JP2019176932A - 体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システム - Google Patents

体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】外部温度の急激な温度変化に対して体温特定の精度向上を図る体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムを提供する。【解決手段】体温を特定するプログラムの処理において、時間ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データに基づき、皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去した温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、外部温度を用いた変化量に対する体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする構成とする。【選択図】図6

Description

本発明は、身体に装着させて皮膚温度及び外部温度を測定することで体温を特定するための体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムに関する。
近年、健康管理を目的として、就寝中や運動中、作業中等の長時間にわたり体温を測定するニーズが高まっている。体温を測定するためには口内や腋下で測定するのが一般的だが、これらの位置では長時間の体温を測定することは困難である。長時間の体温を測定する方法として、機器を身体に装着し体表温度(皮膚温度)を測定する方法が知られているが、体表温度は、外気温度の影響を受けやすいため、外気温度により体表温度を補正し、体温を算出する必要がある。そのため、特に外部温度の急激な温度変化に対しても精度よく体温を算出することが望まれる。
従来、体温を知るための体温測定装置は種々知られている。例えば特許文献1には、身体温度情報端末装置として、ケーシングの体表面側となる面に体表温度検出部が当該ケーシングより突出されて設けられ、反対面に外気温度検出部が当該ケーシングより突出されて設けられた構成とし、身体温度を代表温度として特定するに際し、測定された体表温度及び外気温度に対して、日常的な体温と考えられる常識的な範囲(例えば、33℃〜38℃)に属さない温度データを除去し、除去された温度データ以外の温度データについてフーリエの法則により体表温度を修正した修正体表温度とし、複数の修正体表温度の時間的変動幅の少ない熱平衡状態を判定して代表温度候補とし、当該代表温度候補のうち、最高温度となるものを代表温度として特定することが記載されている。
特許第3909301号公報
しかしながら、特許文献1記載のものは、フーリエの法則により体表温度を修正した修正体表温度とし、複数の修正体表温度の時間的変動幅の少ない熱平衡状態を判定して代表温度候補として最高温度となるものを代表温度として特定することから、外部温度が急激に温度変化した場合の温度は熱平衡状態の判定時に排除されることとなり、全体的に代表温度を特定する精度に限界があり、また代表温度として温度を算出するため、リアルタイムで体温を特定できないという問題がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、外部温度の急激な温度変化に対して体温特定の精度向上を図る体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、身体に装着され、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、外部温度を測定する外部温度センサとにより、所定の時間経過ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置における記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段と、皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、前記消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、外部温度を用いた変化量に対する上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする手段と、を含む構成とする。
請求項2の発明では、身体に装着され、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、外部温度を測定する外部温度センサとにより、所定の時間経過ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置における記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データが入力され、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段と、前記消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とする手段と、を含む構成とする。
請求項3の発明では、身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、前記皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、当該消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、外部温度を用いた変化量に対する装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とするプログラムを備えて処理する処理部と、を有する構成とする。
請求項4の発明では、身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、前記皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とするプログラムを備える処理部と、を含む構成とする。
請求項5の発明では、身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、身体に装着させるものであり、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、少なくとも、取得した皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、当該消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、外部温度を用いた変化量に対する上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とするプログラムを備えて処理する処理部と、を備える体温測定処理装置と、を有する構成とする。
請求項6の発明では、身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、身体に装着させるものであり、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、少なくとも、取得した皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とするプログラムを備える処理部と、を備える体温測定処理装置と、を有する構成とする。
請求項1,3,5の発明によれば、体温を特定するプログラムの処理において、時間ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて、皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、外部温度を用いた変化量に対する装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする構成とすることにより、外部温度が急激に温度変化した場合であっても係数値を変更させることで精度よく体温を特定することができるものである。
請求項2,4,6の発明によれば、体温を特定するプログラムの処理において、時間ごとに測定された皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、変化量が判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、変化量が判断値以上の場合には、判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とする構成とすることにより、外部温度が急激に温度変化した場合に、そのときの体温を温度変化が少ない時の直近の体温で置き換えることで所定時間範囲での体温を精度よく特定することができるものである。
本発明に係る体温測定装置の構成図である。 本発明に係る体温測定装置及び体温測定処理装置における電子回路のブロック構成図である。 図1の体温測定装置の装着状態及びフーリエの法則との関係の説明図である。 体温測定処理プログラムで処理されるフーリエの法則で用いられる係数値特定の説明図である。 外部温度の変化に応じた皮膚温度及び外部温度に対する補正皮膚温度の説明図である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの第1実施形態の処理フローチャート(1)である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの第1実施形態の処理フローチャート(2)である。 フーリエの法則で用いられる係数値変更による補正皮膚温度の説明図である。 図8の係数値一定の場合と係数値変更の場合の補正皮膚温度の説明図である。 図6の他の例における外部温度を用いた変化量ごとの係数値変更の処理フローチャートである。 図10における変化量ごとに変更する係数値の説明図である。 図10及び図11におけるフーリエの法則で用いられる係数値変更による補正皮膚温度の説明図である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの第2実施形態の処理フローチャート(1)である。 体温を特定する体温測定処理プログラムの第2実施形態の処理フローチャート(2)である。 第2実施形態における体温特定の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図により説明する。本実施形態は、体温測定処理装置及び体温測定処理装置のシステムとして、当該体温測定処理装置に体温測定処理プログラムを備えさせたものとして説明するが、体温測定処理プログラムを体温測定装置に備えさせるものとしてもよい(後述する)。
図1に本発明に係る体温測定装置の構成図に示すと共に、図2に本発明に係る体温測定装置及び体温測定処理装置における電子回路のブロック構成図を示す。図1(A)、(B)において、体温測定装置11は、身体に装着させるものであって、筐体12の一方面を皮膚に直接接触させる皮膚側筐体表面13として、当該皮膚側筐体表面13の対応位置に形成された皮膚温度センサ用孔15よりその先端部分が所定高さで表出され、当該先端部分が皮膚と接触して皮膚温度を測定する。なお、本実施形態で示す体温測定装置11の、特に皮膚温度センサ21の先端位置の構成は、一例であって、従前より知られている体温測定機器の構成と同様であってもよい。
また、皮膚側筐体表面13以外の面であり、ここでは反対面の外部側筐体表面14における所定位置に、外部温度を測定する外部温度センサ22が位置される。図では、外部温度センサ用孔16よりその先端部分が筐体12の内部側に表出して位置され、当該外部側筐体表面14の位置から当該先端部分との間に空隙領域22Aが設けられて外部温度(衣服内温度)を測定するものとするが、その先端位置の構成は、一例であって、従前より知られているように表面と同一面若しくは表面より突出させている体温測定機器の構成と同様であってもよい。
上記筐体12の内部には、図1(C)に示すように、電子回路31が実装された電子回路基板31Aが設けられるもので、当該電子回路基板31Aの皮膚側筐体表面13側に皮膚温度センサ21が実装されると共に外部側筐体表面14側に外部温度センサ22が実装される。
上記の体温測定装置11は、図2に示すように、体温測定処理システムの一方を構成するものとして、システムの他方を構成する体温測定処理装置41と有線、無線を問わず通信自在とされる(ここでは無線とする)。
体温測定装置11の備える電子回路31は、処理部51、計時部52、記憶部53、送信部54及び操作入力部55を有する。ここで、上記計時部52はカレンダ機能を有して日時を計数する回路であり、上記記憶部53は主に各温度データを記憶するメモリであり、上記送信部54は体温測定処理装置41に例えばBLUETOOTH(登録商標)などによりデータ送信するための通信インタフェースであり、上記操作入力部55は図1では図示していない操作部からの操作信号を入力するための回路である。
上記処理部51は、操作入力部55からの測定開始の信号に応じて計時部52より時間データを入力し、図1に示す皮膚温度センサ21及び外部温度センサ22より、予め設定(測定者による適宜な設定でもよい)された所定時間ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データを入力し、時間経過ごとの皮膚温度データ及び外部温度データの温度データを経過時間と対応付けて記憶部53に記憶していき、測定者による適宜なタイミングの操作で、当該記憶部53に記憶されている温度データを体温測定処理装置41に送信部54を介して送信する処理を行うプログラムを備える。
体温測定処理装置41は、処理部61、受信部62、記憶部63及び表示部64を少なくとも備える。体温測定処理装置41としては、例えばスマートフォンなどの携帯端末やパーソナルコンピュータなどであり、上記体温測定処理プログラムがインストールされて適宜実行されるもので、ここでは体温測定処理の機能に特化させたものとして説明する。
上記処理部61は体温測定処理プログラムを備えるもので、その処理内容は図6で説明する。上記受信部62は体温測定装置11の送信部54と同じ通信プロトコルを備えるデータ受信のための通信インタフェースであり、上記記憶部63は体温測定装置11から取得した温度データを記憶すると共に特定した体温を測定日付に対応付けて記憶し、また、体温を特定するためのプログラム処理領域としての役割をなす。上記表示部64は携帯端末やコンピュータのディスプレイであり、ここでは本発明に特化して特定された体温の所定期間範囲での推移を表示させるためのものとする。
ここで、図3に図1の体温測定装置の装着状態及びフーリエの法則との関係の説明図を示すと共に、図4に体温測定処理プログラムで処理されるフーリエの法則で用いられる係数値特定の説明図を示す。図3(A)において、体温測定装置11は、身体の例えば皮膚71と下着等の衣類72との間に装着される。この場合、体温測定装置11における皮膚温度センサ21が皮膚71に直接接触して皮膚温度を測定し、外部温度センサ22が衣類72側の外部温度(衣服内温度)を測定する。
そこで、図3(B)を用いて、皮膚温度から体温を算出するため演算について説明する。ここで、補正した皮膚温度(体温)をTi、体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値をK、皮膚温度をTs、外部温度をTaとし、図3(B)に示す身体深部71Aから皮膚温度センサ21までの熱伝導率をλ1、皮膚71から外部温度センサ22までの熱伝導率をλ2とする。
そこで、熱流束(q)は温度勾配(dt/dx)と熱伝導率λに比例するというフーリエの法則(q=λ(dt/dx))を用いて体温測定装置11に当てはめると、
q=λ1(Ti−Ts)、q=λ2(Ts−Ta)から
Ti=Ts+K(Ts−Ta) (式1)
(Kは体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値であり、K=λ2/λ1)
の式となって補正された皮膚温度Tiが導き出される。
上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値Kは、体温測定装置と身体との関係で一番良好な値(身体的違いが殆どない)を経験で定めることができるが、演算により算出することもできる。例えば、皮膚温度、外部温度、及び、皮膚温度と外部温度との温度差を用いた関係グラフにおいて、x軸、y軸にそれぞれ別の温度を使用した際の、近似曲線(1次曲線)と上記(式1)との関係により算出することができる。例えば、x軸を外部温度、y軸を皮膚温度にした場合の近似曲線(1次曲線)の傾きをα、切片をβとすると、(式1)をTs=αTa+β(式2)になるように変更することによりα=K/(1+K)となり、K=α/(1−α)として算出することができる。
一例として、1分間の温度変化量を算出する方法としては、x分前(例えば8分前)の温度差からから算出すれば良く、皮膚温度は(式3)、外部温度は(式4)、皮膚−外部温度差は(式5)を用いて算出することができる。
{Ts(n)−Ts(n−x)}/x (式3)
{Ta(n)−Ta(n−x)}/x (式4)
[{Ts(n)−Ta(n)}-{Ts(n−x)−Ta(n−x)}]/x (式5)
この場合の、Ta(n)はある時点での外部温度、Ts(n)はある時点での皮膚温度、xは温度差を算出する間隔、Ta(n−x)はある時点からx分前の外部温度、Ts(n)はある時点からx分前の皮膚温度である。当該xは体温測定装置の性能により任意に決定できるが、1〜60分、好ましくは1〜30分、より好ましくは2〜10分で決定される。間隔が短いと温度が変化している部分でも微小範囲でしか見えないため試算上変化していないことになる。また、間隔が長いと短い時間で温度が変化していた場合、たまたま温度が同一温度となって除けないこととなる。
一方で、係数値Kと温度変化量の関係を実験的に求めるには、外気温度一定下及び外気温度を急激に変更させた場合の皮膚温度および外部温度を測定し、外気温度一定下の体温(補正後の皮膚温度)と同じ温度になるうように、係数値Kを変更して外気温度を急激に変更した場合の体温(補正後の皮膚温度)を補正する。このときの係数値Kと上記の温度変化量の関係が図4のように得られ、この近似曲線から温度変化量に対する理想的な係数値Kを算出できる。
なお、係数値Kと温度変化量の関係を求める場合、体温測定装置や測定者ごとに算出すれば良く、また測定ごとに係数値Kを算出するプログラムとしてもよく、さらに係数値Kは体温測定装置の構造に大きく由来するため、予め一定の被験者で算出した係数値Kを使用しても問題ない。この場合、係数値Kは体温一定下で算出するのが好ましいため、係数値K算出時は起きているときの安静時に短時間で算出するとことが好ましい。
そこで、図5に、外部温度の変化に応じた皮膚温度及び外部温度に対する補正皮膚温度の説明図を示す。図5(A)において、測定者が体温測定装置11を装着し、環境パターンA(ダウンウェアを着用し外気の温度が8〜10℃)及び環境パターンB(ダウンウェアを着用し外気の温度が23℃)、環境パターンC(作業着を着用して外気の温度が23℃)にいたときに測定された皮膚温度及び外気温度を示したものである。なお、測定者が体温測定装置11を装着し、例えば装着後30分間の皮膚温度データ及び外部温度データは、皮膚温度に追従するまでとして消去している。
そして、上述の(式1)のフーリエの法則を用いて算出した体温(補正皮膚温度)が図5(B)に示される。この場合の上述の係数値Kは、いずれの環境パターン下に対しても算出された係数値Kを一定として体温を算出したものである。この算出した体温が、本発明における体温測定処理プログラムによる体温特定処理の参考比較対象(Ref)となる。
次に、図6及び図7に体温を特定する体温測定処理プログラムの第1実施形態の処理フローチャートを示すと共に、図8にフーリエの法則で用いられる係数値変更による補正皮膚温度の説明図を示し、図9に図8の係数値一定の場合と係数値変更の場合の補正皮膚温度の説明図を示す。
本発明における第1実施形態の体温測定処理プログラムは、図2の温度測定処理装置41の処理部61に備えられ、プログラム処理の主要手段として、皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段(第1の手段とする)と、皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うものとして、消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、外部温度を用いた変化量に対する体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする手段(第2の手段とする)とを備える。この場合の外部温度データを用いた変化量とは、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量、及び、外部温度の変化量であり、いずれを対象としてもよく、適宜選択される。
具体的には、まず、図6(A)において、体温測定処理装置41が体温測定装置11より経過時間に対応付けられた皮膚温度データ及び外部温度データを取得して記憶部63に記憶する(ステップ1(S1))。続いて、取得した皮膚温度データ及び外部温度データに対して、皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データ(皮膚温度データ及び外部温度データ)を消去する(S2)。上記所定時間に達するまでの温度データは、例えば皮膚温度に追従するまでの温度データとして、例えば開始直後から30分の温度データを消去する。
そこで、消去された温度データ以外の外部温度の変化量が例えば+0.1℃/min以上(第1の判断値とする)か否かが判断される(S3A)。若しくは、図6(B)に示すように、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量が例えば−0.1℃/min以下(第2の判断値とする)か否かが判断される(S3B)。外部温度の変化量は上記(式4)で算出され、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量は上記(式5)で算出される。
外部温度の変化量が+0.1℃/min未満であり、若しくは、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量が−0.1℃/minを超える場合には(S3A、S3B)、図6(C)に示すように、消去された温度データ以外の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値Kからフーリエの法則を用いて皮膚温度データを補正して体温として特定する(S4)。この係数値Kは、上述の図5(B)で用いられた値である。
一方、外部温度の変化量が+0.1℃/min以上であり、若しくは、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量が−0.1℃/min以下の場合には(S3A、S3B)、図6(D)に示すように、消去された温度データ以外の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値Kから係数値K1に変更してフーリエの法則を用いて皮膚温度データを補正して体温として特定する(S5)。
上記係数値K1は、係数値Kの倍数(N)としている。なお、倍数Nは体温測定装置の構造ごとに算出すればよい。図4を参照すれば、外部温度の変化量が0.1以上では係数値Kは1.8以上になり、外部温度の変化量が0の際(K=0.8671近似曲線の切片)の2倍以上となるためNは2〜5の数値(例えば、N=3)を使用する。
上記のようにフーリエの法則を用いて体温を特定する場合の係数値Kを変化させて係数値K1としたときの表が図8に示され、そのときの特定した体温(補正皮膚温度)の比較が図9(A)、(B)に示される。すなわち、図9(A)は、図5(B)の係数値Kを一定として算出された体温(補正皮膚温度)を外部温度の低い順に並べ替えたもので、係数値K1に変化させた図9(B)の体温(補正皮膚温度)を図9(A)と比較すると、明らかに標準偏差σが小さく、外部温度の急激な変化に対しても精度よく体温の特定がなされていることが認識できる。
また、一例として、就寝中の基礎体温の様に長時間の測定結果から一日の代表体温を算出する場合には、図7(A)に示すように、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の平均値を演算した温度データを当日の体温(代表温度)として特定する(S6A)。若しくは、図7(B)に示すように、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の近似値を演算した温度データを当日の体温(代表温度)として特定する(S6B)。すなわち、図5(A)の皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて補正された時間ごとの体温(補正皮膚温度)の平均値(ave)若しくは近似値を算出して当日の体温(代表温度)として特定する。なお、上記係数値K1まで決定する処理をあらかじめ行っておくことで、それ以降の処理はリアルタイムで行うことができることから、皮膚温度が体温に追従(例えば30分)した以降、測定間隔毎に体温を表示することができるものである。
上記特定された体温(代表温度)の温度データに測定日の日付を対応付けて記憶部63に記憶する(S7)。そして、体温測定処理装置41において、図示しない操作に応じて、記憶された体温の体温データを所定期間範囲で読み出して表示化し、表示部64に表示させる(S8)。例えば、所定期間範囲として30日を指定し、当該30日分の体温データをグラフとして表示化し、表示部64に表示させる。これによって、測定者の体温変動を認識することができるものである。
次に、図10に図6の他の例における外部温度を用いた変化量ごとの係数値変更の処理フローチャートを示すと共に、図11に図10における変化量ごとに変更する係数値の説明図を示し、図12に図10及び図11におけるフーリエの法則で用いられる係数値変更による補正皮膚温度の説明図を示す。
図10(A)、(B)に示す体温測定処理プログラムは、図6で示した体温測定処理プログラムの第2の手段が、外部温度を用いた変化量(皮膚温度と外部温度との温度差の変化量若しくは外部温度の変化量)に対する上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の図4の関係から、第1の手段で消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも外部温度データを用いた変化量の変化量毎に、上記外部温度を用いた変化量に対する体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値の関係から当該変化量に応じた係数値Kxを特定し、当該特定した係数値Kxと時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする処理を行う。
すなわち、図10(A)において、体温測定処理装置41は、体温測定装置11より経過時間に対応付けられた皮膚温度データ及び外部温度データを取得して記憶部63に記憶する(S11)。続いて、取得した皮膚温度データ及び外部温度データに対して、皮膚温度データのうち、所定時間(例えば30分)に達するまでの温度データ(皮膚温度データ及び外部温度データ)を消去するもので(S12)、この処理は上述の図6(A)と同様である。
そこで、消去された温度データ以外の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値を、外部温度データを用いた変化量(皮膚温度と外部温度との温度差の変化量若しくは外部温度の変化量)に対する装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値の変化に基づいて、測定された外部温度の変化量ごとに、Kx値を算出してフーリエの法則を用いて皮膚温度データを補正して体温として特定する(S13A)。若しくは、図10(B)に示すように、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量ごとに、Kx値を算出してフーリエの法則を用いて皮膚温度データを補正して体温として特定する(S13B)。
ここで、上記外部温度を用いた変化量に応じた係数値の変化は、図5(B)の算出された補正皮膚温度(体温)を、図11に示されるように外部温度の低い順に並べ替えたときの平均値若しくは近似値の1次曲線と、図4に示される外部温度の1分間の温度変化に対して、温度を一定とした場合の係数値Kとの関係の近似曲線で得られる。これら近似曲線は、事前に取得しておくことでもよく、また体温測定装置11の初期の段階で測定者によって測定しておいて設定してもよい。なお、上記係数値Kxまで決定する処理をあらかじめ行っておくことで、それ以降の処理はリアルタイムで行うことができることから、皮膚温度が体温に追従(例えば30分)した以降、測定間隔毎に体温を表示することができるものである。
すなわち、取得した外部温度の変化量ごとに、図11の平均値若しくは近似値になるように、図4の温度変化に対する係数値Kxを算出し、当該算出した係数値Kxを用いてフーリエの法則により皮膚温度を補正し、体温として特定するものである。
このときの特定した体温(補正皮膚温度)の表及びグラフが図12(A)、(B)に示される。すなわち、図9(A)の係数値Kを一定として算出された体温(補正皮膚温度)と、図12(B)に示す係数値Kxに変化させたときの体温(補正皮膚温度)と比較して、明らかに標準偏差σが小さく、外部温度の急激な変化に対しても精度よく体温を特定がなされていることが認識できる。
このように、外部温度が急激に温度変化した場合であっても係数値を変更させることで精度よく体温を特定することができるものである。
次に、図13及び図14に体温を特定する体温測定処理プログラムの第2実施形態の処理フローチャートを示すと共に、図15に第2実施形態における体温特定の説明図を示す。
本発明における第2実施形態の体温測定処理プログラムは、図2の温度測定処理装置41の処理部61に備えられ、プログラム処理の主要手段として、皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段(第1の手段とする)と、消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とする手段(第2の手段とする)とを備える。この場合の外部温度データを用いた変化量とは、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量、及び、外部温度の変化量であり、いずれを対象としてもよく、適宜選択される。
具体的には、まず、図13(A)において、体温測定処理装置41が体温測定装置11より経過時間に対応付けられた皮膚温度データ及び外部温度データを取得して記憶部63に記憶する(S21))。続いて、取得した皮膚温度データ及び外部温度データに対して、皮膚温度データのうち、所定時間(例えば30分)に達するまでを皮膚温度に追従するまでとして温度データ(皮膚温度データ及び外部温度データ)を消去する(S22)。
そして、消去された温度データ以外の皮膚温度データ及び外部温度データと体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値Kから、上述の(式1)によるフーリエの法則を用いて皮膚温度データの補正を行う(S23)。
そこで、消去された温度データ以外の外部温度の変化量の絶対値が例えば0.1℃/min以上(第3の判断値とする)の温度があるか否かが判断される(S24A)。若しくは、図13(B)に示すように、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量の絶対値が例えば0.1℃/min以上(第4の判断値とする)か否かが判断される(S24B)。外部温度の変化量は(式4)で算出され、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量は(式5)で算出される。
外部温度の変化量の絶対値が0.1℃/min以上の場合には(S24A)、図13(C)に示すように、該当の体温(補正皮膚温度)を、直近の外部温度の変化量の絶対値が0.1℃未満の温度とし、体温として特定する(S25A)。また、皮膚温度と外部温度との温度差の変化量の絶対値が0.1℃/min以上の場合には(S24B)、図13(D)に示すように、該当の体温(補正皮膚温度)を、直近の皮膚温度と外部温度との温度差の変化量の絶対値が0.1℃未満の温度とし、体温として特定する(S25B)。
また、一例として、就寝中の基礎体温の様に長時間の測定結果から一日の代表体温を算出する場合には、図14(A)に示すように、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の平均値を演算した温度データを当日の体温(代表温度)として特定する(S26A)。若しくは、図14(B)に示すように、特定された体温(補正皮膚温度)に対し、所定時間範囲(実測した時間範囲)の近似値を演算した温度データを当日の体温(代表温度)として特定する(S26B)。すなわち、図5(A)の皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて補正された時間ごとの体温(補正皮膚温度)の平均値(ave)若しくは近似値を算出して当日の体温(代表温度)として特定する。なお、上記基準となる外部温度の変化量の絶対値(例えば0.1℃/min以上)まで決定する処理をあらかじめ行っておくことで、それ以降の処理はリアルタイムで行うことができることから、皮膚温度が体温に追従(例えば30分)した以降、測定間隔毎に体温を表示することができるものである。
上記特定された体温(代表温度)の温度データに測定日の日付を対応付けて記憶部63に記憶する(S27)。そして、体温測定処理装置41において、図示しない操作に応じて、記憶された体温の体温データを所定期間範囲で読み出して表示化し、表示部64に表示させる(S28)。例えば、所定期間範囲として30日を指定し、当該30日分の体温データをグラフとして表示化し、表示部64に表示させる。これによって、測定者の体温変動を認識することができるものである。
ところで、上述の図13(A)、(B)において、第3の判断値を外部温度の変化量の絶対値が0.1℃/min以上とし、若しくは、第4の判断値を皮膚温度と外部温度との温度差の変化量の絶対値が0.1℃/min以上としたが、それぞれの絶対値が0.04℃/minとすることで、特定される体温の(補正皮膚温度)の変化量が小さくなり、ばらつきを低減させることができるものである。
上記S25A,25Bの処理により特定した体温(補正皮膚温度)の表及びグラフが図15(A)、(B)に示される。すなわち、図9(A)の係数値Kを一定として算出された体温(補正皮膚温度)と比較して、明らかに標準偏差σが小さく、外部温度の急激な変化に対しても精度よく体温を特定がなされていることが認識できる。
このように、外部温度が急激に温度変化した場合であっても係数値を変更させることで精度よく体温を特定することができるものである。
ところで、本発明に係る体温測定処理プログラムを、光ディスク等の記憶媒体に記憶させ、若しくはインターネットなどのネットを媒体としてダウンロード自在に置いておくこととすることもできる。
また、上記体温測定処理プログラムにより簡易な演算処理で精度よく体温の特定を行うことが可能であることから、図7におけるS8、若しくは図14におけるS28の処理のプログラムを体温測定処理装置41に備えさせて、他の手段の体温測定処理プログラムを体温測定装置11に備えさせることとしてもよい。さらには、体温測定装置11に表示部を設け、図6、図7、図13、図14の総ての処理を行う体温測定処理プログラムを備えさせることとしてもよい。
本発明の体温測定処理プログラム及びこのプログラムを備える体温測定装置並びに体温測定処理システムは、身体に装着させて皮膚温度及び外部温度を測定することで体温を特定する装置の製造、販売、使用等の産業分野に利用可能である。
11 体温測定装置
12 筐体
13 皮膚側筐体表面
14 外部側筐体表面
15 皮膚温度センサ用孔
16 外部温度センサ用孔
21 皮膚温度センサ
22 外部温度センサ
22A 空隙領域
31 電子回路
31A 電子回路基板
41 体温測定処理装置
51,61 処理部
52 計時部
53,63 記憶部
54 送信部
55 操作入力部
62 受信部
64 表示部
71 皮膚
71A 身体深部
72 衣類

Claims (6)

  1. 身体に装着され、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、外部温度を測定する外部温度センサとにより、所定の時間経過ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置における記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、
    前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データに基づいて、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段と、
    皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、前記消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、外部温度を用いた変化量に対する上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とする手段と、
    を含むことを特徴とする体温測定処理プログラム。
  2. 身体に装着され、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、外部温度を測定する外部温度センサとにより、所定の時間経過ごとに測定された皮膚温度データ及び外部温度データが記憶手段に記憶される体温測定装置における記憶されている当該皮膚温度データ及び外部温度データから体温を特定する体温測定処理プログラムであって、
    前記記憶されている皮膚温度データ及び外部温度データが入力され、当該皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去する手段と、
    前記消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とする手段と、
    を含むことを特徴とする体温測定処理プログラム。
  3. 身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、
    前記皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、
    前記外部温度を測定する外部温度センサと、
    少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、
    少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、当該消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、外部温度を用いた変化量に対する装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とするプログラムを備えて処理する処理部と、
    を有することを特徴とする体温測定処理プログラムを備える体温測定装置。
  4. 身体に装着させ、皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定装置であって、
    前記皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、
    前記外部温度を測定する外部温度センサと、
    少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、
    少なくとも、前記記憶されている皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とするプログラムを備える処理部と、
    を含むことを特徴とする体温測定処理プログラムを備える体温測定装置。
  5. 身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、
    身体に装着させるものであり、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、
    前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、少なくとも、取得した皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、当該消去された温度データ以外の時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データに対し、皮膚温度データ及び外部温度データと前記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とから体温を特定する演算を行うもので、外部温度を用いた変化量に対する上記体温測定装置及び皮膚の熱伝導率で得られる係数値の関係から、測定された外部温度データを用いた変化量に応じた係数値を特定して変更し、当該変更した係数値と時間ごとの皮膚温度データ及び外部温度データとを用いて皮膚温度を補正して体温とするプログラムを備えて処理する処理部と、を備える体温測定処理装置と、
    を有することを特徴とする体温測定処理システム。
  6. 身体の皮膚温度及び外部温度を測定し、少なくとも経過時間及び測定温度データに基づいて体温を特定する体温測定処理システムであって、
    身体に装着させるものであり、皮膚温度を測定する皮膚温度センサと、前記外部温度を測定する外部温度センサと、少なくとも、前記測定された皮膚温度データ及び外部温度データを測定経過時間に対応付けて記憶する記憶部と、を備える体温測定装置と、
    前記体温測定装置より、記憶されている測定経過時間に対応付けられた前記皮膚温度データ及び外部温度データを取得し、少なくとも、取得した皮膚温度データのうち、所定時間に達するまでの温度データを消去し、消去された温度データ以外の時間ごとの前記皮膚温度データ及び外部温度データに対し、少なくとも測定された外部温度データを用いた変化量が所定の判断値以上か否かを判別し、当該変化量が上記判断値未満の場合には、皮膚温度データ及び外部温度データと装置及び皮膚の熱伝導率から求められる係数値とを用いて皮膚温度を補正して体温とし、当該変化量が上記判断値以上の場合には、上記判断値未満で体温とされた直近の皮膚温度を体温とするプログラムを備える処理部と、を備える体温測定処理装置と、
    を有することを特徴とする体温測定処理システム。
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