JP2019172373A - 伸縮包装材および伸縮包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装されている内容物が減ってきたときに内容物を取り出しやすくする。【解決手段】伸縮カップ1の胴部10に形成された帯状ジッパー部を切取ると,帯状ジッパー部の内側にある可撓性フィルム14が現れる。胴部10は可撓性フィルム14を挟んで上側胴部10aと下側胴部10bとに分離される。上側胴部10aを下側胴部10bに向けて押し下げると,可撓性フィルム14が変形して伸縮カップ1の背が低くなる。底の方に残っている内容物を取り出しやすくすることができる。【選択図】図5

Description

この発明は伸縮包装材およびこれを用いた伸縮包装体に関する。
包装箱や包装体によって包装された内容物を取り出しやすくするために様々な工夫が行われている。特許文献1は前壁上部を破り取るタイプの包装箱を開示する。特許文献2は上下の破断線によって挟まれる周壁部分を破り取り,上側破断線よりも上側の部分を取り外すことでアイスクリームの上部を露出させる包装体を記載する。
特開2010−23852号公報 特開2015−163536号公報
包装された内容物が少しずつ取り出されたり,食べられたりすると,内容物は次第に減り,包装箱や包装体から取り出しにくくなる。特許文献1に記載のものは前壁上部をはじめから破り取るものであるから,内容物が減ったときに取り出しやすくするものではない。特許文献2もはじめから上側破断線よりも上側の部分を取り外すものであるから,やはり内容物が減ったときに取り出しやすくするものではない。
この発明は,包装されている内容物が減ってきたときに内容物を取り出しやすくすることを目的とする。
この発明はまた,包装箱や包装体を減容化し,持ち運びしやすくしたり,廃棄しやすくしたりすることを目的とする。
この発明はさらに,断熱効果を得ることができるようにすることを目的とする。
第1の発明による伸縮包装材は,端面同士の間に隙間をあけて設けられる2つの基材シートと,上記2つの基材シートのそれぞれに固定され,上記2つの基材シートを連結して上記2つの基材シートの端面間の隙間を塞ぐ,上記基材シートよりも剛度(腰強度)の小さい連結可撓性フィルムとを備えているものである。伸縮包装材とは,以下に詳述するように,包装材(包装材を構成する連結可撓性フィルム)自体を伸び縮みさせるものではなく,包装材を構成する基材シートと連結可撓性フィルムとに剛度差を持たせ,剛度の小さい連結可撓性フィルムを変形させる(屈伸させる)ことによって全体寸法を伸び縮みさせることができる,そのような包装材を言う。
連結可撓性フィルムの剛度は基材シートの剛度よりも小さいので,2つの基材シートを互いに近づける(一方を他方に向けて押す)と,基材シートを変形させることなく,または変形の程度を小さく保ちつつ,連結可撓性フィルムを変形させることができる。2つの基材シートの形状をたとえば保ったまま,それらの端面同士の間の距離を縮めることができる。もちろん,2つの基材シートを互いに離すことで,一旦縮まった距離を伸ばす(元に戻す)こともできる。
基材シートと連結可撓性フィルムにはそれらの剛度に差があればよい。もっとも,剛度差(または剛度比)が小さすぎると基材シートの形状が保たれにくくなる(連結可撓性フィルムは当然に変形するものの,基材シートもまた同時に変形してしまう)ことが考えられるので,基材シートの形状をある程度保つ(保形する)ことができる,換言すると連結可撓性フィルムのみを変形させることができる程度の剛度差(剛度比)が,基材シートと連結可撓性フィルムとの間にあることが好ましい。
所望の剛度差は基材シートと連結可撓性フィルムの材料または構成(素材,層構成など)を異ならせることによって生じさせることができる。これに加えてまたは変えて,基材シートと連結可撓性フィルムの厚さを異ならせることで所望の剛度差を生じさせてもよい。すなわち基材シートと連結可撓性フィルムとは同一材料のものであってもよく,この場合には厚さを異ならせることで所望の剛度差を生じさせることができる。物を包装する包装材としての用途を考えると,基材シートの材料としては,たとえばポリスチレン,ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレン,ナイロン等の樹脂,紙,アルミニウム箔等の金属,これらの積層体が挙げられる。連結可撓性フィルムの材料としては,たとえばポリスチレン,ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレン,ナイロン等の樹脂,アルミニウム箔等の金属,これらの積層体が挙げられる。
一実施態様では,上記2つの基材シートの間の隙間が,易切除線を介して上記2つの基材シートのそれぞれにつながる,上記基材シートと同一材料から構成される帯状ジッパー部によって塞がれている。帯状ジッパー部は基材シートと同一材料から構成されているので,帯状ジッパー部が設けられているときに2つの基材シートの端面同士の間の距離を縮めることはできず,易切除線に沿って帯状ジッパー部を切取ると,2つの基材シートの端面同士の間の距離を近づけることができるようになる。
第2の発明による伸縮包装材は,基材シートと,上記基材シートに固定される,上記基材シートよりも剛度の小さい可撓性フィルムとを備え,上記基材シートに,上記基材シートの両側端部を結ぶ方向にのびる少なくとも2本の易切除線が上下に間隔をあけて形成されており,上記可撓性フィルムが,上記易切除線によって挟まれる上記基材シートの範囲を覆う大きさを備えており,上記易切除線によって挟まれる範囲の上方および下方のそれぞれにおいて上記基材シートに固定されていることを特徴とする。
基材シートに基材シートよりも剛度の小さい可撓性フィルムが固定されている。可撓性フィルムは,基材シートに上下に間隔をあけて形成された少なくとも2本の易切除線によって挟まれる上記基材シートの範囲を覆う大きさを備えており,易切除線によって挟まれる範囲の上方および下方のそれぞれにおいて基材シートに固定されている。このため,可撓性フィルムを残したまま,易切除線によって挟まれる基材シートの一部分を切取ることができる。易切除線は基材シートの両側端部を結ぶ方向にのびるので,易切除線によって挟まれる基材シートの一部分を切取ると,基材シートは可撓性フィルムを挟んで上側部分と下側部分とに分離する。上下の基材シートを近づける(一方を他方に向けて押す)ことで,可撓性フィルムを変形させることができ,2つの基材シートの端面同士の間の距離を近づけることができる。
上述した伸縮包装材は,包装体(包装容器,包装袋,包装箱等)の胴部または壁部に用いることができる。包装体に収容されている内容物が減ってきたときに,2つの基材シートの端面同士を近づけて高さ(背)を低くすることで,内容物を取り出しやすくすることができる。
上記胴部または壁部の断面積が下部から上部に向けて大きくなっているものであってもよい。包装体を縮めたときに,可撓性フィルムの上部の胴部または壁部の内側に,可撓性フィルムの下部の胴部または壁部を収めることができるので,包装体の減容化を図ることができる。また,可撓性フィルムの上部の胴部または壁部と,可撓性フィルムの下部の胴部または壁部とが内外方向に二重になるので,断熱効果も得られる。
第1実施例の伸縮カップの斜視図である。 図1のII−II線に沿う一部破断正面図である。 伸縮カップを構成する胴部の展開図である。 図3のIV−IV線に沿う拡大断面図である。 帯状ジッパー部を切取った状態の伸縮カップの斜視図である。 縮めた状態の伸縮カップの斜視図である。 図6のVII−VII線に沿う断面図である。 変形例の胴部の展開図である。 第2実施例の包装体の正面図である。 第2実施例の包装体の胴部の展開図である。 縮めた状態の包装体の正面図である。 第3実施例の包装箱の斜視図である。 包装箱の展開図である。 縮めた状態の包装箱の斜視図である。 さらに縮めた状態の包装箱の斜視図である。
図1から図7は第1実施例の伸縮カップを示している。図1は伸縮カップの斜視図を,図2は図1のII−II線に沿う伸縮容器の一部破断正面図を,図3は伸縮カップを構成する胴部を外側から示す展開図(ブランク図)を,図4は図3のIV−IV線に沿う拡大断面図をそれぞれ示している。図1および図2において伸縮カップの開口を塞ぐ蓋材の図示は省略されている。図5は後述する胴部の帯状ジッパー部を切取った状態の伸縮カップの斜視図を,図6は縮めた状態の伸縮カップの斜視図を,図7は図6のVII−VII線に沿う断面図を,それぞれ示している。
伸縮カップ1は胴部10と底部20から構成される。胴部10は上の径(断面積)が大きく,下にいくほど径(断面積)が小さくなる筒状で,開口する胴部10の上縁周端部は丸みを帯びるように外側に巻かれてカール部11が形成されている。胴部10の上縁周端部を単に折り畳み,わずかに外向きに広がるフランジ部を形成してもよい。カール部11によって形成される環状の上面に蓋材(図示略)が接着されることで胴部10の開口は閉じられる。底部20は円形で,その周端部が下向きに屈曲されている(屈曲部21)。底部20は胴部10の下端開口内にぴったりと嵌り,胴部10の下端部が内側に折り返され(折り返し部12),この折り返し部12が底部20の屈曲部21を挟んでいる。底部20の屈曲部21の内外両面とこれを挟む胴部10の下端部の折り返し部12の内面とは接着または溶着される。
図3を参照して,伸縮カップ1を構成する胴部10は弧状に形成されたブランクから作られる。弧状のブランクの一側部に設けられた接着部15によってブランクの側部同士を接着して筒状にし,上述のように上縁周端部および下端部を折り返すことで筒状の胴部10は作られる。
図3および図4を参照して,胴部10は,基材シート(外層材)13と連結可撓性フィルム(内層材)14とを積層した積層構造を備えている。胴部10の外側(表側)に基材シート13が,内側(裏側)に連結可撓性フィルム14が,それぞれ位置する。
基材シート13はたとえば平坦な紙材であり,たとえば260g/m の坪量のものを用いることができる。連結可撓性フィルム14には樹脂フィルムや金属フィルムから構成される積層体が用いられ,一例として,内側から外側に向けて40μm厚のポリエチレン(PE)/12μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)/接着剤/7μm厚のアルミニウム(AL)/15μm厚のエチレン・メタアクリル酸共重合(EMAA)を積層したものが用いられる。基材シート13および連結可撓性フィルム14の素材は伸縮カップ1に求められる機能(遮光性,耐油性,耐水性等)に応じて適宜選択され,その厚みも内容物等に応じて適宜調整される。連結可撓性フィルム14の厚さは薄く(上述のように全体で数十μm),可撓性を持つ。他方,基材シート13は厚さを持つ紙材等によって構成され,連結可撓性フィルム14に比べて剛度(腰強度)が大きく(高く),一般に可撓性はない(もちろん可撓性を持たせてもよい)。一例として,基材シート13には,厚さ 280μm,ループスティフネス値2800mN/15mmの紙材が採用される。連結可撓性フィルム14には厚さ74μm,ループスティフネス値13mN/15mmの積層体が採用される。この場合,基材シート13と連結可撓性フィルム14の剛度差は2787mN/15mmである。
上述の基材シート13(紙材)と連結可撓性フィルム14(積層体)を貼合わせたものについてループスティフネス値を測定したところ,3759mN/15mmであり,基材シート13(紙材)単体のループスティフネス値と連結可撓性フィルム14(積層体)単体のループスティフネス値の和よりも大きな値が測定された。
上述のループスティフネス値は薄材料の腰強度を表すもので,たとえばループスティフネステスター((株)東洋精機製作所製)を用いて測定することができる。測定値の単位はmN/15mmである。ループスティフネス値とはループ状部材のつぶれ抵抗を意味し,より詳細には,ループ長を設定し,その長さを持つようにチャックを用いてループを作り,圧子とチャックとの間の距離を設定し,圧子でループ状部材を上記設定距離まで押し込んだときの抵抗値を意味する。この数値が大きい薄材料は腰がある(腰が強い)と言える。上述した基材シート13と連結可撓性フィルム14のループスティフネス値の具体的な数値は,幅15mm×長さ165mmの試験片を用意し,ループ長を120mmに設定し,圧子−チャック間距離を20mmとして測定したものである。詳細には,上述した寸法の試験片の両端部を120mmの間隔をあけてそれぞれチャックで掴み,チャックを互いに近づけることで120mmのループ長を持つループ状試験片を作り(ループ状試験片の根元にチャックが位置する),ループ状試験片を,圧子を用いて,圧子−チャック間距離が20mmになるまでチャックに向けて押し込み,ループ状試験片を押しつぶす。このときに測定される値(抵抗値)がループスティフネス値である。この明細書に記載の「剛度」は「ループスティフネス値」または「腰強度」に読み替えてもよい。
なお,紙材(基材シート13)については,圧子を押し込んでいる途中,設定した圧子−チャック間距離20mmに到達する前に紙折れが発生した。紙材のループスティフネス値(2800mN/15mm)については紙折れ直前の測定最大値(圧子−チャック間距離は20mmより長い)である。
図2を参照して,底部20についても基材シート22と可撓性フィルム23とから構成することができる。底部20を構成する基材シート22,可撓性フィルム23は,それぞれ胴部10を構成する基材シート13,可撓性フィルム14と同一素材としてもよいし,異なる素材を用いてもよい。
図3を参照して,胴部10を構成する基材シート13には,その両側縁部を結ぶ方向に弧状に同心円状にのびる2本の易切除線(切取り線)16,17が上下に間隔をあけて形成されている。間欠的に形成される複数の切込み線,ミシン目,ハーフカット,表裏ハーフカット等によって易切除線16,17は形成される。2本の易切除線16,17によって挟まれる範囲を,以下,帯状ジッパー部18と呼ぶ。
図4を参照して,基材シート13と連結可撓性フィルム14の接着範囲を符号Nで示す。図4に示すように,胴部10を構成する基材シート13および連結可撓性フィルム14は,上側易切除線16の上領域および下側易切除線17の下領域が互いに接着され(接着領域),易切除線16,17によって挟まれる帯状ジッパー部18の範囲では基材シート13と連結可撓性フィルム14とは接着されない(未接着領域)または仮着にとどめられる。このため,2本の易切除線16,17によって挟まれる帯状ジッパー部18を切取ると,連結可撓性フィルム14はそのまま残り,帯状ジッパー部18と一緒には切り取られることはない。たとえば基材シート13の内面全体に接着剤を一旦塗布し,その後に未接着領域の接着剤に重ね合わせて剥離ニス(剥離剤)をさらに塗布して,基材シート13の内面に連結可撓性フィルム14を接着することで接着領域のみを接着する(未接着領域を接着させないようにする)ことができる。接着剤にヒートシール剤を用いる場合には接着領域のみに熱を加えるようにしてもよい。もちろん,接着領域にのみ接着剤を塗布し,未接着領域には接着剤を塗布しないようにしてもよい。
図1を参照して,筒状にされた胴部10において帯状ジッパー部18は胴部10を一周する。図5を参照して,易切除線16,17に沿って帯状ジッパー部18を一周にわたって切り取ると,切り取られた帯状ジッパー部18の内側に位置する連結可撓性フィルム14が現れる。帯状ジッパー部18が切り取られることで,胴部10(基材シート13と連結可撓性フィルム14の積層部分)は露出する連結可撓性フィルム14を挟んで上下2つに分かれることになる。以下,2つに分かれた胴部10の上側部分を上側胴部10a,下側部分を下側胴部10bと呼ぶ。易切除線16,17が胴部10を構成する基材シート13に形成され,連結可撓性フィルム14に易切除線は形成されていないので,易切除線16,17に沿って帯状ジッパー部18を切取ってもその範囲は連結可撓性フィルム14によって覆われたままであり,伸縮カップ1のバリア性を確保し続けることができる。
帯状ジッパー部18は,典型的には,伸縮カップ1によって包装されている内容物,たとえばスティック状菓子K1をある程度食べ進んだタイミングで切り取られる。図6および図7を参照して,帯状ジッパー部18を切取った後,上側胴部10aを下側胴部10bに向けて押すと,剛度の比較的大きい上下胴部10a,10bはほとんど変形せず,剛度の小さい連結可撓性フィルム14のみが変形する。上側胴部10aの内側に下側胴部10bの上端部が入り込み,上側胴部10aと下側胴部10bとが部分的に重なり合う。上側胴部10aと下側胴部10bの間の連結可撓性フィルム14は,上側胴部10aの内面と下側胴部10bの外面の間に挟まれて隠れる。伸縮カップ1の背(高さ)が低くなり,伸縮カップ1の底と伸縮カップ1の開口との間の距離が近づくので,底の方に残っているスティック状菓子K1が取り出しやすくなる。また,高さが低くされることで伸縮カップ1はコンパクトになり,持ち運びしやすく,スティック状菓子K1を食べ終えて伸縮カップ1を廃棄するときのゴミの減容化を図ることもできる。
また,高さが低くされた状態の伸縮カップ1は,その上端部分が上側胴部10aと下側胴部10bとによって二重構造になる。二重構造の箇所(上側胴部10a)を手で掴むことで,伸縮カップ1にお湯等を注いだときに手に熱さを感じずに済む。伸縮カップ1はこのように断熱性も提供する。
図8は胴部の変形例を示すもので,図3に相当する展開図を示している。
図8に示す変形例の胴部10Aは,連結可撓性フィルム14Aが帯状ジッパー部18を包含する帯状範囲に部分的に設けられている点が,基材シート13の内面全体に連結可撓性フィルム14が設けられている上述した胴部10(図3,図4参照)と異なる。帯状の連結可撓性フィルム14Aは,基材シート13に形成された上側易切除線16の上方および下側易切除線17の下方において,それぞれ基材シート13の内面に接着される。変形例の胴部10Aについても,帯状ジッパー部18を切取ると,帯状ジッパー部18の内側に位置する可撓性を持つ連結可撓性フィルム14Aが上下2つに分かれた胴部10Aによって挟まれたものになる。
図9から図11は第2実施例を示すもので,図9は扇形の菓子(たとえばクレープK2)を包装する扇形胴部30を備える伸縮包装体2の正面図を,図10は扇形胴部30の展開図を,それぞれ示している。図11は縮めた状態の伸縮包装体2を示している。
図10を参照して,第1実施例の伸縮カップ1が備える胴部10と同様,伸縮包装体2の扇形胴部30は基材シート33と連結可撓性フィルム34の積層構造を備えている。連結可撓性フィルム34は薄く,可撓性を持つ。基材シート33には連結可撓性フィルム34よりも剛度が大きい素材が用いられる。基材シート33はたとえば100g/m の坪量の紙によって,連結可撓性フィルム34はたとえば20μmの厚さを有するポリエチレン(PE)によって,それぞれ形成される。扇状の展開状態の扇形胴部30の一側部の接着部Nを他側部に接着することで扇形の空間がつくられ,その空間内に扇状の菓子(クレープK2)が入れられる(図9)。
基材シート33の両側縁部を結ぶ方向に弧状に同心円状にのびる2本の易切除線36,37が間隔をあけて形成されている。連結可撓性フィルム34は,易切除線36,37によって挟まれる帯状ジッパー部38の上方および下方において基材シート33の内面に接着されており,帯状ジッパー部38の内側に位置する範囲の連結可撓性フィルム34は基材シート33に接着されていない。易切除線36,37に沿って帯状ジッパー部38を切取ると,帯状ジッパー部38の内側に位置する連結可撓性フィルム34が現れる。
図11を参照して,帯状ジッパー部38を切取り,上側胴部30aを下側胴部30bに向けて押し下げる,または下側胴部30bを上側胴部30aに向けて押し上げると,上側胴部30aの内側に下側胴部30bの上端部が入り込み,上側胴部10aと下側胴部10bとが部分的に重なり合う。包装体2の高さが低くなり,食べかけのクレープK2の上端部を外に露出させることができる。切り取られる帯状ジッパー部38の内側には連結可撓性フィルム34があるので,帯状ジッパー部38にクレープK2のクリーム等は付着することはなく,帯状ジッパー部38を切取るときに手が汚れてしまうこともない。
図12〜図15は第3実施例を示すもので,図12は伸縮包装箱の斜視図を,図13は図12に示す伸縮包装箱の展開図を,それぞれ示している。図14および図15は帯状ジッパー部を切取って高さを低くした状態の伸縮包装箱の斜視図をそれぞれ示している。
図13を参照して,図13は図12に示す伸縮包装箱3を形成する型紙(展開図)を示しており,包装箱3に組み立てたときの外側となる面を見たものである。一点鎖線は伸縮包装箱3を組み立てるときの折り線を示している。折り曲げを容易にするために,一点鎖線に沿って押し罫加工,ハーフカット,ミシン目の形成等が適宜行われる。
右側面パネル41,正面パネル42,左側面パネル43,背面パネル44および糊代パネル62が横向きに連設されている。正面パネル42の上縁に外側天面パネル51が連設され,背面パネル44の上縁に内側天面パネル52が連設されている。正面パネル42の下縁には外側底面パネル53が連設され,背面パネル44の下縁には内側底面パネル54が連設されている。左右の側面パネル41,43の上下縁にはフラップ61がそれぞれ連設されている。
外側天面パネル51に取出し孔51aがあけられており,包装箱3の内容物たとえばティッシュが,この取出し孔51aから外に取出される。
包装箱3は次のようにして組み立てられる。すなわち,左側面パネル43と背面パネル44の境界で型紙を折り畳み,正面パネル42と右側面パネル41の境界も折り畳む。重なり合う糊代パネル62と右側面パネル41とを接着して筒状とし,その後に隣接するパネル間の角度が直角となるように起函する。上下面が開口する角筒が作られる。
左右の側面パネル41,43の上縁に連設されたフラップ61を内向きに直角に折る。背面パネル44の上縁の内側天面パネル52を内向きに直角に折る。正面パネル42の上縁の外側天面パネル51を内向きに直角に折り,外側天面パネル51の内面と内側天面パネル52の外面を接着する。角筒の天面(上面)が閉じられる。
開口する底面(下面)から角筒内に,内容物たとえばティッシュが入れられ,その後に底面開口も閉じられる。左右の側面パネル41,43の下縁のフラップ61を内向きに直角に折る。次に,背面パネル44の下縁に連設された内側底面パネル54および正面パネル42の下縁に連設された外側底面パネル53を,それぞれ内向きに直角に折り,外側底面パネル53の内面と内側底面パネル54の外面とを接着する。角筒の底面が閉じられ,包装箱3(図12)が完成する。
図13を参照して,包装箱3の壁部(正面パネル42,背面パネル44,左右の側面パネル41,43,糊代パネル62)の全体にわたって横向きに平行にのびる3本の易切除線81,82,83が上下に間隔をあけて形成されている。上段易切除線81と中段易切除線82とによって挟まれる範囲を上側帯状ジッパー部91と呼ぶ。中段易切除線82と下段易切除線83とによって挟まれる範囲を下側帯状ジッパー部92と呼ぶ。
上下の帯状ジッパー部91,92の内面がわに,帯状の連結可撓性フィルム71が設けられている。帯状の連結可撓性フィルム71は,包装箱3の壁部に形成された上段易切除線81の上方および下段易切除線83の下方において包装箱3の壁部内面に接着される。
図12を参照して,初期状態の包装箱3には量が多い内容物(ティッシュ)が詰められている。外側天面パネル51の取出し孔51aからティッシュが取り出されることで,包装箱3内のティッシュは次第に減っていく。
包装箱3内のティッシュが減ったタイミングで,上側帯状ジッパー部91が切り取られ,外側天面パネル51が下向きに押される。図14に示すように,包装箱3の高さが低くなる。包装箱3内に残っているティッシュと取出し孔51aとの距離が近づき,ティッシュが取り出しやすくなる。
取出し孔51aからさらにティッシュが取り出されて少なくなった後,下側帯状ジッパー部92も切り取られ,外側天面パネル51が再度下向きに押される。図15に示すように,包装箱3の高さがさらに低くなるので,残り少なくなったティッシュを取出し孔51aから取り出しやすくすることができる。
上述した実施例では,剛度差が比較的大きい素材で基材シート13および連結可撓性フィルム14をそれぞれ構成した例,具体的には基材シート13としてループスティフネス値2800mN/15mmの紙材を,連結可撓性フィルム14としてループスティフネス値13mN/15mmのPE/PET/接着剤/アルミニウム/EMAAの積層体をそれぞれ用いた例を説明したが(剛度差は,上述したように2787mN/15mm),より剛度差の小さい素材同士の組み合わせを用いることもできる。たとえば,基材シート13として,上述した紙材に代えて,厚さ 200μmのポリプロピレン(PP)シートを用いてもよい。このPPシートのループスティフネス値は 496mN/15mmであった。紙材に代えてPPシートを基材シート13として用いることで基材シート13と連結可撓性フィルム14の剛度差は小さくなるが(上述の場合,剛度差は 483mN/15mm),この剛度差であっても,基材シート13の形状をそのまま保ち,かつ連結可撓性フィルム14のみを変形させる(伸縮させる)ことができることが確認された。もちろん,基材シート13と連結可撓性フィルム14の素材を同一とし,かつ厚さを異ならせることによって,基材シート13と連結可撓性フィルム14の間に剛度差を生じさせてもよい。
1 伸縮カップ
2 伸縮包装体
3 伸縮包装箱
10,10A 胴部
16,17,36,37,81,82,83 易切除線
18,38,91,92 帯状ジッパー部
13,33 基材シート
14,14A,34,71 連結可撓性フィルム
41 右側面パネル
42 正面パネル
43 左側面パネル
44 背面パネル
N 接着部

Claims (5)

  1. 端面同士の間に隙間をあけて設けられる2つの基材シートと,上記2つの基材シートのそれぞれに固定され,上記2つの基材シートを連結して上記2つの基材シートの端面間の隙間を塞ぐ,上記基材シートよりも剛度の小さい連結可撓性フィルムとを備えている,
    伸縮包装材。
  2. 上記2つの基材シートの間の隙間が,易切除線を介して上記2つの基材シートのそれぞれにつながる,上記基材シートと同一材料から構成される帯状ジッパー部によって塞がれている,
    請求項1に記載の伸縮包装材。
  3. 基材シートと,上記基材シートに固定される,上記基材シートよりも剛度の小さい可撓性フィルムとを備え,
    上記基材シートに,上記基材シートの両側端部を結ぶ方向にのびる少なくとも2本の易切除線が上下に間隔をあけて形成されており,
    上記可撓性フィルムが,上記易切除線によって挟まれる上記基材シートの範囲を覆う大きさを備えており,上記易切除線によって挟まれる範囲の上方および下方のそれぞれにおいて上記基材シートに固定されている,
    伸縮包装材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の伸縮包装材から構成される胴部または壁部を備えている,
    伸縮包装体。
  5. 上記胴部または壁部の断面積が下部から上部に向けて大きくなっている,
    請求項4に記載の伸縮包装体。
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