JP2019172508A - フェライト焼結磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたBr及びHcJをバランスよく有するフェライト焼結磁石を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、六方晶構造を有するフェライトを含む主相粒子、2つの上記主相粒子間に形成された2粒子粒界、及び3つ以上の上記主相粒子に囲まれた多粒子粒界を有するフェライト焼結磁石を提供する。上記フェライト焼結磁石は、Ca、R、Sr、Fe及びCoを含み、Rは希土類元素及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であってLaを少なくとも含有する。上記フェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面において、上記主相粒子の個数Nmと、上記多粒子粒界の個数Ngとが下記式(1)を満たす。50%≦Nm/(Nm+Ng)≦65% (1)【選択図】図1

Description

本発明はフェライト焼結磁石に関する。
酸化物からなる永久磁石の材料としては、六方晶系のM型(マグネトプランバイト型)Srフェライト又はBaフェライトが知られている。これらのフェライトからなるフェライト磁石は、フェライト焼結磁石やボンド磁石の形で永久磁石として供されている。近年、電子部品の小型化、高性能化に伴って、フェライト磁石に対しても、小型でありながら高い磁気特性を有することが要求されつつある。
永久磁石の磁気特性の指標としては、一般に、残留磁束密度(Br)及び保磁力(HcJ)が用いられ、これらが高いほど高い磁気特性を有していると評価される。従来、永久磁石のBr及びHcJを向上させる観点から、フェライト磁石に所定の元素を含有させるなど、組成を変えて検討が行われてきた。
例えば、特許文献1には、M型Caフェライトに、La及びCoを少なくとも含有させることで、Br及びHcJを向上させることが可能な、酸化物磁性材料及び焼結磁石が示されている。
特開2006−104050号
上記のように、Br及びHcJの両方を良好に得るために、主組成に添加する元素の組み合わせを種々に変える試みがなされているが、どのような添加元素の組み合わせが高い特性を与えるのかは、未だ明らかではない。また、主組成及び添加元素等の構成元素以外の条件をも考慮したフェライト焼結磁石の構造設計が十分に検討されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、優れたBr及びHcJをバランスよく有するフェライト焼結磁石を提供することを目的とする。
本発明は、六方晶構造を有するフェライトを含む主相粒子、2つの上記主相粒子間に形成された2粒子粒界、及び3つ以上の上記主相粒子に囲まれた多粒子粒界を有するフェライト焼結磁石であって、上記フェライト焼結磁石は、Ca、R、Sr、Fe、及びCoを含み、上記Rは希土類元素及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であってLaを少なくとも含有し、上記フェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面において、上記主相粒子の個数Nmと、上記多粒子粒界の個数Ngとが下記式(1)を満たす、フェライト焼結磁石を提供する。
50%≦Nm/(Nm+Ng)≦65% (1)
上記フェライト焼結磁石において、NmとNgとが上記式(1)を満たすことにより、主相粒子の配向及び粒度が均一となり、優れたBr及びHcJをバランスよく有するフェライト焼結磁石を得ることができる。
上記フェライト焼結磁石はさらにAlをAl換算で0.03〜0.3質量%含むことが好ましい。また、上記フェライト焼結磁石はさらにBをHBO換算で0.037〜0.181質量%を含むことが好ましい。上記フェライト焼結磁石が上記範囲でAl又はBを含むことにより、磁気特性をバランスよくさらに向上させることができる。
本発明によれば、優れたBr及びHcJをバランスよく有するフェライト焼結磁石を提供することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るフェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面を示す図であり、(a)は当該断面の模式図であり、(b)は(a)の模式図に対応する実施例4で得られたフェライト焼結磁石の断面のTEM写真である。 図2は、実施例及び比較例で得られたフェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面のTEM写真であり、(a)、(b)及び(c)はそれぞれ実施例4、実施例2及び比較例1のフェライト焼結磁石の断面を示している。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(フェライト焼結磁石)
図1は、本発明の一実施形態に係るフェライト焼結磁石の断面を示す図であり、(a)は当該断面の模式図であり、(b)に記載した後述する実施例4で得られたTEM写真に基づく図である。図1に示すフェライト焼結磁石の断面は、磁化容易軸(c軸)方向Y及びこれと垂直な磁化困難軸方向Xを含んでいる。図1において、主相粒子4は磁化困難軸方向Xに延びた(配向した)板状の形状を有している。図1において、フェライト焼結磁石10は、六方晶構造を有するフェライトを含む主相粒子4、2つの上記主相粒子4間に形成された2粒子粒界1、及び3つ以上の上記主相粒子4に囲まれた多粒子粒界2を有する。上記六方晶構造を有するフェライトは、マグネトプランバイト型フェライト(M型フェライト)であることが好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10において、磁化容易軸方向Yを含む断面における主相粒子4の個数Nmと多粒子粒界2の個数Ngとは下記式(1)を満たす。以下、Nm/(Nm+Ng)の値を主相個数割合(%)ということがある。Nm及びNgは、例えば、4.7μm×7.6μmの範囲内で数えることができる。
50%≦Nm/(Nm+Ng)≦65% (1)
本実施形態に係るフェライト焼結磁石によれば、BrとHcJとのバランスに優れる。この理由は明らかではないが以下のように考えることができる。50%≦Nm/(Nm+Ng)は、主相粒子の個数が多粒子粒界の個数以上であることを意味し、主相粒子が適切に成長しつつ、過度な粒成長が抑えられていることに対応すると考えられる。これにより主相粒子4の配向及び粒度が均一となり、磁気特性をバランスよく向上させることができるものと考えられる。50%>Nm/(Nm+Ng)の場合、主相粒子の個数が多粒子粒界の個数未満であることを意味し、配向及び粒度が不均一になることに対応すると考えられる。一方、Nm/(Nm+Ng)>65%の場合、主相粒子の個数が多粒子粒界の個数よりもかなり多くなっていることを意味し、多粒子粒界が少なすぎるため、主相粒子の成長が促進されすぎていることに対応すると考えられる。
同様の観点から、主相個数割合は、51%以上であることが好ましく、52%以上であることがより好ましく、53%以上であることがさらに好ましい。同様の観点から、主相個数割合は、63%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、58%以下であることがさらに好ましい。
フェライト焼結磁石10において、上記主相粒子4が結晶粒子であるのに対し、上記多粒子粒界2はガラス相を含み、ガラス相が大部分を占める。ガラス相は、仮焼工程及び焼成工程等において主相粒子4同士の接触を抑制し、主相粒子4の成長を抑制することができる。一方、ガラス相は、焼成工程において液相となり、元素の移動及び主相粒子4の成長を促進することができる。したがって、フェライト焼結磁石10において、上記式(1)が満たされ、ガラス相が適度に生じることにより、主相粒子4の成長を制御することができ、主相粒子4の配向及び粒度を均一にすることができると考えられる。その結果、磁気特性をバランスよく有するフェライト焼結磁石を得ることができる。
また、本実施形態に係るフェライト焼結磁石10において、磁化容易軸方向Yを含む断面における主相粒子4の合計面積Amと多粒子粒界2の合計面積Agとは下記式(2)を満たすことが好ましい。以下、Am/(Am+Ag)の値を主相面積割合(%)ということがある。Am及びAgは、例えば、4.7μm×7.6μmの範囲内で数えることができる。
85%≦Am/(Am+Ag)≦98% (2)
85%≦Am/(Am+Ag)≦98%は、主相粒子の面積割合が多粒子粒界の面積よりも一定以上高く、かつ、一定以上の多粒子粒界は存在することを意味し、主相粒子が適切に成長していることに対応すると考えられる。これにより主相粒子4の配向及び粒度が均一となり、磁気特性をバランスよく向上させることができるものと考えられる。85%>Am/(Am+Ag)の場合、主相粒子の面積がそれほど多くないことを意味し、非磁性成分の面積が多くなることに対応すると考えられる。一方、Am/(Am+Ag)>98%の場合、主相粒子の面積割合がかなり多くなっていることを示し、主相粒子が成長しすぎていることに対応すると考えられる。
本実施形態において、主相面積割合が85%以上であることにより、非磁性成分の面積割合が低くなり、フェライト焼結磁石の磁気特性をバランスよく向上させることができる。また、本実施形態において、主相面積割合が98%以下であることにより、主相粒子4の成長を適度に促進し、バランスのよい磁気特性が得られやすくなる。
同様の観点から、主相面積割合は、86%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、89%以上であることがさらに好ましい。同様の観点から、主相面積割合は、97%以下であることが好ましく、96%以下であることがより好ましく、95%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10は、金属元素として、Ca、R、Sr、Fe及びCoを含む酸化物である。上記Rは希土類元素及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であってLaを少なくとも含有する。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10は、金属元素を下記式(3)で表される原子比で含むことが好ましい。
Ca1−w−xSrFeCo・・・(3)
式(3)中、w、x、z及びmは、下記式(4)〜(7)を満たす。w、x、z及びmが下記式(4)〜(7)を満たすことにより、フェライト焼結磁石がより優れた残留磁束密度Br及び保磁力HcJが得られる傾向がある。
0.360≦w≦0.420・・・(4)
0.110≦x≦0.173・・・(5)
8.51≦z≦9.71・・・(6)
0.208≦m≦0.269・・・(7)
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10中の金属元素の原子比におけるCaの係数(1−w−x)は、0.435を超え、0.500未満であることが好ましい。Caの係数(1−w−x)が0.435を超えると、主相粒子4をM型フェライトとしやすくなる。また、α−Fe等の非磁性相の割合を低減するほか、Rが過剰となってオルソフェライト等の非磁性の異相が生成することを抑制し、磁気特性(特に、Br又はHcJ)の低下を抑制できる傾向がある。同様の観点から、Caの係数(1−w−x)は、0.436以上であることがより好ましく、0.445を超えることがさらに好ましい。一方、Caの係数(1−w−x)が0.500未満であると、主相粒子4をM型フェライトとしやすくなるほか、CaFeO3−x等の非磁性相を低減し、優れた磁気特性が得られやすくなる。同様の観点から、Caの係数(1−w−x)は、0.491以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石中の金属元素の原子比におけるRは希土類元素及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であってLaを少なくとも含む。希土類元素としては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu及びYが挙げられる。RはLaであることが好ましい。RがLaであると、異方性磁界を向上させることができる。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石中の金属元素の原子比におけるRの係数(w)は、0.360以上、0.420以下であることが好ましい。Rの係数(w)が上記範囲内にあることにより、良好なBr、HcJ及び角形比Hk/HcJを得ることができる傾向がある。Rの係数(w)が0.360以上になると、フェライト焼結磁石におけるCoの固溶量が十分となり、Br及びHcJの低下を抑制しやすくなる。同様の観点から、Rの係数(w)は、0.370を超えることがより好ましく、0.380以上であることがさらに好ましい。一方、Rの係数(w)が0.420以下であると、オルソフェライト等の非磁性の異相が生じることを抑制し、フェライト焼結磁石をHk/HcJが高い、より実用的なものとすることができる。同様の観点から、Rの係数(w)は、0.410未満であることがより好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石中の金属元素の原子比におけるSrの係数(x)は、0.110以上、0.173以下であることが好ましい。Srの係数(x)が上記範囲内にあることにより、より良好なBr、HcJ及びHk/HcJを得ることができる。Srの係数(x)が0.110以上になると、Ca及び/又はLaの比率が小さくなり、HcJが低下することを抑制しやすくなる。一方、Srの係数(x)が0.173以下であると、十分なBr及びHcJが得られやすくなる。同様の観点から、Srの係数(x)は、0.170未満であることがより好ましく、0.165未満であることがさらに好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石中の金属元素の原子比におけるFeの係数(z)は、8.51以上、9.71以下であることが好ましい。Feの係数(z)が上記範囲内にあることにより、より良好なBr、HcJ及びHk/HcJを得ることができる。Feの係数(z)は、一層良好なHcJを得る観点から、8.70を超え、9.40未満であることがより好ましい。また、Feの係数(z)は、一層良好なHk/HcJを得る観点から、8.90を超え、9.20未満であることがより好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石中の金属元素の原子比におけるCoの係数(m)は、0.208以上、0.269以下であることが好ましい。Coの係数(m)が0.208以上となると、より優れたHcJを得ることができる。同様の観点から、Coの係数(m)は、0.210を超えることがより好ましく、0.220を超えることがさらに好ましく、0.250以上であることが特に好ましい。一方、Coの係数(m)が0.269以下であると、より優れたBrを得ることができる。同様の観点から、Coの係数(m)は、0.250以下であることがより好ましい。また、フェライト焼結磁石がCoを含むことにより、異方性磁界をより向上させることができる。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10はB(ホウ素)を含むことが好ましい。フェライト焼結磁石10中のBの含有量はHBO換算で0.037質量%以上、0.181質量%以下であることが好ましい。フェライト焼結磁石10がBをHBO換算で0.037質量%以上含むことにより、仮焼温度が変化した場合にも安定したHcJが得られやすくなり、また、主相個数割合及び主相面積割合が向上することから、Br及びHcJがバランスよく向上しやすくなる。同様の観点から、Bの含有量はHBO換算で0.050質量%以上であることがより好ましく、0.070質量%以上であることがさらに好ましい。一方、フェライト焼結磁石10中のBの含有量をHBO換算で0.181質量%以下とすることにより、高いHcJを維持しやすくなる。同様の観点から、Bの含有量はHBO換算で0.165質量%以下であることがより好ましく、0.150質量%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10はAl(アルミニウム)をさらに含むことが好ましい。フェライト焼結磁石10中のAlの含有量はAl換算で0.03質量%以上、0.3質量%以下であることが好ましい。フェライト焼結磁石10がAlをAl換算で0.03質量%以上含むことにより、仮焼時の粒成長を抑制し、主相個数割合及び主相面積割合が向上する傾向がある。この結果、得られるフェライト焼結磁石10のBr及びHcJがバランスよく向上しやすくなる。同様の観点から、Alの含有量はAl換算で0.10質量%以上であることがより好ましい。一方、フェライト焼結磁石10中のAlの含有量をAl換算で0.3質量%以下とすることにより、優れたBr及びHcJを得ることができる。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10はSi(ケイ素)をさらに含むことができる。フェライト焼結磁石10中のSiの含有量はSiO換算で0.1〜3質量%であることができる。フェライト焼結磁石10がSiを上記範囲内で含むことにより、高いHcJが得られやすくなる。同様の観点から、Siの含有量はSiO換算で0.5〜1.0質量%であってもよい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10はBa(バリウム)をさらに含んでいてもよい。フェライト焼結磁石10がBaを含む場合、フェライト焼結磁石中のBaの含有量はBaO換算で0.001〜1.0質量%であることができ、0.001〜0.068質量%であってもよい。フェライト焼結磁石がBaを上記範囲で含んでいても、フェライト焼結磁石のHcJを高い値で維持することができる。しかし、BaをBaO換算で1.0質量%を超えて含むと焼結温度依存性が低下し保磁力も低下する傾向がある。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10は、さらに、Cr、Ga、Mg、Cu、Mn、Ni、Zn、In、Li、Ti、Zr、Ge、Sn、V、Nb、Ta、Sb、As、W及びMo等を含んでいてもよい。各元素の含有量は酸化物換算で3質量%以下が好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。また、磁気特性低下を避ける観点から、これらの元素の合計含有量は2質量%以下にするのがよい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10は、アルカリ金属元素(Na、K、Rb等)を含まないことが好ましい。アルカリ金属元素は、フェライト焼結磁石10の飽和磁化を低下させやすい傾向にある。ただし、アルカリ金属元素は、例えば、フェライト焼結磁石10を得るための原料中に含まれている場合もあり、そのように不可避的に含まれる程度であれば、フェライト焼結磁石10中に含まれていてもよい。磁気特定に大きく影響しないアルカリ金属元素の含有量は、3質量%以下である。
フェライト焼結磁石10の組成は、蛍光X線定量分析によって測定することができる。また、主相の存在は、X線回折又は電子線回折によって確認することができる。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石10における主相粒子4の平均粒径は、好ましくは1.5μm以下であり、より好ましくは1.0μm以下であり、さらに好ましくは0.5〜1.0μmである。このような平均結晶粒径を有することで、高いHcJが得られやすくなる。フェライト焼結磁石10の主相粒子4の平均粒径は、例えば、磁化容易軸方向を含む上記断面におけるFeret径(n=10個)とすることができる。
(フェライト焼結磁石の製造方法)
以下に、本実施形態に係るフェライト焼結磁石10の製造方法の一例を示す。上記製造方法は、原料粉末調製工程、仮焼工程、粉砕工程、成形工程及び焼成工程を備える。また、上記製造方法は、上記粉砕工程と上記成形工程の間に、微粉砕スラリーの乾燥工程、及び混練工程を備えていてもよく、上記成形工程と上記焼成工程との間に、脱脂工程を備えていてもよい。各工程について、以下に説明する。
<原料粉末調製工程>
原料粉末調製工程では、フェライト焼結磁石の原料を混合して、原料混合物を得て、必要に応じて、これを粉砕することにより原料粉末を得る。まず、フェライト焼結磁石の原料としては、これを構成する元素のうちの1種又は2種以上を含む化合物(原料化合物)が挙げられる。原料化合物は、例えば、粉末状のものが好適である。原料化合物としては、各元素の酸化物、又は焼成により酸化物となる化合物(炭酸塩、水酸化物、硝酸塩等)が挙げられる。例えば、SrCO、La、Fe、BaCO、CaCO、Co、HBO、Al、及びSiO等が例示できる。
各原料は、例えば、所望とするフェライト焼結磁石の組成が得られるように秤量され、混合された後、湿式アトライタ、ボールミル等を用い、0.1〜20時間程度、混合、粉砕される。原料化合物の粉末の平均粒径は、例えば、均一な配合を可能とする観点から、0.1〜2.0μm程度とすることが好ましい。原料粉末は少なくともCa、R、Sr、Fe、Co及びBを含む。特に原料粉末がBを含むことにより、仮焼温度が変化した場合にも安定したHcJが得られやすくなり、また、主相個数割合及び主相面積割合が向上することから、Br及びHcJがバランスよく向上しやすくなる。また、フェライト焼結磁石がAlを含む場合には、原料粉末はAlをさらに含む。これにより、仮焼時の粒成長を抑制し、主相個数割合及び主相面積割合が向上する傾向がある。
原料の一部は後述する粉砕工程で添加することもできる。しかし、本実施形態では、粉砕工程において原料の一部を添加しないことが好ましい。すなわち、得られるフェライト焼結磁石を構成するCa、R、Sr、Fe、Co及びBの全て(不可避的に混入する元素を除く)が、原料粉末調製工程における原料粉末から供給されることが好ましい。特に、フェライト焼結磁石を構成するBの全てが原料粉末調製工程における原料粉末から供給されることが好ましい。また、フェライト焼結磁石を構成するAlの全てが原料粉末調製工程における原料粉末から供給されることが好ましい。これにより、原料粉末がB又はAlを含むことによる上述の効果がさらに得られやすくなる。
<仮焼工程>
仮焼工程では、原料粉末調製工程で得られた原料粉末を仮焼する。仮焼は、例えば、空気(大気)中等の酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。仮焼の温度は、1100〜1400℃の温度範囲であることが好ましく、1100〜1300℃であることがより好ましく、1150〜1300℃であることがさらに好ましい。仮焼の時間(仮焼の温度で保持する時間)は、1秒間〜10時間であることができ、1秒間〜5時間であることが好ましい。仮焼により得られる仮焼体は、上述したような主相(M相)を70%以上含む。仮焼体の一次粒子径は、好ましくは5μm以下である。
<粉砕工程>
粉砕工程では、仮焼工程で顆粒状又は塊状となった仮焼体を粉砕し、再び粉末状にする。これにより、後述する成形工程での成形が容易となる。この粉砕工程において、原料粉末調製工程で混合しなかった原料をさらに添加してもよい。ただし、主相個数割合及び主相面積割合の向上の観点からは、原料は原料粉末調製工程においてすべて混合されていることが好ましい。粉砕工程は、例えば、仮焼体を粗い粉末となるように粉砕(粗粉砕)した後、これをさらに微細に粉砕する(微粉砕)、2段階の工程からなるものであってもよい。
粗粉砕は、例えば、振動ミル等を用いて、平均粒径が0.5〜5.0μmとなるまで行われる。微粉砕では、粗粉砕で得られた粗粉砕材を、さらに湿式アトライタ、ボールミル又はジェットミル等によって粉砕する。微粉砕では、得られた微粉砕材の平均粒径が、好ましくは0.08〜2.0μm、より好ましくは0.1〜1.0μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μm程度となるように、微粉砕を行う。微粉砕材の比表面積(例えば、BET法により求められる。)は、4〜12m/g程度であることが好ましい。好適な粉砕時間は、粉砕方法によって異なり、例えば湿式アトライタの場合、30分間〜20時間程度であることが好ましく、ボールミルによる湿式粉砕では10〜50時間程度であることが好ましい。
微粉砕工程では、湿式法の場合、分散媒として、水のほか、トルエン及びキシレン等の非水系分散媒を用いることができる。非水系分散媒を用いる場合、後述の湿式成形時において高配向性が得られる傾向がある。一方、水系分散媒を用いる場合、生産性の観点から有利である。
また、微粉砕工程では、焼成後に得られる焼結体の配向度を高めるため、例えば、分散剤として、一般式C(OH)n+2で示される多価アルコールを添加してもよい。ここで、多価アルコールとしては、一般式において、nが4〜100であることが好ましく、4〜30であることがより好ましく、4〜20であることがさらに好ましく、4〜12であることが特に好ましい。多価アルコールとしては、例えばソルビトールが挙げられる。また、2種類以上の多価アルコールを併用してもよい。さらに、多価アルコールに加えて、他の公知の分散剤を併用してもよい。
多価アルコールを添加する場合、その添加量は、添加対象物(例えば、粗粉砕材)に対して、0.05〜5.0質量%であることが好ましく、0.1〜3.0質量%であることがより好ましく、0.2〜2.0質量%であることがさらに好ましい。なお、微粉砕工程で添加した多価アルコールは、後述する焼成工程で熱分解除去される。
<成形工程>
成形工程では、粉砕工程後に得られた粉砕材(好ましくは微粉砕材)を、磁場中で成形して、成形体を得る。成形は、乾式成形及び湿式成形のいずれの方法によっても行うことができる。磁気的配向度を高くする観点からは、湿式成形によって行うことが好ましい。
湿式成形により成形する場合は、例えば、上述した微粉砕工程を湿式で行うことでスラリーを得た後、このスラリーを所定の濃度に濃縮して、湿式成形用スラリーを得て、これを用いて成形を行うことが好ましい。スラリーの濃縮は、遠心分離又はフィルタープレス等によって行うことができる。湿式成形用スラリーは、その全量中、微粉砕材が30〜80質量%程度を占めることが好ましい。この場合、スラリーには、グルコン酸、グルコン酸塩及びソルビトール等の界面活性剤を添加してもよい。また、分散媒としては非水系分散媒を使用してもよい。非水系分散媒としては、トルエン及びキシレン等の有機分散媒を使用することができる。この場合には、オレイン酸等の界面活性剤を添加することが好ましい。なお、湿式成形用スラリーは、微粉砕後の乾燥状態の微粉砕材に、分散媒等を添加することによって調製してもよい。
湿式成形では、次いで、この湿式成形用スラリーに対し、磁場中成形を行う。その場合、成形圧力は、9.8〜49MPa(0.1〜0.5ton/cm)程度であると好ましく、印加する磁場は398〜1194kA/m(5〜15kOe)程度とすることが好ましい。
<焼成工程>
焼成工程では、成形工程で得られた成形体を焼成して焼結体とする。これにより、上述したようなフェライト磁石の焼結体、すなわちフェライト焼結磁石が得られる。焼成は、大気中等の酸化性雰囲気中で行うことができる。焼成温度は、1050〜1270℃であることが好ましく、1080〜1240℃であることがより好ましい。また、焼成時間は、0.5〜3時間程度であることが好ましい。
上述したような湿式成形で成形体を得た場合、この成形体を十分に乾燥させないまま、焼成工程で急激に加熱すると、分散媒等の揮発が激しく生じて成形体にクラックが発生する可能性がある。そこで、このような不都合を避ける観点から、上記の焼結温度まで到達させる前に、例えば室温から100℃程度まで、1℃/分程度の低い昇温速度で加熱して成形体を十分に乾燥させることで、クラックの発生を抑制することが好ましい。さらに、界面活性剤(分散剤)等を添加した場合は、例えば、100〜500℃程度の温度範囲において、3℃/分程度の昇温速度で加熱を行うことで、これらを十分に除去する(脱脂処理)ことが好ましい。なお、これらの処理は、焼成工程のはじめに行ってもよく、焼成工程よりも前に別途行ってもよい。
さらに、焼成温度まで加熱するときの昇温速度は5℃/分以下であることが好ましく、3℃/分以下であることがより好ましく、1℃/分以下であることがさらに好ましく、0.5℃/分以下であることが特に好ましい。昇温速度が上記範囲内にあることにより、得られるフェライト焼結磁石の主相個数割合及び主相面積割合が向上する傾向がある。一方、焼成温度から冷却するときの降温速度は5℃/分以上であることが好ましく、10℃/分以上であることがより好ましい。降温速度が上記範囲内にあることにより、優れたBr及びHcJをバランスよく有するフェライト焼結磁石が得られやすくなる。
上記工程を経て、主相粒子4、2つの上記主相粒子4間に位置する2粒子粒界1、及び3つ以上の上記主相粒子4に囲まれた多粒子粒界2を有し、上記主相個数割合が50%以上であるフェライト焼結磁石10が製造される。
以上、フェライト焼結磁石の好適な製造方法について説明したが、本発明のフェライト焼結磁石を製造する限り、その製造方法は上記で説明した製造方法には限定されず、条件等は適宜変更することができる。
フェライト焼結磁石の形状は特に限定されない。フェライト焼結磁石は、円盤のような板状であってもよく、円柱又は四角柱のような柱状であってもよく、C形、弓形及びアーチ形状等の形状であってもよく、リング形状であってもよい。
本実施形態に係るフェライト焼結磁石は、例えば、モータ及び発電機などの回転機、並びに各種センサ等に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(フェライト焼結磁石の作製)
[実施例1]
<原料粉末調製工程>
フェライト焼結磁石を構成する金属元素の原料として、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ランタン(La)、炭酸ストロンチウム(SrCO)、酸化鉄、及び酸化コバルト(Co)を準備した。これらの原料を、金属元素を下記式(3a)で表わされる原子比で含むフェライト焼結磁石において、w=0.39、x=0.14、z=9.1、m=0.25となるように秤量し、混合した。次いで、フェライト焼結磁石の原料として、さらに、ホウ酸(HBO)、酸化ケイ素(SiO)及び酸化アルミニウム(Al)を準備した。得られるフェライト焼結磁石全体に対してホウ素の含有量がHBO換算で0.16質量%となり、ケイ素の含有量がSiO換算で0.72質量%となり、アルミニウムの含有量が0.05質量%となるように、ホウ酸、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムをそれぞれ秤量し、上記混合物に加えた。得られた原料混合物を湿式アトライタにて混合、粉砕し、乾燥して、原料粉末を得た。
Ca1−w−xLaSrFeCo・・・(3a)
<仮焼・粉砕工程>
原料粉末に対し、大気中、1200℃で2時間保持する仮焼を行い、仮焼体を得た。得られた仮焼体を、BET法により求められる比表面積が0.5〜2.5m/gとなるように、小型ロッド振動ミルにて粗粉砕した。得られた粗粉砕材を、湿式ボールミルを用いて32時間微粉砕し、BET法により求められる比表面積が7.0〜10m/gである微粉砕粒子を有する湿式成形用スラリーを得た。微粉砕後のスラリーを遠心分離機で脱水して固形分濃度を70〜80質量%に調整することにより、湿式成形用スラリーを得た。
<成形・焼成工程>
湿式成形用スラリーを、円柱状のキャビティを有する金型を備える湿式磁場成形機を使用して、円柱状のキャビティの上下から湿式成形用スラリーに圧力を加え、当該圧力方向と平行方向(印加磁場方向)の10kOeの印加磁場中で成形し、直径30mm×厚さ15mmの円柱状の成形体を得た。得られた成形体を、大気中、室温にて十分に乾燥した。乾燥後の成形体に対し、大気中、1.0℃/分で昇温し、1205℃で1時間保持し、その後10.0℃/分で降温する焼成を行い、実施例1のフェライト焼結磁石を得た。
[実施例2]
焼成工程において、乾燥後の成形体に対し、大気中、5.0℃/分で昇温し、1215℃で1時間保持し、その後5.0℃/分で降温する焼成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフェライト焼結磁石を得た。
[実施例3]
焼成工程において、乾燥後の成形体に対し、大気中、1.0℃/分で昇温し、1190℃で4時間保持し、その後10.0℃/分で降温する焼成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のフェライト焼結磁石を得た。
[実施例4]
焼成工程において、乾燥後の成形体に対し、大気中、0.5℃/分で昇温し、1205℃で1時間保持し、その後10.0℃/分で降温する焼成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4のフェライト焼結磁石を得た。
[比較例1]
原料粉末調製工程において、ホウ酸及び酸化アルミニウムを加えなかったこと以外は、実施例2と同様にして、比較例1のフェライト焼結磁石を得た。
(評価方法)
[磁化容易軸方向を含む断面における主相個数割合及び主相面積割合]
実施例及び比較例で得られた円柱状のフェライト焼結磁石の上下面を研磨した。その後、フェライト焼結磁石を、磁化容易軸(成形における印加磁場)方向を含む面で切断し、切断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。TEM画像中、4.7μm×7.6μmの範囲を10選択し、それぞれの範囲に存在する粒子状の主相粒子の数Nmと、多粒子粒界の数Ngを数え、主相個数割合を求めた。なお、主相粒子等が一部でも範囲内含まれている場合に、当該範囲内に存在するものとした。選択した10の範囲中の個数割合から、その平均値を求めた。なお、TEM画像中の主相粒子、2粒子粒界、及び多粒子粒界は、TEM画像の色濃度から目視により判別した。
また、TEM画像中、4.7μm×7.6μmの範囲を10選択し、それぞれの範囲に存在する主相粒子の占める面積Amと、多粒子粒界が占める面積Agとを求め、主相面積割合を算出した。選択した10の範囲中の面積割合から、その平均値を求めた。主相個数割合及び主相面積割合(平均値)の計算結果を表1に示す。
[磁気特性]
実施例及び比較例で得られた円柱状の各フェライト焼結磁石の上下面を加工した後、最大印加磁場25kOeのB−Hトレーサを用い、これらの残留磁束密度Br(mT)及び保磁力HcJ(kA/m)を求めた。得られたBr及びHcJの値から、Br+HcJ/10の値を算出した。Br+HcJ/10は、フェライト焼結磁石の総合的な磁気特性を示す指標であり、BrとHcJのバランスがBr+HcJ/10の値が高くなる形で保たれることが近年求められている。すなわち、Br+HcJ/10が高いことは、フェライト焼結磁石が優れたBr及びHcJをバランスよく有していることを意味する。Br、HcJ、及びBr+HcJ/10の値を表1に示す。
図1の(b)は実施例4で得られたフェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面を示すTEM写真である。図1の(b)における黒色部分が多粒子粒界2であり、それ以外の白色又は灰色部分が主相粒子4である。図1の(b)において、フェライト焼結磁石10は、複数の主相粒子4、2つの主相粒子4間に位置する2粒子粒界1、及び3つ以上の主相粒子4に囲まれた多粒子粒界2を有し、解析の結果、主相個数割合が50%以上であり、主相面積割合が85%以上であることが確認された。
また、図2には実施例及び比較例で得られたフェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面のTEM写真を並べて示している。図2において、(a)が(図1の(b)と同じ)実施例4のフェライト焼結磁石の断面を示し、(b)が実施例2のフェライト焼結磁石の断面を示し、(c)が比較例1のフェライト焼結磁石の断面を示している。図2を見ると、(c)、(b)、(a)の順で主相粒子が密となっている様子が確認でき、主相個数割合及び主相面積割合がともに大きくなっている。
表1から明らかなように、主相個数割合が50%以上である実施例のフェライト焼結磁石はBr+HcJ/10の値が高く、優れたBr及びHcJをバランスよく有することから、総合的に高い磁気特性を有していることが確認された。
1…2粒子粒界、2…多粒子粒界、4…主相粒子、10…フェライト焼結磁石。

Claims (3)

  1. 六方晶構造を有するフェライトを含む主相粒子、2つの前記主相粒子間に形成された2粒子粒界、及び3つ以上の前記主相粒子に囲まれた多粒子粒界を有するフェライト焼結磁石であって、
    前記フェライト焼結磁石は、Ca、R、Sr、Fe及びCoを含み、
    前記Rは希土類元素及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であってLaを少なくとも含有し、
    前記フェライト焼結磁石の磁化容易軸方向を含む断面において、前記主相粒子の個数Nmと、前記多粒子粒界の個数Ngとが下記式(1)を満たす、フェライト焼結磁石。
    50%≦Nm/(Nm+Ng)≦65% (1)
  2. 前記フェライト焼結磁石はさらにAlを含み、
    Alの含有量はAl換算で0.03〜0.3質量%である、請求項1に記載のフェライト焼結磁石。
  3. 前記フェライト焼結磁石はさらにBを含み、
    Bの含有量はHBO換算で0.037〜0.181質量%である、請求項1又は2に記載のフェライト焼結磁石。
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