JP2019173147A - 減圧装置および減圧方法 - Google Patents

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康夫 小島
Yasuo Kojima
康夫 小島
阿部 幸裕
Yukihiro Abe
幸裕 阿部
大脇 弘憲
Hironori Owaki
弘憲 大脇
高典 上野
Takanori Ueno
高典 上野
純 大平
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純 大平
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Abstract

【課題】 大気を排気することで起きるオイル交換による装置稼働率の低下や製法制限によるコストアップを抑制する減圧装置および減圧方法を提供する。【解決手段】 減圧可能な反応容器と、前記反応容器の内部の気体を排気する排気部を有する減圧装置において、前記排気部は、第一の排気部と第二の排気部を有し、前記第一の排気部は、主排気路、主排気バルブ、第一のスロー排気路、第一のスロー排気バルブおよび主真空ポンプを有し、前記第二の排気部は、第二のスロー排気路、第二のスロー排気バルブおよび副真空ポンプを有することを特徴とする減圧装置。【選択図】 図1

Description

本発明は減圧装置および減圧方法に関する。
従来から、電子写真感光体、半導体デバイス、その他各種エレクトロニクス素子の製造工程において、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、ドライエッチング装置、スパッタ装置の如き減圧装置が用いられている。これら装置における排気部には、反応容器の内部を減圧状態にする際の圧力変化の緩衝を目的として、主排気路と並列に、主排気路よりもコンダクタンスを小さくしたスロー排気路が設けられているものがある。その使用方法は、反応容器の内部が、大気圧(約100kPa)〜1kPa程度の圧力の場合、スロー排気路を通して緩やかに容器内部の気体を排気するスロー排気を行い、その後、主排気路を通して排気し減圧状態にするというものである。
このスロー排気は、例えば、処理前後のワーク(以下「基体」とも呼ぶ)を反応容器が大気開放された状態で出し入れする時、又はメンテナンスを行う時などの後の工程において、反応容器の内部の大気を排気する場合に行われる。
また、反応容器内の大気以外の気体(以下「ガス」とも呼ぶ)をスロー排気することもある。
例えば、基体へのプラズマ処理の終了後に、反応容器の内部に水素(H)ガスを100Pa〜100kPaの圧力で封止し、前記基体の冷却処理を短時間で行うことが提案されている(特許文献1参照)。また、例えば、堆積膜形成後の反応容器の内部に、アルゴン(Ar)ガスで希釈した三フッ化塩素(ClF)ガスを、40kPa〜80kPaの圧力で封止して反応容器の内部を短時間でクリーニングする方法が提案されている(特許文献2参照)。このような処理をした後、反応容器の内部の気体を排気する時に、スロー排気が必要な場合がある。
特開2002―080972号公報 特開2014―210971号公報
従来の減圧装置を図3に基づいて説明する。図3は、従来の減圧装置の一例を示す模式的な断面図で、減圧装置300には、反応容器101の内部を減圧する排気部302が設けられている。
この排気部302は、主真空ポンプ108と、反応容器101と主真空ポンプ108に連通する主排気路104および主排気バルブ105を有している。更に、主排気バルブ105をバイパスするように設けられた第一のスロー排気路107および第一のスロー排気バルブ106を有している。そして、主真空ポンプ108の排気はガス処理装置へ送られ処理される。
減圧装置300にあっては、反応容器101の内部が大気圧(約100kPa)〜1kPa程度では第一のスロー排気路107を通して緩やかに排気し、その後、主排気路104を通して排気する。
もしスロー排気をせずに、主排気路104を通して反応容器101の内部を排気すると、急激な圧力変動から、反応容器101の内部のダストの舞い上がり、部品の吹き飛び、粉塵爆発、真空ポンプの過負荷などが起きることがある。これら安全・品質上の不具合を防止するため、つまり急激な圧力変化の緩衝を目的としてスロー排気が行われる。
このような減圧装置300を用いて、塩素やフッ素を含む腐食性ガス、例えば三フッ化塩素ガスを用いたドライエッチング処理を行うと、主真空ポンプ108のオイルに塩素やフッ素の単体またはその化合物が残留する。これらオイル中の残留物と大気を排気する際に混入する大気中の水分が反応を起こすと、塩化水素やフッ化水素などの酸が発生してしまう。これらの酸は、主真空ポンプ108のオイルの劣化や、主真空ポンプ108の内部を腐食させる原因となる。したがって、ある程度の頻度での主真空ポンプ108のオイル交換が必要で、稼働率低下の一因となっており、課題となっていた。
この課題を解決する装置構成として、図4に示す減圧装置400がある。この減圧装置400には、反応容器101の内部を減圧する排気部402が設けられている。
この排気部402は、図3に示す減圧装置300と同様に、主真空ポンプ108と、反応容器101と主真空ポンプ108に連通する主排気路104および主排気バルブ105を有しているが、スロー排気路が異なる。排気部402には、副真空ポンプ112と、主排気バルブ105よりも反応容器101側の主排気路104から分岐し、副真空ポンプ112に連通する第二のスロー排気路110および第二のスロー排気バルブ111を有している。そして、副真空ポンプ112の排気は大気放出となっている。
この減圧装置400は、スロー排気に主真空ポンプ108を使わないので、スロー排気中は主排気ポンプ108で大気を排気することがなくなって、大気を排気することで起きるオイル交換による稼働率低下の課題は解決する。しかし、副真空ポンプ112の排気が大気放出のため、大気や不活性ガス以外のガスは排気できないという製法上の制限ができる。これは、例えば、処理時間の延長などコストアップの要因となる。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、大気を排気することで起きるオイル交換による装置の稼働率の低下や製法上の制限によるコストアップを抑制する減圧装置および減圧方法を提供することを目的とする。
本発明は、
減圧可能な反応容器と、前記反応容器の内部の気体を排気する排気部を有する減圧装置において、
前記排気部は、第一の排気部と第二の排気部を有し、
前記第一の排気部は、主排気路、主排気バルブ、第一のスロー排気路、第一のスロー排気バルブおよび主真空ポンプを有し、
前記第二の排気部は、第二のスロー排気路、第二のスロー排気バルブおよび副真空ポンプを有し、
前記主排気路は、前記主排気路の途中に前記主排気バルブを備え、前記主真空ポンプに連通して設けられており、
前記第一のスロー排気路は、前記第一のスロー排気路の途中に前記第一の排気バルブを備え、前記主排気バルブをバイパスして前記主排気路から設けられており、
前記第二のスロー排気路は、前記主排気バルブよりも前記反応容器側の前記主排気路から分岐し、前記第二のスロー排気路の途中に前記第二のスロー排気バルブを備え、前記副真空ポンプに連通して設けられていることを特徴とする減圧装置に関する。
更に本発明は、
減圧可能な反応容器と、前記反応容器の内部の気体を排気する排気部を有する減圧装置において、
前記排気部は、第一の排気部と第二の排気部を有し、
前記第一の排気部は、主排気路、主排気バルブ、共通スロー排気路、共通スロー排気バルブ、第一のスロー排気路、第一のスロー排気バルブおよび主真空ポンプを有し、
前記第二の排気部は、前記共通スロー排気路、前記共通スロー排気バルブ、第二のスロー排気路、第二のスロー排気バルブおよび副真空ポンプを有し、
前記主排気路は、前記主排気路の途中に前記主排気バルブを備え、前記主真空ポンプに連通して設けられており、
前記共通スロー排気路は、前記共通スロー排気路の途中に前記共通スロー排気バルブを備え、主排気バルブよりも前記反応器側の主排気路から設けられ、
前記第一のスロー排気路は、前記共通スロー排気バルブと連通し、前記第一のスロー排気路の途中に前記第一のスロー排気バルブを備え、前記主排気バルブをバイパスして設けられており、
前記第二のスロー排気路は、前記共通スロー排気バルブと連通し、前記第二のスロー排気路の途中に前記第二のスロー排気バルブを備え、前記副真空ポンプに連通して設けられていることを特徴とする減圧装置に関する。
更に本発明は、前記主真空ポンプが、ガス処理装置に連結した上記それぞれの減圧装置を用いた減圧方法において、前記反応容器の内部の気体の性状の違いに応じて、前記第一のスロー排気路または前記第二のスロー排気路のどちらかを選択して排気を行うことを特徴とする減圧方法に関する。
以上説明したように、本発明によれば、大気を排気することで起きるオイル交換による装置稼働率の低下や製法制限によるコストアップを抑制することができる減圧装置および減圧方法を提供することが可能になる。
本発明に係る減圧装置の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る減圧装置の例を模式的に示す断面図である。 従来の減圧装置の例を模式的に示す断面図である。 従来の減圧装置の例を模式的に示す断面図である。 反応容器の内部を模式的に示す断面図である。 a−Si感光体の層構成を示す模式図である
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、減圧装置の一例を示す模式的な断面図である。図1に示すように、減圧装置100には、反応容器101の内部を減圧する排気部102が設けられている。この排気部102は、第一の排気部103と第二の排気部109からなっている。
第一の排気部103は、主真空ポンプ108と、反応容器101と主真空ポンプ108に連通する主排気路104および主排気バルブ105を有している。更に、主排気バルブ105をバイパスするように設けられた第一のスロー排気路107および第一のスロー排気バルブ106を有している。主真空ポンプ108には、例えば油回転ポンプが用いられる。また、主真空ポンプ108の排気は、主真空ポンプが連結したガス処理装置へ送られ処理される場合が好ましい態様である。
第二の排気部109は、副真空ポンプ112と、主排気バルブ105よりも反応容器101の反応容器側に近い位置の主排気路104から分岐し、副真空ポンプ112に連通する第二のスロー排気路110および第二のスロー排気バルブ111を有している。そして、副真空ポンプ112の排気は大気放出となっている。
つまり、図1に示す減圧装置100は、図3に示す従来の減圧装置300と、図4に示す従来の減圧装置400を合わせた形となっている。これにより、スロー排気を第一のスロー排気路107または第二のスロー排気路110のどちらかに選択することが可能となっている。
スロー排気路の選択は、反応容器101の内部の雰囲気、つまり排気するガスの性状の違いによって行う。
反応容器101の内部雰囲気が、大気や不活性ガスの場合、排気を大気放出できるので、第二のスロー排気路110を選択する。具体的には、主排気バルブ105および第一のスロー排気バルブ106を閉めた状態で第二のスロー排気バルブ111を開けることで、第二のスロー排気路110でスロー排気が実施できる。これにより、スロー排気中は、主真空ポンプ108で大気を排気することが無くなる。その結果、主真空ポンプを使用して大気を排気することで起きる主真空ポンプのオイル交換による装置稼働率の低下に関する課題は解決する。
反応容器101の内部雰囲気が、大気や不活性ガス以外の場合、排気を大気放出できないので、第一のスロー排気路107を選択する。具体的には、主排気バルブ105および第二のスロー排気バルブ111を閉めた状態で、第一のスロー排気バルブ106を開けることで、第一のスロー排気路107でスロー排気が実施できる。これにより、スロー排気中および主排気中は、主真空ポンプ108で排気してガス処理装置へ送られるため、大気や不活性ガス以外のガスも排気が可能となって、製法上の制限などの課題は解決する。
本発明の更に好ましい形態について、図2を用いて説明する。
図2は、減圧装置の一例を示す模式的な断面図である。図2に示すように、減圧装置200には、反応容器101の内部を減圧する排気部202が設けられている。この排気部202は、第一の排気部203と第二の排気部209からなっている。
図1に示す減圧装置100では、主排気バルブ105よりも反応容器101側の主排気路104から、第一のスロー排気路107および第二のスロー排気路110がそれぞれ分岐している。それに対し、図2に示す減圧装置200では、共通スロー排気路213が主排気路104から分岐し、共通スロー排気路213から第一のスロー排気路207と第二のスロー排気路210に分岐している。更に、共通スロー排気路213の途中に共通スロー排気バルブ214を備えている。それ以外は図1に示す減圧装置100と同じである。
スロー排気路の選択は、図1に示す減圧装置100と同様に、反応容器101の内部の雰囲気、つまり排気するガスによって行う。
反応容器101の内部雰囲気が大気または不活性ガスの場合、排気を大気放出できるので、共通スロー排気路213から第二のスロー排気路210を通る経路を選択する。具体的には、主排気バルブ105および第一のスロー排気バルブ106を閉めた状態で、共通スロー排気バルブ214および第二のスロー排気バルブ111を開けることで、第二のスロー排気路210側でスロー排気が実施できる。
反応容器101の内部雰囲気が、大気や不活性ガス以外の場合、排気を大気放出できないので、共通スロー排気路213から第一のスロー排気路207を通る経路を選択する。具体的には、主排気バルブ105および第二のスロー排気バルブ111を閉めた状態で、共通スロー排気バルブ213および第一のスロー排気バルブ106を開けることで、第一のスロー排気路207でスロー排気が実施できる。
本形態の好ましい点は、共通スロー排気路213および共通スロー排気バルブ213を設けることで、第一のスロー排気路207および第二のスロー排気路210に、プロセス中に生成する副生成物の溜まりを軽減できることである。また、プロセスガスや腐食性ガスが第一のスロー排気バルブ106および第二のスロー排気バルブ111に触れる機会を減らすこともできる。これらにより、第一のスロー排気バルブ106および第二のスロー排気バルブ111において、ダストの噛み込みやシール材の劣化等による出流れを抑制することができる。
しかし、共通スロー排気バルブ214は過酷な状態で、ダストの噛み込みやシール材の劣化等によるバルブの出流れが起きやすくなる。そこで、主排気バルブ105を開けて、主排気路104で主排気する際は、共通スロー排気バルブ214および第二のスロー排気バルブ111は閉めるが、第一のスロー排気バルブ106は開けておく。これにより、もし共通スロー排気バルブ214に出流れがあっても共通スロー排気バルブ214と第二のスロー排気バルブ111の間を排気でき、ガスの滞留が起きないため安全上好ましい。
(電子写真感光体の製造装置)
以下、本発明の減圧装置を用い、円筒状基体の外周面にアモルファスシリコン(以下「a−Si」ともいう)の堆積膜を形成する、電子写真感光体用の製造装置について、図面を用いて説明する。
図5は、図1に示す減圧装置100の反応容器101を、RF−プラズマCVD法によって電子写真感光体を製造するための反応容器とした一例の模式的な断面図である。
反応容器101は、上碍子508、円筒状のカソード電極509、下碍子510、底板511により構成され、上碍子508の上に蓋512が備えられている。また、底板511には、主真空ポンプ108と連通する主排気路104が接続されており、反応容器101の内部が減圧可能となっている。更に、主排気路104には圧力計517が取り付けられている。
円筒状基体501は、上部補助基体502、下部補助基体503とともに基体ホルダ504に装着され、反応容器101の内部の受台505に、基体ホルダ504の下部を嵌め込むように設置される。受台505には、不図示の回転装置が取り付けられ、基体ホルダ504が回転可能となっている。
反応容器101の内部には、基体ホルダ504を内部から加熱するヒータ506が設置され、円筒状基体501を内周側から加熱する。また、堆積膜形成時にヒータ506に堆積膜が付かないようにするため、基体ホルダ504は上部が閉じた円筒状になっている。
原料ガス導入管513は、円筒状基体501を取り囲むように複数本配設されており、その側面には、長手方向に沿って多数の細孔が設けられている。更に、原料ガス導入管513には、原料ガス供給管514を介して不図示の原料ガス供給装置が接続されている。
これらにより、反応容器101の内部に原料ガスが供給可能となっている。
また、円筒状のカソード電極509には、マッチングボックス515を介して高周波電源516が接続されている。
(a−Si感光体の製造)
a−Si感光体は、円筒状基体501の外周面に、図6に示すa−Si堆積膜601を形成することにより製造することができる。図6は、a−Si感光体の層構成の一例を示す模式図である。図6において、a−Si堆積膜601は、円筒状基体501側から順に、下部阻止層602、光導電層603、表面層604で構成されている。
このa−Si堆積膜601の形成を、図1および図5に示す減圧装置100を用いて行う。
まず、反応容器101の内部にワークを投入する。予め旋盤を用いて外周面に鏡面加工を施した円筒状基体501と、上部補助基体502および下部補助基体503を、基体ホルダ504に装着する。次に、反応容器101の内部を大気圧にして、蓋512を開け、基体ホルダ504を受台505に設置し、蓋512を閉める。
次に、反応容器101の内部を減圧にするが、まずスロー排気を行う。この時、反応容器101の内部の雰囲気は大気であるため、スロー排気路は第二のスロー排気路110を選択する。そして、反応容器101の内部が、圧力計517の読みで所定の値(例えば1kPa)以下になった時点で、スロー排気を終了し、主排気に切り替える。具体的には、第二のスロー排気バルブ111を閉じ、主排気バルブ105を開けて、主排気路104を通して、主真空ポンプ108で排気し、ワーク投入が終了する。
圧力計517の読みが所定の圧力(例えば0.67Pa)以下になった時点で、加熱用の不活性ガス(例えばアルゴンガス)を反応容器101の内部に導入する。そして、反応容器101の内部が所定の圧力(例えば5〜500Pa)になるように加熱用の不活性ガスの流量、主真空ポンプ108の排気速度を調整する。その後、ヒータ506の温度コントローラ(不図示)を作動させて、円筒状基体501の温度を所定の温度(例えば20〜500℃)に制御する。円筒状基体501が所定の温度に加熱されたところで、不活性ガスを徐々に止める。これと並行して、堆積膜形成用の原料ガスを徐々に導入する。
原料ガスとしては、例えば、SiH、Si、CH、C、NOのような材料ガスや、B、PHのようなドーピングガス、H、He、Arのような希釈ガスが挙げられる。次に、不図示の原料ガス供給装置よって、各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、反応容器101の内部が所定の圧力(例えば5〜500Pa)に維持されるように、圧力計517を見ながら主排気ポンプ108の排気速度を調整する。反応容器101の内部の圧力が安定したところで、受台505を回転させ、円筒状基体501と、上部補助基体502および下部補助基体503が装着された基体ホルダ504を回転させる。
以上の手順によって堆積膜形成の準備を完了した後、円筒状基体501の外周面に堆積膜の形成を行う。具体的には、反応容器101の内部の圧力が安定したことを確認した後、高周波電源516を所定の電力に設定して円筒状のカソード電極509に供給し、グロー放電を生起させる。このとき、反射電力が最小となるようにマッチングボックス515を調整し、高周波の入射電力から反射電力を差し引いた値を所定の値に調整する。この放電エネルギーによって反応容器101の内部に導入された原料ガスが分解され、円筒状基体501の外周面に堆積膜が形成される。
所望の膜厚の堆積膜の形成を行った後、電力の供給を止め、反応容器101の内部への各原料ガスの流入を止めて、一旦高真空になるように反応容器101の内部を排気する。上記の操作を繰り返し行うことによって、所定の層構成のa−Si堆積膜601を形成することができる。円筒状基体501の外周面にa−Si堆積膜601を形成した後、ヒータ506による加熱および受台505の回転の停止を行う。
a−Si堆積膜の形成が終了した後、反応容器101の内部の温度が所定の温度(例えば50℃)に下がってから、反応容器101の内部から、円筒状基体501と、上部補助基体502および下部補助基体503が装着された基体ホルダ504を取り出す。しかし、反応容器101の内部が減圧状態であると下がりにくく、下がるまでにかなりの時間を要する。この時間を短縮するため、反応容器101の内部を冷却処理する。
まず、主排気バルブ105を閉め、冷却用の水素ガスを反応容器101の内部に導入する。そして、反応容器101の内部が所定の圧力(例えば10kPa)になったところで、水素ガスの導入を止めて、反応容器101の内部が水素ガスで充填された状態(封止)で待機する。
反応容器101の内部が所定の温度になった時点で、冷却処理を終了し、反応容器101の内部を排気するが、まずはスロー排気を行う。この時、反応容器101の内部の雰囲気はガス処理装置へ送る必要があるため、スロー排気路は第一のスロー排気路107を選択する。そして、反応容器101の内部が、圧力計517の読みで所定の値(例えば1kPa)以下になった時点で、スロー排気を終了し、主排気に切り替える。具体的には、第一のスロー排気バルブ106を閉じ、主排気バルブ105を開けて、主排気路104を通して、主真空ポンプ108で排気する。
圧力計517の読みが所定の圧力(例えば0.67Pa)以下になった時点で、パージ用の不活性ガス(例えばアルゴンガス)を反応容器101の内部へ導入・排気を数回(例えば3回)繰り返して、反応容器101の内部をパージ処理する。
次に、反応容器101の内部を大気圧にして、蓋512を開け、基体ホルダ504取出す。そして、a−Si堆積膜601が外周面に形成された円筒状基体501を基体ホルダ504から取り外してa−Si感光体が完成する。
その後、反応容器101の内部に堆積した堆積膜および副生成物をクリーニング処理する。クリーニング処理には、例えば、反応容器101の内部にクリーニングガスを流しながら排気して処理を行う方法があるが、この方法はガスの使用量が多くなる傾向にある。ガス使用量を減らすため、反応容器101の内部にクリーニングガスを封止する方法を用いる。
まず、反応容器101の内部にダミーを投入する。蓋512を開け、基体ホルダ504の代わりに、同一形状のダミーホルダ(不図示)を、反応容器101の内部の受台505に載置し、蓋512を閉める。
次に、反応容器101の内部を減圧にする。反応容器101の内部の雰囲気は大気であるため、スロー排気路は第二のスロー排気路110を選択してスロー排気を行い、その後主排気を行って、ダミー投入が終了する。
次に、反応容器101の内部が圧力計517の読みで所定の圧力(例えば0.67Pa)になった時点でクリーニングガスを反応容器101の内部に導入する。クリーニングガスとしては、例えば、腐食性ガスである三フッ化塩素ガスと希釈用に不活性ガスであるアルゴンガスを混合したものを用いる。そして、反応容器101の内部が所定の圧力(例えば60kPa)になったところで、クリーニングガスの導入を止めて、反応容器101の内部にクリーニングガスを充填した状態(封止)で待機し、クリーニング処理を行う。所定時間封止した後、反応容器101の内部の排気を行うが、反応容器101の内部の雰囲気はガス処理装置へ送る必要があるため、スロー排気路は第一のスロー排気路107を選択してスロー排気を行い、その後主排気を行う。
この、クリーニングガス導入、封止、排気を複数回繰り返すことで、反応容器101の内部がクリーニング処理される。
所望のクリーニング処理が終わった後、パージ用の不活性ガス(例えばアルゴンガス)を反応容器101の内部へ導入・排気を数回(例えば3回)繰り返して、反応容器101の内部をパージ処理する。そして、反応容器101の内部を大気圧にして、蓋512を開け、ダミーホルダ(不図示)を取り出す。
上記の操作を繰り返し行うことによって、a−Si感光体を連続して製造することができる。
以下実施例により、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明は、これにより何ら限定されるものではない。
また、以下の実施例および比較例では、外径寸法84mm、長さ381mm、肉厚3mmからなるアルミニウム合金製の円筒状基体501を用いてa−Si感光体を製造した。a−Si堆積膜601の形成は、円筒状基体の外周面に、表1に示す堆積膜形成条件で行った。
Figure 2019173147
〔実施例1〕
図1に示す減圧装置100を用いた。
各工程で使用したスロー排気路は、ワーク投入およびダミー投入では第二のスロー排気路110を、冷却処理および封止クリーニングでは第一のスロー排気路107を選択した。
なお、堆積膜形成後の反応容器101の内部の冷却処理は、水素ガスを用い、圧力が10kPaで封止した。また、堆積膜形成後の反応容器101の内部のクリーニングは、三フッ化塩素ガス濃度が33容積%のアルゴンガス混合ガスを用いた。そして、圧力が60kPaで20分間の封止を5回行った。
〔実施例2〕
図2に示す減圧装置200を用いた。
各工程で使用したスロー排気路は、ワーク投入およびダミー投入では第二のスロー排気路210を、冷却処理および封止クリーニングでは第一のスロー排気路207を選択した。それ以外は実施例1と同様とした。
〔比較例1〕
図3に示す減圧装置300を用いた。
減圧装置300が有するスロー排気路は第一のスロー排気路107のみであり、スロー排気には全て第一のスロー排気路107を使った。それ以外は実施例1と同様とした。
〔比較例2〕
図4に示す減圧装置400を用いた。
減圧装置400が有するスロー排気路は第二のスロー排気路110のみであり、スロー排気には全て第二のスロー排気路110を使った。但し、冷却処理や封止クリーニングを行った反応容器101の内部の雰囲気は、大気放出できないため、スロー排気できない。したがって、水素ガスを封止する冷却処理は実施せず、反応容器101の内部は減圧のままで、冷却は成り行きとなった。また、クリーニングは反応容器101の内部にクリーニングガスを流しながら排気して処理を行う方法で行った。それ以外は実施例1と同様とした。その結果、冷却処理では、反応容器101の内部が所定の温度に下がるまでの時間が、実施例1の3倍となった。また、クリーニングでは、クリーニングガスの使用量が、実施例1の2倍となった。
以上の実施例と比較例に関し、表2に各工程で使用したスロー排気路をまとめる。
Figure 2019173147
また、以上の実施例と比較例に関し、以下の基準で評価を行った。
(「オイル劣化」の評価)
a−Si感光体の製造を繰り返し、主真空ポンプ108のオイル劣化が進行すると、反応容器101を主排気した時の到達圧力(圧力が下がりきって安定した値)が徐々に高くなる。そこで、a−Si感光体の製造を30回行った後、反応容器101の内部を主排気して圧力計517を読み、到達圧力を測定した。評価は比較例1で得られた結果を100としたときの相対評価で行い、以下のようにランク付けした。結果を表3に示す。
A ・・・ 90未満(比較例1よりも良い)
B ・・・ 90以上110未満(比較例1と同等)。
C ・・・ 110以上(比較例1よりも悪い)
(「製法制限」の評価)
比較例1を基準(A)とし、以下のようにランク付けした。結果を表3に示す。
A ・・・ 比較例1と同等の工程を実施可能
C ・・・ 比較例1と同等の工程が実施不可能
(「総合」評価)
「オイル劣化」および「製法制限」の評価を合わせた結果
A ・・・ 「オイル劣化」および「製法制限」の評価がAのみである
(比較例1よりも優れる)
B ・・・ 「オイル劣化」および「製法制限」の評価がAまたはBである
(比較例1と同等)
C ・・・ 「オイル劣化」および「製法制限」の評価にCがある
(比較例1より劣る)
Figure 2019173147
表3の結果から、実施例は比較例1に比べ良化している。オイル劣化が良化することで、オイル交換の周期を延ばすことができ、オイル交換頻度を下げることが可能になる。このことから、大気を排気することで起きるオイル交換による装置稼働率の低下や製法制限によるコストアップを抑制することができる減圧装置および減圧方法を提供することが可能になる。
101 反応容器
102 排気部
103 第一の排気部
104 主排気路
105 主排気バルブ
106 第一のスロー排気バルブ
107 第一のスロー排気路
108 主排気ポンプ
109 第二の排気部
110 第二のスロー排気路
111 第二のスロー排気バルブ
112 副排気ポンプ

Claims (4)

  1. 減圧可能な反応容器と、前記反応容器の内部の気体を排気する排気部を有する減圧装置において、
    前記排気部は、第一の排気部と第二の排気部を有し、
    前記第一の排気部は、主排気路、主排気バルブ、第一のスロー排気路、第一のスロー排気バルブおよび主真空ポンプを有し、
    前記第二の排気部は、第二のスロー排気路、第二のスロー排気バルブおよび副真空ポンプを有し、
    前記主排気路は、前記主排気路の途中に前記主排気バルブを備え、前記主真空ポンプに連通して設けられており、
    前記第一のスロー排気路は、前記第一のスロー排気路の途中に前記第一の排気バルブを備え、前記主排気バルブをバイパスして前記主排気路から設けられており、
    前記第二のスロー排気路は、前記主排気バルブよりも前記反応容器側に近い位置の前記主排気路から分岐し、前記第二のスロー排気路の途中に前記第二のスロー排気バルブを備え、前記副真空ポンプに連通して設けられている
    ことを特徴とする減圧装置。
  2. 減圧可能な反応容器と、前記反応容器の内部の気体を排気する排気部を有する減圧装置において、
    前記排気部は、第一の排気部と第二の排気部を有し、
    前記第一の排気部は、主排気路、主排気バルブ、共通スロー排気路、共通スロー排気バルブ、第一のスロー排気路、第一のスロー排気バルブおよび主真空ポンプを有し、
    前記第二の排気部は、前記共通スロー排気路、前記共通スロー排気バルブ、第二のスロー排気路、第二のスロー排気バルブおよび副真空ポンプを有し、
    前記主排気路は、前記主排気路の途中に前記主排気バルブを備え、前記主真空ポンプに連通して設けられており、
    前記共通スロー排気路は、前記共通スロー排気路の途中に前記共通スロー排気バルブを備え、主排気バルブよりも前記反応容器側に近い位置の主排気路から設けられており、
    前記第一のスロー排気路は、前記共通スロー排気バルブと連通し、前記第一のスロー排気路の途中に前記第一のスロー排気バルブを備え、前記主排気バルブをバイパスして設けられており、
    前記第二のスロー排気路は、前記共通スロー排気バルブと連通し、前記第二のスロー排気路の途中に前記第二のスロー排気バルブを備え、前記副真空ポンプに連通して設けられている
    ことを特徴とする減圧装置。
  3. 前記主真空ポンプが、ガス処理装置に連結している請求項1又は2に記載の減圧装置。
  4. 請求項3に記載の減圧装置を用い、前記反応容器の内部の気体の性状の違いに応じて、前記第一のスロー排気路または前記第二のスロー排気路のどちらかを選択して排気を行うことを特徴とする減圧方法。
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