JP2019166908A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 高速耐久性能及び耐摩耗性能を確保しながら軽量化を図る。【解決手段】 バンドプライ18は、ストリップ17の螺旋巻きの間隔がGcのセンタ域18cと、間隔がGmのミドル域18mと、間隔がGsのショルダ域18sとからなる。間隔Gc、Gm、Gsは、それぞれトレッド半幅Twの2%〜20%の範囲であり、かつ以下の条件(1)を満たす。Gs≦Gc<Gm ---(1)【選択図】図3

Description

本発明は、特に重荷重用タイヤとして好適であり、耐摩耗性能を確保しながら軽量化を図りうるタイヤに関する。
近年、ライトトラック用などの重荷重用タイヤにおいても、高速耐久性能を高めるために、ベルト層の半径方向外側にバンド層を配することが望まれている。このバンド層は、バンドコードをゴム被覆した帯状のストリップを、螺旋状に巻回したバンドプライからなり、そのタガ効果によってベルト層を拘束し、高速走行時の遠心力によるトレッド部の迫り出しを抑制しうる。
しかしバンド層を設けることにより、重量及び材料コストが増加するという不利がある。
なお下記の特許文献1には、バンドプライの全幅に亘り、ストリップをタイヤ軸方向に間隔を開けながら螺旋状に巻回したバンド層が開示されている。この場合、ストリップを密着巻きする場合に比して、バンド層の重量及び材料コストを低減しうる。
しかし、重荷重用タイヤでは、フル積載状態(最大積載状態)と空積状態とで接地形状が著しく相違する。そのため、間隔を有する螺旋巻きを安易に採用した場合、接地形状の相違により、耐摩耗性能が低下したり、高速耐久性能が十分に発揮されなくなるなど、新たな問題が発生する。
特開2015−89703号公報
本発明は、特に重荷重用タイヤとして好適であり、高速耐久性能及び耐摩耗性能を確保しながら軽量化を図りうるタイヤを提供することを課題としている。
本発明は、トレッド部が、センタ周方向溝とその両外側のショルダ周方向溝とにより4つの陸部に区分され、かつ前記トレッド部の内部かつカーカスの半径方向外側に、ベルト層とバンド層とを具えるタイヤであって、
前記バンド層は、バンドコードがゴム被覆されたストリップを、タイヤ軸方向に間隔を有して螺旋状に巻回したバンドプライからなり、
前記バンドプライは、
前記間隔がGcであり、かつタイヤ赤道面からのタイヤ軸方向幅がトレッド半幅Twの20%以下であるセンタ域と、
前記間隔がGmであり、かつ前記センタ域から前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向内側縁よりもタイヤ軸方向内側の位置までのミドル域と、
前記間隔がGsであり、かつ前記ミドル域よりもタイヤ軸方向外側のショルダ域とからなり、
しかも前記間隔Gc、Gm、Gsは、それぞれ前記トレッド半幅Twの2%〜20%の範囲であり、かつ以下の条件(1)を満たしている。
Gs≦Gc<Gm ---(1)
本発明に係るタイヤでは、前記ショルダ域は、タイヤ軸方向内側の内ショルダ域部と、タイヤ軸方向外側の外ショルダ域部とに区分されるとともに、前記内ショルダ域部における間隔Gsiは、前記外ショルダ域部における間隔Gsoよりも小であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記間隔Gcは、前記トレッド半幅Twの7%〜15%の範囲であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記間隔Gmは、前記トレッド半幅Twの7%〜18%の範囲であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記間隔Gsは、前記トレッド半幅Twの2%〜10%の範囲であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記間隔Gsiは、前記トレッド半幅Twの2%〜5%の範囲であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記ミドル域のタイヤ軸方向外端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向内側縁からタイヤ軸方向内側に5mm以上離間しているのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記外ショルダ域部のタイヤ軸方向内端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向外側縁からタイヤ軸方向外側に5mm以上離間しているのが好ましい。
本発明に係るタイヤでは、前記ベルト層のタイヤ軸方向外端部と前記カーカスとの間にクッションゴムが配されるとともに、クッションゴムのタイヤ軸方向内端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向外側縁からタイヤ軸方向外側に5mm以上離間しているのが好ましい。
バンドプライは、条件(1)により、センタ域およびショルダ域において、相対的に高いタガ効果を発揮する。これにより、軽量化を図りながら高速耐久性を確保することが可能になる。特に、ショルダ域における高いタガ効果により、トレッドショルダが空積状態において接地するのを妨げることができ、空積状態におけるショルダ摩耗を抑制しうる。
又、センタ域およびショルダ域においてタガ効果を高めているため、間隔Gmを大とした場合にも、高速耐久性の確保が可能となる。しかも、間隔Gmを大とした分、軽量化をさらに促進しうる。又、もしミドル域がショルダ周方向溝の溝下まで延在する場合、ミドル域での拘束力が小であることに起因して、溝底にクラックが発生し易くなる。しかし本発明では、ミドル域が、ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向内側に配され、溝下までは延在していない。そのため、前記溝底でのクラックの発生を抑えて耐久性を維持することができる。
本発明のタイヤの一実施例を示す断面図である。 トレッド部のショルダ側を拡大して示す断面図である。 ストリップの螺旋状の巻回状態を概念的に示す断面図である。 ストリップの螺旋状の巻回状態を概念的に示す展開図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のタイヤ1は、ライトトラック用等の重荷重用の空気入りタイヤであって、トレッド部2に、タイヤ赤道面Co上をのびるセンタ周方向溝10と、その両外側に配されるショルダ周方向溝11とを具える。これにより、トレッド部2は、センタ周方向溝10とショルダ周方向溝11との間のセンタ陸部12c、及びショルダ周方向溝11よりもタイヤ軸方向外側のショルダ陸部12sとからなる合計4つの陸部12に区分される。
センタ周方向溝10及びショルダ周方向溝11としては、特に規制されることがなく、直線溝及びジグザグ溝が適宜採用しうる。本例では、高速性能を高めるために、直線溝の場合が示される。又センタ周方向溝10及びショルダ周方向溝11の溝幅及び溝深さについても、慣例に従って種々定めることができる。
タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内部かつカーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7と、このベルト層7の半径方向外側に配されるバンド層9とを具える。
カーカス6は、1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスプライ6Aは、タイヤ周方向に対して例えば70〜90°の角度で配列されるスチール製のカーカスコードを具える。又カーカスプライ6Aは、ビードコア5、5間を跨る本体部6aの両端に、ビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部6bを具える。本体部6aと折返し部6bとの間には、ビード剛性を高める目的で、ビードコア5から半径方向外側にのびるビードエーペックスゴム8が配置される。
ベルト層7は、2枚以上のベルトプライから形成される。本例では、ベルト層7が、カーカス側から半径方向外側に向かって順次重なる第1、第2、第3のベルトプライ7A、7B、7Cから形成される場合が示される。
本例の第1、第2、第3のベルトプライ7A、7B、7Cは、それぞれタイヤ周方向に対して例えば15〜23゜の角度で配列するスチール製のベルトコードを具える。第1のベルトプライ7Aのベルトコードの傾斜の向きは、第2、第3のベルトプライ7B、7Cのベルトコードの傾斜の向きと相違する。
このように本例のベルト層7は、各ベルトプライ7A〜7Cのコード角度を低アングルとする一方、第1、第2のベルトプライ7A、7B間でベルトコードが交差する。これにより3枚構造として軽量化を図りながら、操縦安定性の維持が図られる。本例では、第1、第2、第3のベルトプライ7A、7B、7Cのうち第2のベルトプライ7Bが最も幅広であり、この第2のベルトプライ7Bのプライ幅で示されるベルト幅WBは、好ましくはトレッド幅(Tw×2)の0.8〜0.98倍のの範囲に設定される。
なおベルト層7としては、これに限定されるものではなく、慣例に従って種々の構造が採用しうる。
図2に示すように、前記第2、第3のベルトプライ7B、7Cのタイヤ軸方向外端部は、それぞれエッジカバー15によって被覆保護される。エッジカバー15は、コ字状に折り返された薄いゴムシートからなり、ベルトコード(スチールコード)のカット端を覆い、隣接するゴム層との間の接着力を高める。
又ベルト層7がトレッドプロファイルに沿ってのびることにより、そのタイヤ軸方向外端部7Eは、カーカス6から徐々に離間する。そしてこの離間スペースに、クッションゴム16が配される。
クッションゴム16は、ベルト層7の外端(本例では第2のベルトプライ7Bの外端)の位置で最大厚さを有し、この最大厚さ位置からタイヤ軸方向内外に向かって、厚さを漸減させた断面三角形状をなす。クッションゴム16は、カーカスプライ6A及びベルトプライ7A〜7Cのトッピングゴムよりもゴム硬度が大なゴムからなり、走行時に発生する外端部7Eでの歪みを減じ、損傷を防止する。なお本例では、カーカスプライ6Aとインナライナゴム20との間に、接着強度を高めて損傷を防止するために、薄いゴムシートからなるインスレーションゴム21が配される。このインスレーションゴム21は、カーカスプライ6Aのトッピングゴムと同質のゴムで形成され、サイドウォール部3からトレッド端Teにかけて延在する。
次にバンド層9は、図2、3に示すように、バンドコードがゴム被覆された帯状のストリップ17を、タイヤ軸方向に間隔Gを開けて螺旋状に巻回したバンドプライ18から形成される。本例のバンドプライ18は、ベルト層7以上の幅を有し、少なくともベルト層7の半径方向外表面の全体を被覆する。
バンドコードとしては、軽量化のためにナイロン、レーヨン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの有機繊維コードが好適に採用される。又螺旋状の巻回方法としては、1本のストリップ17を用い、例えばタイヤ軸方向一端側から他端側に巻回する方法、及び2本のストリップ17を用い、中央側からタイヤ軸方向一端側及び他端側にそれぞれ巻回する方法が好適に採用しうる。
図3にストリップ17の螺旋状の巻回状態が概念的に示される。図3に示すように、バンドプライ18は、センタ域18cと、ミドル域18mと、ショルダ域18sとから構成される。
センタ域18cは、タイヤ赤道面Coからのタイヤ軸方向幅Wcがトレッド半幅Twの20%以下の領域である。このセンタ域18cでは、ストリップ17の巻回部間に間隔Gcを有する。なおセンタ域18cは、センタ周方向溝10を少なくとも含む。又トレッド半幅Twは、タイヤ赤道面Coからトレッド端Teまでのタイヤ軸方向距離として定義される。
ミドル域18mは、センタ域18cからショルダ周方向溝11のタイヤ軸方向内側縁Eiよりもタイヤ軸方向内側の位置までの領域である。このミドル域18mでは、ストリップ17の巻回部間に間隔Gmを有する。
ショルダ域18sは、ミドル域18mよりもタイヤ軸方向外側の領域である。このショルダ域18sでは、ストリップ17の巻回部間に間隔Gsを有する。
前記間隔Gc、Gm、Gsは、それぞれトレッド半幅Twの2%〜20%の範囲に設定されるとともに、以下の条件(1)を満たす。
Gs≦Gc<Gm ---(1)
特には、Gs<Gc<Gm であるのが好ましい。
ここで、間隔Gcは、トレッド半幅Twの7%〜15%の範囲が好ましい。又間隔Gmは、トレッド半幅Twの7%〜18%の範囲が好ましい。又間隔Gsは、トレッド半幅Twの2%〜10%の範囲が好ましい。
本例では、ショルダ域18sは、さらに、タイヤ軸方向内側の内ショルダ域部18siと、タイヤ軸方向外側の外ショルダ域部18soとに仮想区分される。内ショルダ域部18siにおける間隔Gsiは、外ショルダ域部18soにおける間隔Gsoよりも小である。特には、間隔Gsiは、トレッド半幅Twの2%〜5%の範囲が好ましい。
このようなバンドプライ18では、ショルダ域18sの間隔Gsがトレッド半幅Twの例えば10%以下であり、ショルダ域18sでの拘束力が高い。そのため空積状態においてショルダ陸部12sのタイヤ転動時のプロファイル変化を小さく保つことができ、ショルダ摩耗を防ぐことが可能となる。又間隔Gsが上記範囲であれば、拘束力が高いため、フル積載状態においても高速耐久性を維持できる。なお間隔Gsがトレッド半幅Twの10%を越えると、空積状態においてショルダ陸部12sのプロファイル変化が大きくなりショルダ摩耗を誘発する。
又、空積状態における接地形状を考慮した場合、ショルダ域18sのうち、内ショルダ域部18siの拘束力が高い方が好ましい。そのために本例では、間隔Gsiを、間隔Gsoよりも小、かつトレッド半幅Twの2%〜5%の範囲に設定している。これにより、空積状態におけるショルダ摩耗をより抑えることができる。外ショルダ域部18soでは間隔Gsoが相対的に大となるため、軽量化やコストダウンに貢献できる。なお間隔Gs及び間隔Gsiが、トレッド半幅Twの2%を下回る場合、本発明の主目的である軽量化やコストダウンが充分達成されなくなる。
センタ域18cでは、間隔Gcがトレッド半幅Twの例えば15%以下であるため、間隔Gsのショルダ域18sと協働してバンドプライ18としての拘束力を維持できる。そのため、接地形状をコントロールでき、高速耐久性を維持しうる。なお間隔Gcがトレッド半幅Twの15%を越えると、バンドプライ18としての拘束力が過小となり、高速耐久性の悪化を招く。又間隔Gcが、トレッド半幅Twの7%を下回る場合、本発明の主目的である軽量化やコストダウンが充分達成されなくなる。
ミドル域18mでは、バンドプライ18としての拘束力の貢献度が低い。そのため、高速耐久性を維持しながら、間隔Gmをトレッド半幅Twの18%まで広げることが可能になる。なお18%を越えると、高速耐久性の悪化を招く。またミドル域18mでは、空積状態における接地長を長するために、間隔Gmをトレッド半幅Twの7%以上さらには15%以上とするのが好ましい。空積状態における接地長を長することで、接地面積が増大し、空積状態における操縦安定性及び耐摩耗性を向上しうる。
ここで、もしミドル域18mがショルダ周方向溝11の溝下まで延在する場合、ミドル域18mでの拘束力が小であることに起因して、溝底にクラックが発生し易くなる。しかし本発明では、ミドル域18mが、ショルダ周方向溝11のタイヤ軸方向内側に配されており、ショルダ周方向溝11の溝下には、拘束力が高いショルダ域18sが配される。そのためショルダ周方向溝11の溝底でのクラックの発生が抑制される。なおセンタ周方向溝10の溝下には、センタ域18cが配されるため、センタ周方向溝10の溝底でのクラックの発生が抑制される。この点からも、センタ域18cの間隔Gcはトレッド半幅Twの15%以下が好ましい。
図4は、ストリップ17の螺旋状の巻回状態を概念的に示す展開図である。バンドプライ18では、間隔Gが変化しながら螺旋状に形成される。そこ本明細書では、間隔Gcのタイヤ軸方向外端の位置を、センタ域18cのタイヤ軸方向外端Pc2、或いはミドル域18mのタイヤ軸方向内端Pm1として定義される。同様に、間隔Gmのタイヤ軸方向外端の位置を、ミドル域18mのタイヤ軸方向外端Pm2、或いはショルダ域18sのタイヤ軸方向内端Ps1として定義される。図示しないが、間隔Gsiのタイヤ軸方向外端の位置を、内ショルダ域部18siのタイヤ軸方向外端Ps2、或いは外ショルダ域部18soのタイヤ軸方向内端Ps3として定義される。
なおタイヤ1では、ショルダ周方向溝11の溝下に、歪みが集中する傾向がある。従って、ミドル域18mのタイヤ軸方向外端Pm2、外ショルダ域部18soのタイヤ軸方向内端Ps3、クッションゴム16のタイヤ軸方向内端P16、或いはインスレーションゴム21のタイヤ軸方向内端P21がショルダ周方向溝11の溝底近傍に位置する場合には、剛性段差となる前記外端Pm2及び内端Ps3、P16、P21に応力が集中し、これを起点として損傷を招く傾向となる。又ショルダ周方向溝11を起点としてトレッド部2が変形し易くなるため、ショルダ摩耗、操縦安定性等の低下原因となりうる。
そこで本例では、外端Pm2は、ショルダ周方向溝11のタイヤ軸方向内側縁Eiから、タイヤ軸方向内側に5mm以上の距離L1で離間している。又内端Ps3、P16、P21は、ショルダ周方向溝11のタイヤ軸方向外側縁Eoからタイヤ軸方向外側にそれぞれ5mm以上の距離L2、L3、L4で離間している。これにより、応力集中を緩和し損傷の発生を抑制している。なお外端Pm2、内端Ps3、距離L1、L2は図3に示され、内端P16、P21、距離L3、L4は図2に示される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示すタイヤ構造をなしかつ、表1の仕様のバンドプライを有するライトトラック用の空気入りタイヤ(205/85R16)が試作された。そして各試作タイヤの質量、耐ショルダ摩耗性能、操縦安定性、荷重感度、及び高速耐久性をテストした。バンドプライには同じストリップを使用し、螺旋の間隔のみ相違している。
(1)タイヤ質量:
タイヤ1本当たりの質量を測定し、比較例1の値を100とする指数で表示した。数値が小さいほど軽量である。
(2)耐ショルダ摩耗性能:
タイヤをリム(16×5.5J)、内圧(600kPa)の条件にて、車両(エルフ)の全輪に装着し、空積状態にてテストコースを5000km 走行した。そして走行後、ショルダ陸部(トレッド端近傍)における摩耗量を、比較例1の値を100とする指数で表示した。数値が小さいほど耐ショルダ摩耗性能に優れている。
(3)操縦安定性:
上記車両を用いテストコースを走行したときの操縦安定性(旋回時の応答性能)をドライバーの官能により10点法で評価した。数値が小さいほど操縦安定性に優れている。
(4)高速耐久性:
タイヤをリム(16×5.5J)、内圧(600kPa)、荷重(12.6kN)の条件にて、ドラム上で速度100km/hで、20000kmの距離を走行させた。そして完走後、タイヤを解体して損傷の有無を確認した
Figure 2019166908
表に示すように実施例のタイヤは、高速耐久性能及び耐ショルダ摩耗性能を確保しながら軽量化を図りうるのが確認できる。
1 タイヤ
2 トレッド部
6 カーカス
7 ベルト層
7E 外端部
9 バンド層
10 センタ周方向溝
11 ショルダ周方向溝
12 陸部
16 クッションゴム
17 ストリップ
18c センタ域
18m ミドル域
18s ショルダ域
18si 内ショルダ域部
18so 外ショルダ域部
18 バンドプライ
Co タイヤ赤道面
Ei ショルダ周方向溝の内側縁
Eo ショルダ周方向溝の外側縁

Claims (9)

  1. トレッド部が、センタ周方向溝とその両外側のショルダ周方向溝とにより4つの陸部に区分され、かつ前記トレッド部の内部かつカーカスの半径方向外側に、ベルト層とバンド層とを具えるタイヤであって、
    前記バンド層は、バンドコードがゴム被覆されたストリップを、タイヤ軸方向に間隔を有して螺旋状に巻回したバンドプライからなり、
    前記バンドプライは、
    前記間隔がGcであり、かつタイヤ赤道面からのタイヤ軸方向幅がトレッド半幅Twの20%以下であるセンタ域と、
    前記間隔がGmであり、かつ前記センタ域から前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向内側縁よりもタイヤ軸方向内側の位置までのミドル域と、
    前記間隔がGsであり、かつ前記ミドル域よりもタイヤ軸方向外側のショルダ域とからなり、
    しかも前記間隔Gc、Gm、Gsは、それぞれ前記トレッド半幅Twの2%〜20%の範囲であり、かつ以下の条件(1)を満たすタイヤ。
    Gs≦Gc<Gm ---(1)
  2. 前記ショルダ域は、タイヤ軸方向内側の内ショルダ域部と、タイヤ軸方向外側の外ショルダ域部とに区分されるとともに、前記内ショルダ域部における間隔Gsiは、前記外ショルダ域部における間隔Gsoよりも小である請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記間隔Gcは、前記トレッド半幅Twの7%〜15%の範囲である請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記間隔Gmは、前記トレッド半幅Twの7%〜18%の範囲である請求項1〜3の何れかに記載のタイヤ。
  5. 前記間隔Gsは、前記トレッド半幅Twの2%〜10%の範囲である請求項1〜4の何れかに記載のタイヤ。
  6. 前記間隔Gsiは、前記トレッド半幅Twの2%〜5%の範囲である請求項2〜5の何れかに記載のタイヤ。
  7. 前記ミドル域のタイヤ軸方向外端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向内側縁からタイヤ軸方向内側に5mm以上離間している請求項1〜6の何れかに記載のタイヤ。
  8. 前記外ショルダ域部のタイヤ軸方向内端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向外側縁からタイヤ軸方向外側に5mm以上離間している請求項2〜7の何れかに記載のタイヤ。
  9. 前記ベルト層のタイヤ軸方向外端部と前記カーカスとの間にクッションゴムが配されるとともに、クッションゴムのタイヤ軸方向内端は、前記ショルダ周方向溝のタイヤ軸方向外側縁からタイヤ軸方向外側に5mm以上離間している請求項1〜8の何れかに記載のタイヤ。
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