JP2019171940A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部1にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝10が形成され、これら主溝10によりトレッド部1に複数列の陸部20,30が区画された空気入りタイヤにおいて、トレッド部1のショルダー側の陸部30にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝31が形成され、ラグ溝31の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝41と該細溝41により取り囲まれていて該細溝41の長手方向に沿って配置された複数個のブロック42とからなる複合溝40が形成されており、複合溝40の幅Wに対する長さLのアスペクト比が5〜10の範囲にある。【選択図】図3
Description
本発明は、トレッド部に複数列の陸部が区画された空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいては、トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝が形成され、これら主溝によりトレッド部に複数列の陸部が区画され、各陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成されている。
例えば、軽自動車向けの空気入りタイヤでは、トレッド部の溝面積を少なくすることで、陸部の剛性を高めて耐偏摩耗性を改善することが行われている。その一方で溝面積を減らした場合、ウエット性能が悪化することが懸念される。
そこで、ウエット性能の悪化を回避するために、トレッド部に区画された陸部にサイプを設けることが行われている。しかしながら、溝幅が1mm程度であるサイプではウエット性能を必ずしも十分に改善することができない。また、トレッド部の陸部内にサイプにより取り囲まれたブロックを区画することにより、ウエット路面走行時の操縦安定性を改善することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、陸部内にサイプにより取り囲まれた単一のブロックを区画した構造では、耐摩耗性とウエット性能とをより高い次元で両立することが困難である。
本発明の目的は、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝が形成され、これら主溝により前記トレッド部に複数列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部のショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、該ラグ溝の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝が形成されており、前記複合溝の幅に対する長さのアスペクト比が5〜10の範囲にあることを特徴とするものである。
前記トレッド部のショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、該ラグ溝の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝が形成されており、前記複合溝の幅に対する長さのアスペクト比が5〜10の範囲にあることを特徴とするものである。
本発明では、トレッド部のショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、該ラグ溝の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝が形成されることにより、溝面積を増加させると共に、エッジ成分を増やして水膜除去効果を高めることができるので、ウエット性能を効果的に改善することができる。また、複合溝の幅に対する長さのアスペクト比が5〜10の範囲にあることにより、ウエット性能と耐摩耗性との両立を可能にし、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を改善することができる。
本発明において、複合溝は3〜5個のブロックを含むことが好ましい。1本の複合溝において細溝によって取り囲まれるブロックの個数を3〜5個とすることにより、溝面積とエッジ成分を十分に確保し、ウエット性能を効果的に改善することができる。
細溝の一方の端部は主溝に開口していることが好ましい。細溝の一方の端部が主溝に開口することにより、ウエット性能を効果的に改善することができる。
各ブロックの踏面での面積は2mm2〜50mm2の範囲にあることが好ましい。各ブロックの踏面での面積を適正化することにより、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を効果的に改善することができる。
各ブロックの周囲には面取り部が形成されていることが好ましい。各ブロックの周囲に面取り部を設けることにより、ブロックの偏摩耗を抑制すると共にウエット性能を効果的に改善することができる。
各ブロックの踏面には細溝よりも浅い複数本の浅溝が形成されていることが好ましい。例えば、各ブロックの踏面での面積が10mm2以上である場合に、各ブロックの踏面に浅溝を設けることにより、ブロックの踏面における排水性が良好になるため、摩耗初期におけるウエット性能を改善することができる。
車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいては、車両外側に配置される複合溝のブロックが車両内側に配置される複合溝のブロックよりも大きいことが好ましい。このように車両外側に配置される複合溝のブロックを相対的に大きくすることにより、ドライ路面での操縦安定性が改善されるので、ドライ路面での操縦安定性とウエット性能とを両立することができる。この場合、車両外側に配置される複合溝のブロックの踏面での面積が車両内側に配置される複合溝のブロックの踏面での面積の130%〜250%に範囲にあることが好ましい。
また、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいては、車両外側に配置される複合溝の細溝が車両内側に配置される複合溝の細溝よりも浅いことが好ましい。このように車両外側に配置される複合溝の細溝を相対的に浅くすることにより、ドライ路面での操縦安定性が改善されるので、ドライ路面での操縦安定性とウエット性能とを両立することができる。この場合、車両外側に配置される複合溝の細溝の深さが車両内側に配置される複合溝の細溝の深さの40%〜80%の範囲にあることが好ましい。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、図3は複合溝を示すものである。図1及び図2において、CLはタイヤ赤道である。また、図2及び図3において、Tcはタイヤ周方向であり、Twはタイヤ幅方向である。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間には2層のカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
図2に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝10が形成されている。主溝10は、タイヤ赤道CL上に位置するセンター主溝11と、該センター主溝11の両側に位置する一対のショルダー主溝12とを含んでいる。これにより、トレッド部1には、センター主溝11と各ショルダー主溝12との間に区画された2列のセンター側の陸部20と、各ショルダー主溝12の外側に区画された2列のショルダー側の陸部30とが形成されている。
センター側の陸部20の各々には、タイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝21が形成されている。これらラグ溝21は、一端がショルダー主溝12に開口し、他端が陸部20内で終端している。また、センター側の陸部20には、ラグ溝21の閉塞された端部の近傍から放射状に延びる複数本のサイプ22が形成されている。一方、ショルダー側の陸部30の各々には、タイヤ幅方向に延びていてショルダー主溝12に対して非連通となる複数本のラグ溝31が形成されている。また、ショルダー側の陸部30には、ラグ溝31の閉塞された端部の近傍から放射状に延びる複数本のサイプ32が形成されている。更に、ショルダー側の陸部30におけるラグ溝31の相互間には、後述する複合溝40が形成されている。
複合溝40は、図3に示すように、タイヤ幅方向に延びる細溝41と、該細溝41により取り囲まれていて該細溝41の長手方向に沿って1列に並ぶように配置された複数個のブロック42とから構成されている。つまり、細溝41はタイヤ幅方向に延在しながら分岐と合流を繰り返し、その分岐した部分にブロック42が配置されている。細溝41は、溝幅が0.8mm〜2.0mmの範囲に設定され、溝深さが2.0mm〜5.0mmの範囲に設定されている。図3において、ブロック42の平面視形状は長方形である。そして、複合溝40の幅Wに対する長さLのアスペクト比(L/W)は5〜10の範囲に設定されている。
上記空気入りタイヤでは、トレッド部1のショルダー側の陸部30にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝31が形成され、該ラグ溝31の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝41と該細溝41により取り囲まれていて該細溝41の長手方向に沿って配置された複数個のブロック42とからなる複合溝40が形成されているので、複数個のブロック42を取り囲むようにして延在する細溝41が溝面積を増加させると共に、ブロック42がエッジ成分を増加させて水膜除去効果を増大させる。これにより、ウエット性能を効果的に改善することができる。また、複合溝40の幅Wに対する長さLのアスペクト比が5〜10の範囲にあることにより、ウエット性能と耐摩耗性との両立を可能にし、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を改善することができる。
ここで、複合溝40のアスペクト比(L/W)が5よりも小さいと、排水性を確保するために複合溝40の幅Wを大きくする必要があり、その結果として、耐摩耗性の改善効果が低下する。一方、複合溝40のアスペクト比(L/W)が10よりも大きいと、耐摩耗性を確保するために複合溝40の幅Wを小さくする必要があり、その結果として、ウエット性能の改善効果が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、複合溝40は3〜5個のブロック42を含んでいると良い。1本の複合溝40において細溝41によって取り囲まれるブロック42の個数を3〜5個とすることにより、溝面積とエッジ成分を十分に確保し、ウエット性能を効果的に改善することができる。一般的な空気入りタイヤにおけるショルダー側の陸部30の寸法と複合溝40のアスペクト比を考慮したとき、ブロック42の個数を上記範囲内で選択することが最適である。
上記空気入りタイヤにおいて、各ブロック42の踏面での面積は2mm2〜50mm2の範囲にあると良い。各ブロック42の踏面での面積を適正化することにより、耐摩耗性を低下させることなくウエット性能を効果的に改善することができる。ここで、各ブロック42の踏面での面積が2mm2よりも小さいと耐摩耗性の改善効果が低下し、逆に50mm2よりも大きいとウエット性能の改善効果が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、各ブロック42の周囲には面取り部43が形成されている。各ブロック42の周囲に面取り部43を設けた場合、ブロック42の偏摩耗を抑制しながらウエット性能を効果的に改善することができる。
図4は複合溝の変形例を示すものである。図4において、各ブロック42の踏面には細溝41よりも浅い複数本の浅溝44が形成されている。浅溝44は、溝幅が0.4mm〜0.8mmの範囲に設定され、溝深さが0.5mm〜1.0mmの範囲に設定されている。例えば、各ブロック42の踏面での面積が10mm2以上である場合において、各ブロック42の踏面に浅溝44を設けることにより、ブロック42の踏面における排水性が良好になるため、摩耗初期におけるウエット性能を改善することができる。図4において、浅溝44はタイヤ幅方向(即ち、細溝41の長手方向)に沿って延在しているが、このような浅溝44についてタイヤ径方向に延在した構造やタイヤ幅方向に対して傾斜した構造を採用することも可能である。
図5〜図7はそれぞれ複合溝の変形例を示すものである。図5において、複合溝40を構成するブロック42の平面視形状は菱形である。図6において、複合溝40を構成するブロック42の平面視形状は楕円形である。図7において、複合溝40を構成するブロック42の平面視形状は六角形である。このようにブロック42の平面視形状は任意の形状とすることが可能である。
図8は複合溝の更に他の変形例を示すものである。図8において、複合溝40を構成する細溝41の一方の端部はショルダー主溝12に開口している。このように細溝41の一方の端部がショルダー主溝12に開口することにより、上述したアスペクト比を有する細溝41を介して路面上の水分をショルダー主溝12に集めることができるので、ウエット性能を効果的に改善することができる。
図9は複合溝の更に他の変形例を示すものである。図9において、INは車両装着時の車両内側であり、OUTは車両装着時の車両外側である。車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいては、車両外側に配置される複合溝40Aのブロック42Aが車両内側に配置される複合溝40Bのブロック42Bよりも大きくなる非対称構造を採用することができる。このように車両外側に配置される複合溝40Aのブロック42Aを相対的に大きくすることにより、ドライ路面での操縦安定性が改善されるので、ドライ路面での操縦安定性とウエット性能とを両立することができる。
この場合、車両外側に配置される複合溝40Aのブロック42Aの踏面での面積は車両内側に配置される複合溝40Bのブロック42Bの踏面での面積の130%〜250%に範囲にあると良い。ここで、車両外側に配置される複合溝40Aのブロック42Aの踏面での面積が車両内側に配置される複合溝40Bのブロック42Bの踏面での面積の130%よりも小さいと、ドライ路面での操縦安定性を改善する効果が低下し、逆に250%よりも大きいと、ウエット性能を改善する効果が低下する。
また、図9のように車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいては、車両外側に配置される複合溝40Aの細溝41Aが車両内側に配置される複合溝40Bの細溝41Bよりも浅くなる非対称構造を採用することができる。このように車両外側に配置される複合溝40Aの細溝41Aを相対的に浅くすることにより、ドライ路面での操縦安定性が改善されるので、ドライ路面での操縦安定性とウエット性能とを両立することができる。
この場合、車両外側に配置される複合溝40Aの細溝41Aの深さは車両内側に配置される複合溝40Bの細溝41Bの深さの40%〜80%の範囲にあると良い。ここで、車両外側に配置される複合溝40Aの細溝41Aの深さが車両内側に配置される複合溝40Bの細溝41Bの深さの40%よりも小さいと、ウエット性能を改善する効果が低下し、逆に80%よりも大きいと、ドライ路面での操縦安定性を改善する効果が低下する。
上述した実施形態では、トレッド部1に3本の主溝10が形成された場合について説明したが、主溝10の本数は特に限定されるものではなく、例えば4本や5本であっても良い。いずれにしても、タイヤ幅方向最外側の主溝よりもタイヤ幅方向の外側に位置する陸部に対して所定の構造を有する複合溝40を設けることにより、上述のように優れた効果を奏するのである。
タイヤサイズが155/65R14 75Sであり、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、トレッド部にタイヤ周方向に延びる3本の主溝が形成され、これら主溝によりトレッド部に4列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、ショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝を形成し、該ラグ溝の相互間にタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝を形成し、複合溝の長さL、複合溝に含まれるブロックの個数、複合溝のアスペクト比、細溝の主溝への開口の有無、細溝の溝幅、細溝の溝深さ、各ブロックの踏面での面積、面取り部の有無、ブロックにおける浅溝の有無を表1のように種々異ならせた実施例1〜5のタイヤを作製した。
比較のため、複合溝の替わりにタイヤ幅方向に延びる直線状の細溝を設けたこと以外は実施例1と同じ構造を有する従来例1のタイヤと、複合溝に含まれるブロックの個数を1個としたこと以外は実施例2と同じ構造を有する従来例2のタイヤを用意した。表1において、便宜上、従来例1の「複合溝の長さL」の欄には細溝の長さを記載した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、耐摩耗性、耐偏摩耗性、ウエット路面での操縦安定性を評価し、その結果を表2に併せて示した。
耐摩耗性:
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、8000km走行後のショルダー主溝の溝深さを測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐摩耗性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、8000km走行後のショルダー主溝の溝深さを測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐摩耗性が優れていることを意味する。
耐偏摩耗性:
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、8000km走行後のタイヤ外観を評価した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、8000km走行後のタイヤ外観を評価した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性が優れていることを意味する。
ウエット路面での操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、ウエット路面からなるテストコースにおいて、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほどウエット路面での操縦安定性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、ウエット路面からなるテストコースにおいて、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例1を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほどウエット路面での操縦安定性が優れていることを意味する。
表1から明らかなように、実施例1〜5のタイヤは、いずれも、従来例1との対比において、良好な耐摩耗性を維持しながら、ウエット路面での操縦安定性を改善することができた。一方、従来例2のタイヤは、ウエット路面での操縦安定性の改善効果が認められるものの、耐摩耗性や耐偏摩耗性が悪化していた。
次に、タイヤサイズが155/65R14 75Sであり、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、トレッド部にタイヤ周方向に延びる3本の主溝が形成され、これら主溝によりトレッド部に4列の陸部が区画されると共に、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、ショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝を形成し、該ラグ溝の相互間にタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝を形成し、複合溝の長さL、複合溝に含まれるブロックの個数、複合溝のアスペクト比、細溝の溝幅、細溝の溝深さ(車両内側、車両外側)、各ブロックの踏面での面積(車両内側、車両外側)を表2のように種々異ならせた実施例11〜14のタイヤを作製した。
比較のため、複合溝の替わりにタイヤ幅方向に延びる直線状の細溝を設けたこと以外は実施例11と同じ構造を有する従来例11のタイヤを用意した。表1において、便宜上、従来例11の「複合溝の長さL」の欄には細溝の長さを記載した。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により、耐摩耗性、耐偏摩耗性、ウエット路面での操縦安定性を評価すると共に、下記の評価方法により、ドライ路面での操縦安定性を評価し、その結果を表1に併せて示した。但し、耐摩耗性、耐偏摩耗性、ウエット路面での操縦安定性の評価結果は、従来例11を100とする指数値にて示した。
ドライ路面での操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、ドライ路面からなるテストコースにおいて、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例11を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ14×4.5Jのホイールに組み付けて前輪/後輪の空気圧を240kPa/240kPaとして試験車両(軽自動車)に装着し、ドライ路面からなるテストコースにおいて、テストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例11を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性が優れていることを意味する。
表2から明らかなように、実施例11〜14のタイヤは、いずれも、従来例11との対比において、良好な耐摩耗性を維持しながら、ウエット路面での操縦安定性を改善することができた。特に、実施例12〜14のタイヤでは、車両に対する装着方向に応じて複合溝に非対称構造を採用しているので、ドライ路面での操縦安定性とウエット性能とを両立する効果が得られた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
10 主溝
11 センター主溝
12 ショルダー主溝
20、30 陸部
21,31 ラグ溝
22,32 サイプ
40,40A,40B 複合溝
41,41A,41B 細溝
42,42A,42B ブロック
43 面取り部
44 浅溝
2 サイドウォール部
3 ビード部
10 主溝
11 センター主溝
12 ショルダー主溝
20、30 陸部
21,31 ラグ溝
22,32 サイプ
40,40A,40B 複合溝
41,41A,41B 細溝
42,42A,42B ブロック
43 面取り部
44 浅溝
Claims (10)
- タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝が形成され、これら主溝により前記トレッド部に複数列の陸部が区画された空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部のショルダー側の陸部にタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、該ラグ溝の相互間にはタイヤ幅方向に延びる細溝と該細溝により取り囲まれていて該細溝の長手方向に沿って配置された複数個のブロックとからなる複合溝が形成されており、前記複合溝の幅に対する長さのアスペクト比が5〜10の範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記複合溝が3〜5個のブロックを含むことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記細溝の一方の端部が前記主溝に開口していることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 各ブロックの踏面での面積が2mm2〜50mm2の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 各ブロックの周囲に面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 各ブロックの踏面に前記細溝よりも浅い複数本の浅溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、車両外側に配置される複合溝のブロックが車両内側に配置される複合溝のブロックよりも大きいことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 車両外側に配置される複合溝のブロックの踏面での面積が車両内側に配置される複合溝のブロックの踏面での面積の130%〜250%に範囲にあることを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤ。
- 車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、車両外側に配置される複合溝の細溝が車両内側に配置される複合溝の細溝よりも浅いことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 車両外側に配置される複合溝の細溝の深さが車両内側に配置される複合溝の細溝の深さの40%〜80%の範囲にあることを特徴とする請求項9に記載の空気入りタイヤ。
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