JP2019174685A - プロジェクター - Google Patents

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朋子 赤川
Tomoko Akagawa
朋子 赤川
秋山 光一
Koichi Akiyama
光一 秋山
典生 中村
Norio Nakamura
典生 中村
洋一 宍戸
Yoichi Shishido
洋一 宍戸
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Abstract

【課題】コントラストの低下を抑制できるプロジェクターを提供する。【解決手段】プロジェクターは、光源装置と、複数の画素が配列され、光源装置から出射された光束を変調する変調領域を有する光変調装置と、光変調装置によって変調された光束を投射する投射光学装置と、光源装置及び光変調装置の間に配置され、入射される光束を複数の部分光束に分割する複数の第1レンズを有する第1レンズアレイと、複数の第1レンズに対応する複数の第2レンズを有する第2レンズアレイと、光源装置と第1レンズアレイとの間に配置され、光源装置から出射された光束を縮径する縮径装置と、を備える。【選択図】図9

Description

本発明は、プロジェクターに関する。
従来、光源から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射するプロジェクターが知られている。このようなプロジェクターとして、光源装置と、空間光変調装置である透過型液晶パネルと、投射レンズとを備える他、均一化光学系を備えたプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクターでは、均一化光学系は、光源装置から出射された光を複数の部分光束に分割する第1のレンズアレイと、分割された複数の部分光束を空間光変調装置に重畳させる第2のレンズアレイと、を備える。このように、分割された各部分光束が空間光変調装置に重畳されることによって、空間光変調装置が均一に照明される。
また、プロジェクターに用いられる光変調装置として、素子基板と対向基板とがシール材によって貼り合わされ、素子基板と対向基板との間に液晶層が設けられた液晶パネルが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の液晶パネルでは、素子基板において対向基板と対向する面側に、画素電極と、TFT(Thin Film Transistor)等からなる画素トランジスターとがマトリックス状に配列されている。また、対向基板において素子基板と対向する面には、共通電極が形成されている他、共通電極の下層側に遮光層が形成され、共通電極の表面には配向膜が形成されている。遮光層は、表示領域の外周縁に沿って延在する額縁部分として形成されており、遮光層の内周縁によって表示領域が規定される。遮光層は、隣り合う画素電極により挟まれた画素間領域に重なるブラックマトリックスとしても形成されている。
特開2009−204879号公報 特開2016−177230号公報
ところで、上記特許文献1に記載のプロジェクターでは、第1のレンズアレイを構成する複数のレンズセルから出射された部分光束は、第2のレンズアレイにおいて対応するレンズセルを通って、光変調装置の変調領域(画素領域)に入射される。このため、第1のレンズアレイにおける外縁側のレンズセルから出射された部分光束は、第1のレンズアレイにおける中央側のレンズセルから出射された部分光束に比べて、変調領域に対して大きな入射角で入射される。特に、変調領域において外側の画素に入射される光線の入射角は、変調領域において中央側の画素に入射される光線の入射角に比べて大きくなりやすい。
このような入射角が大きい光線は、画素の内周に位置する配線部分に入射されやすい。そして、配線部分に光線が入射されると、光線の偏光状態が変化してしまい、形成される画像のコントラストが低下するという問題がある。
このような問題は、画素間ピッチを小さくして画素数を多くすることによって高精細を実現し、また、各画素の開口率を高めることによって高輝度を実現する液晶パネルが採用された場合に顕著となる。
これは、高精細化及び高輝度化を同時に実現しようとすると、各画素の開口率を高めるために、TFT等のスイッチング素子、走査線及びデータ線が配設された配線部分の線幅(画素の平面視で配線部分の延在方向に直交する方向の寸法)を小さくことが求められ、配線部分の層数が増えて、配線部分の層厚(画素を光が通過する方向の寸法)が大きくなりやすいためである。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決することを目的としたものであり、コントラストの低下を抑制できるプロジェクターを提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様に係るプロジェクターは、光源装置と、複数の画素が配列され、前記光源装置から出射された光束を変調する変調領域を有する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光束を投射する投射光学装置と、前記光源装置及び前記光変調装置の間に配置され、入射される光束を複数の部分光束に分割する複数の第1レンズを有する第1レンズアレイと、前記複数の第1レンズに対応する複数の第2レンズを有する第2レンズアレイと、前記光源装置と前記第1レンズアレイとの間に配置され、前記光源装置から出射された光束を縮径する縮径装置と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、縮径装置によって、光源装置から出射されて第1レンズアレイに入射される光束は縮径される。これにより、第1レンズアレイの第1レンズによって分割され、第2レンズアレイの第2レンズを介して変調領域に入射される部分光束の変調領域に対する入射角(変調領域の法線に対する光線の角度)は、縮径装置によって光束が縮径されない場合に比べて小さくなる。このため、変調領域に配列された画素内の配線部分に入射される光量が低減されるので、偏光状態が変化される光量が低減される。従って、形成される画像のコントラストの低下を抑制できる。
上記一態様では、前記縮径装置は、所定の縮径方向において、入射される光束を縮径するシリンドリカルレンズであることが好ましい。
なお、所定の縮径方向において光束を縮径するとは、光束の進行方向に対して直交し、かつ、互いに直交する二軸のうち一方の軸において光束径が小さくなるように、光束を縮小することをいう。そして、所定の縮径方向は、光束径が縮小される軸と平行な方向をいう。
このような構成によれば、縮径装置を簡易に構成できる。
シリンドリカルレンズは、光の入射側から見て互いに直交する二方向のうち、一方の方向において入射光束を縮径し、他方の方向において入射光束を縮径しない。このようなシリンドリカルレンズを縮径装置として用いた場合でも、変調領域において縮径装置の縮径方向に応じた方向の外縁側に位置する画素への光線の入射角を小さくできるので、上記効果を奏することができる。
上記一態様では、前記複数の画素のそれぞれは、光の入射側から見て互いに直交する第1方向及び第2方向のうち第1方向に短く、第2方向に長い略長方形状に形成され、前記縮径装置は、前記第1方向に応じた方向において、入射される光束を縮径することが好ましい。
なお、画素が略長方形状に形成されているとは、光入射側から見た場合に、画素において光が通過する開口部である画素開口部の形状が略長方形状であることを示す。
変調領域が有する複数の画素のそれぞれは、第1方向に短く、第2方向に長い。このため、第2方向において大きな入射角で光線が入射される場合に比べて、第1方向において大きな入射角で光線が入射された場合の方が、画素に入射された光線が画素内の配線部分に入射されやすい。
これに対し、縮径装置による縮径方向は、画素の短手方向である第1方向に応じて設定される。すなわち、縮径装置は、画素の短手方向において縮径されるように、入射される光束を縮径する。これによれば、変調領域に入射される光の第1方向における入射角を小さくできる。詳述すると、第1方向側から画素に入射される光線の入射角、及び、第1方向とは反対方向側から画素に入射される光線の入射角を小さくできる。従って、変調領域が、上記形状の画素を複数有する場合でも、画素内の配線部分に入射される光量を低減でき、偏光状態が変化される光量を低減できるので、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
上記一態様では、前記光源装置は、光源と、前記光源から出射された光の形状を変換する形状変換装置と、前記形状変換装置から出射された光束を第1光及び第2光に分離する光分離装置と、前記第1光の波長を変換する波長変換装置と、前記第2光を拡散させる光拡散装置と、前記波長変換装置によって波長が変換された前記第1光、及び、前記光拡散装置によって拡散された前記第2光を合成する光合成装置と、を備え、前記形状変換装置は、入射される光束を、前記第1方向に応じた方向の径が前記第2方向に応じた方向の径より小さい形状に変換して出射することが好ましい。
このような構成によれば、形状変換装置から出射される光束における短手方向と、縮径装置によって縮径された光束の短手方向とが同じ方向となるので、縮径装置を介して第1レンズアレイに入射される光束を更に縮径できる。従って、第1方向において変調領域に入射される光の入射角を更に小さくできるので、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
ここで、縮径装置によって一方向に光束を縮径した場合、縮径された光束が第1レンズアレイ及び第2レンズアレイを通過することによって形成される部分光束は、当該一方向に長い横長の部分光束となることがある。この場合、部分光束の一部が、第2レンズアレイの後段に位置する光学部品に適切に入射されなくなる等して、形成される画像の明るさが低下する可能性がある。
これに対し、光源装置から上記形状の光束が出射され、当該光束を縮径装置が縮径することによって、部分光束の形状を略正方形状とすることができる。これにより、部分光束の一部が上記光学部品に適切に入射されなくなることが抑制されるので、形成される画像の明るさが低下することを抑制できる。
上記一態様では、前記形状変換装置は、入射される光束を複数の部分光束に分割する第1マルチレンズと、前記第1マルチレンズの後段に配置された第2マルチレンズと、を有し、前記第1マルチレンズ及び前記第2マルチレンズのうち少なくとも一方のマルチレンズが有する複数の小レンズは、前記第1方向に応じた方向の寸法が前記第2方向に応じた方向の寸法より小さいことが好ましい。
なお、このような小レンズとして、例えば光入射側から見て外形が長方形状のレンズを採用できる。
このような構成によれば、上記少なくとも一方のマルチレンズが有する複数の小レンズが上記形状を有することにより、当該複数の小レンズから出射される部分光束は、第1方向に応じた方向の径が第2方向に応じた方向の径より小さい部分光束となる。これら部分光束が波長変換装置及び光拡散装置に重畳されることにより、波長変換装置及び光拡散装置には、第1方向に応じた方向の径が第2方向に応じた方向の径より小さい光束が入射される。これにより、光源装置から、第1方向に応じた方向の径が第2方向に応じた方向の径より小さい光束を出射できる。このような光束を縮径装置が第1方向に応じた方向において縮径するので、上記のように、部分光束の一部が、後段に位置する光学部品に適切に入射されなくなることを抑制できる他、変調領域に入射される光の入射角を小さくできる。従って、画像の明るさ及びコントラストの低下を効果的に抑制できる。
上記一態様では、前記第2レンズアレイと前記光変調装置との間に設けられ、入射される光を一種類の直線偏光に揃える偏光変換素子を備え、前記偏光変換素子は、入射される光のうち第1直線偏光を透過し、第2直線偏光を反射させる偏光分離部と、前記偏光分離部によって反射された前記第2直線偏光を、前記偏光分離部を透過した前記第1直線偏光の進行方向と略平行に反射させる反射部と、前記偏光分離部を透過した前記第1直線偏光、及び、前記反射部にて反射された前記第2直線偏光のうち一方の直線偏光を他方の直線偏光に変換する位相差部と、を備え、前記偏光分離部及び前記反射部は、光入射側から見て、前記縮径装置による光の縮径方向に直交する方向に並んでいることが好ましい。
このような構成によれば、偏光変換素子が設けられることによって、光変調装置による光の利用効率を向上させることができる。
ここで、縮径装置によって一方向のみに縮径された光束が、第1レンズアレイ及び第2レンズアレイによって複数の部分光束に分割されると、各部分光束は、当該縮径装置が設けられていない場合に比べて上記一方向において径が広がり、光入射側から見て上記した横長の部分光束になる場合がある。このような場合、偏光分離部及び反射部が並ぶ方向が、縮径装置による光の縮径方向に応じた方向であると、第2レンズアレイから出射された部分光束の一部が、反射部に向かって進行して、偏光分離部に入射されない可能性が生じる。偏光分離部に入射されない光は、光変調装置による画像形成に寄与しない光となるので、形成される画像の明るさが低下する要因となる。
これに対し、偏光分離部及び反射部が、縮径装置による光の縮径方向に直交する方向に応じて並ぶことにより、第2レンズアレイから出射された部分光束の一部が反射部に向かって進行することを抑制でき、部分光束の略全体を偏光分離部に入射させやすくすることができる。従って、光変調装置に入射される光量が低減されることを抑制できるので、形成及び投射される画像の明るさが低下することを抑制できる。
一方、偏光分離部に入射された光のうち第1直線偏光は、偏光分離部を透過する。また、第2直線偏光は、偏光分離部にて反射部側に反射され、反射部にて、偏光分離部を透過した第1直線偏光の進行方向と略平行に反射される。このように、1つの偏光分離部に入射された光は、偏光分離部と、偏光分離部に対応する反射部とが並ぶ方向において広げられることから、偏光変換素子に入射される光束全体においても、偏光分離部及び反射部が並ぶ方向に径が広げられる。
そして、偏光分離部及び反射部が並ぶ方向が、光変調装置における複数の画素の短手方向に応じた方向である場合、当該短手方向において光変調装置に対する光の入射角が大きくなってしまい、上記のように、画像のコントラストの低下を招く。すなわち、縮径装置による光束の縮径の効果が低下する。
これに対し、偏光分離部及び反射部が、縮径装置による光束の縮径方向に直交する方向に応じて並ぶことにより、縮径された光束が偏光変換素子を通過する場合でも、縮径方向における光束径を維持できる。従って、縮径装置による光束の縮径方向が画素の短手方向に応じた方向である場合に、画素の短手方向において大きな入射角で画素に光が入射されることを抑制できるので、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの構成を示す模式図。 上記第1実施形態における液晶装置の構造を示す概略断面図。 上記第1実施形態における液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 上記第1実施形態における画素の構成を示す概略平面図。 上記第1実施形態における第1レンズアレイでの未縮径光束の入射領域を示す図。 上記第1実施形態における未縮径光束から分割された部分光束の光路を示す図。 上記第1実施形態における未縮径光束から分割された部分光束に含まれる光線の画素内の光路を示す模式図。 上記第1実施形態における第1レンズアレイでの縮径済光束の入射領域を示す図。 上記第1実施形態における縮径済光束から分割された部分光束の光路を示す図。 本発明の第2実施形態に係るプロジェクターが備える液晶装置の一部を拡大して示す模式図。 上記第2実施形態における第1レンズアレイでの縮径済光束の入射領域を示す図。 上記第2実施形態における未縮径光束の強度分布を示す図。 上記第2実施形態における未縮径光束を用いて形成された画像の輝度分布を示す図。 上記第2実施形態における縮径済光束の強度分布を示す図。 上記第2実施形態における縮径済光束を用いて形成された画像の輝度分布を示す図。 本発明の第3実施形態に係るプロジェクターが備える偏光変換素子を示す分解斜視図。 上記第3実施形態における偏光変換素子を示す断面図。 上記第3実施形態における比較例として示す未縮径光束の部分光束の形状を示す図。 上記第3実施形態における縮径済光束の部分光束の形状を示す図。 上記第3実施形態における第2レンズアレイに対する偏光変換素子の向きを示す斜視図。 本発明の第4実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置の構成を示す模式図。 上記第4実施形態における第1レンズアレイに入射される光束の強度分布を示す図。 上記第4実施形態における第1レンズアレイでの光束の入射領域を示す図。 上記第4実施形態における縮径済光束の部分光束の形状を示す図。 上記第4実施形態における画像の輝度分布を示す図。 本発明の第5実施形態に係るプロジェクターが備える偏光変換素子の配置を示す図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射して表示する画像表示装置である。プロジェクター1は、詳しくは後述するが、照明光軸において光源装置と第1レンズアレイとの間に配置され、光源装置から出射された光を縮径する縮径装置を備える点に特徴の1つを有する。
このようなプロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体2と、外装筐体2内に配置される画像投射装置3と、を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置、及び、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置3は、画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像を上記被投射面上に拡大投射する。画像投射装置3は、光源装置31、光学装置32、投射光学装置37及び光学部品用筐体38を備える。
光源装置31は、光学装置32に入射される光を出射するものであり、本実施形態における光源に相当する。光源装置31は、LD(Laser Diode)やLED(Light Emitting Diode)等の固体光源と、固体光源から出射された光の波長を変換する波長変換装置とを備える構成を例示できる。この他、光源装置31として、超高圧水銀ランプ等の光源ランプと、光源ランプから出射された光を反射させるリフレクターと、を備える構成を例示できる。また、光源装置31は、白色光又は所定の色光を出射するLEDを備えた構成としてもよい。
光学装置32は、光源装置31から出射された光を変調して画像を形成する。光学装置32は、インテグレーター照明光学装置33、色分離装置34、リレー装置35及び画像形成装置36を備え、これらは光学部品用筐体38に配置される。
インテグレーター照明光学装置33は、光源装置31から入射される光束の中心軸に直交する面内の照度を均一化する。インテグレーター照明光学装置33は、光源装置31からの光束の入射順に、縮径装置331、第1レンズアレイ332、第2レンズアレイ333、偏光変換素子334及び重畳レンズ335を有する。なお、第1レンズアレイ332と第2レンズアレイ333との間に、通過する光の光路上に挿抜されて、通過光量を調整する調光装置を設けてもよい。
これらのうち、縮径装置331、第1レンズアレイ332及び第2レンズアレイ333の構成及び機能については、後に詳述する。
色分離装置34は、インテグレーター照明光学装置33から入射される光束を、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色光に分離する。色分離装置34は、ダイクロイックミラー341,342、反射ミラー343及びレンズ344,345を有する。
リレー装置35は、分離された3つの色光のうち、緑色光及び青色光に比べて光路が長い赤色光の光路上に設けられる。リレー装置35は、入射側レンズ351、リレーレンズ353及び反射ミラー352,354を有する。
画像形成装置36は、上記3つの色光を変調し、変調された各色光を合成して画像を形成する。画像形成装置36は、各色光に応じて設けられるフィールドレンズ361、入射側偏光板362、液晶装置4A及び出射側偏光板363と、1つの色合成装置364と、を有する。
液晶装置4Aは、入射される光を変調して、上記制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成する光変調装置であり、本実施形態では、色分離装置34によって分離された赤、緑及び青の各色光に応じて設けられている。すなわち、画像形成装置36は、赤色光を変調する液晶装置4AR、緑色光を変調する液晶装置4AG、及び、青色光を変調する液晶装置4ABを有する。なお、液晶装置4Aの構成については、後に詳述する。
色合成装置364は、各液晶装置4A(4AR,4AG,4AB)によって変調された色光を合成して、画像を形成する。本実施形態では、色合成装置364は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
投射光学装置37は、画像形成装置36から入射される画像を上記被投射面上に拡大投射する。投射光学装置37は、図示を省略するが、複数のレンズと、複数のレンズを収容する鏡筒と、を有する組レンズとして構成できる。
光学部品用筐体38は、設計上の光軸である照明光軸Axにおける所定位置に、上記装置33〜35及びフィールドレンズ361を保持する。なお、光源装置31と、フィールドレンズ361以外の画像形成装置36と、投射光学装置37とは、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
[液晶装置の構成]
図2は、液晶装置4Aの構造を示す概略断面図である。なお、図2に示される画素PxAの数は、実際よりも少なく、画素PxAの構造も視認可能な程度に拡大している。
液晶装置4Aは、スイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリックス型の液晶装置であり、入射光を変調する変調領域DAに複数の画素PxAがマトリックス状に配列された構成を有する。
液晶装置4Aは、図2に示すように、互いに対向配置された素子基板5及び対向基板6と、素子基板5及び対向基板6の間に配置された液晶層LCと、を有する。
なお、液晶装置4Aは、光が対向基板6側から入射して液晶層LCを透過し、素子基板5側から出射されることを前提に構成されている。
以下の説明において、対向基板6側から素子基板5側に向かう方向、すなわち、液晶装置4Aを通過する光の進行方向を+Z方向とし、図示を省略するが、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。また、+Z方向に対してそれぞれ直交し、互いに直交する二方向を+X方向及び+Y方向とする。そして、図示を省略するが、+X方向とは反対方向を−X方向とし、+Y方向とは反対方向を−Y方向とする。
また、本明細書では、光入射側(−Z方向側)から観察対象を見ることを「平面視」という。
[素子基板の構成]
素子基板5は、透光性の基材51と、基材51上にそれぞれ設けられた第1遮光層52、絶縁膜53、TFT54、第1層間絶縁膜55、第2遮光層56、第2層間絶縁膜57、画素電極58及び配向膜59を有する。
基材51は、例えばガラスや石英等の透光性を有する材料によって形成されている。なお、本実施形態における「透光性」とは、可視光波長領域の光を概ね80%以上、好ましくは90%以上透過させることを言う。
第1遮光層52及び第2遮光層56は、遮光性及び導電性を有し、素子基板5の厚さ方向においてTFT54を挟む。
第1遮光層52は、一部が後述する走査線SL(図3参照)として機能するようにパターニングされている。
絶縁膜53は、基材51及び第1遮光層52を覆うように設けられている。
TFT54は、絶縁膜53上に設けられている。TFT54は、図示を省略するが、半導体層、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を有する。
ゲート電極は、素子基板5の平面視で半導体層のチャネル領域と重なる領域に、第1層間絶縁膜55の一部(ゲート絶縁膜)を介して対向配置されている。そして、ゲート電極は、ゲート絶縁膜と絶縁膜53を貫通するコンタクトホールを介して、下層側に配置された走査線SL(図3参照)と電気的に接続される。
第1層間絶縁膜55は、絶縁膜53及びTFT54を覆う。第1層間絶縁膜55は、TFT54の半導体層とゲート電極との間を絶縁するゲート絶縁膜を含む。第1層間絶縁膜55によって、TFT54に起因する表面の凹凸が緩和される。
第2遮光層56は、第1層間絶縁膜55上に設けられている。第2遮光層56は、後述するデータ線DL、容量線CL及び蓄積容量SCの電極として機能するようにパターニングされており、TFT54と電気的に接続される。また、詳しくは後述するが、第2遮光層56は、上記第1遮光層52とともに格子状のブラックマトリックスBM(図4参照)を構成する。そして、第1遮光層52及び第2遮光層56によって囲まれた領域(開口部52A,56A内)は、光が素子基板5を透過する画素開口部PAとなる。
第2層間絶縁膜57は、第1層間絶縁膜55及び第2遮光層56を覆う。
画素電極58は、例えばITO(Indium Tin Oxide)又はIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電膜によって、画素PxAに対応して第2層間絶縁膜57上に形成されている。画素電極58は、平面視で画素開口部PAと重なり、かつ、外縁が平面視で第2遮光層56と重なるように配置されている。
配向膜59は、画素電極58を覆うように形成されている。
[液晶層の構成]
液晶層LCは、素子基板5及び対向基板6の間に形成されており、正又は負の誘電異方性を有する液晶(液晶分子)によって構成されている。液晶層LCは、画素電極58と対向基板6の共通電極64との間に印加される電圧レベルによって液晶分子の配向状態が変化することにより、液晶層LCに入射する光を変調し、階調表示を可能とする。
[対向基板の構成]
対向基板6は、素子基板5に対する光入射側(−Z方向側)に位置する。対向基板6は、マイクロレンズアレイ基板61、遮光膜62、平坦化層63、共通電極64及び配向膜65を備える。
マイクロレンズアレイ基板61は、入射される光を集光して、各画素PxAに導く機能を有する。マイクロレンズアレイ基板61は、透光性の基材611と、複数の画素PxAのそれぞれに対応して配置されたマイクロレンズMLを含むレンズ層613と、光路長調整層614と、を含んでいる。なお、マイクロレンズアレイ基板61は、光路長調整層614を含まなくてもよく、遮光膜62、平坦化層63及び共通電極64を含む構成としてもよい。また、遮光膜62をレンズ層613と光路長調整層614との間に配置してもよい。これによれば、平坦化層63を省略できる。
基材611は、例えばガラスや石英等の透光性材料によって形成されている。基材611は、+Z方向側の面611Aと、−Z方向側の面611Bとを有する。これらのうち、面611Aには、複数のレンズ面612が形成されている。
複数のレンズ面612は、各画素PxAに対応して設けられた凹部である。
レンズ層613は、複数のレンズ面612をレンズ材料によって埋めることによって形成され、これにより、複数のマイクロレンズMLがマイクロレンズアレイ基板61に形成される。すなわち、1つのレンズ面612に応じたレンズ層613によって、1つのマイクロレンズMLが形成される。なお、マイクロレンズMLは、−Z方向側に凸である平凸レンズである。
レンズ層613を形成するレンズ材料としては、透光性を有し、基材611よりも屈折率が高い無機のレンズ材料を例示できる。
光路長調整層614は、レンズ層613を+Z方向側にて覆う。光路長調整層614は、例えば基材611と略同じ屈折率を有する透光性の無機材料によって形成される。光路長調整層614は、マイクロレンズアレイ基板61(レンズ層613)における液晶層LC側の表面を平坦化すると共に、マイクロレンズMLによって集光された光が所望の位置で焦点を結ぶように、光の光路長を調整するために設けられている。
遮光膜62は、光路長調整層614において+Z方向側に位置する平坦な表面に形成され、液晶装置4Aにおいて変調領域DAを囲む。
平坦化層63は、+Z方向側にて共通電極64に覆われる。
共通電極64は、複数の画素PxAに跨って形成され、液晶層LCを挟んで画素電極58と対向する対向電極である。
配向膜65は、+Z方向側にて共通電極64を覆う。
このような液晶装置4Aにおいては、光は、−Z方向側から対向基板6に入射し、マイクロレンズMLによって画素PxA毎に集光される。例えば、基材611の面611BからマイクロレンズMLに入射する光のうち、マイクロレンズMLの光軸に沿って画素PxAの平面的な中心(画素開口部PAの平面的な中心)に入射した入射光L1は、マイクロレンズMLをそのまま直進し、液晶層LCを通過して素子基板5から出射される。
マイクロレンズMLにおいて入射光L1より外縁側の位置に、マイクロレンズMLの光軸に沿って入射した入射光L2は、基材611の屈折率とレンズ層613の屈折率との差によって、画素PxAの平面的な中心側へ屈折される。これにより、入射光L2が第2遮光層56(又は第1遮光層52)に入射されることを抑制でき、光の利用効率を高めることができる。
なお、本実施形態では、対向基板6のみがマイクロレンズMLを有するが、素子基板5もマイクロレンズを有する構成としてもよい。
図2において示す層615は、マイクロレンズアレイ基板61を形成する際に実施されるレンズ層613の研磨工程における研磨の終点の目安となる層である。
また、層615と面611AにおいてマイクロレンズMLが設けられていない領域との間に位置する層は、応力緩和層616である。応力緩和層616は、層615に加わる応力を緩和し、液晶装置4Aの製造過程にてクラックが発生することを抑制する。
[液晶装置の電気的な構成]
図3は、液晶装置4Aの電気的な構成を示す等価回路図である。
液晶装置4Aの変調領域DAには、図3に示すように、上記素子基板5にそれぞれ設けられた複数の走査線SL、複数のデータ線DL、複数の容量線CL、画素電極58、TFT54及び蓄積容量SCと、上記対向基板6に設けられた共通電極64(図3では図示省略)と、液晶層LC(図3では図示省略)とが設けられ、これらによって、上記複数の画素PxAが形成される。
複数の走査線SLは、+X方向に延在し、複数の容量線CLは、それぞれ対応する走査線SLに沿って平行に配置されている。
走査線SLは、走査線駆動回路(図示省略)と接続されている他、TFT54のゲート電極と電気的に接続されている。走査線駆動回路は、走査線SLに対して、走査信号G1〜Gmを所定のタイミングにてパルス的に線順次で供給する。
複数のデータ線DLは、+Y方向に延在しており、複数の走査線SLと絶縁された状態にて直交している。
データ線DLは、データ線駆動回路(図示省略)と接続されている他、TFT54のソース電極と電気的に接続されている。データ線駆動回路からデータ線DLに供給される画像信号H1〜Hnは、データ線DLの配列順に線順次で供給されてもよく、互いに隣り合う複数のデータ線DL同士に対してグループ毎に供給されてもよい。
画素電極58、TFT54及び蓄積容量SCは、複数の走査線SL、複数のデータ線DL及び複数の容量線CLによって区分された領域に設けられている。
画素電極58は、TFT54のドレイン電極に電気的に接続されている。
液晶装置4Aは、TFT54が走査信号G1〜Gmの入力により一定期間だけオン状態とされることによって、データ線DLから供給される画像信号H1〜Hnが、画素電極58を介して液晶層LCに所定のタイミングにて書き込まれる構成となっている。そして、液晶層LCに書き込まれた所定レベルの画像信号H1〜Hnは、画素電極58と共通電極64(図3参照)との間で一定期間保持される。
なお、液晶装置4Aには、保持された画像信号H1〜Hnのリークを抑制するために、画素電極58と共通電極64との間の液晶層LCによって形成される液晶容量と並列に接続される蓄積容量SCが設けられている。蓄積容量SCは、TFT54のドレイン電極と容量線CLとの間に配置されている。
[変調領域の詳細構成]
図4は、画素PxAの構成を示す概略平面図である。
変調領域DAには、図4に示すように、ブラックマトリックスBMが設けられている。
ブラックマトリックスBMは、+X方向に延在する延在部BMXと、+Y方向に延在する延在部BMYと、これら延在部BMX,BMYの交差部BMCとによる格子状の遮光領域である。ブラックマトリックスBMは、それぞれ上記した第1遮光層52及び第2遮光層56と、遮光層52,56に挟まれるTFT54(図3参照)と、を含む。
延在部BMXには、第1遮光層52に形成される走査線SLが含まれ、延在部BMYには、第2遮光層56に形成されるデータ線DL及び容量線CLが含まれる。TFT54は、延在部BMX、延在部BMY及び交差部BMCのいずれかに含まれる。
すなわち、ブラックマトリックスBMは、画素PxAの配線部分ということができ、延在部BMXは第1配線部及び第2配線部の一方、延在部BMYは第1配線部及び第2配線部の他方ということができる。
マイクロレンズMLは、平面視で画素開口部PAの中心と、マイクロレンズMLの光学的な中心Cとが一致するように配置されている。そして、+X方向及び+Y方向において隣り合うマイクロレンズMLは、互いに外周部が重なり合うようにして配置されている。このため、+X方向及び+Y方向において隣り合うマイクロレンズMLが互いに接する部分は、平面視で直線状となる。
一方で、画素PxAの対角方向において隣り合うマイクロレンズMLの間には、マイクロレンズMLが位置しない部分となり、当該部分は、外縁が各マイクロレンズMLの外縁の一部である円弧によって規定された平面形状となる。つまり、交差部BMCには、マイクロレンズMLが存在しない部分が含まれる。しかしながら、これに限らず、画素PxAの形状(すなわち画素開口部PAの形状)や、画素ピッチによっては、交差部BMCにマイクロレンズMLの一部が存在することもある。
なお、本実施形態では、画素PxA及び画素開口部PAの平面視での形状は、正方形である。また、各画素開口部PAは、+X方向及び+Y方向において所定のピッチ(画素ピッチ)にて開口している。すなわち、画素PxAは、+X方向及び+Y方向において等間隔に配置されている。
以上のように、画素開口部PAは、ブラックマトリックスBMによって仕切られている。そして、画素PxAは、画素開口部PAと、画素開口部PAを+Y方向において挟む一対の延在部BMXのうち、+Y方向側に位置する延在部BMXにおける−Y方向側の半分と、−Y方向側に位置する延在部BMXにおける+Y方向側の半分と、画素開口部PAを+X方向において挟む一対の延在部BMYのうち、+X方向側に位置する延在部BMYにおける−X方向側の半分と、−X方向側に位置する延在部BMYにおける+X方向側の半分と、により構成される矩形部分となる。
なお、本実施形態では、平面視での延在部BMXの線幅(延在部BMXの+Y方向における寸法)と、平面視での延在部BMYの線幅(延在部BMYの+X方向における寸法)とは、略一致している。しかしながら、これに限らず、延在部BMX,BMYの線幅は、それぞれ異なっていてもよい。
[第1レンズアレイから出射された部分光束の光路]
図5は、縮径装置331によって縮径されていない光束(未縮径光束)が第1レンズアレイ332に入射された場合の入射領域AR1を示す図である。すなわち、図5は、本実施形態に係るプロジェクター1に対する比較例での第1レンズアレイ332における光束の入射領域AR1を示す図である。
光源装置31から出射された光束は、第1レンズアレイ332に入射される。第1レンズアレイ332は、図5に示すように、照明光軸Axに対する直交面にマトリックス状に配列された複数の第1レンズ3321を有する。そして、第1レンズアレイ332は、複数の第1レンズ3321のうち、光束の入射領域AR1に位置する第1レンズ3321によって、入射された光束を複数の部分光束に分割して出射する。
なお、光入射側から見た第1レンズ3321の形状は、光入射側から見た変調領域DAの形状の相似形である。本実施形態では、光入射側から見た変調領域DAの形状は、+X方向の寸法が+Y方向の寸法より長い略長方形状であり、例えば、4:3或いは16:9のアスペクト比を有する形状である。
第2レンズアレイ333は、第1レンズ3321と1対1で対応する第2レンズ3331(図6参照)が照明光軸Axに対する直交面にマトリックス状に配列された構成を有する。第2レンズ3331は、複数の第2レンズ3331によって、対応する第1レンズ3321から入射される部分光束を、重畳レンズ335(図1参照)とともに、変調領域DAに重畳させる。なお、光入射側から見た第2レンズ3331の形状も、光入射側から見た変調領域DAの形状の相似形である。
ここで、縮径装置331によって縮径されていない光束(未縮径光束)が第1レンズアレイ332に入射された場合、図5に示すように、複数の第1レンズ3321のうち、第1レンズアレイ332の中央側に位置する中央側レンズ3322だけでなく、第1レンズアレイ332の外縁側に位置する外縁側レンズ3323にも入射される。これら第1レンズ3321から出射された部分光束は、第2レンズアレイ333において対応する第2レンズ3331を介して変調領域DAに重畳される。
図6は、上記比較例において未縮径光束が各第1レンズ3321によって分割された部分光束の光路を示す図である。なお、図6においては、偏光変換素子334を通過する際の光路の変更を省略している。また、図6においては、各部分光束の光路を把握しやすくするために、実線及び点線を用いて部分光束の光路を示している。
図6に示すように、複数の第2レンズ3331のうち、第2レンズアレイ333の中央側に位置する中央側レンズ3332から出射された部分光束は、変調領域DAに対して小さな入射角(変調領域DAの法線に対する角度)で入射される。換言すると、中央側レンズ3332から出射された部分光束は、照明光軸Axに対して小さな交差角で交差して、変調領域DAに入射される。
一方、複数の第2レンズ3331のうち、第2レンズアレイ333の外縁側に位置する外縁側レンズ3333から出射された部分光束は、変調領域DAに対して大きな入射角で入射される。換言すると、外縁側レンズ3333から出射された部分光束は、照明光軸Axに対して大きな交差角で交差して、変調領域DAに入射される。
図7は、上記比較例において画素PxAに入射される光線の光路の一例を示す模式図である。
1つの画素PxAに入射された光線のうち、マイクロレンズMLの光軸Lxと平行で、かつ、マイクロレンズMLの中心に入射される光線以外の光線は、マイクロレンズMLによって屈折されて画素PxA内を進行する。このため、変調領域DAに対する入射角が大きい光線が画素PxAに入射された場合には、当該光線は、マイクロレンズMLによって屈折されて、画素PxAの内周縁に向かって進行する。
例えば、光軸Lxと平行な光線LA1(図7における一点鎖線の矢印にて示す光線LA1)がマイクロレンズMLの外縁側の部位に入射された場合、光線LA1は、上記のように、マイクロレンズMLの集光作用によって、平面視で画素開口部PAの中心近傍の位置を通過して、出射側偏光板363(図1参照)に向かって出射される。
一方、大きな入射角で画素PxAに入射された光線LA2(図7における実線の矢印にて示す光線LA2)は、マイクロレンズMLの集光作用によって、光軸Lxに対して大きな交差角で画素PxA内を進行する。このため、光線LA2は、画素PxAの内周縁に向かいやすくなり、ブラックマトリックスBMの内側側面に入射されやすくなる。
そして、ブラックマトリックスBMの内側側面に光線が入射されると、当該光線の偏光状態が変化する。このような光線は、意図せず出射側偏光板363にて吸収されたり、出射側偏光板363を通過したりするため、画像形成装置36によって形成される画像のコントラストの低下を招く。
図8は、第1レンズアレイ332において、縮径装置331によって縮径された光束(縮径済光束)の入射領域AR2を示す図である。なお、図8においては、未縮径光束の入射領域AR1を比較対象として示している。
これに対し、本実施形態に係るプロジェクター1は、光源装置31と第1レンズアレイ332との間に位置して、光源装置31から出射された光束を縮径する縮径装置331を備える。具体的に、縮径装置331は、照明光軸Axに対する直交面にて互いに直交する二方向における径を小さくする。このような縮径装置331として、本実施形態では、集光レンズと平行化レンズとを有するアフォーカル光学素子が採用されている。
縮径装置331によって、光源装置31から出射された光束(縮径済光束)は、図8に示すように、第1レンズアレイ332において、未縮径光束の入射領域AR1より小さい入射領域AR2に入射される。すなわち、縮径装置331によって縮径された光束は、複数の第1レンズ3321のうち、中央側レンズ3322に主に入射され、外縁側レンズ3323には、略入射されないか、僅かな光量のみ入射される。これら外縁側レンズ3323に入射される光量は、中央側レンズ3322に入射される光量に比べて僅かであるので、液晶装置4Aによる画像形成に、ほとんど寄与しない。
図9は、縮径装置331によって縮径された光束の光路、詳しくは、当該光束が第1レンズ3321によって分割された部分光束の光路を示す図である。なお、図9においても、偏光変換素子334を通過する際の光路の変更を省略している他、実線及び点線を用いて部分光束の光路を示している。
中央側レンズ3322から出射された部分光束は、図9に示すように、第2レンズアレイ333において対応する第2レンズ3331である中央側レンズ3332を介して、変調領域DAに重畳される。すなわち、変調領域DAに重畳される複数の部分光束は、主に中央側レンズ3332から出射された部分光束であり、これら部分光束は、変調領域DAに小さい入射角で入射される部分光束である。
このため、各画素PxAへの光線の入射角も小さくなるので、上記光線LA2のような、画素PxAのブラックマトリックスBMの内側側面に入射される光線の発生を抑制できる。従って、偏光状態が変化する光量を低減できるので、液晶装置4A、ひいては、画像形成装置36によって形成される画像のコントラストを改善できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
プロジェクター1は、光源装置31と、光変調装置としての液晶装置4Aと、投射光学装置37と、光源装置31及び液晶装置4Aの間に配置され、光源装置31から出射された光によって液晶装置4Aの変調領域DAを略均一に照明するインテグレーター照明光学装置33と、を備える。変調領域DAは、入射される光束を変調する領域であり、変調領域DAには、複数の画素PxAが配列されている。また、インテグレーター照明光学装置33は、縮径装置331と、第1レンズアレイ332と、第2レンズアレイ333とを備える。第1レンズアレイ332は、入射される光束を複数の部分光束に分割する複数の第1レンズ3321を有する。第2レンズアレイ333は、複数の第1レンズ3321に対応する複数の第2レンズ3331を有し、複数の部分光束を変調領域DAに重畳させる。縮径装置331は、光源装置31と第1レンズアレイ332との間に配置され、光源装置31から出射された光束を縮径する。
これによれば、第1レンズ3321によって分割され、第2レンズ3331を介して変調領域DAに入射される部分光束の入射角を小さくできる。このため、変調領域DAに配列された画素PxAに入射される光線の入射角を小さくでき、画素PxA内の配線部分に入射される光線の光量を低減できる。従って、偏光状態が変化される光量を低減できるので、形成及び投射される画像のコントラストの低下を抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を有する。しかしながら、液晶装置が有する画素の形状が異なる他、縮径装置の構成が異なる点で、本実施形態に係るプロジェクターは、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、本実施形態に係るプロジェクターが備える液晶装置4Bの一部を拡大して示す模式図である。詳述すると、図10は、液晶装置4Bの変調領域DBに配列された複数の画素PxBを光入射側から見た模式図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、液晶装置4Aに代えて液晶装置4Bを有し、また、縮径装置331が一方向のみに光束を縮径させる機能を有する他は、上記プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
液晶装置4Bは、上記液晶装置4Aと同様に、入射される色光を変調する光変調装置として採用されており、液晶装置4Aと同様の構成及び機能を有する。液晶装置4Bの変調領域DBに配列された複数の画素PxBの形状は、図10に示すように、液晶装置4Aの変調領域DAに配列された複数の画素PxAの形状と異なる。
具体的に、画素PxAの形状は、図4に示したように、平面視で略正方形状であり、画素開口部PAの形状も平面視で略正方形であった。これに対し、画素PxBの形状は、図10に示すように、平面視で+X方向における寸法が+Y方向における寸法より小さい略長方形状である。すなわち、光入射側から見た画素PxBの形状は、第1方向としての+X方向に短く、第2方向としての+Y方向に長い略長方形状である。そして、本実施形態においても、延在部BMXの線幅と延在部BMYの線幅とは同じであり、画素PxBの画素開口部PBの形状も、光入射側から見て+X方向に短く、+Y方向に長い略長方形状である。なお、上記と同様に、延在部BMX,BMYの線幅は、それぞれ異なっていてもよい。
このような画素PxBの形状により、例えば+Y方向側又は−Y方向側から大きな入射角で光線が入射される場合より、+X方向側又は−X方向側から大きな入射角で光線が入射される場合の方が、光線が画素PxB内のブラックマトリックスBMの内側側面に入射されやすい。そして、ブラックマトリックスBMの内側側面に入射される光量が多くなると、形成及び投射される画像のコントラストの低下を招く。
図11は、第1レンズアレイ332における未縮径光束の入射領域AR1と、縮径装置331によって縮径された光束の入射領域AR3とを示す図である。
ここで、未縮径光束は、略真円形状の光束である。未縮径光束は、図11に二点鎖線の入射領域AR1として示すように、複数の第1レンズ3321のうち、+X方向に対応する+D1方向における中央側に位置する中央側レンズ3322だけでなく、外縁側に位置する外縁側レンズ3323にも入射される。+Y方向に対応し、+D1方向に直交する+D2方向においても同様である。これら外縁側レンズ3323に入射された光は、上記のように、対応する第2レンズ3331に部分光束となって入射され、各第2レンズ3331から出射された部分光束は、大きな入射角で変調領域DBに入射される。
図12は、未縮径光束LS1の強度分布を示す図である。
未縮径光束LS1は、図12に示すように、中心から外縁側に向かうに従って強度が低下する。しかしながら、外縁側への強度の低下は緩やかであり、未縮径光束LS1の外縁側の部位では、強度はある程度高い。このため、未縮径光束LS1が第1レンズアレイ332に入射された場合、上記した外縁側レンズ3323から出射される部分光束も、ある程度強度は高い。
図13は、未縮径光束LS1を用いて形成された画像P1の輝度分布を示す図である。
未縮径光束LS1が第1レンズアレイ332及び第2レンズアレイ333を介して変調領域DBに入射されると、図13に示すように、液晶装置4Bによって形成される画像P1において、画素PxBの短手方向である±X方向における外縁部分の輝度が、中央部分の輝度に比べて低下する。すなわち、画像P1のコントラスト(輝度コントラスト)が低下している。
これは、以下の理由によるものと考えられる。
例えば、第2レンズアレイ333において+D1方向側又は−D1方向側の外縁側レンズ3333から出射され、+X方向側の外縁に位置する画素PxBに−X方向側から入射される光線の入射角は大きい。
同様に、第2レンズアレイ333における+D1方向側又は−D1方向側の外縁側レンズ3333から出射され、−X方向側の外縁に位置する画素PxBに+X方向側から入射される光線の入射角は大きい。
このため、変調領域DBの±X方向における外縁側に位置する画素PxB内を通過する光線のうち、画素PxBの短手方向である±X方向側に位置するブラックマトリックスBMの内側側面に入射される光線が多くなる。このことから、±X方向の外縁側に位置する画素PxBの輝度が低下し、上記コントラストの低下を招く。
これに対し、第2レンズアレイ333において+D1方向の中央に位置する第2レンズ3331から出射される部分光束の光量を増加させるとともに、外縁側に位置する第2レンズ3331から出射される光量を減少させて、変調領域DBにおける+X方向側及び−X方向側から大きな入射角で入射される光量を減少させることによって、ブラックマトリックスBMに入射される光量を低下させることが考えられる。
このような技術思想の下、本実施形態に係るプロジェクターでは、縮径装置331によって、画素PxBの短手方向である+X方向に対応する+D1方向において、光源装置31から出射された光束を縮径し、縮径された光束(縮径済光束)を第1レンズアレイ332に入射させている。
図14は、縮径済光束LS2の強度分布を示す図である。
具体的に、縮径装置331は、光源装置31から出射された略真円形状の光束を、図14に示すように、+D1方向において縮径する。すなわち、縮径装置331は、入射される光束における+D1方向側の部位を−D1方向側に縮径するとともに、−D1方向側の部位を+D1方向側に縮径する。これにより、第1レンズアレイ332に入射される縮径済光束LS2は、+X方向に対応する+D1方向に短径を有し、+Y方向に対応する+D2方向に長径を有する略楕円形状の光束となる。
このような縮径装置331として、本実施形態ではシリンドリカルレンズが採用されている。
縮径済光束LS2において、中央側から外縁側に向かうに従って強度が低下することは、未縮径光束LS1と同様である。しかしながら、縮径済光束LS2において、強度が高い領域は、+D1方向における中央部分に集約され、縮径済光束LS2における+D1方向の中央部分の強度は、未縮径光束LS1における+D1方向の中央部分の強度より高くなっている。一方で、中央部分から外縁側への強度の低下は、未縮径光束LS1に比べて急である。なお、縮径済光束LS2全体の強度は、縮径装置331の屈折による損失を除けば、未縮径光束LS1全体の強度と同じである。
第1レンズアレイ332における縮径済光束LS2の入射領域AR3は、図11に実線の領域として示すように、複数の第1レンズ3321のうち、+D1方向における中央側に位置する中央側レンズ3322を含む一方で、外縁側に位置する外縁側レンズ3323を含まない。このため、未縮径光束LS1から分割された部分光束が入射される場合に比べて、変調領域DBには、±X方向側から大きな角度で入射される光束は少なくなり、小さな入射角で入射される部分光束が多くなる。
図15は、縮径済光束LS2を用いて形成された画像P2の輝度分布を示す図である。
これにより、例えば、+X方向側の外縁に位置する画素PxBに−X方向側から大きな入射角で光線が入射されること、及び、−X方向側の外縁に位置する画素PxBに+X方向側から大きな入射角で光線が入射されることを抑制できる。
このため、特に変調領域DBの±X方向側の外縁部分に位置する画素PxBにおいて、ブラックマトリックスBMの内側側面に入射される光線量を低減できる。これにより、図15に示すように、液晶装置4Bによって形成される画像P2の±X方向側の外縁部分の輝度が改善される。従って、画像P2のコントラストが、画像P1に比べて改善される。
更に、上記液晶装置4Bを通過する際に偏光状態が変化する光が生じにくくなっていることから、全白画像の形成時に出射側偏光板363によって吸収される光量を低減できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
縮径装置331は、本実施形態では、+D1方向において縮径し、+D2方向において縮径しないシリンドリカルレンズである。これによれば、縮径装置331を簡易に構成できる。
変調領域DBに配列された複数の画素PxBのそれぞれは、光の入射側から見て+X方向に短く、+Y方向に長い略長方形状に形成され、画素PxBの画素開口部PBも、光の入射側から見て+X方向に短く、+Y方向に長い略長方形状である。そして、縮径装置331は、+X方向に応じた+D1方向において、入射される光束を縮径する。
これによれば、変調領域DBに入射される光の+X方向における入射角を小さくできる。詳述すると、+X方向側から画素PxBに入射される光線の入射角、及び、−X方向側から画素PxBに入射される光線の入射角を小さくできる。従って、画素PxBの形状が上記形状であっても、画素PxB内のブラックマトリックスBMに入射される光量を低減でき、偏光状態が変化される光量を低減できるので、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第2実施形態に係るプロジェクターと同様の構成を有するが、偏光変換素子334の向きが規定されている点で、第2実施形態に係るプロジェクターと相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
[偏光変換素子の構成]
図16は、本実施形態に係るプロジェクターが備える偏光変換素子334を光出射側から見た分解斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成を有する。すなわち、本実施形態に係るプロジェクターは、偏光変換素子334を備える。
偏光変換素子334は、第2レンズアレイ333から入射される光束を、一種類の直線偏光に揃えて重畳レンズ335に出射する。偏光変換素子334は、図16に示すように、偏光変換部7と、偏光変換部7の光入射側に配置される遮光板8と、を備える。
なお、以下の説明では、照明光軸Axに沿って偏光変換素子334を通過する光の進行方向を+E3方向とし、+E3方向に直交し、かつ、互いに直交する二方向を+E1方向及び+E2方向とする。また、図示を省略するが、+E1方向の反対方向を−E1方向とする。−E2方向及び−E3方向も同様である。
[遮光板の構成]
遮光板8は、ステンレスやアルミニウム合金等によって形成されており、偏光変換部7において後述する偏光分離部73に対応する長方形状の複数の開口部81を有する。各第2レンズ3331から出射された部分光束は、各開口部81を介して、偏光変換部7において対応する偏光分離部73に入射される。これにより、部分光束が、偏光変換部7の反射部74に直接入射されることが抑制される。
[偏光変換部の構成]
図17は、偏光変換素子334を示す断面図である。詳述すると、図17は、+E1方向及び+E3方向により規定される平面に沿う偏光変換素子334の断面を示す図である。なお、図17においては、偏光変換素子334を通過する光のうち、s偏光光の光路を、黒丸を付した実線によって示し、p偏光光の光路を、直交線を付した実線によって示している。
偏光変換部7は、図17に示すように、入射光束を2種類の直線偏光に分離して出射する偏光分離素子アレイ71と、複数の位相差部75(751〜756)と、を有する。
偏光分離素子アレイ71は、複数の基材72、複数の偏光分離部73及び複数の反射部74を有する。偏光分離素子アレイ71は、+E1方向における中央を通り、かつ、+E2方向に沿う中心線CTを中心として線対称に構成されている。中心線CTは、照明光軸Axと交差する。
複数の基材72は、それぞれ透光性材料(例えば白板ガラス)により形成された柱状体であり、+E1方向に配列されている。複数の基材72には、+E1方向及び+E3方向によって規定される平面に沿う断面が直角二等辺三角形の基材721と、当該平面に沿う断面が平行四辺形の基材722とが含まれ、これらが組み合わされて、全体として板状の偏光分離素子アレイ71が形成されている。偏光分離部73及び反射部74は、各基材72間に位置している。
偏光分離部73(731〜736)及び反射部74(741〜746)は、図16に示したように、光入射側(−E3方向側)から見て長手方向が+E2方向に沿う矩形状にそれぞれ形成されている。そして、図17に示すように、それぞれ同数の偏光分離部73(731,733,735)及び反射部74(741,743,745)が、中心線CTから+E1方向にそれぞれ交互に配置されている。同様に、それぞれ同数の偏光分離部73(732,734,736)及び反射部74(742,744,746)が、中心線CTから−E1方向にそれぞれ交互に配置されている。偏光分離部73及び反射部74は、照明光軸Axに対して略45°傾斜している。
偏光分離部73は、s偏光及びp偏光を含む偏光光束を2種類の直線偏光に分離する層であり、入射された光のうち一方の直線偏光を透過させ、他方の直線偏光を反射させる誘電体多層膜により構成されている。なお、本実施形態では、偏光分離部73は、p偏光(第1直線偏光)を透過させ、s偏光光(第2直線偏光)を反射させる。
反射部74は、反射部74と隣り合う1つの偏光分離部73と組で機能する。反射部74は、対応する偏光分離部73にて反射されたs偏光を、偏光分離部73を透過するp偏光の進行方向と略平行に+E3方向側に反射させる。このような反射部74は、誘電体多層膜によって形成された反射膜により構成されている。
位相差部75(751〜756)は、偏光分離素子アレイ71から出射される2種類の直線偏光のうち、一方の直線偏光の偏光方向を90°回転させて、他方の直線偏光に変換する。位相差部75は、偏光分離素子アレイ71の光出射面のうち、偏光分離部73を透過したp偏光が出射される部分に設けられている。換言すると、偏光分離素子アレイ71を光出射側(+E3方向側)から見て、偏光分離部736,734,732,731,733,735のそれぞれと重なる位置に、位相差部756,754,752,751,753,755が配置されている。そして、各位相差部75は、偏光分離部73を透過したp偏光を通過させる過程にてs偏光に変換する。
このような偏光変換素子334が画像投射装置3に設けられていることにより、液晶装置4Bに一種類の直線偏光を入射させることができるので、液晶装置4Bによる光の利用効率を向上させることができる。
なお、図17に示したように、1つの偏光分離部73には、第2レンズアレイ333の複数の第2レンズ3331のうち、偏光分離部73の長手方向である+E2方向に応じた方向に並んだ複数の第2レンズ3331から出射された部分光束が入射される。例えば、+E2方向が+D2方向と対応するように、偏光変換素子334が配置されている場合、1つの偏光分離部73には、+D2方向に沿う1列を構成する複数の第2レンズ3331から出射された部分光束が入射される。このため、偏光変換素子334が有する偏光分離部73の数は、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向に対応する方向に配列された第2レンズ3331の数と一致し、また、反射部74の数は、偏光分離部73の数と一致する。そして、1つの偏光分離部73と、当該1つの偏光分離部73と隣り合う反射部74とは、組となって機能する。
[未縮径光束から分割された部分光束の形状]
図18は、本実施形態に係るプロジェクターの比較例として示すものであり、縮径装置331が設けられていない場合に、第1レンズアレイ332及び第2レンズアレイ333によって分割された部分光束の形状を示す図である。換言すると、図18は、未縮径光束LS1が第1レンズアレイ332によって分割されて、第2レンズアレイ333から出射された部分光束LS11の照明光軸Axに対する直交面での形状を示す図である。
なお、図18及び後述する図19に示す+D1方向及び+D2方向は、上記のように、液晶装置4Bに対してそれぞれ設定された+X方向及び+Y方向に対応する方向である。すなわち、+D1方向は、変調領域DBの長手方向に対応するとともに、縮径装置331による光の縮径方向と平行な方向であり、+D2方向は、変調領域DBの短手方向に対応する。
上記未縮径光束LS1が各レンズアレイ332,333によって複数の部分光束LS11に分割される場合、第2レンズアレイ333における+D1方向及び+D2方向の略中央に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束(中央の部分光束)の形状は、図18に示すように、+D1方向の寸法と+D2方向の寸法とが同じ略正方形状である。
一方、第2レンズアレイ333における+D2方向の中央で、+D1方向の両端側に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束の形状は、+D2方向の寸法に比べて+D1方向の寸法が小さい長方形状である。これら部分光束における+D2方向の寸法は、上記中央の部分光束における+D2方向の寸法と同じである。
他方、第2レンズアレイ333における+D1方向の中央で、+D2方向の両端側に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束の形状は、+D1方向の寸法に比べて+D2方向の寸法が小さい長方形状となる。これら部分光束における+D1方向の寸法は、中央側部分光束における+D1方向の寸法と同じである。
なお、第2レンズアレイ333における+D1方向の両端で、かつ、+D2方向の両端に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束の光量、すなわち、第2レンズアレイ333において四隅近傍に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束の光量は、中央の部分光束の光量に比べて僅かであり、上記のように、液晶装置4Bによる画像形成にほとんど寄与しない。
このような部分光束LS11が偏光変換素子334に入射される場合、偏光変換素子334は、例えば、偏光変換素子334に設定された+E3方向が、偏光変換素子334に入射される光の進行方向と平行となる状態で、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向である+E1方向が、+D1方向と平行となるように配置される。すなわち、遮光板8において光入射側から見て長方形状の開口部81の長手方向が+D2方向に沿い、短手方向が+D1方向に沿うように配置される。換言すると、偏光変換素子334は、+E1方向が+D1方向と平行となり、+E2方向が+D2方向と平行となるように配置される。
これにより、各第2レンズ3331から出射された部分光束は、遮光板8にほぼ入射されずに、遮光板8の開口部81を通過して、対応する偏光分離部73に入射される。従って、偏光変換素子334を通過する際に光量の損失が生じることが抑制される。
[縮径済光束から分割された部分光束の形状]
図19は、縮径装置331によって縮径された縮径済光束LS2がレンズアレイ332,333によって分割された部分光束LS21の形状を示す図である。換言すると、図19は、縮径済光束LS2が第1レンズアレイ332によって分割されて、第2レンズアレイ333から出射された部分光束LS21の照明光軸Axに対する直交面での形状を示す図である。
シリンドリカルレンズである縮径装置331によって縮径された縮径済光束LS2が各レンズアレイ332,333によって複数の部分光束に分割される場合、第2レンズアレイ333における+D1方向及び+D2方向の略中央に位置する第2レンズ3331から出射された部分光束(中央の部分光束)の形状は、図19に示すように、+D1方向の寸法が+D2方向の寸法より大きい略長方形状である。また、他の第2レンズ3331から出射された部分光束も、同様に、+D1方向の寸法が+D2方向の寸法より大きい略長方形状である。
このような部分光束LS21に対し、上記と同様に偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向である+E1方向が、+D1方向と平行となるように、偏光変換素子334が配置されていると、各部分光束LS21の+D1方向における少なくとも一部が、反射部74に向かって進行する。このような一部の光は、偏光分離部73に適切な方向から入射しないため、液晶装置4Bによる画像形成に寄与しない光となる。
このように、液晶装置4Bに入射される光量が減少するため、当該液晶装置4Bによって形成される画像、ひいては、プロジェクターから投射される画像の明るさが低下する。
なお、本実施形態では、偏光変換素子334は、上記のように遮光板8を有するので、上記一部の光は、遮光板8に入射されて遮蔽される。
図20は、第2レンズアレイ333に対する偏光変換素子334の向きを示す斜視図である。
これに対し、本実施形態では、偏光変換素子334は、図20に示すように、偏光変換素子334に設定された+E3方向が、偏光変換素子334に入射される光の進行方向と平行となる状態で、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向である+E1方向が、縮径装置331による光の縮径方向に直交する方向である+D2方向に応じた方向となり、偏光分離部73及び反射部74の長手方向である+E2方向が、縮径装置331による光の縮径方向である+D1方向に応じた方向となるように配置される。すなわち、遮光板8における開口部81の長手方向である+E2方向が、第2レンズ3331の長手方向である+D1方向に応じた方向となり、開口部81の短手方向である+E1方向が、第2レンズ3331の短手方向である+D2方向に応じた方向になるように配置される。換言すると、偏光変換素子334は、+E3方向が、偏光変換素子334に入射される光の進行方向と平行となる状態で、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向である+E1方向が、第2レンズ3331の短手方向である+D2方向に応じた方向となり、偏光分離部73及び反射部74の長手方向である+E2方向が、第2レンズ3331の長手方向である+D1方向に応じた方向となるように配置される。
これにより、各第2レンズ3331から出射された部分光束、すなわち、+D1方向に長い略長方形状の部分光束の一部が、反射部74に向かって進行して遮光板8によって遮蔽されることを抑制できる。従って、液晶装置4Bによって形成される画像、ひいては、プロジェクターから投射される画像の明るさが低下することを抑制できる。
なお、図16及び図17では、偏光分離部73及び反射部74は、それぞれ6つずつ図示されていた。しかしながら、上記のように、偏光変換素子334が配置される場合には、第2レンズアレイ333の+D2方向における第2レンズ3331の数に応じて、偏光分離部73及び反射部74の組数を設定すればよい。これにより、1つの第2レンズ3331から出射された部分光束を、対応する偏光分離部73に入射させることができる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターは、第2実施形態にて示したプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
第2レンズアレイ333と液晶装置4Bとの間に設けられ、入射される光を一種類の直線偏光に揃える偏光変換素子334は、複数の偏光分離部73、複数の反射部74及び位相差部75を備える。偏光分離部73は、入射される光のうち第1直線偏光(p偏光)を透過し、第2直線偏光(s偏光)を反射させる。反射部74は、偏光分離部73によって反射された第2直線偏光を、偏光分離部73を透過した第1直線偏光の進行方向と略平行に反射させる。位相差部75は、偏光分離部73を透過した第1直線偏光を第2直線偏光に変換する。これにより、液晶装置4Bに適した直線偏光を液晶装置4Bに入射させることができるので、液晶装置4Bによる光の利用効率を向上させることができる。
また、偏光変換素子334において、偏光分離部73及び反射部74は、縮径装置331による光の縮径方向(+D1方向)に対する直交方向に応じた方向に並んで配置されている。これによれば、第2レンズ3331から出射された部分光束の一部が、反射部74に向かって進行して遮光板8によって遮蔽されることを抑制でき、当該部分光束の全体を偏光分離部73に入射させやすくすることができる。従って、液晶装置4Bに入射される光量が低減されることを抑制でき、液晶装置4Bによって形成される画像、ひいては、プロジェクターによって投射される画像の明るさが低下することを抑制できる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成を有するが、出射される光束の形状を調整する構成が光源装置に設けられている点で、第2実施形態にて示したプロジェクターと相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図21は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置31Dの構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、光源装置31に代えて光源装置31Dを有する他は、上記第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成及び機能を有する。
光源装置31Dは、上記光源装置31と同様に、光学装置32に入射される光を出射する。光源装置31Dは、図21に示すように、光源部310、アフォーカル光学素子311、第1位相差素子312、ホモジナイザー光学素子313、光合成素子314、第2位相差素子315、第1集光素子316、光拡散装置317、第2集光素子318、波長変換装置319及び第3位相差素子RPを備える。
光源部310、アフォーカル光学素子311、第1位相差素子312、ホモジナイザー光学素子313、第2位相差素子315、第1集光素子316及び光拡散装置317は、光源装置31Dに設定された第1照明光軸Ax1上に配置される。一方、第2集光素子318、波長変換装置319及び第3位相差素子RPは、同じく光源装置31Dに設定され、第1照明光軸Ax1に交差する第2照明光軸Ax2上に配置される。この第2照明光軸Ax2の延長線上に、光学装置32(インテグレーター照明光学装置33)が配置される。また、光合成素子314は、第1照明光軸Ax1と第2照明光軸Ax2との交差部分に配置される。
光源部310は、光源光を出射する。光源部310は、それぞれ光源としての第1光源3101及び第2光源3102と、光合成部材3103と、を有する。
第1光源3101は、第1照明光軸Ax1に沿って光を出射する。第1光源3101は、光源アレイSAと、光源アレイSAから出射された光を平行化するとともに縮径させる平行化素子(図示省略)と、を有する。
光源アレイSAは、LD(Laser Diode)である固体光源SSがマトリックス状に複数配列された構成を有する。これら固体光源SSは、s偏光の青色光(例えばピーク波長が440nmの青色光)を、光源光として出射する。
第2光源3102は、第1光源3101とは異なる方向から光を出射する。第2光源3102は、図示を省略するが、第1光源3101と同様に、光源アレイSA及び平行化素子を有する。
なお、本実施形態では、第1光源3101及び第2光源3102から出射される光は、s偏光であるが、各光源3101,3102から出射される光源光は、p偏光であってもよい。また、各光源3101,3102が、s偏光の青色光を出射する固体光源SSと、p偏光の青色光を出射する固体光源SSとを有する構成としてもよい。この場合、後述する第1位相差素子312を省略できる。
光合成部材3103は、第1光源3101及び第2光源3102のそれぞれから出射された光を合成して、アフォーカル光学素子311に向けて出射する。
なお、光源部310は、第1光源3101のみ有する構成であってもよく、更に多くの光源を有する構成であってもよい。光源部310が第1光源3101のみ有する場合には、光合成部材3103を省略できる。
アフォーカル光学素子311は、集光レンズ3111及び平行化レンズ3112を有し、光源部310から入射される光源光を縮径した後、平行化して出射する。具体的に、アフォーカル光学素子311は、第1照明光軸Ax1に直交し、かつ、互いに直交する二方向のそれぞれにおいて、光源部310から出射された光束を縮径する。
第1位相差素子312は、アフォーカル光学素子311から入射されるs偏光の光源光の一部をp偏光の光源光に変換して、s偏光とp偏光とが混在した光源光をホモジナイザー光学素子313に出射する。なお、第1位相差素子312は、本実施形態では、アフォーカル光学素子311の光出射側に位置するが、アフォーカル光学素子311の光入射側や、集光レンズ3111と平行化レンズ3112との間に位置していてもよい。
ホモジナイザー光学素子313は、光拡散装置317及び波長変換装置319に入射される光源光の照度分布を均一化する均一化装置であり、本発明の形状変換装置に相当する。ホモジナイザー光学素子313は、それぞれ上記したレンズアレイ332,333と同様の構成を有する第1マルチレンズ3131及び第2マルチレンズ3133を有する。すなわち、ホモジナイザー光学素子313は、第1位相差素子312から入射される光源光を、第1マルチレンズ3131が有する複数の小レンズ3132によって複数の部分光束に分割し、分割された複数の部分光束を、第1照明光軸Ax1において第1マルチレンズ3131の後段に位置する第2マルチレンズ3133が有する複数の小レンズ3134によって、光拡散装置317及び波長変換装置319のそれぞれの被照明領域に重畳させる。なお、小レンズ3132と小レンズ3134とは、1対1で対応する。
このようなホモジナイザー光学素子313の構成については、後に詳述する。
光合成素子314は、第1照明光軸Ax1及び第2照明光軸Ax2のそれぞれに対して略45°傾斜した偏光分離層3141を有する。
偏光分離層3141は、ホモジナイザー光学素子313を介して入射される光源光に含まれるs偏光とp偏光のうち、p偏光(第2光)を、第1照明光軸Ax1に沿って第2位相差素子315側に通過させ、s偏光(第1光)を、第2照明光軸Ax2に沿って第2集光素子318側に反射させる。すなわち、光合成素子314は、光分離装置として機能する。
また、偏光分離層3141は、第2位相差素子315を介して光拡散装置317から入射される光源光(青色光)を第2照明光軸Ax2に沿って第3位相差素子RP側に反射させ、第2集光素子318を介して波長変換装置319から入射される蛍光を第2照明光軸Ax2に沿って第3位相差素子RP側に通過させる。これにより、偏光分離層3141は、青色光と蛍光とを合成する。すなわち、光合成素子314は、光合成装置としても機能する。
第2位相差素子315は、光合成素子314から入射されるp偏光の光源光を円偏光の光源光に変換し、第1集光素子316から入射される光源光(当該円偏光とは逆廻りの円偏光)をs偏光に変換する。
第1集光素子316は、第2位相差素子315を通過した光源光を光拡散装置317に集光し、また、光拡散装置317から入射される光源光を平行化する。
光拡散装置317は、光拡散素子3171と、光拡散素子3171を回転させる回転装置3172と、を有する。
光拡散素子3171は、回転装置3172による回転軸を中心とする環状の反射層を有する。この反射層は、波長変換装置319にて生成及び出射される蛍光と同様の拡散角で、入射される光源光を拡散させる。具体的に、当該反射層は、入射光をランバート反射させる。
光拡散素子3171にて拡散反射された光源光は、第1集光素子316を介して再び第2位相差素子315に入射される。光拡散素子3171に入射された円偏光は、光拡散素子3171にて反射されて逆廻りの円偏光となり、第2位相差素子315を通過する過程にてs偏光の光源光に変換される。
第2集光素子318には、ホモジナイザー光学素子313を通過して上記偏光分離層3141にて反射されたs偏光の光源光が入射される。この第2集光素子318は、入射される光源光を波長変換装置319の被照明領域(後述する波長変換層3193)に集光し、また、当該波長変換装置319から入射される蛍光を平行化する。
波長変換装置319は、波長変換素子3191及び回転装置3195を有する。
波長変換素子3191は、入射された光の波長を変換する光学素子である。この波長変換素子3191は、回転装置3195によって回転される円盤状の支持体3192と、支持体3192における光入射面に位置する波長変換層3193及び反射層3194と、を有する。
波長変換層3193は、光源光の入射によって励起されて非偏光光である蛍光(例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光)を拡散出射する蛍光体を含む蛍光体層である。すなわち、波長変換層3193は、光源光である青色光を蛍光に波長変換する。
反射層3194は、波長変換層3193と支持体3192との間に配置され、波長変換層3193から入射される蛍光を第2集光素子318側に反射させる。
このような波長変換素子3191から拡散出射された蛍光は、第2照明光軸Ax2に沿って、第2集光素子318、偏光分離層3141及び第3位相差素子RPを通過して、インテグレーター照明光学装置33に入射される。すなわち、当該蛍光は、偏光分離層3141によって青色光である光源光と合成され、白色の照明光として、第3位相差素子RPに入射される。
第3位相差素子RPは、光合成素子314から入射される白色の照明光をs偏光及びp偏光が混在する円偏光や直線偏光に変換する。第3位相差素子RPを介した照明光は、上記した光学装置32のインテグレーター照明光学装置33に入射される。
ここで、光源装置31Dでは、形状変換装置としてのホモジナイザー光学素子313は、入射される光束の形状を変換して出射する。具体的に、ホモジナイザー光学素子313は、縮径装置331による光の縮径方向である+D1方向に対応する方向の径が小さく、+D2方向に対応する方向の径が大きい形状に、入射光束の形状を変換して出射する。
詳述すると、第1マルチレンズ3131が有する複数の小レンズ3132及び第2マルチレンズ3133が有する複数の小レンズ3134は、それぞれ光入射側から見て、縮径装置331による光の縮径方向である+D1方向に対応する方向に短く、+D2方向に対応する方向に長い略長方形状に形成されている。このため、ホモジナイザー光学素子313に入射された光束は、主に+D1方向に対応する方向の径が、+D2方向に対応する方向の径より小さい複数の部分光束に分割される。
このようなホモジナイザー光学素子313を介して波長変換層3193に入射される光束、及び、光拡散素子3171に入射される光束も、上記した形状の光束となる。このため、波長変換装置319から拡散出射される蛍光、及び、光拡散装置317から拡散出射される青色光は、略楕円形状の光束となる。
そして、これら蛍光及び青色光が偏光分離層3141によって合成され、第3位相差素子RPを介して光源装置31Cから出射される照明光は、+D1方向に応じた方向(画素PxBの短手方向である+X方向に応じた方向)に短径を有し、+D2方向に応じた方向(画素PxBの長手方向である+Y方向に応じた方向)に長径を有する略楕円形状の光束となる。
図22は、第1レンズアレイ332に入射される縮径済光束LS3の強度分布を示す図である。
このような光源装置31Dから出射されて、上記第2及び第3実施形態にて示した縮径装置331によって縮径された縮径済光束LS3は、第1レンズアレイ332に入射される。縮径済光束LS3は、図22に示すように、縮径済光束LS2に比べて+D1方向において更に縮径されて、+D1方向に沿う短径が小さい略楕円形状の光束となる。このため、縮径済光束LS3は、縮径済光束LS2に比べて+D1方向における中央部分の強度がより高められ、+D1方向における外縁部分の強度がより低減された光束となる。なお、縮径装置331は、本実施形態では、+D2方向における光束の縮径を行わない。
図23は、第1レンズアレイ332における縮径済光束LS3の入射領域AR3を示す図である。なお、図23においては、未縮径光束LS1の入射領域AR1及び縮径済光束LS2の入射領域AR2を、入射領域AR3に対する比較対象として、それぞれ一点鎖線及び点線にて示している。
このような縮径済光束LS3の第1レンズアレイ332における入射領域AR3は、図23に示すように、上記未縮径光束LS1の入射領域AR1より+D1方向において小さく、上記縮径済光束LS2の入射領域AR2より+D1方向において更に小さい。
これにより、縮径済光束LS2が第1レンズアレイ332に入射される場合に比べて、+X方向側の外縁に位置する画素PxBに−X方向側から大きな入射角で光線が入射されること、及び、−X方向側の外縁に位置する画素PxBに+X方向側から大きな入射角で光線が入射されることを更に抑制できる。
なお、図19にて示したように、縮径済光束LS2が各レンズアレイ332,333によって複数の部分光束LS21に分割されると、各部分光束LS21の形状は、+D1方向の寸法が+D2方向の寸法より大きい略長方形状となる。この場合、上記のように、偏光変換素子334の偏光分離部73に、各部分光束LS21における一部の光が入射しないことから、液晶装置4Bによって形成される画像の明るさが低下する。
図24は、縮径済光束LS3がレンズアレイ332,333によって分割された部分光束LS31の形状を示す図である。換言すると、図24は、縮径済光束LS3が第1レンズアレイ332によって分割されて、第2レンズアレイ333から出射された部分光束LS31の照明光軸Axに対する直交面での形状を示す図である。
これに対し、縮径済光束LS3がレンズアレイ332,333によって分割された複数の部分光束LS31の照明光軸Axに対する直交面における形状は、図24に示すように、+D1方向に大きい略長方形状ではなく、部分光束LS11(図18参照)と同様に、+D1方向における寸法と+D2方向における寸法とが略一致する略正方形状となる。
このため、+D1方向に対する直交方向に応じて偏光分離部73及び反射部74を並べなくても、各部分光束LS31の一部が遮光板8によって遮蔽されることを抑制できる。すなわち、各部分光束LS31の略全てを、それぞれ対応する偏光分離部73に入射させることができる。従って、液晶装置4Bの画像形成に寄与する光が減少することを抑制でき、液晶装置4Bによって形成される画像の明るさが低減することを抑制できる。
なお、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向は、+D1方向に直交する方向(+D2方向)に応じた方向でなくてもよく、+D1方向に応じた方向でもよい。
図25は、縮径済光束LS3を用いて形成された画像P3の輝度分布を示す図である。
そして、各部分光束LS31が変調領域DBに重畳されると、液晶装置4Bによって形成される画像P3における+X方向の輝度分布は、図25に示すように、画像P2に比べてより平坦となる。すなわち、画像P3では、画素PxBの短手方向である+X方向における外縁部分の輝度が高められ、画像P3の輝度分布が画像P2の輝度分布より更に適正化される。従って、画像P3のコントラストが、画像P1だけでなく、画像P2に比べても改善される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
光源装置31Dは、それぞれ光源としての第1光源3101及び第2光源3102を有する光源部310と、形状変換装置としてのホモジナイザー光学素子313と、光合成素子314と、波長変換装置319と、光拡散装置317と、を備える。
ホモジナイザー光学素子313は、光源部310から出射された光束を、+X方向に応じた方向の径が短く、+Y方向に応じた方向の径が長い形状(例えば略長方形状)の部分光束に変換し、光分離装置として機能する光合成素子は、ホモジナイザー光学素子313によって縮径された光束を、第1光(s偏光)及び第2光(p偏光)に分離する。波長変換装置319は、第1光の波長を変換して蛍光を出射し、光拡散装置317は、第2光である青色光を拡散させる。そして、光合成装置としても機能する光合成素子314は、蛍光及び青色光を合成する。これによれば、ホモジナイザー光学素子313から出射された各部分光束の短手方向と、縮径装置331による入射光束の縮径方向とが同じ方向となるので、縮径装置331によって第1レンズアレイ332に入射される光束を+D1方向において更に縮径できる。従って、+X方向において変調領域DBに入射される光の入射角を更に小さくできるので、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
また、光源装置31Dから出射された光束は、+D1方向に径が小さい光束である。そして、縮径装置331が当該光束を更に+D1方向において縮径することにより、レンズアレイ332,333を介した各部分光束LS31の形状を、略正方形状とすることができる。これにより、各部分光束LS31の一部が、偏光変換素子334の遮光板8によって遮蔽されることを抑制できるので、形成される画像の明るさが低下することを抑制できる。
ホモジナイザー光学素子313は、入射される光束を複数の部分光束に分割する第1マルチレンズ3131と、第1マルチレンズ3131の後段に配置された第2マルチレンズ3133と、を有する。これによれば、波長変換装置319及び光拡散装置317に入射される光束の照度分布を均一化できる。
また、各マルチレンズ3131,3133が有する複数の小レンズ3132,3134は、+D1方向に応じた方向に小さく、+D2方向に応じた方向に大きい形状を有する。これによれば、波長変換装置319及び光拡散装置317に、+D1方向に応じた方向の径が+D2方向に応じた方向の径より小さい部分光束を重畳させて入射させることができる。このため、光源装置31Dから出射される光束の形状を、+D1方向に応じた方向の径が+D2方向に応じた方向の径より小さい形状とすることができる。そして、当該光束を縮径装置331が+D1方向において縮径するので、変調領域DBに入射される光の入射角を確実に小さくできる。従って、液晶装置4Bによって形成されて投射される画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第2〜第4実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成を備えるが、偏光変換素子の配置が画素の形状に応じて設定されている点に特徴を有する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図26は、本実施形態に係るプロジェクターにおける偏光変換素子334の配置を示す図であり、偏光変換素子334を示す断面図でもある。
本実施形態に係るプロジェクターは、第2〜第4実施形態のうちのいずれかにて示したプロジェクターと同様の構成及び機能を有する。そして、本実施形態に係るプロジェクターが備える偏光変換素子334の構成は、上記した偏光変換素子334と同じである。
ここで、偏光変換素子334を通過した光の光束径について説明する。
図16に示したように、上記構成を有する偏光変換素子334では、偏光分離部73及び反射部74は、+E2方向に長い矩形状に形成されている。このため、図示を省略するが、光束(対応する第2レンズ3331から出射された複数の部分光束の全体)が偏光変換素子334を通過する前と後とで、+E2方向における光束径は同じである。
一方、偏光変換素子334では、偏光分離部73及び反射部74が+E1方向に交互に複数配列されている。このため、図26に示すように、偏光変換素子334から出射された光束は、偏光変換素子334に入射される前の光束に比べて+E1方向において広がる。
具体的に、最も+E1方向側に位置する偏光分離部73(例えば図26においては偏光分離部735)に入射された部分光束に含まれる第1直線偏光は、偏光分離部73を透過する。一方、第2直線偏光は、偏光分離部73にて+E1方向側に反射され、対応する反射部74にて+E3方向に反射される。このように、偏光変換素子334に入射された光束の径は、+E1方向側に広がる。
なお、偏光変換素子334は、上記のように、中心線CTを中心として線対称に構成されている。このため、最も−E1方向側に位置する偏光分離部73(例えば図26においては偏光分離部736)に入射された部分光束に含まれる第1直線偏光は、偏光分離部73を透過する。一方、第2直線偏光は、偏光分離部73にて−E1方向側に反射され、対応する反射部74にて+E3方向に反射される。このように、偏光変換素子334に入射された光束の径は、−E1方向側に広がる。
すなわち、中心線CTを中心として線対称に構成された偏光変換素子334に入射された光束は、+E1方向側及び−E1方向側に径が広げられる。
ここで、シリンドリカルレンズである縮径装置331は、上記のように、入射される光束を、画素PxBの短手方向である+X方向に応じた方向において縮径させる。このため、偏光分離部73及び反射部74が+X方向に応じた方向に並んでいる場合、縮径装置331の光路後段に位置する偏光変換素子334によって、縮径装置331による光束の縮径方向において、光束は広がってしまう。
これに対し、本実施形態では、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向(+E1方向)は、縮径装置331による光の縮径方向である+D1方向に直交する+D2方向に応じた方向とされている。すなわち、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向は、画素PxBの長手方向である+Y方向に応じた方向として設定され、偏光分離部73及び反射部74の長手方向(+E2方向)は、画素PxBの短手方向である+X方向に応じた方向として設定される。このような偏光分離部73及び反射部74の配置は、上記第3実施形態にて示した配置と同じである。
これにより、画素PxBの短手方向に応じた方向に、偏光変換素子334を通過する光束が広げられてしまうことを抑制できる。従って、変調領域DBにおいて、±X方向における外縁側に位置する画素PxBに、大きな入射角で光線が入射されることを抑制でき、形成される画像のコントラストを改善できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、第2〜第4実施形態にて示したプロジェクターと同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
偏光分離部73及び反射部74は、縮径装置331による光束の縮径方向(+D1方向)に直交する方向、すなわち、画素PxBの長手方向に応じて並んでいる。これによれば、偏光変換素子334を通過する際に、縮径装置331による光束の縮径方向において光束が広げられてしまうことを抑制できる。従って、画像のコントラストの低下を効果的に抑制できる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記各実施形態にて示した構成の一部を組み合わせてもよい。
上記第1実施形態では、液晶装置4Aの変調領域DAには、光入射側から見て正方形状の画素PxAが配列され、画素PxAの画素開口部PAも、光入射側から見て正方形状であるとした。そして、縮径装置331は、光源装置31から入射される光束全体を縮径し、第1レンズアレイ332に入射させるとした。しかしながら、これに限らず、第1実施形態において縮径装置331は、上記第2〜第5実施形態と同様に、変調領域DAの+X方向に応じた方向に縮径し、+Y方向に応じた方向には縮径しない構成としてもよい。また、第1実施形態において縮径装置331は、+X方向に応じた方向には縮径せず、+Y方向に応じた方向に縮径させる構成としてもよい。
上記各実施形態では、画素PxA,PxBのブラックマトリックスBMにおいて、+X方向に延在する延在部BMXの線幅と、+Y方向に延在する延在部BMYの線幅とは、略同じであるとした。しかしながら、これに限らず、延在部BMX,BMYの線幅は、異なっていてもよい。この場合でも、画素開口部の形状に合わせて、縮径装置331による光束の縮径方向、ホモジナイザー光学素子313を通過する光束の形状、及び、偏光変換素子334における偏光分離部73及び反射部74の配列方向の少なくともいずれかが設定されればよい。
また、画素開口部の形状が、+X方向において短く、+Y方向において長い略長方形状であれば、上記第2〜第5実施形態のように、縮径装置331による光束の縮径方向、ホモジナイザー光学素子313を通過する光束の形状、及び、偏光変換素子334における偏光分離部73及び反射部74の配列方向の少なくともいずれかが設定されればよい。また例えば、画素開口部の形状が、+X方向において長く、+Y方向において短い略長方形状であれば、縮径装置331による光束の縮径方向、及び、ホモジナイザー光学素子313を通過する光束の短手方向を、画素開口部の短手方向である+Y方向に応じた方向に設定すればよく、また、偏光分離部73及び反射部74の配列方向を+X方向に応じた方向に設定すればよい。
上記第1実施形態では、縮径装置331は、入射光束全体を縮径するアフォーカル光学素子であり、上記第2〜第5実施形態では、縮径装置331は、照明光軸Axに直交し、かつ、互いに直交する二方向のうち、一方の方向において入射光束を縮径し、他方の方向においては入射光束を縮径しないシリンドリカルレンズとした。しかしながら、これに限らず、入射光束を縮径する縮径装置の構成は、アフォーカル光学素子及びシリンドリカルレンズに限らず、他の構成でもよい。
また、光束の形状を変換する形状変換装置として、入射される光束の照度分布を均一化する均一化装置であるホモジナイザー光学素子313を挙げた。しかしながら、これに限らず、形状変換装置の構成は、ホモジナイザー光学素子313に限定されない。すなわち、形状変換装置の構成は、マルチレンズ3131,3133を有する構成に限定されず、他の構成によって、波長変換装置319及び光拡散装置317に入射される光束の形状を変換してもよい。
更に、マルチレンズ3131,3133がそれぞれ有する複数の小レンズ3132,3134は、光入射側から見て互いに直交する二方向のうち、一方の方向に長く、他方の方向に短い略長方形状を有し、このような形状により、一方の方向における径が長く、他方の方向における径が短い部分光束を出射するとした。しかしながら、このような機能を、小レンズ3132,3134のうち一方の小レンズのみが有する構成としてもよい。
上記第2〜第5実施形態では、縮径装置331は、画素PxBの短手方向である+X方向に応じた方向において入射光束を縮径させ、画素PxBの長手方向である+Y方向に応じた方向においては入射光束を縮径させないとした。しかしながら、これに限らず、縮径装置は、画素開口部の長手方向に応じた方向においても入射光束を縮径させてもよい。この場合、画素開口部の短手方向に応じた方向における入射光束の縮径率が、長手方向に応じた方向における入射光束の縮径率より大きく設定され、縮径済光束の形状が、画素開口部の短手方向に応じた方向の径が小さく、画素開口部の長手方向に応じた方向の径が大きい形状となればよい。
また、上記第1実施形態における縮径装置331の入射光束の縮径率も、照明光軸Axに直交し、かつ、互いに直交する二方向において異ならせてもよい。
上記第3及び第5実施形態では、偏光変換素子334において偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向は、シリンドリカルレンズである縮径装置331による光束の縮径方向である+D1方向に対して直交する+D2方向に応じた方向であり、画素PxBの長手方向に応じた方向であるとした。しかしながら、これに限らず、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向や、偏光分離部73及び反射部74の数は、適宜変更してもよい。
なお、上記した偏光変換素子334では、位相差部75は、偏光分離部73を通過した光(p偏光)の光路上に配置されていた。しかしながら、これに限らず、位相差部75は、反射部74によって反射された光(s偏光)の光路上に配置されていてもよい。
また、偏光変換素子334は、+E2方向に対して平行な中心線CTを中心として線対称でなくてもよく、偏光分離部73及び反射部74は、偏光変換素子334全体において+E1方向において交互に配列されていてもよい。
上記第3及び第5実施形態では、偏光変換素子334の偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向は、縮径装置331による光の縮径方向に直交する方向に応じた方向であるとした。しかしながら、縮径装置331が無い場合や、ホモジナイザー光学素子に入射光の形状を変換する機能が無い場合でも、光変調装置としての液晶装置における画素(画素開口部)の長手方向に応じた方向に偏光分離部73及び反射部74が並ぶように、偏光変換素子334を配置してもよい。すなわち、画素開口部の縦横比が異なる液晶装置が光変調装置として採用される場合には、偏光分離部73及び反射部74が並ぶ方向が、画素開口部の長手方向に応じた方向となるように、偏光変換素子334を配置してもよい。
上記第4及び第5実施形態では、形状変換装置としてのホモジナイザー光学素子313は、第1照明光軸Ax1に対する直交面内での光束の照度分布を均一化するとともに、当該直交面における直交二方向のうちの一方向の径が大きく、他方向の径が小さい形状の部分光束に入射光を分割するとした。しかしながら、これに限らず、ホモジナイザー光学素子313に例示される形状変換装置によって、光源装置から出射される光束の形状が上記のように変換されるのであれば、縮径装置331は無くてもよい。
すなわち、+X方向に短く、+Y方向に長い画素が複数配列された液晶装置が採用される場合において、+X方向に応じた方向の径が小さく、+Y方向に応じた方向の径が大きい形状の光束を第1レンズアレイ332に入射させることができれば、縮径装置331に代えて、或いは、加えて、他の構成を採用してもよい。例えば、光源3101,3102における固体光源SSの配置を変更したり、光源ランプに設けられるリフレクターの形状を楕円形状としたり、ホモジナイザー光学素子313に代えて異方性拡散素子を配置したり、或いは、光拡散装置317及び波長変換装置319による光の拡散具合を調整する等して、第1レンズアレイ332に入射される光束を、上記形状の光束としてもよい。
このような場合、偏光分離部73及び反射部74が第1レンズアレイ332に入射される光束の短手方向に直交する方向に応じて並ぶように、偏光変換素子334を配置してもよく、当該短手方向に応じた方向に並ぶように、偏光変換素子334を配置してもよい。この場合でも、光入射側から見て複数の画素の画素開口部が略長方形状である場合には、光束の縮径方向は、画素開口部の短手方向に応じた方向とすることが好ましい。
上記各実施形態では、プロジェクターは、3つの液晶装置4A(4AR,4AG,4AB),4Bを備える構成であるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の液晶装置を備えたプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、画像投射装置3は、図1にて示した光学部品を備えるとした。しかしながら、これに限らず、プロジェクターの画像投射装置を構成する光学部品の種類及び配置は、適宜変更可能である。同様に、光源装置31,31Dの構成及び配置も、適宜変更可能である。
上記各実施形態では、プロジェクターは、透過型の液晶装置4A,4Bを備えるとした。しかしながら、これに限らず、プロジェクターは、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶装置を備えるものとして構成してもよい。
1…プロジェクター、31,31D…光源装置、3101…第1光源(光源)、3102…第2光源(光源)、313…ホモジナイザー光学素子(形状変換装置)、3131…第1マルチレンズ、3132…小レンズ、3133…第2マルチレンズ、3134…小レンズ、314…光合成素子(光分離装置、光合成装置)、317…光拡散装置、319…波長変換装置、331…縮径装置、332…第1レンズアレイ、3321…第1レンズ、333…第2レンズアレイ、3331…第2レンズ、334…偏光変換素子、37…投射光学装置、4A,4B…液晶装置(光変調装置)、73…偏光分離部、74…反射部、74…位相差部、Ax…照明光軸、DA,DB…変調領域、PxA,PxB…画素。

Claims (6)

  1. 光源装置と、
    複数の画素が配列され、前記光源装置から出射された光束を変調する変調領域を有する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光束を投射する投射光学装置と、
    前記光源装置及び前記光変調装置の間に配置され、入射される光束を複数の部分光束に分割する複数の第1レンズを有する第1レンズアレイと、
    前記複数の第1レンズに対応する複数の第2レンズを有する第2レンズアレイと、
    前記光源装置と前記第1レンズアレイとの間に配置され、前記光源装置から出射された光束を縮径する縮径装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記縮径装置は、所定の縮径方向において、入射される光束を縮径するシリンドリカルレンズであることを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
    前記複数の画素のそれぞれは、光の入射側から見て互いに直交する第1方向及び第2方向のうち第1方向に短く、第2方向に長い略長方形状に形成され、
    前記縮径装置は、前記第1方向に応じた方向において、入射される光束を縮径することを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項3に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源装置は、
    光源と、
    前記光源から出射された光の形状を変換する形状変換装置と、
    前記形状変換装置から出射された光束を第1光及び第2光に分離する光分離装置と、
    前記第1光の波長を変換する波長変換装置と、
    前記第2光を拡散させる光拡散装置と、
    前記波長変換装置によって波長が変換された前記第1光、及び、前記光拡散装置によって拡散された前記第2光を合成する光合成装置と、を備え、
    前記形状変換装置は、入射される光束を、前記第1方向に応じた方向の径が前記第2方向に応じた方向の径より小さい形状に変換して出射することを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項4に記載のプロジェクターにおいて、
    前記形状変換装置は、
    入射される光束を複数の部分光束に分割する第1マルチレンズと、
    前記第1マルチレンズの後段に配置された第2マルチレンズと、を有し、
    前記第1マルチレンズ及び前記第2マルチレンズのうち少なくとも一方のマルチレンズが有する複数の小レンズは、前記第1方向に応じた方向の寸法が前記第2方向に応じた方向の寸法より小さいことを特徴とするプロジェクター。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第2レンズアレイと前記光変調装置との間に設けられ、入射される光を一種類の直線偏光に揃える偏光変換素子を備え、
    前記偏光変換素子は、
    入射される光のうち第1直線偏光を透過し、第2直線偏光を反射させる偏光分離部と、
    前記偏光分離部によって反射された前記第2直線偏光を、前記偏光分離部を透過した前記第1直線偏光の進行方向と略平行に反射させる反射部と、
    前記偏光分離部を透過した前記第1直線偏光、及び、前記反射部にて反射された前記第2直線偏光のうち一方の直線偏光を他方の直線偏光に変換する位相差部と、を備え、
    前記偏光分離部及び前記反射部は、光入射側から見て、前記縮径装置による光の縮径方向に直交する方向に並んでいることを特徴とするプロジェクター。
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