JP2019167221A - クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム - Google Patents

クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019167221A
JP2019167221A JP2018057703A JP2018057703A JP2019167221A JP 2019167221 A JP2019167221 A JP 2019167221A JP 2018057703 A JP2018057703 A JP 2018057703A JP 2018057703 A JP2018057703 A JP 2018057703A JP 2019167221 A JP2019167221 A JP 2019167221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suspended load
climbing crane
dimensional measurement
site
crane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018057703A
Other languages
English (en)
Inventor
奏 倉本
Kana Kuramoto
奏 倉本
直孝 砂田
Naotaka Sunada
直孝 砂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitagawa Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Kitagawa Iron Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitagawa Iron Works Co Ltd filed Critical Kitagawa Iron Works Co Ltd
Priority to JP2018057703A priority Critical patent/JP2019167221A/ja
Publication of JP2019167221A publication Critical patent/JP2019167221A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】クライミングクレーンが用いられる現場の安全性を高めることができるクライミングクレーンの制御方法を提供する。【解決手段】クライミングクレーン10で作業を行う現場に三次元計測センサ20を設置して当該現場の三次元計測を行い、三次元計測センサ20が計測した三次元計測データDを情報処理装置30に送信し、情報処理装置30に設けた吊荷判別手段によって、吊荷200の位置及び大きさを三次元計測データDから自動的に判別するとともに、上記の吊荷判別手段が判別した吊荷200の位置及び大きさに基づいてクライミングクレーン10の制御を行うようにした。【選択図】 図1

Description

本発明は、クライミングクレーンの制御方法と、この制御方法を用いて建築物を施工する建築物施工方法と、この制御方法で好適に用いることができるクライミングクレーン用吊荷判別プログラムとに関する。
クレーンの吊荷が周辺の障害物や作業者に衝突すると、重大な事故を招く虞がある。このため、クレーンのオペレータは、吊荷の位置を目視により慎重に確認しながらクレーンを操作する必要がある。しかし、目視による確認だけでは、吊荷の位置を見誤る虞がある。機械的に取得した吊荷の位置等に基づいてクレーンを制御すれば、上記のような事故は発生しにくくはなるものの、従来は、吊荷の揚程(地面から吊荷底部までの高さ)が閾値以下になると吊荷の下降が停止される程度の単純な制御しか行われておらず、吊荷と障害物又は作業者との衝突を回避するという観点では不十分であった。
この点、特許文献1の請求項1や図1等には、コンテナ船20等にコンテナCを積み降ろしする橋型クレーン(門型クレーンやガントリークレーンと呼ばれることもある。)に関するものではあるが、クレーン10に設置したカメラ36の撮影画像に、クレーン10に設置した測域センサ37A,37Bから取得した作業者や障害物等の位置情報を合成した合成画像を表示しながらクレーン10を遠隔操作する方法が開示されている。特許文献1には、上記の方法を採用することにより、吊荷(コンテナC)と吊荷以外の物体(非コンテナ物体)との衝突を回避し、安全性を確保しながら効率的な荷役を行うことが可能になる旨も記載されている(同文献の段落0009)。
特開2016−193777号公報
特許文献1のように、コンテナ船20にコンテナCを積み下ろしする橋型クレーン10では、コンテナ船20におけるコンテナCの配置がある程度決まっており、吊荷となるコンテナCも決まった大きさの直方体状のものであることに加えて、現場における作業者の移動も激しくないため、特許文献1の方法でも、吊荷(コンテナC)と吊荷以外の物体(非コンテナ物体)との衝突を回避することは可能であると思われる。
しかし、吊荷の配置や大きさが決まっておらず、作業者が頻繁に行き交う現場においては、特許文献1の方法で、吊荷と吊荷以外の物体との衝突を回避することは難しい。例えば、ビルの建築現場では、クライミングクレーンと呼ばれるクレーンが用いられるが、このクライミングクレーンの吊荷を置く場所は、工事の進捗状況等に応じて適宜変更されることに加えて、柱材や梁材のように棒状を為す吊荷や、外壁材や内壁材のようにパネル状の吊荷がある等、吊荷の形状や大きさもまちまちである。加えて、現場を作業者が激しく行き交う。このように、状況が日々刻々と変化する現場においては、特許文献1の方法では、クライミングクレーンの吊荷と吊荷以外の物体との衝突を回避することは、必ずしも容易ではない。
加えて、特許文献1の方法は、カメラ36の撮影画像に、測域センサ37A,37Bから取得した作業者や障害物等の位置情報を合成するものであるため、日差しが強く、地面等から強い照り返しがあるような場合には、カメラ36の撮影画像が白飛びしてしまってクレーンの安全な操作ができなくなる虞がある。また逆に、夜間等の暗い状態では、カメラ36の撮影画像が黒潰れしてしまい、やはり、クレーンの安全な操作ができなくなる虞がある。さらに、特許文献1の方法では、吊荷の下に障害物ある場合や作業者がいる場合に、それらがカメラ36の死角になるという問題もある。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、クライミングクレーンが用いられる現場において、クライミングクレーンの吊荷と吊荷以外の物体との衝突をより確実に防ぐことができ、このような現場においても安全性を高めることができるクライミングクレーンの制御方法を提供するものである。また、このクライミングクレーンの制御方法を用いて建築物を施工する建築物施工方法を提供することも本発明の目的である。さらに、このクライミングクレーンの制御方法で好適に用いることができるクライミングクレーン用吊荷判別プログラムを提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
クライミングクレーンの制御方法であって、
クライミングクレーンで作業を行う現場に三次元計測センサを設置して当該現場の三次元計測を行い、
前記三次元計測センサが計測した三次元計測データDを情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置に設けた吊荷判別手段によって、クライミングクレーンの吊荷の位置及び大きさを三次元計測データDから自動的に判別するとともに、
吊荷判別手段が判別した吊荷の位置及び大きさに基づいてクライミングクレーンの制御を行う
ことを特徴とするクライミングクレーンの制御方法
を提供することによって解決される。
本発明のクライミングクレーンの制御方法では、吊荷判別手段を、三次元計測データDから下降物体を抽出し、その抽出された下降物体を吊荷と判別するものとすることも好ましい。
また、本発明のクライミングクレーンの制御方法では、
前記情報処理装置に、
吊荷を衝突させてはならない衝突回避物体(吊荷の周囲にある他の物体や作業者等)の位置及び大きさを三次元計測データDから判別する衝突回避物体判別手段と、
吊荷判別手段が判別した吊荷と衝突回避物体判別手段が判別した衝突回避物体との距離が閾値以下になると、クライミングクレーンに駆動停止信号を出力する衝突回避手段と
を設ける
ことも好ましい。
さらに、本発明のクライミングクレーンの制御方法では、三次元計測センサとして、赤外光を計測媒体とするものを用いることも好ましい。
上述した本発明のクライミングクレーンの制御方法は、
クライミングクレーンで作業を行う現場に設置した三次元計測センサによって計測された三次元計測データDからクライミングクレーンの吊荷の位置及び大きさを自動的に判別するクライミングクレーン用吊荷判別プログラムであって、
三次元計測データDから下降物体を抽出し、その抽出された下降物体を吊荷と判別する
ことを特徴とするクライミングクレーン用吊荷判別プログラム
によって好適に実行することができる。
本発明のクライミングクレーンの制御方法では、上記のように、三次元計測センサによって現場を計測した際に取得した三次元計測データDから吊荷の位置及び大きさを判別するため、吊荷を置く場所や、吊荷の形状や大きさが変化しても、吊荷と吊荷以外の物体との衝突を回避することが可能になる。したがって、クライミングクレーンを用いる現場の安全性を高めることが可能である。
また、本発明のクライミングクレーンの制御方法において、三次元計測データDから抽出した下降物体を吊荷と判別することによって、吊荷を簡素なアルゴリズムで高精度に判別することが可能になる。したがって、クライミングクレーンを用いる現場の安全性をさらに高めることが可能である。
さらに、本発明のクライミングクレーンの制御方法において、三次元計測データDから、吊荷だけでなく衝突回避物体の位置及び大きさも判別し、吊荷と衝突回避物体との距離が閾値以下になると、クライミングクレーンに駆動停止信号を出力するようにすることによって、目視による確認だけでは防ぎきれなかった人為的な事故の発生をさらに発生しにくくすることが可能になる。
さらにまた、本発明のクライミングクレーンの制御方法において、三次元計測センサとして、赤外光を計測媒体とするものを用いると、日差しが強い状態や、夜間等の暗い状態でも、吊荷や衝突回避物体を判別し、クライミングクレーンをより安全に運転することが可能になる。
本発明に係るクライミングクレーンの制御方法を用いて建築物を施工している様子を示した図である。 本発明に係るクライミングクレーンの制御方法で使用する主要な構成を示したブロック図である。 本発明に係るクライミングクレーンの制御方法における吊荷判別手段、衝突物体回避手段及び衝突回避手段で実行し得る処理の一例を示したフロー図である。 本発明に係るクライミングクレーンの制御方法において、駆動停止信号を受信した後のクレーン制御装置における処理の一例を示したフロー図である。
1.本発明のクライミングクレーンの制御方法の概要
本発明のクライミングクレーンの制御方法の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明に係るクライミングクレーン10の制御方法を用いて建築物100を施工している様子を示した図である。
図1においては、図示の便宜上、クライミングクレーン10を宙に浮いた状態で描いているが、実際のクライミングクレーン10は、建築物100の脇又は建築物100の内部に上下方向に建てられたマスト(図示省略)に対し、昇降可能に支持される。マストは、建築物100の出来上がり高さが高くなると上側に継ぎ足され、クライミングクレーン10も上昇される。クライミングクレーン10は、そのアーム12の先端部から垂下されたワイヤ13の下端部に掛けられた吊荷200(建築資材等)を所定の箇所に運搬し、作業者301は、その吊荷200を用いて建築物100を施工していく。以降、これを繰り返すことにより、建築物100が、下層階から上層階へと施工されていく。
クライミングクレーン10を使用する現場では、作業者301や障害物302(クライミングクレーン10から降ろされた後の吊荷や、既に施工済みの柱や壁や梁等)が存在する。加えて、吊荷200は、上記のようにクライミングクレーン10によって移動される。このため、吊荷200が作業者301や障害物302に衝突し、事故を招く恐れがある。本発明のクライミングクレーン10の制御方法は、吊荷200が作業者301や障害物302等の衝突回避物体300に衝突することを防止し、現場の安全性を高めるためのものとなっている。
本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法を実施するに当たり、現場には、図1に示すように、クライミングクレーン10のほか、三次元計測センサ20が設置される。三次元計測センサ20は、情報処理装置30に対して有線接続又は無線接続されている。情報処理装置30は、クライミングクレーン10におけるクレーン制御装置11に対して有線接続又は無線接続されている。
クライミングクレーン10は、そのアーム12や、アーム12から垂下されるワイヤ13等を駆動するためのクレーン駆動手段14を備えているところ、クレーン制御装置11は、このクレーン駆動手段14に対して有線接続又は無線接続されている。クレーン駆動手段14としては、アーム12を起伏(アーム12をその基端部における水平軸を中心に起立又は倒伏)させるアーム起伏モータ14a(図2を参照)や、アーム12を旋回(アーム12をその基端部における鉛直軸を中心に回転)させるアーム旋回モータ14b(図2を参照)や、ワイヤ13を巻き上げ又は巻き下げるワイヤ巻上モータ14c(図2を参照)等が例示される。
図2は、本発明に係るクライミングクレーン10の制御方法で使用する主要な構成を示したブロック図である。本発明に係るクライミングクレーン10の制御方法では、図2に示すように、主に、三次元計測センサ20と、情報処理装置30と、クレーン制御装置11と、クレーン駆動手段14とが機能する。このうち、クレーン制御装置11及びクレーン駆動手段14は、通常、クライミングクレーン10に設けられる。
2.三次元計測センサ
三次元計測センサ20は、図1に示すように、クライミングクレーン10で作業を行う現場に設置され、その現場の三次元計測を行うものとなっている。三次元計測センサ20の計測媒体としては、光(電磁波を含む)や音波等が例示されるが、計測精度等を考慮して、通常、光が用いられる。三次元計測センサ20の検知媒体に用い得る光としては、可視光のほか、赤外光や紫外光等の不可視光が挙げられる。しかし、検知媒体として可視光を用いると、照り返しの激しい環境下や暗い環境下において、現場の三次元計測を正確に行うことができない虞がある。このため、本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法では、三次元計測センサ20の検知媒体として赤外光を用いており、照り返しの激しい環境下や暗い環境下でも高精度な三次元計測を行うことができるようにしている。
三次元計測センサ20の計測原理は、現場の三次元計測を行うことができるのであれば、特に限定されないが、通常、計測媒体が三次元計測センサ20を出射してから計測対象物(吊荷200や衝突回避物体300等)に反射されて三次元計測センサ20に返ってくるまでの時間差や位相差等に基づいて、三次元計測センサ20から計測対象物までの距離を求めるとともに、この工程を空間的に走査する(計測媒体を出射する向きを三次元的に変化させる)ことで、計測対象物の位置及び形状を計測するものとされる。本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法においても、三次元計測センサ20は、この原理で現場の三次元計測を行うものを用いている。
三次元計測センサ20は、現場の作業面よりも高ければ、それを設ける箇所は特に限定されない。しかし、三次元計測センサ20は、現場のできるだけ広範囲を俯瞰的に捉えることができる位置に設けることが好ましい。例えば、建築物100の施工現場では、建築物100の外周を取り囲むように、仮設足場や仮囲いが設置されることが通常であるところ、三次元計測センサ20は、この仮設足場や仮囲いの上部に取り付けることが好ましい。仮設足場や仮囲いの上部は、通常、現場の作業面よりも高くなる。これにより、三次元計測センサ20を建築物100の周囲における高い箇所に設け、三次元計測センサ20によって、現場におけるより広い範囲を俯瞰的に捕えることが可能になる。したがって、三次元計測センサ20の死角を少なくすることが可能になる。
クライミングクレーン10を支持するマストと同様、仮設足場や仮囲いも、建築物100の出来上がり高さが高くなると上側に継ぎ足される。この点、仮設足場や仮囲いが上側に継ぎ足されると、その継ぎ足された部分の上部に三次元計測センサ20の場所を移すようにする。これにより、三次元計測センサ20を常に高所に配置することができる。
ただし、1台の三次元計測センサ20を現場に設置しただけでは、どうしても死角が生じ得る。このため、三次元計測センサ20は、1つの現場につき、複数台を設置することが好ましい。複数台の三次元計測センサ20を設置する場合には、それぞれの三次元計測センサ20は、現場の対角線上に配することが好ましい。例えば、矩形状の現場においては、その現場の四隅部に計4台の三次元計測センサ20を設けることが好ましい。これにより、三次元計測センサ20の死角をなくし、クライミングクレーン10をより安全に制御することが可能になる。
3.情報処理装置
情報処理装置30は、図2に示すように、三次元計測センサ20が計測した三次元計測データDを三次元計測センサ20から受信し、各種の処理を行うものとなっている。情報処理装置30としては、通常、パソコンやプログラマブルコントローラ(PLC)が用いられる。情報処理装置を設ける場所は、クライミングクレーン10や三次元計測センサ20と信号やデータの遣り取りをできるのであれば特に限定されない。情報処理装置30は、クライミングクレーン10や三次元計測センサ20から物理的に近い箇所に配置する必要はなく、現場から離れた箇所(事務所等)に設置することもできるが、通常、現場に近い箇所に設置される。本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法では、クライミングクレーン10内に情報処理装置30を配置している。
本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法において、情報処理装置30には、図2に示すように、吊荷判別手段31と、衝突回避物体判別手段32と、衝突回避手段33とが設けられている。吊荷判別手段31は、クライミングクレーン10の吊荷200の位置及び大きさを三次元計測センサ20の三次元計測データDから自動的に判別するものとなっている。衝突回避物体判別手段32は、吊荷200を衝突させてはならない衝突回避物体300の位置及び大きさを三次元計測センサ20の三次元計測データDから判別するものとなっている。衝突回避手段33は、吊荷判別手段31が判別した吊荷200と衝突回避物体判別手段32が判別した衝突回避物体300との距離が閾値以下になると、クライミングクレーン10に駆動停止信号を出力するものとなっている。これらの吊荷判別手段31、衝突回避物体判別手段32及び衝突回避手段33は、通常、上述したパソコンやPLCのプログラムとして設けられる。
4.本発明のクライミングクレーンの制御方法における処理
図3は、本発明に係るクライミングクレーン10の制御方法における吊荷判別手段31、衝突物体回避手段32及び衝突回避手段33で実行し得る処理の一例を示したフロー図である。本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法では、クライミングクレーン10が駆動されている間は、図3に示す処理が常時実行されるようになっている。
すなわち、クライミングクレーン10の駆動が開始されると、図3の処理が開始され(ステップS10)、三次元計測センサ20による現場の三次元計測が開始される(ステップS11)。情報処理装置30は、三次元計測センサ20から三次元計測データDを略リアルタイムで取得しており(ステップS12)、その三次元計測データDのマッピング処理を常時実行している(ステップS13)。三次元計測センサ20は、情報処理装置30に対して新しい三次元計測データDを出力し続けている。
本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法において、三次元計測センサ20は、その計測範囲における検知媒体の全ての出射方向について、検知媒体の出射方向と当該出射方向に存在する計測対象物までの距離とを対応付けたものを、三次元計測データDとして情報処理装置30に出力するところ、ステップS13のマッピング処理では、三次元計測センサ20から出力されたこれらの情報を三次元空間上の点の集合としてマッピングし、現場の三次元モデルを生成する。
既に述べたように、三次元計測センサ20から情報処理装置30には、新しい三次元計測データD(次の時刻の三次元計測データD)が出力され続けているところ、情報処理装置30が新しい三次元計測データDを受け取ると、現場の三次元モデルも更新される。これにより、情報処理装置30は、現場における吊荷200や衝突回避物体300の位置や形状等を略リアルタイムで把握することが可能となっている。
ある時刻におけるマッピング処理(S13)を終えると、続いて、吊荷判別手段31が、そのマッピング処理により生成された現場の三次元モデルの中に、吊荷200が存在するか否かを判別する(ステップS14)。このステップS14において、その時刻の現場の三次元モデルの中に吊荷200が存在しないと判別された場合には、ステップS12の前まで戻り、次の時刻における現場の三次元モデルを生成し(ステップS12,S13)、再度、吊荷判別手段31による判別(ステップS14)が実行される。一方、その時刻の現場の三次元モデルの中に吊荷200が存在すると判別された場合には、次のステップS15に進む。
ステップS14の判別において、現場の三次元モデルの中に吊荷200が存在するか否かの判別アルゴリズムは、特に限定されず、吊荷200の候補として予め登録しておいた比較テーブル(吊荷判別用比較テーブル)と、現場の三次元モデルの各部とを比較するようなものであってもよい。しかし、既に述べたように、クライミングクレーン10の吊荷200は、その大きさや形状等が様々であるため、上記の吊荷判別用比較テーブルを用いる方法では、吊荷200の存在を見落とす虞がある。このため、本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法では、現場の三次元モデルにおいて下降している物体(下降物体)を抽出し、その抽出された下降物体を吊荷200と判別するようにしている。これにより、吊荷200を高精度で判別することが可能となっている。
ここで、本発明のクライミングクレーン10の制御方法では、三次元計測センサ20によって三次元計測を行っているため、このステップS14の判別で吊荷200と判別された部分の形状を検出するとともにその部分の大きさを計測することも可能である。このため、吊荷200の形状や大きさが多種多様であっても、現場において吊荷200が占める範囲を高精度に検出することができ、クライミングクレーン10をより安全に運転することが可能となっている。
ステップS14の判別において、現場の三次元モデルの中に吊荷200が存在すると判断された場合に進むステップS15では、衝突回避物体判別手段32が、現場の三次元モデルの中に衝突回避物体300があるか否かを判別する。その時刻の現場の三次元モデルの中に衝突回避物体300が存在しないと判別された場合には、ステップS12の前まで戻り、次の時刻における現場の三次元モデルを生成し(ステップS12,S13)、再度、吊荷判別手段31による判別(ステップS14)や、衝突回避物体判別手段32による判別(ステップS15)が実行される。一方、その時刻の現場の三次元モデルの中に衝突回避物体300が存在すると判別された場合には、次のステップS16に進む。
ステップS15の判別において、現場の三次元モデルの中に衝突回避物体300が存在するか否かの判別アルゴリズムは、特に限定されず、衝突回避物体300の候補として予め登録しておいた比較テーブル(衝突回避物体判別用比較テーブル)と、現場の三次元モデルの各部とを比較するようなものであってもよい。しかし、現場には、様々な形状や大きさのものが存在するため、上記の衝突回避物体判別用比較テーブルを用いる方法では、衝突回避物体300の存在を見落とす虞がある。このため、現場の三次元モデルにおける吊荷200以外のものを全て衝突回避物体300として判別するようにする方法が確実である。
ただし、衝突回避物体300の中でも、特に作業者301には、吊荷200を衝突させるわけにはいかない。このため、現場の三次元モデルにおける吊荷200以外のものを全て衝突回避物体300として判別する場合でも、作業者301は、別途、作業者301の候補として予め登録しておいた比較テーブル(作業者判別用比較テーブル)を用いて抽出するようにすることもできる。例えば、現場の三次元モデルにおいて、作業者301を他の衝突回避物体300とは異なる色(赤色等)で表示するようにすることもできる。これにより、作業者301への吊荷200の衝突をより確実に防ぐことが可能になる。
ステップS15の判別において、現場の三次元モデルの中に衝突回避物体300が存在すると判断された場合に進むステップS16では、衝突回避手段33が、上記のステップS14で吊荷判別手段31が判別した吊荷200と、上記のステップS15で衝突回避物体判別手段32が判別した衝突回避物体300とが、三次元計測センサ20から見て同方向にあるか否かの判別を行う。
このステップS16において、吊荷200と衝突回避物体300とが同方向にないと判別された場合(吊荷200の方向と衝突回避物体300の方向との誤差が所定の閾値を超える場合)には、ステップS12の前まで戻り、次の時刻における現場の三次元モデルを生成し(ステップS12,S13)、再度、吊荷判別手段31による判別(ステップS14)や、衝突回避物体判別手段32による判別(ステップS15)や、衝突回避手段33による判別(ステップS16)が実行される。一方、吊荷200と衝突回避物体300とが同方向にあると判別された場合(吊荷200の方向と衝突回避物体300の方向との誤差が所定の閾値以内であった場合)には、次のステップS17に進む。
このステップS17では、衝突回避手段33が、上記のステップS14で吊荷判別手段31が判別した吊荷200と、上記のステップS15で衝突回避物体判別手段32が判別した衝突回避物体300との距離が閾値以下であるか否かの判別を行う。このステップS17において、吊荷200と衝突回避物体300との距離が閾値を超えると判別された場合には、ステップS12の前まで戻り、次の時刻における現場の三次元モデルを生成し(ステップS12,S13)、再度、吊荷判別手段31による判別(ステップS14)や、衝突回避物体判別手段32による判別(ステップS15)や、衝突回避手段33による判別(ステップS16,S17)が実行される。一方、吊荷200と衝突回避物体300との距離が閾値以下であると判別された場合には、次のステップS18に進む。
このステップS18では、衝突回避手段33が、駆動停止信号Sをクレーン制御装置11に出力する。クレーン制御装置11は、駆動停止信号Sを受けると、クライミングクレーン10による吊荷200の移動を停止する処理を行い、図3に示すフローは終了する(ステップS19)。
図4は、本発明に係るクライミングクレーン10の制御方法において、駆動停止信号Sを受信した後のクレーン制御装置11における処理の一例を示したフロー図である。この処理が開始すると(ステップS20)、クレーン制御装置11は、クライミングクレーン10が巻下運転(ワイヤ13を巻き下げる動作)を行っているか否かを判別する(ステップS21)。
このステップS21において、巻下運転を行っていると判別された場合には、クレーン制御装置11からクレーン駆動手段14(図2)のワイヤ巻上モータ14cに出力されていた巻下運転信号(ワイヤ巻上モータ14cを巻下方向に駆動させる信号)を遮断する(ステップS22)とともに、クレーン制御装置11から巻下ブレーキ(ワイヤ13の巻き下げを停止するブレーキ)に出力されていた巻下ブレーキ開放信号(巻下ブレーキによるワイヤ13の拘束を開放する信号)を遮断し(ステップS23)、図4のフローは終了する(ステップS24)。これにより、ワイヤ13の巻下運転が停止される。
ただし、クライミングクレーン10の巻下運転を停止しただけでは、吊荷200が衝突回避物体300に衝突することを防ぐことはできない。というのも、巻下運転が停止した状態でも、クライミングクレーン10が起伏運転(アーム12が起立したり倒伏したりする動作)を行っていれば、吊荷200は、上下や前後に移動するし、クライミングクレーン10が旋回運転(アーム12が旋回する動作)を行っていれば、吊荷200は、左右に移動するからである。
したがって、クレーン制御装置11は、駆動停止信号Sを受信すると、巻下運転だけでなく、起伏運転や旋回運転も停止する必要がある。これらの起伏運転や旋回運転の停止処理は、通常、巻下運転の停止処理と同時に行われる。起伏運転の停止フローや、旋回運転の停止フローは、図4やその説明文における「巻下」を「起伏」や「旋回」で読み替えたものと同様である。このため、起伏運転の停止フローや旋回運転の停止フローの具体的な説明は割愛する。
クライミングクレーン10の巻下運転、起伏運転及び旋回運転の全てが停止すると、吊荷200の移動が停止する。このため、吊荷200が衝突回避物体300に衝突することを防ぐことができる。このように、本実施態様のクライミングクレーン10の制御方法では、三次元計測センサ20が取得した三次元計測データDから吊荷200の位置及び大きさを判別するため、吊荷200の形状や大きさが変化しても、吊荷200と衝突回避物体300との衝突を未然に回避することが可能である。したがって、クライミングクレーン10を用いる現場の安全性を高めることが可能である。
以上で述べた構成は、飽くまで一例であり、適宜変更を施すことができる。例えば、図3におけるステップS14とステップS15は、順序を逆にすることもできる。
また、情報処理装置30には、吊荷200を置く場所(吊荷置場)を判別する吊荷置場判別手段と、吊荷200を衝突回避物体300に衝突させることなく現在位置から吊荷置場まで安全に移動させる経路を算出する吊荷経路算出手段と、吊荷経路算出手段が算出した経路に応じたクレーン制御信号を生成してクレーン制御装置11に出力するクレーン制御信号生成手段とを設けることもできる。これにより、クライミングクレーン10の負担をより軽減することが可能になる。
さらに、情報処理装置30には、吊荷200がいずれの三次元計測センサ20でも計測できない死角に入ったこと、又は、死角に入る直前であることを判別する死角進入判別手段を設けることもできる。この場合には、その死角進入判別手段が、吊荷200が死角に入った、又は、死角に入る直前であると判別したときにも、上記の衝突回避手段33(図2)から駆動停止信号Sを出力するようにする。これにより、三次元計測センサ20の死角に意図しない衝突回避物体300が存在する場合でも、その衝突回避物体300に吊荷200が衝突することを未然に防ぐことが可能になる。したがって、現場の安全性をさらに高めることができる。
10 クライミングクレーン
11 クレーン制御装置
12 アーム
13 ワイヤ
14 クレーン駆動機構
14a アーム起伏モータ
14b アーム旋回モータ
14c ワイヤ巻上モータ
20 三次元計測センサ
30 情報処理装置
31 吊荷判別手段
32 衝突回避物体判別手段
33 衝突回避手段
100 建築物
200 吊荷
300 衝突回避物体
301 作業者
302 障害物

Claims (7)

  1. クライミングクレーンの制御方法であって、
    クライミングクレーンで作業を行う現場に三次元計測センサを設置して当該現場の三次元計測を行い、
    前記三次元計測センサが計測した三次元計測データDを情報処理装置に送信し、
    前記情報処理装置に設けた吊荷判別手段によって、クライミングクレーンの吊荷の位置及び大きさを三次元計測データDから自動的に判別するとともに、
    吊荷判別手段が判別した吊荷の位置及び大きさに基づいてクライミングクレーンの制御を行う
    ことを特徴とするクライミングクレーンの制御方法。
  2. 吊荷判別手段が、三次元計測データDから下降物体を抽出し、その抽出された下降物体を吊荷と判別するものとされた請求項1記載のクライミングクレーンの制御方法。
  3. 前記情報処理装置に、
    吊荷を衝突させてはならない衝突回避物体の位置及び大きさを三次元計測データDから判別する衝突回避物体判別手段と、
    吊荷判別手段が判別した吊荷と衝突回避物体判別手段が判別した衝突回避物体との距離が閾値以下になると、クライミングクレーンに駆動停止信号を出力する衝突回避手段と
    を設けた請求項1又は2記載のクライミングクレーンの制御方法。
  4. 三次元計測センサとして、赤外光を計測媒体とするものを用いる請求項1〜3いずれか記載のクライミングクレーンの制御方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載のクライミングクレーンの制御方法を用いて建築物を施工する建築物施工方法。
  6. 前記現場に設置した仮設足場又は仮囲いに対して三次元計測センサを設置する請求項5記載の建築物施工方法。
  7. クライミングクレーンで作業を行う現場に設置した三次元計測センサによって計測された三次元計測データDからクライミングクレーンの吊荷の位置及び大きさを自動的に判別するクライミングクレーン用吊荷判別プログラムであって、
    三次元計測データDから下降物体を抽出し、その抽出された下降物体を吊荷と判別する
    ことを特徴とするクライミングクレーン用吊荷判別プログラム。
JP2018057703A 2018-03-26 2018-03-26 クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム Pending JP2019167221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018057703A JP2019167221A (ja) 2018-03-26 2018-03-26 クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018057703A JP2019167221A (ja) 2018-03-26 2018-03-26 クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019167221A true JP2019167221A (ja) 2019-10-03

Family

ID=68108071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018057703A Pending JP2019167221A (ja) 2018-03-26 2018-03-26 クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019167221A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111123938A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 上海建工集团股份有限公司 模架设备爬升过程受阻的动态判别方法
WO2021246240A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09 コベルコ建機株式会社 クレーンの制御装置
CN113807609A (zh) * 2021-10-09 2021-12-17 上海建工一建集团有限公司 一种塔吊与钢平台爬升方案自动化生成与数字化优化方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111123938A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 上海建工集团股份有限公司 模架设备爬升过程受阻的动态判别方法
CN111123938B (zh) * 2019-12-27 2023-03-28 上海建工集团股份有限公司 模架设备爬升过程受阻的动态判别方法
WO2021246240A1 (ja) * 2020-06-02 2021-12-09 コベルコ建機株式会社 クレーンの制御装置
CN113807609A (zh) * 2021-10-09 2021-12-17 上海建工一建集团有限公司 一种塔吊与钢平台爬升方案自动化生成与数字化优化方法
CN113807609B (zh) * 2021-10-09 2024-04-19 上海建工一建集团有限公司 一种塔吊与钢平台爬升方案自动化生成与数字化优化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7207848B2 (ja) リフトクレーンのための光学検出システム
CN109095356B (zh) 工程机械及其作业空间动态防碰撞方法、装置和系统
CN105347211B (zh) 塔式起重机全景可视、可控、智能监测与防护集成系统
CN109074536B (zh) 计划和/或控制和/或模拟施工机械的运行的方法及设备
JP2019167221A (ja) クライミングクレーンの制御方法、建築物施工方法及びクライミングクレーン用吊荷判別プログラム
US20220185637A1 (en) Work area monitoring system for lifting machines
JP7025896B2 (ja) クレーンシステム、および、クレーンの制御方法
KR102463556B1 (ko) 인양물의 크레인 충돌방지를 위한 감시 시스템
CN109095355B (zh) 作业空间防碰撞方法和系统、探测设备和控制设备
MX2014011661A (es) Sistema de vista general para una excavadora.
JP5380747B2 (ja) 吊荷下方の監視システム及び監視方法
US20210233230A1 (en) Performance information server, client terminal, work machine, method for acquiring performance information, and method for providing performance information
KR102357499B1 (ko) 타워크레인 자율운영 시스템 및 이를 이용한 자율운영 방법
CN110217709B (zh) 塔吊设备、塔吊设备吊物区的投影提示方法及装置
WO2018119621A1 (zh) 起重机的作业控制方法、系统及起重机
KR102623060B1 (ko) 타워크레인의 사고예방 모니터링 방법 및 시스템
JP2003118981A (ja) クレーン接近警報装置
JP2021147139A (ja) タワークレーンの自動経路設定システム
CN108946478A (zh) 一种障碍物测距测高塔吊
CN112010187B (zh) 一种基于塔吊的监测方法及装置
US11198985B2 (en) Method for monitoring movement of a cantilever structure of an offshore platform, monitoring system, offshore platform
KR101695723B1 (ko) 사고 방지를 위한 고소작업장치 및 상기 고소작업장치의 동작방법
AU2014409929B2 (en) A method of operating a vehicle and a vehicle operating system
CN105776042B (zh) 一种船坞平台上的起重机防撞监测方法
JP2019218198A (ja) 操作支援システム