以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。図1に示すように電子カメラ2は、マイクロプロセッサ等により構成され、電子カメラ2の各部を統括的に制御する制御部4を備えている。制御部4は、映像信号処理回路5を有し、映像信号処理回路5は、後述する表示部12において表示されるスルー画像データを生成するスルー画像生成部5a、動画像データを生成する動画像生成部5b及び静止画像データを生成する静止画像生成部5cを有している。また、制御部4には、撮像素子6、バッファメモリ8、記録媒体10、表示部12及びタッチパネル14が接続されている。
撮像素子6は、CCDまたはCMOS等により構成され、図示しない撮影レンズを介した被写体からの光を撮像し、バッファメモリ8は、撮像素子6から出力され、図示しないA/Dコンバータを介すことによりアナログ信号からデジタル信号に変換された撮像信号に基づく画像データを一時的に記憶する。
また、バッファメモリ8は、電子カメラ2が例えば、後述のスローモーション動画像(以下、スロー動画像という。)を撮影するスローモーション動画像撮影モードに設定されている場合には、撮像素子6から動画像サイクル(60fps(フレーム/秒)等)に同期して出力される撮像信号に基づく複数の画像データ、即ちスロー動画像を構成する複数のフレーム画像を順次記憶する。なお、この実施の形態において、バッファメモリ8には、フルハイビジョン(Full High Difinition:1920×1080ピクセル)規格の画素数を有するフレーム画像、即ち高解像度のフレーム画像がFIFO(first in first out)方式で順次記憶される。
具体的には、バッファメモリ8が例えばn枚(nは自然数)のフレーム画像を記憶可能な記憶領域を有している場合において、図2(a)に示すように、制御部4は、1番目に取得したフレーム画像F1、2番目に取得したフレーム画像F2…n番目に取得したフレーム画像Fnと、バッファメモリ8内に順次記憶させる。そして、n枚のフレーム画像F1〜Fnを記憶した後、次のフレーム画像Fn+1が出力されると、バッファメモリ8内から最古のフレーム画像F1を削除し、最新のフレーム画像Fn+1を記憶させ、次のフレーム画像が出力される度に、最古のフレーム画像を削除し、最新のフレーム画像を記憶させる処理を繰り返す。
即ち、バッファメモリ8は、n個のアドレス(フレーム画像を順に記憶するための記憶領域)を有しており、1番目のフレーム画像F1をアドレス番号(n-1)のアドレス内に、2番目のフレーム画像F2をアドレス番号(n-2)のアドレス内に、…n番目のフレーム画像Fnをアドレス番号0のアドレス内に順次記憶する。そして、n個のアドレス全部にフレーム画像F1〜Fnが記憶され、次のフレーム画像Fn+1が出力されると、アドレス番号(n-1)のアドレス内のフレーム画像(即ち最古のフレーム画像)F1が削除され、フレーム画像F2〜Fnのそれぞれは、アドレス番号(n-2)〜0のアドレス内からアドレス番号(n-1)〜1のアドレス内に移動し、(n+1)番目のフレーム画像(即ち最新のフレーム画像)Fn+1は、アドレス番号(0)のアドレス内に記憶される。よって、アドレス番号(0)のアドレス内には常に最新のフレーム画像が記憶され、アドレス番号が大きくなるに従い、アドレス内には順次古いフレーム画像が記憶され、アドレス
番号0のアドレス内には常に最新のフレーム画像が記憶される。
記録媒体10は、電子カメラ2に設けられたカードスロット(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体であり、例えば、CFカード、SDカード、スマートメディア等が用いられる。記録媒体10には、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像のそれぞれに、制御部4内の動画像生成部5bにより動画像用の解像度へのリサイズ(解像度大から小へ)処理、動画像用の画像処理、及び動画像用の圧縮処理を施すことにより作成される動画像データやスローモーション動画像データが記録される。また、記録媒体10には、バッファメモリ8に記憶されているフレーム画像に、制御部4内の静止画像生成部5cにより静止画像用の画像処理、静止画像用の圧縮処理を施すことにより作成される静止画像データや、撮影に関する情報等が記録される。
表示部12は、電子カメラ2の背面部に配置されるLCD等により構成されるモニタまたはEVF等により構成され、スルー画生成部5aにより生成されたスルー画像、記録媒体10に記録されている動画像データに基づく動画像、スローモーション動画像データ(以下、スロー動画像データという。)に基づくスロー動画像、静止画像データに基づく静止画像、及び撮影に関する情報等を表示する。
タッチパネル14は、表示部12上に表示部12と同程度の大きさで配置され、操作者の指が表示部12の画面上に触れるのを検知する。このタッチパネル14を用いて、動画像を撮影する動画像撮影モードやスロー動画像を撮影するスローモーション動画像撮影モード等の撮影モードの設定、動画像や静止画像の撮影の開始指示、記録媒体10に記録された動画像データや静止画像データを表示部12に表示させる再生指示等を行う。
この実施の形態に係る電子カメラ2では、撮像素子6から出力され、バッファメモリ8に単位時間に記憶されるフレーム画像の数を示す第1フレームレートより少ない第2フレームレートで再生されるスロー動画像データを生成し、かつ該スロー動画像データを形成する複数のフレーム画像の少なくとも1つのフレーム画像に基づく静止画像データを生成し、生成されたスロー動画像データ及び静止画像データを互いに関連付けて記録媒体10に記録する。
以下、図3に示すフローチャートを参照して、第1の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を撮影する際の処理について説明する。
なお、この第1の実施の形態では、静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ8に記憶されたときから第1所定時間前までの間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像、及び静止画像データとなるフレーム画像がバッファメモリ8に記憶された後から第2所定時間後までの間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データを生成する。即ち、所定時間(第1所定時間+第2所定時間)の間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像に基づいてスロー動画像データを生成し、第1所定時間終了時(第2所定時間開始時)にバッファメモリ8に記憶されたフレーム画像に基づいて静止画像データを生成する。なお、所定時間(例えば1秒等)、第1所定時間(例えば0.6秒等)、及び第2所定時間(例えば0.4秒等)は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
ユーザがタッチパネル14を操作することによりスローモーション動画像撮影モードが設定されると、制御部4は、スロー動画像及び静止画像を撮影するためのスローモーション動画像モードに移行する(ステップS1)。これにより表示部12においては、スルー画像生成部5aにより生成されたスルー画像データに基づくスルー画像の表示が開始される。
制御部4は、タッチパネル14においてユーザによる1度目のタッチ操作(1stタッチ)が検出された場合に(ステップS2)、スロー動画像の生成指示がなされたと判断し、スルー画像内の主要被写体を検出し(ステップS3)、主要被写体に合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。ここで、制御部4は、1度目のタッチ操作として、例えば、ユーザがタッチパネル14において意図する被写体を囲む操作等のユーザが意図する被写体を指定するタッチ操作を検出する。ユーザが意図する被写体を指定する操作が行われた場合には、制御部4はスルー画像内でユーザが指定した被写体を主要被写体として検出し、主要被写体に対して合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。
そして制御部4は、主要被写体に対して合焦した状態でバッファメモリ8へのバッファリング、即ちフレーム画像の取り込み(プリキャプチャ)を開始する(ステップS4)。
具体的には、上述したように撮像素子6から動画像サイクルに同期して出力される撮像信号に基づく複数のフレーム画像F1…Fn…(図2参照)の、バッファメモリ8内の所定アドレスへの記憶を開始する。
次に、第1所定時間経過後であって、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中に、タッチパネル14においてユーザによる2度目のタッチ操作(2ndタッチ)が検出された場合に(ステップS5)、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第2所定時間の計測を開始する。ここで、制御部4は2度目のタッチ操作としては、特に制限はなく、例えば、タッチパネル14の何れの場所におけるタッチ操作でもユーザによるタッチ操作として検出する。
第2所定時間が経過すると制御部4は、バッファメモリ8へのバッファリングを終了する(ステップS6)。このとき、バッファメモリ8には図2(a)に示すように静止画像撮影指示の入力時TSから第1所定時間前までの間の(n-p)枚(pは自然数、n>p)のフレーム画像F2〜F5…、及び静止画像撮影指示の入力時TSから第2所定時間後までの間のp枚のフレーム画像…Fn,Fn+1が記憶されている。これらn枚のフレーム画像F2〜Fn+1は、後述するスロー動画像データの生成に用いられる。
次に、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像に基づいてスロー動画像データの生成処理及び静止画像データの生成処理を実行する(ステップS7)。
まず、スロー動画像データの生成処理について説明する。制御部4は、第1フレームレートより少ない第2フレームレート(例えば第1フレームレートの1/2.5である24フレーム/秒)で、フレーム画像をバッファメモリ8から読み出す。即ち、図2(a)に示すように、時間T1(例えば1/60秒等)でバッファメモリ8に記憶されているフレーム画像F2を、図2(b)に示すように、時間T2(例えば1/24秒等)でバッファメモリ8から読み出す。そして、読み出されたフレーム画像F2〜Fn+1に対して映像信号処理回路5内の動画像生成部5bにより動画像用の解像度へのリサイズ(動画用圧縮処理を含む)を施すことによりスロー動画像データを生成する。なお、上述の第1所定時間、第2所定時間に加えて第2フレームレートの値は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
また、制御部4は、2度目のタッチ操作が検出された時に、撮像素子6から出力される撮像信号に基づくフレーム画像に基づいて、静止画像データを生成する。具体的には2度目のタッチ操作が検出された時に、バッファメモリ8に記憶されたフレーム画像をバッフ
ァメモリ8から読み出し、読み出されたフレーム画像に対して制御部4内の静止画像生成部5cにより静止画像用の画像処理(静止画像用圧縮処理を含む)を施すことにより静止画像データを生成する。
制御部4は、動画像生成部5bにより生成されたスロー動画像データと、静止画像生成部5cにより生成された静止画像データとを関連付けて記録媒体10に記録する(ステップS8)。
なお、上述の実施の形態において、1度目のタッチ操作が検出された後であって、2度目のタッチ操作が検出される前に、ユーザがタッチパネル14において任意の領域を囲む操作等の1度目のタッチ操作と同一の操作を行った場合には、制御部4は、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を中止させてもよい。このとき、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されていたフレーム画像を消去する。
さらに、このとき、制御部4は、1度目のタッチ操作と同一の操作が検出された場合に、ユーザが新たな被写体を指定したと判断してもよい。ここで、タッチ操作の種類としては、タップ、ダブルタップ、長押し、スライド、スワイプ、タッチパネル14において指で丸や四角等を描くことにより被写体を囲む操作等が挙げられる。例えば、1度目のタッチ操作と同一の操作として、ユーザが意図する新たな被写体を囲む操作が検出されると、制御部4は、スルー画像内でユーザが指定した新たな被写体を主要被写体として検出し、主要被写体に対して合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。その後、制御部4はステップS4の処理と同様にフレーム画像の取り込みを開始し、ステップS5〜S8に示す処理を行う。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。なお、この第2の実施の形態に係る電子カメラ2は、第1の実施の形態に係る電子カメラ2と同一の構成を有しているため、その説明を省略し、同一の構成に同一の符号を用いて説明を行う。
以下、図4に示すフローチャートを参照して、この第2の実施の形態に係る電子カメラ2においてスロー動画像及び静止画像を撮影する際の処理について説明する。なお、この第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態と同様のスロー動画像データ及び静止画像データを生成する。
表示部12においてスルー画像生成部5aにより生成されたスルー画像データに基づくスルー画像が表示されているときに、タッチパネル14においてユーザによる1度目のタッチ操作(1stタッチ)として、所定の操作が検出された場合に(ステップS11)、制御部4は、スローモーション動画像撮影モードを設定し、スロー動画像及び静止画像を撮影するためのスローモーション動画像モードに移行する(ステップS12)。また、このとき制御部4は、スルー画像内でユーザが特定の操作によって指定した被写体を主要被写体として検出する(ステップS13)。さらに、制御部4は、検出された主要被写体に合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。
ここで、所定の操作とは、例えば、ユーザがタッチパネル14において意図する被写体を囲む操作、被写体上を長押しする操作、被写体上をダブルタップする操作等の被写体を指定する特定の操作である。
そして制御部4は、主要被写体に対して合焦した状態でバッファメモリ8へのバッファリング、即ちフレーム画像の取り込み(プリキャプチャ)を開始する(ステップS14)。この第2の実施の形態におけるフレーム画像の取り込みは、第1の実施の形態と同様で
あるため詳細な説明は省略する。
次に、第1所定時間経過後であって、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中に、タッチパネル14においてユーザによる2度目のタッチ操作(2ndタッチ)が検出された場合に(ステップS15)、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第2所定時間の計測を開始する。また、第2所定時間が経過すると制御部4は、バッファメモリ8へのバッファリングを終了する(ステップS16)。そして、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像に基づいてスロー動画像データの生成処理及び静止画像データの生成処理を実行する(ステップS17)。これらのステップS15〜S17における処理は、図3に示すステップS5〜S7における処理とそれぞれ同様であるため、詳細な説明は省略する。
そして、制御部4は、動画像生成部5bにより生成されたスロー動画像データと、静止画像生成部5cにより生成された静止画像データとを関連付けて記録媒体10に記録する(ステップS18)。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。なお、この第3の実施の形態に係る電子カメラ2は、第1の実施の形態に係る電子カメラ2において設定されるスロー動画像撮影モードをベストショット画像撮影モードに変更したものである。従って、上述の電子カメラ2と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、上述の電子カメラ2の構成と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図1に示すように電子カメラ2は制御部4を備え、制御部4は、映像信号処理回路5を有する。また、映像信号処理回路5は、スルー画像生成部5a、動画像生成部5b及び静止画像生成部5cを有している。また、制御部4には、撮像素子6、バッファメモリ8、記録媒体10、表示部12及びタッチパネル14が接続されている。
タッチパネル14は、動画像を撮影する動画像撮影モードや複数のフレーム画像から少なくとも1つ(例えば1つや5つ等)のフレーム画像をベストショット画像として選択するベストショット画像撮影モード等の撮影モードの設定、動画像や静止画像の撮影の開始指示、記録媒体10に記録された動画像データや静止画像データを表示部12に表示させる再生指示等を行う。
なお、この第3の実施の形態では、2度目のタッチ操作が検出されたときから第1所定時間前までの間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像、及び2度目のタッチ操作が検出された後から第2所定時間後までの間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像に基づいて、少なくとも1つの静止画像データを生成する。即ち、所定時間(第1所定時間+第2所定時間)の間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像から、あらかじめ決められた評価値を用いて評価することにより、少なくとも1つのフレーム画像を選択し、選択されたフレーム画像に基づいて静止画像データを生成する。なお、所定時間(例えば1秒等)、第1所定時間(例えば0.6秒等)、及び第2所定時間(例えば0.4秒等)は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。
以下、図5に示すフローチャートを参照して、第3の実施の形態に係る電子カメラ2において静止画像を撮影する際の処理について説明する。
ユーザがタッチパネル14を操作することによりベストショット画像撮影モードが設定
されると、制御部4は、ベストショット画像撮影モードに移行する(ステップS21)。これにより表示部12においては、スルー画像生成部5aにより生成されたスルー画像データに基づくスルー画像の表示が開始される。
制御部4は、タッチパネル14においてユーザによる1度目のタッチ操作(1stタッチ)が検出された場合に(ステップS22)、ベストショット画像の生成指示がなされたと判断する。ここで、制御部4は、1度目のタッチ操作として、例えば、ユーザがタッチパネル14において意図する被写体を囲む操作等のユーザが意図する被写体を指定するタッチ操作を検出する。ユーザが意図する被写体を指定する操作が行われた場合には、制御部4はスルー画像内でユーザが指定した被写体を主要被写体として検出し(ステップS23)、主要被写体に対して合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。
そして制御部4は、主要被写体に対して合焦した状態でバッファメモリ8へのバッファリング、即ちフレーム画像の取り込み(プリキャプチャ)を開始する(ステップS24)。この第3の実施の形態におけるフレーム画像の取り込みは、第1の実施の形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
次に、第1所定時間経過後であって、バッファメモリ8へのフレーム画像の記憶を繰り返している最中に、タッチパネル14においてユーザによる2度目のタッチ操作(2ndタッチ)が検出された場合に(ステップS25)、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像撮影指示が入力されたと判断し、第2所定時間の計測を開始する。また、第2所定時間が経過すると制御部4は、バッファメモリ8へのバッファリングを終了する(ステップS26)。これらのステップS25及びS26における処理は、図3に示すステップS5及びS6における処理とそれぞれ同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像に基づいてベストショット画像としての静止画像データの生成処理を実行する(ステップS27)。
ベストショット画像としての静止画像データ生成処理は、公知のベストショット画像の選択処理方法を用いればよいため、詳細な説明は省略するが、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像のそれぞれを解析して、一般的に良いと評価される画像が自動的に選択されるように評価値が算出される。例えば、手ブレ量が大きい画像の評価値や、人物が目を閉じている画像は、評価値が低く算出され、ベストショット画像として選択されにくくなっている。制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像の中から、ベストショット画像選択のために算出された評価値が高い方から所定の数の画像をベストショット画像として選択する。また、選択されたフレーム画像に対して制御部4内の静止画像生成部5cにより静止画像用の画像処理(静止画像用圧縮処理を含む)を施すことにより静止画像データを生成する。
制御部4は、静止画像生成部5cにより生成された静止画像データを記録媒体10に記録する(ステップS28)。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。なお、この第4の実施の形態に係る電子カメラ2は、第1の実施の形態に係る電子カメラ2において設定されるスロー動画像撮影モードをスロービュー撮影に変更したものである。従って、上述の電子カメラ2と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、上述の電子カメラ2の構成と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図1に示すように電子カメラ2は制御部4を備え、制御部4は、映像信号処理回路5を
有する。また、映像信号処理回路5は、スルー画像生成部5a、動画像生成部5b及び静止画像生成部5cを有している。また、制御部4には、撮像素子6、バッファメモリ8、記録媒体10、表示部12及びタッチパネル14が接続されている。
タッチパネル14は、動画像を撮影する動画像撮影モードやスロービュー撮影モード等の撮影モードの設定、動画像や静止画像の撮影の開始指示、記録媒体10に記録された動画像データや静止画像データを表示部12に表示させる再生指示等を行う。
なお、この第4の実施の形態では、スロービュー撮影モードにおいて、第1のタッチ操作が検出された後から第3所定時間後までの間にバッファメモリ8に記憶された複数のフレーム画像に基づいて、スロー動画像データを生成し、第2のタッチ操作が検出されるまでスロー動画像を表示部12に繰り返し表示する。そして、第2のタッチ操作が検出されたときに表示部12に表示されているフレーム画像に基づいて静止画像データを生成する。なお、第3所定時間(例えば1.3秒や1秒等)は、予め設定され、図示しないメモリ等に記憶されており、変更可能に構成されている。また、スロー動画像データは第1の実施の形態と同様に生成することができる。
以下、図6に示すフローチャートを参照して、第4の実施の形態に係る電子カメラ2において静止画像を撮影する際の処理について説明する。
ユーザがタッチパネル14を操作することによりスロービュー撮影モードが設定されると、制御部4は、スロービュー撮影モードに移行する(ステップS31)。これにより表示部12においては、スルー画像生成部5aにより生成されたスルー画像データに基づくスルー画像の表示が開始される。
制御部4は、タッチパネル14においてユーザによる1度目のタッチ操作(1stタッチ)が検出された場合に(ステップS32)、スロービュー撮影の開始指示がなされたと判断する。ここで、制御部4は、1度目のタッチ操作として、例えば、ユーザがタッチパネル14において意図する被写体を囲む操作等のユーザが意図する被写体を指定するタッチ操作を検出する。ユーザが意図する被写体を指定する操作が行われた場合には、制御部4はスルー画像内でユーザが指定した被写体を主要被写体として検出し(ステップS33)、主要被写体に対して合焦するように、図示しないフォーカスレンズ等を駆動する。
そして制御部4は、主要被写体に対して合焦した状態でバッファメモリ8へのバッファリング、即ちフレーム画像の取り込み(プリキャプチャ)を開始し(ステップS34)、第3所定時間の計測を開始する。なお、制御部4はフレーム画像の取り込みを行っている間は主要被写体に合焦した状態で、即ち主要被写体に追従して、フレーム画像の取り込みを行う。
具体的には、上述したように撮像素子6から動画像サイクルに同期して出力される撮像信号に基づく複数のフレーム画像F1…Fn…(図2参照)の、バッファメモリ8内の所定アドレスへの記憶を開始する。
次に、第3所定時間経過が経過すると制御部4は、バッファメモリ8へのバッファリングを終了する(ステップS35)。そして、制御部4は、バッファメモリ8に記憶されている複数のフレーム画像に基づいてスロー動画像データの生成処理を実行する(ステップS36)。なお、スロー動画像データの生成処理は、第1の実施の形態における処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
スロー動画像データを生成すると、タッチパネル14においてユーザによる2度目のタ
ッチ操作(2ndタッチ)が検出されるまでの間、制御部4は表示部12にスロー動画像の再生を行う(ステップS37)。ここで、スロー動画像の再生が終了するまでに2度目のタッチ操作が検出されない場合には、制御部4は2度目のタッチ操作が検出されるまでの間スロー動画像の再生を繰り返す。
タッチパネル14においてユーザによる2度目のタッチ操作(2ndタッチ)が検出されると(ステップS38)、制御部4は、静止画像データの生成を指示する静止画像生成指示が入力されたと判断し、2度目のタッチ操作が検出されたときに表示部12に表示されているフレーム画像に基づく静止画像データを生成する(ステップS39)。ここで、制御部4は2度目のタッチ操作としては、タッチパネル14の何れの場所におケルタッチでもユーザによるタッチ操作として検出する。
また、静止画像データの生成処理は、2度目のタッチ操作が検出されたときに表示部12に表示されているフレーム画像に対して制御部4内の静止画像生成部5cにより静止画像用の画像処理(静止画像用圧縮処理を含む)を施すことにより行われる。
制御部4は、静止画像生成部5cにより生成された静止画像データを記録媒体10に記録する(ステップS40)。
上述の各実施の形態に係る電子カメラによれば、プリキャプチャ機能を用いた撮影をタッチ操作により行うことができる。また、タッチ操作により主要被写体を選択することができるため、ユーザが意図する被写体を主要被写体として直感的かつ、迅速に、さらに間違いがなく指定することができる。
また、タッチパネルにおけるユーザによるタップ等のタッチ操作が検出された場合に静止画像撮影指示が入力されたと判断する場合に、プリキャプチャ機能を有しない電子カメラの場合には、タッチ操作が検出されてから静止画像データを生成するためのフレーム画像を取り込むまでのタイムラグが発生することがあった。即ち、ユーザの指が数ピクセルの範囲にとどまって、かつ、所定時間以内に離れるタッチ操作を静止画像撮影指示と判断するため、このようなタイムラグが発生することがあった。従って、ユーザの意図しないタイミングでの静止画像撮影が行われる場合があった。上述の実施の各形態に係る電子カメラの場合にはプリキャプチャ機能を有するため、このようなタイムラグの発生を防ぐことができる。
なお、上述の各実施の形態においては、タッチ操作によりスローモーション動画像撮影モード、ベストショット画像撮影モード及びスロービュー撮影モードをそれぞれ設定する構成としたが、電子カメラ2がこれらの撮影モードを設定するためのモードダイヤルを備える場合にはモードダイヤルによりこれらの撮影モードを設定する構成としてもよい。
また上述の第3、第4の実施の形態においては、所定の記録用画像を作成するモードを設定した後のタッチパネルの1回目のタッチ操作によりフレーム画像のバファリングを開始しているが、タッチパネルの1回目のタッチ操作により、所定の記録用画像を作成するモードを設定し、フレーム画像のバファリングを開始するようにしても良い。