、遊技を止めずに継続することによって有利な状態に移行する高い可能性を強く遊技者に印象づけるような演出が出現し、ハンドルタッチ(発射操作、遊技継続)を促す構成となっている。
なお、特殊演出は以上説明した具体例に限定されるものではなく、例えば「○回転以内にリーチを出せ」等、変動表示ゲームを実行することに関連する特殊演出でもよい。また、ハンドルタッチなしの状態で特殊演出を発生させ、ハンドルタッチを促す表示を行った後、ハンドルタッチありになったときに演出態様を変化させるようにしてもよいし、タッチを継続していれば何かが起こるようにタイマカウントダウン演出(タイマが0になるまでタッチしていれば(発射して保留をためれば)有利になるように見せる演出)や特殊演出ステップアップ等を行うようにしてもよい。
次に図114は、特図変動終了後に客待ちデモ演出に移行し、さらに遊技者設定画面に移行する場合の表示部41aの表示例を示している。
図114上段は、飾り特図の変動表示が終了し、停止図柄「4、5、4」が表示された状態を示している。
図114中段は、遊技制御装置100から客待ちデモコマンドが送信されて前記ステップD208により客待ちデモ中の画面(客待ち画面)が表示されている状態を示している。客待ち画面の表示は、図114上段の状態から所定のウェイト時間経過後に行われる。この客待ち画面は、客待ち画面の静止画の一例であり、特定のキャラクタが「ようこそ○○店へ」と吹き出しであいさつしている画像が表示されるとともに、演出ボタン9の画像と「音量、明るさを設定できます」という説明の文字画像も表示されている。なお、前述した図105の説明では図示及び説明を省略したが、「ようこそ○○店へ」の中の店名「○○店」は、例えば前述したホール設定画面において、ホールが任意に設定した店名が表示される構成となっている。
そして図114下段は、図114中段の状態から演出ボタン9が押下されて遊技者設定モードに移行し遊技者設定画面が表示された状態を示している。この図114下段に示した遊技者設定画面は、前述した図106と表示が一部異なるが、このような表示態様でもよい。この場合、音量設定及び明るさ設定の項目では、棒グラフ状の表示の右側に遊技者音量等の設定値が表示される。図114下段の場合、最高値である10段階の設定になっている状態を示す「10」が表示されている。また、演出ボタン9の上面のタッチパネル9aの左右両側の何れかを押す(触れる)ことによりカーソル左右操作ができる点と、タッチパネル9aの上下(前後)両側の何れかを押す(触れる)ことによりカーソル上下操作ができる点は、図106の遊技者設定画面と同じであるが、この場合はタッチパネル9aの真ん中(演出ボタン9上面の中央部)を押す(触れる)ことにより設定変更が決定する態様となっている。このような態様でもよい。
なお、図114の最下部左右両側には、演出ボタン9の絵と、これを操作する手の絵がそれぞれ図示してある。このうち左側の絵は、演出ボタン9上面の真ん中に触れる上記決定操作を示している。また、このうち右側の絵は、演出ボタン9上面の右側に触れる、カーソル左右操作の右方向の操作を示している。
次に図115上段は、客待ち画面の動画(ムービー)の一例として、複数のキャラクタが演奏する動画が表示され、下部には演出ボタン9の画像と「音量、明るさを設定できます」という説明の文字も表示された状態の表示部41aを示している。この場合、音声の出力はなく、無音であるが、例えばキャラクタが演奏する音楽がスピーカ12a、12bから出力されてもよい。
次に図115中段は、図115上段の状態から、当該台(当該遊技機)に対して遊技者が着席して発射操作ハンドル11を握ってハンドルタッチありになり、前述したステップD255乃至D262等によりウェルカムメッセージの出力とその画像が表示された状態の表示部41aを示している。ウェルカムメッセージとしては、この場合、「いらっしゃいませ!」という音声がスピーカ12a、12bから出力される。この例は、山モード(通常モード)の例である。
次に図115下段は、ウェルカムメッセージ出力時の変形例として、前述した「炎モード」の場合の表示部41aを示している。この場合、前述した炎の画像Z5や、画像Z7(例えば、「炎モード」という文字などが横に流れる動画)が表示される。また、ウェルカムメッセージとして、「いくぜ〜!!」という音声がスピーカ12a、12bから出力される。ウェルカムメッセージ出力時の表示や音声出力は、遊技状態、モード状態によって、このように変化させてもよい。なお、具体的な態様は、このような態様に限定されるものではないことは、言うまでもない。他の図の表示例等も同様である。
次に図116上段は、通常遊技状態(大当り中、小当り中等でない状態)でハンドルタッチあり(遊技球発射状態)での表示部41aを含む遊技盤20の状態を示す図である。通常状態は、左打ちする状態であるので、遊技者は左打ちしており、遊技球YKは遊技領域22の左側に流れている。
次に図116下段は、図116上段の状態から、停電が発生し、遊技者が発射操作ハンドル11から手を離してハンドルタッチなし(遊技球非発射状態)となった場合の表示部41aを含む遊技盤20の状態を示す図である。表示部41aの表示は停電により全てオフしている。
次に図117上段は、図116下段の状態から、停電復旧開始したが、ハンドルタッチはまだなし(遊技球非発射状態)の状態の表示部41aを含む遊技盤20を示す図である。
次に図117下段は、図117上段の状態から、停電復旧が完了したが、ハンドルタッチはまだなし(遊技球非発射状態)の状態の表示部41aを含む遊技盤20を示す図である。
停電復旧時には、前述したようにステップS25により停電復旧時のコマンドが遊技制御装置100から送信され、これを受けた演出制御装置300はステップD206の処理を実行する。これによって、表示部41aでは、まず図117上段に示すように、「停電復旧中・・しばらくお待ちください」という停電復旧中を知らせる文字等が表示され、その後図117下段に示すように、「停電復旧 左打ちを開始してください」という通常状態で停電復旧したので遊技開始(左打ち)を遊技者に促す文字等が表示される。
なお、前述したステップS788、A257等によって左打ち指示報知コマンドが送信された場合も、同様に「左打ちして下さい」といった表示を表示部41aで行ってもよい。
次に図118上段は、図117下段の状態から、遊技者が発射操作ハンドル11を握りハンドルタッチあり(遊技球発射状態)となった場合の表示部41aを含む遊技盤20の状態を示す図である。この場合、ハンドルタッチなしから、ハンドルタッチありに変化しているが、「いらっしゃいませ!」などのウェルカムメッセージの出力は行われない。前述したステップD260の判定がNOとなるためである。即ち、発射タッチ情報設定処理で説明したように、停電復旧時の表示画面のコマンドとして、停電復旧画面のコマンドが送信された場合(停電復旧画面で復旧する場合)には、ウェルカムメッセージ機能は無効状態で開始される構成だからである。これにより、例えば遊技中に停電があり停電復旧後に同一の遊技客が遊技を再開する場合にまで、ウェルカムメッセージを場違いに出力してしまうことが防止される。
次に図118下段は、図118上段の状態から、遊技者が遊技を再開して遊技球を発射し、始動口入賞が発生して飾り特図が変動表示されている状態の表示部41aを含む遊技盤20を示す図である。この場合は、変動表示ゲームに対応する音声がスピーカ12a、12bから出力される。
次に図119は、ハンドルタッチ時(ハンドルタッチなしから、ハンドルタッチありに変化したとき)に出力する音声等の変形例を示す図である。図に示すように、朝一電源投入時に「おはよう!!」、通常遊技状態に「がんばろ〜!!」、時短状態に「ちゃ〜んすっ!」、確変状態に「早く当たれ〜!!!」、リーチ中1(大当り)に「おめでとう!!」、リーチ中2(大当り)に「鬼熱〜!!!」などと音声を出力したり、文字表示を行ったりしてもよい。
また、大当りが発生するリーチが実行されている場合に、ハンドルを連続してタッチすることで、プレミア音声を出力するようにしてもよい(上記「鬼熱〜!!!」のような音声)。また、大当り発生時のリーチ中等、抽選によりいずれの音声を出力するかを決定してもよいし、大当りの種類を示唆するように複数のうちから所定の割合で選択して出力するようにしてもよい。また、朝一電源投入時、基本的にはデフォルトの「おはよう!!」を出力するが、朝一確変状態であった場合等には、遊技状態に対応した音声とするか否かを抽選により決定してもよい。また、ハンドルタッチ時の前の状態が、リーチ中である場合と、客待ちデモ中である場合とで、音声を変えてもよい。
次に図120上段は、前述の発射情報制御処理において説明したが、所定金額分(所定貸球数分、即ち単位球数分)の遊技(賞球分含む)中の特図変動回数の算出方法を説明しており、特にステップD306乃至316とステップD321乃至D322によってこの算出方法が実行されている。この算出方法によれば、演出制御装置300において特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)を判定し決定することができる。
次に図120下段は、これも前述の発射情報制御処理において概略説明したが、前記ステップD323乃至D325で行われる、回転状態モードの決定と、回転状態モードの補正の条件を説明している。
即ち、ゲーム状態Aは、変動回数が多い(17回以上/250個)場合の通常演出状態であり、特定の制御は行わない。ステップD323では、ステップD322で決定された特図変動回数が17回以上であれば、この条件に従って、ゲーム状態Aが決定される。
次に、ゲーム状態Bは、通常変動回数(13〜16回/250個)である場合の通常演出状態であり、基本的に演出発生状態は変化させないこととしているが、若干の演出発生頻度を高くするようにしてもよい。ステップD323では、ステップD322で決定された特図変動回数が13〜16回であれば、この条件に従って、ゲーム状態Bが決定される。但し、2回連続でステップD323の処理においてこのゲーム状態Bが決定されたときには、ステップD325に処理が進んで、ステップD325で移行先のゲーム状態がゲーム状態Cに補正され、その結果ゲーム状態Cへ移行する。即ち、このゲーム状態Bは、特図変動回数の監視及び決定が2回行われる期間(即ち、球貸し数250個の遊技2回分の期間)を超えて継続することはない。
次に、ゲーム状態Cは、変動回数が少ない(12回以下/250個)場合の演出過剰状態であり、通常では発生しない演出等(例えば図112、図113で説明したような演出でもよい)の頻度を高くし、遊技者の遊技継続意欲を促進する。但し、3回連続でステップD323の処理においてこのゲーム状態Cが決定されたときには、ステップD325に処理が進んで、ステップD325で移行先のゲーム状態がゲーム状態Bに補正され、その結果ゲーム状態Bへ移行する。即ち、このゲーム状態Cは、特図変動回数の監視及び決定が3回行われる期間(即ち、球貸し数250個の遊技3回分の期間)を超えて継続することはない。これにより、終始演出過剰となり、特殊な演出に慣れてしまい、かえって遊技者の意欲が低下する畏れを防止できる。
また、上記特図回転状態による回転状態モードの変更(特にゲーム状態Cへの変更)は、スランプ時の対応を想定しているので、そもそも回らない調整の台では終始ゲーム状態Cに判定されてしまうため、3回続けてゲーム状態Cと判定された場合は、「締め調整台」と判断して、ゲーム状態Bに補正しゲーム状態B扱いとしている。これにより、このような「締め調整台」において終始ゲーム状態Cとなってしまうことを回避できる。
次に図121は、上記図120下段に示した条件によって、ステップD323乃至D325が実行される結果、ゲーム状態(回転状態モード)がどのように変化するかを示したモード遷移図である。
この図のように、ゲーム状態Aは、その状態成立条件(特図変動回数が17回以上/250個)が継続している限り、何度でも連続する。そして、ゲーム状態Aから、特図変動回数減少又は特図変動回数増加によって、次回のステップD323の処理においてゲーム状態Bの状態成立条件(特図変動回数が13〜16回/250個)、或いはゲーム状態Cの状態成立条件(特図変動回数が12回以下/250個)が成立すれば、当該状態成立条件が成立したゲーム状態B又はCに移行する(この場合、ステップD325のモード補正は行われない)。
またゲーム状態Bは、その状態成立条件(特図変動回数が13〜16回/250個)が継続していると、1回に限り連続する。そして、ゲーム状態Bから、特図変動回数減少又は特図変動回数増加によって、次回のステップD323の処理においてゲーム状態Aの状態成立条件、或いはゲーム状態Cの状態成立条件が成立すれば、当該状態成立条件が成立したゲーム状態A又はCに移行する(この場合、ステップD325のモード補正は行われない)。
但し、球貸し数250個の遊技2回分の期間、このゲーム状態Bの状態成立条件が連続して成立すると、ステップD325のモード補正により、ゲーム状態Cへ移行する。これにより、特図変動回数が13〜16回/250個の状態(特図回転状態が良くも悪くもない状態)であっても、この状態が長く続くようであれば、ゲーム状態Cとなって演出過剰状態となるので、特図回転状態が良くも悪くもない状態が長く続き遊技者が遊技を止めてしまうのを、抑制できる。
またゲーム状態Cは、その状態成立条件(特図変動回数が12回以下/250個)が継続していると、2回に限り連続する。そして、ゲーム状態Cから、特図変動回数減少又は特図変動回数増加によって、次回のステップD323の処理においてゲーム状態Aの状態成立条件、或いはゲーム状態Bの状態成立条件が成立すれば、当該状態成立条件が成立したゲーム状態A又はBに移行する(この場合、ステップD325のモード補正は行われない)。
但し、球貸し数250個の遊技3回分の期間、このゲーム状態Cの状態成立条件が連続して成立すると、ステップD325のモード補正により、ゲーム状態Bへ移行する。これにより、特図回転状態が悪い場合にある程度の期間、演出過剰状態となるので、特図回転状態が悪いために遊技者が遊技をすぐ止めてしまうの抑制して遊技継続の意欲を促進できるとともに、演出過剰状態が長く継続し過ぎて、かえって遊技者が飽きてしまうなどの弊害を防止できる。
なお、ゲーム状態Bにおいて、2連続でゲーム状態Cへ移行した場合、1回のみゲーム状態Cで250個分の遊技を行わせ、再度ゲーム状態Bへ戻してもよい。状態はゲーム状態B(特図変動回数が13〜16回/250個)であり変動回数が少ないわけではないので、規定の3回分もゲーム状態Cに滞在する必要はないためである。このようにすると、演出過剰状態を出現させ過ぎて、上述したように遊技者がかえって飽きてしまうなどの弊害をより確実に防止できる。
次に図122は、パチンコ機裏側の説明で既述したが、演出制御装置300の裏面の音量スイッチ(音量SW)388と設定確認用LED339を示す部分拡大図である。サウンド制御処理で説明したように、音量SW338を操作することにより、音量の全範囲に対する有効範囲及びこの有効範囲に対応するデフォルト値(図104参照)を変更できるが、この音量SW338の近傍に設定確認用LED339が設けられている。そして、演出制御装置300の図示省略した制御によって、音量SW338により変更した設定値がデフォルトの設定値と一致していない場合には、図122上段に示すように設定確認用LED339は消灯し、音量SW338により変更した設定値がデフォルトの設定値と一致している場合には、図122下段に示すように設定確認用LED339は点灯する構成となっている。なお、このための制御処理は、例えば前述したサウンド制御処理における例えばステップD52の後でステップD53の前にステップを追加して、このステップにおいて実行するようにすればよい。
なお、上記音量SW338の操作部外周には、図122に示すように外周が切り欠かれて形成された表示窓338aが設けられており、この表示窓338aを介して音量SW338の操作部外周の奥に設けられた目盛の「0」或いは「3」などの、設定状態に相当する数字が、上記音量SW338の操作部の回転操作に応じて切り替わって表示される構成となっている。これは、例えば前述した図104で説明した有効範囲の最小段階の数字である。
即ち、音量SW338が図104に示した音量SW「小」に切り替えられると、その場合の有効範囲の最小段階の数字「0」が表示窓338aを介して表示される(前方に露出する)。また、音量SW338が図104に示した音量SW「中」に切り替えられると、その場合の有効範囲の最小段階の数字「6」が表示窓338aを介して表示される(前方に露出する)。また、音量SW338が図104に示した音量SW「大」に切り替えられると、その場合の有効範囲の最小段階の数字「11」が表示窓338aを介して表示される(前方に露出する)。
そして、図122上段は、例えば上記音量SW「小」で数字「0」が表示窓338aに表示された状態である。一方、図122下段は、例えば有効範囲が「3」から「12」に設定された状態のため数字「3」が表示窓338aに表示されている。つまり、図122の具体例では、有効範囲が「3」から「12」に設定された状態が、音量SW338による設定のデフォルトの設定値となっており、この設定値に音量SW338が操作されたときに、設定確認用LED339が点灯する。
このように、設定確認用LED339がデフォルトの設定において点灯することにより、操作する者は、上記表示窓338aに表示される小さな数字を見なくても(或いはこの数字が見えなくても)、音量SW338をデフォルトの設定に切り替えることが極めて容易にできる。
次に図123は、客待ちデモ中から遊技者設定画面に移行する場合の表示部41aの表示例(変形例)を示している。
図123上段は、前述の図114中段と同様であり、特定のキャラクタが「ようこそ○○店へ」と吹き出しであいさつしている画像が表示されるとともに、演出ボタン9の画像と「音量、明るさを設定できます」という説明の文字画像も表示されている。
そして図123下段は、図123上段の状態から演出ボタン9が押下されて遊技者設定モードに移行し遊技者設定画面が表示された状態を示している。この図123下段に示した遊技者設定画面は、前述した図114下段と一部機能が異なる。この場合、音量設定の項目がアクティブメニューになると、図123下段に示すように、図114下段では明るさ設定の項目が表示されていた場所に、音域設定の表示が為され、この音域設定の表示の中に、「高音域」、「中音域」、「低音域」のサブメニュー(より細かい設定項目)が表示される。そして、これらサブメニューの何れかを遊技者が選択して各設定項目でカーソル左右操作をすることによって、音域毎の音量調整ができる機能(即ち、イコライザーとしての機能)が設けられている。このような態様でもよい。
なお、図123の最下部右側には、演出ボタン9の絵と、これを操作する手の絵が図示してある。この絵は、演出ボタン9上面の左側に触れる、カーソル左右操作の左方向の操作を示している。
次に図124は、普電変動時間と普電開放時間等の一例(本実施例)を説明する図である。
普図普段処理や普図表示中処理等でも説明したが、普図確率(普図当りとなる確率)は、通常状態(普電サポート状態(電サポ状態)でない状態)ではゼロ(即ち「0/251」)であり、電サポ状態では「250/251」となっており、電サポ状態か否かによる差は非常に大きい。なお、特図の高確率状態(確変状態)では電サポ状態になる。
次に普図変動時間は、通常状態で「700ms」であり、電サポ状態で「500ms」となっており、電サポ状態で普図の時短が行われる態様となっている。
次に普図停止時間は、何れの状態でも同じ「600ms」である。
次に普図当り図柄は、当り図柄1〜3の3種類がある。なお図124では、通常状態の欄にも当り図柄1〜3が記載されているが、これは電サポ状態で普図当りとなった後に通常状態で普電開放が行われる場合を想定している。
次に普電開放時間(開放回数含む)は、電サポ状態で当り図柄1の場合には「500ms×1」(×1は1回開きを意味する)、電サポ状態で当り図柄2の場合には「1700ms×2」(×2は2回開きを意味する)、電サポ状態で当り図柄3の場合には「1700ms×3」(×3は3回開きを意味する)、通常状態で当り図柄1乃至3の場合には「100ms×1」となっている。なお、複数開開きの場合の、普電開放と次の普電開放との間の普電閉鎖時間は、例えば後述の図126に示すように、200msとなっている。
次に図125は、本実施例での通常の普図ゲームの様子を説明するタイミングチャートである。図に示すように、まず通常状態では、普図始動ゲート32を遊技球が通過することによって、700msの普図変動と600msの普図停止が行われ、必ずはずれ図柄で停止して外れ(普図外れ)になる。そして、特図が大当りした後、例えば特図当り確率が高確率になる確変状態(いわゆる特図ST)になり、それに伴って普電サポート状態になり、この普電サポート状態において普図始動ゲート32を遊技球が通過すると、500msの普図変動と600msの普図停止が行われ、ほとんどの場合普図当りとなる。そして図に示すように、例えばまず当り図柄2で当ると、600msの普図停止後に、1700msの普電開放が2回行われる。次いで、当り図柄1で当ると、500msの普電開放が1回行われる。なお普電開放終了後、例えば普図保留が残っていてすぐに普図変動が行われる場合でも、図に示すように700msの間隔が設けられる。
次に図126は、本実施例でのST終了時の普図ゲームの様子を説明するタイミングチャートである。図に示すように、まず確変状態(特図ST)において、普図始動ゲート32を遊技球が通過し、500msの普図変動が行われて例えば当り図柄3で当ると、600msの普図停止後に、1700msの普電開放が3回行われる。次いで、確変状態(特図ST)が終了する直前に普図始動ゲート32を遊技球が通過して500msの普図変動が開始したが、この500msの普図変動と600msの普図停止が終了して普電開放が行われるときには、既に確変状態(特図ST)が終了して通常状態(普電サポートなし)に移行していた場合には、図126に示すように、普電開放としては通常状態専用の開放パターンである100msの普電開放が1回行われだけである。そしてその後、例えば確変終了後の普図始動ゲート32への入賞により普図保留が発生していてすぐに普図変動が行われる場合でも、それ以降は通常状態での普図変動(700ms)が行われて必ず外れとなり通常状態である限り普電開放は行われない。
なお図126は、500msの普図変動中に高確率状態(普電サポート状態)から通常状態へ切り替わる状態変化があった場合を例示しているが、普図変動中だけでなく、普図停止時間(600ms)中に上記状態変化(高確率状態から低確率状態へ落ちる時)が発生しても通常状態専用の開放パターン「100ms×1」となる。上記状態変化と普図停止時間(600ms)の終了がちょうど重なったときも同様である。
但し、高確率中用(電サポ状態用)の開放動作中(開放と開放の間の閉鎖時間も含む)に、上記状態変化があった場合は、そのまま開放動作を継続する。また、高確率中を表す試験信号は、確率の変化に合わせて(つまり上記状態変化直後に)OFFになる。
また、特図の確変状態(特図ST)が終了するのは、この確変状態中の特図の変動回数が規定回数になって終了する場合に加えて、確変状態中に大当りとなって特図変動回数に無関係に確変状態が終了する場合がある。このような確変終了時の直前に普図当りとなり、通常時移行後にそれに対応する普電開放が行われる場合にも、本実施例では図126に示したように通常状態専用の開放パターンである100msの1回開放が行われる。
次に図127は、小当り時の大入賞口開閉パターンを示す図であり、前記小当り動作移行設定処理において既に説明した。なお、図において四角で囲まれた「0」、「1」、「2」…といった数字は、前記小当り中処理のステップA343で更新される小当り中制御ポインタの値である。小当り中制御ポインタの値は、小当り時の大入賞口開閉動作の進行に伴って図のように変化する。また、1900msの小当り残存球時間と100msの小当りエンディング時間を合わせると、見た目のエンディング時間は2000msとなっている。
次に図128は、普電作動タイミングチャート(普電開放パターン)を示す図であり、前記普図表示中処理において既に詳しく説明した。
以上のような各プログラムを実行することにより、遊技制御装置100からコマンドが演出制御装置300に送信され、このコマンドに基づく演出制御装置300の制御によって各演出手段(表示装置41、盤装飾装置42、枠装飾装置43、盤演出装置44、スピーカ12a,12b等)による各種演出が実行される。例えば、表示装置41では飾り特図による変動表示ゲームが実行される。
具体的には、パチンコ機1の遊技中に、遊技球が特図の始動入賞口25又は26aに入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、特図の変動演出を指令するコマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300に送信され、表示部41aにおいて特図(表示装置41での演出は飾り特図のことであるが、煩雑になるので、断りのない限り適宜、特図という)の変動表示が行われ、この変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様になれば大当りが発生して特別遊技状態(大当り状態)になり、はずれの場合には、はずれ図柄で停止する。
次に、以上説明した本実施例から抽出或いは展開できる発明概念(1)〜(5)について、以下説明する。
(発明概念(1))
本実施例では、ステップD422、D424等や図108乃至図113で説明したように、ハンドルタッチが規定時間以上有った後にハンドルタッチが無くなったという条件(第1条件)が成立し、貸球量に相当する前述の球貸し使用金額(ステップD363で算出)が規定量を超えているという条件(第2条件)、及び最後の保留(残り1個の始動入賞記憶)に対応する特図変動であるという条件(第3条件)、が成立すれば、演出変更条件が成立し、前述のステップD422、D424、D427で説明した発射関連情報に基づく制御によって選択される予告振分グループアドレステーブルが変わる演出変更(例えば特殊モードへの移行)が実行され、例えば特図変動表示ゲーム中に特殊な予告演出が出現する可能性が高まる。これにより、遊技者に期待感を持たせ、遊技者が意欲的に遊技を継続したくなるという効果や、演出の幅を持たせることができるという効果が、遊技効率を低下させることなく得られる。即ち、規定時間以上遊技していた遊技者がハンドルから手を離すと演出制御装置300により演出が変化し、この演出制御装置300による演出変化には遊技制御装置100が制御するリーチ発生率の変化は含まれないため時間効率は低下せず、遊技者は再度ハンドルを操作して遊技を継続しようとする。
なお、演出変更条件は、上記第1条件のみでもよいし、上記第1条件と第2状態のみでもよいし、上記第1条件と第3条件のみでもよいし、第2条件や第3条件と異なる他の条件が含まれてもよい。第2条件が含まれていれば、貸球量(即ち、遊技へ投入した金額に相当する量)が有る程度以上の遊技者にのみ演出変更を行うことができて、遊技店の売上向上にも貢献できる。また、第3条件が含まれていれば、遊技を止めてしまう可能性のある最後の保留に対して的を絞って効率的かつ効果的に演出変更が行える。なお、遊技者が遊技を止めようとするときは、発射操作ハンドル11から手を離して残った保留による特図変動を見守ることが多い。保留が複数有れば、最後の保留による特図変動まで見守ることが多い。そのため、最後の保留による特図変動で演出的なモードチェンジ等が発生すれば、もう少しやってみようかという遊技意欲が湧く。
また、遊技制御装置100は、前記払出コマンド送信処理や払出ビジー信号チェック処理で説明したように、払出制御装置200が遊技球の払出しを実行しているときに出力するビジー信号に基づいて貸球の払出し動作の有無を監視し、貸球の1回の払出し動作の実行が判定される毎に、貸球の1回の払出し動作の実行を示す球貸し情報(球貸しボタン押下コマンド)を演出制御装置300に送信する機能(ステップS298等)を有する。そして演出制御装置300は、前記球貸し情報設定処理で説明したように、遊技制御装置100から送信される前記球貸し情報と、当該演出制御装置に予め登録された貸球の1回の払出し動作による前記貸球量の増加分(球貸し単位数)とに基づいて、前記貸球量を算出する(ステップD363等)。このため、演出制御装置300に例えば払出制御装置200から貸球量に関する新たな信号を送信する構成としなくても、既存の装置構成において演出制御装置300が上記貸球量を把握できる。
また、演出制御装置300に登録される上記貸球量の増加分(球貸し単位数)は、ホール・遊技者設定モード処理のステップD101で説明したように、遊技店(ホール)が設定変更できて便利である。
上記構成の発明概念(1)は、下記のように表される。
遊技者が操作する操作部と、この操作部の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域に設けられた始動領域と、前記操作部への遊技者の接触を検出する接触検出手段と、図柄を表示して図柄の変動表示ゲームを行うことが可能な表示手段と、遊技の進行を制御する遊技制御装置と、この遊技制御装置からの指令に基づいて前記表示手段を含む演出手段を制御する演出制御装置と、を備え、
前記始動領域への遊技球の入賞を条件として前記変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームが特別な結果(例えば、大当り、又は小当り等でもよい)となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
前記演出制御装置は、前記接触検出手段の検出結果に基づいて前記接触の有無を監視し、所定の演出変更条件が成立すると、当該演出変更条件が成立していない場合と比較して前記演出手段により行う演出(特に前記変動表示ゲーム中の演出)を変化させる機能を有し、
前記演出変更条件には、少なくとも、前記接触が規定時間以上連続して有った後に前記接触が無くなったという条件が含まれることを特徴とする遊技機。
ここで、接触検出手段は、本実施例においては、発射操作ハンドル11への接触を検出するタッチスイッチ11a(タッチセンサ)である。また、「演出を変化させる」とは、例えば大当りの可能性を予告する予告演出の出現頻度を高めること、或いは特殊な演出の出現確率を高めること、などが有り得る。
上記構成の下位概念(1−2)は、下記のように表される。
前記演出変更条件には、遊技者が発射するために借りた遊技球数の累計値又はこの累計値に比例する量である貸球量(遊技者の投入金額でもよい)が、規定量を超えているという条件(前記第2条件に相当)も含まれることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(1−3)は、下記のように表される。
遊技者が発射するために借りる遊技球である貸球の払出しを含む遊技球の払出しを制御する払出制御装置をさらに備え、
前記遊技制御装置は、前記払出制御装置が遊技球の払出しを実行しているときに前記遊技制御装置に対して出力するビジー信号に基づいて貸球の払出し動作の有無を監視し、貸球の1回の払出し動作の実行が判定される毎に、貸球の1回の払出し動作の実行を示す球貸し情報を演出制御装置に送信する機能を有し、
前記演出制御装置は、前記遊技制御装置から送信される前記球貸し情報と、当該演出制御装置に予め登録された貸球の1回の払出し動作による前記貸球量の増加分とに基づいて、前記貸球量を算出することを特徴とする遊技機。
ここで、貸球量は本実施例の球貸し使用金額(ステップD363で算出されている)に相当し、この球貸し使用金額は、本実施例の場合、例えば3分間タッチオフ状態(発射操作ハンドル11への接触が無い状態)が継続すると前述したステップD340で0クリアされリセットされる。これにより本実施例であると、同一の遊技者が遊技を継続した期間中に球貸しのために使用した金額だけが的確に上記貸球量として算出される可能性が高く、このように的確に算出された上記貸球量が前記演出変更条件の判定に使用され、前記演出変更条件(特に第2条件)の判定がより的確になる。そのため、この貸球量の算出値は、本実施例のように、前記接触が無い状態が規定時間に到達すると、0クリア(値をゼロにすること)する態様が望ましい。
上記構成の下位概念(1−4)は、下記のように表される。
前記演出制御装置は、貸球の1回の払出し動作による前記貸球量の増加分の登録値を遊技店が書き換え可能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(1−5)は、下記のように表される。
前記演出変更条件には、演出を変化させようとする変動表示ゲームが、前記始動領域への最後の入賞によるものであるという条件(前記第3条件に相当)が含まれることを特徴とする遊技機。
上記発明概念(1)の背景等を以下に説明する。
従来の遊技機、例えば特開2004−8492号公報に開示されたものでは、遊技球の発射状態によって遊技の進行に直接関わるリーチの発生率を変化させているため、大当りの期待度が上がっているわけでもない状態において時間効率の悪くなるリーチ変動が頻繁に行われ、遊技者に不満を感じさせてしまう虞がある。
また、逆に、リーチを見たいが為に遊技者が発射数を意図的に抑えてしまい、更にリーチ変動による時間効率の低下が重なることによって、遊技店の売り上げが低下してしまうという虞もある。
上記発明概念(1)によれば、遊技の時間効率を下げることなく、遊技者が意欲的に遊技を継続したくなる遊技機を提供できる。なお、リーチの発生率を制御しているのは遊技制御装置100であり、上記発明概念(1)で演出変更を行うのは演出制御装置300であるため、上記発明概念(1)によれば、リーチ変動が頻繁に行われて遊技者に不満を感じさせてしまう虞は無い。演出制御装置300は、既述したように、遊技の進行を制御する遊技制御装置100から送信されてくる変動コマンド(変動パターンコマンド)に含まれる変動パターンの情報(リーチアクションを行うか否かや、変動時間を決定する情報が含まれる)に従い、その指令された変動パターンの範囲内で特図変動表示ゲームの演出内容を決定するに過ぎないからである。また、遊技者が遊技を継続することにより、遊技店の売上アップにも貢献できる。特に上記下位概念(1−2)であると、貸球量が規定量を超えている遊技者がさらに遊技を継続する可能性が高まるので、遊技店の売上アップに貢献できる。また、上記下位概念(1−5)であると、始動入賞記憶の保留が複数ある場合、最後に残った1個の保留による変動表示ゲームの演出において演出変更が行われ、その前の保留による変動表示ゲームでは演出変更が行われないので、遊技者が早くから出現した特殊な演出に慣れてしまって遊技意欲を促進する効果が薄れるといったことがなく、当該特殊な演出の希少価値(レアものとしての価値)を維持しつつ、効果的に遊技者の遊技継続意欲を高めることができる。なお、演出変更条件として第2条件も付加する上記下位概念(1−2)も、操作部への接触が無くなるだけでは演出変更が為されないため、演出変更により出現する特殊な演出の希少価値を維持する効果を奏する。
(発明概念(2))
本実施例では、前記発射タッチ情報設定処理で説明したように、所定の出力条件が成立するとウェルカムメッセージの出力(ステップD261乃至262)を演出制御装置300が実行する機能(ウェルカムメッセージ機能)を有する。所定の出力条件は、本実施例の制御処理の場合、ハンドルタッチがあり(発射中コマンドが状態オンコマンドであり)(ステップD257;Y)、未発射条件成立フラグがセーブされており(未発射状態フラグ成立であり)(ステップD258;Y)、低確率状態中であり(ステップD259;Y)、客待ちデモ演出中である(ステップD260;Y)、という条件が全て成立することである。このため、ウェルカムメッセージの出力条件には、まず、未発射規定時間(例えば、3分)以上、発射操作ハンドル11へのタッチ(遊技者の指等の接触)がなかったが、その後発射操作ハンドル11へのタッチが検出されたという条件(第1条件)が含まれている。また、前記出力条件には、発射操作ハンドル11へのタッチが検出された後、このハンドルタッチ状態が連続タッチ規定時間(例えば、3分)以上連続していないという条件(第2条件)も含まれている。これにより、遊技していない状態からの発射開始でタイミング良くウェルカム演出(ウェルカムメッセージ出力)が行われる効果がある。また、ウェルカム演出が開始された後、ハンドルタッチ状態が連続タッチ規定時間以上連続すると、ステップD335で未発射条件不成立フラグがセーブされてステップD258の判定結果がNOになり、ウェルカム演出(ステップD261、D262)は実行されなくなる。これにより、遊技していない状態からの発射開始後所定時間でウェルカム演出が確実に終了し、ウェルカム演出がむやみに長時間行われて遊技者が不快に感じるなどの弊害を回避できる。
また、前記出力条件には、客待ちデモ演出中(即ち、特図変動中でなく大当り状態でもない状態)であることという条件(第3条件)が含まれている。この客待ちデモ演出中には、演出制御装置300が客待ちデモ演出を指令する客待ちデモコマンドを遊技制御装置100から受信した直後(客待ちデモ演出実行直前)の状態も含む。そして、このような第3条件が含まれていると、遊技中にウェルカムメッセージ出力が為されてしまう可能性をより低減して、よりタイミング良くウェルカム演出が行われる効果がある。というのは、例えば複数の始動入賞記憶があって特図変動が連続して実行されている場合などに遊技者が規定時間以上発射操作ハンドル11から手を離す可能性が無いとはいえず、その場合上記第1条件や第2条件だけであると、その後に遊技者が発射操作ハンドル11にタッチすると、同一遊技者による遊技中にもかかわらずウェルカムメッセージが出力されてしまい、遊技者を不快にする畏れがある。しかし、上記第3条件が含まれていれば、特図変動中は客待ちデモ演出中ではないため第1条件が成立してもウェルカムメッセージ出力は実行されず、このような問題が解消される。また上記第3条件があれば、遊技開始後に始動入賞があって特図変動が開始されると、客待ちデモ演出中でなくなるため、その時点でウェルカムメッセージ出力が確実に終了するという利点もある。
また、前記出力条件には、特図の遊技状態が低確率状態中であることという条件(第4条件)が含まれている。これにより、遊技者が遊技に特に熱中する高確率状態中(大当り確率が高められている状態中)にウェルカムメッセージ出力が行われてしまうこと(遊技者を不快にさせる虞がある動作)を確実に回避できる。
なお、前記出力条件は、前記第1条件だけの態様でもよいし、前記第1条件と第2条件だけの態様や、前記第1条件と第3条件だけの態様など各種の組み合わせが有り得るとともに、その他の条件が含まれる態様も有り得る。なお、前記第1条件だけの場合、一旦開始したウェルカムメッセージ出力の終了が問題となるが、それについては、例えば開始したウェルカムメッセージ出力は必ず所定時間行って終了する態様(或いは、「いらっしゃませ!」などの音声出力は必ず1回だけしか行わない態様)とし、再度出力条件が成立するまで行わない構成とすればよい。
そして本実施例では、このウェルカムメッセージ機能の遊技機起動直後の動作は、前記発射タッチ情報設定処理や図118でも説明したように、次のようになる。即ち、RAMクリアでの電源投入時には、RAM初期化報知を優先させるためにウェルカムメッセージを出力する機能(ウェルカムメッセージ機能)は一時的に無効とされた状態で開始される(但し、電源投入後に客待ちデモ演出中になれば(即ち、RAM初期化報知が終了すれば)、他の出力条件成立によりウェルカムメッセージ出力は実行される状態となる。また変形例として無効としない態様も有り得る)。一方、停電復旧時には、前記停電復旧時のコマンドの中の表示画面のコマンド(停電復旧画面のコマンド又は客待ちデモのコマンド)を受信した時点で当該コマンドに応じてウェルカムメッセージ機能の有効/無効が何れかに決定される構成となっている。具体的には、停電復旧時の表示画面のコマンドとして、客待ちデモのコマンドが送信された場合(客待ち画面で復旧する場合)には、最初からウェルカムメッセージ機能が有効な状態で開始される(ステップD260等)。一方、停電復旧時の表示画面のコマンドとして、停電復旧画面のコマンドが送信された場合(停電復旧画面で復旧する場合)には、ウェルカムメッセージ機能は無効状態で開始される(図118参照)。ここで、停電復旧時のコマンドは、前述したステップS25により送信されるが、停電復旧前の停電直前の状態が客待ちデモ演出中であるならば、この停電復旧時のコマンド中の表示画面のコマンドは客待ちデモコマンドになり、一方、前記停電直前の状態が客待ちデモ演出中以外(即ち、特図変動中や大当り状態中)であるならば、この停電復旧時のコマンド中の表示画面のコマンドは停電復旧画面のコマンドになる。このため、前記停電直前の状態が客待ちデモ演出中であるならば、停電復旧直後に客待ちデモコマンドが送信されて前述の第3条件が成立する(ステップD260;Y)ため、未発射条件成立フラグがセーブされていてハンドルタッチがありになっているなどの他の出力条件が成立していれば、ウェルカムメッセージ出力は実行される。ところが、前記停電直前の状態が客待ちデモ演出中以外である場合には、停電復旧直後に客待ちデモコマンドは送信されず前述の第3条件は不成立となる(ステップD260;N)ため、未発射条件成立フラグがセーブされていてハンドルタッチがありになっているなどの他の出力条件が成立していたとしても、ウェルカムメッセージ出力は実行されない。これにより、遊技中の停電により遊技が中断され、その後停電復旧により遊技を再開する遊技者に、気持ち良く遊技を再開してもらうことができる。つまり、復旧画面中に打ち出しできるような状態であると、まさに遊技を中断されたような場合と想定できるので、そのような場合に余計な演出(ウェルカムメッセージ出力)を行わないようにすることができる。
上記構成の発明概念(2)は、下記のように表される。
遊技者が操作する操作部と、この操作部の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域に設けられた始動領域と、前記操作部への遊技者の接触を検出する接触検出手段と、図柄を表示して図柄の変動表示ゲームを行うことが可能な表示手段と、遊技の進行を制御する遊技制御装置と、この遊技制御装置からの指令に基づいて前記表示手段を含む演出手段を制御する演出制御装置と、を備え、
前記始動領域への遊技球の入賞を条件として前記変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームが特別な結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
前記演出制御装置は、前記接触検出手段の検出結果に基づいて前記接触の有無を監視し、所定の出力条件が成立すると、前記演出手段によって遊技者に対するメッセージを出力する機能を有し、
前記出力条件には、少なくとも、前記接触が規定時間以上連続して無かった後に前記接触が有る状態になったという条件(前記第1条件に相当)が含まれることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(2−2)は、下記のように表される。
前記出力条件には、前記接触が規定時間以上連続して有る状態でないという条件(前記第2条件に相当)が含まれることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(2−3)は、下記のように表される。
前記出力条件には、前記変動表示ゲーム実行中でなく前記特別遊技状態中でもない客待ちデモ演出中であるという条件(前記第3条件に相当)が含まれることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(2−4)は、下記のように表される。
前記出力条件には、前記変動表示ゲームが特別な結果となる確率が高確率に制御される高確率状態でない(即ち、低確率状態である)という条件(前記第4条件に相当)が含まれることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(2−5)は、下記のように表される。
前記出力条件には、前記遊技制御装置のRAMの初期化を伴う電源投入時ではないという条件が含まれることを特徴とする遊技機。
この下位概念(2−5)によれば、RAM初期化報知の出力を行うべき時に、メッセージの出力を禁止し、RAM初期化報知を優先して行うことができる。但し、電源投入後(RAM初期化報知の出力終了後)は、他の出力条件が成立すれば(例えば、その後客待ちデモコマンドが送信されて客待ちデモ演出中になり、規定時間以上ハンドルタッチが無い状態の後にハンドルタッチが発生したときには)、メッセージ出力がタイミング良く行われる。
上記構成の下位概念(2−6)は、下記のように表される。
前記出力条件には、停電復旧時において停電復旧画面の表示を指令するコマンドを前記遊技制御装置から受信していないという条件が含まれることを特徴とする遊技機。
この下位概念(2−6)によれば、停電復旧画面の出力を行うべき時に、メッセージの出力を禁止し、停電復旧画面の出力を優先して行うことができる。また前述したように、遊技中の停電により遊技が中断され、その後停電復旧により遊技を再開する遊技者に、余計なメッセージ出力を行わす、気持ち良く遊技を再開してもらうことができる。
なお本実施例の場合、上記下位概念(2−5)及び(2−6)の条件は、前述した下位概念(2−3)の条件(前記第3条件)が有れば、実質的に不要となるものである。本実施例の場合、客待ちデモ演出中であれば、客待ちデモコマンドを演出制御装置300が遊技制御装置100から受信している状態であるので、この客待ちデモ演出中であるという条件が成立していれば、RAM初期化を伴う電源投入時でない状態であり、また停電復旧時であれば停電復旧画面の表示を指令するコマンドを受信していない状態である、と言えるからである。但し、発明概念の捉え方(観点)を変えて表記した下位概念として、上記下位概念(2−5)及び(2−6)を記載している。
また、RAMの初期化を伴う電源投入時であっても最初から上記メッセージ出力の機能を有効とする態様も有り得る。例えば、電源投入直後にRAM初期化のコマンドを受信していて客待ちデモコマンドをまだ受信していなくても、前記第1条件が成立すればメッセージ出力を実行する態様でもよい。この場合、RAM初期化報知中にメッセージ出力が同時に行われる可能性があるが、中断されていた遊技がRAM初期化を伴う電源投入で再開されるケースは有り得ないので、遊技者を不快にするなどの問題は特に生じない。
なおメッセージは、例えばいわゆるウェルカムメッセージであり、前述したように「いらっしゃいませ!」などの音声出力(例えばスピーカ12a、12bからの出力)でもよいが、表示部41a等での文字表示でもよい。但しメッセージは、必ずしも歓迎の意を素直に表すようなウェルカムメッセージに限られず、例えばその遊技機の演出で登場する悪役のキャラクタの音声で「またきやがったな!」などと出力し、その遊技機の演出テーマに絡んだような内容でもよい。
(発明概念(3))
本実施例では、前記発射情報制御処理で説明したように、演出制御装置300によって、特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード設定及びモード補正(図120下段及び図121で説明した)を行っている。これにより、遊技者が遊技を止めたくなるタイミングで例えば演出過剰状態(例えば予告演出が頻出する状態、或いは特殊な演出の出現確率が高まる状態)を意図的に作ることで、遊技者に大当りへの期待感を持たせ、遊技継続を促すことができる効果が得られる。
また、上記特図回転状態は、遊技制御装置100から送信される前記ハンドルタッチの情報(発射中コマンド)と、特図変動を指令する変動コマンドと、始動口入賞(始動領域への入球)を知らせる始動口入賞コマンド(保留数コマンドや始動口オーバー入賞コマンドのこと)に基づいて、図120上段に示した方法により、演出制御装置300で算出する構成となっている。このため、演出制御装置300に例えば発射制御装置(図示省略)から遊技球の発射数に関する新たな信号を送信する構成にするなどしなくても、既存の装置構成において演出制御装置300が上記特図回転状態を把握できる。
上記構成の発明概念(3)は、下記のように表される。
遊技者が操作する操作部と、この操作部の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域に設けられた始動領域と、前記操作部への遊技者の接触を検出する接触検出手段と、図柄を表示して図柄の変動表示ゲームを行うことが可能な表示手段と、遊技の進行を制御する遊技制御装置と、この遊技制御装置からの指令に基づいて前記表示手段を含む演出手段を制御する演出制御装置と、を備え、
前記始動領域への遊技球の入賞を条件として前記変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームが特別な結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
前記演出制御装置は、所定貸球数分の遊技あたりの前記変動表示ゲームの実行回数(即ち、特図回転状態を表す数)を算出し、この実行回数に基づいて前記演出手段により行う演出を変化させることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(3−2)は、下記のように表される。
前記演出制御装置は、前記接触検出手段の検出結果に基づいて前記接触の有無を監視し、前記接触の有無と、前記遊技制御装置から送信される前記図柄の変動表示を指令する変動コマンドと、前記始動領域への入賞を知らせる始動入賞コマンド(始動口入賞コマンドに相当)とに基づいて、前記実行回数を算出することを特徴とする遊技機である。
上記構成の下位概念(3−3)は、下記のように表される。
前記演出制御装置は、
前記所定貸球数だけを発射して遊技するのに要する時間を計時する第1のタイマと、
遊技中に発生した前記始動領域への入賞により払出される賞球数を発射して遊技するのに要する時間を計時する第2のタイマと、を備え、
前記接触があると前記第1のタイマの更新を先に開始し、前記接触がある状態で前記第1のタイマを更新しつつ、この第1のタイマの更新中における前記始動入賞コマンドの受信数及び前記変動コマンドの受信数をカウントし(前記ステップD213、D217、D220、D307、D408等)、
前記第1のタイマがタイムアップした時点の前記始動入賞コマンドの受信数がゼロであれば、前記変動コマンドの受信数のカウントを終了し、
前記第1のタイマがタイムアップした時点の前記始動入賞コマンドの受信数がゼロでなければ、前記始動入賞コマンドの受信数に対応する賞球数を発射するのに要する時間に計時する時間を設定して前記第2のタイマの更新を開始し、
前記第2のタイマの更新を開始すると、
前記接触がある状態で前記第2のタイマを更新しつつ、この第2のタイマの更新中における前記始動入賞コマンドの受信数及び前記変動コマンドの受信数をカウントする第2タイマ更新計数処理(前記ステップD213、D217、D220、D314、D408等)を実行し、
前記第2のタイマがタイムアップした時点で前記第2のタイマ更新中の前記始動入賞コマンドの受信数がゼロであれば、前記変動コマンドの受信数のカウントを終了し、前記第2のタイマがタイムアップした時点で前記第2のタイマ更新中の前記始動入賞コマンドの受信数がゼロでなければ、前記第2のタイマの更新を新たに開始し、
前記第2のタイマの更新を新たに開始すると、
前記第2タイマ更新計数処理を新たに実行し、前記第2のタイマがタイムアップした時点で前記第2のタイマ更新中の前記始動入賞コマンドの受信数がゼロになるまで、同様にして前記第2タイマ更新計数処理を新たに開始する処理を繰り返し実行し、
前記第2のタイマの更新を新たに開始する際には、その前に実行された前記第2タイマ更新計数処理でカウントされた前記始動入賞コマンドの受信数に対応する賞球数を発射するのに要する時間に、前記第2のタイマが計時する時間を設定し、
前記第1のタイマ更新中及び前記第2のタイマ更新中の全ての期間においてカウントされた前記変動コマンドの受信数を前記実行回数として算出することを特徴とする遊技機。
なおここで、「タイマ更新中」とは、タイマが設定された時間の計時を開始した時点(即ち、更新を開始した時点)から、計時を終了した(即ち、タイムアップした)時点までの期間を意味する。
上記下位概念(3−2)、下位概念(3−3)の構成であると、前記始動入賞コマンド(始動口入賞コマンド)に基づいて、所定貸球数による遊技中に発生した始動領域への入賞により払出される賞球を発射して遊技する時間も考慮した正確な特図回転状態を示す実行回数を算出することができる。
(発明概念(4))
本実施例では、図104や図107或いは前記サウンド制御処理で説明したように、音量設定テーブル(図示省略)を音量SW338の操作部の回転位置(操作位置)に応じて切り替えることにより、スピーカ12a、12bやアンプ回路337等の性能として設定可能な音量の全範囲(全音量範囲)に対して、遊技者も音量調整できる音量の範囲(音量の有効範囲)をホールが設定変更可能である。しかも、この音量の有効範囲内の調整段階は常に複数段階有る(本実施例の場合は、常に10段階有る)。また、ホールによるこの有効範囲の設定は、遊技機の電源供給が断たれても記憶保持される(本実施例では音量SW338の操作位置として機械的に保存され、また前述のステップD72でデータとして記憶保存される)。これにより、遊技者は常に複数段階(例えば10段階)の音量設定ができるとともに、ホールも音量を意図通り制限することができる。また、有効範囲の設定を記憶保持するので、次回の電源投入時にも、同じ設定が再現されるため、再設定を行う手間が無い。
上記構成の発明概念(4)は、下記のように表される。
遊技の進行を制御する遊技制御装置と、この遊技制御装置からのコマンドに基づいてスピーカを含む演出手段を制御して演出を行うことが可能な演出制御装置を備えた遊技機において、
前記演出制御装置は、前記スピーカからの出力音量を調節する音量調節機能を有し、
前記音量調節機能には、ホールが調節できる第1調節機能と、遊技者も調節できる第2調節機能とがあり、
前記第1調節機能は、前記スピーカから出力可能な全音量範囲よりも範囲が小さく常に複数段階の調整可能範囲を持つ有効範囲を変更して設定する機能であり、
前記第2調節機能は、前記有効範囲内で音量を変更して設定する機能であり、
前記演出制御装置は、前記第2調節機能により設定された音量に基づいて演出を実行することを特徴とする遊技機。
ここで、第1調節機能は、本実施例における音量SW338による音量の有効範囲の調節機能(前記ステップD51、D52等により実現される機能)に相当する。また、第2調節機能は、本実施例では、ホール音量の変更(ステップD62等)や、ホール設定モードでの音量変更(ステップD96)、或いは遊技者設定モードでの音量変更(ステップD111)に相当する機能であり、前述したカーソル左右操作によって行われる音量調整機能に相当する。
上記構成の下位概念(4−2)は、下記のように表される。
前記有効範囲は、常に同じ調整可能範囲(本実施例では10段階)を持ち、
前記第1調節機能は、最大音量が異なり、かつ、調整可能範囲が等しい複数の有効範囲のうちの何れかを選択して設定する機能であることを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(4−3)は、下記のように表される。
前記第1調節機能により変更された設定は、遊技機の電源供給が断たれても記憶保持される構成であることを特徴とする遊技機。
上記発明概念(4)の背景等を以下に説明する。
従来の遊技機では、複数段階(例えば10段階)の音量設定があり、この段階の何れかに設定することしかできなかった。このため、遊技者による音量調整の調整幅を確保しつつ、ホールが意図する音量範囲に遊技者による音量調整を制限するといったことができなかった。
なお、遊技者による音量調整機能に加え、ホールによる音量調整の上限を設定できる機能を設けることが考えられるが、例えば、ホールが「0」から「9」の10段階のうちの「3」を音量調整の上限に設定してしまうと、遊技者は3段階しか調整することができず、また極端な場合、「1」が音量調整の上限に設定されてしまうと、遊技者は1段階しか調整できなくなり、遊技者が不満を持つ畏れがある。
ところが、上記発明概念(4)では、例えば複数の音量設定テーブルを有し、それぞれに例えば10段階の調整幅を持たせ、テーブル毎に調整可能な音量のレンジ(最大音量、最小音量の値)を異ならせ、ホール(遊技店)では上限設定の代わりに、複数の音量設定テーブルから選択を行うようにし、遊技者は選択された各音量設定テーブルの範囲内で音量調節が可能となる構成である。このため、遊技者は例えば10段階の音量調整が常に行えるようになり、一方でホールは音量設定テーブルの数に相当する複数段階の範囲で意図通りに音量を制限することができる。
なお、前述した実施例では、上記音量設定テーブルの数(即ち、前記第1調節機能により設定変更できる段階の数)は12であるが、例えば前述した図104に示した「大」、「中」、「小」の3段階(上記音量設定テーブルの数は3)であってもよい。また、上記有効範囲の幅(調整可能範囲)は、10段階に限られず、その段階数は適宜変更可能である。また、この音量の有効範囲の幅は、常に一定(つまり、上記複数ある音量設定テーブルの音量範囲が全部同じ)という態様に限定されず、遊技者が不満を持たない十分な幅以上であれば、例えば最大音量(或いは最小音量)の変化に伴って当該有効範囲の幅が変化する態様も有り得る。
(発明概念(5))
本実施例では、遊技制御装置100の前記高確率変動回数更新処理等で説明したように、普図の変動表示ゲームを特図の変動表示ゲームと同時に実行可能であり、普図の変動表示ゲームが当りとなった場合には、始動領域開閉手段(開閉部材26b)を所定の開放パターン(所定の開放時間及び開放回数等)で開状態とし、特図の変動表示ゲームが当りとなる確率である大当り確率を高めた高確率状態と、前記大当り確率が前記高確率状態よりも低くなる低確率状態とに、特図の遊技状態を切り替え可能であり、第2始動入賞口26aへの遊技球の入賞を容易にする特別制御を行うサポート状態(普電サポート状態)と、前記特別制御を行わない通常状態とに、普図の遊技状態を切り替え可能であり、前記特図の遊技状態の切り替えと前記普図の遊技状態の切り替えとを連動させて行う(ステップS758、S759等)。
そして、前記普図表示中処理(図75)や図124乃至図126及び図128で説明したように、前記始動領域開閉手段の開放パターンは、前記始動領域開閉手段を閉状態から開状態に変換する時点の普図の遊技状態に応じて決定し(ステップB114)、普図の遊技状態が前記通常状態である場合には、普図の変動表示ゲームが当りとなる確率である普図当り確率をゼロに設定し、普図の遊技状態が前記サポート状態である場合には、前記普図当り確率をゼロより大きく設定し、前記始動領域開閉手段の開放パターンとして、普図の遊技状態が前記サポート状態である場合の開放パターンに加え、普図の遊技状態が前記通常状態である場合の専用の開放パターン(100ms×1)を有する構成である。
このため、普図当り後始動領域開放前に通常状態に切り替わった場合に、前記専用の開放パターンで始動領域の開放動作が良好に行われる効果が得られる。
上記構成の発明概念(5)は、下記のように表される。
遊技球が流下する遊技領域に設けられた始動領域と、この始動領域への遊技球の入賞可能性が高くなる開状態又は前記始動領域への遊技球の入賞可能性が前記開状態よりも低くなる閉状態に変換可能な始動領域開閉手段と、特図を表示して特図の変動表示ゲームを行うことが可能な特図表示手段と、普図を表示して普図の変動表示ゲームを行うことが可能な普図表示手段と、これら特図表示手段及び普図表示手段を制御する制御手段と、を備え、
前記始動領域への遊技球の入賞を条件として特図の変動表示ゲームを行い、特図の変動表示ゲームが特別な結果となった場合には遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、
前記制御手段は、
普図の変動表示ゲームを特図の変動表示ゲームと同時に実行可能であり、普図の変動表示ゲームが当りとなった場合には、前記始動領域開閉手段を所定の開放パターン(所定の開放時間及び開放回数等)で開状態とし、
特図の変動表示ゲームが特別な結果となる確率を高めた高確率状態と、前記特別な結果となる確率が前記高確率状態よりも低くなる低確率状態とに、特図の遊技状態を切り替え可能であり、
前記始動領域への遊技球の入賞を容易にする特別制御を行うサポート状態と、前記特別制御を行わない通常状態とに、普図の遊技状態を切り替え可能であり、
前記特図の遊技状態の切り替えと前記普図の遊技状態の切り替えとを連動させて行い、
前記始動領域開閉手段の開放パターンは、前記始動領域開閉手段を閉状態から開状態に変換する時点の普図の遊技状態に応じて決定し、
普図の遊技状態が前記通常状態である場合には、普図の変動表示ゲームが当りとなる確率である普図当り確率をゼロに設定し、
普図の遊技状態が前記サポート状態である場合には、前記普図当り確率をゼロより大きく設定し、
前記始動領域開閉手段の開放パターンとして、普図の遊技状態が前記サポート状態である場合の開放パターンに加え、普図の遊技状態が前記通常状態である場合の専用の開放パターンを有することを特徴とする遊技機。
ここで、始動領域開閉手段が閉状態である場合、始動領域開閉手段が設けられた始動領域への入賞可能性はゼロ(入賞不可)でもよい。
上記構成の下位概念(5−2)は、下記のように表される。
普図の遊技状態が前記サポート状態である場合の前記開放パターンには、互いに異なる複数の開放パターンがあり、
普図の遊技状態が前記サポート状態である場合の前記開放パターンにおける1回の開放時間が最も短い開放よりも、前記専用の開放パターンにおける1回の開放時間が最も長い開放の方が、開放時間が短い、ことを特徴とする遊技機。
上記構成の下位概念(5−3)は、下記のように表される。
普図の遊技状態が前記サポート状態である場合の前記開放パターンは、普図の当り図柄に対応して決定し、
前記専用の開放パターンとしては、普図の当り図柄によらず共通の開放パターンを決定する、ことを特徴とする遊技機。
上記発明概念(5)の背景等を以下に説明する。
従来の遊技機、例えば特開2000−135346号公報に開示されたものでは、普通図柄(普図)の当否抽選を行い、該抽選結果が当りであれば特別図柄(特図)の始動口である普通電動役物(普電)を開放し、普通電動役物への入球により変動表示装置で特別図柄の変動表示を開始するとともに該特別図柄の当否抽選を行う。そして、特別図柄の抽選結果が当りであれば、変動表示装置に当り図柄を確定表示し、大入賞口を連続的に開放して遊技者にとって有利な特別遊技状態を提供する。
また、従来の遊技機では、特別図柄の当り図柄に基づいて特別遊技終了後に、特別図柄の当り確率を高確率に確変する遊技状態、普通図柄を高確率に確変する遊技状態、普通電動役物の開放時間を延長する遊技状態、普通図柄の変動時間を短縮する時短遊技状態に移行する。
ところで、上述したように普図の当り確率を高確率にする制御(普図の確変)や、普図の変動時間を短縮する制御(普図の時短)や、普電の開放時間を延長する制御は、普電(始動口)への入賞(遊技球の流入)を容易にし、ひいては特図の当り(大当たり)を発生し易くするものである。そして、このような普図に関する特別制御が行われている普電サポート状態(いわゆる電サポ状態)と、このような特別制御が行われていない通常状態とで、普図の当り確率や普電の開放パターン(例えば開放時間)などの普図に関する仕様をどのように設定するかは、遊技機の性能を左右する重要な問題である。
そこで上記発明概念(5)を適用した本実施例では、まず、図124に示すように普図確率(普図当りとなる確率)を通常状態(普電サポート状態(電サポ状態)でない状態)ではゼロ(即ち「0/251」)としている。これにより、普電サポート状態の優位性が相対的に格段に高まり、普電サポート状態(本例では特図高確率状態でもある)への期待が高まり、興趣が向上する。
そして、図124に示すように、始動領域開閉手段の開放パターンとして、普図の遊技状態がサポート状態である場合の複数の開放パターンに加え、普図の遊技状態が通常状態である場合の専用の開放パターン「100ms×1」を有する。これにより、入賞させたくない通常状態で想定外の入賞数が発生してしまうこと(遊技設計が狂ってしまうこと)を防止できる効果がある。というのは、通常状態では普図が当らない(普図当り確率はゼロ)という理由で通常状態での開放パターンを用意せず、例えば高確率中の開放パターンを使用していたのでは、開放時間が延長されたり、開放回数が増やされたりしているため、入賞させたくない通常状態で想定外の始動入賞が相当数発生して、遊技設計が狂うことになる。ところが、上記発明概念(5)のように、通常状態である場合の専用の普電開放パターンを有していれば、この専用の普電開放パターンとして入賞困難な仕様を設定することにより、上記想定外の始動入賞を抑制又は回避することできる。よって、普図当り後始動領域開放前に通常状態に切り替わった場合に、前記専用の開放パターンで始動領域の開放動作が良好に行われる効果が得られる。
なお、上記下位概念(5−2)が適用された本実施例(図124)のように、普電サポート状態である場合の普電開放パターンにおける1回の開放時間が最も短い開放(図124では「500ms」)よりも、前記専用の開放パターンにおける1回の開放時間が最も長い開放(図124では「100ms」)の方が、開放時間がさらに短い構成とすることで、通常状態での想定外の始動入賞をより確実に回避できる。
また、上記下位概念(5−3)が適用された本実施例(図124)のように、前記専用の開放パターンとして、普図の当り図柄によらず共通の開放パターン「100ms×1」を決定する構成であると、当り図柄により開放パターンを選択する必要がなくなり、制御処理が簡素になる、その選択ためのデータテーブルが不要になる等の利点がある。
なお、上記発明概念(5)の変形例としては、高確率中(普電サポート中)の開放パターンのうち最も遊技者に不利となる開放パターン(図124では「500ms×1」)を、普図低確率中(通常状態)での開放パターンとしてもよい。但しその場合には、低確率中にも普図が当たる機種(通常状態での普図当り確率がゼロでない機種)とは、基板やプログラムを共通に使えない可能性が高く、その点では上記実施例の態様(通常状態での専用の短い普電開放パターンを持つ態様)が優れている。というのは、この場合、高確率中に試験装置に出力する試験信号のうち、「普電開放延長状態信号」が該当しなくなる(即ち、出力すべき信号ではなくなる)。普図高確率中の開放時間と同じでは開放延長されていると言えないからである。このため、ハード的に「普通図柄1高確率状態信号」と「普通電動役物1開放延長状態信号」が結線されていると(即ち、同時に出力される構成であると)、主基板(遊技制御装置100)は共通に使えない(普図が高確率状態になると片方は該当し、もう片方は該当しないという状態となってしまうため)。これを避けるため、予め分離して設計することが考えられるが、その場合、使用する出力ポートが増加するデメリットがある。ただでさえ試験信号の出力数は多くてできるだけ節約したいという要望に逆行することになる。したがって、そのような問題も無い上記実施例の態様が優れている。
但し、主基板を共通使用しないのであれば、低確率中、高確率中の普図変動時間を同じにしたり、普電の開放パターンを上記変形例のようにしてもよい。
次に、前述した本実施例又は変形例の他の特徴と効果について説明する。
まず、図119で説明した変形例では、ハンドルタッチ(発射操作ハンドル11へのタッチ)した際に、音声等出力する遊技機において、ゲーム状態により出力する音声等の種類を変えている。このため、ハンドルタッチ時のゲーム状態に応じた音声等を出力することにより、遊技者の飽きを防止し、また遊技者をタイミング良く激励したり賞賛したりして興趣を高めることができる。
また、上記実施例では、図122等で説明したように、演出制御装置300が、音量設定用ツマミ(音量SW338の操作部)を持ち、かつ、その音量設定用ツマミの値が正しいか否か(上記実施例では、音量の有効範囲の設定がデフォルトの設定値と一致しているか否か)を容易に識別するためのLED点灯制御機能(設定確認用LED339を点灯させる機能)を持つ。また、この音量設定用ツマミによる音量設定の値(設定状態)は、遊技者が使えない特殊な操作方法(上記実施例では、音量SW338の操作)で呼び出すホール用の設定画面(例えば、前記図107に示すホール音量設定画面)において、いつでも変更とバックアップが可能である。このため、ホールの店員等が音量(上記実施例では、前述した音量の有効範囲の設定)をデフォルトの設定に調整することが極めて容易にできるようになり、また一旦設定した音量はバックアップされるので電源断により再設定する必要がなくなる。
なお、近時の遊技機は、騒音規制内規に対応した結果、出荷時には音量が下がっているため、ホールに設置した際には、ホール従業員等が音量設定を行うことが多い。また、遊技機製造工場の作業員等が、出荷用に遊技機の音量をデフォルトの状態に設定する必要もある。この際、音量設定用ツマミのサイズは配置スペース等の関係で一般に小さいため、そのツマミの目盛の数字も非常に小さく、設定状態が非常に確認し難いという課題があった。これに対して上記実施例では、演出制御装置300の停電時もデータを記憶保持可能なバックアップメモリ(例えばFeRAM327)に予め保管されたデフォルトの設定状態と、演出制御装置300の基板(又は近くの周辺基板でもよい)の音量設定用ツマミの設定状態とが一致していることを、演出制御装置300の基板(又は近くの周辺基板でもよい)上に配置されたLED(LEDに限らず他の発光手段や表示手段でもよい)により知らせることにより、ホール従業員等は極めて容易に上記音量設定用ツマミによる設定を行うことができる。即ち、音量設定用ツマミを適当に操作し、LED等が一致を知らせる状態(点灯、又は消灯でもよい)になった位置で音量設定用ツマミの操作を止めるだけでよい。
また、図123下段で説明した変形例では、遊技機から発せられる音量を、高音域、中音域、低音域の音域毎に遊技者が自由に音量調節できる機能を備える。聞き取りやすい音域は人によって個人差があるが、このように遊技者が音域毎に音量調節できるようにすることで、遊技者自身の好みや体質に応じた最適な遊技環境を実現できる効果がある。
なお、従来の音量調節機能は、全音域共通の音量の大小しか調節することができなかった。そのため、甲高い音や重低音などの一部分だけを耳障りと感じた場合でも、全ての音域の音量を下げざるを得ないので、本来聞きたかったBGMや楽曲などの音量も小さくなってしまい、遊技意欲が低下してしまう課題があった。これに対して、上記変形例のように、音域毎に調節できるようになれば、遊技者自身が耳障りだと感じる音域のみ音量を小さくすることができ、快適な遊技環境を実現でき、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
次に、本発明の他の変形例について説明する。
本発明は、以下のような変形例であってもよい。
(1)実施例1では、発射操作ハンドル11への接触を検出する接触検出手段(タッチスイッチ11a)の検出情報を払出制御装置200から遊技制御装置100へタッチスイッチ信号として送信し、さらに遊技制御装置100から演出制御装置300へ発射中コマンド(タッチスイッチ信号に関する状態オフコマンド又は状態オンコマンド)として送信しているが、この態様に限られない。例えば、接触検出手段の検出情報を遊技制御装置100に直接入力し、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信するようにしてもよいし、接触検出手段の検出情報を演出制御装置300に直接入力する態様でもよい。
(2)図123下段で説明した変形例では、音域毎に音量を変えられるようにしたが、このような機能に代えて、或いはこのような機能に加えて、遊技者が音の種類毎に音量を変えられる構成としてもよい。例えば、BGM、ボイス(演出表示に登場するキャラクタが歌う歌など)、SE(効果音)といったように音の種類を分類し、これら音の種類毎に音量が調節できる機能を設けてもよい。この場合、細かいことを気にしない人向けに予め調整済みの設定をいくつか設けておくのが好ましい。また、携帯電話サイトと遊技機を連携させる携帯電話(スマートフォン含む)の連携アプリ(アプリはアプリケーションソフトのこと)に当該音量設定を登録しておくと、前回の設定を引き継いだまま遊技することができる構成としてもよい。
なお、キャラクタのボイスが聞こえづらく、音量を上げようとしたが、すでに音量が最大だった時や、効果音だけうるさくて気になるといったことがあるが、上記変形例のように細かな音量調整をすることができれば、遊技者が自分の好み通りに設定可能になり、より遊技を楽しむことができる。また、細かな設定が可能な分、調整できる箇所が多くて面倒といった人が出てくると考えられるが、予めの設定でいくつかのパターンを作っておくことにより、それを選んでもらうだけになるので、手間もかからずにある程度の調整が可能になる。また、同メーカの機種や、前記連携アプリに登録しておき、パスワードを使用して遊技を始めた際に、前回の設定を引き継いだ状態から遊技を始めることができる構成とすれば、毎回設定する必要がなくなる。
また、従来の遊技機の音量調節は、数段階の音量変更が可能なだけで、しかも全体的な音量の上げ下げしかできなかった。これに対して、上記変形例であれば、遊技者が音の種類毎に自分の好み通りの音量設定ができる。
次に、本願記載の発明の適用範囲について説明する。
(1)遊技機は、遊技球を使用して遊技を行うものである場合でも、実施例のような例に限らず、封入球式遊技機にも適用できる。
(2)また、遊技球を用いた遊技機に限るものではなく、コイン(あるいはメダル)を用いて遊技を行う、いわゆるパチスロ機(回胴式スロットマシン遊技機)などに対しても適用することができる場合がある。
(3)飾り特図の表示装置などの表示装置は液晶を用いた表示装置に限らず、例えば有機EL、ブラウン管、ドットLED、7セグメントLED、電子ペーパのように曲がる素材を用いた装置など表示内容を変化させて演出できる部材であれば何でもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ機(遊技機)
4 前面枠(本体枠、遊技枠)
5 ガラス枠(前枠)
9 演出ボタン
9a タッチパネル
11 発射操作ハンドル(操作部)
11a タッチスイッチ(接触検出手段)
12a 上スピーカ(演出手段)
12b 下スピーカ(演出手段)
14 ロゴ表示部
16 球貸ボタン
20 遊技盤
25 第1始動入賞口(始動口、始動領域)
26 普通変動入賞装置(普通電動役物:普電)
26a 第2始動入賞口(始動口、始動領域)
26b 開閉部材(開閉扉、始動口開閉手段、始動領域開閉手段)
27 変動入賞装置(特別変動入賞装置)
27a 大入賞口
27b 開閉部材(開閉扉)
32 普図始動ゲート
35 一括表示装置(表示手段、特図表示手段、普図表示手段)
41 表示装置(演出手段、表示手段、特図表示手段、普図表示手段)
42 盤装飾装置(演出手段)
43 枠装飾装置(演出手段)
44 盤演出装置(演出手段)
55 外部情報端子板
100 遊技制御装置(制御装置、制御手段)
101 遊技用マイコン
101A CPU
101B ROM
101C RAM
120 第1始動口スイッチ(始動口1スイッチ)
121 第2始動口スイッチ(始動口2スイッチ)
122 ゲートスイッチ
123 入賞口スイッチ
124 大入賞口スイッチ
126 磁気センサ
127 盤電波センサ
200 払出制御装置
211 ガラス枠(前枠)開放検出スイッチ
212 前面枠(本体枠)開放検出スイッチ
300 演出制御装置(制御装置、制御手段)
311 CPU
311a RAM
312 VDP
321 PROM
322 画像ROM
326 RAM
327 FeRAM(バックアップメモリ)
338 音量SW
339 設定確認用LED
500 電源装置

Claims (1)

  1. 遊技者が操作する操作部と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、この遊技制御手段からの指令に基づいて演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記操作部の操作状況を判定し、所定の演出変更条件が成立すると、前記演出手段により行う演出を変化させる機能を有することを特徴とする遊技機。

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