JP2019168073A - 制動装置 - Google Patents

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森田 晋也
Shinya Morita
晋也 森田
巧 北山
Takumi KITAYAMA
巧 北山
俊平 林
Jiun-Ping Lin
俊平 林
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Abstract

【課題】磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体を用いて回転軸の回転に抵抗を与える制動装置であって、回転軸の径方向でのサイズが大型化するのを抑制しながら回転軸を減速又は停止させるための制動力を確保することができる制動装置を提供する。【解決手段】複数のティースのそれぞれは、径方向においてステータ本体からロータに向かって延びて、その周囲に複数のステータコイルのうち対応するステータコイルが巻き回されるティース本体と、ステータコイルよりも径方向の内側の位置で機能性流体を介してロータ外周面に対して径方向に対向する対向面を有するティース先端部とを含む。ティース先端部は、径方向から見たときにティース本体から外側にはみ出してステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を含む。ロータ外周面は、径方向から見たときに対向面とその全面に亘り重なる磁束通過領域を有し、対向面と磁束通過領域の各々を磁束が通過する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体を用いた制動装置に関し、詳しくは、回転軸の回転に抵抗を与える制動装置に関する。
磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体である磁気粘性流体を用いた制動装置が知られている。下記特許文献1に記載の制動装置は、回転軸に設けられて回転軸とともに回転する回転部材であるディスクと、回転軸に対して同心的に配置され且つディスクに対して回転軸の軸方向に並ぶように位置するコイルと、コイルへの通電に起因して発生する磁束が回転軸の軸方向にディスクを通過するように配置されるヨークとを備える。特許文献1に記載の制動装置では、回転軸の軸方向において対向するディスクとヨークとの間に磁気粘性流体が封入されている。
特許文献1に記載の制動装置においては、コイルへの通電に起因して発生する磁束が回転軸の軸方向にディスクを通過するような磁場を発生し、当該磁場を回転軸の軸方向において対向するディスクとヨークとの間に存在する磁気粘性流体に作用させることで、当該磁気粘性流体の粘性を変化させる。これにより、ディスクやディスクが設けられた回転軸の回転に抵抗が与えられる。
特開2011−247403号公報
特許文献1に記載の制動装置では、ディスクの径を小さくしながら、十分な制動力を確保することが難しい。なぜなら、特許文献1に記載の制動装置においては、コイルへの通電に起因して発生する磁束が回転軸に設けられたディスクを回転軸の軸方向に通過するため、回転軸とともに回転するディスクにおいてコイルへの通電に起因して発生する磁束が通過する領域を大きくするには、ディスクの径方向の長さ(つまり、ディスクの直径)を大きくする必要があるからである。
本発明の目的は、磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体を用いて回転軸の回転に抵抗を与える制動装置であって、回転軸の径方向でのサイズが大型化するのを抑制しながら回転軸を減速又は停止させるための制動力を確保することができる制動装置を提供することである。
本発明により提供されるのは、磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体を用いて回転軸の回転に抵抗を与える制動装置であって、前記回転軸に配置され、前記回転軸を中心とする円筒状のロータ外周面を有するロータと、前記回転軸を中心に前記ロータを取り囲むように配置され、前記ロータ外周面との間に封入された前記機能性流体の粘性を変化させるための磁場を前記ロータとの間に発生させるステータとを備え、前記ステータは、前記ロータ外周面を囲むように前記周方向に連続するステータ本体と、各々が前記回転軸の径方向において前記ステータ本体から前記ロータ外周面に向かって前記径方向の内側に延びるように形成され、前記回転軸の周方向に等間隔に並んで配置される複数のティースと、前記複数のティースの各々に巻き回され、前記磁場として各々への通電に起因して発生する磁束が前記ロータ外周面を前記径方向に通過するような磁場を形成する複数のステータコイルとを含み、前記複数のステータコイルは、前記複数のステータコイルのうち前記周方向で隣り合う2つのステータコイルの一方が巻き回されたティースである第1ティースと前記ロータと前記2つのステータコイルの他方が巻き回されたティースであって前記第1ティースと対を為す第2ティースと前記ステータ本体のうち前記第1ティースと前記第2ティースとを接続する部分とをこの順番で前記磁束が通過するように配置され、前記複数のティースのそれぞれは、前記径方向において前記ステータ本体から前記ロータに向かって延びるティース本体であって、その周囲に前記複数のステータコイルのうち対応するステータコイルが巻き回されるものと、前記ステータコイルよりも前記径方向の内側の位置で前記機能性流体を介して前記ロータ外周面に対して前記径方向に対向する対向面を有するティース先端部とを含み、前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記ティース本体から外側にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を含み、前記ロータ外周面は、前記径方向から見たときに前記対向面と重なる磁束通過領域を有し、前記対向面と前記磁束通過領域の各々を前記磁束が通過する。
上記制動装置においては、従来の制動装置のようにディスク状のロータをその厚み方向すなわち軸方向と平行な方向に磁束が通過するのではなく、回転軸を中心とする円筒状のロータ外周面と複数のティースの各々の対向面との間を複数のステータコイルの各々への通電に起因して発生する磁束が径方向に通過するように、ロータとステータとの間に磁場が形成されて、当該磁場がロータ外周面と複数のティースの各々の対向面との間に封入された機能性流体に作用することにより、当該機能性流体の粘度が変化するので、ロータの径を特に大きくすることなく、ロータ外周面に大きな回転抵抗を与えることができる。
より具体的には、複数のティースの各々のティース先端部が径方向から見たときにティース本体からはみ出す部分を有しているので、当該部分を含んで複数のティースの各々の対向面が形成されることになる。そのため、ロータ外周面のうち複数のティースの各々の対向面が径方向で対向する領域(つまり、ロータ外周面のうち磁束が通過する磁束通過領域)をより大きくすることができるので、より多くの磁束を通過させることができる。その結果、より大きな制動力が得られる。
また、上記制動装置においては、複数のティースの各々のティース先端部が径方向から見たときにティース本体の周囲に存在するステータコイルの少なくとも一部に重なるので、ステータコイルを配置するのに必要なスペースを有効に利用して、ティース先端部を軸方向や周方向に延びるように設けることができる。そのため、ティース先端部を設けることに起因して制動装置が大型化するのを回避することができる。
つまり、上記制動装置においては、回転軸の径方向でのサイズが大型化するのを回避しながら、回転軸を減速又は停止させるための大きな制動力を確保することができる。
上記制動装置において、好ましくは、前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記ティース本体から前記軸方向にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を有する。
上記態様においては、互いに周方向に隣り合うティース同士の間隔に制約を受けることなく、磁束通過領域を広げることができる。すなわち、複数のティースの各々のティース先端部は周方向に並んで配置されているので、ティース先端部の周方向の長さを大きくしてティースの対向面を大きくする際には、周方向で隣り合う2つのティース先端部が互いに接触するのを回避する必要がある。つまり、周方向で隣り合う2つのティース先端部の間隔に起因する制約がある。これに対して、ティース先端部の軸方向の長さを大きくして対向面を大きくする際には、上記のような他のティース先端部との接触を考慮する必要がないため、対向面を大きくすることが容易にできる。
上記制動装置において、好ましくは、前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記対向面が前記ロータ外周面を前記ロータ外周面の前記軸方向の全長に亘って覆うような前記軸方向での長さを有する。
上記態様においては、径方向から見たときにティース先端部の対向面がロータ外周面を軸方向の全長に亘って覆うので、ロータ外周面のうち径方向から見たときにティース先端部の対向面と重なる領域であって且つ磁束が通過する領域である磁束通過領域がロータ外周面において軸方向の全長に亘って設定される。そのため、ロータ外周面のうち磁束が通過する領域をより大きくすることができる。
上記制動装置において、ティース部は周方向にはみ出していてもよい。具体的には、前記ティース先端部は、前記周方向で隣り合う2つのティース先端部の間に隙間が形成されるように、前記径方向から見たときに前記ティース本体から前記周方向にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なっていてもよい。
上記態様においては、周方向で隣り合う2つのティース先端部が互いに接触しない程度にティース先端部の周方向の長さを大きくすることができる。そのため、対向面を大きくすることができる。
上記制動装置において、好ましくは、前記ロータは、前記回転軸の外周面に固定され、前記回転軸と同心的に配置される円環状の内側ロータと、前記内側ロータの外周面に固定され、前記径方向において前記内側ロータよりも外側に位置するとともに前記回転軸と同心的に配置される円環状の外側ロータとを含み、前記外側ロータは、前記ロータ外周面を含み、前記磁束が通過するように磁性材料によって形成されており、前記内側ロータは、前記磁性材料よりも密度が小さい非磁性材料によって形成されている。
上記態様においては、内側ロータを形成する非磁性材料の密度が外側ロータを形成する磁性材料の密度よりも小さいので、内側ロータの重量を抑えながら、外側ロータにおいて磁束の通過を許容することができる。
本発明の制動装置によれば、回転軸の径方向でのサイズが大型化するのを抑制しながら回転軸を減速又は停止させるための制動力を確保することができる。
本発明の実施の形態による制動装置の概略構成を示す断面図である。 図1に示す制動装置においてロータとステータとの関係を示す平面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳述する。
図1及び図2を参照しながら、本発明の実施の形態による制動装置10について説明する。図1は、制動装置10の概略構成を示す断面図である。図2は、制動装置10が備えるロータ22とステータ30との位置関係を示す平面図である。なお、以下の説明において、軸方向、径方向及び周方向は、それぞれ、回転軸20の軸方向、径方向及び周方向を示す。
制動装置10は、磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体である磁気粘性流体MFを用いて回転軸20の回転に抵抗を与える制動装置である。制動装置10は、回転軸に設けられたロータ22と、ロータ22の周囲に配置されたステータ30と、磁気粘性流体MFをロータ22とステータ30との間に封入するためのケース40とを備える。制動装置10においては、ロータ22とステータ30との間に封入された磁気粘性流体MFに対してロータ22とステータ30との間に発生する磁場を作用させて当該磁気粘性流体MFの粘性を変化させることで、ロータ22の回転に対して抵抗力を与える。
ロータ22は、回転軸20に固定され、回転軸20とともに周方向に回転する。ロータ22は、周方向に延びて回転軸20を取り囲んでいる。ロータ22は、回転軸20の回転中心軸線を中心とする円筒状のロータ外周面220を有する円環形状を呈している。ロータ22は、回転軸20に対して外嵌されている。ロータ22は、回転軸20と同心的に配置されている。
ロータ22は、内側ロータ24と、外側ロータ26とを含む。以下、これらについて説明する。
内側ロータ24は、回転軸20の外周面に固定され、回転軸20と同心的に配置されている。内側ロータ24は、円環形状を有している。内側ロータ24は、非磁性材料によって形成されている。非磁性材料は、磁性材料よりも密度が小さい。非磁性材料は、例えば、アルミニウム合金である。
外側ロータ26は、内側ロータ24の外周面に固定されている。つまり、外側ロータ26は、径方向において内側ロータ24よりも外側に位置する。外側ロータ26は、回転軸20と同心的に配置されている。外側ロータ26は、ロータ外周面220を有する円環形状を呈している。外側ロータ26は、磁性材料によって形成されている。磁性材料は、例えば、鉄である。
ステータ30は、回転軸20の回転中心軸線を中心にロータ22を取り囲むように配置され、ロータ22との間に封入された磁気粘性流体MFの粘性を変化させるための磁場をロータ22との間に発生させる。ステータ30は、磁性材料によって形成されている。ステータ30は、例えば、複数の電磁鋼板を軸方向に積層することで形成される。
ステータ30は、ステータ本体32と、ステータ本体32から突出して形成された複数のティース34と、複数のティース34の各々に巻き回された複数のステータコイル35とを含む。以下、これらについて説明する。
ステータ本体32は、ロータ22を囲むように周方向に連続している。つまり、ステータ本体32は、全周に亘ってロータ22を囲む環状に形成されている。ステータ本体32は、軸方向の両側に開口している。
複数(図2に示す例では、8つ)のティース34は、同一円上において周方向に等間隔に並んで配置されている。複数のティース34は、それぞれ、ステータ本体32からロータ22に向かって径方向に延びている。複数のティース34は、互いに同じ大きさ及び形状を有している。なお、複数のティース34の各々の詳細については、後述する。
複数(図2に示す例では、8つ)のステータコイル35は、複数のティース34の各々に巻き回されている。複数のステータコイル35の各々には、ロータ22とステータ30との間に封入された磁気粘性流体MFに作用する磁場を発生させるために、電流が流れる。複数のステータコイル35の各々に電流が流れることにより、軸方向に直交する平面上に磁気回路MCが形成される。具体的には、周方向で隣り合う2つのステータコイル35の各々への通電に起因して発生する磁束が、上記2つのステータコイル35の一方が巻き回されたティース34である第1ティース341と、ロータ22と、上記2つのステータコイル35の他方が巻き回されたティース34である第2ティース342と、ステータ本体32のうち上記2つのステータコイル35の各々が巻き回されたティース34同士を接続する部分とを、この順番で通過するように、磁気回路MCが形成される。つまり、磁気回路MCは、ロータ22とステータ30とに跨って形成される。磁気回路MCを流れる磁束は、ロータ外周面220を径方向に通過するとともに、ティース34の先端面(径方向内側の端面であって、後述する対向面380)を径方向に通過する。
ケース40は、第1本体ケース42と、第2本体ケース44と、第1軸受ケース46と、第2軸受ケース48とを含む。以下、これらについて説明する。
第1本体ケース42は、ステータ30(ステータ本体32)の軸方向一端に固定されて、ステータ30の軸方向一端側の開口を覆う。第2本体ケース44は、ステータ30(ステータ本体32)の軸方向他端に固定されて、ステータ30の軸方向他端側の開口を覆う。これにより、磁気粘性流体MFがロータ22とステータ30との間に封入される。
第1軸受ケース46は、第1本体ケース42に固定されて、回転軸20を回転可能に支持する軸受50を保持している。なお、第1軸受ケース46が保持する軸受50は、第1本体ケース42によって保持されるシール部材60により、磁気粘性流体MFとの接触が防止されている。
第2軸受ケース48は、第2本体ケース44に固定されて、回転軸20を回転可能に支持する軸受50を保持している。なお、第2軸受ケース48が保持する軸受50は、第2本体ケース44によって保持されるシール部材60により、磁気粘性流体MFとの接触が防止されている。
続いて、ステータ30が有する複数のティース34の詳細について説明する。複数のティース34は、それぞれ、ティース本体36と、ティース先端部38とを含む。
ティース本体36は、ステータ本体32からロータ22に向かって径方向に延びている。ティース本体36には、複数のステータコイル35のうち対向するステータコイル35が巻き回されている。つまり、ティース本体36の周囲にステータコイル35が存在している。
ティース本体36は、ロータ22よりも短い軸方向の長さを有している。ロータ22は、径方向から見たときにティース本体36から軸方向の両側にはみ出す部分を有している。
ティース先端部38は、ステータコイル35よりも径方向の内側の位置で磁気粘性流体MFを介してロータ外周面220に対向する対向面380を有する。ティース先端部38の対向面380は、径方向内側を向く内周面である。ティース先端部38の対向面380をステータコイル35への通電に起因して発生する磁束が通過する。ロータ外周面220のうち径方向から見て対向面380と重なる領域は、ステータコイル35への通電に起因して発生する磁束が径方向に通過する磁束通過領域221である。
ティース先端部38は、径方向から見たときにティース本体36から外側にはみ出してステータコイル35の少なくとも一部に重なる部分を含む。別の表現をすれば、ティース先端部38は、径方向から見たときにティース本体36から周方向及び/又は軸方向にはみ出してステータコイル35の少なくとも一部に重なる部分を含む。具体的には、以下のとおりである。
ティース先端部38は、径方向から見たときに、ティース本体36から軸方向の両側にはみ出してステータコイル35の少なくとも一部に重なる部分を含む。つまり、ティース先端部38は、ティース本体36よりも大きな軸方向長さを有している。本実施の形態では、ティース先端部38は、径方向から見たときに、ステータコイル35を軸方向の全長に亘って覆っている。なお、ティース先端部38は、径方向から見たときに、ティース本体36から軸方向の一方側及び他方側の何れかだけにはみ出していてもよい。
ティース先端部38は、径方向から見たときに、対向面380がロータ外周面220を軸方向の全長に亘って覆うような軸方向長さを有している。つまり、ティース先端部38の軸方向長さは、ロータ22の軸方向長さ以上である。図1に示す例では、ティース先端部38は、ロータ22よりも大きな軸方向長さを有している。ティース先端部38は、ステータ本体32と同じ軸方向の長さを有している。
なお、ティース先端部38の軸方向長さはロータ22の軸方向長さよりも短くてもよい。この場合、径方向から見たときに、ティース先端部38の対向面380の軸方向の全長に亘って、ロータ外周面220が覆っていればよい。
ティース先端部38は、径方向から見たときに、ティース本体36から周方向の両側にはみ出してステータコイル35の少なくとも一部に重なる部分を含む。つまり、ティース先端部38は、ティース本体36よりも大きな周方向長さを有している。本実施の形態では、ティース先端部38は、径方向から見たときに、ステータコイル35を周方向の全長に亘って覆っている。なお、ティース先端部38は、径方向から見たときに、ティース本体36から周方向の一方側及び他方側の何れかだけにはみ出していてもよい。
周方向で隣り合う2つのティース先端部38の間隔は、ティース先端部38の周方向長さよりも短い。周方向で隣り合う2つのティース先端部38の間隔は、ティース先端部38のうち径方向から見たときにティース本体36から周方向にはみ出している部分の周方向長さよりも短い。
このような制動装置10においては、従来の制動装置のようにディスク状のロータをその厚み方向(すなわち、軸方向)と平行な方向に磁束が通過するのではなく、回転軸20の回転中心軸線を中心とする円筒状のロータ外周面220と複数のティース34の各々の対向面380との間を複数のステータコイル35の各々への通電に起因して発生する磁束が径方向に通過するように、ロータ22とステータ30との間に磁場が形成されて、当該磁場がロータ外周面220と複数のティース34の各々の対向面380との間に封入された磁気粘性流体MFに作用することにより、磁気粘性流体MFの粘度が変化するので、ロータ22の径を特に大きくすることなく、ロータ外周面220に大きな回転抵抗を与えることができる。
より具体的には、複数のティース34の各々のティース先端部38が径方向から見たときにティース本体36からはみ出す部分を有しているので、当該部分を含んで複数のティース34の各々の対向面380が形成されることになる。そのため、ロータ外周面220のうち複数のティース34の各々の対向面380が径方向で対向する領域(つまり、ロータ外周面220のうち磁束が通過する磁束通過領域221)をより大きくすることができるので、より多くの磁束を通過させることができる。その結果、より大きな制動力が得られる。
また、制動装置10においては、複数のティース34の各々のティース先端部38が径方向から見たときにティース本体36の周囲に存在するステータコイル35に重なるので、ステータコイル35を配置するのに必要なスペースを有効に利用して、ティース先端部38を軸方向や周方向に延びるように設けることができる。そのため、ティース先端部38を設けることに起因して制動装置10が大型化するのを回避することができる。
つまり、制動装置10においては、回転軸20の径方向でのサイズが大型化するのを回避しながら、回転軸20を減速又は停止させるための制動力を確保することができる。
また、制動装置10においては、ティース先端部38が径方向から見たときにティース本体36から軸方向にはみ出してステータコイル35の少なくとも一部に重なる部分を有するので、互いに周方向に隣り合うティース34同士の間隔に制約を受けることなく、磁束通過領域221を広げることができる。すなわち、複数のティース34の各々のティース先端部38は周方向に並んで配置されているので、ティース先端部38の周方向の長さを大きくしてティース34の対向面380を大きくする際には、周方向で隣り合う2つのティース先端部38が互いに接触するのを回避する必要がある。つまり、周方向で隣り合う2つのティース先端部38の間隔に起因する制約がある。これに対して、ティース先端部38の軸方向の長さを大きくして対向面380を大きくする際には、上記のような他のティース先端部38との接触を考慮する必要がないため、対向面380を大きくすることが容易にできる。
また、制動装置10においては、径方向から見たときにティース先端部38の対向面380がロータ外周面220を軸方向の全長に亘って覆うので、ロータ外周面220のうち径方向から見たときにティース先端部38の対向面380と重なる領域であって且つ磁束が通過する領域である磁束通過領域221がロータ外周面220において軸方向の全長に亘って設定される。そのため、ロータ外周面220のうち磁束が通過する領域をより大きくすることができる。
制動装置10においては、ティース先端部38が、周方向で隣り合う2つのティース先端部38の間に隙間が形成されるように、径方向から見たときにティース本体36から周方向にはみ出してステータコイル35に重なるので、周方向で隣り合う2つのティース先端部38が互いに接触しない程度にティース先端部38の周方向の長さを大きくすることができる。そのため、対向面380を大きくすることができる。
制動装置10においては、内側ロータ24を形成する非磁性材料の密度が外側ロータ26を形成する磁性材料の密度よりも小さいので、内側ロータ24の重量を抑えながら、外側ロータ26において磁束の通過を許容することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、上述の実施の形態の記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、ロータ22の一部(内側ロータ24)が非磁性材料で形成されているが、ロータの全体が磁性材料で形成されていてもよい。
例えば、上記実施の形態では、ティース先端部38のうち径方向から見たときにティース本体36から外側にはみ出すはみ出し部分がステータコイル35の全体に重なっているが、当該はみ出し部分はステータコイル35の少なくとも一部に重なっていればよい。
10 制動装置
22 ロータ
24 内側ロータ
26 外側ロータ
30 ステータ
32 ステータ本体
34 ティース
36 ティース本体
38 ティース先端部
35 ステータコイル

Claims (5)

  1. 磁場の強さに応じて粘性が変化する機能性流体を用いて回転軸の回転に抵抗を与える制動装置であって、
    前記回転軸に配置され、前記回転軸を中心とする円筒状のロータ外周面を有するロータと、
    前記回転軸を中心に前記ロータを取り囲むように配置され、前記ロータ外周面との間に封入された前記機能性流体の粘性を変化させるための磁場を前記ロータとの間に発生させるステータとを備え、
    前記ステータは、
    前記ロータ外周面を囲むように前記周方向に連続するステータ本体と、
    各々が前記回転軸の径方向において前記ステータ本体から前記ロータ外周面に向かって前記径方向の内側に延びるように形成され、前記回転軸の周方向に等間隔に並んで配置される複数のティースと、
    前記複数のティースの各々に巻き回され、前記磁場として各々への通電に起因して発生する磁束が前記ロータ外周面を前記径方向に通過するような磁場を形成する複数のステータコイルとを含み、
    前記複数のステータコイルは、前記複数のステータコイルのうち前記周方向で隣り合う2つのステータコイルの一方が巻き回されたティースである第1ティースと前記ロータと前記2つのステータコイルの他方が巻き回されたティースであって前記第1ティースと対を為す第2ティースと前記ステータ本体のうち前記第1ティースと前記第2ティースとを接続する部分とをこの順番で前記磁束が通過するように配置され、
    前記複数のティースのそれぞれは、
    前記径方向において前記ステータ本体から前記ロータに向かって延びるティース本体であって、その周囲に前記複数のステータコイルのうち対応するステータコイルが巻き回されるものと、
    前記ステータコイルよりも前記径方向の内側の位置で前記機能性流体を介して前記ロータ外周面に対して前記径方向に対向する対向面を有するティース先端部とを含み、
    前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記ティース本体から外側にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を含み、
    前記ロータ外周面は、前記径方向から見たときに前記対向面と重なる磁束通過領域を有し、
    前記対向面と前記磁束通過領域の各々を前記磁束が通過する、制動装置。
  2. 請求項1に記載の制動装置であって、
    前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記ティース本体から前記軸方向にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を有する、制動装置。
  3. 請求項2に記載の制動装置であって、
    前記ティース先端部は、前記径方向から見たときに前記対向面が前記ロータ外周面を前記ロータ外周面の前記軸方向の全長に亘って覆うような前記軸方向での長さを有する、制動装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の制動装置であって、
    前記ティース先端部は、前記周方向で隣り合う2つのティース先端部の間に隙間が形成されるように、前記径方向から見たときに前記ティース本体から前記周方向にはみ出して前記ステータコイルの少なくとも一部に重なる部分を有する、制動装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の制動装置であって、
    前記ロータは、
    前記回転軸の外周面に固定され、前記回転軸と同心的に配置される円環状の内側ロータと、
    前記内側ロータの外周面に固定され、前記径方向において前記内側ロータよりも外側に位置するとともに前記回転軸と同心的に配置される円環状の外側ロータとを含み、
    前記外側ロータは、前記ロータ外周面を含み、前記磁束が通過するように磁性材料によって形成されており、
    前記内側ロータは、前記磁性材料よりも密度が小さい非磁性材料によって形成されている、制動装置。
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