JP2019173595A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2019173595A5
JP2019173595A5 JP2018060015A JP2018060015A JP2019173595A5 JP 2019173595 A5 JP2019173595 A5 JP 2019173595A5 JP 2018060015 A JP2018060015 A JP 2018060015A JP 2018060015 A JP2018060015 A JP 2018060015A JP 2019173595 A5 JP2019173595 A5 JP 2019173595A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
ventral
wall
dorsal
side opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018060015A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7093658B2 (ja
JP2019173595A (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority claimed from JP2018060015A external-priority patent/JP7093658B2/ja
Priority to JP2018060015A priority Critical patent/JP7093658B2/ja
Priority to PCT/JP2019/011455 priority patent/WO2019188588A1/ja
Priority to CN201980019689.3A priority patent/CN111936724B/zh
Priority to KR1020207026110A priority patent/KR102526809B1/ko
Priority to US16/981,387 priority patent/US11346231B2/en
Priority to DE112019000921.4T priority patent/DE112019000921T5/de
Publication of JP2019173595A publication Critical patent/JP2019173595A/ja
Publication of JP2019173595A5 publication Critical patent/JP2019173595A5/ja
Publication of JP7093658B2 publication Critical patent/JP7093658B2/ja
Application granted granted Critical
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

タービン動翼及びガスタービン
本開示は、タービン動翼及びガスタービンに関する。
例えば、ガスタービンなどに用いられるタービン動翼は、高温の燃焼ガス中で使用されるため、冷却のための冷却流路を内部に備えており、冷却流路に冷却空気を流通させることで翼メタルの温度上昇を抑制している(特許文献1参照)。
特開2003−322002号公報
特許文献1に記載のガスタービン翼では、翼体内にサーペンタイン流路を備え、このサーペンタイン流路に冷却空気を流通させて翼体を冷却し、更に翼壁に設けたフィルム冷却孔で翼壁及び隔壁を冷却している。しかし、特許文献1に記載のフィルム冷却孔では、冷却空気の冷却能力を効率的に利用しているとは言えない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、冷却流体の冷却能力を効率的に利用することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るタービン動翼は、
腹側翼壁と、背側翼壁と、を含む翼体を備えるタービン動翼であって、
前記翼体は、
前記腹側翼壁と前記背側翼壁とを接続する隔壁であって前記翼体の高さ方向に沿って延在する隔壁により複数に仕切られた冷却流路からなるサーペンタイン流路
第1端が前記腹側翼壁の内壁面又は前記背側翼壁の内壁面に形成された第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、第2端が前記翼体の前記腹側翼壁の外壁面又は前記背側翼壁の外壁面に形成された第1出口側開口に連通する冷却孔であって、前記第1入口側開口から前記第1出口側開口に向かって前縁方向に延伸する第1冷却孔と、を含み、
前記冷却流路は、前記第1冷却孔が連通される後縁側冷却流路と、前記後縁側冷却流路の前縁側に隣接して配置される前縁側冷却流路と、を含み、
前記冷却流路を流れる冷却空気は、前記前縁側冷却流路を流れた後に、前記後縁側冷却流路に流入するように構成されている
上記(1)の構成によれば、第1入口開口を介して冷却流路に連通する第1冷却孔は、前記冷却流路を形成する隔壁の冷却流体の流れ方向の下流側の流路(後縁側冷却流路)の内壁面に形成される。第1冷却孔に供給される冷却流体は、前記隔壁を介して冷却流路の上流側に配置された上流側冷却流路(前縁側冷却流路)を冷却した後の冷却流体である。供給された冷却流体は、隔壁下流側の冷却流路(後縁側冷却流路)を冷却した後、第1冷却孔を流れる過程で隔壁近傍の翼体を対流冷却する。したがって、冷却流体の使い廻しにより、冷却流体の冷却能力を効率的に利用することが出来る。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記第1冷却孔は、
前記第1端が前記腹側翼壁の前記内壁面に形成された腹側第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、前記第2端が前記翼体の前記腹側翼壁の前記外壁面に形成された腹側第1出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記腹側第1入口側開口から前記腹側第1出口側開口に向かって前記前縁方向に延伸する腹側第1冷却孔と、
前記第1端が前記背側翼壁の前記内壁面に形成された背側第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、前記第2端が前記翼体の前記背側翼壁の前記外壁面に形成された背側第1出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記背側第1入口側開口から前記背側第1出口側開口に向かって前記前縁方向に延伸する背側第1冷却孔と、の内、少なくとも一方を含む。
上記(2)の構成によれば、第1冷却孔が腹側第1冷却孔と背側第1冷却孔を含むので、翼体を腹側と背側の両方から効率的に冷却できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において
前記翼体は、
第3端が前記腹側翼壁の前記内壁面又は前記背側翼壁の前記内壁面に形成された第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、第4端が前記翼体の前記外壁面に形成された第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記第2入口側開口から前記第2出口側開口に向かって後縁方向に延伸する第2冷却孔と、を含んでいる。
上記(3)の構成によれば、上述した第1冷却孔に加えて、第2冷却孔さらに含むので、翼体の冷却流路を形成する隔壁の冷却し難い領域の冷却が一層強化され、翼体をより効果的に冷却できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記第2冷却孔は、
前記第3端が前記腹側翼壁の前記内壁面に形成された腹側第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、前記第4端が前記翼体の前記腹側翼壁の前記外壁面に形成された腹側第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記腹側第2入口側開口から前記腹側第2出口側開口に向かって前記後縁方向に延伸する腹側第2冷却孔と、
前記第3端が前記背側翼壁の前記内壁面に形成された背側第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、前記第4端が前記翼体の前記背側翼壁の前記外壁面に形成された背側第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記背側第2入口側開口から前記背側第2出口側開口に向かって前記後縁方向に延伸する背側第2冷却孔と、の内、少なくとも一方を含む。
上記(4)の構成によれば、第2冷却孔が腹側第2冷却孔と背側第2冷却孔を含むので、翼体の冷却流路を形成する隔壁を腹側と背側の両方から対流冷却され、翼体を更に効率的に冷却できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)の構成において、
前記第1出口側開口の位置と前記第2出口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さは、前記第1入口側開口の位置と前記第2入口側開口の位置との間の前記前縁―後縁方向の長さより短い。
上記(5)の構成によれば、第1出口側開口の位置と第2出口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さが、第1入口側開口の位置と第2入口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さより短いので、隔壁を挟んで配置された第1冷却孔と第2冷却孔が、出口開口に近づくと共に隔壁に一層接近することになり、隔壁の冷却し難い領域の冷却が一層強化される。
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)乃至(5)の構成において、前記第1出口側開口の位置と前記第2出口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さは、前記隔壁の厚さより短い。
上記(6)の構成では、第1冷却孔の第1出口開口の位置と第2出口開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さが、隔壁の厚さより短いので、第1出口開口の位置と第2出口開口の位置が更に接近する。従って、第1冷却孔と第2冷却孔が、前縁―後縁方向に更に接近して、隔壁の冷却し難い領域の冷却が一層強化される。
(7)幾つかの実施形態では、上記(3)乃至(6)の何れかの構成において、
前記腹側翼壁及び前記背側翼壁は、前記隔壁が接合される隔壁接合領域をそれぞれ含み、
前記第1冷却孔及び前記第2冷却孔のうち少なくとも一方は、前記隔壁接合領域の一部を通過する。
上述したように、隔壁接合領域では、冷却流路に直接接していないため冷却され難い領域であり、冷却流路を流れる冷却流体による冷却効果が得られ難い。
その点、上記(7)の構成によれば、第1冷却孔及び第2冷却孔のうち少なくとも一方が隔壁接合領域の一部を通過するので、冷却し難い隔壁接合領域を第1冷却孔及び第2冷却孔の少なくとも一方を流れる冷却流体によって冷却できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、中心位置が前記隔壁接合領域に存在するように前記翼体の前記外壁面に形成される。
上記(8)の構成によれば、第1出口側開口及び第2出口側開口の少なくとも一方の中心位置が隔壁接合領域に存在するように翼体の外壁面に形成されるので、隔壁接合領域を効果的に冷却できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(3)乃至(8)の何れかの構成において、
前記翼体は、先端側に形成された天板を備え、
前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、前記天板の外壁面に形成されている。
一般的に、タービン動翼では、天板と、天板と対向するケーシングとの間を燃焼ガスが通り抜ける際、天板とケーシングとの間の隙間が小さいため燃焼ガスの流速が高くなり、翼体に対する熱伝達率が向上するため、天板における熱負荷が他の部位よりも高い。
記(9)の構成によれば、第1出口側開口及び第2出口側開口の少なくとも一方が天板の外壁面に形成されているので、第1冷却孔及び第2冷却孔の少なくとも一方を通過した冷却流体によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板を効果的に冷却できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(3)乃至(8)の何れかの構成において、
前記翼体は、先端側に形成された天板を備え、
前記腹側翼壁と前記天板との接続部であって、前記翼体の前記外壁面には前記腹側翼壁及び前記天板に対して傾斜した傾斜面が形成され、
前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、前記傾斜面に形成されている。
上述したように、一般的に、タービン動翼では、天板と、天板と対向するケーシングとの間を燃焼ガスが通り抜ける際、天板とケーシングとの間の隙間が小さいため燃焼ガスの流速が高くなり、翼体に対する熱伝達率が向上するため、天板における熱負荷が他の部位よりも高い。そのため、腹側翼壁と天板との接続部の温度は、天板からの伝熱によって高くなりがちである。
また、翼体における腹側翼壁と天板との接続部では、該接続部近傍での燃焼ガスの流れの乱れを抑制するためや、該接続部の面取りのために、翼体の外部側で腹側翼壁及び天板の双方に対して傾斜した傾斜面が設けられることがある。
その点、上記(10)の構成によれば、第1出口側開口及び第2出口側開口の少なくとも一方が上記傾斜面に形成されているので、第1冷却孔及び第2冷却孔の少なくとも一方を通過した冷却流体によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板を冷却しつつ、温度が高くなりがちな腹側翼壁と天板との接続部を効果的に冷却できる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(9)又は(10)の何れかの構成において
前記第1入口側開口及び前記第2入口側開口は、前記サーペンタイン流路に面して前記天板から前記翼体の基端側離れた位置に形成される。
天板と翼壁との接続部では、延在方向が異なる天板と翼壁とが接続されているため、応力集中が発生し易い。上記(11)の構成によれば、第1入口側開口及び第2入口側開口がサーペンタイン流路に面して天板から翼体の基端側に離れた位置に形成されるので、応力集中が発生し易い場所に、第1入口側開口及び第2入口側開口が形成されることを避けることができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(11)の何れかの構成において、前記第1入口側開口は、前記サーペンタイン流路のうち、最も後縁側において前記翼体の高さ方向に沿って延在する前記冷却流路に面して形成される。
上記(12)の構成によれば、第1入口側開口がサーペンタイン流路のうち、最も後縁側の冷却流路に面して形成されるので、該冷却流路よりも上流側の冷却流路に第1入口側開口が形成された場合と比べて、第1冷却孔から翼体の外部に排出される冷却流体は、サーペンタイン流路に沿ってより長い距離を流れることになり、より多くの熱を奪うことができる。このように、上記(12)の構成によれば、第1冷却孔から翼体の外部に排出される冷却流体により多くの熱を奪わせることができるので、冷却流体の流量を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(12)の何れかの構成において、前記腹側第1入口側開口は、前記背側第1入口側開口よりも前記翼体の基端側に形成される。
上述したように、天板と翼壁との接続部では、延在方向が異なる天板と翼壁とが接続されているため、応力集中が発生し易い。また、一般的に、タービン動翼では、背側に比べて腹側の方が翼体の温度が高くなりがちである。
その点、上記(13)の構成によれば、腹側第1入口側開口が背側第1入口側開口よりも翼体の基端側に形成されているので、背側に比べて温度が高くなりがちな腹側において、応力集中が発生し易い天板と腹側翼壁との接続部からさらに離れた位置に腹側第1入口側開口を形成できる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(13)の何れかの構成において、前記隔壁は、前記腹側翼壁及び前記背側翼壁の何れか一方から他方へ向かう前記隔壁の中心線がキャンバーラインに対して傾斜している。
上記(14)の構成では、腹側翼壁及び背側翼壁の何れか一方から他方へ向かう隔壁の中心線がキャンバーラインに対して傾斜しているので、隔壁の断面形状が変形し、腹側隔壁接合領域や背側隔壁接合領域の前縁―後縁方向の幅が大きくなり、冷却し難い領域が拡大する傾向になる。その点、上記(14)の構成では、第1冷却孔と第2冷却孔の組合せにより、腹側の隔壁接合領域や背側の隔壁接合領域の少なくとも一方の温度上昇を抑制できる。
(15)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービンは、上記構成(1)乃至(14)の何れかのタービン動翼を備えるので、冷却流体の冷却能力を効率的に利用して、翼体を効果的に冷却することができる。これにより、冷却流体の流量を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、冷却流体の冷却能力を効率的に利用できる。
幾つかの実施形態に係るタービン動翼が用いられる一実施形態のガスタービンを示す概略構成図である。 一実施形態のタービン動翼の内部断面図である。 一実施形態のタービン動翼の図2におけるA−A矢視断面図である。 一実施形態のタービン動翼の後縁近傍をタービン動翼1の先端側から径方向内側方向に見た図である。 図4Aの隔壁周りの拡大断面図である。 図4Aに示した一実施形態のタービン動翼の翼体における各冷却孔の延在状態を説明するための模式的な断面図である。 図4Aに示した一実施形態のタービン動翼の翼体における各冷却孔の他の実施形態について、各冷却孔の延在状態を説明するための模式的な断面図である。 他の実施形態のタービン動翼の後縁近傍をタービン動翼の先端側から見た図(図8におけるB−B矢視断面図)である。 図7に示した他の実施形態のタービン動翼の翼体における各冷却孔の延在状態を説明するための模式的な断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
幾つかの実施形態に係るタービン動翼が用いられるガスタービンについて、図1を参照して説明する。なお、図1は、幾つかの実施形態に係るタービン動翼が用いられる一実施形態のガスタービン100を示す概略構成図である。
図1に示すように、一実施形態に係るガスタービン100は、圧縮空気を生成するための圧縮機102と、圧縮空気及び燃料を用いて燃焼ガスを発生させるための燃焼器104と、燃焼ガスによって回転駆動されるように構成されたタービン106と、を備える。発電用のガスタービン100の場合、タービン106には不図示の発電機が連結され、タービン106の回転エネルギーによって発電が行われるようになっている。
ガスタービン100における各部位の具体的な構成例について説明する。
圧縮機102は、圧縮機車室110と、圧縮機車室110の入口側に設けられ、空気を取り込むための空気取入口112と、圧縮機車室110及び後述するタービン車室122を共に貫通するように設けられたロータシャフト108と、圧縮機車室110内に配置された各種の翼と、を備える。各種の翼は、空気取入口112側に設けられた入口案内翼114と、圧縮機車室110側に固定された複数の圧縮機静翼116と、圧縮機静翼116に対して軸方向に交互に配列されるようにロータシャフト108に植設された複数の圧縮機動翼118と、を含む。なお、圧縮機102は、不図示の抽気室等の他の構成要素を備えていてもよい。このような圧縮機102において、空気取入口112から取り込まれた空気は、複数の圧縮機静翼116及び複数の圧縮機動翼118を通過して圧縮されることで圧縮空気が生成される。そして、圧縮空気は圧縮機102から後段の燃焼器104に送られる。
燃焼器104は、ケーシング(燃焼器車室)120内に配置される。図1に示すように、燃焼器104は、ケーシング120内にロータシャフト108を中心として環状に複数配置されていてもよい。燃焼器104には燃料と圧縮機102で生成された圧縮空気とが供給され、燃料を燃焼させることによって、タービン106の作動流体である高温高圧の燃焼ガスを発生させる。そして、燃焼ガスは燃焼器104から後段のタービン106に送られる。
タービン106は、タービン車室(ケーシング)122と、タービン車室122内に配置された各種のタービン翼と、を備える。各種のタービン翼は、タービン車室122側に固定された複数のタービン静翼124と、タービン静翼124に対して軸方向に交互に配列されるようにロータシャフト108に植設された複数のタービン動翼1と、を含む。
なお、タービン106では、ロータシャフト108は、方向に延在し、燃焼ガスは、図1における左側から右側に向かって流れる。図1では、図示左側が軸方向上流側であり、図示右側が軸流方向下流側である。
タービン動翼1は、タービン静翼124とともにタービン車室122内を流れる高温高圧の燃焼ガスから回転駆動力を発生させるように構成される。この回転駆動力がロータシャフト108に伝達されることで、ロータシャフト108に連結された発電機が駆動される。なお、タービン動翼1の具体的な構成例については後述する。
タービン車室122の下流側には、排気車室128を介して排気室129が連結されている。タービン106を駆動した後の燃焼ガスは、排気車室128及び排気室129を通って外部へ排出される。
図2は、一実施形態のタービン動翼1の内部断面図である。図3は、一実施形態のタービン動翼1の図2におけるA−A矢視断面図である。図4Aは、一実施形態のタービン動翼1の後縁近傍をタービン動翼1の先端17a側から径方向内側方向に見た図である。図4Bは、図4Aにおける隔壁10周りの拡大断面図である。一実施形態のタービン動翼1は、タービン106に用いられるタービン動翼であって、プラットフォームと基端17b側であるシャンク部2と翼部(翼体)3とを備えており、翼体3が高温高圧の燃焼ガスに曝される。
翼体3は、翼面が凹状に形成された正圧面である腹側の壁部(腹側翼壁)13と、翼面が凸状に形成された負圧面である背側の壁部(背側翼壁)14と、先端17a側の天板15とを有する。翼体3の内部には、対向する腹側翼壁13の内壁面13aと背側翼壁14の内壁面14aとの間に冷却流体(冷却媒体)としての冷却空気を流す前縁側サーペンタイン流路6と後縁側サーペンタイン流路7が形成され、全体としてサーペンタイン流路5を形成している。
具体的には、翼体3の内部には、腹側翼壁13と背側翼壁14とを接続する隔壁10a,10b,10c,10d,10eが設けられており、隔壁10a,10b,10c,10d,10eと腹側翼壁13と背側翼壁14とによって囲まれた冷却流路4a,4b,4c,4d,4e,4fが形成される。各冷却流路4a,4b,4c,4d,4e,4fは、タービン動翼1の径方向、すなわちロータシャフト108に直交し、径方向に沿って延在する流路である。
すなわち、翼体3は、腹側翼壁13と背側翼壁14とを接続する隔壁10a,10b,10c,10d,10eであって翼体3の高さ方向に沿って延在する隔壁10a,10b,10c,10d,10eにより複数に仕切られた冷却流路4a,4b,4c,4d,4e,4fからなるサーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路6,後縁側サーペンタイン流路を内部に有する。
なお、以下の説明では、各隔壁10a,10b,10c,10d,10eを区別する必要がない場合には、符号における番号の後のアルファベットの記載を省略して、単に隔壁10と称することがある。同様に、以下の説明では、各冷却流路4a,4b,4c,4d,4e,4fを区別する必要がない場合には、符号における番号の後のアルファベットの記載を省略して、単に冷却流路4と称することがある。
前縁側サーペンタイン流路6は、後縁側サーペンタイン流路7よりも前縁18側に設けられた冷却流路であり、冷却流路4a,4b,4cを含む。冷却流路4aと冷却流路4bとは転向部4gによって接続され、冷却流路4bと冷却流路4cとは転向部4hによって接続されている。
前縁側サーペンタイン流路6の冷却空気の供給流路9aの入口9cはタービン動翼1の基端17b側に設けられ、冷却空気の出口6bは翼体3の先17a側の端部に設けられている。
後縁側サーペンタイン流路7は、前縁側サーペンタイン流路6よりも後縁19側に設けられた冷却流路であり、冷却流路4d,4e,4fを含む。冷却流路4dと冷却流路4eとは転向部4iによって接続され、冷却流路4eと冷却流路4fとは転向部4jによって接続されている。
後縁側サーペンタイン流路7の冷却空気の供給流路9bの入口9dは、タービン動翼1の基端17b側に設けられ、冷却空気の出口7bは、後縁側サーペンタイン流路7において冷却空気の流れに対して最も下流側の冷却流路4fに連通し翼体3の後縁19の後縁端面19a開口している。
サーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路6,後縁側サーペンタイン流路内には、冷却空気への熱伝達を促進するための堰状のリブ12が複数設けられている。また、後縁側サーペンタイン流路7において最も下流側の冷却流路4fには、後縁19の後縁端面19aに開口する後縁冷却流路8が形成され、後縁領域を対流冷却している。後縁冷却流路8には、冷却空気への熱伝達を促進するための複数のピンフィン20が設けられている。なお、後縁冷却流路8には、ピンフィン20に替えて、複数の冷却孔を配置した冷却構造を設けてもよい。
タービン動翼1に供給される冷却空気には、例えば、圧縮機102から抽気した圧縮空気が利用される。
前縁側サーペンタイン流路6では、入口9cから流入した冷却空気は、供給流路9aを介して冷却流路4a,4b,4cを順に流れることで翼体3の先端17a側と基端17b側との間で蛇行し、出口6bからタービン動翼1の外部に流出する。このように、前縁側サーペンタイン流路6では、冷却空気は、冷却流路4a,4b,4cを順に流れることで、翼体3内で前縁18側から後縁19側に向かって、すなわち、燃焼ガスの流れ方向の上流側から下流側へ向かって流れる。
後縁側サーペンタイン流路7では、入口9dから流入した冷却空気は、供給流路9bを介して冷却流路4d,4e,4fを順に流れることで翼体3の先端17a側と基端17b側との間で蛇行流路を形成し、出口7bからタービン動翼1の外部に流出する。このように、後縁側サーペンタイン流路7では、冷却空気は、冷却流路4d,4e,4fを順に流れることで、翼体3内で前縁18側から後縁19側に向かって、すなわち、燃焼ガスの流方向の上流側から下流側へ向かって流れる。後縁19側最も近い冷却流路4fは、後縁側サーペンタイン流路7の最終流路を形成し、最終流路を流れる冷却空気の一部は、先端17a側の天板15に形成された出口7aから外部の燃焼ガス中に排出される。その他の冷却空気は、後縁冷却流路8により後縁領域を対流冷却して、後縁端面19aから燃焼ガス中に排出される。
なお、冷却流路4cと冷却流路4dとが転向部によって接続されて、前縁側サーペンタイン流路6と後縁側サーペンタイン流路7とが一体化されていてもよい。この場合、冷却空気の供給流路9aから流入した冷却空気は、冷却流路4a,4b,4c,4d,4e,4fを順に流れることで翼体3の先端17a側と基端17b側との間で蛇行流路を形成し、出口7bからタービン動翼1の外部に流出する。
図2に示す翼構造は、サーペンタイン流路6、7に冷却空気を流通させて翼体を対流冷却し、更に翼壁に設けたフィルム冷却孔(図示なし)で翼壁をフィルム冷却している。
図4A及び図7に示すように、幾つかの実施形態では、翼体3は、一端(第1端)が腹側翼壁13の内壁面13aに形成された腹側第1入口側開口32A第1入口側開口31A)を介して冷却流路4に連通し、他端(第2端)が翼体3の腹側翼壁13の外壁面13bに形成された腹側第1出口側開口32B第1出口側開口31B)に連通する腹側第1冷却孔32を含む。腹側第1冷却孔32は、第1入口側開口31A(腹側第1入口側開口32A)から第1出口側開口31B(腹側第1出口側開口32B)に向かって前縁18方向に延伸する。換言すると、翼体3のキャンバーラインCに沿って第1出口側開口31B(腹側第1出口側開口32B)第1入口側開口31A(腹側第1入口側開口32A)よりも前縁18側に位置するように腹側第1冷却孔32が形成されている。また、図4A及び図7に示すように、幾つかの実施形態では、翼体3は、一端(第1端)が背側翼壁14の内壁面14aに形成された背側第1入口側開口33Aを介して冷却流路4に連通し、他端(第2端)が翼体3の外壁面14bに形成された背側第1出口側開口33Bに連通する背側第1冷却孔33を含む。背側第1冷却孔33は、背側第1入口側開口33Aから背側第1出口側開口33Bに向かって前縁18方向に延伸する。換言すると、翼体3のキャンバーラインCに沿って背側第1出口側開口33B背側第1入口側開口33Aよりも前縁18側に位置するように背側第1冷却孔33が形成されている。
以下の説明では、腹側第1冷却孔32、及び、背側第1冷却孔33を総称して第1冷却孔31とも称する。腹側第1入口側開口32A、及び、背側第1入口側開口33Aは、第1入口側開口31Aとも称する。腹側第1出口側開口32B、及び、背側第1出口側開口33Bは、第1出口側開口31Bとも称する。
サーペンタイン流路6、7を冷却流体が流れる過程で、冷却流体は翼体3を対流冷却し、冷却流体の温度は上昇する。一方、サーペンタイン流路6、7を流れる過程で、冷却流体の圧力損失により冷却流体の圧力は低下する。冷却流体の流れ方向の下流側を流れる冷却流体は、上流側を流れる冷却流体と比較して、冷却流体の使い廻しにより効率的に利用されていることになる。
例えば、図2及び図3において、隣接する冷却流路4e、4fで比較した場合、隔壁10eを挟んで上流側の冷却流路4e(後述の上流側冷却流路4U)を流れ、翼体3を対流冷却した冷却流体は、転向部4jを経て隔壁10eの冷却流体の流れ方向の下流側に隣接する冷却流路4f(後述の下流側冷却流路4D)に流入する。冷却流体は、冷却流路4eを流れる過程で、圧力損失により圧力を下げて冷却流路4fに供給される。更に、冷却流体は、冷却流路4fを流れる過程で、冷却流路4fを更に冷却する。
つまり、隔壁10eを挟んで冷却流体の流れ方向の上流側の冷却流路4eを流れる冷却流体は、未だ冷却流体自体の温度が低く、圧力が高く、冷却能力を十分に備えているにも拘わらず、後述の第2冷却孔41、42、43から燃焼ガス中に排出されるので、冷却能力を有する冷却流体を無駄に捨てることになる。一方、隔壁10eの冷却流体の流れ方向の上流側の冷却流路4eを冷却した後、隔壁10eの下流側の冷却流路4fに供給された冷却流体は、冷却流路4fを更に冷却した後、上述の第1冷却孔31、32、33から燃焼ガス中に排出されることになる。従って、隔壁10eを間に挟んで下流側の冷却流路4fを流れる冷却流体は、隔壁10eを間に挟んで上流側の冷却流路4eから第2冷却孔41、42、43を介して燃焼ガス中に排出される冷却流体と比較して、下流側の冷却流路4fを冷却した後、更に第1冷却孔31、32、33を流れる過程で、翼体3を対流冷却するので、冷却流体の使い廻しがされ、効率的な冷却が行われている。特に、冷却流路4fが後縁19に最も近い最終流路の場合、他の上流側の流路と比較して、その効果が最も大きい。
これにより、冷却流路4に面した腹側第1入口側開口32Aから流入した冷却空気は、腹側第1冷却孔32内を腹側第1出口側開口32Bに向かって前縁18方向に流れることによって、隔壁10近傍の腹側翼体3を対流冷却する。
同様に、冷却流路4に面した背側第1入口側開口33Aから流入した冷却空気は、背側第1冷却孔33内を背側第1出口側開口33Bに向かって前縁18方向に流れることによって、隔壁10近傍の背側翼体3を対流冷却する。
更に、第1冷却孔31、32、33が、隔壁10の冷却流体の流れ方向の下流側の冷却流路に連通しているので、冷却流体の効率的な使い廻しがされている。したがって、冷却空気の冷却能力を効率的に利用して、翼体3を効果的に冷却することができる。
また、幾つかの実施形態に係るガスタービン100では、幾つかの実施形態に係るタービン動翼1を備えるので、冷却空気の冷却能力を効率的に利用して、翼体3を効果的に冷却することができる。これにより、冷却空気の流量を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
なお、翼体3には、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33の少なくとも一方が設けられていればよい。翼体3に、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33の双方を設ければ、翼体3を腹側と背側の両側から効率的に冷却できる。
サーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路6,後縁側サーペンタイン流路の冷却流路4のうち、冷却空気の流れ方向に対して、任意の隔壁10の上流側に位置する冷却流路4を上流側冷却流路4Uとし、冷却空気の流れに対して該隔壁10の下流側に位置する冷却流路4を下流側冷却流路4Dと呼ぶ。
例えば冷却流路4eは、隔壁10eに対しては上流側冷却流路4Uであるが、隔壁10dに対しては下流側冷却流路4Dである。
なお、上流側冷却流路4Uは、下流側冷却流路4Dに対して前縁18側に隣接して配置されている。したがって、以下の説明では、上流側冷却流路4Uを前縁側冷却流路4Uと呼ぶこともある。また、下流側冷却流路4Dは、上流側冷却流路4Uに対して後縁19側に隣接して配置されている。したがって、以下の説明では、下流側冷却流路4Dを後縁側冷却流路4Dと呼ぶこともある。
サーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路,後縁側サーペンタイン流路7)を形成する隔壁10と翼体3との接合構造について、図2、図4A、図4Bを用いて以下に説明する。
隔壁10は、冷却流路4を区切り、サーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路,後縁側サーペンタイン流路7)を形成する仕切壁の役割を果たすが、翼壁13、14と共に鋳造により一体で形成される。隔壁10は、先端17a側の転向部4g、4i及び基端17b側の転向部4h、4jを除き、先端17a側から基端17b側まで径方向に延在し、各通路を形成している。
図4Bを用いて、翼体を径方向に見た場合の隔壁10、10e周りの断面構造を説明する。隔壁10は、腹側内壁面13aと背側内壁面14aに滑らかに内接するように形成されている。すなわち、隔壁10の一部を形成し翼体3の内壁面13a、14aに内接する接合部10A1、10A2、10B1、10B2は、製造上の都合から曲面状の形状を持たせて形成されている。各接合部10A1、10A2、10B1、10B2が翼体3の内壁面13a、14aに内接する内縁を点P11、P12、P21、P22とすれば、各接合部10A1、10A2、10B1、10B2が内壁面13a、14aに接する末端が、点P11、P12、P21、P22に相当する。なお、翼体3の前縁―後縁方向の中心軸を規定するキャンバーラインCが隔壁と交差する前縁側の位置を点P51、後縁側の位置を点P52とすれば、点P51と点P52との間の長さが、隔壁10の最小厚さに相当する。以下の説明では、ある2つ点の間を結ぶ線分のことを、両端の点の符号をハイフンを挟んで併記して表すこともある。例えば、点P51と点P52とを結ぶ線分を、単にP51−P52と表すこともある。
図4Bに示すように、内縁P11、P12、P21、P22を通り、隔壁10の中心線Wxに平行なラインが翼体3の外表面である腹側翼壁13、背側翼壁14と交差する位置を点P13、P14、P23、P24とすれば、点P11、P12、P13、P14で囲われた領域を腹側隔壁接合領域52と呼び、点P21、P22、P23、P24で囲われた領域を背側隔壁接合領域53と呼ぶ。図4Bに示すように、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53は共に、冷却流路4に直接接していないため、冷却流体による冷却を行い難い領域である。腹側隔壁接合領域52と背側隔壁接合領域53を含む領域を、総称して隔壁接合領域51としている。なお、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53の内側の領域を形成する内縁P11とP12及び内縁P21とP22のそれぞれの前縁―後縁方向の長さは、いずれも隔壁10の厚さ(最少厚さP51−P52)より大きくなる。つまり、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53の前縁―後縁方向の幅は、隔壁10の厚さより大きくなる。なお、隔壁10の中心線Wxは、腹側翼壁13の内壁面13aに形成された内縁P11とP12を結ぶライン(境界線P11―P12)の中点及び背側翼壁14の内壁面14aに形成された内縁P21とP22を結ぶライン(境界線P21−P22)の中点並びに隔壁の最小厚さP51−P52の中間点を結ぶ直線状のラインで規定される。
腹側翼壁13と背側翼壁14は、隔壁10により結合された構造体である。従って、燃焼ガス側からの入熱により翼壁13、14は熱伸びを生ずる。一方、翼壁13、14と隔壁10との接合部分は隔壁10により拘束されているため、翼壁13、14と隔壁10との接合部分である腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53には、大きな熱応力が発生する傾向にある。また、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53は、冷却流路4に直接接していないため、燃焼ガス側からの入熱によりメタル温度が高くなり易い。一方、隔壁10は、冷却空気の流れ方向上流側及び下流側の両側で冷却流路4(上流側冷却流路4U及び下流側冷却流路4D)に直接接しているため、メタル温度は比較的低くなる。両者の温度差の違いにより、熱応力が更に大きくなる傾向にある。
腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53の内壁面13a、14a側の位置を画定する境界線P11−P12、P21−P22(内縁P11と内縁P12及び内縁P21と内縁P22を接続するライン)が長くなるほど、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53は、一層冷却し難くなり、熱応力は更に高くなる。
そのため、図4Bに示すように、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53を冷却するため、第1冷却孔31、32、33及び第2冷却孔41、42、43が配置されている。その配置の構造の詳細は、後述する。
腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53を第1冷却孔31、32、33又は第2冷却孔41、42、43のいずれか一方の冷却孔一つのみで冷却する構造も想定される。燃焼ガス流からの入熱が比較的小さく、熱応力が大きくない構造の場合は、いずれか一方の冷却孔を配置することのみでも冷却可能な場合もある。しかしながら、燃焼ガス側からの入熱が大きく構造上の拘束により、熱応力が高くなる構造の場合、いずれか一方の冷却孔のみによる冷却では、冷却不足となり、過大な熱応力の発生を抑制できない場合がある。
図4Bを用いて、一例を挙げて説明する。腹側隔壁接合領域52を冷却するため、第1冷却孔31、32、33のみを配置する場合を想定する。この場合、腹側第1冷却孔32の内壁面13aに形成される腹側第1入口側開口32Aの開口は、少なくとも隔壁10の接合部10A1の内縁P11と干渉しないように、内縁P11の位置より後縁側に寄った位置に配置する必要がある。一方、腹側第1冷却孔32の他方の開口で、外壁面13bに形成された腹側第1出口開口32Bは、腹側隔壁接合領域52の前縁側の位置を画定する境界線P12−P14(La2)近傍まで延伸することが望ましい。しかしながら、腹側第1入口開口32Aを内縁P11より更に後縁側に配置し、腹側第1出口開口32Bを前縁側の境界線P12−P14近傍まで延伸させて、腹側第1冷却孔32を腹側壁部13の内部に形成するためには、腹側第1冷却孔32の中心軸(AXa1)が腹側翼壁13又は腹側の内壁面13aに対して、傾斜角θ(図4B)を小さくするのが望ましい。つまり、冷却孔は放電加工又は機械加工等で形成されるが、加工ノズルの翼外表面に対する傾斜角度には限界があり、加工ノズルの前縁―後縁方向の中心軸(キャンバーラインC)に対する傾きが小さくなると、穴加工が困難になる。この状況は、背側第1冷却孔33でも同様であり、第2冷却孔41、42、43でも同様である。
また、第1冷却孔31、41のみにより腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53を冷却する場合、冷却不足となる場合がある。すなわち、冷却流路4fを流れ、第1冷却孔31、32、33に供給される冷却空気は、冷却流路4eに流入し、第2冷却孔41、42、43に供給される冷却空気より、圧力が低下している。一方、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53を第1冷却孔31、41のみにより冷却するとなると、第1冷却孔31、32、33は、隔壁接合領域51、52、53の前縁側の境界線P12−P14及びP22−P24近傍まで延伸させることになる。つまり、冷却孔の長さを伸ばせば圧力損失が大きくなり、一方で、燃焼ガス側と冷却流路4fの間の差圧は小さくなる。従って、条件によっては、第1冷却孔31、32、33を流れる冷却空気の流量が、十分に確保できない場合がある。
上記のようなタービン翼の場合には、第1冷却孔31、32、33単独の配置では冷却不足となり、第1冷却孔31、32、33及び第2冷却孔41、42、43の組合せが望ましい場合がある。
翼体3は後縁に近くなると翼幅が小さくなり、冷却流路4の背腹方向の流路幅が小さくなる。従って、冷却流路4の形状は、背腹方向の流路幅が小さく、前縁―後縁方向の流路の長さが長くなり、台形形状、菱形形状や三角形状等の変形した流路形状になる。そのため、内壁面13a、14aを結合する隔壁10の断面形状も菱形状に変形して、キャンバーラインCに対する隔壁10の中心線Wxの傾きが小さくなる傾向になる。つまり、キャンバーラインCに対する隔壁10の中心線Wxの傾きが小さくなると、隔壁10の接合部10A1、10A2、10B1、10B2の曲率が大きくなり、隔壁10の厚さ(P51−P52)と比較して、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53の前縁―後縁方向の長さが相対的に長くなり、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53は、一層冷却し難い構造になる。このような場合は、設置スペースの点から、腹側隔壁接合領域52及び背側隔壁接合領域53には、それぞれの隔壁接合領域について、複数の冷却孔を配置するのが望ましい。すなわち、第1冷却孔31、32、33と第2冷却孔41、42、43の組合せ、つまり、少なくとも腹側第1冷却孔32と腹側第2冷却孔42の組合せ、又は背側第1冷却孔33と背側第2冷却孔43の組合せのいずれかを選択することが望ましい。
腹側隔壁接合領域52は、前縁―後縁方向の前縁側の位置を画定する境界線La2と前縁―後縁方向の後縁側の位置を画定する境界線La1により確定され、背側隔壁接合領域53は、前縁―後縁方向の前縁側の位置を画定する境界線Lb2と前縁―後縁方向の後縁側の位置を画定する境界線Lb1により確定される。また、腹側隔壁接合領域52と背側隔壁接合領域53とを特に区別する必要がない場合、以下の説明では、単に隔壁接合領域51と呼ぶこともある。
図4A,4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、冷却流路4は、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33が連通される後縁側冷却流路(下流側冷却流路)4Dと、後縁側冷却流路4Dの前縁18側に隣接して配置される前縁側冷却流路(上流側冷却流路)4Uを含む。
翼体3は、一端(第3端)が腹側翼壁13の内壁面13aに形成された腹側第2入口側開口42Aを介して前縁側冷却流路4Uに連通し、他端(第4端)が翼体3の外壁面13bに形成された腹側第2出口側開口42Bに連通する腹側第2冷却孔42を含む。腹側第2冷却孔42は、腹側第2入口側開口42Aから腹側第2出口側開口42Bに向かって後縁19方向に延伸する。
また、図4A,4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、翼体3は、一端(第3端)が背側翼壁14の内壁面14aに形成された背側第2入口側開口43Aを介して前縁側冷却流路4Uに連通し、他端(第4端)が翼体3の外壁面14bに形成された背側第2出口側開口43Bに連通する背側第2冷却孔43を含む。背側第2冷却孔43は、背側第2入口側開口43Aから背側第2出口側開口43Bに向かって後縁19方向に延伸する。
以下の説明では、腹側第2冷却孔42、及び、背側第2冷却孔43を総称して第2冷却孔41とも称する。腹側第2入口側開口42A、及び、背側第2入口側開口43Aは、第2入口側開口41Aとも称する。腹側第2出口側開口42B、及び、背側第2出口側開口43Bは、第2出口側開口41Bとも称する。
翼体3が腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33の少なくとも一方を含むので、翼体3のうち、第1入口側開口31Aの形成位置と第1出口側開口31Bの形成位置との間の隔壁10に接合する領域を対流冷却できる。すなわち、腹側第1入口側開口32Aの形成位置と腹側第1出口側開口32Bの形成位置との間の隔壁10に接合する領域又は背側第1入口側開口33Aの形成位置と背側第1出口側開口33Bの形成位置との間の隔壁10に接合する領域を対流冷却できる。
また、翼体3が腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43の少なくとも一方を含むので、翼体3のうち、腹側第2入口側開口42Aの形成位置と腹側第2出口側開口42Bの形成位置との間の隔壁10に接合する領域又は背側第2入口側開口43Aの形成位置と背側第2出口側開口43Bの形成位置との間の隔壁10に接合する領域の少なくとも一方を対流冷却できる。
上記の構成により、第2入口側開口41A、42A、43Aの形成位置と第2出口側開口41B、42B、43Bの形成位置との間の領域であって、冷却が困難な隔壁10に接合する領域を対流冷却できる。
さらに、腹側第2出口側開口42B及び背側第2出口側開口43Bの少なくとも一方から流出して翼の表面に沿って後縁側に流れる冷却空気によって、腹側第2出口側開口42Bよりも後縁側の翼体の外表面、及び、背側第2出口側開口43Bよりも後縁側の翼体の外表面の少なくとも一方をフィルム冷却できる。これにより、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33の少なくとも一方による冷却効果と、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43の少なくとも一方による冷却効果とが相まって、翼体3をより効果的に冷却できる。このため、例えば翼体3において温度が高くなる傾向にある部位を2つの冷却孔の組合せによってより効果的に冷却することができる。
なお、翼体3には、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43の少なくとも一方が設けられていればよい。翼体3に、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43の双方を設ければ、翼体3を腹側と背側の両側から効率的に冷却できる。
図4A,4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、腹側第1冷却孔32は、腹側第1冷却孔32の少なくとも一部が腹側隔壁接合領域52を通過する。
図4A,図4B、図7に示すように、幾つかの実施形態では、腹側第2冷却孔42は、腹側第2冷却孔42の少なくとも一部が腹側隔壁接合領域52を通過する。
図4A,4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、背側第1冷却孔33は、背側第1冷却孔33の少なくとも一部が背側隔壁接合領域53を通過する。
図4A,4B,図7に示すように、背側第2冷却孔43は、背側第2冷却孔43の少なくとも一部が背側隔壁接合領域53を通過する。
図5は、図4Aに示した一実施形態のタービン動翼1の翼体3における冷却孔32、33、42、43の延在状態を説明するための模式的な断面図である。図6は、図4Aに示した一実施形態のタービン動翼1の翼体3における各冷却孔31,32,41,42の他の実施形態について、冷却孔32、33、42、43の延在状態を説明するための模式的な断面図である。図7は、他の実施形態のタービン動翼1の後端近傍をタービン動翼1の先端17a側から見た図である。図8は、図7に示した他の実施形態のタービン動翼1の翼体3における冷却孔32、33、42、43の延在状態を説明するための模式的な断面図である。
なお、図5,図6,図8で図示された冷却孔32、33、42、43の断面は、説明の便宜上、冷却孔32、33、42、43をそれぞれの延在方向に沿って切断した際に表れる断面を前縁18側から投影した模式的なものである。
図4A,図4B,図7に示す幾つかの実施形態では、冷却孔32、33、42、43は、冷却空気の流れに沿って最も下流側に位置する隔壁10eを挟んで上流側と下流側に位置する上流側冷却流路4U又は下流側冷却流路4Dからの冷却空気を流通させるように構成されている。しかし、冷却孔32、33、42、43は、冷却空気の流れに沿って最も下流側に位置する隔壁10e以外の何れかの隔壁10a〜10dを挟んで上流側と下流側に位置する上流側冷却流路4U又は下流側冷却流路4Dからの冷却空気を流通させるように構成されていてもよい。以下の説明では、図4A,図4B,図7を参照して説明する場合であっても、特に言及していない限り、冷却孔32、33、42、43は、何れかの隔壁10a〜10eを挟んで上流側と下流側に位置する上流側冷却流路4U又は下流側冷却流路4Dからの冷却空気を流通させるように構成されているものとする。
図4A,図4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、翼体3は、腹側第1冷却孔32と、腹側第2冷却孔42と、背側第1冷却孔33と、背側第2冷却孔43とを有する。しかし、翼体3は、冷却孔32、33、42、43の少なくとも何れか一つを有していれば、少なくとも何れか一つの冷却孔の少なくとも一部が通過する隔壁接合領域51を冷却できる。
例えば、翼体3は、腹側第1冷却孔32と、背側第1冷却孔33との少なくとも一方を有していてもよい。
図4A,図4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42における、腹側第1出口側開口32Bの位置と腹側第2出口側開口42Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さ、すなわち前縁18と後縁19とを結ぶ翼弦方向の長さは、腹側第1入口側開口32Aの位置と腹側第2入口側開口42Aの位置との間の前縁―後縁方向の長さより短い。
これにより、隔壁10eを挟んで配置された腹側第1冷却孔32と腹側第2冷却孔42が、腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bに近づくと共に隔壁10eに一層接近することになり、隔壁10eの冷却し難い領域の冷却が一層強化される。
同様に、図4A,図4B,図7に示すように、幾つかの実施形態では、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43における、背側第1出口側開口33Bの位置と背側第2出口側開口43Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さは、背側第1入口側開口33Aの位置と背側第2入口側開口43Aの位置との間の前縁―後縁方向の長さより短い。
これにより、隔壁10eを挟んで配置された背側第1冷却孔33と背側第2冷却孔43が、背側第1出口側開口33B及び背側第2出口側開口43Bに近づくと共に隔壁10eに一層接近することになり、隔壁10eの冷却し難い領域の冷却が一層強化される。
図4A及び図4Bに示す実施形態では、腹側第1冷却孔32腹側第1出口側開口32Bの位置と、腹側第2冷却孔42腹側第2出口側開口42Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さは、隔壁10eの厚さより短い。
同様に、図4A及び図4Bに示す実施形態では、背側第1冷却孔33背側第1出口側開口33Bの位置と、背側第2冷却孔43背側第2出口側開口43Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さは、隔壁10eの厚さより短い。
幾つかの実施形態では、隔壁10を挟んで隣接して配置される前縁側冷却流路4Uと後縁側冷却流路4Dのうち、前縁側冷却流路4Uには腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43が連通し、後縁側冷却流路4Dには腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33が連通する。
したがって、腹側第1冷却孔32腹側第1出口側開口32Bの位置と、腹側第2冷却孔42腹側第2出口側開口42Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さが隔壁10eの厚さより短い場合、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42が腹側隔壁接合領域52に一層接近して、腹側隔壁接合領域52の冷却が強化される。
同様に、背側第1冷却孔33背側第1出口側開口33Bの位置と、背側第2冷却孔43背側第2出口側開口43Bの位置との間の前縁―後縁方向の長さが隔壁10eの厚さより短い場合、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43が背側隔壁接合領域53に一層接近して、側隔壁接合領域53の冷却が強化される。
これにより、腹側翼壁13において冷却流路4と対面している領域と比べて冷却し難い腹側隔壁接合領域52を腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の少なくとも一方を流れる冷却空気によって冷却できる。同様に、背側翼壁14において冷却流路4と対面している領域と比べて冷却し難い背側隔壁接合領域53を背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の少なくとも一方を流れる冷却空気によって冷却できる。
例えば図6に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42は、サーペンタイン流路に面して形成される腹側第1入口側開口32A及び腹側第2入口側開口42Aと、天板15の表面(外壁面)15bに形成される腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bとをそれぞれ有する。
腹側第1冷却孔32腹側第1出口側開口32Bは、腹側第1冷却孔32腹側第1入口側開口32Aよりも腹側翼壁13の厚み方向に沿って翼体3の外壁面13b側に形成されている。
腹側第2冷却孔42腹側第2出口側開口42Bは、腹側第2冷却孔42腹側第2入口側開口42Aよりも腹側翼壁13の厚み方向に沿って翼体3の外壁面13b側に形成されている。
一般的に、タービン動翼1では、天板15と、天板15と対向するタービン車室(ケーシング)122との間を燃焼ガスが通り抜ける際、天板15とケーシング122との間の隙間が小さいため燃焼ガスの流速が高くなり、翼体3に対する熱伝達率が高くなるため、天板15における熱負荷が他の部位よりも高い。
図6に示す実施形態のように、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bが天板15の表面に形成され、その位置が腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1入口側開口32A及び腹側第2入口側開口42Aよりも腹側翼壁13の厚み方向に沿って翼体3の外壁面13b側であれば、腹側第1入口側開口32A及び腹側第2入口側開口42Aから腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42に流入した冷却空気によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板15を効果的に冷却しつつ、腹側隔壁接合領域52を冷却できる。
なお、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
なお、背側についても同様であってもよい。すなわち、例えば図6に示す実施形態では、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43は、サーペンタイン流路に面して形成される背側第1入口側開口33A及び背側第2入口側開口43Aと、天板15の外壁面15bに形成される背側第1出口側開口33B及び背側第2出口側開口43Bとをそれぞれ有する。
背側第1冷却孔33背側第1出口側開口33Bは、背側第1冷却孔背側第1入口側開口33A及び背側第2入口側開口43A背側第1入口側開口33Aよりも背側翼壁14の厚み方向に沿って翼体3の外壁面14b側に形成されている。
背側第2冷却孔43背側第2出口側開口43Bは、背側第2冷却孔43背側第2入口側開口43Aよりも背側翼壁14の厚み方向に沿って翼体3の外壁面14b側に形成されている。
これにより、背側第1入口側開口33A及び背側第2入口側開口43Aから背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43に流入した冷却空気によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板15を効果的に冷却しつつ、背側隔壁接合領域53を冷却できる。
なお、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43背側第1出口側開口33B及び背側第2出口側開口43Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
例えば図5に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42は、サーペンタイン流路に面して形成される腹側第1入口側開口32A及び腹側第2入口側開口42Aと、腹側翼壁13の表面に形成される腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bと、をそれぞれ有する。
腹側第1冷却孔32腹側第1出口側開口32Bは、腹側第1冷却孔32腹側第1入口側開口32Aよりも先端17a側に形成されている。
腹側第2冷却孔42腹側第2出口側開口42Bは、腹側第2冷却孔42腹側第2入口側開口42Aよりも先端17a側に形成されている。
上述したように、一般的に、タービン動翼1では、天板15における熱負荷が他の部位よりも高いため、翼壁13,14の温度は、天板15からの熱伝達によって先端17a側が高くなりがちである。
図5に示す実施形態のように、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bが腹側翼壁13の表面に形成され、その位置が腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1入口側開口32A及び腹側第2入口側開口42Aよりも先端17a側であれば、入口側開口32A,42Aから腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42に流入した冷却空気によって、腹側隔壁接合領域52を冷却できるとともに、腹側隔壁接合領域52のうち温度がより高くなりがちな先端17a側の領域を効果的に冷却できる。
なお、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42腹側第1出口側開口32B及び腹側第2出口側開口42Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
なお、背側についても同様であってもよい。すなわち、例えば図5に示す実施形態では、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43は、サーペンタイン流路5(前縁側サーペンタイン流路6,後縁側サーペンタイン流路に面して形成される背側第1入口側開口33A及び背側第2入口側開口43Aと、背側翼壁14の表面に形成される背側第1出口側開口33B及び背側第2出口側開口43Bとをそれぞれ有する。
背側第1冷却孔33背側第1出口側開口33Bは、背側第1冷却孔33背側第1入口側開口33Aよりも先端17a側に形成されている。
背側第2冷却孔43背側第2出口側開口43Bは、背側第2冷却孔43背側第2入口側開口43Aよりも先端17a側に形成されている。
これにより、背側第1入口側開口33A及び背側第2入口側開口43Aから背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43に流入した冷却空気によって、背側隔壁接合領域53を冷却できるとともに、背側隔壁接合領域53のうち温度がより高くなりがちな先端17a側の領域を効果的に冷却できる。なお、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43背側第1出口側開口33B及び背側第2出口側開口43Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
図7及び図8に示す一実施形態では、翼体3における腹側翼壁13と天板15との接続部の近傍での燃焼ガスの流れの乱れを抑制するためや、該接続部の面取りのために、翼体3の外部側で腹側翼壁13及び天板15の双方に対して傾斜した傾斜面16aを有する接続部16が設けられている。
また、幾つかの実施形態に係る翼体3には、天板15と、天板15と対向するケーシング122とのクリアランスのリーク流れに起因した損失低減を目的として、例えば、図7,8に示すように、天板15にスキーラリブ27を設けてもよい。
例えば図7及び図8に示す実施形態では、翼体3は、腹側翼壁13と天板15との接続部であって、翼体3の外部側で腹側翼壁13及び天板15の双方に対して傾斜した傾斜面16aを有する接続部16を有する。
腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42は、サーペンタイン流路に面して形成される入口側開口32A、42Aと、接続部16の傾斜面16aに形成される出口側開口32B、42Bと、をそれぞれ有する。腹側翼壁13と天板15の接続部16に傾斜面16aを設けることにより、腹側翼面から天板15に流れる燃焼ガス流の剥離が減少し、燃焼ガス流の乱れによる天板の過熱が抑制される。
上述したように、一般的に、タービン動翼1では、天板15における熱負荷が他の部位よりも高い。
また、図7及び図8に示す一実施形態では、上述したように、傾斜面16aを有する接続部16が設けられている。
図7及び図8に示す実施形態のように、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の出口側開口32B、42Bが傾斜面16aに形成されていれば、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42に流入した冷却空気によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板15を冷却しつつ、腹側隔壁接合領域52のうち温度がより高くなりがちな先端17a側の領域である腹側翼壁13と天板15との接続部16を効果的に冷却できる。
なお、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の出口側開口32B、42Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
なお、図示はしないが、図7及び図8に示す実施形態の傾斜面16aように、背側翼壁14と天板15との接続部に翼体3の外部側で背側翼壁14及び天板15の双方に対して傾斜した傾斜面が形成されている場合、上述した構成と同様に、該傾斜面に背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bを形成してもよい。
これにより、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43に流入した冷却空気によって、他の部位よりも熱負荷が高い天板15を冷却しつつ、背側隔壁接合領域53のうち温度がより高くなりがちな先端17a側の領域を効果的に冷却できる。
なお、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
また、図7及び図8に示すように、天板15にスキーラリブ27が設けられていれば、上述した構成と同様に、スキーラリブ27に背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bを形成してもよい。
なお、図7及び図8に示すように、スキーラリブ27に背側翼壁14及び天板15の双方に対して傾斜した傾斜面27aが形成されている場合、スキーラリブ27の傾斜面27aに背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bを形成してもよい。これらのような構成によっても、他の部位よりも熱負荷が高い天板15を冷却しつつ、背側隔壁接合領域53のうち温度がより高くなりがちな先端17a側の領域を効果的に冷却できる。
例えば図4A及び図7に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42は、サーペンタイン流路に面して形成される入口側開口32A、42Aと、開口の中心位置が腹側隔壁接合領域52に存在するように翼体3の表面に形成される出口側開口32B、42Bと、をそれぞれ有する。なお、ここで、翼体3の表面とは、翼壁13,14の表面だけではなく、天板15や接続部16、スキーラリブ27の表面も含む。
このように、例えば図4A及び図7に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の出口側開口32B、42Bが、開口の中心位置が腹側隔壁接合領域52に存在するように翼体3の表面に形成されるので、出口側開口32B、42Bの開口の中心位置が腹側隔壁接合領域52に存在しない場合と比べて、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42が腹側隔壁接合領域52を通過する距離を大きくすることができる。これにより、腹側隔壁接合領域52を効果的に冷却できる。
また、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の出口側開口32B、42Bを、その中心位置が腹側隔壁接合領域52に存在するように翼体3の表面に形成することで、腹側隔壁接合領域52における翼面を出口側開口32B、42Bから流出した冷却空気によって効果的な冷却を行うことができる。
なお、腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の出口側開口32B、42Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
なお、背側についても同様であってもよい。すなわち、例えば図4A及び図7に示す実施形態では、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43は、サーペンタイン流路に面して形成される入口側開口33A、43Aと、中心位置が背側隔壁接合領域53に存在するように翼体3の表面に形成される出口側開口33B、43Bをそれぞれ有する。
このように、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bの形成位置を上述したように設定することで、出口側開口33B、43Bの開口の中心位置が背側隔壁接合領域53に存在しない場合と比べて、背側第1冷却孔41及び背側第2冷却孔42が背側隔壁接合領域53を通過する距離を大きくすることができる。これにより、背側隔壁接合領域53を効果的に冷却できる。
また、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口41B,42Bを、開口の中心位置が背側隔壁接合領域53に存在するように翼体3の表面に形成することで、背側隔壁接合領域53における翼面を出口側開口33B、43Bから流出した冷却空気によって効果的な冷却を行うことができる。
なお、背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の出口側開口33B、43Bの何れか一方だけが上述したように構成されていてもよい。
例えば図4A及び図7では、幾つかの実施形態に係る腹側第1冷却孔32は、サーペンタイン流路のうち、最も下流側、すなわち最も後縁19側に近い位置においてタービン動翼1の径方向に沿って延在する冷却流路4c,4fに面して形成される入口側開口31Aを有する。
これにより、冷却流路4c,4fよりも上流側においてタービン動翼1の径方向に沿って延在する冷却流路の何れかに腹側第1冷却孔32腹側第1入口側開口32Aが形成された場合と比べて、腹側第1冷却孔32から翼体3の外部に排出される冷却空気は、サーペンタイン流路に沿ってより長い距離を流れることになり、冷却流路を形成する翼体から、より多くの熱を奪うことができる。したがって、腹側第1冷却孔32から翼体3の外部に排出される冷却空気により多くの熱を奪わせることができるので、冷却空気の流量を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
なお、前縁側サーペンタイン流路の冷却流路4cに面して形成される入口側開口32Aを有する腹側第1冷却孔32と、後縁側サーペンタイン流路7の冷却流路4fに面して形成される入口側開口32Aを有する腹側第1冷却孔32との、双方を設けてもよく、何れか一方だけを設けてもよい。この点は、次に述べる背側第1冷却孔33についても同様である。
すなわち、例えば図4A及び図7では、幾つかの実施形態に係る背側第1冷却孔33は、サーペンタイン流路のうち、最も下流側においてタービン動翼1の径方向に沿って延在する冷却流路4c,4fに面して形成される入口側開口33Aを有する。
これにより、冷却流路4c,4fよりも上流側においてタービン動翼1の径方向に沿って延在する冷却流路の何れかに背側第1冷却孔33の入口側開口33Aが形成された場合と比べて、背側第1冷却孔33から翼体3の外部に排出される冷却空気は、サーペンタイン流路に沿ってより長い距離を流れることになり、より多くの熱を翼体3から奪うことができる。したがって、背側第1冷却孔33から翼体3の外部に排出される冷却空気により多くの熱を奪わせることができるので、冷却空気の流量を抑制でき、タービン効率の低下を抑制できる。
例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32は、サーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b離れた位置に形成される入口側開口32Aをそれぞれ有する。
天板15と腹側翼壁13との接続部では、延在方向が異なる天板15と腹側翼壁13とが接続されているため、応力集中が発生し易い。その点、例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32の入口側開口32Aがサーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b離れた位置に形成されるので、応力集中が発生し易い場所に入口側開口32Aが形成されることを避けることができる。
なお、背側についても同様であってもよい。すなわち、例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、背側第1冷却孔33は、サーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成される入口側開口33Aをそれぞれ有する。
天板15と背側翼壁14との接続部では、延在方向が異なる天板15と背側翼壁14とが接続されているため、応力集中が発生し易い。その点、例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、背側第1冷却孔33の入口側開口33Aがサーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成されるので、応力集中が発生し易い場所に入口側開口33Aが形成されることを避けることができる。
例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、翼体3は、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33を有する。
腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33は、サーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成される入口側開口32A、33Aをそれぞれ有する。
腹側第1冷却孔32の入口側開口32Aは、背側第1冷却孔33の入口側開口33Aよりも翼体の基端17b側に形成される。
上述したように、天板15と腹側翼壁13との接続部では、延在方向が異なる天板15と腹側翼壁13とが接続されているため、応力集中が発生し易い。同様に、天板15と背側翼壁14との接続部では、延在方向が異なる天板15と背側翼壁14とが接続されているため、応力集中が発生し易い。その点、例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33のそれぞれの入口側開口32A、33Aがサーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成されるので、応力集中が発生し易い場所に入口側開口32A、33Aが形成されることを避けることができる。
また、上述したように、一般的に、タービン動翼1では、背側に比べて腹側の方が翼体3の温度が高くなりがちである。例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第1冷却孔32の入口側開口32Aが背側第1冷却孔33の入口側開口33Aよりも翼体3の基端17b側に形成されているので、背側に比べて温度が高くなりがちな腹側において、応力集中が発生し易い天板15と腹側翼壁13との接続部からさらに離れた位置に腹側第1冷却孔32の入口側開口32Aを形成できる。
なお、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43についても同様であってもよい。すなわち、例えば図5,6,8に示す実施形態では、翼体3は、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43を有する。
腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43は、サーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成される入口側開口42A、43Aをそれぞれ有する。
腹側第2冷却孔42の入口側開口42Aは、背側第2冷却孔43の入口側開口43Aよりも翼体の基端17b側に形成される。
上述したように、天板15と腹側翼壁13との接続部、及び、天板15と背側翼壁14との接続部では、応力集中が発生し易い。例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43のそれぞれの入口側開口42A、43Aがサーペンタイン流路に面して天板15から翼体3の基端17b側に離れた位置に形成されるので、応力集中が発生し易い場所に入口側開口42A、43Aが形成されることを避けることができる。
また、上述したように、一般的に、タービン動翼1では、背側に比べて腹側の方が翼体3の温度が高くなりがちである。例えば図5,図6,図8に示す実施形態では、腹側第2冷却孔42の入口側開口42Aが背側第2冷却孔43の入口側開口43Aよりも翼体3の基端17b側に形成されているので、背側に比べて温度が高くなりがちな腹側において、応力集中が発生し易い天板15と腹側翼壁13との接続部からさらに離れた位置に腹側第2冷却孔42の入口側開口42Aを形成できる。
例えば図4A及び図7に示す実施形態では、隔壁10は、腹側翼壁13及び背側翼壁14の何れか一方から他方へ向かう隔壁10の中心線WxがキャンバーラインCに対して傾斜している。すなわち、図4A、図4B、図7に示す実施形態では、隔壁10は、腹側翼壁13及び背側翼壁14の何れか一方から他方へ向かう隔壁10の中心線WxがキャンバーラインCに直交する線分と交差する。
このように、例えば図4A及び図7に示す実施形態では、隔壁の中心線Wxが翼型の中心線であるキャンバーラインCに対して傾斜しているので、腹側翼壁13及び背側翼壁14に対して傾斜した状態で接続されている。そのため、腹側隔壁接合領域52や背側隔壁接合領域53が大きくなる。腹側隔壁接合領域52や背側隔壁接合領域53が大きくなると、サーペンタイン流路を流れる冷却空気によって腹側隔壁接合領域52や背側隔壁接合領域53を冷却し難くなる。
その点、例えば図4A及び図7に示す実施形態では、少なくとも一部が腹側隔壁接合領域52を通過する腹側第1冷却孔32及び腹側第2冷却孔42の組合せ、及び、少なくとも一部が背側隔壁接合領域53を通過する背側第1冷却孔33及び背側第2冷却孔43の組合せの少なくとも一方を有するので、腹側隔壁接合領域52や背側隔壁接合領域53が上述した理由により大きくなってしまっても、腹側隔壁接合領域52や背側隔壁接合領域53の少なくとも一方の温度上昇を抑制できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述したように、翼体3は、各冷却孔31,32,41,42の少なくとも何れか一つを有していれば、その少なくとも何れか一つの冷却孔の少なくとも一部が通過する隔壁接合領域51を冷却できる。
なお、翼体3を、各冷却孔31,32,41,42の少なくとも何れか一つを有するように構成する場合、上述した幾つかの実施形態に係る各冷却孔31,32,41,42の何れの実施形態の冷却孔を採用することができる。また、翼体3を、各冷却孔31,32,41,42の少なくとも二つ以上を有するように構成する場合、上述した幾つかの実施形態に係る各冷却孔31,32,41,42の中から異なる実施形態の冷却孔を適宜組み合わせて採用することができる。また、上述したように、特に記載のない限り、第1冷却孔31は、腹側第1冷却孔32及び背側第1冷却孔33を含み、第2冷却孔41は、腹側第2冷却孔42及び背側第2冷却孔43を含む。また、特に記載のない限り、単に、入口側開口又と表示する場合、腹側第1入口側開口32A、腹側第2入口側開口42A、背側第1入口側開口33A、背側第2入口側開口43Aを含む。更に、特に記載のない限り、単に、出口側開口と表示する場合、腹側第1出口側開口32B、腹側第2出口側開口42B、背側第1出口側開口33B、背側第2出口側開口43Bを含むものとする。
1 タービン動翼
3 翼部(翼体)
4,4a,4b,4c,4d,4e,4f 冷却流路
4U 上流側冷却流路(前縁側冷却流路)
4D 下流側冷却流路(後縁側冷却流路)
5 サーペンタイン流路
6 前縁側サーペンタイン流路
7 後縁側サーペンタイン流路
8 後縁冷却流路
9a、9b 供給流路
10 隔壁
13 腹側の壁部(腹側翼壁)
14 背側の壁部(背側翼壁)
13a、14a 内壁面
13b、14b、15b 外壁面
15 天板
16 接続部
17a 先端
17b 基端
31 第1冷却孔
31A 第1入口側開口
31B 第1出口側開口
32 腹側第1冷却孔
32A 腹側第1入口側開口
32B 腹側第1出口側開口
33 背側第1冷却孔
33A 背側第1入口側開口
33B 背側第1出口側開口
41 第2冷却孔
41A 第2入口側開口
41B 第2出口側開口
42 腹側第2冷却孔
42A 腹側第2入口側開口
42B 腹側第2出口側開口
43 背側第2冷却孔
43A 背側第2入口側開口
43B 背側第2出口側開口
AXa1,AXa2,AXb1,AXb2 中心軸
C キャンバーライン
51 隔壁接合領域
52 腹側隔壁接合領域
53 背側隔壁接合領域
Wx 中心線

Claims (15)

  1. 腹側翼壁と、背側翼壁と、を含む翼体を備えるタービン動翼であって、
    前記翼体は、
    前記腹側翼壁と前記背側翼壁とを接続する隔壁であって前記翼体の高さ方向に沿って延在する隔壁により複数に仕切られた冷却流路からなるサーペンタイン流路
    第1端が前記腹側翼壁の内壁面又は前記背側翼壁の内壁面に形成された第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、第2端が前記翼体の前記腹側翼壁の外壁面又は前記背側翼壁の外壁面に形成された第1出口側開口に連通する冷却孔であって、前記第1入口側開口から前記第1出口側開口に向かって前縁方向に延伸する第1冷却孔と、を含み、
    前記冷却流路は、前記第1冷却孔が連通される後縁側冷却流路と、前記後縁側冷却流路の前縁側に隣接して配置される前縁側冷却流路と、を含み、
    前記冷却流路を流れる冷却空気は、前記前縁側冷却流路を流れた後に、前記後縁側冷却流路に流入するように構成されている
    タービン動翼。
  2. 前記第1冷却孔は、
    前記第1端が前記腹側翼壁の前記内壁面に形成された腹側第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、前記第2端が前記翼体の前記腹側翼壁の前記外壁面に形成された腹側第1出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記腹側第1入口側開口から前記腹側第1出口側開口に向かって前記前縁方向に延伸する腹側第1冷却孔と、
    前記第1端が前記背側翼壁の前記内壁面に形成された背側第1入口側開口を介して前記冷却流路に連通し、前記第2端が前記翼体の前記背側翼壁の前記外壁面に形成された背側第1出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記背側第1入口側開口から前記背側第1出口側開口に向かって前記前縁方向に延伸する背側第1冷却孔と、の内、少なくとも一方を含む
    請求項1に記載のタービン動翼。
  3. 前記翼体は、
    第3端が前記腹側翼壁の前記内壁面又は前記背側翼壁の前記内壁面に形成された第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、第4端が前記翼体の前記外壁面に形成された第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記第2入口側開口から前記第2出口側開口に向かって後縁方向に延伸する第2冷却孔と、を含んでいる、
    請求項1又は2に記載のタービン動翼。
  4. 前記第2冷却孔は、
    前記第3端が前記腹側翼壁の前記内壁面に形成された腹側第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、前記第4端が前記翼体の前記腹側翼壁の前記外壁面に形成された腹側第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記腹側第2入口側開口から前記腹側第2出口側開口に向かって前記後縁方向に延伸する腹側第2冷却孔と、
    前記第3端が前記背側翼壁の前記内壁面に形成された背側第2入口側開口を介して前記前縁側冷却流路に連通し、前記第4端が前記翼体の前記背側翼壁の前記外壁面に形成された背側第2出口側開口に連通する前記冷却孔であって、前記背側第2入口側開口から前記背側第2出口側開口に向かって前記後縁方向に延伸する背側第2冷却孔と、の内、少なくとも一方を含む
    請求項3に記載のタービン動翼。
  5. 前記第1出口側開口の位置と前記第2出口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さは、前記第1入口側開口の位置と前記第2入口側開口の位置との間の前記前縁―後縁方向の長さより短い
    請求項3又は4に記載のタービン動翼。
  6. 前記第1出口側開口の位置と前記第2出口側開口の位置との間の前縁―後縁方向の長さは、前記隔壁の厚さより短い
    請求項3乃至5のいずれか一項に記載のタービン動翼。
  7. 前記腹側翼壁及び前記背側翼壁は、前記隔壁が接合される隔壁接合領域をそれぞれ含み、
    前記第1冷却孔及び前記第2冷却孔のうち少なくとも一方は、前記隔壁接合領域の一部を通過する
    請求項3乃至6のいずれか一項に記載のタービン動翼。
  8. 前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、中心位置が前記隔壁接合領域に存在するように前記翼体の前記外壁面に形成される
    請求項7に記載のタービン動翼。
  9. 前記翼体は、先端側に形成された天板を備え、
    前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、前記天板の外壁面に形成されている
    請求項3乃至8のいずれか一項に記載のタービン動翼。
  10. 前記翼体は、先端側に形成された天板を備え、
    前記腹側翼壁と前記天板との接続部であって、前記翼体の前記外壁面には前記腹側翼壁及び前記天板に対して傾斜した傾斜面が形成され、
    前記第1出口側開口及び前記第2出口側開口の少なくとも一方は、前記傾斜面に形成されている
    請求項3乃至8のいずれか一項に記載のタービン動翼。
  11. 前記第1入口側開口及び前記第2入口側開口は、前記サーペンタイン流路に面して前記天板から前記翼体の基端側離れた位置に形成される
    請求項9又は10に記載のタービン動翼。
  12. 前記第1入口側開口は、前記サーペンタイン流路のうち、最も後縁側において前記翼体の高さ方向に沿って延在する前記冷却流路に面して形成される
    請求項2乃至11の何れか一項に記載のタービン動翼。
  13. 前記腹側第1入口側開口は、前記背側第1入口側開口よりも前記翼体の基端側に形成される
    請求項2乃至12の何れか一項に記載のタービン動翼。
  14. 前記隔壁は、前記腹側翼壁及び前記背側翼壁の何れか一方から他方へ向かう前記隔壁の中心線がキャンバーラインに対して傾斜している
    請求項1乃至13の何れか一項に記載のタービン動翼。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載のタービン動翼を備えるガスタービン。
JP2018060015A 2018-03-27 2018-03-27 タービン動翼及びガスタービン Active JP7093658B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018060015A JP7093658B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 タービン動翼及びガスタービン
US16/981,387 US11346231B2 (en) 2018-03-27 2019-03-19 Turbine rotor blade and gas turbine
CN201980019689.3A CN111936724B (zh) 2018-03-27 2019-03-19 涡轮动叶以及燃气轮机
KR1020207026110A KR102526809B1 (ko) 2018-03-27 2019-03-19 터빈 동익 및 가스 터빈
PCT/JP2019/011455 WO2019188588A1 (ja) 2018-03-27 2019-03-19 タービン動翼及びガスタービン
DE112019000921.4T DE112019000921T5 (de) 2018-03-27 2019-03-19 Turbinenrotorschaufel und gasturbine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018060015A JP7093658B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 タービン動翼及びガスタービン

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019173595A JP2019173595A (ja) 2019-10-10
JP2019173595A5 true JP2019173595A5 (ja) 2021-04-15
JP7093658B2 JP7093658B2 (ja) 2022-06-30

Family

ID=68061619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018060015A Active JP7093658B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 タービン動翼及びガスタービン

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11346231B2 (ja)
JP (1) JP7093658B2 (ja)
KR (1) KR102526809B1 (ja)
CN (1) CN111936724B (ja)
DE (1) DE112019000921T5 (ja)
WO (1) WO2019188588A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX2016013774A (es) 2014-05-05 2017-01-20 Sulzer Management Ag Disposicion de obturacion para una bomba de alta presion y bomba de alta presion teniendo semejante disposicion de obturacion.
EP3974618B1 (en) * 2020-09-24 2023-04-19 Doosan Enerbility Co., Ltd. A technique for cooling squealer tip of a gas turbine blade

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62228603A (ja) * 1986-03-31 1987-10-07 Toshiba Corp ガスタ−ビンの翼
JPS6466401A (en) * 1987-09-07 1989-03-13 Toshiba Corp Turbine cooling blade
US5326224A (en) * 1991-03-01 1994-07-05 General Electric Company Cooling hole arrangements in jet engine components exposed to hot gas flow
JP3137527B2 (ja) * 1994-04-21 2001-02-26 三菱重工業株式会社 ガスタービン動翼チップ冷却装置
JPH1054203A (ja) * 1996-05-28 1998-02-24 Toshiba Corp 構造要素
US6092982A (en) * 1996-05-28 2000-07-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Cooling system for a main body used in a gas stream
JPH10231703A (ja) 1997-02-17 1998-09-02 Toshiba Corp ガスタービンの翼
JPH11200805A (ja) * 1998-01-14 1999-07-27 Toshiba Corp 構造要素の冷却方法、冷却用流路付構造要素および冷却用流路付ガスタービン翼
US6491496B2 (en) * 2001-02-23 2002-12-10 General Electric Company Turbine airfoil with metering plates for refresher holes
US6494678B1 (en) * 2001-05-31 2002-12-17 General Electric Company Film cooled blade tip
JP4137508B2 (ja) 2002-05-02 2008-08-20 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ リフレッシュ用孔のメータリング板を備えるタービン翼形部
FR2885645A1 (fr) * 2005-05-13 2006-11-17 Snecma Moteurs Sa Aube creuse de rotor pour la turbine d'un moteur a turbine a gaz, equipee d'une baignoire
US7249934B2 (en) 2005-08-31 2007-07-31 General Electric Company Pattern cooled turbine airfoil
US7645122B1 (en) * 2006-12-01 2010-01-12 Florida Turbine Technologies, Inc. Turbine rotor blade with a nested parallel serpentine flow cooling circuit
US20100239409A1 (en) * 2009-03-18 2010-09-23 General Electric Company Method of Using and Reconstructing a Film-Cooling Augmentation Device for a Turbine Airfoil
US8684691B2 (en) * 2011-05-03 2014-04-01 Siemens Energy, Inc. Turbine blade with chamfered squealer tip and convective cooling holes
US8920124B2 (en) * 2013-02-14 2014-12-30 Siemens Energy, Inc. Turbine blade with contoured chamfered squealer tip
EP2964932B1 (en) * 2013-03-04 2020-11-04 United Technologies Corporation Airfoil and corresponding gas turbine engine
US10641101B2 (en) 2015-09-29 2020-05-05 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Blade and gas turbine provided with same
US10605170B2 (en) * 2015-11-24 2020-03-31 General Electric Company Engine component with film cooling
US10227876B2 (en) * 2015-12-07 2019-03-12 General Electric Company Fillet optimization for turbine airfoil
KR20190096569A (ko) * 2018-02-09 2019-08-20 두산중공업 주식회사 가스 터빈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5975850A (en) Turbulated cooling passages for turbine blades
US8721285B2 (en) Turbine blade with incremental serpentine cooling channels beneath a thermal skin
US7967566B2 (en) Thermally balanced near wall cooling for a turbine blade
JP4931157B2 (ja) 冷却構造
JP5852208B2 (ja) 翼部材及び回転機械
CN106907182B (zh) 具有后缘冷却回路的涡轮翼型件
US7901182B2 (en) Near wall cooling for a highly tapered turbine blade
JP2001214707A (ja) 勾配付きフイルム冷却を備えるタービンノズル
JP2014098392A (ja) ガスタービン動翼およびガスタービン
JPH0370084B2 (ja)
US7195448B2 (en) Cooled rotor blade
US20230349298A1 (en) Cooling assembly for a turbine assembly
JP7093658B2 (ja) タービン動翼及びガスタービン
JP2019173595A5 (ja)
JPH0647922B2 (ja) ステータ組立体
EP3246519B1 (en) Actively cooled component
CN110735664B (zh) 用于具有冷却孔的涡轮发动机的部件
US10590778B2 (en) Engine component with non-uniform chevron pins
US11187085B2 (en) Turbine bucket with a cooling circuit having an asymmetric root turn
WO2019093075A1 (ja) タービン翼及びガスタービン
JP2021071085A (ja) タービン翼及びこれを備えたガスタービン
JP2019085973A5 (ja)
US11629601B2 (en) Turbomachine rotor blade with a cooling circuit having an offset rib
WO2023223741A1 (ja) タービン翼及びガスタービン
KR20220040981A (ko) 가스 터빈 블레이드의 스퀄러 팁의 냉각 기술