JP2019176271A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カバー部材の内面での反射を抑制して、アンテナ装置の出力特性や受信特性の悪化を防止する。【解決手段】アンテナ部2を有する回路基板1と、前方に向かって突出する凸型の曲面形状のレドーム5を有し、それらを収容する筐体4と、筐体4を保持し、レドーム5の前方において、筐体4をカバー部材Bに対して固定するブラケット6と、を備える。ブラケット6は、レドーム5の前方に配設され、レドーム5の曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、レドーム5と嵌合する嵌合部6bと、筐体4のレドーム5と反対側に位置する後部を保持すると共に、嵌合部6bの位置を起点として後部を前方と交差する方向に回動させるように、筐体4の保持角度を調整可能とする保持部6cと、を有する。【選択図】図8
Description
本開示は、アンテナ装置に関する。
ミリ波やマイクロ波の周波数帯域の電磁波を用いて、非接触で物体(以下、「ターゲット」とも称する)の位置を検知するレーダ用のアンテナ装置が知られている。
この種のアンテナ装置は、一般に、外部の飛来物からの防護の観点や被搭載対象(例えば、車体)の美観維持の観点から、車両のバンパ等のカバー部材内に搭載され、当該カバー部材を介して電磁波を送受信する構成となっている。
この種のアンテナ装置においては、電磁波の送信方向を適切に調整する必要があるため、当該アンテナ装置をカバー部材等に取り付けた後に電磁波の送信方向を調整可能とする機構が設けられる場合がある。例えば、特許文献1には、ネジ機構によって、カバー部材に対するアンテナ装置の取り付け角度を調整可能とする機構が開示されている。
ところで、ミリ波のような高周波の電磁波は、一般に、絶縁体(例えば、バンパを構成する樹脂材)を透過する性質を有するが、当該電磁波の透過率は、絶縁体の誘電率、絶縁体の厚み、及び絶縁体への入射角等によって変化する。そのため、アンテナ装置が送信する電磁波のうちの一部は、カバー部材の内面で反射して、当該アンテナ装置の出力特性や受信特性の悪化を引き起こす場合がある。
図1は、カバー部材で反射した電磁波の挙動について説明する図である。
図1は、アンテナ装置100が送信する電磁波Fのうち一部がカバー部材Bにて反射し、更に、当該反射波がアンテナ装置100のレドーム等にて再反射した状態を示している。
かかる状態においては、アンテナ装置100が送信する電磁波Fの一部(図1の点線)(以下、「直接透過波Fa」とも称する)は、カバー部材Bで反射することなく、アンテナ装置100の前方の外部空間に送信され、他の一部(図1の一点鎖線)(以下、「再反射波Fb」とも称する)は、カバー部材Bで反射した後にアンテナ装置100の前方の外部空間に送信されることになる。この際、仮に、直接透過波Faの位相と再反射波Fbの位相とが逆相関係となっていた場合、両者が打ち消し合うことになるため、アンテナ装置100の出力利得が低下することになる。かかるアンテナ装置100の出力利得の低下は、例えば、物体検知の検知性能の悪化を引き起こすことにもなる。
この点、特許文献1等に係る従来技術においては、電磁波の送信方向を調整する際に、アンテナ装置の前端部(例えば、レドーム)とカバー部材Bの内面との間の距離が自由に変化し得る構成となっている。そのため、当該調整作業に伴って、直接透過波Faの位相と再反射波Fbの位相とが逆相関係になり、アンテナ装置の出力利得が低下してしまうおそれがあった。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、カバー部材を介して電磁波を送受信する用に、より好適なアンテナ装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本開示は、
装置外部の前方の領域を覆うように配されたカバー部材を介して電磁波の送受信を行うアンテナ装置であって、
回路基板と、
前記回路基板内に配設され、前記前方に向けて前記電磁波を送信すると共に、前記前方からの前記電磁波を受信するアンテナ部と、
前記前方側の側面において、前記前方に向かって突出する凸型の曲面形状のレドームを有し、当該レドームを介して前記電磁波の送受信が行われるように前記回路基板を収容する筐体と、
前記筐体を保持し、前記レドームの前記前方において、前記筐体を前記カバー部材に対して固定するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記レドームの前記前方に配設され、前記レドームの前記曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、前記レドームと嵌合する嵌合部と、
前記筐体の前記レドームと反対側に位置する後部を保持すると共に、前記嵌合部の位置を起点として前記後部を前記前方と交差する方向に回動させるように、前記筐体の保持角度を調整可能とする保持部と、を有する
アンテナ装置である。
装置外部の前方の領域を覆うように配されたカバー部材を介して電磁波の送受信を行うアンテナ装置であって、
回路基板と、
前記回路基板内に配設され、前記前方に向けて前記電磁波を送信すると共に、前記前方からの前記電磁波を受信するアンテナ部と、
前記前方側の側面において、前記前方に向かって突出する凸型の曲面形状のレドームを有し、当該レドームを介して前記電磁波の送受信が行われるように前記回路基板を収容する筐体と、
前記筐体を保持し、前記レドームの前記前方において、前記筐体を前記カバー部材に対して固定するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記レドームの前記前方に配設され、前記レドームの前記曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、前記レドームと嵌合する嵌合部と、
前記筐体の前記レドームと反対側に位置する後部を保持すると共に、前記嵌合部の位置を起点として前記後部を前記前方と交差する方向に回動させるように、前記筐体の保持角度を調整可能とする保持部と、を有する
アンテナ装置である。
本開示に係るアンテナ装置は、カバー部材を介して電磁波を送受信する用に、好適に用いることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
各図には、各構成の位置関係を明確にするため、アンテナ装置が自身の外部(以下、「装置外部」と称する)に電磁波を送信する前方向(即ち、物体検知の対象となる方向)を基準として、共通の直交座標系(X、Y、Z)を示している。以下では、X軸のプラス方向はアンテナ装置が装置外部に電磁波を送信する前方向(以下、「前方向」と略称する)を表し、Y軸のプラス方向はアンテナ装置の側面右側方向を表し、Z軸のプラス方向はアンテナ装置の上方向(以下、「上方向」と略称する)を表すものとして説明する。
(第1の実施形態)
以下、図2乃至図8を参照して、第1の実施形態に係るアンテナ装置Uの構成の一例について、説明する。尚、本実施形態に係るアンテナ装置Uは、車両Cに搭載されるレーダ装置に適用されている。
以下、図2乃至図8を参照して、第1の実施形態に係るアンテナ装置Uの構成の一例について、説明する。尚、本実施形態に係るアンテナ装置Uは、車両Cに搭載されるレーダ装置に適用されている。
図2は、本実施形態に係るアンテナ装置Uがカバー部材B(ここでは、車両Cのバンパ部材)内に搭載された状態を示す図である。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、例えば、車両Cのカバー部材Bに取り付けられ、当該カバー部材Bを介して電磁波の送受信を行う構成となっている。
カバー部材Bは、例えば、図2に示すように、地面に対して鉛直な方向に延在する薄板形状を呈している。尚、図2では、アンテナ装置UのプラスZ方向が車両Cの上方向(地面に垂直な方向)、アンテナ装置UのプラスX方向が車両Cの進行方向(地面に水平な方向)に向いた状態を表している。
[アンテナ装置の本体部の構成]
まず、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部の構成について、説明する。
まず、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部の構成について、説明する。
図3は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部の構成を示す側面断面図である。図4は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部を平面視した図である。図3、図4の実線矢印Fは、アンテナ部2が送信した電磁波を表している。又、点線矢印Frは、ターゲットからの反射波を表している。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、回路基板1、アンテナ部2、信号処理IC3、筐体4、レドーム5、及び、ブラケット6を備えている。尚、ブラケット6は、筐体4を保持すると共に、レドーム5の前方において筐体4をカバー部材Bに対して固定する部材であり、図3及び図4では図示を省略している。
回路基板1は、アンテナ部2、信号処理IC3等が実装される基板である。回路基板1の基板面内には、アンテナ部2及び信号処理IC3等が実装されると共に、当該アンテナ部2及び信号処理IC3等を互いに電気的に接続する配線(図示せず)がパターン形成されている。
回路基板1は、筐体4内において、アンテナ部2が配設された基板面がカバー部材Bの内面と対向するように配設されている。尚、回路基板1の基板面の角度は、アンテナ部2の指向方向がプラスX方向(即ち、カバー部材Bの内面側)を向くように、設定されている。
回路基板1の材料は、本発明では特に限定されないが、例えば、PCB(Printed Circuit Board)基板を用いることができる。回路基板1としては、多層基板や、信号処理IC3を内蔵した半導体基板が用いられてもよい。尚、回路基板1は、典型的には、平板形状を呈している。
アンテナ部2は、回路基板1の基板内に形成された導体パターンによって構成されている。アンテナ部2は、アンテナ装置Uの前方(プラスX方向)に対して電磁波を送信するように、構成されている。又、アンテナ部2は、アンテナ装置Uの前方(プラスX方向)からの電磁波を受信するように、構成されている。
本実施形態に係るアンテナ部2としては、回路基板1の基板面の法線方向において電磁波を送受信するパッチアンテナがアンテナ素子として用いられている。
アンテナ部2としては、物体検知の方位推定を可能とするため、典型的には、Y軸方向に沿って配列された複数のアンテナ素子により構成されたアレイアンテナが用いられる。本実施形態に係るアンテナ部2は、Y軸方向及びZ軸方向に沿ってマトリクス状に配設された4×4個のパッチアンテナにより、送信アンテナ2aを構成している。又、アンテナ部2は、送信アンテナ2aのマイナスY方向側に隣接する位置において、Y軸方向及びZ軸方向に沿ってマトリクス状に配設された4×4個のパッチアンテナにより、受信アンテナ2bを構成している。
アンテナ部2が送信した電磁波は、レドーム5及びカバー部材Bを順に通過して、カバー部材Bの外側の前方に向けて送出される。又、アンテナ部2が送信した電磁波が装置外部のターゲットに反射されて戻ってくる反射波は、カバー部材B及びレドーム5を順に通過して、アンテナ部2に入射する。
信号処理IC3(本発明の信号処理部に相当)は、アンテナ部2に対して高周波(例えば、ミリ波周波数帯域)の駆動信号を送出し、アンテナ部2から電磁波(例えば、パルス系列から構成されるパルス圧縮方式の電磁波、又は周波数変調した連続波の電磁波等)を送信させる。
又、信号処理IC3は、アンテナ部2から反射波に係る受信信号を取得して、当該受信信号に対して物体検知処理(例えば、検波処理や周波数解析処理)を施し、ターゲット(例えば、車両や人)までの距離、及びターゲットが存在する方位、その他にターゲットの反射強度や速度等の検出を行う。
尚、信号処理IC3は、例えば、アンテナ部2から送信する電磁波の送信方向を走査したり、又は、アンテナ部2のアレー状に配した放射素子それぞれが受信する反射波信号の受信位相差を検出したりする手法によって、ターゲットの方位を推定する。
信号処理IC3が行う処理は、公知の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。信号処理IC3は、例えば、CPU、ROM、及びRAM等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成され、これに加えて、アンテナ部2に送出する高周波の駆動信号を生成する駆動回路、及び、アンテナ部2からの反射波信号の受信処理を行う検波回路等を備えている。但し、信号処理IC3の一部は、CPU等を有しない専用のハードウェア回路のみによっても実現できることは勿論である。又、信号処理IC3の処理の一部は、車両ECUのような外部機器にて実行されてもよい。
筐体4は、回路基板1を収容すると共に、回路基板1の前方においてレドーム5を支持する。筐体4は、典型的には略密閉状態にて、回路基板1を収容する。
筐体4の前面には、アンテナ部2が電磁波の送受信を行う窓部4aが形成されており、当該窓部4aにレドーム5が装着されている。
尚、筐体4の上面側の壁部及び下面側の壁部には、それぞれ、ブラケット6(後述する保持部6c)が筐体4を締結固定するための螺子受け部4cが配設されている。螺子受け部4cには、ブラケット6(後述する保持部6c)側から挿入される螺子と螺合する螺子溝が形成されている。
又、筐体4の後方側の壁部には、ブラケット6(後述する固定部6d)側から挿入される固定部材を受ける固定部材受け部4dが配設されている。固定部材受け部4dは、例えば、弾性部材で構成され、ブラケット6(後述する固定部6d)側から挿入される固定部材で押圧される構成となっている。尚、図4では、螺子受け部4c及び固定部材受け部4dの図示を省略している。
筐体4の素材としては、例えば、カバー部材Bからの反射波が筐体4内に侵入することを防止する観点、回路基板1からの放熱特性を向上させる観点、及びEMC性能の観点等から、金属部材(例えば、アルミ材)が用いられる。但し、筐体4の素材としては、コストや軽量化を重視する場合には樹脂を用いられてもよく、又、筐体4とレドーム5とを同一の樹脂材料で一体的に形成されてもよい。
レドーム5は、筐体4の窓部4aに装着され、アンテナ部2を保護すると共に、アンテナ部2が電磁波を送受信する際の誘電体レンズとして機能する。
レドーム5は、アンテナ部2(送信アンテナ2a)が送信した電磁波のビームを絞って、装置外部の前方領域に送出する。そして、レドーム5は、送信した電磁波がターゲットから戻ってきた反射波を集光して、アンテナ部2(受信アンテナ2b)に送出する。換言すると、アンテナ部2の送信アンテナ2a及び受信アンテナ2bは、それぞれ、レドーム5の焦点となる位置に配設されている。尚、レドーム5は、より好適には、送信アンテナ2が送信した電磁波を平面波に変換する程度まで、電磁波のビームを絞る構成とする。
レドーム5は、典型的には、前面(プラスX方向)が凸型の曲面形状を呈した片側凸レンズである。但し、レドーム5は、片側凸レンズに限らず、両面凸レンズ、又は、ボールレンズ等であってもよい。
尚、本実施形態に係るレドーム5の形状は、Y軸方向については電磁波のビームを絞らないように、プラスX方向にのみ凸状にされている(図4を参照)。換言すると、レドーム5の側面断面の形状は、Y方向のいずれの位置でも、略同一の形状を呈している。これによって、Y軸方向に沿って配設した送信アンテナ2aの複数のアンテナ素子それぞれから送信する電磁波が、受信アンテナ2bに到来する際に互いに異なる方向を向いて、物体検知の精度悪化(例えば、相互干渉による精度悪化又は位相差の変化によるに精度悪化)を引き起こすことを防止している。
尚、レドーム5を構成する素材は、任意であってよく、例えば、アクリル樹脂、四フッ化エチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、又は、ABS樹脂等が用いられる。
[アンテナ装置のブラケットの構成]
次に、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部をカバー部材Bに取り付けるブラケット6の構成について、説明する。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部をカバー部材Bに取り付けるブラケット6の構成について、説明する。
図5は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す側面断面図である。図6、図7は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す斜視図である。図5〜図7は、図3及び図4の本体部をブラケット6に取り付けた状態を示している。尚、図7は、図6の分解斜視図に相当する。
図8は、本実施形態に係るアンテナ装置Uにおいて、筐体4の姿勢調整がなされた状態を示す図である。
本実施形態に係るブラケット6は、開口部6a、嵌合部6b、保持部6c、及び固定部6dを含んで構成される。
ブラケット6は、例えば、両面テープ又はボルト等の固定部材を用いて、レドーム5の前方において、筐体4をカバー部材Bに対して固定する。ブラケット6は、例えば、電磁波の送信方向が地面に水平な方向になるように、筐体4をカバー部材Bに対して固定する。尚、ブラケット6をカバー部材Bに対して固定する手法は、任意であり、両面テープ又はボルトの他、超音波溶接等が用いられてもよい。
保持部6cは、筐体4の後部(前後方向における筐体4の中間位置よりも後方側を表す。以下同じ。)において、筐体4を保持する。図5〜図8では、保持部6cは、プラスZ方向及びマイナスZ方向の両側から、筐体4の後部(上面及び下面)を挟持するようにして、筐体4を保持した状態を示している。保持部6cは、例えば、筐体4の上面側及び下面側それぞれに設けられた螺子受け部4cに対して、ブラケット6に設けられた貫通孔を介して螺子を挿入することによって、筐体4を保持する。
又、保持部6cは、例えば、筐体4の上面及び下面それぞれに設けられた螺子受け部4cに対する螺子の挿入量の調整等の手段によって、筐体4の後部の保持位置をプラスZ方向又はマイナスZ方向に移動可能に保持する。つまり、保持部6cは、ブラケット6に対する筐体4の保持角度を調整可能な態様で、筐体4を保持する(詳細は後述)。
保持部6cが筐体4を保持する位置は、レドーム5の電磁波を通過させる部位の端部(例えば、レドーム5の曲面形状の前端部)とカバー部材Bの内面との間の距離(以下、「端面間距離」と称する)Lが、電磁波の自由空間波長λ0/4(但し、λ0はアンテナ部2が送信する電磁波の自由空間波長)の奇数倍とならないように設定されている。換言すると、端面間距離Lは、直接透過波Faの位相と再反射波Fbの位相が逆位相の関係とならないように設定されている。
ここで、仮に、端面間距離Lを、λ0/4の奇数倍、即ちλ0/4×(2m+1)(mは、任意の正の整数)と設定した場合について、説明する(図1を参照)。この際、直接透過波Faは、レドーム5の前端部からカバー部材Bの内面までの間にλ0/4×(2m+1)の位相だけ進行する。一方、再反射波Fbは、レドーム5の前端部から出射されてカバー部材Bに侵入する前に、レドーム5の前端部からカバー部材Bの内面までの距離、カバー部材Bの内面からレドーム5の前端部までの距離、及び、レドーム5の前端部からカバー部材Bの内面までの距離の合計分のλ0/4×(2m+1)×3の位相だけ進行する。従って、カバー部材Bを通過する直接透過波Faと再反射波Fbの位相差は、λ0/2×(2m+1)となり、直接透過波Faと再反射波Fbの位相関係が逆位相となってしまう。本実施形態においては、かかる観点から、端面間距離Lがλ0/4の奇数倍とならないように設定されている。
換言すると、保持部6cが筐体4を保持する位置としては、端面間距離Lが、λ0/2×n(但し、nは任意の正の整数、λ0は電磁波の自由空間波長、を表す)となる条件の場合には、直接透過波Faと再反射波Fbの位相関係が同位相となるため、最も好適である。
保持部6cは、かかる観点から、例えば、端面間距離Lが、λ0/2×n−α < L < λ0/2×n+α(但し、Lは端面間距離、nは任意の正の整数、λ0はアンテナ部2が送信する電磁波の自由空間波長、αはマージン距離、を表す)の条件を充足するように、筐体4を保持する。尚、マージン距離αは、例えば、λ0/8[m]が設定される。
これによって、筐体4の保持角度を調整した際にも、端面間距離Lが、直接透過波Faの位相と再反射波Fbの位相が逆位相の関係となることを防止できる。
開口部6aは、レドーム5の前方において、アンテナ部2が送受信する電磁波が通過する領域に設けられた窓部である。換言すると、開口部6aは、ブラケット6が電磁波の通過を阻害しないように、配設されている。
尚、開口部6aのZ軸方向におけるサイズは、レドーム5の前面を前方に投影したサイズよりも小さい。
嵌合部6bは、レドーム5の前方に配設され、レドーム5を嵌合させる部位である。嵌合部6bは、開口部6aの周囲の領域に配設されている。より詳細には、嵌合部6bが配設されている領域は、レドーム5の前面を前方に投影した領域のうち、開口部6aの周囲の領域に相当する。
嵌合部6bは、レドーム5の曲面形状に沿った凹型の曲面形状、より好適にはレドーム5の凸型の曲面形状を転写した凹型の曲面形状を呈している。本実施形態に係る嵌合部6bの側面断面の形状は、略三日月形状の凹型の曲面形状のうち開口部6aの領域が除去された形状を呈している。そして、嵌合部6bは、当該側面断面の形状が、Y軸方向に沿って延在する立体形状を呈している。
嵌合部6bには、レドーム5が嵌合され、当該嵌合部6bの凹型の曲面形状とレドーム5の曲面形状とが当接した状態で保持される。レドーム5は、典型的には、嵌合部6bに対してY軸方向に沿って面接触又は線接触された状態で保持される。
このように、筐体4は、当該筐体4の後方側の壁部を保持する保持部6cと、当該筐体4の前方側のレドーム5に嵌合する嵌合部6bと、によって、機械的に安定した状態で保持されている。
本実施形態に係るブラケット6は、アンテナ部2から電磁波を送信する方向のキャリブレーションを可能とするため、筐体4の保持角度を調整可能とする。かかる角度調整は、例えば、保持部6cと嵌合部6bによって実現される。
より詳細には、保持部6cは、例えば、筐体4の上面及び下面それぞれに設けられた螺子受け部4cに対する螺子の挿入量の調整等の手段によって、筐体4の後部の保持位置をプラスZ方向又はマイナスZ方向に回動可能に保持している。従って、例えば、操作者が、保持部6cにおいて、螺子受け部4cに対する螺子の挿入量を変更した場合、筐体4の後部の保持位置は、プラスZ方向又はマイナスZ方向に移動する。
この際、筐体4の後部は、レドーム5と嵌合部6bとの嵌合位置を起点として、当該筐体の後部がプラスZ方向又はマイナスZ方向に回動する。又、この際、筐体4の前部は、レドーム5を嵌合部6bに嵌合させた状態で、レドーム5の曲面形状を嵌合部6bの曲面形状に沿わせるように回動する。
これによって、レドーム5と嵌合部6bとの嵌合位置は、略一定の状態で、嵌合部6bの位置に対する筐体4の保持角度が変更されることになる。換言すると、これによって、筐体4の保持角度を変更した際にも、レドーム5の前端部の位置は、略一定の位置に保持されることになり、これにより端面間距離Lも略一定となる。
固定部6dは、筐体4の後方側の壁部に配設された固定部材受け部4dに対して、固定部材を押し当てて、筐体4を前方側の嵌合部6bに対して押圧する。固定部6dを構成する固定部材は、着脱可能であれば任意の部材が用いられてよいが、例えば、螺子等が用いられる。
固定部6dは、例えば、固定部材受け部4dの任意の位置に対して、固定部材を押し当てることができるように構成されている。例えば、固定部材受け部4dを弾性部材で構成し、固定部6dの固定部材(螺子)は、ブラケット6に設けられた螺子溝付きの貫通孔に挿入される構成となっている。これによって、固定部6dの固定部材(螺子)は、保持部6cにて角度調整が行われる際に取り外され、当該角度調整が行われた後に、再度取り付けられ、筐体4を後方から押圧する。このようにすることで、より端面間距離Lの変化を抑制することができる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るアンテナ装置Uは、レドーム5の前方において筐体4をカバー部材Bに対して固定するブラケット6が、レドーム5の前方において、レドーム5の曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、レドーム5と嵌合する嵌合部6bと、筐体4の前方と反対側の後部を保持すると共に、嵌合部6bの位置を起点として筐体4の後部の位置を前方と直交する方向に回動させるように、筐体4の保持角度を調整可能とする保持部6cと、を有している。
以上のように、本実施形態に係るアンテナ装置Uは、レドーム5の前方において筐体4をカバー部材Bに対して固定するブラケット6が、レドーム5の前方において、レドーム5の曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、レドーム5と嵌合する嵌合部6bと、筐体4の前方と反対側の後部を保持すると共に、嵌合部6bの位置を起点として筐体4の後部の位置を前方と直交する方向に回動させるように、筐体4の保持角度を調整可能とする保持部6cと、を有している。
従って、本実施形態に係るアンテナ装置Uによれば、レドーム5とカバー部材Bとの間の距離(端面間距離L)を大きく変化させることなく、ブラケット6に対する筐体4の角度、即ち電磁波の送受信方向を調整することができる。換言すると、これによって、筐体4の角度を調整した際にも、カバー部材Bで反射した後にレドーム5で再反射した反射波(再反射波Fb)の位相とカバー部材Bで反射することなく装置外部に送信される電磁波(直接透過波Fa)の位相とが、逆位相の関係となることを抑制することができる。つまり、これにより、筐体4の保持角度を調整した際にも、出力特性が悪化することを抑制することができる。
又、特に、本実施形態に係るブラケット6は、レドーム5を嵌合部6bに嵌合させることにより、筐体4を保持する保持構造を有している。従って、筐体4の保持状態の機械的安定性を確保しつつ、且つ、筐体4の角度の微調整も可能である。
又、特に、本実施形態に係るブラケット6は、筐体4の後部側に配設され、筐体4を嵌合部6bに対して押圧する固定部6d、を更に有している。これによって、筐体4の保持状態がより安定化すると共に、より端面間距離Lの変化を抑制することができる。
又、特に、本実施形態に係るブラケット6は、レドーム5の前方側の端部とカバー部材Bの内面との間の距離は、以下の式(1)の条件を充足するように設定されている。
λ0/2×n−α < L < λ0/2×n+α …式(1)
(但し、Lは距離、nは任意の正の整数、λ0はアンテナ部2が送信する電磁波の自由空間波長、αはλ0/8のマージン距離、を表す)
λ0/2×n−α < L < λ0/2×n+α …式(1)
(但し、Lは距離、nは任意の正の整数、λ0はアンテナ部2が送信する電磁波の自由空間波長、αはλ0/8のマージン距離、を表す)
これによって、筐体4の姿勢を調整した際にも、レドーム5の前端部とカバー部材Bの内面との間の間隔がλ0/4の奇数倍となることを防止することができる。換言すると、これによって、筐体4の姿勢を調整した際にも、カバー部材Bで反射した後にレドーム5で再反射した反射波とカバー部材Bで反射することなく装置外部に送信される電磁波とが、逆位相となる事態を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
図9は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す図である。尚、図9は、第1の実施形態の図7と同様に、アンテナ装置Uの各部品を分解した分解斜視図である。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、ブラケット6の開口部6a及び嵌合部6bの形状の点で、第1の実施形態と相違する。尚、第1の実施形態と共通する構成については、説明を省略する(以下、他の実施形態についても同様)。
本実施形態に係る嵌合部6bは、開口部6aの中心位置を基準として、Y軸方向及びZ軸方向それぞれの方向に、2分割されている。つまり、当該嵌合部6bは、4分割された部材によって構成されている。又、本実施形態に係る開口部6aは、電磁波が通過する中心位置を基準として、Y軸方向及びZ軸方向それぞれの方向に延在し、十字形状を呈している。
以上のように、本実施形態に係るアンテナ装置Uによれば、電磁波が通過し得る領域を拡張することができるため、アンテナ装置Uの出力利得をより向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、図10を参照して、第3の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
次に、図10を参照して、第3の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
図10は、第3の実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す図である。尚、図10は、第1の実施形態の図7と同様に、アンテナ装置Uの各部品を分解した分解斜視図である。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、ブラケット6に対する筐体4の保持角度を調整し得る範囲をより拡張するべく、筐体4の後部をZ軸方向に加えてY軸方向に対しても回動し得る構成となっている点で、第1の実施形態と相違する。
本実施形態に係るブラケット6の保持部6cは、筐体4の後部を、プラスZ方向とマイナスZ方向の両側から挟持する第1の保持部6c1と共に、プラスY方向とマイナスY方向の両側から挟持する第2の保持部6c2を含んで構成される。
同様に、本実施形態に係る筐体4は、第1の保持部6c1に対応するようにプラスZ方向とマイナスZ方向の両側に配設された第1の螺子受け部4c1と、第2の保持部6c2に対応するようにプラスY方向とマイナスY方向の両側に配設された第2の螺子受け部4c2と、を有している。
かかる構成において、筐体4の後部をY軸方向に回動させる際には、操作者は、例えば、筐体のプラスY方向とマイナスY方向それぞれに設けられた第2の螺子受け部4c2に対する第2の保持部6c2の螺子の挿入量をプラスY方向又はマイナスY方向に変更する。
又、本実施形態に係るブラケットの嵌合部6bは、凹型の曲面形状が、Y軸方向における中心位置において、外側領域よりも前方側に窪んだ形状を呈している。つまり、当該嵌合部6bは、レドーム5の前面に対して、レドーム5の回動態様に沿ったマージンを設けている。これによって、当該筐体4の後部は、レドーム5と嵌合部6bとの嵌合位置を起点として、プラスY方向又はマイナスY方向に回動することが可能となる。
尚、本実施形態においては、第1の保持部6c1又は第2の保持部6c2が、筐体4の後部をY軸方向に回動させる際、又は、筐体4の後部をZ軸方向に回動させる際に、互いに筐体4の移動を規制しないように構成するのが望ましい。そのため、例えば、第1の保持部6c1及び第2の保持部6c2のブラケット6側の貫通孔のサイズを、螺子のサイズに対してマージンを有するサイズに設定して、当該螺子がブラケット6側の貫通孔において角度可変にしておいてもよい。又、例えば、第1の螺子受け部4c1及び第2の螺子受け部4c2に複数の螺子溝を形成しておき、それぞれ、所望の位置でブラケット6側から挿入される螺子と螺合し得るように構成してもよい。
尚、Z軸方向に対する筐体4の角度調整の各部の際の動作は、第1の実施形態で説明した通りである。
以上のように、本実施形態に係るアンテナ装置Uによれば、電磁波が通過し得る領域を拡張することができるため、アンテナ装置Uの出力利得をより向上させることができる。
(第4の実施形態)
次に、図11を参照して、第4の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
次に、図11を参照して、第4の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
図11は、第4の実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す図である。尚、図10は、第1の実施形態の図7と同様に、アンテナ装置Uの各部品を分解した分解斜視図である。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、Y軸方向に対して回動し得るようにするための保持部6cの構成の点で、第3の実施形態と相違する。
本実施形態に係る保持部6cは、上面側及び下面側のいずれにおいても、Y軸方向に沿って配設する螺子の個数を1個としている。つまり、本実施形態に係る保持部6cは、螺子受け部4cの螺子溝の位置を起点として、筐体4の前部をZ軸回りに回動し得るように構成されている。
このように構成することで、第3の実施形態の第2の保持部6c2に相当する構成を省略することができる。
但し、本実施形態に係るアンテナ装置Uにおいては、筐体4の前部を回動させるため、端面間距離が変化するおそれがある。そのため、Y軸方向に対する回動は、微調整用にのみ用いられることになる。
(第5の実施形態)
次に、図12〜図14を参照して、第5の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
次に、図12〜図14を参照して、第5の実施形態に係るアンテナ装置Uについて説明する。
図12は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部の構成を示す側面断面図である。図13は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの本体部を平面視した図である。図14は、本実施形態に係るアンテナ装置Uの全体構成を示す側面断面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置Uは、アンテナ部2がエンドファイアアレイ(End-fire Array)アンテナによって構成されている点で、第1の実施形態と相違する。
本実施形態に係るアンテナ部2は、回路基板1の前端側において、Y軸方向に沿って配設された複数のエンドファイアアレイアンテナによって、構成されている。
尚、エンドファイアアレイアンテナは、基板面内にパターン形成された長手方向が平行になるように配列された複数のストリップ導体により構成され、当該複数のストリップ導体が配列される方向に沿って電磁波を送受信するアンテナ素子である。
本実施形態に係るアンテナ部2は、Y軸方向に沿って配設された4個のエンドファイアアレイアンテナにより送信アンテナ2aが構成され、Y軸方向に沿って配設された4個のエンドファイアアレイアンテナにより受信アンテナ2bが構成されている。
このように、アンテナ部2の構成としてエンドファイアアレイアンテナを適用することによって、回路基板1を、カバー部材Bの延在方向(ここでは、略Z軸の方向)に対して交差するように配設することができる(図14を参照)。そして、これによって、筐体6のZ軸方向の長さ、即ち、筐体4の窓部4aのサイズを、短縮することが可能である。
これによって、例えば、カバー部材Bで反射した反射波が、筐体4内に侵入し、アンテナ部2に到来する事態を抑制することができる。
(第6の実施形態)
上記各実施形態では、アンテナ装置Uの適用対象の一例としてレーダ装置を挙げて説明したが、本発明に係るアンテナ装置Uは、通信装置の用途にも適用することができる。
上記各実施形態では、アンテナ装置Uの適用対象の一例としてレーダ装置を挙げて説明したが、本発明に係るアンテナ装置Uは、通信装置の用途にも適用することができる。
図15は、第6の実施形態に係るアンテナ装置Uの適用例を示す図である。
図15は、一の車両Caに搭載されたアンテナ装置Uと他の車両Cbに搭載されたアンテナ装置Uとの間で、電磁波の送受信を行い、通信を実行している状態を示している(いわゆる車車間通信)。尚、本実施形態に係るアンテナ装置Uにおいては、上記した物体検知の信号処理IC3に代えて、通信用の信号処理IC(図示せず)を搭載すればよい。
本発明に係るアンテナ装置Uは、カバー部材Bを介して電磁波を送受信する際にも出力利得の低下を抑制することができるため、本実施形態のように、他のアンテナ装置と通信を行う態様にも好適に用いることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。例えば、各実施形態で示した態様を種々に組み合わせたものを用いてもよいのは勿論である。
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。例えば、各実施形態で示した態様を種々に組み合わせたものを用いてもよいのは勿論である。
上記実施形態では、保持部6cの一例として、筐体4の螺子受け部4cに対して螺子を挿入することにより、筐体4を保持する態様を示した。しかしながら、保持部6cは、筐体4の後部の保持位置をX軸方向に交差する方向に回動可能とする構成であれば、任意の構成であってよい。例えば、保持部6cは、螺子に代えて、クリップ部材で筐体4の後部を挟持する構成としてもよい。又、保持部6cは、モータ等を用いて、機械的に制御されてもよいのは勿論である。
又、上記実施形態では、アンテナ装置Uの取り付け対象のカバー部材Bの一例として、当該アンテナ装置Uから電磁波を送信する方向に対して略直交するように延在するカバー部材Bを示した。しかしながら、本発明に係るアンテナ装置Uは、任意の角度に延在するカバー部材B、又は、任意の形状のカバー部材Bに対しても適用し得る。
又、上記実施形態では、アンテナ部2の一例としては、エンドファイアアレイアンテナ及びブロードサイドアレイアンテナを示した。しかしながら、アンテナ部2は、回路基板1に形成された導体パターンによって構成されるものであればよく、その他に、八木アレーアンテナ、フェルミアンテナ、ポスト壁導波路アンテナ、又は、ポスト壁ホーンアンテナ等も適用し得る。又、アンテナ部2の送信アンテナ2a及び受信アンテナ2bは、電磁波の送受信において共用される一のアンテナによって構成されてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本開示に係るアンテナ装置は、カバー部材を介して電磁波を送受信する用に、好適に用いることができる。
U アンテナ装置
1 回路基板
2 アンテナ部
2a 送信アンテナ
2b 受信アンテナ
3 信号処理IC
4 筐体
4a 窓部
4c 螺子受け部
4d 固定部材受け部
5 レドーム
6 ブラケット
6a 開口部
6b 嵌合部
6c 保持部
6d 固定部
C 車両
B カバー部材
1 回路基板
2 アンテナ部
2a 送信アンテナ
2b 受信アンテナ
3 信号処理IC
4 筐体
4a 窓部
4c 螺子受け部
4d 固定部材受け部
5 レドーム
6 ブラケット
6a 開口部
6b 嵌合部
6c 保持部
6d 固定部
C 車両
B カバー部材
Claims (11)
- 装置外部の前方の領域を覆うように配されたカバー部材を介して電磁波の送受信を行うアンテナ装置であって、
回路基板と、
前記回路基板内に配設され、前記前方に向けて前記電磁波を送信すると共に、前記前方からの前記電磁波を受信するアンテナ部と、
前記前方側の側面において、前記前方に向かって突出する凸型の曲面形状のレドームを有し、当該レドームを介して前記電磁波の送受信が行われるように前記回路基板を収容する筐体と、
前記筐体を保持し、前記レドームの前記前方において、前記筐体を前記カバー部材に対して固定するブラケットと、
を備え、
前記ブラケットは、
前記レドームの前記前方に配設され、前記レドームの前記曲面形状に沿った凹型の曲面形状を呈し、前記レドームと嵌合する嵌合部と、
前記筐体の前記レドームと反対側に位置する後部を保持すると共に、前記嵌合部の位置を起点として前記後部を前記前方と交差する方向に回動させるように、前記筐体の保持角度を調整可能とする保持部と、を有する
アンテナ装置。 - 前記ブラケットは、前記筐体の後部側に配設され、前記筐体を前記嵌合部に対して押圧する固定部、を更に有している
請求項1に記載のアンテナ装置。 - 前記ブラケットは、前記電磁波が通過する領域に開口部を有し、
前記嵌合部は、前記開口部の周囲の領域に配設された
請求項1又は2に記載のアンテナ装置。 - 前記開口部のサイズは、前記レドームの前記曲面形状を前記前方に投影したサイズよりも小さい
請求項3に記載のアンテナ装置。 - 前記レドームの前記前方側の端部と前記カバー部材の内面との間の距離は、以下の式(1)の条件を充足するように設定されている
λ0/2×n−α < L < λ0/2×n+α …式(1)
(但し、Lは前記レドームの前記前方側の端部と前記カバー部材の内面との間の距離、nは任意の正の整数、λ0は前記アンテナ部が送信する電磁波の自由空間波長、αはλ0/8のマージン距離、を表す)
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記レドームは、前記アンテナ部が送信した前記電磁波のビームを絞る誘電体レンズである
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記アンテナ部は、前記前方と交差する方向に沿って配列された複数のアンテナ素子により構成されるアレイアンテナである
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記レドームの側面断面の形状は、前記アレイアンテナが配列する方向に沿った各位置において、略同一の前記曲面形状を有している
請求項7に記載のアンテナ装置。 - 前記保持部は、前記前方と直交する少なくとも二方向に対して、前記筐体の保持角度を調整可能とする
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記ブラケットは、前記電磁波を装置外部に送信する方向が地面に対して水平になるように、前記筐体を前記カバー部材に対して固定する
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記装置外部の前記前方の領域に存在するターゲットを検知するレーダ装置に適用された
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018060722A JP2019176271A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | アンテナ装置 |
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JP2019176271A true JP2019176271A (ja) | 2019-10-10 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023528670A (ja) * | 2020-06-09 | 2023-07-05 | ヴァレオ ビジョン | レーダーセンサと層の組とを備えた車両用組立体 |
US12095161B2 (en) * | 2020-09-07 | 2024-09-17 | Infineon Technologies Ag | Millimeter-wave circuit with dielectric lens |
-
2018
- 2018-03-27 JP JP2018060722A patent/JP2019176271A/ja active Pending
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JP7494326B2 (ja) | 2020-06-09 | 2024-06-03 | ヴァレオ ビジョン | レーダーセンサと層の組とを備えた車両用組立体 |
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