JP2019167452A - 光硬化型接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 接着性や透明性等の、光学表示体用接着剤に求められる特性を備えつつ、高い比誘電率を有する光硬化型接着剤組成物を提供する。【解決手段】 (A)(メタ)アクリレートオリゴマー、(B)単官能の(メタ)アクリレートモノマー、(C)(メタ)アクリロイル基を有さず、かつカーボネート基を有する化合物、及び(D)光反応開始剤を含む、光硬化型接着剤組成物である。【選択図】 なし

Description

本発明は、光学表示体又はタッチセンサーの貼り合わせに使用され得る光硬化型接着剤組成物、及び、これを用いて貼り合わせた光学表示体、特にタッチパネルに関する。
タッチパネルは、直感的かつ簡潔で多彩な操作性、装置全体の小型化などをもたらすことができるため、携帯電話、ATMや自動販売機など、デジタル情報機器において広く用いられている電子部品である。タッチパネルの動作原理は、パネルに触れた位置の電気的変化を検出するというものであるが、現在は指がパネルに触れた際に生じる静電容量の変化を検出する、静電容量型の機器がよく用いられている。
静電容量型のタッチセンサーは、従来は液晶ディスプレイに外付けされていたが、機器全体の重量や厚みを軽減するため、近年はオンセル型又はインセル型の構造が採用されている。特に、薄膜トランジスタ内にタッチパネルとしての機能を設けたインセル型の構造が注目され、実用化されてきている。
インセル型のタッチセンサー構造はタッチパネル内部、例えば薄膜トランジスタ内に設けられる。このため、タッチセンサーとフロントパネルとの距離は外付けのタッチセンサーを設けたタッチパネルと比べて大きくならざるを得ず、タッチセンサーの感度が低くなる傾向がある。インセル型のタッチパネルでは、検出感度向上のためにタッチパネル全体の比誘電率を高める必要がある。タッチパネルの比誘電率を高めるための方法として、タッチセンサーとフロントパネルとの間を充填している樹脂の誘電率を高めることが試みられている(特許文献1)。
タッチセンサーとフロントパネルとの間を充填する樹脂はその操作性から液状であることが望ましいが、一方で、液晶パネルのガラスは、表示装置の薄型、軽量化のニーズから薄くなってきている。ここで、液状樹脂が硬化すると、その際の硬化収縮応力によって、液晶パネルのガラスが破損したり、変形したりする場合がある。これは表示不良の原因となることから、液状樹脂の硬化収縮率や弾性率を低下させる必要がある(特許文献2)。また、液状樹脂を用いた技術では、液状樹脂が接着のため液晶パネルの表示部を覆うように適用されるので、利用される液状樹脂は、光学的に透明な樹脂(OCR)であること、耐熱試験後の着色、変色、耐湿試験後の強度低下を起こさないことが求められる(特許文献3)。また、液状樹脂は、熱硬化による収縮を防ぐためや、樹脂全体を万遍なく硬化させるために、紫外線等の光により硬化するタイプであることが好ましい。
特開2016−50239号公報 WO2010/027041号パンフレット 特開2012−046658号公報
OCRがタッチパネルに用いられる場合、OCRは液晶表示部を覆うように充填されている。このため、OCRにはタッチセンサーの機能を維持するための高い誘電率のほか、高い透明性、低い収縮率などが求められる。さらに、OCRは接着剤としても用いられるため接着剤としての特性も要求され、多様な機能を備えたOCRの需要が存在する。しかしながら本発明者らが明らかにしたところによると、特許文献1記載の組成物では、ヒドロキシ基を有するモノマー成分の重量比率が高い為に他の成分との相溶性を十分に確保することができず、硬化収縮の抑制など本来求められる物性において不十分であった。
したがって、本発明の課題は、接着性や透明性等のタッチパネル用接着剤に求められる特性を備えつつ、高い比誘電率を有する光硬化型接着剤組成物を提供することである。
本発明者らは、特定の光硬化型接着剤組成物において、非反応性のカーボネート化合物を添加することにより、上記の課題が達成されることを見出して本発明を完成した。
本発明は、以下の事項によって特定されるものである。
すなわち、第1の発明は、
(A)(メタ)アクリレートオリゴマー、
(B)単官能の(メタ)アクリレートモノマー、
(C)(メタ)アクリロイル基を有さず、かつカーボネート基を有する化合物、及び
(D)光反応開始剤、を含む、光硬化型接着剤組成物である。
第2の発明は、前記(A)成分が、ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル共重合体からなる群より選択される1種以上である、光硬化型接着剤組成物である。
第3の発明は、前記(C)成分が、環状のカーボネート化合物である、光硬化型接着剤組成物である。
第4の発明は、前記(C)成分が、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートである、光硬化型接着剤組成物である。
第5の発明は、前記光硬化型接着剤組成物で貼り合わせた、積層体である。
第6の発明は、光学表示体である、前記積層体である。
本発明によれば、接着剤に求められる特性を備えつつ、OCRとしての特性も満足し、さらに高い比誘電率を有する光硬化型接着剤組成物が提供される。
以下、本発明の光硬化型接着剤組成物について、詳細に説明する。
[(A)(メタ)アクリレートオリゴマー]
本発明の光硬化型接着剤組成物は、(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する。好ましくは、ポリイソプレン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル共重合体からなる群から選ばれた1種以上の(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する。より好ましくは、ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル共重合体からなる群から選ばれた1種以上を含有する。(メタ)アクリレートオリゴマーは、接着剤組成物の硬化収縮率をより小さくすることができる点から、アクリル当量が200g/mol以上であることが好ましい。
ポリイソプレン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリイソプレンとも呼ばれ、好ましくは1000〜100000、より好ましくは1000〜50000の分子量を有する。また、これらの水素添加体も使用することができる。市販品として、例えば、クラレ社製の「UC−1」(分子量25000)等がある。
ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリブタジエンとも呼ばれ、好ましくは500〜100000、より好ましくは1000〜30000の分子量を有する。また、これらの水素添加体も使用することができる。市販品として、例えば、日本石油社製の「TE2000」(分子量2000)等がある。
ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリル変性ポリウレタンとも呼ばれ、好ましくは1000〜100000、より好ましくは1000〜50000の分子量を有する。(メタ)アクリル基で変性されていればポリウレタンの構造は特に制限されず、例えば、ポリエーテル、ポリカーボネート等の骨格を有するポリウレタンを原料としてポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを得ることができる。ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、後述するカーボネート化合物との相溶性の観点から、ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルウレタン(メタ)アクリレートなどがより好ましい。市販品として、例えば、「UN−9200A」(根上工業社製ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート)、「UA−10000B」(KSM社製ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレート)等がある。
(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル共重合体は、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを含む共重合体であり、好ましくは5000〜300000、より好ましくは10000〜100000の分子量を有する。
[(B)単官能の(メタ)アクリレートモノマー]
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、単官能の(メタ)アクリレートモノマーを含む。本発明の光硬化型接着剤組成物は、単官能の(メタ)アクリレートモノマーを含むことにより、硬化物に伸びを付与することができる。
単官能の(メタ)アクリレートモノマーは、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボネン(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(PO)、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート(CH)、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートから選択される。これらの(メタ)アクリレートモノマーは、1種類又は2種類以上を使用できる。
[(C)カーボネート化合物]
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、(メタ)アクリロイル基を有さず、かつカーボネート基を有する化合物を含む。本発明の光硬化型接着剤組成物は、前記(A)又は(B)成分と非反応性の成分として、高極性のカーボネート基を有する化合物を含むことにより、より高い比誘電率を達成することができる。
カーボネート化合物は、一般式:R−OC(=O)O−R(ここで、R及びRは、各々独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールであるか、R及びRは連結して環を形成していてもよく、場合により1つ以上のフッ素で置換されていてもよい)で表される化合物を用いることができる。前記一般式におけるR及びRの、アルキル、アルケニル、アルキニル又はアリールが有する炭素数は、各々1〜10の範囲であることが好ましく、R及びRが連結して環を形成している場合、カーボネート基以外の炭素数は、1〜6の範囲であることが好ましい。カーボネート基を有する化合物の例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネートなどが挙げられる。環状カーボネートを用いることが好ましく、入手の容易性、取扱い性などの観点から、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートを用いることが、より好ましい。カーボネート化合物は、市販品を用いてもよいが、ホスゲンとアルコールとの反応や、一酸化炭素とアルコールの触媒存在下での反応など、当業者に公知の方法により製造することもできる。
カーボネート化合物の量は、組成物全体に対して1〜50質量部、好ましくは10〜40質量部である。この範囲とすることで、接着剤組成物、また光学的に透明な樹脂としての機能を損なうことなく、比誘電率をより高めることができる。
[(D)光反応開始剤]
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、光反応開始剤を含む。光反応開始剤としては、一般的な開始剤を使用することができ、光硬化性である(A)又は(B)成分に合わせて当業者であれば適宜選択することができる。光反応開始剤の例としては、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニル−ケトン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルホリノプロパンー1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー,2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン、イソプロピルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、ベンゾフェノン、エチルアントラキノン、ベンゾフェノンアンモニウム塩、チオキサントンアンモニウム塩、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、1,4ジベンゾイルベンゼン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2,2’ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラキス(3,4,5−トリメトキシフェニル)1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルジフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、o−メチルベンゾイルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、活性ターシャリアミン、カルバゾール・フェノン系光重合開始剤、アクリジン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾイル系光重合開始剤などを例示できる。これらの光反応開始剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して使用することもできる。
光開始剤の量は、組成物全体に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは0.1〜15質量部である。
本発明において、好ましい光反応開始剤として、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが挙げられ、それぞれを単独でも使用してもよいし、組み合わせてもよい。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、多官能光硬化性モノマーを加えることができ、さらに、可塑剤、接着付与剤、酸化防止剤など、通常用いられる添加剤を加えることができる。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、可塑剤を含有することができる。可塑剤として、(メタ)アクリレートオリゴマーと相溶するポリマー、オリゴマー、フタル酸エステル類、ヒマシ油、キシレン樹脂、テルペン樹脂、ロジン等が挙げられる。オリゴマー又はポリマーとして、ポリイソプレン系、ポリブタジエン系又はキシレン系のオリゴマー又はポリマーを例示できる。これらの柔軟化成分は、クラレからLIRシリーズとして、デグッサ社からポリオイルシリーズとして、フドーよりニカノールシリーズとして市販されている。これらの柔軟化成分は1種類又は2種類以上を使用することができる。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、接着付与剤を含有することができる。接着付与剤として、シランカップリング剤、例えば、ビニルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル、メチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどを例示できる。これらの接着付与剤の1種類又は2種類以上を使用できる。接着付与剤の量は、組成物全体に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、さらに、酸化防止剤を含有することもできる。酸化防止剤としては、BHT、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4,−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジブチルヒドロキシトルエンを例示できる。これらの酸化防止剤は1種類又は2種類以上を使用できる。酸化防止剤の量は、組成物全体に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、接着すべき材料の構造によって接着面に塗布した接着剤組成物の一部に光が当たらない場合には、光が当たるところは光で硬化させ、光の当たらないところは有機過酸化物を添加して熱で硬化させるような、光硬化と熱硬化の併用タイプの接着組成物にすることもできる。有機過酸化物の例としてケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、パーオキシジカーボネート系などが例示できる。これらの有機化酸化物は、1種類又は2種類以上を使用できる。これらの有機化酸化物は1種類又は2種類以上を使用でき、その量は、組成物全体に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜3質量部である。上記の有機過酸化物の硬化促進剤として、ナフテン酸金属錯体、ジメチルアニリン、4級アンモニウム塩、リン酸エステル類を使用できる。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、従前のタッチパネル用接着剤組成物と比べて、高い比誘電率を有している。このため、本発明の光硬化型接着剤組成物は、タッチセンサーにおける接着剤として使用することができる。たとえば、光学表示パネルとタッチパネルとの貼り合せ、光学表示パネルと保護パネルとの貼り合せ、タッチパネルと保護パネルとの貼り合せ、光学表示パネルと光学表示パネルとの貼り合せ、光学表示パネルと視差バリアとの貼り合せ用として用いることができる。貼り合わせは、通常の方法によって行うことができる。
本発明は、前記の光硬化型接着剤組成物で貼り合わせた、光学表示体、特にタッチセンサーにも関係する。これらの貼り合わせ体は、例えば、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、パソコン、モニター、テレビなどの電子機器に組み込むことができる。
本発明を以下の実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例及び比較例で用いた試薬は、以下のとおりである。
[成分(A)]
UN−9200A:ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート(根上工業社製)
UA−10000B:ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレート(KSM社製)
[成分(B)]
SR−395:イソデシルアクリレート(アルケマ社製)
4−HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業社製)
ACMO:アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製)
[成分(C)]
プロピレンカーボネート(キシダ化学社製)
エチレンカーボネート(キシダ化学社製)
[成分(D)]
I−184:イルガキュア184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
[その他の添加物]
DINCH:ジイソノニルシクロヘキサン−1,2−ジカルボキシレート
Proviplast1783:トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)
SA−1002N:トリシクロデカンジメタノール・ジアクリレート(三菱化学社製)
(実施例1〜5及び比較例1〜5)
表1に示した成分を表1に示した量(質量基準)で配合して実施例1〜5及び比較例1〜5の光硬化型接着剤組成物を得た。なお、比較例では、(C)成分に代えて、エステル基やエーテル基など、カーボネート基ではない官能基のみを有する化合物を可塑剤として用いた。得られた組成物に紫外線を照射することで硬化物を得た。紫外線照射はアイグラフィックス社製アイグランテージを使用し、400mW/cmの照度で3000mJ/cmの照射を行った。硬化物は測定部の面積を30mmφ、厚み0.5mmとし、試験機に取り付け比誘電率を測定した。測定はSolartronAnalytical社製インピーダンスアナライザーSI−1260、誘電率測定インターフェース1296を使用し、100kHzにて試験を行った。
実施例及び比較例での各成分の配合及び比誘電率の測定結果を、以下の表1に示す。
Figure 2019167452
特許文献1のような(A)成分としてのオリゴマーを含まない組成物では、硬化収縮率が大きく、接着剤としての機能が十分に果たし得ない(比較例1)。本発明の光硬化型接着剤組成物は、低収縮率を達成しつつも、(C)成分としてのカーボネート化合物を有していない比較例の組成物と比較して、大きく比誘電率が向上していることが明らかとなった。本発明は、オリゴマーを含む組成により透明性・低収縮率・高誘電率を達成しつつ、またヒドロキシ基のような官能基に依存しない高誘電率化を達成した。このため、本発明の光硬化型接着剤組成物は、インセル型タッチパネルの充填剤に優れた接着剤として、液晶パネルの貼り合わせ等に有用な材料であることが示された。

Claims (6)

  1. (A)(メタ)アクリレートオリゴマー、
    (B)単官能の(メタ)アクリレートモノマー、
    (C)(メタ)アクリロイル基を有さず、かつカーボネート基を有する化合物、及び
    (D)光反応開始剤を含む、光硬化型接着剤組成物。
  2. 前記(A)成分が、ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及び(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル共重合体からなる群より選択される1種以上である、請求項1記載の光硬化型接着剤組成物。
  3. 前記(C)成分が、環状カーボネート化合物である、請求項1又は2記載の光硬化型接着剤組成物。
  4. 前記(C)成分が、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートである、請求項3記載の光硬化型接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の光硬化型接着剤組成物で貼り合わせた、積層体。
  6. 光学表示体である、請求項5記載の積層体。
JP2018056415A 2018-03-23 2018-03-23 光硬化型接着剤組成物 Active JP7101967B2 (ja)

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