JP2019170359A - 植物栽培結果予測システム - Google Patents

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栄輔 北
Eisuke Kita
栄輔 北
俊策 西内
Shunsaku Nishiuchi
俊策 西内
太一 五葉谷
Taichi Goyotani
太一 五葉谷
佑一郎 前田
Yuichiro Maeda
佑一郎 前田
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Abstract

【課題】植物の栽培結果を予測する。【解決手段】植物の過去の栽培状況、栽培結果を学習データとして記憶しておき、栽培地からセンサ13、作業員のスマートフォン14等を介して栽培状況の情報を取得する。サーバ100は、栽培状況に基づいて、成長予測を行い、また目標の栽培結果が得られるための栽培基準を格納した栽培基準データベースを参照して、栽培状況が目標の状態から外れているか否かを判断する。許容範囲を超えて外れていると判断される場合には、栽培地に対してアラートを出力するとともに、目標の栽培状況に移行させるための対処方法を提示する。こうすることにより、目標の栽培結果が得られるよう栽培を支援することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、植物の栽培状況に応じて、その栽培結果を予測する技術に関する。
昨今、先進的な農業形態の一つとして、管理された環境下で農作物を栽培する植物工場が検討されている。植物工場では、温度、日照時間など、農作物が栽培される環境を種々のセンサで検知し、成育に適した環境を実現することで効率的に農作物の栽培を行うことが検討されている。かかる植物工場にとって、農作物の収穫時期、収穫量を予測することは、非常に重要となる。農作物の収穫時期等の予測については、植物工場に限らず、従前、種々の提案がなされている。一例として、特許文献1は、収穫量の予測精度を向上するための技術として、農作物の栽培計画に基づいて予測された第1予測を、ニューラルネットワークを用いて補正する技術を提案している。
特開2002−136223号公報
しかし、特許文献1のように農作物の収穫予測に対して人工知能を適用する技術は、提案されて日が浅く、予測精度には、まだ改良の余地が残されていた。また、収穫量に限らず、開花時期、収穫時期など多様な結果の予測が望まれていた。さらに、これらの予測は、農作物に限らず、植物一般に対して望まれていた。本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであり、植物の栽培状況に応じて、種々の栽培結果について、予測精度の向上を図ることを目的とする。
本発明は、
植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する予測モデル生成システムであって、
前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データと、
前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記学習データに基づき決定木による解析を行って前記予測モデルを生成する予測モデル生成部とを備える予測モデル生成システムとして構成することができる。
本発明によれば、学習データに基づき決定木によって予測モデルを生成する。決定木とは、複数の説明変数による分岐構造によって目的変数を得るというモデルを前提とし、学習データに基づいて、そのモデルを求める解析方法である。図1は、決定木による予測モデルを模式的に示す説明図である。xは説明変数の入力値を表している。この予測モデルでは、ある説明変数に対応した入力値に応じて、図中の上段にあるノードで分岐され、さらに別の説明変数に対応した入力値に応じて分岐され、というように繰り返し、最終的に目的変数に相当する予測結果f(x)が得られる。かかる予測モデルにおいて、各ノードに、いかなる説明変数が該当し、その分岐をどのような関数hで定義するか、を得る解析方法が決定木である。決定木には、代表的な手法として、ランダムフォレスト、勾配ブースティング、Xgboostと呼ばれる手法が知られている。
発明者は、植物の栽培結果の予測には、この決定木が非常に有効であることを見いだした。かかる方法を用いることにより、従来技術におけるニューラルネットワークによる予測よりも、予測精度が向上することが確認されているのである。決定木が有効であることの理由は、必ずしも解明されてはいないが、多様な説明変数が植物の栽培に与える影響をニューラルネットワークのように連続値として捉えるよりも、むしろ、影響有り/無しのように量子的に捉える方が好ましいということが考えられる。
本発明によって得られた予測モデルを利用することにより、栽培結果の予測精度を向上することができる。また、決定木を用いることにより、図1に示すように、予測モデルのノードの構造を知ることができるため、影響の大きい説明変数を知ることができ、理想の栽培結果を得るための栽培状況を実現するために役立てることも可能となる利点がある。
本発明の対象となる植物は、農作物に限らず、花、果実など栽培の対象となるものであればよい。過去の栽培状況、栽培結果を活かしやすいという観点からは、多年生植物よりも一年生植物を対象とする方が好ましい。
栽培地は、例えば、植物工場、ビニルハウス、田畑などを対象とすることができる。
栽培結果としては、開花または収穫の時期、収穫量、色・栄養素などの品質などとすることができる。
栽培状況としては、例えば、栽培地、温度、日照量、給水量、栽植密度、植物の画像などとすることができる。また、肥料や農薬の量など、植物に対して行った措置の履歴を栽培状況に含めても良い。
本発明において、
前記予測モデル生成部は、勾配ブースティングによる解析を行うものとしてもよい。
勾配ブースティングは、決定木の一手法である。より具体的には、Xgboostと呼ばれる手法が知られている。発明者の検討の結果、勾配ブースティングを適用することにより、さらに良好な結果が得られることがわかった。
本発明において、
前記学習データは、所定の基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果であるものとしてもよい。
基準日は、任意に設定可能であるが、例えば、植物の播種日・苗植日などの栽培開始日、出穂日、開花日、収穫日など植物の成長過程における所定の段階を基準日としてもよい。
上記態様によれば、このように基準日を含む一定期間を学習データとして用いることにより、多数の学習データ間の時期的な基準を統一することができ、予測モデルの質を向上することができる。
所定の基準日は上述の通り任意に設定可能であるが、一態様として、
前記栽培結果は、前記植物の開花時期であり、
前記学習データは、前記植物の作付けの日を基準日として、該基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果であるものとしてもよい。
開花時期に対しては、作付け日を含む期間における栽培状況による影響が大きいと考えられるため、このように学習データを用意することにより、予測精度向上を図ることができる。学習データの期間も任意に設定可能である。また、この期間は、作付け日以降に限られるものではなく、作付け日前の期間を含めても良い。
また別の態様として、
前記栽培結果は、前記植物の登熟時期であり、
前記学習データは、前記植物の開花日を基準日として、該基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果であるものとしてもよい。
登熟時期は、開花日を基準とする経過時期を目的変数とすることが好ましく、かかる観点から、登熟時期に対する影響は、開花時期を含む期間における栽培状況による影響が大きいと考えられる。従って、かかる期間を含んで学習データを用意することにより、予測精度向上を図ることができる。学習データの期間も任意に設定可能である。また、学習データの期間は、開花日以降に限られるものではなく、開花日前の期間を含めても良い。
本発明の予測モデル生成システムであって、
前記学習データは、前記栽培状況を表す変数の前記一定期間における平均値または積算値の一方または双方を含む予測モデル生成システムとしてもよい。
こうすることにより、予測精度をさらに向上させられることが確認された。その原理は、概ね次の通りと考えられる。
決定木による機械学習では、予測すべき結果に対して影響の大きい説明変数をノードとして予測モデルを生成するのであるが、例えば、時期によって変動する栽培状況全体を学習データとして使用すると、説明変数の次元が多大になることになる。例えば、日々変化する気温を学習データとして使用する場合、1日目の気温、2日目の気温、・・・を、それぞれ説明変数として扱うことになるのである。このように説明変数の次元が多大になってしまうと、逆に、その中から、影響の大きい説明変数を特定することが困難になってしまい、予測精度を損ねることも生じ得る。
これに対し、上記態様では、一定期間の平均値または積算値の一方または双方を用いることにより、一定期間に変動する栽培状況を、これらの平均値等で代表させることができ、説明変数の次元を抑制することができることになる。こうすることにより、影響の大きい説明変数を特定しやすくなり、予測精度を向上させることが可能になるものと考えられるのである。本発明では、決定木を採用しているため、説明変数の次元の抑制が、特に有効に作用したものと考えられる。
上記態様において、「一定期間」は、栽培開始日、開花日、登熟日など種々の基準日に基づいて設定できる。
平均値は、加算平均、加重平均など種々の定義を採用できる。積算値も同様に各変数を単純に加算してもよいし、時期に応じて重みを乗じて加算するなどしてもよい。また、積算値の場合、「一定期間」に含まれるデータの数が異なると積算値も影響を受けることがあるため、学習データごとにデータ数が一定になるよう選択したり、一定期間の積算値を求めた後、一定のデータ数相当となるように正規化してもよい。
学習データに平均値または積算値を含む態様においては、
前記一定期間として複数の期間が設定されており、
前記学習データは、一つの変数に対して、前記複数の期間のそれぞれにおける平均値または積算値の一方または双方を含むものとしてもよい。
このように複数の期間における平均値または積算値を用いることにより、さらに予測精度を向上させることができる。複数の期間は、重複していてもよい。例えば、栽培開始日から登熟日までを第1の期間、開花日から登熟日を第2の期間とするような態様が該当する。また、複数の期間は、連続した期間としてもよい。例えば、栽培開始日から開花日までを第1の期間、開花日から登熟日までを第2の期間とする態様が該当する。それぞれの期間をさらに細分化してもよい。さらに、複数の期間は、分離された期間であってもよい。例えば、栽培開始日から1ヶ月を第1の期間、登熟日まえ1ヶ月を第2の期間とする態様である。このように、複数の期間は、種々の設定が可能である。
上記態様において、平均値または積算値は、種々の変数を対象とすることができるが、
前記変数は、気象条件を表すものであるものとしてもよい。
気象条件は、日々変動を伴うとともに、植物の成長に多大な影響を与えるため、これを平均値または積算値の対象とすることにより、予測精度の向上を図ることができる。気象条件としては、例えば、日照時間、最高温度、最低温度などが挙げられる。
本発明において、
前記栽培状況には、少なくとも前記植物を栽培する土壌の状態を特定するデータが含まれているものとすることが好ましい。
土壌は植物の栽培結果に多大な影響を与えると考えられるため、このように学習データにも土壌の状態を含めることにより、予測精度を向上させることができる。土壌の状態としては、例えば、土壌の質、土壌の温度、土壌の成分、施肥の種類、施肥の量などが挙げられる。水耕の場合は、水質、水温、水成分などを含めても良い。
本発明は、上述した特徴を必ずしも全てを備えている必要はなく、適宜、その一部を省略したり、組み合わせたりしてもよい。また、本発明は、上述した予測モデル生成システムとしての構成のみならず、種々の態様で構成することができる。
例えば、本発明は、
コンピュータによって、植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する機能を実現するためのコンピュータプログラムであって、
前記植物の栽培状況を入力する入力機能と、
前記植物の栽培状況に基づいて、所定の演算を行って前記栽培結果を予測する予測機能とを前記コンピュータによって実現でき、
前記予測機能は、前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成されたプログラムコードによって実現されるコンピュータプログラムとして構成してもよい。
人工知能を適用した予測モデル生成システムによって生成される予測モデルは、それ自体、コンピュータプログラムとして機能する。上記態様は、本発明を、かかる予測モデル自体として構成したものである。
また別の態様として、本発明は、
植物の栽培結果を予測する栽培結果予測システムであって、
前記植物の栽培状況を入力する入力部と、
前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成された予測モデルを用いて、前記植物の栽培状況に対応する前記栽培結果を予測する栽培結果予測部と、
該予測した栽培結果を出力する出力部とを備える栽培結果予測システムとして構成してもよい。
こうすることにより、精度良く、栽培結果を予測することが可能となる。予測モデルの生成時には、過去の栽培状況および結果を入力するのに対し、上記態様では、現在栽培中の植物に関する栽培状況を入力することになるが、入力すべき栽培状況や入力方法などは、予測モデル生成システムで説明したのと同様とすることができる。入力すべき栽培状況は、必ずしも現時点のものには限らず、栽培中の植物に関するものであれば、過去の栽培状況であってもよい。
上記栽培結果予測システムにおいては、
前記栽培結果は、前記植物の開花日、登熟日、および収穫量の少なくとも一つを含む栽培結果予測システム。
こうすることにより、植物の栽培に有用な目的変数を予測することができる。
なお、本態様において、予測すべき目的変数に応じて、予測モデルの生成に用いられる学習データを使い分けてもよい。例えば、
学習データとして、一定期間における栽培条件の平均値、積算値などを用いる場合には、目的変数に応じて、これらを算出する対象となる変数を異なるものとしたり、算出するための「一定期間」を変化させたりするものとしてもよい。
さらに別の態様として、本発明は、コンピュータによって植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する予測モデル生成方法として構成してもよいし、そのためのコンピュータプログラム、若しくはかかるコンピュータプログラムを記録した記録媒体として構成してもよい。同様に、コンピュータによって植物の栽培結果を予測する栽培結果予測方法、そのためのコンピュータプログラム、若しくはかかるコンピュータプログラムを記録した記録媒体として構成することもできる。
決定木による予測モデルを模式的に示す説明図である。 栽培結果予測システムの構成を示す説明図である。 学習データ、栽培地データベース、栽培状況データベースの構造を示す説明図である。 学習データ生成処理のフローチャートである。 予測モデル生成処理のフローチャートである。 予測処理のフローチャートである。 出穂日の予測結果を示す説明図である。 登熟日の予測結果を示す説明図である。 ニューラルネットワークによる予測結果との比較を示す説明図である。 変形例における学習データ生成処理のフローチャートである。 変形例における収穫量の予測結果の評価を示す説明図である。 変形例における説明変数の影響を示す説明図である。
A.システム構成:
以下、本発明の実施例について、水稲栽培を予測する栽培結果予測システムを例にとって説明する。
図2は、栽培結果予測システム100の構成を示す説明図である。栽培結果予測システム100は、稲の栽培地である田に設置されたセンサ等を活用して、稲の栽培状況を取得し、機械学習で得られた予測モデルを利用して、その栽培結果を予測するためのシステムである。
図の右下に示した水田は、栽培結果予測システム100の対象となる栽培地を表している。図中では、2箇所を例示したが、栽培地の数は1箇所でも3箇所以上でもよい。また、栽培地は、水田に限らず、作物によっては、畑やビニルハウスなどであってもよい。
栽培地には、栽培結果予測システム100に栽培地の栽培状況を提供し、また当該システムから栽培の支援情報を受け取るための栽培地ユニット10が用意されている。栽培地ユニット10の構成は次の通りである。
センサ13は、栽培地において種々の栽培状況を表す栽培状況データを取得するためのセンサである。栽培状況データとしては、例えば、気温、水温、降水量、日照量、風速、大気圧、湿度などが挙げられる。また、センサ13としてカメラを用いることにより、稲の生育状況を撮影可能としてもよい。
ディスプレイ12は、栽培結果予測システム100からの予測結果等を表示するために用いられる。ディスプレイ12は、栽培地の作業員が視認できる任意の場所に設置可能である。予測結果としては、稲の出穂日、登熟日、収穫量、作柄,品質などが挙げられる。栽培地の作業員は、予測結果を見ることで、栽培が予定通りか否かを判断することが可能となる。予測結果と併せて、栽培員が行うべき作業の指示や、目標となる栽培結果を得るために達成すべき栽培状況などを栽培の支援情報として指示するようにしてもよい。支援情報が音声で提供される場合には、音声出力用のスピーカ等を合わせて設置してもよい。
センサ13およびディスプレイ12は、ネットワークNEを介して栽培結果予測システム100に接続される。接続ユニット11は、センサ13およびディスプレイ12をネットワークNEに接続するための装置である。ネットワークNEは、インターネット、イントラネットなどとすることができる。
栽培地ユニット10には、栽培地で作業員が所持するスマートフォン14を含めることもできる。スマートフォン14には、栽培結果予測システム100と情報の授受等を行うためのアプリケーション15がインストールされている。本実施例では、スマートフォン14は、ネットワークNEに直接、接続可能としているが、接続ユニット11を介して接続するようにしてもよい。
栽培結果予測システム100は、サーバに図示する各機能ブロックを実現するためのコンピュータプログラムをインストールすることによってソフトウェア的に構成されている。図示した機能ブロックの一部または全部は、ハードウェア的に構成することもできる。また、栽培結果予測システム100は、単一のサーバで構成する必要はなく、複数のサーバ等から構成してもよい。
以下、各機能ブロックについて説明する。
送受信部111は、ネットワークNEを介して栽培地ユニット10との間で情報の授受を実現する。
学習データ101は、栽培結果の予測モデルを生成するために活用されるデータであり、栽培状況および栽培結果を記憶している。学習データは、栽培地ユニット10を介して栽培地から取得されたデータだけでなく、インターネット上の各種ウェブサーバなどから取得されるデータとすることもできる。ウェブサーバから得られるデータとしては、例えば、政府機関などが公表している気象データ、栽培データなどを利用することができる。学習データ101の構造については後述する。
栽培地データベースベース102は、栽培地の情報を記憶するデータベースである。その構造については後述する。
栽培状況データベース103は、栽培地における栽培状況データを記憶するデータベースである。その構造については後述する。本実施例では、栽培状況データは、栽培地ユニット10から得られるが、栽培状況データベース103は、これを過去のものも含めて記憶する。
取得部125は、栽培地ユニット10から、栽培状況データを取得する。また、目標となる栽培結果などの情報を作業員の操作に応じて入力する機能も奏するようにしてもよい。取得された栽培状況データは、予測モデルを生成するための学習データ101として利用され、また植物の予測に利用される。
学習データ生成部124は、栽培状況データのうち、予測モデルの生成に適さないデータを除外等して、データの整備をする。整備されたデータは、学習データ101に格納される。
予測モデル生成部123は、学習データ101を用いて、機械学習により予測モデルを生成する。本実施例では、決定木による解析を行うものとした。予測モデル121は、予測モデル生成部123による生成結果を格納する。予測モデル121は、図1に示した決定木を表すアルゴリズムまたはプログラムとなる。
予測部120は、予測モデル121を利用して、栽培されている植物の成長を予測する。予測には、栽培地データベース102、栽培状況データベース103に格納されているデータが用いられる。
以上の構成のうち、予測モデル生成部123および学習データ101が本発明における予測モデル生成システムを構成する。予測モデル生成システムには、学習データ生成部124、取得部125を含めてもよい。
B.データベース構造:
図3は、学習データ101、栽培地データベース102、栽培状況データベース103の構造を示す説明図である。図示したのは一例であり、これらのデータ構造は、他の構造を採用してもよい。
図の中段には、栽培地データベース102の構造を示した。栽培地データベース102は、識別子である栽培地IDごとに、栽培地の名称、所在地などの情報を記憶する。また、各栽培地で栽培されている品種についての1または複数の情報も記憶される。1つめの品種である「品種1」についての情報としては、図示する例では、名称、数量、画像、収穫目標などが挙げられる。さらに多くの情報を登録可能としてもよい。数量とは、栽培地で栽培している株数・本数等を意味する。画像は、品種を視覚的に識別するために表示等に用いられるものであり、品種の写真、イラスト、商標などを用いることができる。収穫目標は、栽培地における当該品種の収穫目標であり、収穫日、収穫量、品質など任意の項目を登録すればよい。当該栽培地で栽培されている2つめの品種である「品種2」についても同様の項目を登録できる。品種1と品種2で登録する項目は、必ずしも一致している必要はない。
図の下段には、栽培状況データベース103の構造を示した。栽培状況データベース103は、全ての栽培地における栽培状況を集約的に管理するデータベースである。栽培状況データベース103の各レコードには、識別子として状況IDが付されている。各レコードには、栽培地ID、日時、品種名が登録されており、これらの情報によって、どの栽培地・品種の栽培状況かを特定することができる。実施例では、品種とともに、名称、画像も登録しているが、これらは栽培地データベース102にも登録されている情報であるため、省略しても差し支えない。
栽培状況データベース103には、栽培状況が登録されている。栽培状況としては、栽培地における栽培環境を表す情報、例えば、施肥水準、地温、気温、日照時間、給水量、肥料、農薬などが挙げられる。また、栽培されている植物の写真データなども登録可能としてもよい。さらに、植物が収穫等を迎えたときは、収穫量や品質などを登録可能としてもよい。
栽培状況データベース103は、このように各栽培地の栽培状況を日時ごとに記録するものである。記録する内容・データ構造については、上述した項目に限られるものではない。
図の上段には、学習データ101の構造を示した。学習データ101は、予測モデル生成のために、全栽培地における過去の栽培状況、栽培結果を一元的に記憶するデータである。このデータは、予測モデル生成部123(図1参照)が、人工知能によって植物の成長を予測するための予測モデル121を生成するために利用されるものである。
本実施例では、学習データ101のレコードは、栽培地および品種ごとに作成されるものとした。図示する通り、学習データ101の各レコードには、栽培地を特定する栽培地IDと、そこにおける「品種」が記憶されている。栽培地IDに対応する詳細な情報は、栽培地データ102を参照することにより特定することができる。なお、図に例示した栽培地では、品種1、品種2の2つの品種が栽培されているが、学習データ101上は、当該栽培地の品種2は、品種1とは別のレコードとして格納されることになる。
各レコードには、栽培地、品種に対応した栽培状況が記憶される。本実施例では、関連する状況IDを記憶するものとした。状況IDに対応する詳細な情報は、栽培状況データベース103を参照することにより得ることができる。
また、各レコードには、栽培結果も記憶される。栽培結果として記録する項目は、任意に設定可能であるが、例えば、図示するように開花日、収穫日、収穫量、品質などを挙げることができる。品質としては、色、形状、栄養分、味など、植物の栽培目的に応じた項目を記憶させればよい。栽培結果は、学習データの全レコードで必ずしも統一化する必要はないが、人工知能による学習効果を高めるため、品種ごとに項目を統一しておくことが望ましい。こうすることで、複数の栽培地で栽培された「品種1」の栽培状況、栽培結果を成長予測に活用することが可能となる。
学習データ101には、栽培地から取得される過去のデータの他、ウェブサーバから取得したデータを記憶させることもできる。かかる場合には、栽培地ID、状況IDに代えて、栽培地のデータや、栽培状況のデータを直接に記憶するようにしてもよい。また、ウェブサーバから取得したデータを、それぞれ学習データ101、栽培地データベース102、栽培状況データベース103に格納し、栽培地ID、状況IDによって相互に関連づけるようにしてもよい。
C.学習データ生成処理:
図4は、学習データ生成処理のフローチャートである。図1に示した学習データ生成部124が主として実行する処理であり、ハードウェア的には、栽培結果予測システム100を構成するサーバが実行する処理である。
処理を開始すると、栽培結果予測システム100は、栽培状況データを読み込む(ステップS10)。栽培状況データベース103から読み込むものとしてもよいし、栽培地ユニット10またはインターネット上のウェブサーバから取得するものとしてもよい。
次に、栽培結果予測システム100は、外れ値および欠損値を含むデータの除去を行う(ステップS11)。予測モデルの生成に利用する学習データとして不適切なものを除外する処理である。データを除外する基準は、任意に設定可能である。本実施例における基準例を図中に示した。
第1の条件は、欠損値を含むデータである。施肥水準、地温、気温の栽培状況や、開花日、収穫日、収穫量などの栽培結果の一部が欠けているデータを意味する。これらのデータの一部の項目が欠けているものを全て除去の対象としてもよいし、予め設定された特定の項目が欠けているもののみを除去の対象とするようにしてもよい。
第2の条件は、水田以外の場所で栽培された水稲データである。本実施例では、水田で栽培される稲の栽培予測を行うものとしているため、水田以外の場所で栽培されたものを除外の対象とした。水田とその他の場所では、稲の栽培状況および栽培結果が大きく異なるからである。
第3の条件は、栽培地の所在地が不明である地点のデータである。栽培状況、栽培結果は栽培地によって影響を受けると考えられるからである。
第4の条件は、栽植密度、即ち単位面積あたりに植えられた株数の値が10未満または30以上のデータである。栽植密度は、栽培結果に大きな影響を与えると考えられるため、標準的な栽植密度を外れるデータを除外するものとした。10または30という閾値は、水田における稲の標準的な栽植密度として設定された値であり、閾値は予測する対象となる植物によって設定すればよい。
第5の条件〜第8の条件は、それぞれ収穫値、田植日から出穂日までの日数の長さ、播種日から田植日までの日数の長さ、出穂日から登熟日までの日数の長さについて、上下10%を外れるデータである。標準的な結果から外れる栽培結果となっているデータを除外する趣旨である。10%という閾値は、任意に設定可能である。
次に、栽培結果予測システム100は、田植日から期間Taのデータを抽出し(ステップS12)、これを出穂日予測用の学習データとして格納する(ステップS13)。田植日を基準日とするのは、出穂日の予測に田植日以降の一定期間の栽培状況が影響を与えると考えられるからである。また、過去の栽培において、田植日は、まちまちであるが、田植日を基準とする相対日数とすることにより、それぞれのデータを整列して扱うことが可能となる。データを抽出する期間Taは任意に設定可能である。期間Taを長くすれば、欠損のないデータを得ることが困難となり学習データのデータ量が少なくなる可能性がある。一方、期間Taを短くすれば、栽培状況と栽培結果との因果関係が薄れ、良好な予測モデルを得られなくなる可能性がある。期間Taは、かかる影響を考慮して設定すればよい。本実施例では、田植日以降の期間のデータを抽出するものとしたが、田植日前の期間も含めるようにしてもよい。
また、栽培結果予測システム100は、出穂日前の期間Tb1、出穂後の期間Tb2のデータを抽出し(ステップS149、これを登熟日予測用の学習データとして格納する(ステップS15)。出穂日を基準とするのは、登熟日の予測には、出穂日前後の一定期間の栽培状況が影響を与えると考えられるからである。過去の栽培において、出穂日がまちまちであっても、それぞれのデータを出穂日を基準とする相対日数に整列して扱うことが可能となる。データを抽出する期間Tb1、Tb2も期間Taと同様の影響を考慮して任意に設定可能である。本実施例では、出穂日前後に渡る期間のデータを抽出するものとしたが、出穂日前のみ、または出穂日以降のみの期間を抽出するようにしてもよい。
ここでは、出穂日および登熟日を予測するための学習データの生成について説明したが、学習データは、予測すべき栽培結果に応じて種々設定することができる。また、学習データは、必ずしも予測すべき栽培結果に対して1対1で用意する必要はなく、複数の栽培結果に共通のものとしてもよい。
D.予測モデル生成処理:
次に学習データを用いて予測モデルを生成する予測モデル生成処理について説明する。
図5は、予測モデル生成処理のフローチャートである。図1に示した予測モデル生成部123が主として実行する処理であり、ハードウェア的には、栽培結果予測システム100を構成するサーバが実行する処理である。
処理を開始すると、栽培結果予測システム100は、予測項目、即ち予測すべき栽培結果の指示を受け付ける(ステップS20)。本実施例では、出穂日、登熟日などが予測項目としてあげられる。他に、開花日、収穫量などを予測項目としてもよい。
次に、栽培結果予測システム100は、学習データを参照して決定木により予測モデルを生成する(ステップS21)。決定木の手法として、ランダムフォレスト、勾配ブースティングなどを利用することができるが、本実施例では、勾配ブースティングの一手法であるXGBOOSTを用いるものとした。
勾配ブースティングを用いる理由は次の通りである。発明者は、同一の学習データを用いて、ニューラルネットワーク、XGBOOST、ランダムフォレストの3通りでそれぞれ予測モデルを生成し、稲の出穂日、登熟日を予測した。そして、予測された稲の出穂日、登熟日と現実の稲の出穂日、登熟日との誤差によって各手法の適否を評価した。
出穂日、登熟日について、それぞれ平均の誤差は、以下の通りとなった。
出穂日の平均誤差: ニューラルネットワーク 3.505日
ランダムフォレスト 3.024日
XGBOOST 2.828日
登熟日の平均誤差: ニューラルネットワーク 2.987日
ランダムフォレスト 2.828日
XGBOOST 2.723日
このように,出穂日、登熟日のいずれに対しても、XGBOOSTを用いた結果が、最も誤差が小さくなったのである。本実施例では、この結果に基づき、XGBOOSTを用いるものとした。もっとも、他の手法を排斥している訳ではなく、XGBOOSTに代えて他の手法を用いてもよいし、XGBOOSTと他の手法とを併用するようにしてもよい。
Xgboostを利用する際には、種々のパラメータを調整する必要がある。本実施例では、実行するモデルのタイプを指定するパラメータである「booster」として「gbtree」(ツリーモデル)、学習率を調整するパラメータである「eta」を0.1、検証を行うためのデータの評価指標である「eval_metric」を二乗平均平方根誤差を表す「rmse」に設定し、その他のパラメータはデフォルト値とした。
パラメータの設定は、上述の例に限らず、予測精度等を踏まえて調整すればよい。
予測モデルの生成に用いる学習データは、同一の品種のものを利用することが好ましい。同一の品種から派生した派生品種を含めてもよい。例えば、コシヒカリの栽培予測をする予測モデルを生成する場合、コシヒカリのデータのみを用いてもよいし、さらに、キヌヒカリ、アシヒカリなどの派生品種のデータを併用してもよい。
栽培結果予測システム100は、こうして生成された予測モデルを格納する(ステップS22)。予測モデルは、栽培結果を予測するためのアルゴリズムまたはプログラムである。
栽培結果予測システム100は、予測すべき全ての栽培結果に対応する予測モデルの生成を終了するまで(ステップS23)、以上の処理を繰り返し予測モデル生成処理を終了する。
E.予測処理:
次に、予測モデルを利用して栽培結果を予測するための予測処理について説明する。
図6は、予測処理のフローチャートである。図1に示した予測部120が主として実行する処理であり、ハードウェア的には、栽培結果予測システム100を構成するサーバが実行する処理である。
処理を開始すると、栽培結果予測システム100は、予測項目の指示を受け付け(ステップS30)、それに応じた予測モデルを選択する(ステップS31)。予測項目として、稲の出穂日が指示された場合には、出穂日用の予測モデルを用いるのである。登熟日が指示された場合には、登熟日用の予測モデルを用いることになる。
次に、栽培結果予測システム100は、栽培状況データを読み込み(ステップS32)、予測モデルによる予測を実行して(ステップS33)、予測結果を出力する(ステップS34)。ここで用いられるのは、予測対象となっている栽培中の稲の栽培状況データである。この栽培状況データは、現在に至るまでの栽培状況については栽培状況データベース103に格納されており、現在の栽培状況は栽培地ユニット10によって取得することができる。栽培状況データを,栽培地ユニット10から取得する際には、例えば、作業員が保持するスマートフォン14に対して、取得すべきデータを指示し、これに応じて栽培状況データを取得するようにしてもよい。こうすることにより、過不足なく栽培状況データを取得することができる。取得すべきデータとして、稲を撮影した画像の送信を求めても良い。画像を取得することにより、葉の色などを栽培状況データとして利用することができる。
F.効果:
以上で説明した本実施例の栽培結果予測システム100によれば、決定木を用いることにより予測精度の高い予測モデルを生成することができる。また、こうして生成された予測モデルを利用することにより、以下に示す通り、精度良く栽培結果の予測をすることができる。
図7は、出穂日の予測結果を示す説明図である。縦軸(y)に、栽培結果予測システム100による予測日、横軸(x)には現実の出穂日をとって、各栽培地の結果をプロットした。誤差が0日のデータは、y=xの直線上にプロットされることになる。図中には、誤差が3.5日となる直線を示した。直線L1が現実の出穂日よりも予測結果が3.5日遅い状態を示し、直線L2が現実の出穂日よりも予測結果が3.5日早い状態を示している。直線L1、L2の間のデータは、誤差が3.5日以内となる結果を表していることになる。図示する通り、全結果のうち大部分が、誤差3.5日以内に収まっていることが確認される。
図8は、登熟日の予測結果を示す説明図である。出穂日と同様、縦軸(y)に、栽培結果予測システム100による予測日、横軸(x)には現実の登熟日をとって、各栽培地の結果をプロットした。それぞれ出穂日からの経過日を表している。直線L1、L2は誤差が3.5日となる結果である。図示する通り、全結果のうち大部分が、誤差3.5日以内に収まっていることが確認される。
図9は、ニューラルネットワークによる予測結果との比較を示す説明図である。同一の学習データを用いてニューラルネットワークおよび実施例のそれぞれで予測モデルを生成し、これを用いて出穂日および登熟日を予測した場合の誤差を一覧表に示した。
図示する通り、出穂日については、ニューラルネットワークが誤差3.462日であるのに対し、実施例の誤差はそれよりも小さい2.052日となっており、実施例の方が精度が良いことがわかる。また、誤差が3.5日以内となるデータの割合は、ニューラルネットワークによる結果では64.38%となっているのに対し、実施例による結果では84.29%となっており、実施例の方が、精度のバラツキが小さいことが分かる。
登熟日についても同様に、ニューラルネットワークが誤差4.350日であるのに対し、実施例の誤差はそれよりも小さい3.589日となっており、実施例の方が精度が良いことがわかる。また、誤差が3.5日以内となるデータの割合は、ニューラルネットワークによる結果では49.01%となっているのに対し、実施例による結果では84.29%となっており、実施例の方が、精度のバラツキが小さいことが分かる。
以上で示した通り、実施例によれば、精度良く栽培結果を予測することができ、精度およびバラツキともに従来技術であるニューラルネットワークよりも良好であることがわかる。
G.変形例:
実施例の栽培結果予測システム100は、種々の変形例を構成することができる。実施例では、田植日、出穂日を基準日とする所定期間の栽培状況を学習データとして用いる場合を例示した。これに対して、学習データには、これらの所定期間における平均値や積算値などを含めるようにしてもよい。以下では、かかる例の一つとして、日照時間などの気象条件の積算値を学習データに含み、収穫量を予測する例について説明する。
図10は、変形例における学習データ生成処理のフローチャートである。実施例における学習データ生成処理(図4)の外れ値および欠損値を含むデータの除去(ステップS11)以降の処理を示した。変形例の栽培結果予測システム100は、ステップS11の前処理が完了すると、次に、データを積算するための積算区間の設定を行う(ステップS20)。この変形例では、田植日から登熟日までの期間に対して、以下の通り区間を設定した。また、図中にそれぞれの区間を示した。 区間Aは、田植日〜登熟日の全体を積算区間とするものである。区間B(区間B1および区間B2)は、田植日〜登熟日を、出穂日までで2分割したものである。田植日〜出穂日を区間B1とし、出穂日〜登熟日を区間B2とする。区間C(区間C1〜区間C4)は、区間B1、区間B2をそれぞれ前後に2分割したものである。つまり、区間C1は、田植日〜出穂日を2分割した前半、区間C2は、その後半である。区間C3は、出穂日〜登熟日を2分割した前半、区間C4は、その後半である。
変形例では、区間B1、B2および区間C1〜C4をそれぞれ連続の区間としたが、積算区間は任意に設定可能である。例えば、区間B1を田植日から所定日数、区間B2は出穂日まえ所定日数というように設定し、両者の間に間隔があいても構わない。区間C1〜C4についても同様である。
このように設定された各区間は、全てを利用してもよいし、いずれかを選択的に利用するようにしてもよい。
次に、栽培結果予測システム100は、設定された各区間の気象情報の積算値を算出する(ステップS21)。この変形例では、気象情報として、日照時間、最高温度、最低温度を対象とするものとした。日照時間については、一日当たりの日照時間(時間)を積算する。最高温度については、区間内の各日の最高温度(℃)を積算する。最低温度も同様である。
そして、栽培結果予測システム100は、積算値を日数に基づき正規化する(ステップS22)。先に説明した各区間について積算値を算出した場合、過去の栽培結果ごとに対象となる区間の日数が異なるおそれがある。このように異なる日数の積算値をそのまま学習データとして用いてしまうと、予測精度の低下を招くおそれもある。そこで、各区間の日数による影響を緩和するため、各区間について標準日数を設定しておき、その区間に含まれる実日数との比によって積算値を補正するのである。
かかる正規化に代えて、各区間の積算値を求める際に、過去の栽培結果ごとに各区間に含まれる日数が一定となるように、各区間を基準日からの相対的な日数で定義してもよい。
また、変形例では積算値を用いているが、区間内の平均値を用いるようにしてもよい。さらに、区間内の日ごとに重みを乗じて積算値や平均値を求めるようにしてもよい。重み値の設定方法としては、例えば、区間内の気象条件の分布に基づき、度数の高い気象条件ほど大きな重み値を用いるように設定する方法が考えられる。さらに、平均値や積算値は、いずれかを選択的に用いてもよいし、双方を併用してもよい。
以上の処理を終えると、栽培結果予測システム100は、得られた積算値を、収穫量予測用の学習データとして格納する(ステップS23)。そして、実施例で説明したように、予測モデル生成処理(図5)を実行して収穫量予測のための予測モデルを生成する。
変形例では、収穫量を予測する場合を例にとって説明するため、予測モデルおよび学習データも、それぞれ収穫量予測用のものであると説明したが、同様に、開花日、登熟日などの予測に、平均値または積算値を用いることもできる。この場合、開花日、登熟日など、予測すべき目標変数に応じて、平均値または積算値を求める区間の設定を変更してもよい。
図11は、変形例における収穫量の予測結果の評価を示す説明図である。栽培の対象は、実施例と同様、稲であり、同一品種及び派生品種を含めて予測モデルを生成し、収穫量の予測を行った。図中には、日照時間、最高温度、最低温度の気象条件を積算せずに用いた場合、区間Aの積算値を用いた場合、区間B1、B2の積算値を用いた場合、区間C1〜C4の積算値を用いた場合の4つのケースについて、収穫量の予測結果に対する評価を示した。気象条件以外の栽培条件は、いずれのケースでも共通である。
評価は、平均誤差、誤差の中央値、最大誤差、予測精度の4つの指標で行った。予測精度は、誤差10%以内で予測できたデータ数の全データ数に対する割合(%)である。
図示する通り、最大誤差は、積算しない場合が最も良好な結果を示しているが、平均誤差、誤差の中央値、予測精度では、それぞれ積算した値を用いる方が、積算しない場合に比較して有意に良好な結果を示している。従って、積算値を用いることにより、予測精度を向上させることができると評価することができる。
また、予測精度向上の効果は、積算する区間によっても異なる。平均誤差、誤算の中央値については、区間C1〜C4を用いた場合、即ち、期間の短い区間を用いた方が向上する結果となっている。最大誤差については、積算値を用いる3つのケース中では、区間B1,B2を用いた場合が最も悪く、区間Aを用いた場合が最も良好となっている。予測精度については、区間B1,B2を用いた場合が最も良好となっている。
このように積算値を求める区間ごとの評価は、指標によって異なっている。従って、予測において重視すべき指標を決定し、その指標に基づいて、積算値を求める区間を選択することが好ましい。
図12は、変形例における説明変数の影響を示す説明図である。決定木による予測モデルでは、図1に示したように、学習データに含まれる説明変数をノードとして予測モデルを生成するから、上位に位置づけられる説明変数ほどその影響が大きいと言える。図12は、こうして影響の大きい順に説明変数を示したものである。
区間Aを用いた場合には、1〜3位に最高温度、日照時間、最低温度という気象条件が位置づけられていることが分かる。区間B1、B2を用いた場合には、1〜6位に気象条件が位置づけられていることが分かる。区間C1〜C4においては、1位が穂長となっているものの2〜10位が気象条件となっていることが分かる。このように、いずれの場合においても、気象条件の積算値は影響の大きい説明変数となっていると言える。従って、予測モデルの生成においては、目標変数に気象条件を含めることが好ましいと言える。変形例では、日照時間、最高温度、最低温度を含めているが、含めるべき気象条件は、この中の一部としてもよい。また、この他の気象条件を含めるようにしてもよい。
以上の実施例および変形例で説明した種々の特徴は、必ずしも全てを備えている必要はなく、適宜、一部を省略したり、組み合わせたりしてシステムを構築してもよい。また、本発明は、さらに種々の変形例を構成することも可能である。
実施例の栽培結果予測システムは、予測モデルの生成と栽培結果の予測とを共に行うシステムとしての構成例を示したが、両者を分けてもよい。即ち、学習データに基づいて予測モデルを生成するための予測モデル生成システムとして構成してもよい。また、これとは別に、予測モデルを用いて栽培結果を予測する予測システムとして構成してもよい。こうすることにより、機械学習により予測モデルを生成する機能がないシステムにおいても、精度よく栽培結果を予測することが可能となる。
本実施例では、水田における稲作を対象としたが、他の植物を対象としてもよい。
本発明は、植物の栽培状況に応じて、その栽培結果を予測するために利用することができる。
10…栽培地ユニット
11…接続ユニット
12…ディスプレイ
13…センサ
14…スマートフォン
15…アプリケーション
100…栽培結果予測システム
101…学習データ
102…栽培地データベース
103…栽培状況データベース
111…送受信部
120…予測部
121…予測モデル
123…予測モデル生成部
124…学習データ生成部
125…取得部

Claims (16)

  1. 植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する予測モデル生成システムであって、
    前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データと、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記学習データに基づき決定木による解析を行って前記予測モデルを生成する予測モデル生成部とを備える予測モデル生成システム。
  2. 請求項1記載の予測モデル生成システムであって、
    前記予測モデル生成部は、勾配ブースティングによる解析を行う予測モデル生成システム。
  3. 請求項1または2記載の予測モデル生成システムであって、
    前記学習データは、所定の基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果である予測モデル生成システム。
  4. 請求項3記載の予測モデル生成システムであって、
    前記栽培結果は、前記植物の開花時期であり、
    前記学習データは、前記植物の作付けの日を基準日として、該基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果である予測モデル生成システム。
  5. 請求項3記載の予測モデル生成システムであって、
    前記栽培結果は、前記植物の登熟時期であり、
    前記学習データは、前記植物の開花日を基準日として、該基準日を含む一定期間における栽培状況と、それに対応する栽培結果である予測モデル生成システム。
  6. 請求項3〜5いずれか記載の予測モデル生成システムであって、
    前記学習データは、前記栽培状況を表す変数の前記一定期間における平均値または積算値の一方または双方を含む予測モデル生成システム。
  7. 請求項6記載の予測モデル生成システムであって、
    前記一定期間として複数の期間が設定されており、
    前記学習データは、一つの変数に対して、前記複数の期間のそれぞれにおける平均値または積算値の一方または双方を含む予測モデル生成システム。
  8. 請求項6または7記載の予測モデル生成システムであって、
    前記変数は、気象条件を表すものである予測モデル生成システム。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の予測モデル生成システムであって、
    前記栽培状況には、少なくとも前記植物を栽培する土壌の状態を特定するデータが含まれている予測モデル生成システム。
  10. コンピュータによって、植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する機能を実現するためのコンピュータプログラムであって、
    前記植物の栽培状況を入力する入力機能と、
    前記植物の栽培状況に基づいて、所定の演算を行って前記栽培結果を予測する予測機能とを前記コンピュータによって実現でき、
    前記予測機能は、前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成されたプログラムコードによって実現されるコンピュータプログラム。
  11. 植物の栽培結果を予測する栽培結果予測システムであって、
    前記植物の栽培状況を入力する入力部と、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成された予測モデルを用いて、前記植物の栽培状況に対応する前記栽培結果を予測する栽培結果予測部と、
    該予測した栽培結果を出力する出力部とを備える栽培結果予測システム。
  12. 請求項11記載の栽培結果予測システムであって、
    前記栽培結果は、前記植物の開花日、登熟日、および収穫量の少なくとも一つを含む栽培結果予測システム。
  13. コンピュータによって植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成する予測モデル生成方法であって、
    前記コンピュータが実行するステップとして、
    前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データを参照するステップと、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記学習データに基づき決定木による解析を行って前記予測モデルを生成するステップとを備える予測モデル生成方法。
  14. コンピュータによって植物の栽培結果を予測する予測モデルを生成するためのコンピュータプログラムであって、
    前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データを参照する機能と、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記学習データに基づき決定木による解析を行って前記予測モデルを生成する機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  15. コンピュータによって植物の栽培結果を予測する栽培結果予測方法であって、
    前記コンピュータが実行するステップとして、
    前記植物の栽培状況を入力するステップと、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成された予測モデルを用いて、前記植物の栽培状況に対応する前記栽培結果を予測するステップと、
    該予測した栽培結果を出力するステップとを備える栽培結果予測方法。
  16. 植物の栽培結果を予測する機能を実現するためのコンピュータプログラムであって、
    前記植物の栽培状況を入力する機能と、
    前記栽培状況を説明変数、前記栽培結果を目的変数として、前記植物の過去における栽培状況と栽培結果とを対応づけたデータを記憶した学習データに基づき決定木による解析を行って生成された予測モデルを用いて、前記植物の栽培状況に対応する前記栽培結果を予測する機能と、
    該予測した栽培結果を出力する機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
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