JP2019173814A - シリンダ装置 - Google Patents

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誠 田島
Makoto Tajima
誠 田島
裕一 小林
Yuichi Kobayashi
裕一 小林
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Abstract

【課題】コストを低減することが可能となるシリンダ装置を提供する。【解決手段】流体が封入されるシリンダと、シリンダから一側が延出するロッドと、ロッドの一側に設けられる環状部材と、環状部材の外周側に接合される筒状部材53と、を有し、筒状部材53が、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部71と、主板部71の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、主板部71の他側端側から外側に折り返された第2折曲部73と、を有し、第1折曲部と第2折曲部73とが噛み合わされてロックシーム部101が形成され、ロックシーム部101は、主板部71よりも内側に向けて突出するとともに、環状部材に対向する部分を避けて形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、シリンダ装置に関する。
作動液が封入されるシリンダと、シリンダから一側が延出するロッドと、を有するシリンダ装置がある(例えば、特許文献1参照)。このようなシリンダ装置において、ロッドにカバーを取り付けるものがある(例えば、特許文献2参照)。他方で、消音器において、一枚の金属製薄板を丸めてその一側端および他側端をロックシームにより接合して筒状シェルを形成するものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2011−247371号公報 特開2015−123494号公報 実開平5−75421号公報
シリンダ装置において、コストを低減することが望まれている。
本発明は、コストを低減することが可能となるシリンダ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、筒状部材が、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出するとともに、環状部材に対向する部分を避けて形成されている、構成とした。
また、本発明は、筒状部材が、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出するとともに、環状部材には、前記ロックシーム部と対向する部分に、該ロックシーム部を逃げる凹部が形成されている、構成とした。
また、本発明は、筒状部材が、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成されている、構成とした。
本発明によれば、コストを低減することが可能となる。
本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置を示す断面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の環状部材を示す平面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の環状部材を示す図2のA−A断面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材を示す平面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材のロックシーム部近傍を示す部分平面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材を示す図4のB−B断面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す平面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す部分平面図であって、(a)は第1切欠部近傍を、(b)は第2切欠部近傍をそれぞれ示すものである。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第1中間成形体を示す平面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第1中間成形体を示す正面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第1中間成形体を示す部分正面図であって、(a)は内端板部近傍を、(b)は外端板部近傍をそれぞれ示すものである。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第1中間成形体および製造装置を示す正面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第2中間成形体および製造装置を示す正面図である。 本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる第3中間成形体を示す正面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置の筒状部材を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す平面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置の環状部材を示す正面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置の環状部材を示す下面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置の環状部材を示す凹部近傍の部分下面図である。 本発明に係る第2実施形態のシリンダ装置のカバー部材を示すロックシーム部および凹部近傍の部分断面図である。 本発明に係る第3実施形態のシリンダ装置の筒状部材を示す平面図である。 本発明に係る第3実施形態のシリンダ装置の筒状部材を示すロックシーム部近傍を示す部分平面図である。 本発明に係る第3実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す平面図である。 本発明に係る第3実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す正面図である。 本発明に係る第3実施形態のシリンダ装置の筒状部材となる薄板を示す部分正面図であって、(a)は第2辺部近傍を、(b)は第3辺部近傍をそれぞれ示すものである。 本発明に係る第4実施形態のシリンダ装置の筒状部材、環状部材およびポンチの加締め加工工程前の状態を示す平面図である。 本発明に係る第4実施形態のシリンダ装置の筒状部材、環状部材およびポンチの加締め加工工程前の状態を示す図26のC−C断面図である。 本発明に係る第4実施形態のシリンダ装置の筒状部材および環状部材の加締め加工工程前の状態を示す部分断面図である。 本発明に係る第4実施形態のシリンダ装置の加締め加工工程後のカバー部材を示す部分断面図である。
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態のシリンダ装置を図1〜図14を参照して以下に説明する。
第1実施形態のシリンダ装置10は、自動車や鉄道車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器である。図1に示すように、シリンダ装置10は、流体が封入されるシリンダ11を有している。シリンダ11は、円筒状の内筒12と、内筒12よりも大径で内筒12の外側に設けられる有底円筒状の外筒13とで構成されている。内筒12および外筒13の間にリザーバ室14が形成されている。
シリンダ11の内筒12内には、ピストン17が摺動可能に挿入されている。このピストン17は、内筒12内に上室18と下室19とを画成している。シリンダ11内には、上室18および下室19内に流体としての作動液が封入され、リザーバ室14内に流体としての作動液およびガスが封入される。
ピストン17にはロッド22が連結されている。ロッド22は、軸方向一側がシリンダ11の軸方向の一端つまり内筒12および外筒13の軸方向の一端よりも外部へと延出しており、軸方向他側がシリンダ11内に配置されてピストン17に連結されている。ピストン17は、このロッド22の内筒12内の端部にナット23によって締結されており、ロッド22と一体的に移動する。
シリンダ11の内側には、ロッド22が突出する外筒13の開口側に、環状のロッドガイド25と、環状のシール部材26とが配置されており、外筒13の底部側にベースバルブ28が設けられている。ロッドガイド25は、ロッド22を、その径方向移動を規制しつつ軸方向移動可能に支持する。シール部材26は、シリンダ11の一端側を閉塞して、内筒12内の作動液およびリザーバ室14内のガスおよび作動液が外部に漏出するのを規制する。
ベースバルブ28は、そのベースボディ31に、下室19とリザーバ室14とを連通可能な液通路32および液通路33が形成されている。ベースボディ31には、径方向内側の液通路32を開閉可能なディスクバルブ35と、径方向外側の液通路33を開閉可能なディスクバルブ36とが、リベット37で取り付けられている。
ディスクバルブ35は、液通路32を介する作動液のリザーバ室14から下室19への流れを規制しつつ下室19からリザーバ室14への流れを許容する。ディスクバルブ35は、ロッド22がシリンダ11からの延出量を減らす縮み側に移動したときに、下室19からリザーバ室14へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ディスクバルブ36は、液通路33を介する作動液の下室19からリザーバ室14への流れを規制しつつリザーバ室14から下室19への流れを許容する。ディスクバルブ36は、ロッド22がシリンダ11からの延出量を増やす伸び側に移動したときに、リザーバ室14から下室19へ作動液を実質的に減衰力を発生させずに流すサクションバルブである。
ロッド22には、内筒12内に挿入される側の端部に、上記したピストン17と、その両側のディスクバルブ41,42とが、ナット23で取り付けられている。ピストン17には、下室19と上室18とを連通可能な液通路43および液通路44が形成されている。ディスクバルブ41は、液通路43を開閉可能であり、ディスクバルブ42は、液通路44を開閉可能である。
ディスクバルブ41は、液通路43を介する作動液の上室18から下室19への流れを規制しつつ下室19から上室18への流れを許容する。ディスクバルブ41は、ロッド22が縮み側に移動したときに、下室19から上室18へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ディスクバルブ42は、液通路44を介する作動液の下室19から上室18への流れを規制しつつ上室18から下室19への流れを許容する。ディスクバルブ42は、ロッド22が伸び側に移動したときに、上室18から下室19へ作動液を流し、その際に減衰力を発生させる減衰バルブである。
ロッド22のシリンダ11から延出する一側には、カバー部材51が取り付けられている。カバー部材51は、ロッド22のシリンダ11から延出する一側の軸方向の途中部位に設けられる円板状の環状部材52と、環状部材52の外周側に接合されて環状部材52からシリンダ11の方向に延出する円筒状の筒状部材53とを有している。筒状部材53は、シリンダ11と軸方向に重なっており、シリンダ11の外周部を、この外周部との間に径方向の隙間を形成しつつ覆っている。カバー部材51は、ロッド22に固定されて、ロッド22のシール部材26から突出する部分を覆っている。
外筒13の底部の外側には取付アイ55が固定されている。シリンダ装置10は、車両に取り付けられる際に、例えば、ロッド22が上側に配置されて車体側に連結され、取付アイ55が下側に配置されて車輪側に連結される。
環状部材52は、鉄系の金属製であり、図2,図3に示すように有底円筒状である。環状部材52は、円筒状の円筒状部61と、円筒状部61の軸方向の一端縁部から円筒状部61と直交して径方向内側に広がる有孔円板状の中間板部62と、中間板部62の内周縁部から軸方向の円筒状部61とは反対側かつ径方向内側に広がるテーパ状のテーパ板部63と、テーパ板部63の内周縁部から中間板部62と平行に径方向内側に広がる有孔円板状の内周板部64とを有している。円筒状部61は、全周にわたって一定外径であり、全周にわたって一定内径である。環状部材52は、その径方向中央の内周板部64の内側に図1に示すロッド22が挿入され、この内周板部64の内周縁部がロッド22の軸方向の中間部位に溶接等により接合されて固定される。
筒状部材53は、鉄系の金属製であり、一枚の薄板で形成されている。図4に示すように、筒状部材53は、筒状、具体的には円筒状に丸められることで周方向における一側端側と他側端側とを近接させた主板部71と、主板部71の周方向の一側端側から主板部71の湾曲の中心(以下、湾曲中心と称す)側である内側に折り返された第1折曲部72と、主板部71の周方向の他側端側から主板部71の湾曲中心とは反対側である外側に折り返された第2折曲部73と、を有している。
図5に示すように、第1折曲部72は、主板部71の周方向の一側端部から、主板部71の延長方向に主板部71と同様に湾曲して延出する延長延出板部81と、延長延出板部81の主板部71接続側とは反対側の端縁部から主板部71の湾曲中心側である内側にて折り返された内側折返部82と、内側折返部82の延長延出板部81とは反対側の端縁部から延長延出板部81と主板部71の周方向における位置が重なるように延長延出板部81に沿って延出する内端板部83と、を有している。
第2折曲部73は、主板部71の周方向の他側端部から、主板部71の延長方向かつ主板部71の湾曲中心方向に斜めに延出する傾斜延出板部91と、傾斜延出板部91の主板部71接続側とは反対側の端縁部から主板部71の延長方向に沿うように延出する中間延出板部92と、中間延出板部92の傾斜延出板部91とは反対側の端縁部から主板部71の湾曲中心とは反対側である外側にて折り返された外側折返部93と、外側折返部93の中間延出板部92とは反対側の端縁部から中間延出板部92と主板部71の周方向における位置が重なるように中間延出板部92に沿って延出する外端板部94と、を有している。
第1折曲部72および第2折曲部73は、延長延出板部81と内端板部83の間に外端板部94を配置しつつ、内側折返部82が外端板部94の外側折返部93とは反対側の端部と対向し、外端板部94と中間延出板部92との間に内端板部83を配置しつつ、外側折返部93が内端板部83の内側折返部82とは反対側の端部と対向するように噛み合わされてロックシーム部101を形成している。
ロックシーム部101は、主板部71の湾曲中心側すなわち内側から順に、中間延出板部92、内端板部83、外端板部94および延長延出板部81が重ねられ、これらが主板部71の径方向に圧着され一体化されることによって形成されている。この圧着により、延長延出板部81と外端板部94とが接合されて固定状態となり、外端板部94と内端板部83とが接合されて固定状態となり、内端板部83と中間延出板部92とが接合されて固定状態となる。
主板部71の湾曲中心とは反対側である外側の外周面と、ロックシーム部101の延長延出板部81の同じく外側の外面とは、同一の円筒面に配置されている。主板部71の湾曲中心側である内側の内周面に対し、ロックシーム部101の同じく内側の中間延出板部92の内面は、主板部71の湾曲中心側にずれて配置されている。よって、ロックシーム部101は、主板部71よりもその湾曲中心側である内側に向けて突出している。
第1折曲部72、第2折曲部73およびこれらで構成されるロックシーム部101は、主板部71の軸方向、すなわち筒状部材53の軸方向に延びている。
図6に示すように、第2折曲部73は、傾斜延出板部91、中間延出板部92、外側折返部93および外端板部94(図6では図示略)の全部が、主板部71よりも主板部71の軸方向における長さが短くなっている。第2折曲部73は、主板部71と主板部71の軸方向における一端同士の位置が合っており、他端が主板部71の他端よりも一端側にずれている。
第1折曲部72は、延長延出板部81のみが、主板部71と主板部71の軸方向における長さを同等にし、主板部71と主板部71の軸方向における一端同士の位置が合い、他端同士の位置も合っている。第1折曲部72の図5に示す内側折返部82および内端板部83は、主板部71よりも主板部71の軸方向における長さが短くなっている。内側折返部82および内端板部83は、主板部71と主板部71の軸方向における一端同士の位置が合っており、他端が主板部71の他端よりも一端側にずれている。
よって、図6に示すように、ロックシーム部101は、主板部71よりも主板部71の軸方向における長さが短くなっており、主板部71の軸方向において一方の端面102が主板部71の一方の端面103と位置が合い、他方の端面104が主板部71の他方の端面105よりも端面102,103側にずれている。
筒状部材53は、このロックシーム部101が形成されていない部分が非形成部108となっている。非形成部108は、筒状部材53の端面104と端面105との間の部分であり、延長延出板部81と主板部71とのみで構成されている。この非形成部108は、図5に示す延長延出板部81と主板部71との対向する隙間を除いて、一定内径となっている。
そして、筒状部材53は、このようにロックシーム部101を有さない、周方向全範囲が円筒状をなす非形成部108に、図3に示す環状部材52の円筒状部61が圧入により嵌合される。このとき、環状部材52は、円筒状部61よりも、中間板部62、テーパ板部63および内周板部64が圧入方向後側となる向きとされて、図1に示すように、円筒状部61がロックシーム部101の端面104に当接するまで嵌合される。そして、この状態で、筒状部材53が、抵抗溶接により環状部材52に固定されてカバー部材51となる。
その結果、筒状部材53は、非形成部108が、環状部材52の円筒状部61と軸方向の位置を重ね合わせて径方向に対向する。すなわち、筒状部材53は、ロックシーム部101が、接合時に環状部材52に対向する部分を避けて形成されており、接合時に環状部材52の円筒状部61と軸方向の位置が重なり合わない範囲に形成されている。図6に示す主板部71の軸方向における非形成部108の長さLは、主板部71の非形成部108側の端面105からの環状部材52の圧入長さと同等に設定されている。
ここで、図3に示す環状部材52の円筒状部61の径方向の厚さt1よりも、図6に示す筒状部材53の主板部71および延長延出板部81の径方向の厚さt2の方が薄くなっている。例えば、厚さt1=2.0mmであり、厚さt2=1.0mmとなっている。ロックシーム部101は、図5に示す筒状部材53の円周方向における幅W1、筒状部材53の径方向における主板部71からの突出長さH1、図6に示す非形成部108の筒状部材53の軸方向における長さLが、幅W1はおよそ9mm、突出長さH1はおよそ3.2mm、長さLはおよそ6mmとなっている。なお、ロックシーム部101の突出長さH1は、図1に示すシリンダ11に干渉することのない長さに設定されている。本実施の形態では、筒状部材53とシリンダ11との間のクリアランスは0.1mmとしている。この値は、組み付け誤差や振動によって干渉しない程度である。
筒状部材53の製造方法について説明する。
図7に示す一枚の一定板厚の平板状の薄板53aをプレスによる打ち抜き加工によって形成する。薄板53aは、直線状の第1辺部111と、第1辺部111の一端部から第1辺部111に垂直に延出する第2辺部112と、第1辺部111の他端部から第1辺部111に垂直に、第2辺部112と同側に延出する第3辺部113と、を有している。なお、薄板53aはプレスによる打ち抜き加工に限らず、シャー加工(せん断加工)によって形成してもよい。
また、薄板53aは、第2辺部112の第1辺部111とは反対側の端部から第2辺部112に垂直に第3辺部113の方向に延出する第4辺部114と、第4辺部114の第2辺部112とは反対側の端縁部から第4辺部114に垂直に第1辺部111とは反対方向に延出する第5辺部115と、を有している。
また、薄板53aは、第3辺部113の第1辺部111とは反対側の端部から第3辺部113に垂直に第2辺部112の方向に延出する第6辺部116と、第6辺部116の第3辺部113とは反対側の端縁部から第6辺部116に垂直に第1辺部111とは反対方向に延出する第7辺部117と、を有している。
また、薄板53aは、第5辺部115の第4辺部114とは反対側の端部と第7辺部117の第6辺部116とは反対側の端部とを結ぶ第8辺部118を有している。第1辺部111と第4辺部114と第6辺部116と第8辺部118とは平行であり、第2辺部112と第3辺部113と第5辺部115と第7辺部117とは平行である。
このように、薄板53aは、長方形の一の辺部の両端側の角部に、いずれも矩形状に切り欠かれた第1切欠部121および第2切欠部122が形成された形状となっている。第1切欠部121は、第2辺部112と第8辺部118との間の角部を矩形状に切り欠いて形成され、第2切欠部122は、第3辺部113と第8辺部118との間の角部を矩形状に切り欠いて形成されている。第1切欠部121は、第4辺部114と第5辺部115とを有しており、第2切欠部122は、第6辺部116と第7辺部117とを有している。
第1切欠部121は、非形成部108の第1折曲部72側を形成する部分であり、第2切欠部122は、非形成部108の第2折曲部73側を形成する部分である。図8に示すように、第1切欠部121の第5辺部115の長さL1と、第2切欠部122の第7辺部117の長さL1とは等しく、この長さL1は、筒状部材53における非形成部108の長さLと同等である。また、第1切欠部121の第4辺部114の長さである幅W2よりも、第2切欠部122の第6辺部116の長さである幅W3の方が、2倍程度に長くなっている。
上記薄板53aの第2辺部112側の側縁部を第5辺部115の延長線を基準に板厚方向の一側に折り返すように曲げ加工するとともに、第3辺部113側の側縁部を第3辺部113と第7辺部117との間のこれらに平行な線を基準に板厚方向の逆側に折り返すように曲げ加工する折り曲げ加工工程を行って、図9,図10に示す第1中間成形体53bを得る。この折り曲げ加工工程により、図9,図10,図11(a)に示すように、第1中間成形体53bの第2辺部112を含む部分に内端板部83が形成される。図11(a)に示すこの内端板部83の幅W4は、図8(a)に示す第1切欠部121の幅W2と同等である。また、この折り曲げ加工工程により、図10,図11(b)に示すように、第1中間成形体53bの第3辺部113を含む部分に外端板部94が形成される。図11(b)に示すこの外端板部94の幅W5は、図8(b)に示す第2切欠部122の幅W3よりも短い。
そして、図12に示すように、内端板部83と外端板部94とが形成された第1中間成形体53bを、半円筒状の第1凹状部131を有する第1金型132に、内端板部83が第1金型132とは反対側に位置し、外端板部94が第1金型132側に位置する向きで載置させる。このとき、内端板部83および外端板部94の間に、これらに平行に第1凹状部131が配置されるようにする。そして、円柱状の芯金134で、第1中間成形体53bを第1凹状部131に押し込む。すると、第1中間成形体53bが、第1凹状部131および芯金134の形状に倣ってU字状に曲げられて、図13に示す第2中間成形体53cとなる。すなわち、以上が第1中間成形体53bをU字状に曲げて第2中間成形体53cを得るU字曲げ加工工程である。
次に、上記のようにU字状に曲げられた第2中間成形体53cを、半円筒状の第2凹状部136を有する第2金型137の第2凹状部136で湾曲させながら円柱状の芯金134に押し付ける。すると、U字状であった第2中間成形体53cは、第2凹状部136および芯金134の形状に倣って、図14に示すようにO字状に曲げられて第3中間成形体53dとなる。すなわち、以上が、U字状の第2中間成形体53cをO字状すなわち円筒状に曲げて第3中間成形体53dを得るO曲げ加工工程である。ここで、O字曲げ加工工程の最中に、内端板部83が外端板部94を乗り越えて係合する。
O曲げ加工工程の後の第3中間成形体53dに、係合する内端板部83および外端板部94の近傍を第3中間成形体53dの径方向に加圧して圧着するロックシーム加工工程を行う。このロックシーム加工工程により、図5に示すように、延長延出板部81、内側折返部82、傾斜延出板部91、中間延出板部92および外側折返部93が形成されるとともに、第1折曲部72の延長延出板部81と内端板部83との間に、第2折曲部73の外端板部94が入り込み、第2折曲部73の中間延出板部92と外端板部94との間に第1折曲部72の内端板部83が入り込んで、第1折曲部72と第2折曲部73とが噛み合わされる。しかも、延長延出板部81と外端板部94とが圧着されて固定され、外端板部94と内端板部83とが圧着されて固定され、内端板部83と中間延出板部92とが圧着されて固定される。
以上により、図14に示す第3中間成形体53dが、図5に示すような第1折曲部72と第2折曲部73とが噛み合わされてロックシーム部101が形成され、これに伴って非形成部108が形成された筒状部材53となる。このロックシーム加工工程においては、ロックシーム部101を、主板部71よりも湾曲中心側である内側に向けて突出するように成形する。
上記した特許文献1のシリンダ装置は、作動液が封入されるシリンダと、シリンダから一側が延出するロッドと、を有している。このようなシリンダ装置において、ロッドをダストから保護するために、カバーを取り付けるものがある。特許文献2のシリンダ装置では、筒状部材に環状部材を接合してカバーを形成している。ところで、シリンダ装置において、カバー部材を構成する筒状部材は、薄肉であるため、筒状部材に環状部材を接合してカバー部材を製造する製造現場への納入前の運搬時に変形を生じ易い。このため、変形を生じないように運搬する必要があり、運搬コストが高くなり、製品コストが高くなってしまう。
これに対し、第1実施形態のシリンダ装置10は、筒状部材53が、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部71と、主板部71の一側端側から内側に折り返された第1折曲部72と、主板部71の他側端側から外側に折り返された第2折曲部73と、を有し、第1折曲部72と第2折曲部73とが噛み合わされてロックシーム部101が形成される構造であるため、平板状のまま複数枚を重ね、強度を増した状態で運搬することができる。よって、変形を抑制しつつ容易に運搬することができる。したがって、運搬コストを低減することができ、その結果、製品コストを低減することができる。
また、ロックシーム部101は、主板部71よりも内側に向けて突出して形成されている。よって、筒状部材53は径方向外側が円滑な形状となり、取り扱いが容易となる上、外観性能が向上する。
しかも、筒状部材53は、ロックシーム部101が、環状部材52に対向する部分を避けて形成されているため、環状部材52を、ロックシーム部101を逃げる形状に形成しなくても、ロックシーム部101のない非形成部108に、環状部材52を嵌合させることができる。したがって、環状部材52の部品コストを低減することができる。
「第2実施形態」
次に、本発明に係る第2実施形態を主に図15〜図20に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第2実施形態では、図15に示すように、第1実施形態の筒状部材53と一部相違する筒状部材53Aを有している。筒状部材53Aには、第1実施形態と一部相違するロックシーム部101Aが形成されている。ロックシーム部101Aは、第1実施形態のロックシーム部101と同様の形状で、主板部71の軸方向の全長にわたって形成されている。よって、筒状部材53Aには、第1実施形態の非形成部108は形成されていない。すなわち、ロックシーム部101Aは、主板部71の軸方向において、一方の端面102が主板部71の一方の端面103と位置が合い、他方の端面104Aも主板部71の他方の端面105と位置が合う。
筒状部材53Aは、第1実施形態の薄板53aの第1切欠部121および第2切欠部122が形成されていない、図16に示す長方形状の薄板53aAから第1実施形態と同様にして筒状に形成されることになる。すなわち、薄板53aAは、第2辺部112よりも長い第2辺部112Aと、第3辺部113よりも長い第3辺部113Aと、第8辺部118よりも長い第8辺部118Aと、を有しており、第2辺部112Aと第8辺部118Aとが直接繋がり、第3辺部113Aと第8辺部118Aとが直接繋がっている。図15に示す筒状部材53Aのロックシーム部101Aも、主板部71から主板部71の径方向の内側に突出している。
また、第2実施形態では、第1実施形態の環状部材52と一部相違する、図17〜図19に示す環状部材52Aを有している。環状部材52Aには、第1実施形態と一部相違する円筒状部61Aが形成されている。円筒状部61Aは、円筒状の円筒状本体部141Aと、円筒状本体部141Aの外周面から円筒状本体部141Aの径方向の内方に凹む凹部142Aと、凹部142Aの裏側の、円筒状本体部141Aから径方向の内方に突出する凸部143Aと、を有している。凹部142Aは、図17に示すように、円筒状部61Aの中間板部62とは反対側の端面から中間板部62側の途中位置まで形成されている。凹部142Aは、中間板部62側の端面144Aが中間板部62と平行をなしている。
凹部142Aは、図19に示す環状部材52Aの円周方向における幅W6が、筒状部材53Aの円周方向におけるロックシーム部101Aの、図5に示すロックシーム部101と同様の幅W1に対し同等以下であり、図19に示す環状部材52Aの径方向における深さH2が、筒状部材53Aの径方向におけるロックシーム部101Aの、図5に示すロックシーム部101と同様の突出長さH1に対し同等以上に形成されている。
そして、図15に示す筒状部材53Aの軸方向の一端側に、図17に示す環状部材52Aの円筒状部61Aが圧入により嵌合されて固定される。このときも、環状部材52Aは、円筒状部61Aよりも、中間板部62、テーパ板部63および内周板部64が圧入方向後側となる向きとされ、凹部142Aの位相をロックシーム部101Aと合わせて、凹部142Aの端面144Aがロックシーム部101の端面104Aに当接するまで、筒状部材53Aに圧入される。
これにより、環状部材52Aは、図20に示すように、凹部142Aで、このように主板部71の軸方向の全長にわたり形成されたロックシーム部101Aを逃げて、円筒状部61Aにおいて筒状部材53Aの主板部71に嵌合することになり、その結果、ロックシーム部101Aを凹部142Aの内側に一部収容することになる。
ここで、ロックシーム部101Aを構成する第1折曲部72Aも、第1折曲部72と同様の形状で、主板部71の軸方向の全長にわたって形成されており、第2折曲部73Aも、第2折曲部73と同様の形状で、主板部71の軸方向の全長にわたり形成されている。すなわち、延長延出板部81A、内側折返部82A、内端板部83A、傾斜延出板部91A、中間延出板部92A、外側折返部93Aおよび外端板部94Aのそれぞれも、延長延出板部81、内側折返部82、内端板部83、傾斜延出板部91、中間延出板部92、外側折返部93および外端板部94の対応するものと同様の形状であって、主板部71の軸方向の全長にわたり形成されている。
よって、上記を言い換えれば、ロックシーム部101Aを構成する、第1折曲部72Aおよび第2折曲部73Aのそれぞれが凹部142Aの内側に一部収容されることになり、さらに言い換えれば、内側折返部82A、内端板部83A、傾斜延出板部91A、中間延出板部92A、外側折返部93Aおよび外端板部94Aのそれぞれが凹部142Aの内側に一部収容されることになる。
このように筒状部材53Aに嵌合した状態で、環状部材52Aは、ロックシーム部101Aと軸方向の位置を重ね合わせて径方向に対向する円筒状部61Aに、ロックシーム部101Aを逃げる凹部142Aが形成されていることになる。この状態で、筒状部材53Aと環状部材52Aとが抵抗溶接によりに固定されてカバー部材51Aとなる。この場合、溶接せずに圧入のみで筒状部材53Aと環状部材52Aとを固定するようにしても良い。
以上に述べた第2実施形態によれば、環状部材52Aは、ロックシーム部101Aと径方向に対向する円筒状部61Aに、ロックシーム部101Aを逃げる凹部142Aが形成されているため、ロックシーム部101Aを図15に示すように筒状部材53Aの全長にわたって形成することができる。よって、筒状部材53Aの全長にわたってロックシーム部101Aの接合強度を確保することができる。その結果、環状部材52Aを筒状部材53Aに強固に嵌合させることができる。
「第3実施形態」
次に、本発明に係る第3実施形態を主に図21〜図25に基づいて第1,第2実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1,第2実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第3実施形態では、第2実施形態の筒状部材53Aと一部相違する筒状部材53Bを有している。図21,図22に示すように、筒状部材53Bには、第2実施形態と一部相違するロックシーム部101Bが形成されている。
ロックシーム部101Bは、ロックシーム部101Aと同様に主板部71の軸方向の全長にわたって形成されている。ロックシーム部101Bは、第1折曲部72Bが第1折曲部72Aと同様の形状であり、第2折曲部73Bが第2折曲部73Aと同様の形状である。よって、図22に示す延長延出板部81B、内側折返部82B、内端板部83B、傾斜延出板部91B、中間延出板部92B、外側折返部93Bおよび外端板部94Bのそれぞれも、延長延出板部81A、内側折返部82A、内端板部83A、傾斜延出板部91A、中間延出板部92A、外側折返部93Aおよび外端板部94Aの対応するものと同様の形状である。
その一方で、ロックシーム部101Bは、第1折曲部72Bおよび第2折曲部73Bを構成する延長延出板部81B、内側折返部82B、内端板部83B、中間延出板部92B、外側折返部93Bおよび外端板部94Bの厚さt3が、主板部71の厚さt2よりも薄くなっている。すなわち、第1折曲部72Bおよび第2折曲部73Aは、それぞれの厚さt3が、主板部71の厚さt2よりも薄くなっている。
よって、筒状部材53Bは、筒状に丸められた主板部71と、主板部71よりも薄く形成されて主板部71の一側端側から内側に折り返された第1折曲部72Bと、主板部71よりも薄く形成されて主板部71の他側端側から外側に折り返された第2折曲部73Bと、を有している。そして、第1折曲部72Bと第2折曲部73Bとが噛み合わされてロックシーム部101Bが形成されている。
ロックシーム部101Bは、延長延出板部81B、内側折返部82B、内端板部83B、中間延出板部92B、外側折返部93Bおよび外端板部94Bのそれぞれの厚さt3が、主板部71の厚さt2より薄くなっているため、主板部71からの突出長さH3が、第1,第2実施形態の突出長さH1よりも小さくなっている。例えば、厚さt2=1.0mmであり、厚さt3=0.3mmであって、H3=0.4mmとなっている。なお、厚さt3=0.25mm以下、もしくはt3=0.20mmとすれば、H3=0mmとすることも可能である。すなわち、主板部71の内周面と、ロックシーム部101Bの中間延出板部92Bの内面とを、同一円筒面に配置することもできる。
そして、筒状部材53Bは、このように主板部71からの突出長さH3が小さくされたロックシーム部101Bを有する部分に、第1実施形態と同様の環状部材52の円筒状部61が圧入により嵌合される。そして、筒状部材53Bと環状部材52とが抵抗溶接によりに固定される。
筒状部材53Bは、第2実施形態の薄板53aAとは一部異なる、図23,図24に示す薄板53aBから第1,第2実施形態と同様にして筒状に形成されることになる。薄板53aBは、後に主板部71となる平板状の厚肉部71aBが第2辺部112Aと第3辺部113Aとの間の中間所定位置にあり、図25(a)に示す厚肉部71aBの板厚t2よりも薄い、後に第1折曲部72Bとなる板厚t3の平板状の薄肉部72aBが厚肉部71aBと第2辺部112Aとの間にあり、図25(b)に示す厚肉部71aBの板厚t2よりも薄い、後に第2折曲部73となる板厚t3の平板状の薄肉部73aBが厚肉部71aBと第3辺部113Aとの間にある。
薄肉部72aBは厚肉部71aBの板厚方向一側の面と面一となっており、薄肉部73aBは厚肉部71aBの板厚方向他側の面と面一となっている。言い換えれば、薄肉部72aBおよび薄肉部73aBは厚肉部71aBの板厚方向において互いにずれている。厚肉部71aBに対する薄肉部72aBおよび薄肉部73aBの薄肉化は、厚肉部71aBの板厚を有する一定板厚の板素材に対し、プレス成形で薄肉部72aBおよび薄肉部73aBを形成したり、切削加工で薄肉部72aBおよび薄肉部73aBを形成したりすることにより行われる。
以上に述べた第3実施形態によれば、噛み合わされてロックシーム部101Bを形成する第1折曲部72Bおよび第2折曲部73Bが、主板部71よりも薄く形成されているため、ロックシーム部101Bの主板部71からの突出長さを抑えることができる。よって、ロックシーム部101Bを筒状部材53Bの全長にわたって形成して筒状部材53Bの全長にわたってロックシーム部101Bの接合強度を確保するようにしても、環状部材52を、ロックシーム部101Bを逃げる形状に形成しなくても済む。したがって、環状部材52の部品コストを低減することができる。
「第4実施形態」
次に、本発明に係る第4実施形態を主に図26〜図29に基づいて第1〜第3実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1〜第3実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第4実施形態では、第3実施形態の筒状部材53Bに、第1実施形態の環状部材52を圧入せず、隙間をもって挿入し、図26,図27に示す複数のポンチ151,152でこれらを径方向外側から加締めて固定する。第4実施形態では、このように、筒状部材53Bに環状部材52を圧入しないため、図28に示すように、挿入時にこれらの間に径方向の隙間c1を設けることができる。よって、筒状部材53Bのロックシーム部101Bが主板部71よりも主板部71の湾曲中心側に若干突出していても、筒状部材53B内に環状部材52を良好に配置することができる。
具体的には、図26に示すように、複数のポンチ151,152を、筒状部材53Bの径方向外側の180度異なる位置に、互いに対向するように配置するとともに、図27に示すように、筒状部材53Bに所定量挿入された状態の環状部材52の円筒状部61の軸方向の中間所定位置に高さを合わせて配置する。このとき、ポンチ151,152は、いずれも、筒状部材53Bの周方向における位相を、ロックシーム部101Bとは重ならない、所定の位相とする。
この状態で、ポンチ151,152を同時に筒状部材53Bの中心に向けて所定距離前進させる。すると、ポンチ151,152が、同時に筒状部材53Bおよび環状部材52の円筒状部61を径方向内方に加締める。このとき、ポンチ151,152の先端が円筒状部61の外周面よりも中心側に位置するまで前進させる。この状態で、ポンチ151,152が、いずれも回転が規制された状態にある筒状部材53Bおよび環状部材52に対し、これらの中心軸回りに、ロックシーム部101Bを避けた範囲で所定角度回転する。
これにより、筒状部材53Bは、図29に示すように、第3実施形態の主板部71とは一部異なる主板部71Cを有する筒状部材53Cとなり、環状部材52は、第3実施形態の円筒状部61とは異なる円筒状部61Cを有する環状部材52Cとなる。主板部71Cは、円筒状の主板部本体161Cと、主板部本体161Cの外周面から径方向内方に凹むとともに周方向に延びる加締め溝部155Cと、加締め溝部155Cの裏側にあって、主板部本体161Cの内周面から径方向内方に突出するとともに周方向に延びる食込リブ156Cと、を有している。円筒状部61Cは、円筒状の円筒状部本体162Cと、円筒状部本体162Cの外周面から径方向内方に凹むとともに周方向に延びる食込溝部157Cと、食込溝部157Cの裏側にあって、円筒状部本体162Cの内周面から径方向内方に突出するとともに周方向に延びる加締めリブ158Cと、を有している。円筒状部61Cの食込溝部157Cに主板部71Cの食込リブ156Cが食い込むことで筒状部材53Cと環状部材52Cとが一体的に固定されて、カバー部材51Cが形成される。
このカバー部材51Cにおいて、加締め溝部155C、食込リブ156C、食込溝部157Cおよび加締めリブ158Cは、ロックシーム部101Bとは位相が異なる位置、言い換えればロックシーム部101Bを避けた位置に形成されている。
以上に述べた第4実施形態によれば、ポンチ151,152で加締めて筒状部材53Cと環状部材52Cとを固定する構造であるため、圧入および溶接が不要となり、設計自由度が増すことになる。
以上に述べた実施形態の第1の態様は、流体が封入されるシリンダと、前記シリンダから一側が延出するロッドと、前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、を有するシリンダ装置であって、前記筒状部材は、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出するとともに、前記環状部材に対向する部分を避けて形成されている。これにより、コストを低減することが可能となる。
第2の態様は、流体が封入されるシリンダと、前記シリンダから一側が延出するロッドと、前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、を有するシリンダ装置であって、前記筒状部材は、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出しており、前記環状部材には、前記ロックシーム部と対向する部分に、該ロックシーム部を逃げる凹部が形成されている。これにより、コストを低減することが可能となる。
第3の態様は、流体が封入されるシリンダと、前記シリンダから一側が延出するロッドと、前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、を有するシリンダ装置であって、前記筒状部材は、一枚の薄板で形成されており、筒状に丸められた主板部と、前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、を有し、前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成されている。これにより、コストを低減することが可能となる。
10 シリンダ装置
11 シリンダ
22 ロッド
52,52A,52C 環状部材
53,53A,53B,53C 筒状部材
71,71C 主板部
72,72A,72B 第1折曲部
73,73A,73B 第2折曲部
101,101A,101B ロックシーム部
108 非形成部
142A 凹部

Claims (3)

  1. 流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダから一側が延出するロッドと、
    前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、
    前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、
    を有するシリンダ装置であって、
    前記筒状部材は、
    一枚の薄板で形成されており、
    筒状に丸められた主板部と、
    前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、
    前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、
    を有し、
    前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、
    前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出するとともに、前記環状部材に対向する部分を避けて形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダから一側が延出するロッドと、
    前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、
    前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、
    を有するシリンダ装置であって、
    前記筒状部材は、
    一枚の薄板で形成されており、
    筒状に丸められた主板部と、
    前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、
    前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、
    を有し、
    前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成され、
    前記ロックシーム部は、前記主板部よりも内側に向けて突出しており、
    前記環状部材には、前記ロックシーム部と対向する部分に、該ロックシーム部を逃げる凹部が形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
  3. 流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダから一側が延出するロッドと、
    前記ロッドの前記一側に設けられる環状部材と、
    前記環状部材の外周側に接合される筒状部材と、
    を有するシリンダ装置であって、
    前記筒状部材は、
    一枚の薄板で形成されており、
    筒状に丸められた主板部と、
    前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の一側端側から内側に折り返された第1折曲部と、
    前記主板部よりも薄く形成されて前記主板部の他側端側から外側に折り返された第2折曲部と、
    を有し、
    前記第1折曲部と前記第2折曲部とが噛み合わされてロックシーム部が形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
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